[go: up one dir, main page]

JP2001316390A - チエノピリジン誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

チエノピリジン誘導体、その製造法および用途

Info

Publication number
JP2001316390A
JP2001316390A JP2001054421A JP2001054421A JP2001316390A JP 2001316390 A JP2001316390 A JP 2001316390A JP 2001054421 A JP2001054421 A JP 2001054421A JP 2001054421 A JP2001054421 A JP 2001054421A JP 2001316390 A JP2001316390 A JP 2001316390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optionally substituted
substituted
atom
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001054421A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3917821B2 (ja
Inventor
Tsuneo Yasuma
常雄 安間
Atsuo Baba
厚生 馬場
Haruhiko Makino
治彦 牧野
Isao Aoki
勲 青木
Toshiaki Osada
敏明 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001054421A priority Critical patent/JP3917821B2/ja
Publication of JP2001316390A publication Critical patent/JP2001316390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3917821B2 publication Critical patent/JP3917821B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D495/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D495/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D495/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • A61P19/10Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D495/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D495/12Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains three hetero rings
    • C07D495/14Ortho-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗炎症剤、特に関節炎治療剤として有用なチ
エノピリジン誘導体、その製造法およびそれを含有する
医薬組成物の提供。 【解決手段】 式(I): 【化1】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基等、alkは置換されていてもよい低級アルキレン
基、XはO、S、−(CH2)q−等、Rは置換されていても
よいアミノ基等、環BはYを含み、環構成原子として窒
素原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環、
YはO、S、 【化2】 (式中、Ra、RbおよびRcは、それぞれ同一または
異なって、H、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素基等)等を示し、A環は置換されていてもよ
い。〕で表される化合物またはその塩、その製造法およ
びそれを含む医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗炎症作用、骨吸
収抑制作用、免疫性サイトカイン産生抑制作用などを示
し、関節炎治療剤などの医薬として有用な新規チエノジ
ピリジン誘導体またはその塩、その製造法およびその用
途に関する。
【0002】
【従来の技術】関節炎は、関節の炎症性疾患であり、主
な疾患としては、リウマチ様関節炎や関節に炎症の認め
られるその類縁疾患があげられる。とりわけ、リウマチ
様関節炎は、慢性関節リウマチともいわれ、関節内包層
の滑膜における炎症性変化を主要病変とする慢性多発性
関節炎である。リウマチ様関節炎などの関節炎は、進行
性であり、関節の変形、強直などの関節障害を来たし、
効果的な治療がなされずに悪化すれば、重症の身体障害
にいたることも多い。従来、これらの関節炎の治療に当
たっては、薬物療法として、副腎皮質ホルモンなどのス
テロイド(例、コーチゾン等)、非ステロイド系抗炎症
剤(例、アスピリン、ピロキシカム、インドメタシン
等)、金剤(例、金チオマレート等)、抗リウマチ剤
(例、クロロキン製剤、D−ペニシラミン等)、抗痛風
剤(例、コルヒチン等)、免疫抑制剤(例、サイクロホ
スファマイド、アザチオプリン、メトトレキセート、レ
バミソール等)などが用いられてきた。しかしながら、
これらの薬剤は重篤なあるいは長期的使用を困難にさせ
る副作用があったり、効果が不十分であったり、あるい
は既に発症している関節炎に対しては有効でないなどの
問題点が見られるものがあった。抗炎症剤、特に関節炎
治療剤として、特開平8−225577号公報(PCT
国際出願公開WO96/14319号公報);特開平1
0−36374号公報(PCT国際出願公開第WO97
/40050号公報)およびPCT国際出願公開第WO
99/65916号公報等にチエノピリジン誘導体ある
いはチエノジピリジン誘導体が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】関節炎等の臨床におい
ては、さらに優れた関節炎等に対する予防、治療に優れ
た薬剤が今なお望まれている
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記状況
に鑑みて種々研究したところ、3位のGと環Bに特徴を
有する以下に示される式(I)で表される新規チエノピ
リジン誘導体が、強い抗炎症作用、特に、抗関節炎作用
を有し関節破壊抑制剤として、また、骨に直接作用する
優れた骨吸収抑制作用を有することから、骨吸収抑制剤
として、さらには免疫抑制剤として有用であることを見
出し、これに基づいてさらに研究した結果、本発明を完
成した。
【0005】すなわち本発明は、(1)式(I):
【化29】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
もよい硫黄原子、
【化30】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
で表される化合物またはその塩、
【0006】(2)alkが、メチレンである上記(1)
記載の化合物、(3)Gが、ハロゲン原子である上記
(1)記載の化合物、(4)Gが、塩素原子である上記
(1)記載の化合物、(5)Xが、−(CH2)q−(qは0
〜5の整数を表す。)である上記(1)記載の化合物、
(6)Xが、結合手である上記(1)記載の化合物、
(7)Rで示される置換されていてもよいアミノ基が、
−N(R1)(R2)(式中、R1およびR2は、それぞれ同一
または異なって、水素、それぞれ置換されていてもよい
炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル
基もしくは複素環基を示し、R1とR2が互いに結合して
置換されていてもよい含窒素複素環を形成していてもよ
い。)である上記(1)記載の化合物、(8)R1とR2
が互いに結合して置換されていてもよい含窒素複素環を
形成している上記(7)記載の化合物、(9)R1およ
びR2が、アシル基である上記(7)記載の化合物、
(10)Rが、置換されていてもよい含窒素複素環基で
ある上記(1)記載の化合物、(11)Rで示される置
換されていてもよい複素環基の置換基が、オキソ基であ
る上記(1)記載の化合物、(12)Rが、
【化31】 〔式中、環Cは該1個の窒素原子以外に窒素、硫黄およ
び酸素から選ばれる1個以上のヘテロ原子を含んでいて
もよい5〜7員複素環基を示す。〕である上記(1)記
載の化合物、(13)環Bが、Yを含む置換されていて
もよい6員環である上記(1)記載の化合物、(14)
環Bの置換基が、C1−6アルキル基およびハロゲン原
子から選ばれる1ないし4個の置換基である上記(1)
記載の化合物、(15)環Bが、C1−6アルキル基お
よびハロゲン原子から選ばれる1ないし4個の置換基で
置換されていてもよい、式
【化32】 〔Y'およびY''はそれぞれ炭素、硫黄または酸素原子
を示し、nは0ないし4の整数を示し、Yは上記と同意
義を有する。〕で表される環である上記(1)記載の化
合物、(16)Yが、酸化されていてもよい硫黄原子ま
たは
【化33】 である上記(1)記載の化合物、
【0007】(17)環Aが、ハロゲン原子、ニトロ
基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオール
基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていても
よいアシル基、エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基および置換されていてもよい芳香族環基から選ばれ
る1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼ
ン環である上記(1)記載の化合物、(18)環Aの置
換基が、C1-6アルコキシ基またはヒドロキシ基である
上記(1)記載の化合物、(19)式(I)で示される
化合物が、1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オ
キソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピ
リジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン エチレ
ンケタール;3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-
オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエ
ノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-
2,4-ジオンもしくはその光学活性体またはその塩;3-
{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-
ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリ
ジン-2-イル]メチル}-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオン
もしくその光学活性体またはその塩;1-{[3-クロロ-4-
(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チ
オピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メ
チル}-2,5-ピロリジンジオンもしくその光学活性体また
はその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オ
キソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピ
リジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはそ
の塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ
-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジ
ン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその
塩;3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジメチ
ル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,
3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-
ジオンまたはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェ
ニル)-6,6-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ
[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-
ピロリジンジオンまたはその塩;あるいは2-アミノメチ
ル-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-
ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリ
ジンもしくその光学活性体またはその塩である上記
(1)記載の化合物、
【0008】(20)式(I)で示される化合物が、3-
{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-
ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリ
ジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオンも
しくはその光学活性体またはその塩;3-{[3-クロロ-4-
(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チ
オピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メ
チル}-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオンもしくはその光
学活性体またはその塩;あるいは1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオンもしくはその光学活性体また
はその塩である上記(1)記載の化合物、(21)式
(I)で示される化合物が、1-{[3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾ
チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジ
ンジオンまたはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフ
ェニル)-8,8-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ
[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-
ピロリジンジオンまたはその塩;3-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-8,8-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テト
ラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオンまたはその塩;ある
いは1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-6,6-ジメチ
ル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,
3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンま
たはその塩である上記(1)記載の化合物、(22)式
(I)で示される化合物が、1-{[3-クロロ-4-(4-ヒ
ドロキシフェニル)-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-
チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩;4-
{3-クロロ-2-[2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチル]
-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':
4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル ジイソ
ブチル ホスフェートまたはその塩;あるいはブチル 4
-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチ
ル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',
3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル カ
ーボネートまたはその塩である上記(1)記載の化合
物、(23)上記(1)記載の化合物のプロドラッグ、
【0009】(24)式(II-1):
【化34】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
Qは脱離基を、alkは置換されていてもよい低級アルキ
レン基を、Xは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原
子または−(CH2)q−(qは0から5の整数を示す。)
を、Rは置換されていてもよいアミノ基または置換され
ていてもよい複素環基を示し、環BはYを含み、環構成
原子として窒素原子を含まない、置換されていてもよい
5〜8員環を形成していることを示し、Yは酸素原子、
酸化されていてもよい硫黄原子、
【化35】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
で表される化合物またはその塩を式(III): R−X1H (III) 〔式中、Rは置換されていてもよいアミノ基または置換
されていてもよい複素環基を示し、X1は酸素原子また
は酸化されていてもよい硫黄原子を示す。〕で表される
化合物またはその塩と反応させて式(I-1):
【化36】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を得るか;あるいは
【0010】式(II-2):
【化37】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を式(IV):
【化38】 〔式中、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっ
て、置換されていてもよい炭化水素残基、アシル基、ス
ルホニル基もしくは複素環基を示し、またはR1とR2
互いに結合して置換されていてもよい含窒素複素環を形
成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩と
反応させて、式(I-2):
【化39】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を得るか;あるいは
【0011】式(I-3):
【化40】 〔式中、Xは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子
または−(CH2)q−(qは0から5の整数を示す)を、環
はYを含み、環構成原子として窒素原子を含まな
い、置換されていてもよい5〜8員環を形成しているこ
とを示し、Yは硫黄原子または
【化41】 を示し、その他の記号は上記と同意義を有する。〕で表
される化合物またはその塩を酸化反応に付して式(I-
4):
【化42】 〔式中、環BはYを含み、環構成原子として窒素原
子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形成
していることを示し、Yは酸化された硫黄原子または
【化43】 を示し、その他の記号は上記と同意義を有する。〕で表
される化合物またはその塩を得るか;あるいは
【0012】式(II-3):
【化44】 〔式中、G'はハロゲン原子を示し、その他の記号は上
記と同意義を有する。〕で表される化合物またはその塩
と、 (CP を溶媒中で反応させて式(VI):
【化45】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物を得、次いで式(VI)で表される化合物を式(VI
I): Z−(CH)q'CHO (VII) 〔式中、Zは、置換されていてもよい複素環基を示
し、q'は0〜4の整数を示す。〕で表される化合物ま
たはその塩と反応させて式(VIII):
【化46】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を得、さらに式(VIII)で表される
化合物またはその塩を還元反応に付して、式(I-5):
【化47】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を得るか;あるいは
【0013】式(II-1):
【化48】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を、式(XII): R−H (XII) 〔式中、Rは上記と同意義を有する。〕で表される化合
物またはその塩を反応させて、式(I-9)
【化49】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩を得ることを特徴とする一般式
(I):
【化50】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
化合物またはその塩の製造法、
【0014】(25)式(I):
【化51】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
もよい硫黄原子、
【化52】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
薬学的に許容される塩を含有してなる医薬組成物、
【0015】(26)炎症性疾患の予防または治療のた
めの上記(25)記載の医薬組成物、(27)関節炎の
予防または治療のための上記(25)記載の医薬組成
物、(28)リウマチの予防または治療のための上記
(25)記載の医薬組成物、(29)慢性関節リウマチ
の予防または治療のための上記(25)記載の医薬組成
物、(30)骨吸収抑制剤である上記(25)記載の医
薬組成物、(31)骨粗鬆症の予防または治療のための
上記(25)記載の医薬組成物、(32)サイトカイン
の産生抑制剤である上記(25)記載の医薬組成物、
(33)自己免疫疾患の予防または治療のための上記
(25)記載の医薬組成物、(34)臓器移植後の拒絶
反応の予防または治療のための上記(25)記載の医薬
組成物、(35)T細胞分化調節薬である上記(25)
記載の医薬組成物、
【0016】(36)哺乳動物に対して式(I):
【化53】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
もよい硫黄原子、
【化54】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
薬学的に許容される塩を有効量投与することを特徴とす
る炎症性疾患の予防または治療方法、および
【0017】(37)炎症性疾患の予防治療剤を製造す
るための式(I):
【化55】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
もよい硫黄原子、
【化56】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】上記一般式ならびに本発明の範囲
内に包含される諸定義の説明およびそれらの好適な例を
以下に記載する。上記の式(I)中、Gはハロゲン原子
(例、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素)、ヒドロキシ
基、置換されていてもよいアミノ基〔例、アミノ基;メ
チルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルア
ミノ等のN−(C1-6アルキル)アミノ基;ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルア
ミノ等のN,N−ジ(C1-6アルキル)アミノ基〕、置換
されていてもよい低級アルキル基〔例、1ないし3個の
ハロゲン原子等で置換されていてもよいC1-6アルキル
基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)〕また
は置換されていてもよい低級アルコキシ基〔例、1ない
し3個のハロゲン原子等で置換されていてもよいC1-6
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
ブトキシ等)〕を示す。Gとして好ましくはハロゲン原
子、より好ましくは塩素原子が挙げられる。上記の式
中、G'は、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素ま
たはフッ素)を示す。G'として好ましくは、塩素が挙
げられる。
【0019】alkで示される置換されていてもよい低級
アルキレン基における低級アルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、プロピレン等のC1−6アルキレン基
が挙げられる。alkで示される低級アルキレン基の置換
基としては、ハロゲン原子(例、塩素、臭素、ヨウ素ま
たはフッ素)、ヒドロキシ基、置換されていてもよいア
ミノ基〔例、アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、
プロピルアミノ、ブチルアミノ等のN−(C1-6アルキ
ル)アミノ基;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプ
ロピルアミノ、ジブチルアミノ等のN,N−ジ(C1-6
ルキル)アミノ基〕、置換されていてもよい低級アルキ
ル基〔例、1ないし3個のハロゲン原子等で置換されて
いてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル等)〕および置換されていてもよい低級
アルコキシ基〔例、1ないし3個のハロゲン原子等で置
換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)〕から選ばれ
る1ないし4個の置換基が挙げられる。alkとして好ま
しくは、メチレンが挙げられる。上記の式(I)中、X
は、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子、または
−(CH2)q− (qは0〜5の整数、好ましくは0〜3の
整数、より好ましくは0を表す)を示す。Xとして表さ
れる酸化されていてもよい硫黄原子としては、チオ基、
スルフィニル基およびスルホニル基が挙げられ、このう
ちチオ基が好ましい。Xとしては、好ましくは −(C
H2)q− (qは0〜5の整数、好ましくは0〜3の整
数、より好ましくは0を表す)が挙げられる。
【0020】上記の式(I)中、Rで示される置換され
ていてもよいアミノ基は、例えば、式:−N(R1)(R2)
(式中、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっ
て、水素、それぞれ置換されていてもよい炭化水素残
基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基もしくは
複素環基(好ましくはアシル基)を示すか、R1および
2が結合して置換されていてもよい含窒素複素環を形
成していることを示す)で表される基などが挙げられ
る。
【0021】R1またはR2で表される置換されていても
よい炭化水素残基における炭化水素残基としては、脂肪
族炭化水素残基、脂環族炭化水素残基、脂環族−脂肪族
炭化水素残基、芳香脂肪族炭化水素残基、芳香族炭化水
素残基などが挙げられる。
【0022】該脂肪族炭化水素残基としては、C1-8
和脂肪族炭化水素残基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプ
チル、オクチル等のC1-8アルキル)、および、C2-8
飽和脂肪族炭化水素残基(例えば、ビニル、1−プロペ
ニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、
3−ブテニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ペン
テニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテ
ニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、3
−ヘキセニル、2,4−ヘキサジエニル、5−ヘキセニ
ル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、エチニル、1−
プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチ
ニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニ
ル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、2,4−ヘキサジイニル、5−ヘ
キシニル、1−ヘプチニル、1−オクチニル等のC
2−8アルケニル、C2−8アルキニル、C4−8アル
カジエニル、C4−8アルカジイニル)などが挙げられ
る。
【0023】該脂環族炭化水素残基としては、C3-7
和脂環族炭化水素残基(例えば、シクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘ
プチルなどのC3-7シクロアルキル)およびC5-7不飽和
脂環族炭化水素残基(例えば、1−シクロペンテニル、
2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、1−シ
クロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘ
キセニル、1−シクロヘプテニル、2−シクロヘプテニ
ル、3−シクロヘプテニル、2,4−シクロヘプタジエ
ニル等などのC5-7シクロアルケニル、C5-7シクロアル
カジエニル)などが挙げられる。
【0024】該脂環族−脂肪族炭化水素残基としては、
上記の脂環族炭化水素残基と上記の脂肪族炭化水素残基
とが結合したもののうち、炭素数4〜9のもの(例え
ば、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シ
クロブチルメチル、シクロペンチルメチル、2−シクロ
ペンテニルメチル、3−シクロペンテニルメチル、シク
ロヘキシルメチル、2−シクロヘキセニルメチル、3−
シクロヘキセニルメチル、シクロヘキシルエチル、シク
ロヘキシルプロピル、シクロヘプチルメチル、シクロヘ
プチルエチル等)などの炭素数4〜9のシクロアルキル
アルキル,シクロアルケニルアルキルなどが挙げられ
る。
【0025】該芳香脂肪族炭化水素残基としては、C
7-9フェニルアルキル(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、2−
フェニルプロピル、1−フェニルプロピル等)およびC
11-13ナフチルアルキル(例えば、α−ナフチルメチ
ル、α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナ
フチルエチル等)が挙げられる。
【0026】該芳香族炭化水素残基としては、例えば、
フェニル、ナフチル(α−ナフチル,β−ナフチル)など
が挙げられる。
【0027】R1またはR2で表される置換されていても
よい炭化水素残基における炭化水素残基としては、C
1-6の直鎖状または分枝鎖状アルキル、とりわけC1-4
直鎖状アルキルまたはC3-4の分枝鎖状アルキルがより
好ましい。具体的には、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル基などが好ましい。
【0028】R1またはR2で示される置換されていても
よいアシル基におけるアシル基としては、(i)ホルミ
ル、または、(ii)C1-10アルキル基、C2-10アルケ
ニル基、C2-10アルキニル基、C3-7シクロアルキル、
5-7シクロアルケニルもしくは芳香族基(例、フェニ
ル基,ピリジル基など)とカルボニル基の結合したもの
(例、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイ
ル、ヘプタノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボ
ニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカル
ボニル、シクロヘプタンカルボニル、クロトニル、2-シ
クロヘキセンカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル
等)が挙げられる。
【0029】R1またはR2で示される置換されていても
よいスルホニル基におけるスルホニル基としては、C
1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニ
ル基、C3-7シクロアルキル、C5-7シクロアルケニルま
たは芳香族基(例、フェニル基,ピリジル基など)とス
ルホニル基の結合したもの(例、メタンスルホニル、エ
タンスルホニル、ベンゼンスルホニル等)が挙げられ
る。R1またはR2で示される置換されていてもよいスル
フィニル基におけるスルフィニル基としては、C1-10
ルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、
3-7シクロアルキル、C5-7シクロアルケニルまたは芳
香族基(例、フェニル基,ピリジル基など)とスルフィ
ニル基の結合したもの(例、メタンスルフィニル、エタ
ンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等)が挙げられ
る。
【0030】R1またはR2で表される置換されていても
よい複素環基における複素環基としては、たとえば(i)
1個の硫黄原子、1個の窒素原子もしくは1個の酸素原
子を含む5〜7員複素環基、(ii)2〜4個の窒素原子を
含む5〜6員複素環基、または、(iii)1〜2個の窒素
原子および1個の硫黄もしくは酸素原子を含む5〜6員
複素環基などが挙げられ、(iv)これらの複素環基は2個
以下の窒素原子を含む5〜6員環、ベンゼン環または1
個の硫黄原子を含む5員環と縮合していてもよい。また
(i)〜(iV)に例示した複素環基は、それぞれ飽和または
不飽和の複素環基であってもよく、不飽和の複素環基
は、芳香族および非芳香族の何れであってもよい。
【0031】R1またはR2で表される置換されていても
よい複素環基における複素環基の例としては、芳香族単
環式複素環基、芳香族縮合複素環基および非芳香族複素
環基が挙げられる。R1またはR2で表される置換されて
いてもよい複素環基における複素環基の具体例として
は、(i)芳香族単環式複素環基(例、フリル、チエニ
ル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チア
ゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、
1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾ
リル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,
2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、
1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、
1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピ
リミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル
など)、(ii)芳香族縮合複素環基(例、ベンゾフラニ
ル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、インド
リル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンゾイ
ミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソ
チアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イ
ソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリ
ニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテ
リジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カル
ボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキ
サジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキ
サチイニル、チアントレニル、フェナントレジニル、フ
ェナントロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]
ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ
[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イ
ミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピ
リジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2
−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、
1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル等)、および、(ii
i)非芳香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニ
ル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラ
ヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロ
ピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジ
ニル等)が挙げられる。
【0032】R1とR2は互いに結合して環、とりわけ含
窒素5〜7員環を形成することもあるが、このような−
