JP2001211544A - サージ吸収器 - Google Patents
サージ吸収器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電源又は通信回線に生じたサージを吸収する
サージ吸収器において、寿命を担保しつつ従来よりサー
ジ吸収能力が高いサージ吸収器を提供する。 【解決手段】 二本の電源線2,4間に接続され、二本
の電源線2,4に所定値を超える電位差を生じさせるサ
ージが二本の電源線2,4へ侵入した場合に放電するア
レスタA4と、二本の電源線2,4の電位変動を同位相
としつつ、二本の電源線2,4とアース端子5との間に
所定値を超える電位差を生じさせるサージが二本の電源
線2,4へ侵入した場合に放電する三極アレスタA5
と、通信回線を接続するためのモジュラージャックJ
1,J2と、アース端子5とモジュラージャックJ1,
J2との間に接続され、通信回線とアース端子5との間
に所定値を超える電位差を生じさせるサージがジャック
に侵入した場合に導通するサイリスタS1〜S4とを備
えたことを特徴とするサージ吸収器を提供する。
サージ吸収器において、寿命を担保しつつ従来よりサー
ジ吸収能力が高いサージ吸収器を提供する。 【解決手段】 二本の電源線2,4間に接続され、二本
の電源線2,4に所定値を超える電位差を生じさせるサ
ージが二本の電源線2,4へ侵入した場合に放電するア
レスタA4と、二本の電源線2,4の電位変動を同位相
としつつ、二本の電源線2,4とアース端子5との間に
所定値を超える電位差を生じさせるサージが二本の電源
線2,4へ侵入した場合に放電する三極アレスタA5
と、通信回線を接続するためのモジュラージャックJ
1,J2と、アース端子5とモジュラージャックJ1,
J2との間に接続され、通信回線とアース端子5との間
に所定値を超える電位差を生じさせるサージがジャック
に侵入した場合に導通するサイリスタS1〜S4とを備
えたことを特徴とするサージ吸収器を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雷による衝撃など
を原因としたサージを吸収するサージ吸収器に関するも
のである。
を原因としたサージを吸収するサージ吸収器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】商用電源を各種の機器に取りこむための
交流(AC)電源線や通信回線に、落雷などによるサー
ジ電圧が伝送されると、接続されている機器において絶
縁破壊を生じるため、AC電源線や通信回線をサージよ
り保護するためのサージ吸収器が従来より提案されてい
る。
交流(AC)電源線や通信回線に、落雷などによるサー
ジ電圧が伝送されると、接続されている機器において絶
縁破壊を生じるため、AC電源線や通信回線をサージよ
り保護するためのサージ吸収器が従来より提案されてい
る。
【0003】図1は、従来のサージ吸収器の構成を示す
回路図である。図1に示されるように、このサージ吸収
器はACプラグ1と、電源線2,4,6と、ACアウト
レット3と、温度フューズTF1,TF2と、バリスタ
V1,V2と、アレスタA1,A2と、容量素子C1,
C2と、サイリスタS1〜S4と、モジュラージャック
J1,J2とを備える。
回路図である。図1に示されるように、このサージ吸収
器はACプラグ1と、電源線2,4,6と、ACアウト
レット3と、温度フューズTF1,TF2と、バリスタ
V1,V2と、アレスタA1,A2と、容量素子C1,
C2と、サイリスタS1〜S4と、モジュラージャック
J1,J2とを備える。
【0004】ここで、ACプラグ1は、電源線2,4を
交流100Vの商用電源に接続する。また、ACアウト
レット3が電源線2,4に接続される。温度フュ−ズT
F1は電源線2に接続され、温度フューズTF2は電源
線4に接続される。バリスタV1及びアレスタA1は温
度フュ−ズTF1に直列接続され、バリスタV2及びア
レスタA2は温度フュ−ズTF2に直列接続される。容
量素子C1はバリスタV1及びアレスタA1に対して並
列に接続され、容量素子C2はバリスタV2及びアレス
タA2に対して並列に接続される。ここで、アレスタA
1とアレスタA2は電源線6によって接続され、電源線
6にはサイリスタS1〜S4がそれぞれ接続される。そ
してさらに、サイリスタS1〜S4にはモジュラージャ
ックJ1,J2が接続される。
交流100Vの商用電源に接続する。また、ACアウト
レット3が電源線2,4に接続される。温度フュ−ズT
F1は電源線2に接続され、温度フューズTF2は電源
線4に接続される。バリスタV1及びアレスタA1は温
度フュ−ズTF1に直列接続され、バリスタV2及びア
レスタA2は温度フュ−ズTF2に直列接続される。容
量素子C1はバリスタV1及びアレスタA1に対して並
列に接続され、容量素子C2はバリスタV2及びアレス
タA2に対して並列に接続される。ここで、アレスタA
1とアレスタA2は電源線6によって接続され、電源線
6にはサイリスタS1〜S4がそれぞれ接続される。そ
してさらに、サイリスタS1〜S4にはモジュラージャ
ックJ1,J2が接続される。
【0005】上記のサージ吸収器では、電源線2,4に
所定値以上のサージ電圧が印加された場合にアレスタA
1,A2が放電することにより該サージが吸収される。
また、モジュラージャックJ1,J2に接続される通信
回線にサージが侵入した場合には、対応するサイリスタ
S1〜S4がオンすると共にアレスタA1,A2が放電
することにより該サージが吸収される。そして、バリス
タV1,V2によってそれぞれアレスタA1、A2の放
電による電流の続流が防止され、容量素子C1,C2に
よって電源線2,4に伝送されたスパイクノイズが吸収
される。
所定値以上のサージ電圧が印加された場合にアレスタA
1,A2が放電することにより該サージが吸収される。
また、モジュラージャックJ1,J2に接続される通信
回線にサージが侵入した場合には、対応するサイリスタ
S1〜S4がオンすると共にアレスタA1,A2が放電
することにより該サージが吸収される。そして、バリス
タV1,V2によってそれぞれアレスタA1、A2の放
電による電流の続流が防止され、容量素子C1,C2に
よって電源線2,4に伝送されたスパイクノイズが吸収
