JP2001258287A - モータ駆動装置及び集積回路装置 - Google Patents
モータ駆動装置及び集積回路装置Info
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- JP2001258287A JP2001258287A JP2000072026A JP2000072026A JP2001258287A JP 2001258287 A JP2001258287 A JP 2001258287A JP 2000072026 A JP2000072026 A JP 2000072026A JP 2000072026 A JP2000072026 A JP 2000072026A JP 2001258287 A JP2001258287 A JP 2001258287A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 構成が簡単なセンサレス駆動方式によってモ
ータを駆動することができるモータ駆動装置及び、その
駆動装置の構成要素を集積化した集積回路装置を提供す
る。 【解決手段】 周波数指令決定部6により、位相比較部
8によって比較される電圧位相信号PVの位相と電流極
性信号PIの位相とが一致するように周波数指令FIが
決定し、その周波数指令FIに基づいて正弦波状の通電
信号Du〜Dwを形成する。そして、それらの通電信号
Du〜Dwに基づき、インバータ主回路3を介してモー
タ4の各相巻線に電圧を出力するフィードバック制御に
より、モータ4の各相巻線に印加される電圧と各相巻線
に流れる電流との位相差を略ゼロとする。
ータを駆動することができるモータ駆動装置及び、その
駆動装置の構成要素を集積化した集積回路装置を提供す
る。 【解決手段】 周波数指令決定部6により、位相比較部
8によって比較される電圧位相信号PVの位相と電流極
性信号PIの位相とが一致するように周波数指令FIが
決定し、その周波数指令FIに基づいて正弦波状の通電
信号Du〜Dwを形成する。そして、それらの通電信号
Du〜Dwに基づき、インバータ主回路3を介してモー
タ4の各相巻線に電圧を出力するフィードバック制御に
より、モータ4の各相巻線に印加される電圧と各相巻線
に流れる電流との位相差を略ゼロとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧指令及び周波
数指令に基づき形成される正弦波状の通電信号に基づい
て、モータの複数の巻線に電圧を出力するモータ駆動装
置に関する。
数指令に基づき形成される正弦波状の通電信号に基づい
て、モータの複数の巻線に電圧を出力するモータ駆動装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エアコンなどのファンモータや電
気自動車の駆動用モータとしては、広範囲の可変速制御
や電力消費量の節約のために、また、洗濯機の洗濯用モ
ータとしては、洗浄能力の向上のためにブラシレスモー
タが採用されており、これをインバータ等のモータ駆動
装置によって駆動することが行われている。
気自動車の駆動用モータとしては、広範囲の可変速制御
や電力消費量の節約のために、また、洗濯機の洗濯用モ
ータとしては、洗浄能力の向上のためにブラシレスモー
タが採用されており、これをインバータ等のモータ駆動
装置によって駆動することが行われている。
【0003】そして、モータの駆動時に発生する振動や
騒音の低減を目的として、正弦波状の通電信号に基づい
てモータを駆動する正弦波駆動方式や、低コスト化や小
形化を目的として、ロータの回転位置を検出するための
位置センサを使用することなくモータを駆動可能とした
センサレス駆動方式が駆動装置に適用されている。
騒音の低減を目的として、正弦波状の通電信号に基づい
てモータを駆動する正弦波駆動方式や、低コスト化や小
形化を目的として、ロータの回転位置を検出するための
位置センサを使用することなくモータを駆動可能とした
センサレス駆動方式が駆動装置に適用されている。
【0004】上記2つの駆動方式を共に採用した従来技
術として、例えば、特開平3−155393号公報に開
示されているものがある。これは、直流電流を特定のタ
イミングで検出することでモータの入力側における力率
を判定し、その判定した力率に基づいて電圧指令或いは
周波数指令を変化させることで、力率が最大となるよう
に制御するものである。
術として、例えば、特開平3−155393号公報に開
示されているものがある。これは、直流電流を特定のタ
イミングで検出することでモータの入力側における力率
を判定し、その判定した力率に基づいて電圧指令或いは
周波数指令を変化させることで、力率が最大となるよう
に制御するものである。
【0005】また、特開平10−285982号公報に
は、モータの巻線に流れる電流の位相を検出し、その検
出した電流位相に基づいてロータの回転位置を演算し、
モータの効率が最大となるように周波数指令を制御する
ものが開示されている。
は、モータの巻線に流れる電流の位相を検出し、その検
出した電流位相に基づいてロータの回転位置を演算し、
モータの効率が最大となるように周波数指令を制御する
ものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
技術では、高速のA/D変換器が必要となり、後者の技
術では、データテーブルと演算を行う構成要素が必要と
なるため、ファンモータなどに使用される小形のモータ
に適用するには、駆動装置が複雑となってしまうという
問題がある。
技術では、高速のA/D変換器が必要となり、後者の技
術では、データテーブルと演算を行う構成要素が必要と
なるため、ファンモータなどに使用される小形のモータ
に適用するには、駆動装置が複雑となってしまうという
問題がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、構成が簡単なセンサレス駆動方式に
よってモータを駆動することができるモータ駆動装置及
び、その駆動装置の構成要素を集積化した集積回路装置
を提供することにある。
あり、その目的は、構成が簡単なセンサレス駆動方式に
よってモータを駆動することができるモータ駆動装置及
び、その駆動装置の構成要素を集積化した集積回路装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1または2記載の
モータの駆動装置は、電圧指令及び周波数指令に基づき
正弦波状の通電信号を形成する通電信号形成手段を備
え、前記通電信号に基づいて、直流母線と出力端子との
間に接続され並列にダイオードを有する正側及び負側ス
イッチング素子を介してモータの複数の巻線に電圧を出
力するものにおいて、前記モータの巻線に流れる電流の
極性を検出し、電流極性信号を出力する電流極性検出手
段と、前記通電信号と前記電流極性信号との位相を比較
する位相比較手段と、この位相比較手段によって比較さ
れる位相が一致するように、前記周波数指令を決定する
周波数指令決定手段(請求項1)または前記電圧指令を
決定する電圧指令決定手段(請求項2)とを有すること
を特徴とする。
モータの駆動装置は、電圧指令及び周波数指令に基づき
正弦波状の通電信号を形成する通電信号形成手段を備
え、前記通電信号に基づいて、直流母線と出力端子との
間に接続され並列にダイオードを有する正側及び負側ス
イッチング素子を介してモータの複数の巻線に電圧を出
力するものにおいて、前記モータの巻線に流れる電流の
極性を検出し、電流極性信号を出力する電流極性検出手
段と、前記通電信号と前記電流極性信号との位相を比較
する位相比較手段と、この位相比較手段によって比較さ
れる位相が一致するように、前記周波数指令を決定する
周波数指令決定手段(請求項1)または前記電圧指令を
決定する電圧指令決定手段(請求項2)とを有すること
を特徴とする。
【0009】斯様に構成すれば、周波数指令決定手段
(請求項1)または電圧指令決定手段(請求項2)によ
り、位相比較手段によって比較される通電信号と電流極
性信号との位相が一致するように周波数指令(請求項
1)または電圧指令(請求項2)が決定され、それらの
指令に基づいて正弦波状の通電信号が形成される。そし
て、その通電信号に基づき正側及び負側スイッチング素
子を介してモータの巻線に電圧が出力されるので、フィ
ードバック制御により、モータの巻線に印加される電圧
と巻線に流れる電流との位相差が略ゼロとなる。
(請求項1)または電圧指令決定手段(請求項2)によ
り、位相比較手段によって比較される通電信号と電流極
性信号との位相が一致するように周波数指令(請求項
1)または電圧指令(請求項2)が決定され、それらの
指令に基づいて正弦波状の通電信号が形成される。そし
て、その通電信号に基づき正側及び負側スイッチング素
子を介してモータの巻線に電圧が出力されるので、フィ
ードバック制御により、モータの巻線に印加される電圧
と巻線に流れる電流との位相差が略ゼロとなる。
【0010】即ち、センサレス駆動方式により正弦波状
の通電信号を形成してモータを低振動且つ高効率で駆動
