JP2001196038A - 非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質電池 - Google Patents
非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質電池Info
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- JP2001196038A JP2001196038A JP2000004542A JP2000004542A JP2001196038A JP 2001196038 A JP2001196038 A JP 2001196038A JP 2000004542 A JP2000004542 A JP 2000004542A JP 2000004542 A JP2000004542 A JP 2000004542A JP 2001196038 A JP2001196038 A JP 2001196038A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 非水電解質電池の金属ケース(正極管)と封
口板(負極端子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガス
ケットであって、耐熱性及び耐水性に優れたガスケット
を提供することができる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記の成分(A)〜(C)を溶融混練し
て得られ、(A)及び(B)の合計量100重量部あた
りの(C)の含量が0.01〜10重量部である非水電
解質電池封口ガスケット用樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン系樹脂から選ばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド系樹脂 (C):相容化剤
口板(負極端子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガス
ケットであって、耐熱性及び耐水性に優れたガスケット
を提供することができる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記の成分(A)〜(C)を溶融混練し
て得られ、(A)及び(B)の合計量100重量部あた
りの(C)の含量が0.01〜10重量部である非水電
解質電池封口ガスケット用樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン系樹脂から選ばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド系樹脂 (C):相容化剤
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質電池封
口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質
電池に関するものである。更に詳しくは、本発明は、非
水電解質電池の金属ケース(正極管)と封口板(負極端
子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであっ
て、耐熱性及び耐水性に優れたガスケットを提供するこ
とができる樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる
非水電解質電池封口ガスケット及び該ガスケットを用い
た非水電解質電池に関するものである。
口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質
電池に関するものである。更に詳しくは、本発明は、非
水電解質電池の金属ケース(正極管)と封口板(負極端
子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであっ
て、耐熱性及び耐水性に優れたガスケットを提供するこ
とができる樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる
非水電解質電池封口ガスケット及び該ガスケットを用い
た非水電解質電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非水電解質電池に用いる封口ガスケット
の樹脂としては、ポリプロピレン樹脂あるいはポリアミ
ド樹脂が用いられている。ポリプロピレン樹脂は、耐水
性、耐寒性、耐薬品性に優れているものの、耐熱性が低
いため、高温雰囲気下で変形が生じる。そのため、ポリ
プロピレン樹脂からなる封口ガスケットを電池に組み付
けた場合、電池がショートした際の発熱により、局所的
に100℃以上に温度が上昇し、ガスケットに変形が生
じ、特にカシメ部分の変形によりわずかな隙間が生じて
漏液経路が形成され、保存中に漏液を生じる原因となっ
ていた。また、ポリアミド樹脂は耐寒性、耐薬品性、耐
熱性に優れるものの、吸湿性を有するため、成形加工後
の保存雰囲気下で水分を吸収し、その度合いに応じた寸
法変化が生じる。そのため、ナイロン樹脂からなる封口
ガスケットを電池に組み付けた場合、電池内部に含まれ
る微量水分、あるいは外気中の水分の影響を受けて寸法
変化が生じ、特にカシメ部分の寸法変化によりわずかな
隙間が生じて漏液経路が形成され、保存中に漏液を生じ
る原因となっていた。
の樹脂としては、ポリプロピレン樹脂あるいはポリアミ
ド樹脂が用いられている。ポリプロピレン樹脂は、耐水
性、耐寒性、耐薬品性に優れているものの、耐熱性が低
いため、高温雰囲気下で変形が生じる。そのため、ポリ
プロピレン樹脂からなる封口ガスケットを電池に組み付
けた場合、電池がショートした際の発熱により、局所的
に100℃以上に温度が上昇し、ガスケットに変形が生
じ、特にカシメ部分の変形によりわずかな隙間が生じて
漏液経路が形成され、保存中に漏液を生じる原因となっ
ていた。また、ポリアミド樹脂は耐寒性、耐薬品性、耐
熱性に優れるものの、吸湿性を有するため、成形加工後
の保存雰囲気下で水分を吸収し、その度合いに応じた寸
法変化が生じる。そのため、ナイロン樹脂からなる封口
ガスケットを電池に組み付けた場合、電池内部に含まれ
る微量水分、あるいは外気中の水分の影響を受けて寸法
変化が生じ、特にカシメ部分の寸法変化によりわずかな
隙間が生じて漏液経路が形成され、保存中に漏液を生じ
る原因となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、非水電解質電池の金属ケースと封口板の間
を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであって、耐熱性
及び耐水性に優れたガスケットを提供することができる
樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる非水電解質
電池封口ガスケット及び該ガスケットを用いた非水電解
質電池を提供することにある。
する課題は、非水電解質電池の金属ケースと封口板の間
を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであって、耐熱性
及び耐水性に優れたガスケットを提供することができる
樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる非水電解質
電池封口ガスケット及び該ガスケットを用いた非水電解
質電池を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のうち
第一の発明は、下記の成分(A)〜(C)を溶融混練し
て得られ、(A)/(B)の重量比が10/90〜60
/40であり、(A)及び(B)の合計量100重量部
あたりの(C)の含量が0.01〜10重量部であり、
かつ(B)が連続相を形成し、(A)が分散相を形成し
ている非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物に係
るものである。 (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン系樹脂から選ばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド系樹脂 (C):相容化剤 また、本発明のうち第二の発明は、上記の樹脂組成物を
用いて得られる非水電解質電池封口ガスケットに係るも
のである。更に、本発明のうち第三の発明は、上記のガ
スケットを用いた非水電解質電池に係るものである。
第一の発明は、下記の成分(A)〜(C)を溶融混練し
て得られ、(A)/(B)の重量比が10/90〜60
/40であり、(A)及び(B)の合計量100重量部
あたりの(C)の含量が0.01〜10重量部であり、
かつ(B)が連続相を形成し、(A)が分散相を形成し
ている非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物に係
るものである。 (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン系樹脂から選ばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド系樹脂 (C):相容化剤 また、本発明のうち第二の発明は、上記の樹脂組成物を
用いて得られる非水電解質電池封口ガスケットに係るも
のである。更に、本発明のうち第三の発明は、上記のガ
スケットを用いた非水電解質電池に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる成分(A)
は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチ
レンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン
系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリル−
スチレン−ブタジエン樹脂から選ばれた少なくとも一種
の熱可塑性樹脂である。成分(A)は、ポリアミド樹脂
中に分散相として存在し、ポリアミド樹脂の吸湿性を向
上させる。これらの中では、ポリフェニレンエーテル系
樹脂が、成形性、耐熱性、機械的強度といった観点か
ら、好ましい。
は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチ
レンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン
系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリル−
スチレン−ブタジエン樹脂から選ばれた少なくとも一種
の熱可塑性樹脂である。成分(A)は、ポリアミド樹脂
中に分散相として存在し、ポリアミド樹脂の吸湿性を向
上させる。これらの中では、ポリフェニレンエーテル系
樹脂が、成形性、耐熱性、機械的強度といった観点か
ら、好ましい。
【0006】ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下式
(II)で表されるフェノール化合物の少なくとも一種を
酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含有ガス
で酸化重合させて得られる(共)重合体からなる樹脂を
