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JP2001225218A - エンドミルとその製造方法 - Google Patents

エンドミルとその製造方法

Info

Publication number
JP2001225218A
JP2001225218A JP2000036799A JP2000036799A JP2001225218A JP 2001225218 A JP2001225218 A JP 2001225218A JP 2000036799 A JP2000036799 A JP 2000036799A JP 2000036799 A JP2000036799 A JP 2000036799A JP 2001225218 A JP2001225218 A JP 2001225218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
cutting edge
blade
edge portion
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000036799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Kimura
良彦 木村
Taro Abe
太郎 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2000036799A priority Critical patent/JP2001225218A/ja
Publication of JP2001225218A publication Critical patent/JP2001225218A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/54Configuration of the cutting part

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 先端刃である短刃の軸線側の切刃部分に加わ
る切削負荷を低減して短刃に欠損を生じにくくする。 【解決手段】 工具本体の先端面に、工具外周側から軸
線Oにかけて延在する長刃13a、13bと、工具外周
側から軸線Oより所定距離離間した位置まで延在する短
刃19a、19b、24a、24bとを形成する。これ
ら短刃の先端逃げ面18a、18b、23a、23bに
おいてその軸線O側にそれぞれ第四のポケット26a〜
26dを形成し、これらの工具回転方向を向く壁面をそ
れぞれすくい面27a〜27dとすることで、すくい面
27a〜27dと先端逃げ面18a、18b、23a、
23bとの交差稜線部を、短刃19a、19b、24
a、24bにおいて外周側の切刃部分AC、DFに対し
て工具回転方向後方に曲げて設けられる切刃とし、これ
を軸線側切刃部分AB、DEとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークの切削加工
に用いるエンドミルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンドミルは、略円柱形状をなす工具本
体の外周面に、先端から基端部にかけて、その軸線に対
し平行またはねじれ角を有する外周刃が形成され、工具
本体の先端面に先端刃が設けられるものであって、加工
装置によってその軸線回りに回転駆動されることで、先
端刃及び外周刃によりワーク(被切削物)を切削加工す
るものである。
【0003】ここで、従来のエンドミルの具体的な形状
の一例を、図4及び図5に示す。図4は従来のエンドミ
ルの側面図、図5は従来のエンドミルの先端面図であ
る。エンドミル31は、工具本体32がその軸線Oを回
転中心とする棒状をなし、先端側の刃部33と基端側の
シャンク部34とからなる例えばソリッドタイプのエン
ドミルである。刃部33は、外周に六条の切屑排出溝3
6が形成され、各切屑排出溝36の、工具回転方向を向
く壁面はすくい面37とされ、このすくい面37とその
工具回転方向後方に連なる逃げ面38との交差稜線部に
切刃が形成されて外周刃39を構成している。
