【発明の詳細な説明】
縫合糸コレット
この発明は縫合糸の締結に関する。
縫合糸を締結する一つの伝統的な方法は、単純に縫合糸に結び目を作ることに
よるものである。代わりに縫合糸クランプが使用されてもよい。代表的な縫合糸
クランプは、縫合糸が一対の開いた腕の間に位置させられ、次いで、一対の開い
た腕がそれらの間に縫合糸を捕らえるために回転させられ、閉じられるものであ
る。
しかしながら、この締結方法は充分な支持力を与えないことがあり、この要求
を満たすことが本発明の目的である。
かくして、外側部材と内側部材とからなり、前記部材が縫合糸受入開口を形成
し、前記内側部材が、前記外側部材内へ漸進的(又は前向き、progressive)に挿
入されると前記開口を漸進的に締め付けて縫合糸を前記内側部材と前記外側部材
との間に固定するよう形成されてなる縫合糸固定装置が提供される。
縫合糸固定装置は、縫合糸受入通路を有する外側部材と、縫合糸受入通路内へ
の漸進的挿入及び内側部材と外側部材との間に縫合糸を固定するため複数の固定
位置のいずれか1つでの外側部材との係合のために形成された内側部材とを含む
。
好ましい実施の態様は、以下の特徴の1又はそれ以上を含んでもよい。
縫合糸受入通路(縫合糸受入通孔、suture receiving passage)は、ネジ形成
部分を含み、内側部材は、ネジ形成部分のネジとの漸進的係合のためのリッジ(
隆起線、ridge)を含む。内側部材は、外側部材のネジとの漸進的係合のた
めの複数のリッジを含む。内側部材は長軸を形成し、そしてリッジの遠位面は、
挿入時にネジを摺動通過させる長軸に対して傾いており、リッジの近位面は、所
望の量だけ縫合糸受入通路内に内側部材が挿入された時に、ネジと固定的に係合
すべく長軸に対して垂直に配向されている。
好ましくは、縫合糸受入通路の近位端部は、大きい直径から小さい直径へ、遠
位向きにテーパーが付けられ、そして内側部材の遠位端部は円錐状に形成される
。テーパー及び円錐の形状は、縫合糸受入通路内への内側部材の挿入を助ける。
他の実施の態様では、軸孔を有するスリーブを含む縫合糸固定カートリッジと、
スリーブの遠位端部において孔の中に設置された外側部材を有する縫合糸固定装
置と、孔の中で外側部材の近位に設置された内側部材とからなる組立品が提供さ
れる。内側部材は、外側部材の縫合糸受入通路内への挿入用に形成される。
キャリアが、孔の中で外側部材の近位に設置されてもよく、キャリアは、内側
部材と縫合糸受入通路を整列させるために内側部材と係合する。キャリアは開口
を形成し、そして内側部材がその開口内に設置される。
スリーブの近位端部は、縫合糸受入通路内へ内側部材を移動させるための作動
装置を受入れるように形成されてもよい。
スリーブは、外側部材が遠位方向へ孔から選択的に出ないようにする遠位クラ
ンプを有してもよい。遠位クランプは、外側部材が遠位方向へ孔から出ることを
許容する外側へ柔軟な弾力のある腕を含んでもよい。
スリーブは、スリーブの璧を通って延びる傾斜開口と、その傾斜開口と縫合糸
受入通路を通って延びる縫合糸通し器を含んでもよい。縫合糸通し器は、スリー
ブの近位端部において孔の開口端部を覆うキャップを含んでもよい。
他の実施の態様では、縫合糸固定カートリッジ及びスリーブの上にフィットす
る外側の覆いを有する駆動器具と、カートリッジを駆動器具に固定するためにス
リーブに係合する中間管と、外側部材の通路内に内側部材を漸進的に挿入するた
めの中間管内に位置される可動要素とを含む縫合装置が提供される。
好ましくは、スリーブは、その孔に円周溝(circumference groove)を有して
おり、そして中間管は、カートリッジを駆動器具に固定するために溝と係合する
把持器を有する。
本発明の他の観点では、縫合糸固定の方法を特徴とする。その方法は、外側部
材の通路を通って縫合糸を通すこと、及び内側部材と外側部材の間で縫合糸を固
定すべく複数の固定位置のいずれか一つで内側部材を外側部材と係合するために
、内側部材を外側部材内へ漸進的に挿入することを含む。
他の実施の態様では、縫合糸固定装置を用いる方法は、前もって組み立てられ
た縫合糸固定カートリッジを用意すること、前もって組み立てられた縫合糸固定
カートリッジを駆動器具内
に挿入すること、そして通路内へ内側部材を漸進的に挿入するために駆動器具の
可動要素を前進させることを含む。
我々は、縫合糸固定装置の保持力が、通常一般の外科結びの保持力よりも実質
的に大きいことを見出した。
本発明の他の特徴や有利な点は、以下の詳細な記載と特許請求の範囲から明ら
かになるであろう。
図1は、縫合糸を固定するための縫合糸コレットを示す。
図2は、図1の縫合糸コレットの斜視図である。
図3は、図1の縫合糸コレットの外側部材の側面図である。
図3Aは、図3の3A−3A線に沿う外側部材の端面図である。
図4及び4Aは、図1の縫合糸コレットの内側部材の(互いに90°回転され
た)側面図である。
図4Bは、図4Aの4B−4B線に沿う内側部材の端面図である。
図5は、第一位置で相互に連結された内側部材と外側部材を有する縫合糸コレ
ットの斜視図である。
図5Aは、図5の縫合糸コレットの側面図である。
図6は、6A−6A線に沿う図6の縫合糸コレットの側面図である。
図7は、図1の縫合糸コレットと共に用いられるための駆動器具を示す。
