JP2001327817A - フィルターカートリッジ - Google Patents
フィルターカートリッジInfo
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- JP2001327817A JP2001327817A JP2000148866A JP2000148866A JP2001327817A JP 2001327817 A JP2001327817 A JP 2001327817A JP 2000148866 A JP2000148866 A JP 2000148866A JP 2000148866 A JP2000148866 A JP 2000148866A JP 2001327817 A JP2001327817 A JP 2001327817A
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- fiber
- band
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- Filtering Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のフィルターカートリッジで問題となっ
ていた、濾過ライフや通水性の不足を解消し、フィルタ
ーからの脱落物の発生を防止した、濾過精度の経時変化
が少なく、濾過ライフが長く、圧力損失の少ないフィル
ターカートリッジを提供する。 【解決手段】 熱可塑性繊維からなる帯状不織布を、有
孔筒状体に綾状に巻き付けてなるフィルターカートリッ
ジであって、巻き付けられた帯状不織布同士の接点もし
くは交点の少なくとも一部が熱接着していることを特徴
とするフィルターカートリッジ。
ていた、濾過ライフや通水性の不足を解消し、フィルタ
ーからの脱落物の発生を防止した、濾過精度の経時変化
が少なく、濾過ライフが長く、圧力損失の少ないフィル
ターカートリッジを提供する。 【解決手段】 熱可塑性繊維からなる帯状不織布を、有
孔筒状体に綾状に巻き付けてなるフィルターカートリッ
ジであって、巻き付けられた帯状不織布同士の接点もし
くは交点の少なくとも一部が熱接着していることを特徴
とするフィルターカートリッジ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体濾過用円筒状
フィルターカートリッジに関する。
フィルターカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、流体を浄化するため、さまざまな
フィルターが開発、生産されている。中でも、濾材の交
換が容易である円筒状カートリッジ型のフィルター(以
下フィルターカートリッジと略す)は、工業用液体原料
中の懸濁粒子の除去、ケーク濾過装置から流出したケー
クの除去、工業用水の浄化等産業上の幅広い分野で使用
されている。
フィルターが開発、生産されている。中でも、濾材の交
換が容易である円筒状カートリッジ型のフィルター(以
下フィルターカートリッジと略す)は、工業用液体原料
中の懸濁粒子の除去、ケーク濾過装置から流出したケー
クの除去、工業用水の浄化等産業上の幅広い分野で使用
されている。
【0003】フィルターカートリッジの構造は従来から
いくつかの種類が提案されている。中でも最も典型的な
のは紡績糸を利用した糸巻き型フィルターカートリッジ
である。これは濾材となる紡績糸を有孔円筒状のコアに
綾状に巻き付けた後、紡績糸を毛羽立たせて作られる円
筒状のフィルターカートリッジであり、製造が容易で安
価なことから古くから利用されている。
いくつかの種類が提案されている。中でも最も典型的な
のは紡績糸を利用した糸巻き型フィルターカートリッジ
である。これは濾材となる紡績糸を有孔円筒状のコアに
綾状に巻き付けた後、紡績糸を毛羽立たせて作られる円
筒状のフィルターカートリッジであり、製造が容易で安
価なことから古くから利用されている。
【0004】このような従来の糸巻き型フィルターカー
トリッジの異物捕集方法は、紡績糸から発生する毛羽で
異物を捕集し、また、紡績糸同士の間隙に異物を絡め取
るというものであるが、毛羽及び間隙の大きさや形の調
整が難しいため、捕集できる異物の大きさや量に限界が
あるという欠点がある。また、紡績糸は短繊維から作ら
れるため、フィルターカートリッジに流体が流れると紡
績糸の構成繊維が脱落するという欠点がある。また、紡
績糸は短繊維を紡績して作るため、短繊維の紡糸、紡績
という少なくとも2段階の工程を要し、結果として価格
が高くなることがある。
トリッジの異物捕集方法は、紡績糸から発生する毛羽で
異物を捕集し、また、紡績糸同士の間隙に異物を絡め取
るというものであるが、毛羽及び間隙の大きさや形の調
整が難しいため、捕集できる異物の大きさや量に限界が
あるという欠点がある。また、紡績糸は短繊維から作ら
れるため、フィルターカートリッジに流体が流れると紡
績糸の構成繊維が脱落するという欠点がある。また、紡
績糸は短繊維を紡績して作るため、短繊維の紡糸、紡績
という少なくとも2段階の工程を要し、結果として価格
が高くなることがある。
【0005】このような、紡績糸を使った糸巻き型フィ
ルターカートリッジの欠点を解決するため、今までにい
くつかの提案がなされてきた。例えば、特開昭51−3
4469号公報には、紡績糸の替わりに繊維質スライバ
を使い、それを尿素樹脂等の熱硬化性硬化剤で処理硬化
させるという方法が開示されている。しかしながら、こ
の方法は、粒子捕集性能の向上を目的としており、前記
の問題点を解決するものではない。
ルターカートリッジの欠点を解決するため、今までにい
くつかの提案がなされてきた。例えば、特開昭51−3
4469号公報には、紡績糸の替わりに繊維質スライバ
を使い、それを尿素樹脂等の熱硬化性硬化剤で処理硬化
させるという方法が開示されている。しかしながら、こ
の方法は、粒子捕集性能の向上を目的としており、前記
の問題点を解決するものではない。
【0006】また、実開昭54−36878号公報に
は、紡績糸の替わりに、テープ状のセルロース系不織布
を使用するという方法が開示されている。この公報の説
明によると、この方法の利点は、バインダーの溶出の恐
れがなく、材料費や製造コストが安価であるということ
である。しかしながら、この方法も、先述した問題点を
解決するものではない。
は、紡績糸の替わりに、テープ状のセルロース系不織布
を使用するという方法が開示されている。この公報の説
明によると、この方法の利点は、バインダーの溶出の恐
れがなく、材料費や製造コストが安価であるということ
である。しかしながら、この方法も、先述した問題点を
解決するものではない。
【0007】更に、実公平6−7767号公報には、多
孔性を有するテープ状の紙に撚りを加えながら押し潰し
て絞り込み、その直径を3mm程度に規制した濾過素材
を、多孔性内筒に密接綾で巻回した形のフィルターカー
トリッジが提案されている。このフィルターカートリッ
ジの場合、巻回の巻きピッチを多孔性内筒より外に向か
うに従って大きくすることができるという特徴がある。
しかし、濾過素材を押し潰して絞り込む必要があり、そ
のため異物の捕集は主として濾過素材の巻きピッチ間で
行われるので、従来の紡績糸を使用した糸巻き型フィル
ターがその毛羽で異物を捕集していたような、濾過素材
そのものによる異物捕集が期待しにくい。それによりフ
ィルターが表面閉塞して濾過ライフが短くなったり、あ
るいは通液性に劣ることがある。
孔性を有するテープ状の紙に撚りを加えながら押し潰し
て絞り込み、その直径を3mm程度に規制した濾過素材
を、多孔性内筒に密接綾で巻回した形のフィルターカー
トリッジが提案されている。このフィルターカートリッ
ジの場合、巻回の巻きピッチを多孔性内筒より外に向か
うに従って大きくすることができるという特徴がある。
しかし、濾過素材を押し潰して絞り込む必要があり、そ
のため異物の捕集は主として濾過素材の巻きピッチ間で
行われるので、従来の紡績糸を使用した糸巻き型フィル
ターがその毛羽で異物を捕集していたような、濾過素材
そのものによる異物捕集が期待しにくい。それによりフ
ィルターが表面閉塞して濾過ライフが短くなったり、あ
るいは通液性に劣ることがある。
【0008】これに類似する発明が、特公平1−256
07号公報、実公平3−52090号公報、特開平1−
317513号公報に開示されているが、これらは吸水
性、油吸着性、抗菌性等の向上を目的とするものであ
り、先述の問題点を解決するものではない。
07号公報、実公平3−52090号公報、特開平1−
317513号公報に開示されているが、これらは吸水
性、油吸着性、抗菌性等の向上を目的とするものであ
り、先述の問題点を解決するものではない。
【0009】その他、特開平1−115423号公報に
は、細孔の多細穿設されたボビンに、セルロース・スパ
ンボンド不織布を帯状体に裁断して狭孔を通し、撚りを
加えたひも状体を巻回させた形のフィルターが提案され
ている。この方法を使えば従来の針葉樹パルプを精製し
たα−セルロースを薄葉紙にしてそれをロール状に巻き
付けたロールティッシュフィルターに比べて機械強度が
高く、水による溶解やバインダーの溶出がないフィルタ
ーを作ることが出来ると考えられる。しかしながら、こ
のフィルターに利用されるセルロース・スパンボンド不
織布は紙状の形態をしているため剛性がありすぎ、液中
で膨潤し易く、膨潤によりフィルター強度の減少、濾過
精度の変化、通液性の悪化、濾過ライフの減少等さまざ
まな問題が生じる可能性がある。また、繊維交点の接着
は化学的な処理等で行われることが多いが、その接着は
不十分になることが多く、濾過精度の変化の原因となっ
たり、あるいは繊維屑の脱落の原因となることが多いた
め、安定した濾過性能を得ることが難しい。
は、細孔の多細穿設されたボビンに、セルロース・スパ
ンボンド不織布を帯状体に裁断して狭孔を通し、撚りを
加えたひも状体を巻回させた形のフィルターが提案され
ている。この方法を使えば従来の針葉樹パルプを精製し
たα−セルロースを薄葉紙にしてそれをロール状に巻き
付けたロールティッシュフィルターに比べて機械強度が
高く、水による溶解やバインダーの溶出がないフィルタ
ーを作ることが出来ると考えられる。しかしながら、こ
のフィルターに利用されるセルロース・スパンボンド不
織布は紙状の形態をしているため剛性がありすぎ、液中
で膨潤し易く、膨潤によりフィルター強度の減少、濾過
精度の変化、通液性の悪化、濾過ライフの減少等さまざ
まな問題が生じる可能性がある。また、繊維交点の接着
は化学的な処理等で行われることが多いが、その接着は
不十分になることが多く、濾過精度の変化の原因となっ
たり、あるいは繊維屑の脱落の原因となることが多いた
め、安定した濾過性能を得ることが難しい。
【0010】また、特開平4−45810号公報には、
構成繊維の10重量%以上が0.5デニール以下に分割
されている複合繊維からなるスリット不織布を、多孔性
芯筒上に繊維密度が0.18〜0.30g/cm3とな
るように巻き付けたフィルターが提案されている。この
フィルターには、繊度の小さい繊維によって液体中の細
かな粒子を捕捉できるという特長がある。しかし、複合
繊維を分割させるために高圧水等の物理的応力を使用す
る必要があり、高圧水加工では不織布全体にわたって均
一に分割させることが難しい。また、不均質な分割によ
り不織布強度が低下することがあるため、作られたフィ
ルターの強度が低下して使用中に変形しやすくなった
り、あるいはフィルターの空隙率が変化して通液性が低
下する可能性がある。この類似の特許として、特開平4
−45811号公報、実開平4−131412号公報、
実開平4−131413号公報、実開平5−2715号
公報、実開平5−18614号公報があるが、いずれも
分割繊維が使用されており、先述の問題点を解決するも
のではない。
構成繊維の10重量%以上が0.5デニール以下に分割