N(R1)(R2)の例としては、例えば、1−ピロリル、1
−ピロリジニル、1−イミダゾリジニル、1−ピラゾリ
ジニル、1−ピペリジル(ピペリジノ)、1−ピペラジ
ニル、4−モルホリニル(モルホリノ)、4−チオモル
ホリニル、ホモピペラジン−1−イル、ピラゾール−1
−イル、イミダゾール−1−イル、1,3−チアジアゾ
ール−3−イル、1,3−オキサジアゾール−3−イ
ル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−ト
リアゾール−2−イル、1,2,4−トリアゾール−4−
イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−
トリアゾール−2−イル、テトラゾール−1−イル、オ
キサゾール−3−イル、チアゾール−3−イルおよびこ
れらの一部または全部が飽和した含窒素複素環基などが
挙げられ、これらの複素環基は後述の炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
が有していてもよい置換基と同様な基を1〜3個有して
いてもよく、前述の芳香族単環式複素環基またはベンゼ
ン環などの芳香環と縮合していてもよい。このように芳
香環と縮合した場合の具体例としては、例えば、ベンズ
イミダゾール−1−イル、インドール−1−イル、1H
−インダゾール−1−イル等が挙げられ;好ましくはそ
れぞれ置換されていてもよく、ベンゼン環と縮合してい
てもよい1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4
−トリアゾール−2−イル、イミダゾール−1−イル、
モルホリノ(4−モルホリニル)、ピペリジノ(1−ピ
ペリジル)、オキサゾリジン-3-イル、チアゾリジン-3-
イル、ヒダントイン-1-イル、ピロリジノ(1−ピロリ
ジン−1−イル)等;より好ましくは、1ないし2個の
オキソ基を有していてい含窒素5〜7員環(例、2,4-ジ
オキソオキサゾリジン-3-イル、2,4-ジオキソチアゾリ
ジン-3-イル、2,5-ジオキソヒダントイン-1-イル、2,5-
ジオキソピロリジン-1-イル等)、とりわけ好ましくは
2,5-ジオキソピロリジン-1-イルが挙げられる。
【0033】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
は、その鎖上または環上の置換可能な任意の位置に置換
基を1〜3個有していてもよい。かかるR1またはR2
示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、スル
フィニル基および複素環基の置換基としては、脂肪族鎖
式炭化水素基、脂環式炭化水素基、アリール基、芳香族
複素環基、非芳香族複素環基、ハロゲン原子、置換され
ていてもよいアミノ基、アミジノ基、置換されていても
よいアシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置
換されていてもよいチオール基、エステル化またはアミ
ド化されていてもよいカルボキシル基、アラルキル基
(例、C6− 14アリール−C1-6アルキル基等)、カ
ルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル
基、N−モノ置換カルバモイル基(例、メチルカルバモ
イル、エチルカルバモイル、フェニルカルバモイル
等)、N,N−ジ置換カルバモイル基(N,N−ジメチル
カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、ピペリ
ジノカルバモイル、モルホリノカルバモイル等)、スル
ファモイル基、N−モノ置換スルファモイル基(例、メ
チルスルファモイル、エチルスルファモイル、フェニル
スルファモイル、p−トルエンスルファモイル等)、N,
N−ジ置換スルファモイル基(N,N−ジメチルスルファ
モイル、N−メチル−N−フェニルスルファモイル、ピ
ペリジノスルファモイル、モルホリノスルファモイル
等)、メルカプト基、スルホ基、シアノ基、アジド基、
ニトロ基、ニトロソ基、オキソ基などが挙げられる。
【0034】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての脂肪族鎖式炭化水素基としては、直鎖
状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基、例えばアルキル
基(好ましくはC1-10アルキル基)、アルケニル基(好
ましくはC2-10アルケニル基)、アルキニル基(好まし
くはC2-10アルキニル基)などが挙げられる。該アルキ
ル基の好適な例としては、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、tert−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジ
メチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブ
チル、ヘキシル、ペンチル、オクチル、ノニル、デシル
などが挙げられる。該アルケニル基の好適な例として
は、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロ
ペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、
2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニ
ル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−
ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メ
チル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニ
ル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル
などが挙げられる。該アルキニル基の好適な例として
は、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニ
ル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−
ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペ
ンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキ
シニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルなどが挙げら
れる。
【0035】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての脂環式炭化水素基としては、飽和また
は不飽和のC3-8脂環式炭化水素基、例えばC3-8シクロ
アルキル基、C3-8シクロアルケニル基、C4-8シクロア
ルカジエニル基などが挙げられる。該C3-8シクロアル
キル基の好適な例としては、例えばシクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチ
ル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]
オクチルなどが挙げられる。該C3-8シクロアルケニル
基の好適な例としては、例えば2−シクロペンテン−1
−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘ
キセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルなど
が挙げられる。該C4-8シクロアルカジエニル基の好適
な例としては、例えば2,4−シクロペンタジエン−1
−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5
−シクロヘキサジエン−1−イルなどが挙げられる。
【0036】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのアリール基およびアラルキル基におけ
るアリール基は、単環式または縮合多環式芳香族炭化水
素基を意味し、好適な例としては、例えばフェニル、ナ
フチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニ
ルなどが挙げられ、なかでもフェニル、1−ナフチル、
2−ナフチルなどのC 6−10アリールがより好ましく
挙げられる。
【0037】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての置換されていてもよいチオカルバモイ
ル基としては、メチルチオカルバモイル、エチルチオカ
ルバモイル、フェニルチオカルバモイルなどが挙げられ
る。
【0038】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての芳香族複素環基の好適な例としては、
芳香族単環式複素環基(例えばフリル、チエニル、ピロ
リル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、
イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3
−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、
1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−
チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4
−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4
−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニ
ル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の窒
素、硫黄、酸素原子から選ばれた1〜4個のヘテロ原子
を含有する5〜6員芳香族単環式複素環基)、および、
芳香族縮合複素環基(例えばベンゾフラニル、イソベン
ゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソイ
ンドリル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、
ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリ
ル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリ
ル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フ
タラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニ
ル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニ
ル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニ
ル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイ
ニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロ
リニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニ
ル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]
ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,
2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニ
ル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,
4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル等の窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれた1〜4個のヘテロ原子を含有
する8〜12員芳香族単環式複素環基)などが挙げられ
る。
【0039】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての非芳香族複素環基の好適な例として
は、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニ
ル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、
チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モル
ホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルなどの窒
素、硫黄、酸素原子から選ばれた1〜4個のヘテロ原子
を含有する5〜8員非芳香族単環式複素環基が挙げられ
る。
【0040】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのハロゲン原子の例としては、フッ素、
塩素、臭素およびヨウ素があげられ、とりわけフッ素お
よび塩素が好ましい。
【0041】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての、置換されていてもよいアミノ基とし
ては、アミノ基、N−モノ置換アミノ基およびN,N−
ジ置換アミノ基が挙げられる。該置換アミノ基として
は、例えばC1-10アルキル基、C3-7シクロアルキル
基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-7
シクロアルケニル基、C1-4アルキル基を有していても
よいC6-10アリール基、複素環基(例えば、R1または
2で示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基
および複素環基の置換基としての複素環基と同様なも
の)、またはC1-10アシル基(例、C3-7アルカノイル
等)を、1個または2個置換基として有するアミノ基
(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、
ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、ジアリルアミノ、シ
クロヘキシルアミノ、フェニルアミノ、N−メチル−N
−フェニルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ、ニコチノイルアミノ等)が挙げ
られる。また、該置換アミノ基における2個の基が結合
して、含窒素5−7員環(例えば、R1とR2が互いに結
合して形成する環と同様なもの、好ましくはピペリジ
ノ、モルホリノ、チオモルホリノ等)を形成していても
よい。また、R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのカルバモイル基およびスルファモイル
基は、上記した置換アミノ基が有していてもよい置換基
と同様な置換基を1ないし2個有していてもよい。
【0042】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての置換されていてもよいアシル基として
は、(i)ホルミル、または、(ii)C1-10アルキル基、C
2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-7シクロ
アルキル、C5-7シクロアルケニルもしくは芳香族基
(例、フェニル基,ピリジル基など)とカルボニル基が
結合したもの(例、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイ
ル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、シク
ロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シク
ロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル、ク
ロトニル、2−シクロヘキセンカルボニル、ベンゾイ
ル、ニコチノイル等)などが挙げられる。
【0043】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての置換されていてもよいヒドロキシ基と
しては、ヒドロキシ基およびこのヒドロキシ基に適宜の
置換基、特に保護基として用いられるものを有したヒド
ロキシ基(例、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキ
ニルオキシ、アラルキルオキシ、アシルオキシ、アリー
ルオキシ等)が挙げられる。該アルコキシとしては、C
1-10アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−
ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペン
チルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘ
プチルオキシ、ノニルオキシ等)、C3-7シクロアルキル
オキシ(例、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、
シクロヘキシルオキシ等)が好ましい。該アルケニルオ
キシとしては、C2-10アルケニルオキシ(例、アリル(al
lyl)オキシ、クロチルオキシ、2−ペンテニルオキシ、
3−ヘキセニルオキシ等)、C3 -7シクロアルキルオキシ
(例、2−シクロペンテニルメトキシ、2−シクロヘキ
セニルメトキシなど)が好ましい。該アルキニルオキシ
としては、C2-10アルキニルオキシ(例、エチニルオキ
シ、2−プロピニルオキシ等)が好ましい。該アラルキ
ルオキシとしては、例えばフェニル−C1-4アルキルオ
キシなど(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等)が
好ましい。該アシルオキシとしては、C2-4アルカノイ
ルオキシ(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、
ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ等)、C3-4アル
ケノイルオキシまたはC3-4アルキノイルオキシが好ま
しい。該アリールオキシとしては、フェノキシ、4−ク
ロロフェノキシなどのハロゲン原子で置換されていても
よいフェノキシなどが好ましい。
【0044】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としての置換されていてもよいチオール基とし
ては、チオール基およびこのチオール基に適宜の置換
基、特に保護基として用いられるものを有したチオール
基(例えばアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニル
チオ、アラルキルチオ、アシルチオ、アリールチオな
ど)が挙げられ、該置換基としては置換されていてもよ
いヒドロキシ基が有していてもよい置換基と同様なもの
が挙げられる。
【0045】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのエステル化されていてもよいカルボキ
シル基としては、カルボキシル基の他、例えばアルキル
オキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル、ア
ルキニルオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニ
ル基、アシルオキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基などが挙げられる。該アルキルオキシカルボニ
ル基におけるアルキル基としては、C1-10アルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)が挙
げられる。該アルケニルオキシカルボニル基におけるア
ルケニル基としては、C2-6アルケニル基(例、ビニ
ル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブ
テニル、2−ブテニル、2−メチルアリル等)が挙げら
れる。該アルキニルオキシカルボニル基におけるアルキ
ニル基としては、C2-6アルキニル基(例、エチニル、
2−プロピニル等)が挙げられる。該アラルキルオキシ
カルボニル基におけるアラルキル基は、アリール−アル
キル基(例、C6−14アリール−C1-6アルキルな
ど)を意味する。該アリール−アルキル基におけるアリ
ール基は、単環式または縮合多環式芳香族炭化水素基を
意味し、好適な例としては、例えば、フェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニルな
どが挙げられ、これらはC1-10アルキル基、C 2-10アル
ケニル基、C2-10アルキニル基、C3-8シクロアルキル
基、C3-8シクロアルケニル基、C4-8シクロアルカジエ
ニル基、アリール基(例、C6−14アリールなど)、
芳香族複素環基(例えば、R1またはR2で示される炭化
水素残基、アシル基、スルホニル基および複素環基の置
換基としての芳香族複素環基と同様なものなど)、非芳
香族複素環基(例えば、R1またはR2で示される炭化水
素残基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基およ
び複素環基の置換基としての非芳香族複素環基と同様な
ものなど)、アラルキル基(例、C6−14アリール−
1-6アルキル基等)、アミノ基、N−モノ置換アミノ
基(例えば、R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのN−モノ置換アミノ基と同様なもの、
好ましくは、N−モノ−C1−4 アルキルアミノ基な
ど)、N,N−ジ置換アミノ基(例えば、R1またはR2
で示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、ス
ルフィニル基および複素環基の置換基としてのN,N−
ジ置換アミノ基と同様なもの、好ましくは、N,N−ジ
−C1−4 アルキルアミノ基など)、アミジノ基、ア
シル基(R1またはR2で示される炭化水素残基、アシル
基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基の置
換基としてのアシル基など)、カルバモイル基、N−モ
ノ置換カルバモイル基(例、メチルカルバモイル、エチ
ルカルバモイルなどのN−モノ−C1−4 アルキルカ
ルバモイル基、フェニルカルバモイル等)、N,N−ジ
置換カルバモイル基(N,N−ジメチルカルバモイル、
N,N−ジエチルカルバモイルなどのN,N−ジ−C
1−4 アルキルカルバモイル基、ピペリジノカルバモ
イル、モルホリノカルバモイル等)、スルファモイル
基、N−モノ置換スルファモイル基(例、メチルスルフ
ァモイル、エチルスルファモイルなどのN−モノ−C
1−4 アルキルスルファモイル基、フェニルスルファ
モイル、p−トルエンスルファモイル等)、N,N−ジ置
換スルファモイル基(N,N−ジメチルスルファモイルな
どのN,N−ジ−C1−4 アルキルスルファモイル
基、N−メチル−N−フェニルスルファモイルなどのN
−C1−4 アルキル−N−フェニルスルファモイル
基、ピペリジノスルファモイル、モルホリノスルファモ
イル等)、カルボキシル基、C1-10アルコキシカルボニ
ル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
イソプロポキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニ
ル等)、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C2-10
ルケニルオキシ基、C3-7シクロアルキルオキシ基、ア
ラルキルオキシ基(例、C6−14アリール−C1-6
ルキルオキシなど)、アリールオキシ基(例、C
6−14アリールオキシなど)、メルカプト基、C1-10
アルキルチオ基、アラルキルチオ基(例、C6−14
リール−C1- 6アルキルチオなど)、アリールチオ基
(例、C6−14アリールチオなど)、スルホ基、シア
ノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子
などの置換基を有していてもよい。該アリール−アルキ
ル基におけるアルキル基としては、C1-6アルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)が好まし
い。該アラルキル基、即ちアリール−アルキル基の好適
な例としては、ベンジル、フェネチル、3−フェニルプ
ロピル、(1−ナフチル)メチル、(2−ナフチル)メ
チルなどが挙げられ、なかでもベンジル、フェネチルな
どが好ましい。該アシルオキシカルボニル基におけるア
シル基としては、ホルミル、C2-4アルカノイル基、C
3-4アルケノイル基、C3-4アルキノイル基などが挙げら
れる。該アリールオキシカルボニル基におけるアリール
基としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0046】R1またはR2で示される炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基および複素環基
の置換基としてのアミド化されたカルボキシル基として
は、上記R1またはR2で示されるそれぞれ置換されてい
てもよい炭化水素残基、アシル基、スルホニル基および
複素環基の置換基としての置換されていてもよいアミノ
基でアミド化されたカルボキシル基などが挙げられる。
【0047】上記の式(I)中、Rで示される置換されて
いてもよい複素環基における複素環基としては、例え
ば、上記R1またはR2について定義したものと同様なも
のが挙げられる。Rで示される置換されていてもよい複
素環基は、隣接するXと、複素環基中の結合可能な如何
なる原子(例、窒素、炭素)を介して結合していてもよ
い。Rで示される置換されていてもよい複素環基は、窒
素原子を介して結合していることが好ましい。
【0048】Rで示される置換されていてもよい複素環
基における複素環基(好ましくは含窒素複素環基)とし
ては、例えば(i)1個の硫黄原子、1個の窒素原子もし
くは1個の酸素原子を含む5〜7員複素環基、(ii)2〜
4個の窒素原子を含む5〜6員複素環基、または、(ii
i)1〜2個の窒素原子および1個の硫黄もしくは酸素原
子を含む5〜6員複素環基などが挙げられ、(iv)これら
の複素環基は、2個以下の窒素原子を含む5〜6員環、
ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員環と縮合し
ていてもよい。また(i)〜(iV)に例示した複素環基は、
それぞれ飽和または不飽和の複素環基であってもよく、
不飽和の複素環基は、芳香族および非芳香族の何れであ
ってもよい。これらの該複素環基は、その環上の置換可
能な任意の位置に置換基を1〜3個有していてもよい。
かかる置換基としては、上記R1またはR2で示される炭
化水素残基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基
および複素環基上の置換基として定義したものと同様な
基(好ましくはオキソ基)などが挙げられる。
【0049】Rで表される置換されていてもよい複素環
基の複素環基の例としては、複素環構成原子としての炭
素原子が隣接するXと結合する場合には、具体的には、
2−イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール−3−イ
ル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ベンゾイミダゾ
リル等が挙げられる。Rで表される置換されていてもよ
い複素環基の複素環基の例としては、複素環構成原子と
しての窒素原子が隣接するXと結合する場合には、例え
ば、1−ピロリル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリ
ジニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジル(ピペリ
ジノ)、1−ピペラジニル、4−モルホリニル(モルホ
リノ)、4−チオモルホリニル、ホモピペラジン−1−
イル、ピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イ
ル、1,3−チアジアゾール−3−イル、1,3−オキ
サジアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−1
−イル、1,2,4−トリアゾール−2−イル、1,2,4
−トリアゾール−4−イル、1,2,3−トリアゾール−
1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、テトラ
ゾール−1−イル、オキサゾール−3−イル、チアゾー
ル−3−イルおよびこれらの一部または全部が飽和した
含窒素複素環基などが挙げられ、これらの複素環基はR
またはRで示される炭化水素残基、アシル基、スル
ホニル基、スルフィニル基および複素環基が有していて
もよい置換基と同様な基を1〜3個有していてもよく、
前述の非芳香族単環式複素環基またはベンゼン環などの
芳香環と縮合していてもよい。このように芳香環と縮合
した場合の具体例としては、例えば、ベンズイミダゾー
ル−1−イル、インドール−1−イル、1H−インダゾ
ール−1−イル等が挙げられ; 好ましくはそれぞれ置
換されていてもよく、ベンゼン環と縮合していてもよい
1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリア
ゾール−2−イル、イミダゾール−1−イル、モルホリ
ノ(4−モルホリニル)、ピペリジノ(1−ピペリジ
ル)、オキサゾリジン-3-イル、チアゾリジン-3-イル、
ヒダントイン-1-イル、ピロリジノ(1−ピロリジン−
1−イル)等; より好ましくは、1ないし2個のオキ
ソ基を有していてい含窒素5〜7員環(例、2,4-ジオキ
ソオキサゾリジン-3-イル、2,4-ジオキソチアゾリジン-
3-イル、2,5-ジオキソヒダントイン-1-イル、2,5-ジオ
キソピロリジン-1-イル等)、とりわけ好ましくは2,5-
ジオキソピロリジン-1-イルが挙げられる。Rとして
は、
【化57】 [式中、環C1はRまたはRで示される炭化水素残
基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基および複
素環上の置換基を1〜3個有していてもよく、ベンゼン
環が縮合していてもよい、該1個の窒素原子以外に、窒
素、硫黄および酸素から選ばれる1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよい5〜7員複素環基を示す。]が好ま
しい。Rとしては、
【化58】 〔式中、環Cは該1個の窒素原子以外に、窒素、硫黄お
よび酸素から選ばれる1個以上(1〜3個、好ましくは
1個)のヘテロ原子を含む5〜7員複素環基を示す。〕
がより好ましい。
【0050】上記の式(I)中、Yは、酸素原子,酸化さ
れていてもよい硫黄原子,
【化59】 (式中、RaおよびRbは、同一または異なって、水素
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素残
基、置換されていてもよいアシル基、置換されていても
よいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバ
モイル基、置換されていてもよいスルホニル基、置換さ
れていてもよいスルフィニル基、置換されていてもよい
ヒドロキシ基、置換されていてもよいチオール基、エス
テル化されていてもよいカルボキシル基もしくは置換さ
れていてもよい複素環基を示し、RaとRbが互いに結
合して5〜7員環を形成していてもよく、Rcは、水素
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素残
基、置換されていてもよいアシル基、置換されていても
よいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバ
モイル基、置換されていてもよいスルホニル基、置換さ
れていてもよいスルフィニル基、置換されていてもよい
ヒドロキシ基、置換されていてもよいチオール基、エス
テル化されていてもよいカルボキシル基もしくは置換さ
れていてもよい複素環基を示す。)を示す。
【0051】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよい炭化水素残基としては、上記R1またはR2
で示される置換されていてもよい炭化水素残基と同様の
ものが挙げられる。Ra、RbおよびRcで示される置
換されていてもよい炭化水素残基としては、とりわけメ
チル、エチル、イソプロピル、プロピル、ブチル、ベン
ジル、フェネチル、2−、3−または4−ピリジルメチ
ル等が好ましい。
【0052】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいアシル基としては、上記R1またはR2で示
される置換されていてもよいアシル基と同様のものが挙
げられ、とりわけベンゾイル、アセチルなどが好まし
い。
【0053】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいカルバモイル基としては、上記R1または
2で示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル
基、もしくは複素環基の置換基として定義された置換さ
れていてもよいカルバモイル基と同様のものが挙げられ
る。
【0054】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいチオカルバモイル基としては、上記R1
たはR2で示される置換されていてもよい炭化水素残
基、アシル基、スルホニル基、もしくは複素環基の置換
基として定義された置換されていてもよいチオカルバモ
イル基と同様のものが挙げられる。
【0055】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいスルホニル基としては、上記R1またはR2
で示される置換されていてもよいスルホニル基と同様の
ものが挙げられる。Ra、RbおよびRcで示される置
換されていてもよいスルフィニル基としては、上記R1
またはR2で示される置換されていてもよいスルフィニ
ル基と同様のものが挙げられる。
【0056】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいヒドロキシ基としては、上記R1またはR2
で示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、ス
ルフィニル基もしくは複素環基の置換基として定義され
た置換されていてもよいヒドロキシ基と同様のものが挙
げられる。
【0057】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいチオール基としては、上記R1またはR2
示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、スル
フィニル基もしくは複素環基の置換基として定義された
置換されていてもよいチオール基と同様のものが挙げら
れる。
【0058】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよいエステル化されていてもよいカルボキシル
基としては、上記R1またはR2で示される炭化水素残
基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基もしくは
複素環基の置換基として定義された置換されていてもよ
いエステル化されていてもよいカルボキシル基と同様の
ものが挙げられる。
【0059】Ra、RbおよびRcで示される置換され
ていてもよい複素環基としては、上記R1またはR2で定
義された置換されていてもよい複素環基と同様のものが
挙げられる。
【0060】また、RaとRbが互いに結合して5〜7
員環を形成した場合の、5〜7員環としては、、C
5−7飽和炭化水素環(例、シクロペンタン、シクロヘ
キサン、シクロヘプタン)、または窒素、硫黄、酸素か
ら選ばれるヘテロ原子を1−4個有する5−7員の飽和
複素環基〔例えば含窒素C5−7飽和炭化水素環(例、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ピロリジ
ン、ピペリジン)、含酸素C 5−7飽和炭化水素(例、
ジオキソラン、ジオキサン、ジオキセパン環)等〕、好
ましくはC5−7飽和炭化水素環(例、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロヘプタン)または含酸素C
5−7飽和炭化水素環ジオキソラン、ジオキサン、ジオ
キセパン環)等が挙げられる。
【0061】Rcとしては、好ましくは、水素原子、ヒ
ドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
【0062】Yとしては、好ましくは酸化されていても
よい硫黄原子または
【化60】 が挙げられる。
【0063】上記の式(I)中、環Bは、隣接するチオフ
ェン環の炭素二重結合部分と共に、Yを含み、環構成原
子として窒素原子を含まない、置換されていてもよい5
〜8員環(好ましくは6員環)を形成していることを示
す。また、環BはYが
【化61】 の時には、Yを含んでラクトン環を形成していてもよ
い。
【0064】Yを含み、環構成原子として窒素原子を含
まない、置換されていてもよい5〜8員環の、5〜8員
環としては、例えば、
【化62】 〔式中、Ra、RbおよびRcは上記と同意義を有する。nは
0ないし4の整数、kは0ないし4の整数(但し、nと
kの和は1ないし4である)、好ましくはnおよびkは
1を示す〕等および環の一部または全部が不飽和結合に
変換されたものなどの
【化63】 〔Y'およびY''はそれぞれ炭素、硫黄,酸素(好まし
くは炭素)原子を示し、Yおよびnは上記と同意義を有
する。〕で表される環が挙げられる。
【0065】さらに好ましくは、
【化64】 等が、挙げられる。また、上記式中、Y’およびY”の
少なくとも一方が窒素原子を示すもの、例えば、
【化65】 [式中、各記号は上記と同意義を有する。]で表される
環を有する化合物またはその塩も、後述する製造法で製
造でき、後述する作用効果を有する。
【0066】Yを含み、環構成原子として窒素原子を含
まない5〜8員環は、Yの部分で明示される置換基以外
の1〜4個の置換基をさらに有していてもよく、かかる
置換基としては、例えば、RまたはRの複素環基の
置換基として定義された置換基と同様のもの;好ましく
は、脂肪族鎖式炭化水素基〔例、アルキル基(好ましく
はC1-10アルキル基)、アルケニル基(好ましくはC
2-10アルケニル基)、アルキニル基(好ましくはC2-10
アルキニル基)〕、置換されていてもよいアシル基、ハ
ロゲン原子等;より好ましくは、C1−10アルキル基
(とりわけC1− アルキル基)およびハロゲン原子
(例、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素)から選ばれる
1〜4個の置換基が挙げられる。
【0067】上記の式(I)中、環Aはその環上の置換可
