[go: up one dir, main page]

JP2001254421A - トイレ用脱臭機 - Google Patents

トイレ用脱臭機

Info

Publication number
JP2001254421A
JP2001254421A JP2000070016A JP2000070016A JP2001254421A JP 2001254421 A JP2001254421 A JP 2001254421A JP 2000070016 A JP2000070016 A JP 2000070016A JP 2000070016 A JP2000070016 A JP 2000070016A JP 2001254421 A JP2001254421 A JP 2001254421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
toilet
deodorizer
base material
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000070016A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Nakano
幸一 中野
Tadami Suzuki
忠視 鈴木
Kunikazu Kuchino
邦和 口野
Yoshifumi Moriya
好文 守屋
Shiro Takeshita
志郎 竹下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000070016A priority Critical patent/JP2001254421A/ja
Publication of JP2001254421A publication Critical patent/JP2001254421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トイレ内の不快な臭気成分を迅速に吸着脱臭
する、交換などのメンテナンスをなくすための加熱再生
する吸着材を提供する。 【解決手段】 通風路中において上流側にはマンガン、
銅、コバルトの少なくとも一種類を含む金属酸化物を担
持させた第一の吸着体23を設け、下流側にはゼオライ
ト、シリカ、アルミナの少なくとも一種類を含む吸着材
を、通電による発熱可能な基材に担持させた第二の吸着
体24を設け、吸着材の吸着状況に応じて、基材に通電
することで第二の吸着体の加熱再生をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレにおける脱
臭機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトイレの脱臭に関して、脱臭即効
性を必要とする時には消臭スプレーにより対応してい
た。また、一部では吸着方式ものや、オゾンによる酸化
分解方式のトイレ専用の脱臭機も存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、消臭ス
プレーではにおいをにおいで隠すマスキングタイプのも
のが主流であり、好みの問題もあり、本来のにおいを除
去するという脱臭目的とは違うものであった。また、基
本的に使い捨てであり、交換などメンテナンスが必要な
物でもあった。
【0004】一方、吸着方式も酸化分解方式でも、即効
性という面では性能が不足しており、また吸着方式では
メンテナンスを必要とする物が多いものであった。
【0005】そのため、発明者らは、通風路中にマンガ
ン、銅、コバルトの少なくとも一種類を含む金属酸化物
に加えてゼオライト、シリカ、アルミナの少なくとも一
種類以上を担持させた多孔質の吸着体を設けることによ
り、トイレ内の不快な臭気成分を迅速に吸着脱臭する手
段を提案してきた。しかしながら、交換などのメンテナ
ンスをなくすためには吸着材を加熱再生するための加熱
手段を吸着材とは別に設ける必要があった。このため、
規模が大きくなり、また間接的に加熱するため、吸着材
の再生に時間とエネルギを要するという課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】よって本発明は、上記従
来の課題を解決するものであり、通風路中において上流
側にはマンガン、銅、コバルトの少なくとも一種類を含
む金属酸化物を担持させた第一の吸着体を設け、下流側
