JP2001315837A - イージーピール包装用積層フィルム蓋材とこれを被せた容器 - Google Patents
イージーピール包装用積層フィルム蓋材とこれを被せた容器Info
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Abstract
れを被せた容器を提供する。 【解決手段】 少なくとも、熱シール面に当接する界面
剥離性シーラント層(イ)と、シーラント層と基材層
(ニ)とを貼り合わせるための中間層(ハ)と、基材層
とを貼り合わせたイージーピール包装用積層フィルム蓋
材で、これを容器のフランジ部に熱シールして被せた場
合に、次の関係式;(A):容器フランジ部とシーラン
ト層とのシール強度、(E):中間層と基材層とのシー
ル強度、とした場合に、(A)が3.0N以上であると
き、(E)<(A)であり、(A)が2.0〜3.0N
であるとき、(E)が0.5〜3.0Nである等を満た
すことを特徴とするフィルム蓋材。
Description
の容器のフランジ部に熱シールして被せるフィルム蓋材
及びこれを被せた該容器に関するものであり、開封時
に、シール部分で剥がして容器から取除く際に、界面剥
離によるイージーピール性を有し、かつフィルム材が裂
けない上記蓋材と容器を提供する。
として、容器のフランジ部に積層フィルム蓋材を被せた
容器が使用されている。この種の容器の構造は、底壁と
その周りに立設した周壁と上部開口を備え、更に当該周
壁の上端縁より水平方向に延出したフランジ部を備えた
容器本体と、積層フィルム蓋材とを組み合わせて、当該
容器本体のフランジ部に積層フィルム蓋材を熱シールし
て容器の上部開口に施蓋した構造を有している。
して、多層にラミネートされた積層フィルム蓋材が開発
されており、種々のタイプのものが利用されている。例
えば、容器に固形カレールウ等の内容物を収容し、蓋材
を被せて密封シールした製品を製造する場合、特に、製
品の製造技術上の問題として、安定したシール強度が得
られること、安全性及び衛生上の問題がないこと、包装
袋として高い強度を有すること、製品の流通過程で破袋
しないこと、蓋材が成形性、耐熱性、保形性、ガスバリ
アー性、ヒートシール性、製膜性、容器材料及び使用条
件への適合性、などに優れていること、コストアップと
ならないこと、また、製品の利用上の問題として、簡単
に開封できること、易開封性(イージーピール性)であ
ること、開封時に、蓋材が裂けることなく単一操作で容
易に開封できること、蓋材のシーラントが容器のフラン
ジ部に残ることがないこと、などがあげられる。
途などが多様化するのに応じて、上記の特性を具備した
各種の複合フィルム蓋材が提案されているが、その中
で、優れたフィルム素材の開発と製品の低価格化競争が
激化するに伴い、高品質及び高性能で低コストを満たす
新しいタイプのシーラントフィルムの開発が重要課題と
なりつつある。また、商品価値を高める上で、このよう
な蓋材に求められる特性の中でも、特に、易開封性は、
商品の利用時の便利性を左右する重要な機能であり、開
封性が優れているほど、製品の商品価値を高め、他商品
との差別化の面でプラスの要因となり得ると考えられ
る。しかし、易開封性は、蓋材の本来の技術目的である
シール密封性と相反する機能であり、実際に、安定した
シール強度が得られ、かつ、易開封性に優れた包装容器
を、その高品質を保持させて、しかも、低コストで製造
することは、決して容易なことではない。
ィルムが種々開発されているが、それらの製品は、シー
ル強度の確保を重視する必要性から、容器と複合フィル
ムのシーラント層の間で剥離させる凝集破壊(剥離)型
フィルム蓋材がほとんどである。即ち、これらの製品で
は、複合フィルム蓋材のシーラント層の破壊強度より
も、容器のフランジ部に当接するシーラント層によるシ
ール強度、及び複合フィルム蓋材の各層の素材の破壊強
度及び各層間のラミネート強度(ラミ強度)を強くし
て、複合フィルム蓋材のシーラント層の破壊を優先させ
ること、即ち、蓋材の基材とシーラント層との接着強度
を容器とのシール強度より強くすること、あるいはシー
ラントの樹脂の凝集力を他層の凝集力及び層間の接着強
度より弱くすること、によって、安定したシール強度と
易開封性をバランスさせている。したがって、これらの
製品は、開封時に手で容器の蓋材を剥がした場合、蓋材
のシーラントの破壊により、容器のフランジ部に蓋材の
シーラントが残り、外観が悪いとともに、残ったシーラ
ントが内容物に混入する恐れがあるため、安全性及び食
