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JP2001508649A - 2型単純ヘルペスウイルス由来の新規コーディング配列 - Google Patents

2型単純ヘルペスウイルス由来の新規コーディング配列

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JP2001508649A
JP2001508649A JP52166998A JP52166998A JP2001508649A JP 2001508649 A JP2001508649 A JP 2001508649A JP 52166998 A JP52166998 A JP 52166998A JP 52166998 A JP52166998 A JP 52166998A JP 2001508649 A JP2001508649 A JP 2001508649A
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polypeptide
polynucleotide
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acid sequence
sequence
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JP52166998A
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エッサー,クラウス・マックス
チャン,ジョン・ワイ
ダブロースキー―アマラル,クリスティン・エレン
デルベッキオ,アルフレッド・マイケル
ディロン,スーザン・ビー
リアリー,ジェフリー・ジョゼフ
サットン,デイビッド
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SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規に同定されたHSV−2ポリヌクレオチドおよびかかるポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;かかるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用、ならびにかかるポリヌクレオチドおよびポリペプチドの製造および該ポリヌクレオチドで形質転換された組換え宿主細胞に関する。また本発明は、かかるポリヌクレオチドまたはポリペプチドの生合成または作用の阻害、ならびに治療におけるかかる阻害剤の使用にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 2型単純ヘルペスウイルス由来の新規コーディング配列 発明の分野 本発明は、新たに同定された2型単純ヘルペスウイルス(HSV−2)ポリヌ クレオチド、かかるポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、かかる ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用、ならびにかかるポリヌクレオチド およびポリペプチドの製造、およびポリヌクレオチドで形質転換された宿主細胞 に関する。また本発明は、かかるポリヌクレオチドまたはポリペプチドの生合成 または作用の阻害、およびウイルス感染または関連疾病の治療におけるかかる阻 害の利用にも関する。 発明の背景 ヘルペスウイルスは20面体のエンベロープを有するウイルス粒子であり、直 鎖状2本鎖DNAゲノムを含んでいる。現在、8種のヒトヘルペスウイルスが単 離されており、免疫無防備状態における準臨床的ないし致命的な疾病までの種々 の疾病状態の原因であることがわかっている。通常には、1のヒトヘルペスウイ ルスである2型単純ヘルペスウイルスは性交渉により獲得され、性器ヘルペスと して反られる症状を引き起こす。2次的性器ヘルペスの再発頻度は感染個体あた り1年に1ないし6回である。米国において、性器HSV−2感染は100万な いし600万人において見られる。あまり高頻度ではないが、HSV−2感染は コールドソアー(cold sores)として見られるハルペス口唇を生じる。 HAV−2に関する一般的情報は、Herpes Simplex Viruses,In:”Field’s Virology”,3rd ed.,Lippincott-Raven Publ,pp2297-2342(1996);Magder,L. S.,et al.,New.England J.Med.321:7-12(1989);and”The Human Herpesvir uses”,Roizman,B.et al.,eds.Raven Press,New York,(1993)(参照によ り本明細書に記載されているものとみなす)のごとき種々の文献に見られる。 現在、HSV−2に対する防御ワクチンはない。個体はウイルス感染し続け、 完全に満足できる抗ウイルス剤またはワクチンは利用できない。よって、HSV −2は大きな公衆の健康問題である。予防および治療的ワクチンならびに抗HS V−2剤およびかかる方法において有用な試薬の同定方法が必要とされる。HS V−2ポリヌクレオチドおよび蛋白の活性を転調させ、感染細胞中の多数の感染 性ウイルス粒子を複製し産生するウイルスの能力に影響を及ぼす化合物の同定方 法が必要である。HSV−2感染を他のヘルペスウイルス感染から識別する方法 およびキットも必要である。 発明の概要 これらの目的のために、本発明は、ポリペプチド、特に、表1〜4に示すアミ ノ酸配列と、1型単純ヘルペスウイルス(HSV−1)のごとき他のウイルス蛋 白の既知アミノ酸配列との比較により新規HSV−2ポリペプチドであると同定 されたポリペプチドを提供する。 本明細書記載の読み枠(ORF)によりコードされるポリペプチドをコードし ているポリヌクレオチド、またはそのフラグメント、アナログもしくは誘導体を 提供することが本発明のさらなる目的である。 本発明の特に好ましい具体例において、ポリヌクレオチドは、表1〜4に示す 配列においてHSV−2蛋白をコードする領域を含むポリヌクレオチド、または そのフラグメント、アナログもしくは誘導体がある。 本発明のもう1つの特に好ましい具体例において、表1に示すアミノ酸配列を 含む新規HSV−2蛋白、またはそのフラグメント、アナログもしくは誘導体が ある。 本発明のもう1つの態様によれば、寄託されたHSV−2のSB5株中に含ま れるHSV−2ポリヌクレオチドにより発現可能な成熟ポリペプチドをコードし ている単離核酸分子が提供される。 本発明のさらなる態様は、HSV−2蛋白をコードする単離核酸分子が提供さ れ、それにはmRNA、cDNA、ゲノムDNAが包含される。本発明のさらな る具体例において、生物学的、診断学的、予防的、臨床的もしくは治療的に有用 なその変種、アナログもしくは誘導体、またはそのフラグメント、さらには変種 、アナログおよび誘導体のフラグメント、ならびにそれらを含む組成物がある。 本発明の特に好ましい具体例には、HSV−2蛋白の天然の対立遺伝子変種お よびそれによりコードされるポリペプチドがある。 本発明のもう1つの態様において、本明細書においてHSV−2起源の新規ポ リペプチド、ならびに生物学的、診断学的、予防的、臨床的もしくは治療的に有 用なそのフラグメント、変種および誘導体、ならびにフラグメントの変種および 誘導体、ならびに上記のもののアナログ、ならびにそれらを含む組成物が提供さ れる。 本発明のこのおよび他の態様の好ましい具体例によれば、ウイルス感染の検出 に有用な、HSV−2配列にハイブリダイゼーションするプローブが提供される 。 例えば疾病の治療のために、治療または予防目的で用いられうるHSV−2ポ リペプチドまたはそのフラグメント、あるいは抗ウイルス剤またはワクチンとし てのHSV−2ポリペプチドまたはそのフラグメントが提供され、該疾病の治療 には、ウイルス感染に対する免疫を宿主に付与することにより治療も含まれる。 本発明のもう1つの態様によれば、本発明ポリヌクレオチドの、治療または予 防目的の使用、特に、遺伝学的免疫のための使用が提供される。 本発明の特に好ましい態様において、治療または予防用途の、天然に存在する HSV−2遺伝子によりコードされるHSV−2ポリペプチド変種がある。 本発明のもう1つの目的は、上記ポリペプチド、ポリペプチドフラグメント、 変種および誘導体、変種および誘導体のフラグメント、ならびにそれらのアナロ グを提供することである。 本発明のこの態様の好ましい具体例において、ポリヌクレオチドをコードして いる、外来性のHSV−2を発現可能に導入された宿主細胞を、宿主中でのHS V−2発現のための条件下で培養し、ついで、発現されたポリペプチドを回収す ることを含む、上記HSV−2ポリペプチドの製造方法が提供される。 本発明のもう1つの目的によれば、特に、研究、生物学、臨床、診断、予防お よび治療目的の上記ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを用いた製品、組成物 、プロセスおよび方法が提供される。 本発明のさらにもう1つの態様において、抗ウイルス剤として有用な、かかる ポリペプチドに対する阻害剤が提供される。詳細には、かかるポリペプチドに対 する抗体が提供される。この点において、特に好ましい具体例において、抗体は HSV−2に対して選択的である。 本発明のさらなる態様において、インビトロ、エクスビボ、およびインビボで 細胞または多細胞生物に投与される、HSV−2ポリヌクレオチドまたはHSV −2ポリペプチドを含む組成物が提供される。本発明のこの態様の好ましい具体 例において、HSV−2ポリペプチドを宿主内で発現させて免疫学的応答を生起 させるための、HSV−2ポリヌクレオチドを含む組成物が提供され、好ましく は、かかる宿主においてHSV−2または関連生物に対する免疫を生起させるた めの組成物である。 本発明の他の目的、特徴、利点および態様は以下の説明から当業者に明らかで あろう。しかしながら、以下の説明および個々の実施例は、本発明の好ましい具 体例の説明のためだけに記載される。開示された本発明の精神および範囲内の種 々の変更および修飾は、以下の説明および本開示の他の部分を読めば当業者に容 易に明らかである。 発明の詳細な説明 表1〜3は、HSV−2のSB5株のDNA2を配列決定することにより導出 される配列を集めることにより調製される「コンティグ(contigs)」の一方の 鎖のヌクレオチド配列を示す。本明細書において、総括的にコンティグとは、こ の生物のゲノムの85%ないし90%以上をいう。表1、2および3はそれぞれ 、HSV−2のSB5株のDNAを別けて示したものである。 表1〜3は読み枠(ORF)のヌクレオチド配列も示し、それらは各コンティ グ中に存在する推定DNAコーディング配列である。表1〜4は、これらのOR Fによりコードされるポリペプチドの推定アミノ酸配列ならびにNCBI非リダ ンダント(non-redundant)蛋白データベース中の蛋白に対する配列相同体も示す 。 各ORFはHSV−2遺伝子を示すが、いくつかの場合、ORFは実際には当 該ORFよりも長い遺伝子に由来するものである。適当な開始および終止コドン を伴う読み枠(ORF)を含む配列については、発現されたら、コードされる蛋 白を抗ウイルス剤シクリーニングの標的として使用できる。さらに、好ましくは コードされる蛋白のアミノ末端領域、またはそのすぐに上流の領域をコードする DNA配列を用いて、目的コーディング配列の発現を制御するためのアンチセン ス配列を構築することもできる。さらにそのうえ、本明細書開示の多くの配列は 、コーディング配列の上流および下流の領域も提供する。これらの配列は、ウイ ルス遺伝子発現制御のための調節エレメントの源として有用である。便利には、 かかる配列を、制限酵素の作用または化学合成により得て、例えば、プロモータ ー同定株中に導入する。これらの株は制限部位下流に位置するリポーター構造遺 伝子配列を含み、その結果、活性プロモーターが挿入された場合、リポーター遺 伝子が発現されるであろう。 上記の各配列を用いてもよいが、本発明はさらに、特に有用な標的遺伝子を同 定するためのいくつかの手段を提供する。これらのアプローチの第1のものは、 関連生物中の配列の合致を検索するための適当なデータベースを用いる。よって 、相同体が存在する場合、この遺伝子のHSV−2様形態のものは類似の役割を 果たす可能性がある。例えば、別の生物の細胞表面蛋白に対する相同体として同 定 されたHSV−2蛋白はワクチン候補として有用であろう。かかる相同性が本明 細書開示配列に対して確認された場合、表中のコーディング配列とともにそれら を報告する。 多くの方法を用いて、それ自体生存に必要な遺伝子、あるいは感染の確立/維 持に必要な遺伝子を同定することができる。これらの方法の1つによる未知OR Fの同定は、その機能に関するさらなる情報を与え、スクリーニング標的として さらに発展させるためのかかるORFの選択を可能にする。簡単に説明すると、 これらのアプローチには、温度感受性変異株の作成(Weller,S.K.et al.,Vi rology 130:290-305(1983))、ウイルス遺伝子の部位特異的挿入または欠失、イ ンタクトなDNA分子と挿入または欠失および選択可能マーカーを含むDNAフ ラグメントとの間の相同配列による二重組み換え(Post,L.E.,et al.,Cell 25:227-232(1981))およびトランスポソンを用いる挿入突然変異により得られた 組み換え分子の選択による方法、標的プラスミドDNA中へのDNAファージm iniMuのランダム挿入を利用する方法(Jenkins,F.J.,et al.,Proc.Na tl.Acad.Sci.USA 82:4773-4777(1985))等がある。これらの各方法は、個々 の適用により長所または短所を有する。当業者は、使用目的に最も関連のあるア プローチを選択するであろう。例えば、いくつかの遺伝子が感染に必須であるが 、感染の開始のみに必要であることが確認された場合、それらの産物は、確立さ れ、慢性化した感染の治療のために開発される抗ウイルスの標的としてはあまり 魅力的でないであろう。 本発明OEFに関して適用した場合、これらの方法は、感染中に発現されるウ イルス蛋白、抗ウイルス療法において有用な阻害剤の同定を可能にする。 用語 以下の説明は、本明細書、とりわけ実施例において汎用される特定の用語の理 解を容易にするために示すものである。 本明細書で用いるHSV−2結合分子は、例えば酵素基質、細胞膜成分および 古典的なレセプターを含め、本発明のspsBポリペプチドまたはポリヌクレオ チドと特異的に結合または相互作用する分子またはイオンをいう。本発明のポリ ペプチドと、結合または相互作用分子を含め、そのような分子間の結合は、本発 明のポリペプチドに対して独占的であることが好ましく、またはその結合は本発 明のポリペプチドに高度に特異的であることもまた好ましく、またはその結合は 本発明のポリペプチドを包含する蛋白群に高度に特異的であることも好ましく、 または本発明のポリペプチドを含む、少なくともその一つが数種の蛋白に特異的 であってもよい。結合分子はまた、本発明のポリペプチドに特異的に結合する抗 体および抗体由来の物質をも包含する。 「遺伝学的エレメント」は、一般に、ポリペプチドをコードする領域、もしく は複製、転写もしくは翻訳、もしくは宿主細胞においてポリペプチドを発現する のに重要なその他の過程を制御するポリヌクレオチド領域を含むポリヌクレオチ ド、またはポリペプチドをコードする領域およびそれらに機能的に連結した発現 を制御する領域の両方を含むポリヌクレオチドを意味する。