にはゼオライト、シリカ、アルミナの少なくとも一種類
を含む吸着材を、通電による発熱可能な基材に担持させ
た第二の吸着体を設け、吸着材の吸着状況に応じて、基
材に通電することで、再生の必要のある第二の吸着体
を、迅速に加熱再生することが可能となる。また別配置
の加熱手段を必要としなくなり、規模の面からもコンパ
クトなトイレ用脱臭機を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明によれ
ば、通風路中において金属酸化物を担持させた第一の吸
着体の作用により、トイレの代表臭気である硫化水素を
化学吸着し、また常温における金属酸化物の触媒作用に
より、メチルメルカプタンを二硫化ジメチルに転化させ
る。一方、第一の吸着体よりも下流側に配置した無機系
吸着材の作用により、アンモニア、二硫化ジメチルを物
理吸着し、これらの吸着材の作用により臭気を除去する
ことができる。化学吸着においては一般的には再生が困
難であるが、吸着サイトが存在すれば濃度に関係なく吸
着が促進されるため、吸着容量は十分に大きく再生の必
要性は小さい。これに反し、物理吸着においては、臭気
濃度に依存して吸着容量も変化するため、実臭気レベル
の濃度では吸着容量が小さく再生していく必要性があ
る。ここで本発明では、再生の必要のある第二の吸着体
の基材を通電より発熱可能な基材としていることによ
り、迅速な昇温特性を示し、速やかに脱着再生すること
となる。また、基材そのものを発熱体としているため、
ヒータ等の加熱手段を別途設ける必要がなく、コンパク
トなトイレ脱臭機とすることができる。
【0008】請求項2に記載した発明では、通風路中の
吸着体は、金属酸化物及び無機系吸着材を、通電による
発熱可能な基材に担持させた吸着体とすることにより、
同様に硫化水素は化学吸着し、メチルメルカプタンは二
硫化ジメチルに転化した後、物理吸着し、またアンモニ
ア等の臭気成分も物理吸着する。ここで、基材に通電す
ることにより吸着体に物理吸着した臭気成分に関しては
迅速に加熱再生をすることができ、また、吸着体を単一
としていることにより、さらにコンパクトなトイレ用脱
臭機とすることができる。
【0009】請求項3に記載した発明は、発熱可能な基
材は、波加工を施したエキスパンドメタルと絶縁耐熱性
平板とを互いに巻回しコルゲート状に成型し、エキスパ
ンドメタル両端に電極端子を設けた基材とすることによ
り、発熱に要する電気抵抗を確保でき、また通気抵抗を
低く抑えるに加えて、有効な表面積を大きく確保でき、
さらに通気が適度に乱されるため、吸着材と通気が効果
的に接触することが可能となり、通電により発熱する吸
着担体としては良好な基材とすることができる。
【0010】請求項4に記載した発明は、通電による吸
着体の加熱温度は100℃から400℃の間とすること
により、吸着材を劣化させることなく、速やかに臭気成
分の脱着再生をすることが可能となる。
【0011】請求項5に記載した発明は、吸着体の略上
方に、脱着ガスを浄化する浄化手段を設けることによ
り、再生時の脱着した臭気成分を浄化してから室内に解
放するため、室内は脱着している間も常に脱臭し、清浄
な空間とすることができる。
【0012】請求項6に記載した発明は、脱着ガスを浄
化する浄化手段は例えばPt、Pdなどを含む触媒体
と、触媒体を活性とするためのヒータなどの加熱手段と
することにより、効率高く脱臭浄化することができる。
【0013】請求項7に記載した発明は、触媒体の基材
は、通電による発熱可能な金属基材とすることにより、
間接的な加熱に比べて触媒作用を有する温度域まで速や
かに昇温することが可能となり、再生時の脱臭浄化も極
めて効果的にできることとなる。
【0014】
【実施例】(実施例1)以下本発明の第1の実施例につ
いて図1を参照しながら説明する。
【0015】図1において、1は洋式便器、2は便座、
3は蓋、4はトイレ用脱臭機の吸気口、5は接続部であ
りここでは中空ホースよりなっている。6はトイレ用脱
臭機本体であり、図中の矢印は使用時の空気の流れを示
しており、吸気口4から吸引された臭気を含む空気は、
接続部5を通り、トイレ用脱臭機本体6に流入し、吸着
脱臭された後、排気される。
【0016】図2は本実施例のトイレ用脱臭機本体の構
成を示す図である。21はファンモータよりなる吸気手
段である。また、22は全体を構成させる筐体であり、
通風路を構成している。23は第一の吸着体、24は第
二の吸着体であり、図中の矢印は通気の流れを示してい