されている複合繊維からなるスリット不織布を、多孔性
芯筒上に繊維密度が0.18〜0.30g/cm3とな
るように巻き付けたフィルターが提案されている。この
フィルターには、繊度の小さい繊維によって液体中の細
かな粒子を捕捉できるという特長がある。しかし、複合
繊維を分割させるために高圧水等の物理的応力を使用す
る必要があり、高圧水加工では不織布全体にわたって均
一に分割させることが難しい。また、不均質な分割によ
り不織布強度が低下することがあるため、作られたフィ
ルターの強度が低下して使用中に変形しやすくなった
り、あるいはフィルターの空隙率が変化して通液性が低
下する可能性がある。この類似の特許として、特開平4
−45811号公報、実開平4−131412号公報、
実開平4−131413号公報、実開平5−2715号
公報、実開平5−18614号公報があるが、いずれも
分割繊維が使用されており、先述の問題点を解決するも
のではない。
【0011】一方、熱可塑性繊維からなるフィルターカ
ートリッジの耐圧性能を向上させるための案がいくつか
提案されている。例えば、特公昭56−43139号公
報には、熱融着性複合繊維を含む繊維集合層を加熱しな
がら巻芯に巻き取ることによる、中空円筒状のフィルタ
ーカートリッジが提案されている。この方法はフィルタ
ーカートリッジの耐圧性能を向上させる方法として優れ
ているが、その製法上、繊維表面に塗布された界面活性
剤が濾液に混入して濾液が泡立つ場合があった。
ートリッジの耐圧性能を向上させるための案がいくつか
提案されている。例えば、特公昭56−43139号公
報には、熱融着性複合繊維を含む繊維集合層を加熱しな
がら巻芯に巻き取ることによる、中空円筒状のフィルタ
ーカートリッジが提案されている。この方法はフィルタ
ーカートリッジの耐圧性能を向上させる方法として優れ
ているが、その製法上、繊維表面に塗布された界面活性
剤が濾液に混入して濾液が泡立つ場合があった。
【0012】また、特公平7−98131号公報には、
メルトブロー法により得られた極細複合繊維で形成され
た筒状フィルターカートリッジが提案されている。この
フィルターカートリッジは濾液に泡立ちがない優れた性
能を持っている。しかしながら、メルトブロー法による
繊維は、生産速度をあまり高速にできず、またその不織
布を均一な品質で作るために高度な技術を要するため、
高価である場合が多い。更に、特開平8−226064
号公報には、複合スパンボンド長繊維を巻回して熱融着
させた筒状フィルターカートリッジが提案されている。
スパンボンド長繊維は生産性に優れているが、その不織
布を均一な品質で作ることが難しいため、フィルターカ
ートリッジの性能が不均一になったり、あるいはそれを
防止するために高度な技術を使用してフィルターカート
リッジが高価になることがあった。
メルトブロー法により得られた極細複合繊維で形成され
た筒状フィルターカートリッジが提案されている。この
フィルターカートリッジは濾液に泡立ちがない優れた性
能を持っている。しかしながら、メルトブロー法による
繊維は、生産速度をあまり高速にできず、またその不織
布を均一な品質で作るために高度な技術を要するため、
高価である場合が多い。更に、特開平8−226064
号公報には、複合スパンボンド長繊維を巻回して熱融着
させた筒状フィルターカートリッジが提案されている。
スパンボンド長繊維は生産性に優れているが、その不織
布を均一な品質で作ることが難しいため、フィルターカ
ートリッジの性能が不均一になったり、あるいはそれを
防止するために高度な技術を使用してフィルターカート
リッジが高価になることがあった。
【0013】また、特表平11−504853号公報
は、あるメルトブローイングダイから出た充分に溶融状
態が維持されるような高温の繊維を、収集/移送ローラ
ー上に捕集させ、その繊維を軟化状態かあるいは溶融状
態を維持させた状態で、他のメルトブローイングダイか
ら吐出されたメルトブロー繊維塊に接着させた後に巻き
取って均一に混ざった状態にすることによって、圧力に
耐えるフィルターを製造できるとしている。しかしこの
方法も、濾過精度の経時変化や、濾過ライフ、圧力損失
の点で満足のいくものではなかった。
は、あるメルトブローイングダイから出た充分に溶融状
態が維持されるような高温の繊維を、収集/移送ローラ
ー上に捕集させ、その繊維を軟化状態かあるいは溶融状
態を維持させた状態で、他のメルトブローイングダイか
ら吐出されたメルトブロー繊維塊に接着させた後に巻き
取って均一に混ざった状態にすることによって、圧力に
耐えるフィルターを製造できるとしている。しかしこの
方法も、濾過精度の経時変化や、濾過ライフ、圧力損失
の点で満足のいくものではなかった。
【0014】更に、米国特許6,054,216号公報
には、幅2.5〜16cm、繊維径0.5〜10μmの
メルトブロー不織布を、補強紐のまわりにねじって巻き
付けて紐状にし、それを綾状に巻き付けたフィルターカ
ートリッジの製造方法が開示されている。この方法で
は、メルトブロー不織布を補強紐にねじりつけているだ
けなので、濾過する液の流速が高い時に補強紐とメルト
ブロー不織布が分離したり、メルトブロー不織布のねじ
れがゆるんで濾過精度が変化する可能性があるので、一
定した濾過能力を保つのが難しいと考えられる。
には、幅2.5〜16cm、繊維径0.5〜10μmの
メルトブロー不織布を、補強紐のまわりにねじって巻き
付けて紐状にし、それを綾状に巻き付けたフィルターカ
ートリッジの製造方法が開示されている。この方法で
は、メルトブロー不織布を補強紐にねじりつけているだ
けなので、濾過する液の流速が高い時に補強紐とメルト
ブロー不織布が分離したり、メルトブロー不織布のねじ
れがゆるんで濾過精度が変化する可能性があるので、一
定した濾過能力を保つのが難しいと考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフィ
ルターカートリッジで問題となっていた、濾過ライフや
通水性の不足を解消し、フィルターからの脱落物の発生
を防止した、濾過精度の経時変化が少なく、濾過ライフ
が長く、圧力損失の少ないフィルターカートリッジを提
供することを課題とする。
ルターカートリッジで問題となっていた、濾過ライフや
通水性の不足を解消し、フィルターからの脱落物の発生
を防止した、濾過精度の経時変化が少なく、濾過ライフ
が長く、圧力損失の少ないフィルターカートリッジを提
供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、熱可塑性繊維を含有する帯状不織布を筒状の形
状になるように綾状に巻き付けてなるフィルターカート
リッジ製造する際に、更に巻き付けた帯状不織布同士を
熱接着することにより、上記の課題が解決されることを
見出し、本発明に到達した。
た結果、熱可塑性繊維を含有する帯状不織布を筒状の形
状になるように綾状に巻き付けてなるフィルターカート
リッジ製造する際に、更に巻き付けた帯状不織布同士を
熱接着することにより、上記の課題が解決されることを
見出し、本発明に到達した。
【0017】本発明は、次の構成を有する。 (1) 熱可塑性繊維からなる帯状の不織布を、有孔筒
状体に綾状に巻き付けてなるフィルターカートリッジで
あって、巻き付けられた帯状の不織布同士の接点もしく
は交点の少なくとも一部が熱接着していることを特徴と
するフィルターカートリッジ。
状体に綾状に巻き付けてなるフィルターカートリッジで
あって、巻き付けられた帯状の不織布同士の接点もしく
は交点の少なくとも一部が熱接着していることを特徴と
するフィルターカートリッジ。
【0018】(2) 帯状不織布を構成する繊維が、融
点差10℃以上ある低融点樹脂と高融点樹脂からなる複
合繊維である前記(1)項記載のフィルターカートリッ
ジ。
点差10℃以上ある低融点樹脂と高融点樹脂からなる複
合繊維である前記(1)項記載のフィルターカートリッ
ジ。
【0019】(3) 帯状不織布が、繊維交点の少なく
とも一部が熱接着されている長繊維不織布である前記
(1)もしくは(2)項記載のフィルターカートリッ
ジ。
とも一部が熱接着されている長繊維不織布である前記
(1)もしくは(2)項記載のフィルターカートリッ
ジ。
【0020】(4) 帯状不織布が、スパンボンド不織
布である前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のフ
ィルターカートリッジ。
布である前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のフ
ィルターカートリッジ。
【0021】(5) 帯状不織布が、メルトブロー不織
布である前記(1)もしくは(2)項記載のフィルター
カートリッジ。
布である前記(1)もしくは(2)項記載のフィルター
カートリッジ。
【0022】(6) 帯状不織布が、繊維交点の少なく
とも一部が熱接着されている長繊維不織布と、メルトブ
ロー不織布とを少なくとも2層以上に積層した不織布で
ある前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のフィル
ターカートリッジ
とも一部が熱接着されている長繊維不織布と、メルトブ
ロー不織布とを少なくとも2層以上に積層した不織布で
ある前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のフィル
ターカートリッジ
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。本発明のフィルターカートリッジは、熱
可塑性繊維からなる帯状不織布を有孔筒状体に綾状に巻
き付けてなるフィルターカートリッジである。本発明で
言う帯状不織布とは、幅の狭い不織布のことで、幅広い
不織布をスリット(裁断)したものか、あるいは直接幅
狭く製造された不織布等である。低コストで安定した品
質を得るためには、幅広い不織布をスリットして使用す
るのが好ましい。
的に説明する。本発明のフィルターカートリッジは、熱
可塑性繊維からなる帯状不織布を有孔筒状体に綾状に巻
き付けてなるフィルターカートリッジである。本発明で
言う帯状不織布とは、幅の狭い不織布のことで、幅広い
不織布をスリット(裁断)したものか、あるいは直接幅
狭く製造された不織布等である。低コストで安定した品
質を得るためには、幅広い不織布をスリットして使用す
るのが好ましい。
【0024】本発明において、熱可塑性繊維とは、熱可
塑性樹脂から作られた繊維をいう。本発明で用いられる
熱可塑性繊維には、溶融紡糸が可能なあらゆる熱可塑性
樹脂を使用することができる。前記熱可塑性樹脂の例と
しては、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、共重合ポリプ
ロピレン共重合体(例えば、プロピレンを主体として、
エチレン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1等との
二元または多元共重合体)等のポリオレフィン系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、酸成分をテレフタル酸以外にイソフタル酸をも加
えて共重合したこれらの低融点ポリエステル等のポリエ
ステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ
ド系樹脂、ポリスチレン(アタクチックポリスチレン、
シンジオタクチックポリスチレン)、ポリウレタンエラ
ストマー、ポリエステルエラストマー、ポリテトラフル
オロエチレン等の熱可塑性樹脂が提示できる。
塑性樹脂から作られた繊維をいう。本発明で用いられる
熱可塑性繊維には、溶融紡糸が可能なあらゆる熱可塑性
樹脂を使用することができる。前記熱可塑性樹脂の例と
しては、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、共重合ポリプ