意味する。 (式中、R1 、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素原
子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれたもので
あり、そのうち必ず1個は水素原子である。)
(II)で表されるフェノール化合物の少なくとも一種を
酸化カップリング触媒によって、酸素又は酸素含有ガス
で酸化重合させて得られる(共)重合体からなる樹脂を
意味する。 (式中、R1 、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ水素原
子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれたもので
あり、そのうち必ず1個は水素原子である。)
【0007】式(I)におけるR1 、R2、R3、R4及びR
5としては、水素、メチル、エチル、n−又はiso−
プロピル、pri−、sec−又はt−ブチル、ヒドロ
キシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメ
チル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、
シアノエチル、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフ
ェニル、エチルフェニル、アリルを例示することができ
る。
5としては、水素、メチル、エチル、n−又はiso−
プロピル、pri−、sec−又はt−ブチル、ヒドロ
キシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキシメ
チル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチル、
シアノエチル、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフ
ェニル、エチルフェニル、アリルを例示することができ
る。
【0008】式(I)で表されるフェノール化合物とし
て、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,
6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ
ール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−
ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、
2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、
2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、
3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2
−メチル−6−アリルフェノールを例示することができ
る。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメ
チルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−
メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−ト
リメチルフェノールが好ましい。
て、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,
6−、2,5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ
ール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−
ジフェニルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、
2−メチル−6−エチルフェノール、2,3,5−、
2,3,6−又は2,4,6−トリメチルフェノール、
3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモール、2
−メチル−6−アリルフェノールを例示することができ
る。これらのフェノール化合物の中では、2,6−ジメ
チルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、3−
メチル−6−t−ブチルフェノール及び2,3,6−ト
リメチルフェノールが好ましい。
【0009】式(I)で表されるフェノール化合物は、
ビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノ
ボラック樹脂で例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物
と共重合させてもよく、これらの共重合体も本発明にか
かるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとす
る。
ビスフェノール−A、レゾルシン、ハイドロキノン、ノ
ボラック樹脂で例示される多価ヒドロキシ芳香族化合物
と共重合させてもよく、これらの共重合体も本発明にか
かるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるものとす
る。
【0010】フェノール化合物を酸化(共)重合させる
ために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定され
ず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。フェ
ノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェニレンエ
ーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許第330
6874号公報、同第3306875号公報及び同第3
257357号公報並びに特公昭52−17880号公
報、特開昭50−51197号公報、特開平1−304
119号公報に記載された製造方法を例示することがで
きる。
ために用いられる酸化カップリング触媒は特に限定され
ず、重合能を有する如何なる触媒でも使用できる。フェ
ノール化合物を酸化(共)重合させてポリフェニレンエ
ーテル系樹脂を製造する方法として、米国特許第330
6874号公報、同第3306875号公報及び同第3
257357号公報並びに特公昭52−17880号公
報、特開昭50−51197号公報、特開平1−304
119号公報に記載された製造方法を例示することがで
きる。
【0011】本発明で使用されるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4
−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル
−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウ
リル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−
ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ス
テアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,
4−フェニレンエーテル)、及び、これらの樹脂を構成
する繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示
することができる。
ル系樹脂として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4
−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル
−6−プロピル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−
フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジプロペニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジラウ
リル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−
ジフェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン
エーテル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−エチル−6−ス
テアリルオキシ−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジベンジル−1,
4−フェニレンエーテル)、及び、これらの樹脂を構成
する繰り返し単位の複数種を含む各種の共重合体を例示
することができる。
【0012】更に、2,3,6−トリメチルフェノー
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示さ
れる多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノール
で例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明
にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるもの
とする。
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノールで例示さ
れる多置換フェノールと、2,6−ジメチルフェノール
で例示される2置換フェノールとの共重合体も、本発明
にかかるポリフェニレンエーテル系樹脂に含まれるもの
とする。
【0013】前記のポリフェニレンエーテル系樹脂のう
ちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
ちで好ましいものは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)及び2,6−ジメチルフェノー
ルと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体で
ある。
【0014】本発明で用いられるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエ
ンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得ら
れるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト
共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹
脂に含まれるものとする。
ル系樹脂はまた、上記の(共)重合体にスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン及びビニルトルエ
ンで例示されるスチレン系化合物をグラフトさせて得ら
れるグラフト共重合体であってもよく、かかるグラフト
共重合体も本発明にかかるポリフェニレンエーテル系樹
脂に含まれるものとする。
【0015】本発明で使用されるポリフェニレンエーテ