る。
【0017】通風路内上流側の23は第一の吸着体であ
るが、形状が直径100mm、厚さ50mmの円筒形状
で、1平方インチ当たり200のセル数をもつセラミッ
クで成形したハニカム体を担持体としている。このハニ
カム体にマンガン、銅、コバルトの複合酸化物(ダイピ
ロキサイド#7810 大日精化)を、コロイダルシリ
カ(スノーテックスOUP 日産化学)2%をバインダ
ーとして、0.10g/ccの密度で担持させたものを
第一の吸着体として用いている。
【0018】下流側の24は第二の吸着体であり、長方
向5mm、短方向高さ2mmのエキスパンドメタルに高
さ5mmの波加工を施したものと、セラミックファイバ
ーよりなる絶縁耐熱板とを互いに巻回し、直径100m
m、厚さ50mmの円筒形状のコルゲート状としたもの
を担体として用いている。この担体にシリカ/アルミナ
の比が5以上の疎水性の合成ゼオライト(アブセンツ3
000 ユニオン昭和)を同様に0.10g/ccの密
度で担持させたものを第二の吸着体24として用いてい
る。
【0019】この第二の吸着体の構成図を図3に示す。
図3に示すように巻回はじめと巻回終わり時に電極端子
を取り付けている。エキスパンドメタルは、電圧印可す
れば発熱可能なように、ここでは固有抵抗の高いFe−
Cr−Alの耐熱鋼(NTK、No.4L、日本金属工
業)をエキスパンド加工したものを用い、両端の電極端
子を電源電圧に接続することにより、第二の吸着体自体
が発熱する仕組みとなっている。
【0020】第一の吸着体に担持した金属複合酸化物で
は硫化物である硫化水素を化学吸着し、触媒作用でメチ
ルメルカプタンを二硫化ジメチルに転化する。第二の吸
着体に担持した疎水性の合成ゼオライトでは、転化した
二硫化ジメチルのほかアンモニアなどの臭気成分を物理
吸着するものである。
【0021】第一の吸着体に吸着された硫化水素は、化
学吸着であるため吸着サイトが存在すれば、濃度に関係
なく吸着が促進され、上記の担持量においては、トイレ
を使用するときに発生する硫化水素量を考えれば、実用
上交換等のメンテナンスは不用のものとなる。
【0022】第二の吸着体に吸着された二硫化ジメチル
やアンモニアは、物理吸着であるため濃度によって吸着
容量が変化し、担持量を上記以上に可能なかぎり増加さ
せたとしても、実臭気の濃度レベルにおいては、数日か
ら数十日で吸着容量に達するため再生操作が必要とな
る。
【0023】ここで、電極端子間に電圧印可をすれば、
第二の吸着体自体が発熱するため、間接的な加熱に比
べ、極めて速やかにまた効率よく、二硫化ジメチルやア
ンモニアなど、物理吸着した臭気成分は加熱脱着される
ものである。
【0024】以上のトイレ用脱臭機本体を用いて、脱臭
性能を調べた。
【0025】トイレを想定し、吸気風量を冷風感のない
0.2m3/minに固定し、除去率測定時には臭気ガ
スとして、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン
それぞれ50ppmの混合臭気を通気し、脱臭装置の流
入側と排出側で通気10分後の濃度を測定しそれぞれの
ワンパス除去率を求めたところ、いずれの臭気ガスもワ
ンパス除去率は99.9%以上であった。
【0026】次に脱着再生性能の評価試験を行った。上
記と同様にアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン
それぞれ50ppmの混合臭気を30分間通気し、その
後第二の吸着体に通電し、第二の吸着体23の中心温度
が250℃となるように制御し、脱臭装置の排出部でア
ンモニアの濃度を測定した。アンモニアの脱着状況を図
4の(a)に示す。
【0027】比較実験として、第二の吸着体も第一の吸
着体と同様にしてセラミックハニカムで構成した担持体
に疎水性の合成ゼオライトを同量担持し、さらにその下
方にヒータを配置して、同様に脱着状況を調べた。これ
を図4の(b)に示す。
【0028】図4における(a)の時も(b)の時も第
一の吸着体の金属酸化物の触媒作用により、脱着してき
たアンモニアのいくぶんかは酸化分解するものである
が、完全ではなく、どちらもアンモニアが検出されてい
た。
【0029】図4における(a)と同(b)の比較で
は、本発明である(a)の方が10分以内に脱着が完了
しているのに比べて、(b)は30分以上必要としてお
り、本発明では極めて速やかに脱着再生が完了している
ことが示される。