ロピレン共重合体(例えば、プロピレンを主体として、
エチレン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1等との
二元または多元共重合体)等のポリオレフィン系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、酸成分をテレフタル酸以外にイソフタル酸をも加
えて共重合したこれらの低融点ポリエステル等のポリエ
ステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ
ド系樹脂、ポリスチレン(アタクチックポリスチレン、
シンジオタクチックポリスチレン)、ポリウレタンエラ
ストマー、ポリエステルエラストマー、ポリテトラフル
オロエチレン等の熱可塑性樹脂が提示できる。
【0025】また、乳酸系ポリエステル等の生分解性樹
脂を使用してフィルターカートリッジに生分解性を持た
せる等、機能性の樹脂を使用することもできる。更に、
ポリオレフィン系樹脂やポリスチレン等メタロセン触媒
で重合できる樹脂を使用する場合、メタロセン触媒で重
合した樹脂を使用すれば、不織布強度の向上、耐薬品性
の向上、生産エネルギーの低減等、メタロセン樹脂の特
性がフィルターカートリッジに活かされるために好まし
い。また、不織布の熱接着性や剛性を調整するためにこ
れらの樹脂をブレンドして使用しても良い。これらの中
でも、フィルターカートリッジを常温の水や水溶液の濾
過に使用する場合には耐薬品性と価格の点からポリプロ
ピレンをはじめとするポリオレフィン系樹脂が好まし
く、比較的高温の液に使用する場合にはポリエステル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、或いはシンジオタクチックポ
リスチレン等が好ましい。
脂を使用してフィルターカートリッジに生分解性を持た
せる等、機能性の樹脂を使用することもできる。更に、
ポリオレフィン系樹脂やポリスチレン等メタロセン触媒
で重合できる樹脂を使用する場合、メタロセン触媒で重
合した樹脂を使用すれば、不織布強度の向上、耐薬品性
の向上、生産エネルギーの低減等、メタロセン樹脂の特
性がフィルターカートリッジに活かされるために好まし
い。また、不織布の熱接着性や剛性を調整するためにこ
れらの樹脂をブレンドして使用しても良い。これらの中
でも、フィルターカートリッジを常温の水や水溶液の濾
過に使用する場合には耐薬品性と価格の点からポリプロ
ピレンをはじめとするポリオレフィン系樹脂が好まし
く、比較的高温の液に使用する場合にはポリエステル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、或いはシンジオタクチックポ
リスチレン等が好ましい。
【0026】本発明においては、帯状不織布を形成する
熱可塑性繊維の原料となる熱可塑性樹脂にポリビニルア
ルコール等の親水性樹脂を混ぜたり、あるいは帯状不織
布表面にプラズマ加工する等して、帯状不織布を親水化
すると、水系の液に使用する場合には通液性が向上する
ので水溶液を濾過する場合にはこの様な樹脂を使用した
フィルターカートリッジが好ましい。
熱可塑性繊維の原料となる熱可塑性樹脂にポリビニルア
ルコール等の親水性樹脂を混ぜたり、あるいは帯状不織
布表面にプラズマ加工する等して、帯状不織布を親水化
すると、水系の液に使用する場合には通液性が向上する
ので水溶液を濾過する場合にはこの様な樹脂を使用した
フィルターカートリッジが好ましい。
【0027】本発明において、熱可塑性繊維から不織布
を形成するための繊維交点の接着方法は、特に限定はな
いが、熱接着の方法を用いるのが好ましい。本発明で使
用する熱可塑性繊維の繊維交点の熱接着方法としては、
熱エンボスロール、熱フラットカレンダーロールのよう
な装置を使って熱圧着する方法や熱風循環型、熱スルー
エアー型、赤外線ヒーター型、上下方向熱風噴出型等の
熱処理機を使う方法等を挙げることができる。中でも熱
エンボスロールを使う方法は、不織布の製造速度の向上
が可能で生産性が良いため、不織布のコストを安価にで
きて好ましい。
を形成するための繊維交点の接着方法は、特に限定はな
いが、熱接着の方法を用いるのが好ましい。本発明で使
用する熱可塑性繊維の繊維交点の熱接着方法としては、
熱エンボスロール、熱フラットカレンダーロールのよう
な装置を使って熱圧着する方法や熱風循環型、熱スルー
エアー型、赤外線ヒーター型、上下方向熱風噴出型等の
熱処理機を使う方法等を挙げることができる。中でも熱
エンボスロールを使う方法は、不織布の製造速度の向上
が可能で生産性が良いため、不織布のコストを安価にで
きて好ましい。
【0028】更に、熱エンボスロールを使う方法で作ら
れた不織布には、エンボスパターンによる強い熱圧着が
ある部分と、エンボスパターンからはずれたことによる
弱い熱圧着のみがある部分とが存在する。このことによ
り、得られるフィルターカートリッジは強い熱圧着があ
る部分では多くの異物を捕集することができる。一方、
弱い熱圧着のみがある部分では異物の一部は捕集される
が、残りの異物は不織布を通過して、次の層に移動する
ことができるので、濾材の内部まで利用した深層濾過構
造となり好ましい。この場合、エンボスパターンの面積
は5〜25%とすることが望ましい。この面積を5%以
上とすることにより、先述のような繊維交点の熱接着に
よる効果を向上させることができ、25%以下とするこ
とにより不織布の剛性が大きくなり過ぎるのを抑えるこ
とができ、あるいは異物が不織布をある程度通過するの
を容易にし、通過した異物はフィルターカートリッジ内
部で捕捉することによりフィルターカートリッジの寿命
を延長することができる。
れた不織布には、エンボスパターンによる強い熱圧着が
ある部分と、エンボスパターンからはずれたことによる
弱い熱圧着のみがある部分とが存在する。このことによ
り、得られるフィルターカートリッジは強い熱圧着があ
る部分では多くの異物を捕集することができる。一方、
弱い熱圧着のみがある部分では異物の一部は捕集される
が、残りの異物は不織布を通過して、次の層に移動する
ことができるので、濾材の内部まで利用した深層濾過構
造となり好ましい。この場合、エンボスパターンの面積
は5〜25%とすることが望ましい。この面積を5%以
上とすることにより、先述のような繊維交点の熱接着に
よる効果を向上させることができ、25%以下とするこ
とにより不織布の剛性が大きくなり過ぎるのを抑えるこ
とができ、あるいは異物が不織布をある程度通過するの
を容易にし、通過した異物はフィルターカートリッジ内
部で捕捉することによりフィルターカートリッジの寿命
を延長することができる。
【0029】本発明で使用する帯状不織布を構成する熱
可塑性繊維は、前記熱可塑性繊維の中でも融点差が10
℃以上好ましくは15℃以上ある低融点樹脂と高融点樹
脂からなる複合繊維であると帯状不織布の熱接着性が向
上するため、一層好ましい。融点差の上限は特にないが
溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂の内、最高融点の樹脂と最
低融点の樹脂との温度差が該当する。なお、融点が存在
しない樹脂の場合には流動開始温度を融点と見なす。帯
状不織布を構成する繊維に低融点樹脂と高融点樹脂から
なる複合繊維を使用すると繊維接着の程度を調節し易く
なる。また、融点差が10℃以上好ましくは15℃以上
ある低融点樹脂と高融点樹脂それぞれを使って2種類の
熱可塑性繊維を作り、それを混綿あるいは混繊の形で不
織布としてもよい。
可塑性繊維は、前記熱可塑性繊維の中でも融点差が10
℃以上好ましくは15℃以上ある低融点樹脂と高融点樹
脂からなる複合繊維であると帯状不織布の熱接着性が向
上するため、一層好ましい。融点差の上限は特にないが
溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂の内、最高融点の樹脂と最
低融点の樹脂との温度差が該当する。なお、融点が存在
しない樹脂の場合には流動開始温度を融点と見なす。帯
状不織布を構成する繊維に低融点樹脂と高融点樹脂から
なる複合繊維を使用すると繊維接着の程度を調節し易く
なる。また、融点差が10℃以上好ましくは15℃以上
ある低融点樹脂と高融点樹脂それぞれを使って2種類の
熱可塑性繊維を作り、それを混綿あるいは混繊の形で不
織布としてもよい。
【0030】前記複合繊維の低融点樹脂と高融点樹脂の
組み合わせは、融点差10℃以上好ましくは15℃以上
あれば特に限定されるものではなく、線状低密度ポリエ
チレン/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリプ
ロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、プロ
ピレンと他のα−オレフィンとの共重合体/ポリプロピ
レン、線状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、各種のポリ
エチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステ
ル、低融点ポリエステル/高融点ポリエステル、各種の
ポリエチレン/ナイロン6、ポリプロピレン/ナイロン
6、ナイロン6/ナイロン66、ナイロン6/ポリエス
テル等を挙げることができる。中でも線状低密度ポリエ
チレン/ポリプロピレンの組合せ、高密度ポリエチレン
/ポリプロピレンの組合せ、あるいは高密度ポリエチレ
ン/ポリエチレンテレフタレートの組み合わせを用いる
と、不織布及びフィルターカートリッジ端部の剛性や空
隙率を容易に調節ができるために好ましい。また、得ら
れるフィルターカートリッジを比較的高温の液の濾過に
使用する場合には、酸成分をテレフタル酸以外にイソフ
タル酸をも加えて共重合した低融点ポリエステル/ポリ
エチレンテレフタレートの組合せも好適に用いることが
できる。また、複合繊維の複合形態は特に限定されるも
のではなく、鞘芯型、並列型、海島型等任意の形状を使
用できるが、繊維の接着性と製造の容易性の点から鞘芯
型が好ましい。
組み合わせは、融点差10℃以上好ましくは15℃以上
あれば特に限定されるものではなく、線状低密度ポリエ
チレン/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリプ
ロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、プロ
ピレンと他のα−オレフィンとの共重合体/ポリプロピ
レン、線状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、各種のポリ
エチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステ
ル、低融点ポリエステル/高融点ポリエステル、各種の
ポリエチレン/ナイロン6、ポリプロピレン/ナイロン
6、ナイロン6/ナイロン66、ナイロン6/ポリエス
テル等を挙げることができる。中でも線状低密度ポリエ
チレン/ポリプロピレンの組合せ、高密度ポリエチレン
/ポリプロピレンの組合せ、あるいは高密度ポリエチレ
ン/ポリエチレンテレフタレートの組み合わせを用いる
と、不織布及びフィルターカートリッジ端部の剛性や空
隙率を容易に調節ができるために好ましい。また、得ら
れるフィルターカートリッジを比較的高温の液の濾過に
使用する場合には、酸成分をテレフタル酸以外にイソフ
タル酸をも加えて共重合した低融点ポリエステル/ポリ
エチレンテレフタレートの組合せも好適に用いることが
できる。また、複合繊維の複合形態は特に限定されるも
のではなく、鞘芯型、並列型、海島型等任意の形状を使
用できるが、繊維の接着性と製造の容易性の点から鞘芯
型が好ましい。
【0031】本発明において、帯状不織布には本発明の
目的を損なわない範囲で熱可塑性繊維以外の繊維が含ま
