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JP2001342132A - 乳癌を予防し、もしくは治療するための組成物およびそのための方法 - Google Patents

乳癌を予防し、もしくは治療するための組成物およびそのための方法

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JP2001342132A
JP2001342132A JP2000207529A JP2000207529A JP2001342132A JP 2001342132 A JP2001342132 A JP 2001342132A JP 2000207529 A JP2000207529 A JP 2000207529A JP 2000207529 A JP2000207529 A JP 2000207529A JP 2001342132 A JP2001342132 A JP 2001342132A
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JP
Japan
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tamoxifen
isoflavone
composition
breast cancer
woman
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000207529A
Other languages
English (en)
Inventor
C Henry E
シー ヘンリー イー
Richard B Taylor
ビー テイラー リチャード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Solae LLC
Original Assignee
Protein Technologies International Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Protein Technologies International Inc filed Critical Protein Technologies International Inc
Priority to JP2000207529A priority Critical patent/JP2001342132A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タモキシフェンおよび少なくとも1種のイソ
フラボンを含む組成物、およびタモキシフェン誘発性子
宮向性作用を阻害しつつ、乳癌を治療する方法を提供す
る。 【解決手段】 タモキシフェンと、ゲニステイン、ダイ
ゼイン、ビオカニンA、フォルモノネチン、およびこれ
らの各天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体から
選択される少なくとも一種のイソフラボンとの組合わせ
を含むことを特徴とする、乳癌の発症または増殖を予防
し、最小化し、もしくは逆転させる組成物およびタモキ
シフェンおよび少なくとも一種の、ゲニステイン、ダイ
ゼイン、ビオカニンA、フォルモノネチン、およびこれ
らの各天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体から
選択されるイソフラボンを、女性に、周期的にまたは同
時に投与する工程を含むことを特徴とする、該女性にお
ける乳癌の治療方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タモキシフェンお
よび少なくとも1種のイソフラボンを含む組成物、およ
びタモキシフェン誘発性子宮向性作用を阻害しつつ、乳
癌を治療する方法に関するものである。
【0002】
【技術的背景】乳癌は、西欧の女性における癌死亡率
の、主な原因の一つであり、また将来においては、日本
などの国々における、東洋女性の癌による死亡率の主な
原因となるであろうことが予想される。アメリカンキャ
ンサーソサイエティー(AmericanCancer Society)は、9
名の女性につき1名の女性が、この疾患の生涯危険率に
曝されており、この疾患に悩まされる女性の約1/4につ
いて致死的なものであることが、明らかとなろう。合成
非ステロイド系選択的エストロゲンレセプタ調節剤であ
る、タモキシフェン(図1)は、20年以上に渡り、乳癌の
治療において効果的に利用されてきた。タモキシフェン
は、米国および英国において、最も広く処方されている
抗-腫瘍剤の一つであり、またエストロゲンレセプタ正
の転移性疾患に罹っている閉経前および閉経後の女性に
おいて選択される、最初のホルモン療法の一つである。
更に、アジュバント療法研究は、タモキシフェンで治療
された女性における、対側性の初期乳癌の実質的な減少
を示し、このことはタモキシフェンが、乳癌の予防にお
いて利用可能であることを示している。
【0003】タモキシフェンは、組織特異的エストロゲ
ン性および抗-エストロゲン性作用を持つ。エストロゲ
ン、即ち卵巣ホルモンは、乳房および子宮内膜細胞分割
の頻度の、エストロゲンレセプタ媒介性増加を誘発し
て、乳癌および子宮内膜癌の危険性を高める。細胞分割
は、ヒト癌発生の複雑な過程において必須である。とい
うのは、それ自体が遺伝的な誤り、特に腫瘍抑制遺伝子
の不活性化等の、遺伝的な誤りの危険性を増すからであ
る。
【0004】タモキシフェンは、乳房細胞において、抗
-エストロゲン作用をもつ。乳房細胞におけるタモキシ
フェンの抗-エストロゲン作用が、タモキシフェンが乳
癌細胞の増殖を阻害する、主なメカニズムである。タモ
キシフェンは、細胞質エストロゲンレセプタ(ER)に対す
る結合に関して、エストロゲンと競合し、後に、腫瘍細
胞内の内因性エストロゲン活性の多くをもつ、タモキシ
フェン/ER複合体によって阻害される。内因性エストロ
ゲンは、ERと結合して、細胞活性、例えばエストロゲン
/ER-媒介遺伝子転写、DNA合成、癌細胞の増殖、および
オートクリンポリペプチド、例えばトランスフォーミン
グ成長因子-α、表皮成長因子、インシュリン-様成長因
子-II、および細胞増殖に関与している可能性のあるそ
の他の成長因子の活性を増大する。ERに結合するエスト
ロゲンの、タモキシフェンによる競合的阻害は、細胞活
性を含む、このような癌の増殖を減じ、または阻害す
る。乳房組織におけるタモキシフェンの抗-エストロゲ
ン活性の結果として、タモキシフェンは、乳癌細胞の細
胞サイクルの初期G1段階から、その中期-G1段階への転
移を阻害し、かつ乳癌細胞に対する静細胞作用を呈す
る。タモキシフェンは、遠隔部への乳癌の転移、並びに
結節-正および結節-負の女性両者におけるこのような癌
の局所的な再発を減じることが明らかにされている。
【0005】しかし、タモキシフェンは、内因性エスト
ロゲン濃度が低い場合には、子宮組織にエストロゲン作
用を及ぼし、このことは閉経後の女性および卵巣切除さ
れた(oopherectimized)女性において主として起こる。
子宮上皮細胞の厚みは、これら女性において、タモキシ
フェンのエストロゲン作用により、大幅に増大し、子宮
肥大に導く。タモキシフェンは、また顕著な子宮好酸球
増加症をも引き起こす。これらの作用は、子宮内膜癌と
関連しており、またタモキシフェンの長期に渡る使用
は、タモキシフェン療法で治療されていない女性に比し
て、5倍にも及ぶ高い危険率までの、子宮内膜癌の高い
危険率と関連している。従って、長期に及ぶ乳癌予防お
よび長期にわたり乳癌を治療するためのタモキシフェン
の適用は、これに関連する著しい危険率を示すことにな
る。これらの危険性を減じ、もしくは排除することが望
ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題およびその解決手段】一
局面において、本発明は、組成物に係わり、該組成物
は、タモキシフェンと、少なくとも一種の、ゲニステイ
ン(genistein)、ダイゼイン(daidzein)、ビオカニン(bi
ochanin) A、フォルモノネチン(formononetin)、および
これらの各天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体
から選択されるイソフラボンとの組合わせを含む。好ま
しくは、該タモキシフェンは、乳癌に罹患したまたは乳
