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JP2001354875A - 建築仕上用塗材及び建築仕上用パネルと、これらの製造方法 - Google Patents

建築仕上用塗材及び建築仕上用パネルと、これらの製造方法

Info

Publication number
JP2001354875A
JP2001354875A JP2000391856A JP2000391856A JP2001354875A JP 2001354875 A JP2001354875 A JP 2001354875A JP 2000391856 A JP2000391856 A JP 2000391856A JP 2000391856 A JP2000391856 A JP 2000391856A JP 2001354875 A JP2001354875 A JP 2001354875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shirasu
binder
dried
finish
coating material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000391856A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayasu Niitome
昌泰 新留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takachiho Corp
Original Assignee
Takachiho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takachiho Corp filed Critical Takachiho Corp
Priority to JP2000391856A priority Critical patent/JP2001354875A/ja
Publication of JP2001354875A publication Critical patent/JP2001354875A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 火山灰白洲を用いた建築仕上用塗材及び建築
仕上用パネルと、これらの製造方法を提供する。 【解決手段】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
機能を有する乾燥シラスAの無加工原形のままを素材と
し、乾燥シラスAを50〜65%、結合材Bを30〜4
0%、粘土材Cを3〜10%、シラスバルーンDを5〜
10%、接着補強剤Eを0.08〜2%、着色顔料Fを
0.1〜3%、スサ類Gを1〜5%として調合し、建築
仕上用塗材1を構成する。また、建築仕上用塗材1に適
宜の量の水を加えて混練し、石膏ボード、ベニヤ板、コ
ンクリート板、モルタル用耐水合板、石綿板等の下地の
上に塗布し、各種デザインによる表面仕上加工を施した
ことにより、建築仕上用パネルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火山灰白洲(以下
シラスと称す)を用いた建築仕上用塗材及び建築仕上用
パネルと、これらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、埋蔵量が豊富なシラスを活用すべ
く建築分野で種々の研究が成されているが、従来におい
ては、このシラスを2次的に加工したものを建材として
利用する場合が殆どであり、シラスを原形のまま無加工
で商品化した建築仕上用塗材や建築仕上用パネルは存在
しなかった。
【0003】すなわち、シラスとは俗称白色砂質堆積物
であって、南九州に広く分布する白色粗鬆な火山噴出物
およびそれに由来する2次堆積物の総称である。このシ
ラスは、高温マグマの冷却により結晶分化作用が起こ
り、マグマ中の主成分SiO2,Al2O3,Fe2O3,
FeO,MgO,CaO,Na2O,K2O等が互いに集
まり鉱物として晶出して間もなく爆発的に噴出して形成
されたものであり、約3割の結晶鉱物と残り約7割の非
晶質火山ガラスから成っている。非晶質火山ガラスはマ
グマ中の揮発性成分が急激に放出して、多孔質の軽石状
を成し、SiO2が65〜73%,Al2O3 が12〜1
6%, CaOが2〜4%,Na2Oが3〜4%,K2Oが
2〜4%と鉄分1〜3%を含んでいる。そして、結晶鉱
物は斜長石が最も多く、他に紫蘇輝石、石英、普通輝
石、磁鉄工等が多少含まれている。
【0004】また、シラスを急速加熱すると水に浮くも
のがあり、これはシラスガラスの軟化と水分の蒸発が同
時に起こって発泡し中空球状化する、所謂シラスバルー
ン(1970年、九州工業技術試験研究所開発)を形成
することが知られている。このシラスバルーンの大きさ
は約30〜600μmで、低価格、不燃性、低カサ密
度、高融点、低熱伝導率、低誘電率、無害、有毒ガスの
無発生等の特徴を有し、最近では600〜3000μm
のものも生産されている。シラスバルーンの主力用途と
しては、軽量で厚塗りが可能な工業用塗料等があり、近
年、軽量で比較的強度を必要としない天井材等の建築用
への使用が本格的となった。また、微粉砕シラスを用い
た高分子複合材料の開発も進展しつつある。
【0005】さらに、従来は建築仕上用壁材としての左
官仕上用壁材や塗壁用壁材等として、土壁と漆喰があ
る。この土壁は粘土に砂を入れてひび割れを防止させ、
中壁用として東京藁、荒壁用として腐らせた黒い藁、根
元藁、マニラ麻、カーボンファイバー等を混ぜたもので
あり、漆喰は消石灰を原料とし、のり、スサ、藁、紙等
を練り合わせたものである。この他、植物性プランクト
ンである、所謂藻の堆積土である珪藻土が、壁下地材や
耐火煉瓦、壁仕上材として使用されている。また、土壁
の自硬性素材として、粘土の他に石灰、ドロマイトプラ
スター、セメント等があり、これらの材料を粘土に混ぜ
て固まる性質を強くして用いる方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術によれば、シラスを2次的に加工するものが
殆どであり、豊富な資源であるシラスを原形のまま無加
工で直接商品化したものは存在しなかった。これは、シ
ラスの水に対する流動性が極めて高いことに起因してい
る。
【0007】例えば、図3に示す資料は、シラス地表面
が雨水等によって浸食され、地表面が擦り削られて深い
谷が無数に出現した状態を示している。この資料は、シ
ラスの水に対する流動性が高い事実を立証するものであ
る。
【0008】この様な、水に対する高い流動性を有して
いるシラスを有効に活用するための研究が、シラスの原
産地である鹿児島県等において永年なされてきたが、現
実的には商品化に至っていないのが実情である。
【0009】そして、シラスを用いた塗材等が商品化さ
れない最大の要因の一つは、壁等としてシラスを塗り付
けたときに、シラスの表面にひび割れが生じることであ
る。
【0010】また、他の一つは、シラスの、所謂水流れ
現象である。これは、シラスに所定量の水を加えて混練
したものを下地ボード等に塗り付けると、シラスの乾燥
過程において、表面からの乾燥ではなく、含んでいた水
が大量に流れ落ちる現象である。
【0011】このようなシラスのひび割れ現象、水流れ
現象により、シラスが有する本来の特徴を活かして、建
築用仕上用塗材や建築仕上用パネルとして有効に活用す
ることができなかったのである。
【0012】一方、従来の化学物質や有機質材料の使用
は、化学物質過敏症への対策やシックハウス対策が殆ど
なされておらず、さらに枯渇化している砂の代替建材と
しての活用が殆どなされていないのが実状であった。
【0013】加えて、従来においては、施工時のアルカ
リ性による人体への悪影響に対する対策や、室内の柱、
廻り縁、額縁、巾木等の接点における木の変色あるいは
シミ等の発生の防止対策、そして下地のボードのジョイ
ント部分の処理に対するひびの発生の防止対策や、ボー
ド面に下地処理としての接着補強剤を予め施こすことで
剥離させないようにする等の施工上特別な工夫が必要で
あった。
【0014】そこで本発明は、叙上のような従来存した
問題点に鑑み創出されたもので、豊富な資源である火山
灰シラスを無加工原形のまま有効に活用することで、シ
ラス本来の特徴であるソフト感、ラフ感等の地肌を外見
上浮き出させることができ、しかも、化学物質過敏症へ
の防止対策、シックハウス防止対策となり、さらに枯渇
化している砂の代替建材としての活用を可能にし、省エ
ネ化、省資源化、無公害化、無毒化、低価格化を図ると
共に、無機質性、伸展性、着色性、耐火性、防火性、防
音性、調湿性、抗菌性、蓄熱断熱性、消臭性、通気性等