れていてもかまわない。前記熱可塑性繊維以外の繊維の
例としては、レ−ヨン、キュプラ、綿、麻、パルプ、炭
素繊維等が例示できる。
目的を損なわない範囲で熱可塑性繊維以外の繊維が含ま
れていてもかまわない。前記熱可塑性繊維以外の繊維の
例としては、レ−ヨン、キュプラ、綿、麻、パルプ、炭
素繊維等が例示できる。
【0032】本発明において有孔筒状体とは、フィルタ
ーカートリッジの芯材の役目をするものであり、その材
質や形状は、濾過時の外圧に耐えられる強度を持ち、圧
力損失が著しく高くなければ特に限定されるものではな
く、例えば、通常のフィルターカートリッジに使用され
ている芯材のようにポリエチレン、ポリプロピレンを網
型の筒状に加工した射出成形品でもよく、また、セラミ
ックやステンレス等を同様に加工したものでも差し支え
ない。あるいは、有孔筒状体としてひだ折り加工したフ
ィルターカートリッジや不織布巻回型のフィルターカー
トリッジ等、他のフィルターカートリッジを使用しても
よい。
ーカートリッジの芯材の役目をするものであり、その材
質や形状は、濾過時の外圧に耐えられる強度を持ち、圧
力損失が著しく高くなければ特に限定されるものではな
く、例えば、通常のフィルターカートリッジに使用され
ている芯材のようにポリエチレン、ポリプロピレンを網
型の筒状に加工した射出成形品でもよく、また、セラミ
ックやステンレス等を同様に加工したものでも差し支え
ない。あるいは、有孔筒状体としてひだ折り加工したフ
ィルターカートリッジや不織布巻回型のフィルターカー
トリッジ等、他のフィルターカートリッジを使用しても
よい。
【0033】以下に帯状不織布を有孔筒状体に巻き付
け、更に巻き付けられた帯状不織布同士の接点もしくは
交点の少なくとも一部を熱接着する方法について説明す
る。その製造装置の一例を図2に示す。装置にはトラバ
ースガイド4が備わっている。トラバースガイド4は、
モーターで動かされているトラバースカム5の回転運動
によって、A−A’方向に往復運動する。一方、巻き上
げアーム6はトラバースカム5とギアで連結されてお
り、トラバースカム5の回転運動によって軸7を支点に
してB方向に移動する。巻き上げアーム6にはボビン8
が備え付けられている。ボビン8には有孔筒状体2が取
り付けられている。ボビン8もトラバースカム5とギア
で連結されており、C方向に回転する。ワインド数は、
トラバースガイド4が有孔筒状体2の一端S位置から他
端E位置までに移動する間の、ボビン8の回転数であ
る。
け、更に巻き付けられた帯状不織布同士の接点もしくは
交点の少なくとも一部を熱接着する方法について説明す
る。その製造装置の一例を図2に示す。装置にはトラバ
ースガイド4が備わっている。トラバースガイド4は、
モーターで動かされているトラバースカム5の回転運動
によって、A−A’方向に往復運動する。一方、巻き上
げアーム6はトラバースカム5とギアで連結されてお
り、トラバースカム5の回転運動によって軸7を支点に
してB方向に移動する。巻き上げアーム6にはボビン8
が備え付けられている。ボビン8には有孔筒状体2が取
り付けられている。ボビン8もトラバースカム5とギア
で連結されており、C方向に回転する。ワインド数は、
トラバースガイド4が有孔筒状体2の一端S位置から他
端E位置までに移動する間の、ボビン8の回転数であ
る。
【0034】帯状不織布9は、複雑な糸道を通過した
後、ボビン8の回転力によって有孔筒状体2に巻き付け
られる。糸道について説明する。帯状不織布9は、平面
の状態で供給され、収束ガイド10により収束される。
その後、テンションガイド11に送られる。テンション
ガイド11は1〜7個程度からなり、各テンションガイ
ド11には2枚の板が取付けられている。テンションガ
イド11の2枚の板は圧縮空気によりある一定の圧力で
収束された帯状不織布を挟み込んで帯状不織布に張力を
与える。続いて帯状不織布は、支点ガイド12に送ら
れ、更にトラバースガイド4に送られる。帯状不織布
は、トラバースガイド4のA−A’方向の往復運動と、
ボビン8のC方向の回転運動により、綾状に巻き付けら
れる。そして、帯状不織布は、トラバースガイド4とボ
ビン8を挟んで対称の位置にあるエアヒーター13によ
り、加熱され、巻き付けられつつあるフィルターカート
リッジ1に熱接着される。
後、ボビン8の回転力によって有孔筒状体2に巻き付け
られる。糸道について説明する。帯状不織布9は、平面
の状態で供給され、収束ガイド10により収束される。
その後、テンションガイド11に送られる。テンション
ガイド11は1〜7個程度からなり、各テンションガイ
ド11には2枚の板が取付けられている。テンションガ
イド11の2枚の板は圧縮空気によりある一定の圧力で
収束された帯状不織布を挟み込んで帯状不織布に張力を
与える。続いて帯状不織布は、支点ガイド12に送ら
れ、更にトラバースガイド4に送られる。帯状不織布
は、トラバースガイド4のA−A’方向の往復運動と、
ボビン8のC方向の回転運動により、綾状に巻き付けら
れる。そして、帯状不織布は、トラバースガイド4とボ
ビン8を挟んで対称の位置にあるエアヒーター13によ
り、加熱され、巻き付けられつつあるフィルターカート
リッジ1に熱接着される。
【0035】なお、エアヒーター13の代わりに、遠赤
外線式ヒーター、接触式ヒーター等も使用できる。しか
し、本発明では、帯状不織布を有孔筒状体に比較的高速
に巻き付けるため、加熱が早く、温度むらの少ないエア
ヒーターが好ましい。加熱条件は、加熱方法や使用材
料、巻き取り速度等により異なるが、エアヒーターを使
う場合には風速5〜10m/秒程度で、熱可塑性繊維の
融点(複合繊維の場合にはその低融点樹脂の融点)より
も10〜20℃程度高い温度にするとよい。加熱が弱過
ぎると接着が不十分となり、加熱が強過ぎると繊維が劣
化したり場合によっては帯状不織布が切断する場合があ
る。
外線式ヒーター、接触式ヒーター等も使用できる。しか
し、本発明では、帯状不織布を有孔筒状体に比較的高速
に巻き付けるため、加熱が早く、温度むらの少ないエア
ヒーターが好ましい。加熱条件は、加熱方法や使用材
料、巻き取り速度等により異なるが、エアヒーターを使
う場合には風速5〜10m/秒程度で、熱可塑性繊維の
融点(複合繊維の場合にはその低融点樹脂の融点)より
も10〜20℃程度高い温度にするとよい。加熱が弱過
ぎると接着が不十分となり、加熱が強過ぎると繊維が劣
化したり場合によっては帯状不織布が切断する場合があ
る。
【0036】前記接着により、フィルターカートリッジ
を構成する帯状不織布同士の接点もしくは交点の少なく
とも一部が強固に接着される。加熱条件を調整すること
により、単に帯状不織布同士の接点もしくは交点を接着
するだけでなく、帯状不織布を構成する熱可塑性繊維の
接点もしくは交点の接着をさせることもできる。前記熱
可塑性繊維同士が強固に接着すると、濾材の脱落や、フ
ィルターカートリッジの変形を防ぐことができる。
を構成する帯状不織布同士の接点もしくは交点の少なく
とも一部が強固に接着される。加熱条件を調整すること
により、単に帯状不織布同士の接点もしくは交点を接着
するだけでなく、帯状不織布を構成する熱可塑性繊維の
接点もしくは交点の接着をさせることもできる。前記熱
可塑性繊維同士が強固に接着すると、濾材の脱落や、フ
ィルターカートリッジの変形を防ぐことができる。
【0037】本発明のフィルターカートリッジは、帯状
不織布を綾状に巻き付けて形成されるため、不織布を有
孔筒状体にロール紙様に巻き付けたフィルターと異な
り、濾材表面から濾材深層部にまで届く孔が開いてい
る。従来の紡績糸から作られた糸巻きフィルターの場合
は、フィルターカートリッジを構成する繊維の位置が通
液によって容易に変わるので、この孔があると、濾過す
る圧力が増加した場合に濾液側に粒子が流出するという
欠点を有している。
不織布を綾状に巻き付けて形成されるため、不織布を有
孔筒状体にロール紙様に巻き付けたフィルターと異な
り、濾材表面から濾材深層部にまで届く孔が開いてい
る。従来の紡績糸から作られた糸巻きフィルターの場合
は、フィルターカートリッジを構成する繊維の位置が通
液によって容易に変わるので、この孔があると、濾過す
る圧力が増加した場合に濾液側に粒子が流出するという
欠点を有している。
【0038】しかし、本発明のフィルターカートリッジ
の場合には、紡績糸ではなく、帯状不織布を使用してい
るため、繊維の位置が動きにくく、濾過する圧力が増加
した場合に濾液側に粒子が流出することが非常に少なく
なる。更に本発明の場合には、帯状不織布同士が接着し
ているため、このような濾液側への粒子の流出が殆どな
くなる。そのため、濾材表面から濾材深層部にまで届く
孔は、欠点とはならず、むしろフィルターカートリッジ
の深層濾過構造を助ける働きをする。逆に、不織布を有
孔筒状体にロール紙様に巻き付けたフィルターにはこの
ような孔がないため、濾過しようとする液に含まれる粒
子の粒度分布とフィルターカートリッジの濾過精度が合
わない場合には、フィルターカートリッジが表面閉塞を
起こして通液が殆ど起こらなくなることがある。つま
り、本発明は帯状不織布を使用し、また、構成繊維が強
固に接着させることにより、濾材表面から濾材深層部に
まで届く孔を欠点なく有効に活用できるのである。
の場合には、紡績糸ではなく、帯状不織布を使用してい
るため、繊維の位置が動きにくく、濾過する圧力が増加
した場合に濾液側に粒子が流出することが非常に少なく
なる。更に本発明の場合には、帯状不織布同士が接着し
ているため、このような濾液側への粒子の流出が殆どな
くなる。そのため、濾材表面から濾材深層部にまで届く
孔は、欠点とはならず、むしろフィルターカートリッジ
の深層濾過構造を助ける働きをする。逆に、不織布を有
孔筒状体にロール紙様に巻き付けたフィルターにはこの
ような孔がないため、濾過しようとする液に含まれる粒
子の粒度分布とフィルターカートリッジの濾過精度が合
わない場合には、フィルターカートリッジが表面閉塞を
起こして通液が殆ど起こらなくなることがある。つま
り、本発明は帯状不織布を使用し、また、構成繊維が強
固に接着させることにより、濾材表面から濾材深層部に
まで届く孔を欠点なく有効に活用できるのである。
【0039】前記帯状不織布を有孔筒状体に巻き付ける
条件は、例えばボビンの初速度を200〜2000rp
mにし、適当な張力をかけながら巻き付ける。この際の
張力は、帯状不織布の種類や加熱条件にもよるが、1〜
5N程度が適当である。
条件は、例えばボビンの初速度を200〜2000rp
mにし、適当な張力をかけながら巻き付ける。この際の
張力は、帯状不織布の種類や加熱条件にもよるが、1〜
5N程度が適当である。
【0040】有孔筒状体に巻き付けた後、加熱した帯状
不織布の余熱をとるためにボビンを冷却してもよい。冷
却方法は、冷風噴出式、接触式等が挙げられるが、巻き
取り時のヒーターへの影響を防ぐため、接触式冷却法が
好ましい。帯状不織布同士の接着を強固にするために加
熱を強くしすぎた場合には、冷却が不十分であると、帯
状不織布が過熱して構成繊維が傷んだり、帯状不織布が
ワインダー装置自体や、糸道のガイドに融着する場合が
ある。また、冷却が強すぎると、巻き付けた帯状不織布
の接着が不十分となることがある。
不織布の余熱をとるためにボビンを冷却してもよい。冷
却方法は、冷風噴出式、接触式等が挙げられるが、巻き
取り時のヒーターへの影響を防ぐため、接触式冷却法が
好ましい。帯状不織布同士の接着を強固にするために加
熱を強くしすぎた場合には、冷却が不十分であると、帯
状不織布が過熱して構成繊維が傷んだり、帯状不織布が
ワインダー装置自体や、糸道のガイドに融着する場合が
ある。また、冷却が強すぎると、巻き付けた帯状不織布
の接着が不十分となることがある。
【0041】帯状不織布同士を接着させるための加熱
は、必ずしも巻き付ける際に行う必要はなく、例えば有
孔筒状体に巻き付けてフィルターカートリッジの形状に
した後、加熱してもよい。その場合の加熱装置として
