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JP2001284119A - モータ、モータ用マグネット、モータ用マグネットの製造方法 - Google Patents

モータ、モータ用マグネット、モータ用マグネットの製造方法

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Publication number
JP2001284119A
JP2001284119A JP2000097416A JP2000097416A JP2001284119A JP 2001284119 A JP2001284119 A JP 2001284119A JP 2000097416 A JP2000097416 A JP 2000097416A JP 2000097416 A JP2000097416 A JP 2000097416A JP 2001284119 A JP2001284119 A JP 2001284119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
base material
motor
metal wire
cutting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000097416A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Shibuya
道男 渋谷
Hiroshi Iwai
広 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP2000097416A priority Critical patent/JP2001284119A/ja
Publication of JP2001284119A publication Critical patent/JP2001284119A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】Nd−Fe−B系のマグネット母材(1b)か
ら薄板状のマグネット(1f、1h)を製造する製造方
法およびマグネット(1h)に関し、収率が高く、表面
が滑らかで、防錆性に優れ、磁気特性の良好なマグネッ
ト(1f、1h)を製造する製造方法およびマグネット
(1h)を提供する。 【解決手段】研磨剤(1d)を当接部位に配しつつ鋼線
(1a)を摺動させてマグネット母材(1b)を切断す
る。切断により得られた薄板状マグネット(1f)を珪
酸ソーダ溶液(1g)に浸漬し、珪酸ソーダ被膜を形成
してさらに切断面の表面粗さを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Nd−Fe−B系
のマグネット母材から薄板状のマグネットを製造する製
造方法およびマグネットに関するものであって、収率が
高く、表面が滑らかで、防錆性に優れ、磁気特性の良好
なモータ用マグネット、このモータ用マグネットを用い
たモータ、このモータ用マグネットを製造するモータ用
マグネットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Nd−Fe−B系の棒状のマグネット母
材から薄板状のマグネットを製造する従来の製造方法を
以下に説明する。
【0003】図3はマグネット母材を薄板状に切断する
従来の製造方法を説明するための、工程の摸式図であ
る。中央に貫通孔を有する、Nd−Fe−B系の棒状
(すなわち円筒状)のマグネット母材(3b)をディス
クカッター装置(3a)に装着した状態を示す摸式図を
図3(A)に、切断工程とラッピング工程とを示す摸式
図を図3(B)に示す。図示の如く、従来は、例えば外
径40mm、内径22mm、厚み(軸方向長さ)21.
6mmの円筒状Nd−Fe−B系のマグネット母材(3
b)をディスクカッター装置(3a)に装着して軸方向
に垂直に移動させ、高速で回転するディスクカッター
(ディスク状の刃)(3c)に当接させて切断する製造
方法により、薄板状のマグネットを製造していた。ある
いは又、ワークである上記マグネット母材(3b)は固
定したまま、高速で回転するディスクカッター(3c)
がディスク面に平行に(すなわち、マグネット母材(3
b)の軸方向に垂直に)移動してマグネット母材(3
b)を切断する方法により、薄板状のマグネットを製造
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ディスクカッター(3
c)の厚み分のマグネット母材は切断時に切り粉として
失われて材料の損失になるため、マグネットの収率を高
めるにはできるだけ薄いディスクカッター(3c)を用
いることが望ましかった。一方、ディスクカッター(3
c)が過度に薄くなるとディスクの剛性が低下し切断時
にブレを生じ切断面を荒らす問題があった。
【0005】上記に説明した、ディスクカッター(3
c)を用いる従来のマグネットの製造方法によれば、切
断後の厚さ0.8mmのマグネットを得るために必要な
剛性を確保する目的でディスクカッター(3c)の厚み
は0.5mm程度にしなければならなかった。この0.
5mm分のマグネット母材は切断時に切り粉として失わ
れるので、マグネット母材の切断時の損失が多いという
問題があった。
【0006】また、ディスクカッター(3c)で切断す
ると、切断作業時のディスクカッター(3c)の歪みが
原因となって完成したマグネットの切断面表面は粗くう
ねり、部分的に微少な割れや欠けを生じ、寸法精度も悪
くなる、という問題があった。
【0007】このため、必要に応じて表面を滑らかにす
るために、図3(B)の模式図に示すように、切断後に
厚み0.3mm程度の表面研磨いわゆるラッピング工程
を追加する場合も有った。即ち、厚さ0.8mmのマグ
ネットを製造するために、ディスクカッターの厚み0.
