JP2001336504A - 気体圧アクチュエータの制御方法及び制御装置 - Google Patents
気体圧アクチュエータの制御方法及び制御装置Info
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- Control Of Position Or Direction (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 静圧軸受により浮上したスライダを、複動形
の2台のサーボ弁を用いて差圧により駆動する気体圧ア
クチュエータにおいて、スライダを高精度で位置制御で
きるような制御装置を提供する。 【解決手段】 スライダ13の位置を検出する位置セン
サ15からの位置検出信号に対してサンプリングを行っ
て演算を行い、サーボ弁22A、22Bに指令値を出力
する演算装置20を含む。演算装置は、1サンプリング
周期前の指令値と1サンプリング周期前のスライダ位置
とを用いて現在のスライダの推定位置、推定速度、推定
加速度を算出するステップと、スライダ目標位置、算出
されたスライダの推定位置、算出された推定速度、算出
された推定加速度より2つのサーボ弁に対する指令値を
算出するステップと、1サンプリング周期前の指令値、
1サンプリング周期前の算出された推定速度、1サンプ
リング周期前の算出された推定加速度、算出された現在
の推定加速度からサーボ弁中立点の機差に対する補正値
を算出するステップと、前記指令値を前記補正値で補正
して2つのサーボ弁に与えるステップとを実行する。
の2台のサーボ弁を用いて差圧により駆動する気体圧ア
クチュエータにおいて、スライダを高精度で位置制御で
きるような制御装置を提供する。 【解決手段】 スライダ13の位置を検出する位置セン
サ15からの位置検出信号に対してサンプリングを行っ
て演算を行い、サーボ弁22A、22Bに指令値を出力
する演算装置20を含む。演算装置は、1サンプリング
周期前の指令値と1サンプリング周期前のスライダ位置
とを用いて現在のスライダの推定位置、推定速度、推定
加速度を算出するステップと、スライダ目標位置、算出
されたスライダの推定位置、算出された推定速度、算出
された推定加速度より2つのサーボ弁に対する指令値を
算出するステップと、1サンプリング周期前の指令値、
1サンプリング周期前の算出された推定速度、1サンプ
リング周期前の算出された推定加速度、算出された現在
の推定加速度からサーボ弁中立点の機差に対する補正値
を算出するステップと、前記指令値を前記補正値で補正
して2つのサーボ弁に与えるステップとを実行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体圧アクチュエ
ータ、特に空気圧アクチュエータの制御方法及び制御装
置に関する。
ータ、特に空気圧アクチュエータの制御方法及び制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気圧アクチュエータとして、図6に示
すような例が本発明者らにより提案されている。図6に
おいて、この空気圧アクチュエータ30は、両端部を支
持体により固定されて一軸方向に延びるガイド軸31
と、これに沿って移動可能なスライダ32とを含む。ス
ライダ32は、ガイド軸31の一定長さに対応する部分
の周囲を囲むことができるような筒状体であり、ガイド
軸31の外周との間に空間ができるようにされている。
この空間は、圧力室として使用されるものであり、この
圧力室を軸方向に関して2つのシリンダ室36a、36
bに区画する隔壁33をガイド軸31に固定している。
スライダ32は、隔壁33の外周に沿ってスライド可能
である。スライダ32の両端部にはまた、2つに区画さ
れたシリンダ室36a、36bにそれぞれ、圧縮空気を
出入り可能にするためのシリンダ給気系37a、37b
を接続している。シリンダ給気系37a、37bはそれ
ぞれ、サーボ系を構成するためのサーボ弁38a、38
bを備え、これらのサーボ弁38a、38bは圧縮空気
供給源に接続されている。
すような例が本発明者らにより提案されている。図6に
おいて、この空気圧アクチュエータ30は、両端部を支
持体により固定されて一軸方向に延びるガイド軸31
と、これに沿って移動可能なスライダ32とを含む。ス
ライダ32は、ガイド軸31の一定長さに対応する部分
の周囲を囲むことができるような筒状体であり、ガイド
軸31の外周との間に空間ができるようにされている。
この空間は、圧力室として使用されるものであり、この
圧力室を軸方向に関して2つのシリンダ室36a、36
bに区画する隔壁33をガイド軸31に固定している。
スライダ32は、隔壁33の外周に沿ってスライド可能
である。スライダ32の両端部にはまた、2つに区画さ
れたシリンダ室36a、36bにそれぞれ、圧縮空気を
出入り可能にするためのシリンダ給気系37a、37b
を接続している。シリンダ給気系37a、37bはそれ
ぞれ、サーボ系を構成するためのサーボ弁38a、38
bを備え、これらのサーボ弁38a、38bは圧縮空気
供給源に接続されている。
【0003】このような構成により、例えばサーボ弁3
8aを圧縮空気供給側、サーボ弁38bを大気開放側に
すると、隔壁33は受圧板として作用してスライダ32
は、図4中、左方向に移動する。このようにして、サー
ボ弁38a、38bの開度を制御することにより、スラ
イダ32をガイド軸31に対して任意の位置に移動させ
ることができる。
8aを圧縮空気供給側、サーボ弁38bを大気開放側に
すると、隔壁33は受圧板として作用してスライダ32
は、図4中、左方向に移動する。このようにして、サー
ボ弁38a、38bの開度を制御することにより、スラ
イダ32をガイド軸31に対して任意の位置に移動させ
ることができる。
【0004】この空気圧アクチュエータに、位置検出器
を設置して、位置フィードバック制御系が構成される。
を設置して、位置フィードバック制御系が構成される。
【0005】上記のような空気圧アクチュエータは、構
成が比較的容易で、コンパクトな装置で大きな出力を制
御できるため様々な分野で利用されている。また、クリ
ーンで防爆性を有するという特徴を有しているため、半
導体製造装置の高精度位置決め機構などへの応用が期待
されている。
成が比較的容易で、コンパクトな装置で大きな出力を制
御できるため様々な分野で利用されている。また、クリ
ーンで防爆性を有するという特徴を有しているため、半
導体製造装置の高精度位置決め機構などへの応用が期待
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、ピストン形
