JP2001246470A - 高速炭酸ガス溶接方法 - Google Patents
高速炭酸ガス溶接方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K9/00—Arc welding or cutting
- B23K9/10—Other electric circuits therefor; Protective circuits; Remote controls
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- B23K9/1043—Power supply characterised by the electric circuit
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スパッタを抑制し、アンダカットやハンピン
グビードを生じることなく、MIG、MAG溶接のよう
な滑らかなビード溶込み・表面形状を得ることができる
アーク溶接方法を提供する。 【解決手段】 略1.5m/分以上の溶接速度で溶接を
行い、短絡を検出したときに少なくとも500A/ms
ec程度で短絡を開放する制御を有する溶接電源2を用
いて行なう消耗電極による炭酸ガス溶接方法において、
溶接ワイヤ送給速度及び溶接電圧と、溶接ワイヤが溶融
して溶融池に移行する溶滴の体積との関係を表す式と、
ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶接ワイヤが溶融して溶融
池に移行する周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積
に応じた溶接電圧を演算して、得られた溶接条件におけ
る適正な溶滴体積で溶接を行う。
グビードを生じることなく、MIG、MAG溶接のよう
な滑らかなビード溶込み・表面形状を得ることができる
アーク溶接方法を提供する。 【解決手段】 略1.5m/分以上の溶接速度で溶接を
行い、短絡を検出したときに少なくとも500A/ms
ec程度で短絡を開放する制御を有する溶接電源2を用
いて行なう消耗電極による炭酸ガス溶接方法において、
溶接ワイヤ送給速度及び溶接電圧と、溶接ワイヤが溶融
して溶融池に移行する溶滴の体積との関係を表す式と、
ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶接ワイヤが溶融して溶融
池に移行する周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積
に応じた溶接電圧を演算して、得られた溶接条件におけ
る適正な溶滴体積で溶接を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭酸ガスアーク溶
接方法に係り、詳細には、短絡を検出すると少なくとも
500A/msec程度で短絡を開放する制御を有する
電源を用いた略1.5m/分以上の高速溶接時の(埋れ
アーク領域・ハンピング・溶断領域よりも更に電圧を高
くした領域で、短絡をほとんど伴わずに、ほぼ一定で溶
滴移行する)高速炭酸ガスアーク溶接方法に関するもの
である。
接方法に係り、詳細には、短絡を検出すると少なくとも
500A/msec程度で短絡を開放する制御を有する
電源を用いた略1.5m/分以上の高速溶接時の(埋れ
アーク領域・ハンピング・溶断領域よりも更に電圧を高
くした領域で、短絡をほとんど伴わずに、ほぼ一定で溶
滴移行する)高速炭酸ガスアーク溶接方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】炭酸ガス溶接では、シールドガスがCO
2であり、プラズマの電位傾度が大きいため、アークは
なるべく最短距離の点から発生しようとして溶滴下部付
近にアーク点が集中する。その結果、アーク柱の電流密
度は高くなり、アークは引き締まった細い形になる。ア
ーク点の集中により、溶滴の離脱を阻害する方向にアー
ク力が働き、溶滴はワイヤ上方に押し戻されるような現
象となるため、比較的低電流域では溶滴は短絡移行し、
電流を増加させても不活性ガスアーク溶接のようにスプ
レー移行にはならず、溶滴が極めて大きくなり、短絡移
行とグロビュラ移行とが混在するだけであるため、アー
クの安定性を損ない、スパッタが多発することになる。
溶接速度を1m/分位から速度を上げて溶接を行う高速
炭酸ガス溶接では、高速・大電流溶接となり、アークそ
のものの電磁力に起因する電磁圧力の作用が無視できな
くなり、その影響がビード形成にも反映され、溶融池表
面がその作用を受けて窪み、溶融池底部または周辺部が
霞出するガウジング頭域が形成される。更に、アーク圧
力の作用が強くなると、即ち大電流になると、ガウジン
グ領域が広がり、ついにはその露出部によって十分に埋
めつくされないまま凝固が進行し、アンダカツトやハン
ピングビードが生じるという問題があった。そのような
高速溶接での問題点を解決するために、本来の溶接電圧
よりも低くし、アーク長を短くした埋れアーク方式を採
用することで大粒スパッタの発生を抑えるとともに、ア
ンダカットやハンピングビードを抑える効果があると一
般的には言われている。
2であり、プラズマの電位傾度が大きいため、アークは
なるべく最短距離の点から発生しようとして溶滴下部付
近にアーク点が集中する。その結果、アーク柱の電流密
度は高くなり、アークは引き締まった細い形になる。ア
ーク点の集中により、溶滴の離脱を阻害する方向にアー
ク力が働き、溶滴はワイヤ上方に押し戻されるような現
象となるため、比較的低電流域では溶滴は短絡移行し、
電流を増加させても不活性ガスアーク溶接のようにスプ
レー移行にはならず、溶滴が極めて大きくなり、短絡移
行とグロビュラ移行とが混在するだけであるため、アー
クの安定性を損ない、スパッタが多発することになる。
溶接速度を1m/分位から速度を上げて溶接を行う高速
炭酸ガス溶接では、高速・大電流溶接となり、アークそ
のものの電磁力に起因する電磁圧力の作用が無視できな
くなり、その影響がビード形成にも反映され、溶融池表
面がその作用を受けて窪み、溶融池底部または周辺部が
霞出するガウジング頭域が形成される。更に、アーク圧
力の作用が強くなると、即ち大電流になると、ガウジン
グ領域が広がり、ついにはその露出部によって十分に埋
めつくされないまま凝固が進行し、アンダカツトやハン
ピングビードが生じるという問題があった。そのような
高速溶接での問題点を解決するために、本来の溶接電圧
よりも低くし、アーク長を短くした埋れアーク方式を採
用することで大粒スパッタの発生を抑えるとともに、ア
ンダカットやハンピングビードを抑える効果があると一
般的には言われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
技術では、略1.5m/分以上の高速炭酸ガス溶接で
は、アーク長を短くした埋れアーク方式を採用しても大
粒スパッタの発生をある程度は抑えることができるが、
反面母材表面より内部にアーク熱源が埋れ込むため、深
溶込みとなる。また、溶接速度が速く、溶接電流が大き
いため、前述したガウジング領域が広がり、溶融池周辺
部での凝固が進行し、アンダカットやハンピングビード
が生じたり、図8に示すように溶接継手部の溶込み形状
は溶込み深部は細く、深く、ビード表面部は広がって凸
ビードであり、その間にクビレが生じた形状(キノコの
ような形状)となり、MAG溶接のような滑らかなビー
ド溶込み・表面形状が得られず、継手部の切欠靭性を著
しく劣化させるような溶接品質に関する問題を抱えてい
た。そこで、本発明は、上記した課題を解決し、略1.