を有する建築仕上用塗材及び建築仕上用パネルと、これ
らの製造方法を提供することを目的としたものである。
【0015】また、本発明は、水とシラスの分離が主な
原因として生じる、所謂シラスのひび割現象、水流れ現
象を、保水性の高い粘土材等を混入することで解消し、
シラスの塗材等としての商品化を実現することで、九州
工業技術試験所、鹿児島県工業技術センター(特にセン
ター内の素材開発部)、宮崎県工業技術センター等にお
いて、高い評価を得ている。
【0016】市場においても、10トン3千円前後で取
り引きされていたシラスが、本発明を活用することによ
り、10キロ1万円前後で取り引きされることとなり、
極めて高い市場活性効果が生じているのである。
【0017】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にあっ
ては、建築仕上用塗材として、活性酸素種/フリーラジ
カルを生成する機能を有する乾燥シラスの無加工原形の
ままを素材としたことで、上述した課題を解決した。
【0018】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラスと、結合材とから成ること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0019】さらに、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と
から成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0020】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、
スサ類とから成ることで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0021】加えて、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材
と、スサ類と、シラスバルーンとから成ることで、同じ
く上述した課題を解決した。
【0022】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、
スサ類と、シラスバルーンと、着色顔料とから成ること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0023】この他、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材
と、スサ類と、シラスバルーンと、着色顔料と、接着補
強材とから成ることで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0024】また、結合材・粘土材・スサ類・シラスバ
ルーン・着色顔料・接着補強材のうちのいずれか単独の
ものと、活性酸素種/フリーラジカルを生成する機能を
有する乾燥シラスとからから成ることで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0025】一方、結合材・粘土材・スサ類・シラスバ
ルーン・着色顔料・接着補強材のうちの2以上の組合わ
せのものと、活性酸素種/フリーラジカルを生成する機
能を有する乾燥シラスとから成ることで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0026】また、乾燥シラス50〜65%、結合材3
0〜40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜1
0%、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜
3%、スサ類1〜5%を組成分として調合して成ること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0027】さらに、乾燥シラスが6に対し粘土材を1
〜1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自
体に硬化性と可塑性を付与させたことで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0028】また、乾燥シラスが10に対し結合材を4
〜5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に
硬化性と付着性を付与させたことで、同じく上述した課
題を解決した。
【0029】加えて、乾燥シラスは、網篩い等により粒
径約5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去
し、乾燥させたことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0030】また、乾燥シラスは、主として大粒径・中
粒径・小粒径のものから成ることで、同じく上述した課
題を解決した。
【0031】さらに、大粒径は、粒径約2.3mmφ〜
1.1mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0032】また、中粒径は、粒径約1.0mmφ〜
0.2mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0033】この他、小粒径は、粒径約0.1mmφ〜
以下であることで、同じく上述した課題を解決した。
【0034】また、結合材は、セメントまたは石膏材か
ら成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0035】一方、結合材は、セメント・石膏材・消石
灰・合成樹脂エマルション等から成ることで、同じく上
述した課題を解決した。
【0036】また、接着補強剤は、非イオン性の水溶性
セルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるい
はヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等であることで、同じく上述した課題を
解決した。
【0037】さらに、粘土材は、湿気を帯びると可塑性
を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物であること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0038】建築仕上用塗材の製造方法としては、活性
酸素種/フリーラジカルを生成する機能を有する乾燥シ
ラス、結合材、粘土材、シラスバルーン、接着補強剤、
着色顔料、スサ類に適宜の量の水を加えて混練すること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0039】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30
〜40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
%、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
%、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練するこ
とで、同じく上述した課題を解決した。
【0040】さらに、乾燥シラスが6に対し粘土材を1
〜1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自
体に硬化性と可塑性を付与させたことで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0041】また、乾燥シラスが10に対し結合材を4
〜5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に
硬化性と付着性を付与させたことで、同じく上述した課
題を解決した。
【0042】加えて、乾燥シラスは、網篩い等により粒
径約5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去
し、乾燥させたことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0043】また、乾燥シラスは、主として大粒径・中
粒径・小粒径のものから成ることで、同じく上述した課
題を解決した。
【0044】この他、大粒径は、粒径約2.3mmφ〜
1.1mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0045】また、中粒径は、粒径約1.0mmφ〜