される。
【0006】図2は、図1に示されたサージ吸収器のサ
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、ここで縦
軸は電圧の大きさ(V)を示し、横軸は時間(s)を示
す。図2に示される波形7は、サージ吸収器に入力する
例えば最大3kVのサージ電圧波形とされる。そして、
この波形7は立ち上がりから最大値の90%のレベルま
で上昇する時間が10μsであり、上記立ち上がりから
最大値の50%のレベルに下降するまでの時間が100
0μsとされる。図1に示されたサージ吸収器へこのよ
うなサージが入力した場合には、図2の波形8に示され
るように、ピーク電圧が800Vでクランプ電圧が60
0Vの電圧(サージ抑圧電圧)に抑圧される。
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、ここで縦
軸は電圧の大きさ(V)を示し、横軸は時間(s)を示
す。図2に示される波形7は、サージ吸収器に入力する
例えば最大3kVのサージ電圧波形とされる。そして、
この波形7は立ち上がりから最大値の90%のレベルま
で上昇する時間が10μsであり、上記立ち上がりから
最大値の50%のレベルに下降するまでの時間が100
0μsとされる。図1に示されたサージ吸収器へこのよ
うなサージが入力した場合には、図2の波形8に示され
るように、ピーク電圧が800Vでクランプ電圧が60
0Vの電圧(サージ抑圧電圧)に抑圧される。
【0007】図3は、従来のサージ吸収器における他の
例を示す回路図である。図3に示されるように、このサ
ージ吸収器は図1に示されたサージ吸収器と同様な構成
を有するが、温度フューズTF1,TF2がアレスタA
1,A2と電源線6との間に接続され、サイリスタS1
〜S4の代わりにバリスタV3,V4が用いられている
点で相違するものである。また、電源線6は接地ノード
GNDに接続される。このような構成を有するサージ吸
収器は、上記図1に示されたサージ吸収器と同様に動作
するが、電源線6が接地されていることによりサージが
接地ノードGNDに逃がされる。
例を示す回路図である。図3に示されるように、このサ
ージ吸収器は図1に示されたサージ吸収器と同様な構成
を有するが、温度フューズTF1,TF2がアレスタA
1,A2と電源線6との間に接続され、サイリスタS1
〜S4の代わりにバリスタV3,V4が用いられている
点で相違するものである。また、電源線6は接地ノード
GNDに接続される。このような構成を有するサージ吸
収器は、上記図1に示されたサージ吸収器と同様に動作
するが、電源線6が接地されていることによりサージが
接地ノードGNDに逃がされる。
【0008】図4は、図3に示されたサージ吸収器のサ
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、図2と同
様に、縦軸は電圧の大きさ(V)を示し横軸は時間
(s)を示す。図3に示されたサージ吸収器へ上記波形
7として示されるサージが入力した場合には、図4の波
形9に示されるように、ピーク電圧が900Vでクラン
プ電圧が700Vの電圧に抑圧される。
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、図2と同
様に、縦軸は電圧の大きさ(V)を示し横軸は時間
(s)を示す。図3に示されたサージ吸収器へ上記波形
7として示されるサージが入力した場合には、図4の波
形9に示されるように、ピーク電圧が900Vでクラン
プ電圧が700Vの電圧に抑圧される。
【0009】図5は、従来のサージ吸収器におけるさら
に他の例を示す回路図である。図5に示されるように、
このサージ吸収器も図1に示されたサージ吸収器と同様
な構成を有するが、直列接続されたダイオードD1と発
光ダイオードLED1及び抵抗素子Rが電源線2,4の
間に接続され、容量素子C1,C2が接続されていない
点で相違する。また、電源線6にはサイリスタS1〜S
4の代わりに三極アレスタA3のグリッドが接続され
る。
に他の例を示す回路図である。図5に示されるように、
このサージ吸収器も図1に示されたサージ吸収器と同様
な構成を有するが、直列接続されたダイオードD1と発
光ダイオードLED1及び抵抗素子Rが電源線2,4の
間に接続され、容量素子C1,C2が接続されていない
点で相違する。また、電源線6にはサイリスタS1〜S
4の代わりに三極アレスタA3のグリッドが接続され
る。
【0010】このような構成を有するサージ吸収器は、
上記図1に示されたサージ吸収器と同様に動作するが、
ダイオードD1と発光ダイオードLED1及び抵抗素子
Rが電源線2,4間に接続されるため、電源線2の電位
が電源線4の電位より所定値以上高くなった場合には、
発光ダイオードLED1に電流が流れ発光する。従っ
て、電源線2,4へのサージの侵入を目視により確認す
ることができる。また、電源線6に三極アレスタA3の
グリッドが接続されるため、モジュラージャックJ3,
J4に接続された通信回線(図示していない)に同位相
(コモンモード)のサージが侵入した場合にもアレスタ
A3で放電を生じさせることにより、該サージが吸収さ
れる。
上記図1に示されたサージ吸収器と同様に動作するが、
ダイオードD1と発光ダイオードLED1及び抵抗素子
Rが電源線2,4間に接続されるため、電源線2の電位
が電源線4の電位より所定値以上高くなった場合には、
発光ダイオードLED1に電流が流れ発光する。従っ
て、電源線2,4へのサージの侵入を目視により確認す
ることができる。また、電源線6に三極アレスタA3の
グリッドが接続されるため、モジュラージャックJ3,
J4に接続された通信回線(図示していない)に同位相
(コモンモード)のサージが侵入した場合にもアレスタ
A3で放電を生じさせることにより、該サージが吸収さ
れる。
【0011】図6は、図5に示されたサージ吸収器のサ
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、図2及び
図4と同様に、縦軸は電圧の大きさ(V)を示し横軸は
時間(s)を示す。図5に示されたサージ吸収器へ波形
7として示されるサージが入力した場合には、図6の波
形10に示されるように、ピーク電圧が600Vでクラ