品衛生上の問題が残る可能性がある。
容器とのシール界面で微視的に融着部と非融着部とを形
成することによって、シール界面で剥離させる界面剥離
による方法も検討されているが、そのためには、安定な
シール密封性を確保し、しかも、易開封性を実現する必
要があるために、特殊な素材及び構造の複合フィルムを
使用せざるを得ず、この方式の実際の商品への適用はコ
スト的に見て困難である場合がほとんどであり、したが
って、上記特殊な素材及び構造の複合フィルムの品質性
能を保持し、しかも、低コスト化の可能な新しいタイプ
の界面剥離による易開封性の蓋材付き容器の開発が強く
要請されていた。
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、安定したシ
ール強度を有し、しかも、易開封性を有する界面剥離型
の蓋材付き容器を低コストで実現することを可能とする
新しいタイプの蓋材付き容器の構造を開発することを目
標として鋭意研究を積み重ねた結果、容器と蓋材とのシ
ール界面のシール強度と中間層と基材層との層間のラミ
強度を調整した特定の構造のフィルム蓋材及びこれを被
せた容器を採用することにより所期の目的を達成し得る
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
封時に、容器と蓋材のシール界面が剥離し、蓋材とシー
ラント層を貼り合わせた中間層の層間が剥離する構造に
より、蓋材が裂けないようにした界面剥離型の蓋材付き
容器の構造を提供することを目的とするものである。ま
た、本発明は、開封時に、界面剥離によりイージーピー
ルし、同時に基材から破れが走って蓋材が破れそうにな
ると、中間層の部分が層間剥離して、蓋材の破れを防止
するようにした蓋材付き容器の構造を提供することを目
的とするものである。また、本発明は、開封時に、容器
と蓋材のシール界面の界面剥離と、中間層の層間の層間
剥離とが、一定のタイムラグで協動的に起こるようにし
て、蓋材の破れの防止とイージーピール性を付与した蓋
材付き容器の構造を提供することを目的とするものであ
る。
の本発明は、以下の手段からなる。 (1)少なくとも、熱シール面に当接する界面剥離性シ
ーラント層(イ)と、該シーラント層(イ)と基材層
(ニ)とを貼り合わせるための中間層(ハ)と、基材層
(ニ)とを貼り合わせて備えたイージーピール包装用積
層フィルム蓋材であって、これを容器のフランジ部に熱
シールして被せた場合に、次の関係式; (A):容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシー
ル強度 (E):中間層(ハ)と基材層(ニ)とのシール強度 とした場合に、(A)が3.0N以上であるとき、
(E)<(A)であり、(A)が2.0〜3.0Nであ
るとき、(E)が0.5〜3.0Nである、を満たすこ
とを特徴とする上記フィルム蓋材。 (2)前記(1)に記載のフィルム蓋材を、上記関係式
を満たす条件にてフランジ部に熱シールして被せた容
器。 (3)(A)を6.0〜12.0N、(E)を0.5〜
2.0Nとする前記(1)に記載のフィルム蓋材。 (4)(A)を6.0〜12.0N、(E)を0.5〜
2.0Nとする前記(2)に記載の容器。 (5)シーラント層(イ)がポリプロピレン−ポリエチ
レンのブレンドポリマーアロイで、中間層(ハ)がポリ
エチレン系樹脂で、基材層(ニ)がポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリア
ミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれらの2以上の
複合材である前記(1)に記載のフィルム蓋材。 (6)シーラント層(イ)がポリプロピレン−ポリエチ
レンのブレンドポリマーアロイで、中間層(ハ)がポリ
エチレン系樹脂で、基材層(ニ)がポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリア
ミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれらの2以上の
複合材である前記(2)に記載の容器。 (7)上記容器に、食品を充填する工程、該容器のフラ
ンジ部に上記フィルム蓋材を熱シールする工程により、
食品充填フィルム蓋材付き容器を製造する方法。
説明する。例えば、固形カレールウのトレイ容器用の蓋
材等は、ある程度のシール強度で容器にシールされ、一
方で、開封時に、シール部分を剥がして容器から取除く