癌にかかり易い女性における、乳癌の発症またはその増
殖を阻害し、最小化し、または逆転させるのに十分な量
で、該組成物中に存在する。好ましくは、タモキシフェ
ン誘発性の子宮向性作用を阻害または最小化し、および
/または乳癌に罹患したまたは乳癌にかかり易い女性に
おける、乳癌の発症またはその増殖を阻害し、最小化
し、または逆転させるのに十分な量で、イソフラボン
が、該組成物中に存在する。好ましい態様においては、
該イソフラボンは、該組成物中に、子宮内膜癌発症を防
止し、もしくはその発症の危険性を最小化するのに十分
な量で存在する。
【0007】もう一つの局面において、本発明は、女性
における乳癌の治療方法に係わる。タモキシフェンと、
ゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、フォルモノ
ネチン、およびこれらの各天然産のグルコシドおよびグ
ルコシド複合体から選択される少なくとも一種のイソフ
ラボンとを、乳癌に罹患した女性に、同時に投与する。
このタモキシフェンの投与は、乳癌の発症または増殖を
阻害し、最小化し、または逆転させ、また該イソフラボ
ンの投与は、タモキシフェン誘発性子宮向性作用を阻害
し、または最小化し、および/または乳癌の発症または
増殖を阻害し、最小化し、または逆転させる。好ましい
一態様において、該イソフラボンは、また子宮内膜癌発
症を防止し、もしくはその危険性を最小化するために投
与される。
【0008】更に別の局面において、本発明は乳癌にか
かり易い女性における、乳癌を予防する方法にも関連す
る。タモキシフェンと、ゲニステイン、ダイゼイン、ビ
オカニンA、フォルモノネチン、およびこれらの各天然
産のグルコシドおよびグルコシド複合体から選択される
少なくとも一種のイソフラボンとを、乳癌にかかり易い
女性に同時に投与する。タモキシフェンを投与して、乳
癌の発症を防止し、もしくはその危険性を最小化する。
該イソフラボンを投与して、タモキシフェン誘発性子宮
向性作用を阻害し、もしくは最小化する。好ましい態様
において、該イソフラボンは、また子宮内膜癌の発症を
阻害し、もしくはその危険性を最小化するために投与さ
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】ここで使用する用語「ER」とは、
「エストロゲンレセプタ」を意味する。「乳癌」なる用語
は、乳房細胞に起源をもつ任意の癌を意味し、乳癌の転
移型および局所型(結節負および結節正)、並びに乳癌の
ER正およびER負型を包含する。「子宮内性作用」なる用語
は、子宮上皮細胞の増殖を意味し、これはしばしば女性
へのタモキシフェンの投与による副作用であり、また子
宮内膜癌の発症と直接関連しているものと思われる。こ
こで使用する「Mal」とは、「マロニル」を意味し、また「A
c」は、「アセチル」を意味する。「最小化」なる用語または
その派生語は、特定された生物学的作用の完全なまたは
部分的な阻害を含む(この「最小化」なる用語が使用され
ている文脈から明らかである)。「イソフラボン」なる用
語は、単一のイソフラボンまたはこの「イソフラボン」
が、イソフラボンの選択群の少なくとも1種として定義
された場合には、複数のイソフラボンを意味することが
できる。「タモキシフェン」とは、タモキシフェンまたは
製薬上許容されたその塩を意味する。タモキシフェンお
よびイソフラボンの周期的投与について記載するのに、
ここで使用する用語「周期的な」または「周期的に」とは、
タモキシフェンおよびイソフラボン夫々の所定量を、特
定の時間間隔、例えば毎日投与することを意味し、また
タモキシフェンおよびイソフラボンの、即座の連続的な
投与に限定されるものではない。
【0010】本発明の趣旨は、タモキシフェンと幾つか
のイソフラボンとの組み合わせが、乳癌に罹ったまたは
乳癌に罹り易い女性における、乳癌を治療し、あるいは
これを予防するのに使用でき、また該イソフラボンは、
子宮向性作用および子宮内膜癌を阻害し、またはその発
症を最小化し、並びに該乳癌の発症または増殖の阻害、
最小化または逆転を増強するであろう。本発明の組成物
および本発明の方法において有用なこれらのイソフラボ
ンは、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン(glyci
tein)、ビオカニンA、フォルモノネチン、およびこれら
の各天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体であ
る。ここで、イソフラボングルコシドとは、共有結合的
に結合している炭水化物のモノマーをもつイソフラボン
部分を意味し、またイソフラボングルコシド複合体と
は、その他の分子部分、例えば該イソフラボングルコシ
ドの該炭水化物部分に結合したエステルを有する、イソ
フラボングルコシドを意味する。これら化合物を図2お
よび3に示す。
【0011】物質 本発明の方法および組成物で使用する、タモキシフェン
(2-[4-(1,2-ジフェニル-1-ブテニル)フェノキシ]-N,N-
ジメチルエタンアミン) (図1)は、確立された方法によ
り調製できる。例えば、タモキシフェンは、ベルギー特
許第637,389号および英国特許第1,064,629号(これら両
者を本発明の参考文献とする)に記載されている方法に
よって調製できる。タモキシフェンは、また例えばウイ
スコンシン州、53233、ミルウォーキー、ウエストセン
トポールアベニュー940の、アルドリッチケミカル社(Al
drich Chemical Company, Inc.)から市販品としても入
手できる。本発明の組成物および方法で使用する該イソ
フラボン化合物は、植物、例えば豆科植物、クローバ
ー、およびクズの根(プエラリア(pueraria)の根)等に見
出すことができる、天然産の物質である。これらイソフ
ラボン化合物の、一般的な豆科植物源は、大豆、ヒヨコ
マメ、および種々の他の型の豆(beanおよびpea)を含
む。これらイソフラボン化合物のクローバー源は、アカ
ツメクサおよびサブテラニアンクローバー(subterranea
n clover)を含む。大豆が、該イソフラボン化合物の特
に好ましい源である(大豆には存在しないビオカニンAを
除く)。
【0012】該イソフラボン化合物は、天然に存在する
植物源から単離することができ、あるいは当分野で公知
の方法によって、合成により調製することも可能であ
る。例えば、ダイゼインは、ワン(Wong) (J. Sci. Food
Agr., 1962, Vol.13, p.304)により記載されたよう
に、アカツメクサから単離することができ、あるいはガ
ングリー&サーレ(Ganguly and Sarre) (Chem. & Ind.
(ロンドン), 1970, p. 201)により与えられたような、
カビ、ミクロモノスポラハロフィティカ(Micromonospor
a halophytica)から単離することができる(これら2つの
文献を本発明の参考とする)。ダイゼインは、ベーカー
(Baker)等(J. Chem. Soc., 1933, p.274)、ウエスレイ
(Wesley)等(Ber., 1933, p.685)、マハール(Mahal)等
(J. Chem. Soc., 1934, p.1769)、ベーカー(Baker)等
(J. Chem. Soc., 1953, p.1852)、またはファーカス(Fa
rkas)(Ber., 1957, Vol.90, p.2940)により与えられた
方法によって合成できる。これら文献を本発明の参考と
する。該イソフラボングルコシドダイズインは、ファー
カス(Farkas)等(Ber., 1959, Vol.92, p.819)の方法に
よって合成することができる。この文献を本発明の参考
とする。該ダイゼインイソフラボングルコシド複合体6'
-O-Malダイゼインおよび6'-O-Acダイズインは、夫々マ
ロン酸無水物および酢酸無水物で、ダイズインを公知の
鹸化に付すことにより調製できる。
【0013】ゲニステインは、ベーカー(Baker)等(J. C
hem. Soc., 1928, p.3115)、ナラシムハチャリ(Narasim
hachari)等(J. Sci. Ind. Res., 1953, Vol.12, p.28
7)、ヨーダー(Yoder)等(Proc. Iowa Acad. Sci., 1954,
Vol.61, p.271)、およびゼンプレン(Zemplen)等(Acta.