ンプ電圧が300Vの電圧に抑圧される。しかしなが
ら、上記の図1や図3に示されたサージ吸収器において
は、そのサージ吸収能力の更なる向上が望まれる一方、
図5に示されたサージ吸収器については、電源線2,4
にバリスタV1,V2が接続されるもののアレスタが接
続されないため、大きなサージ電圧を有するサージが電
源線2,4に侵入した場合には該サージを十分吸収でき
ないという問題がある。また、図5に示されたバリスタ
V1,V2には継続的に電圧が印加され電流が流れるこ
ととなるため、該バリスタV1,V2を早期に劣化させ
るという問題もある。
ージ抑圧電圧特性を示す波形図である。なお、図2及び
図4と同様に、縦軸は電圧の大きさ(V)を示し横軸は
時間(s)を示す。図5に示されたサージ吸収器へ波形
7として示されるサージが入力した場合には、図6の波
形10に示されるように、ピーク電圧が600Vでクラ
ンプ電圧が300Vの電圧に抑圧される。しかしなが
ら、上記の図1や図3に示されたサージ吸収器において
は、そのサージ吸収能力の更なる向上が望まれる一方、
図5に示されたサージ吸収器については、電源線2,4
にバリスタV1,V2が接続されるもののアレスタが接
続されないため、大きなサージ電圧を有するサージが電
源線2,4に侵入した場合には該サージを十分吸収でき
ないという問題がある。また、図5に示されたバリスタ
V1,V2には継続的に電圧が印加され電流が流れるこ
ととなるため、該バリスタV1,V2を早期に劣化させ
るという問題もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の技術
動向に鑑みてなされたもので、商用電源あるいは通信回
線に侵入したサージを共に吸収できるサージ吸収器にお
いて、寿命を担保しつつ従来よりサージ吸収能力が高い
サージ吸収器を提供することを目的とする。
動向に鑑みてなされたもので、商用電源あるいは通信回
線に侵入したサージを共に吸収できるサージ吸収器にお
いて、寿命を担保しつつ従来よりサージ吸収能力が高い
サージ吸収器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、電源に生
じたサージを吸収するサージ吸収器であって、上記電源
に接続された二本の電源線と、二本の電源線間に接続さ
れ、二本の電源線に所定値を超える電位差を生じさせる
サージが二本の電源線へ侵入した場合に放電する第一の
放電手段と、接地ノードと、二本の電源線の電位変動を
同位相としつつ、二本の電源線と接地ノードとの間に所
定値を超える電位差を生じさせるサージが二本の電源線
へ侵入した場合に放電する第二の放電手段とを備えたこ
とを特徴とするサージ吸収器を提供することにより達成
される。このような手段によれば、電源線にサージが生
じた場合に、より効果的に該サージを吸収することがで
きる。
じたサージを吸収するサージ吸収器であって、上記電源
に接続された二本の電源線と、二本の電源線間に接続さ
れ、二本の電源線に所定値を超える電位差を生じさせる
サージが二本の電源線へ侵入した場合に放電する第一の
放電手段と、接地ノードと、二本の電源線の電位変動を
同位相としつつ、二本の電源線と接地ノードとの間に所
定値を超える電位差を生じさせるサージが二本の電源線
へ侵入した場合に放電する第二の放電手段とを備えたこ
とを特徴とするサージ吸収器を提供することにより達成
される。このような手段によれば、電源線にサージが生
じた場合に、より効果的に該サージを吸収することがで
きる。
【0014】また、上記サージ吸収器は、上記通信回線
を外部接続するためのジャックと、接地ノードとジャッ
クとの間に接続され、通信回線と接地ノードとの間に所
定値を超える電位差を生じさせるサージがジャックに侵
入した場合に導通する切換手段とをさらに備えたものと
することができる。このような手段によれば、さらに、
通信回線を介してジャックにサージが生じた場合にも、
効果的に該サージを吸収することができる。
を外部接続するためのジャックと、接地ノードとジャッ
クとの間に接続され、通信回線と接地ノードとの間に所
定値を超える電位差を生じさせるサージがジャックに侵
入した場合に導通する切換手段とをさらに備えたものと
することができる。このような手段によれば、さらに、
通信回線を介してジャックにサージが生じた場合にも、
効果的に該サージを吸収することができる。
【0015】また、上記サージ吸収器は、第一の放電手
段に直列接続され、第一の放電手段における放電によっ
て生じた電流の続流を防止する続流防止手段をさらに備
えたものとすることができ、該続流防止手段はバリスタ
から構成することができる。このような手段によれば、
第一の放電手段における放電によって生じる継続的過電
流を回避することができる。
段に直列接続され、第一の放電手段における放電によっ
て生じた電流の続流を防止する続流防止手段をさらに備
えたものとすることができ、該続流防止手段はバリスタ
から構成することができる。このような手段によれば、
第一の放電手段における放電によって生じる継続的過電
流を回避することができる。
【0016】また、上記第一の放電手段は、アレスタか
らなるものとすることができ、上記第二の放電手段は、
三極アレスタからなるものとすることができる。さら
に、上記サージ吸収器は、二本の電源線のうち少なくと
も一方の電源線と接地ノードとの間に接続された容量素
子を備えたものとすることができる。このような手段に
よれば、二本の電源線に侵入したスパイクノイズなどの
高周波ノイズを接地ノードに逃がすことができる。
らなるものとすることができ、上記第二の放電手段は、
三極アレスタからなるものとすることができる。さら
に、上記サージ吸収器は、二本の電源線のうち少なくと
も一方の電源線と接地ノードとの間に接続された容量素
子を備えたものとすることができる。このような手段に
よれば、二本の電源線に侵入したスパイクノイズなどの
高周波ノイズを接地ノードに逃がすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施の形
態を図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、図中同一
符号は同一又は相当部分を示す。図7は、本発明の実施