【0030】このように、吸着材として、マンガン、
銅、コバルトの複合金属酸化物、および疎水性ゼオライ
トを担持させた吸着体の吸着作用により、トイレ内の悪
臭成分を効率よく除去し、再生を必要とする吸着体を通
電により発熱可能な基材を用いることにより、間接的な
加熱に比べて速やかに脱着再生するものとなる。
【0031】ここでは、マンガン、銅、コバルトの複合
酸化物と疎水性ゼオライトを用いたが、酸化マンガン、
酸化銅など、金属種が単一であっても硫化物に対しては
効果があり、シリカやアルミナでもアンモニアなどの臭
気には効果のあるものである。
【0032】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図5を参照しながら説明する。
【0033】図5は本実施例のトイレ用脱臭機本体の構
成を示す図であり、21、22は図2と同様であり、5
1は吸着体であるが、実施例1の第二の吸着体と同様
で、長方向5mm、短方向高さ2mmのエキスパンドメ
タルに高さ5mmの波加工を施したものと、セラミック
ファイバーよりなる絶縁耐熱板とを互いに巻回し、直径
100mm、厚さ100mmの円筒形状のコルゲート状
としたものを担体としており、図示していない電極端子
を電源電圧に接続すれば、発熱する仕組みとなってい
る。
【0034】この担体にマンガン、銅、コバルトの複合
酸化物(ダイピロキサイド#7810 大日精化)と、
シリカ/アルミナの比が5以上の疎水性の合成ゼオライ
ト(アブセンツ3000 ユニオン昭和)を1:1の割
合で混合し、同様に0.10g/ccの密度でコロイダ
ルシリカ(スノーテックスOUP 日産化学)2%をバ
インダーとして、担持させたものを吸着体51として用
いている。
【0035】吸脱着機構は実施例1と同様であり、金属
複合酸化物では硫化水素を化学吸着し、触媒作用でメチ
ルメルカプタンを二硫化ジメチルに転化する。疎水性の
合成ゼオライトでは、転化した二硫化ジメチルのほかア
ンモニアなどの臭気成分を物理吸着するものであり、化
学吸着においては、実用上交換等のメンテナンスは不用
のものとなるが、物理吸着において吸着された成分にお
いては数日から数十日で吸着容量に達するため再生操作
が必要となる。
【0036】ここで、電極端子間に電圧印可をすれば、
二硫化ジメチルやアンモニアなど、物理吸着した臭気成
分は加熱脱着され、化学吸着された硫化水素はさらに吸
着が強固なものとなるため脱着されないものである。
【0037】以上のトイレ用脱臭機本体を用いて、実施
例1と同様に脱臭性能を調べた。
【0038】トイレを想定し、吸気風量を冷風感のない
0.2m3/minに固定し、除去率測定時には臭気ガ
スとして、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン
それぞれ50ppmの混合臭気を通気し、脱臭装置の流
入側と排出側で通気10分後の濃度を測定しそれぞれの
ワンパス除去率を求めたところ、いずれの臭気ガスもワ
ンパス除去率は99.9%以上であった。
【0039】次に脱着再生性能の評価試験を行った。上
記と同様にアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン
それぞれ50ppmの混合臭気を30分間通気し、その
後第二の吸着体に通電し、第二の吸着体23の中心温度
が250℃となるように制御し、脱臭装置の排出部でア
ンモニアの濃度を測定した。アンモニアの脱着状況を図
6の(a)に示す。また実施例1のものを(b)に示
す。
【0040】図6における(b)より(a)の方が脱着
量が小さく見えるが、どちらも10分で脱着完了と見な
せる。これは本実施例である(a)では、金属酸化物の
担持している吸着体自体が発熱し、実施例1の間接的な
加熱に比べて温度が高くなり、金属酸化物の触媒作用が
強くなるため、(b)よりも検出量は少なくなり、見か
けの脱着量としてはやや小さくなることが示されている
ものである。
【0041】このように、実施例1での2ピースの吸着
体を1ピースとしても同等の吸脱着性能を示しており、
さらにシンプルな構成によりトイレ用脱臭機を構成する
ことが可能となる。
【0042】実施例1及び2では発熱可能な基材を、波
加工を施したエキスパンドメタルと絶縁耐熱性平板とを
互いに巻回しコルゲート状に成型し、エキスパンドメタ
ル両端に電極端子を設けた基材として構成したが、この
構成とすることにより、発熱に要する電気抵抗を確保で