際に、界面剥離によるイージーピール性を発揮する必要
がある。これに対して、シーラント層が凝集破壊するシ
ール形態は、シールが強すぎて剥がすのが難しい。上記
界面剥離のシール形態でも、比較的強く容器にシールさ
れた薄層フィルム蓋材を剥がすときは、フィルムに力が
掛かるので、フィルム自体が破れてしまうことがある。
つまり、強度をもたせるために設けられた最上部の基材
層が裂けると、これが下側の層にまで伝わってフィルム
が裂けてしまう。本発明のメカニズムを説明すると、本
発明では、中間層(ハ)と基材層(ニ)との層間に、シ
ーラント層(イ)と容器との間のシール強度よりも弱い
か、これとの関係で定まる特定の範囲のシール強度の弱
シール部分(E)を設けることがポイントとなる。シー
ラント層(イ)が確実に界面剥離によるイージーピール
性を達成し、基材層(ニ)から生じるフィルムの裂けに
対しては、弱シール部分(E)で層間剥離が生じること
で裂けの力を分散、吸収し、フィルム全体は裂けずに良
好にイージーピールが可能となる。
ーラント層(イ)と基材層(ニ)を、中間層(ハ)で貼
り合わせて備えてなる。シーラント層(イ)として、ポ
リプロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ
を採用することで、適正な界面剥離を達成することが可
能となる。一方、例えば、シーラント層(イ)が薄層と
なると、ポリマーアロイの強度が充分でなく、破断した
り、安定に界面剥離できない問題がある。本発明では、
ポリプロピレン系樹脂を主体とするポリマーアロイの形
態をとらない樹脂からなる支持層(ロ)を、シーラント
層(イ)に貼り合わせて適当に支持することで上記問題
を解消し、それにより、シーラントの強度及び安定な界
面剥離性を達成することができる。
と、ポリマーアロイとは、マトリックスポリマーの海の
中に少量成分が島状に分散した多層構造の、いわゆる海
島構造をとるものを意味する。ポリプロピレンとポリエ
チレンのブレンド比率は、ポリエチレンが80重量%を
越えるようにすることが望ましく、85〜90%が最も
好ましい。残りをポリプロピレンとするが、約5%まで
エラストマー等を加えて熱シール性を調整することが可
能である。これらにより、安定に界面剥離によるイージ
ーピールが可能となる。この、ポリプロピレン−ポリエ
チレンのブレンドポリマーアロイのブレンド比率は、中
間層(ハ)と基材層(ニ)との層間のラミ強度との組み
合わせで、その好適な範囲を定めることが重要である。
用いると、支持層(ロ)及び基材層(ニ)との相溶性及
び接着性がよくなり好ましい。基材層(ニ)としては、
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又
はこれらの2以上の複合材を採用できる。アルミニウム
や酸化アルミニウム(アルミナ)を樹脂に蒸着した材質
も使用できる。特に、ポリエステル、中でもポリエチレ
ンテレフタレートが好ましく、上記蒸着樹脂とするのが
よい。これらの適当な選択で強度やガスバリヤー性や耐
熱性や防湿性を付与することができる。印刷層(ホ)を
介在させることで、中間層(ハ)と基材層(ニ)との層
間に所望の弱シール部分(E)を設けることができる。
印刷層(ホ)としては、アンカーコート等を塗布し、該
塗布面を中間層(ハ)側にして設けることができる。
の厚みについて説明すると、シール方法は、容器及び蓋
材を熱シールする方法であれば任意であり、特に制限さ
れない。フィルムの厚みは、好適には、シーラント層
(イ)が5〜30μm、支持層(ロ)が5〜30μm、
中間層(ハ)が10〜30μm及び基材層(ニ)が12
〜50μmである。容器は、少なくとも熱シール面とな
る上部がポリプロピレンであるフランジを備えたもので
あることが望ましいが、本発明の作用を奏する限り、任
意の材料、積層構造のシート材で任意の形状に形成され
たものとすることができる。また、容器フランジ部への
熱シールについては、シール温度は140〜145℃が
好適である。本発明では、上記の積層フィルム蓋材を、
容器のフランジ部に熱シールして被せた場合に、次の関
係;(A)容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシ
ール強度(E):中間層(ハ)と基材層(ニ)とのシー
ル強度、とした場合に、(A)が3.0N以上であると
き、(E)<(A)とし、(A)が2.0〜3.0Nで
あるとき、(E)を0.5〜3.0Nとする、ことを満
たすことが重要である。また、中間層(ハ)と基材層