5m/分以上の高速炭酸ガス溶接で、アーク長を短くし
た埋れアーク方式を採用せず、オープンアーク方式を採
用し適正な溶滴体積で溶滴移行させることでスパッタを
抑制し、アンダカットやハンピングビードを生じること
なく、MIG、MAG溶接のような滑らかなビード溶込
み・表面形状を得ることができるアーク溶接方法を提供
することを目的とする。
技術では、略1.5m/分以上の高速炭酸ガス溶接で
は、アーク長を短くした埋れアーク方式を採用しても大
粒スパッタの発生をある程度は抑えることができるが、
反面母材表面より内部にアーク熱源が埋れ込むため、深
溶込みとなる。また、溶接速度が速く、溶接電流が大き
いため、前述したガウジング領域が広がり、溶融池周辺
部での凝固が進行し、アンダカットやハンピングビード
が生じたり、図8に示すように溶接継手部の溶込み形状
は溶込み深部は細く、深く、ビード表面部は広がって凸
ビードであり、その間にクビレが生じた形状(キノコの
ような形状)となり、MAG溶接のような滑らかなビー
ド溶込み・表面形状が得られず、継手部の切欠靭性を著
しく劣化させるような溶接品質に関する問題を抱えてい
た。そこで、本発明は、上記した課題を解決し、略1.
5m/分以上の高速炭酸ガス溶接で、アーク長を短くし
た埋れアーク方式を採用せず、オープンアーク方式を採
用し適正な溶滴体積で溶滴移行させることでスパッタを
抑制し、アンダカットやハンピングビードを生じること
なく、MIG、MAG溶接のような滑らかなビード溶込
み・表面形状を得ることができるアーク溶接方法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明の請求項1は、略1.5m/分以上の溶接速
度で溶接を行い、短絡を検出したときに少なくとも50
0A/msec程度で短絡を開放する制御を有する溶接
電源を用いて行なう消耗電極による炭酸ガス溶接方法に
おいて、溶接ワイヤ送給速度及び溶接電圧と、溶接ワイ
ヤが溶融して溶融池に移行する溶滴の体積との関係を表
す式と、ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶接ワイヤが溶融
して溶融池に移行する周期との関係を表す式にて適正な
溶滴体積に応じた溶接電圧を演算して、得られた溶接条
件における適正な溶滴体積で溶接を行うことを特徴とす
るものである。本発明の請求項2は、ワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速
度、溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正
な溶滴体積に応じた溶接電圧を演算する際、溶接ワイヤ
直径1.2mmを使用し、溶滴体積は3.0mm3〜
4.5mm3の範囲、溶滴移行周期は9msec〜12
msecの範囲とすることを特徴とする請求項1記載の
ものである。本発明の請求項3は、ワイヤ送給速度、溶
接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧(Vw)を演算する際、溶接ワ
イヤ直径1.2mmを使用し、溶滴体積(W)が3.0
mm3〜4.5mm3の範囲であり、溶滴移行周期(T
d)が9msec〜15msecの範囲であり、溶接速
度が略2.0〜2.5m/分であり、溶接ワイヤ送給速
度(Vf)が15m/分〜20m/分の範囲である時、 W =(α1*Vf+α2)*Vw+α3*Vf+α4 Td=(α5*Vf+α6)*Vw+α7*Vf+α8 (α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8は
定数)の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請
求項1記載のものである。
め、本発明の請求項1は、略1.5m/分以上の溶接速
度で溶接を行い、短絡を検出したときに少なくとも50
0A/msec程度で短絡を開放する制御を有する溶接
電源を用いて行なう消耗電極による炭酸ガス溶接方法に
おいて、溶接ワイヤ送給速度及び溶接電圧と、溶接ワイ
ヤが溶融して溶融池に移行する溶滴の体積との関係を表
す式と、ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶接ワイヤが溶融
して溶融池に移行する周期との関係を表す式にて適正な
溶滴体積に応じた溶接電圧を演算して、得られた溶接条