は、例えば遠赤外線式加熱装置、熱風循環式加熱装置等
を使用することができる。この場合には、フィルターカ
ートリッジの内層と外層とで接着にむらが生じないよう
に注意が必要である。
は、必ずしも巻き付ける際に行う必要はなく、例えば有
孔筒状体に巻き付けてフィルターカートリッジの形状に
した後、加熱してもよい。その場合の加熱装置として
は、例えば遠赤外線式加熱装置、熱風循環式加熱装置等
を使用することができる。この場合には、フィルターカ
ートリッジの内層と外層とで接着にむらが生じないよう
に注意が必要である。
【0042】前記加熱を行う場合、フィルターカートリ
ッジの上流側から下流側にかけて(例えば濾液をフィル
ターカートリッジの外側から内側に流す場合にはフィル
ターカートリッジの外側から内側にかけて)、加熱の程
度を調整して接着の程度に勾配を付けてもよい。例え
ば、上流側の接着を弱くして、下流側の接着を強くする
と、表面閉塞がより起こりにくくなり、かつ粒子の濾液
側への脱落がない優れたフィルターカートリッジが得ら
れる。
ッジの上流側から下流側にかけて(例えば濾液をフィル
ターカートリッジの外側から内側に流す場合にはフィル
ターカートリッジの外側から内側にかけて)、加熱の程
度を調整して接着の程度に勾配を付けてもよい。例え
ば、上流側の接着を弱くして、下流側の接着を強くする
と、表面閉塞がより起こりにくくなり、かつ粒子の濾液
側への脱落がない優れたフィルターカートリッジが得ら
れる。
【0043】フィルターカートリッジの濾過精度は、ト
ラバースガイドの綾振り速度とボビンの回転速度の比率
を調整して巻き付けパターンを変えることによっても変
更することができる。なお、有孔筒状体2に帯状不織布
9を巻き付ける際の前記ワインド数は極めて正確である
必要があるため、トラバースガイドの移動量とボビンの
回転数をギヤ等で連携させて、この値が狂わないように
留意する必要がある。そして、帯状不織布を有孔筒状体
2の外径の1.5倍〜3倍程度の外径まで巻き付けてフ
ィルターカートリッジ形状にする。
ラバースガイドの綾振り速度とボビンの回転速度の比率
を調整して巻き付けパターンを変えることによっても変
更することができる。なお、有孔筒状体2に帯状不織布
9を巻き付ける際の前記ワインド数は極めて正確である
必要があるため、トラバースガイドの移動量とボビンの
回転数をギヤ等で連携させて、この値が狂わないように
留意する必要がある。そして、帯状不織布を有孔筒状体
2の外径の1.5倍〜3倍程度の外径まで巻き付けてフ
ィルターカートリッジ形状にする。
【0044】前記帯状不織布の幅は、使用する不織布の
目付によっても異なるが、0.5cm〜40cmが好ま
しい。この幅が0.5cm未満であると、不織布が切断
する恐れがあり、帯状不織布を綾状に巻き付ける際の張
力の調整が難しくなり、同じ空隙率のフィルターカート
リッジを作る場合には巻き付け時間が長くなり生産性が
低下する。前記幅が40cmを超えると、トラバースガ
イドを始めとするワインダーの糸道での摩擦が大きくな
ったり、あるいは収束された不織布の大きさが不揃いに
なりやすくなる。
目付によっても異なるが、0.5cm〜40cmが好ま
しい。この幅が0.5cm未満であると、不織布が切断
する恐れがあり、帯状不織布を綾状に巻き付ける際の張
力の調整が難しくなり、同じ空隙率のフィルターカート
リッジを作る場合には巻き付け時間が長くなり生産性が
低下する。前記幅が40cmを超えると、トラバースガ
イドを始めとするワインダーの糸道での摩擦が大きくな
ったり、あるいは収束された不織布の大きさが不揃いに
なりやすくなる。
【0045】前記帯状不織布の目付、すなわち不織布単
位面積当たり重量は、5〜200g/m2が好ましい。
この値が5g/m2未満であると、繊維量が少なくなる
ために、不織布のむらが大きくなったり、不織布の強度
が低下し、あるいは繊維交点の熱接着が難しくなること
がある。一方、この値が200g/m2を超えると、帯
状不織布の剛性が大きくなりすぎるために、有孔筒状体
に綾状に巻き付けにくくなる。
位面積当たり重量は、5〜200g/m2が好ましい。
この値が5g/m2未満であると、繊維量が少なくなる
ために、不織布のむらが大きくなったり、不織布の強度
が低下し、あるいは繊維交点の熱接着が難しくなること
がある。一方、この値が200g/m2を超えると、帯
状不織布の剛性が大きくなりすぎるために、有孔筒状体
に綾状に巻き付けにくくなる。
【0046】前記帯状不織布の幅の上限は目付によって
異なり、帯状不織布の幅(cm)×目付(g/m2)の
値が200cm・g/m2以下であることが好ましい。
この値が200cm・g/m2を超えると、帯状不織布
の剛性が大きくなりすぎるために、後に有孔筒状体に綾
状に巻き付けにくくなり、更に束ねた時に太くなりすぎ
るために密に巻き付けることが難しくなる。
異なり、帯状不織布の幅(cm)×目付(g/m2)の
値が200cm・g/m2以下であることが好ましい。
この値が200cm・g/m2を超えると、帯状不織布
の剛性が大きくなりすぎるために、後に有孔筒状体に綾
状に巻き付けにくくなり、更に束ねた時に太くなりすぎ
るために密に巻き付けることが難しくなる。
【0047】前記帯状不織布としては、繊維交点の少な
くとも一部が熱接着されている長繊維不織布、メルトブ
ロー不織布、あるいはそれらの積層不織布が好ましい。
この中でも、前記長繊維不織布が好ましい。前記長繊維
不織布としては、特にスパンボンド法により得られた不
織布が好ましい。
くとも一部が熱接着されている長繊維不織布、メルトブ
ロー不織布、あるいはそれらの積層不織布が好ましい。
この中でも、前記長繊維不織布が好ましい。前記長繊維
不織布としては、特にスパンボンド法により得られた不
織布が好ましい。
【0048】スパンボンド法はノズルから吐出された熱
可塑性繊維をエアーガン等で吸引延伸し、コンベアの上
に展開した後、熱接着する不織布製造技術である。スパ
ンボンド法で得られた熱可塑性樹脂からなる長繊維不織
布は、図3に示すように繊維方向が機械方向に揃ってい
るため、繊維15で構成される孔が細長くなり、通過粒
子14の最大径が小さくなる。本発明の場合には、フィ
ルターカートリッジ巻き取り時の加熱により、繊維交点
16及び帯状不織布の交点が強固に接着しているため、
その効果が更に顕著なものとなる。
可塑性繊維をエアーガン等で吸引延伸し、コンベアの上
に展開した後、熱接着する不織布製造技術である。スパ
ンボンド法で得られた熱可塑性樹脂からなる長繊維不織
布は、図3に示すように繊維方向が機械方向に揃ってい
るため、繊維15で構成される孔が細長くなり、通過粒
子14の最大径が小さくなる。本発明の場合には、フィ
ルターカートリッジ巻き取り時の加熱により、繊維交点
16及び帯状不織布の交点が強固に接着しているため、
その効果が更に顕著なものとなる。
【0049】それに対して、カード法等で得られた短繊
維不織布の場合、図4に示すように繊維方向が一定では
ないので、繊維17で構成される孔は円あるいは正方形
に近い形となり、スパンボンド法等により作られた長繊
維不織布と繊維径及び空隙率が同じであっても、通過粒
子14の最大径が大きくなる。濾材の通水性は繊維径が
同じであれば空隙率でほぼ決まるため、スパンボンド法
等により作られた長繊維不織布を使うことにより、通水
性に優れたフィルターカートリッジが得られるのであ
る。
維不織布の場合、図4に示すように繊維方向が一定では
ないので、繊維17で構成される孔は円あるいは正方形
に近い形となり、スパンボンド法等により作られた長繊
維不織布と繊維径及び空隙率が同じであっても、通過粒
子14の最大径が大きくなる。濾材の通水性は繊維径が
同じであれば空隙率でほぼ決まるため、スパンボンド法
等により作られた長繊維不織布を使うことにより、通水
性に優れたフィルターカートリッジが得られるのであ
る。
【0050】上記の効果は接着剤等濾材の孔を塞ぐよう
なバインダーを使用した場合には小さくなるため、セル
ローススパンボンド不織布の使用は好ましくない。ま
た、セルローススパンボンド不織布を使用すると、不織
布の強度が弱くなるため、フィルターの目詰まり等の原
因で濾過圧力が上がった場合には繊維で構成される孔が
変形しやすくなるという問題がある。
なバインダーを使用した場合には小さくなるため、セル
ローススパンボンド不織布の使用は好ましくない。ま
た、セルローススパンボンド不織布を使用すると、不織
布の強度が弱くなるため、フィルターの目詰まり等の原
因で濾過圧力が上がった場合には繊維で構成される孔が
変形しやすくなるという問題がある。
【0051】本発明のフィルターカートリッジでは、先
述のように帯状不織布を加熱する際に、熱接着された繊
維交点が生じる場合があるが、帯状不織布が前記の長繊
維不織布、メルトブロー不織布、あるいはそれらの積層
不織布である場合には、既に帯状不織布が熱接着された
繊維交点を有する。前記繊維交点により濾材を構成する
繊維の位置が固定するため、繊維で構成される不織布の
孔は、フィルターカートリッジにかかる濾過圧力が上が
った場合にも目開きを生じることが殆どない。また、繊
維が脱落したり、フィルターカートリッジが変形するこ
とも殆どない。
述のように帯状不織布を加熱する際に、熱接着された繊
維交点が生じる場合があるが、帯状不織布が前記の長繊
維不織布、メルトブロー不織布、あるいはそれらの積層
不織布である場合には、既に帯状不織布が熱接着された
繊維交点を有する。前記繊維交点により濾材を構成する
繊維の位置が固定するため、繊維で構成される不織布の
孔は、フィルターカートリッジにかかる濾過圧力が上が
った場合にも目開きを生じることが殆どない。また、繊
維が脱落したり、フィルターカートリッジが変形するこ
とも殆どない。
【0052】更に、前記帯状不織布同士もしくは構成繊
維同士が熱接着しているため、本発明のフィルターカー
トリッジは、耐溶媒性が優れる。例えば、従来のポリプ
ロピレン紡績糸から作られた熱接着のないフィルターカ
ートリッジは、キシレン等の有機溶媒で長時間使用する
と、フィルターカートリッジが膨潤して濾過精度が変化
したり、圧力に対する耐性が減る場合がある。それに対
して、例えば高密度ポリエチレン/ポリプロピレンスパ
ンボンド不織布を帯状不織布として使用し、帯状不織布
同士の接点もしくは交点を熱接着した本発明のフィルタ
ーカートリッジは、キシレン等の有機溶媒で長時間使用
が可能となる。
維同士が熱接着しているため、本発明のフィルターカー
トリッジは、耐溶媒性が優れる。例えば、従来のポリプ
ロピレン紡績糸から作られた熱接着のないフィルターカ
ートリッジは、キシレン等の有機溶媒で長時間使用する
と、フィルターカートリッジが膨潤して濾過精度が変化
したり、圧力に対する耐性が減る場合がある。それに対
して、例えば高密度ポリエチレン/ポリプロピレンスパ
ンボンド不織布を帯状不織布として使用し、帯状不織布
同士の接点もしくは交点を熱接着した本発明のフィルタ
ーカートリッジは、キシレン等の有機溶媒で長時間使用
が可能となる。
【0053】前記長繊維不織布に使用される長繊維の平
均繊維径は、フィルターカートリッジの用途や樹脂の種
類によって異なるので一概には規定しがたいが、9〜6
80μmが望ましい。平均繊維径が680μmを超える
と、単に連続糸を束ねたものを用いる場合との差がなく
なり、長繊維不織布を用いる意味がなくなる。また平均
繊維径を9μm以上とすることにより十分な不織布強度
を得ることができ、作られたフィルターカートリッジの
強度も大きくなり好ましい。また、現行のスパンボンド
法で平均繊維径9μm未満の繊維を紡糸しようとする場
合、使用されるノズルの加工性や可紡性が悪くなり、結
果として製造されたスパンボンド不織布の価格が高くな
ることがある。
均繊維径は、フィルターカートリッジの用途や樹脂の種
類によって異なるので一概には規定しがたいが、9〜6
80μmが望ましい。平均繊維径が680μmを超える
と、単に連続糸を束ねたものを用いる場合との差がなく