0.2mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0046】一方、小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以
下であることで、同じく上述した課題を解決した。
【0047】また、結合材は、セメントまたは石膏材か
ら成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0048】さらに、結合材は、セメント・石膏材・消
石灰・合成樹脂エマルション等から成ることで、同じく
上述した課題を解決した。
【0049】また、接着補強剤は、非イオン性の水溶性
セルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるい
はヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等であることで、同じく上述した課題を
解決した。
【0050】加えて、粘土材は、湿気を帯びると可塑性
を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物であること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0051】建築仕上用パネルとしては、活性酸素種/
フリーラジカルを生成する機能を有する乾燥シラス、結
合材、粘土材、シラスバルーン、接着補強剤、着色顔
料、スサ類に適宜の量の水を加えて混練し、石膏ボー
ド、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水合板、
石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインによる表面
仕上加工を施したことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0052】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30
〜40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
%、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
%、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練し、石
膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水
合板、石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインによ
る表面仕上加工を施したことで、同じく上述した課題を
解決した。
【0053】さらに、乾燥シラスが6に対し粘土材を1
〜1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自
体に硬化性と可塑性を付与させたことで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0054】また、乾燥シラスが10に対し結合材を4
〜5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に
硬化性と付着性を付与させたことで、同じく上述した課
題を解決した。
【0055】加えて、乾燥シラスは、網篩い等により粒
径約5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去
し、乾燥させたことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0056】また、乾燥シラスは、主として大粒径・中
粒径・小粒径のものから成ることで、同じく上述した課
題を解決した。
【0057】この他、大粒径は、粒径約2.3mmφ〜
1.1mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0058】また、中粒径は、粒径約1.0mmφ〜
0.2mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0059】一方、小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以
下であることで、同じく上述した課題を解決した。
【0060】また、結合材は、セメントまたは石膏材か
ら成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0061】さらに、結合材は、セメント・石膏材・消
石灰・合成樹脂エマルション等から成ることで、同じく
上述した課題を解決した。
【0062】また、接着補強剤は、非イオン性の水溶性
セルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるい
はヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等であることで、同じく上述した課題を
解決した。
【0063】加えて、粘土材は、湿気を帯びると可塑性
を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物であること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0064】建築仕上用パネルの製造方法としては、活
性酸素種/フリーラジカルを生成する機能を有する乾燥
シラス、結合材、粘土材、シラスバルーン、接着補強
剤、着色顔料、スサ類に適宜の量の水を加えて混練し、
石膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐
水合板、石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインに
よる表面仕上加工を施した後に乾燥させることで、同じ
く上述した課題を解決した。
【0065】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30
〜40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
%、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
%、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練し、石
膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水
合板、石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインによ
る表面仕上加工を施した後に乾燥させることで、同じく
上述した課題を解決した。
【0066】さらに、結合材は、セメントまたは石膏材
から成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0067】また、結合材は、セメント・石膏材・消石
灰・合成樹脂エマルション等から成ることで、同じく上
述した課題を解決した。
【0068】加えて、乾燥シラスが6に対し粘土材を1
〜1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自
体に硬化性と可塑性を付与させたことで、同じく上述し
た課題を解決した。
【0069】また、乾燥シラスが10に対し結合材を4
〜5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に
硬化性と付着性を付与させたことで、同じく上述した課
題を解決した。
【0070】この他、乾燥シラスは、網篩い等により粒
径約5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去
し、乾燥させたことで、同じく上述した課題を解決し
た。
【0071】また、乾燥シラスは、主として大粒径・中
粒径・小粒径のものから成ることで、同じく上述した課
題を解決した。
【0072】一方、大粒径は、粒径約2.3mmφ〜
1.1mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0073】また、中粒径は、粒径約1.0mmφ〜
0.2mmφであることで、同じく上述した課題を解決
した。
【0074】さらに、小粒径は、粒径約0.1mmφ〜
以下であることで、同じく上述した課題を解決した。
【0075】また、接着補強剤は、非イオン性の水溶性
セルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるい
はヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等であることで、同じく上述した課題を
解決した。
【0076】加えて、粘土材は、湿気を帯びると可塑性
を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物であること
で、同じく上述した課題を解決した。
【0077】本発明に係る建築仕上用塗材及び建築仕上
用パネルと、これらの製造方法にあっては、化学物質を
使用しない無加工原形のままによる自然素材だけで組成
された乾燥シラス素材を使用することにより、ホルムア
ルデヒド等の化学物質の発生を抑え、化学物質過敏症へ
の防止対策、シックハウス防止対策、さらに枯渇化して
いる砂の代替建材としての活用を可能にし、健康的な住
宅造りに寄与できる。また、過疎地における地域産業の
活性化にも貢献できる。
【0078】さらに、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスが50〜65%、結合材
が30〜40%、粘土材が3〜10%、シラスバルーン
が5〜10%、接着補強剤が0.08〜2%、着色顔料
が0.01〜3%、スサ類が1〜5%を組成分としてい
るため、原料製造や現場による施工時に、電力や化石燃
料等の大きなエネルギーや費用を必要とせず、公害も発
生させない。また、無機質のため紫外線や熱に強く、し
かも火災、水害、台風等による自然災害に対しても強
く、加えてシラスが多孔質の軽石状のため通気性を有
し、家の構造自体を結露等から保護し、湿気の除去や、
カビ等を抑える抗菌性を発揮するものである。
【0079】そして、乾燥シラスの主成分は、構成比が
65〜73%を占めるケイ酸/二酸化ケイ素(シリカ)
である。負の電荷をもつケイ酸は、陽イオン金属類/ア
ルミナ、鉄、マグネシウム、チタン、マンガン、また、
正の電荷を持つカルシウム、ナトリウム、カリウム等の
陽イオン、更に、水素と結び付いて中性の結晶体を構成
し、所謂シラスを形成するものであるが、これらの混合
物はマグマによる高温下で生成されることから、特殊な
物性を備えている。特に、高温下で生成されるシラスバ
ルーンは気体を内包して保温性、断熱性に優れた特質を
有しており、この特質がシラスを壁材や建築資材・建築
副資材等として利用する上での重要な要因となる。
【0080】また、ケイ酸はシリカゲル等、除湿剤の原
材料として知られるように極めて吸湿性が高く、カリウ
ムと結び付くとケイ酸カリウムとして強い保水性を持つ
特質があることから、農業分野において、乾燥域の植物
の根を保護する保水材としての使用も可能である。
【0081】更に、シラスの成分比の12〜16%を占
めるアルミナは高温で焼成された化学種で、表面積の大
きい多孔質構造により水分及びガス吸着力が極めて大き
いという特質を有しており、ケイ酸の持つ吸湿性、ケイ
酸カリウムの持つ吸湿保水性と併せて除湿や湿度調整に
極めて高い効果を発揮する。
【0082】また、負の電荷を持つケイ酸に結び付くチ
タンは正の電荷を持ち、酸化チタンとして包括されるこ
とから、シラス素材に何らかの形で関与する場合には、
水素や空気中の湿度/水分と反応して活性酸素種を生成
し、空気や水分に溶存する有機物の分解や有機物分解に
伴う消臭効果等の様々な清浄効果を発揮する。
【0083】加えて、シラス成分中の水素は酸素と結合
して水酸基/ヒドロキシルラジカル(・OH)が生成さ
れ、また、活性の高い電位の交換過程で接触する水分子
や酸素からはスーパーオキサイドアニオンラジカル(・
02)等の活性酸素種/フリーラジカルが生成され
る。活性酸素種/フリーラジカルは強い殺菌力や有機物
の分解力を有することから、こうした反応系を内包した
シラス素材は表層及び内部を透過する空気の浄化、殺
菌、消臭等に高い効果を発揮し、室内の空気を清浄化す
る特質を有する。
【0084】しかも、酸化チタン光触媒には、超親水化
現象を発現する機能を有する。すなわち、通常の酸化チ
タン表面はチタン原子間を酸素が架橋して安定化した疎
水性を有しているが、この酸化チタン表面に紫外線を照
射すると一部の架橋酸素が脱落して酸素欠陥を生じ、こ
こに空気中の水が解離吸着して化学吸着水(水酸基)を
生成して親水性となり、さらに水酸基上に水分子が物理
吸着水として付き、親水性が安定的に維持されるのであ
る。このような超親水化により防滴、防曇、水によるセ
ルフクリーニング等の機能を付与するものである。
【0085】また、結合材は、乾燥シラスのバインダー
材として機能し、粘土材は、現場施工における作業上の
可塑性を付与し、シラスバルーンは、壁材表面の仕上が
りをふわりとソフトな感じにする。
【0086】一方、接着補強剤は、施工時におけるコテ
の作業性を良好にし、乾いた状態における表面の粉化を
防止する。スサ類は、バインダー材と割れ防止材として
機能する。
【0087】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。本発明に係る建築仕上用塗材1
は、図1に示すように、後述する活性酸素種/フリーラ
ジカルを生成する機能を有する乾燥シラスAを主成分と
して構成される。この乾燥シラスAは、それ自体に手を
加えずに無加工で、素材の原形そのままのものである。
そして、乾燥シラスAは、結合材Bと共に建築仕上用塗
材1として使用される。結合材Bは、セメント・石膏材
・消石灰・合成樹脂エマルション等からなる。この他、
乾燥シラスAは、結合材B・粘土材C・シラスバルーン
D・接着補強材E・着色顔料F・スサ類Gのうちのいず
れか単独のものと、また、これらのうちの2以上の組合
わせのものと一体となって使用される。
【0088】この建築仕上用塗材1は、乾燥シラスAが
50〜65%で好ましくは53%と、結合材Bが30%
〜40%で好ましくは35%と、粘土材Cが3〜10%
で好ましくは4%と、シラスバルーンDが5〜10%で
好ましくは7%と、接着補強剤Eが0.08〜2%で好
ましくは1%と、着色顔料Fが0.01〜3%で好まし
くは1%と、スサ類Gが1〜5%で好ましくは2%とを
夫々混合して形成される。
【0089】具体的には、乾燥シラスAは、網篩い等に
より粒径約5mmφ以下に整え、混合している不純物を
除去した後に乾燥させる。結合材Bは、乾燥シラスAの
バインダー材としての、例えば石膏プラスター等を使用
する。粘土材Cは、作業上の可塑性を付与するために使
用している。シラスバルーンDは、表面の仕上がりをふ
わりとソフトな感じにするものとして使用されている。
接着補強剤Eは、コテの作業性を良好にし、乾いた状態
における表面の粉化を防止するために植物性のり等を使
用している。この接着補強剤Eは、例えば綿花材0.0
3〜1%で好ましくは0.05%と、例えば海草を煮て
粉状にしたつのまた0.05〜1%で好ましくは0.0
9%との混合等により形成することができる。スサ類G
は、バインダー材で、且つ割れ防止材としての、例えば
麻スサや藁スサ等を使用している。
【0090】また、既調合原料製品として製造する場合
には、乾燥シラスAが53%と、粘土材Cが4%と、シ
ラスバルーンDが7%と、接着補強剤Eが1%と、着色
顔料Fが1%と、スサ類Gが2%とを組成分として予め
調合し、袋詰めもしくは瓶詰め等にしておく。また、結
合材Bの35%は別袋に詰めておき、施工現場で両者を
一緒に混合し、直接水を加えて混練させ、鏝等で塗布す
る。
【0091】前記した結合材Bとしての石膏プラスター
は、収縮ひび割れ等に対し比較的強度を有する自硬性セ
メントであり、主成分は焼き石膏である。この焼き石膏
は、半水石膏で水と混練させると水和反応を起こし、結
晶水を得て二水石膏になり、次に結晶水以外の余剰水が
発散して硬化するものである。石膏プラスターは、焼き
石膏を主原料とし、硬化遅延材を添加し、硬化時間を調
整した現場調合プラスターと、この現場調合プラスター
に予め川砂、けい砂、軽量骨材、炭酸カルシウム等を混
合して成る既調合プラスターとがあり、夫々用途に応じ
て使い分けるものである。
【0092】前記した粘土材Cとしては、湿気を帯びる
と可塑性を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物で
ある、例えば二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化
鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン等
を組成分として含む粘土を採用している。これは粘着
性、可塑性、分散性に特に優れ、PH5.9、塑性指数
22.1、粘度74μ97%Passを有するものであ
る。
【0093】前記した接着補強剤Eとしては、天然のセ
ルロース(パルプ繊維)を原料とし、このセルロースの