遺伝学的エレメント は、エピソームエレメント、すなわち、宿主細胞ゲノムと物理的に独立した分子 として、複製するベクター内に含まれていてもよい。該エレメントはプラスミド 内に含まれていてもよい。遺伝学的エレメントはまた、自然の状態ではなく、む しろ単離、クローニングおよび宿主細胞への導入のような操作の後に、精製DN Aの形態で宿主細胞ゲノム内またはとりわけベクター内にも含まれていてもよい 。 「宿主細胞」は外来性ポリヌクレオチド配列により形質転換もしくはトランス フェクションされた、または形質転換またはトランスフェクションすることので きる細胞である。 当該分野にて周知であるように「同一性」または「類似性」は、場合によって は、配列を比較して測定されるような、二つまたはそれ以上のポリペプチド配列 間または二つまたはそれ以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当該分野 において、「同一性」とはまた、時には、かかる配列の2つの鎖の間の合致によ り決定されるような2つのポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の関連性 の程度をも意味する。「同一性」および「類似性」は共に容易に算出できる(Co mputational Molecular Biology,Lesk,A.M.編、オックスフォード・ユニバーシ ティー・プレス、ニューヨーク、1988年;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.編、アカデミック・プレス、ニューヨーク、1993年;Comput er Analysis of Sequence Data,パートI,Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編、 ヒューマナ・プレス、ニュージャージー、1994年;Sequence Analysis in Molec ular Biology,von Heinje,G.、アカデミック・プレス、1987年;およびSequence Analysis Primer,Gribskov,M.およびDevereux,J.編、Mストックトン・プレス、 ニューヨーク、1991年)。2つのポリヌクレオチドまたは2つのポリペプチド間 の同一性および類似性を測定するための多くの方法がある一方で、その両方の用 語は当業者に周知である(Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje ,G.,Academic Press,1987;Squence Analysis Primer,Gribskov,M.およびDev ereux,J.,編、M Stockton Press,New York,1991;およびCarillo,H.,およびLi pman,D.,SIAM J.,Applied Math.,48:1073(1988))。2つの配列間で同一性ま たは類似性を測定するのに通常用いられる方法は、Carillo,H.およびLipman,D .,SIAM J.Applied Math.,48:1073(1988)に開示されている方法を包含するが、 これらに限定されるものではない。同一性を決定するための好ましい方法は、試 験する2つの配列間で最も良く適合するように設計される。同一性および類似性 を測定する方法は、コンピュータープログラムに集成されている。二つの配列間 の同一性および類似性を測定する好ましいコンピュータープログラム法は、GC Gプログラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):387 (1984)、BLASTP、BLASTNおよびFASTA(Atschul,S.F.ら、J.Molec.Biol.2 15:403(1990)))を包含するが、これらに限定されるものではない。一例と して、対照ヌクレオチド配列に対して、例えば少なくとも95%の同一性を有す るヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを挙げると、そのポリヌクレオチ ド配列が対照ヌクレオチド酸配列のヌクレオチド100個ごとに5個までのヌク レオチドの変化を含みうることを除き、そのポリヌクレオチドのヌクレオチド配 列は対照配列と同一である。言い換えると、対照酸配列に対して少なくとも95 %同一であるヌクレオチド配列を有するポリペプチドを得るためには、対照配列 中の5%までのヌクレオチドが欠失または別のヌクレオチドと置換されていても よく、あ るいは対照配列中の全ヌクレオチドのうち5%までの数のヌクレオチドが対照配 列に挿入されたものであってもよい。対照配列のこれらの変異は、対照ヌクレオ チド配列の5’または3’末端位置に存在していてもよく、あるいはそれらの末 端位置の間のいずれかの位置に存在していてもく、対照配列のヌクレオチドに散 在していてもよく、あるいは対照配列内の1個またはそれ以上の一連の群となっ ていてもよい。同様に、対照アミノ酸配列に対して少なくとも例えば95%の同 一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドを例に挙げると、そのポリペプ チド配列が対照アミノ酸配列のアミノ酸100個ごとに5個までのアミノ酸の変 化を含みうることを除き、そのポリペプチドのアミノ酸配列は対照配列と同一で ある。言い換えると、対照アミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるア ミノ酸配列を有するポリペプチドを得るためには、対照配列中のアミノ酸の5% までが欠失または他のアミノ酸と置換していてもよく、あるいは対照配列中の全 アミノ酸のうち5%までの数のアミノ酸が対照配列中に挿入されたものであって もよい。対照配列におけるこれらの変化は、対照アミノ酸配列のアミノまたはカ ルボキシ末端位置に存在してもよく、あるいはそれらの末端間のいずれかの位置 に存在してもよく、対照配列中に散在していてもよく、あるいは対照配列内で1 個またはそれ以上の一連の群をなしていてもよい。 「単離」とは、「人工的に」天然の状態から変化させられた、すなわち、天然 物の場合、その本来の環境から変化または除去あるいはその両方が行われたこと を意味する。例えば、生体に天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチ ドは、「単離」されていないが、その天然状態で共存する物質から分離された同 じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、本明細書に用いる用語としての「単 離」がなされている。例えば、ポリヌクレオチドに関して、「単離」なる用語は 、天然の染色体および細胞から分離されていることを意味する。単離の一部とし て、または単離の後に、かかるポリヌクレオチドは、例えば、突然変異誘発のた めに、DNAなどの他のポリヌクレオチドに結合し、宿主における伸長および発 現のために、融合蛋白を形成したりすることができる。単離ポリヌクレオチドは 単独で、またはベクターなどの他のポリヌクレオチドと結合して、培養物中また は全生物中の宿主細胞に導入できる。培養物中または全生物中の宿主細胞に導入 されたかかるDNAも本明細書に用いる用語である、「単離」されたといえる。 というのはこれらは天然の形態または環境にはないからである。同様に、ポリヌ クレオチドおよびポリペプチドは、組成物、例えば、培地処方、例えば細胞にポ リヌクレオチドまたはポリペプチドを導入するための溶液、化学的または酵素的 反応のための組成物または溶液中に生じさせてもよく、これらは自然には存在し ない組成物であり、本明細書に用いる用語の「単離」されたポリヌクレオチドま たはポリペプチドの範囲内である。 「ポリヌクレオチド(複数でも可)」は、一般に、修飾されていないRNAも しくはDNA、または修飾されたRNAもしくはDNAであってよい、いずれの ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドをも意味する。従っ て、例えば、本明細書で用いるポリヌクレオチドは、とりわけ一本鎖および二本 鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物または一本鎖、二本鎖および三本鎖 領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および 二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖もしくはより典型的には二本鎖もしく は三本鎖、または一本鎖および二本鎖領域の混合物であってもよいDNAおよび RNAを含むハイブリッド分子を意味する。加えて、本明細書で用いるポリヌク レオチドは、RNAもしくはDNAまたはRNAとDNAの両方を含む三本鎖領 域を意味する。かかる領域における鎖は同一の分子または異なる分子由来のもの でよい。この領域はこれらの分子の一つまたはそれ以上の全てを含んでいてもよ いが、より典型的にはいくつかの分子の一領域のみを含む。三重らせん領域の分 子の一つは、オリゴヌクレオチドであることがしばしばである。本明細書で用い る場合、「ポリヌクレオチド」なる用語は、一つまたはそれ以上の修飾した塩基 を含有する、前記したDNAまたはRNAを包含する。このように、安定性また は他の理由で修飾された骨格を有するDNAまたはRNAも、該用語を本明細書 が意図するろところの「ポリヌクレオチド」である。さらに、イノシン等の普通 でない塩基、またはトリチル化塩基等の修飾塩基を含むDNAまたはRNA(二 つの例だけを示す)も、かかる用語を本明細書で用いる場合の「ポリヌクレオチ ド」である。当業者に既知の多くの有用な目的を提供するDNAおよびRNAに 、非常に多くの修飾がなされていることは、明らかであろう。「ポリヌクレオチ ド」なる用語は、本明細書で用いる場合、ポリヌクレオチドのこのような化学的 、酵素的または代謝的に修飾した形態、ならびにウイルス、とりわけ単純型細胞 および複雑型細胞を含む、細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包 含する。ポリペプチドは、しばしば、オリゴヌクレオチド(複数でも可)と称さ れる短鎖ポリヌクレオチドを包含する。 本明細書で用いる「ポリペプチド」は、以下に記載する全てのポリペプチドを 包含する。ポリペプチドの基本的な構造は周知であり、非常に多くのテキストお よび当該分野の他の発行物に記載されている。これに関連して、この用語は、本 明細書において、ペプチド結合により直鎖で互いに結合している2個またはそれ 以上のアミノ酸を含むいずれかのペプチドまたは蛋白をいうのに用いる。本明細 書で用いる場合、この用語は、当該分野で通常例えばペプチド、オリゴペプチド およびオリゴマーとも称される短鎖、および多くの型があり、当該分野で一般的 に蛋白と称する長鎖の両方を意味する。ポリペプチドは、しばしば、一般に20 種の天然アミノ酸と称される20種のアミノ酸以外のアミノ酸を含有し、末端ア ミノ酸を含め、多くのアミノ酸は、プロセッシングおよび他の翻訳後修飾のよう な自然の工程により所定のポリペプチドで修飾されたものが含まれるが、当業者 に周知の化学的修飾技術によっても修飾できることは理解されよう。ポリペプチ ドに自然に起こる一般的な修飾でさえ余り多すぎて、余すところなく掲示するこ とはできないが、基礎的なテキストおよびさらに詳細な論文ならびに多数の研究 文献にも詳しく記載されており、これらは当業者に周知である。本発明のポリペ プチドに施すことができる既知の修飾には、例を挙げると、アセチル化、アシル 化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合 、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の 共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、架橋結合、環化、ジスルフィ ド結合形成、脱メチル化、共有結合架橋形成、シスチン形成、ピログルタミン酸 塩形成、ホルミル化、ガンマー−カルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカー形 成、 ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白加水分解プ ロセッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アル ギニル化などの転移RNA媒介の蛋白へのアミノ酸付加、およびユビキチネーシ ョンがある。かかる修飾は当業者に周知であり、科学文献に非常に詳細に記載さ れている。いくつかの特に一般的な修飾、例えば糖鎖形成、脂質結合、硫酸化、 グルタミン酸残基のガンマーカルボキシル化、ヒドロキシル化およびADPリボ シル化は最も基礎的なテキスト、例えばProteins-Structure and Molecular Pro perties、第2版、T.E.Creighton、W.H.Freeman and Company、ニューヨー ク(1993)に記載されている。例えば、Posttranslational Covalent Modificat ion of Proteins、B.C.Johnson編、アカデミック・プレス、ニューヨーク(19 83)のWold,F.,Posttranslational Protein Modifications:Perspective and Prospects、1〜12頁;Seifterら、Meth.Enzymol.182:626-646(1990)および Rattanら、Protein Synthesis:Posttranslational Modifications and Aging, Ann.N.Y.Acad.Sci.663:48-62(1992)で提供される論文などの多くの詳細 な論文が、本主題に利用できる。ポリペプチドはいつも完全に直鎖であるとは限 らないということは周知であり、前記した通りであると理解されよう。例えばポ リペプチドはユビキチン化の結果分岐していてもよく、一般には、天然のプロセ ッシング事象を含む翻訳後の事象、および天然では起こらない人為的操作により もたらされる事象の結果、分岐のある、または分岐のない環状にできる。環状、 分岐および分岐した環状ポリペプチドは、非翻訳天然のプロセッシングにより、 および同様に全く合成的な方法で合成できる。修飾はペプチド骨格、アミノ酸側 鎖およびアミノまたはカルボキシル末端を含め、ポリペプチドのどこででも起こ り得る。実際、共有結合の修飾による、ポリペプチドのアミノまたはカルボキシ ル基またはその両方の遮断は、天然および合成ポリペプチドに共通し、かかる修 飾は同様に本発明のポリペプチドにも存在し得る。例えば、イー・コリ(E.coli )または他の細胞で作られるポリペプチドのアミノ末端残基は、蛋白溶解のプロ セッシングの前にほとんど必ずN−ホルミルメチオニンになるであろう。ペプチ ドの翻訳後の修飾の間に、NH2末端においてメチオニン残基を除去できる。従 って、本発明は、本発明蛋白のメチオニン含有およびメチオニン不含の両方のア ミノ末端変種の使用を意図する。ポリペプチドに起こる修飾はしばしばそれの作 り方に影響される。例えば、宿主にクローン化遺伝子を発現することにより作ら れるポリペプチドでは、修飾の特性および程度は、大部分、宿主細胞の翻訳後修 飾能力およびポリペプチドアミノ酸配列に存在する修飾シグナルにより決定され る。