5mmと表面研磨代0.3mmの材料損失が生じ、2
1.6mm厚(軸方向の長さ)の母材から14枚のマグ
ネットしか製造できない、というのが実状であった。
【0008】上記のように、ディスクカッター(3c)
を用いる従来のマグネット製造方法では、ディスクカッ
ター(3c)を十分に薄く出来ないことから、必要以上
に材料の切り粉が発生し材料損失が大きいので、マグネ
ットの収率が悪い、という課題が有った。
【0009】またディスクの弾性的な歪みに起因して切
断後のマグネット切断面表面は粗くうねり、部分的に微
少な割れや欠けを生じ、寸法精度も悪い、という課題が
有った。完成後のマグネット切断面の表面が粗くうねっ
た状態では、着磁のときに着磁ヨークに密着できず、着
磁ムラを生じるなど必要な磁気性能を得られない不具合
が発生してしまう。さらに、表面が粗いと実質的な露出
面積が広くなり、錆びやすいFeを多く含むNe−Fe
−B系の材料の場合は錆の進行が早く、磁気特性の経時
変化を生じる。また、精密な寸法のマグネットを製造す
るには、ディスクカッター(3c)による切断のみでは
十分な寸法精度を確保できず、切断後に切断面を研磨す
る表面研磨工程を追加する必要があり、余計な工数がか
かる問題があった。
【0010】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、マグネットを固定したロータと、前記マグネッ
トに対向する位置に設けられたコイルを備えたステータ
とを有するモータにおいて、Nd−Fe−B系のマグネ
ット母材を切断する位置に金属細線を当接し、前記金属
細線が当接する切断位置に研磨剤を配しつつ前記金属細
線を摺動して、前記マグネット母材を切断して得た、表
面粗さを低減した切断面を有する薄板状のマグネット材
を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも前記切断面
上に珪酸ソーダ被膜を形成してなるマグネットを備えた
ことにより、着磁ムラを生じることがなく十分な磁気性
能が得られ、また防錆性も向上したモータを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する為
に、本発明は、下記の(1)〜(3)の構成を有するモ
ータ、モータ用マグネット、モータ用マグネットの製造
方法を提供する。 (1) マグネットを固定したロータと、前記マグネッ
トに対向する位置に設けられたコイルを備えたステータ
とを有するモータにおいて、前記マグネットは、Nd−
Fe−B系のマグネット母材を切断する位置に金属細線
を当接し、前記金属細線が当接する切断位置に研磨剤を
配しつつ前記金属細線を摺動して、前記マグネット母材
を切断して得た、表面粗さを低減した切断面を有する薄
板状のマグネット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少
なくとも前記切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成してなる
ことを特徴とするモータ。 (2) 請求項1記載のモータを構成する前記ロータに
固定されるマグネットであって、Nd−Fe−B系のマ
グネット母材を切断する位置に金属細線を当接し、前記
金属細線が当接する切断位置に研磨剤を配しつつ前記金
属細線を摺動して、前記マグネット母材を切断して得
た、表面粗さを低減した切断面を有する薄板状のマグネ
ット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも前記
切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成してなることを特徴と
するモータ用マグネット。 (3) Nd−Fe−B系のマグネット母材を切断して
薄板状のモータ用マグネットを製造するモータ用マグネ
ットの製造方法であって、前記マグネット母材の外周面
の切断位置に金属細線を当接し、前記金属細線が当接す
る切断位置に研磨剤を配しつつ前記金属細線を摺動し
て、前記マグネット母材を所定の間隔で切断して、表面
粗さを低減した切断面を有する薄板状のマグネット材を
