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JP2001206987A - ゴム組成物、積層体及びホース - Google Patents

ゴム組成物、積層体及びホース

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Publication number
JP2001206987A
JP2001206987A JP2000021772A JP2000021772A JP2001206987A JP 2001206987 A JP2001206987 A JP 2001206987A JP 2000021772 A JP2000021772 A JP 2000021772A JP 2000021772 A JP2000021772 A JP 2000021772A JP 2001206987 A JP2001206987 A JP 2001206987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
rubber composition
layer
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000021772A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideto Ikeda
英仁 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2000021772A priority Critical patent/JP2001206987A/ja
Publication of JP2001206987A publication Critical patent/JP2001206987A/ja
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で耐油性/耐熱性等において多面的に高
性能化された非ハロゲン化ゴム材料を用いて、耐熱性に
優れた異種ゴムとの接着性を確保し、更に安価で耐油性
/耐熱性に優れたホースを提供する。 【解決手段】 NBR等のニトリル系ゴムとEPDMと
の所定ブレンド比率のブレンド材に対して、有機有機過
酸化物と、硫黄又は加硫促進剤とを特定量配合したゴム
組成物、これを用いた積層体及びホース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニトリル系ゴム
(特に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム即ちNB
R)とEPDMとのブレンド材に所定の組成分を添加し
たゴム組成物、このゴム組成物を用いたゴム組成物層と
アクリル系ゴム層,ニトリル系ゴム層,エピクロルヒド
リン系ゴム層,塩素化ポリエチレン系ゴム層又はクロロ
スルフォン化ポリエチレン系ゴム層とを積層接着させた
積層体、及びこの積層体を用いたホースに関する。上記
積層体及びホースの用途は限定されないが、特に自動車
等のエア系ホース用やオイル系ホース用等に好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、諸般の用途におけるゴム材料に対
する高性能化の要求は年々厳しくなり、特に自動車用の
ゴム部品に関しては、例えば10年/16万km等の期
間におけるメンテナンスフリー化が要求されている。
【0003】そこで上記の要求を満たすべく、一般的に
耐熱性,耐油性,耐オゾン性等の面で優れた性能を示す
クロロプレンゴム(CR)やエピクロルヒドリンゴム
(ECO)等のハロゲン含有ゴム材料が用いられるケー
スが増大しており、例えばエア系ホースやオイル系ホー
スその他の自動車用ホースや産業用ホースにおいても、
ホース構造の積層体化を前提として、これらのハロゲン
含有ゴム材料をホース外層のカバー材(場合によっては
ホース内面材)に用いる場合が多くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゴム材
料に対する前記高性能化の要求は、これに伴う高コスト
化を容認するものではなく、むしろコスト維持ないしは
低コスト化を前提として要求されており、上記したハロ
ゲン含有ゴム材料(特にECO)はコスト面で要求に合
致していない。又、ハロゲン含有ゴム材料(特に塩素含
有ゴム材料)は、焼却廃棄された場合の環境への影響が
懸念される。
【0005】更に性能面そのものにおいても、CRやE
COは、未加硫ゴムの貯蔵安定性,ホースのシール性能
に重要な圧縮永久歪み( C.Set)、低温脆化性等の良く
ない点がしばしば問題となっている。
【0006】そこで本発明は、非ハロゲン化ゴム材料で
あって、耐熱性,耐油性及び耐オゾン性において上記C
RやECOと同等又はそれ以上の高性能化を、しかもコ