の形態に係るサージ吸収器の構成を示す回路図である。
図7に示されるように、このサージ吸収器は図1と図3
及び図5に示された従来のサージ吸収器と同様な構成を
有するが、直列接続されたバリスタV7とアレスタA4
が電源線2,4間に接続され、電源線2,4がそれぞれ
三極アレスタA5の陽極及び陰極に接続される点で相違
するものである。また、それぞれの電源線2,4と三極
アレスタA5のグリッドとの間に接続された容量素子C
3,C4をさらに備え、三極アレスタA5のグリッドが
アース端子5に接続されている点においても相違するも
のである。
態を図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、図中同一
符号は同一又は相当部分を示す。図7は、本発明の実施
の形態に係るサージ吸収器の構成を示す回路図である。
図7に示されるように、このサージ吸収器は図1と図3
及び図5に示された従来のサージ吸収器と同様な構成を
有するが、直列接続されたバリスタV7とアレスタA4
が電源線2,4間に接続され、電源線2,4がそれぞれ
三極アレスタA5の陽極及び陰極に接続される点で相違
するものである。また、それぞれの電源線2,4と三極
アレスタA5のグリッドとの間に接続された容量素子C
3,C4をさらに備え、三極アレスタA5のグリッドが
アース端子5に接続されている点においても相違するも
のである。
【0018】より具体的には、図7に示された本発明の
実施の形態に係るサージ吸収器は、ACプラグ1と、電
源線2,4と、ACアウトレット3と、温度フューズT
F1,TF2と、バリスタV5〜V7と、アレスタA4
と、三極アレスタA5と、容量素子C3,C4と、ダイ
オードD1と、発光ダイオードLED1と、抵抗素子R
1と、アース端子5と、サイリスタS1〜S4と、モジ
ュラージャックJ1,J2とを備える。
実施の形態に係るサージ吸収器は、ACプラグ1と、電
源線2,4と、ACアウトレット3と、温度フューズT
F1,TF2と、バリスタV5〜V7と、アレスタA4
と、三極アレスタA5と、容量素子C3,C4と、ダイ
オードD1と、発光ダイオードLED1と、抵抗素子R
1と、アース端子5と、サイリスタS1〜S4と、モジ
ュラージャックJ1,J2とを備える。
【0019】ここで、ACプラグ1は、電源線2,4を
交流100Vの商用電源に接続する。また、ACアウト
レット3は電源線2,4に接続される。温度フュ−ズT
F1は電源線2上においてACプラグ1とACアウトレ
ット3との間に接続され、温度フューズTF2は電源線
4上において同様にACプラグ1とACアウトレット3
との間に接続される。また、電源線2,4の一端はそれ
ぞれ三極アレスタA5の陽極及び陰極に接続される。そ
して、ACアウトレット3と三極アレスタA5との間に
バリスタV5,V6がそれぞれ接続される。
交流100Vの商用電源に接続する。また、ACアウト
レット3は電源線2,4に接続される。温度フュ−ズT
F1は電源線2上においてACプラグ1とACアウトレ
ット3との間に接続され、温度フューズTF2は電源線
4上において同様にACプラグ1とACアウトレット3
との間に接続される。また、電源線2,4の一端はそれ
ぞれ三極アレスタA5の陽極及び陰極に接続される。そ
して、ACアウトレット3と三極アレスタA5との間に
バリスタV5,V6がそれぞれ接続される。
【0020】さらに、ACアウトレット3と三極アレス
タA5間における二本の電源線2,4の間にダイオード
D1と発光ダイオードLED1及び抵抗素子R1が直列
接続される。また、直列接続されたバリスタV7とアレ
スタA4が、電源線2,4間に発光ダイオードLED1
等と並列に接続される。そして容量素子C3は電源線2
のうち温度フューズTF1とバリスタV5との間の部分
と三極アレスタA5のグリッドとの間に接続され、容量
素子C4は電源線4のうち温度フューズTF2とバリス
タV6との間の部分と三極アレスタA5のグリッドとの
間に接続される。また、三極アレスタA5のグリッドは
アース端子5に接続される。そしてさらには、三極アレ
スタA5のグリッドにサイリスタS1〜S4が接続さ
れ、サイリスタS1〜S4にはモジュラージャックJ
1,J2が接続される。なお、上記においては、レイア
ウト上温度フューズTF1がバリスタV7及びアレスタ
A4に近接するよう設けられ、温度フューズTF2がバ
リスタV5,V6及び三極アレスタA5に近接するよう
設けられる。
タA5間における二本の電源線2,4の間にダイオード
D1と発光ダイオードLED1及び抵抗素子R1が直列
接続される。また、直列接続されたバリスタV7とアレ
スタA4が、電源線2,4間に発光ダイオードLED1
等と並列に接続される。そして容量素子C3は電源線2
のうち温度フューズTF1とバリスタV5との間の部分
と三極アレスタA5のグリッドとの間に接続され、容量
素子C4は電源線4のうち温度フューズTF2とバリス
タV6との間の部分と三極アレスタA5のグリッドとの
間に接続される。また、三極アレスタA5のグリッドは
アース端子5に接続される。そしてさらには、三極アレ
スタA5のグリッドにサイリスタS1〜S4が接続さ
れ、サイリスタS1〜S4にはモジュラージャックJ
1,J2が接続される。なお、上記においては、レイア
ウト上温度フューズTF1がバリスタV7及びアレスタ
A4に近接するよう設けられ、温度フューズTF2がバ
リスタV5,V6及び三極アレスタA5に近接するよう
設けられる。
【0021】以下において、上記のような構成を有する
本実施の形態に係るサージ吸収器の動作を説明する。サ
ージ吸収器に入力するサージについては、大きく分け
て、商用電源(図示していない。)から電源線2,4を
介して侵入する場合と、通信回線(図示していない。)
からモジュラージャックJ1,J2を介して侵入する場
合との二通りがある。そこで、最初に商用電源からサー
ジが侵入する場合について説明する。なお、このような
場合としては、雷による衝撃などによって商用電源に異
常電圧が生じた場合等が該当する。また、上記のサージ
には、電源線4の電位に対して電源線2の電位が相対的
に所定値より高くなるものと、電源線2,4の電位を同
位相(コモンモード)で変動させるものとがある。
本実施の形態に係るサージ吸収器の動作を説明する。サ