Chim. Acad. Sci. Hung., 1959, Vol.19, p.277)によ
って与えられた方法により合成できる。これら文献を本
発明の参考とする。このイソフラボングルコシドゲニス
チンは、ゼンプレン(Zemplen)等(Ber., 1943, Vol.76B,
p.1110)の方法により合成できる。この文献を本発明の
参考とする。このゲニステインのイソフラボングルコシ
ド複合体6'-O-Malゲニスチンおよび6'-O-Acゲニスチン
は、夫々マロン酸無水物および酢酸無水物で、ゲニスチ
ンを公知の鹸化に付すことにより調製できる。
【0014】ビオカニンAは、ベーカー等(Nature, 195
2, 169:706)により与えられた方法によって合成でき
る。この文献を本発明の参考とする。ビオカニンAは、
またポープ(Pope)等(Chem. & Ind. (ロンドン), 1953,
p.1092)により与えられた方法によって、アカツメクサ
から分離することもできる。この文献を本発明の参考と
する。フォルモノネチンは、ウエズリー(Wessely)等(Be
r., 1933, 66:685)およびカーゲル(Kagel)等(Tetrahedr
on Letters, 1962, p.593)により開示された方法によっ
て合成できる。これら両者を本発明の参考文献とする。
フォルモノネチンは、ワルツ(Walz)(Ann., 1931, 489:1
18)の方法により、大豆ミールから単離することがで
き、あるいはブラッドバリー(Bradbury)等(J. Chem. So
c., 1951, p.3447)の方法により、クローバー種から単
離することができる。これら両者を本発明の参考文献と
する。
【0015】本発明の組成物および方法において有用な
該イソフラボン類を、天然に産する植物材料から抽出す
ることが好ましい。これらイソフラボン化合物を単離す
る好ましい方法は、該植物材料を、アルコール、好まし
くはメタノールまたはエタノール、あるいは水性溶液、
好ましくは水性アルカリ溶液で抽出して、該植物材料か
ら該イソフラボン類を取り出すものである。該イソフラ
ボン化合物を抽出する前に、該植物材料を粉砕して、該
植物材料からの該イソフラボン化合物の回収率を最大に
することが好ましい。これらのイソフラボン化合物は、
公知の分離手順、例えば逆相高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)によって、該抽出液から単離することができ
る。
【0016】好ましい一態様において、該イソフラボン
化合物、即ちゲニステイン、ゲニスチン、6'-O-Malゲニ
スチン、6'-O-Acゲニスチン、ダイゼイン、ダイズイ
ン、6'-O-Malダイズイン、6'-O-Acダイズイン、グリシ
テイン、グリシチン、6'-O-Malグリシチン等は、大豆材
料、好ましくは市販品として入手できる大豆材料から単
離される。これらのイソフラボン化合物を単離できる大
豆材料は、大豆、脱皮大豆、大豆ミール、大豆粉、大豆
粗粒、大豆フレーク(完全脂肪および脱脂)、大豆子葉、
大豆シロップ、大豆タンパク濃縮物、大豆ホエー、大豆
ホエータンパク、および大豆タンパク単離体を含む。一
態様において、該イソフラボンは、大豆、脱皮大豆、大
豆ミール、大豆粉、大豆粗粒、大豆フレーク、大豆タン
パク濃縮物、大豆ホエータンパク、または大豆タンパク
単離体、好ましくは大豆ミール、大豆粉、大豆粗粒、大
豆フレークから、低分子量有機抽出液、好ましくはアル
コール、酢酸エチル、アセトンまたはエーテル、および
最も好ましくは水性エチルアルコールまたはメチルアル
コールで抽出される。最も好ましくは、該抽出液は大豆
タンパクのほぼ等電点のpH(約pH4〜pH5)を有していて、
該抽出液により抽出される大豆タンパクの量を最小化す
る。
【0017】該イソフラボンを含有する該抽出液を、不
溶性の大豆材料から分離して、イソフラボンに富む抽出
液を得る。必要ならば、イソフラボンに富む物質を、該
抽出液を濃縮して、該溶媒を除去し、結果として固体イ
ソフラボンに富む材料を生成することによって、回収す
ることができる。より好ましい態様において、該イソフ
ラボン化合物は、更に該抽出液を、その中の該イソフラ
ボンを吸着する物質と接触させ、かつ該吸着物質から、
該イソフラボンを分別溶出する溶媒によって、該吸着さ
れたイソフラボンを該吸着物質から溶出することによ
り、該抽出液中に可溶性の他の大豆物質から、精製す
る。
【0018】好ましい一態様において、該イソフラボン
は、公知の逆相HPLC分離によって、該抽出液中の不純物
から分離される。該大豆材料から該イソフラボン類を抽
出し、かつ該抽出液を該不溶性の大豆物質から分離した
後に、該抽出液を濾過して、HPLCカラムを詰まらせる可
能性のある、不溶性物質を除去する。公知の市販品とし
て入手できるHPLCカラムに、粒状吸着性物質を充填する
ことにより、HPLCカラムを調製する。ここで、該吸着性
物質は、化合物特異的様式で、該抽出液中の該イソフラ
ボンおよび不純物を、脱着可能に結合するであろう。該
吸着性物質は、任意の逆相HPLC充填材料であり得るが、
好ましい充填材料は負荷容量、分離効率およびコストに
関する基準に基づいて選択できる。一つのこのような好
ましい充填物質は、スウェーデンのエカノーベルノーベ
ルインダストリーズ(Eka Nobel,Nobel Industries)から
入手できる、クロマシル(Kromasil) C18 16μm 100Aビ
ーズである。
【0019】該濾過された抽出液を、該カラムの全結合
サイトが、イソフラボンで完全に飽和するまで、該充填
されたHPLCカラムに通す。該結合サイトの完全飽和は、
該カラムからの流出液中でのイソフラボン類の出現によ
り検出される。次いで、このHPLCカラムを溶媒で溶出し
て、分離を実施することができる。好ましい一態様で
は、該溶離液は、極性溶媒、例えばアルコール含有率約
30%〜約90%、より好ましくは約50%を有する水性アルコ
ールであり、および最も好ましくは、該アルコールはエ
タノールである。該イソフラボン化合物と不純物とを、
該カラム流出液から別々に集める。該溶出液のイソフラ
ボン画分は、公知のHPLCおよび分析化学技術に従って、
他の流出画分から同定することができる。好ましい態様
において、アグルコンイソフラボンを含む画分は、別に
集められる。というのは、このアグルコンイソフラボン
は、乳癌の発症または進行を阻害する、特に活性なチロ
シンキナーゼ阻害剤および抗-血管形成剤であると考え
られているからである。該アグルコンイソフラボン材料
の中で、ダイゼインを含む流出液画分は、該カラムから
最初に溶出し、次いでグリシテイン画分、次により極性
の高いゲニステインが溶出する。
【0020】この溶出液の該イソフラボン画分は、該カ
ラムから集めることができ、また該溶媒(例えば、アル
コール)の揮発性成分は、蒸発によって除去できる。こ
れらイソフラボン化合物は、該溶媒の全てを蒸発により
除去する場合には、直接回収することができ、あるいは
