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JP2001233276A - 過給機を備えた自動二輪車 - Google Patents

過給機を備えた自動二輪車

Info

Publication number
JP2001233276A
JP2001233276A JP2000047057A JP2000047057A JP2001233276A JP 2001233276 A JP2001233276 A JP 2001233276A JP 2000047057 A JP2000047057 A JP 2000047057A JP 2000047057 A JP2000047057 A JP 2000047057A JP 2001233276 A JP2001233276 A JP 2001233276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
supercharger
rotor
motorcycle
gear
crankshaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000047057A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Isaka
義治 井坂
Kazuaki Mori
一明 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2000047057A priority Critical patent/JP2001233276A/ja
Publication of JP2001233276A publication Critical patent/JP2001233276A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Supercharger (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗降や運転の邪魔になることはなく、かつク
ランク軸駆動を行なう際の構造をできるだけ簡単にで
き、コスト上昇を抑制できる過給機を備えた自動二輪車
を提供する。 【解決手段】 クランク軸26により回転駆動される過
給機61を備えた自動二輪車において、上記過給機61
をエンジンユニット20のユニットケース(クランクケ
ース)21の車幅方向側壁でかつブレーキペダル17の
前方に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸により
回転駆動される過給機を備えた自動二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動二輪車においては、エンジン
出力の向上を図る観点から、エアクリーナからの空気を
圧縮して燃焼室に供給する過給機を搭載することが検討
されている。この種の過給機として、ハウジング内に収
納されたロータをエンジンのクランク軸により回転駆動
する構造のものがあり、このためクランク軸にできるだ
け近い位置に過給機を外付けするのが一般的となってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記過給機
をクランク軸近傍に外付けする場合、エンジンユニット
の左右側方には乗員の脚部が位置することから、過給機
の配置位置の如何によっては乗降や運転の邪魔になるこ
とが考えられる。
【0004】また、上記過給機をクランク軸により駆動
するにあたって、両者の間に駆動力伝達部品を新たに設
ける構造を採用した場合には、エンジン回りの構造が複
雑となるとともにコストが上昇するという問題が生じ
る。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、乗降や運転の邪魔になることがなく、かつクランク
軸駆動を行なう際の構造をできるだけ簡単にでき、コス
ト上昇を抑制できる過給機を備えた自動二輪車を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、クラ
ンク軸により回転駆動される過給機を備えた自動二輪車
において、上記過給機をクランクケースの車幅方向側部
でかつブレーキペダルの前方に配置したことを特徴とし
ている。
【0007】請求項2の発明は、遠心クラッチが装着さ
れたクランク軸を備えた自動二輪車において、過給機を
上記遠心クラッチより出力下流側に配置された駆動ギヤ
により回転駆動することを特徴としている。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、上記過給機がクランクケースに取付け固定されてい