水酸基の水素原子の一部をメチル基、ヒドロキシプロピ
ル基、あるいはヒドロキシエチル基等で置換することに
より、水素結合を消失させてセルロース分子間に水が入
り込み易い、高い保水性を有するものとした非イオン性
の水溶性セルロースエーテル、水溶性メチルセルロー
ス、あるいはヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等を採用する。このとき、壁
材の表面に対してできる限り照りや艶を持たせないよう
な、例えば粘土約400〜4000mPa・s等の粘土
グレードのものを採択すれば良い。
【0094】前記した着色顔料Fとしては、耐アルカリ
性を有した無機質顔料や有機質顔料、さらには一部無機
質・有機質顔料との混合体等があり、セメント、石灰、
石膏プラスター等の粒子間に介在または付着することに
より目的の色を現わすものである。例えば、酸化チタ
ン、ルチル型酸化チタン、酸化クローム、酸化亜鉛、鉛
白、硫酸バリウム、白亜、炭素、カオリン、タルク、ベ
ントナイト、ベンガラ、黄鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸
化第二鉄、群青、コバルト青、コバルト紫、ジンククロ
メート、およびこれらのシリコン処理物等の無機質顔
料、あるいはキナクリドン、ウォッチアングレッド、ジ
オキサジンバイオレット等の有機質顔料等が着色顔料F
として挙げられる。
【0095】また、前記乾燥シラスA自体に、より一層
の硬化性と付着性を付与させるために、乾燥シラスAが
例えば10に対し、結合材Bを4〜5の比量で調合させ
る。このとき、結合材Bと粘土材Cの量が多くて粘性が
強す過ぎると塗布仕上げ状態で表面に小さな亀裂を生じ
てしまうので、これを避けるために結合材Bと粘土材C
を極力少量に抑えておくようにする。そして、乾燥シラ
スA自体が粗粒子から微細粒子に幅広くまたがるため、
粒子同士の継ぎ効果を高める目的で前記した補強材とし
てのスサ類Gを使用してクラックの発生を防止してい
る。
【0096】さらに、乾燥シラスA自体に可塑性を付与
させるために、乾燥シラスAが例えば6に対し、粘土材
Cを1〜1.7の比量で調合させる。
【0097】また、乾燥シラスAは、主として大粒径・
中粒径・小粒径のものから成り、大粒径のものは、粒径
約2.3mmφ〜1.1mmφ、中粒径のものは、粒径
約1.0mmφ〜0.2mmφ、小粒径のものは、粒径
約0.1mmφ〜以下となっている。そして、乾燥シラ
ス自体を、大粒径のものを約5%、中粒径のものを約2
8%、小粒径のものを約57%に配分することで、建築
士上用塗材1や建築士上用パネル3として好ましいもの
を提供できる。
【0098】この乾燥シラスAを構成する主原料となる
ケイ酸は、それ自体が負の電荷を帯びる特性を有するこ
とから、通常、正の電荷を帯びる陽イオン金属類/アル
ミニウム、鉄、マグネシウム、チタン、マンガン等を内
包し、更に、陽イオンであるカルシウム、ナトリウム、
カリウム等と結合し、また、水素と結合して負の電荷を
持つ水酸基を生成する等、概ねこうした成分構成のケイ
酸塩鉱物として自然界に存在する。この結合体が火山活
動に伴うマグマの高温に曝されて焼成した物質が、所謂
シラスで、この混合物は高温による生成過程で極めて細
かい粒度分布と多孔質の構造を有する完全無機質の純天
然セラミック素材として生成されている。
【0099】また、見掛比重が軽い(間隙が多い)こと
から吸水性、保水性に優れた特質を有し、高温による発
泡現象により生成され、気体を封じ込めた構造のシラス
バルーンDは、極めて高い保温性、断熱性を備えてい
る。こうした様々な特質を持つシラスは、壁材や建築副
資材としての利用に適している。また、その特性の一つ
として挙げられる極めて細かい粒度分布は、より粒度分
布の粗い素材として対比した場合、遙かに広い有効接触
表面積を実現しており、素材そのものが有する吸着性や
吸湿性等の特質をより高める効果を発揮している。
【0100】更に、素材の70%を占める非結晶を構成
する多孔質は、その接触表面積の広さを多次元的に広げ
る効果を発揮し、結果的に素材の接触表面積は人工的に
生成された素材では考えられない程広く緻密で奥行きの
ある構造となっている。これは、例えば高度の水処理技
術において集中水環境濾過システムにおける高性能濾材
として多孔質のセラミックの使用が有効であることに通
じ、両者の設計思想は同じ観点の上に立脚していると考
えられ、こうした特質を持つシラスの壁材への利用は、
住環境空気濾過と捉えることができる。
【0101】一般的に完全無機で高温処理のなされた純
天然セラミック素材は、極めてニュートラルな特性を有
し、表面に接触する他の化学種(例えば、湿気、水分、
空気中の汚れ等に相当する微量の浮遊物や有機物等)の
物性に対して悪影響(例えば、pHの変化に伴う酸化交
代、還元交代等)を及ぼすことがない。従って、接触物
が短期の物性変化/付着、凝固、沈殿、劣化、腐食、腐
敗等を起こしにくい環境を保持する特質があることか
ら、こうした素材に囲まれた住環境をより自然に近い状
態に維持する効果がある。この様に、直接的に長期にわ
たって湿気や空気に触れる壁材や住環境に密着した長期
の使用には極めて適したものとなる。
【0102】そして、乾燥シラスAの主成分は、構成比
が65〜73%を占めるケイ酸/二酸化ケイ素(シリ
カ)である。負の電荷をもつケイ酸は、陽イオン金属類
/アルミナ、鉄、マグネシウム、チタン、マンガン、ま
た、正の電荷を持つカルシウム、ナトリウム、カリウム
等の陽イオン、更に、水素と結び付いて中性の結晶体を
構成し、所謂シラスを形成するものであるが、これらの
混合物はマグマによる高温下で生成されることから、特
殊な物性を備えている。特に、高温下で生成されるシラ
スバルーンは気体を内包して保温性、断熱性に優れた特
質を有しており、この特質がシラスを壁材や建築資材・
建築副資材等として利用する上での重要な要因となる。
【0103】また、ケイ酸はシリカゲル等、除湿剤の原
材料として知られるように極めて吸湿性が高く、カリウ
ムと結び付くとケイ酸カリウムとして強い保水性を持つ
特質があることから、農業分野において、乾燥域の植物
の根を保護する保水材としての使用も可能である。
【0104】更に、シラスの成分比の12〜16%を占
めるアルミナは高温で焼成された化学種で、表面積の大
きい多孔質構造により水分及びガス吸着力が極めて大き
いという特質を有しており、ケイ酸の持つ吸湿性、ケイ
酸カリウムの持つ吸湿保水性と併せて除湿や湿度調整に
極めて高い効果を発揮する。
【0105】また、負の電荷を持つケイ酸に結び付くチ
タンは正の電荷を持ち、酸化チタンとして包括されるこ
とから、シラス素材に何らかの形で関与する場合には、
水素や空気中の湿度/水分と反応して活性酸素種を生成
し、空気や水分に溶存する有機物の分解や有機物分解に
伴う消臭効果等の様々な清浄効果を発揮する。
【0106】加えて、シラス成分中の水素は酸素と結合
して水酸基/ヒドロキシルラジカル(・OH)が生成さ
れ、また、活性の高い電位の交換過程で接触する水分子
や酸素からはスーパーオキサイドアニオンラジカル(・
02)等の活性酸素種/フリーラジカルが生成され
る。活性酸素種/フリーラジカルは強い殺菌力や有機物
の分解力を有することから、こうした反応系を内包した
シラス素材は表層及び内部を透過する空気の浄化、殺
菌、消臭等に高い効果を発揮し、室内の空気を清浄化す
る特質を有する。
【0107】しかも、酸化チタンと光と水が関与した場
合の有機物分解、清浄効果等を発揮させる、所謂酸化チ
タン光触媒の特徴については、例えば酸化チタンへの紫
外線照射により電子と正孔との対を形成し、これが空気
中の酸素や水と反応することによって強い酸化力のスー
パーオキサイドイオンや水酸ラジカルを生成するとい
う、所謂ホンダ・フジシマ効果として周知である。ま
た、酸化チタン光触媒には、超親水化現象を発現する機
能を有する。すなわち、通常の酸化チタン表面はチタン
原子間を酸素が架橋して安定化した疎水性を有している
が、この酸化チタン表面に紫外線を照射すると一部の架
橋酸素が脱落して酸素欠陥を生じ、ここに空気中の水が
解離吸着して化学吸着水(水酸基)を生成して親水性と
なり、さらに水酸基上に水分子が物理吸着水として付
き、親水性が安定的に維持されるのである。このような
超親水化により防滴、防曇、水によるセルフクリーニン
グ等の機能を付与するものである。
【0108】次に、本発明の使用の一例を説明する。例
えば、施工現場において、乾燥シラスA53%、結合材
B35%、粘土材C4%、シラスバルーンD7%、接着
補強剤E1%、着色顔料F1%、スサ類G2%を組成分
として予め調合した既調合原料製品に直接水を加えて混
練し、鏝等で塗布する。このとき、乾燥シラスA本来の
色が白灰色のため着色し易い利点があり、例えば、顔料