図8〜8Cは、縫合糸コレットと共に使用中の駆動器具を示す。
図9は、縫合糸固定のための縫合糸コレットの追加実施態様を示す。
図10は、図9の縫合糸コレットの外側部材の断面図である。
図11は、図9の縫合糸コレットの内側部材の側面図である。
図12は、カートリッジと図9の縫合糸コレットの分解斜視図である。
図13は、図9の縫合糸コレットを前もって装填した図12のカートリッジの
断面図である。
図14は、取り付けられた延長部と共に示される図11の内側部材の側面図で
ある。
図15は、図9の縫合糸コレットと共に用いられるための駆動器具を示す。
図16〜16Bは、縫合糸コレットと共に使用中の駆動器具を示す。
図17は、駆動器具のもう一つの実施態様の側面図である。
図1を参照すると、縫合糸コレット10は、縫合糸8を所定の位置に固定する
ための従来の固定技術(例えば、結んで結び目を作る)の代わりに用いられる。
縫合糸コレット10は、図1に概略的に示される操作で、様々に応用して用いら
れ、縫合糸コレット10は靱帯2と骨4の間の所定の位置に縫合糸8の輪を締め
る(縫合糸8は骨4に縫合糸固定具6又は他の適当な装置によって取り付けられ
る)。以下で更に詳細に論ずるように、縫合糸コレット10は、外固定リング1
2と内固定ピン14を含み、それらのそれぞれは、リング12にピン14が挿入
された時に、縫合糸の開口を漸進的に締め付ける(そしてこのようにして縫合糸
8を所定の位置にしっかりと固定する)傾斜した締付面を含む。
図2を参照すると、縫合糸コレット10は更に詳細に示される。リンク12は
軸方向に配向された筒状の孔16を含む。孔16の境界を定めるリング12の内
面の一部分には、ネジ36が形成される。ピン14はほぼ筒状の形状で、孔16
に入るような大きさに作られる。ピン14の外面の一部分は、ピン14が孔16
に挿入された時にラチェットのような方法で、ネジ36と固定的に係合するため
の、軸方向に間隔を開けられた一連のリッジ22を含み、そしてリング12とピ
ン14を一緒に固定する。
リング12は、軸方向に配向されて傾斜し、孔16と互いに交わる一対のトン
ネル18、20を含む。ピン14の外面上で傾斜し、窪んだ一対の表面24、2
6(図4A)は、ピン14がリング12内へ挿入された時に、トンネル18、2
0と円周上で一列並べられ、縫合糸9(図1)が通される一対の縫合糸受入開口
52、53(図5)をそれぞれ形成する。以下で更に詳細に論ずるように、ピン
14が孔16内へ軸方向に挿入されると(図2の矢印34の方向に)、トンネル
18、20の境界を定めるそれぞれの傾斜面に対して傾斜面24、26は軸方向
に摺動し、それによって漸進的に縫合糸受入開口52、53を締めつけ、そして
縫合糸8をその中にしっかりと締め付ける。これらの締め付け面の傾斜した特質
が、挿入時に縫合糸8に印
加される締め付け力がリング12内へピン14を挿入するのに用いられた力を越
えるように重要な機械的利点を提供する。
図3及び3Aを参照すると、リング12が更に詳細に示される。ネジが切られ
た孔16は、リング12の縦の中心軸44に沿って近位端部12aから遠位端部
12bまで、完全にリング12を貫通して延びる。トンネル18、20は孔16
の周囲に正反対に対向し(すなわち180°の間隔をあけて)、そしてリングの
近位端部12aから軸40、42にそれぞれ沿って軸方向に延びる。トンネル1
8、20は中断して平滑面19、21(図3A)をへこませ、それらの平滑面が
軸40、42から例えは0.012インチの半径45だけ間隔を開けられる。
トンネル軸40、42は、縦軸44に対して傾斜され、そしてこのようにトン
ネル18、20は(最も近位端部12aにおける最大値から)孔16に沿って軸
方向に延びるにつれて、断面積を減少させる。トンネル18、20が傾斜してい
る角度は約5°と20°の間であり、好ましくは11°である。それぞれのトン
ネル18、20は、近位及び遠位端部12a,12bの間の略中間距離で終わる
。リング12の壁13は、リング12の長さに沿った厚さにおいて比較的一定で
ある。このように、近位端部12aは、遠位端部12bに対して外向きに開いた
外側直径を有する。
図4〜4Bを参照すると、周方向に配向されたピン14のリッジ22が、近位
端部14aと遠位端部14bの間でピン14に沿って軸方向に間隔を開けられて
いる。リッジ22の前
(遠位)面は、挿入時にリング12のネジ36を摺動通過するために傾斜(例え
ば45°で)され、リッジ22の後(近位)面は、ピン14が所望量だけ挿入さ
れた時にネジ36と固定的に係合するために横方向に配向される。リッジ22を
さえぎる一対の正反対に対向したトンネル24、26が、ピン14の外面に形成
される。トンネル24、26は、トンネル軸46、48から例えば0.012イ
ンチの半径51だけそれぞれ間隔を開けられた、くぼんだ傾斜面25、27(図4
A)によってそれぞれ形成される。
トンネル軸46、48はピン14の縦軸50に対して傾斜される。傾斜角度は
例えば約5°と20°の間で、好ましくは、実施の態様では示されない11°で
あり、トンネル24、26はリングのトンネル18、20と同じ角度に傾斜され
るが、それらは、必ずしも必要ではない。従って、トンネル24、26は、それ
らの遠位端部(ピンの遠位端部14bの近く)の最大断面積から先細となり、そ
して近位端部14aの近くで終わる。