スト維持ないしは低コスト化のもとで実現することがで
き、更にホース構造の積層体化に対応して相手材との接
着性にも優れた材料を提供すること、又、この材料を用
いた有利な積層体及びホースを提供することを、解決す
べき課題とする。
【0007】本願発明者は、ニトリル系ゴムとEPDM
との特定ブレンド比率のブレンド材を基材とし、かつこ
れに対して特定の量的限定のもとに特定の加硫系を用い
た場合には、上記課題を解決可能であることを見出し
て、本願発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、ニトリル系ゴムとEPDM(エチレン
−プロピレン−ジエン3元共重合体ゴム)とが、ニトリ
ル系ゴム:EPDM=70:30〜40:60の範囲内
の比率でブレンドされたブレンド材100重量部に対し
て、以下(1)及び(2)の組成分が添加されている、
ゴム組成物である。 (1)有機過酸化物:0.5〜10重量部。 (2)硫黄又は加硫促進剤:0.3〜5重量部。
【0009】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係るゴム組成物に対し、更にハイドロタ
ルサイト化合物がブレンド材100重量部に対して1〜
20重量部添加されている、ゴム組成物である。
【0010】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
第1発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組
成物層と、アクリル系ゴムを用いたゴム材料層とを、補
強層を介してあるいは介さずに積層接着させた、積層体
である。
【0011】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
第1発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組
成物層と、ニトリル系ゴムを用いたゴム材料層とを、補
強層を介してあるいは介さずに積層接着させた、積層体
である。
【0012】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
第1発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組
成物層と、エピクロルヒドリン系ゴムを用いたゴム材料
層とを、補強層を介してあるいは介さずに積層接着させ
た、積層体である。
【0013】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
第1発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組
成物層と、塩素化ポリエチレン系ゴムを用いたゴム材料
層とを、補強層を介してあるいは介さずに積層接着させ
た、積層体である。
【0014】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
第1発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組
成物層と、クロロスルフォン化ポリエチレン系ゴムを用
いたゴム材料層とを、補強層を介してあるいは介さずに
積層接着させた、積層体である。
【0015】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
第3発明〜第7発明のいずれかに係る積層体を用いた、
ホースである。
【0016】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)一般的
に、NBRに代表されるニトリル系ゴムはエンジンオイ
ルやガソリン等の油類に対する耐油性に優れるが耐熱
性,耐オゾン性が劣り、EPDMは耐油性が劣るが耐熱
性,耐オゾン性が良好である、と言う相補的な特徴を有
している。従って、ニトリル系ゴムとEPDMとを第1
発明のようにニトリル系ゴム:EPDM=70:30〜
40:60の範囲内の比率でブレンドすることにより、
耐油性と、耐熱性,耐オゾン性とをバランス良く両立さ
せることが可能になる。
【0017】しかも、いずれも安価な非ハロゲン化材料
であるニトリル系ゴムとEPDMからなるブレンド材
は、ECO等のハロゲン含有ゴム材料に比較してコスト
面で極めて有利であると共に、焼却廃棄された場合にお
いて塩素等のハロゲンに基づく環境への影響がない。更
に、前記のようにハロゲン含有ゴム材料にあり勝ちな未
加硫ゴムの貯蔵安定性,圧縮永久歪み( C.Set),低温
脆化性等における問題点を伴わない。
【0018】そして、周知のようにEPDMは耐熱性で
ありながらホースの柔軟性低下を来さないので、上記ブ
レンド材の使用は、ホースの耐熱性及び動的オゾン性の
向上にも有効である。