の空気圧駆動システムは、圧力室、ピストンあるいは受
圧板、サーボ弁、制御部から構成され、圧力室を1つ有
する単動型と、ピストンをはさんで圧力室を2つ有する
複動形に分けられる。
の空気圧駆動システムは、圧力室、ピストンあるいは受
圧板、サーボ弁、制御部から構成され、圧力室を1つ有
する単動型と、ピストンをはさんで圧力室を2つ有する
複動形に分けられる。
【0007】2台のサーボ弁を用いた複動形の空気圧ア
クチュエータの場合、2台のサーボ弁の中立点(指令値
0でスプールが停止する位置)に僅かな機差があると、
位置制御系に定常位置偏差を生じ、高精度位置決めが困
難となる。
クチュエータの場合、2台のサーボ弁の中立点(指令値
0でスプールが停止する位置)に僅かな機差があると、
位置制御系に定常位置偏差を生じ、高精度位置決めが困
難となる。
【0008】従来は、この2台のサーボ弁中立点の機差
をなくすために、実際に使用する圧力の圧縮空気をサー
ボ弁に供給し、サーボ弁を中立点に停止させて、圧力室
の差圧が零になりピストンが停止するようにサーボ弁の
中立点のオフセットを調整していた。
をなくすために、実際に使用する圧力の圧縮空気をサー
ボ弁に供給し、サーボ弁を中立点に停止させて、圧力室
の差圧が零になりピストンが停止するようにサーボ弁の
中立点のオフセットを調整していた。
【0009】しかし、圧縮空気の供給圧力の変化や、サ
ーボ弁の経年変化により使用中にサーボ弁の中立点にず
れが生じ、位置制御において定常位置偏差を発生させる
原因となっていた。なお、定常位置偏差の発生要因は、
上記のサーボ弁の中立点機差のみならず、スライダ可動
部に取り付けられた配線、配管による張力、スライダの
傾きによる重力、ガイドが取り付けられた定盤の振動等
がある。しかし、発明の実施の形態を含む以下では、便
宜上、定常位置偏差の発生要因としてサーボ弁の中立点
機差のみを挙げて説明を行う。従って、以降で明らかに
なる本発明は、上記のすべての発生要因で生じる定常位
置偏差を補正して制御を行うものである。
ーボ弁の経年変化により使用中にサーボ弁の中立点にず
れが生じ、位置制御において定常位置偏差を発生させる
原因となっていた。なお、定常位置偏差の発生要因は、
上記のサーボ弁の中立点機差のみならず、スライダ可動
部に取り付けられた配線、配管による張力、スライダの
傾きによる重力、ガイドが取り付けられた定盤の振動等
がある。しかし、発明の実施の形態を含む以下では、便
宜上、定常位置偏差の発生要因としてサーボ弁の中立点
機差のみを挙げて説明を行う。従って、以降で明らかに
なる本発明は、上記のすべての発生要因で生じる定常位
置偏差を補正して制御を行うものである。
【0010】本発明の課題は、静圧軸受により浮上した
スライダを、複動形の2台のサーボ弁を用いて差圧によ
り駆動する空気圧アクチュエータにおいて、スライダの
動作中に2台のサーボ弁の中立点の機差を補正し、スラ
イダを高精度で位置制御できるような制御方法及び制御
装置を提供することにある。
スライダを、複動形の2台のサーボ弁を用いて差圧によ
り駆動する空気圧アクチュエータにおいて、スライダの
動作中に2台のサーボ弁の中立点の機差を補正し、スラ
イダを高精度で位置制御できるような制御方法及び制御
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による制御方法
は、固定部とこれに対して静圧軸受を介してスライド可
能に設けられたスライダとを含み、該スライダを可動と
するための2つの圧力室を形成し、これら2つの圧力室
に供給される圧縮気体の流量をそれぞれサーボ弁により
制御することにより、前記2つの圧力室の差圧で前記ス
ライダを非接触で駆動するように構成された気体圧アク
チュエータの制御方法であり、前記スライダの位置を検
出するための位置検出器からの位置検出信号に対してサ
ンプリングを行ってあらかじめ定められた演算を行い、
前記2つのサーボ弁に指令値を出力する演算装置を備
え、該演算装置は、1サンプリング周期前の指令値と1
サンプリング周期前のスライダ位置とを用いて現在のス
ライダの推定位置、推定速度、推定加速度を算出する第
1のステップと、スライダ目標位置、算出されたスライ
ダの推定位置、算出された推定速度、算出された推定加
速度より前記2つのサーボ弁に対する指令値を算出する
第2のステップと、1サンプリング周期前の指令値、1
サンプリング周期前の算出された推定速度、1サンプリ
ング周期前の算出された推定加速度、算出された現在の
推定加速度から定常位置偏差に対する補正値を算出する
第3のステップと、前記第2のステップで算出された指
令値を前記第3のステップで算出された補正値で補正し
て前記2つのサーボ弁に与える第4のステップとを実行
することを特徴とする。
は、固定部とこれに対して静圧軸受を介してスライド可
能に設けられたスライダとを含み、該スライダを可動と
するための2つの圧力室を形成し、これら2つの圧力室
に供給される圧縮気体の流量をそれぞれサーボ弁により
制御することにより、前記2つの圧力室の差圧で前記ス
ライダを非接触で駆動するように構成された気体圧アク
チュエータの制御方法であり、前記スライダの位置を検
出するための位置検出器からの位置検出信号に対してサ
ンプリングを行ってあらかじめ定められた演算を行い、
前記2つのサーボ弁に指令値を出力する演算装置を備
え、該演算装置は、1サンプリング周期前の指令値と1
サンプリング周期前のスライダ位置とを用いて現在のス
ライダの推定位置、推定速度、推定加速度を算出する第
1のステップと、スライダ目標位置、算出されたスライ
ダの推定位置、算出された推定速度、算出された推定加
速度より前記2つのサーボ弁に対する指令値を算出する
第2のステップと、1サンプリング周期前の指令値、1
サンプリング周期前の算出された推定速度、1サンプリ
ング周期前の算出された推定加速度、算出された現在の
推定加速度から定常位置偏差に対する補正値を算出する
第3のステップと、前記第2のステップで算出された指
令値を前記第3のステップで算出された補正値で補正し
て前記2つのサーボ弁に与える第4のステップとを実行
することを特徴とする。
【0012】本発明による制御装置は、固定部とこれに
対して静圧軸受を介してスライド可能に設けられたスラ
イダとを含み、該スライダを可動とするための2つの圧
力室を形成し、これら2つの圧力室に供給される圧縮気
体の流量をそれぞれサーボ弁により制御することによ
り、前記2つの圧力室の差圧で前記スライダを非接触で
駆動するように構成された気体圧アクチュエータにおい