【0004】エンドミル31の先端面には、図5に示す
ように、切屑排出溝36の工具先端側に、それぞれ外周
刃39の先端から(径方向の)軸線O側にかけて延在す
るポケット40a、40b、40c、40d、40e、
40fが形成され、これらポケット40a〜40fの工
具回転方向後方に連なる先端逃げ面41a、41b、4
1c、41d、41e、41fが形成されている。そし
て、軸線Oを挟んで対をなして設けられるポケット40
a、40dにそれぞれ設けたすくい面37と先端逃げ面
41a、41dとの交差稜線部が、それぞれ工具外周側
から軸線Oまで延在する長刃42a、42b(先端刃)
とされている。また、長刃42a、42bの工具回転方
向の直前に設けられるポケット40a、40dは、それ
ぞれ工具外周から軸線Oを越えて形成されており、これ
によって先端逃げ面41b、41c、41e、41fの
軸線O側の部分が切り欠かれている。そして、ポケット
40b、40c、40e、40fの前記すくい面37と
先端逃げ面41b、41c、41e、41fとの交差稜
線部が、それぞれ外周刃39の先端から軸線Oより径方
向に所定距離離間した位置まで延在する短刃43a、4
3b、43c、43d(先端刃)とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンドミル
の先端刃のうち、短刃43a〜43dは、軸線O側に各
部を有し、熱的、力学的に弱い。そして、エンドミル3
1においては、短刃43a〜43dにも、長刃42a、
42bと同等の熱負荷、切削力負荷がかかるので、前記
角部に欠損などの損傷が生じやすい。
【0006】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、先端刃である短刃の軸線側の切刃部分に加わる切
削負荷を低減して短刃に欠損が生じにくいエンドミルを
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載のエンドミルにおいては、軸
線回りに回転される外形略円柱状の工具本体の先端に、
先端刃として長刃と短刃が設けられ、前記短刃が、逃げ
面に正の逃げ角をもち、前記工具本体の軸線側に位置す
る切刃部分を工具回転方向後方に曲げて設けられている
ことを特徴とする。このように構成されるエンドミルに
おいては、短刃の逃げ面が正の逃げ角をもち、工具本体
の軸線側に位置する切刃部分が工具回転方向後方に曲げ
られていることにより、短刃において軸線側に位置する
切刃部分は、該切刃部分と軸線からの径方向の距離が等
しい位置にある長刃の切刃部分よりも工具の基端側に位
置することになる。そのため、このエンドミルを用いて
縦送り(軸線方向の送り)、またはランピング(斜め送
り)による切削を行った場合、被切削物に対する1刃当
たりの送りが小さい場合には短刃の軸線側の切刃部分は
被切削物の切削を行わない。そして、1刃当たりの送り
がある程度大きい場合には短刃の軸線側の切刃部分も切
削を行うが、該切刃部分と軸線からの径方向の距離が等
しい位置にある長刃の切刃部分に比べて工具本体の軸方
向の切削厚みが小さくなるので、切削時に受ける負荷が
小さくなり、短刃に欠損が生じにくくなる。また、横送
り(軸線に直角な方向の送り)による切削を行った場合
には、短刃の軸線側の切刃部分はほとんど切削を行わな
い。
【0008】また、長刃は、短刃の屈曲部よりも工具本
体の径方向の軸線側に位置する切刃部分を工具回転方向
後方に曲げて設けてもよい。ただし、この場合において
も、短刃の軸線側の切刃部分は、該切刃部分と軸線から
の径方向の距離が等しい位置にある長刃の切刃部分より
も工具の基端側に位置することになる。また、短刃また
は長刃もしくはこれら両方において、軸線側の切刃部分
が工具本体の径方向の外周側の切刃部分から曲線状に曲
げて設けられていてもよい。これによって軸線側の切刃
部分と外周側の切刃部分との交差部に負荷が集中しにく
くなり、交差部に欠損を生じにくくすることができる。
【0009】また、本発明のエンドミルの製造方法にお
いては、軸線回りに回転される外形略円柱状の工具本体
の先端において、工具外周側から軸線付近まで延在する
長刃と、工具外周側から径方向の軸線より離間した位置
まで延在する短刃を設け、該短刃の逃げ面において前記