ル系樹脂としては、30℃のクロロホルム中で測定した
固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好ましく、
より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に好ま
しくは0.40〜0.6dl/gである。固有粘度が
0.3dl/gよりも小さい場合、耐衝撃性が低下する
場合が有り、一方、固有粘度が0.7dl/gよりも大
きい場合溶融時の流動性が低下し、成形加工性が低下す
る場合がある。
ル系樹脂としては、30℃のクロロホルム中で測定した
固有粘度が0.3〜0.7dl/gのものが好ましく、
より好ましくは0.36〜0.65dl/g、特に好ま
しくは0.40〜0.6dl/gである。固有粘度が
0.3dl/gよりも小さい場合、耐衝撃性が低下する
場合が有り、一方、固有粘度が0.7dl/gよりも大
きい場合溶融時の流動性が低下し、成形加工性が低下す
る場合がある。
【0016】本発明の成分(B)は、ポリアミド系樹脂
であり、ラクタムあるいはアミノカルボン酸の重合及び
等モル量の炭素原子4〜12個を含む飽和脂肪族ジカル
ボン酸と炭素原子2〜12個を含む脂肪族ジアミンとの
結合により製造することができるホモポリアミド及びコ
ポリアミド等から選ばれた一種又は二種以上のポリアミ
ド樹脂である。重合の際に所望に応じてジアミンを過剰
に用いてポリアミド中のカルボキシル末端基よりアミン
末端基を過剰に与えることができる。逆に、過剰の二塩
基性酸を用いてポリアミドのカルボキシル基末端基がア
ミン末端基より過剰になるよう調整することもできる。
同様に、これらのポリアミドを該酸及びアミンの酸生成
及びアミン生成誘導体、たとえばエステル、酸塩化物、
アミン塩などからも良好に製造することができる。この
ポリアミドを製造するために用いる代表的な脂肪族ジカ
ルボン酸にはアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、
スベリン酸、セバシン酸及びドデカンジオン酸が含ま
れ、一方代表的な脂肪族ジアミンにはヘキサメチレンジ
アミン及びオクタメチレンジアミンが含まれる。加え
て、これらのポリアミドはラクタムの自己縮合により製
造することができる。
であり、ラクタムあるいはアミノカルボン酸の重合及び
等モル量の炭素原子4〜12個を含む飽和脂肪族ジカル
ボン酸と炭素原子2〜12個を含む脂肪族ジアミンとの
結合により製造することができるホモポリアミド及びコ
ポリアミド等から選ばれた一種又は二種以上のポリアミ
ド樹脂である。重合の際に所望に応じてジアミンを過剰
に用いてポリアミド中のカルボキシル末端基よりアミン
末端基を過剰に与えることができる。逆に、過剰の二塩
基性酸を用いてポリアミドのカルボキシル基末端基がア
ミン末端基より過剰になるよう調整することもできる。
同様に、これらのポリアミドを該酸及びアミンの酸生成
及びアミン生成誘導体、たとえばエステル、酸塩化物、
アミン塩などからも良好に製造することができる。この
ポリアミドを製造するために用いる代表的な脂肪族ジカ
ルボン酸にはアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、
スベリン酸、セバシン酸及びドデカンジオン酸が含ま
れ、一方代表的な脂肪族ジアミンにはヘキサメチレンジ
アミン及びオクタメチレンジアミンが含まれる。加え
て、これらのポリアミドはラクタムの自己縮合により製
造することができる。
【0017】脂肪族ポリアミドの例には、ポリヘキサメ
チレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレ
ンアゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセ
バサミド(ナイロン610)、及びポリヘキサメチレン
ドデカノアミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p
−アミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド、ポリ
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46、ナイロン
6、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン6/66)共重合体等が、またこれらのナイロンを
二種以上任意の割合で使用してもよい。
チレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレ
ンアゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセ
バサミド(ナイロン610)、及びポリヘキサメチレン
ドデカノアミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p
−アミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド、ポリ
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46、ナイロン
6、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン6/66)共重合体等が、またこれらのナイロンを
二種以上任意の割合で使用してもよい。
【0018】これらのポリアミドにあって好ましくはナ
イロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン1
1、ナイロン12などが用いられる。より好ましくは、
ナイロン6、ナイロン66あるいはナイロン6とナイロ
ン66との任意の比率の混合物が用いられる。またこれ
らポリアミドの末端官能基はアミン末端の多いもの、カ
ルボキシ末端の多いもの、両者がバランスしたもの、あ
るいはこれらの任意の比率の混合物が好適に用いられ
る。
イロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン1
1、ナイロン12などが用いられる。より好ましくは、
ナイロン6、ナイロン66あるいはナイロン6とナイロ
ン66との任意の比率の混合物が用いられる。またこれ
らポリアミドの末端官能基はアミン末端の多いもの、カ
ルボキシ末端の多いもの、両者がバランスしたもの、あ
るいはこれらの任意の比率の混合物が好適に用いられ
る。
【0019】更に芳香族ポリアミドも含む。たとえばポ
リヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)の
如き芳香族成分を含有するコポリアミドである。かかる
芳香族成分を含有する熱可塑性コポリアミドは芳香族ア
ミノ酸及び/又は芳香族ジカルボン酸たとえば、パラア
ミノメチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などを主要構成成分とする溶融
重合が可能なポリアミドを意味する。
リヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)の
如き芳香族成分を含有するコポリアミドである。かかる
芳香族成分を含有する熱可塑性コポリアミドは芳香族ア
ミノ酸及び/又は芳香族ジカルボン酸たとえば、パラア
ミノメチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などを主要構成成分とする溶融
重合が可能なポリアミドを意味する。
【0020】ポリアミドの他の構成成分となるジアミン
はヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シ
クロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンなどを使用することができる。またジアミンの代
わりにイソシアネート類を用いることができる。たとえ
ば4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネートなどである。
はヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シ
クロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンなどを使用することができる。またジアミンの代
わりにイソシアネート類を用いることができる。たとえ
ば4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネートなどである。
【0021】必要に応じて用いられる共重合成分は特に
限定なく、ラクタムもしくは炭素原子4〜12個のω−
アミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪族ジカ
ルボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンか
ら誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラクタム、
ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、前
記した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸などとのモル塩などが利用できる。
限定なく、ラクタムもしくは炭素原子4〜12個のω−
アミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪族ジカ
ルボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンか
ら誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラクタム、
ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、前
記した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸などとのモル塩などが利用できる。
【0022】また、これらのポリアミドは結晶性であっ
ても非晶性であってもよい。更にこれらのポリアミドを
任意の割合で混合してもよい。
ても非晶性であってもよい。更にこれらのポリアミドを
任意の割合で混合してもよい。
【0023】本発明で用いられる相容化剤(C)は、溶
融混練過程において、(B)中に(A)を微分散させる
目的で使用され、この目的を達成し得るものであれば特
に制限はない。
融混練過程において、(B)中に(A)を微分散させる
目的で使用され、この目的を達成し得るものであれば特
に制限はない。
【0024】(C)は、(A)である熱可塑性樹脂と
(B)であるポリアミド系樹脂は元来親和性が弱いた
め、同時に溶融混練してもポリフェニレンエーテル系樹
脂の粒子が5μmより大きい粒子径でしか分散せず、十
分な機械的物性を示さないという欠点を改良するために
添加され、(A)の分散粒径をを微細化するものであ
る。
(B)であるポリアミド系樹脂は元来親和性が弱いた
め、同時に溶融混練してもポリフェニレンエーテル系樹
脂の粒子が5μmより大きい粒子径でしか分散せず、十
分な機械的物性を示さないという欠点を改良するために
添加され、(A)の分散粒径をを微細化するものであ
る。
【0025】(A)成分が、ポリカーボネートである場
合、(C)としては、たとえば、特開平7−17328