て、前記スライダの位置を検出するための位置検出器
と、該位置検出器からの位置検出信号に対してサンプリ
ングを行ってあらかじめ定められた演算を行い、前記2
つのサーボ弁に指令値を出力する演算装置とを含み、該
演算装置は、1サンプリング周期前の指令値と1サンプ
リング周期前のスライダ位置とを用いて現在のスライダ
の推定位置、推定速度、推定加速度を算出する第1のス
テップと、スライダ目標位置、算出されたスライダの推
定位置、算出された推定速度、算出された推定加速度よ
り前記2つのサーボ弁に対する指令値を算出する第2の
ステップと、1サンプリング周期前の指令値、1サンプ
リング周期前の算出された推定速度、1サンプリング周
期前の算出された推定加速度、算出された現在の推定加
速度から定常位置偏差に対する補正値を算出する第3の
ステップと、前記第2のステップで算出された指令値を
前記第3のステップで算出された補正値で補正して前記
2つのサーボ弁に与える第4のステップとを実行するこ
とを特徴とする。
対して静圧軸受を介してスライド可能に設けられたスラ
イダとを含み、該スライダを可動とするための2つの圧
力室を形成し、これら2つの圧力室に供給される圧縮気
体の流量をそれぞれサーボ弁により制御することによ
り、前記2つの圧力室の差圧で前記スライダを非接触で
駆動するように構成された気体圧アクチュエータにおい
て、前記スライダの位置を検出するための位置検出器
と、該位置検出器からの位置検出信号に対してサンプリ
ングを行ってあらかじめ定められた演算を行い、前記2
つのサーボ弁に指令値を出力する演算装置とを含み、該
演算装置は、1サンプリング周期前の指令値と1サンプ
リング周期前のスライダ位置とを用いて現在のスライダ
の推定位置、推定速度、推定加速度を算出する第1のス
テップと、スライダ目標位置、算出されたスライダの推
定位置、算出された推定速度、算出された推定加速度よ
り前記2つのサーボ弁に対する指令値を算出する第2の
ステップと、1サンプリング周期前の指令値、1サンプ
リング周期前の算出された推定速度、1サンプリング周
期前の算出された推定加速度、算出された現在の推定加
速度から定常位置偏差に対する補正値を算出する第3の
ステップと、前記第2のステップで算出された指令値を
前記第3のステップで算出された補正値で補正して前記
2つのサーボ弁に与える第4のステップとを実行するこ
とを特徴とする。
【0013】なお、前記気体圧アクチュエータは、一軸
方向に延びるガイド軸を前記固定部として有し、前記ス
ライダは前記静圧軸受を介して前記ガイド軸に沿って移
動可能にされており、前記ガイド軸の周囲と前記スライ
ダとの間に空間を形成すると共に、該空間を軸方向に関
して前記2つの圧力室に区画する隔壁を前記スライダ、
前記ガイド軸の一方に設け、前記2つの圧力室にそれぞ
れ前記圧縮気体を供給するための給気系が備えられ、該
給気系にはそれぞれ3位置3ポート直動型サーボ弁が設
けられて前記2つの圧力室にそれぞれ、圧縮気体を出入
り可能に構成されていることを特徴とする。
方向に延びるガイド軸を前記固定部として有し、前記ス
ライダは前記静圧軸受を介して前記ガイド軸に沿って移
動可能にされており、前記ガイド軸の周囲と前記スライ
ダとの間に空間を形成すると共に、該空間を軸方向に関
して前記2つの圧力室に区画する隔壁を前記スライダ、
前記ガイド軸の一方に設け、前記2つの圧力室にそれぞ
れ前記圧縮気体を供給するための給気系が備えられ、該
給気系にはそれぞれ3位置3ポート直動型サーボ弁が設
けられて前記2つの圧力室にそれぞれ、圧縮気体を出入
り可能に構成されていることを特徴とする。
【0014】また、前記スライダ目標値が与えられてか
らサーボ弁に対する指令値が出力されるまでの制御系が
あらかじめ定められた伝達関数Gc (s)で規定される
場合、前記演算装置は更に、前記スライダ目標値に前記
伝達関数の逆モデルGc (s)-1を乗算するステップを
実行することにより定常速度偏差を低減することができ
る。
らサーボ弁に対する指令値が出力されるまでの制御系が
あらかじめ定められた伝達関数Gc (s)で規定される
場合、前記演算装置は更に、前記スライダ目標値に前記
伝達関数の逆モデルGc (s)-1を乗算するステップを
実行することにより定常速度偏差を低減することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】図1、図2を参照して、本発明に
おいて使用される空気圧アクチュエータについて説明す
る。図1において、空気圧源10からレギュレータ11
Aで適当な圧力に調節された空気が静圧空気軸受12に
供給される。この静圧空気軸受12の空気によりスライ
ダ13がロッド(ガイド軸)14から浮上し、ロッド1
4と非接触で移動が可能となる。したがって、移動に際
しての摺動抵抗をもたない。また、リニアスケール等に
よる位置センサ15によりスライダ13の位置を検出し
その位置情報を電気信号により出力する。位置センサ1
5により出力された信号は演算装置20に入力される。
おいて使用される空気圧アクチュエータについて説明す
る。図1において、空気圧源10からレギュレータ11
Aで適当な圧力に調節された空気が静圧空気軸受12に
供給される。この静圧空気軸受12の空気によりスライ
ダ13がロッド(ガイド軸)14から浮上し、ロッド1
4と非接触で移動が可能となる。したがって、移動に際
しての摺動抵抗をもたない。また、リニアスケール等に
よる位置センサ15によりスライダ13の位置を検出し
その位置情報を電気信号により出力する。位置センサ1
5により出力された信号は演算装置20に入力される。
【0016】演算装置20では入力された位置情報をも
とに制御演算を行い、サーボアンプ21A、サーボアン
プ21Bにスプール位置指令信号(電気信号)を出力す
る。この際、サーボアンプ21A、サーボアンプ21B
への指令値は、絶対値が同じで符号を反転させた値を用
いる。
とに制御演算を行い、サーボアンプ21A、サーボアン
プ21Bにスプール位置指令信号(電気信号)を出力す
る。この際、サーボアンプ21A、サーボアンプ21B
への指令値は、絶対値が同じで符号を反転させた値を用
いる。
【0017】サーボアンプ21A、サーボアンプ21B
は、この指令値に従いサーボ弁22A、サーボ弁22B
のスプール位置をそれそれ制御する。なお、サーボ弁2
2A、サーボ弁22Bの2台のサーボ弁は、3位置3ポ
ート直動型サーボ弁である。
は、この指令値に従いサーボ弁22A、サーボ弁22B
のスプール位置をそれそれ制御する。なお、サーボ弁2
2A、サーボ弁22Bの2台のサーボ弁は、3位置3ポ
ート直動型サーボ弁である。