着色材としては市販されている通常の左官用顔料を活用
することができる。また、仕上げ表面の模様は、基本的
に鏝等で厚さ約5mm程度に塗った後、硬化の程を見計
らってから、鏝、ローラー、櫛等を利用して、擦り、け
がき、押さえ、転がす等して形成する。そして、建築仕
上用塗材1としては、室内の壁仕上材、外壁仕上材、土
間、床材、天井等に広く応用することが可能である。こ
のとき、建築仕上用塗材1を、鏝等を用いて塗り付けて
もよいし、スプレーガン等を用いて吹き付けてもよい。
また、刷毛等を用いて塗り付けてもよく、その手段は問
わないものである。
【0109】また、図2に示すように、乾燥シラスA、
結合材B、粘土材C、シラスバルーンD、接着補強剤
E、着色顔料F、スサ類Gに適宜の量の水を加えて混練
し、石膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル
用耐水合板、石綿板等の下地2の上に塗布し、各種デザ
インによる表面仕上加工を施した建築仕上用パネル3を
構成してもよい。このように、予め建築仕上用パネル3
を構成しておくと、施工現場における作業が極めて簡便
となる。
【0110】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
特に、豊富な火山灰シラスの自然な資源を無加工原形の
まま有効活用させることで、シラス本来の特徴あるソフ
ト感、ラフ感等の地肌を外見上浮き出させた建築仕上用
塗材1と建築仕上用パネル3を形成することができる。
しかも、化学物質過敏症への防止対策、シックハウス防
止対策となり、さらに枯渇化している砂の代替建材とし
ての活用を可能にし、省エネ化、省資源化、無公害化、
無毒化、低価格化に加え、無機質性、伸展性、着色性、
耐火性、防火性、防音性、調湿性、抗菌性、蓄熱断熱
性、消臭性、通気性等の有効な効果を発揮させることが
できる。
【0111】これは本発明が、化学物質を使用しない無
加工原形のままによる自然素材だけで組成された活性酸
素種/フリーラジカルを生成する機能を有する乾燥シラ
スA素材を用いたためであり、ホルムアルデヒド等の化
学物質を含まず、化学物質過敏症への防止対策、シック
ハウス防止対策となり、さらに枯渇化している砂の代替
建材としての活用を可能させ、健康住宅造りに寄与でき
る。また、過疎地における地域産業の活性化にも貢献で
きる。特に、ほぼ中性にして施工時における人体への悪
影響がほとんどない。さらに、室内の柱や、辺り縁、額
縁、巾木等の接点における木の変色、シミ等の発生は極
めて少ない。そして、下地のボードのジョイント部分の
処理に、クラフト紙を巾約5cmに貼るだけでヒビを発
生させない工夫が可能となる。また、ヒビ割れ防止は、
施工時における水分の浸透と乾燥を左右するスサ類Gの
量の調整によりなし得る。しかも、下地2としてのボー
ド面に下地処理としての接着補強剤を予め施こさなくて
も、建築仕上用塗材1が剥離するおそれがない。
【0112】この他、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスAは、多孔質、白色、軽
量であるため、家屋の仕上材として非常に好ましいもの
である。
【0113】また、活性酸素種/フリーラジカルを生成
する機能を有する乾燥シラスAは、無加工原形のまま用
いるため、その採取が容易で、建築用仕上塗材1を安定
的に供給できる。
【0114】さらに、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスAは、その粒子分布が安
定しており、種々の硬化剤との相性が良くなっている。
【0115】加えて、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスAは、毒性がなく、人体
に極めて良好である。
【0116】さらに、活性酸素種/フリーラジカルを生
成する機能を有する乾燥シラスAを50〜65%、結合
材Bを30〜40%、粘土材Cを3〜10%、シラスバ
ルーンDを5〜10%、接着補強剤Eを0.08〜2
%、着色顔料Fを0.01〜3%、スサ類Gを1〜5%
を組成分としているため、原料製造や現場による施工時
に電力や化石燃料等の大きなエネルギーや費用を必要と
せずに建築仕上用塗材1を簡単に作成することができ、
公害も発生させない。また、無機質のため紫外線や熱に
強く、しかも火災、水害、台風等による自然災害に対し
ても強く、加えてシラスが多孔質の軽石状のため通気性
を有し、家の構造自体を結露等から保護させ、湿気の調
湿や、カビ等を抑える抗菌性を発揮させることができ
る。
【0117】結合材Bは、乾燥シラスAに対しバインダ
ーとして機能する。また、粘土材Cは湿気を帯びると可
塑性を示し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物による
ものとしたので、作業上、種々の加工において可塑性を
付与できる。そして、シラスバルーンDは、壁材表面の
仕上がりをふわりとソフトな感じにすることができる。
さらに、接着補強剤Eは、非イオン性の水溶性セルロー
スエーテル、あるいはヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等によるものとしたので、鏝の作業性を良好にする
ことができ、且つ乾いた状態で壁材表面の粉化現象を防
止し、人体、服等への付着を防ぐことができる。加え
て、スサ類Gは、バインダー材として機能することがで
き、且つ壁材の割れをも防止することができる。
【0118】一方、乾燥シラスA、結合材B、粘土材
C、シラスバルーンD、接着補強剤E、着色顔料F、ス
サ類Gに適宜の量の水を加えて混練し、石膏ボード、ベ
ニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水合板、石綿板
等の下地2の上に塗布し、各種デザインによる表面仕上
加工を施した建築仕上用パネル3を構成したときは、施
工現場における作業が極めて簡便となる。
【0119】上述したように、本発明は、水とシラスの
分離を主な原因として生じる、所謂シラスのひび割れ現
象、水流れ現象を、保水性の高い粘土材等を混入するこ
とで解消し、シラスの塗材等としての商品化を初めて実
現したもので、九州工業技術試験所、鹿児島県工業技術
センター(特にセンター内の素材開発部)、宮崎県工業
技術センター等において、高い評価を得ている。
【0120】すなわち、乾燥シラスAの主成分は、構成
比が65〜73%を占めるケイ酸/二酸化ケイ素(シリ
カ)である。負の電荷をもつケイ酸は、陽イオン金属類
/アルミナ、鉄、マグネシウム、チタン、マンガン、ま
た、正の電荷を持つカルシウム、ナトリウム、カリウム
等の陽イオン、更に、水素と結び付いて中性の結晶体を
構成し、所謂シラスを形成するものであるが、これらの
混合物はマグマによる高温下で生成されることから、特
殊な物性を備えている。特に、高温下で生成されるシラ
スバルーンDは気体を内包して保温性、断熱性に優れた
特質を有しており、この特質がシラスを壁材や建築資材
・建築副資材等として利用する上での重要な要因とな
る。
【0121】また、ケイ酸はシリカゲル等、除湿剤の原
材料として知られるように極めて吸湿性が高く、カリウ
ムと結び付くとケイ酸カリウムとして強い保水性を持つ
特質があることから、農業分野において、乾燥域の植物
の根を保護する保水材としての使用も可能である。
【0122】更に、シラスの成分比の12〜16%を占
めるアルミナは高温で焼成された化学種で、表面積の大
きい多孔質構造により水分及びガス吸着力が極めて大き
いという特質を有しており、ケイ酸の持つ吸湿性、ケイ
酸カリウムの持つ吸湿保水性と併せて除湿や湿度調整に
極めて高い効果を発揮する。
【0123】また、負の電荷を持つケイ酸に結び付くチ
タンは正の電荷を持ち、酸化チタンとして包括されるこ
とから、シラス素材に何らかの形で関与する場合には、
水素や空気中の湿度/水分と反応して活性酸素種を生成
し、空気や水分に溶存する有機物の分解や有機物分解に
伴う消臭効果等の様々な清浄効果を発揮する。
【0124】加えて、シラス成分中の水素は酸素と結合
して水酸基/ヒドロキシルラジカル(・OH)が生成さ
れ、また、活性の高い電位の交換過程で接触する水分子
や酸素からはスーパーオキサイドアニオンラジカル(・
02)等の活性酸素種/フリーラジカルが生成され
る。活性酸素種/フリーラジカルは強い殺菌力や有機物
の分解力を有することから、こうした反応系を内包した
シラス素材は表層及び内部を透過する空気の浄化、殺
菌、消臭等に高い効果を発揮し、室内の空気を清浄化す
る特質を有する。
【0125】しかも、酸化チタン光触媒には、超親水化
現象を発現する機能を有する。すなわち、通常の酸化チ
タン表面はチタン原子間を酸素が架橋して安定化した疎
水性を有しているが、この酸化チタン表面に紫外線を照