得る切断ステップと、前記薄板状のマグネット材を、珪
酸ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも前記切断面上に珪
酸ソーダ被膜を形成して、前記薄板状のモータ用マグネ
ットを得る皮膜形成ステップとを備え、前記金属細線の
径は、前記薄板状マグネットの厚さの1/8乃至1/2
の比率で規定されることを特徴とするモータ用マグネッ
トの製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】後述するように、本発明のモータ
は、マグネットを固定したロータと、前記マグネットに
対向する位置に設けられたコイルを備えたステータとを
有するモータにおいて、前記マグネットは、Nd−Fe
−B系のマグネット母材を切断する位置に金属細線を当
接し、前記金属細線が当接する切断位置に研磨剤を配し
つつ前記金属細線を摺動して、前記マグネット母材を切
断して得た、表面粗さを低減した切断面を有する薄板状
のマグネット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少なく
とも前記切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成してなること
を特徴とするモータである。
【0013】また、後述するように、本発明のモータ用
マグネットは、前記したモータを構成する前記ロータに
固定されるマグネットであって、Nd−Fe−B系のマ
グネット母材を切断する位置に金属細線を当接し、前記
金属細線が当接する切断位置に研磨剤を配しつつ前記金
属細線を摺動して、前記マグネット母材を切断して得
た、表面粗さを低減した切断面を有する薄板状のマグネ
ット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも前記
切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成してなることを特徴と
するモータ用マグネットである。
【0014】さらに、後述するように、本発明のモータ
用マグネットの製造方法は、Nd−Fe−B系のマグネ
ット母材を切断して薄板状のモータ用マグネットを製造
するモータ用マグネットの製造方法であって、前記マグ
ネット母材の外周面の切断位置に金属細線を当接し、前
記金属細線が当接する切断位置に研磨剤を配しつつ前記
金属細線を摺動して、前記マグネット母材を所定の間隔
で切断して、表面粗さを低減した切断面を有する薄板状
のマグネット材を得る切断ステップと、前記薄板状のマ
グネット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも
前記切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成して、前記薄板状
のモータ用マグネットを得る皮膜形成ステップとを備
え、前記金属細線の径は、前記薄板状マグネットの厚さ
の1/8乃至1/2の比率で規定されることを特徴とす
るモータ用マグネットの製造方法である。
【0015】さらにまた、本実施の形態においては、
「Nd−Fe−B系のマグネット母材(1b)から薄板
状のマグネット(1f)を製造するマグネットの製造方
法において、前記マグネット母材(1b)の外周面に金
属細線(1a)を当接させ、研磨剤(1d)を前記当接
部位に配しつつ前記金属細線(1a)を摺動させて前記
マグネット母材(1b)を所定の間隔で切断することに
より、切断面の表面粗さを低減した前記薄板状のマグネ
ット(1f)を得る切断ステップを有し、前記金属細線
(1a)の径は、前記薄板状マグネット(1f)の厚さ
の2分の1以下かつ0.01mm以上であることを特徴
とするマグネットの製造方法。」あるいは、「前記切断
ステップにより得られた薄板状マグネット(1f)を珪
酸ソーダ溶液(1g)に浸漬し表面粗さを低減する珪酸
ソーダ被膜を少なくとも前記切断面に形成する珪酸ソー
ダ浸漬ステップを有することを特徴とする請求項1に記
載のマグネットの製造方法。」あるいは、「Nd−Fe
−B系のマグネット母材(1b)に金属細線(1a)を
当接させ前記当接部位に研磨剤(1d)を配しつつ前記