【0018】サーボ弁22A、サーボ弁22Bはレギュ
レータ11Bにより適当な圧力に調節された圧縮空気が
供給されており、サーボ弁22A、サーボ弁22B内の
スプール位置により通過する流量が変動する。サーボ弁
22A、サーボ弁22Bを通過した空気はスライダ13
内に設けられた2つの圧力室16A、圧力室16Bに供
給される。圧力室16A、圧力室16Bの差圧がスライ
ダ13の内壁に取り付けられた受圧板(隔壁)17に作
用し、スライダ13を移動させる。
レータ11Bにより適当な圧力に調節された圧縮空気が
供給されており、サーボ弁22A、サーボ弁22B内の
スプール位置により通過する流量が変動する。サーボ弁
22A、サーボ弁22Bを通過した空気はスライダ13
内に設けられた2つの圧力室16A、圧力室16Bに供
給される。圧力室16A、圧力室16Bの差圧がスライ
ダ13の内壁に取り付けられた受圧板(隔壁)17に作
用し、スライダ13を移動させる。
【0019】次に、図2をも参照して、図1に示された
空気圧アクチュエータにおけるスライダ13とロッド1
4の間の構造について説明する。
空気圧アクチュエータにおけるスライダ13とロッド1
4の間の構造について説明する。
【0020】この例では、ロッド14として断面四角形
状の軸体を用い、スライダ13もロッド14を挿通可能
な断面四角形状の内部空間を持つ断面四角形状にされて
いる。特に、スライダ13の内壁とロッド14の外周面
との間の隙間はわずかである。また、ロッド14の中央
部に近い領域において圧力室を形成することができるよ
うに、ここではロッド14を細くしてその上側と下側と
に空間ができるようにしている。そして、上側の空間、
下側の空間をそれぞれ2つの圧力室16A、16Bに区
画するために、スライダ13の上側内壁、下側内壁にそ
れぞれ、ロッド14に沿ってスライド可能な受圧板17
を固定している。なお、受圧板17は、図6の例のよう
にロッド14側に固定されていても良い。また、圧力室
16A、16Bは、ロッド14の上下のみならず、ロッ
ド14の全周にわたるように形成されても良い。
状の軸体を用い、スライダ13もロッド14を挿通可能
な断面四角形状の内部空間を持つ断面四角形状にされて
いる。特に、スライダ13の内壁とロッド14の外周面
との間の隙間はわずかである。また、ロッド14の中央
部に近い領域において圧力室を形成することができるよ
うに、ここではロッド14を細くしてその上側と下側と
に空間ができるようにしている。そして、上側の空間、
下側の空間をそれぞれ2つの圧力室16A、16Bに区
画するために、スライダ13の上側内壁、下側内壁にそ
れぞれ、ロッド14に沿ってスライド可能な受圧板17
を固定している。なお、受圧板17は、図6の例のよう
にロッド14側に固定されていても良い。また、圧力室
16A、16Bは、ロッド14の上下のみならず、ロッ
ド14の全周にわたるように形成されても良い。
【0021】以下では、2つに区画された圧力室16
A、16Bのうち、圧力室16A側の構造について説明
する。圧力室16B側もまったく同じ構造である。
A、16Bのうち、圧力室16A側の構造について説明
する。圧力室16B側もまったく同じ構造である。
【0022】圧力室16Aに圧縮空気を出入り可能にす
るために、ロッド14内の中心にその端部から中央部に
向けて空気通路14−1を設けている。この空気通路1
4−1は、圧力室16Aに近い部分で上下に分岐されて
それぞれ上側、下側の圧力室16Aに連通している。ロ
ッド14の端部における空気通路14−1には、空気配
管が接続され、更に、図1で説明したサーボ弁22Aが
備えられる。スライダ13の最大ストロークは、圧力室
16A、16Bの軸方向寸法により決まる。
るために、ロッド14内の中心にその端部から中央部に
向けて空気通路14−1を設けている。この空気通路1
4−1は、圧力室16Aに近い部分で上下に分岐されて
それぞれ上側、下側の圧力室16Aに連通している。ロ
ッド14の端部における空気通路14−1には、空気配
管が接続され、更に、図1で説明したサーボ弁22Aが
備えられる。スライダ13の最大ストロークは、圧力室
16A、16Bの軸方向寸法により決まる。
【0023】圧力室16Aに近いロッド14の周囲には
また、静圧空気軸受12が設けられ、静圧空気軸受12
の両側に排気部19−1、19−2が設けられる。静圧
空気軸受12は、ロッド14の断面形状が矩形状である
ので、その4つの面に設けられる。静圧空気軸受は良く
知られているので、詳しい説明は省略する。排気部19
−1、19−2は、圧力室16Aからの漏れ空気、静圧
空気軸受12からの空気を排気するためのものであり、
排気を容易にするためにロッド14の外周に溝を形成
し、この溝を通して排気を行うようにしている。ロッド
14には更に、その軸方向に関して静圧空気軸受12よ
りも外側の位置に真空排気部19−3が設けられる。
また、静圧空気軸受12が設けられ、静圧空気軸受12
の両側に排気部19−1、19−2が設けられる。静圧
空気軸受12は、ロッド14の断面形状が矩形状である
ので、その4つの面に設けられる。静圧空気軸受は良く
知られているので、詳しい説明は省略する。排気部19
−1、19−2は、圧力室16Aからの漏れ空気、静圧
空気軸受12からの空気を排気するためのものであり、
排気を容易にするためにロッド14の外周に溝を形成
し、この溝を通して排気を行うようにしている。ロッド
14には更に、その軸方向に関して静圧空気軸受12よ
りも外側の位置に真空排気部19−3が設けられる。
【0024】真空排気部19−3を備えるのは、本空気
圧アクチュエータが、真空チャンバ内で使用される場合
を考慮してのことであり、この真空排気部19−3も排
気を容易にするために、ロッド14の周囲に溝を形成
し、この溝を通して真空引きを行うようにしている。
圧アクチュエータが、真空チャンバ内で使用される場合
を考慮してのことであり、この真空排気部19−3も排
気を容易にするために、ロッド14の周囲に溝を形成
し、この溝を通して真空引きを行うようにしている。
【0025】静圧空気軸受12に圧縮空気を供給するた
めに、ロッド14内にその端部から静圧空気軸受12に
至る複数の空気通路14−2を設けている。ロッド14
内にはまた、その端部から排気部19−1、19−2の
溝に至る複数の排気通路14−3を設けている。ロッド
14内には更に、その端部から真空排気部19−3の溝
に至る排気通路14−4を設けている。この排気通路1
4−4は、真空排気部19−3の溝に、ロッド14の4
つの面毎に穴を設け、それぞれの穴に連通するようにさ
れるのが望ましい。なお、図2では、便宜上、ロッド1