ピン14の遠位端部14bは非筒状で、一対の平らな傾斜の付けられた表面3
0a(図4にそれらの一つのみが示される)を含み、それらは、一緒に傾斜をつ
けられ、ピン14の末端の遠位先端の直線縁30に沿って交わる。以下に論ずる
ように、傾斜の付けられた表面30aは、ピン14がリング12内へ挿入された
時に、縫合糸8を縫合糸受入開口52、53内へ案内するのを助ける。ピン14
は駆動ピンを受け入れる近位開口49を任意に含むことができる。
ピン14がリング12内へ挿入された縫合糸コレット10の全体の大きさは、
縫合糸の結び目の3つの連続した投入体の大きさにほぼ相当する。例えば、リン
グ12は長さ0.15インチで、かつ0.14インチの最大外側直径を有し、ピ
ン14は長さ0.095インチのみで、(よってこのようにリング12内に全体
がフィットすることができる)かつ0.045インチの最大外側直径を有してい
る。リング12とピン14は、エム ホランド カンパニー(M Hollan
d Co.)やノース ブロック スリー(Northbrook III.)
から入手可能なポリアセタールのような非吸収性の素材、又はデービス アンド
ゲック(Davis&Geck)から入手可能なマクソン、ポリグリコネート
のような生体吸収性の素材から製造されることができる。
図5及び5Aを参照すると、縫合糸コレット10は、縫合糸を以下のように締
めつける。縫合糸(図示せず)が孔16を通って通過(そうするための器具とそ
の手順は以下に記載される)させ、トンネル18、20内に位置させた後、ピン
14が、トンネル18、24を整列させ(縫合糸受入開口52の境界を定めるた
めに)、かつトンネル20、26を整列させ(縫合糸受入開口53の境界を定め
るために)るようにリング12内へ挿入される。ピンの遠位端部14bの傾斜の
付けられた表面30aは、ピン14がリング12に入るにつれて、トンネル24
、26内へ縫合糸を案内するのを助ける。図5及び図5Aに示された位置に、ピ
ン14がリング12内へ部分的に挿入された状
態で、縫合糸受入開口52、53は断面において円形であり、リング12とピン
14の間で細長い筒状の溝70と72を形成する。この地点で、溝70、72は
約0.024インチの直径54を有する。トンネルの半径と、したがって図5及
び5Aに示される位置の溝の直径は、縫合糸の個々の大きさに一致するために選
択され、図示された実施の態様の縫合糸は、約0.020から0.023インチ
の直径の#2縫合糸となる。
また図6及び6Aを参照すると、ピン14がリング12内へ漸進的に進められ
るにつれて、ピンの傾斜表面25、27は、それぞれリングの傾斜表面19、2
1に対して軸方向に摺動し、それによって、縫合糸受入開口52、53を漸進的
に構成して、(しかも、それによって溝70、72が形成される)そして縫合糸
(図示せず)をその中に締めつける。開口52、53はそれらの円形断面を失い
、そしてピン14が更に深く挿入されるに従い、徐々に、より楕円形(図6A)
となる。ピン14が完全に挿入(図6)された状態では、縫合糸受入開口52、
53は約0.001インチの短い寸法56と約0.015インチの長い寸法58
を有する。
この縫含糸受入開口52、53の漸進的構造は、その中の所定位置に縫合糸を
しっかりと締めつけるために、その中に設置された縫合糸の繊維を圧縮する。ド
アの下へくさびが挿入されるに従い、移動方向に対して直角に強い力を発生する
ドアのくさびの働きと同様に、ピン14の傾斜表面25、27の傾斜表面19、
21又はリング12方向への移動は、強い半径方向の
力F1(図6)を縫合糸の繊維に及ぼす。傾斜表面を用いて得られる機械的利点
は、リング12内へピン14を挿入するのに要求される軸方向の力F2よりも半
径方向の力F1のほうが大きくなるという結果になる。
図7及び8は、縫合糸コレット10を身体に据え付け、上述の方法で所定の位
置に縫合糸を締めつけるためにリング12内へピン14を挿入するのに用いられ
ることのできる器具を図示する。リング12とピン14を担持するカートリッジ
80が図7に示される。カートリッジ80は中空のスリーブ82を含み、その遠
位端部は、一対の弾性アーム134、136の境界を定める一対の軸方向スロッ
ト130、132を備え、弾性アームはそれらの間の所定位置に縫合糸コレット
のリング12を保持するクランプ88を形成する。アーム134、136は、縫
合糸コレットのリング12の形状に適合するために湾曲され、アーム134、1
36の内面の縁90はリング12内の環状溝92(溝92は図1〜6Aには示さ
れず、また省略されてもよい)内にスナップ嵌め(アーム134、136の弾性
によって)される。
スリーブ82は、ほぼ筒状の外面を有するが、しかし記載されるべき目的のた
めにスロット130、132の近位端部の近位に小さい直径の胴部を含む。アー
ム134、136の外側直径は、また論ぜられるべき目的のために、肩部95の
境界を定めるようにスリーブ82の残りの外側直径に対して拡大される。図8に
示されるように、軸方向の通路94がスリーブ82を
通って延びる。ピン14は、リング12内へ挿入されるまで、リング12から軸
方向に間隔をあけてピン14を保持するために、通路94の壁との締り嵌めによ
って通路94内に支持される。
カートリッジ80はまた、その中で摺動可能で、かつ通路94とほぼ同じ直径