該残留する溶媒(例えば、水)を冷却して、該イソフラボ
ンを結晶化させ、かつ該結晶化されたイソフラボンか
ら、遠心分離または濾過により、該残留する溶媒を除去
することにより、回収することができる。特に好ましい
態様においては、該イソフラボングルコシドおよびイソ
フラボングルコシド複合体、即ち6'-O-Malゲニスチン、
6'-O-Acゲニスチン、6'-O-Malダイズイン、6'-O-Acダイ
ズイン、6'-O-Malグリシチン、ダイズイン、およびグリ
シチンは、その各アグルコンイソフラボン型、即ちゲニ
ステイン、ダイゼイン、およびグリシテインに転化され
る。該イソフラボングルコシド複合体および該イソフラ
ボングルコシドの、該アグルコンイソフラボンへの転化
は、該抽出に先立って、該イソフラボンが抽出される基
質中で行うことができ、あるいは該不溶性物質から該抽
出液を分離した後に、該イソフラボンに富む抽出液中で
行うことができる。該アグルコンイソフラボン化合物
は、本発明の組成物および方法において特に望ましい。
というのは、上記の如く、これらは、血管形成およびチ
ロシンキナーゼ活性の阻害において特に活性であると考
えられているからである。
【0021】該イソフラボングルコシド複合体、即ち
6''-O-Malゲニスチン、6''-O-Acゲニスチン、6''-O-Mal
ダイズイン、6''-O-Acダイズイン、および6''-O-Malグ
リシチンは、該イソフラボンを含み、pH約6〜約13、好
ましくはpH約9〜約11をもつ該基質の水性アルカリ溶液
を形成し、かつ該水性アルカリ溶液を、約2℃〜約121
℃、好ましくは約25℃〜約75℃の温度にて、該転化を行
うのに十分な時間、好ましくは約30分〜約5時間、より
好ましくは約30分〜約1.5時間処理することにより、そ
の各グルコシド、即ちゲニスチン、ダイズイン、および
グリシチンに転化することができる。該イソフラボング
ルコシド、即ちゲニスチン、ダイズイン、およびグリシ
チンは、該イソフラボングルコシドを、1,4-β-グルコ
シド結合を開列できる酵素、好ましくは市販品として入
手できるβ-グルコシダーゼ酵素、α-またはβ-ガラク
トシダーゼ酵素、ペクチナーゼ酵素、ラクターゼ酵素、
またはグルコアミラーゼ酵素と、該酵素が活性であるp
H、典型的にはpH約3〜約9にて、かつ約25℃〜約75℃、
より好ましくは約45℃〜約65℃の温度にて、該転化を行
うのに十分な時間、典型的には約1時間〜約24時間、好
ましくは約1時間〜約3時間接触させることによって、そ
の各アグルコン型、即ちゲニステイン、ダイゼインおよ
びグリシテインに転化することができる。
【0022】該アグルコンイソフラボン類は、公知の分
離手順を利用して、該基質から分離することができる。
例えば、該アグルコンイソフラボンは、低分子量アルコ
ールにより、該基質から抽出できる。該アグルコンイソ
フラボンは、公知の再結晶法またはHPLCによって、該抽
出液から分離することができる。特に好ましい態様にお
いては、本発明の組成物中に処方するために、あるいは
本発明の方法で使用するために、大豆基質から単離され
たイソフラボン組成物は、少なくとも40%のゲニステイ
ン、少なくとも15%のダイゼイン、および少なくとも1%
のグリシテインを含有する。本発明のもう一つの特に好
ましい態様において、本発明の組成物中に処方するため
に、あるいは本発明の方法で使用するために、大豆基質
から単離されたイソフラボン組成物は、少なくとも85%
のゲニステイン、少なくとも5%のダイゼイン、および少
なくとも0.5%のグリシテインを含有する。更に別の好ま
しい態様においては、各イソフラボンは、純粋な形で別
々に回収される。該イソフラボン化合物の幾つかは、市
販品として入手でき、また本発明の組成物に処方するた
めに、あるいは本発明の方法で使用するために購入する
ことができる。例えば、ゲニステイン、ダイゼインおよ
びグリシテインは、市販品として入手でき、また例えば
ニュージャージー州、08876、ソマービル、P.O.ボック
ス473の、インドファインケミカル社(Indofine Chemica
l Company Inc.)から購入することができ、またビオカ
ニンAは、ウイスコンシン州53233、ミルウォーキー、ウ
エストセントポールアベニュー940のアルドリッチケミ
カル社(Aldrich Chemical Company)から入手できる。
【0023】方法 一局面において、本発明は、乳癌に罹ったまたは乳癌に
罹り易い女性における乳癌を、該女性に、タモキシフェ
ンと、ゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、フォ
ルモノネチン、およびこれらの天然産のグルコシドおよ
びグルコシド複合体から選択される少なくとも1種のイ
ソフラボンとを、同時に投与することによって、治療し
もしくは予防する方法に関する。該タモキシフェンは、
乳癌の発症または増殖を阻害し、最小化し、または逆転
させる。本発明の一態様において、該イソフラボンは、
タモキシフェン誘発性子宮向性作用および子宮内膜癌
を、阻害もしくは最小化する。本発明のもう一つの態様
において、該イソフラボンは、乳癌の発症または増殖
の、阻害、最小化または逆転を増強する。
【0024】タモキシフェンによる乳癌の治療およびタ
モキシフェン誘発性子宮向性作用の阻害もしくは最小化
方法本発明の一態様は、乳癌の治療方法に関し、該方法
では、タモキシフェンを、乳癌に罹った女性に投与し、
かつゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、フォル
モノネチン、およびこれらの天然産のグルコシドおよび
グルコシド複合体から選択される少なくとも1種のイソ
フラボンを、該女性に同時に投与して、あらゆるタモキ
シフェン-誘発性子宮向性作用を阻害または最小化す
る。該タモキシフェンは、該女性における乳癌の増殖ま
たは発症を阻害し、最小化し、もしくは逆転させるため
に、該女性に投与される。本発明の方法において、乳癌
を治療するのに十分なタモキシフェンの量は、1日当た
り少なくとも5mg、好ましくは1日当たり5mg〜100mg、よ
り好ましくは1日当たり10mg〜50mg、および最も好まし
くは1日当たり15mg〜45mgである。該タモキシフェン
は、1日当たり数回の服用量で投与して、該乳癌を治療
するのに十分な、該毎日のタモキシフェンの量を達成す
ることも可能である。しかし、該1日当たりの所定量の
タモキシフェンを1回または2回の服用により投与するこ
とが好ましい。
【0025】該イソフラボンを、該タモキシフェンと共
に同時に、該女性に投与して、タモキシフェン誘発性の
子宮向性作用を阻害し、もしくは最小化する。該イソフ
ラボンは、該タモキシフェンと同時にまたは周期的に同
時投与できる。最も好ましくは、タモキシフェンおよび
該イソフラボンを、周期的に、好ましくは毎日、以下に
記載するような本発明の組成物として、同時に投与する
ことができる。周期的に投与する場合、該イソフラボン