軸線側の部分を切り欠くことで、この短刃において前記
工具本体の径方向の軸線側に位置する切刃部分を外周側
の切刃部分に対して工具回転方向後方に曲がった形状に
形成することを特徴とする。このエンドミルの製造方法
においては、短刃において逃げ面の軸線側の部分を切り
欠くことで、短刃の工具本体の径方向の軸線側に位置す
る切刃部分を外周側の切刃部分に対して工具回転方向後
方に曲がった形状に形成することができ、本発明のエン
ドミルを容易に製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエンドミルの第一
の実施の形態について、図1及び図2を用いて説明す
る。図1は、第一の実施の形態のエンドミルの先端部の
形状を示す側面図、図2はエンドミルの先端面図であ
る。エンドミル1は、従来のエンドミル31とほぼ同形
状をなすものであって、図1に示すように、工具本体2
がその軸線Oを回転中心とする例えば超硬合金等の硬質
材料からなる棒状をなし、先端側の刃部3と基端側のシ
ャンク部(図示せず)とからなる例えばソリッドタイプ
のエンドミルとされている。刃部3は、外周に複数条、
例えば六条の切屑排出溝6が形成され、これら六条の切
屑排出溝6は、図1に示すように、刃部3の先端側から
基端側に向かうに従いエンドミル1の軸線Oを中心に工
具回転方向の後方にねじれるようにして適宜の角度で傾
斜され、エンドミル1の周方向にほぼ等間隔に形成され
ている。そして、各切屑排出溝6の、工具回転方向を向
く壁面はすくい面7とされ、このすくい面7とその工具
回転方向後方に連なる逃げ面8との交差稜線部に切刃が
形成されて外周刃9を構成し、外周刃9は切屑排出溝6
に沿って軸線O回りに螺旋状に捻れて形成されている。
【0011】図1及び図2に示すように、エンドミル1
の先端面においては、軸線Oを挟んで径方向に対をなし
て設けられる二条の切屑排出溝6の工具先端側に、それ
ぞれ外周刃9の先端から軸線Oまで延在する切り欠き状
の第一のポケット10a、10bが形成されている。そ
して、第一のポケット10a、10bの工具回転方向を
向く壁面はそれぞれすくい面11a、11bとされ、エ
ンドミル1の先端面のうち、これらすくい面11a、1
1bの工具回転方向後方に連なる面は先端逃げ面12
a、12bとされている。これらすくい面11a、11
bと先端逃げ面12a、12bとの交差稜線部は、それ
ぞれ外周刃9の先端から軸線Oまで延在する長刃13
a、13b(先端刃)とされている。
【0012】また、第一のポケット10a、10bの工
具回転方向の直後に位置する切屑排出溝6の工具先端側
には、それぞれ外周刃9の先端から径方向の軸線O側に
向けて、軸線Oから所定距離離間した位置まで延在する
切り欠き状の第二のポケット16a、16bが形成され
ている。第二のポケット16a、16bの工具回転方向
を向く壁面はそれぞれすくい面17a、17bとされ、
エンドミル1の先端面のうち、これらすくい面17a、
17bの工具回転方向後方に連なる面は先端逃げ面18
a、18bとされている。これらすくい面17a、17
bと先端逃げ面18a、18bとの交差稜線部は、それ
ぞれ外周刃9の先端から軸線Oより所定距離離間した位
置まで延在し、短刃19a、19b(先端刃)の外周側
切刃部分AC(後述)を含む稜線を形成している。
【0013】そして、第二のポケット16a、16bの
工具回転方向の直後に位置する切屑排出溝6の工具先端
側には、それぞれ外周刃9の先端から径方向の軸線O側
に向けて、第二のポケット16a、16bよりも軸線O
から離間した位置まで延在する切り欠き状の第三のポケ
ット21a、21bが形成されている。第三のポケット
21a、21bの工具回転方向を向く壁面はそれぞれす
くい面22a、22bとされ、エンドミル1の先端面の
うち、これらすくい面22a、22bの工具回転方向後
方に連なる面は先端逃げ面23a、23bとされてい
る。これらすくい面22a、22bと先端逃げ面23
a、23bとの交差稜線部は、それぞれ外周刃9の先端
から短刃19a、19bよりも軸線Oから離間した位置
まで延在し、短刃24a、24b(先端刃)の外周側切
刃部分DF(後述)を含む稜線を形成している。
【0014】これら先端逃げ面12a、12b、18