ることを特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、請求項1ないし3の何
れかにおいて、上記過給機の下側に圧縮空気吐出口が設
けられており、該吐出口を前方に延長して吸気通路に接
続したことを特徴としている。
【0010】請求項5の発明は、請求項1ないし4の何
れかにおいて、上記過給機の前方上方にキャブレタが配
置されていることを特徴としている。
【0011】請求項6の発明は、請求項1ないし5の何
れかにおいて、上記過給機のハウジング内を、空気を圧
縮するロータが収納されるロータ室と、該ロータを回転
駆動するギヤが収納されるギヤ室とに区分けし、該ギヤ
室をクランクケースに連通させたことを特徴とする過給
機を備えた自動二輪車。
【0012】
【発明の作用効果】請求項1の発明にかかる自動二輪車
によれば、過給機をクランクケースの側部でかつブレー
キペダルの前方に配置したので、ブレーキペダル前方の
空間を有効利用して過給機及びその吸入、吐出通路を無
理なく配置することができ、乗降や運転する際に過給機
に干渉するのを防止できる。
【0013】請求項2の発明によれば、過給機を遠心ク
ラッチより出力下流側に配置された駆動ギヤにより回転
駆動するようにしたので、駆動力伝達部品を新たに設け
ることなく、既存の走行用変速ギヤ等を利用して過給機
を駆動することができ、クランク軸駆動を行なう際の構
造を簡単にできるとともにコスト上昇を抑制できる。
【0014】また、上記遠心クラッチより出力下流側で
もって過給機を駆動するので、アイドル運転時には過給
機の駆動が停止されることとなり、クランク軸に過給機
を直結する構造に比べて余分なロスを生じることがな
く、燃費の悪化を防止できるとともに、エンジン温度上
昇,運転不安定等の問題を回避でき、さらにはメカニカ
ルノイズの問題も回避できる。
【0015】請求項3の発明では、過給機をクランクケ
ースに取付け固定したので、エンジンユニットの組立ラ
インにて過給機を同時に組み付けることができ、過給機
を外付けするにあたって組立工程を変更したり,あるい
は過給機の有る無しによって組立工程を組み替えたりす
るのを不要にできる。
【0016】請求項4の発明では、過給機の下側に設け
た圧縮空気吐出口を前方に延長して吸気通路に接続した
ので、吸気管や排気管に干渉することなく過給機からエ
ンジンまでの吸気経路を短くすることができ、その分だ
けスロットル操作に対する応答性を向上できる。
【0017】請求項5の発明では、過給機の前方上方に
キャブレタを配置したので、請求項4と同様に吸気経路
を短くすることができ、応答性を向上できる。
【0018】請求項6の発明では、過給機のハウジング
をロータ室とギヤ室とに区分けし、該ギヤ室をクランク
ケースに連通させたので、クランクケース内に充填され
た潤滑油でもってギヤの潤滑を行なうことができ、過給
機用として新たな潤滑系を設ける必要はなく、コスト上
昇を抑制できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0020】図1ないし図6は、本発明の一実施形態に
よる過給機を備えた自動二輪車を説明するための図であ
り、図1は過給機が搭載された自動二輪車の側面図、図
2はエンジンユニットの平面図、図3はエンジンユニッ
トの過給機の取付け部分の断面平面図、図4は過給機の
ロータの側面図、図5はロータの分解斜視図、図6はロ
ータの組立工程図である。なお、本実施形態において、
左右,前後とは車両進行方向に見た状態での左右,前後
を意味する。
【0021】図において、1は自動二輪車であり、これ
の車体フレーム2はアンダーボーン型のものであり、ヘ
ッドパイプ3に接続されて斜め下後方に延びるメインフ
レーム4の後端部に斜め上後方に延びるリヤフレーム5
を接合した概略構造のものである。上記ヘッドパイプ3
には下端で前輪6を軸支するフロントフォーク7が左右
に操向可能に枢支されており、このフロントフォーク7
の上端には操向ハンドル8が固定されている。
【0022】上記操向ハンドル8はハンドルカバー9に
より覆われており、上記車体フレーム2は車体カバー1
0により覆われている。この車体カバー10の上面にタ
ンデムシート11が配設され、該シート11の下方の車
体カバー10内には燃料タンク12が配設されている。
【0023】上記メインフレーム4の後端部には懸架ブ
ラケット(不図示)によりリヤアーム13が揺動自在に
枢支され、該リヤアーム13の後端に後輪14が軸支さ
れており、さらにリヤアーム13とリヤフレーム5との
間にはリヤサスぺンション15が架設されている。また
上記車体フレーム2の車両前後方向中央部にはフートレ
スト16が固定されており、該フートレスト16の前方
にはブレーキペダル17が、後方には始動用キックベダ
ル18が配設されている。
【0024】上記メインフレーム4の下方にはエンジン