例えば、周知のように、糖鎖形成はイー・コリのような細菌宿主では起こら ないことがはしばしばである。従って、糖鎖形成が望ましい場合、ポリペプチド を、糖鎖形成宿主、一般に、真核細胞にて発現させるべきである。昆虫細胞は、 しばしば、哺乳動物細胞と同じ翻訳後糖鎖形成を行う;この理由で昆虫細胞発現 系が、とりわけ、糖鎖形成の本来のパターンを有する哺乳動物蛋白を効率よく発 現するように開発されている。同様の考察が他の修飾にも適用される。修飾の同 一の型が、所定のポリペプチドのいくつかの部位で、同じまたは異なる程度で存 在し得ることは理解されよう。また、所定のポリペプチドは多くの型の修飾を有 していてもよい。一般に、本明細書で用いる場合、「ポリペプチド」なる用語は 、全て のこのような修飾、特に宿主細胞においてポリヌクレオチドを発現することによ り合成したポリペプチドに存在する修飾を包含する。 本明細書中で使用される「変種(複数でも可)」なる語は、各々、対照標準の ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、本質的な特性を保持している ポリヌクレオチドまたはポリペプチドである。ポリヌクレオチドの典型的な変種 は、別の対照標準のポリヌクレオチドとヌクレオチド配列において異なっている 。変種のヌクレオチド配列における変化は、対照標準のポリヌクレオチドによっ てコードされたポリペプチドのアミノ酸配列と変わっていてもよいし、または変 わっていなくてもよい。ヌクレオチドの変化は、後述するように、対照標準の配 列によってコードされたポリペプチドにおいて、アミノ酸置換、付加、欠失、融 合および切断をもたらしうる。ポリペプチドの典型的な変種は、別の対照標準の ポリペプチドとはアミノ酸配列において異なっている。一般に、差異は、対照標 準のポリペプチドとその変種の配列が全体的に非常に類似しており、多くの領域 においては同一であるように限定される。変種および対照標準のポリペプチドは 、一またはそれ以上の置換、付加、欠失のいずれかの組み合わせによって、アミ ノ酸配列において異なってもよい。置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝 コードによってコードされたものであってもなくてもよい。ポリヌクレオチドま たはポリペプチドの変種は、対立遺伝子変種のような天然に存在するものであっ てもよく、または天然に存在することが知られていない変種であってもよい。ポ リヌクレオチドおよびポリペプチドの天然に存在しない変種は、変異誘発法また は直接合成あるいは当業者に公知の他の組換え法によって作られてもよい。 寄託物 HSV−2のSB5株は、1996年10月31日に、受託番号VR−254 6としてAmerican Type Culture Collectionに寄託された。 この寄託物はブダペスト条約を遵守したものである。特許が発行されると何ら の制限または条件もなく、最終的に株は分譲される。寄託は当業者の便宜のため にのみ提供され、35U.S.C.112条のもとに要求されるような、寄託が実 施可能要件であることを承認するものではない。 寄託物を製造、使用または販売するためにはライセンスが必要であるが、その ようなライセンスはここでは賦与されていない。 ウイルス株およびゲノム 本明細書開示のヌクレオチド配列を当該分野で知られた合成化学的手法により 得ることができ、あるいはDNA調合物を本マイ開示の個々の配列から構築した プローブでプローブすることによりHSV−2のSB5株から得ることもできる 。別法として、開示配列由来のオリゴヌクレオチドを、PCRによるウイルスゲ ノム源由来の配列のクローニングにおけるPCRプライマーとして作用させるこ ともできる。かかる配列もまた、感染段階の診断および病原体が達成した感染の タイプの診断に有用である。 本発明は、新規HSV−2ポリペプチドおよびそれをコードするポリヌクレオ チド、特に、以下にさらに詳細に説明するものに関する。本発明は、特に、表1 〜4に示すヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を有するHSV−2分子、なら びにATCCVR−2546から単離可能なDNAのHSV−2ヌクレオチド配 列およびアミノ酸配列に関する(該生物およびそのDNAを本明細書において「寄 託生物」または「寄託生物のDNA」という)。表1〜4に示すヌクレオチド配列 およびアミノ酸配列は寄託生物のDNAを配列決定することにより得られたとい うことが理解されよう。それゆえ、寄託クローンの配列は、それ(およびそれが コードする配列)と表中の配列との間の矛盾について支配的である。 また本発明は、本明細書開示のさらなるポリヌクレオチド配列にも関し、それ らは本明細書開示のDNAから転写されたRNAであるが、蛋白のまで転写され ても、されなくいてもよい。かかるポリヌクレオチドはHSV−1および他のヘ ルペスウイルスにおいて知られている。 ポリヌクレオチド 本発明の一つの態様によれば、表1〜4の推定アミノ酸配列を有するHSV− 2ポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。これらのポリペ プチドが表1、2または3に示すものの1つであることが好ましい。当業者は、 表1〜4に示すORFスタートおよびストップ位置を参照することにより、かか る好ましいポリヌクレオチドの配列を容易に決定することができる。 表1〜3に示すポリヌクレオチド配列のごとき本明細書にて提供される情報を 用いて、HSV−2ポリペプチドをコードする本発明のポリヌクレオチドを、標 準的なクローニングおよびスクリーニングの手法を用いて得てもよい。表1〜3 に示すDNA配列を用いて蛋白をコードするポリヌクレオチドを得るためには、 典型的には、イー・コリまたはいくつかの他の適当な宿主中のHSV−2のSB 5株の染色体DNAのクローンのライブラリーを、表1〜3の配列に由来する、 好ましくは17量体またはそれ以上の長さの、放射標識したオリゴヌクレオチド でプローブする。ついで、該プローブと同一のDNAを有するクローンは、非常 に厳密な洗浄操作に付すことにより区別できる。元の配列から設計された配列決 定プライマーで同定された個々のクローンを配列決定することにより、該配列を 両方向に伸長し、完全遺伝子配列を決定することが可能である。都合よくは、か かる配列決定をプラスミドクローンから調製された変性二本鎖DNAを用いて実 施する。適当な技術については、Maniatis,T.、Fritsch,E.F.およびSambrookら 、Molecular Cloning,A Laboratory Manual,第2版;コールド.スプリング・ ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨ ーク(1989);(ハイブリダイゼーションによるスクリーニング1.90および 変性二本鎖DNA鋳型の配列決定13.70を参照のこと)に記載されている。 表1、2および3に示す各DNA配列は、少なくとも表1〜3に示すのとほぼ 同数のアミノ酸残基を有する蛋白をコードする少なくとも1つの読み枠を含む。 各読み枠ん9おスタートおよびストップコドンは、表1、2および3に示す各ポ リヌクレオチドの最初の3個および最後の3個のヌクレオチドである。 文献に報告された配列と表の配列とを比較することにより示されるように、本 発明の特定のHSV−2配列はヘルペスファミリーの他の蛋白をコードする配列 に高王手機に関連している。そのうえ、本発明の特定のポリヌクレオチドおよび ポリペプチドは既知のものに構造的に関連している。これらの蛋白は、既知蛋白 のなかでも、表1、2、3および4に示す相同体に対して最大の相同性を示す。 本発明は、表1〜3の各コーディング配列に対してその全長にわたり同一であ るポリヌクレオチド配列を提供する。さらに、本発明は、成熟ポリペプチドのコ ーディング配列自体;成熟ポリペプチドのコーディング配列および付加コーディ ング配列、例えばプレ、プロ、プレプロ蛋白配列等のリーダーまたは分泌配列を コードするコーディング配列;付加非コーディング配列と一緒に、前記した付加 コーディング配列と共にまたはなしで、例えば、限定するものではないが、転写 にて役割を果たす転写された非翻訳配列(例えば、終止シグナルを含む)などの非 コーディング配列5’および3’配列、リボソーム結合部位、mRNA安定性エ レメント、付加機能を供給する配列などの付加アミノ酸をコードする付加コーデ ィング配列を有する成熟ポリペプチドのコーディング配列を包含するが、これら に限定されるものではない。かくして、例えば、該ポリペプチドは、融合ポリペ プチドの精製を促す、ペプチドなどのマーカー配列に融合していてもよい。本発 明のこの態様のある具体例において、マーカー配列はヘキサ−ヒスチジンペプチ ド、例えば、とりわけpQEベクター(キアゲン・インコーポレーティッド(Qiag en,Inc.)より得られるタグであり、多くが市販により入手可能である。例えば、 Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(1989)に記載されるように、 ヘキサ−ヒスチジンは融合蛋白の通常の精製法を提供する。インフルエンザ・ヘ マググルチニン・蛋白由来のエピトープに対応する、HAタグもまた融合蛋白の 生成に使用でき、これについては例えばWilsonら、Cell,37:767(1984)に記 載されている。本発明のポリヌクレオチドはまた、構造遺伝子およびその天然に おいて関連している遣伝学的エレメントからなるポリヌクレオチドを包含するが 、これに限定されるものではない。 本発明はまた、式: X−(R1m−(R2)−(R3n−Y [式中、分子の5’末端のXは水素であり、分子の3’末端のYは水素または金 属であり、R1およびR3はいずれかの核酸残基、nおよび/またはmは1ないし 3000の整数またはゼロ、R2は本発明核酸配列、特に、表1、2および3に 示す群から選択される核酸配列あるいはまた表1、2、3および4に示す群から 選択されるORF配列(読み枠番号により表示される)である。R2は5’末端 残基がその左側でR1に結合し、その3’末端残基がその右側でR3に結合するよ うに方向付けられる。mおよび/またはnが1より大きい場合、R1および/ま たはR2のいずれかで表される核酸残基の鎖は、ヘテロポリマーまたはホモポリ マーのいずれであってもよく、ヘテロポリマーが好ましい。好ましい具体例にお いて、nおよび/またはmは1から1000、または2000もしくは3000 までの整数である。 前記によれば、本明細書で用いる「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド」なる用語は、本発明のポリペプチド、特にウイルス性、さらに詳細には、表 1、2、3または4に示すアミノ酸配列を有する、HSV−2のポリペプチドを コードする配列を有するポリヌクレオチド包含する。この用語は、さらにコーデ ィングおよび/または非コーディング配列を含有していてもよい、付加領域と共 に該ポリペプチドをコードする単一の連続領域または不連続領域(例えば、組み 込まれたファージもしくは挿入配列またはエディティング(editing)により分 断される)を含む、ポリヌクレオチドを包含する。 本発明はさらに、表1、2、3および4の推定アミノ酸配列を有するポリペプ チドのフラグメント、アナログおよび誘導体をコードする、本明細書で前記した ポリヌクレオチドの変種に関する。本発明ポリヌクレオチドのフラグメントであ る変種を用いて本発明の全長ポリヌクレオチドを合成してもよい。 本発明ポリヌクレオチドはmRNAのごときRNA形態、あるいは例えばcD NAおよびゲノムDNAを包含するDNA形態(クローニングにより得られるか 、あるいは化学合成またはそれらの方法の組み合わせにより得られる)であって よい。DNAは2本鎖または1本鎖であってよい。1本鎖DNAはセンス鎖とし ても知られるコーディング鎖であってもよく、またアンチセンス鎖としても知ら れる非コーディング鎖であってもよい。 ポリペプチドをコードするコーディング配列は、表1〜4に示すポリヌクレオ チドのコーディング配列と同じであってもよい。また、異なる配列のポリヌクレ オチドであってもよく、遺伝暗号の縮重の結果して表1〜4のポリペプチドをコ ードするものであってもよい。 特に好ましい具体例は、表1、2、3および/または4のポリペプチドのアミ ノ酸配列を有するポリペプチド変種をコードするポリヌクレオチドであり、その うち、数個、わずかな、5〜10、1〜5、1〜3、2、1または0個のアミノ 酸残基がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加されているアミノ酸配列 を有する。中でもとりわけ好ましいものは、サイレント置換、付加および欠失で あり、かかるポリヌクレオチドの特性および活性を変えないものである。 本発明のさらに好ましい具体例は、表1、2、3または4に示すアミノ酸配列 を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの全長にわたって少なくと も50%、60%または70%の同一性を有するポリヌクレオチドおよびそのよ うなポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドである。また、最も好ましい ものは、寄託株のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して全長にわ たって少なくとも80%の同一性を有する領域を含むポリヌクレオチドおよびそ れと相補的なポリヌクレオチドである。この点で、その同じものと全長にわたっ て少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチドが特に好ましく、中でも 少なくとも95%の同一性を有するものが特に好ましい。さらには、少なくとも 95%の同一性を有するものの中で少なくとも97%の同一性を有するものがよ り好ましく、中でも少なくとも98%および少なくとも99%の同一性を有する ものが特に好ましい。少なくとも99%の同一性を有するものがより好ましい。 好ましい具体例は、下記のものからなる群より選択されるポリヌクレオチド配 列を含む単離ポリヌクレオチドである:表1、2、3または4のアミノ酸配列を 含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して少なくとも50%の同 一性を有するポリヌクレオチドであって、HSV−2以外の原核生物種から得ら れるもの;ならびに表1、2、3または4のアミノ酸配列に対して少なくとも5 0%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、HSV−2以 外の原核生物種から得られるもの。 好ましい具体例は、表1、2、3または4のDNAによってコードされている 成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持するポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチドである。 さらに本発明は、上記配列にハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに 関する。この点において、本発明は、特に、厳密な条件下で上記ポリヌクレオチ ドとハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関する。