することができる。そして、これらは簡単なハードウエ
アと簡単な演算によって実現することが可能であるか
ら、構成を簡単にすることができる。
の通電信号を形成してモータを低振動且つ高効率で駆動
することができる。そして、これらは簡単なハードウエ
アと簡単な演算によって実現することが可能であるか
ら、構成を簡単にすることができる。
【0011】この場合、請求項3または4に記載したよ
うに、電流極性検出手段を、正側若しくは負側スイッチ
ング素子に流れる電流の有無を検出することで(請求項
3)、または、正側若しくは負側スイッチング素子に並
列に接続されたダイオードに流れる電流の有無を検出す
ることで(請求項4)電流の極性を検出するように構成
すると良い。斯様に構成すれば、巻線電流の電流値を直
接検出する必要がない。また、位相比較手段は、2値デ
ータとして得られる巻線電流の極性と通電信号とに基づ
いて位相の比較を容易に行うことができる。従って、構
成をより簡単にすることができる。
うに、電流極性検出手段を、正側若しくは負側スイッチ
ング素子に流れる電流の有無を検出することで(請求項
3)、または、正側若しくは負側スイッチング素子に並
列に接続されたダイオードに流れる電流の有無を検出す
ることで(請求項4)電流の極性を検出するように構成
すると良い。斯様に構成すれば、巻線電流の電流値を直
接検出する必要がない。また、位相比較手段は、2値デ
ータとして得られる巻線電流の極性と通電信号とに基づ
いて位相の比較を容易に行うことができる。従って、構
成をより簡単にすることができる。
【0012】請求項5または6記載の集積回路装置は、
請求項1または2記載のモータの駆動装置に使用され、
少なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手段,位
相比較手段及び周波数指令決定手段(請求項5)または
電圧指令決定手段(請求項6)を集積して構成したこと
を特徴とする。斯様に構成すれば、上述した作用をなす
主たる構成要素を集積化することで、全体を小形に構成
することができる。
請求項1または2記載のモータの駆動装置に使用され、
少なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手段,位
相比較手段及び周波数指令決定手段(請求項5)または
電圧指令決定手段(請求項6)を集積して構成したこと
を特徴とする。斯様に構成すれば、上述した作用をなす
主たる構成要素を集積化することで、全体を小形に構成
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1乃至図8を参照して説明する。図1において、
直流電源部1は、具体的には図示しないが、交流電源を
全波整流する整流回路,リアクトルや平滑用コンデンサ
などで構成されており、その出力端子は、正,負側直流
母線2a,2bを介してインバータ主回路3の電源入力
端子に接続されている。
て、図1乃至図8を参照して説明する。図1において、
直流電源部1は、具体的には図示しないが、交流電源を
全波整流する整流回路,リアクトルや平滑用コンデンサ
などで構成されており、その出力端子は、正,負側直流
母線2a,2bを介してインバータ主回路3の電源入力
端子に接続されている。
【0014】インバータ主回路3は、正,負側直流母線
2a,2b間に3相ブリッジ接続されたIGBT・T1
乃至T6と、各IGBT・T1乃至T6に夫々逆並列に
接続されたフライホイールダイオードD1乃至D6とか
ら構成されている。そのインバータ主回路3の出力端子
3u,3v,3wは、例えば3相のブラシレスモータ
(以下、単にモータと称す)4でスター結線がされた各
相巻線(図示せず)に接続されている。
2a,2b間に3相ブリッジ接続されたIGBT・T1
乃至T6と、各IGBT・T1乃至T6に夫々逆並列に
接続されたフライホイールダイオードD1乃至D6とか
ら構成されている。そのインバータ主回路3の出力端子
3u,3v,3wは、例えば3相のブラシレスモータ
(以下、単にモータと称す)4でスター結線がされた各
相巻線(図示せず)に接続されている。
【0015】従って、インバータ主回路3において、I
GBT・T1乃至T3が正側スイッチング素子に相当
し、IGBT・T4乃至T6が負側スイッチング素子に
相当する。
GBT・T1乃至T3が正側スイッチング素子に相当
し、IGBT・T4乃至T6が負側スイッチング素子に
相当する。
【0016】通電信号形成部(通電信号形成手段)5
は、外部より与えられる電圧指令VIと周波数指令決定
部(周波数指令決定手段)6より与えられる周波数指令
FIとに基づいて、正弦波状の通電信号Du,Dv,D
wを形成してPWM回路7に出力するようになってい
る。
は、外部より与えられる電圧指令VIと周波数指令決定
部(周波数指令決定手段)6より与えられる周波数指令
FIとに基づいて、正弦波状の通電信号Du,Dv,D
wを形成してPWM回路7に出力するようになってい
る。
【0017】通電信号形成部5の内部構成について、以
下に述べる。クロック発生器5aは、周波数指令FIに
応じた周波数のクロック信号を出力するものであり、そ
のクロック信号は、カウンタ5bに与えられるようにな
っている。カウンタ5bは、そのクロック信号パルスの
入力数をアップカウントし、そのカウント値をアドレス
信号としてROM5cに出力するようになっている。
下に述べる。クロック発生器5aは、周波数指令FIに
応じた周波数のクロック信号を出力するものであり、そ
のクロック信号は、カウンタ5bに与えられるようにな
っている。カウンタ5bは、そのクロック信号パルスの
入力数をアップカウントし、そのカウント値をアドレス
信号としてROM5cに出力するようになっている。
【0018】ROM5cには、正弦波に応じた電圧率の
振幅を有する通電信号のレベルデータが記憶されてお
り、カウンタ5bから与えられるアドレス信号に応じた
位相のレベルデータが読出され、レベル信号発生器5d
に出力されるようになっている。レベル信号発生器5d
は、ROM5cから与えられた通電信号のレベルデータ
に電圧指令VIを乗じたものをU相の通電信号Duと
し、その通電信号Duを120度,240度移相したも
のをV相,W相の通電信号Dv,Dwとして分配し、外
部のPWM回路7に夫々出力するようになっている(図
4(a)参照)。
振幅を有する通電信号のレベルデータが記憶されてお
り、カウンタ5bから与えられるアドレス信号に応じた
位相のレベルデータが読出され、レベル信号発生器5d
に出力されるようになっている。レベル信号発生器5d
は、ROM5cから与えられた通電信号のレベルデータ
に電圧指令VIを乗じたものをU相の通電信号Duと
し、その通電信号Duを120度,240度移相したも
のをV相,W相の通電信号Dv,Dwとして分配し、外
部のPWM回路7に夫々出力するようになっている(図
4(a)参照)。
【0019】また、通電信号形成部5は、これらの通電
信号Du,Dv,Dwを交流信号とした場合のゼロクロ
ス点を検出し、各通電信号Du,Dv,Dwの何れかが
ゼロクロス点を通過する毎にハイレベル,ローレベルの
反転を繰返す通電位相信号PVを形成して(図4(b)
参照)位相比較部(位相比較手段)8に出力するように
なっている。位相比較部8は、マイクロコンピュータな
どを中心として構成されている。
信号Du,Dv,Dwを交流信号とした場合のゼロクロ
ス点を検出し、各通電信号Du,Dv,Dwの何れかが
ゼロクロス点を通過する毎にハイレベル,ローレベルの
反転を繰返す通電位相信号PVを形成して(図4(b)
参照)位相比較部(位相比較手段)8に出力するように
なっている。位相比較部8は、マイクロコンピュータな
どを中心として構成されている。
【0020】PWM回路7は、具体的には図示しない
が、内部の搬送波発生器から出力される搬送波(三角
波)のレベルと、与えられた通電信号Du,Dv,Dw
のレベルとを夫々比較して、各通電信号のレベルの方が
大なる期間においてハイレベルとなるPWM制御による
正側の駆動信号Dup,Dvp,Dwpを形成する。また、こ
れらの正側の駆動信号を反転したものを負側の駆動信号
Dun,Dvn,Dwnとして形成し、フォトカプラなどで構
成される図示しない駆動回路を介してIGBT・T1乃
至T3,T4乃至T6にゲート信号を出力するようにな
っている。作用の詳細は後述する。
が、内部の搬送波発生器から出力される搬送波(三角
波)のレベルと、与えられた通電信号Du,Dv,Dw
のレベルとを夫々比較して、各通電信号のレベルの方が
大なる期間においてハイレベルとなるPWM制御による
正側の駆動信号Dup,Dvp,Dwpを形成する。また、こ
れらの正側の駆動信号を反転したものを負側の駆動信号
Dun,Dvn,Dwnとして形成し、フォトカプラなどで構
成される図示しない駆動回路を介してIGBT・T1乃
至T3,T4乃至T6にゲート信号を出力するようにな
っている。作用の詳細は後述する。
【0021】電流極性検出部10は、インバータ主回路
3において流れるU,V,W各相電流の極性を検出し、
それらを論理合成して電流極性信号PIを形成すると、