のプランジャー4をも含む。プランジャー84の近位端部は、スリーブ82の近
位端部82aから突出する。プランジャー84の遠位端部85は円錐形に形成さ
れ、そしてピンの近位端部14aと係合する。円錐形に形成された遠位端部85
は駆動荷重開口49を中心に位置させるようにはたらき、円錐形に形成された遠
位端部はその開口内に受けとめられる。
配送システム110の外側管114上を摺動可能な鍔86を含む縫合糸通し器
は、操作時にリング12を通って縫合糸を通すのに用いられる。鍔86は、それ
ぞれスロット130、132を通過して通路94内に入る一対の縫合糸通しワイ
ヤ98、100の近位端部に接続される。鍔86が、クランプ88上に締り嵌め
によって図7に示される位置に保持された状態で、ワイヤ98、100の自由端
は、縫合糸コレットのリング12の孔16を通過し、一対の糸通しループ102
、104でそれぞれ終わる。
図8を特に参照すると、配送システム110は、(リング12とピン14が前
もって装填された)カートリッジ80を手術位置に運ぶのに用いられる。配送シ
ステム110は、摺動可能
な外側管114の内に同軸で設置された中空の把持器112を含む。把持器11
2は、一対の柔軟なアーム120、122を有し、その遠位端部124、126
はスリーブ82の狭い胴部128内にフィットするよう形成される。アクチュエ
ータ116は、カートリッジのプランジャー84と係合し、作動させるために把
持器112内で摺動可能である。
カートリッジ80は、外側管114を遠位にひっこめて(矢印118の方向に
)把持部の端部124、126を露出させ、そしてそれらが外側へ曲がることを
許容することにより、配送システム110内に挿入される。次にカートリッジ8
0は、把持部のアーム120、122の間に、端部124、126が胴部128
に到達し、その中にスナップ嵌めされるまで挿入される。次に外側管114は、
図8に示される位置に戻され、管114の遠位端部はスリーブ82の肩部88a
と係合する。この時、配送システム110は、縫合糸コレット10を身体に挿入
する準備ができている。
また、図8A〜8Cを参照すると、縫合糸コレット110は、以下のように配
送システム110と共に配置される。例えば、準備段階として、縫合糸8は、固
定具6と共に骨4に設置され、そして靱帯2(図1)を通って結ばれることがで
きる。次に使用者は縫合糸8の端(この時には身体の内側又は外側のどちらに位
置していてもよい)を糸通しループ102、104(図7)を通って通過させ、
そしてスロット130、132(図8A)を露出させるために外側管114をひ
っこめる。次に、縫
合糸通し器の鍔86が、縫合糸コレットのリング12、通路94及びスロット1
30、132を通って縫合糸8の端を引っ張るために、近位に(矢印118)移
動させられる。次に外側管114は、クランプ88に対してその延長された位置
へ戻ることを許容される。次に配送システム110は、例えば関節鏡又は腹腔鏡
手術に用いられる従来的な外套針を通って、固定位置へ前進させられる。
図8Bを参照すると、配送システム110は、縫合糸コレットのリング12を
所望の(例えば、図1の靱帯2の上面に向き合って)位置させるために手術位置
で操作される。示される配置で留意すべきは、外側管114は、締め付けアーム
134、136の遠位端部を除く全てを覆い、それによってそれらを縫合糸コレ
ットのリング12に対して所定の位置にしっかりと保持することである。それか
ら使用者は、アクチュエータ116を遠位へ(矢印139に沿って)前進させ、
それによって、固定リング12の孔16内へピン14を軸方向に摺動させるため
プランジャー84を遠位へ駆動する。上述のように、ピン14の挿入は、縫合糸
受入開口52、53内に縫合糸8をしっかりと締めつける。管114は、ピン1
4が挿入される間、縫合糸コレットのリング12を所定の位置にしっかりと保持
する。(管114が延長された状態で、縫合糸8は、管114によって露出させ
られた遠位領域131のスロット130、132を出ることに留意すべきである
。)
図8Cを参照すると、組み立てられた縫合糸コレット10は、
クランプ88を露出させるために外側管114を近位へ引っ込め、アクチュエー
タ116が更に遠位へ前進させ、それによって、さらに遠位へプランジャー84
を駆動し、縫合糸コレット10を遠位へ押し、カートリッジ80から縫合糸コレ
ットを解除し、その後、配送システムを単体として近位に引くことにより、単純
にカートリッジ80から外される。外側管114がひっこめることは締め付けア
ーム134、136が外側へ曲がることを許容する。
リング12内への縫合糸8の配置は、縫合糸結び目の第1投入体のようにはた
らいて組織を減少させ、そして従来の結び目の第1投入によく似て、縫合糸の摺
動運動を許容することに注意すること。リング12と縫合糸の間の摩擦のない接
触は、いくらかの摩擦を有する従来の結び目の第1投入体よりもより正確に、ど
のくらいの張力が組織に加えられているかを外科医が感じることを許容する。こ
れは、薄い壁と共に血管を縫合する時や、繊細な組織を縫合する時に特に有利で
ある。付け加えると、縫合糸への張力は、縫合糸を引いてゆるくする代わりに、
縫合糸コレット10によって縫合糸に加えられる保持力を増加させる。
図9を参照すると、好ましい実施の態様において、縫合糸コレット210は、