本明細書で用いる 場合、「厳密な条件」および「厳密なハイブリダイゼーション条件」という語は 、ハイブリダイゼーションが、配列間に少なくとも95%、好ましくは少なくと も97%の同一性がある場合にのみ起こることを意味する。厳密なハイブリダイ ゼーション条件の一例として、50%ホルムアルデヒド、5xSSC(150m M NaCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム( pH7.6)、5xデンハート(Denhardt’s)溶液、10%硫酸デキストラン および20μg/ml変性切断サケ精子DNAを含む溶液中、42℃で一夜イン キュベーションし、ついでハイブリダイゼーション支持体を0.1xSSC(約 65℃)で洗浄することが挙げられる。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件 は公知であり、Sambrookら、MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,Second Edition,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)、特に、第11章に例示されてい る。本発明により提供されるポリヌクレオチド配列に関して溶液ハイブリダイゼ ーションを用いてもよい。 また本発明は、厳密な条件下で、上記ポリヌクレオチド配列またはそのフラグ メントを有するプローブを用いて表1、2、3または4に示すポリヌクレオチド 配列に対する完全遺伝子を含む適当なライブラリーをスクリーニングし、ついで 、上記DNA配列を単離することにより得ることのできるポリヌクレオチド配列 を必須として含むポリヌクレオチドを提供する。かかるポリヌクレオチドを得る ために有用なフラグメントは、例えば、上記の本発明ポリヌクレオチドをRNA 、cDNAおよびゲノムDNA用ハイブリダイゼーションプローブとして使用し て、表1、2、3または4に示すポリヌクレオチドに非常に類似した配列を有す る他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離してもよい。そのようなプ ローブは、一般に、少なくとも15個のヌクレオチド残基または塩基対を含むで あろう。好ましくは、そのようなプローブは少なくとも30個のヌクレオチド残 基または塩基対を有し、50個またはそれ未満のヌクレオチド残基または塩基対 を有していてもよい。 例えば、表1、2、3または4に示すポリヌクレオチドを含む、あるいはそれ らからなる各遺伝子のコーディング領域は、表1、2、3または4のDNA配列 を使用してスクリーニングしてオリゴヌクレオチド・プローブを合成することに より単離できる。ついで、本発明の遺伝子の配列と相補性の配列を有する標識し たオリゴヌクレオチドを用いてcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブ ラリーをスクリーニングし、ライブラリーのどのメンバーがプローブとハイブリ ダイゼーションするか決定する。 表1、2、3または4に示すポリヌクレオチドまたはポリペプチドの配列に由 来するオリゴヌクレオチドである本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記載 の方法に使用できるが、好ましくはPCRに使用し、本明細書で同定したポリヌ クレオチドが全体として、または部分的に感染組織において細菌中で転写される か否か測定する。そのような配列はまた、病原体が達した感染の段階およびタイ プの診断においても有用性がある。 また、本発明は、成熟蛋白に、さらなるアミノまたはカルボキシ末端アミノ酸 が加わるか、成熟ポリペプチドの内部にアミノ酸が加わった(例えば、成熟形態 が一つ以上のポリペプチド鎖を有する場合)ポリペプチドをコードするポリヌク レオチドを提供する。このような配列は、とりわけ、前駆体から成熟形態への蛋 白のプロセッシングにおいて役割を果たし、蛋白を運び、蛋白の半減期を長くし たり、短くしたり、あるいは分析または生産のための蛋白の取り扱いを容易にす ることができる。インビボで一般的なように、該付加アミノ酸は細胞酵素により 成熟蛋白からプロセッシングにより除かれる。 一またはそれ以上のプロ配列に融合したポリペプチドの成熟形態を有する前駆 体蛋白は該ポリペプチドの不活性形でもよい。プロ配列がそのような不活性前駆 体から除かれると、一般に活性化される。プロ配列のいくらかまたは全体を、活 性化の前に除去できる。一般に、そのような前駆体はプロ蛋白と称される。 DNAは、本発明HSV−2をコードするmRNAの転写を指令する機能を有 するプロモーター領域を含んでいてもよい。かかるプロモーターは独立して、組 み換え発現系において異種遺伝子の転写を指令することに有用である。ポリアデ ニル化およびスプライシングシグナル配列がポリヌクレオチド配列中に存在して もよく、異種遺伝子発現ベクターおよび構築物中において遺伝子発現シグナルと して有用でありうる。 例えば、本発明ポリヌクレオチドおよびポリペプチドを、研究試薬および疾病 (特に、ポリヌクレオチドアッセイに関して後述するヒトの疾病)の治療および 診断方法の発見のための材料として使用してもよい。 オリゴヌクレオチドである本発明ポリヌクレオチドを、本発明にて同定される HSV−2遺伝子が全体的または部分的に感染組織中に存在するかまたは転写さ れているかどうかを調べるための本明細書記載の方法において、核酸増幅プライ マーとして、例えばPCRプライマーとして用いてもよい。かかる配列もまた、 病原体が達成した感染段階および感染のタイプの診断において有用であろう。 本発明ポリヌクレオチドに関して上記した使用のほかに、下記用法も本発明に より企図される。特に、本明細書開示のポリヌクレオチドまたはその部分をプロ ーブとして用いて、例えば、ノーザンブロット、ヌクレアーゼ保護およびプライ マー伸長実験により、生産的および潜伏したHSV−2感染の間に合成されたm RNA転写物を発見してもよい。ついで、新規転写物は、ゲノム配列からは直接 推定できない新たなHSV−2蛋白の発見を導くことがある。配列またはその部 分を用いて、アンチセンス機構に基づくウイルス複製阻害方法および新規療法を 発見してもよい。配列またはその部分を、設計されたDNA−またはRNA−含 有オリゴヌクレオチドを得るための基礎として用い、2本鎖DNAを用いて分析 道具、診断薬または治療薬として使用される3本鎖を形成してもよい。核酸配列 またはその部分を用いて、診断またはスクリーニングに有用な細胞系を得ること ができる。DNA配列を用いて、ウイルスゲノムを例えばlacZまたは緑色経 口蛋白のごときマーカー遺伝子と置換することに有用な制限酵素部位を予想する ことができる。かかる置換は、ウイルスの生活環における遺伝子の生物学的役割 の決定において有用である。これらの遺伝子ノックアウト実験は、高品質薬剤発 見の標的(必須遺伝子)またはHSV−2ウイルスベクターによる遺伝子治療の 目的の ための外来遺伝子の良好な位置(非必須遺伝子)である可能性のある遺伝子の発 見に有用である。かかる遺伝子置換は、例えば、修飾ウイルスの病原性を未修飾 ウイルスの病原性と比較することにより、あるいはlacZのごときマーカー遺 伝子を容易に同定することにより、毒性因子の発見にも有用である。 ポリペプチド さらに本発明は、表1〜4のアミノ酸配列により定義されるポリペプチドの推 定アミノ酸配列を有するHSV−2ポリペプチドに関する。 また本発明は、これらのポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体 にも関する。用語「フラグメント」、「誘導体」および「アナログ」は、本発明 ポリペプチドについていう場合、ポリペプチドと同じ生物学的機能または活性を 本質的に保持しているポリペプチドを意味する。ネイティブなHSV−2蛋白の 活性の少なくとも95%の活性を保持しているフラグメント、誘導体およびアナ ログが好ましい。よって、アナログは、プロ蛋白部分の開裂により活性成熟ポリ ペプチドが生じることにより活性化されうるプロ蛋白を包含する。 本発明ポリペプチドは組み換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成ポ リペプチドであってよい。特定の好ましい具体例において、それは組み換えポリ ペプチドである。 本発明ポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログは、(i)1個ま たはそれ以上のアミノ酸残基が保存的または非保存的アミノ酸残基(好ましくは 、保存的アミノ酸残基)により置換されており、かかる置換アミノ酸残基が遺伝 学的コードによりコーオされていても、いなくてもよいもの、あるいは(ii) 1個またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基を含むもの、あるいは(iii)成 熟ポリペプチドが別の化合物(例えば、ポリペプチドの半減期を延長させる化合 物(例、ポリエチレングリコール))に融合しているもの、あるいは(iv)さ らなるアミノ酸(例えば、リーダー配列または分泌配列または成熟ポリペプチド もしくはプロ蛋白配列の精製に用いられる配列)が成熟ポリペプチドに融合して いるもの。かかるフラグメント、誘導体およびアナログは、当業者により、本明 細書記載の教示より得られるものである。 好ましい変種としては、保存的アミノ酸置換により変化したものがある。かか る置換は、ポリペプチド中のアミノ酸を類似の特性の別のアミノ酸により置換す るものである。典型的には、保存的置換には、脂肪族アミノ酸Ala、Val、 LeuおよびIle間の置換、ヒドロキシ残基SerおよびThrの相互置換、 酸性残基AspおよびGluの交換、アミド残基AsnおよびGlnの置換、塩 基性残基LysおよびArgの交換、ならびに芳香族残基Phe、Tyr間の置 換がある。 この点において、さらに好ましい具体例は、1個またはそれ以上の本発明HS V−2ポリペプチドのアミノ酸配列を有する変種、アナログおよびフラグメント であり、少しの、5ないし10個、1ないし5個、3、2、1個のアミノ酸残基 が置換、付加または欠失(それらはHSV−2蛋白の特性および活性を変化させ ない)されている、あるいはされていないものを包含する。また、この点におい て、保存的置換が特に好ましい。最も好ましいのは、置換のない、表1〜4のア ミノ酸配列を有するポリペプチドである。 本発明はまた、 X−(R1m−(R2)−(R3n−Y [式中、アミノ末端のXは水素であり、カルボキシル末端のYは水素または金属 であり、R1およびR3はいずれかのアミノ酸残基または修飾アミノ酸残基であり 、mおよび/またはnは1〜2000の整数または0であり、R2は本発明のア ミノ酸配列、特に表1、2、3および4に示す群から選択されるアミノ酸配列を 意味する] で示されるポリペプチドからなる、あるいはかかるポリペプチドを含むポリペプ チドを包含する。上記の式中、R2は、アミノ末端残基がその左側にあってR1に 共有結合し、そのカルボキシ末端残基がその右側にあってR3に共有結合するよ うに方向づけられる。mおよび/またはnが1より大きい場合、R1またはR3の いずれかでで表されるアミノ酸残基の鎖は、ヘテロポリマーまたはホモポリマー のいずれであってもよく、ヘテロポリマーが好ましい。本発明の他の好ましい具 体例は、mおよび/またはnが1ないし1000または2000の間の整数であ る。 本発明ポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは、単離形態で、し かも好ましくは、均一に精製された形態で提供される。 本発明のポリペプチドは、表1〜4のポリペプチドの1つまたはそれ以上に対 して少なくとも60%、70%または80%の同一性を有するポリペプチド、好 ましくは表1〜4のポリペプチドの1つまたはそれ以上に対して少なくとも90 %の同一性、さらに好ましくは表1〜4のポリペプチドの1つまたはそれ以上に 対して少なくとも95%の類似性(さらに好ましくは表1〜4のポリペプチドの 1つまたはそれ以上に対して少なくとも95%の同一性)、そのうえさらに好ま しくは図2(配列番号2)のポリペプチドに対して少なくとも95%の類似性( そのうえさらに好ましくは95%の同一性)を有するポリペプチドを包含し、ま た一般に少なくとも30個のアミノ酸、さらに好ましくは少なくとも50個の連 続アミノ酸を含むポリペプチドのそのような部分を有する、かかるポリペプチド の部分も包含する。 本発明のポリペプチドについて上記した使用に加え、以下の適用もまた本発明 の意図するところである。なかでも、酵素的活性または構造的機能性を有する本 明細書で開示するポリペプチドまたはその一部は、スクリーニングおよび治療の ためにこれらのタンパク質の源として有用である。かかるポリペプチドを、例え ば、公知の機能を有するタンパク質(例えば、ヘリカーゼ、キナーゼ、プロテア ーゼ)をコードするHSVIポリペプチドに対する相同性により同定してもよい 。相同性マッチにより予想される機能性に基づく、スクリーニングまたは治療用 の本発明のポリペプチドの使用は、本発明の特に好ましい態様である。本発明の 寄託株ATCCVR−2526由来のポリペプチドもまた、公のドメインにおい て他のHSV−2株由来の配列との比較に用いることができ、たとえば、本発明 のポリペプチドの株HG52との比較は、毒性因子の発見において有用である、 というのは、HG52はマウスおよびモルモット感染モデルにおいて無毒であり 、HSV−SB5は毒性であるからである。同様に、株MSおよびSB5巻の動 物モデルにおいてCNS病因において大きく異なるため、株MS由来の公のドメ イ ンホモログは、毒性因子の発見に有用である。 標準的なアミノ酸の一文字および三文字標記に加えて、用語「X」または「X aa」も用いる。「X」または「Xaa」は、20個の天然のアミノ酸のいずれ がポリペプチド配列の指定された位置に存在してもよいことを意味する。 フラグメント 本発明のポリペプチドのフラグメントまたは部分は、ペプチド合成により対応 する完全長のポリペプチドを製造するのに用いることができる;したがって、該 フラグメントは、完全長のポリペプチドを製造するための中間体として利用する ことができる。本発明のポリヌクレオチドのフラグメントまたは部分を用いて本 発明の完全長のポリヌクレオチドを合成することができる。 また、本発明のこの態様のうち好ましい具体例は、HSV−2のフラグメント 、とりわけ表1−4に列挙したアミノ酸配列を有するHSV−2のフラグメント およびその変種または誘導体を有してなるポリペプチドである。 この点において、フラグメントは、全体として、前記したHSV−2ポリペプ チドおよびその変種または誘導体のアミノ酸配列と部分的に同じであるが、全て が同じではない、アミノ酸配列を有するポリペプチドである。 かかるフラグメントは、「自立しており」、すなわち、他のアミノ酸またはポ リペプチドの一部ではなく、または融合していてもよく、あるいはフラグメント が一部分もしくは一領域を形成する大型のポリペプチド内に含まれていてもよい 。大型のペプチド内に含まれる場合、ここでいうフラグメントは、最も好ましく は、単一の連続した領域を形成してもよい。しがし、数個のフラグメントは、単 一のより大型のポリペプチドに含まれていてもよい。例えば、ある種の好ましい 具体例は、宿主中で発現させるように設計された前駆体のポリペプチド中に含ま れ、HSV−2フラグメントのアミノ末端に融合した異種プレ−およびプロ−ポ リペプチド領域を有し、該フラグメントのカルボキシル末端に融合した付加的な 領域を有するHSV−2ポリペプチドのフラグメントに関する。