(ニ)とのシール強度(E)を0.5〜2.0N、及び
容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシール強度
(A)を6.0〜12.0N、の数値範囲とすること
で、前記メカニズムを良好に達成することが可能であ
る。N(ニュートン)は、食品衛生法の「器具及び容器
包装の規格基準」に定められた熱封カン強度試験により
測定された値を示す。上記の構成により、開封の際の、
前記メカニズムを良好に達成することが可能となる。
は、ある程度のシール強度で容器にシールされ、一方
で、開封時に、シール部分を剥がして容器から取除く際
に、界面剥離によるイージーピール性を発揮する必要が
あるが、シーラント層が凝集破壊するシール形態は、シ
ールが強すぎて剥がすのが難しい。また、界面剥離のシ
ール形態でも、比較的強く容器にシールされた薄層フィ
ルム蓋材を剥がすときは、フィルム材に力が掛かるの
で、強度をもたせるために設けられた最上部の基材層が
裂けると、これが下側の層にまで伝わってフィルム材が
裂けてしまう。本発明では、中間層(ハ)と基材層
(ニ)との層間に、シーラント層(イ)と容器との間の
シール強度よりも弱いか、これとの関係で定まる特定の
範囲のシール強度の弱シール部分(E)を設けることに
より、シーラント層(イ)が確実に界面剥離を起こし、
それによりイージーピール性を達成することが可能とな
り、基材層(ニ)から生じるフィルムの裂けに対して
は、弱シール部分(E)で層間剥離が生じることで裂け
の力を分散、吸収し、フィルム全体は裂けずに良好にイ
ージーピールが可能となる。上記構成により、界面剥離
によるイージーピール性を有し、かつフィルム材が裂け
ないフィルム蓋材と容器が得られる。
明する。 実施例 ポリプロピレン及びポリエチレンを含有するブレンドポ
リマーアロイ(三菱化学社製:商品名“VMX”)とポ
リプロピレンのランダムコポリマー70%及びポリエチ
レン30%の混合物と、直鎖状低密度ポリエチレンを共
押出し法で貼り合わせて製膜した。更に、上記フィルム
の直鎖状低密度ポリエチレン側に、アルミナを蒸着した
ポリエチレンテレフタレートと印刷層を重ね、印刷層側
にアンカーコートを塗布したものを溶融したポリエチレ
ンで貼り合わせた。得られたフィルム材は、上記のポリ
プロピレン−ポリエチレンのブレンドポリマーアロイ
(シーラント層(イ))15μm、ポリプロピレンの混
合物(支持層(ロ))15μm、直鎖状低密度ポリエチ
レン(中間層(ハ))10μm、ポリエチレン(中間層
(ハ))15μm、印刷層(ホ)(厚さは基材層(ニ)
の厚さに含まれる)及びポリエチレンテレフタレート
(基材層(ニ))16μmの積層構造のものであった。
レールウを充填したポリプロピレン製のトレイ容器のフ
ランジ部に被せ、145℃、3Kg/cm2 、1秒間で
熱シールした。この蓋付き容器において、蓋材を構成す
る各層のシール強度は、次の通りであった。 (A):容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシール強度 6N (E):中間層(ハ)と基材層(ニ)とのシール強度 1.5N これらの値から、次の関係となることがわかる。 (E)<(A) 上記フィルム蓋材は、ガスバリヤー性を有し、開封時
に、シール部分を剥がして容器から取除く際は、界面剥
離によるイージーピール性を有し、かつフィルム材が裂
けない良好な性能のものであった。
層(イ)がポリプロピレンの容器に対して確実に界面剥
離を起こし、それによりイージーピール性を達成するこ
とができる。この場合に、基材層(ニ)から生じるフィ
ルムの裂けに対しては、中間層(ハ)と基材層(ニ)と
の間の弱シール部分(E)で層間剥離が生じることで、
上記の裂けの力が分散されて、中間層(ハ)より下の層
にまで裂けが走らない。したがって、上記界面剥離(イ
ージーピール)の安定均一化を図り、かつ裂けを防止し
フィルム全体の一体性を保持することで、良好なイージ
ーピールが可能となる。
も、熱シール面に当接する界面剥離性シーラント層
(イ)と、該シーラント層(イ)と基材層(ニ)とを貼
り合わせるための中間層(ハ)と、基材層(ニ)とを貼
り合わせて備えたイージーピール包装用積層フィルム蓋
材であって、これを容器のフランジ部に熱シールして被
せた場合に、次の関係式;(A):容器フランジ部とシ
ーラント層(イ)とのシール強度、(E):中間層
(ハ)と基材層(ニ)とのシール強度、とした場合に、
(A)が3.0N以上であるとき、(E)<(A)であ