能な任意の位置に、同一または異なっていてもよい、1
〜4個、好ましくは1個または2個、より好ましくは1
個の置換基を有していてもよい。環A上の該置換基とし
ては例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、置換されていて
もよいアルキル基、置換されていてもよいヒドロキシ
基、置換されていてもよいチオール基、置換されていて
もよいアミノ基、置換されていてもよいアシル基、エス
テル化されていてもよいカルボキシル基または置換され
ていてもよい芳香族環基が用いられる。
【0068】環Aの置換基としてのハロゲン原子の例と
しては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素があげられ
る。
【0069】環Aの置換基としての置換されていてもよ
いアルキル基のアルキル基としてはC1-10直鎖状アルキ
ル基、C3-10分枝状アルキル、C3-10環状アルキルのい
ずれでもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチルなどが挙げられる。環Aの置換基と
しての置換されていてもよいアルキル基の置換基として
は、例えば、上記R1またはR2で示される炭化水素残
基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基もしくは
複素環基の置換基として定義された置換基と同様のもの
が挙げられる。
【0070】環Aの置換基としての置換されていてもよ
いヒドロキシ基としては、置換されていてもよい炭化水
素残基、置換されていてもよいアシル基、置換されてい
てもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルホ
ニル基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換さ
れていてもよい複素環基またはエステル化されていても
よいカルボシキル基が挙げられる。かかる置換されてい
てもよい炭化水素残基、置換されていてもよいアシル
基、置換されていてもよいスルホニル基、置換されてい
てもよいスルフィニル基および置換されていてもよい複
素環基としては、上記RまたはRで示される置換さ
れていてもよい炭化水素残基、置換されていてもよいア
シル基、置換されていてもよいスルホニル基、置換され
ていてもよいスルフィニル基および置換されていてもよ
い複素環基と同様のものが各々挙げられる。また、置換
されていてもよいカルバモイル基およびエステル化され
ていてもよいカルボシキル基としては、上記Rまたは
で示される置換されていてもよい炭化水素残基、ア
シル基、スルホニル基、スルフィニル基もしくは複素環
基の置換基として定義された置換されていてもよいカル
バモイル基およびエステル化されていてもよいカルボシ
キル基と同様のものが各々挙げられる。環Aの置換基と
しての置換されていてもよいヒドロキシ基としては、好
ましくはC1-6アルコキシ基またはヒドロキシ基、さら
に好ましくはC1-6アルコキシ基、より好ましくはC1-3
アルコキシ基、とりわけメトキシ基が挙げられる
【0071】環Aの置換基としての置換されていてもよ
いチオール基としては、上記R1またはR2で示される炭
化水素残基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基
もしくは複素環基の置換基として定義された置換されて
いてもよいチオール基と同様のものが挙げられる。
【0072】環Aの置換基としての置換されていてもよ
いアミノ基としては、上記R1またはR2で示される炭化
水素残基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基も
しくは複素環基の置換基として定義された置換されてい
てもよいアミノ基と同様のものが挙げられる。
【0073】環Aの置換基としての置換されていてもよ
いアシル基としては、上記R1またはR2で示される置換
されていてもよいアシル基と同様のものが挙げられる。
【0074】環Aの置換基としてのエステル化されてい
てもよいカルボキシル基としては、上記R1またはR2
示される炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、スル
フィニル基もしくは複素環基の置換基として定義された
置換されていてもよいエステル化されていてもよいカル
ボキシル基と同様のものが挙げられる。
【0075】環Aの置換基としての置換されていてもよ
い芳香族環基としては、フェニル、ナフチル、アントリ
ル等C6-14芳香族炭化水素残基に加えてピリジル、フリ
ル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル等の窒素、硫
黄、酸素から選ばれるヘテロ原子を有する5〜7員複素
芳香族残基が挙げられる。
【0076】環A上の置換基は、好ましくは、環Aの3
位および/または4位に位置する。これら置換基は環A
上の置換基が互いに隣接しているときは、隣接する置換
基が連結して、−(CH2)m−または−O−(CH2)l−O−
[式中、mは3〜5の整数を、lは1〜3の整数を示す]
で示される環を形成していてもよく、かかる環は、ベン
ゼン環の炭素原子とともに形成される5〜7員環を含
む。
【0077】環Aは、少なくとも1個の置換されていて
もよいヒドロキシ基、好ましくはC 1-6アルコキシ基ま
たはヒドロキシ基、さらに好ましくはC1-6アルコキシ
基、より好ましくはC1-3アルコキシ基、とりわけメト
キシ基で置換されていることが好ましい。さらに好まし
くは、1個の置換されていてもよいヒドロキシ基で置換
されている。具体的には例えば、環Aの4位が、置換さ
れていてもよいヒドロキシ基(とりわけ、メトキシ基)
で置換されているものが特に好ましい。
【0078】上記の式(I)で表される化合物として、好
ましくは、alk がメチレン、Gが塩素原子等のハロゲン
原子、Xが−(CH2q−(qは0から5の整数を示
す。)、Rが置換されていてもよいアミノ基、環BはY
を含む置換されていてもよい5〜8員環、Yが、酸化さ
れていてもよい硫黄原子または
【化66】 環AがC1-6アルコキシ基またはヒドロキシ基で置換さ
れた化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩;よ
り好ましくは、alk がメチレン、Gが塩素原子等のハロ
ゲン原子、Xが−(CH2)q−(qは0を示す。)、すなわ
ち、結合手、Rが
【化67】 [式中、環Cは上記と同意義である。]、環Bは
【化68】 [Y’およびY”はそれぞれ炭素、硫黄、酸素(好まし
くは炭素)原子を、Yは上記と同意義(好ましくは、酸
化されていてもよい硫黄原子または
【化69】 を、nは上記と同意義(好ましくは1)を示す。]で表
される環であって、C −6アルキル基およびハロゲン
原子から選ばれる1〜4個の置換基で置換されていても
よく、環Aが、C1−6アルコキシ基またはヒドロキシ
基(好ましくは、環Aの4位においてC1-6アルコキシ
基)で置換されたものである化合物もしくはそのプロド
ラッグまたはその塩が挙げられる。
【0079】このような化合物として、好ましくは、例
えば 3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシ
ド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3
-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジ
オンもしくはその光学活性体またはその塩;3-{[3-クロ
ロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-
6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオンもしくはそ
の光学活性体またはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
5-ピロリジンジオンもしくはその光学活性体またはその
塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-
5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン
-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩;
1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジメチル-7
-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]
ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたは
その塩;3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジ
メチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエ
ノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-
2,4-ジオンまたはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシ
フェニル)-6,6-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒド
ロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
5-ピロリジンジオンまたはその塩;2-アミノメチル-3-
クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒ
ドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン
もしくその光学活性体またはその塩;1-{[3-クロロ-4
-(4-ヒドロキシフェニル)-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒ
ドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン
-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその
塩;4-{3-クロロ-2-[2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)
メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル
ジイソブチル ホスフェートまたはその塩;あるいはブ
チル 4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニ
ル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェ
ニル カーボネートまたはその塩等が挙げられる
【0080】また、上記の式(I)で表される化合物とし
て、Gが塩素原子、Xが−(CH2q−(qは0から5の
整数を示す。)、Rが置換されていてもよいアミノ基、
環BはYを含む置換されていてもよい5〜8員環、Y
が、
【化70】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
基、、置換されていてもよいスルフィニル基、置換され
ていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオ
ール基、エステル化されていてもよいカルボキシル基も
しくは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとR
bが互いに結合して5〜7員環を形成していてもよ
い。)、環AがC1-6アルコキシ基またはヒドロキシ基
で置換された化合物も好ましい。このような化合物とし
て、例えば、3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソピロリジン-1-
イル)メチル]-5,6,7,8-テトラヒドロ-7-オキソ-4-(4-メ
トキシフェニル)[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン エチ
レンケタールまたはその塩などが挙げられる。
【0081】本発明の式(I)で表される化合物〔化合
物(I)と称す。〕の塩および化合物(I)を製造する原料
化合物の塩としては、薬学的に許容される塩が好まし
く、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸と
の塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩
などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例として
は、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金
属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土
類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩な
どが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、
例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジ
ン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げ
られる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩
酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げ
られる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、
酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸と
の塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、
オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩
の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミ
ン酸などとの塩が挙げられる。
【0082】化合物(I)またはその塩は、そのプロド
ラッグであってもよい。化合物(I)またはその塩のプ
ロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸
等による反応により化合物(I)またはその塩に変換す
る化合物、すなわち、酵素的に酸化、還元、加水分解
等を起こして化合物(I)またはその塩に変化する化合
物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物
(I)またはその塩に変化する化合物をいう。化合物
(I)またはその塩のプロドラッグとしては、化合物
(I)またはその塩の水酸基が、アシル化、アルキル
化、リン酸化、ほう酸化された化合物またはその塩(例
えば、化合物(I)またはその塩の水酸基がアセチル
化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、
サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミ
ノメチルカルボニル化された化合物またはその塩な
ど)、化合物(I)またはその塩のカルボキシル基が、
エステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物
(I)またはその塩のカルボキシル基がエチルエステル
化、フェニルエステル化、カルボキシオキシメチルエス
テル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイル
オキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエ
チルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル
エステル化、メチルアミド化された化合物またはその塩
など)などが用いられる。これらのプロドラッグは自体
公知の方法あるいはそれに準じる方法に従って製造する
ことができる。また、化合物(I)またはその塩のプロ
ドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第
7巻分子設計163〜198頁に記載されているような
生理的条件で化合物(I)またはその塩に変化するもの
であってもよい。本発明の化合物(I)またはその塩は
同位元素(例、H、14C、35S、 125Iなど)
などで標識されていてもよい。本発明の化合物(I)が
ラセミ体である場合には、通常の光学分割手段により、
(S)体、(R)体に分離することができ、各々の光学
活性体ならびにラセミ体のいずれも本発明に包含され
る。
【0083】上記化合物(I)は次の様にして製造でき
る。すなわち、 A法
【化71】 〔式中、alkは置換されていてもよい低級アルキレン基
を、Qは脱離基を、X1は酸素原子または酸化されてい
てもよい硫黄原子を示し、他の記号は上記と同意義を有
する。〕 一般式(II-1)中、Qで表される脱離基としては、例え
ばハロゲン、好ましくは塩素、臭素またはヨウ素やエス
テル化することにより活性化されたヒドロキシ基、例え
ば有機スルホン酸の残基(例、p-トルエンスルホニルオ
キシ基、メタンスルホニルオキシ基等)や有機リン酸の
残基であるジフェニルホスホリルオキシ基、ジベンジル
ホスホリルオキシ基、ジメチルホスホリルオキシ基など
が挙げられる。
【0084】本法では(II-1)を塩基の存在下(III)
と反応させて(I-1)を製造する。(II-1)と(III)の
反応は適宜の溶媒中で行われる。該溶媒としては例えば
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエ
タンなどのエーテル類、メタノール、エタノール、プロ
パノールなどのアルコ−ル類、酢酸エチル、アセトニト
リル、ピリジン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、クロロホルム、ジクロロメ
タン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタ
ン、アセトン、2-ブタノンおよびこれらの混合溶媒があ
げられる。(II-1)と(III)の反応は水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸銀(Ag2
CO3)、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ピリジン、
トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、1,5-ジアザ
ビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,4-ジアザビシクロ[2.
2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ-7-エ
ン(DBU)等のアミン類、などの適宜の塩基の存在下に行
われ、これら塩基の使用量は化合物(II-1)に対し1〜
5モル当量程度が好ましい。本反応は通常−20℃〜1
50℃、好ましくは約−10℃〜100℃で行われる。
このようにして得られるチエノピリジン誘導体(I-1)
は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽
出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどによ
り単離精製することができる。
【0085】B法
【化72】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕 本法では(II-2)を塩基の存在下(IV)と反応させて
(I-2)を製造する。(II-2)と(IV)の反応は適宜の
溶媒中で行われる。該溶媒としては例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエ−テル
類、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ルなどのアル
コ−ル類、酢酸エチル、アセトニトリル、ピリジン、N,
N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド
(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1−メチル−
2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエ
タン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、アセトン、2-ブタ
ノンおよびこれらの混合溶媒があげられる。(II-2)と
(IV)の反応は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど
のアルカリ金属塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウ
ムtert−ブトキシド、などの金属アルコキシド類、
ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリ
ン等のアミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウムな
どの適宜の塩基の存在下に行われ、これら塩基の使用量
は化合物(II-2)に対し1〜5モル当量程度が好まし
い。本反応は通常−20℃〜150℃、好ましくは約−
10℃〜100℃で行われる。本反応は、また、過剰量
の(IV)を塩基として使用することによっても行われ
る。このようにして得られるチエノピリジン誘導体(I-
2)は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒
抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどに
より単離精製することができる。
【0086】C法
【化73】 〔式中、環BはYを含み、環構成原子として窒素原
子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形成
していることを、Yは硫黄原子または
【化74】 を示し、他の記号は上記と同意義を有する。〕 本法では(I-3)を酸化反応に付し、(I-4)を製造す
る。本反応は適宜の溶媒中酸化剤または必要により触媒
の存在下に行われる。該溶媒としては例えば、1−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどの高極性非プロトン溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ンなどのエ−テル類、酢酸エチル、クロロホルム、ジク
ロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロ
ロエタンおよびこれらの混合溶媒があげられる。酸化剤
としては、過酸化水素水、過酢酸、メタクロロ過安息香
酸、クメンヒドロパーオキシド、tert−ブチルヒドロパ
ーオキシド、活性化DMSO、二酸化マンガン、硝酸な
どが挙げられる。触媒としては金属を含有した錯体が好
んで用いられ、その金属としては、例えばバナジウム、
チタン、ルテニウム、レニウム、タングステン、マンガ
ン、コバルトが挙げられるが、中でもバナジウムが好ま
しい。該バナジウム錯体としては、酸化バナジウムアセ
チルアセトナート、酸化バナジウムベンゾイルアセトナ
ート、酸化バナジウムピコリナート、酸化バナジウム
(V)、酢酸酸化バナジウム(IV)、酸化硫酸バナジ
ウム(IV)水和物などの酸化バナジウム類、窒化バナ
ジウムなどの、窒化バナジウム類、オキシ三塩化バナジ
ウム、二塩化バナジウム、四塩化バナジウムなどの塩化
バナジウム類、酸化バナジウムトリメトキシド、酸化バ
ナジウムトリエトキシド、酸化バナジウムトリ−n−プ
ロポキシド、酸化バナジウムトリイソプロポキシド、酸
化バナジウムトリ−n−ブトキシド、酸化バナジウムト
リ−sec−ブトキシド、酸化バナジウムトリイソブト
キシド、酸化バナジウムトリ−t−ブトキシド、酸化β
−ヒドロキシキノリルバナジウム、酸化β−ヒドロキシ
ピリジルバナジウムなどが挙げられる。これら酸化剤の
使用量は化合物(I-3)に対し当量または過剰量(例え
ば、1〜50モル当量)が好ましい。また、触媒の使用
量は化合物(I-3)に対して0.0000001〜10当
量、好ましくは0.0000005〜1当量である。本
反応は通常−70℃〜150℃、好ましくは約−60℃
〜120℃で行われ、反応時間は通常1〜100時間で
ある。このようにして得られるチエノピリジン誘導体
(I-4)は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、
溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
どにより単離精製することができる。
【0087】D法
【化75】 [式中、Zは置換されていてもよい複素環基を示し、
q'は0ないし4の整数を示し、G'はハロゲン原子を示
し、他の記号は上記と同意義を有する。] 本法では最初に、一般式(II-3)で表される化合物と反応
対応量のトリフェニルホスフィンを反応させ、一般式(V
I)で表されるホスホニウム塩誘導体を製造する。本反応
は、溶媒中で行われ、該溶媒としてはベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ア
セトニトリルおよびこれらの混合溶媒が挙げられる。本
反応は10℃〜200℃、好ましくは30℃〜150℃
で、0.5〜50時間で行われる。
【0088】ついで、ホスホニウム塩誘導体(VI)とアル
デヒド誘導体(VII)を縮合反応に付し、(VIII)を製造す
る。(VI)と(VII)の縮合反応は適宜の溶媒中、塩基の存
在下に行われる。該溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノールなどのアルコール類、エチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシドおよびこれらの混合溶媒が挙げられる。該
塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウムなど
のアルカリ金属水素化物、ナトリウムエトキシド、ナト
リウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムter
t.ブトキシドなどのアルコキシド類、メチルリチウ
ム、ブチルリチウム、フェニルリチウムなどの有機リチ
ウム化合物、ナトリウムアミド等が用いられる。これら
塩基の使用量は化合物(VI)に対して1〜1.5モル程度
が好ましい。本反応は通常−50℃〜100℃、好まし
くは−20℃〜50℃で行う。反応時間は0.5〜20
時間である。
【0089】(VIII)は、新しく生成した二重結合に関し
(E)体および(Z)体の異性体の混合物として得られる
が、これら(E)体および(Z)体は単離後それぞれを、ま
たは単離することなく混合物を還元反応に付し、(I-5)
を製造する。本還元反応は常法に従い溶媒中、パラジウ
ム触媒(パラジウム炭素、パラジウム黒等)、白金触媒
(二酸化白金等)、ラネーニッケル等の触媒の存在下、水
素雰囲気中で行われる。該溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセ
トン、2−ブタノン、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシドおよびこれらの混合溶媒が挙げら
れる。水素雰囲気圧は1〜150気圧、好ましくは1〜
20気圧で行われる。このようにして得られるチエノピ
リジン誘導体(I-5)は、公知の分離精製手段、例えば濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなどに単離精製することができる。
【0090】E法
【化76】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕 本法では、化合物(II-1)をジホルミルイミド ナトリ
ウム塩などのジホルミルイミドのアルカリ金属塩との反
応でホルミルアミノ体(I-6)とし、ついで酸との反応
によりアミノ体(I-7)を製造する。化合物(II-1)と
ジホルミルイミド ナトリウム塩などのジホルミルイミ
ドのアルカリ塩との反応はA法と同様にして行われる。
化合物(I-7)は、ホルミルアミノ体(I-6)を酸の存在
下加水分解反応に付すことにより製造される。化合物
(I-6)の加水分解反応は含水の溶媒中で行われる。該
溶媒としては例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタンなどのエ−テル類、メタノ−ル、
エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノール、2−メトキシ
エタノールなどのアルコ−ル類、アセトニトリル、N,N-
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DM
SO)、アセトン、2-ブタノン、酢酸およびこれらの混合
溶媒があげられる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭
化水素酸などが挙げられ、これら酸の使用量は化合物
(I-6)に対し大過剰量、5〜50モル当量程度が好ま
しい。本反応は通常30℃〜150℃、好ましくは約5
0℃〜120℃で行われ、反応時間は通常1〜100時
間である。また、化合物(I-7)から特開平10−36
374号公報記載のF法にしたがってスルホニルアミノ
体を、またI法にしたがってアシルアミノ体を製造す
る。このようにして得られるチエノピリジン誘導体は、
公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、
晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単
離精製することができる。
【0091】E法で得られる化合物(I-7)は、化合物(II
-1)とフタルイミドカリウムなどのフタルイミドのアル
カリ金属塩との反応で得られる化合物(I-8)を、酸また
はヒドラジンを用いて分解するGabriel 法によっても製
造される(F法)。 F法
【化77】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕 化合物(II-1)とフタルイミドカリウムなどのフタルイミ
ドのアルカリ金属塩との反応は、A法と同様にして行わ
れる。化合物(I-7)は、化合物(I-8)を酸またはヒドラジ
ン存在下、分解反応に付すことにより製造される。化合
物(I-8)の分解反応は水の存在下で行われる。該溶媒と
しては、E法において化合物(I-6)の加水分解反応で
用いた溶媒中と同様のものを用いることができる。該酸
としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸などを用いる
ことができる。このようにして得られるチエノピリジン
誘導体(I-7)および(I-8)は、公知の分離精製手段例
えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、
クロマトグラフィーなどにより単離精製することができ
る。
【0092】G法
【化78】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕 本法では(II-1)を塩基の存在下(XII)と反応させて
(I-9)を製造する。(II-1)と(XII)の反応は適宜の
溶媒中で行われる。該溶媒としては例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエ−テル
類、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ルなどのアル
コ−ル類、酢酸エチル、アセトニトリル、ピリジン、N,
N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ
エタン、1,1,2,2-テトラクロロエタン、アセトン、2-ブ
タノンおよびこれらの混合溶媒があげられる。(II-1)
と(XII)の反応は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ムなどのアルカリ金属塩、ピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン等のアミン類、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、n-ブチルリチウム、t-ブチ
ルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA) など
の適宜の塩基の存在下に行われ、これら塩基の使用量は
化合物(II-1)に対し1〜5モル当量程度が好ましい。
本反応は通常−70℃〜150℃、好ましくは約−70
℃〜100℃で行われる。本反応は、また、過剰量の
(XII)を塩基として使用することによっても行われ
る。このようにして得られるチエノピリジン誘導体(I-
9)は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒
抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどに
より単離精製することができる。
【0093】なお、上記A法、E法、F法およびG法の
出発原料となる一般式(II-1)で表される化合物は、例
えば、以下のように製造することができる。
【化79】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕 化合物(XI)は、ジャ−ナル オブ メディシナル ケ
ミストリ−(Journal of Medicinal Chemistry)、17
巻、624頁(1974年)記載の方法に従い、化合物
(IX)、硫黄および化合物(X)を塩基の存在下、溶媒
中で反応することにより製造される。該溶媒としては例
えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ンなどのエ−テル類、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパ
ノ−ルなどのアルコ−ル類、クロロホルム、ジクロロメ
タン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエタ
ン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセト
アミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンおよびこれらの混合溶媒があげられる。該塩
基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの
アルカリ金属塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウム
tert−ブトキシド、などの金属アルコキシド類、ピ
リジン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、モルホリ
ン、ピペリジン、N,N-ジメチルアニリン等のアミン類の
適宜の塩基の存在下に行われ、これら塩基の使用量は化
合物(IX)に対し1〜5モル当量程度が好ましい。本反
応は通常−20℃〜150℃、好ましくは約−10℃〜
100℃で行われる。ついで化合物(XI)と化合物(XI
I)の反応のより、化合物(II-1)を製造する。(XI)
と(XII)の反応は、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等の
ルイス酸、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p-トルエン
スルホン酸等の適宜の酸の存在下、溶媒中で行われる。
該溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
トキシエタン等のエ−テル類、メタノ−ル、エタノ−
ル、プロパノ−ルなどのアルコ−ル類、酢酸エチル、N,
N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ
エタン、1,1,2,2-テトラクロロエタンおよびこれらの混
合溶媒があげられる。化合物(VIII)の使用量は化合物
(VII)に対し1.0〜2.0モル当量程度が好まし
い。酸の使用量は化合物(VII)に対し0.05〜2.
0モル当量程度が好ましい。本反応は通常0℃〜200
℃、好ましくは約20℃〜120℃で行われる。反応時
間は0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間であ
る。このようにして得られる一般式(II-1)で表される
化合物は、公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、
溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
どにより単離精製することができる。
【0094】A法〜G法で製造されるチエノピリジン誘
導体が、環Aの置換基としてイソプロポキシ基を有する
とき、四塩化チタンで処理することによりイソプロポキ
シ基をヒドロキシ基に変換することができる。本反応
は、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素等の溶
媒中、−50〜30℃、好ましくは−10〜20℃で行
われる。およびおよびおよびおよびおよびおよびおよび
【0095】本発明の化合物(I)またはその塩は、抗
炎症作用を有し、さらに抗関節炎作用を有するので、関
節に炎症症状を呈する総ての関節炎の予防または治療に
用いることができる。該関節炎としては、例えば、慢性
関節リウマチ等が挙げられる。また、本発明の化合物
(I)またはその塩は、リウマチ等の予防または治療に
用いることができる。また、本発明化合物(I)または
その塩は、優れた骨吸収抑制作用を有し、関節炎に伴う
骨破壊、骨粗鬆症等の予防・治療に有用である。さら
に、本発明化合物は、免疫性サイトカイン産生抑制作用
を有しており、免疫が関与すると考えられる疾患の予防
・治療、または/および臓器移植後の拒絶反応の予防・
治療にも有効である。本発明の化合物(I)またはその
塩は、さらに、免疫性サイトカイン〔例えば、インター
ロイキン−2(IL−2)、インターフェロン−γ(I
FN−γ)など〕の産生を抑制する作用を有し、自己免
疫疾患を含む免疫が関与すると考えられる疾患の予防ま
たは治療に有用である。かかる対象疾患としては、例え
ば全身性エリセマトーデス、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸
炎、クローン病)、多発性硬化症、乾癬、慢性肝炎、膀
胱ガン、乳ガン、子宮頚部ガン、慢性リンパ性白血球、
慢性骨髄性白血病、大腸ガン、結腸ガン、直腸ガン、ヘ
リコバクターピロリ感染症、ホジキン病、インスリン依
存性糖尿病、悪性黒色腫、多発性骨髄腫、非ホジキン性
リンパ腫、非小細胞肺ガン、卵巣ガン、消化性潰瘍、前
立腺ガン、敗血症ショック、結核、不妊症、動脈硬化、
