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JP2001299094A - 植物栽培用構造体 - Google Patents

植物栽培用構造体

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Publication number
JP2001299094A
JP2001299094A JP2000122297A JP2000122297A JP2001299094A JP 2001299094 A JP2001299094 A JP 2001299094A JP 2000122297 A JP2000122297 A JP 2000122297A JP 2000122297 A JP2000122297 A JP 2000122297A JP 2001299094 A JP2001299094 A JP 2001299094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
soil
block
water storage
plant cultivation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000122297A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Murakami
圭佑 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MURAKAMI SHOKAI KK
Original Assignee
MURAKAMI SHOKAI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MURAKAMI SHOKAI KK filed Critical MURAKAMI SHOKAI KK
Priority to JP2000122297A priority Critical patent/JP2001299094A/ja
Publication of JP2001299094A publication Critical patent/JP2001299094A/ja
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない土壌で植物にとって適切な保水状態を
保つことを可能とし、これにより建物の屋上に設置する
場合においても建物の耐久性の問題を解消でき、また、
特殊な防水処理等を不要とすることのできる植物栽培用
構造体を提供することを目的とする。 【解決手段】 植物栽培用構造体を構成する単位構造体
2を、多孔質性材料から成る保水ブロック21と、この
保水ブロック21の下部を収容する貯水容器22とから
構成し、上記保水ブロック21の上部を保水部として、
また、上記保水ブロック21の下部及び貯水容器を貯水
部として用い、上記保水ブロック21の上端面に植物栽
培用の土壌4を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、植物栽培用の構
造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高層建築物等の断熱効果の向上等
を目的として、建築物の屋上の緑化が奨励されている。
この点に関し、従来は、植木鉢等を用いたり、また、屋
上のコンクリートスラブ上に土壌や多孔質性無機物を混
合した植物育成用土壌を盛ったり、不織布などを用いた
人工地盤を形成して植物を栽培することにより、屋上の
緑化を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、植物の育成に
おいては、適度な水分を保つことが重要となるが、特に
屋上における植物の育成の場合には、給水の過不足等の
問題が生じ易くなっていた。このため、適度な水分を確
保するためには、通常60cm程度の厚さの土壌が必要
とされるが、その荷重との関係で、建築物の耐久性が問
題となり、耐久性を考慮した建築物を設計したり、建築
物を補強したりする必要性が生じるという課題があっ
た。また、コンクリートスラブ上に上記土壌が盛られた
り、上記地盤が形成された場合において、大雨等により
これらの土壌等に一定量の水が長時間含まれ、適切な廃
水処理がなされないことがあり、上記コンクリートスラ
ブに水が染み込むことを防止するために特殊な防水処理
を施す必要性が生じていた。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であり、少ない土壌で植物にとって適切な保水状態を保
つことを可能とし、これにより建物の屋上に設置する場
合においても建物の耐久性の問題を解消でき、また、特
殊な防水処理等を不要とすることのできる植物栽培用構
造体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の植物栽培用構造体は、多孔質性材料により構成された
保水部を有し、この保水部の下方に上記保水部を通過し