a、18b、23a、23bは、図2に示すように、軸
線O側からその径方向に沿ってエンドミル1の工具外周
側に延びるように放射状に形成されており、それぞれ工
具回転方向から工具回転方向後方に向けて漸次エンドミ
ル1の基端側に傾斜されて、軸線Oに直交する平面に対
して正の逃げ角θ1をもって設けられている(図2では
逃げ角θ1は先端逃げ面23aについてのみ図示)。本
実施の形態では、逃げ角θ1は約6度程度とされてい
る。また、これら先端逃げ面はそれぞれ工具外周から軸
線Oに向けても漸次エンドミル1の基端側に傾斜されて
いる。
【0015】そして、先端逃げ面18a、18bの軸線
O側には、それぞれ第二のポケット16a、16bのす
くい面17a、17bと先端逃げ面18a、18bとの
交差稜線上の途中位置A点から該交差稜線及び第二のポ
ケット16a、16bに鈍角で交差するようにして、切
り欠き状の第四のポケット26a、26bが設けられて
いる。これら第四のポケット26a、26bの工具回転
方向を向く壁面はそれぞれすくい面27a、27bとさ
れ、これらすくい面27a、27bと先端逃げ面18
a、18bとの交差稜線部は、それぞれ前記したすくい
面17a、17bと先端逃げ面18a、18bとの交差
稜線部に対して工具回転方向後方に角度θ2曲げて設け
られており、短刃19a、19bの軸線O側の切刃部分
を構成している。本実施の形態では、角度θ2は約30
°とする。ここで、短刃19a、19bにおいて、軸線
O側の端部をB点、外周側の端部をC点とする。
【0016】このように、短刃19a、19bは、先端
逃げ面18a、18bが工具回転方向後方に正の逃げ角
θ1をもって設けられており、A点とB点との間に位置
する切刃部分(軸線側切刃部分AB)がA点とC点との
間に位置する切刃部分(外周側切刃部分AC)に対して
工具回転方向後方に角度θ2曲げて設けられているの
で、軸線側切刃部分ABは軸線O側にいくにつれてエン
ドミル1の基端側に向けて傾斜される。なお、先端逃げ
面18a、18bは、軸線側切刃部分ABの逃げ面とさ
れる。ここで、例えば第二のポケット16a、16bの
すくい面17a、17bと第四のポケット26a、26
bのすくい面27a、27bとの交差部が面取りされる
などして、短刃19a、19bの軸線側切刃部分AB
は、外周側切刃部分ACから曲線状に曲げられた形状と
されている。
【0017】同様に、先端逃げ面23a、23bの軸線
O側にも、それぞれ第三のポケット21a、21bのす
くい面22a、22bと先端逃げ面23a、23bとの
交差稜線上の途中位置D点から該交差稜線及び第三のポ
ケット21a、21bに鈍角で交差するようにして、切
り欠き状の第四のポケット26c、26dが設けられて
いる。これら第四のポケット26c、26dの工具回転
方向を向く壁面はそれぞれすくい面27c、27dとさ
れ、これらすくい面27c、27dと先端逃げ面23
a、23bとの交差稜線部は、それぞれ前記したすくい
面22a、22bと先端逃げ面23a、23bとの交差
稜線部に対して工具回転方向後方に角度θ2曲げて設け
られており、短刃24a、24bの軸線O側の切刃部分
を構成している。ここで、短刃24a、24bにおい
て、軸線O側の端部をE点、外周側の端部をF点とす
る。
【0018】このように、短刃24a、24bは、先端
逃げ面18a、18bが工具回転方向後方に正の逃げ角
θ1をもって設けられており、D点とE点との間に位置
する切刃部分(軸線側切刃部分DE)をD点とF点との
間に位置する切刃部分(外周側切刃部分DF)に対して
工具回転方向後方に角度θ2曲げて設けられているの
で、軸線側切刃部分DEは軸線O側にいくにつれてエン
ドミル1の基端側に向けて傾斜される。また、先端逃げ
面23a、23bは、軸線側切刃部分DEの逃げ面とさ
れる。ここで、例えば第三のポケット21a、21bの
すくい面22a、22bと第四のポケット26c、26
dのすくい面27c、27dとの交差部が面取りされる
などして、短刃24a、24bの軸線側切刃部分DE
は、外周側切刃部分DFから曲線状に曲げられた形状と
されている。
【0019】このように構成されるエンドミル1におい
ては、短刃19a、19b、24a、24bは、それぞ
れ外周側切刃部分AC、DFに対して軸線側切刃部分A
