JP2001201229A - 貯蔵庫およびその制御方法 - Google Patents
貯蔵庫およびその制御方法Info
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25D—REFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F25D2331/00—Details or arrangements of other cooling or freezing apparatus not provided for in other groups of this subclass
- F25D2331/80—Type of cooled receptacles
- F25D2331/803—Bottles
Landscapes
- Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
- Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ワインボトルなどを収納し、エバポレータお
よびヒータで室温を調整する貯蔵庫において、低いラン
ニングコストで精度良く温度制御できる貯蔵庫を提供す
る。 【解決手段】 貯蔵室の温度を制御する際に、エバポレ
ータが停止する設定値T2をヒータが起動する設定値T
3よりも十分に高くする。同様にヒータが停止する設定
値をエバポレータが起動する設定値T0よりも十分に低
くする。これにより、外気温などの条件によりエバポレ
ータあるいはヒータ単独で温度制御できるときは双方が
起動することがなくランニングコストを低くできる。
よびヒータで室温を調整する貯蔵庫において、低いラン
ニングコストで精度良く温度制御できる貯蔵庫を提供す
る。 【解決手段】 貯蔵室の温度を制御する際に、エバポレ
ータが停止する設定値T2をヒータが起動する設定値T
3よりも十分に高くする。同様にヒータが停止する設定
値をエバポレータが起動する設定値T0よりも十分に低
くする。これにより、外気温などの条件によりエバポレ
ータあるいはヒータ単独で温度制御できるときは双方が
起動することがなくランニングコストを低くできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワインなどの被貯
蔵物を適当な温度で貯蔵可能な貯蔵庫の制御方法に関す
るものである。
蔵物を適当な温度で貯蔵可能な貯蔵庫の制御方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ワインを保存し、また美味しく飲むため
には、ワインを適当な温度および湿度の条件のもとで貯
蔵することが要求される。例えば、ワインの熟成条件、
すなわち、保存するときの環境は、一般的に12〜16
℃の温度範囲が適すると言われており、適当な温度の幅
は比較的狭い。さらに、このときの温度変化の幅が大き
いと味が劣化する可能性があることが知られており、保
管温度をほぼ一定に保つことが重要である。また、コル
クが乾燥して縮むと、ボトルに空気が入りワインの風味
が損なわれるため、保存中は適度な湿度(相対湿度60
から85%程度)を維持することが望ましい。湿度が高
くなりすぎると、ラベルにカビが発生するなどの問題が
ある。
には、ワインを適当な温度および湿度の条件のもとで貯
蔵することが要求される。例えば、ワインの熟成条件、
すなわち、保存するときの環境は、一般的に12〜16
℃の温度範囲が適すると言われており、適当な温度の幅
は比較的狭い。さらに、このときの温度変化の幅が大き
いと味が劣化する可能性があることが知られており、保
管温度をほぼ一定に保つことが重要である。また、コル
クが乾燥して縮むと、ボトルに空気が入りワインの風味
が損なわれるため、保存中は適度な湿度(相対湿度60
から85%程度)を維持することが望ましい。湿度が高
くなりすぎると、ラベルにカビが発生するなどの問題が
ある。
【0003】一方、ワインの飲み頃の温度は、熟成温度
と異なっており、例えば、白ワインまたは発泡ワインの
飲み頃は、5〜10℃が適温であり、赤ワインは、ワイ
ンセラー内の温度よりやや高めの16〜20℃が適温で
あると言われている。したがって、飲みごろの温度の幅
も比較的狭い。
と異なっており、例えば、白ワインまたは発泡ワインの
飲み頃は、5〜10℃が適温であり、赤ワインは、ワイ
ンセラー内の温度よりやや高めの16〜20℃が適温で
あると言われている。したがって、飲みごろの温度の幅
も比較的狭い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来は、地
下室などの温度条件の安定した個所にワインを貯蔵して
いたが、近年、冷却機能を備えた小型のワイン貯蔵庫が
登場しており、小規模なレストランでは、そのようなワ
イン貯蔵庫を設置して、ワインを保管するケースが増加
している。小型のワイン貯蔵庫であっても温度および湿
度を上記のような範囲に維持することが重要であること
は変わりない。夏季などの外気温の高い条件では、上記
のような適温に維持するために冷却器が必要であり、一
方、冬季などの外気温が低いときは適温を維持するため
に加熱器が必要である。また、冷却器で冷却しすぎると
除湿されてしまうので湿度が急激に低下する。一方、温
度を上げすぎた状態で湿度を維持されると、温度が適当
な範囲に下がったときに湿度が高くなりすぎる状態にな
る。したがって、比較的狭い帯域で温度および湿度を制
御することが要求され、特に、温度が変化すると相対湿
度も大きく変動するので温度を精度良く制御することが
要求される。
下室などの温度条件の安定した個所にワインを貯蔵して
いたが、近年、冷却機能を備えた小型のワイン貯蔵庫が
登場しており、小規模なレストランでは、そのようなワ
イン貯蔵庫を設置して、ワインを保管するケースが増加
している。小型のワイン貯蔵庫であっても温度および湿
度を上記のような範囲に維持することが重要であること
は変わりない。夏季などの外気温の高い条件では、上記
のような適温に維持するために冷却器が必要であり、一
方、冬季などの外気温が低いときは適温を維持するため
に加熱器が必要である。また、冷却器で冷却しすぎると
除湿されてしまうので湿度が急激に低下する。一方、温
度を上げすぎた状態で湿度を維持されると、温度が適当
な範囲に下がったときに湿度が高くなりすぎる状態にな
る。したがって、比較的狭い帯域で温度および湿度を制
御することが要求され、特に、温度が変化すると相対湿
度も大きく変動するので温度を精度良く制御することが
要求される。
【0005】大型の恒温槽などにおいては、クーラなど
の冷却器と、ヒータなどの加熱器を常に稼動状態にお
き、冷却および除湿された空気をヒータおよび加湿器で
所定の温度および湿度に制御して供給することにより、
温度および湿度が変動しないようにしている。しかしな
がら、常にクーラとヒータ、さらには加湿器を動作させ
ておくのでは消費電力が大きくランニングコストが高く
なる。クーラとヒータをそれぞれオンオフ制御すること
により所定の範囲内に温度を保持することもできるが、
制御方法によってはクーラで冷えるとヒータが起動して
高温になり、高温になるとクーラが働いて低温になると
いう繰り返し(ハンチング)になることがあり、経済的
でない。さらに、この場合は温度変化が激しくなるので
ワインを貯蔵する貯蔵庫の温度制御には向いていない。
の冷却器と、ヒータなどの加熱器を常に稼動状態にお
き、冷却および除湿された空気をヒータおよび加湿器で
所定の温度および湿度に制御して供給することにより、
温度および湿度が変動しないようにしている。しかしな
がら、常にクーラとヒータ、さらには加湿器を動作させ
ておくのでは消費電力が大きくランニングコストが高く
なる。クーラとヒータをそれぞれオンオフ制御すること
により所定の範囲内に温度を保持することもできるが、
制御方法によってはクーラで冷えるとヒータが起動して
高温になり、高温になるとクーラが働いて低温になると
いう繰り返し(ハンチング)になることがあり、経済的
でない。さらに、この場合は温度変化が激しくなるので
ワインを貯蔵する貯蔵庫の温度制御には向いていない。
【0006】そこで、本発明においては、ハンチングを
防止して低消費電力で精度良く温度を制御することがで
きる貯蔵庫およびその制御方法を提供することを目的と
している。
防止して低消費電力で精度良く温度を制御することがで
きる貯蔵庫およびその制御方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、設定温度に対し加熱器が起動する温度に対し、冷
