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JP2001220979A - 鋼管製ケーシング用圧入・引抜き装置 - Google Patents

鋼管製ケーシング用圧入・引抜き装置

Info

Publication number
JP2001220979A
JP2001220979A JP2000033815A JP2000033815A JP2001220979A JP 2001220979 A JP2001220979 A JP 2001220979A JP 2000033815 A JP2000033815 A JP 2000033815A JP 2000033815 A JP2000033815 A JP 2000033815A JP 2001220979 A JP2001220979 A JP 2001220979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
steel pipe
clamp
pipe casing
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000033815A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Ishibashi
哲夫 石橋
Makoto Matsumura
誠 松村
Isao Umebayashi
勲 梅林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MATSUMURA KIKAI SANGYO KK
SANWA SOGO DOBOKU KK
Sekiso Co Ltd
Original Assignee
MATSUMURA KIKAI SANGYO KK
SANWA SOGO DOBOKU KK
Sekiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MATSUMURA KIKAI SANGYO KK, SANWA SOGO DOBOKU KK, Sekiso Co Ltd filed Critical MATSUMURA KIKAI SANGYO KK
Priority to JP2000033815A priority Critical patent/JP2001220979A/ja
Publication of JP2001220979A publication Critical patent/JP2001220979A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管製ケーシングを全回転させながら地盤に
圧入し、或いは地盤から引き抜く圧入・引き抜き装置を
分割構造とすることにより,据付や運搬を容易にする。 【構成】 鋼管製ケーシングPを取り囲む中央開口が形
成されるように右フレーム110,左フレーム120を
接続してベースフレーム100とし、昇降ジャッキ30
0を介してベースフレーム100の上に分割構造の昇降
フレーム200を配置する。昇降フレーム200には半
円状内縁部211,221に旋回ギア500の右ギア5
10,左ギア520が回転可能に設けられており、旋回
ギア500が油圧モータ400の駆動ギア450に噛み
合い回転する。右ギア510にはクランプ片610が固
定され、クランプ片610の両端に揺動可能に連結され
たクランプ片620,630とでクランプ600を構成
する。クランプ600で鋼管製ケーシングPを拘束し、
鋼管製ケーシングPを円周方向に全回転させながら地盤
に圧入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンホール等の構造体
として使用される大口径の鋼管製ケーシングを地盤に圧
入し或いは引き抜く装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水道等の地下構造物に路面から通じる
マンホール等の立坑構築法としては、鋼管製ケーシング
を地盤に圧入し、鋼管製ケーシング内の土砂を除去した
後、鋼管製ケーシングを外枠としてコンクリートを打設
する工法が知られている。地盤への鋼管製ケーシングの
圧入には、下端円周方向にバイトを取り付けた鋼管製ケ
ーシングを使用し、鋼管製ケーシングをクランプして回
転又は揺動させながら建て込む装置が使用されている。
【0003】立坑の口径は、地下構造物の大型化に伴っ
て大きくなる傾向にあり、共同溝の開発が望まれている
昨今にあっては大型化の傾向が一層強くなっている。立
坑の大口径化は、大口径の鋼管製ケーシングを圧入でき
る大型装置を必要とする。ところが、この種の装置は、
工事開始前に工事現場に運搬されて据え付けられ、工事
終了後には工事現場から撤去される。そのため、装置を
分割型にして運搬を容易にする必要があり、たとえば旋
回ベアリングの取り付け座を分断するように分割された
昇降フレームが特開平4−60012号公報で紹介され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鋼管製ケーシングの圧
入には、下端円周方向に切歯を形成した鋼管製ケーシン
グを回転又は揺動させながら、バイトで地盤を切り裂い
た跡に鋼管製ケーシングを押し込む方式が採用されてい
る。鋼管製ケーシングとしては、下端円周方向に複数の
超硬バイトを取り付けたものも使用されている。鋼管製
ケーシングを揺動させる方式では、装置の大型化が比較
的容易であるが、地盤の固い部分と軟らかい部分とでバ
イトによる切り裂き状態が異なり、鋼管製ケーシングが
鉛直方向から変位しやすい。鋼管製ケーシングの変位が
あると、後工程のコンクリート打設時に必要なコンクリ
