JP2001192768A - 高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents
高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法Info
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Abstract
性を有する高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方
法を提供する。 【解決手段】 C:0.05〜0.20%、Si:0.3 〜1.8 %、Mn:
1.0 〜3.0 %、S:0.005%以下を含む組成を有する鋼板
に(Ac3変態点−50℃) 〜(Ac3変態点+100 ℃)の温度
域での一次加熱処理後Ms点以下の温度まで急冷する一次
工程と、2相域での二次加熱処理後500 ℃以下の温度ま
で急冷する二次工程と、さらに溶融亜鉛めっき処理を施
し300 ℃まで急冷する三次工程と、を順次施す。これに
より体積率で30%以上のフェライト、20%以上の焼戻マ
ルテンサイト、2%以上の残留オーステナイト、好まし
くは2〜5%のマルテンサイトを含む低温変態相を含み
フェライトおよび焼戻マルテンサイトの平均結晶粒径が
10μm 以下、好ましくは平均粒径が5μm 以下となる複
合組織とする。
Description
っき鋼板に係わり、特に連続溶融亜鉛めっきラインで製
造される高張力溶融亜鉛めっき鋼板の延性および伸びフ
ランジ性、あるいはさらに耐疲労特性の向上に関する。
自動車の燃費改善が要求されている。さらに加えて、衝
突時に乗員を保護するため、自動車車体の安全性向上も
要求されている。このようなことから、自動車車体の軽
量化および自動車車体の強化が積極的に進められてい
る。自動車車体の軽量化と強化を同時に満足させるに
は、部品素材を高強度化することが効果的であると言わ
れており、最近では高張力鋼板が自動車部品に積極的に
使用されている。
ス加工によって成形されるため、自動車部品用鋼板には
優れたプレス成形性が要求される。優れたプレス成形性
を実現するには、第一義的には高い延性を確保すること
が肝要である。また、自動車部品のプレス成形において
は、伸びフランジ変形も多用される。特に、自動車車体
の強度を確保するための骨格部材であるメンバーやリン
フォース等を構成する部品では、伸びフランジ変形を多
用した部品成形が行われることが多い。このため、自動
車部品用鋼板には、優れた延性および伸びフランジ性を
有することが強く求められている。
の骨格部材であるメンバーやリンフォース等を構成する
部品では、上記した静的な強度に加えて、さらに優れた
耐疲労特性を有することが必要であり、このため、自動
車部品用鋼板には、耐疲労特性にも優れることが要求さ
れている。
高い耐食性も要求される。高い耐食性が要求される部位
に適用される部品の素材には、溶融亜鉛めっき鋼板が好
適である。
化をより一層推進するためには、耐食性に優れ、しかも
延性および伸びフランジ性、さらには耐疲労特性に優れ
る高張力溶融亜鉛めっき鋼板が必要不可欠な素材となっ
ている。
イトとマルテンサイトの複合組織を有する二相組織鋼板
が代表的である。また、近年では残留オーステナイトに
起因する変態誘起塑性を利用した高延性鋼板も実用化の
段階に至っている。しかし、このような組織強化鋼板
は、硬質なマルテンサイトを主要強化因子としているた
め、局部伸びが低い。このため、伸びフランジ性に劣る
という問題がある。さらに、硬質なマルテンサイト相と
軟質なフェライト相の硬度差に起因して耐疲労特性が劣
化するという問題もある。
は、焼鈍設備とめっき設備を連続化して設置している。
この連続化されためっき工程の存在により、焼鈍後の冷
却はめっき温度で中断され、工程を通じた平均冷却速度
も必然的に小さくなる。したがって、連続溶融亜鉛めっ
きラインで製造される鋼板では、冷却速度の大きい冷却
条件下で生成するマルテンサイトや残留オーステナイト
をめっき後の鋼板中に含有させることは難しい。このた
め、これらの相を有する高張力溶融亜鉛めっき鋼板を連
続溶融亜鉛めっきラインにて製造することは、一般には
困難である。
は、べイナイトあるいは焼戻マルテンサイトを主体とす
る組織を有する鋼板が提案されている。べイナイトや焼
戻マルテンサイトは、連続溶融亜鉛めっきラインにおけ
る冷却条件においても形成することが比較的容易であ
る。
げ圧延後0.1 〜2sの間に冷却を開始し、50〜200 ℃/s
の冷却速度で450 ℃以下まで冷却し、350 〜450 ℃の温
度で巻き取り、50%以上のベイナイトを含むベイナイト
+フェライト複合組織、あるいはベイナイト単相組織と
して、ついで(Ac1+20℃)〜(Ac1+70℃)の(α+
γ)2相共存温度で加熱均熱したのち、溶融亜鉛めっき
を施し、その後合金化処理し、冷却し、さらに、スキン
パス圧延を行う、伸びフランジ性に優れた高張力合金化
溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法が提案されている。
板を冷間圧延したのち、再結晶温度以上かつAc1点以上
に加熱保持し、その後溶融亜鉛槽に至るまでの間にMs
点以下の温度に急冷し、鋼板中に部分的あるいは全部分
マルテンサイトを生成させ、ついでMs 点以上の温度で