およびタモキシフェンは、周期的に、好ましくは毎日、
別々の成分として投与されるが、より長い周期またはよ
り短い周期を使用することも可能である。該イソフラボ
ンおよびタモキシフェンは、各々周期的投与のために、
上記のようにして調製することができ、あるいは市販品
として入手できる場合には、販売業者から購入すること
ができる。
【0026】乳癌の治療のためにタモキシフェンを投与
した場合に、例えばタモキシフェン誘発性子宮向性作用
を阻害し、もしくはこれを最小化するのに十分な量のイ
ソフラボンは、投与されたタモキシフェンの量、および
タモキシフェン誘発性子宮向性作用を競合的に阻害する
際に選択されたイソフラボンの有効性に依存する。該イ
ソフラボン類は、弱いエストロゲン性物質であり、該物
質は、組織の型および内因性エストロゲンまたはエスト
ロゲン活性を持つその他の化合物、例えばタモキシフェ
ンまたはタモキシフェン代謝産物の濃度に依存して、幾
つかの組織においてエストロゲン性または抗-エストロ
ゲン性作用を持つ。本発明で使用する該イソフラボン類
は、タモキシフェンまたはエストロゲンの濃度が比較的
高い場合に、例えば女性をタモキシフェンで治療するこ
とにより誘発されるような、子宮組織における抗-エス
トロゲン作用を持つ。タモキシフェンまたはタモキシフ
ェン代謝産物の存在下で、該イソフラボン類が、子宮組
織内で抗-エストロゲン作用を生じるメカニズムの一つ
は、子宮細胞ERへの結合およびタモキシフェンまたはタ
モキシフェン代謝産物と該ERとの結合を、競合的に阻害
することによるものである。タモキシフェンとは違っ
て、該イソフラボン類は、該子宮細胞ERへの結合に応答
するエストロゲン作用を生じることはなく、従って存在
するイソフラボン類は、子宮内皮細胞タモキシフェン/E
Rまたはタモキシフェン代謝産物/ER複合体によって引き
起こされる、子宮向性作用を防止し、阻害しもしくは最
小化する。
【0027】乳癌の治療のためにタモキシフェンを投与
し、かつ該イソフラボンを、タモキシフェン誘発性子宮
向性を阻害するために投与する場合、該イソフラボン
は、少なくとも0.25.より好ましくは約0.5:1〜約100:
1、および最も好ましくは約1:1〜約20:1なる重量比、イ
ソフラボン:タモキシフェン、にて投与する。タモキシ
フェン誘発性子宮向性作用を最小化するのに十分な、該
イソフラボンの典型的な毎日の投与量は、1日当たり少
なくとも1mg、好ましくは1日当たり約1mg〜約1000mg、
より好ましくは1日当たり約10mg〜約500mg、および最も
好ましくは1日当たり約30mg〜約300mgであろう。該イソ
フラボンを1日当たり数回の服用によって投与して、タ
モキシフェン誘発性子宮向性作用を阻害し、もしくは最
小化するのに十分なイソフラボンの毎日の投与量を達成
することもできるが、イソフラボンの1日当たりに必要
とされる量を、1回または2回の服用により投与すること
が好ましい。
【0028】本発明の方法の特に好ましい態様において
は、子宮向性作用を阻害し、もしくは最小化するのに十
分な量の、該イソフラボンとタモキシフェンとの同時の
投与は、また子宮内膜癌の発症を防止し、もしくは最小
化するためにも有効である。上記のように、タモキシフ
ェンは、子宮組織におけるタモキシフェンのエストロゲ
ン活性およびその子宮向性作用の結果として、子宮内膜
癌発症の高い危険性をもたらす。従って、該イソフラボ
ンとタモキシフェンとの同時投与は、好ましくはタモキ
シフェン誘発性子宮向性作用を阻害しもしくは最小化す
ることによって、子宮内膜癌の発症を阻止し、もしくは
最小化する。
【0029】B. 乳癌の発症の危険性を抑え、もしくは
最小化し、かつ子宮向性作用を阻害し、もしくは最小化
する方法 本発明のもう一つの態様は、乳癌発症の危険性を抑え、
もしくは最小化する方法に係り、該方法では、乳癌に罹
り易い女性にタモキシフェンを投与し、かつゲニステイ
ン、ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニンA、フォル
モノネチン、およびこれらの天然産のグルコシドおよび
グルコシド複合体から選択される少なくとも一種のイソ
フラボンを、該女性に同時投与して、あらゆるタモキシ
フェン-誘発性子宮向性作用を阻害し、もしくは最小化
する。タモキシフェンは、乳癌発症の危険性を抑え、も
しくは最小化するのに十分な量で、該女性に投与され
る。乳癌発症の危険性を抑え、もしくは最小化するのに
十分なタモキシフェンの量は、乳癌を治療するのに必要
とされる量よりも少なくても良く、好ましくは乳癌の治
療のために使用される量よりも少ない量で投与される。
というのは、特に予防的な投与は、かなり長期間に及ぶ
可能性があるからである。乳癌発症の危険性を抑え、も
しくは最小化するのに十分なタモキシフェンの量は、1
日当たり少なくとも0.5mg、好ましくは1日当たり約0.5m
g〜約10mg、より好ましくは約1mg〜約5mg、および最も
好ましくは1日当たり約1.5mg〜約4.5mgである。該タモ
キシフェンを1日当たり数回の服用により投与して、乳
癌発症の危険性を抑え、もしくは最小化するのに十分な
タモキシフェンの毎日の量を達成することができるが、
1日当たりに必要とされるタモキシフェンの量を1回の服
用で投与することが好ましい。
【0030】該イソフラボンを、該タモキシフェンと共
に該女性に同時に投与して、タモキシフェン誘発性子宮
向性作用を阻害し、もしくは最小化する。該イソフラボ
ンは、該タモキシフェンと同時にまたは周期的に、同時
投与することができる。周期的に投与する場合、該イソ
フラボンおよびタモキシフェンは、周期的に、好ましく
は毎日、別々の成分として投与されるが、より長い期間
またはより短い期間を使用することも可能である。該イ
ソフラボンおよびタモキシフェンは、周期的投与のため
に、各々上記のように調製することができ、あるいは市
販品として入手できる場合には、販売業者から購入する
ことができる。同時に投与する場合には、該イソフラボ
ンおよびタモキシフェンは、タモキシフェンおよびイソ
フラボンを同時に放出するのに有効な、以下に記載され
るような本発明の組成物中に組合せることができる。
【0031】乳癌の発症を抑える目的で、該タモキシフ
ェンを投与した場合に、タモキシフェン誘発性子宮向性
作用を阻害し、または最小化するのに十分なイソフラボ
ンの量は、投与したタモキシフェンの量、およびタモキ
シフェン誘発性子宮向性作用を競合的に阻害する際にお
ける、該選択された植物エストロゲンの有効性に依存す
る。該イソフラボンは、少なくとも0.25:1、より好まし
くは約0.5:1〜約100:1、および最も好ましくは約1:1〜
約20:1なる重量比、イソフラボン:タモキシフェン、に
て投与される。タモキシフェン誘発性子宮向性作用を最
小化するのに十分な、イソフラボンの典型的な毎日の投
与量は、該タモキシフェンを、1日当たり0.5mg〜10mgな
る範囲内の投与量で投与された場合には、1日当たり少
なくとも0.125mg、およびより好ましくは1日当たり約0.