したがって、本 明細書にて意図する一の態様のフラグメントは、HSV−2より由来の融合ポリ ペプチドまたは融合タンパク質の一部をいう。 本発明のポリペプチドフラグメントの代表例は、例えば、約5−15、10− 20、15−40、30−55、41−75、41−80、41−90,50− 100、75−100、90−115、100−125および110−140、 120−150、200−300、1−175、1−600または1−1000 個のアミノ酸の長さである。言及することのできる本発明のポリペプチドフラグ メントの代表例は、20−200個のアミノ酸のフラグメントである。 この意味において、「約」とは、片方または両端において、特記された数およ びそれよりも数個、5個、4個、3個、2個または1個だけアミノ酸が多いかま たは少ない範囲を含む。 なかでも、本発明の特に好ましいフラグメントは、HSV−2の末端切断変異 体である。末端切断変異体には、表1−4のアミノ酸配列を有するHSV−2ポ リペプチド、またはアミノ末端またはカルボキシ末端を含む連続する一連の残基 を含む連続する一連の残基(すなわち、連続する領域、一部または部分)の欠失 、 または、ダブル末端切断変異体として、1つがアミノ末端を含み、1つがカルボ キシル末端を含む、2つの連続する一連の残基の欠失を除く、その改変体もしく は誘導体が包含される。上記した範囲の大きさを有するフラグメントもまた、末 端切断フラグメントの好ましい具体例であり、一般に、特に好ましいフラグメン トである。宿主細胞における本発明のポリペプチドの崩壊形態もまた好ましい。 本発明のこの態様においてまた好ましいものは、HSV−2の構造的または機 能的特性により特徴付けられるフラグメントである。この点において本発明の好 ましい具体例には、HSV−2のアルファ−ヘリックスおよびアルファ−ヘリッ クス形成領域(「アルファ−領域」)、ベータ−シートおよびベータ−シート形 成領域(「ベータ−領域」)、ターンおよびターン形成領域(「ターン−領域」 )、コイルおよびコイル形成領域(「コイル−領域」)、親水性領域、疎水性領 域、アルファ両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、表面形成領域および高い抗原 インデックス領域が包含される。 さらに好ましい領域は、HSV−2の活性を媒介するものである。この点にお いてもっとも好ましいものは、同様な活性または改善された活性または減少され た望ましくない活性を含め、特定のHSV−2タンパク質の化学的、生物化学的 または他の活性を有するフラグメントである。常套的に、周知の方法によりフラ グメントを作成し、フラグメントの活性を、本明細書において挙げるような慣用 のアッセイにおいて天然のタンパク質と比較する。この点においてより好ましい ものは、配列において、位置において、または両方の配列において、表1に示す 関連ポリペプチドなどの関連ポリペプチドの活性領域に相同性を有する領域を含 むフラグメントである。これらの点において特に好ましいフラグメントは、上記 したような末端切断フラグメントである。さらに好ましいポリヌクレオチドフラ グメントは動物、特にヒトにおいて、抗原性または免疫原性であるものである。 本発明は、なかでも、上記したフラグメントをコードするポリヌクレオチド、 フラグメントをコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオ チド、特にストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、 フラグメントをコードするポリヌクレオチドを増幅するためのPCRプライマー などのポリヌクレオチドである。これらの点において、好ましいポリヌクレオチ ドは、上記した好ましいフラグメントに対応するものである。 ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドまたは複数のポリヌクレオチドを含 むベクター、本発明のベクターで遺伝子操作される宿主細胞および組換え技術に よる本発明のポリペプチドの製造にも関する。 宿主細胞は、遺伝子操作して、ポリヌクレオチドを組み込み、本発明のポリペ プチドを発現することができる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、リン 酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェ クション、トランスベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質媒介 トランスフェクション、エレクトロポレーション、トランスダクション、スクレ ープ・ローディング、弾道導入、感染または他の方法により行うことができる。 かかる方法は多くの標準的実験室マニュアル、例えば、Davisら、Basic Methods in Molecular Biology,(1986)およびSambrookら、Molecular Cloning;A Laborator y Manual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、 コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(1989)に記載されている。 宿主細胞内のポリヌクレオチド構築物を従来の方法に用いて、組換え配列によ りコードされる遺伝子産物を製造することができる。また、本発明のポリペプチ ドは従来のペプチド合成により合成的に製造できる。 成熟蛋白は、哺乳動物細胞、酵母、細菌または他の細胞中、適当なプロモータ ーの制御下で発現させることができる。無細胞翻訳系を用いて、本発明のDNA 構築物に由来するRNAを用いてかかる蛋白を製造することもできる。原核およ び真核生物宿主で用いる適当なクローニングおよび発現ベクターは、Sambrookら 、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版、コールド.スプリング・ ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨ ーク(1989)に記載されている。 本発明のこの態様によれば、ベクターは、例えば、プラスミドベクター、一本 鎖または二本鎖ファージベクター、一本鎖または二本鎖RNAまたはDNAウイ ルスベクターであってもよい。プラスミドは、一般に、当業者に馴染みの標準的 命名法に従って、小文字pを前に、および/または大文字および/または数字が 続くようにデザインされている。本明細書に記載の出発プラスミドは、市販され ているか、汎用されているか、または周知の公知操作を常套的に適用することに より利用可能なプラスミドより構築することができる。本発明に従って用いるこ とのできる、多くのプラスミドおよび他のクローニングおよび発現ベクターが周 知であり、当業者であれば容易に利用することもできる。 ある点において、とりわけ好ましいベクターは、本発明のポリヌクレオチドお よびポリペプチの発現のためのベクターである。一般に、かかるベクターは、発 現させるべきポリヌクレオチドに機能的に連結した、宿主における発現に有効な シス作用調節領域を含む。適当なトランス作用性因子は宿主により供給されるか 、補足ベクターにより供給されるか、または宿主への導入時にベクター自身によ り供給されるかのいずれかである。 この点におけるある好ましい具体例では、ベクターは特異的発現を提供する。 かかる特異的発現は、誘導可能な発現であるか、もしくはあるタイプの細胞での み起こる発現であるか、または誘導可能かつ細胞特異的な発現であってもよい。 誘導可能なベクターのうち、特に好ましいベクターは、温度および栄養添加物な どの操作が容易である環境因子により発現を誘導できるベクターである。本発明 のこの態様に適当な種々ベクターは、原核および真核宿主で用いられる構成的お よび誘導可能な発現ベクターを含め、当業者に周知であり、かつ慣用されている 。 非常に多くの種類の発現ベクターを用いて、本発明のポリペプチドを発現でき る。かかるベクターには、とりわけ染色体、エピソームおよびウイルス由来のベ クター、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由来、トランスポゾン 由来、酵母エピソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エレメント由来、 例えばバキュロウイルス、SV40などのパポバウイルス、ワクシニアウイルス 、アデノウイルス、ニワトリポックスウイルス、偽狂犬病ウイルスおよびレトロ ウイルス等のウイルス由来のベクター、ならびにコスミドおよびファージミド (phagemids)のプラスミドおよびバクテリオファージ遺伝的エレメント由来のベ クターのごとき、その組み合わせに由来するベクターがあり、全て本発明のこの 態様に準じた発現に用いることができる。一般に、宿主にてポリペプチドを発現 するためにポリヌクレオチドを保持、伸長または発現するのに適したいずれのベ クターも、この点における発現に使用できる。 適当なDNA配列は、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning;A Laborator y Manual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、 コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(1989)に記載されている方法 などの種々の周知かつ慣用的技法によりベクターに挿入できる。 発現ベクターにおけるDNA配列は、例えば、プロモーターを含め、適当な発 現調節配列(複数でも可)に機能的に連結し、mRNA転写を指令する。かかる プロモーターの代表例としては、ファージラムダPLプロモーター、イー・コリ ・lac、trpおよびtacプロモーター、SV40初期および後期プロモー ターならびにレトロウイルスLTRのプロモーターが挙げられるが、これらに限 定されない。 一般に、発現構築物は転写開始および終止部位を含み、転写された領域では翻 訳のためのリボソーム結合部位を含む。構築物により発現される成熟転写物のコ ーディング部分は、開始部分に翻訳開始AUG、そして翻訳されるべきポリペプ チドの終末部分に適当に位置する終止コドンを含む。 加えて、構築物は、発現を制御および誘起する調節領域を含有してもよい。一 般に、多くの常套手段によれば、かかる領域は、転写、例えばとりわけ転写因子 、レプレッサー結合部位および終止部位を調節することにより機能するであろう 。 増幅および発現のためのベクターは、一般に、選択可能なマーカーおよび増幅 領域、例えば、Sambrookら、Molecular Cloning;A Laboratory Manual、第2版 ;コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリ ング・ハーバー、ニューヨーク(1989)に記載されている領域を有するであろう 。 適当な宿主の代表例は、細菌細胞、例えばストレプトコッカス(連鎖球菌)、 スタフィロコッカス(ブドウ球菌)、イー・コリ(大腸菌)、ストレプトマイセ スおよびバチルス・ズブチリス細胞;真菌細胞、例えば酵母細胞およびアスペル ギルス細胞;昆虫細胞、例えばドロソフィラS2およびスポドプテラSf9細胞 ;動物細胞、例えばCHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、2 93およびボーウェス(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞を包含する。 市販されている以下のベクターを例示として示す。細菌中で使用するのに好ま しいベクターには、キアゲン(Qiagen)より入手可能なpQE70、pQE60 およびpQE−9;ストラタジン(Stratagene)より入手可能なpBSベクター 、ファージェスクリプト(Phagescript)ベクター、ブルースクリプト(Bluescript )ベクター、pNH8A、pNH16a、pNH18AおよびpNH46A;なら びにファルマシア(Pharmacia)より入手可能なptrc99a、pKK223 −3、pKK233−3、pDR540、pRIT5;およびpBR322(A TCC37017)がある。好ましい真核生物ベクターには、ストラタジンより 入手可能なpWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1およびpSG ;ならびにファルマシアより入手可能なpSVK3、pBPV、pMSGおよび pSVLがある。これらのベクターは単に多くの市販されている周知のベクター を例示するために列挙してあるにすぎず、本発明のこの態様に従って使用するの に、当業者に入手可能なベクターである。宿主にて本発明のポリヌクレオチドま たはポリペプチドを、例えば、導入、保持、伸長または発現するのに適した他の プラスミドまたはベクターが、本発明のこの態様において使用できることは理解 されよう。 制限部位または候補プロモーターフラグメント、すなわちプロモーターを有す るかもしれないフラグメントを導入するための部位の下流に、プロモーター領域 を欠いたリポーター転写ユニット、例えばクロラムフェニコールアセチルトラン スフェラーゼ(「CAT」)転写ユニットを含有するベクターを用いて、いずれ か望ましい遺伝子からプロモーター領域を選択することができる。周知のように 、プロモーター含有フラグメントをcat遺伝子の上流の制限部位でベクターに 導入すると、CAT活性の産生を引き起こし、その活性は標準的なCATアッセ イにより検出できる。pKK232−8およびpCM7などのこの目的に適する ベクターが周知であり、容易に入手可能である。本発明のポリヌクレオチドを発 現するためのプロモーターには、周知の容易に入手できるプロモーターのみなら ず、リポーター遺伝子を用いて前記の技術により容易に得ることができるプロモ ーターもある。 本発明に係るポリヌクレオチドおよびポリペプチドの発現に適した公知の原核 生物プロモーターには、E.coliのlacIおよびlacZならびにプロモーター 、T3およびT7プロモーター、gptプロモーター、ラムダPR、PLプロモ ーターおよびtrpプロモーターがある。 この点において適当な公知の真核生物プロモーターには、CMV即時型プロモ ーター、HSVチミジンキナーゼプロモーター、初期および後期SV40プロモ ーター、レトロウイルスLTRのプロモーター、例えばラウス肉腫ウイルス(「 RSV」)のプロモーターならびにメタロチオネインプロモーター例えばマウス ・メタロチオネイン−Iプロモーターがある。 組換え発現ベクターは、例えば、複製起点、好ましくは、高発現遺伝子に由来 し、下流の構造配列の転写を指令するプロモーターおよびベクターに暴露した後 の細胞を含有するベクターの単離を可能とする選択可能なマーカーを含む。 本発明のポリペプチドの異種構造配列をコードする本発明のポリヌクレオチド を、一般に、標準法を用いてベクターに挿入し、発現用プロモーターに機能的に 連結させる。ポリヌクレオチドを、転写開始部位がリボソーム結合部位に対して 適当に5’側にあるように位置させる。リボソーム結合部位は、発現させるべき ポリペプチドの翻訳を開始するAUGの5’側にある。一般に、開始コドン(通 常にはAUG)から始まり、リボソーム結合部位および開始AUGの間にある、 他の読み枠はない。