ート厚みを確保できない原因にもなる。また、深い立坑
が盛んに敷設されている昨今では、鋼管製ケーシングと
地下構造物との位置関係が大きくずれる原因にもなる。
【0005】鋼管製ケーシングを回転させる方式では、
鋼管製ケーシングの円周方向端部が地盤の固い部分及び
軟らかい部分に均等に当たるため、切り裂き状態の変動
に起因した鋼管製ケーシングの変位が少ない。しかし、
大口径の鋼管製ケーシングを円周方向に沿って均等な力
でクランプし回転力を与えるために、装置の大型化が避
けられず、据付や撤去時の運搬に支障をきたしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、装置の主要構成
部材を二分割した設計にすることにより、運搬を容易に
し、しかも正確な位置関係で鋼管製ケーシングを地盤に
圧入できる装置を提供することを目的とする。本発明の
圧入・引抜き装置は、中央開口を内部に形成するベース
フレーム,昇降フレーム,旋回ギアを二分割構造とし、
昇降フレームを昇降させる昇降ジャッキをベースフレー
ムの四隅近傍に、旋回ギアを回転させる油圧モータを昇
降フレームの四隅近傍に設け、鋼管製ケーシングを拘束
するクランプを3分割構造としている。
【0007】ベースフレームは、鋼管製ケーシング挿入
用の中央開口が形成されるように、端面接続機構を介し
て接続される半円状内縁部をもつ右フレーム,左フレー
ムを備えている。ベースフレームの四隅近傍には、昇降
ジャッキを取り付けるための円孔状固定部が形成されて
いる。昇降フレームは、鋼管製ケーシング挿入用の中央
開口が形成されるように、端面接続機構を介して接続さ
れる半円状内縁部をもつ右フレーム,左フレームを備え
ている。昇降フレームの四隅近傍には、昇降ジャッキが
嵌まり込む円形状開口及び油圧モータが取付け用の円孔
状取付け部が形成されている。
【0008】昇降ジャッキは、ベースフレームの各円孔
状固定部から起立し、昇降フレームの円形状開口縁に設
けられた筒状外套に嵌まり込む筒状ハウジング内に固定
配置されている。昇降ジャッキの上端には、筒状外套に
装着されるキャップの連結突起に連結される連結アーム
が設けられている。油圧モータは、昇降フレームの各円
孔状取付け部に軸受けハウジングを介して設けられてお
り、回転主軸に装着された駆動ギアが昇降フレームの半
円状内縁部に臨む。旋回ギアは、右ギア及び左ギアが連
結機構を介して接続される二分割構造をもつ。旋回ギア
は、内側円筒部,ウエブ、外側円筒部からなるH型断面
をもつ環状体になっている。内側円筒部の上面には、昇
降フレームの上板にスライドシューを介して接触する上
板が取り付けられている。内側円筒部の下面には、昇降
フレームの下板にスライドシューを介して接触するフラ
ンジをもつ下部リングが取り付けられている。外側円筒
部には、油圧モータの駆動ギアと噛合う平歯が刻設され
手いる。
【0009】クランプは、3本のクランプ片が円形状に
連結される分割構造をもち、そのうち1本のクランプ片
が右ギアの内側円筒部に固着されている。固着されたク
ランプ片の両端に残り2本のクランプ片の一端が揺動可
能に連結され、揺動可能なクランプ片の他端の間にクラ
ンプシリンダが差し渡される。地盤に圧入される鋼管製
ケーシング又は地盤から引き抜かれる鋼管製ケーシング
は、ベースフレーム,昇降フレームの中央開口に挿入さ
れ、鋼管製ケーシングの外周がクランプで拘束され、円
周方向に回転しながら下端で地盤を切り裂いて下降し、
或いは昇降フレームの上昇によって地盤から引き抜かれ
る。
【0010】
【実施の形態】本発明に従った圧入・引抜き装置は、全
体像を斜視図で示す図1にみられるように、ベースフレ
ーム100に昇降フレーム200を重ね合わせ、ベース
フレーム100の四隅近傍に昇降ジャッキ300を立設
し、昇降フレーム200の四隅近傍に油圧モータ400
を取り付けた構造をもっている。ベースフレーム100
は、図2の分解斜視図にみられるように、右フレーム1
10及び左フレーム120を組み合わせる二分割構造
で、各フレーム110,120の内周側は鋼管製ケーシ
ングP(図15)が挿入されるように半円状内縁部11
1,121となっている。昇降フレーム200も同様に
右フレーム210及び左フレーム220を組み合わせる
二分割構造で、半円状内縁部211,221(図3)に
旋回ギア500が嵌め込まれる。旋回ギア500も右ギ
ア510,左ギア520の二分割構造で、クランプ片6
10,620,630と3分割されたクランプ600が
固着される。
【0011】ベースフレーム100は、地面の所定位置
に敷設された覆工板(図示せず)に据え付けられた固定
基盤700(図2)に取り付けられる。固定基盤700
も右基盤710,左基盤720の二分割構造で、各分割
基盤710,720の内側には半円状内縁部711,7
21が形成されている。右基盤710及び左基盤720
には、覆工板に固定するためのスライド式コマ(図示せ
ず)が長孔712,722及び長孔713,723の下
に設けられ、覆工板の受桁に対して右基盤710及び左
基盤720を強固に固定する。
【0012】右基盤710及び左基盤720の突合せ端
部には凹凸嵌合部714,724が形成されており、凹
凸嵌合部714,724を相互にかみ合わせるとき、固
定基盤700の中央に半円状内縁部711,721で区
画された鋼管製ケーシングP挿通用の開口部が形成され
る。更に、右基盤710及び左基盤720を一体化した
固定基盤700の四隅にあたる位置に、レベルジャッキ
130の着座部715,725が形成されている。ま
た、固定基盤700の四隅近傍には、載置されるベース
フレーム100を水平方向に関して位置決めし、鋼管製
ケーシングPが回転時に生じる反力で装置が共回りしな
いように突起716,726が形成されている。覆工板
に据え付けられた固定基盤700に固定されるベースフ