外側固定リング212と、内側固定ピン214を含み、それらはピン214がリ
ング212内に挿入された時に縫合糸8を所定の位置にしっかりと固定する。
図10を参照すると、リング212は、軸方向に配向された
筒状の孔216を含む。孔216を形成するリング212の内面の一部分にはネ
ジ236が形成される。孔216は、近位端部212aから遠位端部212bま
で、縦方向の中心軸244又はリング212に沿って完全にリング212を貫い
て延びる。孔216は、近位端部212aの大きい直径からネジ236の始まる
216bの地点の小さな直径まで、テーパー16aが付けられる。リング212
は、その長さの大部分236aにわたって0.123インチの外側直径D1を有
し、その長さの残り236bにわたって0.105インチの小さな外側直径D2
を有する。円周の押縁220は、直径D1とD2の接合点に設置される。
図11を参照すると、ピン214は、ほぼ筒状の形状で、孔216に入る大き
さに作られる。ピン214の外面の一部分は、孔216内へピン214が漸進的
に挿入され、このようにして、リング212とピン214の間に縫合糸8を固定
するために、リング212内の複数の固定位置のいずれか一つにピン214が固
定される時に、ラチェットのような方法で、リングのネジ236と固定的に係合
するための、軸方向に間隔をあけられた一連のリッジ222を含む。
円周方向に配向されたピン214のリッジ222は、近位端部214aと遠位
端部214bの間にピン214に沿って軸方向に間隔をあけられる。リッジ22
2の前(遠位)面222aは、挿入時にリング212のネジ236を摺動通過す
るために、ピン214の長軸Aに対して傾斜(例えは、45°で)され、
そしてリッジ222の後(近位)面222bは、ピン214が所望量だけ挿入さ
れた時に、ネジ236と固定的に係合するために長軸Aに対して垂直に配向され
る。ピン214の遠位端部214bは、孔216内へピン214を案内するのを
助けるために円錐形に形成される。
図12及び13を参照すると、縫合糸コレット210の設置を助けるために、
カートリッジ280は、リング212とピン214を担持し、リング212内へ
ピン214を挿入する、以下に記載の駆動器具と連結する。カートリッジ280
は、近位端部294aから遠位端部294bへ完全にスリーブ282を貫通して
延びる、軸方向の通路294と共に中空のスリーブ282を含む。スリーブ28
2の遠位端部294bは、一対の弾性アーム334、336を形成するため一対
の軸方向のスロット330を備え(一つのスロットのみが図示される)、それら
は、それらの間の所定位置に縫合糸コレットのリング212を保持するためのク
ランプ388を形成する。アーム334、336上の内側縁290は、リング2
12の小さな直径領域236bに対して密接なフィットを形成する。
スリーブ282は、記載されるべき目的のために、近位のスロット296、2
98と、傾斜した開口部331、333と、スリーブ282の内側壁282aの
円周上の溝328とを有する。アーム334、336の遠位端部もまた、論ぜら
れるべき目的のために、スリーブ282の残りの直径に対して肩部295を形成
するように拡大された外側直径を有する。
ピン214は、キャリア215によって、通路294内に支持される。ピン2
14は、キャリア215の近位端部215aから遠位端部215bへ延ひるキャ
リア215の開口217内に設置される。キャリア215はピン214をカート
リッジ通路294の中で中央に位置させるようはたらく。
縫合糸通し器400は、操作時にリング212を通って、縫合糸を通すために
用いられる。近位のキャップ402は、開口331、333を通って通路294
内へそれぞれ通る、一対の縫合糸通しワイヤ404、406の近位端部に接続さ
れる。ワイヤ404の自由端は331、333と通路294へ入る。ワイヤ40
4、406の自由端は、縫合糸コレットのリング212の孔216を通って通過
し、そして一対の糸通しループ408、410でそれぞれ終わる。
図13のカートリッジアセンブリを組み立てるために、リング212はまず通
路204内に置かれ、押縁220が縁290と係合するように、前方へ摺動する
。縫合糸通し器400のワイヤ404、406は、開口331、333とリング
の孔216を通って通過させられる。それからピン214は、キャリア215内
に置かれ、そしてピン214と共にキャリア215は通路294内に一緒に置か
れ、そしてリング212のちょうど近位に位置される。
図14を参照すると、ピン214の操作を助けるために、近位の延長部213
(図11及び12には示されない)が、ピン214の近位端部214aの小さな
首部213aの方へ、遠位
へテーパーが付けられたピン214に接触して形成される。首部213aは、近
位の延長部213が、ピン214がキャリア215に挿入された後に容易にピン
214から取り除くことを許容する。
所定位置にリング212、ピン214及びキャリア215を携えた状態で、縫
合糸通し器400のキャップ402が、通路294内にリング、ピン及びキャリ
アを含むための通路開口294aを覆って置かれる。代って、キャップ402が
、カートリッジ280の近位端部294aを塞ぐために、通路294内にフィッ
トする大きさに作られてもよい。
図15は、縫合糸コレット210を身体に配置し、そして上述の方法で、所定