件における適正な溶滴体積で溶接を行うことを特徴とす
るものである。本発明の請求項2は、ワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速
度、溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正
な溶滴体積に応じた溶接電圧を演算する際、溶接ワイヤ
直径1.2mmを使用し、溶滴体積は3.0mm3〜
4.5mm3の範囲、溶滴移行周期は9msec〜12
msecの範囲とすることを特徴とする請求項1記載の
ものである。本発明の請求項3は、ワイヤ送給速度、溶
接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧(Vw)を演算する際、溶接ワ
イヤ直径1.2mmを使用し、溶滴体積(W)が3.0
mm3〜4.5mm3の範囲であり、溶滴移行周期(T
d)が9msec〜15msecの範囲であり、溶接速
度が略2.0〜2.5m/分であり、溶接ワイヤ送給速
度(Vf)が15m/分〜20m/分の範囲である時、 W =(α1*Vf+α2)*Vw+α3*Vf+α4 Td=(α5*Vf+α6)*Vw+α7*Vf+α8 (α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8は
定数)の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請
求項1記載のものである。
【0005】本発明の請求項4は、ワイヤ送給速度、溶
接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧を演算する際、アークが溶融池
内部で発生する埋れアーク領域と、母材が破れたり溶接
が安定しない領域とを予め実験にて求めておくことを特
徴とする請求項1記載のものである。本発明の請求項5
は、溶接ワイヤ直径1.2mmを使用し、溶接速度が略
2.5m/分であり、溶接ワイヤ送給速度(Vf)が1
8m/分〜20m/分の範囲であり、溶滴体積(W)が
3.0mm3〜4.5mm3の範囲であり、溶滴移行周
期(Td)を9msec〜12msecの範囲であ.
り、溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力として、溶滴
の体積がほぼ一定になるように溶接電圧(Vw)を演算
する際、 W =(−0.0243*Vf+0.4029)*Vw+1.1548*V
f−15.885 Td=(−0.0591*Vf+0.9634)*Vw+2.3245*V
f−27.329 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載のものである。本発明の請求項6は、溶接ワイヤ直
径1.2mmを使用し、溶接速度が略2m/分であり、
溶接ワイヤ送給速度(Vf)が15m/分〜17m/分
の範囲であり、溶滴体積(W)が3.0mm3〜4.5
mm3の範囲であり、溶滴移行周期(Td)を10ms
ec〜15msecの範囲であり、溶接ワイヤ送給速度
と溶接速度を入力として、溶滴の体積がほぼ一定になる
ように溶接電圧(Vw)を演算する際、 W =(−0.0326*Vf+0.48)*Vw+1.1273*Vf
−12.698 Td=(−0.1*Vf+1.4661)*Vw+2.646*Vf−
24.736 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載のものである。本発明の請求項7は、ロボット制御
装置を含めた溶接装置で溶接を行うことを特徴とする請
求項1から6のいずれかの項に記載のものである。
接電圧、溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、
溶接電圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧を演算する際、アークが溶融池
内部で発生する埋れアーク領域と、母材が破れたり溶接
が安定しない領域とを予め実験にて求めておくことを特
徴とする請求項1記載のものである。本発明の請求項5
は、溶接ワイヤ直径1.2mmを使用し、溶接速度が略
2.5m/分であり、溶接ワイヤ送給速度(Vf)が1
8m/分〜20m/分の範囲であり、溶滴体積(W)が
3.0mm3〜4.5mm3の範囲であり、溶滴移行周
期(Td)を9msec〜12msecの範囲であ.