2号公報に記載されているように、ポリアミド/脂肪族
ポリエステルブロック共重合体等が用いられる。
合、(C)としては、たとえば、特開平7−17328
2号公報に記載されているように、ポリアミド/脂肪族
ポリエステルブロック共重合体等が用いられる。
【0026】(A)成分が、ポリエチレンテレフタレー
トである場合、(C)としては、たとえば、p−トルエ
ンスルホン酸が用いられる。
トである場合、(C)としては、たとえば、p−トルエ
ンスルホン酸が用いられる。
【0027】(A)成分が、ポリブチレンテレフタレー
トである場合、(C)としては、たとえば、特開平6−
256417号公報に開示されているように、エポキシ
変性スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体が用いら
れる。
トである場合、(C)としては、たとえば、特開平6−
256417号公報に開示されているように、エポキシ
変性スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体が用いら
れる。
【0028】(A)成分が、ポリフェニレンサルファイ
ドである場合、(C)としては、たとえば、特開平6−
322259号公報、特開平7−316313号公報に
記載されているようにホルムアルデヒド基、アミノ基、
アシルアミノ基、カルバメート基を有する共重合体、ポ
リアクリル酸−メタクリル酸メチルとポリスチレンマク
ロマー成分とのグラフト共重合体が用いられる。
ドである場合、(C)としては、たとえば、特開平6−
322259号公報、特開平7−316313号公報に
記載されているようにホルムアルデヒド基、アミノ基、
アシルアミノ基、カルバメート基を有する共重合体、ポ
リアクリル酸−メタクリル酸メチルとポリスチレンマク
ロマー成分とのグラフト共重合体が用いられる。
【0029】(A)成分が、ポリエーテルスルホンの場
合、(C)としては、たとえば米国特許4798855
号公報に記載されているように水酸基を含有する高分子
化合物が用いられる。
合、(C)としては、たとえば米国特許4798855
号公報に記載されているように水酸基を含有する高分子
化合物が用いられる。
【0030】(A)成分が、ポリアリレートの場合、
(C)としては、たとえば、シリカ中に酸化亜鉛を均一
に混合した触媒、特開平6−106526号公報に記載
されている様に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の
誘導体、不飽和エポキシ化合物が用いられる。
(C)としては、たとえば、シリカ中に酸化亜鉛を均一
に混合した触媒、特開平6−106526号公報に記載
されている様に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の
誘導体、不飽和エポキシ化合物が用いられる。
【0031】(A)成分が、アクリロニトリル−スチレ
ン−ブタジエン樹脂の場合、(C)としては、たとえ
ば、各種アクリル酸、特開平6−256417号公報に
記載されているようにエポキシ変性スチレンーブタジエ
ン−スチレン共重合体、特公平7−84549号公報に
記載されているように、アクリロニトリル−スチレン-
無水マレイン酸共重合体が用いられる。
ン−ブタジエン樹脂の場合、(C)としては、たとえ
ば、各種アクリル酸、特開平6−256417号公報に
記載されているようにエポキシ変性スチレンーブタジエ
ン−スチレン共重合体、特公平7−84549号公報に
記載されているように、アクリロニトリル−スチレン-
無水マレイン酸共重合体が用いられる。
【0032】(A)成分が、ポリフェニレンエーテル系
樹脂の場合、成分(C)相容化剤は、下記(C1)〜
(C3)で表される化合物である。 (C1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (C2):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
基及びメルカプト基から選ばれる官能基の両方を有し、
前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシラン
化合物 (C3):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物
樹脂の場合、成分(C)相容化剤は、下記(C1)〜
(C3)で表される化合物である。 (C1):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和
基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物 (C2):分子構造中に、(i)酸素の架橋を介して炭
素原子、及び(ii)少なくともエチレン性炭素−炭素
二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及び/又はアミノ
基及びメルカプト基から選ばれる官能基の両方を有し、
前記官能基がケイ素原子に直接結合されていないシラン
化合物 (C3):同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水
素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニルジオ
キシ基である。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物
【0033】(C1)グループの相容化剤は、不飽和基
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と、極性基すなはちポリアミド樹脂中に含まれるアミド
結合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と
親和性や、化学反応性を示す官能基を同一分子内に併せ
持つ化合物である。かかる官能基としては、カルボン酸
基、カルボン酸より誘導される基すなわちカルボキシル
基の水素原子あるいは水酸基が置換した各種の塩やエス
テル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸アジド、酸ハロ
ゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニトリルなどの官能
基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、又は、イソシアン
酸エステル基などがあげられ、不飽和基と極性基を併せ
持つ化合物すなわち、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコー
ル、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸エステルが用い
られる。具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水マ
レイン酸とジアミンの反応物たとえば、式 (ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、無水メチルナジック酸、無水ジク
ロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水
イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻
実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油、椿油、オリ
ーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ
化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビ
ニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、
チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エ
チルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン
酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−
メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,
2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オ
クテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウ
ンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テ
トラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン
酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコ
セン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコ
リペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲ
ラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジ
エン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オ
クタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジ
エン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、
リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイ
コサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコ
サトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン
酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン
酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸などの不飽和カ
ルボン酸、あるいはこれらの不飽和カルボン酸のエステ
ル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコール、ク
ロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリル
カルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−
ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オー
ル、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−
3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,
5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン
−1−オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、
CnH2n-9OH(ただし、nは正の整数)で示されるア
ルコール、3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジ
メチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘ
キサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン
−4,5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいは
このような不飽和アルコールのOH基が、−NH2基に
置き換わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあ
げられる。また、ブタジエン、イソプレンなどの低重合
(たとえば平均分子量が500から10000ぐらいの
もの)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が10
000以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を
付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸
基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリ
ルなどがあげられる。
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合
と、極性基すなはちポリアミド樹脂中に含まれるアミド
結合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と
親和性や、化学反応性を示す官能基を同一分子内に併せ
持つ化合物である。かかる官能基としては、カルボン酸
基、カルボン酸より誘導される基すなわちカルボキシル
基の水素原子あるいは水酸基が置換した各種の塩やエス
テル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸アジド、酸ハロ
ゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニトリルなどの官能
基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、又は、イソシアン
酸エステル基などがあげられ、不飽和基と極性基を併せ
持つ化合物すなわち、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコー
ル、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸エステルが用い
られる。具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水マ
レイン酸とジアミンの反応物たとえば、式 (ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、無水メチルナジック酸、無水ジク
ロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水
イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻
実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油、椿油、オリ
ーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ
化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビ
ニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、
チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エ
チルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン
酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−
メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,
2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オ
クテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウ
ンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テ
トラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン
酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコ
セン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコ
リペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲ
ラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジ
エン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オ
クタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジ
エン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、
リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイ
コサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコ
サトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン
酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン
酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸などの不飽和カ
ルボン酸、あるいはこれらの不飽和カルボン酸のエステ
ル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコール、ク
ロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリル
カルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−
ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オー
ル、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−
3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,
5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン
−1−オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、
CnH2n-9OH(ただし、nは正の整数)で示されるア
ルコール、3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジ
メチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘ
キサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン
−4,5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいは
このような不飽和アルコールのOH基が、−NH2基に
置き換わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあ
げられる。また、ブタジエン、イソプレンなどの低重合
(たとえば平均分子量が500から10000ぐらいの
もの)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が10
000以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を
付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸
基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリ
ルなどがあげられる。
【0034】本発明における同一分子内に不飽和基と極
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も
含まれることは、いうまでもなく、また、二種以上の特
定化合物を使うことも可能である。これらの内で、好ま
しくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水
イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレ
ートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール酸が
用いられる。
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も
含まれることは、いうまでもなく、また、二種以上の特
定化合物を使うことも可能である。これらの内で、好ま
しくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水
イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレ
ートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール酸が
用いられる。
【0035】(C2)グループの相容化剤は、分子構造
中に、ア)酸素の架橋を介して炭素原子に結合された少
なくとも1つのケイ素原子、及びイ)少なくともエチレ
ン性炭素−炭素二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及
び/又はアミノ基及びメルカプト基から選ばれる官能
基、の両方を有し、前記官能基がケイ素原子に結合され
ていない、シラン化合物であり、ガンマアミノプロピト
リエトキシシラン、2−(3−シクロヘキシル)エチル
トリメキシシランなどが使用できる。
中に、ア)酸素の架橋を介して炭素原子に結合された少
なくとも1つのケイ素原子、及びイ)少なくともエチレ
ン性炭素−炭素二重結合若しくは炭素−炭素三重結合及
び/又はアミノ基及びメルカプト基から選ばれる官能
基、の両方を有し、前記官能基がケイ素原子に結合され
ていない、シラン化合物であり、ガンマアミノプロピト
リエトキシシラン、2−(3−シクロヘキシル)エチル
トリメキシシランなどが使用できる。
【0036】(C3)グループの相容化剤は、アリファ