てきた水分を貯留する貯水部を備えたものである。ま
た、請求項2に記載の植物栽培用構造体は、上記保水部
を、通気性を有する如く成形されたブロックとしたもの
である。また、請求項3に記載の植物栽培用構造体は、
上記多孔質性材料に植物の育成に必要な成分を含ませて
上記保水部を構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の実
施の形態を図に基づいて説明する。図1〜図5は、本発
明の実施の形態1に係る植物栽培用構造体を示すもので
あり、本実施の形態では、上記植物栽培用構造体を用い
て花壇を構成している。これらの図において、1は建築
物の屋上等のコンクリートスラブ7上に設置された花壇
であり、この花壇1は、植物栽培用構造体を構成する複
数の単位構造体2と、その周囲を囲むように配置された
複数の外囲材3とから構成される。なお、図1において
は、説明の便宜上正面側の外囲材3の一部を切り欠いた
状態を示している。本実施の形態では、後述するよう
に、上記単位構造体2を構成する保水ブロックの上部が
保水部として機能し、また、上記保水ブロックの下部及
び貯水容器が貯水部として機能することとなる(図2の
2A,2B参照)。
【0007】上記単位構造体2は、図2に示すように、
保水可能な多孔質性材料からなる保水ブロック21と、
この保水ブロック21の底部を収容する貯水容器22と
から構成され、上記保水ブロック21の上端面には植物
を栽培するための土壌4がブロック状に積層されてい
る。上記保水ブロック21は、多孔質性材料を接着剤等
のバインダーを用いて高圧で成形固化したものであり、
本実施の形態では、図3に示すように、ほぼ直方体状に
形成されており、その側面21aの上下方向における中
央部付近において横方向に延長する段差部21bが形成
されている。この段差部21bにより区分けされた下部
21Bは、上記貯水容器22に収容されるものであり、
上部21Aよりも外形寸法が一回り小型に形成されてい
る。また、この保水ブロック21の底面21cには、後
述する貯水容器22の形状に対応する複数の凸部21d
が形成されている。この保水ブロック21を構成する多
孔質性材料としては、本実施の形態では、ゼオライトが
用いられている。このゼオライトは主としてアルミニウ
ム、ナトリウム、カルシウムの含水ケイ酸塩であって、
3〜10Åの範囲の一定した孔径をもつものであり、こ
の細孔構造により、その体積に対し35%程度の容量の
水分を保水することができる。また、このゼオライトに
は上述のようにカルシウム等植物の育成に必要な成分が
含まれている。これにより、上記土壌に対し、必要な水
分及びカルシウム等の成分を補給することができる。な
お、ゼオライトは、比重が0.8程度であるため、全体
として軽量なものとすることができる。このゼオライト
としては、モルデナイト等の天然のゼオライト又は合成
品のいずれを用いてもよい。
【0008】また、上記貯水容器22は、貯水可能なプ
ラスチック,金属等で形成され、上記保水ブロック21
の下部21Bを覆う枠体22aにより構成され、この底
板22bには、複数の凹部22cが整列配置されて形成
されている。この凹部22cには、図2,図3に示すよ
うに、上記保水ブロック21の底面21cに形成された
凸部21dが嵌合されることになる。なお、上記貯水容
器22の底面側は、上記凹部22cに対応して凸部22
dが形成されており、この凸部22dの間が排水路22
eとして機能することとなる。これにより、上記貯水部
2Bの容量を越える水が供給された場合には、この余分
な水が上記保水部2A及び外囲材3を通過して、貯水容
器22の凸部22dの間の排水路22eを通り、屋上等
に設けられている図外の排水孔により適切に排水処理さ
れることなる。
【0009】これにより、保水ブロック21は上記細孔
構造に基づき保水部2Aとして機能することとなるが、
上記保水ブロック21のうち、上記貯水容器22内に収
容された部分(図2の点線部から下の部分)について
は、ゼオライト等の細孔構造に基づく保水だけでなく、
その他の空隙にも水分が保持されることとなるため、上
記貯水容器22と合わせて、貯水部2Bとして機能する
こととなる。このように、上記保水ブロック21の下方
の一部を上記貯水容器22内に収容することにより、保
水部2Aとその下方に位置する貯水部2Bとが構成され
ることとなる。
【0010】なお、本実施の形態に係る単位構造体にお
いては、図4に示すように、上記貯水容器22に対し
て、上記保水ブロック21を水平方向に90°回転させ
て、上記凹部22c内に上記凸部21dを嵌合させない
ように収容することとしてもよい。これにより、上記保
水ブロック21の凸部21dの間と、上記貯水容器22
の凹部22cにより空間22fが形成されることとな
り、また、上記保水ブロック21の上部21Aと下部2
1Bの一部が保水部2Aとして機能することとなるた
め、保水部2A及び貯水部2Bの容量を増やすことが可
能となる。
【0011】また、上記外囲材3は、多孔質性材料とし
てのゼオライトをバインダーを用いて高圧で成形固化し