なり、長繊維不織布を用いる意味がなくなる。また平均
繊維径を9μm以上とすることにより十分な不織布強度
を得ることができ、作られたフィルターカートリッジの
強度も大きくなり好ましい。また、現行のスパンボンド
法で平均繊維径9μm未満の繊維を紡糸しようとする場
合、使用されるノズルの加工性や可紡性が悪くなり、結
果として製造されたスパンボンド不織布の価格が高くな
ることがある。
【0054】前記長繊維不織布の構成繊維は必ずしも円
形断面である必要はなく、異型断面糸を使用することも
できる。その場合、微小粒子の捕集はフィルターの表面
積が大きいほど多くなるため、円形断面の繊維を使う場
合よりも同一の通液性で高精度のフィルターカートリッ
ジを作ることができる。長繊維不織布の繊維交点の接着
方法としては、前記熱接着法が好適に用いられ、中でも
熱エンボスロールを用いる方法が好ましい。
形断面である必要はなく、異型断面糸を使用することも
できる。その場合、微小粒子の捕集はフィルターの表面
積が大きいほど多くなるため、円形断面の繊維を使う場
合よりも同一の通液性で高精度のフィルターカートリッ
ジを作ることができる。長繊維不織布の繊維交点の接着
方法としては、前記熱接着法が好適に用いられ、中でも
熱エンボスロールを用いる方法が好ましい。
【0055】前記帯状不織布がメルトブロー不織布の場
合、メルトブロー不織布は前記長繊維不織布よりも細繊
度であり、地合を均一にすることが容易であるため、得
られるフィルターカートリッジの濾過精度を高精度にす
ることができる。前記メルトブロー不織布の繊維の平均
繊維径は、フィルターカートリッジの用途や樹脂の種類
によって異なるが、0.5〜1000μm、好ましくは
1〜50μmが望ましい。平均繊維径が0.5μm未満
の場合、不織布が製造しにくく、得られるフィルターカ
ートリッジのコストが高くなるおそれがあり、平均繊維
径が1000μmを超えると繊維径の分布が広がり得ら
れる不織布の地合が悪くなる。また、平均繊維径が50
μmを超えると、隣接する繊維同士が余熱で接着するこ
とがあるが、本発明の効果を妨げない範囲であれば特に
問題とならない。
合、メルトブロー不織布は前記長繊維不織布よりも細繊
度であり、地合を均一にすることが容易であるため、得
られるフィルターカートリッジの濾過精度を高精度にす
ることができる。前記メルトブロー不織布の繊維の平均
繊維径は、フィルターカートリッジの用途や樹脂の種類
によって異なるが、0.5〜1000μm、好ましくは
1〜50μmが望ましい。平均繊維径が0.5μm未満
の場合、不織布が製造しにくく、得られるフィルターカ
ートリッジのコストが高くなるおそれがあり、平均繊維
径が1000μmを超えると繊維径の分布が広がり得ら
れる不織布の地合が悪くなる。また、平均繊維径が50
μmを超えると、隣接する繊維同士が余熱で接着するこ
とがあるが、本発明の効果を妨げない範囲であれば特に
問題とならない。
【0056】また、前記帯状不織布として、前記長繊維
不織布とメルトブロー不織布を少なくとも2層以上に積
層した不織布を使用してもよい。この場合には前記長繊
維不織布とメルトブロー不織布の利点を共に活かすこと
ができる。不織布の粒子捕集性能はメルトブロー不織布
の繊維径に大きく影響されるため、フィルターカートリ
ッジを高精度にする場合には特に好ましい。
不織布とメルトブロー不織布を少なくとも2層以上に積
層した不織布を使用してもよい。この場合には前記長繊
維不織布とメルトブロー不織布の利点を共に活かすこと
ができる。不織布の粒子捕集性能はメルトブロー不織布
の繊維径に大きく影響されるため、フィルターカートリ
ッジを高精度にする場合には特に好ましい。
【0057】本発明のフィルターカートリッジの濾材の
空隙率は65〜85%の範囲であることが好ましい。こ
の値が65%よりも小さくなると、繊維密度が高くなり
すぎるために通液性が低下してくる。逆に、この値が8
5%よりも大きくなると、フィルターカートリッジ強度
が低下し、濾過圧力が高い場合にフィルターカートリッ
ジが変形する等の問題が生じ易くなる。
空隙率は65〜85%の範囲であることが好ましい。こ
の値が65%よりも小さくなると、繊維密度が高くなり
すぎるために通液性が低下してくる。逆に、この値が8
5%よりも大きくなると、フィルターカートリッジ強度
が低下し、濾過圧力が高い場合にフィルターカートリッ
ジが変形する等の問題が生じ易くなる。
【0058】なお、本発明において、フィルターカート
リッジの端面は、熱接着等により平滑化すると更に好ま
しい。フィルターカートリッジ両端部を構成する帯状不
織布を熱、溶媒、超音波等により溶かした後、平滑な端
面となるように形を整えつつ固化することで平滑化され
る。本発明では熱可塑性繊維からなる帯状不織布を使用
しているので、熱を使う方法が好ましい。この加工をす
ると、フィルターカートリッジ両端部に平滑な端面シー
ル部が形成されるため、シール性が向上して好ましい。
リッジの端面は、熱接着等により平滑化すると更に好ま
しい。フィルターカートリッジ両端部を構成する帯状不
織布を熱、溶媒、超音波等により溶かした後、平滑な端
面となるように形を整えつつ固化することで平滑化され
る。本発明では熱可塑性繊維からなる帯状不織布を使用
しているので、熱を使う方法が好ましい。この加工をす
ると、フィルターカートリッジ両端部に平滑な端面シー
ル部が形成されるため、シール性が向上して好ましい。
【0059】
【実施例】以下実施例、比較例により、本発明を更に詳
細に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、各例においてワインダーは以下に記
載するものを用い、また濾過材の物性や濾過性能等の評
価は以下に記載する方法で行った。
細に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、各例においてワインダーは以下に記
載するものを用い、また濾過材の物性や濾過性能等の評
価は以下に記載する方法で行った。
【0060】(ワインダーとワインド数)図2のような
装置を使用した。トラバース幅(図2のS−E間)を2
50mmにし、トラバースガイド(図2の4)の孔の径
を5mmにした。ボビンの初速度を400rpmに、不
織布の張力を1.5Nに設定した。また、ワインド数、
すなわち帯状不織布を有孔筒状体一端から他端までに巻
き取る回数は、トラバースガイドの往復運動と有孔筒状
体の回転運動を適当な歯数のギア数枚で連動させること
により調整した。
装置を使用した。トラバース幅(図2のS−E間)を2
50mmにし、トラバースガイド(図2の4)の孔の径
を5mmにした。ボビンの初速度を400rpmに、不
織布の張力を1.5Nに設定した。また、ワインド数、
すなわち帯状不織布を有孔筒状体一端から他端までに巻
き取る回数は、トラバースガイドの往復運動と有孔筒状
体の回転運動を適当な歯数のギア数枚で連動させること
により調整した。
【0061】(不織布の目付及び厚さ)評価に供される
不織布から面積が500cm2となるように不織布を切
り取り、その重量を測定して1m2当たりの重量(g)
に換算して目付とした。また、切り取った不織布の厚さ
を任意に12点測定し、その12点の値の最大値と最小
値を除いた10点の平均値をその不織布の厚さとした。
各点の厚さの測定は、(株)東洋精機製作所製の「デジ
シックネステスター(商品名)」を使用して、荷重19
6Pa、測定速度2mm/secの条件で測定した。
不織布から面積が500cm2となるように不織布を切
り取り、その重量を測定して1m2当たりの重量(g)
に換算して目付とした。また、切り取った不織布の厚さ
を任意に12点測定し、その12点の値の最大値と最小
値を除いた10点の平均値をその不織布の厚さとした。
各点の厚さの測定は、(株)東洋精機製作所製の「デジ
シックネステスター(商品名)」を使用して、荷重19
6Pa、測定速度2mm/secの条件で測定した。
【0062】(不織布の平均繊維径)評価に供される不
織布から無作為に5カ所をサンプリングしてそれらを走
査型電子顕微鏡で撮影し、1カ所につき20本の繊維を
無作為に選んでそれらの繊維径を測定し、その平均値を
その不織布の平均繊維径(μm)とした。
織布から無作為に5カ所をサンプリングしてそれらを走
査型電子顕微鏡で撮影し、1カ所につき20本の繊維を
無作為に選んでそれらの繊維径を測定し、その平均値を
その不織布の平均繊維径(μm)とした。
【0063】(フィルターカートリッジの濾材の空隙
率)フィルターカートリッジの外径、内径、長さ、重量
を測定し、次式を使って空隙率を求めた。なお、濾材そ
のもの(フィルターカートリッジから有孔筒状体を取り
去った部分)の空隙率を求めるため、内径の値には有孔
筒状体の外径を使用し、重量の値にはフィルターカート
リッジの重量から有孔筒状体の重量を引いた値を用い
た。 (濾材の見かけ体積)=π{(濾材の外径)2−(濾材
の内径)2}×(濾材の長さ)/4 (濾材の真体積)=(濾材の重量)/(濾材の原料の比
重) (濾材の空隙率)={1−(濾材の真体積)/濾材の見
かけ体積)}×100%
率)フィルターカートリッジの外径、内径、長さ、重量
を測定し、次式を使って空隙率を求めた。なお、濾材そ
のもの(フィルターカートリッジから有孔筒状体を取り
去った部分)の空隙率を求めるため、内径の値には有孔
筒状体の外径を使用し、重量の値にはフィルターカート
リッジの重量から有孔筒状体の重量を引いた値を用い
た。 (濾材の見かけ体積)=π{(濾材の外径)2−(濾材
の内径)2}×(濾材の長さ)/4 (濾材の真体積)=(濾材の重量)/(濾材の原料の比
重) (濾材の空隙率)={1−(濾材の真体積)/濾材の見
かけ体積)}×100%
【0064】(初期捕集粒径、初期圧力損失、0.2M
Pa時捕集粒径、0.2MPa時捕集量、0.2MPa
時収縮) 循環式濾過性能試験機のハウジング(透明なもの)にフ
ィルターカートリッジ1つを取り付け、ポンプで流量を
毎分30dm3に調節して通水循環する。この時のハウ
ジング前後の圧力損失を初期圧力損失とした。また、こ
の時のフィルターカートリッジ外観を写真撮影した。次
に循環している水にJIS Z 8901に定められた
試験用粉体Iの7種(JIS7種と略す。中位径:27
〜31μm)を毎分0.2g/minで連続添加し、添
加開始から5分後に原液と初期濾液を採取し、適当な倍
率で希釈した後にそれぞれの液に含まれる粒子の数を光
遮断式粒子検出器を用いて計測して初期捕集効率を算出
した。更にその値を内挿して、捕集効率80%を示す粒
径を求め、初期捕集粒径とした。更に継続してJIS7
種を添加し、ハウジング前後の圧力損失が0.2MPa
になった時点で、原液と0.2MPa時濾液を採取し、
同様に捕集効率と捕集粒径を算出し、それぞれを0.2
MPa時捕集効率、0.2MPa時捕集粒径とした。な
お、圧力損失が0.2MPaになった時点でのケーク添
加量を捕集量とした。更に継続してJIS7種を添加
し、ハウジング前後の圧力損失が0.5MPaになった
時点のフィルターカートリッジ外観を先ほどと同じ条件
(撮影距離や倍率等)で写真撮影した。そして、2枚の
写真に写ったフィルターカートリッジの外径を画像解析
で測定し、その収縮率が5%未満のものを○、5%以上
10%未満のものを△、10%以上のものを×として判
断した。
Pa時捕集粒径、0.2MPa時捕集量、0.2MPa
時収縮) 循環式濾過性能試験機のハウジング(透明なもの)にフ
ィルターカートリッジ1つを取り付け、ポンプで流量を
毎分30dm3に調節して通水循環する。この時のハウ
ジング前後の圧力損失を初期圧力損失とした。また、こ
の時のフィルターカートリッジ外観を写真撮影した。次
に循環している水にJIS Z 8901に定められた
試験用粉体Iの7種(JIS7種と略す。中位径:27
〜31μm)を毎分0.2g/minで連続添加し、添
加開始から5分後に原液と初期濾液を採取し、適当な倍