【0019】反面、EPDMは他種ゴムとの反応性に乏
しいと言う特性があるため、これを含むブレンド材層
は、そのままでは積層体における他材料層との加硫接着
性が乏しいと考えられる。しかし、上記ブレンド材10
0重量部に対し、(1)有機過酸化物0.5〜10重量
部と、(2)硫黄又は加硫促進剤0.3〜5重量部とか
らなる加硫系を用いた場合には、優れた加硫接着強度を
実現することができ、しかも有機過酸化物の添加により
耐熱性と圧縮永久歪みが、硫黄又は加硫促進剤の添加に
より初期伸びが向上することが分かった。
【0020】なお、ブレンド材におけるEPDMのブレ
ンド比が30重量%未満であるとブレンド材のオゾン性
が悪くなり、そのブレンド比が60重量%を超えると耐
油性が悪くなる。次に、有機過酸化物の添加量がブレン
ド材100重量部に対して0.5重量部未満であるとゴ
ムの加硫が不十分となる恐れがあり、その添加量が10
重量部を超えると特に未加硫ゴムの貯蔵安定性の悪化を
招くと共に、ゴムの加硫が進み過ぎてブレンド材の材質
が硬くなり、初期伸びの低下を招く恐れがある。又、硫
黄又は加硫促進剤の添加量が上記ブレンド材100重量
部に対して0.3重量部未満であるとブレンド材の初期
伸びの低下を招く恐れがあり、その添加量が5重量部を
超えるとスコーチ性が悪化して「ヤケ」を起こしたり、
耐熱性がやや悪化する恐れがある。
【0021】(第2発明の作用・効果)第2発明におい
て、ゴム組成物に対し、更にハイドロタルサイト化合物
をブレンド材100重量部に対して1〜20重量部添加
するので、ゴム組成物の耐熱性を更に向上させると言う
効果が得られる。なお、ハイドロタルサイト化合物の添
加量が1重量部未満であるとその添加効果が十分に発現
しない恐れがあり、その添加量が20重量部を超えると
ブレンド材の材質が硬くなって初期伸びの低下を招く恐
れがある。
【0022】(第3発明〜第7発明の作用・効果)第1
発明又は第2発明に係るゴム組成物を用いたゴム組成物
層は、上記に列記したゴム組成物の良好な性能を維持し
たままで、安価で有利な材料であるアクリル系ゴム,ニ
トリル系ゴム,エピクロルヒドリン系ゴム,塩素化ポリ
エチレン系ゴムあるいはクロロスルフォン化ポリエチレ
ン系ゴムを用いたゴム材料層に対して、補強層を介して
あるいは介さずに、強固に積層接着させることができ
る。
【0023】従って、第3発明〜第7発明により、安価
で、耐熱性,耐油性等に優れ、アクリル系,ニトリル
系,エピクロルヒドリン系,塩素化ポリエチレン系又は
クロロスルフォン化ポリエチレン系のゴム材料層固有の
特徴をも併せ持ち、かつ接着性の優れた積層体を提供す
ることができる。
【0024】(第8発明の作用・効果)第8発明におい
て、上記第3発明〜第7発明に係る積層体を用いてホー
スを構成することにより、上記積層体と同様の特徴を備
えたホースを提供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0026】〔ゴム組成物〕本発明に係るゴム組成物
は、基本的には、ニトリル系ゴムとEPDMとのブレン
ド材100重量部に対し、有機過酸化物0.5〜10重
量部と、硫黄又は加硫促進剤0.3〜5重量部とを配合
したものである。
【0027】〔ブレンド材〕ブレンド材を構成するニト
リル系ゴムとEPDMのブレンド比率は、ニトリル系ゴ
ム:EPDM=70:30〜40:60の範囲内であ
る。ニトリル系ゴムとEPDMの種類は限定されない
が、好ましくは、ニトリル系ゴムとしてNBRを用い、
EPDMとしてAN量(結合アクリロニトリル含有量)
が31〜50重量%であるNBRを用いることができ
る。
【0028】上記の好ましい条件に合致したブレンド材
として、例えば、いずれもJSR(株)製の、商品名
「NE41」(NBRが40重量部,EPDMが60重
量部,HAFカーボンが5重量部,Zn0が5重量部)、
「NE61」(NBRが60重量部,EPDMが40重
量部,HAFカーボンが5重量部,Zn0が5重量部)、
「NE71」(NBRが70重量部,EPDMが30重
量部,HAFカーボンが5重量部,Zn0が5重量部)等
を挙げることができる。
【0029】〔配合剤〕上記の有機過酸化物としては、
いわゆる過酸化物加硫に用いられるものを限定なく使用
することができる。例えば、ジクミルパーオキシド(D
CP)や1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン等を例示でき、商品
名としては日本油脂(株)製の「パーヘキサ25B」等
を例示することができる。
【0030】硫黄又は加硫促進剤に関しては、その両者
を添加しても構わないし、いずれか一方だけを添加して
も構わない。加硫促進剤としては、硫黄加硫系又は過酸
化物加硫系に使用されるものを中心として任意に使用で
きるが、それらの商品名としては、いずれも大内新興化