の位置に縫合糸を締めつけるためにリング212内へピン214を挿入するのに
用いられることができる駆動器具350を図示する。
また、図16を参照すると、器具350は、スリーブ282を覆ってフィット
する外側の覆い360を有する。外側の覆い360の遠位端部362は、スリー
ブ282の肩部295と係合する。外側の覆い360は、縫合糸8の通過のため
の開口331、333と整列させられた軸方向のスロット420、422を含む
。装置350の把持器364は、スリーブ282の溝328内にフィットするよ
うに形成された遠位のリッジ370と共に円周上の溝366と、装置350内に
カートリッジ280を固定するために、スリーブ282の近位端部294aと係
合する肩部373とを有する。
プランジャー376は把持器364内で摺動可能であり、そしてピン214と
係合し、リング212の通路216内へピン214を漸進的に挿入するために、
キャリア215内にフィットする小さな直径の延長部378を有する。スプリン
グ(図示せず)は、ピン214との係合から離れる方向にプランジャー376を
付勢する。第2スプリング377は、外側の覆い360を肩部295との係合方
向へ付勢するように作用する。あるいはまた、位置固定機構(図示せず)は、肩
部295に対して所定の位置に外側の覆い360を固定することに役立つことが
できる。キャリア215は、プランジャー376がピン214と真正面に係合す
るように、ピン214を中心に位置させるように作用する。
上述のように前もって装備された、リング212、ピン214、キャリア21
5及び縫合糸通し器400が前もって挿入されたカートリッジ280が、把持器
の溝366を露出させるために、近位へ(矢印318の方向)外側管360をひ
っこめることにより装置350内に挿入される。通路294を露出させるため脇
へ移動させられたキャップ402を有するカートリッジ280は、それから遠位
リッジ370が、溝328に到達しその中でスナップ嵌合するまで、把持器36
4上へ挿入される。スリーブ283の近位のスロット296、298は、把持器
364の挿入時にスリーブ282の近位端部294aが広がることを許容する。
外側管360は、それから、管360の遠位端部362とスリーブ282の肩部
295との係合を維持するよ
うに作用するスプリング377と共に、図16に示される位置に戻される。この
時、装置350は、縫合糸コレット210を身体に挿入する準備ができている。
縫合糸コレット210は、カートリッジ280及び駆動装置350と共に次の
ように身体に配置される。例えば、準備段階として、縫合糸8は固定具6と共に
骨4に設置されることができ、そして靱帯2(図9)を通って通過させられる。
それから使用者は、縫合糸8の端(この時、先端は身体の内側又は外側のどちら
に位置していてもよい)を糸通しループ408、410を通って通過させる。次
に、縫合糸通し器400は、キャップ402を用いて縫合糸コレットのリング2
12、開口331、333及びスロット420、422を通って縫合糸8の端を
引きながら近位(矢印318)へ移動させられる。装置350は、それから、例
えば間接鏡又は腹腔鏡手術で用いられる従来の外套針を通って、固定位置へ前進
させられる。
図16Aを参照すると、装置350は、縫合糸コレットのリング212を所望
のように(例えば、図9の靱帯2の上面に向き合って)位置させるために手術位
置で操作される。示される配置で留意すべきは、外側管360は、締めつけるア
ーム334、336の遠位端部を除く全てを覆い、それによってそれらを縫合糸
コレットのリング212に対して所定の位置にしっかりと保持することである。
使用者は、それからプランジャー376を遠位へ(矢印339に沿って)前進さ
せ、それによって、プランジャーの延長部378を遠位で駆動する。プランジャ
ー
376は、最初に、ピン214と共にキャリア215を遠位へ摺動するように作
用する。キャリア215がリング212に接触する時に、キャリア215は停止
し、一方プランジャーの延長部378は遠位へ移動し続けて、それによって、孔
216又はリング212内へ軸方向にピン214を漸進的に挿入する。管360
は、ピン214が挿入される間、カートリッジ280を所定の位置にしっかりと
保持する。ピン214は孔216又はリング212の中に漸進的に挿入される。
管360は、ピン214が挿入される間、カートリッジ280を所定の位置にし
っかりと保持する。ピン214は、ピン214がリング212内の所望の固定位
置に到達し、リング212とピン214の間に縫合糸8を固定するまで、孔21
6内へ漸進的に挿入される。
図16Bを参照すると、組み立てられた縫合糸コレット210は、肩部295
から離れる軸方向に管360を引っ込め、そしてプランジャー376を更に遠位
へ前進させることにより、単純にカートリッジ280から外される。管360が
引っ込められた状態で、カートリッジ280のアーム334、336は、縫合糸
コレット210が遠位へ移動させられた時に、外側へ曲がり、それによって延長
部378が縫合糸コレット210をカートリッジ280から遠位へ押すことを許
容する。プランジャー376が遠位へ移動させられることの可能な距離は、キャ
リア215もまたカートリッジ280から押されることのないような運動停止部
材又は制限部材(図示せず)によって制