B、DEが軸線O側にいくにつれてエンドミル1の基端
側に向けて傾斜されている。これによって、各短刃19
a、19b、24a、24bにおいて軸線側切刃部分A
B、DEは、軸線側切刃部分AB、DEと軸線Oからの
径方向の距離が等しい位置にある長刃13a、13bの
切刃部分よりもエンドミル1の基端側に位置することに
なる。ここで、長刃13a、13bにおいて、短刃19
a、19b上のA点及び短刃24a、24b上のD点に
対して軸線Oからの径方向の距離が等しい点をG点と
し、G点と軸線Oとの間に位置する切刃部分を切刃部分
GOとする。
【0020】このエンドミル1を用いて縦送り、または
ランピング(エンドミル1の軸線O方向成分と軸線Oに
直角な方向への成分をもつ向き、すなわち斜め方向への
送り)による切削を行った場合、1刃当たりの送りが小
さい場合には、短刃19a、19b、24a、24bの
軸線側切刃部分AB、DEのエンドミル1の軸線O側は
切削を行わない。ここで、第一のポケット10a、10
bは、それぞれ長刃13a、13bが被切削物から削り
取った切り屑を収容するとともにその壁面によって切り
屑を切り屑排出溝6に案内して切り屑の排出を促す。同
様に、第二のポケット16a、16b、第三のポケット
21a、21bは、それぞれ短刃19a、19bの外周
側切刃部分AC、短刃24a、24bの外周側切刃部分
DFが被切削物から削り取った切り屑を収容するととも
にその壁面によって切り屑を切り屑排出溝6に案内して
切り屑の排出を促す。
【0021】そして、1刃当たりの送りがある程度大き
い場合には軸線側切刃部分AB、DEも切削を行うが、
長刃13a、13bの切刃部分GOに比べて工具本体の
軸方向の切削厚みが小さくなるので、切削時に受ける負
荷が小さくなり、短刃19a、19b、24a、24b
に欠損が生じにくくなる。また、第四のポケット26a
〜26dは、それぞれ短刃19a、19bの軸線側切刃
部分AB、短刃24a、24bの軸線側切刃部分DEが
被切削物から削り取った切り屑を収容するとともにその
壁面によって第二のポケット16a、16bまたは第三
のポケット21a、21bに案内して切り屑の排出を促
す。また、横送りによる切削を行った場合には、短刃1
9a、19b、24a、24bの軸線側切刃部分AB、
DEはほとんど切削を行わない。
【0022】このように、本実施の形態のエンドミル1
によれば、短刃19a、19b、24a、24bの軸線
側切刃部分AB、DEにかかる負荷を軽減して、短刃に
欠損を生じにくくすることができる。また、短刃19
a、19b、24a、24bの軸線側切刃部分AB、D
Eは、外周側切刃部分AC、DFから曲線状に曲げられ
た形状とされているので、これら軸線側切刃部分と外周
側切刃部分との交差部にかかる負荷が低減されてこの部
分に欠損を生じにくくすることができる。
【0023】このように構成されるエンドミル1の製造
方法について以下に説明する。まず、外周側に六条の切
屑排出溝6が形成される工具本体2の先端面において、
軸線Oを挟んで径方向に対をなして設けられる二条の切
屑排出溝6の工具先端側に、それぞれ外周刃9の先端か
ら径方向の軸線O側に軸線Oまで延在する第一のポケッ
ト10a、10bを形成する。これら第一のポケット1
0a、10bの工具回転方向を向く壁面をそれぞれすく
い面11a、11bとし、エンドミル1の先端面のう
ち、これらすくい面11a、11bの工具回転方向後方
に連なる面を先端逃げ面12a、12bとして、これら
すくい面11a、11bと先端逃げ面12a、12bと
の交差稜線部をそれぞれ長刃13a、13bとする。
【0024】そして、第一のポケット10a、10bの
工具回転方向の直後に位置する切屑排出溝6の工具先端
側に、それぞれ外周刃9の先端から径方向の軸線O側に
向けて、軸線Oから所定距離離間した位置まで延在する
第二のポケット16a、16bを形成する。これら第二
のポケット16a、16bの工具回転方向を向く壁面を
それぞれすくい面17a、17bとし、エンドミル1の
先端面のうち、これらすくい面17a、17bの工具回
転方向後方に連なる面を先端逃げ面18a、18bとす
る。そしてこれらすくい面17a、17bと先端逃げ面
18a、18bとの交差稜線部によって、短刃19a、