レーム100は、右フレーム110及び左フレーム12
0のそれぞれ周縁にレベルジャッキ130及び140を
備えている。右フレーム110及び左フレーム120の
突合せ端面には、両者を正確な位置関係で固定しベース
フレーム100の上面を平坦にするための端面接続機構
150が設けられている。
【0013】端面接続機構150は、図4の部分斜視図
にみられるように、右フレーム110の突合せ端面に取
り付けられた接続金具151と左フレーム120の突合
せ端面に取り付けられた接続金具155からなる。接続
金具151の下端部に段付き肉厚部152が形成され、
上部中央に係合溝153が形成されている。他方、接続
金具155は、段付き肉厚部152の段部に噛み合うよ
うに下端が薄肉部156になっており、係合溝153に
嵌まり込む係合突起157が上部中央に形成されてい
る。接続金具151,155が固着される右フレーム1
10及び左フレーム120の突合せ端面には複数のボル
ト装着用孔部112,122が設けられており、各ボル
ト装着用空隙112,122に臨むようにボルト孔15
4,158が接続金具151,155に刻設されてい
る。
【0014】ベースフレーム100の四隅近傍に当たる
位置で、右フレーム110及び左フレーム120の上面
に昇降ジャッキ300を取り付ける円孔状固定部11
3,123が穿設され、円孔状固定部113,123よ
りも更に四隅側に油圧モータ400用の円形状孔部11
4,124が穿設されている。昇降フレーム200の右
フレーム210,左フレーム220には、円孔状固定部
113,123及び円形状孔部114,124に対応す
る位置に円形状開口213,223及び円孔状取付け部
214,224(図3)が穿設されている。
【0015】昇降フレーム200の右フレーム210,
左フレーム220は、半円状内縁部211,半円状内縁
部221で内側が区切られたほぼU字状に成形されてお
り、上板215,225と下板216,226が補強リ
ブ(図示せず)で接続された中空構造をもっている。右
フレーム210及び左フレーム220を端面接続機構2
50を介して相互に接続するとき、半円状内縁部21
1,221で中央開口を区画する昇降フレーム200に
組み立てられる。端面接続機構250は、図5の分解斜
視図にみられるように、右フレーム210の接続端面に
固着された接続金具251及び左フレーム220の接続
端面に固着された接続金具255を備えている。
【0016】接続金具251は、右フレーム210の接
続端面よりも上下方向に長く、下端部が段付き肉厚部2
52になっており、上部中央に矩形状切欠き253が形
成されている。接続金具255も左フレーム220の接
続端面よりも上下方向に長く、段付き肉厚部252の段
部に噛み合うように下端が薄肉部256になっており、
矩形状切欠き253に対応する位置に矩形状突起257
が形成されている。矩形状突起257を矩形状切欠き2
53に嵌め合わせることにより、接続金具251に対し
て接続金具255が位置決めされる。また、接続金具2
51,255の相対応する位置に複数のボルト孔25
4,258が穿設されており、中央部は軽量化を図るた
めに開口部259が形成されている。
【0017】昇降ジャッキ300は、ベースフレーム1
00の右フレーム110,左フレーム120に設けられ
た円孔状固定部113,123に固定される。昇降ジャ
ッキ300は、図6に示すようにブラケット311で円
孔状固定部113,123から起立させた筒状ハウジン
グ310に収容され、連結金具312により下端が右フ
レーム110,左フレーム120に固着される。昇降ジ
ャッキ300の上端から連結アーム320が突出してお
り、連結アーム320の上部近傍に連結孔321が形成
されている。筒状ハウジング310の上部には、筒状ハ
ウジング310から突出する連結アーム320を包み込
むように,円錐状キャップ330が取外し自在に設けら
れている。
【0018】右フレーム110,左フレーム120の円
孔状固定部113,123に対応する位置で、昇降フレ
ーム200の右フレーム210,左フレーム220に設
けられた円形状開口213,223の周縁には、筒状ハ
ウジング310が嵌まり込む筒状外套340が立設され
ている。筒状外套340には、補強のため、上下方向に
延びる複数のフィン341が円周方向に適宜の間隔で設
けられている。
【0019】筒状外套340の上端には、キャップ35
0が取り付けられる。キャップ350の平板部351か
ら一対の連結突起352が起立しており、連結アーム3
20が挿し込まれる挿入スリット355が連結突起35
2,352の間に開けられている。連結突起352に
は、連結アーム320の連結孔321に対応する連結孔
353が形成されている。連結孔321,353は、ベ
ースフレーム100に昇降ジャッキ300を介して昇降
フレーム200を連結する際に連結ピン354を挿通す
る孔として使用される。
【0020】昇降フレーム200の右フレーム210,
左フレーム220に設けられた円孔状取付け部214,
224には油圧モータ400が取り付けられる。円孔状
取付け部214,224は、円孔状取付け部214,2
24の中心を結ぶ線L1,L2が半円状内縁部211,2
21で形成される鋼管製ケーシングP挿入用の中央開口
の中心Cから若干ずれるように配置される(図7)。油
圧モータ400の回転主軸410は、図8に示すように
各フレーム210,220の上板215,225に設け
られた上部軸受け420及び下板216,226に設け
られた下部軸受け430で回転可能に支持される。
【0021】上部軸受け420は、座板421aを介し
ブラケット421で上板215,225に取り付けら
れ、油圧モータ400の取付け座板401を支持する受
け金具422が軸受けハウジング425に上部から挿入