4に設けられた複数種類の通路をすべて実線で示してい
るが、これらの通路は、ロッド14内の周方向に関して
異なった位置に設けられることは言うまでもない。
めに、ロッド14内にその端部から静圧空気軸受12に
至る複数の空気通路14−2を設けている。ロッド14
内にはまた、その端部から排気部19−1、19−2の
溝に至る複数の排気通路14−3を設けている。ロッド
14内には更に、その端部から真空排気部19−3の溝
に至る排気通路14−4を設けている。この排気通路1
4−4は、真空排気部19−3の溝に、ロッド14の4
つの面毎に穴を設け、それぞれの穴に連通するようにさ
れるのが望ましい。なお、図2では、便宜上、ロッド1
4に設けられた複数種類の通路をすべて実線で示してい
るが、これらの通路は、ロッド14内の周方向に関して
異なった位置に設けられることは言うまでもない。
【0026】ロッド14の端部における複数の空気通路
14−2には空気配管が接続され、更に圧縮空気供給源
が備えられる。同様に、ロッド14の端部における複数
の排気通路14−3には空気配管が接続され、更に排気
用のポンプが備えられる。ロッド14の端部における排
気通路14−4には空気配管が接続され、更に真空引き
用のポンプが備えられる。
14−2には空気配管が接続され、更に圧縮空気供給源
が備えられる。同様に、ロッド14の端部における複数
の排気通路14−3には空気配管が接続され、更に排気
用のポンプが備えられる。ロッド14の端部における排
気通路14−4には空気配管が接続され、更に真空引き
用のポンプが備えられる。
【0027】なお、本空気圧アクチュエータが真空チャ
ンバ内に設けられる場合、ロッド14の両端部は、真空
チャンバの側壁において支持されるように側壁を貫通す
る。したがって、ロッド14の両端部における空気配管
の接続は、真空チャンバの外で行われる。
ンバ内に設けられる場合、ロッド14の両端部は、真空
チャンバの側壁において支持されるように側壁を貫通す
る。したがって、ロッド14の両端部における空気配管
の接続は、真空チャンバの外で行われる。
【0028】図3に演算装置20で行われる制御演算の
ブロック線図を示す。図3のプラント(スライダ系)P
のノミナルモデルPn を次のように表わす。
ブロック線図を示す。図3のプラント(スライダ系)P
のノミナルモデルPn を次のように表わす。
【0029】 Pn (s)=Kn ・ωn 2 /s(s2 +ωn 2 ) (1) Kn 、ωn はプラントの特性から決まる定数、sは微分
器でありその乗数は微分の階数を表わす。図3のKs は
サーボ弁の特性から決まる定数である。
器でありその乗数は微分の階数を表わす。図3のKs は
サーボ弁の特性から決まる定数である。
【0030】以下に演算装置20の動作を説明する。以
下で、添え字k=0,1,・・・は、位置センサ15の
検出信号に対して行われるサンプリングの各サンプリン
グ周期のその変数のサンプル値を表わす。
下で、添え字k=0,1,・・・は、位置センサ15の
検出信号に対して行われるサンプリングの各サンプリン
グ周期のその変数のサンプル値を表わす。
【0031】(1)空気圧源10からの空気をレギュレ
ータ11Aで適当な圧力に調節し静圧空気軸受12に供
給する。この静圧空気軸受12の空気によりスライダ1
3をロッド14から浮上させ、スライダ13がロッド1
4と非接触で移動可能な状態にする。
ータ11Aで適当な圧力に調節し静圧空気軸受12に供
給する。この静圧空気軸受12の空気によりスライダ1
3をロッド14から浮上させ、スライダ13がロッド1
4と非接触で移動可能な状態にする。
【0032】(2)位置センサ15によりスライダ13
の位置を検出しその位置情報を電気信号により出力す
る。位置センサ15により出力された信号は演算装置2
0に入力される。
の位置を検出しその位置情報を電気信号により出力す
る。位置センサ15により出力された信号は演算装置2
0に入力される。
【0033】(3)演算装置20は位置センサ15から
の検出信号に対してサンプリングを行い、以下で述べる
ような演算を行う。指令値u(k−1)と(2)で検出
したスライダ位置x(k−1)からカルマンフィルタ2
1による演算を行い、次式からスライダの推定位置xep
(k)、推定速度xev(k)、推定加速度xea(k)を
得る。なお、kは現在のサンプル値、(k−1)は1サ
ンプリング周期前のサンプル値を表わす。また、eを付
す場合には、推定値を表すものとする。
の検出信号に対してサンプリングを行い、以下で述べる
ような演算を行う。指令値u(k−1)と(2)で検出
したスライダ位置x(k−1)からカルマンフィルタ2
1による演算を行い、次式からスライダの推定位置xep
(k)、推定速度xev(k)、推定加速度xea(k)を
得る。なお、kは現在のサンプル値、(k−1)は1サ
ンプリング周期前のサンプル値を表わす。また、eを付
す場合には、推定値を表すものとする。
【0034】xep(k)=ΔT[xev(k−1)+l1
{x(k−1)−xep(k−1)}]+xep(k−1) xev(k)=ΔT[xea(k−1)+l2 {x(k−
1)−xep(k−1)}]+xev(k−1) xea(k)=ΔT[axev(k−1)+bu(k−1)
+l3 {x(k−1)−xep(k−1)}]+xea(k
−1) 但し、a=−ωn 2 、b=Ks Kn ωn 2 、ΔTはサン
プリング周期である。
{x(k−1)−xep(k−1)}]+xep(k−1) xev(k)=ΔT[xea(k−1)+l2 {x(k−
1)−xep(k−1)}]+xev(k−1) xea(k)=ΔT[axev(k−1)+bu(k−1)
+l3 {x(k−1)−xep(k−1)}]+xea(k
−1) 但し、a=−ωn 2 、b=Ks Kn ωn 2 、ΔTはサン
プリング周期である。
【0035】(4)スライダ目標位置Xref (k)と算
出されたスライダ位置推定値xep(k)、算出された速
度推定値xev(k)、算出された加速度推定値x
ea(k)の各フィードバック値より指令値u(k)を計
算する。
出されたスライダ位置推定値xep(k)、算出された速
度推定値xev(k)、算出された加速度推定値x
ea(k)の各フィードバック値より指令値u(k)を計
算する。
【0036】u(k)=Kp {xref (k)−x
ep(k)}−Kv xev(k)−Ka xea(k) 但し、Kp は比例ゲイン、Kv は速度ゲイン、Ka は加
速度ゲインである。
ep(k)}−Kv xev(k)−Ka xea(k) 但し、Kp は比例ゲイン、Kv は速度ゲイン、Ka は加