ユニット20が搭載されている。このエンジンユニット
20は空冷式4サイクル単気筒エンジンであり、クラン
クケースとミッションケースとを一体化したユニットケ
ース21の前合面に気筒軸線を略水平に向けたシリンダ
ブロック22及びシリンダヘッド23を積層結合し、該
シリンダブロック22のシリンダボア内にピストン24
を摺動自在に挿入配置するとともに、該ピストン24を
コンロッド25を介してクランク軸26のクランクピン
26aに連結した構造のものである。
【0025】上記シリンダヘッド23内には不図示の吸
気バルブ,排気バルブを開閉駆動するカム軸27がクラ
ンク軸26と平行に収納配置されており、該カム軸27
の左端部に装着されたカムスプロケット28と上記クラ
ンク軸26の左側部に装着されたクランクスプロケット
29とがタイミングチェーン30により連結されてい
る。このタイミングチェーン30はユニットケース2
1,シリンダブロック22,シリンダヘッド23に渡っ
て形成されたチェーン室31内に収納されている。
【0026】上記シリンダヘッド23の上面には不図示
の燃焼室に連通する吸気ポートが開口しており、該吸気
ポートには吸気管54の下流端が接続されている。また
シリンダヘッド23の下面には排気ポート(不図示)が
開口しており、該排気ポートには排気管55が接続さ
れ、該排気管55は車両後方に略水平に延びている。
【0027】上記ユニットケース21内には入力ギヤ群
32が装着された入力軸33と、該入力ギヤ群32に噛
合する出力ギヤ群34が装着された出力軸35とがクラ
ンク軸26と平行に収納配置されており、この出力軸3
5と上記後輪14とは不図示の駆動チェーンを介して連
結されている。また上記出力軸35の後方には上記キッ
クペダル18の始動軸35aが配設されている。
【0028】上記入力軸33の右側端部にはクラッチ機
構が配設されている。このクラッチ機構は、入力軸33
に相対回転自在に装着され、減速大ギヤ36が結合され
たアウタドラム37と、上記入力軸33にスプライン結
合されたインナドラム38との間にクラッチ板39を介
在させた構造となっている。このクラッチ機構は、チェ
ンジペダル(不図示)を踏み込むとプッシュレバー41
がインナドラム38に連結されたプッシュロッド40を
右方に移動させることによりエンジン動力を遮断し、上
記チェンジペダルをさらに踏み込むと何れかの変速段に
切り換わるようになっている。なお、上記チェンジペダ
ルは上記ブレーキペダル17の反対側に配設されてい
る。
【0029】上記クランク軸26の左端部には発電機4
5が、右端部には遠心クラッチ46がそれぞれ配設され
ている。この遠心クラッチ46は、クランク軸26にス
プライン結合された入力側インナ部材47と、該インナ
部材47の右側に相対回転自在に装着された出力側アウ
タ部材48との間にクラッチ部材49を介在させた構造
のものである。なお、クラッチ部在49はインナ部材4
7に回動自在に支持されている。
【0030】上記アウタ部材48には上記減速大ギヤ3
6に常時噛合する減速小ギヤ50が結合されており、ス
ロットル操作によってクランク軸26が所定回転数に達
すると遠心クラッチ46がアウタ部材48に接合してク
ランク軸26の回転を減速小ギヤ50,減速大ギヤ36
を介して入力軸33側に伝達するようになっている。上
記インナ部材47の内側には潤滑油を濾過するオイルフ
ィルタ51が配設され、該オイルフィルタ51の内側に
はオイルポンプ(不図示)を回転駆動するポンプギヤ5
2が配設されている。
【0031】上記エンジンユニット20には過給装置6
0が配設されている。この過給装置60は、空気を圧縮
する過給機61と、該過給機61への空気を濾過するエ
アクリーナ62と、上記過給機61からの圧縮空気を冷
却するとともに該冷却空気の圧力変動を抑制するインタ
クーラ63とを備えている。
【0032】上記インタクーラ63はエンジンユニット
20の前部側方でかつ前輪6との間に配置されており、
該インタクーラ63の上端部に形成された圧縮空気導出
口63aには上記吸気管54の上流端が接続されてい
る。この吸気管54の途中にはキャブレタ64が介設さ
れており、該キャブレタ64は上記過給機61の前上方
でかつシリンダヘッド23の上方のメインフレーム4と
の間に配置されている。
【0033】上記エアクリーナ62はキャブレタ64の
上方のヘッドパイプ3の近傍に配置されており、該エア
クリーナ62の空気吸い込み口62aは車体カバー10
内にて前上方に指向するよう開口している。このエアク
リーナ62と上記吸気管54のキャブレタ64上流側と
はバイパス通路65により連通接続されており、該バイ
パス通路65内にはリード弁66が配設されている。こ
のリード弁66は過給機61が作動している時にはバイ
パス通路65を閉じ、停止状態にあるアイドリング時に
は開き、これによりエアクリーナ62からの空気をキャ