却器が停止する温度を十分に高く設定すると共に、冷却
器が起動する温度に対し、加熱器が停止する温度を十分
に低く設定して、冷却器と加熱器が交互に働くことがな
いようにしている。すなわち、貯蔵室と、この貯蔵室を
冷却する冷却器と、貯蔵室を加温する加熱器とを有する
貯蔵庫においては、さらに、貯蔵室内の温度の値から設
定温度の値を差し引いた値が第1の設定値以上で冷却器
を起動し、第3の設定値以下で冷却器を停止し、第4の
設定値以下で加熱器を起動し、第2の設定値以上で加熱
器を停止する制御手段を有し、これら第1および第4の
設定値は大きい方(高温側)から順番に設定されてお
り、第3の設定値としては冷却器が停止したときに貯蔵
室の温度が第4の設定値まで下降せず、第2の設定値と
しては加熱器が停止したときに貯蔵室の温度が前記第1
の設定値まで上昇しない値が選択されていることを特徴
としている。また、貯蔵室と、この貯蔵室を冷却する冷
却器と、貯蔵室を加温する加熱器とを有する本発明の貯
蔵庫の制御方法においては、貯蔵室内の温度の値から設
定温度の値を差し引いた値が第1の設定値以上で冷却器
を起動し、第3の設定値以下で冷却器を停止し、第4の
設定値以下で加熱器を起動し、第2の設定値以上で加熱
器を停止する工程を有し、これら第1および第4の設定
値は高温側である大きい方から順番に設定されており、
第3の設定値としては前記冷却器が停止したときに貯蔵
室の温度が前記第4の設定値まで下降せず、第2の設定
値としては加熱器が停止したときに貯蔵室の温度が前記
第1の設定値まで上昇しない値が選択されていることを
特徴としている。
ては、設定温度に対し加熱器が起動する温度に対し、冷
却器が停止する温度を十分に高く設定すると共に、冷却
器が起動する温度に対し、加熱器が停止する温度を十分
に低く設定して、冷却器と加熱器が交互に働くことがな
いようにしている。すなわち、貯蔵室と、この貯蔵室を
冷却する冷却器と、貯蔵室を加温する加熱器とを有する
貯蔵庫においては、さらに、貯蔵室内の温度の値から設
定温度の値を差し引いた値が第1の設定値以上で冷却器
を起動し、第3の設定値以下で冷却器を停止し、第4の
設定値以下で加熱器を起動し、第2の設定値以上で加熱
器を停止する制御手段を有し、これら第1および第4の
設定値は大きい方(高温側)から順番に設定されてお
り、第3の設定値としては冷却器が停止したときに貯蔵
室の温度が第4の設定値まで下降せず、第2の設定値と
しては加熱器が停止したときに貯蔵室の温度が前記第1
の設定値まで上昇しない値が選択されていることを特徴
としている。また、貯蔵室と、この貯蔵室を冷却する冷
却器と、貯蔵室を加温する加熱器とを有する本発明の貯
蔵庫の制御方法においては、貯蔵室内の温度の値から設
定温度の値を差し引いた値が第1の設定値以上で冷却器
を起動し、第3の設定値以下で冷却器を停止し、第4の
設定値以下で加熱器を起動し、第2の設定値以上で加熱
器を停止する工程を有し、これら第1および第4の設定
値は高温側である大きい方から順番に設定されており、
第3の設定値としては前記冷却器が停止したときに貯蔵
室の温度が前記第4の設定値まで下降せず、第2の設定
値としては加熱器が停止したときに貯蔵室の温度が前記
第1の設定値まで上昇しない値が選択されていることを
特徴としている。
【0008】本発明の貯蔵庫およびその制御方法におい
ては、貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引い
た値(以降においては温度差と呼ぶ)が第1の設定値以
上であると冷却器が起動し、温度差が第3の設定値以下
になると冷却器が停止する。一方、加熱器は温度差が第
4の設定値以下になると起動し、第2の設定値以上にな
ると停止する。したがって、冷却器と加熱器の作動によ
り、外気温が高い条件でも低い条件でも貯蔵室内の温度
を所定の範囲に制御できる。
ては、貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引い
た値(以降においては温度差と呼ぶ)が第1の設定値以
上であると冷却器が起動し、温度差が第3の設定値以下
になると冷却器が停止する。一方、加熱器は温度差が第
4の設定値以下になると起動し、第2の設定値以上にな
ると停止する。したがって、冷却器と加熱器の作動によ
り、外気温が高い条件でも低い条件でも貯蔵室内の温度
を所定の範囲に制御できる。
【0009】さらに、冷却器が稼動する条件において、
冷却器が停止した際、貯蔵室内の温度は冷却器、貯蔵室
内に収納されたワインボトルなどの被貯蔵物、さらには
貯蔵室の壁面などの熱容量による慣性で第3の設定値を
超えてさらに低下する(オーバーシュート)。しかしな
がら、本発明の貯蔵庫においては、加熱器が起動する第
4の設定値には到達しないように設定されているので、
第4の設定値に達することがない。したがって、加熱器
を起動することなく、貯蔵室の温度を所定の範囲に維持
することができる。加熱器により貯蔵室の温度が制御さ
れる場合も同様であり、加熱器が停止した直後は上記の
ような慣性により室内の温度は上昇する。しかしなが
ら、冷却器が起動する温度には到達しないので、この場
合も加熱器だけで貯蔵室内の温度を制御できる。
冷却器が停止した際、貯蔵室内の温度は冷却器、貯蔵室
内に収納されたワインボトルなどの被貯蔵物、さらには
貯蔵室の壁面などの熱容量による慣性で第3の設定値を
超えてさらに低下する(オーバーシュート)。しかしな
がら、本発明の貯蔵庫においては、加熱器が起動する第
4の設定値には到達しないように設定されているので、
第4の設定値に達することがない。したがって、加熱器
を起動することなく、貯蔵室の温度を所定の範囲に維持
することができる。加熱器により貯蔵室の温度が制御さ
れる場合も同様であり、加熱器が停止した直後は上記の
ような慣性により室内の温度は上昇する。しかしなが
ら、冷却器が起動する温度には到達しないので、この場
合も加熱器だけで貯蔵室内の温度を制御できる。
【0010】このような条件を満たす設定値は、貯蔵庫
の仕様およびワインなどの貯蔵する対象となるものが決
定していれば、シミュレーションや実験により得ること
が可能である。また、第2あるいは第3の設定値が多少
第1あるいは第4の設定値に対し安全でありすぎたとき
は冷却器あるいは加熱器がオンオフする頻度が高くなり
温度の制御幅が狭くなるだけである。また、第2あるい
は第3の設定値が多少第1あるいは第4の設定値に近づ
きすぎた場合は、外気温あるいは収納量などの諸条件に
よって稀に冷却器および加熱器が交互に起動する場合が
生ずる程度である。したがって、これらの設定値の設定
にそれほどの精度は要求されないが、本発明の貯蔵庫お
よびその制御方法を採用することにより、ほとんどの条
件で変動幅が小さく安定した温度制御が行える。
の仕様およびワインなどの貯蔵する対象となるものが決
定していれば、シミュレーションや実験により得ること
が可能である。また、第2あるいは第3の設定値が多少
第1あるいは第4の設定値に対し安全でありすぎたとき
は冷却器あるいは加熱器がオンオフする頻度が高くなり
温度の制御幅が狭くなるだけである。また、第2あるい
は第3の設定値が多少第1あるいは第4の設定値に近づ
きすぎた場合は、外気温あるいは収納量などの諸条件に
よって稀に冷却器および加熱器が交互に起動する場合が
生ずる程度である。したがって、これらの設定値の設定
にそれほどの精度は要求されないが、本発明の貯蔵庫お
よびその制御方法を採用することにより、ほとんどの条
件で変動幅が小さく安定した温度制御が行える。
【0011】したがって、本発明の貯蔵庫およびその制
御方法においては、外気温などの影響を受けたときに、
貯蔵室内の温度を冷却器あるいは加熱器のいずれか一方
で制御することができるので、消費電力を低減でき、ラ
ンニングコストを下げることができる。さらに、冷却器
あるいは加熱器のいずれか一方で温度が制御されるの
で、貯蔵室内の温度が急激な上昇および下降を繰り返す
ことはなく、比較的安定する。したがって、ワインのよ
うに温度の変化が望ましくないものを貯蔵するのに好適
な貯蔵庫を提供することができる。
御方法においては、外気温などの影響を受けたときに、
貯蔵室内の温度を冷却器あるいは加熱器のいずれか一方
で制御することができるので、消費電力を低減でき、ラ
ンニングコストを下げることができる。さらに、冷却器
あるいは加熱器のいずれか一方で温度が制御されるの
で、貯蔵室内の温度が急激な上昇および下降を繰り返す