き、また通気抵抗を低く抑えるに加えて、有効な表面積
を大きく確保でき、さらに通気が適度に乱されるため、
吸着材と通気が効果的に接触することが可能となり、通
電により発熱する吸着担体としては良好な基材とするこ
とができるものである。
【0043】(実験例1)次に本発明の請求項4の効果
を示す実験例を示す。
【0044】実施例2で用いた脱臭機本体を用いて脱着
性能の評価試験を行った。上記と同様にアンモニア、硫
化水素、メチルメルカプタンそれぞれ50ppmの混合
臭気を30分間通気し、その後吸着体51に通電し、脱
臭機の排出部でアンモニアの濃度を測定した。また吸着
材51の中心温度が50℃から500℃まで制御しアン
モニア濃度を測定した。アンモニアの脱着状況を図7に
示す。
【0045】図7より、50℃ではほとんど脱着せず、
脱着には100℃以上が必要なことが示される。また、
500℃ではやや脱離時間が短縮されるものの、400
℃とほぼグラフは重なっていることが示され、400℃
以上としても、あまり脱着効率は増大しないことがわか
る。
【0046】また、吸着体51を400℃と500℃一
定の電気炉に入れ1000時間経過後のワンパス除去率
を調べた。400℃ではそれぞれの臭気ガスの除去率9
9.9%を維持していたが、500℃ではアンモニアは
99.9%を維持していたが、硫化水素とメチルメルカ
プタンは99.0%に低下していた。これは、500℃
の高温に長時間さらされることにより、金属酸化物自体
が熱により表面性状が劣化をしていることを示してい
る。
【0047】以上から、吸着体の再生温度について、1
00℃から400℃の範囲とすることにより、吸着材の
熱劣化を招くことなく、また余分なエネルギを加えるこ
となく再生が可能となる。
【0048】(実施例3)次に本発明の別の実施例を図
8を参照しながら示す。
【0049】図8において、21、22、51は図5と
同様である。81は吸着体51の上方に配置された浄化
手段であるが、脱着してきた臭気成分を酸化分解させる
ための触媒体により構成している。吸着体51と同様
に、固有抵抗値の高いFe−Cr−Alの耐熱鋼(NT
K No.4L 日本金属工業)を用いて、高さ5mm
の波加工を施したエキスパンドメタルを作成し、触媒担
持体を構成し、アルミナを主成分とするアンダーコート
層とPt、Pdよりなる触媒層を順に形成し、触媒体を
構成している。エキスパンドメタルの両端に図示してい
ない電極端子を設け、両端子間に通電することにより発
熱し、触媒活性となるものである。
【0050】本実施例の効果を示すために、脱着再生性
能の評価試験を行った。実施例1、2と同様にアンモニ
ア、硫化水素、メチルメルカプタンそれぞれ50ppm
の混合臭気を30分間通気し、その後吸着体51に通電
し、吸着体51の中心温度が400℃となるように制御
し、脱臭装置の排出部でアンモニアの濃度を測定した。
結果を図9に示す。
【0051】図9において、触媒体81にも通電し、触
媒体の中央温度を400℃にコントロールした時を
(a)、触媒体81に通電せずに吸着体51からの受熱
のみとした時を(b)、なおこのときには触媒体81の
中央温度は10分後には、ほぼ400℃に漸近するもの
であった。また触媒体81がないときの結果を(c)で
示す。
【0052】触媒体81に通電したときの(a)ではア
ンモニアは全く検知されず、良好な酸化分解特性が示さ
れた。触媒体81に通電しない(b)では、間接的な加
熱のため(a)に比べて触媒活性となるのに時間がかか
り、再生初期の間にのみやや検知されているが、触媒活
性触媒体81のない(c)と比べると大幅に浄化できて
いることが示される。
【0053】このように、吸着体51の上方に浄化手段
を配置することにより、脱着してきた臭気成分を酸化分
解し、再生時においてもつねに脱臭し、清浄な空間とす
ることができる。
【0054】特に、触媒体の基材を、通電による発熱可
能な金属基材とすることにより、間接的な加熱に比べて
触媒作用を有する温度域まで速やかに昇温することが可
能となり、再生時の脱臭浄化も極めて効果的にできるこ
ととなる。
【0055】なおここでは、触媒体を加熱する加熱手段
として、発熱可能な吸着体51を利用した例と、発熱可
能な金属基材を用いた触媒体の例を示したが、ヒータな
どの加熱手段を別に設けて、吸着体の再生タイミングに
あわせて、触媒活性となるように加熱手段をコントロー
ルしても同等の効果が得られるものである。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、通風