また、一般に、ポリペプチドの末端に翻訳停止コドンがあり 、真核生物宿主で用いられる構築物中に、ポリアデニル化シグナルがあるであろ う。転写領域の3’末端に適当に配置される転写終止シグナルはまた、ポリヌク レオチド構築物に含まれていてもよい。 翻訳蛋白を、小胞体、ペリプラスム空間または細胞外環境へ分泌するために、 適当な分泌シグナルが発現するポリペプチドに組み込まれていてもよい。これら のシグナルはポリペプチドに内在性であってもよく、または異種シグナルであっ てもよい。 ポリペプチドは、修飾された形態、例えば融合蛋白の形態で発現してもよく、 分泌シグナルのみならず付加的な異種機能性領域を有していてもよい。このよう に、例えば付加アミノ酸、特に荷電アミノ酸の領域を、ポリペプチドのN−末端 に付加し、精製中またはその後の操作および貯蔵中の、宿主細胞内での安定性お よび持続性を改善する。また、精製を容易にするために、ポリペプチドに領域を 付加することもできる。かかる領域はポリペプチドの最終的な調製の前に除去で きる。ペプチド部分をポリペプチドに付加し、とりわけ、分泌または放出を誘起 し、安定性を改善するかまたは精製を容易にするのは、当該分野でよくあること であり、慣用される技術である。好ましい融合蛋白は、ポリペプチドを可溶化ま たは精製するのに有用な免疫グロブリンに由来する異種領域を含む。例えばEP −A−0464 533(カナダ国の対応特許2045869)は、免疫グロブ リン分子の定常領域の種々の部分と、別の蛋白またはその一部とからなる融合蛋 白を開示する。薬物の開発において、例えば、蛋白を、高処理能力スクリーニン グアッセイの目的で抗体のFc部分と融合させ、アンタゴニストを同定すること ができる。D.Bennettら、Journal of Molecular Recognition,8巻:52-58(1995 )およびK.Johansonら、The Journal of Biological Chemistry,270巻(16):94 59-9471(1995)を参照のこと。 ついで、典型的には、細胞を遠心分離により収穫し、物理的または化学的手段 により破壊し、得られた粗抽出物をさらに精製するために保存する。 蛋白の発現に用いた微生物細胞は、凍結−融解サイクル、ソニケーション、機 械的破壊または細胞溶解剤の使用を含め、常法により破壊でき、かかる方法は当 業者に周知である。 哺乳動物発現ベクターは、複製起点、適当なプロモーターおよびエンハンサー を有していてもよく、さらにいずれかの必須リボソーム結合部位、ポリアデニル 化部位、スプライスドナー部位およびアクセプター部位、転写終止配列および発 現に必要な5’非転写配列を有していてもよい。 spsBポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、 陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグ ラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ ー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフ ィーを含む、周知方法により、組換え細胞培養物から回収かつ精製できる。最も 好ましくは、高性能液体クロマトグラフィーを精製に用いる。ポリペプチドが単 離および/または精製中に変性する場合、再び活性なコンホーメーションを得る ために、蛋白を再生するための周知の技術を用いてもよい。 ポリヌクレオチドアッセイ 本発明はまた、例えば診断用試薬として相補的ポリヌクレオチドを検出するた めのHSV−2ポリヌクレオチドの使用にも関する。真核生物、特に哺乳動物、 特にヒトにおいてHSV−2ポリヌクレオチドを検出することにより、疾患の診 断方法が得られるであろう。HSV−2に感染した真核生物(本明細書において 「個体」とも称する)、特に哺乳動物、特にヒトを、種々の技術により、DNA またはRNAレベルで検出できる。診断用の核酸は感染した個体の細胞および組 織、例えば骨、血液、筋肉、軟骨および皮膚から入手できる。ゲノムDNAは検 出に直接使用してもよく、または分析前にPCRを用いて酵素的に増幅させても よい(Saikiら、Nature324:163-166(1986))。RNAまたはcDNAもまた 同様に用いることができる。一例として、HSV−2をコードする核酸に相補的 なPCRプライマーを用いて、HSV−2の存在および/または発現を同定およ び分析できる。PCRを用いて、真核生物、特に哺乳動物、特にヒトに存在する 原核生物の株を、原核生物遺伝子の遺伝子型の分析により特徴づけできる。例え ば、対照標準の配列の遺伝子型と比較し、増幅産物の大きさの変化により欠失お よび挿入を検出できる。点突然変異は増幅したDNAを放射性標識したHSV− 2 RNAに、また別法として放射性標識したHSV−2アンチセンス DNAに ハイブリダイゼーションさせることにより同定できる。完全に対合する配列は、 RNaseA消化により、または融解温度の差異により、誤対合二重らせんと区別 できる。 対照標準の遺伝子および突然変異を有する遺伝子間の配列の違いはまた、直接 的DNA配列決定により明らかにすることもできる。加えて、クローン化DNA セグメントを特異的DNAセグメントを検出するためのプローブとして用いるこ とができる。かかる方法の感度は、PCRまたは別の増幅法を適宜使用すること により、非常に増強させることができる。例えば、配列決定プライマーを二本鎖 PCR生成物または修飾PCRにより生じた一本鎖鋳型分子と共に用いる。配列 決定は、放射標識したヌクレオチドを用いる従来の方法により、または蛍光タグ を用いる自動配列決定法により行うことができる。 DNA配列の差異に基づく遺伝的特徴付けは、変性剤を含むまたは含まないゲ ル中のDNAフラグメントの電気泳動度の変化を検出することにより達成できる 。小さな配列の欠失および挿入は高分解ゲル電気泳動により可視化できる。種々 の配列のDNAフラグメントは、その個々の融解または部分的融解温度によって 、種々のDNAフラグメントの移動がゲル中の異なる位置で遅くなる、変性ホル ムアミド勾配ゲル上にて区別できる(例えばMeyersら、Science,230:1242(1985 )参照)。 特異的な位置での配列の変化はまた、RNaseおよびS1保護などのヌクレア ーゼ保護アッセイまたは化学的切断法によって明らかにすることができる(例え ば、cottonら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:4397-4401(1985))。 このように、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学的切断、直接的D NA配列決定または制限酵素の使用、例えば、制限フラグメント長多形性(restr iction fragment length polymorphism「RFLP」)およびゲノムDNAのサ ザンブロッティングなどの方法により、特異的DNA配列を検出できる。 従来のゲル電気泳動法およびDNA配列決定法に加えて、突然変異をまたイン シトゥ分析(in situ analysis)により検出することもできる。 本発明の遺伝子の突然変異または多形型を有する細胞をまた、例えば、抗原型 決定を可能とする種々の技法により、DNAレベルで検出することもできる。診 断用核酸を感染個体細胞、血液、尿、唾液、組織生検および剖検材料(これらに 限らない)または上記もしくは他の源から単離され培養されたウイルスから得る ことができる。ウイルスDNAを検出に直接しよしてもよく、あるいは分析前に PCR(Saiki et al.,Nature,324:163-166(1986))を用いて酵素により増幅 してもよい。RT−PCRを突然変異を検出するのに使用できる。RT−PCR を、例えば、GeneScanなどの自動検出系と組み合わせて用いるのが特に好ましい 。RNAまたはcDNAもまた同じ目的でPCRまたはRT−PCRに用いるこ とができる。一例として、HSV−2をコードする核酸に相補的なPCRプライ マーを変異を同定および分析するのに用いることができる。例えば、欠失および 挿入を、増幅生成物のサイズ変化により検出することができる(正常遺伝子型と 比較する)。増幅DNAを放射性標識RNAまたは放射性標識アンチセンスDN A配列とハイブリダイゼーションさせることにより点突然変異を同定することが できる。RNaseA消化または融解温度の相異により、完全に合致した配列を ミスマッチ2本鎖から区別することができる。これらのプライマーを、個体由来 の試料から単離されたHSV−2DNAの増幅に使用し、ついで、DNA配列を 調べる種々の手法に供してもよい。このようにして、DNA中の変異を検出する ことができる。 ポリペプチドアッセイ 本発明はまた、正常および異常なレベルの測定を含め、細胞および組織中のH SV−2蛋白のレベルを検出するための定量および診断アッセイなどの診断アッ セイに関する。このように、例えば、正常な対照標準の組織サンプルと比較し、 HSV−2蛋白の過剰発現を検出することについて本発明に係る診断アッセイを 用いて、感染の存在を検出することができる。宿主由来のサンプル中のHSV− 2蛋白のレベルを測定するために用いることができるアッセイ技法は当業者に周 知である。かかるアッセイ方法は、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、 ウエスタンブロット分析およびELISAアッセイを包含する。このうちELI SAが好ましい。ELISAアッセイではまず、HSV−2に特異的な抗体、好 ましくはモノクローナル抗体を調製する。加えて、一般に、モノクローナル抗体 に結合するリポーター抗体が調製される。リポーター抗体は放射活性、蛍光また は酵素試薬、この例においてはセイヨウワサビ・ペルオキシダーゼなどの検出可 能な試薬に結合する。 抗体 ポリペプチド、そのフラグメントもしくは他の誘導体、またはそのアナログ、 またはそれらを発現する細胞は、それらに対する抗体を生成する免疫原として用 いることができる。本発明は、例えば、モノクローナルおよびポリクローナル抗 体、キメラ、一本鎖およびヒト化抗体、ならびにFabフラグメントまたはFa b発現ライブラリーの産物を包含する。 発明の配列に対応するポリペプチドに対して得られる抗体は、ポリペプチドを 、動物に直接注射するかまたは該ポリペプチドを動物、好ましくはヒト以外の動 物に投与することにより得ることができる。このようにして得られた抗体はポリ ペプチドその物と結合する。この方法ではポリペプチドのフラグメントのみをコ ードする配列でさえも、元のポリペプチド全体に結合する抗体の生成に用いるこ とができる。かかる抗体を用いて、ポリペプチドを発現する組織から該ポリペプ チ ドを単離することができる。 モノクローナル抗体を調製するには、連続的細胞系培養により産生される抗体 を提供する当該分野において公知のいずれかの技術を用いることができる。例え ば、Kohler,G.およびMilstein,C.,Nature,256:495-497(1975);Kozborら、Im munology Today,4:72(1983));Coleら、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R Liss,Inc.、77-96頁(1985)に記載の方法などの種々の方法が 挙げられる。 一本鎖抗体の生成のために記載された技術(米国特許第4946778号)を 適用して、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する一本鎖抗体を産生するこ とができる。また、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動物などの他の生 物を用いて、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対するヒト化抗体を発現させ ることができる。 別法として、ファージディスプレイ技術を利用して、抗SpsBの保持に関し てスクリーニングしたヒト由来のリンパ球のPCR増幅したv−遺伝子のレパー トリー由来の、または未処理のライブラリー由来のポリペプチドに対する結合活 性を有する抗体遺伝子を選択することができる(McCafferty,J.ら、Nature 348: 552-554(1990);Marks,J.ら、Biotechnology 10:779-783(1992))。これら の抗体の親和性は、チェーンシャフリング(chain shuffling)(Clackson,T.ら 、Nature 352:624-628(1991))により改善することもできる。 2つの抗原結合ドメインがあるならば、各ドメインを、「二特異的」抗体と称 される、異なるエピトープに向けることができる。 前記の抗体を用いて、本発明のポリペプチドを発現するクローンを単離もしく は同定し、アフィニティクロマトグラフィーにより該抗体を単離および/または 精製するための固体支持体に結合させることで、該ポリペプチドを精製すること ができる。 従って、とりわけHSV−2に対する抗体を用いて、感染、特にウイルス感染 、詳細にはHSV−2感染を抑制および/または治療してもよく、あるいは抗生 物質療法の有効性をモニターしてもよい。 ポリペプチド誘導体は、本発明の特定の態様を形成する、抗原的に、エピトー プ的にまたは免疫学的に等価な誘導体を包含する。本明細書で用いる「抗原的に 等価な誘導体」なる用語は、本発明に従って、蛋白またはポリペプチドに対して 生成された場合、病原体および哺乳動物宿主間での即時的な物理的相互作用を妨 げるある種の抗体により特異的に認識されるであろうポリペプチドまたはそれの 同等物を包含する。本明細書で用いる「免疫学的に等価な誘導体」なる用語は、 脊椎動物において抗体を誘起させるのに適した処方にて用いた場合、抗体が病原 体および哺乳動物宿主間での即時的な物理的相互作用を妨げるように作用するペ プチドまたはその同等物を包含する。 ポリペプチド、例えば抗原的または免疫学的に等価な誘導体またはその融合蛋 白は、マウスまたはその他の動物、例えばラットもしくはニワトリを免疫するた めの抗原として使用できる。融合蛋白はポリペプチドに安定性を付与できる。抗 原は、例えば、接合することにより、免疫原性キャリヤ蛋白、例えばウシ・血清 アルブミン(BSA)またはキーホール・リムペット・ヘモシアニン(keyhole limpe t haemocyanin:KLH)に結合させることができる。別法として、蛋白もしくは ポリペプチド、またはその抗原的もしくは免疫学的に等価なポリペプチドの多重 コピーを含む多重抗原性ペプチドは、免疫原生を改良するために十分な抗原性を 有しており、キャリヤーを使用しなくてすむ。 抗体またはその誘導体を修飾して、個体における免疫原性を低下させるのが好 ましい。例えば、個体がヒトである場合、抗体は「ヒト化」されているのが最も 好ましく;その場合、ハイブリドーマ由来の抗体の相補性決定領域(複数でも可 )がヒト・モノクローナル抗体に移されており、例えば、Jones,P.ら、Nature 321:522-525(1986)またはTempestら、Biotechnology 9:266-273(1991)に記 載されている。上記抗体試薬は、抗体抑制の研究、免疫沈降の研究、スーパーシ フトの研究および類似の手法により、遺伝子の生物学的役割の評価にも有用であ る。こえっらの研究は、薬剤標的として有用でありうる新規蛋白:蛋白相互作用 に発見を導く可能性がある。