ことはなく、比較的安定する。したがって、ワインのよ
うに温度の変化が望ましくないものを貯蔵するのに好適
な貯蔵庫を提供することができる。
【0012】貯蔵室内を効率よく冷却あるいは加温する
には、冷却器による冷気または加熱器による暖気を貯蔵
室に出力するファンを設けることが有効である。そし
て、制御手段により、貯蔵室内の温度の値から設定温度
の値を差し引いた値(温度差)が、第1の設定値より高
い第5の設定値以上、または第4の設定値より低い第6
の設定値以下のときにファンの出力を上げることが望ま
しい。第5の設定値以上あるいは第6の設定値以下でフ
ァンの出力を上げることにより冷却あるいは加温能力を
増し、短時間に所定の温度範囲まで冷却あるいは加温す
ることができる。一方、第5あるいは第6の設定値未満
であれば、ファンの出力を下げることにより、冷却器あ
るいは加熱器を停止したのちの温度変化を緩やかにする
ことができ、オーバーシュートを低減できる。したがっ
て、冷却器および加熱器がハンチングによりオンオフす
ることが防止でき、消費電力を下げることができる。さ
らに、ファンの出力を下げることにより、騒音および消
費電力を低下できるというメリットもある。
には、冷却器による冷気または加熱器による暖気を貯蔵
室に出力するファンを設けることが有効である。そし
て、制御手段により、貯蔵室内の温度の値から設定温度
の値を差し引いた値(温度差)が、第1の設定値より高
い第5の設定値以上、または第4の設定値より低い第6
の設定値以下のときにファンの出力を上げることが望ま
しい。第5の設定値以上あるいは第6の設定値以下でフ
ァンの出力を上げることにより冷却あるいは加温能力を
増し、短時間に所定の温度範囲まで冷却あるいは加温す
ることができる。一方、第5あるいは第6の設定値未満
であれば、ファンの出力を下げることにより、冷却器あ
るいは加熱器を停止したのちの温度変化を緩やかにする
ことができ、オーバーシュートを低減できる。したがっ
て、冷却器および加熱器がハンチングによりオンオフす
ることが防止でき、消費電力を下げることができる。さ
らに、ファンの出力を下げることにより、騒音および消
費電力を低下できるというメリットもある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に、本発明に係る貯蔵庫の概
略構成を断面を用いて示してある。本例の貯蔵庫1は、
ワインのボトルを所定の温度で貯蔵できるボックスタイ
プの貯蔵庫である。貯蔵庫1は断熱性のハウジング2を
備えており、前面2aが開閉可能なドア4になってい
る。ドア4の上部にはワインに有害な紫外線をカットす
るガラス5がはめ込まれた領域が用意されており、貯蔵
庫の内部が見られる。さらに、ハウジング2の前面上部
には操作パネル6が配置されており、貯蔵庫内部の温度
などの条件を設定できると共に内部の温度および湿度な
どの状態が監視できる。
施の形態を説明する。図1に、本発明に係る貯蔵庫の概
略構成を断面を用いて示してある。本例の貯蔵庫1は、
ワインのボトルを所定の温度で貯蔵できるボックスタイ
プの貯蔵庫である。貯蔵庫1は断熱性のハウジング2を
備えており、前面2aが開閉可能なドア4になってい
る。ドア4の上部にはワインに有害な紫外線をカットす
るガラス5がはめ込まれた領域が用意されており、貯蔵
庫の内部が見られる。さらに、ハウジング2の前面上部
には操作パネル6が配置されており、貯蔵庫内部の温度
などの条件を設定できると共に内部の温度および湿度な
どの状態が監視できる。
【0014】貯蔵庫1の内部は、上下に配置された2つ
の断熱性の仕切り3により各々断熱された独立の3つの
貯蔵室10、11および12に分割されている。各々の
貯蔵室10、11および12には、スライド式のワイン
ラック60が収納されており、これらのワインラック6
0に複数の瓶入りのワイン(ワインボトル)61を水平
な姿勢で置き保存することができる。そして、各々の貯
蔵室10、11および12は、それぞれの室内の空気7
0を循環して室内温度をほぼ一定に保持できる温度調整
機構31により、それぞれの目的にあった温度で保持で
きるようにしている。例えば、上段の貯蔵室10と中段
の貯蔵室11の室内温度は、5〜20℃の範囲で設定温
度を選択でき、白ワインあるいは赤ワインを飲み頃の温
度で保管できる。また、やや広めの下段の貯蔵室12の
室内温度は保存(熟成)用として、12〜16℃の範囲
で設定温度を選択できるようにしている。
の断熱性の仕切り3により各々断熱された独立の3つの
貯蔵室10、11および12に分割されている。各々の
貯蔵室10、11および12には、スライド式のワイン
ラック60が収納されており、これらのワインラック6
0に複数の瓶入りのワイン(ワインボトル)61を水平
な姿勢で置き保存することができる。そして、各々の貯
蔵室10、11および12は、それぞれの室内の空気7
0を循環して室内温度をほぼ一定に保持できる温度調整
機構31により、それぞれの目的にあった温度で保持で
きるようにしている。例えば、上段の貯蔵室10と中段
の貯蔵室11の室内温度は、5〜20℃の範囲で設定温
度を選択でき、白ワインあるいは赤ワインを飲み頃の温
度で保管できる。また、やや広めの下段の貯蔵室12の
室内温度は保存(熟成)用として、12〜16℃の範囲
で設定温度を選択できるようにしている。
【0015】温度調整機構31は、それぞれの貯蔵室1
0、11および12の後方にパーティション21により
区画化された各々の部屋あるいは領域(本明細書におい
ては空調室)30a、30bおよび30cに配置されて
おり、各貯蔵室毎に同じ構成の機構が用意されている。
すなわち、各貯蔵室の空調室30a、30bおよび30
cには、下方の吸込口35から吸込まれた空気70を冷
却するエバポレータ(冷却器)33a、33bおよび3
3cと、空気70を加温する面状のヒータ32a、32
bと、これらの温度調整された空気70を吹出口36か
ら各々の貯蔵室に送風する送風ファン34a、34bお
よび34cが、それぞれの空調室に下から順番に配置さ
れている。さらに、それぞれの空調室30a、30bお
よび30cの下方には、各々のエバポレータで発生した
ドレンを受けて溜めるドレンパン40が配置されてい
る。なお、これらの配置の順番は、必ずしもこの例に限
定されるものではない。
0、11および12の後方にパーティション21により
区画化された各々の部屋あるいは領域(本明細書におい
ては空調室)30a、30bおよび30cに配置されて
おり、各貯蔵室毎に同じ構成の機構が用意されている。
すなわち、各貯蔵室の空調室30a、30bおよび30
cには、下方の吸込口35から吸込まれた空気70を冷
却するエバポレータ(冷却器)33a、33bおよび3
3cと、空気70を加温する面状のヒータ32a、32
bと、これらの温度調整された空気70を吹出口36か
ら各々の貯蔵室に送風する送風ファン34a、34bお
よび34cが、それぞれの空調室に下から順番に配置さ
れている。さらに、それぞれの空調室30a、30bお
よび30cの下方には、各々のエバポレータで発生した
ドレンを受けて溜めるドレンパン40が配置されてい
る。なお、これらの配置の順番は、必ずしもこの例に限
定されるものではない。
【0016】各々のドレンパン(ドレントレイ)40に
回収されたドレンは、ドレンパイプ41を通ってコンプ
レッサ38の上部に設置された外部のドレンパン42に
回収される。そして、コンプレッサ38などの熱を利用
して蒸発処理される。
回収されたドレンは、ドレンパイプ41を通ってコンプ
レッサ38の上部に設置された外部のドレンパン42に
回収される。そして、コンプレッサ38などの熱を利用
して蒸発処理される。
【0017】各温度調整機構31a、31bおよび31
cは、それぞれの制御回路50a、50bおよび50c
を備えており、独立に制御される。さらに、図2に示す
ように、各々の温度調整機構31a、31bおよび31
cの冷却器(クーラあるいはエバポレータ)33a、3
3bおよび33cは、ハウジングの下方2cに配置され
た共通のコンプレッサ38と、ハウジングの後方2bに
配置されたコンデンサ39、膨張弁37などを備えた共
通の冷媒回路に接続されている。このため、コンプレッ
サ38などの共通の機構を制御する制御回路51も備え
ている。
cは、それぞれの制御回路50a、50bおよび50c
を備えており、独立に制御される。さらに、図2に示す
ように、各々の温度調整機構31a、31bおよび31
cの冷却器(クーラあるいはエバポレータ)33a、3
3bおよび33cは、ハウジングの下方2cに配置され
た共通のコンプレッサ38と、ハウジングの後方2bに
配置されたコンデンサ39、膨張弁37などを備えた共
通の冷媒回路に接続されている。このため、コンプレッ
サ38などの共通の機構を制御する制御回路51も備え
ている。
【0018】各々の冷却器33a、33bおよび33c
は、個別の制御回路50a、50bおよび50cによ
り、冷却器の上流に設けられた電磁弁36a、36bお
よび36cによって各々個別に制御することができる。
したがって、各々の貯蔵室10、11および12に設け
られたサーミスタにより検出した温度に応じ、各々の空
調室30a、30bおよび30cに設けられた温度調整
機構31a、31bおよび31cは、各々が独立してエ
バポレータで空気70を冷却する。また、ヒータ32
a、32bおよび32cも独立した制御回路50a、5
0bおよび50cで制御される。ファン34a、34b
および34cも同様である。したがって、空気70は各
空調室30a、30bおよび30cで加熱または冷却さ
れ、各々の冷気あるいは暖気がファンを介して貯蔵室に
供給される。このように、本例の貯蔵庫1においては、
3つの貯蔵庫10、11および12の室内温度が個別に
制御され、四季を通じて各々の貯蔵室の室温を保存され
ているワインの種類および目的に合致した一定の温度に
保つことができる。
は、個別の制御回路50a、50bおよび50cによ
り、冷却器の上流に設けられた電磁弁36a、36bお
よび36cによって各々個別に制御することができる。
したがって、各々の貯蔵室10、11および12に設け
られたサーミスタにより検出した温度に応じ、各々の空
調室30a、30bおよび30cに設けられた温度調整
機構31a、31bおよび31cは、各々が独立してエ
バポレータで空気70を冷却する。また、ヒータ32
a、32bおよび32cも独立した制御回路50a、5
0bおよび50cで制御される。ファン34a、34b
および34cも同様である。したがって、空気70は各
空調室30a、30bおよび30cで加熱または冷却さ
れ、各々の冷気あるいは暖気がファンを介して貯蔵室に
供給される。このように、本例の貯蔵庫1においては、
3つの貯蔵庫10、11および12の室内温度が個別に
制御され、四季を通じて各々の貯蔵室の室温を保存され
ているワインの種類および目的に合致した一定の温度に
保つことができる。
【0019】各貯蔵室10、11および12は、さらに
湿度を調整するための手段として側壁22の内側に設け
られた加湿トレイ45を各々備えており、加湿トレイ4
5の内部の水が蒸発して加湿できるようになっている。
さらに、各々の空調室30a、30bおよび30cのド
レンパン40が加湿手段となる。すなわち、各々のドレ
ンパン40はエバポレータ33a、33bおよび33c
から排出された凝縮水が直ぐに外部に排出されず水位が
形成されるようになっている。このため、空調室30
a、30bおよび30cに吸込まれた空気70は、ドレ
ンパン40の上を通過することにより加湿される。
湿度を調整するための手段として側壁22の内側に設け
られた加湿トレイ45を各々備えており、加湿トレイ4
5の内部の水が蒸発して加湿できるようになっている。
さらに、各々の空調室30a、30bおよび30cのド
レンパン40が加湿手段となる。すなわち、各々のドレ
ンパン40はエバポレータ33a、33bおよび33c
から排出された凝縮水が直ぐに外部に排出されず水位が
形成されるようになっている。このため、空調室30
a、30bおよび30cに吸込まれた空気70は、ドレ
ンパン40の上を通過することにより加湿される。
【0020】図3ないし図5に、制御回路50a、50
b、50cおよび51により行われる制御のうち、温度
および湿度に関連する制御の概要をフローチャートによ
り示してある。まず、図3に示すように、各制御回路5
0a、50bおよび50cは、各室内10、11および
12の温度を各々検出し、その結果により各温度調整機
構31a、31bおよび31cの冷却器であるエバポレ
ータ33a、33bおよび33cと、加熱器であるヒー
タ32a、32bおよび32cを起動および停止する温
度制御操作100を行い、それに伴いファンなどの制御
を行う補助制御操作110を行う。さらに、共通の制御
回路51は、各温度調整機構31a、31bおよび31
cの状態により共通のコンプレッサなどを制御する共通
操作を行う。
b、50cおよび51により行われる制御のうち、温度
および湿度に関連する制御の概要をフローチャートによ
り示してある。まず、図3に示すように、各制御回路5
0a、50bおよび50cは、各室内10、11および
12の温度を各々検出し、その結果により各温度調整機
構31a、31bおよび31cの冷却器であるエバポレ
ータ33a、33bおよび33cと、加熱器であるヒー
タ32a、32bおよび32cを起動および停止する温
度制御操作100を行い、それに伴いファンなどの制御
を行う補助制御操作110を行う。さらに、共通の制御
回路51は、各温度調整機構31a、31bおよび31
cの状態により共通のコンプレッサなどを制御する共通
操作を行う。
【0021】各制御回路50a、50bおよび50cで
行われる温度制御操作100は共通であり、その概要を
図4に示してある。なお、以降においては、貯蔵室10
の制御を参照しながら説明する。温度制御操作において
は、貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引いた
値を温度差Δtとして検出し、その結果に基づいて電磁
弁36aをオンオフしてエバポレータ33aを起動ある
いは停止する。ステップ101では温度差Δtが第1の
設定値T0以上であればステップ102で電磁弁をオン
してエバポレータ33aを起動し、室内10を冷却す
る。これに対応して、ステップ105で温度差Δtが第
3の設定値T2以下になれば、ステップ106で電磁弁
をオフしてエバポレータ33aを停止し、室内10の冷
却を止める。
行われる温度制御操作100は共通であり、その概要を
図4に示してある。なお、以降においては、貯蔵室10
の制御を参照しながら説明する。温度制御操作において
は、貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引いた
値を温度差Δtとして検出し、その結果に基づいて電磁
弁36aをオンオフしてエバポレータ33aを起動ある
いは停止する。ステップ101では温度差Δtが第1の
設定値T0以上であればステップ102で電磁弁をオン
してエバポレータ33aを起動し、室内10を冷却す
る。これに対応して、ステップ105で温度差Δtが第
3の設定値T2以下になれば、ステップ106で電磁弁
をオフしてエバポレータ33aを停止し、室内10の冷
却を止める。
【0022】一方、ステップ107で温度差Δtが第4
の設定値T3以下であれば、ステップ108でヒータ3
2aを起動し、加温を開始する。これに対応して、ステ
ップ103で温度差Δtが第2の設定値T1以上になれ
ば、ステップ104でヒータ32aを停止する。本例の
制御回路50においては、これら第1の設定値T0、第
2の設定値T1、第3の設定値T2および第4の設定値
T3を大きい方(高温側)から順番に設定しており、設
定温度Trに対し第1および第2の設定値T0およびT
1が高温側、第3および第4の設定値T2およびT3は
低温側になるようにしている。したがって、エバポレー
タ33aおよびヒータ32aが稼動する範囲は重複して
おり、その稼動範囲内において外気の条件に関わらず貯
蔵室10の温度を維持することができる。
の設定値T3以下であれば、ステップ108でヒータ3
2aを起動し、加温を開始する。これに対応して、ステ
ップ103で温度差Δtが第2の設定値T1以上になれ
ば、ステップ104でヒータ32aを停止する。本例の
制御回路50においては、これら第1の設定値T0、第
2の設定値T1、第3の設定値T2および第4の設定値
T3を大きい方(高温側)から順番に設定しており、設
定温度Trに対し第1および第2の設定値T0およびT
1が高温側、第3および第4の設定値T2およびT3は
低温側になるようにしている。したがって、エバポレー
タ33aおよびヒータ32aが稼動する範囲は重複して
おり、その稼動範囲内において外気の条件に関わらず貯
蔵室10の温度を維持することができる。
【0023】さらに、本例においては、エバポレータ3
3aを停止する第3の設定値T2をヒータ32aが起動
する第4の設定値T3よりも十分に高く設定している。
したがって、温度差Δtにしたがってエバポレータ33
aが起動および停止しながら室内の温度を制御するとき
にヒータ32aが起動および停止することはない。この
ため、冷却器であるエバポレータ33aが稼動して温度
制御するような条件下では、エバポレータ33aの起動
および停止だけで室内温度を制御することができる。
3aを停止する第3の設定値T2をヒータ32aが起動
する第4の設定値T3よりも十分に高く設定している。
したがって、温度差Δtにしたがってエバポレータ33
aが起動および停止しながら室内の温度を制御するとき
にヒータ32aが起動および停止することはない。この
ため、冷却器であるエバポレータ33aが稼動して温度
制御するような条件下では、エバポレータ33aの起動
および停止だけで室内温度を制御することができる。
【0024】その様子を図6に示してある。時刻W1に
おいては室内温度Taと設定温度Trとの差Δtが第1
の設定値T0以上であるので、電磁弁が開になりエバポ
レータ33aが起動する。この結果、室内温度Taは急
激に低下する。時刻W2に温度差Δtが第3の設定値T
2になると、電磁弁は閉になりエバポレータ33aは停
止する。エバポレータ33aの温度は室内温度Taより
も低く、また、室内10の内、冷気が当たっていた壁面
なども室内温度Taよりも低くなっているので、これら
の慣性によって室内温度Taは低下を続ける(オーバー
シュート)。しかしながら、本例の貯蔵庫1において
は、第3の設定値T2をヒータ32aが起動する第4の
設定値T3よりも十分に高く値を選択している。このた
め、温度差Δt、すなわち、室内温度Taは第4の設定
値T3に近づくが、第4の設定値T3以下にはならな
い。したがって、ヒータ32aが起動することはなく、
逆に外気温などの影響を受けて室内温度Taは上昇に転
ずる。
おいては室内温度Taと設定温度Trとの差Δtが第1
の設定値T0以上であるので、電磁弁が開になりエバポ
レータ33aが起動する。この結果、室内温度Taは急
激に低下する。時刻W2に温度差Δtが第3の設定値T
2になると、電磁弁は閉になりエバポレータ33aは停
止する。エバポレータ33aの温度は室内温度Taより
も低く、また、室内10の内、冷気が当たっていた壁面
なども室内温度Taよりも低くなっているので、これら
の慣性によって室内温度Taは低下を続ける(オーバー
シュート)。しかしながら、本例の貯蔵庫1において
は、第3の設定値T2をヒータ32aが起動する第4の
設定値T3よりも十分に高く値を選択している。このた
め、温度差Δt、すなわち、室内温度Taは第4の設定
値T3に近づくが、第4の設定値T3以下にはならな
い。したがって、ヒータ32aが起動することはなく、
逆に外気温などの影響を受けて室内温度Taは上昇に転
ずる。
【0025】時刻W4に温度差Δtが第1の設定値T0
に達すると、再び電磁弁が開となり、エバポレータ33
aが起動する。その結果、温度差Δtは下がり、再び時
刻W5に第3の設定値T2に達すると電磁弁が閉となり
エバポレータ33aが停止する。このときも室内温度T
aはさらに下がりつづけるが、上記と同様にヒータ32
aが起動する温度には達しない。したがって、本例の貯
蔵庫1においては、冷却器であるエバポレータ33aが
働いて貯蔵室10の温度制御を行う条件ではエバポレー
タ33aだけで室内の温度を所定の範囲、たとえば、設
定温度Trに対しプラスマイナス2℃程度の範囲に制御
することができる。
に達すると、再び電磁弁が開となり、エバポレータ33
aが起動する。その結果、温度差Δtは下がり、再び時
刻W5に第3の設定値T2に達すると電磁弁が閉となり
エバポレータ33aが停止する。このときも室内温度T
aはさらに下がりつづけるが、上記と同様にヒータ32
aが起動する温度には達しない。したがって、本例の貯
蔵庫1においては、冷却器であるエバポレータ33aが
働いて貯蔵室10の温度制御を行う条件ではエバポレー
タ33aだけで室内の温度を所定の範囲、たとえば、設
定温度Trに対しプラスマイナス2℃程度の範囲に制御
することができる。
【0026】本例の制御回路50においては、ヒータ3
2aを停止する第2の設定値T1も上記と同様にエバポ
レータ33aが起動する第1の設定値T0よりも十分に
低く設定している。したがって、温度差Δtにしたがっ
てヒータ32aが起動および停止しながら室内の温度を
制御するときにエバポレータ33aが起動および停止す
ることはない。したがって、加熱器であるヒータ32a
が稼動して温度制御するような条件下では、ヒータ32
aの起動および停止だけで室内温度を制御することがで
きる。
2aを停止する第2の設定値T1も上記と同様にエバポ
レータ33aが起動する第1の設定値T0よりも十分に
低く設定している。したがって、温度差Δtにしたがっ
てヒータ32aが起動および停止しながら室内の温度を
制御するときにエバポレータ33aが起動および停止す
ることはない。したがって、加熱器であるヒータ32a
が稼動して温度制御するような条件下では、ヒータ32
aの起動および停止だけで室内温度を制御することがで
きる。
【0027】その様子を図7に示してある。時刻W11
においては室内温度Taと設定温度Trとの差Δtが第
4の設定値T3以下であるので、ヒータ32aが起動す
る。この結果、室内温度Taは急激に上昇する。時刻W
12に温度差Δtが第2の設定値T1になると、ヒータ
32aは停止する。このとき、ヒータ32aの温度は室
内温度Taよりも高く、また、室内10の内、暖気が当
たっていた壁面なども室内温度Taよりも高くなってい
るので、これらの慣性によって室内温度Taは上昇を続
ける(オーバーシュート)。しかしながら、本例の貯蔵
庫1においては、第2の設定値T1をエバポレータ33
aが起動する第1の設定値T0よりも十分に低く設定し
ている。このため、温度差Δt、すなわち、室内温度T
aは第1の設定値T0に近づくが、第1の設定値T0以
上にはならない。したがって、エバポレータ33aが起
動することはなく、逆に外気温などの影響を受けて室内
温度Taは下降に転ずる。
においては室内温度Taと設定温度Trとの差Δtが第
4の設定値T3以下であるので、ヒータ32aが起動す
る。この結果、室内温度Taは急激に上昇する。時刻W
12に温度差Δtが第2の設定値T1になると、ヒータ
32aは停止する。このとき、ヒータ32aの温度は室
内温度Taよりも高く、また、室内10の内、暖気が当
たっていた壁面なども室内温度Taよりも高くなってい
るので、これらの慣性によって室内温度Taは上昇を続
ける(オーバーシュート)。しかしながら、本例の貯蔵
庫1においては、第2の設定値T1をエバポレータ33
aが起動する第1の設定値T0よりも十分に低く設定し
ている。このため、温度差Δt、すなわち、室内温度T
aは第1の設定値T0に近づくが、第1の設定値T0以
上にはならない。したがって、エバポレータ33aが起
動することはなく、逆に外気温などの影響を受けて室内
温度Taは下降に転ずる。
【0028】時刻W14に温度差Δtが第4の設定値T
3に達すると、再びヒータ32aが起動する。その結
果、温度差Δtは上昇し、再び時刻W15に第2の設定
値T1に達するとヒータ32aが停止する。このときも
室内温度Taはさらに上昇するが上記と同様にエバポレ
ータ33aが起動する温度には達しない。したがって、
本例の貯蔵庫1においては、加熱器であるヒータ32a
が働いて貯蔵室10の温度制御を行う条件ではヒータ3
2aだけで室内の温度を所定の範囲、たとえば、設定温
度Trに対しプラスマイナス2℃程度の範囲に制御する
ことができる。
3に達すると、再びヒータ32aが起動する。その結
果、温度差Δtは上昇し、再び時刻W15に第2の設定
値T1に達するとヒータ32aが停止する。このときも
室内温度Taはさらに上昇するが上記と同様にエバポレ
ータ33aが起動する温度には達しない。したがって、
本例の貯蔵庫1においては、加熱器であるヒータ32a
が働いて貯蔵室10の温度制御を行う条件ではヒータ3
2aだけで室内の温度を所定の範囲、たとえば、設定温
度Trに対しプラスマイナス2℃程度の範囲に制御する
ことができる。
【0029】このように、本例においては、設定値T
0、T1、T2およびT3をこの順番で高温側から設定
しているが、オーバーシュートが大きいような系では第
2の設定値T1と第3の設定値T2との順番が入れ替わ
ることもある。しかしながら、所定の温度帯で貯蔵庫内
を制御するようにしており、エバポレータ33aで制御
される温度領域と、ヒータ32aで制御される温度領域
はオーバーシュートにより制御される温度範囲も含める
とこれらは必ず重複するようになっている。したがっ
て、外気温が大きく変動しても、貯蔵室内を所定の温度
に維持できる。
0、T1、T2およびT3をこの順番で高温側から設定
しているが、オーバーシュートが大きいような系では第
2の設定値T1と第3の設定値T2との順番が入れ替わ
ることもある。しかしながら、所定の温度帯で貯蔵庫内
を制御するようにしており、エバポレータ33aで制御
される温度領域と、ヒータ32aで制御される温度領域
はオーバーシュートにより制御される温度範囲も含める
とこれらは必ず重複するようになっている。したがっ
て、外気温が大きく変動しても、貯蔵室内を所定の温度
に維持できる。
【0030】温度制御する工程100でエバポレータ3
3aあるいはヒータ32aが稼動あるいは停止状態にな
ると、それに続く補助制御工程110で付随した制御が
行われる。それを図5に示してある。まず、ステップ1
11でフロストが検出されるとステップ112で電磁弁
36aをオフし、エバポレータ33aを停止する。これ
によりフロスト(霜付)が溶けるのを待つ。
3aあるいはヒータ32aが稼動あるいは停止状態にな
ると、それに続く補助制御工程110で付随した制御が
行われる。それを図5に示してある。まず、ステップ1
11でフロストが検出されるとステップ112で電磁弁
36aをオフし、エバポレータ33aを停止する。これ
によりフロスト(霜付)が溶けるのを待つ。
【0031】また、ステップ113で電磁弁またはヒー
タがオンしている、すなわち、エバポレータ33aある
いはヒータ32aが稼動状態にあると、ステップ114
でファンモータをオンし、ファン34aを駆動する。こ
れにより、冷気または暖気が空調室30aから貯蔵室1
0に吹き出され、貯蔵室10の温度が制御される。一
方、電磁弁およびヒータが両方ともオフのときは、ステ
ップ115においてオフしてから所定の時間が経過して
いることを確認し、所定の時間が経過していればステッ
プ116でファンモータをオフしファンを停止する。エ
バポレータ33aをオフした後は、数分程度の適当な時
間だけファン34aを継続して運転し、冷媒がエバポレ
ータ33aの内部に留まらないようにすることが望まし
い。すなわち、本例のシステムでは、コンデンサ39お
よびコンプレッサ38が共通しており、電磁弁で冷媒の
供給を停止することによりエバポレータを停止してい
る。したがって、エバポレータ内を均圧化しておくこと
が望ましく、そのための処置としてファンを適当な時間
だけ継続して駆動している。このため、図6において
は、電磁弁が閉になった時刻W2あるいはW5から所定
の時間遅れた時刻W3あるいは時刻W6にファンモータ
を停止している。
タがオンしている、すなわち、エバポレータ33aある
いはヒータ32aが稼動状態にあると、ステップ114
でファンモータをオンし、ファン34aを駆動する。こ
れにより、冷気または暖気が空調室30aから貯蔵室1
0に吹き出され、貯蔵室10の温度が制御される。一
方、電磁弁およびヒータが両方ともオフのときは、ステ
ップ115においてオフしてから所定の時間が経過して
いることを確認し、所定の時間が経過していればステッ
プ116でファンモータをオフしファンを停止する。エ
バポレータ33aをオフした後は、数分程度の適当な時
間だけファン34aを継続して運転し、冷媒がエバポレ
ータ33aの内部に留まらないようにすることが望まし
い。すなわち、本例のシステムでは、コンデンサ39お
よびコンプレッサ38が共通しており、電磁弁で冷媒の
供給を停止することによりエバポレータを停止してい
る。したがって、エバポレータ内を均圧化しておくこと
が望ましく、そのための処置としてファンを適当な時間
だけ継続して駆動している。このため、図6において
は、電磁弁が閉になった時刻W2あるいはW5から所定
の時間遅れた時刻W3あるいは時刻W6にファンモータ
を停止している。
【0032】また、ヒータ32aを停止した直後は、ヒ
ータ32aが高温状態にあるので、ファン34aを急に
停止するとヒータ32aが過熱状態になる。したがっ
て、数分程度の適当な時間だけ駆動して損傷しない適当
な温度にした後にファンを停止している。このため、図
7においては、ヒータ32aがオフになった時刻W12
あるいはW15から所定の時間後の時刻W13あるいは
W16にファンをオフしている。
ータ32aが高温状態にあるので、ファン34aを急に
停止するとヒータ32aが過熱状態になる。したがっ
て、数分程度の適当な時間だけ駆動して損傷しない適当
な温度にした後にファンを停止している。このため、図
7においては、ヒータ32aがオフになった時刻W12
あるいはW15から所定の時間後の時刻W13あるいは
W16にファンをオフしている。
【0033】ステップ116でファン34aを停止する
ことにより、さらにいくつかのメリットがある。まず、
ファン34aを停止することにより消費電力をセーブす
ることができる。また、ファン34aに起因する騒音を
止めることができる。さらに、ファン34aを継続して
回していると、エバポレータ33aについた凝縮水が再
蒸発し、貯蔵室10に湿分として供給され、貯蔵室内の
湿度が高くなりすぎてしまう。また、空調室30aに
は、ドレンパン40が用意されており、加湿する機能を
果たしているが、ファン34aを継続して駆動している
とドレンパン40からの湿分もエバポレータ33aで除
湿されることなく貯蔵室内に供給されてしまう。これに
対し、ファン34aをエバポレータ33aの均圧処理が
終了した後に停止することによりこれらの問題の発生を
避けることができる。
ことにより、さらにいくつかのメリットがある。まず、
ファン34aを停止することにより消費電力をセーブす
ることができる。また、ファン34aに起因する騒音を
止めることができる。さらに、ファン34aを継続して
回していると、エバポレータ33aについた凝縮水が再
蒸発し、貯蔵室10に湿分として供給され、貯蔵室内の
湿度が高くなりすぎてしまう。また、空調室30aに
は、ドレンパン40が用意されており、加湿する機能を
果たしているが、ファン34aを継続して駆動している
とドレンパン40からの湿分もエバポレータ33aで除
湿されることなく貯蔵室内に供給されてしまう。これに
対し、ファン34aをエバポレータ33aの均圧処理が
終了した後に停止することによりこれらの問題の発生を
避けることができる。
【0034】また、本例の補助制御においては、ステッ
プ117で室内の温度差Δtが第5の設定値T5未満で
あることを判断し、第5の設定値未満のときはステップ
118でファンモータの回転数を下げ、逆に第5の設定
値T5以上あるいは第6の設定値(本例では設定温度に
対し第5の設定値T5と絶対値が同じ)以下のときはス
テップ119でファンモータの回転数を上げるようにし
ている。ファン34aの回転数をこのように段階的に制
御することにより、ファン騒音を必要以上に大きくする
ことを防止でき、その一方で、急速に温度を制御したい
状況にも対応することができる。また、ファンの回転数
を下げられるときは下げることにより、消費電力も少な
くすることができる。
プ117で室内の温度差Δtが第5の設定値T5未満で
あることを判断し、第5の設定値未満のときはステップ
118でファンモータの回転数を下げ、逆に第5の設定
値T5以上あるいは第6の設定値(本例では設定温度に
対し第5の設定値T5と絶対値が同じ)以下のときはス
テップ119でファンモータの回転数を上げるようにし
ている。ファン34aの回転数をこのように段階的に制
御することにより、ファン騒音を必要以上に大きくする
ことを防止でき、その一方で、急速に温度を制御したい
状況にも対応することができる。また、ファンの回転数
を下げられるときは下げることにより、消費電力も少な
くすることができる。
【0035】さらに、温度差Δtが小さいときにファン
の回転数を下げることにより、室内が急に冷却あるいは
加温されるのを避けることができる。このようなファン
34aの制御を行うことにより、エバポレータ33aを
停止した後に室内の温度Taが継続して低下するのを緩
めることができる。また、ヒータ32aを停止した後に
室内温度Taが上昇するのをも緩めることができる。し
たがって、エバポレータ33aおよびヒータ32aが交
互に起動停止を繰り返すような事態を未然に防止するこ
とが可能となり、室内温度Taが急激に上下したり、消
費電力が増加したりするのを防止できる。
の回転数を下げることにより、室内が急に冷却あるいは
加温されるのを避けることができる。このようなファン
34aの制御を行うことにより、エバポレータ33aを
停止した後に室内の温度Taが継続して低下するのを緩
めることができる。また、ヒータ32aを停止した後に
室内温度Taが上昇するのをも緩めることができる。し
たがって、エバポレータ33aおよびヒータ32aが交
互に起動停止を繰り返すような事態を未然に防止するこ
とが可能となり、室内温度Taが急激に上下したり、消
費電力が増加したりするのを防止できる。
【0036】また、ステップ120において、電磁弁が
オフの状態、すなわち、冷却器であるエバポレータ33
aが一時間以上、継続してオフ状態であったことが判断
される。そして、一時間以上にわたりオフ状態である
と、ステップ121で5分間電磁弁36aをオンし、エ
バポレータ33aを稼動状態にし、除湿処理を行う。
オフの状態、すなわち、冷却器であるエバポレータ33
aが一時間以上、継続してオフ状態であったことが判断
される。そして、一時間以上にわたりオフ状態である
と、ステップ121で5分間電磁弁36aをオンし、エ
バポレータ33aを稼動状態にし、除湿処理を行う。
【0037】貯蔵室10においては、上記のようにエバ
ポレータ33aとヒータ32aの稼動範囲を重複させた
設定値T1からT4を用いて温度制御を行うことによ
り、外気の条件に関わらず所定の温度範囲で貯蔵室10
の温度を制御できる。さらに、外気温が高く、エバポレ
ータ33aにより温度制御されるようなコンディション
ではエバポレータ33aによりヒータ32aを起動せず
に温度制御することができる。一方、外気温が低く、ヒ
ータ32aにより温度制御されるようなコンディション
ではヒータ32aによりエバポレータ33aを起動せず
に温度制御することができる。したがって、消費電力を
抑えて室内の温度Taを所定の範囲内に収めることが可
能となり、ランニングコストの安い貯蔵庫を提供でき
る。また、エバポレータ33aあるいはヒータ32a単
独で温度制御することにより、室内温度Taが急激に上
昇および下降を繰り返すのも避けることができ、ワイン
61を貯蔵するのに好適な環境を提供することができ
る。
ポレータ33aとヒータ32aの稼動範囲を重複させた
設定値T1からT4を用いて温度制御を行うことによ
り、外気の条件に関わらず所定の温度範囲で貯蔵室10
の温度を制御できる。さらに、外気温が高く、エバポレ
ータ33aにより温度制御されるようなコンディション
ではエバポレータ33aによりヒータ32aを起動せず
に温度制御することができる。一方、外気温が低く、ヒ
ータ32aにより温度制御されるようなコンディション
ではヒータ32aによりエバポレータ33aを起動せず
に温度制御することができる。したがって、消費電力を
抑えて室内の温度Taを所定の範囲内に収めることが可
能となり、ランニングコストの安い貯蔵庫を提供でき
る。また、エバポレータ33aあるいはヒータ32a単
独で温度制御することにより、室内温度Taが急激に上
昇および下降を繰り返すのも避けることができ、ワイン
61を貯蔵するのに好適な環境を提供することができ
る。
【0038】他の貯蔵室11および12においても、制
御回路50bおよび50cにより、室内の条件は上記と
同様に制御される。そして、各部屋10、11および1
2の設定温度は自由に設定することができるので、ワイ
ンを熟成するための貯蔵室、赤ワインを飲みやすい温度
で維持する貯蔵室、白ワインを飲みやすい温度で維持す
る貯蔵室などを設定することができる。さらに、図3に
示すように、共通する制御回路51においては、ステッ
プ125で1個以上の電磁弁がオンになるとステップ1
26でコンプレッサ38をオンし冷媒サイクルを起動す
る。また、すべての電磁弁がオフになると、ステップ1
27でコンプレッサ38をオフして冷媒サイクルを停止
し、各温度維持機構31a、31bおよび31cが所定
の能力を発揮できるようにすると共に、消費電力を低減
している。
御回路50bおよび50cにより、室内の条件は上記と
同様に制御される。そして、各部屋10、11および1
2の設定温度は自由に設定することができるので、ワイ
ンを熟成するための貯蔵室、赤ワインを飲みやすい温度
で維持する貯蔵室、白ワインを飲みやすい温度で維持す
る貯蔵室などを設定することができる。さらに、図3に
示すように、共通する制御回路51においては、ステッ
プ125で1個以上の電磁弁がオンになるとステップ1
26でコンプレッサ38をオンし冷媒サイクルを起動す
る。また、すべての電磁弁がオフになると、ステップ1
27でコンプレッサ38をオフして冷媒サイクルを停止
し、各温度維持機構31a、31bおよび31cが所定
の能力を発揮できるようにすると共に、消費電力を低減
している。
【0039】なお、上記ではワインボトルを貯蔵する貯
蔵庫を例に本発明を説明しているが、被貯蔵物(収納
物)は必ずしもワインボトルに限定されることはない。
低ランニングコストで適度な温度範囲を維持できるの
で、野菜などを保存する冷蔵庫などにおいても本発明を
適用することができる。さらに、上記ではエバポレータ
およびヒータを冷却器および加熱器として採用した温度
維持機構を例に説明しているが、ペルチェ素子などの他
の手段を用いた温度維持機構を備えた貯蔵庫に対しても
本発明を適用できる。ペルチェ素子であれば、単体で冷
却器および加熱器として使用することが可能であり、よ
りコンパクトな貯蔵庫を提供することができる。
蔵庫を例に本発明を説明しているが、被貯蔵物(収納
物)は必ずしもワインボトルに限定されることはない。
低ランニングコストで適度な温度範囲を維持できるの
で、野菜などを保存する冷蔵庫などにおいても本発明を
適用することができる。さらに、上記ではエバポレータ
およびヒータを冷却器および加熱器として採用した温度
維持機構を例に説明しているが、ペルチェ素子などの他
の手段を用いた温度維持機構を備えた貯蔵庫に対しても
本発明を適用できる。ペルチェ素子であれば、単体で冷
却器および加熱器として使用することが可能であり、よ
りコンパクトな貯蔵庫を提供することができる。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の貯蔵庫
は、貯蔵室内の温度を維持するためにエバポレータなど
の冷却器およびヒータなどの加熱器を備えた貯蔵庫であ
り、冷却器を停止する温度を加熱器が起動する温度より
も十分に高く設定し、また、加熱器が停止する温度を冷
却器が起動する温度よりも十分に低く設定している。こ
のため、温度条件によって冷却器あるいは加熱器のいず
れか一方で貯蔵室内の温度を制御することが可能とな
り、ランニングコストが低く、温度制御特性も優れた貯
蔵庫およびその制御方法を提供することができる。さら
に、簡易な構成で室内の温度を精度良く制御できるの
で、湿度制御も容易となり、温度および湿度が適当に保
たれ、ワインのように、温度変化および湿度変化の少な
い環境で保存することが望ましい収納物を貯蔵するのに
適した貯蔵庫を提供することができる。
は、貯蔵室内の温度を維持するためにエバポレータなど
の冷却器およびヒータなどの加熱器を備えた貯蔵庫であ
り、冷却器を停止する温度を加熱器が起動する温度より
も十分に高く設定し、また、加熱器が停止する温度を冷
却器が起動する温度よりも十分に低く設定している。こ
のため、温度条件によって冷却器あるいは加熱器のいず
れか一方で貯蔵室内の温度を制御することが可能とな
り、ランニングコストが低く、温度制御特性も優れた貯
蔵庫およびその制御方法を提供することができる。さら
に、簡易な構成で室内の温度を精度良く制御できるの
で、湿度制御も容易となり、温度および湿度が適当に保
たれ、ワインのように、温度変化および湿度変化の少な
い環境で保存することが望ましい収納物を貯蔵するのに
適した貯蔵庫を提供することができる。
【図1】本発明に係る貯蔵庫の概略構成を示す縦断面図
である。
である。
【図2】冷媒サイクルの概略構成を示す図である。
【図3】図1に示す貯蔵庫の制御の概要を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図4】図3に示す温度制御のさらに詳しい内容を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図5】図3に示す補助制御のさらに詳しい内容を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図6】エバポレータにより室内温度を制御する様子を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図7】ヒータにより室内温度を制御する様子を示すグ
ラフである。
ラフである。
1 貯蔵庫 2 ハウジング 3 仕切り 4 ドア 5 UVカットガラス 10、11、12 貯蔵室 30a、30b、30c 空調室 31a、31b、31c 温度調整機構 32a、32b、32c ヒータ 33a、33b、33c エバポレータ(冷却器) 34a、34b、34c 送風ファン 35 吸込口、36 吹出口 38 コンプレッサ 39 コンデンサ 40 ドレンパン 45 蒸発用トレイ(加湿トレイ) 50a、50b、50c 各温度調整機構の制御回路 51 共通の制御回路 60 ワインラック 61 ワイン 70 空気 72 冷媒
Claims (4)
- 【請求項1】 貯蔵室と、この貯蔵室を冷却する冷却器
と、前記貯蔵室を加温する加熱器と、 前記貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引いた
値が第1の設定値以上で前記冷却器を起動し、第3の設
定値以下で前記冷却器を停止し、第4の設定値以下で前
記加熱器を起動し、第2の設定値以上で前記加熱器を停
止する制御手段とを有し、 これら第1および第4の設定値は大きい方から順番に設
定されており、前記第3の設定値としては前記冷却器が
停止したときに前記貯蔵室の温度が前記第4の設定値ま
で下降せず、前記第2の設定値としては前記加熱器が停
止したときに前記貯蔵室の温度が前記第1の設定値まで
上昇しない値が選択されていることを特徴とする貯蔵
庫。 - 【請求項2】 請求項1において、さらに、前記冷却器
による冷気または前記加熱器による暖気を前記貯蔵室に
出力するファンを有し、 前記制御手段は、前記貯蔵室内の温度の値から設定温度
の値を差し引いた値が、前記第1の設定値より大きい第
5の設定値以上、または前記第4の設定値より小さい第
6の設定値以下のときに前記ファンの出力を上げること
を特徴とする貯蔵庫。 - 【請求項3】 貯蔵室と、この貯蔵室を冷却する冷却器
と、前記貯蔵室を加温する加熱器とを有する貯蔵庫の制
御方法であって、 前記貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差し引いた
値が第1の設定値以上で前記冷却器を起動し、第3の設
定値以下で前記冷却器を停止し、第4の設定値以下で前
記加熱器を起動し、第2の設定値以上で前記加熱器を停
止する工程を有し、 これら第1および第4の設定値は大きい方から順番に設
定されており、前記第3の設定値としては前記冷却器が
停止したときに前記貯蔵室の温度が前記第4の設定値ま
で下降せず、前記第2の設定値としては前記加熱器が停
止したときに前記貯蔵室の温度が前記第1の設定値まで
上昇しない値が選択されていることを特徴とする貯蔵庫
の制御方法。 - 【請求項4】 請求項3において、さらに、前記貯蔵庫
は前記冷却器による冷気または前記加熱器による暖気を
前記貯蔵室に出力するファンを有し、 さらに、前記貯蔵室内の温度の値から設定温度の値を差
し引いた値が、前記第1の設定値より大きい第5の設定
値以上、または前記第4の設定値より小さい第6の設定
値以下のときに前記ファンの出力を上げる工程を有する
ことを特徴とする貯蔵庫の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013073A JP2001201229A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013073A JP2001201229A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001201229A true JP2001201229A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18540716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000013073A Withdrawn JP2001201229A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001201229A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100638921B1 (ko) | 2004-11-09 | 2006-10-26 | 엘지전자 주식회사 | 와인셀러의 제어구조 및 제어방법 |
JP2009168278A (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-30 | Sanyo Electric Co Ltd | 恒温恒湿庫 |
US20110126565A1 (en) * | 2009-11-30 | 2011-06-02 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Incubator |
JP2017075735A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | さくら製作所株式会社 | ワインセラーおよび温度差調整方法 |
CN107131716A (zh) * | 2017-06-16 | 2017-09-05 | 合肥华凌股份有限公司 | 双温酒柜的温度控制方法、温度控制系统及计算机装置 |
JP2017207264A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | さくら製作所株式会社 | ワインセラーおよび温度制御方法 |
JP3214485U (ja) * | 2017-10-31 | 2018-01-18 | さくら製作所株式会社 | ワインセラー |
CN110017643A (zh) * | 2018-01-10 | 2019-07-16 | Lg电子株式会社 | 冰箱 |
JP2019138600A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | さくら製作所株式会社 | ワインセラーおよび温度制御方法 |
US11578912B2 (en) | 2018-01-10 | 2023-02-14 | Lg Electronics Inc. | Refrigerator |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000013073A patent/JP2001201229A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100638921B1 (ko) | 2004-11-09 | 2006-10-26 | 엘지전자 주식회사 | 와인셀러의 제어구조 및 제어방법 |
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US20110126565A1 (en) * | 2009-11-30 | 2011-06-02 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Incubator |
US8733117B2 (en) * | 2009-11-30 | 2014-05-27 | Panasonic Healthcare Co., Ltd. | Incubator |
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JP3214485U (ja) * | 2017-10-31 | 2018-01-18 | さくら製作所株式会社 | ワインセラー |
CN110017643A (zh) * | 2018-01-10 | 2019-07-16 | Lg电子株式会社 | 冰箱 |
US10928126B2 (en) | 2018-01-10 | 2021-02-23 | Lg Electronics Inc. | Refrigerator |
US11578912B2 (en) | 2018-01-10 | 2023-02-14 | Lg Electronics Inc. | Refrigerator |
JP2019138600A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | さくら製作所株式会社 | ワインセラーおよび温度制御方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070403 |