路中において上流側に配置した金属酸化物を担持させた
第一の吸着体の作用により、トイレの代表臭気である硫
化水素を化学吸着し、また常温における金属酸化物の触
媒作用により、メチルメルカプタンを二硫化ジメチルに
転化させる。一方下流側に配置した無機系吸着材の作用
により、アンモニア、二硫化ジメチルを物理吸着し、こ
れらの吸着材の作用により臭気を除去することができ
る。化学吸着においては一般的には再生が困難である
が、吸着サイトが存在すれば濃度に関係なく吸着が促進
されるため、吸着容量は十分に大きく再生の必要性は小
さい。これに反し、物理吸着においては、臭気濃度に依
存して吸着容量も変化するため、実臭気レベルの濃度で
は吸着容量が小さく再生していく必要性がある。ここで
本発明では、再生の必要のある第二の吸着体の基材を通
電より発熱可能な基材としていることにより、迅速な昇
温特性を示し、速やかに脱着再生することとなる。ま
た、基材そのものを発熱体としているため、ヒータ等の
加熱手段を別途設ける必要がなく、コンパクトなトイレ
脱臭機とすることができる。
【0057】請求項2に記載した発明では、通風路中の
吸着体は、金属酸化物及び無機系吸着材を、通電による
発熱可能な基材に担持させた吸着体とすることにより、
同様に硫化水素は化学吸着し、メチルメルカプタンは二
硫化ジメチルに転化した後、物理吸着し、またアンモニ
ア等の臭気成分も物理吸着する。ここで、基材に通電す
ることにより吸着体に物理吸着した臭気成分に関しては
迅速に加熱再生をすることができ、また、吸着体を単一
としていることにより、さらにコンパクトなトイレ用脱
臭機とすることができる。
【0058】請求項3に記載した発明は、発熱可能な基
材は、波板加工を施したエキスパンドメタルと絶縁耐熱
性平板とを互いに巻回しコルゲート状に成型し、エキス
パンドメタル両端に電極端子を設けた基材とすることに
より、発熱に要する電気抵抗を確保でき、また通気抵抗
を低く抑えるに加えて、有効な表面積を大きく確保で
き、さらに通気が適度に乱されるため、吸着材と通気が
効果的に接触することが可能となり、通電により発熱す
る吸着担体としては良好な基材とすることができる。
【0059】請求項4に記載した発明は、通電による吸
着体の加熱温度は100℃から400℃の間とすること
により、吸着材を劣化させることなく、速やかに臭気成
分の脱着再生をすることが可能となる。
【0060】請求項5に記載した発明は、吸着体の略上
方に、脱着ガスを浄化する浄化手段を設けることによ
り、再生時の脱着した臭気成分を浄化してから室内に解
放するため、室内は脱着している間も常に脱臭し、清浄
な空間とすることができる。
【0061】請求項6に記載した発明は、脱着ガスを浄
化する浄化手段は例えばPt、Pdなどを含む触媒体
と、触媒体を活性とするためのヒータなどの加熱手段と
することにより、効率高く脱臭浄化することができる。
【0062】請求項7に記載した発明は、触媒体の基材
は、通電による発熱可能な金属基材とすることにより、
間接的な加熱に比べて触媒作用を有する温度域まで速や
かに昇温することが可能となり、再生時の脱臭浄化も極
めて効果的にできることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるトイレ用脱臭機の構成を
示す構成図
【図2】本発明の実施例1のトイレ用脱臭機本体の構成
を示す構成図
【図3】本発明の実施例1のトイレ用脱臭機に用いる吸
着体の構成を示す構成図
【図4】本発明の実施例1の効果を示す実験特性図
【図5】本発明の実施例2のトイレ用脱臭機本体の構成
を示す構成図
【図6】本発明の実施例2の効果を示す実験特性図
【図7】本発明の実験例1の効果を示す実験特性図
【図8】本発明の実施例3のトイレ用脱臭機本体の構成
を示す構成図
【図9】本発明の実施例3の効果を示す実験特性図
【符号の説明】