ージ吸収器に入力するサージについては、大きく分け
て、商用電源(図示していない。)から電源線2,4を
介して侵入する場合と、通信回線(図示していない。)
からモジュラージャックJ1,J2を介して侵入する場
合との二通りがある。そこで、最初に商用電源からサー
ジが侵入する場合について説明する。なお、このような
場合としては、雷による衝撃などによって商用電源に異
常電圧が生じた場合等が該当する。また、上記のサージ
には、電源線4の電位に対して電源線2の電位が相対的
に所定値より高くなるものと、電源線2,4の電位を同
位相(コモンモード)で変動させるものとがある。
【0022】以下においては、まず電源線4の電位に対
して電源線2の電位が相対的に所定値より高くなるサー
ジが侵入した場合について説明する。この場合には、ダ
イオードD1及び発光ダイオードLED1と抵抗素子R
1に電流が流れ、発光ダイオードLED1から可視光が
放出されるため、電源線2の電位が電源線4の電位に対
して相対的に高いことをユーザは目視により確認するこ
とができる。
して電源線2の電位が相対的に所定値より高くなるサー
ジが侵入した場合について説明する。この場合には、ダ
イオードD1及び発光ダイオードLED1と抵抗素子R
1に電流が流れ、発光ダイオードLED1から可視光が
放出されるため、電源線2の電位が電源線4の電位に対
して相対的に高いことをユーザは目視により確認するこ
とができる。
【0023】ここで、アレスタA4は両極の電位差が所
定の閾値を超えた場合に初めて放電する、例えばセラミ
ック放電管等からなるものであるため、電源線2の電位
を電源線4の電位に対して上記閾値以上に高くするサー
ジが商用電源から電源線2,4を介して侵入した場合
に、アレスタA4が放電しサージが吸収される。また、
電源線2,4に侵入したサージがスパイクノイズなどの
高周波ノイズを含むものである場合には、該スパイクノ
イズは容量素子C3,C4により吸収される。
定の閾値を超えた場合に初めて放電する、例えばセラミ
ック放電管等からなるものであるため、電源線2の電位
を電源線4の電位に対して上記閾値以上に高くするサー
ジが商用電源から電源線2,4を介して侵入した場合
に、アレスタA4が放電しサージが吸収される。また、
電源線2,4に侵入したサージがスパイクノイズなどの
高周波ノイズを含むものである場合には、該スパイクノ
イズは容量素子C3,C4により吸収される。
【0024】さらに、アレスタA4に直列接続されるバ
リスタV7は、印加される電圧が低くなると抵抗値が上
昇する素子であるため、アレスタA4の放電により電源
線2の電位がある程度低下した場合に継続的な過電流
(続流)が阻止される。これにより、動作の安全性が担
保される。
リスタV7は、印加される電圧が低くなると抵抗値が上
昇する素子であるため、アレスタA4の放電により電源
線2の電位がある程度低下した場合に継続的な過電流
(続流)が阻止される。これにより、動作の安全性が担
保される。
【0025】また、温度フューズTF1がバリスタV7
及びアレスタA4に近接するよう設けられているため、
仮にアレスタA4における放電によって継続的な過電流
が生じた場合には温度フューズTF1の周囲温度が上昇
し、温度フューズTF1が溶断する。従って、このよう
な場合には強制的に電流経路が切断されるため、アレス
タA4の継続的な放電も中止され、火災等を回避して動
作の安全性をさらに向上させることができる。
及びアレスタA4に近接するよう設けられているため、
仮にアレスタA4における放電によって継続的な過電流
が生じた場合には温度フューズTF1の周囲温度が上昇
し、温度フューズTF1が溶断する。従って、このよう
な場合には強制的に電流経路が切断されるため、アレス
タA4の継続的な放電も中止され、火災等を回避して動
作の安全性をさらに向上させることができる。
【0026】ここで、上記のようなサージが侵入する場
合のサージ吸収能力について、従来のサージ吸収器と本
実施の形態に係るサージ吸収器とを比較する。図1及び
図3に示された従来のサージ吸収器においては、電源線
6により二つのアレスタA1,A2が直列に接続される
ため、電源線2,4の電位差を二つのアレスタA1,A
2の閾値電圧の和以上にするサージが侵入したときに初
めてアレスタA1,A2が放電する。これに対して、本
実施の形態に係るサージ吸収器においては、二本の電源
線2,4間にアレスタA4が接続されるため、電源線
2,4の電位差をアレスタA4の閾値電圧以上にするサ
ージが侵入したときにアレスタA4が放電する。従っ
て、図1及び図3に示されたサージ吸収器に比べ本実施
の形態に係るサージ吸収器は、より低いサージ電圧をも
吸収することができる点で、サージ吸収能力が改善され
たものであるという有利な効果を有するものである。
合のサージ吸収能力について、従来のサージ吸収器と本
実施の形態に係るサージ吸収器とを比較する。図1及び
図3に示された従来のサージ吸収器においては、電源線
6により二つのアレスタA1,A2が直列に接続される
ため、電源線2,4の電位差を二つのアレスタA1,A
2の閾値電圧の和以上にするサージが侵入したときに初
めてアレスタA1,A2が放電する。これに対して、本
実施の形態に係るサージ吸収器においては、二本の電源
線2,4間にアレスタA4が接続されるため、電源線
2,4の電位差をアレスタA4の閾値電圧以上にするサ
ージが侵入したときにアレスタA4が放電する。従っ
て、図1及び図3に示されたサージ吸収器に比べ本実施
の形態に係るサージ吸収器は、より低いサージ電圧をも
吸収することができる点で、サージ吸収能力が改善され
たものであるという有利な効果を有するものである。
【0027】一方、図5に示された従来のサージ吸収器
は、上記のように電源線2,4にアレスタが接続されて
いないため、アレスタの放電によるサージの吸収はなさ
れない。このため、電源線2,4に接続されたバリスタ
V1,V2のみによりサージの吸収がなされるが、アレ
スタに比して一度に流れる電流が少ないためサージを十
分抑圧できず、継続的に大きな電力を発生させる。これ
より、バリスタV1,V2を早期に劣化させ、サージ吸
収器の寿命を短くさせる。
は、上記のように電源線2,4にアレスタが接続されて
いないため、アレスタの放電によるサージの吸収はなさ