率で希釈した後にそれぞれの液に含まれる粒子の数を光
遮断式粒子検出器を用いて計測して初期捕集効率を算出
した。更にその値を内挿して、捕集効率80%を示す粒
径を求め、初期捕集粒径とした。更に継続してJIS7
種を添加し、ハウジング前後の圧力損失が0.2MPa
になった時点で、原液と0.2MPa時濾液を採取し、
同様に捕集効率と捕集粒径を算出し、それぞれを0.2
MPa時捕集効率、0.2MPa時捕集粒径とした。な
お、圧力損失が0.2MPaになった時点でのケーク添
加量を捕集量とした。更に継続してJIS7種を添加
し、ハウジング前後の圧力損失が0.5MPaになった
時点のフィルターカートリッジ外観を先ほどと同じ条件
(撮影距離や倍率等)で写真撮影した。そして、2枚の
写真に写ったフィルターカートリッジの外径を画像解析
で測定し、その収縮率が5%未満のものを○、5%以上
10%未満のものを△、10%以上のものを×として判
断した。
【0065】(濾材の脱落と初期濾液の泡立ち)循環式
濾過性能試験機のハウジング(透明なもの)にフィルタ
ーカートリッジ1つを取り付け、ポンプで流量を毎分3
0dm3に調節して通水し、初期(液の流れ始めから)
の濾液を1dm3採取する。その濾液0.1dm3を、孔
径0.8μm、5mm角の罫線入り、黒色のニトロセル
ロースメンブレン濾紙で濾過して顕微鏡観察し、濾紙か
ら任意に選んだ5mm角の領域に濾材構成繊維が5つ以
上見られる場合を×、1〜4個見られる場合を△、1個
未満の場合を○として評価した(n=2の平均)。ま
た、濾液0.05dm3を容量0.1dm3の比色びんに
入れて激しく撹拌し、撹拌停止から10秒後の液に、直
径1mm以上の泡が5つ以上見られる場合を×、1〜4
個見られる場合を△、1個未満の場合を○として評価し
た(n=2の平均)。
濾過性能試験機のハウジング(透明なもの)にフィルタ
ーカートリッジ1つを取り付け、ポンプで流量を毎分3
0dm3に調節して通水し、初期(液の流れ始めから)
の濾液を1dm3採取する。その濾液0.1dm3を、孔
径0.8μm、5mm角の罫線入り、黒色のニトロセル
ロースメンブレン濾紙で濾過して顕微鏡観察し、濾紙か
ら任意に選んだ5mm角の領域に濾材構成繊維が5つ以
上見られる場合を×、1〜4個見られる場合を△、1個
未満の場合を○として評価した(n=2の平均)。ま
た、濾液0.05dm3を容量0.1dm3の比色びんに
入れて激しく撹拌し、撹拌停止から10秒後の液に、直
径1mm以上の泡が5つ以上見られる場合を×、1〜4
個見られる場合を△、1個未満の場合を○として評価し
た(n=2の平均)。
【0066】(有機溶媒での膨潤試験)容積3dm3の
密閉容器中に酢酸エチルと試験するフィルターカートリ
ッジを入れて、フィルターカートリッジに酢酸エチルを
浸漬させる。その密閉容器を還流しながら50℃で24
時間加熱する。加熱停止直後にフィルターカートリッジ
を取り出し、膨潤後のフィルターカートリッジの外径を
測定して元の外径と比較する。その膨潤率を (膨潤率)={(膨潤後の外径)−(元の外径)}/
(元の外径)×100% で定義し、その膨潤率が5%未満であれば○、5%以上
で10%未満であれば△、10%以上であれば×として
評価した。また、酢酸エチルに変えて、キシレンでも同
様の試験を行った。
密閉容器中に酢酸エチルと試験するフィルターカートリ
ッジを入れて、フィルターカートリッジに酢酸エチルを
浸漬させる。その密閉容器を還流しながら50℃で24
時間加熱する。加熱停止直後にフィルターカートリッジ
を取り出し、膨潤後のフィルターカートリッジの外径を
測定して元の外径と比較する。その膨潤率を (膨潤率)={(膨潤後の外径)−(元の外径)}/
(元の外径)×100% で定義し、その膨潤率が5%未満であれば○、5%以上
で10%未満であれば△、10%以上であれば×として
評価した。また、酢酸エチルに変えて、キシレンでも同
様の試験を行った。
【0067】(実施例1)不織布として、スパンボンド
法により得られた、目付22g/m2、厚さ200μ
m、平均繊維径17μmであり、繊維交点が熱エンボス
ロールで熱圧着されたポリプロピレン(融点165℃)
製長繊維不織布を使用した。その長繊維不織布を幅50
mmにスリットして帯状不織布とした。また、有孔筒状
体として、内径30mm、外径34mm、長さ250m
mであり、6mm角の穴が180個開けられているポリ
プロピレン製の射出成型品を使用した。図2に示す装置
を使い、エアヒーター13から出る熱風を15Nm3/
min、180℃に設定した。そして、帯状不織布を、
有孔筒状体にワインド数3.2917で外径60mmに
なるまで巻き付けて、図1に示すようなフィルターカー
トリッジを得た。評価結果は表1に示した。得られたフ
ィルターカートリッジには、泡立ちや濾材脱落がなく、
かつ圧力損失が小さく、圧力上昇時の捕集粒径の変化が
殆どなかった。
法により得られた、目付22g/m2、厚さ200μ
m、平均繊維径17μmであり、繊維交点が熱エンボス
ロールで熱圧着されたポリプロピレン(融点165℃)
製長繊維不織布を使用した。その長繊維不織布を幅50
mmにスリットして帯状不織布とした。また、有孔筒状
体として、内径30mm、外径34mm、長さ250m
mであり、6mm角の穴が180個開けられているポリ
プロピレン製の射出成型品を使用した。図2に示す装置
を使い、エアヒーター13から出る熱風を15Nm3/
min、180℃に設定した。そして、帯状不織布を、
有孔筒状体にワインド数3.2917で外径60mmに
なるまで巻き付けて、図1に示すようなフィルターカー
トリッジを得た。評価結果は表1に示した。得られたフ
ィルターカートリッジには、泡立ちや濾材脱落がなく、
かつ圧力損失が小さく、圧力上昇時の捕集粒径の変化が
殆どなかった。
【0068】(実施例2)不織布として、スパンボンド
法により得られた、目付22g/m2、厚さ200μ
m、平均繊維径17μmであり、繊維交点が熱エンボス
ロールで熱圧着された、高密度ポリエチレン(融点13
5℃)/ポリプロピレン(融点165℃)製の鞘芯型複
合繊維の長繊維不織布を使用した。その長繊維不織布を
幅50mmにスリットして帯状不織布とした。また、有
孔筒状体として、内径30mm、外径34mm、長さ2
50mmであり、6mm角の穴が180個開けられてい
るポリプロピレン製の射出成型品を使用した。そして図
2に示す装置を使い、エアヒーター13から出る熱風を
15Nm3/min、140℃に設定した。そして、帯
状不織布を、有孔筒状体にワインド数3.2917で外
径60mmになるまで巻き付けて、図1に示すようなフ
ィルターカートリッジを得た。評価結果は表1に示し
た。得られたフィルターカートリッジは、実施例1以上
に圧力損失が小さく、圧力上昇時の捕集粒径の変化が殆
ど見られなかった。
法により得られた、目付22g/m2、厚さ200μ
m、平均繊維径17μmであり、繊維交点が熱エンボス
ロールで熱圧着された、高密度ポリエチレン(融点13
5℃)/ポリプロピレン(融点165℃)製の鞘芯型複
合繊維の長繊維不織布を使用した。その長繊維不織布を
幅50mmにスリットして帯状不織布とした。また、有
孔筒状体として、内径30mm、外径34mm、長さ2
50mmであり、6mm角の穴が180個開けられてい
るポリプロピレン製の射出成型品を使用した。そして図
2に示す装置を使い、エアヒーター13から出る熱風を
15Nm3/min、140℃に設定した。そして、帯
状不織布を、有孔筒状体にワインド数3.2917で外
径60mmになるまで巻き付けて、図1に示すようなフ
ィルターカートリッジを得た。評価結果は表1に示し
た。得られたフィルターカートリッジは、実施例1以上
に圧力損失が小さく、圧力上昇時の捕集粒径の変化が殆
ど見られなかった。
【0069】(実施例3)不織布として、目付22g/
m2、厚さ200μm、平均繊維径2μmであり、プロ
ピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体(融点
135℃)/ポリプロピレン(融点165℃)製の鞘芯
型複合繊維のメルトブロー不織布を使用した。そのメル
トブロー不織布を幅50mmにスリットして帯状不織布
とした。また、有孔筒状体として、内径30mm、外径
34mm、長さ250mmであり、6mm角の穴が18
0個開けられているポリプロピレン製の射出成型品を使
用した。そして図2に示す装置を使い、エアヒーター1
3から出る熱風を15Nm3/min、140℃に設定
した。そして、帯状不織布を、有孔筒状体にワインド数
3.2917で外径60mmになるまで巻き付けて、図
1に示すようなフィルターカートリッジを得た。評価結
果は表1に示した。得られたフィルターカートリッジ
は、実施例2と比較して、初期捕集粒径が小さいもので
あった。
m2、厚さ200μm、平均繊維径2μmであり、プロ
ピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体(融点
135℃)/ポリプロピレン(融点165℃)製の鞘芯
型複合繊維のメルトブロー不織布を使用した。そのメル
トブロー不織布を幅50mmにスリットして帯状不織布
とした。また、有孔筒状体として、内径30mm、外径
34mm、長さ250mmであり、6mm角の穴が18
0個開けられているポリプロピレン製の射出成型品を使
用した。そして図2に示す装置を使い、エアヒーター1
3から出る熱風を15Nm3/min、140℃に設定
した。そして、帯状不織布を、有孔筒状体にワインド数
3.2917で外径60mmになるまで巻き付けて、図
1に示すようなフィルターカートリッジを得た。評価結
果は表1に示した。得られたフィルターカートリッジ
は、実施例2と比較して、初期捕集粒径が小さいもので
あった。
【0070】(実施例4)スパンボンド長繊維不織布と
して、目付12g/m2、平均繊維径17μmであり、
繊維交点が熱エンボスロールで熱圧着された、高密度ポ
リエチレン(融点135℃)/ポリプロピレン(融点1
65℃)製の鞘芯型複合スパンボンド長繊維不織布を使
用した。また、メルトブロー不織布として、目付10g
/m2、平均繊維径2μmのポリプロピレン(融点16
5℃)製のメルトブロー不織布を使用した。そして、ス
パンボンド長繊維不織布/メルトブロー不織布/スパン
ボンド長繊維不織布を3枚積層し、熱エンボスロールで
熱圧着してSMS(スパンボンド/メルトブロー/スパ
ンボンド)不織布を得た。そのSMS不織布を幅50m
mにスリットして帯状不織布とした。また、有孔筒状体
として、内径30mm、外径34mm、長さ250mm
であり、6mm角の穴が180個開けられているポリプ
ロピレン製の射出成型品を使用した。そして図2に示す
装置を使い、エアヒーター13から出る熱風を15Nm
3/min、140℃に設定した。そして、帯状不織布
を、有孔筒状体にワインド数3.2917で外径60m
mになるまで巻き付けて、図1に示すようなフィルター
カートリッジを得た。評価結果は表1に示した。得られ
たフィルターカートリッジは、実施例3と比較して、初
期圧力損失が小さく、捕集量が多いものであった。
して、目付12g/m2、平均繊維径17μmであり、
繊維交点が熱エンボスロールで熱圧着された、高密度ポ
リエチレン(融点135℃)/ポリプロピレン(融点1
65℃)製の鞘芯型複合スパンボンド長繊維不織布を使
用した。また、メルトブロー不織布として、目付10g
/m2、平均繊維径2μmのポリプロピレン(融点16
5℃)製のメルトブロー不織布を使用した。そして、ス
パンボンド長繊維不織布/メルトブロー不織布/スパン
ボンド長繊維不織布を3枚積層し、熱エンボスロールで
熱圧着してSMS(スパンボンド/メルトブロー/スパ
ンボンド)不織布を得た。そのSMS不織布を幅50m
mにスリットして帯状不織布とした。また、有孔筒状体
として、内径30mm、外径34mm、長さ250mm
であり、6mm角の穴が180個開けられているポリプ