ブレタ64に直接供給するようになっている。
【0034】上記過給機61はブレーキペダル17の前
方でかつユニットケース21の右側壁の前端コーナ部に
配設されている。この過給機61は、アルミ合金製のハ
ウジング70内に第1,第2ロータシャフト71,72
を互いに平行にかつクランク軸26と平行に収納配置す
るとともに、各ロータシャフト71,72にロータ7
3,73を装着して構成されている。
【0035】上記ハウジング70は、上記ユニットケー
ス21のクランクケース内に連通するギヤ室Aが形成さ
れたハウジング本体75に、ロータ室Bを構成するロー
タ凹部76aが形成されたロータハウジング76をボル
ト締め固定するとともに、該ロータハウジング76に蓋
部材77をボルト締め固定し、さらに該蓋部材77にカ
バー78をボルト締め固定した構造のものであり、上記
ハウジング本体75がユニットケース21にボルト締め
固定されている。上記ロータ凹部76a内に上記ロータ
73,73が摺接可能に収納されている。
【0036】上記第1,第2ロータシャフト71,72
はロータハウジング76及び蓋部材77に軸受80,8
1を介して支持されており、各ロータシャフト71,7
2の左側端部はハウジング本体75内に突出してユニッ
トケース21内に臨んでいる。上記ロータシャフト7
1,72とロータハウジング76との間にはオイルシー
ル99が介設されており、該オイルシール99によりギ
ヤ室Aとロータ室Bとは油密に区分けされている。
【0037】上記ロータハウジング76の上面にはロー
タ凹部76aに連通する吸込口76bが、下面には吐出
口76cが形成されている (図4参照)。この吸込口7
6bには吸気ダクト83が接続されており、該吸気ダク
ト83は斜め前上方に延びて上記エアクリーナ62に接
続されている。吐出口76cには圧送ダクト84が接続
されており、該圧送ダクト84は前方に略水平に延びて
上記インタクーラ63の下端部に形成された圧縮空気導
入口63bに接続されている。
【0038】上記各ロータ73は、押し出し成形により
形成されたアルミ合金からなるものであり、一方向に径
の大きい長径部73bとこれと直角方向に径の小さい短
径部73cとを有するまゆ形状をなしており、該ロータ
73の中心部にはロータシャフト71,72が軽く圧入
される程度に設定された挿入孔73aが形成されてい
る。また各ロータ73の長径部73bには軸線と直角方
向に延びる長方形状のダボ孔73dが貫通形成されてい
る。
【0039】上記各ロータ73は鉄製のリング部材8
7,87を介して同じく鉄製の各ロータシャフト71,
72に固定されており、該各リング部材87は上記ロー
タシャフト71,72に塑性流動結合により固定されて
いる。
【0040】この塑性流動結合について説明する。予め
上記各ロータシャフト71,72の外周部に加圧用段部
88と、これに続く結合用凹溝89を環状に形成してお
き、また上記リング部材87の中心部に結合孔87aを
形成しておく。
【0041】そしてロータシャフト71,72の段部8
8でリング部材87の結合孔87aの周縁部を加圧変形
させることによって形成された塑性変形部87a´が上
記凹溝89内に流入嵌合する。即ち、加圧治具(不図
示)によりロータシャフト71,72の段部88でリン
グ部材87の結合孔87aの周縁部を加圧する(図6
(a),(b)参照)。すると結合孔87aの周縁部分
が段部88で加圧されて塑性変形し、この塑性変形部8
7a´が上記凹溝89に流入嵌合し、これによりリング
部材87はロータシャフト71,72に結合される(図
6(c),(d)参照)。上記塑性流動結合は薄い幅
(軸方向寸法)で回転方向,軸方向ともに強固な結合が
可能であるために車幅方向寸法の増大を抑えることがで
きる。
【0042】また上記リング部材87の直径方向両外縁
部には角柱状のダボ87bが突出形成されており、この
ダボ87bは上記ダボ孔73d内に係合している。これ
により各ロータシャフト71,72の回転はリング部材
87を介してロータ73に伝達されるようになってお
り、かつアルミ合金製のロータ73と鉄製のリング部材
87との材質の違いによる熱膨張差を吸収するようにな
っている。さらにリング部材87の外周部にはグリース
(不図示)が注入された溝87eが形成されており、鉄
製リング部材87を採用したことによる錆及び錆による
固着を防止でき、長期間の使用が可能となっている。
【0043】上記第1,第2ロータシャフト71,72
の内側端部にはそれぞれギヤ91,92がキー嵌合によ
り結合されている。このギヤ91,92同士は同じ歯数
で噛合しており、両ロータ73,73の位相角度を一定
に保って回転するようになっている。また上記第1ロー
タシャフト71のギヤ91の内側には駆動ギヤ93が軸
受を介して相対回転可能に装着されており、該駆動ギヤ
93は上記減速小ギヤ50に噛合している。この駆動ギ