り、溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力として、溶滴
の体積がほぼ一定になるように溶接電圧(Vw)を演算
する際、 W =(−0.0243*Vf+0.4029)*Vw+1.1548*V
f−15.885 Td=(−0.0591*Vf+0.9634)*Vw+2.3245*V
f−27.329 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載のものである。本発明の請求項6は、溶接ワイヤ直
径1.2mmを使用し、溶接速度が略2m/分であり、
溶接ワイヤ送給速度(Vf)が15m/分〜17m/分
の範囲であり、溶滴体積(W)が3.0mm3〜4.5
mm3の範囲であり、溶滴移行周期(Td)を10ms
ec〜15msecの範囲であり、溶接ワイヤ送給速度
と溶接速度を入力として、溶滴の体積がほぼ一定になる
ように溶接電圧(Vw)を演算する際、 W =(−0.0326*Vf+0.48)*Vw+1.1273*Vf
−12.698 Td=(−0.1*Vf+1.4661)*Vw+2.646*Vf−
24.736 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載のものである。本発明の請求項7は、ロボット制御
装置を含めた溶接装置で溶接を行うことを特徴とする請
求項1から6のいずれかの項に記載のものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す第1実施例に基づいて説明する。図4は、本発
明での溶接速度2.5m/分における溶接ワイヤ送給速
度と溶接電圧で表わした高速炭酸ガス溶接領域である。
図2は、本発明にかかる溶接速度2.5m/分における
溶接電圧と溶滴体積の関係を示す図である。図3は、本
発明にかかる溶接速度2.5m/分における溶接電圧と
溶滴移行周期の関係を示す図である。図4は、溶接速度
2.5m/分における本発明の溶接領域と埋れアーク領
域とハンピング領域と破れ領域を示す図である。図5
は、本発明の方法を実施する溶接装置であり、1は溶接
条件設定器、2は短絡を検出すると少なくとも500A
/msec程度で短絡を開放する制御を有する電源、3
は溶接ワイヤ送給装置、4は溶接電圧演算器で適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧を演算する。
面に示す第1実施例に基づいて説明する。図4は、本発
明での溶接速度2.5m/分における溶接ワイヤ送給速
度と溶接電圧で表わした高速炭酸ガス溶接領域である。
図2は、本発明にかかる溶接速度2.5m/分における
溶接電圧と溶滴体積の関係を示す図である。図3は、本
発明にかかる溶接速度2.5m/分における溶接電圧と
溶滴移行周期の関係を示す図である。図4は、溶接速度
2.5m/分における本発明の溶接領域と埋れアーク領
域とハンピング領域と破れ領域を示す図である。図5
は、本発明の方法を実施する溶接装置であり、1は溶接
条件設定器、2は短絡を検出すると少なくとも500A
/msec程度で短絡を開放する制御を有する電源、3
は溶接ワイヤ送給装置、4は溶接電圧演算器で適正な溶
滴体積に応じた溶接電圧を演算する。
【0007】まず、本発明にかかる溶滴移行について説
明する。図2に見られるように溶接ワイヤ先端から離脱
し母材に移行する溶滴体積はワイヤ送給速度にかかわら
ずある範囲に特定されると判断できる。また、図3に見
られるように溶滴移行周期についてもある範囲に特定さ
れると判断できる。図6は本発明溶接における溶接電
流、溶接電圧の波形(図7は拡大図)であるが、溶滴離
脱時間が長い短絡はほとんど発生していないと判断でき
る。つまり、溶接ワイヤの先端に形成された溶滴は母材
とほとんど短絡することなく、図7に見られるようにほ
ぼ一定周期で移行しており、安定した溶接が行われてい
ることを意味する。以下、実際に溶接を行う場合につい
て説明する。所望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワ
イヤ送給速度を選択し、溶接電圧演算器4により適正な
溶滴体積に応じた溶接電圧を演算する。溶接条件設定器
1に溶接ワイヤ送給速度、溶接速度、演算にて求めた溶
接電圧を設定し、溶接を開始する。シールドガスとして
炭酸ガスを使用する。設定された溶接ワイヤ送給速度に
従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤを母材へ送
り、設定された溶接電圧に従って溶接電源2は溶接ワイ
ヤと母材の間にアークを発生させ、設定された溶接速度
に従って図示しない溶接トーチ移動装置は溶接トーチを
移動させ、溶接が行われる。溶滴は、ワイヤ送給速度と
溶接電圧に対応した適正な体積まで成長すると(適正な
周期が経過すると)溶滴に作用する電磁ピンチ力を主な
要因として離脱し、溶融池へ移行する。このように溶滴
生成と離脱を適正な周期で繰り返すことにより、安定し
た溶接となる。また、アーク形態はオープンアークでワ
イヤ先端の溶融位置は母材表面上にあリアークは広がっ
ているため溶込み幅は広くなり、また母材への入熱が拡
散して溶込みは浅くなる。これより、溶接速度が略1.
5m/分以上の溶接においても、本発明の溶接方法を用
いれば、溶滴移行が安定するためスパッタを抑制でき、
アンダカツトやハンピングビードを生じることなく、か
つ溶込み幅が広く溶込みが浅いMIG、MAG溶接のよ
うな滑らかなビード溶込み・表面形状を得ることができ
る。溶接速度2.5m/分における従来のビード溶込み
形状を図8に、本発明によるビード溶込み形状を図9に
示す。
明する。図2に見られるように溶接ワイヤ先端から離脱
し母材に移行する溶滴体積はワイヤ送給速度にかかわら
ずある範囲に特定されると判断できる。また、図3に見
られるように溶滴移行周期についてもある範囲に特定さ
れると判断できる。図6は本発明溶接における溶接電
流、溶接電圧の波形(図7は拡大図)であるが、溶滴離
脱時間が長い短絡はほとんど発生していないと判断でき
る。つまり、溶接ワイヤの先端に形成された溶滴は母材
とほとんど短絡することなく、図7に見られるようにほ
ぼ一定周期で移行しており、安定した溶接が行われてい
ることを意味する。以下、実際に溶接を行う場合につい
て説明する。所望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワ
イヤ送給速度を選択し、溶接電圧演算器4により適正な
溶滴体積に応じた溶接電圧を演算する。溶接条件設定器
1に溶接ワイヤ送給速度、溶接速度、演算にて求めた溶
接電圧を設定し、溶接を開始する。シールドガスとして
炭酸ガスを使用する。設定された溶接ワイヤ送給速度に
従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤを母材へ送
り、設定された溶接電圧に従って溶接電源2は溶接ワイ
ヤと母材の間にアークを発生させ、設定された溶接速度
に従って図示しない溶接トーチ移動装置は溶接トーチを
移動させ、溶接が行われる。溶滴は、ワイヤ送給速度と
溶接電圧に対応した適正な体積まで成長すると(適正な
周期が経過すると)溶滴に作用する電磁ピンチ力を主な
要因として離脱し、溶融池へ移行する。このように溶滴
生成と離脱を適正な周期で繰り返すことにより、安定し
た溶接となる。また、アーク形態はオープンアークでワ
イヤ先端の溶融位置は母材表面上にあリアークは広がっ
ているため溶込み幅は広くなり、また母材への入熱が拡
散して溶込みは浅くなる。これより、溶接速度が略1.