されている。受け金具422には、ボルト孔423が穿
設されている。油圧モータ400を右フレーム210,
左フレーム220に固着する固定ボルト424は、取付
け座板401に挿通され、ボルト孔423を経て軸受け
ハウジング425のフランジ426に形成したボルト孔
427に挿し通され、ナット止めされる。軸受けハウジ
ング425に受け金具422が差し込まれているため、
取付け座板401,受け金具422,フランジ426に
挿し通される固定ボルト424は油圧モータ400当り
1本でよい。他のボルト428は、フランジ426に達
することなく、上部軸受け420に油圧モータ400を
安定配置するため取付け座板401,受け金具422に
ねじ込まれる。
【0022】軸受けハウジング425の内部には、回転
主軸410を回転可能に支持するローラベアリング42
9が組み込まれている。ローラベアリング429は、回
転主軸410の上部外周に付け上部段差411と回転主
軸410の上端に嵌め込んだカプラー412との間で回
転主軸410の周囲を取り囲む。下板216,226に
固定される下部軸受け430は、筒状の軸受けハウジン
グ435を備え、軸受けハウジング435の上端に水平
方向に延びたフランジ436が形成されている。フラン
ジ436には、固定ボルト434で下部軸受け430を
下板216,226に固着するためのボルト孔433が
穿設されている。下部軸受け430は、回転主軸410
の下部段差413に嵌め込まれたカプラー414を取り
囲むように回転主軸410に挿し込まれる。
【0023】軸受けハウジング435の内部には、回転
主軸410を回転可能に支持するローラベアリング43
9が組み込まれている。ローラベアリング439は、回
転主軸410の下端に装着されたカプラー415とカプ
ラー414との間で回転主軸410の周囲を取り囲む。
下部軸受け430は、底部にエンドカバー440が固定
ボルト441で取り付けられ、ベースフレーム100の
右フレーム110,左フレーム120に形成した円形状
孔部114,124に臨む。
【0024】回転主軸410には、旋回ギア500と噛
み合う駆動ギア450がアジャストホイール460と共
に固着されている。駆動ギア450は、必要な剛体強度
が維持される限り、断面をH型等にして軽量化を図る。
駆動ギア450,アジャストホイール460は、上部段
差411とカプラー414との間で挟持され、上下方向
の変位が規制される。駆動ギア450を介して伝達され
る動力で回転する旋回ギア500は、半円状の右ギア5
10、左ギア520を繋ぎ合わせた二分割構造(図3)
で、図9にみられるように、外周全長にわたって駆動ギ
ア450と噛み合う平歯511,521が刻設されてい
る。右ギア510,左ギア520は、図9(b)に示す
ように、内側円筒部512,522と外側円筒部51
3,523をウエブ514,524で連結したH型断面
をもっている。
【0025】内側円筒部512,522には、上板54
1(図8)を固着する固定ボルト542がねじ込まれる
ボルト孔515,525が上面に、下部リング550を
固着する固定ボルト551がねじ込まれるボルト孔51
6,526が底面に刻設されている。ウエブ514,5
24には、補強リング560(図8)を固定する固定ボ
ルト561が挿通されるボルト孔517,527が穿設
されている。右ギア510,左ギア520を相互に接続
して円形状の旋回ギア500とするため、半円状の右ギ
ア510,左ギア520の両端に連結機構530が設け
られている。連結機構530は、右ギア510、左ギア
520から内方に突出した継手部531,535からな
り、旋回ギア500の接線方向に連結孔532,536
が継手部531,535に形成されている(図9c)。
【0026】旋回ギア500は、上部スライド機構54
0(図10a)及び下部スライド機構570(図10
b)を介して回転主軸410と共に上下動可能に支持さ
れる。上部スライド機構540は、図10(a)に断面
を示すように、昇降フレーム200の右フレーム21
0,左フレーム220の上板215、225に座金54
3を介して固定ボルト544で固着されたスライドシュ
ー545を備えている。スライドシュー545は、油圧
モータ400からの動力で旋回ギア500が回転すると
き、旋回ギア500に固着されている上板541に底面
から接触する。下部スライド機構570は、図10
(b)に断面を示すように、昇降フレーム200の右フ
レーム210,左フレーム220の下板216,226
に座金573を介して固定ボルト574で固着されたス
ライドシュー575を備えている。スライドシュー57
5は、同じく旋回ギア500が回転するとき、下部リン
グ550に溶接されているフランジ552に上面から接
触する。
【0027】スライドシュー545,575は、滑り性
の良好な金属材料で作られており、複数のスライド片5
46,576をリング状に組み合わせている(図10
c)。個々のスライド片546,576には、円周方向
に延びるグリース溝547,577が形成されており、
スライドシュー545,575を上板215,下板21
6に固着する固定ボルト544,574が挿し込まれる
ボルト孔548,578が円周方向に適宜の間隔で形成
されている(図10d)。旋回ギア500が回転すると
き、グリース溝547,577からグリースが滲み出
し、スライドシュー545,575と上板541,フラ
ンジ552との接触面を潤滑する。スライドシュー54
5,575と上板541,フランジ552との接触面に
グリースを円滑に行き渡らせるためには、グリース溝5
47,577をZ状(図10d)に形成することが好ま
しい。
【0028】補強リング560(図8)は、内側円筒部
512,522の下部段差528(図9b)及び外側円
筒部513,523の下端面に接触した状態で、ウエブ