限される。
他の実施の態様は、以下の請求の範囲の範囲内である。
例えば、図17を参照すると、好ましい実施の態様において、駆動器具450
は、ハンドル452と、ハンドル452に回転可能に設置されたトリガー454
と、回転ピン456のまわりにハンドル452に回転可能に設置されたトリガー
454を含む。プランジャー376は、ハンドル452へパチンと嵌められ、又
は恒久的に設置され、そしてトリガー454の移動がプランジャー376の移動
を制御するようにトリガー454と連接される。外側の覆い360、把持器36
4及びプランジャー376は、駆動器具350に関して上述されたように作用す
る。
リング12のトンネル及びピン14は、所望のように他の角度で傾斜されるこ
とができる。実際、これらの部材の一つのみの表面が傾斜されることもできる(
すなわち、他の部材の対応する表面は、コレットの縦方向の軸に平行とすること
ができる)。
縫合糸受入開口52、53の相対的位置は、所望のように変更されることがで
きる。例えは、開口52、53はお互いに隣接して位置されることができる。所
望のように、より多数、又は少数の縫合糸受入開口をそなえることができる。
プランジャー84とピン14は一つの構成単位として製造されることができる
。ピンがリング内へ挿入された後、プランジャー84の回転はプランジャーから
ピンを外すことになる。プランジャー84はプランジャーからピンを外すことに
なる。
プランジャー84は、プランジャーの回転が、アーム134、136を離れさせ
、カートリッジ80からの縫合糸コレットを外すことを容易にさせるように作用
するような遠位カム面を含むことができる。
縫合糸コレット10及び210は、縫合糸の結び目が作られるどのような場所
でも用いられることができ、例えば、血管の枝を結紮する時、軟組織の修復時、
組織の整復時、及び異なる種類の組織を骨に固定する時などである。
リング12及びピン14及びリング212及びピン214は、他の方法で接続
されることができる。例えば、この中で論ぜられたラチェット技術で、ピン21
4にネジが形成されてもよく、そしてリング212がリッジ222を含むことが
できる。ひとつのリッジ222が、上述の、軸方向に間隔をあけられた一連のリ
ッジの所定の位置で用いられることができる。
縫合糸コレット部材は、一方が他方内に挿入可能である必要はなく、そしてそ
れらは(一つの部材を他方に対して回転させるような)他の方法で一緒に接続さ
れることができる。回転する実施の態様において、上述の構造的利点を提供する
ために、締めつけ面は回転の方向に対して傾斜されるべきである。最初に、内側
のピンが位置されることができ、そして外側のリングが内側のピンを覆って駆動
されることができる。
縫合の応用によっては他の素材が用いられることができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年2月20日(1998.2.20)
【補正内容】
請求の範囲1、縫合糸受入通路を含む外側部材と、 前記縫合糸受入通路への漸進的挿入及び複数のロック位置のいずれかの位置で の前記外側部材との係合のために形成された内側部材であって、この内側部材と 外側部材とが縫合糸をその間に固定するために構成されてなる内側部材と からなる縫合糸固定装置。 2、縫合糸受入通路がネジ部分を含み、前記内側部材が前記ネジ部分のネジとの 漸進的な係合のためのリッジを含む請求項1の縫合糸固定装置。 3、前記内側部材が前記外側部材の前記ネジとの漸進的な係合のための複数のリ ッジを含む請求項2の縫合糸固定装置。 4、前記内側部材が長軸を形成し、前記リッジの遠位表面が前記長軸に対して傾 斜して挿入中に前記ネジを通過して摺動し、かつ前記リッジの近位表面が、前記 内側部材が所望量まで縫合糸受入通路に挿入されると前記長軸に垂直に配向され てネジに係合固定される請求項2の縫合糸固定装置。 5、縫合糸受入通路の近位端が遠方へ広径より狭径に傾斜し、かつ前記内側部材 の遠位端が円錐状に形成され、それらの傾斜及び円錐形状が前記縫合糸受入通路 内への前記内側部材の挿入を補助するためである請求項1の縫合糸固定装置。 6、軸方向の孔を有するスリーブと、 少なくとも一部が前記スリーブの遠位端部で前記孔の中に設置された外側部材 と、前記外側部材の近位で孔の中に設置され、 かつ前記外側部材内の縫合糸受入通路の中への挿入のために形成された内側部材 とを含む縫合糸固定装置と からなる縫合糸固定カートリッジ。 7
、前記外側部材の近位で前記孔内に設置されたキャリアを更に含み、前記キャ
リアが、前記内側部材と前記縫合糸受入通路とを整列させるべく前記内側部材と
係合する請求項6の縫合糸固定カートリッジ。8
、前記キャリアが開口を形成し、この開口内に前記内側部材が設置されてなる
請求項7の縫合糸固定カートリッジ。9
、前記スリーブの近位端部が、前記縫合糸受入通路内へ前記内側部材を移動さ
せるアクチュエーターを受け入れるよう形成されてなる請求項6の縫合糸固定カ
ートリッジ。10
、前記スリーブが、前記外側部材が前記孔から遠位方向へ出ることを選択的
に防ぐ遠位クランプを有する請求項6の縫合糸固定カートリッジ。11
、前記遠位クランプが、前記外側部材が前記孔から遠位方向へ出ることを許
容する外側へ柔軟な弾性アームを含む請求項10の縫合糸固定カートリッジ。12