位相比較部8に出力するようになっている。
3において流れるU,V,W各相電流の極性を検出し、
それらを論理合成して電流極性信号PIを形成すると、
位相比較部8に出力するようになっている。
【0022】図2は、U相に関する電流極性検出回路
(電流極性検出手段)10uの詳細な電気的構成を示す
ものである。図2において、駆動回路は、駆動信号Dun
がハイレベルの場合はIGBT・T1のベース−エミッ
タ間に図示しない駆動用電源からゲート駆動用の正電圧
を印加し、駆動信号Dunがローレベルの場合は、IGB
T・T1のベース−エミッタ間にゲート駆動用の負電圧
を印加するようにゲート信号を与えるものである。
(電流極性検出手段)10uの詳細な電気的構成を示す
ものである。図2において、駆動回路は、駆動信号Dun
がハイレベルの場合はIGBT・T1のベース−エミッ
タ間に図示しない駆動用電源からゲート駆動用の正電圧
を印加し、駆動信号Dunがローレベルの場合は、IGB
T・T1のベース−エミッタ間にゲート駆動用の負電圧
を印加するようにゲート信号を与えるものである。
【0023】IGBT・T4のエミッタと直流母線2b
との間には、抵抗11uが介挿されている。そして、I
GBT・T4のエミッタと抵抗11uとの共通接続点は
コンパレータ12uの非反転入力端子に接続され、抵抗
11uと直流母線2bとの共通接続点はコンパレータ1
2uの反転入力端子に接続されている。コンパレータ1
2uの出力端子は、ラッチ回路13uの入力端子Dに接
続されている。また、駆動回路の出力端子は、ラッチ回
路13uの入力端子ckに接続されており、ゲート信号を
与えるようになっている。
との間には、抵抗11uが介挿されている。そして、I
GBT・T4のエミッタと抵抗11uとの共通接続点は
コンパレータ12uの非反転入力端子に接続され、抵抗
11uと直流母線2bとの共通接続点はコンパレータ1
2uの反転入力端子に接続されている。コンパレータ1
2uの出力端子は、ラッチ回路13uの入力端子Dに接
続されている。また、駆動回路の出力端子は、ラッチ回
路13uの入力端子ckに接続されており、ゲート信号を
与えるようになっている。
【0024】このラッチ回路13uは、入力端子ckに与
えられる信号の立下がりエッジにおいて、入力端子Dに
与えられているデータをラッチ(セット)するものであ
る。ラッチ回路13uの負論理の出力端子Q*は、図示
しないフォトカプラなどを介して、電流極性信号Piuを
出力するようになっている。
えられる信号の立下がりエッジにおいて、入力端子Dに
与えられているデータをラッチ(セット)するものであ
る。ラッチ回路13uの負論理の出力端子Q*は、図示
しないフォトカプラなどを介して、電流極性信号Piuを
出力するようになっている。
【0025】以上、抵抗11u,コンパレータ12u,
ラッチ回路13uにより電流極性検出回路10uを構成
している。尚、V相及びW相についても、電流極性検出
回路10v,10wが全く同様に構成されており、夫々
電流極性信号Piv及びPiwを出力するようになってい
る。また、通電信号形成部5,周波数指令決定部6,P
WM回路7,位相比較部8及び電流極性検出部10は、
ワンチップの集積回路装置14として構成されている。
ラッチ回路13uにより電流極性検出回路10uを構成
している。尚、V相及びW相についても、電流極性検出
回路10v,10wが全く同様に構成されており、夫々
電流極性信号Piv及びPiwを出力するようになってい
る。また、通電信号形成部5,周波数指令決定部6,P
WM回路7,位相比較部8及び電流極性検出部10は、
ワンチップの集積回路装置14として構成されている。
【0026】次に、本実施例の作用について図3乃至図
8をも参照して説明する。電圧指令VIは、図3に示す
ように初期値ゼロから単調増加する信号として与えられ
る。そして、所定時間の経過後に電圧指令VIは一定と
なる。また、周波数指令決定部6によって供給される周
波数指令FIの初期値は、極めて低い値が設定されてい
る。通電信号形成部5は、電圧指令VI及び周波数指令
FIを受けて、図4(a)に示す三相の正弦波状通電信
号Du,Dv,Dwを出力する。
8をも参照して説明する。電圧指令VIは、図3に示す
ように初期値ゼロから単調増加する信号として与えられ
る。そして、所定時間の経過後に電圧指令VIは一定と
なる。また、周波数指令決定部6によって供給される周
波数指令FIの初期値は、極めて低い値が設定されてい
る。通電信号形成部5は、電圧指令VI及び周波数指令
FIを受けて、図4(a)に示す三相の正弦波状通電信
号Du,Dv,Dwを出力する。
【0027】この場合、通電信号の電圧振幅及び周波数
は、電圧指令VI及び周波数指令FIによって夫々決定
される。即ち、周波数指令FIに応じた周波数でアドレ
スを循環的に増加させながら通電信号のレベルデータを
順次読出し、そのレベルデータに電圧指令VIを乗じて
通電信号Du,Dv,Dwを形成する。また、通電信号
形成部5は、通電信号Du,Dv,Dwの何れかのゼロ
クロス点において変化する電圧位相信号PVを出力する
(図4(b)参照)。
は、電圧指令VI及び周波数指令FIによって夫々決定
される。即ち、周波数指令FIに応じた周波数でアドレ
スを循環的に増加させながら通電信号のレベルデータを
順次読出し、そのレベルデータに電圧指令VIを乗じて
通電信号Du,Dv,Dwを形成する。また、通電信号
形成部5は、通電信号Du,Dv,Dwの何れかのゼロ
クロス点において変化する電圧位相信号PVを出力する
(図4(b)参照)。
【0028】PWM回路7は、通電信号Du,Dv,D
wが与えられると、正側,負側の通電信号Dup乃至Dw
p,Dun乃至Dwnを作成し、駆動回路は、これらの通電
信号に基づき正側,負側のゲート信号をIGBT・T1
乃至T3,T4乃至T6に出力する。インバータ主回路
3は、それらのゲート信号に応じて直流電源部1より供
給される電源電圧をモータ4の各相巻線に印加する。す
ると、各相巻線には、当初は極低周波数で且つ低いレベ
ルの正弦波電圧が通電されて、モータ4は回転を開始す
る。
wが与えられると、正側,負側の通電信号Dup乃至Dw
p,Dun乃至Dwnを作成し、駆動回路は、これらの通電
信号に基づき正側,負側のゲート信号をIGBT・T1
乃至T3,T4乃至T6に出力する。インバータ主回路
3は、それらのゲート信号に応じて直流電源部1より供
給される電源電圧をモータ4の各相巻線に印加する。す
ると、各相巻線には、当初は極低周波数で且つ低いレベ
ルの正弦波電圧が通電されて、モータ4は回転を開始す
る。
【0029】モータ4の回転が開始されると、電流極性
検出部10が動作する。この時の電流極性検出回路10
uの作用を以下に説明する。図5(a)及び(b)は、
正側及び負側の通電信号Dup及びDunであり、U相電流
iuの極性が負から正に変化して行く場合を示している
(図5(c)参照)。
検出部10が動作する。この時の電流極性検出回路10
uの作用を以下に説明する。図5(a)及び(b)は、
正側及び負側の通電信号Dup及びDunであり、U相電流
iuの極性が負から正に変化して行く場合を示している
(図5(c)参照)。
【0030】U相電流iuの極性が負の場合、IGBT
・T4にコレクタ電流が流れ、抵抗11uには、コンパ
レータ12uの非反転入力端子の電位が反転入力端子の
電位よりも高くなる方向に電流iunが流れる(図5
(d)参照)。よって、コンパレータ12uの出力信号
は、ゲート信号(通電信号Dun)がハイレベルとなるの
に伴ってハイレベルとなる。
・T4にコレクタ電流が流れ、抵抗11uには、コンパ
レータ12uの非反転入力端子の電位が反転入力端子の
電位よりも高くなる方向に電流iunが流れる(図5
(d)参照)。よって、コンパレータ12uの出力信号
は、ゲート信号(通電信号Dun)がハイレベルとなるの
に伴ってハイレベルとなる。
【0031】また、U相電流iuの極性が正の場合は、
図2において点線で示すダイオードD4の順方向電流
が、ゲート信号(通電信号Dup)のオフタイミング(ロ
ーレベル)で流れるので、抵抗11uには、コンパレー
タ12uの反転入力端子の電位が高くなる方向に流れて
(図5(d)参照)、コンパレータ12uの出力信号は
常にローレベルとなる(図5(e)参照)。
図2において点線で示すダイオードD4の順方向電流
が、ゲート信号(通電信号Dup)のオフタイミング(ロ
ーレベル)で流れるので、抵抗11uには、コンパレー
タ12uの反転入力端子の電位が高くなる方向に流れて
(図5(d)参照)、コンパレータ12uの出力信号は
常にローレベルとなる(図5(e)参照)。
【0032】そして、ラッチ回路13uの反転出力端子
Q*は、コンパレータ12uから与えられる信号をゲー
ト信号の立下がりでラッチし、レベルを反転して出力す
るので、電流極性信号Piuは、U相電流iuの極性が負
の場合はローレベル,正の場合はハイレベルの信号とな
る(図5(f)参照)。尚、V相及びW相についても、
電流極性検出回路は全く同様に作用して、電流極性信号
Piv,Piwが電流極性信号Piuと共に、図6(b)に示
すように出力される。