4 吸気口 6 トイレ用脱臭機本体 21 吸気手段 23 第一の吸着体 24 第二の吸着体 81 浄化手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 9/16 A61L 9/16 D B01J 20/10 B01J 20/10 C (72)発明者 口野 邦和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 守屋 好文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 竹下 志郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2D038 BB18 BC01 4C080 AA05 AA07 BB02 CC01 CC13 HH05 JJ03 KK08 LL10 MM02 MM03 MM04 MM06 NN01 QQ14 4D012 BA01 BA02 CA09 CB02 CB06 CD05 CE03 CF08 CG01 CG03 CG06 4G066 AA15A AA15B AA20A AA20B AA22A AA22B AA22D AA26A AA26B AA27A AA27B AA61A AA61B AA72C BA07 BA42 CA02 CA24 CA25 CA29 DA03 FA28 GA02 GA32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トイレに接続された吸気口と、前記吸気
    口から吸気手段に接続される通風路と前記通風路中に設
    けたマンガン、銅、コバルトのうち少なくとも一種類を
    含む金属酸化物を担持させた第一の吸着体と、前記第一
    の吸着体の下流側に設けたゼオライト、シリカ、アルミ
    ナのうち少なくとも一種類を含む吸着材と、通電による
    発熱可能な基材に担持させた第二の吸着体を設け、前記
    第二の吸着体の基材に通電することにより前記第二の吸
    着体の加熱再生をするトイレ用脱臭機。
  2. 【請求項2】 トイレに接続された吸気口と、前記吸気
    口から吸気手段に接続される通風路と、前記通風路中の
    吸着体は、マンガン、銅、コバルトの少なくとも一種類
    を含む金属酸化物に加えてゼオライト、シリカ、アルミ
    ナの少なくとも一種類を含む吸着材と、通電による発熱
    可能な基材に担持させた吸着体よりなり、前記基材に通
    電することにより吸着体の加熱再生をするトイレ用脱臭
    機。
  3. 【請求項3】 基材は、波加工を施したエキスパンドメ
    タルと絶縁耐熱性平板とを互いに巻回しコルゲート状に
    成型し、エキスパンドメタル両端に電極端子を設けた基
    材である請求項1または2に記載のトイレ用脱臭機。
  4. 【請求項4】 通電による吸着体の加熱再生温度は10
    0℃から400℃の間である請求項1から3のいずれか
    1項に記載のトイレ用脱臭機。
  5. 【請求項5】 吸着体の略上方には、脱着ガスを浄化す
    る浄化手段を設けた請求項1から4のいずれか1項に記
    載のトイレ用脱臭機。
  6. 【請求項6】 脱着ガスを浄化する浄化手段は触媒体と
    触媒体の加熱手段よりなる請求項5に記載のトイレ用脱
    臭機。
  7. 【請求項7】 触媒体の基材は、通電による発熱可能な
    金属基材とした請求項6に記載のトイレ用脱臭機。
JP2000070016A 2000-03-14 2000-03-14 トイレ用脱臭機 Pending JP2001254421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000070016A JP2001254421A (ja) 2000-03-14 2000-03-14 トイレ用脱臭機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000070016A JP2001254421A (ja) 2000-03-14 2000-03-14 トイレ用脱臭機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001254421A true JP2001254421A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18588807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000070016A Pending JP2001254421A (ja) 2000-03-14 2000-03-14 トイレ用脱臭機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001254421A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011148662A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Tokyo Gas Co Ltd 水蒸気改質器に供給する原燃料の高次脱硫装置及び高次脱硫方法