金属細線(1a)を摺動させて前記マグネット母材(1
b)から切断することにより表面粗さを低減した切断面
と、上記切断後に珪酸ソーダ溶液(1g)に浸漬するこ
とにより少なくとも前記切断面に形成した、表面粗さを
低減する珪酸ソーダ被膜とを有することを特徴とするマ
グネット(1h)。」としたところに特徴がある。
【0016】以下、本発明の具体的な実施例について説
明する。図1は本実施形態のマグネット製造法を説明す
るための摸式図である。図1(A)に示すように本実施
形態では、例えば外径40mm、内径22mm、厚み
(軸方向の長さ)21.6mmの円筒状Nd−Fe−B
系のマグネット母材(1b)を複数本、カーボン製のガ
イド治具(1e)に平行に並べて装着し、研磨剤(1
d)を介して(後出)金属細線、例えば鋼線(1a)を
摺動させて切断を行なう製造方法としている。
【0017】ここで鋼線(1a)は図1(A)の如く平
行に配置した2本のローラー(1c)に複数回渡らせて
巻かれており、2本のローラー(1c)間に巻かれた隣
接する鋼線(1a)どうしは、あらかじめ定めた所定の
間隔を保って配置されている。薄板状のマグネットを製
造するに際しては、2本のローラー(1c)が同時に所
定時間同一方向に回転することにより鋼線(1a)が巻
き取り方向に移動し、当接するマグネット母材(1b)
の外周面を擦るように摺動する。綱線(1a)とマグネ
ット母材(1b)とが接する当接部位には、研磨剤(1
d)であるアルミ等の微粒子を含むオイルが滴下され、
綱線(1a)とマグネット母材(1b)とは上記の研磨
剤(1d)を間に介して摺動しマグネット母材(1b)
の切断が進行する方法としている。
【0018】上記の切断が進行しつつある状態であらか
じめ定めた所定の時間が経過すると、2つのローラー
(1c)は逆方向への回転を始め、鋼線(1a)も逆に
進行し、摺動によるマグネット母材(1b)の切断を続
行する。上記のローラー(1c)の逆転はあらかじめ設
定された所定の時間間隔で繰り返されるので、結局鋼線
(1a)は所定の時間間隔でマグネット母材(1b)外
周面上を摺動する往復運動を行なってマグネット母材
(1b)の切断を続行する。切断部位が他側の外周面に
達しマグネット母材(1b)の切断が完了すると、ロー
ラー(1c)間に配置された鋼線(1a)の間隔と、鋼
線(1a)の太さに依存する削り代とから決まる厚みを
有する薄板状マグネット(1f)が複数枚得られる。
【0019】鋼線(1a)は十分な剛性を有する材質を
用いて形成してあり、上記の製造方法において想定され
る張力に耐え得る太さを有し、本実施形態では0.1m
mとしている。また鋼線(1a)の太さの下限値につい
て本発明人が検討したところ、0.01mm以上の太さ
であれば、上記のマグネット製造方法における張力に耐
え得ることが判明した。
【0020】上記の製造方法における切断時に用いる研
磨剤(1d)は、二酸化珪素を主体とするいわゆるアル
ミナ等が安価で適しているが、他の研磨剤を用いること
も可能である。上記の製造方法により本発明人が実際に
マグネットの製造を行なったところ、長さ21.6mm
の棒状マグネット母材(1b)から0.8mm厚のマグ
ネット(1f)が24枚得られる結果となった。
【0021】図2は、鋼線(1a)の太さの完成品マグ
ネット(1f)の厚みに対する比率と、先に説明したデ
ィスクカッター(3c)を用いる従来の製造方法で一定
の厚みのマグネットを製造した場合に比較して本実施形
態の製造方法により製造した場合の収率の向上の度合い
との関係を本発明人が収集したデータである。図2に示
す如く、鋼線(1a)の太さがマグネット(1f)の厚
みと同じ場合は収率は向上しないが、太さがマグネット
(1f)厚みの2分の1で29%の収率向上が得られ、
同3分の1で43%、同4分の1で50%、同6分の1
で64%、同8分の1で71%の収率向上となる。
【0022】従って鋼線(1a)の太さをマグネット
(1f)厚みの2分の1以下に設定することにより、デ
ィスクカッター(3c)を用いた従来の製造方法に比べ
てマグネット(1f)の収率が向上する効果が発揮され
る。また鋼線(1a)の太さは先に説明したように0.