学工業(株)製の「サンセラーCZ」,「ノクセラーC
Z」,「ノクセラーTET」,「ノクセラーD」や、日
本油脂(株)製の「バルノックR」、三菱モンサント化
成(株)製の「サントガードPVI」等を例示すること
ができる。
【0031】本発明に係るゴム組成物に対しては更に、
ハイドロタルサイト化合物をブレンド材100重量部に
対して1〜20重量部添加することが好ましい。ハイド
ロタルサイト化合物は、以下の「化1」の一般式で示さ
れる結晶構造の物質である。
【0032】
【化1】 上記の「化1」式において、xは0<x≦0.33の範
囲の数値であり、+2価で示したMはMg,Mn,Fe,Co,
Ni,Cu,Zn等の2価金属イオンを、+3価で示したMは
Al,Fe,Cr,Co,In等の3価金属イオンをそれぞれ示
す。又、−n価で示したAは、酢酸イオン,シュウ酸イ
オン,サリチン酸イオン、−1価の水酸イオン,フッ素
イオン,塩素イオン,臭素イオン又は硝酸イオン、−2
価の炭酸イオン又は硫酸イオン,−3価のフェリシアン
イオン等を示す。 〔その他の添加物〕本発明のゴム組成物は、上記各種の
添加物以外にも、本発明の作用・効果を損なわない限り
において、ゴム組成物に添加されることがある他種の添
加物、例えばカーボンブラック,可塑剤,プロセスオイ
ル,加工助剤,老化防止剤等を任意に添加することがで
きる。
【0033】〔積層体及びホース〕本発明において積層
体とは、本発明に係るゴム組成物を用いたゴム組成物層
と、アクリル系ゴム,ニトリル系ゴム,エピクロルヒド
リン系ゴム,塩素化ポリエチレン系ゴムあるいはクロロ
スルフォン化ポリエチレン系ゴムを用いたゴム材料層と
が、補強層を介してあるいは介さずに積層接着されてい
るものであり、ホース以外の形態の積層体も含まれる
し、必ずしも自動車等のエア系配管やオイル系配管関連
の部品に用いられる積層体に限定されない。
【0034】上記アクリル系ゴムの種類は限定されない
が、エチレンアクリルゴム,エチレン酢ビゴム等を好ま
しく例示することができる。上記ニトリル系ゴムの種類
は限定されないが、一般的なNBRをはじめとして、H
−NBR(水素化NBR),PVCをブレンドしたNB
R・PVC等を好ましく例示することができる。上記エ
ピクロルヒドリン系ゴムの種類は限定されないが、エピ
クロルヒドリンの単独重合体(CO),エピクロルヒド
リン−エチレンオキシドの共重合体(ECO)等を好ま
しく例示することができる。これらCOやECOには、
アリルグリシジルエーテルを共重合したものを含む。上
記塩素化ポリエチレン系ゴムやクロロスルフォン化ポリ
エチレン系ゴムは、種々の塩素量違いのグレードのもの
を限定なく含む。
【0035】本発明においてホースとは、上記の積層体
を用いてなるホースを言い、その代表的な用途として、
例えば自動車用のエアホース,オイルホース等を挙げる
ことができるが、必ずしもこれらの用途のホースに限定
されない。
【0036】
【実施例】(ゴム組成物の配合)末尾の表1に示す実施
例1〜実施例8の配合組成、末尾の表3及び表4に示す
比較例1,比較例2,比較例4〜比較例10の配合処方
(表中の数値は、いずれも重量部表記)に従って、まず
各例において加硫系以外の全組成分をバンバリーミキサ
ーで混練りし、次いで加硫系の配合剤を加えてオープン
ロールによって混練りした。
【0037】表1及び表3において、「JSR NE4
1」,「JSR NE61」,「JSR NE71」と
は、いずれもJSR(株)製の前記内容のブレンド材で
あり、「JSR EP22」とは、JSR(株)製のE
PDMであり、「JSR N230S」とは、JSR
(株)製のNBRである。又、「ステアリン酸」及び
「エマスター510P」は加工助剤であって、このうち
「エマスター510P」は理研ビタミン(株)製の脂肪
酸エステルである。「老化防止剤CD」とは、大内新興
化学(株)製の老化防止剤である。次に、「DHT−4
A」とは協和化学(株)製の、又「アルカマイザー4」
とは協和化学(株)製の、それぞれハイドロタルサイト
化合物である。「パーヘキサ25B」とは日本油脂
(株)製の有機過酸化物であり、「バルノックR」とは
日本油脂(株)製のイオウ系加硫剤であり、「促進剤C
Z」とは大内新興化学(株)製の加硫促進剤である。
【0038】又、表4において、「JSR EP35」
とはJSR(株)製のEPDMであり、「老化防止剤3
C」は精工化学(株)製の老化防止剤であり、「老化防
止剤AW」及び「老化防止剤NBC」は大内新興化学
(株)製の老化防止剤である。
【0039】(ゴム組成物の材料性能)上記各実施例及
び比較例に係るゴム組成物の材料性能を評価するため、
以下の各試験を行った。
【0040】イ)各例に係る未加硫ゴム組成物につき、
常態時及び湿熱処理(50°C×95%RH×48時
間)後のムーニー粘度〔ML121°C 1+3( poi
nt)〕とスコーチタイム〔 St.5p(分)〕を測定し