速度ゲインである。
【0037】(5)1サンプリング周期前の指令値u
(k−1)、スライダ推定速度xev(k−1)、推定加
速度xea(k−1)と算出された現在の推定加速度xea
(k)から次式のようにサーボ弁中立点の機差の補正値
de (k)を計算する。
(k−1)、スライダ推定速度xev(k−1)、推定加
速度xea(k−1)と算出された現在の推定加速度xea
(k)から次式のようにサーボ弁中立点の機差の補正値
de (k)を計算する。
【0038】de (k)=ue ´(k)−u´(k) 但し、ue ´(k)、u´(k)はそれぞれ、以下の数
1、数2で与えられる。
1、数2で与えられる。
【0039】
【数1】
【数2】 Tf は図3中の外乱オブザーバ22において次式で表わ
されるフィルタの時定数である。
されるフィルタの時定数である。
【0040】F(s)=1/(Tf s+1) (6)(4)で計算した指令値u(k)と(5)で計算
したde (k)によりサーボアンプ21A、21Bへの
指令値u(k)−de (k)を計算し、これをサーボア
ンプ21A、サーボアンプ21Bに電気信号として出力
する。この際、サーボアンプ21A、サーボアンプ21
Bへの指令値は、絶対値が同じで符号を反転させた値を
用いる。
したde (k)によりサーボアンプ21A、21Bへの
指令値u(k)−de (k)を計算し、これをサーボア
ンプ21A、サーボアンプ21Bに電気信号として出力
する。この際、サーボアンプ21A、サーボアンプ21
Bへの指令値は、絶対値が同じで符号を反転させた値を
用いる。
【0041】(7)サーボアンプ21A、サーボアンプ
21Bは、指令値u(k)−de (k)に従い、サーボ
弁22A、サーボ弁22Bのスプール位置をそれぞれ制
御する。サーボ弁22A、サーボ弁22Bはレギュレー
タ11Bにより適当な圧力に調節された圧縮空気が供給
されており、サーボ弁22A、サーボ弁22B内のスプ
ール位置により通過する流量が変動する。
21Bは、指令値u(k)−de (k)に従い、サーボ
弁22A、サーボ弁22Bのスプール位置をそれぞれ制
御する。サーボ弁22A、サーボ弁22Bはレギュレー
タ11Bにより適当な圧力に調節された圧縮空気が供給
されており、サーボ弁22A、サーボ弁22B内のスプ
ール位置により通過する流量が変動する。
【0042】(8)サーボ弁22A、サーボ弁22Bを
通過した空気はスライダ13内に設けられた2つの圧力
室16A、圧力室16Bに供給される。圧力室16A、
圧力室16Bの差圧がスライダ13に取り付けられた受
圧板17に作用しスライダ13を移動させる。
通過した空気はスライダ13内に設けられた2つの圧力
室16A、圧力室16Bに供給される。圧力室16A、
圧力室16Bの差圧がスライダ13に取り付けられた受
圧板17に作用しスライダ13を移動させる。
【0043】(9)上記の(2)から(8)を繰り返
し、スライダ13を目標位置Xref に制御する。
し、スライダ13を目標位置Xref に制御する。
【0044】なお、u(0)、xep(0)、x
ev(0)、xea(0)、de (0)の初期値はすべて零
とする。
ev(0)、xea(0)、de (0)の初期値はすべて零
とする。
【0045】上記のように、スライダ13の位置、速
度、加速度を推定するために、本形態ではカルマンフィ
ルタ21を適用している。また、2台のサーボ弁を使用
した空気圧位置制御系では、各サーボ弁の中立点の違い
が外乱となり定常位置偏差が生じる。この外乱を外乱オ
ブザーバ22で推定し、打ち消すことで、これらの定常
位置偏差を補償している。そして、外乱オブザーバ22
を適用することにより、フィルタF(s)の帯域での外
乱やプラントのパラメータ変動に対するロバスト性を補
償できる。
度、加速度を推定するために、本形態ではカルマンフィ
ルタ21を適用している。また、2台のサーボ弁を使用
した空気圧位置制御系では、各サーボ弁の中立点の違い
が外乱となり定常位置偏差が生じる。この外乱を外乱オ
ブザーバ22で推定し、打ち消すことで、これらの定常
位置偏差を補償している。そして、外乱オブザーバ22
を適用することにより、フィルタF(s)の帯域での外
乱やプラントのパラメータ変動に対するロバスト性を補
償できる。
【0046】いずれにしても、カルマンフィルタ、外乱
オブザーバを用いることにより、対象とする空気圧サー
ボ系の特性を(1)式のノミナルモデルに近付けること
ができる。
オブザーバを用いることにより、対象とする空気圧サー
ボ系の特性を(1)式のノミナルモデルに近付けること
ができる。
【0047】上記のような制御によれば、カルマンフィ
ルタ21、外乱オブザーバ22によりスライダ13の停
止位置精度が改善される。このような制御は、スライダ
をステップ状に動かし、停止位置精度だけを問題にする
場合には十分である。しかし、スライダの等速移動時の
ように目標値が連続的に変化する場合には定常速度偏差
が生じるため、スライダの駆動中の精度を問題にする場
合には、上記の制御では不十分である。
ルタ21、外乱オブザーバ22によりスライダ13の停
止位置精度が改善される。このような制御は、スライダ
をステップ状に動かし、停止位置精度だけを問題にする
場合には十分である。しかし、スライダの等速移動時の
ように目標値が連続的に変化する場合には定常速度偏差
が生じるため、スライダの駆動中の精度を問題にする場
合には、上記の制御では不十分である。
【0048】そこで、定常速度偏差を改善するための手
法を以下に説明する。
法を以下に説明する。
【0049】外乱オブザーバ22によって外乱(サーボ
弁中立点機差等)が補正され、カルマンフィルタ21に
よって位置、速度、加速度が正確に推定されると、図3
のブロック線図は図4のように書き替えられる。図4で
は、実際のサーボ弁の特性から決まる定数Ks (サーボ
弁ゲイン)は、演算装置20内で想定しているサーボ弁
ゲインKsnと等しいものとし、プラント(スライダ系)
の特性P(s)もノミナルモデルPn (s)と等しいも
のとしている。
弁中立点機差等)が補正され、カルマンフィルタ21に
よって位置、速度、加速度が正確に推定されると、図3
のブロック線図は図4のように書き替えられる。図4で
は、実際のサーボ弁の特性から決まる定数Ks (サーボ
弁ゲイン)は、演算装置20内で想定しているサーボ弁
ゲインKsnと等しいものとし、プラント(スライダ系)
の特性P(s)もノミナルモデルPn (s)と等しいも
のとしている。
【0050】この場合、目標値xref から制御量xまで