5m/分以上の溶接においても、本発明の溶接方法を用
いれば、溶滴移行が安定するためスパッタを抑制でき、
アンダカツトやハンピングビードを生じることなく、か
つ溶込み幅が広く溶込みが浅いMIG、MAG溶接のよ
うな滑らかなビード溶込み・表面形状を得ることができ
る。溶接速度2.5m/分における従来のビード溶込み
形状を図8に、本発明によるビード溶込み形状を図9に
示す。
【0008】次に、第2実施例について説明する。第1
実施例において、溶接ワイヤは溶接ワイヤ径が1.2m
mのものを使用し、適正な溶滴体積の値を3.0mm3
〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期は9msec〜1
2msecの範囲とし、ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶
滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電圧、
溶滴移行周期との関係を表す式にて溶接電圧を演算し、
溶接を行う。第3実施例について説明する。第1実施例
において、溶接速度を2.5m/分、溶接ワイヤ送給速
度を15〜20m/分の範囲、溶滴体積を3.0mm3
〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期を9msec〜1
5msecの範囲とすると、溶滴体積をw(mm3)、
溶滴移行周期をTd(msec)、溶接ワイヤ送給速度
をvf(m/min)、溶接電圧をVw(V)と表す
と、溶滴体積、溶滴移行周期は、図2および図3から w=(α1*vf+α2)*V+(α3*vf+α4)・・・・・・・・(1) Td=(α5*vf+α6)*V+(α7*vf+α8)・・・・・・・・(2) (α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8は
定数である)となる。(1)式と(2)式を使って、適
正な溶滴体積に応じた溶接電圧を演算し、溶接を行う。
第4実施例について説明する。第1実施例において、ま
ず、アークが溶融池内部で発生する埋もれアーク領域
と、母材が破れたり溶接が安定しない領域とを予め実験
にて求めておく。図4は、溶接速度2.5m/分におけ
る前述の領域を図にしたものである。所望の溶接を行う
ための溶接速度、溶接ワイヤ送給速度を前述した領域に
かからないように選択し、ワイヤ送給速度、溶接電圧、
溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電
圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積
に応じた溶接電圧を演算し、溶接を行う。
実施例において、溶接ワイヤは溶接ワイヤ径が1.2m
mのものを使用し、適正な溶滴体積の値を3.0mm3
〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期は9msec〜1
2msecの範囲とし、ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶
滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電圧、
溶滴移行周期との関係を表す式にて溶接電圧を演算し、
溶接を行う。第3実施例について説明する。第1実施例
において、溶接速度を2.5m/分、溶接ワイヤ送給速
度を15〜20m/分の範囲、溶滴体積を3.0mm3
〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期を9msec〜1
5msecの範囲とすると、溶滴体積をw(mm3)、
溶滴移行周期をTd(msec)、溶接ワイヤ送給速度
をvf(m/min)、溶接電圧をVw(V)と表す
と、溶滴体積、溶滴移行周期は、図2および図3から w=(α1*vf+α2)*V+(α3*vf+α4)・・・・・・・・(1) Td=(α5*vf+α6)*V+(α7*vf+α8)・・・・・・・・(2) (α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8は
定数である)となる。(1)式と(2)式を使って、適
正な溶滴体積に応じた溶接電圧を演算し、溶接を行う。
第4実施例について説明する。第1実施例において、ま
ず、アークが溶融池内部で発生する埋もれアーク領域
と、母材が破れたり溶接が安定しない領域とを予め実験
にて求めておく。図4は、溶接速度2.5m/分におけ
る前述の領域を図にしたものである。所望の溶接を行う
ための溶接速度、溶接ワイヤ送給速度を前述した領域に
かからないように選択し、ワイヤ送給速度、溶接電圧、
溶滴体積との関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電
圧、溶滴移行周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積
に応じた溶接電圧を演算し、溶接を行う。
【0009】第5実施例について説明する。まず、本実
施例にかかる溶滴移行について説明する。図3に見られ
るように溶滴が溶接ワイヤ先端から離脱し母材に移行す
る周期(以降、溶滴移行周期という)がほぼ一定となっ
ている。また、図2に見られるように溶接ワイヤ先端か
ら離脱し母材に移行する溶滴の体積(以降、溶滴体積と
いう)はほぼ一定となっている。図6は本発明溶接にお
ける溶接電流と溶接電圧の波形だが、短絡はほとんど発
生していない。つまり、溶接ワイヤの先端に形成された
溶滴は母材と短絡することなく、図7に見られるように
ほぼ一定周期で移行しており、安定した溶接が行われて
いることを意味する。溶滴体積をw(mm3)、溶滴移
行周期をTd(msec)、溶接ワイヤ送給速度をvf