、前記スリーブが、前記スリーブの遠位端部が一対の弾性アームを形成する
ように前記スリーブの遠位端部から近位へ延びる2つのスロットを含み、前記弾
性アームが、前記外側部材と係合して前記外側部材が前記孔から遠位方向へ出る
ことを選択的に防ぎ、そして前記弾性アームが、前記外側部材が前記孔から遠位
方向へ出ることを許容すべく外側へ柔軟である請求項6
の縫合糸固定カートリッジ。13
、前記スリーブが、前記スリーブの壁を通って延びる傾斜開口と、前記傾斜
開口と前記縫合糸受入通路を通って延びる縫合糸通し器とを含む請求項6の縫合
糸固定カートリッジ。14
、前記縫合糸通し器が、前記スリーブの近位端部において前記孔の開口端を
覆うキャップを含む請求項13の縫合糸固定カートリッジ。15、軸方向の孔を有するスリーブと、少なくとも一部が前記スリーブの遠位端 部で前記孔の中に設置された外側部材、及び前記外側部材の近位で前記孔内に設 置され、かつ前記外側部材内の縫合糸受入通路内へ挿入すべく形成された内側部 材を含む縫合糸固定装置とを含む縫合糸固定カートリッジと、 前記スリーブを覆ってフィットする外側の覆い、前記カートリッジを前記駆動 器具に固定するべく前記スリーブと係合する中間管、及び前記内側部材を前記外 側部材の前記通路内へ漸進的に挿入するべく前記中間管内に位置される可動要素 を含む駆動器具と からなる縫合装置。 16、前記スリーブが、前記孔に円周溝を有し、そして前記中間管が、前記カー トリッジを前記駆動器具に固定するべく前記溝と係合する把持器を有する請求項 15の縫合装置。 17
、縫合糸を外側部材内の通路を通って通すこと、
縫合糸を前記内側部材と前記外側部材との間に固定する複数の固定位置のいず れか一つで前記内側部材と前記外側部材が係 合すべく
前記開口を漸進的に締めつけるために内側部材を漸進的に挿入すること
からなる縫合糸固定方法。18
、軸方向の孔と縫合糸固定装置を有するスリーブを含み、前記縫合糸固定装
置が、少なくとも一部が前記スリーブの遠位端部において前記孔の中に設置され る外側部材と、前記外側部材内の近位で前記孔内に設置され、かつ
前記外側部材
内の縫合糸受入通路内へ挿入すべく形成される内側部材とを含む、予め組み立て
られた縫合糸固定カートリッジを用意することと、
前もって組み立てられた前記カートリッジを駆動器具内へ挿入することであっ
て、この駆動器具が、前記スリーブを覆ってフィットする外側覆いと、前記カー
トリッジを前記駆動器具に固定するべく前記スリーブと係合する中間管と、前記
外側部材の前記通路内へ前記内側部材を漸進的に挿入するために前記中間管内に
配置された可動要素とを含む、前もって組み立てられたカートリッジを駆動器具
内へ挿入することと、
前記通路内へ前記内側部材を漸進的に挿入すべく前記可動要素を進めること
からなる縫合糸固定装置の使用方法。19、軸方向の孔、及び前記スリーブの遠位端部が一対の弾性アームを形成する ような前記スリーブの遠位端部から近位へ延びる2つのスロットを有するスリー ブと、 前記スリーブの遠位端部で前記孔に設置される外側部材、及び前記外側部材の 近位で前記孔に設置され、かつ前記外側部材 内の縫合糸受入通路内へ挿入すべく形成される内側部材を含む縫合糸固定装置と を含み、 前記弾性アームが、前記外側部材が前記孔から遠位方向へ出ることを選択的に 防ぐべく前記外側部材と係合し、かつ前記外側部材が前記孔から遠位方向へ出る ことを許容すべく外側へ柔軟である縫合糸固定カートリッジ。 20、軸方向の孔、及び前記スリーブの壁を通って延びる傾斜開口を有するスリ ーブと、 前記スリーブの遠位端部で前記孔に設置される外側部材、及び前記外側部材の 近位で前記孔に設置され、かつ前記外側部材内の縫合糸受入通路内へ挿入すべく 形成された内側部材とを備える縫合糸固定装置と、 前記傾斜開口及び前記縫合糸受入通路を通って延びる縫合糸通し器と からなる縫合糸固定カートリッジ。 21、前記縫合糸通し器が、前記スリーブの近位端部で前記孔の開口端を覆うキ ャップを含む請求項20の縫合糸固定カートリッジ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,
CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G
E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR
,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,
MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P
L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK
,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,
VN
(72)発明者 リザルディ,ジョーズ
アメリカ合衆国、マサチューセッツ
02038、フランクリン、ケイラ ドライヴ
3
(72)発明者 トムソン,ケネス ケー.
アメリカ合衆国、フロリダ 34684、パル
ム ハーバー、シーン ウェイ 2958
(72)発明者 ロス,ランダル ディー.
アメリカ合衆国、フロリダ 33771、ラル
ゴ、ロジャース アベニュー #1016
13500