Q*は、コンパレータ12uから与えられる信号をゲー
ト信号の立下がりでラッチし、レベルを反転して出力す
るので、電流極性信号Piuは、U相電流iuの極性が負
の場合はローレベル,正の場合はハイレベルの信号とな
る(図5(f)参照)。尚、V相及びW相についても、
電流極性検出回路は全く同様に作用して、電流極性信号
Piv,Piwが電流極性信号Piuと共に、図6(b)に示
すように出力される。
【0033】合成回路10Sは、電流極性信号Piu,P
iv,Piwを論理合成(演算)することにより(即ち、何
れか二相のレベルがハイであればハイレベルとなるよう
に)電気角60度毎に変化する電流極性信号PIを出力
する(図6(c)参照)。
iv,Piwを論理合成(演算)することにより(即ち、何
れか二相のレベルがハイであればハイレベルとなるよう
に)電気角60度毎に変化する電流極性信号PIを出力
する(図6(c)参照)。
【0034】ここで、図7は、位相比較部8による制御
内容のフローチャートである。位相比較部8は、先ず、
電圧位相信号PVまたは電流極性信号PIの何れかのエ
ッジを検出するまで待機し(ステップS1)、何れかの
エッジを検出すると(「YES」へ移行)、タイマによ
る計時をスタートさせる(ステップS2)。次に、ステ
ップS1において検出された信号のエッジが、電流極性
信号PIのエッジであるか否かを判断し(ステップS
3)、信号PIのエッジであれば(「YES」へ移行)
続いて電圧位相信号PVのエッジを検出するまで待機す
る(ステップS4)。
内容のフローチャートである。位相比較部8は、先ず、
電圧位相信号PVまたは電流極性信号PIの何れかのエ
ッジを検出するまで待機し(ステップS1)、何れかの
エッジを検出すると(「YES」へ移行)、タイマによ
る計時をスタートさせる(ステップS2)。次に、ステ
ップS1において検出された信号のエッジが、電流極性
信号PIのエッジであるか否かを判断し(ステップS
3)、信号PIのエッジであれば(「YES」へ移行)
続いて電圧位相信号PVのエッジを検出するまで待機す
る(ステップS4)。
【0035】そして、ステップS4において電圧位相信
号PVのエッジを検出すると(「YES」へ移行)、位
相比較部8は、タイマによる計時をストップさせて(ス
テップS5)その時点でのタイマ値を(P+)として読
出し(ステップS6)、そのタイマ値(P+)に応じて
位相差信号PCを設定する(ステップS7)。以上のプ
ロセスをタイミングチャートとして表したものが図8の
前半部分であり、電圧位相信号PVの位相に対する電流
極性信号PIの位相が進んでいる場合である。
号PVのエッジを検出すると(「YES」へ移行)、位
相比較部8は、タイマによる計時をストップさせて(ス
テップS5)その時点でのタイマ値を(P+)として読
出し(ステップS6)、そのタイマ値(P+)に応じて
位相差信号PCを設定する(ステップS7)。以上のプ
ロセスをタイミングチャートとして表したものが図8の
前半部分であり、電圧位相信号PVの位相に対する電流
極性信号PIの位相が進んでいる場合である。
【0036】一方、ステップS3において、ステップS
1で検出された信号のエッジが電圧位相信号PVのエッ
ジである場合は(「NO」へ移行)、続いて電流極性信
号PIのエッジを検出するまで待機する(ステップS
8)。
1で検出された信号のエッジが電圧位相信号PVのエッ
ジである場合は(「NO」へ移行)、続いて電流極性信
号PIのエッジを検出するまで待機する(ステップS
8)。
【0037】そして、ステップS8において電流極性信
号PIのエッジを検出すると(「YES」へ移行)、位
相比較部8は、同様にタイマによる計時をストップさせ
て(ステップS9)その時点でのタイマ値を(P−)と
して読出し(ステップS10)、そのタイマ値(P−)
に応じて位相差信号PCを設定する(ステップS7)。
以上のプロセスが図8の後半部分であり、電圧位相信号
PVの位相に対する電流極性信号PIの位相が遅れてい
る場合である。
号PIのエッジを検出すると(「YES」へ移行)、位
相比較部8は、同様にタイマによる計時をストップさせ
て(ステップS9)その時点でのタイマ値を(P−)と
して読出し(ステップS10)、そのタイマ値(P−)
に応じて位相差信号PCを設定する(ステップS7)。
以上のプロセスが図8の後半部分であり、電圧位相信号
PVの位相に対する電流極性信号PIの位相が遅れてい
る場合である。
【0038】以上の処理によって、通電信号Du〜Dw
の位相が巻線電流iu〜iwの位相よりも遅れている場
合、位相差信号PCは正の値に設定され、逆に遅れてい
る場合は、位相差信号PCは負の値に設定される。
の位相が巻線電流iu〜iwの位相よりも遅れている場
合、位相差信号PCは正の値に設定され、逆に遅れてい
る場合は、位相差信号PCは負の値に設定される。
【0039】周波数指令決定部6は、位相比較部8より
与えられる位相差信号PCから、次式によって周波数指
令FIを決定する。 FI=FI−K×PC …(1) 尚、Kはゲイン調整用の定数である。
与えられる位相差信号PCから、次式によって周波数指
令FIを決定する。 FI=FI−K×PC …(1) 尚、Kはゲイン調整用の定数である。
【0040】即ち、電圧位相信号PVの位相に対する電
流極性信号PIの位相が進んでいる場合、周波数指令F
Iは減少するように作用し、逆に、電流極性信号PIの
位相が遅れている場合は、周波数指令FIは増加するよ
うに作用する。このようなフィードバック制御により、
電圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とは
最終的に一致するようになる。また、電圧指令VIの変
化やモータ4の負荷トルクの変動などにより、両者の位
相に一時的に差が生じた場合も、同様の作用によって位
相差がキャンセルされるように作用する。
流極性信号PIの位相が進んでいる場合、周波数指令F
Iは減少するように作用し、逆に、電流極性信号PIの
位相が遅れている場合は、周波数指令FIは増加するよ
うに作用する。このようなフィードバック制御により、
電圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とは
最終的に一致するようになる。また、電圧指令VIの変
化やモータ4の負荷トルクの変動などにより、両者の位
相に一時的に差が生じた場合も、同様の作用によって位
相差がキャンセルされるように作用する。
【0041】以上のように本実施例によれば、周波数指
令決定部6により、位相比較部8によって比較される電
圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とが一
致するように周波数指令FIが決定され、その周波数指
令FIに基づいて正弦波状の通電信号Du〜Dwを形成
し、それらの通電信号Du〜Dwに基づき、インバータ
主回路3を介してモータ4の巻線に電圧を出力するフィ
ードバック制御により、モータ4の巻線に印加される電
圧と巻線に流れる電流との位相差を略ゼロとするように
した。
令決定部6により、位相比較部8によって比較される電
圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とが一
致するように周波数指令FIが決定され、その周波数指
令FIに基づいて正弦波状の通電信号Du〜Dwを形成
し、それらの通電信号Du〜Dwに基づき、インバータ
主回路3を介してモータ4の巻線に電圧を出力するフィ
ードバック制御により、モータ4の巻線に印加される電
圧と巻線に流れる電流との位相差を略ゼロとするように
した。
【0042】即ち、センサレス駆動方式により正弦波状
の通電信号Du〜Dwを形成してモータ4を低振動且つ
高効率で駆動することができる。そして、これらは簡単
なハードウエアと簡単な演算によって実現することが可
能であるから、構成を簡単にすることができる。
の通電信号Du〜Dwを形成してモータ4を低振動且つ
高効率で駆動することができる。そして、これらは簡単
なハードウエアと簡単な演算によって実現することが可
能であるから、構成を簡単にすることができる。
【0043】また、電流極性検出回路10を、IGBT
・T4乃至T6に流れる電流の有無を検出して電流の極
性を検出するように構成したので、巻線電流iu〜iw
の電流値を直接検出する必要がない。また、位相比較部
8は、2値データとして得られる巻線電流の極性と通電
信号とに基づいて位相の比較を容易に行うことができ
る。従って、構成を一層簡単にすることができる。
・T4乃至T6に流れる電流の有無を検出して電流の極
性を検出するように構成したので、巻線電流iu〜iw
の電流値を直接検出する必要がない。また、位相比較部
8は、2値データとして得られる巻線電流の極性と通電
信号とに基づいて位相の比較を容易に行うことができ
る。従って、構成を一層簡単にすることができる。
【0044】更に、通電信号形成部5,周波数指令決定
部6,PWM回路7,位相比較部8及び電流極性検出回
路10をワンチップの集積回路装置14として構成した
ので全体を小形に構成することができる。