514,524のボルト孔517,527に挿し通した
固定ボルト561で右ギア510,左ギア520に固着
される。補強リング560の外周縁は、油圧モータ40
0の回転主軸410に嵌挿したアジャストホイール46
0に接触し、旋回ギア500の平歯511,521を駆
動ギア450に確実に噛み合わせ、回転主軸410のブ
レを抑制する。
【0029】旋回ギア500の右ギア510には、更に
上板541を介して固定ボルト601でクランプ600
のクランプ片610が固着される(図8)。クランプ片
610は、円周のほぼ1/3に当たる円弧形状をもち、
鋼管製ケーシングPの外周面に当接する面板611の上
下端部に半径方向外向きに延びる上板612及び下板6
13を固着し、上板612と下板613との間に適宜の
間隔で補強リブ614を差し渡している(図11a)。
下板613には、クランプ片610を旋回ギア500の
右ギア510に固着する固定ボルト601が挿し込まれ
るボルト孔615が適宜の間隔で穿設されている。クラ
ンプ片610の両端には、クランプ片620,630を
揺動可能に連結するための連結継手640が設けられて
いる。連結継手640はクランプ片610の端面から所
定間隔で円周方向に突出する複数の連結片641を備
え、各連結片641には同じ位置関係でボルト挿通孔6
42が穿設されている。
【0030】クランプ片610に連結されるクランプ片
620,630も、同様にほぼ1/3の円弧形状をも
ち、面板621,631に上板622,632及び下板
623,633が固着され、上板622,632と下板
623,633との間に適宜の間隔で補強リブ614が
差し渡されている(図12)。クランプ片620,63
0はクランプ片610に揺動可能に連結されることか
ら、下板623,633にはボルト挿通孔を設ける必要
はない。クランプ片620,630の一端には、クラン
プ片610側の連結片641と噛み合う連結片645が
円周方向に突出して設けられている。連結片645に
は、連結片641のボルト挿通孔642に対応する位置
でボルト挿通孔646が穿設されている。連結片64
1,645を相互に噛み合わせ、ボルト挿通孔642,
646に連結ボルト648(図14)を挿し込むと、ク
ランプ片610にクランプ片620,630が揺動可能
に連結される。
【0031】クランプ片620,630の他端には、ク
ランプシリンダ650(図13)をピンで連結するピン
孔625,635が穿設されている。クランプシリンダ
650は、シリンダ本体651から両側に突出するピス
トン652,655をもち、ピストン652,655の
先端にピン孔653,656が形成されている。ピン孔
625,635とピン孔653,656にピン(図示せ
ず)をそれぞれ挿し通すことにより、クランプ片62
0,630の他端にクランプシリンダ650のピストン
652,655が装着される。クランプ片620,63
0の他端近傍には長孔626,636が形成されてい
る。長孔626,636は、上部スライド機構540の
上板541に設けた案内突起627,637(図14)
と嵌り合い、クランプ片620,630の浮上りを防止
しスイング可能に配置する。ピストン652,655
は、シリンダ本体651への油圧供給で両側に張り出
し、油圧を抜くことによりシリンダ本体651内に引き
込まれる。クランプ片620,630は、ピストン65
2,655の伸張・収縮に伴って図14の実線位置(ク
ランプ状態)と一点鎖線位置(解放状態)との間を移動
する。このとき、クランプ片620,630に形成して
いる長孔626,636と上板541側の案内突起62
7,637との嵌り合いにより、浮上りを防止してクラ
ンプ片620,630の揺動動作が安定する。
【0032】次いで、圧入・引き抜き装置の据付け及び
操作を説明する。立坑を掘削しようとする地盤に覆工板
(図示せず)を予め敷設する。右基盤710と左基盤7
20を連結して組み立てた固定基盤700を覆工板の受
桁に固定するとき、鋼管製ケーシングPが挿し通される
開口部が半円状内縁部711,721で形成される。敷
設された固定基盤700の右基盤710の上に、ベース
フレーム100の右フレーム110が配置される。右フ
レーム110は、四隅近傍に当たる位置で右基盤710
から起立した位置決め板716,726に周辺を押し当
てることにより位置決めされる。右基盤710に搭載さ
れた右フレーム110のレベルジャッキ130,140
を操作して、右フレーム110を水平に調節する。
【0033】右フレーム110の係合溝153に左フレ
ーム120の係合突起157が嵌まり込むように右フレ
ーム110、左フレーム120の接続端面を位置合せし
て、周辺を位置決め板716,726に押し当てながら
左フレーム120を垂直下方に移動させる。下降した左
フレーム120の係合突起157が右フレーム110の
係合溝153に嵌まり込み、右フレーム110の段付き
肉厚部152に左フレーム120の薄肉部156が噛み
合うとき、右フレーム110に対して左フレーム120
が同一水平面上に維持される。組み合わされた右フレー
ム110,左フレーム120の位置関係は、レベルジャ
ッキ130,140で微調整される。この状態で、ボル
ト装着用空隙112からボルト孔154,158に接続
ボルト(図示せず)を挿し込みナット締めすることによ
り、一体化したベースフレーム100が組み立てられ
る。
【0034】吊り金具219に掛けたワイヤ(図示せ
ず)でクレーンから吊り下げられた昇降フレーム200
の右フレーム210を、一体化したベースフレーム10
0の右フレーム110上に降ろし、右フレーム110か
ら起立している昇降ジャッキ300を右フレーム210
の円形状開口213に挿通させる。なお、右フレーム2
10には、筒状外套340,油圧モータ400,旋回ギ