JP2013192674A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 脱臭装置
JP2013198662A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Mitsubishi Electric Corp 脱臭装置
WO2015012278A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 三菱電機株式会社 脱臭装置
JP2016106699A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 平岡織染株式会社 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011148662A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Tokyo Gas Co Ltd 水蒸気改質器に供給する原燃料の高次脱硫装置及び高次脱硫方法
JP2013192674A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Mitsubishi Electric Corp 脱臭装置
JP2013198662A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Mitsubishi Electric Corp 脱臭装置
WO2015012278A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 三菱電機株式会社 脱臭装置
WO2015011819A1 (ja) * 2013-07-25 2015-01-29 三菱電機株式会社 脱臭装置
CN105451782A (zh) * 2013-07-25 2016-03-30 三菱电机株式会社 除臭装置
JPWO2015012278A1 (ja) * 2013-07-25 2017-03-02 三菱電機株式会社 脱臭装置
CN105451782B (zh) * 2013-07-25 2018-05-15 三菱电机株式会社 除臭装置
JP2016106699A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 平岡織染株式会社 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001254421A (ja) トイレ用脱臭機
JPH0760116A (ja) 脱臭素子及びその脱臭素子を用いた脱臭装置
JPH0368419A (ja) 脱臭装置とそれを用いた空気清浄装置
JP2001227031A (ja) トイレ脱臭機
JP2000217897A (ja) 空気浄化材およびこれを用いた空気浄化装置
JPH0866460A (ja) 脱臭素子
JPH11155937A (ja) 空気清浄装置
JP2001227030A (ja) トイレ用脱臭機
JPH02251226A (ja) 空気清浄器
JP2004024472A (ja) 脱臭装置および脱臭方法
JP4095699B2 (ja) 吸着分解脱臭エレメント
JPH11141906A (ja) 脱臭ユニットおよびその脱臭ユニットを用いた空気調和機
JPH09159198A (ja) 脱臭機能付空気調和機
JP2000015036A (ja) 空気清浄装置
JPH11347335A (ja) 吸着構造体およびこれを用いた脱臭装置
JP3029967B2 (ja) 脱臭装置
JPH0924272A (ja) 自己再生型吸着剤
JP2001070417A (ja) 脱臭装置
JPH02107338A (ja) 汚染ガス分解用触媒体及びその用途
JPH11267457A (ja) 空気清浄装置
JPH08150323A (ja) 脱臭装置
JPH11128648A (ja) 空気清浄装置
JPH0716287A (ja) 脱臭装置
JPH1080621A (ja) 脱臭装置及び脱臭方法
JPH11156138A (ja) 空気清浄装置