ベーチュット病、喘息、アトピー性皮膚炎、腎炎、全身
性真菌感染症、急性バクテリア髄膜炎、急性心筋梗塞、
急性膵炎、急性ウイルス脳炎、成人呼吸促迫症候群、バ
クテリア肺炎、慢性膵炎、単純ヘルペスウイルス感染
症、水痘−帯状疱疹ウイルス感染症、AIDS、ヒトパ
ピローマウイルス感染症、インフルエンザ、侵襲性ブド
ウ状球菌感染症、末梢血管疾患、敗血症、間質性肝疾
患、時局性回腸炎などが挙げられる。本発明の化合物
(I)またはその塩は、とりわけ、全身性エリセマトー
デス、慢性肝炎、間質性肝疾患、喘息、乾癬、潰瘍性大
腸炎、クローン病、限局性回腸炎または多発性硬化症な
どの予防または治療に対し用いられる。また、本発明の
化合物(I)またはその塩は、臓器移植後の拒絶反応の
予防・治療にも有用である。さらに、本発明の化合物
(1)またはその塩はT細胞分化調節薬としても有用で
ある。T細胞分化調節薬とはTリンパ球がI型Tリンパ
球(T1細胞)あるいはII型Tリンパ球(T2細胞)
に分化することを調節する化合物の総称である。T1細
胞はサイトカインとしてIFN−g、IL−2およぴT
NFbを主に産生するTリンパ球で、CD4 Tリン
パ球およびCD8 Tリンパ球を含む。T2細胞はサ
イトカインとしてIL−4、IL−5およびIL−10
を主に産生するTリンハ球で、CD4 Tリンパ球お
よびCD8 Tリンハ球を含む。したがって、T細胞
分化調節薬は関節炎をはじめ、上記の各種疾患の予防ま
たは治療に用いることができる。本発明の化合物の毒性
は低い。
【0096】従って、本発明の化合物(I)またはその
塩は、ヒトを含む哺乳動物(例、ヒト、ウマ、ウシ、ブ
タ、イヌ、ネコ、ラット、マウスなど)の炎症性疾患、
関節炎、リウマチ、慢性関節リウマチまたは自己免疫疾
患の予防・治療剤として、臓器移植後の拒絶反応の予防
・治療剤として、関節炎に伴なう骨破壊、骨粗鬆症等の
予防・知用剤として用いることができる。
【0097】本発明の化合物(I)またはその塩の投与
量は、投与経路、治療すべき患者の症状により種々選択
できるが、化合物(I)として、通常、成人1人あた
り、経口投与の場合、例えば約1mg〜約500mg、
好ましくは約5mg〜約100mg、非経口投与の場
合、約0.1mg〜約100mg、さらに好ましくは約
0.3mg〜約10mgの範囲から選択でき、これらを
1日1〜3回に分けて投与できる。
【0098】本発明の目的化合物(I)またはその塩
は、薬学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤;またはシロップ剤、
注射剤などの液状製剤として経口または非経口的に投与
することができる。また、パッチ剤、パップ剤、軟膏剤
(クリーム剤も含む)、硬膏剤、テープ剤、ローション
剤、液剤、懸濁剤、乳剤、噴霧剤などの経皮投与製剤と
することもできる。薬学的に許容される担体としては、
製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が
用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、
崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化
剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合され
る。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、安定化剤、
着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもでき
る。
【0099】賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、
白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、
軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ
る。結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロー
ス、α化デンプン、白糖、D−マンニトール、デキスト
リン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙
げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプ
ン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、
カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースなどが挙げられる。溶剤の好適
な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレ
ングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油
などが挙げられる。
【0100】必要により、味のマスキング、腸溶性ある
いは持続性の目的のため、自体公知の方法でコーティン
グすることにより、経口投与製剤とすることもできる。
そのコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポ
リオキシエチレングリコール、ツイーン80、ブルロニ
ックF68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシ
メチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギ
ット(ローム社製、メタアクリル酸・アクリル酸共重合
体)などが用いられる。
【0101】溶解補助剤の好適な例としては、例えばポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、安息香
酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレス
テロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、ク
エン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な
例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン
酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;
例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水
性高分子物質などが挙げられる。等張化剤の好適な例と
しては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マン
ニトールなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例として
は、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩など
の緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例として
は、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐
剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エス
テル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェ
ネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙
げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸
塩、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0102】さらに、化合物(I)またはその塩は、例
えば、シクロオキシゲナーゼ抑制剤(Cox−I,C
ox−II抑制剤)、疾患修飾性抗リウマチ薬および免
疫抑制薬、生物製剤、鎮痛剤および消炎剤、骨疾
患治療薬、p38MAPキナーゼ阻害薬および/また
はTNF−α産生阻害薬、またはc−JUN N末端
キナーゼ(JNK)阻害薬等と、単一製剤として、また
は同時にあるいは時間的間隔をおいて投与することがで
きる。 シクロオキシゲナーゼ抑制剤(Cox−I,Cox−
II抑制剤)としては、例えば、セレコキシブ,ロフェコ
キシブ,アスピリン等のサリチル酸誘導体,ジクロフェ
ナック,インドメタシン,ロキソプロフェン等が挙げら
れる。これらの経口剤としての投与量は、例えば、セレ
コキシブは約100〜200mg/日,ロフェコキシブ
は約10〜30mg/日,アスピリン等のサリチル酸誘
導体は約1000〜4500mg/日,ジクロフェナッ
クは約25〜75mg/日,インドメタシンは約50〜
150mg/日,ロキソプロフェンは約60〜180m
g/日である。 疾患修飾性抗リウマチ薬および免疫抑制薬としては、
例えば、メソトレキセイト,レフルノミド,プログラ
フ,スルファサラジン,D−ペニシラミン,経口金剤等
が挙げられる。これらの経口剤としての投与量は、例え
ば、メソトレキセイトは約2.5〜7.5mg/週,レ
フルノミドは約20〜100mg/日,プログラフは約
1〜5mg/日,スルファサラジンは約500〜200
0mg/日,D−ペニシラミンは約100〜600mg/
日,経口金剤は約3〜6mg/日である。 生物製剤としては、例えば、モノクロナール抗体
(例、抗TNF−α抗体,抗IL−12抗体,抗IL−
6抗体,抗ICAM−I抗体,抗CD4抗体等)、可溶
性レセプター(例、可溶性TNF−αレセプター等)、
タンパク性リガンド(IL−1レセプターアンタゴニス
ト等)が挙げられる。これらの経口剤としての投与量
は、例えば約0.1〜50mg/kg/日、好ましくは
0.5〜20mg/kg/日である。
【0103】鎮痛剤および消炎剤としては、例えば、
中枢性鎮痛剤(例、モルフィン,コデイン,ペンタジシ
ン等)、ステロイド剤(例、プレドニゾロン,デキサメ
タゾン,ベタメタゾン等)、消炎酵素剤(例、ブロメル
シン,リゾチーム,プロクターゼ等)が挙げられる。こ
れらの経口剤としての投与量は、例えば、中枢性鎮痛剤
は約1〜1000mg/日,好ましくは約5〜300m
g/日、ステロイド剤は約0.1〜400mg/日,好ま
しくは約0.5〜100mg/日、消炎酵素剤は約1〜
100mg/日,好ましくは約5〜40mg/日である。 骨疾患(例えば、骨折,再骨折,骨粗鬆症,骨軟化
症,骨ペーチェット病,硬直性脊髄炎,慢性関節リウマ
チ,変形性膝関節炎およびそれらの類似疾患における関
節組織の破壊等)治療薬としては、例えば、カルシウム
製剤(例、炭酸カルシウム等)、カルシトニン製剤、ビ
タミンD製剤(例、アルファカルシドール等)、性ホル
モン類(例、エストロゲン,エストランジオール等)、
プロスタグランジンA、ビスホスホン酸類、イプリフ
ラボン類、フッ素化合物(例、フッ化ナトリウム等)、
ビタミンK、骨形成タンパク(BMP)、線維芽細胞
増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDG
F)、トランスフォーミング成長因子(TGF−β)、
インスリン様成長因子−1および2(IGF−1,−
2)、副甲状腺ホルモン(PTH)、ヨーロッパ出願公
開EP−A1−376197号公報,EP−A1−46
0488号公報およびEP−A1−719782号公報
記載の化合物(例、(2R.4S)-(-)-N-[4-(diethoxyphosph
orylmethyl)phenyl]-1,2,4,5-tetrahydro-4-methyl-7,8
-methylenedioxy-5-oxo-3-benzothiepin-2-carboxamide
等)等が挙げられる。
【0104】p38MAPキナーゼ阻害薬および/ま
たはTNF−α産生阻害薬としては、 i)式
【化80】 〔式中、R1’は水素原子、置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換
基を有していてもよいアミノ基またはアシル基、R2’
は置換基を有していてもよいピリジル基、およびR3’
は置換基を有していてもよい芳香族基を示す。〕で表さ
れる化合物若しくはその塩またはそのプロドラッグ、 ii)N−オキシド化されていてもよい式
【化81】 〔式中、R1aは水素原子、置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換
基を有していてもよいアミノ基またはアシル基を、R
2aは置換基を有していてもよい芳香族基を、R3a
水素原子、置換基を有していてもよいピリジル基または
置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を、X
酸素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を、Y
は結合手、酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子ま
たは式 NR4a(式中、R4aは水素原子、置換基を有
していてもよい炭化水素基またはアシル基を示す)で表
される基を、およびZは結合手または置換基を有して
いてもよい2価の鎖状炭化水素基を示す。〕で表される
化合物若しくはその塩またはそのプロドラッグ、それら
の具体例として、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]アセトアミド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピ
リジル)-4-(3,5-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール
-2-イル]アセトアミド、N-[4-[4-(4-メトキシフェ
ニル)-2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]ベンズアミド、N-[4-[2-(4-フルオロフェニル)
-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]フェニルアセトアミド、N-[4-[2-エチル-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]フェニルアセトアミド、N-[4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]フェニルアセトアミド、N-[4-[2-ブチル-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]フェニルアセトアミド、N-[4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド、N-
[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]ベンズアミド、N-[4-[2-エ
チル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミド、N-
[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-(4-メトキシフェニル)
プロピオンアミド、N-[4-[2-エチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-4-フ
ェニルブチルアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)
-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベ
ンズアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロ
ピル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニ
ルプロピオンアミド、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチル
フェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]ベ
ンズアミド、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニ
ルプロピオンアミド、N-[4-[2-(4-フルオロフェニ
ル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]ベンズアミド、N-[4-[2-(4-フル
オロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-3-フェニルプロピオンアミ
ド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチ
オフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]
ベンズアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4
-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]-3-フェニルプロピオンアミド、N-ベンジル-N-
[4-[2-エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]アミン、N-[4-[2-エチル-4
-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]-N-(2-フェニルエチル)アミン、N-[4-[2-
エチル-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イ
ル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン、
N-ベンジル-N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピ
ル-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾ
ール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエチル)
アミン、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニ
ルプロピル)アミン、N-ベンジル-N-[4-[2-ブチル-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピ
リジル]アミン、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-
フェニルエチル)アミン、N-[4-[2-ブチル-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジ
ル]-N-(3-フェニルプロピル)アミン、N-ベンジル-N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチオフェ
ニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミ
ン、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチ
オフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(2-フェニルエチル)アミン、N-[4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]-N-(3-フェニルプロピル)
アミン、N-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチ
ルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジル]ベンズアミド、N-[4-[4-(3-メチルフェニ
ル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジル]フェニルアセトアミド、N-
[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
3-フェニルプロピオンアミド、N-ベンジル-N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン、N
-[4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニ
ルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-
N-(3-フェニルプロピル)アミン、N-[4-[4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]-N-(2-フェニルエ
チル)アミン、N-(4-フルオロベンジル)-N-[4-[4-
(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル]アミン、
(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニ
ルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]ニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニ
ル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)
-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンアミド、(S)-N-
[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチル
アミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メ
チルニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-メチルフェニ
ル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)
-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メチルニコチンアミド、
(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニ
ルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]-2-クロロニコチンアミド、(R)-N-[4-(3-メチ
ルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミノ)-4-ピ
リジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-クロロニコチン
アミド、(S)-N-[4-(3-メチルフェニル)-5-(2-(1
-フェニルエチルアミノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾー
ル-2-イル]-2-メトキシニコチンアミド、(R)-N-[4-
(3-メチルフェニル)-5-(2-(1-フェニルエチルアミ
ノ)-4-ピリジル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メトキ
シニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピリ
ジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イ
ル]ニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジルアミノ-4-ピ
リジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-
イル]-2-メトキシニコチンアミド、N-[5-(2-ベンジ
ルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]-2-クロロニコチンアミド、N-[5-
(2-ベンジルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニ
ル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メチルニコチンアミ
ド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-
メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]ニコチンア
ミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-ピリジル)-4-
(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-イル]-2-メ
チルニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾイルアミノ-4-
ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2
-イル]-2-クロロニコチンアミド、N-[5-(2-ベンゾイ
ルアミノ-4-ピリジル)-4-(3-メチルフェニル)-1,3-
チアゾール-2-イル]-2-メトキシニコチンアミド、
(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-エチル-4-(3-メ
チルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジル
アミン、(R)-N-(1-フェニルエチル)-4-[2-エチル-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4
-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チアゾール-5-
イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェニルエチ
ル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-プロピル-1,3-チ
アゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フ
ェニルエチル)-4-[2-ブチル-4-(3-メチルフェニル)
-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N
-(1-フェニルエチル)-4-[2-ブチル-4-(3-メチルフ
ェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミ
ン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチル
フェニル)-2-(4-メチルチオフェニル)-1,3-チアゾー
ル-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-フェニル
エチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-メチルチ
オフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルア
ミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-[4-(3-メチ
ルフェニル)-2-(4-メチルスルホニルフェニル)-1,3-
チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-(1-
フェニルエチル)-4-[4-(3-メチルフェニル)-2-(4-
メチルスルホニルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]
-2-ピリジルアミン、(S)-N-(1-フェニルエチル)-4-
[2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メチルフェニル)-
1,3-チアゾール-5-イル]-2-ピリジルアミン、(R)-N-
(1-フェニルエチル)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-
4-(3-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-5-イル]-2-
ピリジルアミンまたはその塩、 iii)式
【化82】 〔式中、aはNまたはCを;bはaがNのときCHを、
aがCのときOを;=はアゾール環がイミダゾール環ま
たはオキサゾール環であるかによって単結合または二重
結合を;ZはNまたはCHを;Wは−NR6b−Y
−(R6bは水素原子、C1−4アルキル基、C3−
シクロアルキル基、C3−8シクロアルキル−C
1−3アルキル基、C6−1 アリール基、C3−18
ヘテロアルキル基、C7−19アラルキル基またはC
4−19ヘテロアラルキル基を、−Y−はC1−4
ルキレン基または結合手を示す)、−O−または−S−
を、R2bはフェニル基(ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル、シアノ、アミド、チオアミド、カルボキシレー
ト、チオカルボキシレート、C1−4アルコキシ、アミ
ノおよびモノ−またはジ−C1−4アルキルアミノから
成る群から選ばれる1または2個以上の置換基で置換さ
れていてもよい)を、R3bは水素原子、ハロゲン原
子、C1−10アルキル基、C1−4アルケニル基、C
3−10シクロアルキル基、C3−18ヘテロシクロア
ルキル基、C −18アリール基、C3−18ヘテロア
リール基または−CH=N−NH−C(NH)NH
(それぞれヒドロキシで置換されていてもよいC
1−4アルキル、ハロゲン原子、ハロゲンで置換された
1−4アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、
1−4アルキルチオ、カルボキシ、C1−6アルキル
もしくはC 1−6アルコキシで置換されていてもよいカ
ルボニル、アミノ、モノ−またはジ−C1−4アルキル
アミノおよび5ないし7員N−ヘテロ基(さらにヘテロ
原子を含んでいてもよい)から成る群から選ばれる1な
いし4個の置換基で置換されていてもよい)を、R5b
はC6−18アリール基、C3−18ヘテロアリール基
またはC3−1 シクロアルキル基(それぞれC1−4
アルキル、ハロゲンで置換されたC1− アルキル、ヒ
ドロキシ、C1−4アルコキシ、C1−4アルキルチ
オ、アミノ、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ
および5ないし7員N−ヘテロ基(さらにヘテロ原子を
含んでいてもよい)から成る群から選ばれる1ないし4
個の置換基で置換されていてもよい)を示す。〕で表さ
れる化合物若しくはその塩またはそのプロドラッグ等が
挙げられる。
【0105】JNK阻害薬としては、例えば、WO
00/35906、WO 00/35909、WO 0
0/35921、WO 00/64872またはWO
00/75118に記載の化合物等が挙げられる。
【0106】
【実施例】以下に参考例、実施例および実験例を挙げて
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。なお、以下において、Meはメ
チルを、Etはエチルを、Phはフェニルを、Cbzは
ベンジルオキシカルボニルをそれぞれ示す。
【0107】試験例1 ラットアジュバント関節炎に対する作用 右後肢足蹠皮内に完全フロイントアジュバント (Freun
d's complete adjuvant: 0.5% 結核死菌の流動パラフィ
ン懸濁液) 0.05 ml を注射して感作した雄性 Lewis 系
ラット(7週齢、日本クレア) に対して、試験化合物を
0.5% メチルセルロースに懸濁して、14 日間、1日1回
経口投与した。感作直前 (Day 0) および14 日目 (Day
14) に左後肢浮腫容積をプレサイスモメーター (Ugo Ba
sile 社製、イタリア) で測定し、下記の〔数1〕によ
って非感作ラットに対する足蹠膨張抑制率(%)を求め
た。
【数1】足蹠膨張抑制率(%)= 結果は各群(n = 6) の平均±S.E. で表わし、ダンネッ
ト (Dunnet) 法で比較・検定した。また、危険率5% 未
満を有意とした。〔表1〕に示した通り、本発明の化合
物は、足蹠の浮腫抑制において効果を示した。
【表1】 **; p < 0.01 vs. コントロール
【0108】参考例1 4-オキソチアン(2.0 g)、4-メトキシベンゾイルアセト
ニトリル(PCT国際出願公開第WO 99/6591
6号公報記載)(3.0 g)、硫黄(577 mg)、モルホリン(1.
6 g) およびエタノール(120 ml) の混合液を3時間還流
下に加熱撹拌した後、溶媒を減圧下に留去した。残留物
に酢酸エチルを加え、1規定塩酸、水で洗浄、乾燥(MgS
O4) 後、溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサ
ン (3:1) から溶出する部分から2-アミノ-4,5-ジヒドロ
-3-(4-メトキシベンゾイル)-7H-チエノ[2,3-c]チオピラ
ン (3.6 g, 69%)を得た。THF-ヘキサンより再結晶し
た。無色プリズム晶。融点178-179℃。
【0109】同様にして〔表2〕に記載の参考例2〜9
の化合物を合成した。
【表2】 a) 1H NMR (CDCl3)δ: 1.68 (3H, s), 1.69 (3H, s),
1.97 (2H, t, J= 6.0 Hz), 3.20 (2H, t, J= 6.0 Hz),
3.30 (2H, s), 3.86 (3H, s), 6.40 (2H, br s),6.90
(2H, d, J= 8.8 Hz), 7.51 (2H, d, J= 8.8 Hz); b) 1H
NMR (CDCl3)δ: 1.60-2.30 (4H, m), 2.56-2.70 (1H,
m), 2.82-3.00 (1H, m), 3.80-3.90 (4H, m), 4.58 (2
H, s), 6.29 (2H, s), 6.78-6.92 (2H, m), 7.30-7.36
(5H, m), 7.48-7.53 (2H, m); c) 1H NMR (CDCl3)δ:
1.55-1.74 (1H, m), 1.88-2.12 (3H, m), 2.70-2.89 (3
H, m), 3.85 (3H, s), 5.14 (2H, s), 6.30 (2H, br
s), 6.89(2H, d, J= 8.8 Hz), 7.34 (5H, s), 7.48 (2
H, d, J= 8.8 Hz).
【0110】参考例10 テトラヘドロン 第47巻、1991 年、3259 頁に記載の
方法に従い、1,4-シクロヘキサンジオン モノエチレン
ケタール (18.5 g) のTHF (100 ml) 溶液に窒素雰囲気
下、溶液の温度を10〜20 ℃に保ちながらナトリウムア
ミド (18.5 g) のTHF (100 ml) 溶液を加えた。20℃
で30分間撹拌後、ヨウ化メチル (41.3 g)を加え、さ
らに室温で1時間撹拌を続けた。反応液に飽和塩化アン
モニウム水溶液 (100 ml) を加え、ジエチルエーテルで
抽出した。ジエチルエーテル層を水洗、乾燥(MgSO4)
後、溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-ジエチルエー
テル (4:1) から溶出する部分から 4,4-エチレンジオキ
シ-2-メチル-1-シクロヘキサノンおよび 4,4-エチレン
ジオキシ-2,2-ジメチル-1-シクロヘキサノンの油状混合
物 (混合比約 1:1, 15.1 g) を得た。この混合物 (2.0
g) のエタノール (20 ml) 溶液に氷冷下、水素化ホウ素
ナトリウム (440 mg) を加えた。室温で2時間撹拌後、
酢酸 (0.2 ml) を加え、減圧下に溶媒を留去した。残留
物に酢酸エチルを加え、水洗、乾燥(MgSO4)後、溶媒を
減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (6:1) から溶
出する部分から 4-ヒドロキシ-3-メチル-1-シクロヘキ
サノン エチレンケタール (140 mg, 1H NMR (CDCl3)
δ: 1.02(3H, d, J= 6.6 Hz), 1.20-2.00 (8H, m), 3.1
5-3.30 (1H, m), 3.94 (4H, br s)) および 4-ヒドロキ
シ-3,3-ジメチル-1-シクロヘキサノン エチレンケター
ル(470 mg, 1H NMR (CDCl3) δ: 1.00 (3H, s), 1.01
(3H, s), 1.35-1.90 (7H, m), 3.38-3.46 (1H, m), 3.9
0-4.00 (4H, m)) をそれぞれ油状物として得た。
【0111】参考例11 参考例10で得られた化合物 4-ヒドロキシ-3,3-ジメチ
ル-1-シクロヘキサノン エチレンケタール (372 mg)
の THF-DMF (5:1, 8 ml) 溶液に水素化ナトリウム (60%
油性, 160 mg) を氷冷下に加えた。同温で10分間撹
拌後、臭化ベンジル (518 mg)およびヨウ化テトラブチ
ルアンモニウム (369 mg) を加え、さらに室温で11時
間撹拌を続けた。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層を水洗、乾燥(MgSO4) 後、溶媒を減
圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、ヘキサン-ジエチルエーテル (4:1) か
ら溶出する部分から 4-ベンジルオキシ-3,3-ジメチル-1
-シクロヘキサノン エチレンケタール (360 mg, 65%)を
油状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ: 1.01 (3H,s),
1.03 (3H, s), 1.20-1.90 (6H, m), 3.07-3.12 (1H,
m), 3.90-3.93 (4H,m), 4.42 (1H, d, J= 12.2 Hz), 4.
64 (1H, d, J= 12.2 Hz), 7.25-7.40 (5H, m).
【0112】参考例12 参考例11で得られた化合物(360 mg) のTHF (5ml)溶
液に、室温で 1N 塩酸水溶液 (2.5 ml) を加え、50℃で
2時間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層を水洗、乾燥(MgSO4) 後、溶媒を減
圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、ヘキサン-ジエチルエーテル (4:1) か
ら溶出する部分から 4-ベンジルオキシ-3,3-ジメチル-1
-シクロヘキサノン (250 mg, 82%)を油状物として得
た。1H NMR (CDCl3) δ: 0.95 (3H, s), 1.06 (3H, s),
2.00-2.30 (4H, m), 2.45-2.60 (2H, m), 3.32-3.37
(1H,m), 4.52 (1H, d, J= 11.6 Hz), 4.71 (1H, d, J=
11.6 Hz), 7.26-7.40 (5H,m).
【0113】参考例13 参考例12で得られた化合物(258 mg)、4-メトキシベン