り、(A)が2.0〜3.0Nであるとき、(E)が
0.5〜3.0Nである、を満たすことを特徴とする上
記フィルム蓋材に係るものであり、本発明によれば、
1)安定したシール強度を有し、開封時に、容器と蓋材
のシール界面が剥離し、協動的に中間層と支持層との層
間の弱シール部分(E)が剥離するようにした界面剥離
型の蓋材付き容器の構造を提供することができる、2)
開封時に、界面剥離によりイージーピールし、同時に基
材から破れが走って蓋材が破れそうになると、中間層と
基材層との層間の弱シール部分が層間剥離して、蓋材の
破れを防止するようにした蓋材付き容器の構造を提供す
ることができる、3)開封時に、容器と蓋材のシール界
面の界面剥離と、中間層と基材層との層間の層間剥離と
が、一定のタイムラグで協動的に起こるようにして、蓋
材の破れの防止とイージーピール性を付与した蓋材付き
容器の構造を提供することができる、4)開封時にシー
ル界面の界面剥離が起こり、次いで、中間層と基材層と
の層間の層間剥離が一定のタイムラグで起こり、トータ
ルとして、蓋材の破れを防止して安定かつ均一なイージ
ーピール性を達成できる蓋材付き容器の構造を提供する
ことができる、等の効果が奏される。
例を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも、熱シール面に当接する界面
剥離性シーラント層(イ)と、該シーラント層(イ)と
基材層(ニ)とを貼り合わせるための中間層(ハ)と、
基材層(ニ)とを貼り合わせて備えたイージーピール包
装用積層フィルム蓋材であって、これを容器のフランジ
部に熱シールして被せた場合に、次の関係式; (A):容器フランジ部とシーラント層(イ)とのシー
ル強度 (E):中間層(ハ)と基材層(ニ)とのシール強度 とした場合に、(A)が3.0N以上であるとき、
(E)<(A)であり、(A)が2.0〜3.0Nであ
るとき、(E)が0.5〜3.0Nである、を満たすこ
とを特徴とする上記フィルム蓋材。 - 【請求項2】 請求項1に記載のフィルム蓋材を、上記
関係式を満たす条件にてフランジ部に熱シールして被せ
た容器。 - 【請求項3】 (A)を6.0〜12.0N、(E)を
0.5〜2.0Nとする請求項1に記載のフィルム蓋
材。 - 【請求項4】 (A)を6.0〜12.0N、(E)を
0.5〜2.0Nとする請求項2に記載の容器。 - 【請求項5】 シーラント層(イ)がポリプロピレン−
ポリエチレンのブレンドポリマーアロイで、中間層
(ハ)がポリエチレン系樹脂で、基材層(ニ)がポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれ
らの2以上の複合材である請求項1に記載のフィルム蓋
材。 - 【請求項6】 シーラント層(イ)がポリプロピレン−
ポリエチレンのブレンドポリマーアロイで、中間層
(ハ)がポリエチレン系樹脂で、基材層(ニ)がポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、アルミニウム箔、紙の単体又はこれ
らの2以上の複合材である請求項2に記載の容器。
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JP2000133479A JP3771421B2 (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | イージーピール包装用積層フィルム蓋材とこれを被せた容器 |
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JP2001315837A true JP2001315837A (ja) | 2001-11-13 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005008246A (ja) * | 2003-06-20 | 2005-01-13 | Dainippon Printing Co Ltd | シール付チューブ容器 |
WO2019069759A1 (ja) * | 2017-10-03 | 2019-04-11 | 住友ベークライト株式会社 | 多層フィルム及び包装体 |
-
2000
- 2000-05-02 JP JP2000133479A patent/JP3771421B2/ja not_active Expired - Fee Related
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