01mm以上とすることにより想定される張力に耐えう
る強度が維持される。
【0023】上記に説明した本実施形態の製造方法で
は、鋼線(1a)が当接する切断箇所に研磨剤(1d)
を配して切断を行なう方法としたので、マグネット(1
f)の切断面は切断と同時に研磨剤(1d)によってあ
る程度研磨されているから、マグネット(1f)の切断
面をヨーク(不図示)に当接して着磁を行なう際の障害
になるような粗さはなく滑らかであり、後に表面研磨な
ど余計な工程の必要がない上、研磨代による材料損失が
ない。
【0024】さらに、上記の方法で切断したマグネット
(1f)を図1(B)に示す如く珪酸ソーダ溶液(1
g)に浸漬し、表面に極薄い珪酸ソーダ被膜を形成する
工程を加えてもよい。珪酸ソーダ被膜を形成することで
切断面表面の粗さがさらに低減し(すなわち滑らかさが
さらに向上し)、着磁ヨークとの密着性がさらに良くな
り、表面の粗さに起因する着磁ムラがさらに少なくなる
と共に、切断面の滑らかさが向上して露出面積が減り防
錆性が向上するので磁気特性の経時変化をさらに少なく
することができる。
【0025】なお、上記の説明では切断作業に用いる金
属細線として鋼線(1a)を用いた方法のみの説明を行
なったが、金属細線に用いる材料は鋼線(1a)を形成
する鉄合金に限らずベリリウム合金など他の材料でも同
様の効果を奏する。その場合引っ張り強度は鋼線(1
a)と概略等しく、張力に耐える為に必要とされる金属
細線の太さの下限値は、鋼線(1a)と同様に0.01
mmである。
【0026】
【発明の効果】以上説明した構成を有する本発明は、材
料損失が少なく、マグネットの収率が向上するととも
に、切断後の表面は滑らかで、着磁のときに着磁ムラを
生じることがなく十分な磁気性能が得られ、また防錆性
も向上するモータ用マグネットを提供することが出来
る。また、ラッピングなどの表面を滑らかにするための
別工程が不要となり、精密な寸法のマグネットを製造す
る事ができるという顕著なる効果を奏する。さらに、着
磁特性が良く、錆の進行が遅く磁気特性の経時変化が少
なく、精密な寸法が得られるという顕著なる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のモータ用マグネットの製造方法を説
明する、工程の摸式図である。
【図2】 本発明のモータ用マグネットの製造方法と、
従来の製造方法との収率を比較した表である。
【図3】 従来の製造方法を説明する、工程の摸式図で
ある。
【符号の説明】
1a 鋼線(金属細線) 1b 棒状マグネット母材(マグネット母材) 1d 研磨剤 1f 薄板状マグネット 1g 珪酸ソーダ溶液 1h マグネット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットを固定したロータと、前記マ
    グネットに対向する位置に設けられたコイルを備えたス
    テータとを有するモータにおいて、 前記マグネットは、Nd−Fe−B系のマグネット母材
    を切断する位置に金属細線を当接し、前記金属細線が当
    接する切断位置に研磨剤を配しつつ前記金属細線を摺動
    して、前記マグネット母材を切断して得た、表面粗さを
    低減した切断面を有する薄板状のマグネット材を、珪酸
    ソーダ溶液に浸漬して、少なくとも前記切断面上に珪酸
    ソーダ被膜を形成してなることを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモータを構成する前記ロ
    ータに固定されるマグネットであって、 Nd−Fe−B系のマグネット母材を切断する位置に金
    属細線を当接し、前記金属細線が当接する切断位置に研
    磨剤を配しつつ前記金属細線を摺動して、前記マグネッ
    ト母材を切断して得た、表面粗さを低減した切断面を有
    する薄板状のマグネット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬し
    て、少なくとも前記切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成し
    てなることを特徴とするモータ用マグネット。
  3. 【請求項3】Nd−Fe−B系のマグネット母材を切断
    して薄板状のモータ用マグネットを製造するモータ用マ
    グネットの製造方法であって、 前記マグネット母材の外周面の切断位置に金属細線を当
    接し、前記金属細線が当接する切断位置に研磨剤を配し
    つつ前記金属細線を摺動して、前記マグネット母材を所
    定の間隔で切断して、表面粗さを低減した切断面を有す
    る薄板状のマグネット材を得る切断ステップと、 前記薄板状のマグネット材を、珪酸ソーダ溶液に浸漬し
    て、少なくとも前記切断面上に珪酸ソーダ被膜を形成し
    て、前記薄板状のモータ用マグネットを得る皮膜形成ス
    テップとを備え、 前記金属細線の径は、前記薄板状マグネットの厚さの1
    /8乃至1/2の比率で規定されることを特徴とするモ
    ータ用マグネットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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