(m/min)、溶接電圧をVw(V)とすると、溶滴
体積、溶滴移行周期は w =(a*vf+b)*Vw+(c*vf+d)・・・・・・(3) Td=(e*vf+f)*Vw+(g*vf+h)・・・・・・(4) と表せる。a,b,c,d,e,f,g,hは定数であ
る。以下、実際に溶接を行う場合について説明する。所
望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワイヤ送給速度を
選択し、(3)式により溶接電圧を演算する。この際、
溶滴の体積はほぼ一定となるようにしておく。溶接条件
設定器1に溶接ワイヤ送給速度、溶接速度、演算にて求
めた溶接電圧を設定し、溶接を開始する。シールドガス
として炭酸ガスを使用する。設定された溶接ワイヤ送給
速度に従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤを母材
へ送り、設定された溶接電圧に従って溶接電源2は溶接
ワイヤと母材の間にアークを発生させ、設定された溶接
速度に従って図示しない溶接トーチ移動装置は溶接トー
チを移動させ、所望の溶接が行われる。
施例にかかる溶滴移行について説明する。図3に見られ
るように溶滴が溶接ワイヤ先端から離脱し母材に移行す
る周期(以降、溶滴移行周期という)がほぼ一定となっ
ている。また、図2に見られるように溶接ワイヤ先端か
ら離脱し母材に移行する溶滴の体積(以降、溶滴体積と
いう)はほぼ一定となっている。図6は本発明溶接にお
ける溶接電流と溶接電圧の波形だが、短絡はほとんど発
生していない。つまり、溶接ワイヤの先端に形成された
溶滴は母材と短絡することなく、図7に見られるように
ほぼ一定周期で移行しており、安定した溶接が行われて
いることを意味する。溶滴体積をw(mm3)、溶滴移
行周期をTd(msec)、溶接ワイヤ送給速度をvf
(m/min)、溶接電圧をVw(V)とすると、溶滴
体積、溶滴移行周期は w =(a*vf+b)*Vw+(c*vf+d)・・・・・・(3) Td=(e*vf+f)*Vw+(g*vf+h)・・・・・・(4) と表せる。a,b,c,d,e,f,g,hは定数であ
る。以下、実際に溶接を行う場合について説明する。所
望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワイヤ送給速度を
選択し、(3)式により溶接電圧を演算する。この際、
溶滴の体積はほぼ一定となるようにしておく。溶接条件
設定器1に溶接ワイヤ送給速度、溶接速度、演算にて求
めた溶接電圧を設定し、溶接を開始する。シールドガス
として炭酸ガスを使用する。設定された溶接ワイヤ送給
速度に従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワイヤを母材
へ送り、設定された溶接電圧に従って溶接電源2は溶接
ワイヤと母材の間にアークを発生させ、設定された溶接
速度に従って図示しない溶接トーチ移動装置は溶接トー
チを移動させ、所望の溶接が行われる。
【0010】第6実施例について説明する。第6実施例
において、溶接ワイヤは溶接ワイヤ径が1.2mmのも
のを使用し、溶滴体積は3.0mm3〜4.5mm3と
ほぼ一定になるようにして、(3)式により溶接電圧を
演算し、溶接を行う。第7実施例について説明する。第
6実施例において、溶接速度を2.5m/分、溶接ワイ
ヤ送給速度を18〜20m/分の範囲、溶滴体積を3.
0mm3〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期を9ms
ec〜15msecの範囲とすると、(3)(4)式は w =(−0.0243*vf+0.4029)*V+(1.1548*vf−15.885)・・・(5) Td=(−0.0591*vf+0.9634)*V+(2.3245*vf−27.329)・・・(6) となる。この(5)(6)式を使って、所望の溶接を行
うための溶接電圧を演算し、溶接を行う。第8実施例に
ついて説明する。第5実施例において、溶接速度を2.
0m/分、溶接ワイヤ送給速度を15〜17m/分の範
囲、溶滴体積を3.0mm3〜4.5mm3の範囲、溶
滴移行周期を10msec〜15msecの範囲とする
と、(3)(4)式は w =(−0.0326*vf+0.48)*V+(1.1273*vf−12.698)・・・(7) Td=(-0.1*vf+1.4661)*V+(2.646*vf−24.736)・・・(8) となる。この(7)(8)式を使って、所望の溶接を行
うための溶接電圧を演算し、溶接を行う。第9実施例に
ついて説明する。図10に第9実施例にかかる溶接装置
を示す。所望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワイヤ
送給速度を選択し、溶接電圧演算器4により適正な溶滴
体積に応じた溶接電圧を演算する。溶接条件設定器1に
溶接ワイヤ送給速度、演算にて求めた溶接電圧、ロボッ
ト制御装置5に溶接速度を設定し、溶接を開始する。シ
ールドガスとして炭酸ガスを使用する。設定された溶接
ワイヤ送給速度に従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワ
イヤを母材へ送り、設定された溶接電圧に従って溶接電
源2は溶接ワイヤと母材の間にアークを発生させ、設定
された溶接速度に従ってロボット制御装置5により制御
されるロボット6は把持した溶接トーチを移動させ、所
望の溶接が行われる。
において、溶接ワイヤは溶接ワイヤ径が1.2mmのも
のを使用し、溶滴体積は3.0mm3〜4.5mm3と
ほぼ一定になるようにして、(3)式により溶接電圧を
演算し、溶接を行う。第7実施例について説明する。第
6実施例において、溶接速度を2.5m/分、溶接ワイ
ヤ送給速度を18〜20m/分の範囲、溶滴体積を3.