ヤ93及び各ギヤ91,92は上記ハウジング本体75
内のギヤ室A内に収納されており、これにより各ギヤ9
1〜93はエンジンオイルにより潤滑される。
【0044】上記駆動ギヤ93とギヤ91とは両者の間
に配設された複数のゴムダンパ95を介して連結されて
おり、クランク軸26の回転は遠心クラッチ46を介し
て減速小ギヤ50から駆動ギヤ93に伝達され、ゴムダ
ンパ95を介して第1,第2ロータシャフト71,72
に伝達される。このゴムダンパ95は、上記駆動ギヤ9
3及びギヤ91にそれぞれ周方向に間隔をあけてかつ交
互に位置するように形成された各リブ93a,91aの
間に配設されている。これにより遠心クラッチ46から
の断続回転による衝撃がロータ73に伝達されるのを防
止している。
【0045】次に本実施形態の作用効果を説明する。
【0046】本実施形態の過給装置60では、エアクリ
ーナ62で濾過された空気が過給機61のロータ73,
73の回転によって吸入されるとともに圧縮され、該圧
縮空気がインタクーラ63に圧送され、このインタクー
ラ63で冷却されるとともに蓄えられる。そしてインタ
クーラ63内に貯留された圧縮空気は吸気管54からキ
ャブレタ64に供給され、ここで混合気となって燃焼室
に供給される。またアイドリング時にはエアクリーナ6
2の空気はバイパス通路65から吸気管54に直接供給
される。
【0047】本実施形態によれば、過給機61をブレー
キペダル17の前方のユニットケース21の右側壁にボ
ルト締め固定したので、乗降や運転の邪魔にならないブ
レーキペダル前方の空間を有効利用して配置することが
でき、乗降時や運転時の干渉を防止できる。また過給機
61自体を走行風により冷却することができ、冷却性を
高めることができる。
【0048】上記過給機61をハウジング本体75に固
定したので、過給機61をエンジンユニット20に一体
に組付けることができ、エンジンユニット20の組立ラ
インにて過給機61を同時に組み付けることができ、過
給機61を外付けするにあたって組立工程を変更した
り,あるいは過給機61の有る無しによって工程を組み
替えたりするのを不要にできる。
【0049】また上記ハウジング本体75をユニットケ
ース21にギヤ室Aとクランクケース内とを連通させて
接続し、該ギヤ室A内にロータシャフト71,72の各
ギヤ91,92,93を配置したので、各ギヤ91〜9
3の潤滑をエンジンオイルによって行なうことができ、
過給機用として新たな潤滑系を不要にできる。さらにま
たロータハウジング76内の圧縮空気がハウジング本体
75側に漏れ出た場合にもユニットケース21内を経由
してエンジン側のブリーザを介して排出することができ
る。
【0050】本実施形態では、過給機61の下面に圧縮
空気吐出口76cを設け、該吐出口76cに接続された
圧送ダクト84を前方に略水平に延長してインタクーラ
63を介して吸気管54に接続したので、吸気管54や
排気管55に干渉することなく、過給機61からエンジ
ン20までの吸気経路を短くすることができ、それだけ
スロットル操作に対する応答性を向上できる。また、過
給機61の前上方にエアクリーナ62を配設したので、
吸気系の途中にインタクーラ63を配置しても吸気経路
を短くすることができ、この点からも応答性を向上でき
る。さらに上記過給機61の前方上方にキャブレタ64
を配置したので、上記同様に吸気経路を短くすることが
できる。
【0051】本実施形態によれば、上記過給機61をク
ランク軸26に装着された遠心クラッチ46の出力下流
側の減速小ギヤ50により回転駆動するようにしたの
で、駆動力伝達部品を新たに設けることなく、既存の動
力伝達用減速小ギヤ50を利用して過給機61を駆動す
ることができ、クランク軸駆動を行なう場合の構造を簡
単にできるとともにコスト上昇を抑制できる。
【0052】また、上記遠心クラッチ46の下流側でも
って過給機61を駆動するので、アイドル運転時には過
給機61が駆動されることはなく、例えばクランク軸に
より直接駆動する場合に比べて余分なロスを生じること
がなく、燃費の悪化を防止できるとともに、エンジン温
度上昇,運転不安定等の問題を回避でき、さらにはメカ
ニカルノイズの問題も回避できる。なお、過給機61の
駆動は、上記遠心クラッチ46より出力下流側であれば
よく、例えば減速大ギヤ36で駆動することも可能であ
る。
【0053】本実施形態では、ロータシャフト71,7
2にリング部材87を固着し、該リング部材87を介し
てロータ73を回転駆動するようにしたので、ロータ7
3とシャフト71,72とを軽い圧入もしくは隙間嵌め
というように結合力を緩和でき、ロータ73の短径部7
3cの変形を防止できるとともに、必要トルクを確保で
き、さらには圧入の緩和による伝達トルクの低下を回避
できる。これにより、小型エンジン用に対応した小型の