ア500の右ギア510及びクランプ片610が予め装
着されているが、図3では各部構造の理解を容易にする
ため分解斜視図で示している。左フレーム220も、同
様にしてベースフレーム100の左フレーム120上に
降ろされる。
【0035】ベースフレーム100上に降ろされた昇降
フレーム200の右フレーム210,左フレーム220
は、接続金具251,255を位置合せし、ボルト孔2
54,258に挿通した接続ボルト260(図7)をナ
ット締めすることにより、一体的な昇降フレーム200
に組み立てられる。右フレーム210,左フレーム22
0は接続金具251,255の段付き肉厚部252と薄
肉部256との噛合い及び矩形状切欠き253及び矩形
状突起257の一致により位置決めされるため、右フレ
ーム210,左フレーム220に装着されている右ギア
510,左ギア520も円周状の旋回ギア500に組み
立てられる。
【0036】右フレーム210,左フレーム220の下
降時、昇降ジャッキ300の筒状ハウジング310は、
先端に取り付けた円錐状キャップ330に案内されて円
形状開口213,223に嵌まり込み、筒状外套340
の内部に収まる。筒状外套340に筒状ハウジング31
0が挿入された後、筒状ハウジング310から円錐状キ
ャップ330を取り外し、筒状外套340にキャップ3
50を取り付ける(図6a→b)。連結アーム320
は、キャップ350の挿入スリット355から一対の連
結突起352の間に挿し込まれる。そこで、連結孔32
1,連結孔353に連結ピン354を挿し通す(図6b
→c)と、昇降フレーム200の右フレーム210,左
フレーム220は昇降ジャッキ300を介してベースフ
レーム100の右フレーム110,左フレーム120に
それぞれ昇降可能に連結される。
【0037】昇降フレーム200を組み立てた後、右フ
レーム210に固着されているクランプ片610にクラ
ンプ片620,630を連結する。次いで、クランプ片
620,630のピン孔625,635を介してクラン
プピン651を固定し、クランプ片620,630の間
にクランプシリンダ650を差し渡す。クランプ片62
0,630は、クランプシリンダ650で引っ張られて
いない状態では、図14に2点鎖線で示すように若干開
いている。クランプ600のクランプ片620,630
が開いている状態で、クレーンに吊り下げられた鋼管製
ケーシングPを降ろし、ベースフレーム100の半円状
内縁部111,121及び昇降フレーム200の半円状
内縁部211,221で区画される中央開口を経て地盤
に立てる。
【0038】鋼管製ケーシングPを立てた後、油圧源
(図示せず)からの油圧で昇降ジャッキ300を駆動さ
せ、昇降フレーム200を所定の高さだけ上昇させる。
昇降フレーム200の上板215,225が旋回ギア5
00の上板541に下方から接触しているので、昇降フ
レーム200と共に旋回ギア500及びクランプ600
も上昇する。鋼管製ケーシングPの圧入時、必要に応じ
てカウンターウェイト730,735(図15)を反力
受けに使用することもある。昇降フレーム200の上昇
後、クランプシリンダ650によりクランプ片620,
630を引っ張り(図14の実線)、クランプ600で
鋼管製ケーシングPを締め上げる。これにより、鋼管製
ケーシングPは、クランプ600で拘束される。
【0039】次いで、別途の油圧源(図示せず)から油
圧モータ400に油圧を送り込み、回転主軸410を回
転させる。駆動ギア450と旋回ギア500との噛合い
により回転主軸410の回転力が旋回ギア500に伝達
され、旋回ギア500と一体になった鋼管製ケーシング
Pが回転する。このとき、対角線位置にある油圧モータ
400の中心を結ぶ直線L1,L2が中央開口の中心Cを
通らないように個々の油圧モータ400が昇降フレーム
200に配置されているので、複数の油圧モータ400
の駆動ギア450が右ギア510と左ギア520との連
結部に同時に当たらない。したがって、駆動ギア450
から旋回ギア500に回転力を伝えるとき、旋回ギア5
00の連結部に過大な荷重が加わることがなく、旋回ギ
ア500の変形が防止される。
【0040】鋼管製ケーシングPの下端円周は、凹凸状
に形成された切歯Bになっている。そのため、鋼管製ケ
ーシングPは、油圧モータ400の回転力及び昇降ジャ
ッキ300の圧入力を伝える昇降フレーム200の移動
に従って強制的に地盤に圧入される。ただし、鋼管製ケ
ーシングPの圧入,回転抵抗を計器で確認しながら昇降
フレーム200を下降させることが好ましい。転石層等
の硬質の地盤に対しては、超硬バイトを下端円周に取り
付けた鋼管製ケーシングPを使用する場合もある。鋼管
製ケーシングPの下降に伴って、旋回ギア500,クラ
ンプ600も下降する。また、旋回ギア500の上板5
41が昇降フレーム200の上板215,225を押し
下げるため、昇降フレーム200も鋼管製ケーシングP
と同期して下降する。鋼管製ケーシングPの下降時、昇
降ジャッキ300を低くし、鋼管製ケーシングPに下向
きの力を加えることが好ましい。これにより、鋼管製ケ
ーシングPの下端円周にある切歯Bで地盤が切り込ま
れ、掘削作業が促進される。
【0041】昇降フレーム200が下限位置まで下降し
たとき、昇降ジャッキ300の駆動を停止し、クランプ
シリンダ650の操作でクランプ片620,630を開
き、クランプ600による拘束から鋼管製ケーシングP
を解放する。そして、昇降ジャッキ300の再起動によ
り昇降フレーム200を上昇させ、鋼管製ケーシングP
の上方にある所定位置をクランプ600で再び拘束す
る。以下、同様な操作で鋼管製ケーシングPの回転・下
降→クランプ600の拘束解除→昇降フレーム200の
上昇→クランプ600による鋼管製ケーシングPの拘束
を繰り返し、鋼管製ケーシングPを地盤中に断続的に圧