部6,PWM回路7,位相比較部8及び電流極性検出回
路10をワンチップの集積回路装置14として構成した
ので全体を小形に構成することができる。
【0045】図9及び図10は本発明の第2実施例を示
すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付
して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明す
る。第2実施例では、第1実施例における周波数指令決
定部6に代えて、電圧指令決定部(電圧指令決定手段)
15が配置されている。
すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付
して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明す
る。第2実施例では、第1実施例における周波数指令決
定部6に代えて、電圧指令決定部(電圧指令決定手段)
15が配置されている。
【0046】また、通電信号形成部5には、外部より周
波数指令FIが供給されると共に、電圧指令決定部15
より電圧指令VIが供給されるようになっている。そし
て、通電信号形成部5,PWM回路7,位相比較部8,
電流極性検出回路10及び電圧指令決定部15は、ワン
チップの集積回路装置16として構成されている。その
他の構成は第1実施例と同様である。
波数指令FIが供給されると共に、電圧指令決定部15
より電圧指令VIが供給されるようになっている。そし
て、通電信号形成部5,PWM回路7,位相比較部8,
電流極性検出回路10及び電圧指令決定部15は、ワン
チップの集積回路装置16として構成されている。その
他の構成は第1実施例と同様である。
【0047】次に、第2実施例の作用について図10を
も参照して説明する。外部より与えられる周波数指令F
Iは、図10に示すように、低い周波数の初期値から単
調増加して、所定時間の経過後に一定値となるように変
化する。また、電圧指令決定部15により供給される電
圧指令VIの初期値は、極めて低い値が設定されてい
る。そして、通電信号形成部5Aは、電圧指令VI及び
周波数指令FIを受けて、第1実施例と同様に、図4
(a)に示す三相の正弦波状通電信号Du,Dv,Dw
を出力する。
も参照して説明する。外部より与えられる周波数指令F
Iは、図10に示すように、低い周波数の初期値から単
調増加して、所定時間の経過後に一定値となるように変
化する。また、電圧指令決定部15により供給される電
圧指令VIの初期値は、極めて低い値が設定されてい
る。そして、通電信号形成部5Aは、電圧指令VI及び
周波数指令FIを受けて、第1実施例と同様に、図4
(a)に示す三相の正弦波状通電信号Du,Dv,Dw
を出力する。
【0048】以降の作用は、位相比較部8により位相差
信号PCが形成出力されるところまでは第1実施例と同
様である。そして、電圧指令決定部15は、位相比較部
8より与えられる位相差信号PCから、次式によって電
圧指令VIを決定する。 VI=VI−K×PC …(2) 尚、Kはゲイン調整用の定数である。
信号PCが形成出力されるところまでは第1実施例と同
様である。そして、電圧指令決定部15は、位相比較部
8より与えられる位相差信号PCから、次式によって電
圧指令VIを決定する。 VI=VI−K×PC …(2) 尚、Kはゲイン調整用の定数である。
【0049】即ち、電圧位相信号PVの位相に対する電
流極性信号PIの位相が進んでいる場合、電圧指令VI
は減少するように作用し、逆に、電流極性信号PIの位
相が遅れている場合は、電圧指令VIは増加するように
作用する。従って、第1実施例と同様に、電圧位相信号
PVの位相と電流極性信号PIの位相とは最終的に一致
するようになる。
流極性信号PIの位相が進んでいる場合、電圧指令VI
は減少するように作用し、逆に、電流極性信号PIの位
相が遅れている場合は、電圧指令VIは増加するように
作用する。従って、第1実施例と同様に、電圧位相信号
PVの位相と電流極性信号PIの位相とは最終的に一致
するようになる。
【0050】以上のように第2実施例によれば、電圧指
令決定部15により、位相比較部8によって比較される
電圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とが
一致するように電圧指令VIが決定され、その電圧指令
VIに基づいて正弦波状の通電信号Du〜Dwを形成
し、インバータ主回路3を介してモータ4の巻線4u〜
4wに電圧を出力するようにしたので、第1実施例と同
様の効果が得られる。
令決定部15により、位相比較部8によって比較される
電圧位相信号PVの位相と電流極性信号PIの位相とが
一致するように電圧指令VIが決定され、その電圧指令
VIに基づいて正弦波状の通電信号Du〜Dwを形成
し、インバータ主回路3を介してモータ4の巻線4u〜
4wに電圧を出力するようにしたので、第1実施例と同
様の効果が得られる。
【0051】また、通電信号形成部5,PWM回路7,
位相比較部8,電流極性検出回路10及び電圧指令決定
部15をワンチップの集積回路装置16として構成した
ので全体を小形に構成することができる。
位相比較部8,電流極性検出回路10及び電圧指令決定
部15をワンチップの集積回路装置16として構成した
ので全体を小形に構成することができる。
【0052】図11及び図12は本発明の第3実施例を
示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明
する。図11は、図2相当図の一部を示すものであり、
第1実施例の電流極性検出回路10uにおけるIGBT
・T4のエミッタと直流母線2bとの間には、抵抗11
uに代えて、互いに逆並列接続されたダイオード17
a,17bが配置されている。その他の構成は第1実施
例と同様であり、以て、電流極性検出回路(電流極性検
出手段)10Auが構成されている。また、V相及びW
相についても電流極性検出回路が同様に構成され、合成
回路10Sと共に電流極性検出部10Aが構成されてい
る。
示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明
する。図11は、図2相当図の一部を示すものであり、
第1実施例の電流極性検出回路10uにおけるIGBT
・T4のエミッタと直流母線2bとの間には、抵抗11
uに代えて、互いに逆並列接続されたダイオード17
a,17bが配置されている。その他の構成は第1実施
例と同様であり、以て、電流極性検出回路(電流極性検
出手段)10Auが構成されている。また、V相及びW
相についても電流極性検出回路が同様に構成され、合成
回路10Sと共に電流極性検出部10Aが構成されてい
る。
【0053】図12は、図5相当のタイミングチャート
である。即ち、図12(d)に示すように、U相電流i
uの極性が負の場合、IGBT・T4にコレクタ電流が
流れるのでダイオード17aに順方向の電流iunが流
れ、ダイオード17aの両端の電圧は順方向電圧とな
り、コンパレータ12uの非反転入力端子の電位が反転
入力端子の電位よりも高くなる。よって、コンパレータ
12uの出力信号は、ゲート信号(通電信号Dun)がハ
イレベルとなるのに伴ってハイレベルとなる(図12
(e)参照)。
である。即ち、図12(d)に示すように、U相電流i
uの極性が負の場合、IGBT・T4にコレクタ電流が
流れるのでダイオード17aに順方向の電流iunが流
れ、ダイオード17aの両端の電圧は順方向電圧とな
り、コンパレータ12uの非反転入力端子の電位が反転
入力端子の電位よりも高くなる。よって、コンパレータ
12uの出力信号は、ゲート信号(通電信号Dun)がハ
イレベルとなるのに伴ってハイレベルとなる(図12
(e)参照)。
【0054】また、U相電流iuの極性が正の場合は、
ダイオードD4の順方向電流が通電信号Dupのオフタイ
ミングで流れるので、ダイオード17bに順方向の電流
iupが流れ、コンパレータ12uの反転入力端子の電位
が高くなる。従って、コンパレータ12uの出力信号は
常にローレベルとなる。従って、電流極性信号Piuは、
第1実施例と全く同様に出力される。以上のように構成
された第3実施例によっても、第1実施例と同様の効果
を得ることができる。
ダイオードD4の順方向電流が通電信号Dupのオフタイ
ミングで流れるので、ダイオード17bに順方向の電流
iupが流れ、コンパレータ12uの反転入力端子の電位
が高くなる。従って、コンパレータ12uの出力信号は
常にローレベルとなる。従って、電流極性信号Piuは、
第1実施例と全く同様に出力される。以上のように構成
された第3実施例によっても、第1実施例と同様の効果
を得ることができる。
【0055】図13及び図14は本発明の第4実施例を
示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明
する。図13は、図11と同様に図2相当図の一部を示
すものであり、第1実施例におけるインバータ主回路2
の負側のIGBT・T4,T5,T6の代わりに、電流
検出機能を有したMOS形でnチャネルのFET(例え