ロピレン製の射出成型品を使用した。そして図2に示す
装置を使い、エアヒーター13から出る熱風を15Nm
3/min、140℃に設定した。そして、帯状不織布
を、有孔筒状体にワインド数3.2917で外径60m
mになるまで巻き付けて、図1に示すようなフィルター
カートリッジを得た。評価結果は表1に示した。得られ
たフィルターカートリッジは、実施例3と比較して、初
期圧力損失が小さく、捕集量が多いものであった。
【0071】(比較例1)通常の溶融紡糸法を用いて平
均繊維径17μm、カット長51mm、捲縮数14のポ
リプロピレンの短繊維を作り、それを紡績して直径2m
mの紡績糸を得た。その紡績糸を、ワインド数3.29
17で、実施例1と同じ有孔筒状体に巻き取ってフィル
ターカートリッジ形状とした。その両端面を表面温度1
75℃の熱板で5秒間加熱して溶着しフィルターカート
リッジとした。評価結果は表1に示した。このフィルタ
ーカートリッジは端面に凹凸が多く、端面のシール性に
劣る物であった。また、その初期捕集粒径が実施例1よ
りも大きいにも係わらず、圧力損失は実施例1や2と比
較して大きく、通液性に劣るものであった。また、濾液
には泡立ちや脱落した濾材が見られ、フィルターとして
は好ましいものではなかった。
均繊維径17μm、カット長51mm、捲縮数14のポ
リプロピレンの短繊維を作り、それを紡績して直径2m
mの紡績糸を得た。その紡績糸を、ワインド数3.29
17で、実施例1と同じ有孔筒状体に巻き取ってフィル
ターカートリッジ形状とした。その両端面を表面温度1
75℃の熱板で5秒間加熱して溶着しフィルターカート
リッジとした。評価結果は表1に示した。このフィルタ
ーカートリッジは端面に凹凸が多く、端面のシール性に
劣る物であった。また、その初期捕集粒径が実施例1よ
りも大きいにも係わらず、圧力損失は実施例1や2と比
較して大きく、通液性に劣るものであった。また、濾液
には泡立ちや脱落した濾材が見られ、フィルターとして
は好ましいものではなかった。
【0072】(比較例2)通常の溶融紡糸法を用いて平
均繊維径17μm、カット長51mm、捲縮数14のポ
リプロピレンの短繊維を作り、それを紡績して直径2m
mの紡績糸を得た。そして図2に示す装置を使い、エア
ヒーター13から出る熱風を15Nm3/min、18
0℃に設定した。そしてその紡績糸を、ワインド数3.
2917で、実施例1と同じ有孔筒状体に巻き取ってフ
ィルターカートリッジ形状とした。その両端面を表面温
度175℃の熱板で5秒間加熱し溶着してフィルターカ
ートリッジとした。評価結果は表1に示した。このフィ
ルターカートリッジは、比較例1と比べてそれほどの違
いはなかった。つまり、フィルターカートリッジに紡績
糸を使った場合には、帯状不織布を使った場合と比較し
て、エアヒーターで加熱する効果が小さかった。
均繊維径17μm、カット長51mm、捲縮数14のポ
リプロピレンの短繊維を作り、それを紡績して直径2m
mの紡績糸を得た。そして図2に示す装置を使い、エア
ヒーター13から出る熱風を15Nm3/min、18
0℃に設定した。そしてその紡績糸を、ワインド数3.
2917で、実施例1と同じ有孔筒状体に巻き取ってフ
ィルターカートリッジ形状とした。その両端面を表面温
度175℃の熱板で5秒間加熱し溶着してフィルターカ
ートリッジとした。評価結果は表1に示した。このフィ
ルターカートリッジは、比較例1と比べてそれほどの違
いはなかった。つまり、フィルターカートリッジに紡績
糸を使った場合には、帯状不織布を使った場合と比較し
て、エアヒーターで加熱する効果が小さかった。
【0073】(比較例3)エアヒーターを使用せず、加
熱無しで巻き取った他は実施例1と同じ方法でフィルタ
ーカートリッジを得た。評価結果は表1に示した。この
フィルターカートリッジは、圧力損失や、圧力上昇時の
捕集粒径の変化の点で、比較例1及び2よりも優れてい
たが、実施例1よりやや劣っていた。また、酢酸エチル
やキシレンで若干の膨潤が見られたため、これらの溶液
中での長時間の使用は難しいと考えられる。
熱無しで巻き取った他は実施例1と同じ方法でフィルタ
ーカートリッジを得た。評価結果は表1に示した。この
フィルターカートリッジは、圧力損失や、圧力上昇時の
捕集粒径の変化の点で、比較例1及び2よりも優れてい
たが、実施例1よりやや劣っていた。また、酢酸エチル
やキシレンで若干の膨潤が見られたため、これらの溶液
中での長時間の使用は難しいと考えられる。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明のフィルターカートリッジは、従
来の糸巻き型フィルターカートリッジと比べて、通液性
に優れたものである。また、従来の糸巻き型フィルター
に見られた泡立ちや濾材脱落がないという優れた特色を
有している。
来の糸巻き型フィルターカートリッジと比べて、通液性
に優れたものである。また、従来の糸巻き型フィルター
に見られた泡立ちや濾材脱落がないという優れた特色を
有している。
【図1】本発明のフィルターカートリッジの概観を示し
た斜視図である。
た斜視図である。
【図2】帯状不織布をエアヒーターで加熱しながら綾振
りで巻き取る様子を示した説明図である。
りで巻き取る様子を示した説明図である。
【図3】スパンボンド不織布の概念図である。
【図4】短繊維不織布の概念図である。
1 フィルターカートリッジ 2 有孔筒状体 3 収束した帯状不織布 4 トラバースガイド 5 トラバースカム 6 巻き上げアーム 7 巻き上げアームの軸 8 ボビン 9 帯状不織布 10 収束ガイド 11 テンションガイド 12 支点ガイド 13 エアヒーター 14 通過粒子 15 スパンボンド不織布の繊維 16 スパンボンド不織布の繊維の交点 17 短繊維からなる不織布の繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D019 AA03 BA13 BB02 BB03 BC13 BD03 CA03 CB02 CB06 DA02 DA03 4L047 AA14 AA27 AB03 AB10 BA09 BB09 CA05 CC12
Claims (6)
- 【請求項1】 熱可塑性繊維からなる帯状不織布を、有
孔筒状体に綾状に巻き付けてなるフィルターカートリッ
ジであって、巻き付けられた帯状不織布同士の接点もし
くは交点の少なくとも一部が熱接着していることを特徴
とするフィルターカートリッジ - 【請求項2】 帯状不織布を構成する繊維が、融点差1
0℃以上ある低融点樹脂と高融点樹脂からなる複合繊維
である請求項1記載のフィルターカートリッジ - 【請求項3】 帯状不織布が、繊維交点の少なくとも一
部が熱接着されている長繊維不織布である請求項1もし
くは2記載のフィルターカートリッジ - 【請求項4】 帯状不織布が、スパンボンド不織布であ
る請求項1〜3のいずれか1項記載のフィルターカート
リッジ - 【請求項5】 帯状不織布が、メルトブロー不織布であ
る請求項1または2記載のフィルターカートリッジ - 【請求項6】 帯状不織布が、繊維交点の少なくとも一
部が熱接着されている長繊維不織布と、メルトブロー不
織布とを少なくとも2層以上に積層した不織布である請
求項1〜3のいずれか1項記載のフィルターカートリッ
ジ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000148866A JP2001327817A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | フィルターカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000148866A JP2001327817A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | フィルターカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001327817A true JP2001327817A (ja) | 2001-11-27 |
Family
ID=18654823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000148866A Pending JP2001327817A (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | フィルターカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001327817A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150222A (ja) * | 2004-11-29 | 2006-06-15 | Daiwabo Co Ltd | 筒状フィルター及びその製造方法 |
JP2009502496A (ja) * | 2005-08-01 | 2009-01-29 | ヤン・インゴルフ・クリスティアンセン | 濾過装置の製造方法 |
CN105561651A (zh) * | 2014-10-30 | 2016-05-11 | 日本那贺株式会社 | 取水过滤器及其制造方法和制造装置 |
CN115397540A (zh) * | 2020-04-30 | 2022-11-25 | 捷恩智株式会社 | 深层过滤器 |
US20240092608A1 (en) * | 2019-10-29 | 2024-03-21 | Ube Exsymo Co., Ltd. | Wound yarn package and manufacturing method thereof |
-
2000
- 2000-05-19 JP JP2000148866A patent/JP2001327817A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150222A (ja) * | 2004-11-29 | 2006-06-15 | Daiwabo Co Ltd | 筒状フィルター及びその製造方法 |
JP2009502496A (ja) * | 2005-08-01 | 2009-01-29 | ヤン・インゴルフ・クリスティアンセン | 濾過装置の製造方法 |
CN105561651A (zh) * | 2014-10-30 | 2016-05-11 | 日本那贺株式会社 | 取水过滤器及其制造方法和制造装置 |
CN105561651B (zh) * | 2014-10-30 | 2019-07-26 | 日本那贺株式会社 | 取水过滤器及其制造方法和制造装置 |
US20240092608A1 (en) * | 2019-10-29 | 2024-03-21 | Ube Exsymo Co., Ltd. | Wound yarn package and manufacturing method thereof |
US12281413B2 (en) * | 2019-10-29 | 2025-04-22 | Ube Exysmo Co., Ltd. | Wound yarn package and manufacturing method thereof |
CN115397540A (zh) * | 2020-04-30 | 2022-11-25 | 捷恩智株式会社 | 深层过滤器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061121 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080627 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080708 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081202 |