た。その結果を末尾の表2〜表4に示す。表中の該当欄
において、上側の数値がムーニー粘度を、下側の数値が
スコーチタイムを示す。
【0041】なお、ムーニー粘度の数値としては25〜
45程度が、スコーチタイムとしては15分以上が好ま
しいと考えられる。
【0042】ロ)各例に係る未加硫ゴム組成物につき、
160°C/45分のプレス加硫を行って試験片を作製
した。そしてこれらの試験片について、JIS K 6
251に準じて、常態物性試験〔TB(MPa),EB
(%),Hs( point)〕を行った。次に、試験片の耐
熱性を評価するため、135°C/72時間の熱老化
後、135°C/168時間の熱老化後、及び135°
C/240時間の熱老化後に同上の物性試験を行った。
これらの結果を上記各表の該当欄に示すが、該当欄にお
いてそれぞれ、上側の数値がTB,中央の数値がEB,
下側の数値がHsを示し、かつ、耐熱性の評価におい
て、TBは△TB(%)として、EBは△EB(%)と
して、Hsは△Hs( point)として、それぞれ変化量
を表記している。
【0043】なお、常態時物性としてはTBが9.8M
Pa以上,EBが250%以上であることが好ましく、
耐熱性としては熱老化後において△TB,△EB,△H
sがECOと同等であることが好ましいと考えられる。
【0044】ハ)各例に係る未加硫ゴム組成物を用いて
規定形状の加硫された試験ピースを作成し、100°C
×72時間耐熱後及び120°C×72時間耐熱後の圧
縮永久歪み(%)を評価した。これらの結果を上記各表
の該当欄において示す。
【0045】なお、100°C×72時間耐熱後の圧縮
永久歪みとしては40%以下が、又、120°C×72
時間耐熱後の圧縮永久歪みとしては60%以下が、それ
ぞれ好ましいと考えられる。
【0046】ニ)前記各例に係る試験片につき耐油性を
評価するため、評価用オイルである「IRM903」に
100°Cで72時間浸漬後に、同上の物性試験により
試験片のTB,EB,Hsの変化を測定し、かつ体積変
化を測定した。これらの結果を上記各表の該当欄に示す
が、該当欄においてそれぞれ、一番上側の数値が△TB
(%),二番目の数値が△EB(%),三番目の数値が
△Hs( point),一番下側の数値が体積変化率△V
(%)である。なお、上記の耐油性に関する各評価項目
の数値については、CRと同等であることが好ましいと
考えられる。
【0047】ホ)前記各例に係る試験片につき、JIS
K 6261に準じて、脆化温度(°C)を測定し、
低温脆化性を評価した。その結果を上記各表の該当欄に
示す。なお、脆化温度は−30°C以下であることが好
ましいと考えられる。
【0048】ヘ)前記各例に係る未加硫ゴム組成物を用
いて2mm厚のシートを作製した後、160°C×45
分間のスチーム加硫に付して試験片を作製した。これら
の試験片を、JIS K 6259に準じ、試験片自体
は前処理なしで、50pphm×40°Cの条件で0〜
30%伸長させ、動的オゾン性を評価した。なお、動的
オゾン性については、168時間以上O.K.であるこ
とが好ましいと考えられる。
【0049】(積層体の作製及び剥離試験)実施例1の
配合処方に係るゴム組成物を用いた厚さ1.7mmの未
加硫シートと、末尾の表6における「アクリル系ゴム配
合内容」の項に示す配合処方(表中の数値はいずれも重
量部表記。以下同様。)に係るアクリル系ゴムを用いた
厚さ1.7mmの未加硫シートとを、面圧20kgf/
cm2で160°C×45分間プレス加硫し、実施例9
に係る積層体を作成した。
【0050】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと前記比較例6の配合処方に
係るニトリル系ゴムの未加硫シートとからなる積層体を
作成して実施例10とした。
【0051】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと末尾の表6における「NB
R・PVC材配合内容」の項に示す配合処方に係るNB
R・PVCの未加硫シートとからなる積層体を作成して
実施例11とした。
【0052】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと末尾の表6における「H−
NBR材配合内容」の項に示す配合処方に係るH−NB
R(水素化NBR)の未加硫シートとからなる積層体を
作成して実施例12とした。
【0053】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと前記比較例9の配合処方に
係るエピクロルヒドリン系ゴムの未加硫シートとからな
る積層体を作成して実施例13とした。
【0054】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと末尾の表7における「EC