25mg〜約1000mgなる範囲であろう。特に好ましい態様に
おいては、乳癌発症の危険性を抑え、もしくは最小化
し、かつ子宮向性作用を阻害し、もしくは最小化するす
るための、該イソフラボンとタモキシフェンとの同時投
与は、また子宮内膜癌発症の危険性を抑え、もしくは最
小化するためにも有効である。該イソフラボンにより誘
発される、タモキシフェン誘発性子宮内膜癌発症の危険
性の抑制または最小化は、タモキシフェンの長期投与に
関連する重大な危険性を排除し、かつ長期間に渡る乳癌
予防養生におけるタモキシフェンの使用を可能とする。
【0032】C.タモキシフェンおよびイソフラボンによ
る、乳癌の治療法 更に別の本発明の態様は、乳癌の治療方法に係り、該方
法では、乳癌に罹った女性にタモキシフェンを投与し
て、該乳癌の増殖を阻害し、最小化し、または逆転さ
せ、かつゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、フ
ォルモノネチン、およびこれらの天然産のグルコシドお
よびグルコシド複合体から選択される少なくとも一種の
イソフラボンを、同時に該女性に投与して、該乳癌の増
殖の阻害、最小化または逆転を強化する。該女性にタモ
キシフェンを、上記のような方法並びに投与量で投与し
て、該乳癌を治療する。該イソフラボンは、該タモキシ
フェンにより誘発された、該乳癌の阻害、最小化または
逆転を強化するのに十分な量で、該女性に投与される。
好ましくは、該イソフラボンは、乳癌発症または増殖自
体を阻害し、最小化しまたは逆転させるのに有効な量
で、該女性に投与される。
【0033】本発明の方法で使用する該イソフラボン類
は、数種のメカニズムによって、乳癌の増殖を阻害し、
最小化し、または逆転させる。第一のメカニズムにおい
て、該イソフラボン類は、乳房組織において抗-エスト
ロゲン性であり、かつ該細胞のERと結合することによっ
て、エストロゲンによって誘発された癌性乳房細胞分割
を、競争的に阻害するように作用する。ここで、該イソ
フラボン/ER複合体は、タモキシフェンと殆ど同一の様
式で、癌細胞の増殖を阻害する(例えば、ダイゼインは
該細胞サイクルのG1段階における細胞増殖を停止し、ゲ
ニステインは該細胞サイクルのG2段階における細胞増殖
を停止する)。第二のメカニズムにおいては、該イソフ
ラボン類の幾つか、特にゲニステインおよびビオカニン
Aは、酵素的にチロシンキナーゼ酵素活性を阻害する、
チロシンキナーゼ阻害剤である。チロシンキナーゼ活性
は、癌細胞が細胞分画および増殖に必要なタンパクを製
造するのに必要とされる。第三のメカニズムにおいて
は、該イソフラボン類は、血管形成を阻害し、結果とし
て癌細胞集団が、該細胞集団を維持するのに必要な血管
の網状構造を生成するのを阻害し、該細胞集団の持続性
ある成長を制限する。第四のメカニズムにおいては、該
イソフラボン類は、エストラジオール等のゴナドトロピ
ンの放出を制御する、下垂体および視床下部のフィード
バックメカニズムを妨害することにより、内因性のエス
トロゲンレベルを低下する。作用の組み合わされたメカ
ニズムの効果は、乳癌に対する該タモキシフェンの活性
に加えて、乳癌の増殖を阻害し、最小化しもしくは逆転
させることである。
【0034】該タモキシフェンにより誘発された、乳癌
増殖の阻害、最小化または逆転を増強するのに十分な、
イソフラボンの量は、タモキシフェン誘発性子宮向性作
用の、阻害または最小化に必要なその量よりも低い可能
性がある。というのは、該イソフラボンは、該子宮組織
におけるように、タモキシフェンと対抗するのではな
く、該乳房組織中では、タモキシフェンと協働的に利用
されるからである。しかし、該イソフラボンは、必ずし
もタモキシフェン誘発性子宮向性作用を阻害しまたは最
小化するのに必要とされる量よりも低い量で投与する必
要はなく、また好ましくは乳癌の阻害、最小化または逆
転を増強し、かつタモキシフェン誘発性子宮向性作用お
よび/または子宮内膜癌を阻害し、または最小化すると
言う二重の目的を達成するような量で投与される。好ま
しくは、該イソフラボンは、少なくとも0.1:1、より好
ましくは約0.5:1〜約100:1、および最も好ましくは約1:
1〜約20:1なる重量比、イソフラボン:タモキシフェ
ン、にて投与される。乳癌に対するタモキシフェンの作
用を増強するのに十分な、該イソフラボンの典型的な毎
日の投与量は、1日当たり少なくとも0.5mg、好ましくは
1日当たり約0.5mg〜約1000mg、および最も好ましくは1
日当たり約3mg〜約300mgであろう。該イソフラボンは、
タモキシフェンの抗-癌活性を増強するのに十分な、イ
ソフラボンの毎日の投与量を達成するために、1日当た
り数回の服用により投与しても良いが、イソフラボンの
必要とされる毎日の量は、1回または2回の服用量で投与
することが好ましい。
【0035】該イソフラボンは、乳癌を治療するため
に、かつイソフラボンによる、該乳癌の増殖または発症
の阻害、最小化または逆転を増強するために、該タモキ
シフェンと共に同時にまたは周期的に、同時投与するこ
とができる。周期的に投与する場合、該イソフラボンお
よびタモキシフェンは、周期的に、好ましくは毎日、別
々の成分として投与されるが、より短い期間またはより
長い期間を使用することも可能である。該イソフラボン
およびタモキシフェンは、周期的投与のために、各々上
記のようにして調製することができ、あるいは市販品と
して入手できる場合には、販売業者から購入することが
できる。これらを同時に投与する場合には、該イソフラ
ボンおよびタモキシフェンは、これらを同時に放出する
のに効果的な、以下に記載するような、本発明の組成物
中で組み合わせることができる。
【0036】組成物 本発明の組成物は、タモキシフェンと、ゲニステイン、
ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニンA、フォルモノ
ネチン、およびこれらの天然産のグルコシドおよびグル
コシド複合体から選択される少なくとも一種のイソフラ
ボンとを含む。該タモキシフェンは、該組成物中に、女
性における乳癌の発症または増殖を阻害し、最小化しま
たは逆転させるのに十分な量で存在する。乳癌を治療す
るのにこの組成物を使用する場合には、少なくとも5mg
のタモキシフェン、より好ましくは約5mg〜約100mgのタ
モキシフェン、より一層好ましくは約10mg〜約50mgのタ
モキシフェン、および最も好ましくは約15mg〜約45mgの
タモキシフェンが、該組成物中に存在する。乳癌に罹り
易い女性における、乳癌発症の危険性を押え、もしくは
最小化するために該組成物を使用する場合、少なくとも
0.5mgのタモキシフェン、より好ましくは約0.5mg〜約10
mgのタモキシフェン、より一層好ましくは約1mg〜約5mg
のタモキシフェン、および最も好ましくは約1.5mg〜約
4.5mgのタモキシフェンが、該組成物中に存在する。本
発明の組成物の一態様においては、該イソフラボンは、
子宮向性作用、特にタモキシフェンにより誘発された、
子宮向性作用を阻害しまたは最小化するのに十分な量
で、該組成物中に存在する。該組成物中のタモキシフェ
ンの子宮向性作用を阻害しまたは最小化するために、該
イソフラボンは、少なくとも0.25:1、より好ましくは約
0.5:1〜約100:1、および最も好ましくは約1:1〜約20:1
なる、イソフラボン:タモキシフェンの重量比にて該組
成物中に存在する。
【0037】該組成物を、乳癌の治療のために、および
子宮向性作用を阻害しまたは最小化するために使用し、
また該組成物が約5mg〜約100mgのタモキシフェンを含む
場合、該組成物は少なくとも0.25mgのイソフラボン、好
ましくは約0.25 mg〜約1000mgのイソフラボン、より一
層好ましくは約10mg〜約500mgのイソフラボン、および
最も好ましくは約30mg〜約300mgのイソフラボンを含