上記抗体試薬は、、DNA配列からは予想できない 新規ウイルス蛋白の同定を導く可能性があり、該蛋白は新規薬剤標的となりうる 。 HSV−2結合分子およびアッセイ: 本発明は、また、HSV−2に結合する結合分子のごとき分子の同定方法を提 供する。結合タンパク質のごときHSV−2に結合するタンパク質をコードする 遺伝子は、当業者に既知の多数の方法、例えば、リガンドパンニングおよびFA CSソーティングによって同定できる。かかる方法は、例えば、Coliganら、Cur rent Protocols in Immunology 1(2):Chapter 5(1991)のごとき多くの研究室 マニュアルに記載されている。 例えば、発現クローニングをこの目的に使用してもよい。そのために、ポリア デニル化RNAを細胞発現HSV−2から調製し、cDNAライブラリーを該R NAから作成し、ライブラリーをプールに分け、プールをHSV−2を発現して いない細胞中に個々にトランスフェクトする。次いで、トランスフェクトした細 胞を標識化HSV−2に曝露する。HSV−2は、放射性ヨウ素化または部位− 特異的プロテインキナーゼの認識部位の封入の標準的方法を包含する様々なよく 知られた技術によって標識できる。曝露後、細胞を固定し、HSV−2の結合を 測定する。これらの手法は、従来、ガラススライド上で行われる。 別法で、標識化リガンドを、結合分子のごときそれが結合する分子を発現する 細胞から調製された膜または膜抽出物のごとき細胞抽出物に光親和性結合できる 。架橋物質をポリアクリルアミドゲル電気泳動(「PAGE」)によって分解し 、X線フィルムに曝露する。リガンド結合を含有する標識化複合体を切り出し、 ペプチドフラグメントに分解し、タンパク質微量配列決定に処することができる 。微量配列決定から得られたアミノ酸配列を用いて、特有または縮重オリゴヌク レオチドプローブを設計して、cDNAライブラリーをスクリーンし、推定の結 合分子をコードする遺伝子を同定することができる。 また、本発明のポリペプチドを用いて、細胞または無細胞調製物においてHS V−2結合分子のHSV−2結合能力を評価することができる。 また、本発明のポリペプチドを用いて、例えば、細胞、無細胞調製物、化学ラ イブラリーおよび天然物混合物において小型分子基質およびリガンドの結合を評 価してもよい。これらの基質およびリガンドは、天然基質およびリガンドであっ てもよく、または、構造的もしくは機能的模倣物であってもよい。 本発明は、また、本明細書中で標的として選択されるタンパク質を干渉する薬 物を同定するための薬物のスクリーニング方法であって、試験薬物によるタンパ ク質の活性の干渉を測定することからなる方法を提供する。例えば、選択された タンパク質が触媒活性を有するならば、適当な精製および処方後に、酵素活性は 、その天然基質を転換する能力に従い得る。異なる化学的に合成された試験化合 物または天然物を酵素活性のかかるアッセイに組み込むことによって、天然物と 拮抗するまたは他の方法で酵素活性を阻害する添加物を検出することができる。 本発明は、また、それにより同定されるアクチベーターおよびインヒビターに 関する。 本発明の別の態様は、遺伝的免疫化におけるポリヌクレオチドの使用に関し、 好ましくは、プラスミドDNAの筋肉への直接的注射(Wolffら、Hum.Mol.Gene t.1:363(1992);Manthorpeら、Hum.Gene Ther.4:419(1963))、特異的タンパ ク質担体と複合したDNAのデリバリー(Wuら、J.Biol.Chem.264:16985(1989 ))、DNAとリン酸カルシウムの共沈(Benvenisty & Reshef,Proc.Nat’l.Ac ed.Sci.USA,83:9551(1986))、様々な形態のリポソーム中のDNAの被包(Kan edaら、Science 243:375(1989))、粒子爆撃(Tangら、Nature 356:152(1992));Ei senbraunら、DNA Cell Biol.12:791(1993)およびクローン化レトロウイルスベ クターを用いるイン・ビボ感染(Seegerら、Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,91: 5849(1984))のごとき適当なデリバリー方法を用いるであろう。筋肉トランスフ ェクションに適当なプロモーターは、CMV、RSV、SRa、アクチン、MC K、アルファグロビン、アデノウイルスおよびジヒドロホレートレダクターゼを 包含する。 治療または予防において、活性化剤、すなわち、ポリペプチド、ポリヌクレオ チドまたは本発明のインヒビターを注射可能な組成物、例えば、滅菌水性分散液 、好ましくは等張液として患者に投与してもよい。 ワクチン 本発明の別の態様は、個体、特に哺乳動物において免疫学的応答を誘発する方 法であって、該個体を感染、特にHSV−2感染から保護するための抗体を生産 するのに十分なHSV−2ポリペプチド、またはその抗原性フラグメントもしく は変種を個体に接種することからなる方法に関する。本発明のまた別の態様は、 個体において免疫学的応答を誘発する方法であって、遺伝子治療によって、該個 体を疾患から保護するための抗体を生産するための免疫学的応答を誘発するため に、HSV−2、またはそのフラグメントもしくは変種をイン・ビボで発現する ためのHSV−2をコードする遺伝子、またはその抗原性フラグメントもしくは 変種をデリバーすることからなる方法に関する。 本発明のさらなる態様は、宿主内に免疫学的応答を誘発可能なまたは誘発して いる宿主に導入する場合、HSV−2またはそれからコードされるタンパク質に 対する免疫学的応答を誘発する免疫学的組成物であって、該HSV−2またはそ れからコードされるタンパク質をコードし、発現するDNAを含んでなる組換え HSV−2またはそれからコードされるタンパク質を含んでなる組成物に関する 。 HSV−2またはそのフラグメントは、それ自身で抗体を産生できないが、第 1のタンパク質の安定化ならびに免疫的および保護的性質を有するであろう融合 タンパク質の生産が可能なコ−タンパク質と融合してもよい。該融合組換えタン パク質は、好ましくは、さらに、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GS T)またはベータ−ガラクトシダーゼのごとき抗原性コ−タンパク質、タンパク 質を可溶化し、その生産および精製を容易にする比較的大きなコ−タンパク質を 含んでもよい。さらに、コ−タンパク質は、免疫系の全身性の刺激を提供する意 味で、アジュバントとして作用し得る。コ−タンパク質は、第1タンパク質のア ミノまたはカルボキシ末端のいずれかに結合し得る。 本発明は、また、適当な担体と一緒に免疫原性組換えタンパク質を含んでなる ワクチン製剤も包含する。タンパク質は胃で分解され得るので、好ましくは、皮 下、筋内、静脈内または皮内投与を包含する局所投与する。非経口投与に適当な 製剤は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤および個体の体液、好ましくは血液と等張の 製剤を与える溶質を含有してもよい水性および非水性の滅菌注射溶液;ならびに 懸濁化剤または濃化剤を含んでもよい水性および非−水性滅菌懸濁液を包含する 。製剤は、単位投与量または複数の投与量容器、例えば、密閉アンプルおよびバ イアル中に与えられ、使用直前に滅菌液体担体の添加のみ必要な凍結乾燥状態で 貯蔵してもよい。ワクチン製剤は、また、水中油型系および当該分野で既知な他 の系のごとき製剤の免疫原性を増加させるアジュバント系を包含する。投与量は 、ワクチンの特異的活性に依存し、慣用的な実験によって難なく測定できる。 本発明は、特定のHSV−2ポリペプチドに関して記載するが、天然タンパク 質ならびに組換えタンパク質の免疫原性に実質的に影響を与えない付加、欠失ま たは置換を有する類似のタンパク質(例えば、75%以上相同な配列を有する) のフラグメントを包含することが理解されるべきである。 組成物 本発明は、また、前記のポリヌクレオチドまたはポリペプチドあるいはインヒ ビターを含んでなる組成物に関する。従って、本発明のポリペプチドは、非−滅 菌または滅菌担体または細胞、組織もしくは生物用担体(例えば、対照に投与す るための適当な医薬担体)と一緒に使用してもよい。このような組成物は、例え ば溶媒添加物または治療上有効量の本発明のポリペプチド、および医薬上許容で きる担体または賦形剤からなる。このような担体は、食塩水、緩衝食塩水、デキ ストロース、水、グリセロール、エタノールおよびそれらの組み合わせを包含す るが、これらに限定するものではない。処方は投与法に適合させなければならな い。キット 本発明はさらに、前記した本発明の組成物の成分を1またはそれ以上を充填し た1またはそれ以上の容器からなる診断用および医薬用パックおよびキットに関 する。このような容器(複数でも可)に、医薬または生物学的生成物の製造、使 用または販売を規制する政府機関により規定された形態の、ヒトへの投与用の産 物の製品、使用または販売に関する該政府機関の承認を示す注意書きを添付する ことができる。投与 本発明のポリペプチドおよび他の化合物は、単独でまたは治療用化合物などの 他の化合物と組み合わせて用いることができる。 医薬組成物は、例えば、とりわけ局所、経口、経肛門、経膣、静脈内、腹膜腔 内、筋肉内、皮下、鼻腔内または皮内の経路を含め、効果的な、都合のよい方法 で投与できる。 一般的には、特定の症状の治療または予防に有効な量の医薬組成物を投与する 。症状、その重さ、投与経路、合併症等を考慮して、各治療様式および症状に関 する標準的方法により、最適用量を決定する。 治療において、あるいは治療薬として、有効成分を注射可能組成物として、例 えば、滅菌水性分散物(好ましくは等張)として個体に投与してもよい。 別法として、組成物を局所投与用、例えば軟膏、クリーム、ローション、点眼 薬、点耳薬、洗口剤、含浸包帯および縫合糸およびエアロゾルとして処方しても よく、適当な慣用的添加物(例えば、保存料、薬剤浸透を促進する溶媒、軟膏お よびクリーム中の保湿剤等がある)を含有してもよい。かかる局所処方は適合す る慣用的探知、例えば、クリームまたは軟膏基材、およびローション用にはエタ ノールまたはオレイルアルコールを含有してもよい。かかる担体は処方重量の1 %ないし98%を占めてもよく、より通常には、処方の約80%までを占めるで あろう。 哺乳動物、特にヒトに投与するには、一日の活性薬剤の用量は、0.01mg /kg〜10mg/kg、典型的には約1mg/kgである。いずれにしても、 個体に最も適した実際の用量は医者により決定され、個体の年齢、体重および応 答により変化する。上記の用量は、平均的な場合の例示である。もちろん、より 高いまたは低い用量範囲が適当な個体もあり、それらも本発明の範囲内である。 別法として、本発明の組成物は挿入直前に内在装置を浸すのに使用できる。 便利には、ワクチン組成物は注射可能形態である。慣用的アジュバントを用い て免疫応答を促進してもよい。 ワクチン投与に適する用量は0.5〜5mg/kgの抗原であり、かかる用量 を、好ましくは、1日1〜3回、1〜3週間にわたり投与する。 指示した用量範囲で、本発明の化合物では、その化合物の適当な個体への投与 を妨げる、有害な毒作用は何も観察されない。 下記実施例の理解を容易にするために、特定の頻出方法および/または用語を 説明する。 実施例1超−精製単純ヘルペス2ウイルスDNAの調製: このプロトコールは、配列決定用の、単純ヘルペスウイルスタイプ2株SB5 DNAの調製を記載する。これは、両者とも修飾されている2つのプロトコール の組み合わせである。パートIは、宿主細胞DNAからのウイルスDNAの粗精 製を記載し(Hirt,B.,J.Mol.Biol.26:365-369(1967))、パートIIは、塩化 セシウム(CsCl)勾配を介するウイルスDNAの超−精製を記載する(Vinog rad J,et al.,Proc.Nat’l.Acad.Sci.(USA)2:902-910(1963))。 I.宿主DNAからのウイルスDNAの分離(Hirt1からの修飾) 事前にローラーボトル(1×108細胞/ボトル)に播いたベロ細胞(ATC C CCL 81)の融合性単一層を、HBSS中、MOI=0.01でHSV −2株SB5で感染させた。1時間後、ウイルス接種物を回収し、正常な培地を 添加した(DMEM、10%FCS)。 感染の約40〜48時間後、感染した単一層を破片として集め、10mlの冷 1×PBS中に置いた。続く工程用に、感染細胞の3つのローラーボトルを合し た(3×108細胞)。細胞を、2000g×5分で回転させた。上澄を除去し 、細胞ペレットに25mlのDNA抽出緩衝液を添加した(0.25%Trit onX−100、10mM EDTA、10mM Tris pH8.0)。 溶解物を室温で10分間混合した。ついで、溶解物に1mlの5M NaCl (0.2M最終濃度)を添加し、さらに15分間撹拌した。 溶解物を10,000gで30分間、4℃にて遠心分離した。ウイルスDNA を含む上澄を取り、主に染色体DNAを含むペレットを廃棄した。 上澄に、SDSを最終濃度0.5%に、プロテイナーゼKを最終濃度150u g/mlとなるように、添加した。これを45℃にて2時間インキュベートした 。 2時間後、2.5容積の100%エタノールを添加した。ウイルスDNAを一 晩−20℃にて沈澱させた。 沈澱物を10,000gにて30分間、4℃にて遠心分離した。ペレットを7 0%エタノールで一度洗浄し、30分間空気乾燥させた。ついで、ペレットを2 50μlのTE(10mM Tris、pH7.5、2mMEDTA)中に再懸 濁した。 RNaseAを最終濃度10μg/mlにまで添加し、37℃にて1時間イン キュベートした。 SDSおよびプロテイナーゼKをついで添加し(上記したように)、37℃に て一晩インキュベートした。 DNAをフェノール抽出し(2回)、クロロホルム抽出し(1回)、1/10 容積の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容積の100%エタノールを沈澱物に添 加し、一晩−20℃にて沈澱させた。翌日、沈澱物を15,000g×20分で スピンダウンさせた。ペレットを1回、70%エタノールで洗浄し、簡単に空気 乾燥させ、1mlのTEに再懸濁した。 II.CsCl勾配によるウイルスDNAの超精製(Vinogradら、前掲からの修 飾) 上記で調製したDNAを含む57%w/wの塩化セシウム溶液を以下のように 作成した: 1mlの上記で調製したウイルスDNAに、9mlのTEを全量が正確に10 mlになるように添加した。これに、13.26gのCsClを添加し溶解した 。この溶液を超遠心チューブに添加し、VTi40ローター中で、35,000 rpmで72時間、25℃にて回転させた。 遠心分離後、チューブを勾配コレクター上に置き、底にあけた穴を介して、1 5滴のフラクションを回収した。 4つのチューブ毎の屈折率を屈折率測定器で調べた。ウイルスDNAは、屈折 率=1.403〜1.401の間であった。Goldin A.L,et al.,J.Virol._ :50-58からのHSV DNAの密度範囲。Boyant density(ρ)=aη25°−b、こ こで、係数aおよびbは、CsClについてそれぞれ10.8601および13 .497 4であり、η=屈折率である(Isco tables,a handbook of data for biologic al and physical scientist,Isco,Inc.Lincoln,NE,ninth ed.1987)。 