ティックポリカルボン酸、酸エステル又は酸アミドであ
り、一般式(R6O)mR(COOR7)n(CONR
8R9)l(ここで、Rは:線状又は分岐状飽和アリファ
ティック炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜
10個の炭素原子を有するものであり、 R6は水素、ア
ルキル基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオ
キシ基で特に好ましくは水素であり、R7は水素、アル
キル基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは
1〜10であり、R8及びR9は水素、アルキル基、又は
アリール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に
好ましくは1〜4であり、m=1であり、n+lは2以
上の整数、好ましくは2又は3であり、nは0以上の整
数であり、lは0以上の整数であり、(R6O)はカル
ボニル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカ
ルボニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するもので
ある。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及
びその誘導体化合物。(具体的には、飽和脂肪族ポリカ
ルボン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水
加物及び塩などを示す。飽和脂肪族ポリカルボン酸とし
て、クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸などである。こ
れらの化合物の詳細は、公表特許公報昭61−5021
95号公報に開示されている。)
ティックポリカルボン酸、酸エステル又は酸アミドであ
り、一般式(R6O)mR(COOR7)n(CONR
8R9)l(ここで、Rは:線状又は分岐状飽和アリファ
ティック炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜
10個の炭素原子を有するものであり、 R6は水素、ア
ルキル基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオ
キシ基で特に好ましくは水素であり、R7は水素、アル
キル基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは
1〜10であり、R8及びR9は水素、アルキル基、又は
アリール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に
好ましくは1〜4であり、m=1であり、n+lは2以
上の整数、好ましくは2又は3であり、nは0以上の整
数であり、lは0以上の整数であり、(R6O)はカル
ボニル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカ
ルボニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するもので
ある。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及
びその誘導体化合物。(具体的には、飽和脂肪族ポリカ
ルボン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水
加物及び塩などを示す。飽和脂肪族ポリカルボン酸とし
て、クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸などである。こ
れらの化合物の詳細は、公表特許公報昭61−5021
95号公報に開示されている。)
【0037】しかし、本発明における相容性改良剤は、
ここに例示した化合物に限定されず、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂とポリアミドの相容性を改良する目的で使
用される化合物であればどれでもよく、単独又は複数の
相容化剤を同時に使用してもよい。なお、(C)して
は、ポリフェニレンエーテルとの反応性や経済性の観点
から、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタ
コン酸、クエン酸、リンゴ酸からなる群から選ばれる少
なくとも一種が好ましい。また、相容化剤をグラフトす
る際はラジカル開始剤を併用する方が好ましい。ラジカ
ル開始剤を使用することによりグラフト効率を向上させ
ることができる。ここで使用されるラジカル開始剤とし
ては、有機ペルオキシド、有機ペルエステル及びアゾ化
合物など公知のラジカル開始剤を使用することができ
る。ラジカル開始剤を使用する場合に、この使用量は未
変性のポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対
して、通常は0.01〜20重量部である。
ここに例示した化合物に限定されず、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂とポリアミドの相容性を改良する目的で使
用される化合物であればどれでもよく、単独又は複数の
相容化剤を同時に使用してもよい。なお、(C)して
は、ポリフェニレンエーテルとの反応性や経済性の観点
から、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタ
コン酸、クエン酸、リンゴ酸からなる群から選ばれる少
なくとも一種が好ましい。また、相容化剤をグラフトす
る際はラジカル開始剤を併用する方が好ましい。ラジカ
ル開始剤を使用することによりグラフト効率を向上させ
ることができる。ここで使用されるラジカル開始剤とし
ては、有機ペルオキシド、有機ペルエステル及びアゾ化
合物など公知のラジカル開始剤を使用することができ
る。ラジカル開始剤を使用する場合に、この使用量は未
変性のポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対
して、通常は0.01〜20重量部である。
【0038】成分(A)であるポリフェニレンエーテル
系樹脂にこのような相容化剤をグラフト重合させる方法
の例としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂を溶媒に
懸濁もしくは溶解させて、この懸濁液もしくは溶液にグ
ラフト変性剤を添加してグラフト反応させる方法(溶液
法)、及び、ポリフェニレンエーテル系樹脂とグラフト
変性剤との混合物を溶融させながらグラフト反応させる
方法(溶融法)等を挙げることができる。またこれらの
グラフト重合を予め行っておいて、残りの成分(B)を
溶融混練プロセスで混ぜ合わせてもよい。溶融混練法で
グラフト重合を行なう場合は、ひとつの混練機を用いて
連続した工程で残りの(B)を混ぜ合わせる方法が経済
的には有利である。また(B)以外の成分は(A)に
(C)を溶融混練でグラフトする際に一緒に混練しても
よい。
系樹脂にこのような相容化剤をグラフト重合させる方法
の例としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂を溶媒に
懸濁もしくは溶解させて、この懸濁液もしくは溶液にグ
ラフト変性剤を添加してグラフト反応させる方法(溶液
法)、及び、ポリフェニレンエーテル系樹脂とグラフト
変性剤との混合物を溶融させながらグラフト反応させる
方法(溶融法)等を挙げることができる。またこれらの
グラフト重合を予め行っておいて、残りの成分(B)を
溶融混練プロセスで混ぜ合わせてもよい。溶融混練法で
グラフト重合を行なう場合は、ひとつの混練機を用いて
連続した工程で残りの(B)を混ぜ合わせる方法が経済
的には有利である。また(B)以外の成分は(A)に
(C)を溶融混練でグラフトする際に一緒に混練しても
よい。
【0039】本発明の樹脂組成物における(A)/
(B)の重量比は10/90〜60/40であり、好ま
しくは、15/85〜55/45である。(A)が過少
な場合、樹脂組成物の吸水率が高くなり、該樹脂組成物
を非水電解質電池用ガスケット樹脂組成物として使用し
た場合、吸湿により寸法変化が生じ、漏液現象が発生す
る。一方、(A)が過多な場合、樹脂組成物の流動性が
低下し、成形品(ガスケット)を得ることが困難とな
る。
(B)の重量比は10/90〜60/40であり、好ま
しくは、15/85〜55/45である。(A)が過少
な場合、樹脂組成物の吸水率が高くなり、該樹脂組成物
を非水電解質電池用ガスケット樹脂組成物として使用し
た場合、吸湿により寸法変化が生じ、漏液現象が発生す
る。一方、(A)が過多な場合、樹脂組成物の流動性が
低下し、成形品(ガスケット)を得ることが困難とな
る。
【0040】(C)の含有量は、(A)及び(B)の合
計量100重量部に対して、0.01〜10重量部であ
り、0.01〜5重量部である。(C)が過少であると
(A)と(B)の相容性が低下し、耐衝撃強度が低下
し、一方(C)が過多であると耐熱安定性の低下や組成
物の分解による剛性の低下が生じる。
計量100重量部に対して、0.01〜10重量部であ
り、0.01〜5重量部である。(C)が過少であると
(A)と(B)の相容性が低下し、耐衝撃強度が低下
し、一方(C)が過多であると耐熱安定性の低下や組成
物の分解による剛性の低下が生じる。
【0041】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、使用され
るべき樹脂成分を公知の方法で溶融混練することによっ
て製造され得る。溶融混練するに際しての成分の配合順
序や溶融混練順序は任意であり、たとえば、全成分を一
括して配合した後、該配合物を溶融混練する方法、全成
分のうちの幾つかの成分とその残りの成分とをそれぞれ
別々に配合し溶融混練した後、得られた該複数の混練物
を一括して更に溶融混練する方法、押出機の上流側から
下流側に沿ってフィード口を複数個有する一台の押出機
において、各フィード口から各成分を順次にフィードし
て該押出機中で溶融混練する方法、を例示し得る。好ま
しい溶融混練方法として、(C)を予めグラフトした
(A)及び(B)を一括してフィードし溶融混練によっ
て混合する方法、又は、2個のフィード口を有する押出
機の上流側のフィード口から(C)及び(A)をフィー
ドし、これよりも下流側にあるフィード口から(B)を
フィードし、溶融混練によって混合する方法、が経済的
に有利な方法である。
るべき樹脂成分を公知の方法で溶融混練することによっ
て製造され得る。溶融混練するに際しての成分の配合順
序や溶融混練順序は任意であり、たとえば、全成分を一
括して配合した後、該配合物を溶融混練する方法、全成
分のうちの幾つかの成分とその残りの成分とをそれぞれ
別々に配合し溶融混練した後、得られた該複数の混練物
を一括して更に溶融混練する方法、押出機の上流側から
下流側に沿ってフィード口を複数個有する一台の押出機
において、各フィード口から各成分を順次にフィードし
て該押出機中で溶融混練する方法、を例示し得る。好ま
しい溶融混練方法として、(C)を予めグラフトした
(A)及び(B)を一括してフィードし溶融混練によっ
て混合する方法、又は、2個のフィード口を有する押出
機の上流側のフィード口から(C)及び(A)をフィー
ドし、これよりも下流側にあるフィード口から(B)を
フィードし、溶融混練によって混合する方法、が経済的