れない。このため、電源線2,4に接続されたバリスタ
V1,V2のみによりサージの吸収がなされるが、アレ
スタに比して一度に流れる電流が少ないためサージを十
分抑圧できず、継続的に大きな電力を発生させる。これ
より、バリスタV1,V2を早期に劣化させ、サージ吸
収器の寿命を短くさせる。
【0028】従って、図5に示されたサージ吸収器に比
べると、本実施の形態に係るサージ吸収器はアレスタA
4の放電によりサージを吸収するという構成を有するた
め、サージ吸収器の寿命も担保することができる。
べると、本実施の形態に係るサージ吸収器はアレスタA
4の放電によりサージを吸収するという構成を有するた
め、サージ吸収器の寿命も担保することができる。
【0029】次に、電源線2,4の電位を同位相(コモ
ンモード)で変動させるサージが電源線2,4に侵入し
た場合の動作について説明する。このような場合には、
二本の電源線2,4間に電位差は生じないので、ダイオ
ードD1及び発光ダイオードLED1と抵抗素子R1に
電流は流れず、アレスタA7において放電も生じない。
ンモード)で変動させるサージが電源線2,4に侵入し
た場合の動作について説明する。このような場合には、
二本の電源線2,4間に電位差は生じないので、ダイオ
ードD1及び発光ダイオードLED1と抵抗素子R1に
電流は流れず、アレスタA7において放電も生じない。
【0030】しかし、電源線2,4はそれぞれバリスタ
V5,V6を介して三極アレスタA5の陽極と陰極に接
続され、三極アレスタA5のグリッドはアース端子5を
介して接地ノードに接続されるため、コモンモードで変
動する電源線2,4の電位と接地電位との差が所定の閾
値を超えた場合に、陽極及び陰極とグリッドとの間で三
極アレスタA5が放電する。これにより、電源線2,4
の電位を同位相で変動させるサージが商用電源から電源
線2,4を介して侵入した場合においても、三極アレス
タA5が放電することにより、アース端子5を介して接
地ノードに該サージを逃がすことができる。
V5,V6を介して三極アレスタA5の陽極と陰極に接
続され、三極アレスタA5のグリッドはアース端子5を
介して接地ノードに接続されるため、コモンモードで変
動する電源線2,4の電位と接地電位との差が所定の閾
値を超えた場合に、陽極及び陰極とグリッドとの間で三
極アレスタA5が放電する。これにより、電源線2,4
の電位を同位相で変動させるサージが商用電源から電源
線2,4を介して侵入した場合においても、三極アレス
タA5が放電することにより、アース端子5を介して接
地ノードに該サージを逃がすことができる。
【0031】なおこの場合において、バリスタV5,V
6は上記のバリスタV7と同様に三極アレスタA5の放
電による継続的過電流(続流)を防止し、容量素子C
3,C4は同位相で電源線2,4に侵入した高周波ノイ
ズをアース端子5を介して接地ノードに逃がすものとさ
れる。
6は上記のバリスタV7と同様に三極アレスタA5の放
電による継続的過電流(続流)を防止し、容量素子C
3,C4は同位相で電源線2,4に侵入した高周波ノイ
ズをアース端子5を介して接地ノードに逃がすものとさ
れる。
【0032】また、温度フューズTF2はバリスタV
5,V6と三極アレスタA5に近接するよう設けられて
いるため、三極アレスタA5の放電が継続して温度フュ
ーズTF2の周囲温度が所定温度より上昇した場合には
温度フューズTF2が溶断し、強制的に電流経路が切断
され三極アレスタA5の放電が中止される。
5,V6と三極アレスタA5に近接するよう設けられて
いるため、三極アレスタA5の放電が継続して温度フュ
ーズTF2の周囲温度が所定温度より上昇した場合には
温度フューズTF2が溶断し、強制的に電流経路が切断
され三極アレスタA5の放電が中止される。
【0033】ここで、従来のサージ吸収器においては、
同位相のサージが侵入してくる場合が想定されていない
ため、本実施の形態に係るサージ吸収器は、従来のサー
ジ吸収器に対し、電源線2,4に同位相のサージが侵入
してきた場合においても該サージを吸収し得るという有
利な効果を有するものということができる。
同位相のサージが侵入してくる場合が想定されていない
ため、本実施の形態に係るサージ吸収器は、従来のサー
ジ吸収器に対し、電源線2,4に同位相のサージが侵入
してきた場合においても該サージを吸収し得るという有
利な効果を有するものということができる。
【0034】次に、モジュラージャックJ1,J2に接
続された通信回線からサージが侵入する場合の動作につ
いて説明する。上記通信回線を接地電位よりサイリスタ
S1〜S4の閾値電圧より高い電位に変動させるサージ
が、モジュラージャックJ1,J2を介して侵入する場
合には、対応するサイリスタS1〜S4がオンし、該サ
ージがアース端子5を介して接地ノードに逃がされる。
これより、本実施の形態に係るサージ吸収器によれば、
モジュラージャックJ1,J2に接続された通信回線に
伝送されるサージも効果的に吸収することができる。
続された通信回線からサージが侵入する場合の動作につ
いて説明する。上記通信回線を接地電位よりサイリスタ
S1〜S4の閾値電圧より高い電位に変動させるサージ
が、モジュラージャックJ1,J2を介して侵入する場
合には、対応するサイリスタS1〜S4がオンし、該サ
ージがアース端子5を介して接地ノードに逃がされる。
これより、本実施の形態に係るサージ吸収器によれば、
モジュラージャックJ1,J2に接続された通信回線に
伝送されるサージも効果的に吸収することができる。
【0035】最後に、本実施の形態に係るサージ吸収器
におけるアレスタA4の効果を検証した実測結果を示
す。図8は、図7に示されるサージ吸収器においてアレ
スタA4の有無によるサージ吸収能力の相違を説明する
波形図であり、波形11はアレスタA4が接続されない
時のノードNA,NB間に得られるサージ抑圧電圧を示
し、波形12はアレスタA4が接続された時におけるア
レスタA4の両端の電圧を示す。
におけるアレスタA4の効果を検証した実測結果を示
す。図8は、図7に示されるサージ吸収器においてアレ
スタA4の有無によるサージ吸収能力の相違を説明する
波形図であり、波形11はアレスタA4が接続されない
時のノードNA,NB間に得られるサージ抑圧電圧を示