ば商品名IRC840)18(負側スイッチング素子,
図13ではU相のみ示す)によって構成されたインバー
タ主回路19が配置されている。このFET18の電流
検出端子には、自身に流れるソース電流に比例した検出
電流が流れるようになっている。
示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明
する。図13は、図11と同様に図2相当図の一部を示
すものであり、第1実施例におけるインバータ主回路2
の負側のIGBT・T4,T5,T6の代わりに、電流
検出機能を有したMOS形でnチャネルのFET(例え
ば商品名IRC840)18(負側スイッチング素子,
図13ではU相のみ示す)によって構成されたインバー
タ主回路19が配置されている。このFET18の電流
検出端子には、自身に流れるソース電流に比例した検出
電流が流れるようになっている。
【0056】FET18の電流検出端子と直流母線2b
との間には、抵抗20が介挿されている。そして、FE
T18の電流検出端子と抵抗20との共通接続点はコン
パレータ12uの非反転入力端子に接続され、抵抗20
と直流母線2bとの共通接続点はコンパレータ12uの
反転入力端子に接続されている。その他は第1実施例と
同様の構成である。以上に示した、抵抗20,コンパレ
ータ12u,ラッチ回路20uによって電流極性検出回
路(電流極性検出手段)21uが構成されている。尚、
V相及びW相についても電流極性検出回路が全く同様に
構成されており、合成回路10Sと共に電流極性検出部
21が構成されている。
との間には、抵抗20が介挿されている。そして、FE
T18の電流検出端子と抵抗20との共通接続点はコン
パレータ12uの非反転入力端子に接続され、抵抗20
と直流母線2bとの共通接続点はコンパレータ12uの
反転入力端子に接続されている。その他は第1実施例と
同様の構成である。以上に示した、抵抗20,コンパレ
ータ12u,ラッチ回路20uによって電流極性検出回
路(電流極性検出手段)21uが構成されている。尚、
V相及びW相についても電流極性検出回路が全く同様に
構成されており、合成回路10Sと共に電流極性検出部
21が構成されている。
【0057】次に、第4実施例の作用について説明す
る。抵抗20には、U相電流iuの極性が負の場合に、
FET18のソース電流Isoに比例した検出電流Ideが
流れる。すると、抵抗20uにはその検出電流Ideに応
じた端子電圧が発生し、コンパレータ12uの非反転入
力端子の電位は反転入力端子の電位よりも高くなり、コ
ンパレータ12uの出力信号は、ゲート信号(通電信号
Dun)がハイレベルとなるのに伴ってハイレベルとな
る。また、U相電流iuの極性が正の場合、検出電流I
deは流れないので(図14(d)参照)、コンパレータ
12uの出力信号は常にローレベルとなる。よって、以
降の回路の動作は第1実施例と同様であり、電流極性信
号Piuは、第1実施例と全く同様に出力される。
る。抵抗20には、U相電流iuの極性が負の場合に、
FET18のソース電流Isoに比例した検出電流Ideが
流れる。すると、抵抗20uにはその検出電流Ideに応
じた端子電圧が発生し、コンパレータ12uの非反転入
力端子の電位は反転入力端子の電位よりも高くなり、コ
ンパレータ12uの出力信号は、ゲート信号(通電信号
Dun)がハイレベルとなるのに伴ってハイレベルとな
る。また、U相電流iuの極性が正の場合、検出電流I
deは流れないので(図14(d)参照)、コンパレータ
12uの出力信号は常にローレベルとなる。よって、以
降の回路の動作は第1実施例と同様であり、電流極性信
号Piuは、第1実施例と全く同様に出力される。
【0058】以上のように第4実施例によれば、電流極
性検出回路21uは、FET18の電流検出端子と直流
母線2bとの間に介挿した抵抗20及びコンパレータ1
2uによってFET18に流れるソース電流Isoを検出
して相電流iuの極性を判定するようにしたので、第1
実施例と同様の効果が得られる。
性検出回路21uは、FET18の電流検出端子と直流
母線2bとの間に介挿した抵抗20及びコンパレータ1
2uによってFET18に流れるソース電流Isoを検出
して相電流iuの極性を判定するようにしたので、第1
実施例と同様の効果が得られる。
【0059】図15及び図16は、本発明の第5実施例
を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号
を付して説明を省略し、以下異なる部分のみ説明する。
第5実施例では、電流極性検出回路(電流極性検出手
段)22uは、第1実施例における電流極性検出回路1
0uの代わりにインバータ主回路3のIGBT・T4側
に設けられている。
を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号
を付して説明を省略し、以下異なる部分のみ説明する。
第5実施例では、電流極性検出回路(電流極性検出手
段)22uは、第1実施例における電流極性検出回路1
0uの代わりにインバータ主回路3のIGBT・T4側
に設けられている。
【0060】抵抗11uの両端に対して、コンパレータ
23uの非反転,反転入力端子は第1実施例のコンパレ
ータ12uとは逆に接続されている。また、ネガティブ
エッジトリガのラッチ回路13uに代えて、ポジティブ
エッジトリガのラッチ回路24uが配置されており、そ
の出力端子Qから極性検出信号Piuが出力されるように
なっている。その他は第1実施例と同様の構成である。
尚、V相及びW相についても、電流極性検出回路が全く
同様に構成されて夫々極性検出信号Piv及びPiwを出力
するようになっており、合成回路10Sと共に電流極性
検出部22を構成している。
23uの非反転,反転入力端子は第1実施例のコンパレ
ータ12uとは逆に接続されている。また、ネガティブ
エッジトリガのラッチ回路13uに代えて、ポジティブ
エッジトリガのラッチ回路24uが配置されており、そ
の出力端子Qから極性検出信号Piuが出力されるように
なっている。その他は第1実施例と同様の構成である。
尚、V相及びW相についても、電流極性検出回路が全く
同様に構成されて夫々極性検出信号Piv及びPiwを出力
するようになっており、合成回路10Sと共に電流極性
検出部22を構成している。
【0061】次に、第5実施例の作用について図16を
も参照して説明する。U相電流iuの極性が負の場合、
抵抗11uに流れる電流iunは、コンパレータ23uの
反転入力端子の電位が非反転入力端子の電位よりも高く
なる方向に流れる(図16(d)参照)。よって、コン
パレータ23uの出力信号は常にローレベルとなる(図
16(e)参照)。
も参照して説明する。U相電流iuの極性が負の場合、
抵抗11uに流れる電流iunは、コンパレータ23uの
反転入力端子の電位が非反転入力端子の電位よりも高く
なる方向に流れる(図16(d)参照)。よって、コン
パレータ23uの出力信号は常にローレベルとなる(図
16(e)参照)。
【0062】また、U相電流iuの極性が正でトランジ
スタT1がオフの場合、電流iupは、図15に示すよう
に、ダイオードD4の順方向、即ち、コンパレータ23
uの非反転入力端子の電位が高くなる方向に流れるの
で、コンパレータ23uの出力信号はゲート信号(通電
信号Dun)がハイレベルとなる(ダイオードD4に順方
向電流が流れる)のに伴ってハイレベルとなる。
スタT1がオフの場合、電流iupは、図15に示すよう
に、ダイオードD4の順方向、即ち、コンパレータ23
uの非反転入力端子の電位が高くなる方向に流れるの
で、コンパレータ23uの出力信号はゲート信号(通電
信号Dun)がハイレベルとなる(ダイオードD4に順方
向電流が流れる)のに伴ってハイレベルとなる。
【0063】そして、ラッチ回路24uの出力端子Q
は、コンパレータ23uから与えられる信号を、ゲート
信号(通電信号Dun)の立上りでラッチして出力するの
で、極性検出信号Piuは、U相電流iuの極性が負の場
合はローレベル,正の場合はハイレベルの信号となる
(図16(f)参照)。尚、V相及びW相についても電
流極性検出回路は全く同様に作用する。
は、コンパレータ23uから与えられる信号を、ゲート
信号(通電信号Dun)の立上りでラッチして出力するの
で、極性検出信号Piuは、U相電流iuの極性が負の場
合はローレベル,正の場合はハイレベルの信号となる
(図16(f)参照)。尚、V相及びW相についても電
流極性検出回路は全く同様に作用する。
【0064】以上のように第5実施例によれば、電流極
性検出回路22uは、抵抗11u及びコンパレータ23
uによって、IGBT・T1のオフタイミングにおいて
ダイオードD4に流れる順方向電流を検出することによ
り相電流iuの極性を判定するようにしたので、第1実
施例と同様の効果が得られる。
性検出回路22uは、抵抗11u及びコンパレータ23
uによって、IGBT・T1のオフタイミングにおいて
ダイオードD4に流れる順方向電流を検出することによ
り相電流iuの極性を判定するようにしたので、第1実
施例と同様の効果が得られる。