入する。必要とする立坑が鋼管製ケーシングPよりも深
い場合には、鋼管製ケーシングPに別の鋼管製ケーシン
グPを継ぎ足し、更に圧入を継続する。
【0042】鋼管製ケーシングPの下降時、上板21
5,225と上板541との接触及び下板216,22
6とフランジ552との接触によって下降力が昇降フレ
ーム200に伝達され、駆動ギア450と旋回ギア50
0の平歯511との噛合いに鋼管製ケーシングPの下降
が悪影響を及ぼすことはない。この点、たとえばダブル
ヘリカルギアで駆動ギア450と旋回ギア500とを噛
み合わせ、油圧モータ400からの動力で鋼管製ケーシ
ングPに上下方向の力を加える方式では、過度に大きな
能力の油圧モータ400を必要とするばかりか、上下方
向の力で駆動ギア450,旋回ギア500が破損する虞
がある。
【0043】地盤に鋼管製ケーシングPを圧入した後、
クレーンに吊り下げられたハイドログラブ750(図1
5)を鋼管製ケーシングP内に降ろし、油圧ホース75
4でグラブ部材751,752を閉動作させることによ
り鋼管製ケーシングP内部にある土砂Sを掻き集め、鋼
管製ケーシングPから排出する。地下水位まで掘削する
場合、地下水位に相当するレベルまで鋼管製ケーシング
P内に水を入れ、水中掘削することが好ましい。水中掘
削によるとき、揚圧による掘削底部の地盤崩壊が防止さ
れる。ハイドログラブ750としては従来の装置が使用
されるが、一対のグラブ部材751,752がヒンジ7
53に開閉可能に枢支され、開いたグラブ部材752,
752の外径が鋼管製ケーシングPの内径にほぼ等しい
ハイドログラブ750が好ましい。このようなハイドロ
グラブ750を使用すると、水中掘削する場合でも鋼管
製ケーシングPの内周面に付着した土砂Sをグラブ部材
752,752で掻き落としながら、鋼管製ケーシング
Pの内部から土砂Sを排出できる。
【0044】必要深さの立坑を掘削した後、鋼管製ケー
シングP内の掘削底部に所定厚み(通常は100〜15
0cm程度)の底盤コンクリートを水中で打設する。こ
のとき、生コンクリートが鋼管製ケーシングP内の水に
よって分離してしまわないように、トレミー管を用いて
底部に直接完了まで連続して打設する。コンクリート打
設後、コンクリートが完全に硬化する前に鋼管製ケーシ
ングPを所定の高さ(通常は、90〜120cm)程度
まで引き上げる。その結果、コンクリートは、鋼管製ケ
ーシングPの歯B及び地盤側壁に直接付着し、硬化後に
鋼管製ケーシングP内を排水する際に周囲の水圧で底盤
が揚圧を受けても十分な耐力を呈する。このようにして
構築された立坑を利用し、地下埋設管の推進工事を行
い、工事完了後に鋼管製ケーシングPを外枠としてマン
ホールを構築する。
【0045】鋼管製ケーシングPは、回転しながら切歯
Bで地盤を切り裂きながら下降するため、下端円周方向
に関して均等な力で地盤が切り裂かれ、極めて高い精度
で鉛直方向に圧入される。したがって、マンホールの構
築に際し、鋼管製ケーシングP内部に内枠を配置してコ
ンクリート打設用の空洞部を形成するとき、鋼管製ケー
シングPの内周にほぼ同じ厚みの空洞部が形成される。
これに対し、鋼管製ケーシングPを揺動させながら地盤
に圧入する方式では、地盤の固い部分と軟らかい部分と
で切歯Bが受ける応力が大きく異なり、結果として鉛直
方向から変位した位置関係で鋼管製ケーシングPが地盤
に圧入される。変位した鋼管製ケーシングPは、内枠と
の間に形成される空洞部が鋼管製ケーシングPの内周方
向で異なる厚みとなりやすく、場合によってはコンクリ
ートの厚み不足を生じる原因にもなる。また、高い精度
で鋼管製ケーシングPを鉛直方向に圧入できることか
ら、土壌深く埋設される地下構造物に対し鋼管製ケーシ
ングPの下端のズレが少なく、適正な位置関係でマンホ
ールを構築できる。
【0046】地盤に圧入されている鋼管製ケーシングP
を引き抜く場合には、同様な操作でベースフレーム10
0,200を鋼管製ケーシングPに嵌め込み、昇降フレ
ーム200を下限位置に移動させる。次いで、クランプ
600により鋼管製ケーシングPを拘束し、旋回ギア5
00を回転させながら昇降フレーム200を上昇させ
る。昇降フレーム200が上限位置に達したとき、クラ
ンプ600による拘束を解除し、昇降フレーム200を
下限位置に下げ、再び鋼管製ケーシングPの下方外周位
置をクランプ600で拘束し、旋回ギア500を回転さ
せながら昇降フレーム200を上昇させる。この繰返し
により、必要な高さまで鋼管製ケーシングPが引き抜か
れる。なお、一般の工事では、鋼管製ケーシングPをそ
のままマンホールの外枠として地中に残す。
【0047】鋼管製ケーシングPの圧入又は引き抜きが
完了した後、圧入・引き抜き装置は、工事現場から撤去
される。撤去に際しては、クランプ片620,630を
取り外し、吊り金具219,229にワイヤを引っ掛
け、昇降フレーム200を吊り上げ、ベースフレーム1
00から分離する。次いで、クランプ片610を昇降フ
レーム200から分離し、昇降フレーム200を右フレ
ーム210,左フレーム220に解体する。更に、ベー
スフレーム100を右フレーム110,左フレーム12
0に解体し、固定基盤700も同様に右基盤710、左
基盤720に解体する。このように主要構造部材である
ベースフレーム100,昇降フレーム200が二分割さ
れるため、大型装置であるにも拘わらず撤去及び運搬が
容易になる。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の圧入・
引き抜き装置は、主要構成部材であるベースフレーム,
昇降フレーム,旋回ギアを二分割構造としているため、
大口径の鋼管製ケーシング用に大型化したにも拘わら
ず、工事現場への運搬,据付や工事現場からの撤去が容
易になる。しかも、揺動方式ではなく鋼管製ケーシング