適当なフラクションをプールし、3LのTEに対して、しばしば変えながら、 一晩透析した。 最終DNA調製物を、1/10容積の3M酢酸ナトリウムおよび2.5容積の 100%エタノールで沈澱させることにより濃縮した。DNAをTE中に再懸濁 し、OD260/280読み取りを行った。 ついで、DNAをSambrook,J et al.(1989)Chapter 13(前掲)に示される ように、または例えば、Applied Biosystems/Perkin Elmer,Foster City,CAな どの製造者のプロトコールにより自動化DNA配列決定により、配列決定を行っ た。 本発明の特定の好ましい個々のポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を以 下の表に要約する。表1、2および3は、3つの異なる配列決定の結果を表す。 表4は、表3のORFによりコードされるポリペプチドを表す。 表1は、本発明のポリヌクレオチドおよびORFによりコードされるポリペプ チドを提供し、各ORFのポリヌクレオチド開始および終止位置は表において各 所定のポリペプチドについて上記したポリヌクレオチド配列に相関する配列番号 により示される。加えて、各ORFがコードするポリペプチド配列は、それがコ ードされるポリヌクレオチド配列のコンティグ番号とマッチするコンティグ番号 で標識される。開始ポリヌクレオチド番号が終止ポリヌクレオチド番号よりも大 きいORFの場合、そのポリペプチドの翻訳は表において示される鎖に相補的な ヌクレオチド鎖上で開始する。多くの場合、個々のコンティグにマップされる1 より多くのORFがある。コンティグアセンブリーを、公に利用可能なPharpプ ログラム、P.Green,University of Washington,WA.,U.S.Aを用いて行った。 ORF予測を、公に利用可能なGenMarkプログラム、Georgia Tech Research Cor p.,Georgia Tech,GA,U.S.A.を用いて行った。公知のタンパク質に対するポリ ペプチド配列のホモロジーもまた示す。これらのホモロジーを、J.Collins,Bi ocomputing Research Unit,University of Edinburghによる公共のデータベー スMpsrch_pp,release 2.1(IntelliGenetics,Inc.により配給される)を用い て調べた。 別々に行った配列決定から得られた表2は、本発明のポリヌクレオチドおよび ORFによりコードされるポリペプチドを提供し、各ORFのポリヌクレオチド 開始および終止位置は表において各所定のポリペプチドについて上記したポリヌ クレオチド配列に相関する配列番号により示される。各々のORFがコードする ポリペプチド配列は、それがコードされる、上記したポリヌクレオチド配列のコ ンティグ番号と一致するコンティグ番号で標識される。ヌクレオチド開始番号が 終止番号よりも大きいORFの場合、そのポリペプチドの翻訳は表において示さ れる鎖に相補的なヌクレオチド鎖上で開始する。コンティグアセンブリーを、公 に利用可能なSequencher 3.0,Gene Codes Corp.,Ann Arbor MI,USA、ソフト ウェアプログラムを用いて行った。ORF予測を、共共で利用可能なGenMarkプ ログラム(表1参照)を用いて行った。公知のタンパク質に対するポリペプチド 配列のホモロジーを示す。これらのホモロジーは、公に利用可能なMpsrchプログ ラム(表1参照)を用いて調べた。 別々に行った配列決定から得られた表3は、本発明のポリヌクレオチドおよび ORFによりコードされるポリペプチドを提供し、各ORFのポリヌクレオチド 開始および終止位置は表において各所定のポリペプチドについて上記したポリヌ クレオチド配列に相関する配列番号により示される。各々のORFがコードする ポリペプチド配列は、それがコードされる、上記したポリヌクレオチド配列のコ ンティグ番号と一致するコンティグ番号で標識される。開始ポリヌクレオチド番 号が終止番号よりも大きいORFには、そのポリペプチドの翻訳は表において示 される鎖に相補的なヌクレオチド鎖上で開始する。コンティグアセンブリーを、 公に利用可能なPharpプログラム(表1参照)を用いて行った。ORF予測を、 公に利用可能なGenMarkソフトウェアプログラム(表1参照)を用いて行った。 公知のタンパク質に対するポリペプチド配列のホモロジーを示す。これらのホモ ロジーは、公共のデータベースMpsrch_pp(表1参照)と比較して調べた。 表4は、1より多くの開始部位(N−末端メチオニル残基)を有するとしてGenM arkプログラム(表1参照)により予測される表3のポリヌクレオチド配列により コードされるポリペプチドのORF配列を提供する。これらのORFのコンティ グ番号ならびにポリヌクレオチド開始および終止部位は、コンティグ番号および 表3のポリヌクレオチド配列番号と相関する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/22 C07K 14/035 C07K 14/035 16/08 16/08 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 21/08 C12P 21/02 C12Q 1/68 A 21/08 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 A61K 37/02 33/566 C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),CA,JP,US (72)発明者 チャン,ジョン・ワイ アメリカ合衆国19406ペンシルベニア州キ ング・オブ・プルシア、ウエスト・デカル ブ・パイク570番、アパートメント210 (72)発明者 ダブロースキー―アマラル,クリスティ ン・エレン アメリカ合衆国19365ペンシルベニア州 パークスバーグ、モスコウ・ロード4090番 (72)発明者 デルベッキオ,アルフレッド・マイケル アメリカ合衆国19380ペンシルベニア州 ウエスト・チェスター、メトロ・コート 668番 (72)発明者 ディロン,スーザン・ビー アメリカ合衆国19425ペンシルベニア州 チェスター・スプリングズ、テュラモア・ サークル1209番 (72)発明者 リアリー,ジェフリー・ジョゼフ アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州 ウェイン、ジェネラル・スコット・ロード 521番 (72)発明者 サットン,デイビッド アメリカ合衆国19087ペンシルベニア州 ウェイン、ウッドストリーム・ドライブ59 番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)表1、2、3または4のアミノ酸配列を含むポリペプチドコードし ているポリヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレ オチド; (b)寄託株VR−2546のHSV−2中に含まれる遺伝子により発現され る成熟ポリペプチドをコードしており、配列決定されて表1、2または3のポリ ヌクレオチド配列が得られたポリヌクレオチドに対して少なくとも70%の同一 性を有するポリヌクレオチド; (c)表1、2、3または4のアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一 性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリ ヌクレオチド;および (e)(a)、(b)、(c)または(d)のポリヌクレオチドの少なくとも 15個の連続した塩基を含むポリヌクレオチド からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む単離ポリヌクレオチド。 2.ポリヌクレオチドがDNAである請求項1のポリヌクレオチド。 3.ポリヌクレオチドがRNAである請求項1のポリヌクレオチド。 4.表1、2および3に示す核酸配列からなる群より選択される核酸配列を含 む請求項2のポリヌクレオチド。 5.表1に示すアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポ リペプチドをコードする請求項2のポリヌクレオチド。 6.請求項1のポリヌクレオチドを含むベクター。 7.請求項6のベクターを含む宿主細胞。 8.請求項7の宿主細胞から上記ポリヌクレオチドによりコードされているポ リペプチドを発現させることを含む、ポリペプチドの製造方法。 9.ポリペプチドまたはフラグメントの製造方法であって、該ポリペプチドま たはフラグメントの生成に十分な条件下で請求項7の宿主細胞を培養することを 含む方法。 10.表1、2、3および4に示すアミノ酸配列またはそのフラグメントから なる群より選択されるアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有する アミノ酸配列を含むポリペプチド。 11.表1、2、3および4に示すアミノ酸配列またはそのフラグメントから なる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。 12.請求項10のポリペプチドに対する抗体。 13.請求項10のポリペプチドの活性または発現に対するアンタゴニストま たはアゴニスト。 14.治療上有効量の請求項10のポリペプチドを個体に投与することを含む 、個体の疾病の治療または予防方法。 15.治療上有効量の請求項13のアンタゴニストを個体に投与することを含 む、ウイルスポリペプチドの阻害を医薬的に必要とする個体の治療方法。 16.個体における請求項10のポリペプチドの発現または活性に関連した疾 病の診断方法であって、 (a)該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定すること、および/ま たは (b)個体由来の試料中の該ポリペプチドの存在または量について分析するこ と を含む方法。 17.請求項10のポリペプチドを阻害または活性化する化合物の同定方法で あって、 (a)化合物とポリペプチドとの間の相互作用を可能にする条件下で、ポリペ プチドを有してなる組成物とスクリーニングすべき化合物とを接触させて化合物 の相互作用を評価し(かかる相互作用はポリペプチドと化合物との相互作用に応 答した検出可能シグナルを提供しうる第2の成分に関連したものである); (b)化合物とポリペプチドとの相互作用により生じるシグナルの存在または 不存在を検出することにより、化合物がポリペプチドを活性化または阻害するか どうかを決定する ことを含む方法。 18.哺乳動物における免疫学的応答を誘導する方法であって、抗体および/ またはT細胞免疫応答を生じさせて動物を疾病から防御するに十分な請求項10 のポリペプチドまたはその変種を哺乳動物に接種することを含む方法。 19.哺乳動物における免疫学的応答を誘導する方法であって、インビボにて 該ポリペプチドを発現させるために、核酸ベクターを送達し、請求項10のポリ ペプチドまたはその変種の発現を指令し、免疫学的応答を誘発して抗体および/ またはT細胞免疫応答を生じさせて動物を疾病から防御することを含む方法。 20.該ヌクレオチドが: (a)表1、2、3または4のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ポリヌクレオチドに対して少なくとも90%の同一性を有するポリヌクレオチド ; (b)寄託株VR−2546のHSV−2に含まれる遺伝子により発現される 同じ成熟ポリペプチドをコードしており、配列決定されて表1、2または3のポ リヌクレオチド配列が得られたポリヌクレオチドに対して少なくとも90%の同 一性を有するポリヌクレオチド; (c)表1、2、3または4のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一 性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリ ヌクレオチド;および (e)(a)、(b)、(c)または(d)のポリヌクレオチドの少なくとも 15個の連続した塩基を含むポリヌクレオチド からなる群より選択される、請求項1の単離ポリヌクレオチド。 21. (a)表1、2、3または4のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ポリヌクレオチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリヌクレオチド ; (b)寄託株VR−2546のHSV−2中に含まれる遺伝子により発現され る同じ成熟ポリペプチドをコードしており、配列決定されて表1、2または3の ポリヌクレオチド配列が得られたポリヌクレオチドに対して少なくとも95%の 同一性を有するポリヌクレオチド; (c)表1、2、3または4のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一 性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリ ヌクレオチド;および (e)(a)、(b)、(c)または(d)のポリヌクレオチドの少なくとも 15個の連続した塩基を含むポリヌクレオチド からなる群より選択される、請求項1の単離ポリヌクレオチド。 22. (a)表1、2、3または4のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする ポリヌクレオチドに対して少なくとも50%の同一性を有するポリヌクレオチド であって、HSV−2以外の原核生物種から得られるポリヌクレオチド; (b)表1、2、3または4のアミノ酸配列に対して少なくとも50%の同一 性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ って、HSV−2以外の原核生物種から得られるポリヌクレオチド;および (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドに対して相捕的なポリヌクレオ チド からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む単離ポリヌクレオチド。 23.表1、2、3または4に示すアミノ酸配列の1つを有する単離ポリペプ チド。 24.請求項1のアミノ酸配列の1つをコードする単離核酸およびストリンジ ェントな条件下でそれにハイブリダイゼーションしうる核酸配列。 25.請求項24の核酸配列を含む組み換えベクターおよびそれを用いて形質 転換またはトランスフェクションされた宿主細胞。 26.候補化合物を請求項10のポリペプチドと接触させ、ついで、該ポリペ プチドの生物学的活性を阻害しうる化合物を選択することを含む、抗ウイルス化 合物の同定方法。 27.請求項26の方法により同定される抗ウイルス化合物。 28.表1、2、3または4に示すアミノ酸配列またはそのフラグメントを有 する単離ポリペプチド。 29.請求項28のアミノ酸配列の1つをコードする単離核酸およびストリン ジェントな条件下でそれにハイブリダイゼーションしうる核酸配列。 30.候補化合物を請求項28のポリペプチドと接触させ、ついで、該ポリペ プチドの生物学的活性を阻害しうる化合物を選択することを含む、抗ウイルス化 合物の同定方法。
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