【0065】図17及び図18は本発明の第6実施例を
示すものであり、第5実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分のみ説明する。U
相に関する電流極性検出回路(電流極性検出手段)25
uの電気的構成を示す図17においては、抵抗11uは
除かれており、コンパレータ26uの非反転入力端子は
IGBT・T4のエミッタに接続され、反転入力端子は
抵抗27uを介してIGBT・T4のコレクタ(出力端
子3u)に接続されている。
示すものであり、第5実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分のみ説明する。U
相に関する電流極性検出回路(電流極性検出手段)25
uの電気的構成を示す図17においては、抵抗11uは
除かれており、コンパレータ26uの非反転入力端子は
IGBT・T4のエミッタに接続され、反転入力端子は
抵抗27uを介してIGBT・T4のコレクタ(出力端
子3u)に接続されている。
【0066】また、コンパレータ26uの非反転,反転
入力端子間には、抵抗28uが接続されている。その他
は第3実施例と同様の構成である。即ち、抵抗27u及
び28uは、IGBT・T4のコレクタ電圧を分圧する
ものである。そして、V相及びW相についても電流極性
検出回路が同様に構成されており、合成回路10Sと共
に電流極性検出部25を構成している。
入力端子間には、抵抗28uが接続されている。その他
は第3実施例と同様の構成である。即ち、抵抗27u及
び28uは、IGBT・T4のコレクタ電圧を分圧する
ものである。そして、V相及びW相についても電流極性
検出回路が同様に構成されており、合成回路10Sと共
に電流極性検出部25を構成している。
【0067】次に、第4実施例の作用について説明す
る。U相電流iuの極性が負でIGBT・T4がオンの
場合、コンパレータ26uの入力については、出力端子
3u,抵抗27u,抵抗28u,直流母線2bの経路で
電流が流れるので、抵抗27u及び28uにより分圧さ
れたコレクタ電圧の極性は正であり(図18(d),P
A参照)、コンパレータ26uの反転入力端子の電位が
高い。従って、コンパレータ26uの出力信号はローレ
ベルである。
る。U相電流iuの極性が負でIGBT・T4がオンの
場合、コンパレータ26uの入力については、出力端子
3u,抵抗27u,抵抗28u,直流母線2bの経路で
電流が流れるので、抵抗27u及び28uにより分圧さ
れたコレクタ電圧の極性は正であり(図18(d),P
A参照)、コンパレータ26uの反転入力端子の電位が
高い。従って、コンパレータ26uの出力信号はローレ
ベルである。
【0068】そして、U相電流iuの極性が正でIGB
T・T1がオフの場合にダイオードD4に順方向電流が
流れる時は、上記の場合とは逆に、直流母線2b,抵抗
28u,抵抗27u,出力端子3uの経路で電流が流れ
るので、抵抗27u及び28uによる分圧電位の極性は
負であり(図18(d),PB参照)、コンパレータ2
6uの非反転入力端子の電位が高い。従って、コンパレ
ータ26uの出力信号はハイレベルとなる。
T・T1がオフの場合にダイオードD4に順方向電流が
流れる時は、上記の場合とは逆に、直流母線2b,抵抗
28u,抵抗27u,出力端子3uの経路で電流が流れ
るので、抵抗27u及び28uによる分圧電位の極性は
負であり(図18(d),PB参照)、コンパレータ2
6uの非反転入力端子の電位が高い。従って、コンパレ
ータ26uの出力信号はハイレベルとなる。
【0069】結果として、コンパレータ26uの出力信
号は、第5実施例の場合と同様のタイミングで変化する
ので、IGBT・T1のオフタイミングにおいてダイオ
ードD4に流れる順方向電流を検出することにより相電
流iuの極性を検出することになる。従って、第1実施
例と同様の効果が得られる。
号は、第5実施例の場合と同様のタイミングで変化する
ので、IGBT・T1のオフタイミングにおいてダイオ
ードD4に流れる順方向電流を検出することにより相電
流iuの極性を検出することになる。従って、第1実施
例と同様の効果が得られる。
【0070】尚、上記各実施例においては、電流極性検
出信号Piuは、ゲート信号Gunの立下がり若しくは立上
がりに同期して出力されるため、電流の真のゼロクロス
点とは最大でPWM信号の周期分だけタイミングにずれ
が生じるが、PWM信号の周期は各相電流iuの周期に
比して十分短いため動作に影響はない。
出信号Piuは、ゲート信号Gunの立下がり若しくは立上
がりに同期して出力されるため、電流の真のゼロクロス
点とは最大でPWM信号の周期分だけタイミングにずれ
が生じるが、PWM信号の周期は各相電流iuの周期に
比して十分短いため動作に影響はない。
【0071】本発明は、上記し且つ図面に記載した実施
例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形ま
たは拡張が可能である。電流極性検出回路10等を三相
分設けて、各処理を1電気周期に6回、即ち電気角60
度毎に実行させるようにしたが、モータ4や負荷の慣性
に応じて処理回数を減らしても良い。また、周波数の高
低に応じて処理を行う回数を変化させても良い。また、
集積回路装置14,16に、インバータ主回路3を加え
て構成しても良い。斯様に構成すれば、部品点数を削減
できると共にインバータ装置を小形化することができ
る。正側のIGBT・T1乃至T3の側に、電流極性検
出手段を設けても良い。第1乃至第4実施例において、
ラッチ回路13u若しくはラッチ回路26uのクロック
入力端子ckに与える信号は、ゲート信号Gun,Gvn及び
Gwnに限らず、通電信号Dun,Dvn及びDwnなどIGB
T・T4でオン,オフのタイミングを得られる信号であ
れば何でも良い。
例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形ま
たは拡張が可能である。電流極性検出回路10等を三相
分設けて、各処理を1電気周期に6回、即ち電気角60
度毎に実行させるようにしたが、モータ4や負荷の慣性
に応じて処理回数を減らしても良い。また、周波数の高
低に応じて処理を行う回数を変化させても良い。また、
集積回路装置14,16に、インバータ主回路3を加え
て構成しても良い。斯様に構成すれば、部品点数を削減
できると共にインバータ装置を小形化することができ
る。正側のIGBT・T1乃至T3の側に、電流極性検
出手段を設けても良い。第1乃至第4実施例において、
ラッチ回路13u若しくはラッチ回路26uのクロック
入力端子ckに与える信号は、ゲート信号Gun,Gvn及び
Gwnに限らず、通電信号Dun,Dvn及びDwnなどIGB
T・T4でオン,オフのタイミングを得られる信号であ
れば何でも良い。
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のモータ駆動
装置によれば、周波数指令決定手段または電圧指令決定
手段により、位相比較手段によって比較される通電信号
と電流極性信号との位相が一致するように周波数指令ま
たは電圧指令が決定され、それらの指令に基づいて正弦
波状の通電信号が形成される。そして、その通電信号に
基づき正側及び負側スイッチング素子を介してモータの
巻線に電圧が出力されるので、フィードバック制御によ
り、モータの巻線に印加される電圧と巻線に流れる電流
との位相差が略ゼロとなる。従って、センサレス駆動方
式により正弦波状の通電信号を形成してモータを低振動
且つ高効率で駆動することができる。そして、これらは
簡単なハードウエアと簡単な演算によって実現すること
が可能であるから、構成を簡単にすることができる。
装置によれば、周波数指令決定手段または電圧指令決定
手段により、位相比較手段によって比較される通電信号
と電流極性信号との位相が一致するように周波数指令ま
たは電圧指令が決定され、それらの指令に基づいて正弦
波状の通電信号が形成される。そして、その通電信号に
基づき正側及び負側スイッチング素子を介してモータの
巻線に電圧が出力されるので、フィードバック制御によ
り、モータの巻線に印加される電圧と巻線に流れる電流
との位相差が略ゼロとなる。従って、センサレス駆動方
式により正弦波状の通電信号を形成してモータを低振動
且つ高効率で駆動することができる。そして、これらは
簡単なハードウエアと簡単な演算によって実現すること
が可能であるから、構成を簡単にすることができる。
【0072】また、本発明の集積回路装置によれば、少
なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手段,位相
比較手段及び周波数指令決定手段または電圧指令決定手
段を集積して構成するので、上述した作用をなす主たる
構成要素を集積化することで、全体を小形に構成するこ
とができる。
なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手段,位相
比較手段及び周波数指令決定手段または電圧指令決定手
段を集積して構成するので、上述した作用をなす主たる