に有利な方法である。
【0042】本発明の樹脂組成物は、(B)が連続相を
形成し、(A)が分散相を形成している必要がある。
(A)が連続相を形成した場合、流動性が不十分とな
る。分散相の平均粒子径は、5μm以下である必要があ
り、更に好ましくは、3μm以下である。該平均粒子径
が、5μmよりも大きい場合、引張伸び、衝撃強度が低
下する。
形成し、(A)が分散相を形成している必要がある。
(A)が連続相を形成した場合、流動性が不十分とな
る。分散相の平均粒子径は、5μm以下である必要があ
り、更に好ましくは、3μm以下である。該平均粒子径
が、5μmよりも大きい場合、引張伸び、衝撃強度が低
下する。
【0043】本発明の熱可塑性樹脂組成物に耐衝撃性を
付与する目的でエラストマーを含有させることができ
る。その具体例としては、天然ゴム、ブタジエン重合
体、イソプレン重合体、クロロブタジエン重合体、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン重合
体、イソブチレン‐ブタジエン共重合体、イソブチレン
−イソプレン共重合体、アクリル酸エステル重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体、チオコールゴム、多硫化ゴム、
ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム(たとえば、ポリ
プロピレンオキシドなど)、エピクロロヒドリンゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体、その部分水添物などが
あげられる。
付与する目的でエラストマーを含有させることができ
る。その具体例としては、天然ゴム、ブタジエン重合
体、イソプレン重合体、クロロブタジエン重合体、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン重合
体、イソブチレン‐ブタジエン共重合体、イソブチレン
−イソプレン共重合体、アクリル酸エステル重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体、チオコールゴム、多硫化ゴム、
ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム(たとえば、ポリ
プロピレンオキシドなど)、エピクロロヒドリンゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体、その部分水添物などが
あげられる。
【0044】これらのゴム状物質は、いかなる重合法
(たとえば乳化重合、溶液重合)、いかなる触媒(たと
えば過酸化物、トリアルキルアルミニウム、ハロゲン化
リチウム、ニッケル系触媒)で作られたものでもよい。
更に、各種の架橋度を有するもの、各種の割合のミクロ
構造を有するもの(たとえばシス構造、トランス構造、
ビニル基など)も使用される。また、共重合体は、ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体な
ど、各種の共重合体はいずれも使用することができる。
更に、部分変性したゴム状物質を用いることもでき、た
とえば、ヒドロキシ又はカルボキシ‐末端変性ポリブタ
ジエンなどがあげられる。
(たとえば乳化重合、溶液重合)、いかなる触媒(たと
えば過酸化物、トリアルキルアルミニウム、ハロゲン化
リチウム、ニッケル系触媒)で作られたものでもよい。
更に、各種の架橋度を有するもの、各種の割合のミクロ
構造を有するもの(たとえばシス構造、トランス構造、
ビニル基など)も使用される。また、共重合体は、ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体な
ど、各種の共重合体はいずれも使用することができる。
更に、部分変性したゴム状物質を用いることもでき、た
とえば、ヒドロキシ又はカルボキシ‐末端変性ポリブタ
ジエンなどがあげられる。
【0045】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、(A)
と相容するアルケニル芳香族系樹脂を添加することが出
来る。(A)と相容するアルケニル芳香族系樹脂を本発
明の熱可塑性樹脂組成物に添加した場合、(A)及びア
ルケニル芳香族系樹脂が分散相を形成する。
と相容するアルケニル芳香族系樹脂を添加することが出
来る。(A)と相容するアルケニル芳香族系樹脂を本発
明の熱可塑性樹脂組成物に添加した場合、(A)及びア
ルケニル芳香族系樹脂が分散相を形成する。
【0046】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記成
分の他にその物性を損なわない限りにおいて、その目的
に応じて樹脂の混練時、成形時に、慣用の他の添加剤、
たとえば顔料、染料、他の充填剤、耐熱剤、耐候剤、滑
剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防
止剤、安定剤などを添加することができる。
分の他にその物性を損なわない限りにおいて、その目的
に応じて樹脂の混練時、成形時に、慣用の他の添加剤、
たとえば顔料、染料、他の充填剤、耐熱剤、耐候剤、滑
剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防
止剤、安定剤などを添加することができる。
【0047】上記安定剤としては、特に限定されず、慣
用の全ての安定剤があげられる。上記安定剤は、熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、更には、重合禁止剤などを
含む。
用の全ての安定剤があげられる。上記安定剤は、熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、更には、重合禁止剤などを
含む。
【0048】本発明の非水電解質電池封口ガスケット
は、上記の樹脂組成物から、射出成形等の方法で成形さ
れる。該ガスケットは、耐熱性が高く、かつ吸水率が低
いため、ショートによる発熱時あるいは高温多湿の環境
に放置した際の変形が小さく、従来のポリプロピレン性
及びポリアミド性のガスケットと比較して、漏液性が著
しく改善される。
は、上記の樹脂組成物から、射出成形等の方法で成形さ
れる。該ガスケットは、耐熱性が高く、かつ吸水率が低
いため、ショートによる発熱時あるいは高温多湿の環境
に放置した際の変形が小さく、従来のポリプロピレン性
及びポリアミド性のガスケットと比較して、漏液性が著
しく改善される。
【0049】本発明の樹脂組成物は、上記の優れた特徴
を有するものであり、非水電解質電池封口ガスケットと
して用いることができ、該ガスケットを用いた非水電解
質電池を得ることができる。
を有するものであり、非水電解質電池封口ガスケットと
して用いることができ、該ガスケットを用いた非水電解
質電池を得ることができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。表
1に示す割合で第1フィード口及びそれよりも下流側に
ある第2フィード口がら、原料を投入し、シリンダー温
度280℃に設定した東芝機械社製TEM50二軸混練
機にて溶融混練した。こうして得たペレットを下記の方
法によって試験し、曲げ弾性率、耐熱性、流動性、吸水
率及び平均分散粒子径を測定した。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。表
1に示す割合で第1フィード口及びそれよりも下流側に
ある第2フィード口がら、原料を投入し、シリンダー温
度280℃に設定した東芝機械社製TEM50二軸混練
機にて溶融混練した。こうして得たペレットを下記の方
法によって試験し、曲げ弾性率、耐熱性、流動性、吸水
率及び平均分散粒子径を測定した。
【0051】実施例においては次の化合物を使用した。 [成分(A)]PPE :(ポリフェニレンエーテル)固有粘度(クロロ
ホルム、25℃)0.46dl/gのポリ(2,6‐ジ
メチル‐1,4‐フェニレン)エ−テル [成分(B)]PA :商品名「CM3001」、東レ社製、ナイロン6
6樹脂 [成分(C)]MAH :無水マレイン酸 [(他)成分)]PO :商品名「パーカドックス14/40C」、化薬アク
ゾ社製、有機過酸化物ゴム :(スチレン−アクリロニトリル)−グラフト−エ
チレン−プロピレン−共役ジエンゴムPP :プロピレンホモポリマー部分のQ値が4.0、エ
チレン−プロピレンランダムコポリマー含量=22重量
%、エチレン−プロピレンランダムコポリマー中のエチ
レン含量45重量%、[η]EP=7、[η]P=1.
9、MFR(測定条件:230℃、荷重21.2N)=
1.5、であるプロピレン−エチレンブロックコポリマ
ーSTAB :商品名「MARK PEP−36」、旭電化社
製、リン系安定剤
ホルム、25℃)0.46dl/gのポリ(2,6‐ジ
メチル‐1,4‐フェニレン)エ−テル [成分(B)]PA :商品名「CM3001」、東レ社製、ナイロン6
6樹脂 [成分(C)]MAH :無水マレイン酸 [(他)成分)]PO :商品名「パーカドックス14/40C」、化薬アク
ゾ社製、有機過酸化物ゴム :(スチレン−アクリロニトリル)−グラフト−エ
チレン−プロピレン−共役ジエンゴムPP :プロピレンホモポリマー部分のQ値が4.0、エ
チレン−プロピレンランダムコポリマー含量=22重量
%、エチレン−プロピレンランダムコポリマー中のエチ
レン含量45重量%、[η]EP=7、[η]P=1.
9、MFR(測定条件:230℃、荷重21.2N)=
1.5、であるプロピレン−エチレンブロックコポリマ
ーSTAB :商品名「MARK PEP−36」、旭電化社
製、リン系安定剤
【0052】評価方法は下記のとおりである。耐熱性評価 ASTM D648に準拠し、6.4mm厚の試験片を
使用して、荷重0.45Nでの熱変形温度を測定した。曲げ弾性率、曲げ強度の評価 ASTM D790に準拠し、3.2mm厚の試験片を
使用して23℃における曲げ弾性率及び曲げ強度を測定
した。衝撃強度の評価 ASTM D256に準拠し、3.2mm厚の試験片を
使用して、23℃におけるノッチ付きのアイゾッド衝撃
強度を測定した。流動性の評価 ASTM D1238に準拠し、熱風オーブン中100
℃で2時間乾燥後、280℃、49N荷重でのメルトフ
ローレート(MFR)を測定した。MFRの値が、大き
いほど流動性が良好であることを示す。吸水率の評価 温度23℃、湿度50%の状態で24時間状態調節した
ASTM1号引張試験片を用い、温度80℃、湿度90
%の条件下に試験片を置き、72時間後の重量変化を測
定し、下記式に従い吸水量を測定した。 吸水量率(%)=(試験後試験片質量−試験前試験片質
量)/試験前試験片質量×100平均分散粒子径の測定及び連続相の判定 厚さ3.2mmのガスケット用樹脂組成物からなるテス
トピースを水冷しながら、1200番のサンドペーパー
にて研磨した。研磨面をクロロホルムで30分エッチン
グし、(A)成分を溶解させた。これを走査型電子顕微
鏡にて撮影し、その写真から無作為に抽出した20個の
粒子の直径を測定し、それらの平均値を平均分散粒子径
とした。楕円形の粒子については、d=(長径+短径)
/2から求められるdを粒子の直径とした。ここで短径
とは、長径の中心を通る長径に対して垂直な線が楕円形
と交差する2点間の距離である。同時に連続相の成分が
(A)成分であるか(B)成分であるかを写真から判定
した。
使用して、荷重0.45Nでの熱変形温度を測定した。曲げ弾性率、曲げ強度の評価 ASTM D790に準拠し、3.2mm厚の試験片を