0mm3〜4.5mm3の範囲、溶滴移行周期を9ms
ec〜15msecの範囲とすると、(3)(4)式は w =(−0.0243*vf+0.4029)*V+(1.1548*vf−15.885)・・・(5) Td=(−0.0591*vf+0.9634)*V+(2.3245*vf−27.329)・・・(6) となる。この(5)(6)式を使って、所望の溶接を行
うための溶接電圧を演算し、溶接を行う。第8実施例に
ついて説明する。第5実施例において、溶接速度を2.
0m/分、溶接ワイヤ送給速度を15〜17m/分の範
囲、溶滴体積を3.0mm3〜4.5mm3の範囲、溶
滴移行周期を10msec〜15msecの範囲とする
と、(3)(4)式は w =(−0.0326*vf+0.48)*V+(1.1273*vf−12.698)・・・(7) Td=(-0.1*vf+1.4661)*V+(2.646*vf−24.736)・・・(8) となる。この(7)(8)式を使って、所望の溶接を行
うための溶接電圧を演算し、溶接を行う。第9実施例に
ついて説明する。図10に第9実施例にかかる溶接装置
を示す。所望の溶接を行うための溶接速度、溶接ワイヤ
送給速度を選択し、溶接電圧演算器4により適正な溶滴
体積に応じた溶接電圧を演算する。溶接条件設定器1に
溶接ワイヤ送給速度、演算にて求めた溶接電圧、ロボッ
ト制御装置5に溶接速度を設定し、溶接を開始する。シ
ールドガスとして炭酸ガスを使用する。設定された溶接
ワイヤ送給速度に従って溶接ワイヤ送給装置3は溶接ワ
イヤを母材へ送り、設定された溶接電圧に従って溶接電
源2は溶接ワイヤと母材の間にアークを発生させ、設定
された溶接速度に従ってロボット制御装置5により制御
されるロボット6は把持した溶接トーチを移動させ、所
望の溶接が行われる。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、下
記の効果を奏する。 (1)高速度CO2溶接において、短絡を検出すると少
なくとも500A/msec程度で短絡を開放する制御
を有する溶接電源を用いて、適正な溶滴体積に応じた溶
接電圧を用いて溶接を行うため、MIG、MAG溶接並
みの滑らかなビード溶込み・表面形状が得られ、また溶
接中に発生し、飛散するスパッタが極端に減少する。 (2)溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力として溶滴
の体積がほぼ一定になるような溶接電圧で用いて溶接を
行うため、短絡を伴わない溶接が実現できる。
記の効果を奏する。 (1)高速度CO2溶接において、短絡を検出すると少
なくとも500A/msec程度で短絡を開放する制御
を有する溶接電源を用いて、適正な溶滴体積に応じた溶
接電圧を用いて溶接を行うため、MIG、MAG溶接並
みの滑らかなビード溶込み・表面形状が得られ、また溶
接中に発生し、飛散するスパッタが極端に減少する。 (2)溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力として溶滴
の体積がほぼ一定になるような溶接電圧で用いて溶接を
行うため、短絡を伴わない溶接が実現できる。
【図1】 本発明の溶接速度2.5m/分における溶接
安定領域を示すグラフである。
安定領域を示すグラフである。
【図2】 本発明の溶接速度2.5m/分における溶接
電圧と溶滴体積の関係を示すグラフである。
電圧と溶滴体積の関係を示すグラフである。
【図3】 本発明の溶接速度2.5m/分における溶接
電圧と溶滴移行周期の関係を示すグラフである。
電圧と溶滴移行周期の関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の溶接速度2.5m/分における埋れ
アーク領域、ハンピング領域、破れ領域を示すグラフで
ある。
アーク領域、ハンピング領域、破れ領域を示すグラフで
ある。
【図5】 本発明における溶接装置の構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図6】 本発明による溶接電流波形と溶接電圧波形図
である。
である。
【図7】 本発明による溶接電流波形と溶接電圧波形
(拡大図)図である。
(拡大図)図である。
【図8】 従来の溶接速度2.5m/分におけるビード
溶込み形状の説明図である。
溶込み形状の説明図である。
【図9】 本発明の溶接速度2.5m/分におけるビー
ド溶込み形状の説明図である。
ド溶込み形状の説明図である。
【図10】 本発明におけるロボット制御装置を含んだ
溶接装置の構成を示すブロック図である。
溶接装置の構成を示すブロック図である。
1:溶接条件設定器、2:溶接電源、3:溶接ワイヤ送
給装置、4:溶接電圧演算器、5:ロボット制御装置、
6:ロボット
給装置、4:溶接電圧演算器、5:ロボット制御装置、
6:ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 春樹 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 (72)発明者 半田 博幸 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 (72)発明者 平山 卓秀 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB09 DD04 EA01 EA03 EA04 4E082 AA03 EA06 EA11 EA20 EB11 EE05 EF02
Claims (7)
- 【請求項1】 略1.5m/分以上の溶接速度で溶接を
行い、短絡を検出したときに少なくとも500A/ms
ec程度で短絡を開放する制御を有する溶接電源を用い
て行なう消耗電極による炭酸ガス溶接方法において、 溶接ワイヤ送給速度及び溶接電圧と、溶接ワイヤが溶融
して溶融池に移行する溶滴の体積との関係を表す式と、
ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶接ワイヤが溶融して溶融
池に移行する周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積
に応じた溶接電圧を演算して、得られた溶接条件におけ
る適正な溶滴体積で溶接を行うことを特徴とする高速炭
酸ガス溶接方法。 - 【請求項2】 ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴体積と
の関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴移行
周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積に応じた溶接
電圧を演算する際、溶接ワイヤ直径1.2mmを使用
し、溶滴体積は3.0mm3〜4.5mm3の範囲、溶
滴移行周期は9msec〜12msecの範囲とするこ
とを特徴とする請求項1記載の高速炭酸ガス溶接方法。 - 【請求項3】 ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴体積と
の関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴移行
周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積に応じた溶接
電圧(Vw)を演算する際、溶接ワイヤ直径1.2mm
を使用し、溶滴体積(W)が3.0mm3〜4.5mm
3の範囲であり、溶滴移行周期(Td)が9msec〜
15msecの範囲であり、溶接速度が略2.0〜2.