過給機の構成が可能となり、回転変動の大きい単気筒エ
ンジンを搭載した自動二輪車への採用が可能となる。
【0054】またリング部材87のダボ87をロータ7
3のダボ孔73dに係合させてロータシャフト71,7
2の回転を伝達するようにしたので、ロータシャフト7
1,72の回転をロータ73に正確に伝えることができ
る。ここで、ロータ73への回転を正確に伝達するに
は、ダボ87bとダボ孔73dとの隙間を微小とする必
要があるが、本実施形態では、平行面を有する角柱状の
ダボ87bとしたので、ロータ73が変形してがたを生
じることがなく、また材質の違いによる熱膨張差の影響
をなくすことができる。これにより、ロータ73にアル
ミ軽合金を採用し、リング部材87に鉄材を採用するこ
とが可能となり、またロータ73を押し出し成形するこ
とが可能となる。
【0055】また上記リング部材87をロータシャフト
71,72に塑性流動方式により結合したので、厚さの
小さいリング部材87を強固に固定でき、リング部材8
7の外周隙間からの漏れを少なくでき、リング部材87
の追加による漏れの増加によって効率が低下するのを抑
制できる。
【0056】ちなみに、ロータとシャフトとを該シャフ
トの直径方向に挿通したピンによって結合する構造(実
開昭59−165987号公報参照),あるいはシャフ
トにロータをスプライン結合する構造(特公平6−50
115号公報参照)を採用した場合には、ロータの短径
部とシャフトとの間の肉厚が薄くなることから、特に小
型化する場合にはロータに変形が発生したり、トルクが
確保し難くなるという問題があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による過給機を備えた自動
二輪車の側面図である。
【図2】上記自動二輪車のエンジンユニットの平面図で
ある。
【図3】上記エンジンユニットの過給機の取付け部分の
断面平面図である。
【図4】上記過給機のロータの側面図である。
【図5】上記ロータの組立状態の分解斜視図である。
【図6】上記ロータの塑性流動方式による組立工程を示
す図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 17 ブレーキペダル 20 エンジンユニット 21 ユニットケース(クランクケース) 26 クランク軸 46 遠心クラッチ 50 出力側減速小ギヤ 54 吸気管 61 過給機 64 キャブレタ 70 ハウジング 73 ロータ 76c 圧縮空気吐出口 91〜93 ギヤ A ギヤ室 B ロータ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D011 AF04 AH01 AL00 AL21 AL34 AL36 3G005 EA06 FA04 FA05 FA54 GA15 GB17 GB46

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸により回転駆動される過給機
    を備えた自動二輪車において、上記過給機をクランクケ
    ースの車幅方向側部でかつブレーキペダルの前方に配置
    したことを特徴とする過給機を備えた自動二輪車。
  2. 【請求項2】 遠心クラッチが装着されたクランク軸を
    備えた自動二輪車において、過給機を上記遠心クラッチ
    より出力下流側に配置された駆動ギヤにより回転駆動す
    ることを特徴とする過給機を備えた自動二輪車。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記過給機が
    クランクケースに取付け固定されていることを特徴とす
    る過給機を備えた自動二輪車。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れかにおいて、上
    記過給機の下側に圧縮空気吐出口が設けられており、該
    吐出口を前方に延長して吸気通路に接続したことを特徴
    とする過給機を備えた自動二輪車。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4の何れかにおいて、上
    記過給機の前方上方にキャブレタが配置されていること
    を特徴とする過給機を備えた自動二輪車。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5の何れかにおいて、上
    記過給機のハウジング内を、空気を圧縮するロータが収
    納されるロータ室と、該ロータを回転駆動するギヤが収
    納されるギヤ室とに区分けし、該ギヤ室をクランクケー
    スに連通させたことを特徴とする過給機を備えた自動二
    輪車。
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