の閉ループ伝達関数は、 Gc (s)=x/xref =A3 /(s3 +A1 s2 +A2 s+A3 ) となる。但し、 A1 =KsnKn ωn 2 Ka A2 =(1+KsnKn Kv )ωn 2 A3 =KsnKn ωn 2 Kp である。
の閉ループ伝達関数は、 Gc (s)=x/xref =A3 /(s3 +A1 s2 +A2 s+A3 ) となる。但し、 A1 =KsnKn ωn 2 Ka A2 =(1+KsnKn Kv )ωn 2 A3 =KsnKn ωn 2 Kp である。
【0051】定常速度偏差を低減するためには、図5に
示すように、図3のブロック線図における目標値xref
の入力部に上記の閉ループ伝達関数の逆モデルG
c (s)-1を挿入すれば良い。このような逆モデルを挿
入することによって、全体の伝達関数は理想的な1とな
り、定常速度偏差が改善される。
示すように、図3のブロック線図における目標値xref
の入力部に上記の閉ループ伝達関数の逆モデルG
c (s)-1を挿入すれば良い。このような逆モデルを挿
入することによって、全体の伝達関数は理想的な1とな
り、定常速度偏差が改善される。
【0052】なお、目標値xref に逆モデルGc (s)
-1を乗算したものは次式で計算できる。
-1を乗算したものは次式で計算できる。
【0053】 xref Gc (s)-1=xref (s3 +A1 s2 +A2 s+A3 )/A3 =(jref +A1 aref +A2 vref +A3 xref )/A3 但し、vref は目標値xref を1階微分した目標速度で
あり、aref は目標値x ref を2階微分した目標加速度
であり、jref は目標値xref を3階微分した目標ジャ
ークである。
あり、aref は目標値x ref を2階微分した目標加速度
であり、jref は目標値xref を3階微分した目標ジャ
ークである。
【0054】したがって、離散化した指令値u(k)
は、以下の数3で計算される。
は、以下の数3で計算される。
【0055】
【数3】
【0056】なお、本発明が適用される空気圧アクチュ
エータは、図1、図2に示された構造のものに限られる
ものではない。すなわち、固定部とこれに対して静圧軸
受を介してスライド可能に設けられたスライダとの間に
2つの圧力室が形成され、これら2つの圧力室に供給さ
れる圧縮空気の流量をそれぞれ3位置3ポート直動型サ
ーボ弁により制御することにより、2つの圧力室の差圧
でスライダを非接触で駆動するように構成された空気圧
アクチュエータ、更には空気圧に限らず気体圧アクチュ
エータ全般に適用可能である。
エータは、図1、図2に示された構造のものに限られる
ものではない。すなわち、固定部とこれに対して静圧軸
受を介してスライド可能に設けられたスライダとの間に
2つの圧力室が形成され、これら2つの圧力室に供給さ
れる圧縮空気の流量をそれぞれ3位置3ポート直動型サ
ーボ弁により制御することにより、2つの圧力室の差圧
でスライダを非接触で駆動するように構成された空気圧
アクチュエータ、更には空気圧に限らず気体圧アクチュ
エータ全般に適用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上のように、複動形の気体圧アクチュ
エータにおいて2台の3位置3ポート直動型サーボ弁を
用いてスライダの位置制御を行う場合、2台のサーボ弁
で中立点が異なるとスライダ位置に定常位置偏差を生じ
る。これに対し、本発明では上記の演算方法によりサー
ボ弁の中立点の機差等に起因する定常位置偏差を推定
し、これを補償しているので上記のような定常位置偏差
が大幅に減少し、スライダを高精度で位置決め制御でき
る。
エータにおいて2台の3位置3ポート直動型サーボ弁を
用いてスライダの位置制御を行う場合、2台のサーボ弁
で中立点が異なるとスライダ位置に定常位置偏差を生じ
る。これに対し、本発明では上記の演算方法によりサー
ボ弁の中立点の機差等に起因する定常位置偏差を推定
し、これを補償しているので上記のような定常位置偏差
が大幅に減少し、スライダを高精度で位置決め制御でき
る。
【図1】本発明が適用される空気圧アクチュエータの構
成を示した図である。
成を示した図である。
【図2】図1に示された空気圧アクチュエータにおける
スライダとロッドの間の構造を示した図である。
スライダとロッドの間の構造を示した図である。
【図3】図1に示された演算装置で行われる定常位置偏
差低減のための制御演算のブロック線図を示した図であ
る。
差低減のための制御演算のブロック線図を示した図であ
る。
【図4】図3のブロック線図を簡略化した図である。
【図5】図1に示された演算装置で行われる定常速度偏
差低減のための制御演算のブロック線図を示した図であ
る。
差低減のための制御演算のブロック線図を示した図であ
る。
【図6】空気圧アクチュエータの一般的の構成を示した
図である。
図である。
11A、11B レギュレータ 12 静圧空気軸受 13 スライダ 14 ロッド 15 位置センサ 16A、16B 圧力室 17 受圧板 20 演算装置 21A、21B サーボアンプ 22A、22B サーボ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H001 AA01 AB06 AB10 AC03 AD04 AE12 AE14 AE24 5H303 AA06 BB01 BB06 BB11 CC02 DD09 EE01 EE03 EE07 FF03 GG12 HH02 JJ01 JJ04 KK11 KK24
Claims (5)
- 【請求項1】 固定部とこれに対して静圧軸受を介して
スライド可能に設けられたスライダとを含み、該スライ
ダを可動とするための2つの圧力室を形成し、これら2
つの圧力室に供給される圧縮気体の流量をそれぞれサー
ボ弁により制御することにより、前記2つの圧力室の差
圧で前記スライダを非接触で駆動するように構成された
気体圧アクチュエータの制御方法において、 前記スライダの位置を検出するための位置検出器からの
位置検出信号に対してサンプリングを行ってあらかじめ
定められた演算を行い、前記2つのサーボ弁に指令値を
出力する演算装置を備え、 該演算装置は、 1サンプリング周期前の指令値と1サンプリング周期前
のスライダ位置とを用いて現在のスライダの推定位置、
推定速度、推定加速度を算出する第1のステップと、 スライダ目標位置、算出されたスライダの推定位置、算
出された推定速度、算出された推定加速度より前記2つ
のサーボ弁に対する指令値を算出する第2のステップ
と、 1サンプリング周期前の指令値、1サンプリング周期前
の算出された推定速度、1サンプリング周期前の算出さ