使用して23℃における曲げ弾性率及び曲げ強度を測定
した。衝撃強度の評価 ASTM D256に準拠し、3.2mm厚の試験片を
使用して、23℃におけるノッチ付きのアイゾッド衝撃
強度を測定した。流動性の評価 ASTM D1238に準拠し、熱風オーブン中100
℃で2時間乾燥後、280℃、49N荷重でのメルトフ
ローレート(MFR)を測定した。MFRの値が、大き
いほど流動性が良好であることを示す。吸水率の評価 温度23℃、湿度50%の状態で24時間状態調節した
ASTM1号引張試験片を用い、温度80℃、湿度90
%の条件下に試験片を置き、72時間後の重量変化を測
定し、下記式に従い吸水量を測定した。 吸水量率(%)=(試験後試験片質量−試験前試験片質
量)/試験前試験片質量×100平均分散粒子径の測定及び連続相の判定 厚さ3.2mmのガスケット用樹脂組成物からなるテス
トピースを水冷しながら、1200番のサンドペーパー
にて研磨した。研磨面をクロロホルムで30分エッチン
グし、(A)成分を溶解させた。これを走査型電子顕微
鏡にて撮影し、その写真から無作為に抽出した20個の
粒子の直径を測定し、それらの平均値を平均分散粒子径
とした。楕円形の粒子については、d=(長径+短径)
/2から求められるdを粒子の直径とした。ここで短径
とは、長径の中心を通る長径に対して垂直な線が楕円形
と交差する2点間の距離である。同時に連続相の成分が
(A)成分であるか(B)成分であるかを写真から判定
した。
【0053】実施例1〜3及び比較例1 表1及び表2に示す割合で第1フィード口よりPPE、
MAH及びPOの混合物を、それよりも下流側にある第
2フィード口から、PAをを投入し、シリンダー温度2
80℃に設定した東芝機械製TEM50二軸混練機にて
溶融混練を行い樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
をシリンダー温度290℃、金型温度80℃の条件で射
出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性率、曲
げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。また、樹脂組
成物の流動性を測定した。更に分散相であるPPEの平
均分散粒子径を測定した。結果を表1及び表2に示す。
MAH及びPOの混合物を、それよりも下流側にある第
2フィード口から、PAをを投入し、シリンダー温度2
80℃に設定した東芝機械製TEM50二軸混練機にて
溶融混練を行い樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
をシリンダー温度290℃、金型温度80℃の条件で射
出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性率、曲
げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。また、樹脂組
成物の流動性を測定した。更に分散相であるPPEの平
均分散粒子径を測定した。結果を表1及び表2に示す。
【0054】比較例2 PAをシリンダー温度290℃、金型温度80℃の条件
で射出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性
率、曲げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。また、
流動性を測定した。結果を表2に示す。
で射出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性
率、曲げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。また、
流動性を測定した。結果を表2に示す。
【0055】比較例3 PPをシリンダー温度230℃、金型温度50℃の条件
で射出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性
率、曲げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。結果を
表2に示す。
で射出成形したテストピースを用い耐熱性、曲げ弾性
率、曲げ強度、衝撃強度及び吸水率を測定した。結果を
表2に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、非
水電解質電池の金属ケース(正極管)と封口板(負極端
子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであっ
て、耐熱性及び耐水性に優れたガスケットを提供するこ
とができる樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる
非水電解質電池封口ガスケット及び該ガスケットを用い
た非水電解質電池を提供することができた。
水電解質電池の金属ケース(正極管)と封口板(負極端
子板)の間を絶縁状態に密閉する封口ガスケットであっ
て、耐熱性及び耐水性に優れたガスケットを提供するこ
とができる樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて得られる
非水電解質電池封口ガスケット及び該ガスケットを用い
た非水電解質電池を提供することができた。
【図1】非水電解質電池の断面の概略を示す図の例であ
る。
る。
1 ガスケット 2 正極管 3 セパレーター 4 正極剤 5 負極端子板 6 負極活物質 7 集極棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 81/00 C08L 81/00 C09K 3/10 C09K 3/10 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB01 AB13 AB14 AB17 AC16 AD01 AE05 4J002 AE053 BN15W BP013 CF023 CF06W CF07W CF16W CG00W CH07W CL003 CL01X CL03X CL05X CN01W CN03W EC036 EC066 EF046 EF056 EF066 EF076 EL026 EL146 EU026 EU186 EV236 EX036 EX076 FD203 FD206 5H011 AA02 AA10 FF04 HH02 KK01 KK02
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の成分(A)〜(C)を溶融混練し
て得られ、(A)/(B)の重量比が10/90〜60
/40であり、(A)及び(B)の合計量100重量部
あたりの(C)の含量が0.01〜10重量部であり、
かつ(B)が連続相を形成し、(A)が分散相を形成し
ている非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート系樹脂、ポリフェニレンサルフ
ァイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びアクリロニトリ
ル−スチレン−ブタジエン系樹脂から選ばれた少なくと
も一種の熱可塑性樹脂 (B):ポリアミド系樹脂 (C):相容化剤 - 【請求項2】 (A)がポリフェニレンエーテル系樹脂
である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 樹脂組成物中の(A)からなる分散粒子
の直径の平均値が5μm以下である請求項1又は請求項
2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3記載の
樹脂組成物を用いて得られる非水電解質電池封口ガスケ
ット。 - 【請求項5】 請求項4記載のガスケットを用いた非水
電解質電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000004542A JP2001196038A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質電池 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000004542A JP2001196038A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質電池 |
Publications (1)
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---|---|
JP2001196038A true JP2001196038A (ja) | 2001-07-19 |
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ID=18533317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000004542A Pending JP2001196038A (ja) | 2000-01-13 | 2000-01-13 | 非水電解質電池封口ガスケット用樹脂組成物、ガスケット及び非水電解質電池 |
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---|---|---|---|---|
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KR101253359B1 (ko) * | 2003-10-09 | 2013-04-15 | 에버레디 배터리 컴퍼니, 인크. | 열가소성 밀봉 부재가 개선된 비수성 전지 |
CN113611982A (zh) * | 2021-08-02 | 2021-11-05 | 东莞市卓高电子科技有限公司 | 一种高粘结性陶瓷涂覆浆料及其制备方法 |
-
2000
- 2000-01-13 JP JP2000004542A patent/JP2001196038A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7670715B2 (en) | 2003-10-09 | 2010-03-02 | Eveready Battery Co., Inc. | Nonaqueous cell with improved thermoplastic sealing member |
US7923137B2 (en) | 2003-10-09 | 2011-04-12 | Eveready Battery Company, Inc. | Nonaqueous cell with improved thermoplastic sealing member |
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KR101253359B1 (ko) * | 2003-10-09 | 2013-04-15 | 에버레디 배터리 컴퍼니, 인크. | 열가소성 밀봉 부재가 개선된 비수성 전지 |
US7763375B2 (en) | 2006-05-24 | 2010-07-27 | Eveready Battery Company, Inc. | Current interrupt device for batteries |
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