し、波形12はアレスタA4が接続された時におけるア
レスタA4の両端の電圧を示す。
【0036】すなわち、図7に示されたサージ吸収器に
おいて、電源線2,4間にダイオードD1、発光ダイオ
ードLED1、抵抗素子R1、バリスタV7、及びアレ
スタA4を接続しない状態で、電源線2,4間に図2の
波形7に示されるような最大3kVであって立ち上がり
から最大値の90%のレベルまで上昇する時間が10μ
s、上記立ち上がりから最大値の50%のレベルに下降
するまでの時間が1000μsであるサージをサージ発
生器により供給して、ノードNA,NB間で得られるサ
ージ抑圧電圧をシンクロスコープで測定した結果が、波
形11に示される。なおこの実測時において、三極アレ
スタA5のグリッドはフローティング状態とした。
おいて、電源線2,4間にダイオードD1、発光ダイオ
ードLED1、抵抗素子R1、バリスタV7、及びアレ
スタA4を接続しない状態で、電源線2,4間に図2の
波形7に示されるような最大3kVであって立ち上がり
から最大値の90%のレベルまで上昇する時間が10μ
s、上記立ち上がりから最大値の50%のレベルに下降
するまでの時間が1000μsであるサージをサージ発
生器により供給して、ノードNA,NB間で得られるサ
ージ抑圧電圧をシンクロスコープで測定した結果が、波
形11に示される。なおこの実測時において、三極アレ
スタA5のグリッドはフローティング状態とした。
【0037】一方、アレスタA4が接続された図7に示
されるサージ吸収器において、上記と同様なサージをサ
ージ発生器により電源線2,4間に供給して、アレスタ
A4の両端に生じる電圧をシンクロスコープで測定した
結果が、波形12に示される。なおこの実測時において
も、三極アレスタA5のグリッドはフローティング状態
とした。
されるサージ吸収器において、上記と同様なサージをサ
ージ発生器により電源線2,4間に供給して、アレスタ
A4の両端に生じる電圧をシンクロスコープで測定した
結果が、波形12に示される。なおこの実測時において
も、三極アレスタA5のグリッドはフローティング状態
とした。
【0038】上記のようにして得られた実測結果によれ
ば、アレスタA4が接続されない場合のサージ抑圧電圧
はピークが1160Vであるのに対し、アレスタA4が
接続された場合におけるアレスタA4の両端電圧のピー
クは640Vであることから、アレスタA4を接続する
ことによりサージ吸収能力が改善されたことがわかる。
ば、アレスタA4が接続されない場合のサージ抑圧電圧
はピークが1160Vであるのに対し、アレスタA4が
接続された場合におけるアレスタA4の両端電圧のピー
クは640Vであることから、アレスタA4を接続する
ことによりサージ吸収能力が改善されたことがわかる。
【0039】以上より、本実施の形態に係るサージ吸収
器によれば、アレスタA4又は三極アレスタA5の放電
及びサイリスタS1〜S4における切換動作により、商
用電源あるいは通信回線から侵入したいずれのサージを
も、サージ吸収器の寿命を担保しながら効果的に吸収す
ることができる。
器によれば、アレスタA4又は三極アレスタA5の放電
及びサイリスタS1〜S4における切換動作により、商
用電源あるいは通信回線から侵入したいずれのサージを
も、サージ吸収器の寿命を担保しながら効果的に吸収す
ることができる。
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、接続され
た電源にサージが生じた場合に、より効果的に該サージ
を吸収することができるため、電源線のサージからの保
護を一層厚くすることができる。
た電源にサージが生じた場合に、より効果的に該サージ
を吸収することができるため、電源線のサージからの保
護を一層厚くすることができる。
【0040】また、通信回線を外部接続するためのジャ
ックと、上記通信回線と接地ノードとの間に所定値を超
える電位差を生じさせるサージがジャックに侵入した場
合に導通する切換手段とをさらに備えることにより、通
信回線を介してジャックにサージが生じた場合にも、効
果的に該サージを吸収することができる。
ックと、上記通信回線と接地ノードとの間に所定値を超
える電位差を生じさせるサージがジャックに侵入した場
合に導通する切換手段とをさらに備えることにより、通
信回線を介してジャックにサージが生じた場合にも、効
果的に該サージを吸収することができる。
【0041】また、第一の放電手段に直列接続された続
流防止手段をさらに備えることにより、第一の放電手段
における放電によって生じる継続的過電流を回避するこ
とができるため、サージ吸収器の動作の安全性と寿命を
確保することができる。
流防止手段をさらに備えることにより、第一の放電手段
における放電によって生じる継続的過電流を回避するこ
とができるため、サージ吸収器の動作の安全性と寿命を
確保することができる。
【0042】また、少なくとも一方の電源線と接地ノー
ドとの間に接続された容量素子をさらに備えることによ
り、二本の電源線に侵入したスパイクノイズなどの高周
波ノイズを接地ノードに逃がすことができるため、サー
ジ吸収能力をより向上させることができる。
ドとの間に接続された容量素子をさらに備えることによ
り、二本の電源線に侵入したスパイクノイズなどの高周
波ノイズを接地ノードに逃がすことができるため、サー
ジ吸収能力をより向上させることができる。
【図1】従来のサージ吸収器の構成を示す回路図であ
る。
る。
【図2】図1に示されたサージ吸収器のサージ抑圧電圧
特性を示す波形図である。
特性を示す波形図である。
【図3】従来のサージ吸収器における他の例を示す回路
図である。
図である。
【図4】図3に示されたサージ吸収器のサージ抑圧電圧
特性を示す波形図である。
特性を示す波形図である。
【図5】従来のサージ吸収器におけるさらに他の例を示
す回路図である。
す回路図である。
【図6】図5に示されたサージ吸収器のサージ抑圧電圧
特性を示す波形図である。
特性を示す波形図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るサージ吸収器の構成
を示す回路図である。
を示す回路図である。
【図8】図7に示されたサージ吸収器におけるアレスタ
の効果を説明する波形図である。