れた推定加速度、算出された現在の推定加速度から定常
位置偏差に対する補正値を算出する第3のステップと、 前記第2のステップで算出された指令値を前記第3のス
テップで算出された補正値で補正して前記2つのサーボ
弁に与える第4のステップとを実行することを特徴とす
る気体圧アクチュエータの制御方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の制御方法において、前記
スライダ目標値が与えられてからサーボ弁に対する指令
値が出力されるまでの制御系は、あらかじめ定められた
伝達関数Gc (s)で規定され、前記演算装置は更に、
前記スライダ目標値に前記伝達関数の逆モデルG
c (s)-1を乗算するステップを実行することにより定
常速度偏差を低減できるようにしたことを特徴とする気
体圧アクチュエータの制御方法。 - 【請求項3】 固定部とこれに対して静圧軸受を介して
スライド可能に設けられたスライダとを含み、該スライ
ダを可動とするための2つの圧力室を形成し、これら2
つの圧力室に供給される圧縮気体の流量をそれぞれサー
ボ弁により制御することにより、前記2つの圧力室の差
圧で前記スライダを非接触で駆動するように構成された
気体圧アクチュエータにおいて、 前記スライダの位置を検出するための位置検出器と、該
位置検出器からの位置検出信号に対してサンプリングを
行ってあらかじめ定められた演算を行い、前記2つのサ
ーボ弁に指令値を出力する演算装置とを含み、 該演算装置は、 1サンプリング周期前の指令値と1サンプリング周期前
のスライダ位置とを用いて現在のスライダの推定位置、
推定速度、推定加速度を算出する第1のステップと、 スライダ目標位置、算出されたスライダの推定位置、算
出された推定速度、算出された推定加速度より前記2つ
のサーボ弁に対する指令値を算出する第2のステップ
と、 1サンプリング周期前の指令値、1サンプリング周期前
の算出された推定速度、1サンプリング周期前の算出さ
れた推定加速度、算出された現在の推定加速度から定常
位置偏差に対する補正値を算出する第3のステップと、 前記第2のステップで算出された指令値を前記第3のス
テップで算出された補正値で補正して前記2つのサーボ
弁に与える第4のステップとを実行することを特徴とす
る気体圧アクチュエータの制御装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の制御装置において、前記
気体圧アクチュエータは、一軸方向に延びるガイド軸を
前記固定部として有し、前記スライダは前記静圧軸受を
介して前記ガイド軸に沿って移動可能にされており、前
記ガイド軸の周囲と前記スライダとの間に空間を形成す
ると共に、該空間を軸方向に関して前記2つの圧力室に
区画する隔壁を前記スライダ、前記ガイド軸の一方に設
け、前記2つの圧力室にそれぞれ前記圧縮気体を供給す
るための給気系が備えられ、該給気系にはそれぞれ3位
置3ポート直動型サーボ弁が設けられて前記2つの圧力
室にそれぞれ、圧縮気体を出入り可能に構成されている
ことを特徴とする気体圧アクチュエータの制御装置。 - 【請求項5】 請求項3あるいは4記載の制御装置にお
いて、前記スライダ目標値が与えられてからサーボ弁に
対する指令値が出力されるまでの制御系は、あらかじめ
定められた伝達関数Gc (s)で規定され、前記演算装
置は更に、前記スライダ目標値に前記伝達関数の逆モデ
ルGc (s)-1を乗算するステップを実行することによ
り定常速度偏差を低減できるようにしたことを特徴とす
る気体圧アクチュエータの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000154151A JP2001336504A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 気体圧アクチュエータの制御方法及び制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000154151A JP2001336504A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 気体圧アクチュエータの制御方法及び制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001336504A true JP2001336504A (ja) | 2001-12-07 |
Family
ID=18659289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000154151A Withdrawn JP2001336504A (ja) | 2000-05-25 | 2000-05-25 | 気体圧アクチュエータの制御方法及び制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001336504A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004152008A (ja) * | 2002-10-30 | 2004-05-27 | Sodick Co Ltd | 状態観測器を備えた位置決め装置 |
US7076314B2 (en) | 2002-10-24 | 2006-07-11 | Sumitomo Heavy Industries, Ltd. | Precision positioning device and processing machine using the same |
WO2014103030A1 (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-03 | 日鍛バルブ株式会社 | 位相可変装置の制御方法及び制御装置 |
JP2021167651A (ja) * | 2020-04-13 | 2021-10-21 | 国立大学法人徳島大学 | 空圧シリンダを利用した駆動装置 |
-
2000
- 2000-05-25 JP JP2000154151A patent/JP2001336504A/ja not_active Withdrawn
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JP7398739B2 (ja) | 2020-04-13 | 2023-12-15 | 国立大学法人徳島大学 | 空圧シリンダを利用した駆動装置 |
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