たものであり、本実施の形態では、上記単位構造体に接
する側(内面3A側)が上記土壌よりも低くならないよ
うな高さの垂直面に形成され、外面3B側が傾斜面に形
成されている。この外囲材3により、多量の水が供給さ
れた場合でも、土壌の流出等を防止することができ、こ
の形状により安定した設置を行うことができる。また、
上記外囲材3は、多孔質性材料としてのゼオライトによ
り構成されているため、その細孔構造により、上記保水
ブロック21とほぼ同様に保水性を有している。
【0012】また、上記保水ブロック21及び上記外囲
材3は、上述のように多孔質性材料としてのゼオライト
を高圧で成形固化したものであり、図5に示すように、
複数の粒状のゼオライト5,5間を多数の空隙5aを有
するようにバインダー6を用いてブロック状(図3等参
照)に形成したものである。これにより、上記保水ブロ
ック21及び外囲材3は、上記空隙5aにより通気性を
有することとなり、単位構造体2の上端面に積層された
土壌4(土壌に栽培された植物の根等)に対し、植物の
生育に必要な窒素等の供給を行うことができる。
【0013】以上のように構成された本実施の形態に係
る植物栽培用構造体を用いた花壇1は、例えば図1に示
すように、建築物の屋上等のコンクリートスラブ7上に
設置される。本実施の形態では、上端面に植物栽培用の
土壌4が積層された複数の単位構造体2,2,・・・を
上記コンクリートスラブ7上に整列配置した後、その周
囲を囲むように外囲材3を配置して花壇1を構成する。
この状態において、上記花壇1に水を供給すると、上記
土壌4を通過した水が、上記単位構造体2を構成する保
水部2Aに保水され、さらに、この保水部2Aを通過し
た水が、その下方の貯水部2Bに貯水されることにな
る。これにより、上記土壌4に過剰な潅水がなされた場
合には、余分な水分が上記保水部2A及び貯水部2Bに
より保持されることとなる。この貯水部2Bに貯留され
た水分は、毛細管現象により上記保水部2Aに適宜上昇
し、これにより、保水部2Aの上端面に積層された土壌
4に適度な水分が補給されることとなり、上記土壌4の
乾燥等を防止することができる。
【0014】このように、上記保水部2A及び貯水部2
Bにより、土壌4に対し、適度な水分を補給することが
可能となる。なお、上記外囲材3も保水性を有するた
め、この外囲材3からも土壌4に適度な水分が補給され
ることとなる。また、上記保水部2A及び外囲材3は、
通気性を有するように空隙5aが設けられているので、
土壌4に対して、適切な通気を行うことが可能となり、
植物の成長を促進させることができる。
【0015】このように、本発明に係る植物栽培用構造
体を用いて花壇を構成することにより、保水部及び貯水
部により土壌に対し、適度な水分を与えることが比較的
容易となり、潅水の回数を減らすことができる。また、
保水性を有することから、土壌の量を減らすことがで
き、さらに、多孔質性材料により上記保水部を構成して
いるので、全体として軽量なものとすることができる。
【0016】また、本実施の形態では、保水ブロック2
1の下部21Bを貯水容器22に収容して貯水部を構成
しているので、水分を含んだ土壌等をそのままコンクリ
ートスラブ上に形成する場合と異なり、特別な防水処理
を施す必要がなく、また、底部側の凸部22dの間が排
水路22eとして機能することとなるため、大雨等の際
においても、適切な排水処理を行うことができる。
【0017】また、本実施の形態に係る花壇1は、建物
の屋上の他、建築物のベランダ等においても、特別な防
水処理等をすることなく使用することができる。また、
比較的軽量な保水ブロック21,貯水容器22及び外囲
材3から構成されているので、花壇1の設置,移動等が
容易となる。
【0018】なお、本実施の形態においては上記保水ブ
ロック及び外囲材を構成する多孔質性材料としてゼオラ
イトを用いることとして説明したが、保水性を有する多
孔質性材料であれば他の材料を用いてもよい。また、上
記保水ブロック及び外囲材において、多孔質性材料に対
し、植物の育成に必要な成分を混入させて形成すること
としてもよく、これにより、土壌に対する給肥を行うこ
とができ、植物の育成を促進させることができる。この
成分としては、窒素,リン酸,カリウム,カルシウム,
マグネシウム,硫黄,鉄,マンガン,ホウ素,亜鉛,モ
リブデン,銅,塩素等が該当する。
【0019】また、上記保水ブロックの上端面に積層さ
せる土壌をブロック状のものとして説明したが、上記単
位構造体及び外囲材を整列配置した後、この単位構造体
の上端面に土壌を盛ることとしてもよい。また、貯水部
を構成する貯水容器については、水を貯留することがで
き、かつ、適切な廃水処理を行うことができるものであ
ればどのような形状のものでもよい。また、保水ブロッ
クについても、その下部を貯水容器内に収容することが
できるものであればよく、その底部の形状は、必ずしも
貯水容器の形状に対応するものでなくともよい。
【0020】実施の形態2.図6は、本発明の実施の形
態2に係る植物栽培用構造体を示す図であり、本実施の