む。該組成物を、乳癌の発症を抑え、かつ子宮向性作用
を阻害しまたは最小化するために使用し、かつ該組成物
が約0.5mg〜約10mgのタモキシフェンを含む場合、該組
成物は少なくとも0.25mgのイソフラボン、およびより好
ましくは約0.25mg〜約50mgの該イソフラボンを含む。最
も好ましくは、該イソフラボンは、子宮内膜癌発症の危
険性を抑え、あるいはこれを最小化するのに十分な量
で、該組成物中に存在し、この量は、子宮向性作用を抑
え、これを最小化するのに十分な量と等価である。
【0038】本発明のもう一つの態様においては、該イ
ソフラボンは、該タモキシフェンにより誘発された、乳
癌増殖の阻害、最小化または逆転を増強するのに十分な
量で、該組成物中に存在する。該タモキシフェンにより
誘発された、乳癌増殖の阻害、最小化または逆転を増強
するためには、該イソフラボンは、少なくとも0.1:1、
より好ましくは約0.5:1〜約100:1、および最も好ましく
は約1:1〜約20:1なる、イソフラボン:タモキシフェン
の比にて、該組成物中に存在する。タモキシフェンが、
約5mg〜約100mgの量で該組成物中に存在し、かつ該イソ
フラボンが、乳癌増殖の阻害、最小化または逆転を増強
するために使用される場合、該組成物は少なくとも0.5m
gのイソフラボン、より好ましくは約2.5mg〜約1000mgの
イソフラボン、および最も好ましくは約5mg〜約500mgの
イソフラボンを含む。
【0039】該組成物は、賦形剤、特に好ましくは薬理
的賦形剤をも含むことが好ましい。賦形剤を含み、かつ
タモキシフェンおよびイソフラボンを配合した組成物
は、当分野で公知の手順によって調製できる。例えば、
タモキシフェンおよび該イソフラボンは、通常のおよび
公知の担体、バインダー、希釈剤および賦形剤と共に、
静脈内、筋肉内および皮下投与を含む腸管外投与用の錠
剤、カプセル、粉剤、懸濁剤、液剤として、並びに経皮
投与用のパッチに塗布するための溶液として処方でき
る。
【0040】本発明による薬理組成物を形成するのに有
用な、不活性な製薬上許容される担体は、澱粉、マニト
ール、硫酸カルシウム、燐酸二カルシウム、ステアリン
酸マグネシウム、珪酸誘導体、および/または糖、例え
ばスクロース、ラクトース、およびグルコースを包含す
る。バインダーは、カルボキシメチルセルロースおよび
その他のセルロース誘導体、ゼラチン、アルギン酸ナト
リウム等のアルギン酸塩を含む天然および合成ガム、ポ
リエチレングリコール、ワックス等を包含する。本発明
において有用な希釈剤は、適当なオイル、塩水、糖溶
液、例えば水性デキストロースまたは水性グルコース、
およびグリコール、例えばポリエチレンまたはポリプロ
ピレングリコールを含む。その他の賦形剤は、滑剤、例
えばオレイン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、タルク、およびステアリン酸マグネシウム等;崩壊
剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、
澱粉、ザンタンガム等;また吸着性担体、例えばベント
ナイトおカオリンを包含する。該薬理組成物に、着色剤
および香料を添加することも可能である。
【0041】以下の非限定的な処方物は、本発明の薬理
組成物を例示するものである。 処方物 以下の処方物1〜4は、タモキシフェンおよび一種のイソ
フラボンを含む薬理組成物を例示するものである。 処方物1:ゼラチンカプセル 以下の成分を使用して、硬質ゼラチンカプセルを調製す
る:タモキシフェン0.5-100mg/カプセル;イソフラボン
0.1-1000mg/カプセル;澱粉, NF 0-600mg/カプセル;澱
粉流動性粉末0-600mg/カプセル;シリコーン流体, 350
センチストークス0-20mg/カプセル。これら成分を混合
し、篩に通し、かつカプセルに充填する。 処方物2:錠剤 以下の成分を使用して、錠剤を調製する:タモキシフェ
ン0.5-100mg/錠剤;イソフラボン0.1-1000mg/錠剤;微
晶質セルロース20-300mg/錠剤;澱粉0-50mg/錠剤;ステ
アリン酸マグネシウムまたはステアリン酸0-15mg/錠
剤;ヒュームド二酸化珪素0-400mg/錠剤;コロイド状二
酸化珪素0-1mg/錠剤;およびラクトース0-100mg/錠剤。
これら成分を配合し、打錠して、錠剤を形成する。
【0042】処方物3:懸濁剤 以下の成分を使用して、懸濁剤を調製する:タモキシフ
ェン0.5-100mg/5ml;イソフラボン0.1-1000mg/5ml;ナ
トリウムカルボキシメチルセルロース50-700mg/5ml;安
息香酸ナトリウム0-10mg/5ml;精製水5ml;および必要
に応じて香料および着色剤。 処方物4:腸管外液剤 10容量%のプロピレングリコールおよび水に、1.5重量%
の活性成分(タモキシフェン:イソフラボンの重量比10:
1〜1:10)を攪拌することによって、腸管外組成物を調製
する。得られた溶液を塩化ナトリウムで等張性とし、か
つ滅菌する。以上の記載は、本発明を例示するものであ
り、何等本発明を限定するものではない。その他の態様
は、特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】タモキシフェンの分子構造を示す図である。
【図2】ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、ビ
オカニンA、およびフォルモノネチンの分子構造を示す
図である。
【図3】特定の天然に産する、ゲニステイン、ダイゼイ
ンおよびグリシテインの、グルコシドおよびグルコシド
複合体の分子構造を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月28日(2001.8.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 15/00 A61P 15/00 4C206 35/00 35/00 // C07D 311/36 C07D 311/36 C07H 17/07 C07H 17/07 (72)発明者 イー シー ヘンリー アメリカ合衆国 ミズーリー州 63018 セント ルイス メリーランド アベニュ ー 4612 (72)発明者 リチャード ビー テイラー アメリカ合衆国 ミズーリー州 63088 ヴァリー パーク センティナリー コー ト 1502 Fターム(参考) 4C057 KK08 4C062 EE43 4C076 AA37 AA54 BB01 CC27 DD29 DD41 DD67 EE27 EE31 EE38 FF01 FF31 4C086 AA01 BA08 MA02 MA04 MA05 MA37 MA52 NA14 ZA81 ZB26 4C088 AB59 AB61 AC04 BA14 CA03 CA14 MA02 MA37 MA52 NA10 NA12 NA14 ZA81 ZB26 4C206 AA01 FA23 KA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA57 MA72 NA14 ZA81 ZB26

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タモキシフェンと、ゲニステイン、ダイ
    ゼイン、ビオカニンA、フォルモノネチン、およびこれ
    らの各天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体から
    選択される少なくとも一種のイソフラボンとの組合わせ
    を含むことを特徴とする、乳癌の発症または増殖を予防
    し、最小化し、もしくは逆転させる組成物。
  2. 【請求項2】 該タモキシフェンが、乳癌に罹患した女
    性における、乳癌の発症または増殖を予防し、最小化
    し、もしくは逆転させるのに十分な量で存在する、請求