ゾイルアセトニトリル(195 mg)、硫黄(40 mg)、モルホ
リン(106 mg) およびエタノール(5 ml) の混合液を6時
間還流下に加熱撹拌した後、水に注ぎ酢酸エチルで留去
した。酢酸エチル層を飽和塩化アンモニウム水溶液およ
び水で洗浄、乾燥(MgSO4) 後、溶媒を減圧下に留去し
た。残留物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル-ヘキサン (1:4) から溶出する部分から
6-ベンジルオキシ-2-アミノ-3-(4-メトキシベンゾイ
ル)-5,5-ジメチル-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオ
フェン(170 mg, 36%)を油状物として得た。1H NMR (CDC
l3) δ: 0.83-0.84 (6H, m), 1.74 (1H, d, J= 16.4 H
z), 1.96 (1H, d, J= 16.4 Hz), 2.58 (1H, dd, J= 1
6.4, 6.6 Hz), 2.83 (1H, dd, J= 16.4, 5.2 Hz), 3.38
(1H, dd, J= 6.6, 5.2 Hz), 3.87 (3H, s), 4.49 (1H,
d, J= 12.0 Hz), 4.67 (1H, d, J= 12.0 Hz), 6.16 (2
H, br s), 6.87-6.93 (2H, m), 7.25 -7.40 (5H, m),
7.50-7.56 (2H, m).
【0114】参考例14 塩化アルミニウム (85 mg) を参考例13で得られた化
合物 (130 mg)、1,3-ジクロロアセトン (80 mg) および
THF (10 ml) の混合液に室温で加えた後、15分間還
流下に加熱撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥(MgSO4) 後、溶
媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、ジエチルエーテル-ヘキサン
(1:8) から溶出する部分から 7-ベンジルオキシ-3-クロ
ロ-2-クロロメチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-6,6-ジメチ
ル-(4-メトキシフェニル)[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリ
ジン (25mg, 16%)を油状物として得た。1H NMR (CDCl3)
δ: 0.78 (3H, s), 0.81 (3H,s), 1.59 (1H, d, J= 1
7.0 Hz), 1.83 (1H, d, J= 17.0 Hz), 2.92 (1H, dd, J
=17.6, 6.0 Hz), 3.09 (1H, dd, J= 17.6, 4.8 Hz), 3.
37 (1H, dd, J= 6.0, 4.8 Hz), 3.90 (3H, s), 4.48 (1
H, d, J= 12.0 Hz), 4.66 (1H, d, J= 12.0 Hz),4.94
(2H, s), 6.98-7.05 (2H, m), 7.10-7.22 (2H, m), 7.2
6-7.34 (5H, m).
【0115】参考例15 参考例1で得られた化合物(2.0 g)、1,3-ジクロロアセ
トン(1.6 g) および THF (120 ml) の混合液に、塩化ア
ルミニウム(1.7 g) を室温で加え、さらに3時間還流下
に加熱撹拌した。反応溶液をトルエン(150 ml) および
水 (75 ml) の混合液に撹拌しながら注ぎ、さらに2時
間撹拌を続けた。有機層を分離し、乾燥(MgSO4) 後、溶
媒を減圧下に留去し3-クロロ-2-クロロメチル-4-(4-メ
トキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':
4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン(2.1 g,81%) を得た。酢酸
エチル-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融
点153-154℃。
【0116】 同様にして表3に記載の参考例16〜2
4の化合物を合成した。
【0117】
【表3】 参考例25 4-メトキシベンゾイルアセトニトリル 4-メトキシ安息香酸メチル(7.2kg)のジメチルス
ルホキシド(21.6L)溶液に、ナトリウムメトキシ
ド(3.046kg)、アセトニトリル(2.135k
g)を加え110℃で2時間攪拌した後、15℃以下で
水(10.83L)を滴下し、アセトニトリル(14.
4L)を加えた。ついで20℃以下で6NHClを加え
てpH7.9に調製した後、酢酸エチル(72L)で抽
出した。水層をさらに酢酸エチル(36.32L)で抽
出し、有機層を合わせて内容物重量が17.39kgに
なるまで濃縮した。メタノール(17.84L)を加
え、水(17.84L)を滴下後、5℃で1時間攪拌
し、析出した結晶をろ取した。メタノール−水(1:
1)で洗浄して標題化合物を得た(6.40kg、8
2.7%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 3.90(3H, s), 4.03(2H, s), 6.98(2
H, d, J=11.25 Hz), 7.90(2H, d, J=11.25 Hz). 参考例26 2-アミノ-4,5-ジヒドロ-3-(4-メトキシベンゾイル)-7H-
チエノ[2,3-c]チオピラン 4-メトキシベンゾイルアセトニトリル(6.283k
g)、4-オキソチアン(5.00kg)、硫黄(1.1
57kg)、エタノール(62.83L)の混合物に、
かき混ぜながらモルホリン(3.433kg)を滴下し
た。60℃で5.5時間攪拌後、5℃に冷却して1時間
攪拌した。析出した結晶をろ取し、冷エタノール(1
9.18L)で洗浄した。標題化合物を黄色結晶として
得た(9.557kg、88.9%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.31(2H, t, J=5.4 Hz), 2.61(2H,
t, J=5.4 Hz), 3.65(2H,s), 3.86(3H, s), 6.91(2H, br
s), 7.01(2H, d, J=9.6 Hz), 7.55(2H, d, J=9.6 Hz). 参考例27 3-クロロ-2-クロロメチル-5,8-ジヒドロ-4-(4-メトキシ
フェニル)-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
リジン 2-アミノ-4,5-ジヒドロ-3-(4-メトキシベンゾイル)-7H-
チエノ[2,3-c]チオピラン(9.557kg)、1,3-ジ
クロロアセトン(4.172kg)、テトラヒドロフラ
ン(47.79L)の混合物に、5−15℃で塩化アル
ミニウム(5.424kg)を4回に分割して加えた。
ついで還流下に4.5時間攪拌した後、10℃以下でト
ルエン(38.74L)を加え、さらに水(47.79
L)を滴下した。トルエン(56.83L)を加えて攪
拌後、有機層を分取し、水、飽和重曹水、水で順次洗浄
した。内容物重量が34.61kgになるまで溶媒を留
去し、25℃付近でメタノール(57.34L)を滴下
した。5℃で1時間攪拌後、析出した結晶をろ取した。
冷メタノール(28.67L)で洗浄して、標題化合物
を得た(11.055kg、88.3%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.18(2H, t, J=5.7 Hz), 2.68(2H,
t, J=5.7 Hz), 3.90(5H,s), 4.94(2H, s), 7.01(2H, d,
J=8.7 Hz), 7.16(2H, d, J=8.7 Hz).
【0118】実施例1 水素化ナトリウム(60%油性、360 mg) をベンズイミ
ダゾール (1.1 g) のDMF (40 ml) 溶液に氷冷下に加え
た。15 分間室温で撹拌した後、参考例15で得た化合
物 (3.0 g) を加え、80℃で3時間撹拌した。反応液を
水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水
洗、乾燥(MgSO4)後溶媒を減圧下に留去した。残留物は
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ルから溶出する部分から2-[(1H-ベンズイミダゾール-1-
イル)メチル]-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-5,8-
ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリ
ジン (1.4 g, 38%) を得た。酢酸エチル−ヘキサンより
再結晶した。無色結晶。融点201-203 ℃。
【0119】実施例2 参考例15で得た化合物 (3.0 g)、2,4-チアゾリジン
ジオン (1.8 g)、炭酸カリウム(2.1 g) および DMF (60
ml) の混合物を 80℃で2時間撹拌した。反応液を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾
燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-
ヘキサン (1 : 1) から溶出する部分から3-{[3-クロロ-
4-(4-メトキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,
3-チアゾリジン-2,4-ジオン (2.9 g, 80%) を得た。酢
酸エチル-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。
融点208-209℃。
【0120】同様にして〔表4〕〜〔表7〕に記載の実
施例3〜6、8〜17、35、36、39の化合物を合
成した。
【表4】
【0121】
【表5】 a) 1H NMR (200 MHz, CDCl3)δ: 1.88 (2H, m), 2.22
(2H, t, J= 6.2 Hz), 2.91 (4H, s), 3.55 (2H, s), 3.
90 (3H, s), 4.82 (1H, s), 4.87 (1H, s), 5.02(2H,
s), 6.99 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.14 (2H, d, J= 8.8 H
z). b) 1H NMR (200 MHz, CDCl3)δ: 1.70 (2H, t, J= 6.2
Hz), 2.02 (2H, t, J= 6.2 Hz), 2.91 (4H, s), 3.01
(2H, s), 3.90 (3H, s), 3.91-4.03 (4H, m), 5.01 (2
H, s), 7.00 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.16 (2H, d, J= 8.
8 Hz).
【0122】
【表6】
【0123】
【表7】
【0124】実施例7 水素化ナトリウム(60%油性、480 mg)を1H-1,2,4-トリ
アゾール (840 mg)のDMF (50 ml) 溶液に室温で加え、1
5 分間室温で撹拌した。参考例15で得た化合物(4.0
g) を加え、80℃で2時間撹拌した。反応液を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥
(MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルから
溶出する部分から3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-2-
(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-5,8-ジヒドロ-
6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン(3.0
g, 69%) を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶し
た。黄色結晶。融点198-200℃。
【0125】実施例18 実施例1で得られた化合物 (800 mg) の塩化メチレン
(20 ml) 溶液に、m-クロロ過安息香酸 (70%, 400 mg)
を氷冷下に加え、さらに同温で1時間撹拌した。反応液
を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄、乾燥
(MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メ
タノール(20:1) から溶出する部分から 2-[(1H-ベンズ
イミダゾール-1-イル)メチル]-3-クロロ-4-(4-メトキシ
フェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン(530 mg, 64%) を得
た。THF-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融
点233-235℃。
【0126】同様にして〔表5〕〜〔表6〕に記載の実
施例19〜26の化合物を合成した。
【0127】実施例27 実施例5で得られた化合物 (500 mg) の塩化メチレン
(20 ml) 溶液に m-クロロ過安息香酸 (70%, 609 mg) を
氷冷下に加え、さらに室温で1時間撹拌した。反応液を
水に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄、乾燥
(MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキ
サン (1:1)から溶出する部分から1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7.7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チ
オピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メ
チル}-2,5-ピロリジンジオン (295 mg, 55%) を得た。T
HF-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融点300
℃ 以上。
【0128】同様にして〔表6〕に記載の実施例28お
よび29の化合物を合成した。
【0129】実施例30 実施例25で得られた化合物 (300 mg) の塩化メチレン
(20 ml) 溶液に、四塩化チタン (620 mg) の塩化メチ
レン (10 ml) 溶液を氷冷下に加え、さらに同温で8時
間撹拌した。反応液を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出し
た。塩化メチレン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液お
よび水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去し
た。残留物はシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル-メタノール (9:1)から溶出する部分か
ら1-{[3-クロロ-4-(4-ヒドロキシフェニル)-7-オキシド
-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-
b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン (13
0 mg, 52%) を得た。メタノール-酢酸エチル-ヘキサン
より再結晶した。無色プリズム晶。融点274-276℃。
【0130】同様にして〔表7〕に記載の実施例31お
よび32の化合物を合成した。
【0131】実施例33 実施例13で得られた化合物 (2.4 g)、10% 塩酸水溶液
(10 ml) およびジオキサン(25 ml) の混合物を 60 ℃
で2時間撹拌した後、減圧下に溶媒を留去した。残留物
を塩化メチレンで希釈、水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルム-酢酸エチル (4:
1) から溶出する部分から1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシ
フェニル)-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチ
エノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジン
ジオン (1.8 g, 86%) を得た。酢酸エチル-ヘキサンよ
り再結晶した。無色プリズム晶。融点257-258℃。
【0132】実施例34 実施例14で得られた化合物を用い、実施例33と同様
の方法によって3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-
7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-
b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジ
オンを得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶した。無
色プリズム晶。融点203-204℃。
【0133】実施例37 実施例36で得られた化合物 (3.4 g)、10% パラジウム
炭素 (50%含水、3.0 g) THF (30 ml) および酢酸 (60 m
l) の混合物に、蟻酸 (6 ml) を撹拌しながら室温で加
えた後、さらに同温で3時間撹拌を続けた。触媒をろ別
した後、ろ液を減圧下に留去した。残留物にジエチルエ
ーテル-メタノール (10:1、50 ml) を加え、室温で30
分撹拌した。析出した結晶をろ集し、 ジエチルエーテ
ル-メタノール (10:1) で洗浄し、3-クロロ-2-[(2,5-ジ
オキソピロリジン-1-イル)メチル]-5,6,7,8-テトラヒド
ロ-4-(4-メトキシフェニル)[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピ
リジン-7-カルボン酸 (2.6 g, 92%)を得た。THF-ヘキサ
ンより再結晶した。無色プリズム晶。融点258-259℃。
【0134】実施例38 実施例37で得られた化合物 (500 mg)、モルホリン (9
9 mg)、N,N-ジメチルアミノピリジン (13 mg)、塩酸 1-
(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド
(197 mg) および DMF (10 ml) の混合物を室温で10時
間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。 酢酸エチル層を水洗、 乾燥 (MgSO 4) 後溶媒を減
圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチルから溶出する部分から1-
{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-モルホリニ
ル)カルボニル]-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ
[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオ
ン (2.6 g, 92%)を得た。クロロホルム-ヘキサンより再
結晶した。無色プリズム晶。融点170-171℃。
【0135】実施例40 実施例39で得られた化合物 (1.2 g)、10% パラジウム
炭素 (50%含水、1.2 g) および酢酸 (70 ml) の混合物
に、蟻酸 (10 ml) を撹拌しながら室温で加えた後、さ
らに同温で2時間撹拌を続けた。触媒をろ別した後、ろ
液を減圧下に留去した。残留物に酢酸エチルを加え、5%
アンモニア水溶液続いて水で洗浄、乾燥(MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン (2:1) か
ら溶出する部分から1-{[3-クロロ-7-ヒドロキシ-4-(4-
メトキシフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチ
エノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジン
ジオン (1.8 g, 86%)を得た。酢酸エチル-ヘキサンより
再結晶した。無色プリズム晶。融点218-220℃。
【0136】実施例41 実施例33で得られた化合物 (500 mg)、ヨウ化メチル
(470 mg) の DMF (15ml) 溶液に DBU (420 mg) を氷冷
下に加えた後、同温で2時間撹拌した。反応溶液を飽和
塩化アンモニウム水溶液 (30 ml) に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を水洗、 乾燥(MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル (3:1) か
ら溶出する部分から1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニ
ル)-8,8-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]
ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピ
ロリジンジオン:
【化83】 (291 mg, 55%)を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶
した。無色プリズム晶。融点245-246℃。
【0137】実施例42 実施例34で得られた化合物を用い、実施例41と同様
の方法によって3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-
8,8-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベン
ゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾ
リジン-2,4-ジオン:
【化84】 を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶した。無色プ
リズム晶。融点211-212℃。
【0138】実施例43 参考例14で得られた化合物 (512 mg)、こはく酸イミ
ド (198 mg)、炭酸カリウム (276 mg) および DMF (5 m
l) の混合物を80℃で1時間撹拌後、水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO4)
後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン
(1:2)から溶出する部分から1-{[7-(ベンジルオキシ)-3-
クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-6,6-ジメチル-5,6,7,8
-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン:
【化85】 (554 mg, 96%) を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結
晶した。無色プリズム晶。融点221-223℃。
【0139】実施例44 実施例43で得られた化合物 (480 mg)、10%パラジウム
炭素 (50%含水、480 mg) および THF (20 ml) の混合物
に蟻酸 (10 ml) を室温で撹拌しながら加えた。室温で
5時間撹拌後触媒をろ取し、ろ液を減圧下に留去した。
残留物を酢酸エチル-THF (5:1) に溶解し、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液および水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後
溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン (1:1)
から溶出する部分から1-{[3-クロロ-7-ヒドロキシ-4-(4
-メトキシフェニル)-6,6-ジメチル-5,6,7,8-テトラヒド
ロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
5-ピロリジンジオン:
【化86】 (221 mg, 55%) を無色粉末として得た。融点227-229
℃。
【0140】実施例45 ジメチルスルホキシド (30 mg) の塩化メチレン (1 ml)
溶液を、塩化オキサリル (37 mg) の塩化メチレン (4
ml) 溶液に窒素雰囲気下 -78℃で加えた。同温で1時間
撹拌後、実施例44で得られた化合物 (70 mg) の塩化
メチレン (4 ml) 溶液を加え、さらに -78℃で1時間撹
拌を続けた。反応温度を -30℃に上げ30分間撹拌した
後、トリエチルアミン (150μl) を加え、さらに液温を
ゆるやかに0℃まで上昇させた。反応液を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は水洗、乾燥 (MgSO
4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン
(1:2)から溶出する部分から1-{[3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-6,6-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒ
ドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-
2,5-ピロリジンジオン
【化87】 (30 mg, 62%) を結晶として得た。エタノール-ヘキサン
から再結晶した。無色プリズム晶。融点222-224 ℃。
【0141】実施例46 実施例22で得られた化合物 400 mg を、2-プロパノー
ル 350 ml およびヘキサン 100 ml に溶解した。これを
高速液体クロマトグラフ(HPLC)[カラム:CHI
RALCEL OD 50 mmφ×500 mm(ダイセル化学工
業株式会社製)、温度:20℃、移動相:ヘキサン/2
−プロパノール=6/4、流速:100 ml/分、検出波
長:254 nm、1ショット:約 40 mg]にて分画し、濃縮
した。次いで 50 ml のエタノールに溶解し、0.45 μm
のフィルターで濾過後濃縮乾涸し、ヘキサンを加えて再
び乾涸して白色粉末を得た。保持時間が小さく、旋光性
の方向が(+)の鏡像体(R)-1-{[3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
5-ピロリジンジオンを 153 mg(光学純度 99.4 %ee)
および保持時間が大きく、旋光性の方向が(−)の鏡像
体(S)-1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシ
ド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3
-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンを
152 mg(光学純度 99.8 %ee)得た。光学純度の測定
は、キラルカラムを用いてHPLC(カラム:CHIR
ALPAK AD 4.6 mmφ×250 mm(ダイセル化学工業
株式会社製)、温度:約 20 ℃、移動相:ヘキサン/エ
タノール=4/6、流速:0.5 ml /分、検出波長:254
nm)により行った。
【0142】実施例47 実施例22で得られた化合物 1.1 g を、エタノール 50
0 ml および 2−プロパノール 500 ml に溶解し、その
後液量が約1/2となるまで濃縮した。高速液体クロマ
トグラフ(HPLC)[カラム:CHIRALPAK AD
50 mmφ×500mm(ダイセル化学工業株式会社製)、温
度:20℃、移動相:ヘキサン/エタノール=4/6、
流速:70 ml/分、検出波長:254 nm、1ショット:約
0.8 g]にて分画し、濃縮した。次いでエタノールに溶解
し、0.45 μmのフィルターで濾過後濃縮乾涸し、ヘキ
サンを加えて再び乾涸して白色粉末を得た。同じ操作に
より 3.1 g のラセミ体から保持時間が小さく、旋光性
の方向が(+)の鏡像体(R)-1-{[3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
5-ピロリジンジオンを 1.39 g(光学純度> 99.9 %e
e)および保持時間が大きく、旋光性の方向が(−)の
鏡像体(S)-1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-
オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエ
ノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジ
オンを 1.47 g(光学純度 99.4 %ee)得た。
【0143】実施例48 実施例19で得られた化合物 980 mg を、2−プロパノ
ール 700 ml およびエタノール 300 ml に溶解した。こ
れを高速液体クロマトグラフ(HPLC)[カラム:C
HIRALCEL OD 50 mmφ× 500 mm(ダイセル化
学工業株式会社製)、温度:20℃、移動相:ヘキサン
/2−プロパノール=6/4、流速:100 ml/分、検出
波長:254 nm、1ショット:約 40 mg]にて分画し、濃
縮した。次いでエタノールに溶解し、0.45 μmのフィ
ルターで濾過後濃縮乾涸し、ヘキサンを加えて再び乾涸
して白色粉末を得た。保持時間が小さく、旋光性の方向
が(+)の鏡像体(R)-3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェ
ニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':
4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チア
ゾリジン-2,4-ジオンを 188 mg(光学純度 99.4 %ee)
および保持時間が大きく、旋光性の方向が(−)の鏡像
体(S)-3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシ
ド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3
-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジ
オンを 153 mg(光学純度 99.0 %ee)得た。
【0144】実施例49 実施例19で得られた化合物 1.0 g を、エタノール 90
0 ml およびアセトニトリル100 ml に溶解し、その後液
量が約1/2となるまで濃縮した。HPLC(カラム:
CHIRALPAK AD 50 mmφ×500 mm(ダイセル
化学工業株式会社製)、温度:20℃、移動相:ヘキサ
ン/エタノール=4/6、流速:100ml/分、検出波
長:254 nm、1ショット:約 1.2 g)にて分画し、濃縮
した。次いでエタノールに溶解し、0.45 μmのフィル
ターで濾過後濃縮乾涸し、ヘキサンを加えて再び乾涸し
て白色粉末を得た。同じ操作により 2.5 gのラセミ体か
ら保持時間が小さく、旋光性の方向が(+)の鏡像体
(R)-3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド
-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-
b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジ
オンを 1.21 g(光学純度> 99.9 %ee)および保持時
間が大きく、旋光性の方向が(−)の鏡像体(S)-3-{[3-
クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒ
ドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン
-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオンを 1.14
g(光学純度 99.8 %ee)得た。
【0145】実施例50 実施例47で得られた化合物(R)-1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオン10 mg、ラクトース 90 mgお
よび微結晶セルロース 70 mgを混和し、ヒドロキシプロ
ピルセルロース1.4mgを溶解した水70μlで顆粒化する。
これをゼラチンカプセルに封入する。
【0146】実施例51 実施例47で得られた化合物(S)-1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオン10 mg、ラクトース 90 mgお
よび微結晶セルロース 70 mgを混和し、ヒドロキシプロ
ピルセルロース1.4mgを溶解した水70μlで顆粒化する。
これをゼラチンカプセルに封入する。
【0147】実施例52 実施例49で得られた化合物(R)-3-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン10 mg、ラクトース 9
0 mgおよび微結晶セルロース 70 mgを混和し、ヒドロキ
シプロピルセルロース1.4mgを溶解した水70μlで顆粒化
する。これをゼラチンカプセルに封入する。
【0148】実施例53 実施例49で得られた化合物(S)-3-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン10 mg、ラクトース 9
0 mgおよび微結晶セルロース 70 mgを混和し、ヒドロキ
シプロピルセルロース1.4mgを溶解した水70μlで顆粒化
する。これをゼラチンカプセルに封入する。
【0149】実施例54 実施例47で得られた化合物(R)-1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオン10 mg、ラクトース 35 mg、
コーンスターチ 150mgおよび微結晶セルロース 20 mgを
混和し、ヒドロキシプロピルセルロース1.4mgを溶解し
た水70μlで顆粒化する。これに微結晶セルロース 10 m
g およびステアリン酸マグネシウム 2.5 mg をこの顆粒
に加えて混合し、錠剤に加圧成形する。
【0150】実施例55 実施例47で得られた化合物(S)-1-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオン10 mg、ラクトース 35 mg、
コーンスターチ 150mgおよび微結晶セルロース 20 mgを
混和し、ヒドロキシプロピルセルロース1.4mgを溶解し
た水70μlで顆粒化する。これに微結晶セルロース 10 m
g およびステアリン酸マグネシウム 2.5 mg をこの顆粒
に加えて混合し、錠剤に加圧成形する。
【0151】実施例56 実施例49で得られた化合物(R)-3-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン10 mg、ラクトース 3
5 mg、コーンスターチ 150 mgおよび微結晶セルロース
20 mgを混和し、ヒドロキシプロピルセルロース1.4mgを
溶解した水70μlで顆粒化する。これに微結晶セルロー
ス 10 mgおよびステアリン酸マグネシウム 2.5 mg をこ
の顆粒に加えて混合し、錠剤に加圧成形する。
【0152】実施例57 実施例49で得られた化合物(S)-3-{[3-クロロ-4-(4-メ
トキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン10 mg、ラクトース 3
5 mg、コーンスターチ 150 mgおよび微結晶セルロース
20 mgを混和し、ヒドロキシプロピルセルロース1.4mgを
溶解した水70μlで顆粒化する。これに微結晶セルロー
ス 10 mgおよびステアリン酸マグネシウム 2.5 mg をこ
の顆粒に加えて混合し、錠剤に加圧成形する。
【0153】実施例58 実施例23で得られた化合物(4.5 g)、エタノール(10
0 ml) および THF (100 ml) の混合液にヒドラジン一水
和物 (20 ml) を室温で加えた。この混合物を70℃で
2時間攪拌した後、減圧下に濃縮した。残留物をクロロ
ホルムで希釈、水洗、乾燥(MgSO)後、溶媒を減
圧下に留去し、2-アミノメチル-3-クロロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-7-オキシド- 5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン:
【化88】 (3.0 g, 89%) を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶
した。無色プリズム晶。融点300℃ 以上。
【0154】実施例59 実施例33で得られた化合物(1.5 g)、N-フルオロビ
ス(ベンゼンスルホン)イミド(2.6 g)およびDMF
(45 ml)の混合液に、氷冷下で DBU(2.0 g)を加え、
さらに3時間攪拌を続けた。反応液を飽和塩化アンモニ
ウム水溶液(150 ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層を水洗、乾燥(MgSO)後、溶媒を減
圧下に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、クロロホルム-ヘキサン-酢酸エチル
(2:2:1)から溶出する部分から1-{[3-クロロ-8-
フルオロ-7-ヒドロキシ-4-(4-メトキシフェニル)[1]ベ
ンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロ
リジンジオン:
【化89】 (750 mg, 48%) を得た。THF-ヘキサンより再結晶した。
無色プリズム晶。融点294-295℃。
【0155】実施例60 実施例59で得られた化合物(250 mg)の DMF(5 ml)
溶液に氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性、25 mg)を
加えた。室温で10分間攪拌後、ヨードメタン(150 mg)
を加え、さらに30分間攪拌を続けた。反応液を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾
燥(MgSO)後、溶媒を減圧下に留去し、1-{[3-ク
ロロ-8-フルオロ-7-ヒドロキシ-4-(4-メトキシフェニ
ル)[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-
2,5-ピロリジンジオン (190 mg, 74%) を得た。THF-ヘ
キサンより再結晶した。無色プリズム晶。融点215-216
℃。
【化90】
【0156】実施例61 実施例45で得られた化合物 (200 mg), ヨードメタン
(176 mg) および DMF(6 ml) の混合液に DBU (158 mg)
を氷冷下に加えた。反応溶液を0℃で20分間撹拌後、
飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-TH
F(5:1)で抽出した。抽出層を水洗、乾燥(MgS
O4)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物はシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサ
ンから溶出する部分から1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフ
ェニル)-6,6,8,8-テトラメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テト
ラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
ル}-2,5-ピロリジンジオン:
【化91】 (140 mg, 66%) を得た。無色粉末。融点 214-216℃。
【0157】実施例62 実施例45で得られた化合物 (200 mg), N-フルオロビ
ス(ベンゼンスルホン)イミド (391 mg) および DMF
(6 ml) の混合液に DBU (158 mg) を氷冷下に加えた。
反応溶液を0℃で30分間撹拌後、飽和塩化アンモニウ
ム水溶液に注ぎ、酢酸エチル-THF(5:1)で抽出
した。抽出層を水洗、乾燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下
に留去した。残留物はシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン-メタノール (1 : 2
: 0.1) から溶出する部分から1-{[3-クロロ-8,8-ジフ
ルオロ-4-(4-メトキシフェニル)-6,6-ジメチル-7-オキ
ソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリ
ジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン:
【化92】 (85 mg) を得た。エタノール-イソプロピルエーテルよ
り再結晶した。無色プリズム晶。融点 200-202℃。
【0158】実施例63 実施例33で得られた化合物 (2.0 g)、塩酸ヒドロキシ
ルアミン (673 mg)、水 (5 ml)、メタノール (5 ml) お
よび THF (40 ml) の混合液を2時間加熱還流した後、
減圧下に溶媒を留去した。残留物を塩化メチレンに溶
解、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄、乾
燥(MgSO4)後、溶媒を減圧下に留去した。残留物はシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
-クロロホルム (1 : 1) から溶出する部分のうち低極性
の部分より(Z)-1-{[3-クロロ-7-(ヒドロキシイミノ)-4-
(4-メトキシフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾ
チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジ
ンジオン:
【化93】 (810 mg, 39%) を得た。THF-ヘキサンより再結晶した。
無色プリズム晶。融点 248-249℃。また、高極性の部分
から(E)-1-{[3-クロロ-7-(ヒドロキシイミノ)-4-(4-メ
トキシフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエ
ノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジ
オン:
【化94】 (226 mg, 11%) を得た。THF-ヘキサンより再結晶した。
無色プリズム晶。融点 250-251℃。
【0159】実施例64 実施例32で得た化合物 (150 mg)、トリエチルアミン
(41 mg)、塩化メチレン (4 ml) および DMF (0.4 ml)
の混合溶液に氷冷下、塩化アセチル (27 mg)を加えた。
反応液を室温で30分攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去し、4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1
-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-
6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イ
ル}フェニルアセテート (75 mg,46%) を得た。アセトン
-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融点 272-
273 ℃。
【0160】同様にして〔表8〕に記載の実施例65〜
72の化合物を合成した。
【表8】
【0161】実施例73 実施例32で得た化合物 (462 mg)、ジメチルグリシン
(300 mg)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド塩酸塩 (WSC, 556 mg) およびピリジン (8
ml) の混合物を室温で10時間攪拌した後、減圧下に
溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル (10 ml) で希釈
し、水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。
残留物 (210 mg) をクロロホルム (2 ml) に溶解し、氷
冷下に攪拌しながら4規定塩酸-酢酸エチル溶液 (0.09
ml) を加え、さらに10分間攪拌を続けた。反応溶液を
減圧下で濃縮し、4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピ
ロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-
チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}
フェニル(ジメチルアミノ)アセテート塩酸塩の結晶 (90
mg, 15%) を得た。エタノール-ヘキサンより再結晶し
た。無色結晶。融点 199-200 ℃。
【0162】実施例74 実施例32で得た化合物 (100 mg)、トリエチルアミン
(70 mg) および塩化メチレン (3 ml) の混合溶液に氷冷
下、ジメチルホスフィニッククロリド (97%, 73 mg)
を加えた。反応液を室温で2時間攪拌した後水に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (Mg
SO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノ
ール (10: 1) から溶出する部分から 4-{3-クロロ-2-
[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシ
ド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3
-b]ピリジン-4-イル}フェニルジメチルホスフィネート
(67 mg, 58%) を得た。THF-ヘキサンより再結晶し
た。無色プリズム晶。融点 253-254 ℃。同様にして、
〔表8〕に記載の実施例75の化合物を合成した。
【0163】実施例76 実施例32で得た化合物 (300 mg)、THF (6 ml) および
DMF (0.5 ml) の混合溶液に、氷冷下に水素化ナトリウ
ム (60% 油性, 37 mg) を加えた後、15分間攪拌し
た。ジエチルホスホリルクロリド (217 mg) を加えた
後、さらに氷冷下で3時間攪拌を続けた。反応溶液を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、
乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
-ヘキサン (4 : 1) から溶出する部分から4-{3-クロロ-
2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキ
シド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ
[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニルジエチルホスフェー
ト (200 mg, 52%) を得た。酢酸エチル-ヘキサンより再
結晶した。無色プリズム晶。融点 204-205 ℃。同様に
して〔表8〕に記載の実施例77〜80の化合物を合成
した。
【0164】実施例81 実施例32で得た化合物 (300 mg)、トリエチルアミン
(127 mg)、塩化メチレン (6 ml) の混合溶液に氷冷下、
プロピルイソシアネート (80 mg) を加えた。反応液を
室温で10時間攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減
圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン (2 : 1) から溶
出する部分から 4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロ
リジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チ
オピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フ
ェニルプロピルカーバメート (220 mg, 62%) を得た。
THF-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融
点 164-165 ℃。同様にして〔表8〕に記載の実施例8
2〜84の化合物を合成した。
【0165】実施例85 実施例32で得た化合物 (250 mg)、トリエチルアミン
(106 mg)、塩化メチレン (5 ml) の混合溶液に氷冷下、
イソプロピルスルホニルクロリド (112 mg) を加えた。
反応液を室温で3時間攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン (2 : 1)
から溶出する部分から 4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-
1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ
-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-
イル}フェニル2-プロパンスルホネート (200 mg, 66%)
を得た。THF-ヘキサンより再結晶した。無色プリズ
ム晶。融点 288-289 ℃。同様にして〔表8〕に記載の
実施例86の化合物を合成した。
【0166】実施例87 実施例32で得た化合物 (300 mg) のピリジン (5 ml)
溶液に 4-モルホリニルカルボニルクロリド (188 mg)
を室温で加えた。反応液を10時間撹拌した後、析出し
た 4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メ
チル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニル
モルホリンカルボキシレートの結晶をろ取し、さらに水
洗した。DMSO-水より再結晶した (152 mg, 41%)。淡黄
色プリズム晶。融点 327-328 ℃。
【0167】実施例88 実施例32で得た化合物 (200 mg) のピリジン (4 ml)
溶液に ジメチルカルバモイルクロリド (113 mg) を室
温で加えた。反応液を10時間撹拌した後水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO
4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン
(2 : 1) から溶出する部分から 4-{3-クロロ-2-[(2,5-
ジオキソ-1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8
-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
リジン-4-イル}フェニルジメチルカーバメート (180 m
g, 79%) を得た。クロロホルム-ヘキサンより再結晶し
た。無色プリズム晶。融点 290-291 ℃。
【0168】実施例89 実施例32で得た化合物 (500 mg)、トリエチルアミン
(138 mg)、塩化メチレン(10 ml) の混合溶液に氷冷下、
クロロ炭酸メチル (109 mg) を加えた。反応液を室温で
1時間攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留
去し、4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)
メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニルメ
チルカーボネート (480 mg, 86%)を得た。酢酸エチル-
ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。融点 275-2
76℃。同様にして〔表9〕に記載の実施例90〜10
1、103,104,107および108の化合物を合
成した。
【0169】
【表9】
【0170】
【表10】
【0171】実施例102 実施例28で得た化合物 (2.2 g)、DL-メチオニン (1.9
g) およびメタンスルホン酸 (20 ml) の混合物を 100
℃で2時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、15%アンモニ
ア水溶液 (100 ml) に氷冷下、ゆっくりと加えた。さら
に30分撹拌した後、析出した 3-{[3-クロロ-4-(4-ヒ
ドロキシフェニル)-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-
チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]
メチル}チアゾリジン-2,4-ジオンの結晶をろ取し、水洗
した。乾燥した後、アセトニトリル-ジエチルエーテル
より再結晶した (920 mg, 44%)。無色プリズム晶。融点
219-220 ℃。同様にして〔表9〕および〔表10〕に
記載の実施例106、111の化合物を合成した。 実施例105 実施例6で得た化合物 (2.8 g) の塩化メチレン (60 m
l) 溶液に、m-クロロ過安息香酸 (70%, 3.0 g) を氷冷
下で加えた後、室温で1時間撹拌を続けた。反応溶液を
飽和重曹水、次いで水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を
減圧下に留去し、2-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニ
ル)-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',
3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1H-イ
ソインドール-1,3(2H)-ジオンの結晶 (2.0 g, 69%) を
得た。THF-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム
晶。融点 298-299 ℃。
【0172】実施例109 実施例32で得た化合物 (100 mg) の DMF (3 ml) 溶液
に氷冷下、水素化ナトリウム (60% 油性, 11 mg) を加
え、10分間攪拌した。ベンジルクロロメチルエーテル
(65 mg) を加えた後、70 ℃で1時間攪拌を続けた。反
応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル-ヘキサン (3 : 2) から溶出する部分から 1
-[(4-{4-[(ベンジルオキシ)メトキシ]フェニル}-3-クロ
ロ-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',
3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル)メチル]-2,5-ピ
ロリジンジオンを得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結
晶した (35 mg, 28%)。無色プリズム晶。融点 122-123
℃。
【0173】実施例110 実施例32で得た化合物 (100 mg) の DMF (3 ml) 溶液
に、氷冷下に水素化ナトリウム (60% 油性, 11 mg) を
加えた後、15分間攪拌した。ブロモ酢酸エチル (70 m
g) を加え、さらに室温で30分間攪拌を続けた。反応
溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル-ヘキサン (3 : 2) から溶出する部分から (4-
{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチル]-
7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,
5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェノキシ)酢酸エチ
ルエステルを得た。酢酸エチル-ヘキサンより再結晶し
た (30 mg, 25%)。無色プリズム晶。融点 215-216℃。
【0174】実施例112 実施例111で得た化合物 (5.0 g) の DMF (50 ml) 溶
液に、氷冷下に水素化ナトリウム (60%, 539 mg) を加
え、15分間攪拌した。ブロモ酢酸 tert-ブチル (3.3
g) を加えた後、さらに1.5 時間攪拌を続けた。反応
溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
を水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル-ヘキサン-クロロホルム (1 : 5 : 5) から溶
出する部分から (4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピ
ロリジニル)メチル]−5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',
3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェノキシ)酢
酸 tert-ブチルエステルを得た。酢酸エチル-ヘキサン
より再結晶した (3.3 g, 53%)。無色プリズム晶。融点1
91-192 ℃。
【0175】実施例113 実施例112で得た化合物 (2.7 g) の塩化メチレン (5
0 ml) 溶液に、m-クロロ過安息香酸 (70%, 1.2 g) を氷
冷下で加えた後、室温で1時間撹拌を続けた。反応溶液
を飽和重曹水、次いで水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後溶媒
を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチルから溶出する部分から
(4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリジニル)メチ
ル]-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,
5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェノキシ)酢酸 ter
t-ブチルエステルを得た。酢酸エチル-ヘキサンより再
結晶した (2.2 g, 79%)。無色プリズム晶。融点 175-17
6 ℃。
【0176】実施例114 実施例112で得た化合物 (300 mg) の塩化メチレン
(6 ml) 溶液に、m-クロロ過安息香酸 (70%, 278 mg) を
氷冷下で加えた後、室温で1時間撹拌を続けた。反応溶
液を飽和重曹水、次いで水で洗浄、乾燥 (MgSO4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル-ヘキサン (3 : 2)
から溶出する部分から (4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ
-1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒド
ロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4
-イル}フェノキシ)酢酸 tert-ブチルエステルを得た。
酢酸エチル-ヘキサンより再結晶した (235 mg, 74%)。
無色プリズム晶。融点 204-205 ℃。
【0177】実施例115 実施例113で得た化合物 (600 mg) の蟻酸 (7 ml) 溶
液を室温で6時間攪拌した後、減圧下に濃縮した。残留
物を塩化メチレンで希釈し、水洗、乾燥 (MgSO 4) 後溶
媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルム-酢酸エチル (7 :
1) 次いでクロロホルム-メタノール (10 : 1)から溶出
する部分から (4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロ
リジニル)メチル]-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピ
ラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェノ
キシ)酢酸を得た (476 mg, 88%)。メタノール-ヘキサン
より再結晶した。無色プリズム晶。融点 205-206 ℃。
【0178】実施例116 実施例114で得た化合物 (200 mg)、10% 塩酸水 (3 m
l) およびジオキサン(5 ml) 混合溶液を 80 ℃で30分
間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、乾燥 (MgSO
4) 後溶媒を減圧下に留去し、(4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジ
オキソ-1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-
ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリ
ジン-4-イル}フェノキシ)酢酸を得た (130 mg, 72%)。
アセトン-ヘキサンより再結晶した。無色プリズム晶。
融点 260-261 ℃。
【0179】実施例117 実施例115で得た化合物 (104 mg)、ベンジルアミン
(24 mg)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド塩酸塩 (WSC, 42 mg)、1-ヒドロキシ-1H-ベ
ンズイミダゾール1水和物 (HOBt, 34 mg) および DMF
(3 ml) の混合溶液を室温で10時間攪拌した。反応溶
液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を
水洗、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧下に留去した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル-メタノール (6 : 1) から溶出する部分から N-
ベンジル-2-(4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ-1-ピロリ
ジニル)メチル]-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラ
ノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}フェニキ
シ)アセトアミドを得た (70 mg, 57%)。THF-ヘキサ
ンより再結晶した。無色プリズム晶。融点 220-221
℃。
【0180】実施例118 2-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6
H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオンフタル
イミドカリウム(6.2kg)およびジメチルホルムア
ミド(110.74L)の混合物に参考例27で得られ
た3-クロロ-2-クロロメチル-5,8-ジヒドロ-4-(4-メトキ
シフェニル)-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]
ピリジン(11.055kg)を加え、60−65℃で
1時間攪拌した。25℃まで冷却後、水(36.91
L)を滴下し、同温度で1時間攪拌した。析出した結晶
をろ取し、水(29.14L)で洗浄して、標題化合物
を得た(14.057kg、99.4%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.14(2H, t, J= 5.7Hz), 2.64(2H,
t, J= 5.7Hz), 3.80(2H,s), 3.89(3H, s), 5.20(2H,
s), 6.98-7.13(2H, s), 6.98-7.13(3H, m), 7.75-7.78
(2H, m), 7.79-7.94(2H, m).
【0181】実施例119 2-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8
-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
リジン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジ
オン N−メチルピロリドン(140.56L)に2-{[3-クロ
ロ-4-(4-メトキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラ
ノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-
1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオン(14.056k
g)を加え、約40℃に加熱して溶解後、バナジウム
(IV)オキシアセチルアセトン(49.009g)を
加え、20−23℃を保ちながら、30%過酸化水素
(3.143kg)を滴下した。同温度で1時間攪拌
後、3℃まで冷却し、0.5Nチオ硫酸ナトリウム(5
L)を滴下した。さらに水(281.14L)を滴下
し、氷冷下で1時間攪拌後、析出した結晶をろ取し、乾
燥しN−メチルピロリドン(135.65L)加温溶解
した。活性炭(678g)を加え室温で30分間攪拌
後、活性炭をろ去し、N−メチルピロリドン(13.5
65L)で洗浄した。ろ液と洗液を合わせて攪拌下にイ
ソプロピルエーテル(298.43L)を滴下した。析
出した結晶をろ取しイソプロピルエーテル(67.83
Lx2)で洗浄して、標題化合物を得た(9.56k
g、64.3%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.01-2.19(1H, m), 2.54-2.73(2H,
m), 3.00-3.07(1H, m),3.89(3H, s), 3.95(1H, d, J=1
6.9 Hz), 4.05(1H, d, J=16.9 Hz), 5.20(2H, s), 6.99
-7.03(2H, m), 7.16-7.20(2H, m), 7.76-7.80(2H, m),
7.91-7.95(2H, m).
【0182】実施例120 2-(アミノメチル)-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7
-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チ
エノ[2,3-b]ピリジン 2-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8
-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
リジン-2-イル]メチル}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジ
オン(8.94kg)、ジエチレングリコールジメチル
エーテル(44.7L)の混合物にヒドラジン水和物
(100%、8.56Kg)を滴下し、5.5時間60
℃で攪拌した。同温度で水(44.7L)を滴下後室温
まで冷却し、イソプロピルエーテル(32.4kg)を
加え、1時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、水(1
7.88L)ついでイソプロピルエーテル(8.94k
g)で洗浄して、標題化合物を得た(6.11kg、9
0.5%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.13-2.19(1H, m), 2.54-2.73(2H,
m), 3.00-3.09(1H, m),3.89(3H, s), 4.05(1H, d, J=1
6.9 Hz), 4.09(1H, d, J=16.9 Hz), 4.20(2H, s), 6.98
-7.03(2H, m), 7.16-7.19(2H, m).
【0183】実施例121 (S)-2-(アミノメチル)-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニ
ル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,
5]チエノ[2,3-b]ピリジン 60℃に加熱したメタノール(63L)に2-(アミノメ
チル)-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-
5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]
ピリジン(6.5kg)を加え5分間攪拌後、(R)-(−)
-リン酸水素-1,1'-ビナフチル-2,2'-ジイル(3.45
5kg)を加え60℃で10分間攪拌した。徐々に冷却
し、25℃で1時間攪拌後、結晶をろ取しメタノール
(13L)で洗浄した。メタノール−エタノール(1:
3,63L)を75℃に加熱し、得られた結晶を加え1
0分間75℃で攪拌した。徐々に冷却し25℃で1時間
攪拌後、析出した結晶をろ取し、メタノール−エタノー
ル(1:1,13L)で洗浄した。本結晶をテトラヒド
ロフラン−水(3:1,121.4L)に溶解し、活性
炭(242g)を加え、室温で15分間攪拌後、活性炭
をろ去した。減圧下にテトラヒドロフランを留去し、得
られた水層を25℃で攪拌し析出した結晶をろ取し、
(S)-2-(アミノメチル)-3-クロロ-4-(4-メトキシフェニ
ル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,
5]チエノ[2,3-b]ピリジンの (R)-(−)-リン酸水素-1,1'
-ビナフチル-2,2'-ジイルとのジアステレオマー塩を得
た(4.618kg、37.7%)。1 H-NMR(DMSO-d6)δ : 1.98-2.04(1H, m), 2.35-2.43(1
H, m), 2.71-2.81(1H, m), 3.01-3.06(1H, m), 3.83(3
H, s), 3.18(1H, d, J=17.1 Hz), 4.26(1H, d, J=17.1
Hz), 4.35(2H, s), 7.07-7.43(12H, m), 7.96-8.01(4H,
m), 8.64(3H, bs). 本ジアステレオマー塩(1.538kg)を、ジメチル
スルホキシド(8.1L)、水(7.8L)、ジクロロ
メタン(16.2L)、25%アンモニア水(324m
L)の混合物中に加え攪拌した。結晶が溶解した後、ジ
クロロメタン層を分取した。水層はさらにジクロロメタ
ンで抽出した。抽出液を合わせて1%食塩水(16.2
Lx3)で洗浄後、内容物重量が2.98kgになるま
で濃縮した。残留物にかき混ぜながらイソプロピルエー
テル(3.26L)を滴下し、1夜放置後結晶をろ取し
標題化合物を得た(773g、94.8%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.14-2.22(1H, m), 2.60-2.77(2H,
m), 3.07-3.13(1H, m),3.91(3H, s), 4.06(1H, d, J=15
Hz), 4.14(1H, d, J=15 Hz), 4.23(2H, s), 7.01-7.06
(2H, m), 7.17-7.21(2H, m).
【0184】実施例122 1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6
H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン ジメチルスルホキシド(2450ml)に28%ナトリ
ウムメトキシド(97.4g)を加え、ついでスクシン
イミド(178.9g)を加えた。20℃付近で30分
間攪拌後、3-クロロ-2-クロロメチル-5,8-ジヒドロ-4-
(4-メトキシフェニル)-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエ
ノ[2,3-b]ピリジン(490g)を加えた。室温で2.
5時間攪拌後、メタノール(1225ml)と水(61
3ml)の混合物を滴下した。10℃以下で1時間攪拌
後、析出した結晶をろ取し標題化合物を得た(546
g、96.3%)。
【0185】実施例123 1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8
-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
リジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン 1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-5,8-ジヒドロ-6
H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
ル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン(239.6g)と
ジメチルホルムアミド(1.8L)の混合物を−7℃に
冷却し、バナジウム(IV)オキシアセチルアセトン
(691mg)を加えた。30%過酸化水素(59.2
g)を滴下し、2℃以下で8時間攪拌した。0.5Nチ
オ硫酸ナトリウム(100ml)および水(3L)を5
〜7℃で滴下した。15〜20℃で1時間攪拌後、析出
した結晶をろ取し、標題化合物を得た(242g、9
7.5%)。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.13-2.20(1H, m), 2.54-2.73(2H,
m), 2.91(4H, s), 3.02-3.09(1H, m), 3.90(3H, s), 4.
00(1H, d, J=16.9 Hz), 4.10(1H, d, J=16.9 Hz), 5.
00(1H, d, J=17.2 Hz), 5.06(1H, d, J=17.2 Hz), 7.
01(2H, d, J=8.1Hz), 7.16(2H, d, J=8.1 Hz).
【0186】実施例124 (S)-1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド
-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-
b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン 無水コハク酸(303.25g)のDMF(3.5L)
溶液に(S)-2-(アミノメチル)-3-クロロ-4-(4-メトキシ
フェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン(1134g)を加
え、1時間攪拌後、カルボニルジイミダゾール(93
5.9g)を徐々に加えた。室温で22時間、36−3
8℃で5時間攪拌し、反応液を水中(20L)に滴下し
た。2.5時間攪拌した後、析出した結晶をろ取し、水
で洗浄した(1277g、86.4%)。本品をアセト
ニトリル(8.7L)、水(2.9L)混液に溶解後、
活性炭処理しさらに水(45L)を加えて結晶をろ取し
た。ついでアセトン(2.9L)に懸濁し、48−52
℃で1時間攪拌後、室温まで冷却し、結晶をろ取し、標
題化合物を得た(997g)。融点 217−218.
5℃(分解)。[α]D 20−123.63(c=0.00
490,CHCl)。 元素分析値:C2219ClNとして 計算値:C,55.63;H,4.03;N,5.90 実測値:C,55.58;H,4.18;N,5.941 H-NMR(CDCl3)δ : 2.13-2.20(1H, m), 2.54-2.73(2H,
m), 2.91(4H, s), 3.02-3.09(1H, m), 3.90(3H, s), 4.
00(1H, d, J= 16.9Hz), 4.10(1H, d, J=16.9 Hz), 5.
00(1H, d, J= 17.2Hz), 5.06(1H, d, J= 17.2Hz), 7.
01(2H, d, J=8.1Hz), 7.16(2H, d, J=8.1 Hz).
【0187】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
優れた抗炎症作用を有しているので抗炎症剤、特に関節
炎治療剤として有用であり、優れた骨吸収抑制作用を有
しているので関節炎に伴う骨破壊、骨粗鬆症等の予防・
治療に有用であり、優れた免疫性サイトカイン産生抑制
作用を有しているので自己免疫疾患を含む免疫の関与し
ている疾患の予防・治療に有用であり、また、臓器移植
後の拒絶反応の予防・治療剤としても有用である。しか
も、本発明の化合物(I)またはその塩は、低毒性で、
生体内において代謝に対して安定であるため、長時間に
わたってその薬効を発揮するので、医薬として有利に使
用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 A61P 29/00 101 101 37/00 37/00 37/06 37/06 43/00 43/00 C07D 495/14 C07D 495/14 F A 495/20 495/20 (72)発明者 青木 勲 兵庫県川西市大和東3丁目17番地の1 (72)発明者 長田 敏明 大阪府茨木市宮元町7番22号 Fターム(参考) 4C071 AA01 AA04 AA07 BB01 BB02 BB05 CC01 CC11 CC12 CC21 CC22 EE13 FF17 FF24 HH01 HH08 JJ04 JJ05 KK11 LL01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB26 CB31 MA01 NA14 ZA96 ZA97 ZB07 ZB08 ZB11 ZB15 ZB21 ZC80