19bの外周側の切刃部分を含む稜線を形成する。
【0025】同様に、第二のポケット16a、16bの
工具回転方向の直後に位置する切屑排出溝6の工具先端
側に、それぞれ外周刃9の先端から径方向の軸線O側に
向けて、第二のポケット16a、16bよりも軸線Oか
ら離間した位置まで延在する切り欠き状の第三のポケッ
ト21a、21bを形成する。これら第三のポケット2
1a、21bの工具回転方向を向く壁面をそれぞれすく
い面22a、22bとし、エンドミル1の先端面のう
ち、これらすくい面22a、22bの工具回転方向後方
に連なる面を先端逃げ面23a、23bとする。そして
これらすくい面22a、22bとの交差稜線部によっ
て、短刃24a、24bの外周側の切刃部分を含む稜線
を形成する。
【0026】これら先端逃げ面12a、12b、18
a、18b、23a、23bを、それぞれ工具回転方向
から工具回転方向後方に向けて漸次エンドミル1の基端
側に傾斜させて、軸線Oに直交する平面に対して正の逃
げ角θ1をもたせる。そして、それぞれすくい面との交
差稜線上の途中位置A点、D点から該交差稜線及び第
二、第三のポケットに鈍角で交差するよう先端逃げ面1
8a、18b、23a、23bを切除して、切り欠き状
の第四のポケット26a、26b、26c、26dを設
ける。ここで、これら第四のポケット26a、26b、
26c、26dの工具回転方向を向く壁面をそれぞれす
くい面27a、27b、27c、27dとする。
【0027】そして、すくい面27a、27bと先端逃
げ面18a、18bとの交差稜線部を、前記したすくい
面17a、17bと先端逃げ面18a、18bとの交差
稜線部(外周側切刃部分AC)に対して工具回転方向後
方に角度θ2曲げて、軸線O側にいくにつれてエンドミ
ル1の基端側に逃げるような切刃とし、これを軸線側切
刃部分ABとする。そして、これら外周側切刃部分A
C、軸線側切刃部分ABによって短刃19a、19bを
形成する。同様に、すくい面27c、27dと先端逃げ
面23a、23bとの交差稜線部を、前記したすくい面
22a、22bと先端逃げ面23a、23bとの交差稜
線部(外周側切刃部分DF)に対して工具回転方向後方
に角度θ2曲げて、軸線O側にいくにつれてエンドミル
1の基端に逃げるような切刃とし、これを軸線側切刃部
分DEとする。そして、これら外周側切刃部分DF、軸
線側切刃部分DEによって短刃24a、24bを形成す
る。
【0028】ここで、例えば第二のポケット11a、1
1bのすくい面18a、18bと第四のポケット26
a、26bのすくい面27a、27bとの交差部を面取
りするなどして、短刃19a、19bの軸線側切刃部分
ABが外周側切刃部分ACから曲線状に曲げられた形状
とする。同様に、例えば第三のポケット21a、21b
のすくい面23a、23bと第四のポケット26c、2
6dのすくい面27c、27dとの交差部を面取りする
などして、短刃24a、24bの軸線側切刃部分DEが
外周側切刃部分DFから曲線状に曲げられた形状とす
る。
【0029】このエンドミルの製造方法によれば、短刃
19a、19b、24a、24bが、その軸線側切刃部
分AB、DEを、外周側切刃部分AC、DFから工具回
転方向後方に向けて曲線状に曲げられた形状とされる本
発明のエンドミル1を容易に製造することができる。
【0030】なお、上記実施の形態では、長刃13a、
13bが直線状の切刃であるとしたが、これに限られる
ことなく、図3の先端面図に示すエンドミル1aのよう
に、長刃13a、13bのかわりにそれぞれ軸線O側の
切刃部分が工具回転方向後方に曲げられた長刃13c、
13dを設けてもよい。長刃13c、13dは、それぞ
れ短刃19a、19b上のA点及び短刃24a、24b
上のD点よりも径方向の軸線O側に位置するH点と軸線
O側に位置する切刃部分(軸線側切刃部分HO)が、外
周側の端部IからH点までの切刃部分(外周側切刃部分
HI)に対して工具回転方向後方に曲げられた形状とさ
れている。これら長刃13c、13dの先端逃げ面12
a、12bは、それぞれ軸線Oに直交する平面に対して
正の逃げ角θ1をもっている。ここで、長刃13c、1
3dにおいて、軸線側切刃部分HOは、外周側切刃部分
HIから曲線状に曲げられた形状とされていてもよい。