O材−2配合内容」の項に示す配合処方に係るエピクロ
ルヒドリン系ゴムの未加硫シートとからなる積層体を作
成して実施例14とした。
【0055】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと末尾の表7における「CP
E材配合内容」の項に示す配合処方に係る塩素化ポリエ
チレン系ゴムの未加硫シートとからなる積層体を作成し
て実施例15とした。
【0056】同上の要領で、実施例1の配合処方に係る
ゴム組成物の未加硫シートと末尾の表7における「CS
M材配合内容」の項に示す配合処方に係るクロロスルフ
ォン化ポリエチレン系ゴムの未加硫シートとからなる積
層体を作成して実施例16とした。
【0057】実施例9〜実施例16に係る積層体につい
て、初期状態にてJIS K 6256に準じたT型剥
離試験を行い、加硫後の剥離強度(kgf/inch)
を測定した。又、剥離させた界面の状態を目視観察し
た。
【0058】上記各実施例のT型剥離試験の結果を表5
の該当欄に示す。一般的に、これらの剥離強度は4.0
kgf/inch以上であることが好ましいと考えられ
るが、各実施例とも6kgf/inchを超える剥離強
度を示した。又、剥離界面の状態は、全ての実施例が、
界面に部分的なゴム層の破壊が認められる「部分ゴム破
壊」、又は界面全体にゴム層の破壊が認められる「ゴム
破壊」の状態であり、目視観察においても優れた剥離強
度を裏付けた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/14 C08K 5/14 C08L 23/16 C08L 23/16 F16L 11/00 F16L 11/00 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA12 BA13 BA31 BA34 DA09 DA11 DB08 DB11 DB19 4F100 AC10A AK04B AK25B AK28A AK75A AL05A AL06B AN02A AN02B AR00C BA02 BA03 BA10A BA10B CA02A CA03A DA11 4J002 AC07W BB15X DA047 DE288 EK036 FD157

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニトリル系ゴムとEPDM(エチレン−
    プロピレン−ジエン3元共重合体ゴム)とが、ニトリル
    系ゴム:EPDM=70:30〜40:60の範囲内の
    比率でブレンドされたブレンド材100重量部に対し
    て、以下(1)及び(2)の組成分が添加されているこ
    とを特徴とするゴム組成物。 (1)有機過酸化物:0.5〜10重量部。 (2)硫黄又は加硫促進剤:0.3〜5重量部。
  2. 【請求項2】 前記ゴム組成物に対し、更にハイドロタ
    ルサイト化合物がブレンド材100重量部に対して1〜
    20重量部添加されていることを特徴とする請求項1に
    記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のゴム組成物を用いたゴム組成物層と、アクリル系ゴム
    を用いたゴム材料層とを、補強層を介してあるいは介さ
    ずに積層接着させたことを特徴とする積層体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のゴム組成物を用いたゴム組成物層と、ニトリル系ゴム
    を用いたゴム材料層とを、補強層を介してあるいは介さ
    ずに積層接着させたことを特徴とする積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のゴム組成物を用いたゴム組成物層と、エピクロルヒド
    リン系ゴムを用いたゴム材料層とを、補強層を介してあ
    るいは介さずに積層接着させたことを特徴とする積層
    体。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のゴム組成物を用いたゴム組成物層と、塩素化ポリエチ
    レン系ゴムを用いたゴム材料層とを、補強層を介してあ
    るいは介さずに積層接着させたことを特徴とする積層
    体。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のゴム組成物を用いたゴム組成物層と、クロロスルフォ
    ン化ポリエチレン系ゴムを用いたゴム材料層とを、補強
    層を介してあるいは介さずに積層接着させたことを特徴
    とする積層体。
  8. 【請求項8】 請求項3〜請求項7のいずれかに記載の
    積層体を用いたことを特徴とするホース。
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