    項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 該組成物中に、約5 mg〜約100 mgのタモ
    キシフェンが存在する、請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 該タモキシフェンが、乳癌にかかり易い
    女性における、乳癌の発症を防止または最小化するのに
    十分な量で、該組成物中に存在する、請求項1記載の組
    成物。
  5. 【請求項5】 約0.5mg〜約10mgの量のタモキシフェン
    が、該組成物中に存在する、請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 該イソフラボンが、大豆またはクローバ
    ーから誘導された濃縮物の形状にある、請求項1記載の
    組成物。
  7. 【請求項7】 該イソフラボンが、乳癌に罹患した女性
    における、乳癌の発症または増殖を予防し、最小化し、
    もしくは逆転させるのに十分な量で存在する、請求項1
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】 約0.5mg〜約1000mgの量の該イソフラボ
    ンが、該組成物中に存在する、請求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 該イソフラボンが、乳癌に罹患した、ま
    たは乳癌に罹り易い女性における、タモキシフェン誘発
    性子宮向性作用を予防もしくは最小化するのに十分な量
    で存在する、請求項1記載の組成物。
  10. 【請求項10】 約0.25mg〜約1000mgなる量で、該イソ
    フラボンが該組成物中に存在する、請求項9記載の組成
    物。
  11. 【請求項11】 該イソフラボンが、子宮内膜癌の危険
    性を防止し、もしくはこれを最小化するのに十分な量で
    存在する、請求項9記載の組成物。
  12. 【請求項12】 該組成物中の、該イソフラボン対該タ
    モキシフェンの重量比が、少なくとも0.1:1である、請
    求項1記載の組成物。
  13. 【請求項13】 該組成物中の、該イソフラボン対該タ
    モキシフェンの重量比が、約0.5:1〜約100:1の範囲内に
    ある、請求項12記載の組成物。
  14. 【請求項14】 更に、賦形剤をも含む、請求項1記載
    の組成物。
  15. 【請求項15】 タモキシフェンおよび少なくとも一種
    の、ゲニステイン、ダイゼイン、ビオカニンA、フォル
    モノネチン、およびこれらの天然産のグルコシドおよび
    グルコシド複合体から選択されるイソフラボンを、女性
    に、周期的にまたは同時に投与する工程を含むことを特
    徴とする、該女性における乳癌の治療方法。
  16. 【請求項16】 該イソフラボンが、大豆またはクロー
    バーから誘導された濃縮物の形状にある、請求項15記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 該タモキシフェンを、乳癌の発症また
    は増殖を防止し、最小化し、もしくは逆転させるのに十
    分な量で、該女性に投与する、請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 1日当たり約5mg〜約100mgなる量のタ
    モキシフェンを、該女性に投与する、請求項17記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 該イソフラボンを、タモキシフェン誘
    発性子宮向性作用を防止し、もしくはこれを最小化する
    のに十分な量で、該女性に投与する、請求項15記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 1日当たり約0.25mg〜約1000mgなる量
    のイソフラボンを、該女性に投与する、請求項19記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 該イソフラボンおよび該タモキシフェ
    ンを、約0.5:1〜約100:1なる重量比、イソフラボン:タ
    モキシフェンにて、同時に投与する、請求項19記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 更に、該イソフラボンを投与して、子
    宮内膜癌の危険性を、防止し、もしくは最小化する、請
    求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】 該女性における乳癌の発症または増殖
    の、予防、最小化または逆転を増強するのに十分な量
    で、該女性に該イソフラボンを投与する、請求項15記載
    の方法。
  24. 【請求項24】 1日当たり約0.5mg〜約1000mgなる量の
    該イソフラボンを、該女性に投与する、請求項23記載の
    方法。
  25. 【請求項25】 該タモキシフェンおよび該イソフラボ
    ンを、ピルまたはカプセル剤として、同時に投与する、
    請求項15記載の方法。
  26. 【請求項26】 乳癌にかかり易い女性に、タモキシフ
    ェンおよび少なくとも一種の、ゲニステイン、ダイゼイ
    ン、ビオカニンA、フォルモノネチン、およびこれらの
    天然産のグルコシドおよびグルコシド複合体から選択さ
    れるイソフラボンを、同時に投与することを含む、該女
    性における乳癌発症の危険性を防止し、もしくは最小化
    する方法。
  27. 【請求項27】 該乳癌発症の危険性を防止し、もしく
    は最小化するのに十分な量で、該女性に該タモキシフェ
    ンを投与する、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 1日当たり約0.5mg〜約10mgの量のタモ
    キシフェンを、該女性に投与する、請求項27記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 タモキシフェン誘発性子宮内性作用を
    防止し、もしくは最小化するのに十分な量で、該イソフ
    ラボンを該女性に投与する、請求項26記載の方法。
  30. 【請求項30】 約0.5:1〜約100:1なる重量比、イソフ
    ラボン:タモキシフェンにて、該イソフラボンおよび該
    タモキシフェンを同時に投与する、請求項29記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 1日当たり約0.25mg〜約50mgなる量の
    該イソフラボンを、該女性に投与する、請求項29記載の
    方法。
  32. 【請求項32】 更に、該イソフラボンを投与して、子
    宮内膜癌の危険性を防止し、または最小化する、請求項
    29記載の方法。
  33. 【請求項33】 該イソフラボンが、大豆またはクロー
    バーから誘導された濃縮物の形状にある、請求項26記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 該タモキシフェンおよび該イソフラボ
    ンを、ピルまたはカプセルとして、同時に投与する、請
    求項26記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004069233A1 (ja) * 2003-02-04 2004-08-19 Kabushiki Kaisha Yakult Honsha 乳癌耐性蛋白阻害剤

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