形態では、植物栽培用構造体を用いてゴルフ場のグリー
ンを構成している。本実施の形態に係る植物栽培用構造
体としての単位構造体10は、上記実施の形態1とほぼ
同様に、多孔質性材料を成形固化した保水ブロック8の
上部が貯水部10Aとして機能し、また、この保水ブロ
ック8の下部8Bとそれを収容する貯水容器9とが貯水
部10Bとして機能することとなる。
【0021】本実施の形態では、上記保水ブロック8の
上端面において芝育成用の土壌11を積層して使用され
るものである。この芝育成用の土壌11としては、芝の
根腐れ等を防止する関係で、通常の土壌よりも水はけの
よいものが使用されているため、通常よりも乾燥が早い
ものであるが、本発明に係る単位構造体を用いることに
より、適度な水分の調整が容易となる。なお、本実施の
形態に用いる貯水容器については、水の排水路等を考慮
する必要がないため、凹部等を設けないものを用いても
よい。
【0022】上記単位構造体10をゴルフ場におけるグ
リーンの造成,補修に使用する場合は、あらかじめ工場
等において、この単位構造体10及びその上端面に積層
された芝育成用の土壌11を、これらの周囲を囲う枠体
13内に収容し、芝をグリーンとして使用可能な程度ま
で育成しておく。この状態で、芝が育成した後、単位構
造体10をグリーン12に運び、上記枠体13を取り除
いた状態で、この単位構造体10をあらかじめ掘削等さ
れた凹部12a内に収容する。これにより、従来芝の植
え直し等により行っていたグリーン12の造成,補修を
簡易に行うことが可能となる。
【0023】このように、本実施の形態では、植物栽培
用構造体としての単位構造体の上端面に芝育成用の土壌
を積層して、芝の育成,管理を行うこととしたので、比
較的乾燥の早い土壌が用いられる場合であっても、土壌
に適度な水分が補給されることとなり、水分の調整が容
易となる。また、工場等で芝の育成を行うことが可能と
なるため、芝の育成された単位構造体をグリーン上に設
けられた凹部に収容することによりゴルフ場のグリーン
の造成,補修を容易に行うことができる。なお、本実施
の形態では、ゴルフ場のグリーンに用いることとして説
明したが、その他のフェアウェイ等に用いることとして
もよい。この場合も、グリーンに用いる場合と同様に水
分の調整が容易となり、また、フェアウェイの造成,補
修も容易に行うことができる。
【0024】また、本実施の形態に係る単位構造体を構
成する保水ブロックは、上記実施の形態1と同様に多孔
質性材料を用いて、バインダーにより通気性を有するよ
うに成形固化されているため、上記芝の根等に通気を行
うことができる。また、上記多孔質性材料に植物の育成
に必要な成分を含ませることにより、芝に対し、水分と
共に必要な成分を補給することができるので、芝の育成
を促進させることが可能となる。
【0025】実施の形態3.図8は、本実施の形態に係
る植物栽培用構造体を示す図である。本実施の形態に係
る植物栽培用構造体は、多孔質性材料を成形固化した保
水ブロックを鉢として形成し、その底部に貯水容器とし
ての受皿を配置して構成したものである。これにより、
本実施の形態に係る植物栽培用用構造体では、上記鉢の
上部が保水部として機能し、また、上記鉢の下部及び貯
水容器が貯水部として機能することとなる。
【0026】植物栽培用構造体14を構成する鉢15と
しては、例えば図8(a),(b)に示すようなものが
用いられる。この鉢15は、多孔質性材料からなる保水
ブロックをほぼ円柱状に形成したものであり、その上面
部15Aは傾斜面に形成されている。また、この上面部
15Aのほぼ中央部分において、同心円状に形成された
一定深さの凹部15aが設けられており、この凹部15
a内に植物育成用の土壌17を収容することにより鉢1
5として使用するものである。この鉢15を構成する保
水ブロックとしては、上記実施の形態1,2とほぼ同様
に多孔質性材料をバインダーを用いて高圧で成形固化し
たものが用いられ、これにより、保水性及び通気性を有
することとなる。また、上記受皿16は、上記鉢15よ
りも大径に形成されており、周囲を囲む立上り片16a
は、上記凹部15aの底部15bの位置よりも低い位置
になるように形成されている。この立上り片16aの上
端部16bの位置(図8(b)の点線部)により、鉢1
5の上部及び下部が区分けされ、鉢15の上部が植物栽
培用構造体14の保水部14Aとして機能し、また、下
部及び受皿16が貯水部14Bとして機能することとな
る。
【0027】上記鉢15及び受皿16により構成される
植物栽培用構造体14は、上記鉢15に水が供給される
ことにより、上記保水部14Aに一定量の水分が保水さ
れ、また、保水部14Aの容量を超える量の水分が上記
貯水部14Bに貯留されることとなり、これらの水分に
より、上記凹部15a内に積層された土壌に適度な水分
が補給されることとなる。また、鉢15を構成する保水
ブロックに設けられた空隙により土壌(土壌に栽培され
た植物の根等)に対し、通気を行うことができる。
【0028】このように、本実施の形態では、植物栽培
用構造体を鉢及び受皿により構成したので、室内等にお