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
    alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
    酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
    H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
    れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
    素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
    原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
    成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
    もよい硫黄原子、 【化2】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
    化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
    オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
    が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
    cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
    れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
    チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
    環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
    で表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 alkが、メチレンである請求項1記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 Gが、ハロゲン原子である請求項1記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】 Gが、塩素原子である請求項1記載の化
    合物。
  5. 【請求項5】 Xが、−(CH2)q−(qは0〜5の整数を
    表す。)である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Xが、結合手である請求項1記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 Rで示される置換されていてもよいアミ
    ノ基が、−N(R1)(R2)(式中、R1およびR2は、それ
    ぞれ同一または異なって、水素、それぞれ置換されてい
    てもよい炭化水素残基、アシル基、スルホニル基、スル
    フィニル基もしくは複素環基を示し、R1とR2が互いに
    結合して置換されていてもよい含窒素複素環を形成して
    いてもよい。)である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R1とR2が互いに結合して置換されてい
    てもよい含窒素複素環を形成している請求項7記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 R1およびR2が、アシル基である請求項
    7記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Rが、置換されていてもよい含窒素複
    素環基である請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Rで示される置換されていてもよい複
    素環基の置換基が、オキソ基である請求項1記載の化合
    物。
  12. 【請求項12】 Rが、 【化3】 〔式中、環Cは該1個の窒素原子以外に窒素、硫黄およ
    び酸素から選ばれる1個以上のヘテロ原子を含んでいて
    もよい5〜7員複素環基を示す。〕である請求項1記載
    の化合物。
  13. 【請求項13】 環Bが、Yを含む置換されていてもよ
    い6員環である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】 環Bの置換基が、C1−6アルキル基
    およびハロゲン原子から選ばれる1ないし4個の置換基
    である請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】 環Bが、C1−6アルキル基およびハ
    ロゲン原子から選ばれる1ないし4個の置換基で置換さ
    れていてもよい、式 【化4】 〔Y'およびY''はそれぞれ炭素、硫黄または酸素原子
    を示し、nは0ないし4の整数を示し、Yは請求項1記
    載と同意義を有する。〕で表される環である請求項1記
    載の化合物。
  16. 【請求項16】 Yが、酸化されていてもよい硫黄原子
    または 【化5】 である請求項1記載の化合物。
  17. 【請求項17】 環Aが、ハロゲン原子、ニトロ基、置
    換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい
    ヒドロキシ基、置換されていてもよいチオール基、置換
    されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアシ
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基およ
    び置換されていてもよい芳香族環基から選ばれる1ない
    し4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であ
    る請求項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】 環Aの置換基が、C1-6アルコキシ基
    またはヒドロキシ基である請求項1記載の化合物。
  19. 【請求項19】式(I)で示される化合物が、 1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-5,6,
    7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-
    イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオン エチレンケター
    ル;3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド
    -5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-
    b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジ
    オンもしくはその光学活性体またはその塩;3-{[3-クロ
    ロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-
    6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イ
    ル]メチル}-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオンもしくその
    光学活性体またはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシ
    フェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ
    [4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,
    5-ピロリジンジオンもしくその光学活性体またはその
    塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-
    5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン
    -2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩;
    1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-5,6,
    7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-
    イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩;3-
    {[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジメチル-7-
    オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]
    ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオ
    ンまたはその塩;1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニ
    ル)-6,6-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]
    ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピ
    ロリジンジオンまたはその塩;あるいは2-アミノメチル
    -3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジ
    ヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジ
    ンもしくその光学活性体またはその塩である請求項1記
    載の化合物。
  20. 【請求項20】 式(I)で示される化合物が、 3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8
    -ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピ
    リジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-2,4-ジオン
    もしくはその光学活性体またはその塩;3-{[3-クロロ-4
    -(4-メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-
    チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]
    メチル}-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオンもしくはその
    光学活性体またはその塩;あるいは1-{[3-クロロ-4-(4-
    メトキシフェニル)-7-オキシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオ
    ピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチ
    ル}-2,5-ピロリジンジオンもしくはその光学活性体また
    はその塩である請求項1記載の化合物。
  21. 【請求項21】 式(I)で示される化合物が、 1-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-5,6,
    7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-
    イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩;1-
    {[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジメチル-7-
    オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]
    ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジオンまたは
    その塩;3-{[3-クロロ-4-(4-メトキシフェニル)-8,8-ジ
    メチル-7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ[1]ベンゾチエ
    ノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-1,3-チアゾリジン-
    2,4-ジオンまたはその塩;あるいは1-{[3-クロロ-4-(4-
    メトキシフェニル)-6,6-ジメチル-7-オキソ-5,6,7,8-テ
    トラヒドロ[1]ベンゾチエノ[2,3-b]ピリジン-2-イル]メ
    チル}-2,5-ピロリジンジオンまたはその塩である請求項
    1記載の化合物。
  22. 【請求項22】 式(I)で示される化合物が、 1-{[3-クロロ-4-(4-ヒドロキシフェニル)-7,7-ジオ
    キシド-5,8-ジヒドロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ
    [2,3-b]ピリジン-2-イル]メチル}-2,5-ピロリジンジ
    オンまたはその塩;4-{3-クロロ-2-[2,5-ジオキソ-1-
    ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒドロ-
    6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イ
    ル}フェニル ジイソブチル ホスフェートまたはその
    塩;あるいはブチル 4-{3-クロロ-2-[(2,5-ジオキソ
    -1-ピロリジニル)メチル]-7,7-ジオキシド-5,8-ジヒド
    ロ-6H-チオピラノ[4',3':4,5]チエノ[2,3-b]ピリジン-4
    -イル}フェニル カーボネートまたはその塩である請
    求項1記載の化合物。
  23. 【請求項23】 請求項1記載の化合物のプロドラッ
    グ。
  24. 【請求項24】 式(II-1): 【化6】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
    Qは脱離基を、alkは置換されていてもよい低級アルキ
    レン基を、Xは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原
    子または−(CH2)q−(qは0から5の整数を示す。)
    を、Rは置換されていてもよいアミノ基または置換され
    ていてもよい複素環基を示し、環BはYを含み、環構成
    原子として窒素原子を含まない、置換されていてもよい
    5〜8員環を形成していることを示し、Yは酸素原子、
    酸化されていてもよい硫黄原子、 【化7】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
    化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
    オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
    が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
    cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
    れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
    チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
    環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
    で表される化合物またはその塩を式(III): R−X1H (III) 〔式中、Rは置換されていてもよいアミノ基または置換
    されていてもよい複素環基を示し、X1は酸素原子また
    は酸化されていてもよい硫黄原子を示す。〕で表される
    化合物またはその塩と反応させて式(I-1): 【化8】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を得るか;あるいは式(II-2): 【化9】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を式(IV): 【化10】 〔式中、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっ
    て、置換されていてもよい炭化水素残基、アシル基、ス
    ルホニル基もしくは複素環基を示し、またはR1とR2
    互いに結合して置換されていてもよい含窒素複素環を形
    成していてもよい。〕で表される化合物またはその塩と
    反応させて、式(I-2): 【化11】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を得るか;あるいは式(I-3): 【化12】 〔式中、Xは酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子
    または−(CH2)q−(qは0から5の整数を示す)を、環
    はYを含み、環構成原子として窒素原子を含まな
    い、置換されていてもよい5〜8員環を形成しているこ
    とを示し、Yは硫黄原子または 【化13】 を示し、その他の記号は上記と同意義を有する。〕で表
    される化合物またはその塩を酸化反応に付して式(I-
    4): 【化14】 〔式中、環BはYを含み、環構成原子として窒素原
    子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形成
    していることを示し、Yは酸化された硫黄原子または 【化15】 を示し、その他の記号は上記と同意義を有する。〕で表
    される化合物またはその塩を得るか;あるいは式(II-
    3): 【化16】 〔式中、G'はハロゲン原子を示し、その他の記号は上
    記と同意義を有する。〕で表される化合物またはその塩
    と、 (CP を溶媒中で反応させて式(VI): 【化17】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物を得、次いで式(VI)で表される化合物を式(VI
    I): Z−(CH)q'CHO (VII) 〔式中、Zは、置換されていてもよい複素環基を示
    し、q'は0〜4の整数を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩と反応させて式(VIII): 【化18】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を得、さらに式(VIII)で表される
    化合物またはその塩を還元反応に付して、式(I-5): 【化19】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を得るか;あるいは式(II-1): 【化20】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を、式(XII): R−H (XII) 〔式中、Rは上記と同意義を有する。〕で表される化合
    物またはその塩と反応させて、式(I-9) 【化21】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩を得ることを特徴とする一般式
    (I): 【化22】 〔式中、各記号は上記と同意義を有する。〕で表される
    化合物またはその塩の製造法。
  25. 【請求項25】 式(I): 【化23】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
    alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
    酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
    H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
    れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
    素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
    原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
    成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
    もよい硫黄原子、 【化24】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
    化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
    オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
    が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
    cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
    れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
    チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
    環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
    で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
    薬学的に許容される塩を含有してなる医薬組成物。
  26. 【請求項26】 炎症性疾患の予防または治療のための
    請求項25記載の医薬組成物。
  27. 【請求項27】 関節炎の予防または治療のための請求
    項25記載の医薬組成物。
  28. 【請求項28】 リウマチの予防または治療のための請
    求項25記載の医薬組成物。
  29. 【請求項29】 慢性関節リウマチの予防または治療の
    ための請求項25記載の医薬組成物。
  30. 【請求項30】 骨吸収抑制剤である請求項25記載の
    医薬組成物。
  31. 【請求項31】 骨粗鬆症の予防または治療のための請
    求項25記載の医薬組成物。
  32. 【請求項32】 サイトカインの産生抑制剤である請求
    項25記載の医薬組成物。
  33. 【請求項33】 自己免疫疾患の予防または治療のため
    の請求項25記載の医薬組成物。
  34. 【請求項34】 臓器移植後の拒絶反応の予防または治
    療のための請求項25記載の医薬組成物。
  35. 【請求項35】 T細胞分化調節薬である請求項25記
    載の医薬組成物。
  36. 【請求項36】 哺乳動物に対して式(I): 【化25】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
    alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
    酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
    H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
    れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
    素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
    原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
    成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
    もよい硫黄原子、 【化26】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
    化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
    オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
    が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
    cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
    れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
    チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
    環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
    で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
    薬学的に許容される塩を有効量投与することを特徴とす
    る炎症性疾患の予防または治療方法。
  37. 【請求項37】 炎症性疾患の予防治療剤を製造するた
    めの式(I): 【化27】 〔式中、Gはハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアミノ基、置換されていてもよい低級アルキ
    ル基または置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
    alkは置換されていてもよい低級アルキレン基を、Xは
    酸素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または−(C
    H2)q−(qは0から5の整数を示す。)を、Rは置換さ
    れていてもよいアミノ基または置換されていてもよい複
    素環基を示し、環BはYを含み、環構成原子として窒素
    原子を含まない、置換されていてもよい5〜8員環を形
    成していることを示し、Yは酸素原子、酸化されていて
    もよい硫黄原子、 【化28】 (式中、RaおよびRbは、それぞれ同一または異なっ
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭
    化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換され
    ていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチ
    オカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示し、RaとRb
    が互いに結合して5〜7員環を形成していてもよく、R
    cは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    炭化水素残基、置換されていてもよいアシル基、置換さ
    れていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよい
    チオカルバモイル基、置換されていてもよいスルホニル
    基、置換されていてもよいスルフィニル基、置換されて
    いてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいチオー
    ル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基もし
    くは置換されていてもよい複素環基を示す。)を示し、
    環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。〕
    で表される化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
    薬学的に許容される塩の使用。
JP2001054421A 2000-02-29 2001-02-28 チエノピリジン誘導体、その製造法および用途 Expired - Fee Related JP3917821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001054421A JP3917821B2 (ja) 2000-02-29 2001-02-28 チエノピリジン誘導体、その製造法および用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000105770 2000-02-29
JP2000-105770 2000-02-29
JP2001054421A JP3917821B2 (ja) 2000-02-29 2001-02-28 チエノピリジン誘導体、その製造法および用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001316390A true JP2001316390A (ja) 2001-11-13
JP3917821B2 JP3917821B2 (ja) 2007-05-23