構成要素を集積化することで、全体を小形に構成するこ
とができる。
【図1】本発明の第1実施例を示す電気的構成の機能ブ
ロック図
ロック図
【図2】電流極性検出回路の詳細な電気的構成を示す図
【図3】外部より与えられる電圧指令を時間関数として
示す図
示す図
【図4】通電信号形成部が出力する信号波形と電圧位相
信号との位相関係を示す図
信号との位相関係を示す図
【図5】電流極性検出回路のタイミングチャート
【図6】モータの巻線電流と電流極性信号との位相関係
を示す図
を示す図
【図7】位相比較部の処理内容を示すフローチャート
【図8】位相比較部の処理内容を説明するタイミングチ
ャート
ャート
【図9】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図10】外部より与えられる周波数指令を時間関数と
して示す図
して示す図
【図11】本発明の第3実施例を示す、一部のみを示す
図2相当図
図2相当図
【図12】図5相当図
【図13】本発明の第4実施例を示す図11相当図
【図14】図5相当図
【図15】本発明の第5実施例を示す図2相当図
【図16】図5相当図
【図17】本発明の第6実施例を示す図2相当図
【図18】図5相当図
T1乃至T3はIGBT(正側スイッチング素子)、T
4乃至T6はIGBT(負側スイッチング素子)、D1
乃至D6はダイオード、2a及び2bは直流母線、3は
インバータ主回路、3u,3v,3wは出力端子、4は
ブラシレスモータ、5,5Aは通電信号形成部(通電信
号形成手段)、6は周波数指令決定部(周波数指令決定
手段)、8は位相比較部(位相比較手段)、10uは電
流極性検出回路(電流極性検出手段)、10Auは電流
極性検出回路(電流極性検出手段)、14は集積回路装
置、15は電圧指令決定部(電圧指令決定手段)、16
は集積回路装置、21u,22u及び25uは電流極性
検出回路(電流極性検出手段)を示す。
4乃至T6はIGBT(負側スイッチング素子)、D1
乃至D6はダイオード、2a及び2bは直流母線、3は
インバータ主回路、3u,3v,3wは出力端子、4は
ブラシレスモータ、5,5Aは通電信号形成部(通電信
号形成手段)、6は周波数指令決定部(周波数指令決定
手段)、8は位相比較部(位相比較手段)、10uは電
流極性検出回路(電流極性検出手段)、10Auは電流
極性検出回路(電流極性検出手段)、14は集積回路装
置、15は電圧指令決定部(電圧指令決定手段)、16
は集積回路装置、21u,22u及び25uは電流極性
検出回路(電流極性検出手段)を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 電圧指令及び周波数指令に基づき正弦波
状の通電信号を形成する通電信号形成手段を備え、前記
通電信号に基づいて、直流母線と出力端子との間に接続
され並列にダイオードを有する正側及び負側スイッチン
グ素子を介してモータの複数の巻線に電圧を出力するモ
ータ駆動装置において、 前記モータの巻線に流れる電流の極性を検出し、電流極
性信号を出力する電流極性検出手段と、 前記通電信号と前記電流極性信号との位相を比較する位
相比較手段と、 この位相比較手段によって比較される位相が一致するよ
うに、前記周波数指令を決定する周波数指令決定手段と
を有することを特徴とするモータの駆動装置。 - 【請求項2】 電圧指令及び周波数指令に基づき通電信
号を形成し、前記通電信号に基づいて、直流母線と出力
端子との間に接続され並列にダイオードを有する正側及
び負側スイッチング素子を介してモータの複数の巻線に
電圧を出力するモータ駆動装置において、 前記モータの巻線に流れる電流の極性を検出し、電流極
性信号を出力する電流極性検出手段と、 前記通電信号と前記電流極性信号との位相を比較する位
相比較手段と、 この位相比較手段によって比較される位相が一致するよ
うに、前記電圧指令を決定する電圧指令決定手段とを有
することを特徴とするモータの駆動装置。 - 【請求項3】 電流極性検出手段は、正側若しくは負側
スイッチング素子に流れる電流の有無を検出することに
より電流の極性を検出することを特徴とする請求項1ま
たは2記載のモータ駆動装置。 - 【請求項4】 電流極性検出手段は、正側若しくは負側
スイッチング素子に並列に接続されたダイオードに流れ
る電流の有無を検出することにより電流の極性を検出す
ることを特徴とする請求項1または2記載のモータ駆動
装置。 - 【請求項5】 請求項1記載のモータ駆動装置に使用さ
れ、少なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手
段,位相比較手段及び周波数指令決定手段を集積して構
成したことを特徴とする集積回路装置。 - 【請求項6】 請求項2記載のモータ駆動装置に使用さ
れ、少なくとも、通電信号形成手段,電流極性検出手
段,位相比較手段及び電圧指令決定手段を集積して構成
したことを特徴とする集積回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072026A JP2001258287A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | モータ駆動装置及び集積回路装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000072026A JP2001258287A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | モータ駆動装置及び集積回路装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001258287A true JP2001258287A (ja) | 2001-09-21 |
Family
ID=18590500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000072026A Pending JP2001258287A (ja) | 2000-03-15 | 2000-03-15 | モータ駆動装置及び集積回路装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001258287A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003348874A (ja) * | 2002-05-24 | 2003-12-05 | Toshiba Corp | 三相モータ駆動装置 |
JP2006034086A (ja) * | 2004-06-15 | 2006-02-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | モータ駆動装置、モータ駆動方法及び電子装置 |
JP2007174888A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-07-05 | Hitachi Ltd | 半導体装置とそれを有するモータ及びモータ駆動装置 |
US7768226B2 (en) | 2006-03-15 | 2010-08-03 | Panasonic Corporation | Motor drive device and motor drive method |
JP2010183765A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Denso Corp | 電力変換回路の電流検出装置 |
KR101085962B1 (ko) | 2005-11-25 | 2011-11-22 | 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 | 반도체장치와 그것을 가지는 모터 및 모터 구동장치 |
JP2017135781A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | ダイキン工業株式会社 | モータ駆動制御装置及び空気調和機の室内機 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11155297A (ja) * | 1997-11-21 | 1999-06-08 | Mitsubishi Electric Corp | モータの駆動装置 |
-
2000
- 2000-03-15 JP JP2000072026A patent/JP2001258287A/ja active Pending
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JP2017135781A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | ダイキン工業株式会社 | モータ駆動制御装置及び空気調和機の室内機 |
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