ける植物の栽培等においても利用することができ、土壌
について適度な水分の管理が容易となり、また、土壌に
対する通気を容易に行うことができる。また、保水ブロ
ックを構成する多孔質性材料に、植物の育成に必要な成
分を含ませることにより、水分と共に上記成分を補給す
ることができるので、植物の育成を促進させることがで
きる。
【0029】なお、上記実施の形態1〜3では、本発明
に係る植物栽培用構造体について陸上の植物を栽培する
ものとして説明したが、この植物栽培用構造体を構成す
る保水ブロックと同一構成のブロック体について、海藻
類等を栽培するものとして使用してもよい。この場合に
は、上記実施の形態1〜3において、保水ブロックとし
て使用している多孔質性材料のブロック体を海底に設置
する。海底に設置されたブロック体においては、その細
孔内又は空隙内に、海中に浮遊する藻類(胞子等)が付
着し、藻類がこのブロック体上で成長することとなる。
このように細孔内又は空隙内に付着した藻類(胞子等)
は、海中の水流等によって剥離することがないため、確
実に藻類を栽培することができる。
【0030】特に、このブロック体を構成する多孔質性
材料としてゼオライトを用いることにより、カルシウム
等の成分を上記藻類に与えることができるため、藻類の
成長を促進させることができる。また、このブロック体
に鉄分等、藻類の育成に必要な養分を含ませることによ
り、さらに藻類の成長を促進させることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の植物栽培用構
造体によれば、多孔質性材料により構成された保水部を
有し、この保水部の下方に上記保水部を通過してきた水
分を貯留する貯水部を備えたので、少ない土壌で植物に
とって適度な水分を与えることができ、また、多孔質性
材料で保水部を構成したので、全体としての軽量化を図
ることができ、建築物の耐久性等を気にすることなく、
上記植物栽培用構造体を設置することができる。また、
保水部及び貯水部とを備えているので、コンクリートス
ラブ上に設置する場合においても、特別な防水処理を不
要とすることができる。また、請求項2に記載の植物栽
培用構造体によれば、上記保水部を、通気性を有する如
く成形されたブロックとしたので、上記請求項1の効果
に加えて、土壌に対し植物の育成に必要な窒素等を供給
できるので、植物の育成を促進させることができる。ま
た、請求項3に記載の植物栽培用構造体によれば、上記
多孔質性材料に植物の育成に必要な成分を含ませて上記
保水部を構成したので、土壌に対し給肥を行うことがで
き、さらに植物の育成を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る植物栽培用構造
体を用いた花壇を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る植物栽培用構造
体を用いた花壇の要部を示す切断図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る植物栽培用構造
体を構成する単位構造体を示す分解斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係る植物栽培用構造
体を構成する単位構造体を示す切断図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る植物栽培用構造
体を構成するゼオライトの成形構造を説明する図であ
る。
【図6】 本発明の実施の形態2に係る植物栽培用構造
体を用いたグリーンを示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係る植物栽培用構造
体を構成する単位構造体を示す切断図である。
【図8】 本発明の実施の形態3に係る植物栽培用構造
体を示す図である。
【符号の説明】
1 花壇、2,10 単位構造体、2A,10A,14
A 保水部、2B,10B,14B 貯水部、21,
8,15 保水ブロック、22,9,16 貯水容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04D 13/00 E04D 13/00 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質性材料により構成された保水部を
    有し、この保水部の下方に上記保水部を通過してきた水
    分を貯留する貯水部を備えたことを特徴とする植物栽培
    用構造体。
  2. 【請求項2】 上記保水部は、通気性を有する如く成形
    されたブロックより成ることを特徴とする請求項1に記
    載の植物栽培用構造体。
  3. 【請求項3】 上記多孔質性材料に植物の育成に必要な
    成分を含ませて上記保水部を構成したことを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の植物栽培用構造体。
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