の効果を説明する波形図である。
1 交流電源プラグ、2,4,6 電源線、3 交流ア
ウトレット、5 アース端子、7〜12 波形、A1〜
A5 アレスタ、V1〜V7 バリスタ、TF1,TF
2 温度フューズ、C1〜C4 容量素子、R1 抵抗
素子、S1〜S4 サイリスタ、J1〜J4 モジュラ
ージャック、D1 ダイオード、LED1 発光ダイオ
ード、NA,NB ノード
ウトレット、5 アース端子、7〜12 波形、A1〜
A5 アレスタ、V1〜V7 バリスタ、TF1,TF
2 温度フューズ、C1〜C4 容量素子、R1 抵抗
素子、S1〜S4 サイリスタ、J1〜J4 モジュラ
ージャック、D1 ダイオード、LED1 発光ダイオ
ード、NA,NB ノード
Claims (7)
- 【請求項1】 電源に生じたサージを吸収するサージ吸
収器であって、 前記電源に接続された二本の電源線と、 前記二本の電源線間に接続され、前記二本の電源線に所
定値を超える電位差を生じさせる前記サージが前記二本
の電源線へ侵入した場合に放電する第一の放電手段と、 接地ノードと、 前記二本の電源線の電位変動を同位相としつつ、前記二
本の電源線と前記接地ノードとの間に所定値を超える電
位差を生じさせる前記サージが前記二本の電源線へ侵入
した場合に放電する第二の放電手段とを備えたことを特
徴とするサージ吸収器。 - 【請求項2】 前記通信回線を外部接続するためのジャ
ックと、 前記接地ノードと前記ジャックとの間に接続され、前記
通信回線と前記接地ノードとの間に所定値を超える電位
差を生じさせる前記サージが前記ジャックに侵入した場
合に導通する切換手段とをさらに備えた請求項1に記載
のサージ吸収器。 - 【請求項3】 前記第一の放電手段に直列接続され、前
記第一の放電手段における放電によって生じた電流の続
流を防止する続流防止手段をさらに備えた請求項1に記
載のサージ吸収器。 - 【請求項4】 前記続流防止手段は、バリスタからなる
請求項3に記載のサージ吸収器。 - 【請求項5】 前記第一の放電手段は、アレスタからな
る請求項1から4のいずれかに記載のサージ吸収器。 - 【請求項6】 前記第二の放電手段は、三極アレスタか
らなる請求項1から5のいずれかに記載のサージ吸収
器。 - 【請求項7】 前記二本の電源線のうち少なくとも一方
の電源線と前記接地ノードとの間に接続された容量素子
をさらに備えた請求項1から6のいずれかに記載のサー
ジ吸収器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013281A JP2001211544A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | サージ吸収器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013281A JP2001211544A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | サージ吸収器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001211544A true JP2001211544A (ja) | 2001-08-03 |
Family
ID=18540893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000013281A Pending JP2001211544A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | サージ吸収器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001211544A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100830197B1 (ko) | 2007-12-07 | 2008-05-16 | 김선호 | 낙뢰보호모듈이 구비된 통신기기용 어댑터형 전원공급장치 |
JP2016194266A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 株式会社東芝 | 風力発電システム |
JP2021013224A (ja) * | 2019-07-04 | 2021-02-04 | キヤノン株式会社 | サージ検出装置、電源装置および電子機器 |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000013281A patent/JP2001211544A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100830197B1 (ko) | 2007-12-07 | 2008-05-16 | 김선호 | 낙뢰보호모듈이 구비된 통신기기용 어댑터형 전원공급장치 |
WO2009072799A3 (en) * | 2007-12-07 | 2009-09-03 | Surgelab Korea | Power supply apparatus for telecommunication device having surge protection module |
JP2016194266A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 株式会社東芝 | 風力発電システム |
US10030634B2 (en) | 2015-03-31 | 2018-07-24 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Wind power generation system |
JP2021013224A (ja) * | 2019-07-04 | 2021-02-04 | キヤノン株式会社 | サージ検出装置、電源装置および電子機器 |
JP7368959B2 (ja) | 2019-07-04 | 2023-10-25 | キヤノン株式会社 | 電源装置および電子機器 |
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