射すると一部の架橋酸素が脱落して酸素欠陥を生じ、こ
こに空気中の水が解離吸着して化学吸着水(水酸基)を
生成して親水性となり、さらに水酸基上に水分子が物理
吸着水として付き、親水性が安定的に維持されるのであ
る。このような超親水化により防滴、防曇、水によるセ
ルフクリーニング等の機能を付与するものである。
【0126】この他、市場においても、10トン3千円
前後で取り引きされていたシラスが、本発明を活用する
ことにより、10キロ1万円前後で取り引きされること
となり、極めて高い市場活性効果が生じている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示した建築仕上用塗材
の斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示した建築仕上用パネ
ルの斜視図である。
【図3】シラス地表面が雨等により浸食された状態を示
す資料である。
【符号の説明】
1…建築仕上用塗材 2…下地 3…建築仕上用パネル A…乾燥シラス B…結合材 C…粘土材 D…シラスバル
ーン E…接着補強剤 F…着色顔料 G…スサ類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04F 13/02 E04F 13/02 A

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスの無加工原形のままを素材とし
    たことを特徴とする建築仕上用塗材。
  2. 【請求項2】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材とから成ることを特
    徴とする建築仕上用塗材。
  3. 【請求項3】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材とから成
    ることを特徴とする建築仕上用塗材。
  4. 【請求項4】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、スサ
    類とから成ることを特徴とする建築仕上用塗材。
  5. 【請求項5】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、スサ
    類と、シラスバルーンとから成ることを特徴とする建築
    仕上用塗材。
  6. 【請求項6】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、スサ
    類と、シラスバルーンと、着色顔料とから成ることを特
    徴とする建築仕上用塗材。
  7. 【請求項7】 活性酸素種/フリーラジカルを生成する
    機能を有する乾燥シラスと、結合材と、粘土材と、スサ
    類と、シラスバルーンと、着色顔料と、接着補強材とか
    ら成ることを特徴とする建築仕上用塗材。
  8. 【請求項8】 結合材・粘土材・スサ類・シラスバルー
    ン・着色顔料・接着補強材のうちのいずれか単独のもの
    と、活性酸素種/フリーラジカルを生成する機能を有す
    る乾燥シラスとからから成ることを特徴とする建築仕上
    用塗材。
  9. 【請求項9】 結合材・粘土材・スサ類・シラスバルー
    ン・着色顔料・接着補強材のうちの2以上の組合わせの
    ものと、活性酸素種/フリーラジカルを生成する機能を
    有する乾燥シラスとから成ることを特徴とする建築仕上
    用塗材。
  10. 【請求項10】 乾燥シラス50〜65%、結合材30
    〜40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
    %、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
    %、スサ類1〜5%を組成分として調合して成ることを
    特徴とする建築仕上用塗材。
  11. 【請求項11】 乾燥シラスが6に対し粘土材を1〜
    1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体
    に硬化性と可塑性を付与させた請求項3乃至9のいずれ
    か記載の建築仕上用塗材。
  12. 【請求項12】 乾燥シラスが10に対し結合材を4〜
    5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に硬
    化性と付着性を付与させた請求項2乃至9のいずれか記
    載の建築仕上用塗材。
  13. 【請求項13】 乾燥シラスは、網篩い等により粒径約
    5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去し、乾
    燥させたものである請求項1乃至12のいずれか記載の
    建築仕上用塗材。
  14. 【請求項14】 乾燥シラスは、主として大粒径・中粒
    径・小粒径のものから成る請求項1乃至12のいずれか
    記載の建築仕上用塗材。
  15. 【請求項15】 大粒径は、粒径約2.3mmφ〜1.
    1mmφである請求項14記載の建築仕上用塗材。
  16. 【請求項16】 中粒径は、粒径約1.0mmφ〜0.
    2mmφである請求項14記載の建築仕上用塗材。
  17. 【請求項17】 小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以下
    である請求項14記載の建築仕上用塗材。
  18. 【請求項18】 結合材は、セメントまたは石膏材から
    成る請求項2乃至10のいずれか記載の建築仕上用塗
    材。
  19. 【請求項19】 結合材は、セメント・石膏材・消石灰
    ・合成樹脂エマルション等から成る請求項2乃至10の
    いずれか記載の建築仕上用塗材。
  20. 【請求項20】 接着補強剤は、非イオン性の水溶性セ
    ルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるいは
    ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース等である請求項7乃至10のいずれか記載
    の建築仕上用塗材。
  21. 【請求項21】 粘土材は、湿気を帯びると可塑性を示
    し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物である請求項3
    乃至11のいずれか記載の建築仕上用塗材。
  22. 【請求項22】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス、結合材、粘土材、シラスバ
    ルーン、接着補強剤、着色顔料、スサ類に適宜の量の水
    を加えて混練することを特徴とした建築仕上用塗材の製
    造方法。
  23. 【請求項23】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30〜
    40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
    %、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
    %、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練するこ
    とを特徴とした建築仕上用塗材の製造方法。
  24. 【請求項24】 乾燥シラスが6に対し粘土材を1〜
    1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体
    に硬化性と可塑性を付与させた請求項22記載の建築仕
    上用塗材の製造方法。
  25. 【請求項25】 乾燥シラスが10に対し結合材を4〜
    5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に硬
    化性と付着性を付与させた請求項22記載の建築仕上用
    塗材の製造方法。
  26. 【請求項26】 乾燥シラスは、網篩い等により粒径約
    5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去し、乾
    燥させたものである請求項22乃至25のいずれか記載
    の建築仕上用塗材の製造方法。
  27. 【請求項27】 乾燥シラスは、主として大粒径・中粒
    径・小粒径のものから成る請求項22乃至25のいずれ
    か記載の建築仕上用塗材の製造方法。
  28. 【請求項28】 大粒径は、粒径約2.3mmφ〜1.