Family

ID=18619051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001054421A Expired - Fee Related JP3917821B2 (ja) 2000-02-29 2001-02-28 チエノピリジン誘導体、その製造法および用途

Country Status (28)

Country Link
US (2) US6653476B2 (ja)
EP (1) EP1259515B1 (ja)
JP (1) JP3917821B2 (ja)
KR (1) KR100780584B1 (ja)
CN (1) CN1326859C (ja)
AR (1) AR028511A1 (ja)
AT (1) ATE282042T1 (ja)
AU (1) AU2001235985A1 (ja)
BR (1) BR0108840A (ja)
CA (1) CA2397165A1 (ja)
CZ (1) CZ20022511A3 (ja)
DE (1) DE60107055T2 (ja)
DK (1) DK1259515T3 (ja)
ES (1) ES2227139T3 (ja)
HK (1) HK1048120B (ja)
HU (1) HUP0300028A3 (ja)
IL (1) IL151082A0 (ja)
MX (1) MXPA02008414A (ja)
NO (1) NO20024107L (ja)
NZ (1) NZ520155A (ja)
PL (1) PL358015A1 (ja)
PT (1) PT1259515E (ja)
RU (1) RU2002125854A (ja)
SI (1) SI1259515T1 (ja)
SK (1) SK10712002A3 (ja)
TW (1) TW591031B (ja)
WO (1) WO2001064685A2 (ja)
ZA (1) ZA200205145B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005511636A (ja) * 2001-11-26 2005-04-28 トラスティーズ オブ タフツ カレッジ 自己免疫疾患の治療方法及びそれに関する試薬
JP2009522291A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド Cetp阻害剤

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW591031B (en) * 2000-02-29 2004-06-11 Takeda Chemical Industries Ltd Thienopyridine derivatives, their production and use
US7644057B2 (en) * 2001-01-03 2010-01-05 International Business Machines Corporation System and method for electronic communication management
WO2003018590A1 (fr) * 2001-08-24 2003-03-06 Takeda Chemical Industries, Ltd. Procede de production d'un derive de la thienopyridine
MY151015A (en) * 2004-05-14 2014-03-31 Takeda Pharmaceutical Thienopyridine derivative, production method and use thereof
DE602005014383D1 (en) * 2004-12-17 2009-06-18 Hoffmann La Roche Thienopyridinderivate als allostere gaba-b-enhancer
WO2013072882A1 (en) 2011-11-18 2013-05-23 Actelion Pharmaceuticals Ltd 2 -amino- 1, 8 -naphthyridine-3 -carboxamide derivatives as antimicrobial agents

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5747486A (en) * 1994-11-08 1998-05-05 Takeda Chemical Industries Thienopyridine or thienopyrimidine derivatives and their use
US5620997A (en) * 1995-05-31 1997-04-15 Warner-Lambert Company Isothiazolones
WO1997038977A1 (en) * 1996-04-13 1997-10-23 Astra Pharmaceuticals Ltd. Aminoisoquinolines and aminothienopyridine derivatives and their use as anti-inflammatory agents
CN1216546A (zh) 1996-04-25 1999-05-12 武田药品工业株式会社 噻吩并吡啶衍生物及其用途
AU4061899A (en) 1998-06-15 2000-01-05 Takeda Chemical Industries Ltd. Thienodipyridine derivatives, production and use thereof
TW591031B (en) * 2000-02-29 2004-06-11 Takeda Chemical Industries Ltd Thienopyridine derivatives, their production and use

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005511636A (ja) * 2001-11-26 2005-04-28 トラスティーズ オブ タフツ カレッジ 自己免疫疾患の治療方法及びそれに関する試薬
JP2009522291A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド Cetp阻害剤

Also Published As

Publication number Publication date
CN1411461A (zh) 2003-04-16
EP1259515B1 (en) 2004-11-10
HK1048120A1 (en) 2003-03-21
US7067527B2 (en) 2006-06-27
PL358015A1 (en) 2004-08-09
WO2001064685A2 (en) 2001-09-07
RU2002125854A (ru) 2004-01-10
AU2001235985A1 (en) 2001-09-12
US6653476B2 (en) 2003-11-25
HK1048120B (en) 2005-05-06
DK1259515T3 (da) 2005-01-31
WO2001064685A3 (en) 2002-08-08
TW591031B (en) 2004-06-11
IL151082A0 (en) 2003-04-10
CA2397165A1 (en) 2001-09-07
EP1259515A2 (en) 2002-11-27
SI1259515T1 (en) 2005-04-30
CN1326859C (zh) 2007-07-18
ATE282042T1 (de) 2004-11-15
JP3917821B2 (ja) 2007-05-23
DE60107055D1 (de) 2004-12-16
NO20024107L (no) 2002-09-27
SK10712002A3 (sk) 2003-02-04
DE60107055T2 (de) 2005-11-03
NZ520155A (en) 2003-06-30
MXPA02008414A (es) 2003-02-12
AR028511A1 (es) 2003-05-14
KR100780584B1 (ko) 2007-11-29
ES2227139T3 (es) 2005-04-01
NO20024107D0 (no) 2002-08-28
KR20020075442A (ko) 2002-10-04
CZ20022511A3 (cs) 2003-02-12
US20030130517A1 (en) 2003-07-10
HUP0300028A3 (en) 2004-10-28
US20040054183A1 (en) 2004-03-18
PT1259515E (pt) 2005-02-28
HUP0300028A2 (en) 2003-05-28
ZA200205145B (en) 2003-09-04
BR0108840A (pt) 2002-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA3124898C (en) Heterocyclic compound, intermediate, preparation method therefor and application thereof
KR101050700B1 (ko) 칼슘 수용체 조절 화합물 및 이의 용도
AU2007292155B2 (en) Imidazole derivative
RU2684637C1 (ru) Производные тетрагидробензимидазола в качестве модуляторов активности tnf
CA2513631A1 (fr) Derives d&#39;uree cyclique, leur preparation et leur utilisation pharmaceutique comme inhibiteurs de kinases
CA2796008A1 (en) Inhibitors of protein tyrosine kinase activity
AU2012292649A1 (en) N-(Benzimidazol-2-yl)-cyclopropane carboxamides as lysophosphatidic acid antagonists
JP3917821B2 (ja) チエノピリジン誘導体、その製造法および用途
US20030158245A1 (en) Fused heterocyclic derivatives, their production and use
US6403606B1 (en) Thienopyridine derivatives and their use
JP2002255971A (ja) 縮合複素環誘導体、その製造法および用途
JPH1036374A (ja) チエノピリジン誘導体およびそれらを含んでなる医薬
JPH1059977A (ja) チエノピリジン誘導体およびそれらを含んでなる医薬
JPH08225577A (ja) チエノピリジンまたはチエノピリミジン誘導体およびそれらを含んでなる医薬
JP2005504730A (ja) Gsk−3インヒビターとして有用な組成物
JP2003137889A (ja) チエノピリジン誘導体の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061011

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20061019

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20061108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees