JP2001199709A - 水素製造用炭化水素組成物及びそれを用いる水素製造方法 - Google Patents
水素製造用炭化水素組成物及びそれを用いる水素製造方法Info
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Abstract
を用い、水蒸気を過剰に導入しなくても,水蒸気改質等
の触媒に炭素が析出することがなく、効率よく水素を製
造できる新規な水素製造用炭化水素組成物及びそのよう
な炭化水素組成物を用いる水素の製造方法を提供する。 【解決手段】 含酸素炭化水素化合物を含有する炭化水
素組成物であって、含酸素炭化水素化合物中の酸素原子
が全組成物基準で0.01〜20重量%である水素製造
用炭化水素組成物、及びその炭化水素組成物を用いて水
蒸気改質又は部分酸化を行う水素の製造方法である。
Description
素組成物及びそれを用いる水素の製造方法に関し、さら
に詳しくは、水蒸気改質や部分酸化によって炭化水素か
ら水素を製造する際に使用する炭化水素組成物、及びそ
のような炭化水素組成物を水蒸気改質や部分酸化して水
素を製造する水素の製造方法に関する。
水素を製造する方法として、炭化水素を水蒸気改質ある
いは部分酸化する方法が広く知られている。これらの方
法は、通常、水素化脱硫などの方法で炭化水素中の硫黄
分を0.2重量ppm以下に脱硫し、その後にNiある
いはRu等の貴金属触媒を用い、加圧、加温下で水蒸気
改質反応をし、あるいは空気又は酸素の共存下で部分酸
化反応を行う方法である。
常圧下ではガス状の炭素数が1〜4程度のもの、すなわ
ちメタンが主成分の都市ガスやプロパン、ブタンが主成
分のLPGなどが主として用いられている。
の常温、常圧で液状の炭化水素は、保管が容易であり、
また単位重量当たりの熱量が大きいため少容積のタンク
を設置すれば長時間使用を行なえるなどのメリットがあ
るため、これを水素製造の原料として利用することが好
ましいと考えられている。
るため、これを水素製造の原料に用いた場合、水蒸気改
質や部分酸化の触媒上に炭素が析出し、反応を長時間継
続できないという重大な技術上の問題がある。
て、水蒸気改質については水蒸気を過剰に導入して、水
蒸気と炭化水素中の炭素のモル比(スチ−ム/カ−ボン
比:以下「S/C比」と略称する。)を大きくする方法
や、リアクターの温度条件などを複雑にコントロールす
るする方法が試みられている。しかし、これらの対応策
はその効果が不十分な上に、製造された水素の純度が低
下する等の新たな問題をもたらし、根本的解決手段とは
ならないことが判明した。
出現象を抑制できる新たな水素製造技術の出現が要望さ
れるに至った。
らなされたもので、原料としてナフサ、灯油などの重質
炭化水素を用いて、水蒸気を過剰に導入しなくても水蒸
気改質等の触媒に炭素が析出することがなく、効率よく
水素を製造できる新規な水素製造用炭化水素組成物及び
そのような炭化水素組成物を用いる水素の製造方法を提
供することを目的とするものである。
た結果、水素製造用炭化水素として一定量の含酸素炭化
水素化合物を含有する炭化水素組成物を用いることによ
り、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出
し本発明を完成したものである。従って、本発明の要旨
は以下の通りである。 〔1〕 含酸素炭化水素化合物とその他の炭化水素(原
料炭化水素)を含有する炭化水素組成物であって、含酸
素炭化水素化合物中の酸素原子が全組成物基準で0.0
1〜20質量%である水素製造用炭化水素組成物。 〔2〕 含酸素炭化水素化合物中の酸素原子が全組成物
基準で0.1〜10質量%である前記〔1〕に記載の水
素製造用炭化水素組成物。 〔3〕 含酸素炭化水素化合物が酸素原子を20質量%
以上含有する化合物である前記〔1〕又は〔2〕に記載
の水素製造用炭化水素組成物。 〔4〕 含酸素炭化水素化合物が酸素原子を50質量%
以上含有する化合物である前記〔1〕又は〔2〕に記載
の水素製造用炭化水素組成物。 〔5〕 含酸素炭化水素化合物がカ−ボネ−ト系化合
物,エチレングリコ−ル系化合物及びエ−テル系化合物
から選ばれた1種又は2種以上である前記〔1〕〜
〔4〕のいずれかに記載の水素製造用炭化水素組成物。 〔6〕 含酸素炭化水素化合物がジメチルカ−ボネ−
ト、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル及びメチル
タ−シャリ−ブチルエ−テルから選ばれた1種又2種以
上である前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の水素製
造用炭化水素組成物。 〔7〕 原料炭化水素の50%留出温度が40℃以上で
ある前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の水素製造用
炭化水素組成物。 〔8〕 原料炭化水素の沸点が140〜270℃の留分
を90%以上含有する前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに
記載の水素製造用炭化水素組成物。
である前記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の水素製造
用炭化水素組成物。 〔10〕酸化防止剤としてアミン系化合物及び/又はフ
ェノ−ル系化合物を含有する前記〔1〕〜
れかに記載の水素製造用炭化水素組成物。 〔11〕燃料電池用の水素製造に用いる前記〔1〕〜
〔10〕のいずれかに記載の水素製造用炭化水素組成
物。 〔12〕前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の水素
製造用炭化水素組成物を用いて水蒸気改質を行う水素製
造方法。 〔13〕水蒸気改質がルテニウムを担持する水蒸気改質
触媒を用いて行われる前記〔12〕に記載の水素製造方
法。 〔14〕前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の水素
製造用炭化水素組成物を用いて部分酸化を行う水素製造
方法。
する。本発明は、含酸素炭化水素化合物を含有する炭化
水素組成物であって、含酸素炭化水素化合物中の酸素原
子が全組成物基準で0.01〜20質量%、好ましくは
0.1〜10質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%
である水素製造用炭化水素組成物である。
成物基準で0.01%未満であれば、水素製造工程で触
媒に炭素が析出する現象を防止するという本発明の目的
が達成されない場合があり、一方、酸素原子が全組成物
基準で20質量%を超えても効果の顕著な増大は認めら
れず、経済性を有しない。なお、炭化水素が灯油留分の
場合は、通常酸素原子が0.1〜10質量%の範囲で本
発明の目的を充分に達成することができる。
含有する含酸素炭化水素化合物は、いかなる方法によっ
て導入されたものであってもよい。例えば、水素製造用
炭化水素組成物の原料である炭化水素に含酸素炭化水素
化合物を配合する方法、原料である炭化水素を酸化し、
酸化生成物である含酸素炭化水素化合物を結果として含
有させる方法などが挙げられる。
炭化水素化水素化合物を炭化水素に配合する場合が製造
が簡易であり、経済性の点で好ましい。以下、含酸素炭
化水素化合物を含有する炭化水素組成物について具体的
に説明する。
物は特に制限はないが、炭化水素に対し溶解性を有する
ものであって、含酸素炭化水素化合物中の酸素含有量が
高いものほど好ましい。例えば、酸素含有量が20質量
%以上、好ましくは25質量%以上,より好ましくは3
0質量%以上、特に好ましくは50質量%以上のもので
ある。
例えばカ−ボネ−ト系化合物、エチレングリコ−ル系化
合物、エ−テル系化合物、エステル系化合物、アセタ−
ル系化合物などが挙げられ,これらの中でも、カ−ボネ
−ト系化合物,エチレングリコ−ル系化合物、エ−テル
系化合物などが好ましく、特にカ−ボネ−ト系化合物や
エチレングリコ−ル系化合物が化合物中の酸素含有量が
多いため好ましい。
ル系化合物の代表例としては、ジメチルカ−ボネ−ト、
ジエチルカ−ボネ−ト、エチレングリコ−ルジアセテ−
ト、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、エチレング
リコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジメ
チルエ−テル、トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル、テトラエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、ペン
タエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、ヘキサエチレ
ングリコ−ルジメチルエ−テルなどが挙げられる。特
に、ジメチルカ−ボネ−トとジエチレングリコ−ルジメ
チルエ−テルが好ましいものである。また、エ−テル系
化合物の代表例としては、メチルタ−シャリ−ブチルエ
−テル(MTBE),エチルタ−シャリ−ブチルエ−テ
ル(ETBE),タ−シャリ−アミルメチルエ−テル
(TAME),ジイソプロピルエ−テル(DIPE)な
どが挙げられる。
は2種以上を炭化水素組成物が上記酸素原子含有量にな
るように炭化水素に配合すればよい。次に、本発明に用
いる炭化水素はいかなる炭化水素であってもよい。例え
ばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、ノナン、デカンなどの炭素数が1〜お
よそ16直鎖又は分岐の飽和脂肪族炭化水素、シクロヘ
キサン、エチルシクロヘキサン、シクロオクタンなどの
脂環飽和炭化水素、単環及び多環芳香族炭化水素など各
種炭化水素及びその混合物が含まれる。
ガソリン、灯油、軽油などが挙げられる。本発明の効果
が特に発揮されるのは、炭化水素が重質である場合、具
体的には炭化水素の50%留出温度が40℃以上である
炭化水素である。工業的にはナフサ、ガソリン、灯油、
軽油などが該当する。
沸点が140〜270℃の留分を90%以上含有する炭
化水素であって、工業的には、灯油が該当する。これら
重質の原料炭化水素を使用しても炭化水素組成物中に存
在する酸素原子が触媒上に析出する炭素と反応し無害化
するものと考えられる。
ないものが好ましい。硫黄含有量が多いと触媒の寿命を
低下させるためである。したがって、炭化水素の硫黄含
有量は1重量ppm以下、さらには0.5重量ppm以
下、特に0.2重量ppm以下が好ましい。
の方法によって脱硫すればよい。通常、水素化脱硫法が
用いられ、その方法はCo−Mo/アルミナあるいはN
i−Mo/アルミナなどの水素化脱硫触媒とZnOなど
の硫化水素吸着剤を用い、圧力を常圧〜5MPa,温度
200〜400℃の条件で行う。
止剤を含有することが好ましい。これにより、炭化水素
組成物の酸化安定性を維持し、水素製造効率を高くする
ことができる。
物及びフェノ−ル系化合物が挙げられる。アミン系化合
物の具体例としては、N,N’−ジイソプロピル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−
p−フェニレンジアミン,フェノ−ル系化合物の具体例
としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチル
フェノ−ル、2,6−ジ−tert−ブチルフェノ−ル
などが挙げられる。これらの酸化防止剤は単独で用いて
もよく、2種以上混合して用いてもよい。本発明におい
ては、上記酸化防止剤の含有量は3〜200重量ppm
が好ましく、特に5〜100重量ppmが好ましい。
素組成物は、これにより製造される水素の純度が高く、
水素分圧の低下が小さいなどの特徴を有するため、特に
燃料電池用の水素製造用として好適である。
素組成物を用いて水蒸気改質を行う水素製造方法であ
る。この方法により、水蒸気改質触媒への炭素析出がな
く効率的に水素を製造できる。
いが、通常以下の方法で行われる。水蒸気改質の反応は
下記のように表される。 Cn Hm +2nH2 O → nCO2 +(2n+m/
2)H2 上式で、Cn Hm は炭化水素の平均構造を示し、その内
容については上述の通りである。反応条件などは、次の
ようである。
質触媒としては、特に制限はないが、以下のものが好適
に用いられる。まず、担持金属としては、Ni、ジルコ
ニウムあるいはルテニウム(Ru),ロジウム(R
h),白金(Pt)などの貴金属が挙げられる。これら
は単独でもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよ
い。
に望ましく、少量の酸素ガスの存在下における水蒸気改
質反応中の炭素析出を抑制する効果が大きい。このRu
の担持量については、担体基準で0.05〜20質量
%、さらには、0.05〜15質量%、特に0.1〜2
質量%が好ましい。担持量が0.05質量%未満では、
水蒸気改質反応の活性が極度に低下する場合があり好ま
しくなく、20質量%を越えても活性の顕著な増加は得
られ難い。
は、Ruとジルコニウムとを担持したものが挙げられ
る。Ruとジルコニウムは同時に担持してもよく、別々
に担持してもよい。ジルコニウムの含量は、ZrO2 に
換算して、担体基準で0.5〜20質量%,さらには、
0.5〜15質量%,特に1〜15質量%が好ましい。
この種の担持金属の場合、さらにコバルトおよび/また
はマグネシウムを添加したものが好適なものとして挙げ
られる。ここでコバルトの含有量は、コバルト/ルテニ
ウムの原子比で表わすと、0.01〜30,さらには、
0.1〜30,特に0.1〜10質量%が好ましく、マ
グネシウムの含有量は、マグネシア(MgO)換算で
0.5〜20質量%,さらには0.5〜15質量%。特
に1〜15質量%が好適である。
の担体としては、無機酸化物が用いれ、具体的には、ア
ルミナ、シリカ、ジルコニア、マグネシア及びそれらの
混合物が挙げられる。これらの中でもアルミナとジルコ
ニアが特に好ましい。
の一つとして、Ruをジルコニアに担持した触媒があ
る。このジルコニアは、単体のジルコニア(化学式:Z
rO2)でも良いし、マグネシアのような安定化成分を
含む安定化ジルコニアでも良い。安定化ジルコニアとし
ては、マグネシア、イットリア、セリア等を含むものが
好適である。
のもう一つとしては、Ruとジルコニウム、又はRuと
ジルコニウムの他にさらにコバルトおよび/またはマグ
ネシウムとをアルミナ担体に担持した触媒を挙げること
ができる。アルミナとしては特に耐熱性と機械的強度に
優れるα−アルミナが好ましい。
は、水蒸気(S)と炭化水素燃料に由来する炭素(C)
との比S/C(モル比)が2〜5、さらには2〜4、特
に2〜3の状態で水蒸気改質を行う方法が好ましい。S
/C(モル比)が5以上の高い状態で水蒸気改質を行う
と過剰の水蒸気を作る必要があり、熱ロスが大きく、水
素製造の効率が低下する。また、S/Cが2を下回ると
水素の発生量が低下してしまうため、本発明の水素製造
法では好ましくはない。
は、水蒸気改質触媒層の入口温度を630℃以下、さら
には600℃以下に保って水蒸気改質を行う方法が好ま
しい。水蒸気改質触媒層入口温度は、酸素添加により温
度上昇する傾向にあるが、これをコントロールする必要
がある。入口温度が630℃を超えると、原料炭化水素
の熱分解が促進され、生成したラジカル経由で触媒ある
いは反応管壁に炭素が析出し運転が困難になる場合があ
るためである。入口温度のコントロール方法については
特に制限はなく、例えば、リアクター内部の触媒層入口
温度を測定するセンサーを設置し、さらに入口付近の温
度を調整する手段を設ける。具体的には、温度を調整す
る手段としては、リアクターを加熱するバーナー等の熱
量を調整したり、入口付近を冷却する手段を設ける方法
が挙げられる。
が、好ましくはは650〜800℃で行う。触媒層出口
温度が650℃未満では水素の生成量が充分でなく、8
00℃を越える温度で反応するにはリアクターを特に耐
熱性材料にする必要がある場合があり、経済性の点で好
ましくないからである。
他の条件については制限はないが通常以下の条件で行
う。反応圧力は、常圧〜3MPa,さらには常圧〜1M
Paが好ましく用いられる。また、、炭化水素の流量に
ついては、室温でガス状の軽質炭化水素の場合、GHS
Vが100〜100,000h-1、室温で液状の重質炭
化水素の場合、LHSVが0.1〜100h-1で通常行
われる。
度が高く、水素分圧の低下が小さいなどの特徴を有する
ので、特に燃料電池用の水素製造法として好適である。
本発明の水素製造方法は以上の通りであるが、さらに、
微量の酸素ガス(O2)を、例えばO2 /C(モル比)
が0.001〜0.3,好ましくは0.001〜0.
2,特に好ましくは0.01〜0.1の範囲で導入しな
がら水蒸気改質を行えば、触媒への炭素析出防止効果を
さらに高める効果がある。この酸素ガスは純酸素でも空
気でもよい。通常は経済性を重視して空気を用いる場合
が多い。この酸素ガスは通常水蒸気と混合して水蒸気改
質部へ導入される。
素組成物に由来する炭素(C)を表している。なお、本
発明の水素製造用炭化水素組成物は、部分酸化により水
素を製造する場合に使用しても効率的に水素を製造でき
る。
属やニッケルなどを耐熱性酸化物に担持した触媒下、反
応圧力が常圧〜5MPa,反応温度400〜1,100
℃、酸素(O2 )/カ−ボン比0.2〜0.8,LHS
V 0.1〜100h-1である。また、スチ−ム添加す
る場合は、S/C比0.4〜4で行う。
い。また、O2 導入量が多いと、CnHm は完全にCO
2 とH2 Oとなる完全酸化反応が生ずるため好ましくな
い。なお、この反応では、H2 Oが共存しても良い。
素製造法として好適である。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 〔実施例1〕表1に示す炭化水素に含酸素炭化水素化合
物としてジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル(DE
GDME;理論酸素含有量は35.8質量%)を1質量
%添加して、実施例1の試料を用意した。この試料の酸
素含有量を赤外分光計により測定し確認したところ0.
4質量%であった。
より水素製造実験を行った。水素の製造を100時間行
った後の水蒸気改質反応器出口の改質ガス組成に変化は
認められなかった。
抜きだし、触媒上に炭素析出が認められる部分の長さと
全触媒層の長さを求め、〔炭素析出層の長さ〕/〔全触
媒層の長さ〕×100(%)を算出して炭素析出率
(%)が6%であることを確かめた。水素製造実験など
の結果を表3に纏めた。
及び水素製造実験の方法は以下の通りである。赤外分光法による酸素濃度の定量法 1,000℃以上に加熱したカーボンブラックが充填し
てある分留管内にスズカプセルに採取した試料を還元性
キャリアガスと共に導入する。分留管内で試料中の酸素
が反応して一酸化炭素に転化する。この一酸化炭素を赤
外分光計により測定することにより酸素濃度を定量化す
る。
らなる装置を用いて実験した。最初に試料の水素化脱硫
を行ない、次にそれの水蒸気改質を行なった。用いた水
素化脱硫及び水蒸気改質の触媒及び反応条件を表2に示
す。 〔実施例2〕DEGDMEを10質量%添加したこと以
外は実施例1と同様に実施例2の試料を用意し、赤外分
光法による酸素濃度の定量と水素製造実験を行った。
%,炭素析出率は3%であった。水素製造実験における
100時間反応後の水蒸気改質反応器出口の改質ガス組
成に変化は認められなかった。水素製造実験などの結果
を表3に纏めた。 〔実施例3〕含酸素炭化水素化合物としてジメチルカ−
ボネ−ト(DMC:理論酸素含有量は53.3質量%)
を用い,これを7質量%添加した以外は実施例1と同様
にして実施例3の試料を用意し、赤外分光法による酸素
濃度の定量と水素製造実験を行った。赤外分光法による
酸素濃度は3.5質量%,炭素析出率は1%であった。
器出口の改質ガス組成に変化は認められなかった。水素
製造実験などの結果を表3に纏めた。 〔比較例1〕表1の性状を示す炭化水素に含酸素炭化水
素化合物を添加せず、比較例1の試料とした。この試料
について赤外分光法による酸素濃度の定量と水素製造実
験を行った。赤外分光法による酸素濃度は0.01質量
%未満,炭素析出率は25%であった。また、100時
間反応後の水蒸気改質反応器出口の改質ガス組成に変化
は認められなかった。水素製造実験などの結果を表3に
纏めた。
子を0.4%含有する実施例1の水素製造用炭化水素組
成物は、重質の炭化水素をスチーム/カーボン比が2.
3という低い条件での水蒸気改質においても炭素析出率
が6%であり、同一条件で含酸素炭化水素化合物を含有
しない場合の25%に比較して炭素析出抑制効果が顕著
である(実施例1と比較例1との対比)。
含有量が概略同じであっても、含酸素炭化水素化合物の
酸素含有量が高いものの方が炭素析出を抑制する効果が
高い(実施例2と実施例3との対比)。 〔実施例4〕表4に示す炭化水素(脱硫軽質ナフサ)に
含酸素炭化水素化合物としてメチルタ−シャリ−ブチル
エ−テル(MTBE;理論酸素含有量は18.2質量
%)を5質量%添加して、実施例4の試料を用意した。
この試料の酸素含有量を赤外分光計により測定し確認し
たところ0.9質量%であった。
り水素製造実験を行った。反応終了後、部分酸化触媒を
反応器から抜きだし、触媒上に炭素析出が認められる部
分の長さと全触媒層の長さを求め、〔炭素析出層の長
さ〕/〔全触媒層の長さ〕×100(%)を算出して炭
素析出率(%)が1%以下であることを確かめた。水素
製造実験などの結果を表6に纏めた。
じであり、水素製造実験の方法は以下の方法で行った。水素製造実験 外部より熱供給できる流通式反応器を用い
て部分酸化実験を行った。部分酸化の触媒及び反応条件
を表5に示す。 〔比較例2〕表4の性状を示す炭化水素に含酸素炭化水
素化合物を添加せず、比較例2の試料とした。この試料
について赤外分光法による酸素濃度の定量と水素製造実
験を行った。赤外分光法による酸素濃度は0.01質量
%未満,炭素析出率は6%であった。また、100時間
反応後の水蒸気改質反応器出口の改質ガス組成に変化は
認められなかった。水素製造実験などの結果を表6に纏
めた。
る水素製造用炭化水素組成物を用いて水蒸気改質や部分
酸化により水素を製造すると、それがナフサ、灯油など
の重質の炭化水素であり、スチーム/カーボン比が低い
条件であっても触媒上の炭素析出が抑制でき、安定に効
率的に水素を製造できる。
Claims (14)
- 【請求項1】 含酸素炭化水素化合物とその他の炭化水
素(原料炭化水素)を含有する炭化水素組成物であっ
て、含酸素炭化水素化合物中の酸素原子が全組成物基準
で0.01〜20質量%である水素製造用炭化水素組成
物。 - 【請求項2】 含酸素炭化水素化合物中の酸素原子が全
組成物基準で0.1〜10質量%である請求項1に記載
の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項3】 含酸素炭化水素化合物が酸素原子を20
質量%以上含有する化合物である請求項1又は2に記載
の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項4】 含酸素炭化水素化合物が酸素原子を50
質量%以上含有する化合物である請求項1又は2に記載
の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項5】 含酸素炭化水素化合物がカ−ボネ−ト系
化合物,エチレングリコ−ル系化合物及びエ−テル系化
合物から選ばれた1種又は2種以上である請求項1〜4
のいずれかに記載の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項6】 含酸素炭化水素化合物がジメチルカ−ボ
ネ−ト、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル及びメ
チルタ−シャリ−ブチルエ−テルから選ばれた1種又2
種以上である請求項1〜4のいずれかに記載の水素製造
用炭化水素組成物。 - 【請求項7】 原料炭化水素の50%留出温度が40℃
以上である請求項1〜6のいずれかに記載の水素製造用
炭化水素組成物。 - 【請求項8】 原料炭化水素の沸点が140〜270℃
の留分を90%以上含有する請求項1〜6のいずれかに
記載の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項9】 原料炭化水素の硫黄含有量が1質量pp
m以下である請求項1〜8のいずれかに記載の水素製造
用炭化水素組成物。 - 【請求項10】酸化防止剤としてアミン系化合物及び/
又はフェノ−ル系化合物を含有する請求項1〜9のいず
れかに記載の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項11】燃料電池用の水素製造に用いる請求項1
〜10のいずれかに記載の水素製造用炭化水素組成物。 - 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の水素
製造用炭化水素組成物を用いて水蒸気改質を行う水素製
造方法。 - 【請求項13】水蒸気改質がルテニウムを担持する水蒸
気改質触媒を用いて行われる請求項12に記載の水素製
造方法。 - 【請求項14】請求項1〜11のいずれかに記載の水素
製造用炭化水素組成物を用いて部分酸化を行う水素製造
方法。
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JP32292699 | 1999-11-12 | ||
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