    1mmφである請求項22乃至25のいずれか記載の建
    築仕上用塗材の製造方法。
  29. 【請求項29】 中粒径は、粒径約1.0mmφ〜0.
    2mmφである請求項22乃至25のいずれか記載の建
    築仕上用塗材の製造方法。
  30. 【請求項30】 小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以下
    である請求項22乃至25のいずれか記載の建築仕上用
    塗材の製造方法。
  31. 【請求項31】 結合材は、セメントまたは石膏材から
    成る請求項22または23記載の建築仕上用塗材の製造
    方法。
  32. 【請求項32】 結合材は、セメント・石膏材・消石灰
    ・合成樹脂エマルション等から成る請求項22または2
    3記載の建築仕上用塗材の製造方法。
  33. 【請求項33】 接着補強剤は、非イオン性の水溶性セ
    ルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるいは
    ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース等である請求項22または23記載の建築
    仕上用塗材の製造方法。
  34. 【請求項34】 粘土材は、湿気を帯びると可塑性を示
    し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物である請求項2
    2または23記載の建築仕上用塗材の製造方法。
  35. 【請求項35】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス、結合材、粘土材、シラスバ
    ルーン、接着補強剤、着色顔料、スサ類に適宜の量の水
    を加えて混練し、石膏ボード、ベニヤ板、コンクリート
    板、モルタル用耐水合板、石綿板等の下地の上に塗布
    し、各種デザインによる表面仕上加工を施したことを特
    徴とする建築仕上用パネル。
  36. 【請求項36】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30〜
    40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
    %、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
    %、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練し、石
    膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水
    合板、石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインによ
    る表面仕上加工を施したことを特徴とする建築仕上用パ
    ネル。
  37. 【請求項37】 乾燥シラスが6に対し粘土材を1〜
    1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体
    に硬化性と可塑性を付与させた請求項35記載の建築仕
    上用パネル。
  38. 【請求項38】 乾燥シラスが10に対し結合材を4〜
    5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に硬
    化性と付着性を付与させた請求項35記載の建築仕上用
    パネル。
  39. 【請求項39】 乾燥シラスは、網篩い等により粒径約
    5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去し、乾
    燥させたものである請求項35乃至38のいずれか記載
    の建築仕上用パネル。
  40. 【請求項40】 乾燥シラスは、主として大粒径・中粒
    径・小粒径のものから成る請求項35乃至38のいずれ
    か記載の建築仕上用パネル。
  41. 【請求項41】 大粒径は、粒径約2.3mmφ〜1.
    1mmφである請求項35乃至38のいずれか記載の建
    築仕上用パネル。
  42. 【請求項42】 中粒径は、粒径約1.0mmφ〜0.
    2mmφである請求項35乃至38のいずれか記載の建
    築仕上用パネル。
  43. 【請求項43】 小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以下
    である請求項35乃至38のいずれか記載の建築仕上用
    パネル。
  44. 【請求項44】 結合材は、セメントまたは石膏材から
    成る請求項35または36記載の建築仕上用パネル。
  45. 【請求項45】 結合材は、セメント・石膏材・消石灰
    ・合成樹脂エマルション等から成る請求項35または3
    6記載の建築仕上用パネル。
  46. 【請求項46】 接着補強剤は、非イオン性の水溶性セ
    ルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるいは
    ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース等である請求項35または36記載の建築
    仕上用パネル。
  47. 【請求項47】 粘土材は、湿気を帯びると可塑性を示
    し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物である請求項3
    5または36記載の建築仕上用パネル。
  48. 【請求項48】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス、結合材、粘土材、シラスバ
    ルーン、接着補強剤、着色顔料、スサ類に適宜の量の水
    を加えて混練し、石膏ボード、ベニヤ板、コンクリート
    板、モルタル用耐水合板、石綿板等の下地の上に塗布
    し、各種デザインによる表面仕上加工を施した後に乾燥
    させることを特徴とする建築仕上用パネルの製造方法。
  49. 【請求項49】 活性酸素種/フリーラジカルを生成す
    る機能を有する乾燥シラス50〜65%、結合材30〜
    40%、粘土材3〜10%、シラスバルーン5〜10
    %、接着補強剤0.08〜2%、着色顔料0.01〜3
    %、スサ類1〜5%に適宜の量の水を加えて混練し、石
    膏ボード、ベニヤ板、コンクリート板、モルタル用耐水
    合板、石綿板等の下地の上に塗布し、各種デザインによ
    る表面仕上加工を施した後に乾燥させることを特徴とす
    る建築仕上用パネルの製造方法。
  50. 【請求項50】 結合材は、セメントまたは石膏材から
    成る請求項48または49記載の建築仕上用パネルの製
    造方法。
  51. 【請求項51】 結合材は、セメント・石膏材・消石灰
    ・合成樹脂エマルション等から成る請求項48または4
    9記載の建築仕上用パネルの製造方法。
  52. 【請求項52】 乾燥シラスが6に対し粘土材を1〜
    1.7の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体
    に硬化性と可塑性を付与させた請求項48記載の建築仕
    上用パネルの製造方法。
  53. 【請求項53】 乾燥シラスが10に対し結合材を4〜
    5の比量で調合させることにより、乾燥シラス自体に硬
    化性と付着性を付与させた請求項48記載の建築仕上用
    パネルの製造方法。
  54. 【請求項54】 乾燥シラスは、網篩い等により粒径約
    5mmφ以下に整え、混合している不純物を除去し、乾
    燥させたものである請求項48、49、52、53のい
    ずれか記載の建築仕上用パネルの製造方法。
  55. 【請求項55】 乾燥シラスは、主として大粒径・中粒
    径・小粒径のものから成る請求項48、49、52、5
    3のいずれか記載の建築仕上用パネルの製造方法。
  56. 【請求項56】 大粒径は、粒径約2.3mmφ〜1.
    1mmφである請求項48、49、52、53のいずれ
    か記載の建築仕上用パネルの製造方法。
  57. 【請求項57】 中粒径は、粒径約1.0mmφ〜0.
    2mmφである請求項48、49、52、53のいずれ
    か記載の建築仕上用パネルの製造方法。
  58. 【請求項58】 小粒径は、粒径約0.1mmφ〜以下
    である請求項48、49、52、53のいずれか記載の
    建築仕上用パネルの製造方法。
  59. 【請求項59】 接着補強剤は、非イオン性の水溶性セ
    ルロースエーテル、水溶性メチルセルロース、あるいは
    ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース等である請求項48または49記載の建築
    仕上用パネルの製造方法。
  60. 【請求項60】 粘土材は、湿気を帯びると可塑性を示
    し、乾くと剛性を呈する含水珪酸塩鉱物である請求項4
    8または49記載の建築仕上用パネルの製造方法。
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