を全周方向に回転させながら圧入するため、地盤深く鋼
管製ケーシングを圧入した場合でも鉛直方向からのズレ
を極めて小さくでき、地下構造物の埋設深さが深くなる
傾向に対しても十分対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った圧入・引き抜き装置の全体斜
視図
【図2】 同じく圧入・引き抜き装置の分解斜視図
【図3】 昇降フレームの分解斜視図
【図4】 ベースフレームの接続端面に設けた端面接続
機構の斜視図
【図5】 昇降フレーム接続端面に設けた端面接続機構
の斜視図
【図6】 油圧シリンダを昇降フレームに接続する工程
の説明図
【図7】 右フレーム,左フレームを接続した昇降フレ
ームの平面図
【図8】 油圧モータの内部構造を示す部分断面図
【図9】 油圧モータの駆動ギアと旋回ギアとの噛合い
を示す平面図(a),旋回ギアの右ギアと左ギアとの接
続部を示す部分平面図(b),旋回ギアの部分断面図
(c)
【図10】 昇降フレームと旋回ギアとの間の上部スラ
イド機構の部分断面図(a),下部スライド機構の部分
断面図(b),スライドシューの平面図(c),スライ
ドシューの部分平面図(d)
【図11】 右フレームに固定されるクランプ片の平面
図(a),側面図(b)
【図12】 揺動可能なクランプ片の平面図(a),側
面図(b)
【図13】 揺動可能なクランプ片の間に設けられるク
ランプシリンダの側面図
【図14】 3本のクランプ片を組み合わせたクランプ
の平面図
【図15】 鋼管製ケーシングを地盤に圧入する作業の
説明図
【符号の説明】
100:ベースフレーム 110:右フレーム 1
20:左フレーム 111,121:半円状内縁部
113,123:昇降ジャッキ取付け用の円孔状固定
部 150:端面接続機構 200:昇降フレーム 210:右フレーム 22
0:左フレーム 211,221:半円状内縁部
213,223:昇降ジャッキが嵌まり込む円形状開口
214,224:油圧モータが取付け用の円孔状取
付け部 215,225:上板 216,226:
下板 250:端面接続機構 300:昇降ジャッキ 310:筒状ハウジング
320:連結アーム 340:筒状外套 350:キャップ 352:連
結突起 400:油圧モータ 410:回転主軸 425,
435:軸受けハウジング 450:駆動ギア 500:旋回ギア 510:右ギア 520:左ギ
ア 511,521:平歯 512,522:内側
円筒部 513,523:外側円筒部 514,5
24:ウエブ 530:連結機構 541:上
板 545,775:スライドシュー 552:フ
ランジ 550:下部リング 600:クランプ 610:固定されるクランプ片
620,630:揺動可能なクランプ片 650:
クランプシリンダ P:鋼管製ケーシング B:鋼管製ケーシングの歯
S:土砂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 哲夫 福岡県福岡市博多区古門戸町4番22号 セ キソ株式会社内 (72)発明者 松村 誠 福岡県京都郡勝山町長川地蔵原844番地10 号 株式会社松村機械産業内 (72)発明者 梅林 勲 福岡県北九州市小倉北区小文字1丁目2番 42号 有限会社三和綜合土木内 Fターム(参考) 2D029 DC01 PA07 PB02 PB05 PC01 PD04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半円状内縁部のある右フレーム,左フレ
    ームが端面接続機構を介して接続される二分割構造をも
    ち、四隅近傍に昇降ジャッキ取付け用円孔状固定部が形
    成されたベースフレームと、 半円状内縁部のある右フレーム、左フレームが端面接続
    機構を介して接続される二分割構造をもち、四隅近傍に
    昇降ジャッキが嵌まり込む円形状開口及び油圧モータが
    取付け用の円孔状取付け部が形成された昇降フレーム
    と、 ベースフレームの各円孔状固定部から起立して、昇降フ
    レームの円形状開口縁に設けられた筒状外套に嵌まり込
    む筒状ハウジング内に固定配置され、筒状外套に装着さ
    れるキャップの連結突起に連結される連結アームが上端
    に設けられている昇降ジャッキと、 昇降フレームの各円孔状取付け部に軸受けハウジングを
    介して設けられ、回転主軸に装着された駆動ギアが昇降
    フレームの半円状内縁部に臨む油圧モータと、 右ギア及び左ギアが連結機構を介して接続される二分割
    構造をもち、昇降フレームの上板にスライドシューを介
    して接触する上板及び昇降フレームの下板にスライドシ
    ューを介して接触するフランジをもつ下部リングが内側
    円筒部の上面及び下面にそれぞれ固着され、内側円筒部
    から半径方向外向きに延びたウエブの外周側に油圧モー
    タの駆動ギアと噛合う平歯が刻設された外側円筒部が形
    成されている旋回ギアと、 3本のクランプ片が円形状に連結される分割構造をも
    ち、そのうち1本のクランプ片が右ギアの内側円筒部に
    固着され、固着されたクランプ片の両端に残り2本のク
    ランプ片の一端が揺動可能に連結され、揺動可能なクラ
    ンプ片の他端の間にクランプシリンダが差し渡されてい
    るクランプとを備え、 地盤に圧入される鋼管製ケーシング又は地盤から引き抜
    かれる鋼管製ケーシングがベースフレーム,昇降フレー
    ムの中央開口に挿入され、鋼管製ケーシングの外周がク
    ランプで拘束されることを特徴とする鋼管製ケーシング
    の圧入・引抜き装置。
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