【0031】また、上記実施の形態では、先端刃が六枚
設けられた例を示したが、これに限られることなく、先
端刃として長刃と短刃とが少なくとも一枚ずつ以上あれ
ばよく、また長刃の枚数に対する短刃の枚数の比率は任
意である。また、上記実施の形態では、短刃19a、1
9bにおいて軸線側切刃部分ABが外周側切刃部分AC
に対して曲げられる角度と、短刃24a、24bにおい
て軸線側切刃部分DEが外周側切刃部分DFに対して曲
げられる角度をともにθ2にした例を示したが、これら
の角度は異なる角度であってもよい。また、上記実施の
形態では、短刃19a、19bにおいて、例えば第二の
ポケット16a、16bのすくい面17a、17bと第
四のポケット26a、26bのすくい面27a、27b
との交差部を面取りするなどして、短刃19a、19b
の軸線側切刃部分ABが外周側切刃部分ACから曲線状
に曲げられた形状とされ、同様にして短刃24a、24
bも軸線側切刃部分DEが外周側切刃部分DFから曲線
状に曲げられた形状とされている例を示した。しかし、
このような面取りを施さずに、例えば短刃19a、19
b、24a、24bがそれぞれA点、D点で屈曲されて
その角部が鈍角をなす形状としてもよい。また、短刃1
9a、19b、24a、24bは同一形状に形成しても
よい。なお、上記各実施の形態では、エンドミルの外周
刃9を、エンドミルの軸線Oに対してねじれ角を有する
ものとしたが、これに限られることなく、外周刃9を、
エンドミル1の軸線Oに対して平行であるものとしても
構わない。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載のエンドミルによれば、短
刃の軸線側の切刃部分が切削時に受ける負荷が小さくな
り、短刃に欠損が生じにくくなる。
【0033】請求項2記載のエンドミルによれば、軸線
側の切刃部分と外周側の切刃部分との交差部に負荷が集
中しにくくなり、交差部に欠損を生じにくくすることが
できる。
【0034】請求項3記載のエンドミルの製造方法によ
れば、本発明のエンドミルを容易に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるエンドミルの先
端部の形状を示す側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態におけるエンドミルの先
端面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態におけるエンドミル
の形状を示す先端面図である。
【図4】 従来のエンドミルの形状を示す側面図であ
る。
【図5】 従来のエンドミルの形状を示す先端面図であ
る。
【符号の説明】
1 エンドミル 2 工具本体 18a、18b、23a、23b 先端逃げ面 13a、13b 長刃 19a、19b、2
4a、24b 短刃 AB、DE 軸線側切刃部分 AC、DF 外周側
切刃部分 O 軸線 θ1 逃げ角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される外形略円柱状の工
    具本体の先端に、先端刃として長刃と短刃が設けられ、 前記短刃が、逃げ面に正の逃げ角をもち、前記工具本体
    の軸線側に位置する切刃部分を工具回転方向後方に曲げ
    て設けられていることを特徴とするエンドミル。
  2. 【請求項2】 前記短刃において、前記軸線側の切刃部
    分が前記工具本体の外周側の切刃部分から曲線状に曲げ
    て設けられていることを特徴とする請求項1記載のエン
    ドミル。
  3. 【請求項3】 軸線回りに回転される外形略円柱状の工
    具本体の先端において、工具外周側から軸線付近まで延
    在する長刃と、工具外周側から軸線より離間した位置ま
    で延在する短刃を設け、 該短刃の逃げ面において前記軸線側の部分を切り欠くこ
    とで、この短刃において前記工具本体の軸線側に位置す
    る切刃部分を外周側の切刃部分に対して工具回転方向後
    方に曲がった形状に形成することを特徴とするエンドミ
    ルの製造方法。
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