5m/分であり、溶接ワイヤ送給速度(Vf)が15m
/分〜20m/分の範囲である時、 W =(α1*Vf+α2)*Vw+α3*Vf+α4 Td=(α5*Vf+α6)*Vw+α7*Vf+α8 (α1、α2、α3、α4、α5、α6、α7、α8は
定数)の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請
求項1記載の高速炭酸ガス溶接方法。 - 【請求項4】 ワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴体積と
の関係を表す式とワイヤ送給速度、溶接電圧、溶滴移行
周期との関係を表す式にて適正な溶滴体積に応じた溶接
電圧を演算する際、アークが溶融池内部で発生する埋れ
アーク領域と、母材が破れたり溶接が安定しない領域と
を予め実験にて求めておくことを特徴とする請求項1記
載の高速炭酸ガス溶接方法。 - 【請求項5】 溶接ワイヤ直径1.2mmを使用し、溶
接速度が略2.5m/分であり、溶接ワイヤ送給速度
(Vf)が18m/分〜20m/分の範囲であり、溶滴
体積(W)が3.0mm3〜4.5mm3の範囲であ
り、溶滴移行周期(Td)を9msec〜12msec
の範囲であ.り、溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力
として、溶滴の体積がほぼ一定になるように溶接電圧
(Vw)を演算する際、 W =(−0.0243*Vf+0.4029)*Vw+1.1548*V
f−15.885 Td=(−0.0591*Vf+0.9634)*Vw+2.3245*V
f−27.329 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載の高速炭酸ガス溶接方法。 - 【請求項6】 溶接ワイヤ直径1.2mmを使用し、溶
接速度が略2m/分であり、溶接ワイヤ送給速度(V
f)が15m/分〜17m/分の範囲であり、溶滴体積
(W)が3.0mm3〜4.5mm3の範囲であり、溶
滴移行周期(Td)を10msec〜15msecの範
囲であり、溶接ワイヤ送給速度と溶接速度を入力とし
て、溶滴の体積がほぼ一定になるように溶接電圧(V
w)を演算する際、 W =(−0.0326*Vf+0.48)*Vw+1.1273*Vf
−12.698 Td=(−0.1*Vf+1.4661)*Vw+2.646*Vf−
24.736 の式から溶接電圧を演算することを特徴とする請求項4
記載の高速炭酸ガス溶接方法。 - 【請求項7】 ロボット制御装置を含めた溶接装置で溶
接を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかの
項に記載の高速炭酸ガス溶接方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000056229A JP2001246470A (ja) | 2000-03-01 | 2000-03-01 | 高速炭酸ガス溶接方法 |
PCT/JP2001/001572 WO2001064382A1 (fr) | 2000-03-01 | 2001-03-01 | Procede de soudage au dioxyde de carbone a grande vitesse |
US10/204,436 US6872915B2 (en) | 2000-03-01 | 2001-03-01 | High speed carbon dioxide gas welding method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000056229A JP2001246470A (ja) | 2000-03-01 | 2000-03-01 | 高速炭酸ガス溶接方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2001246470A5 JP2001246470A5 (ja) | 2007-04-05 |
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP2001246470A (ja) |
WO (1) | WO2001064382A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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ES2358586T3 (es) | 2003-02-06 | 2011-05-12 | Synthes Gmbh | Implante intervertebral. |
US7371994B2 (en) * | 2004-08-05 | 2008-05-13 | Alcoa Inc. | Buried arc welding of integrally backed square butt joints |
EP1988855A2 (en) | 2006-02-27 | 2008-11-12 | Synthes GmbH | Intervertebral implant with fixation geometry |
KR20100105580A (ko) | 2007-11-16 | 2010-09-29 | 신세스 게엠바하 | 낮은 프로파일 추간 임플란트 |
EP3788973B1 (en) | 2008-11-07 | 2023-10-18 | Synthes GmbH | Vertebral interbody spacer and coupled plate assembly |
US9241809B2 (en) | 2010-12-21 | 2016-01-26 | DePuy Synthes Products, Inc. | Intervertebral implants, systems, and methods of use |
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