あって少なくとも溶融亜鉛浴温度および合金化炉温度に
加熱して、焼戻しマルテンサイトを生成させる、伸びフ
ランジ性に優れた高張力合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法が提案されている。
開平6-93340 号公報に記載された技術で得られる高張力
溶融亜鉛めっき鋼板は、伸びフランジ性には優れるもの
の、延性の面で十分に満足できるものではなかった。
優れる高張力鋼板の製造方法として、特許第282481号公
報には、所定の化学成分を有する鋼を熱間圧延、冷間圧
延したのち、所定の温度で焼入れ焼戻しして、残留オー
ステナイトを1.0 〜6.0 %含む焼戻マルテンサイトを主
体とする組織を有する鋼板とする、局部伸びに優れる高
強度薄鋼板の製造方法が提案されている。
06%以下、Mn:0.2 〜3.0 %、Si:1.5 %以下を含有
し、さらにV、Ti、Nbのうちの1種または2種以上を合
計で0.005 〜0.3 %を含み、ミクロ組織の主相をフェラ
イトもしくはベイナイトとし、粒界における鉄炭化物の
占有率が0.1 %以下、鉄炭化物の最大粒子径が1μm 以
下とした、疲労特性と局部変形能に優れた良加工性溶融
めっき高強度鋼板が開示されている。
号公報に記載された技術によって得られる高張力鋼板の
延性については、未だ不十分な水準にあり、自動車用鋼
板として広く使用される高張力鋼板として十分満足でき
るものではない。また、特許第282481号公報で提案され
ている製造方法は、一般的な連続溶融亜鉛めっきライン
における鋼板の熱履歴とは完全に整合しない。このた
め、特許第282481号公報に記載された製造方法を連続溶
融亜鉛めっきラインに適用することは不可能であり、延
性および伸びフランジ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき
鋼板を得ることは困難である。また、特開平6-322479号
公報に記載された鋼板は、疲労特性には優れるものの、
自動車用鋼板として十分な延性を保持していないという
問題があった。
解決し、自動車部品用素材として好適な、優れた延性お
よび伸びフランジ性、さらには優れた耐疲労特性を有す
る高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供
することを目的とする。なお、本発明における高張力溶
融亜鉛めっき鋼板は、連続溶融亜鉛めっきラインを利用
して製造されることが望ましい。
続溶融亜鉛めっきラインを用いて上記した課題を解決す
るため、延性および伸びフランジ性におよぼす鋼板の組
成およびミクロ組織の影響について、鋭意研究を重ね
た。その結果、溶融亜鉛めっき処理後に得られる高張力
溶融亜鉛めっき鋼板の組織を、フェライト、焼戻マルテ
ンサイト、残留オーステナイト、低温変態相とからなる
複合組織とし、複合組織中の各相の体積率を所定の比率
とすることにより、優れた延性を発現させることが可能
であることを知見した。また、複合組織の主体となるフ
ェライトおよび焼戻マルテンサイトの結晶粒径を微細化
することにより、高延性に加えて優れた伸びフランジ性
をも獲得させ得ることも見出した。
範囲に調整した鋼板を、まずラス状のマルテンサイトを
含む組織としたうえで、さらに連続溶融亜鉛めっきライ
ンにて所定の条件下で再加熱処理およびめっき処理を施
すことにより、鋼板の組織が、所定の体積率範囲内のフ
ェライト、焼戻マルテンサイト、残留オーステナイト、
低温変態相からなる複合組織となり、かつフェライトと
焼戻マルテンサイトの結晶粒が微細化し、延性および伸
びフランジ性がともに向上した高張力溶融亜鉛めっき鋼
板とすることが可能であるという知見を得た。
たは2種以上を含有させ、フェライト、焼戻しマルテン
サイトなど各相の結晶粒を平均結晶粒径で5μm 以下と
微細化した場合には、適量のマルテンサイト相の存在が
耐疲労特性を顕著に向上させることを知見した。
たものである。
融亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層を有する
溶融亜鉛めっき鋼板であって、前記鋼板が、mass%で、
C:0.05〜0.20%、Si:0.3 〜1.8 %、Mn:1.0 〜3.0
%、S:0.005 %以下を含み、残部Feおよび不可避的不
純物からなる組成と、フェライト、焼戻マルテンサイ
ト、残留オーステナイト、低温変態相からなる複合組織
を有し、かつ、前記フェライトを体積率で30%以上、前
記焼戻マルテンサイトを体積率で20%以上、前記残留オ
ーステナイトを体積率で2%以上含み、さらに、前記フ
ェライトおよび焼戻マルテンサイトの平均結晶粒径が10
μm 以下であることを特徴とする延性および伸びフラン
ジ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板であり、また、
第1の本発明では、前記組成に加え、さらに、次(a
群)〜(d群) (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass% (b群):B:0.003 mass%以下 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下 (d群):Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または
2種以上を合計で、0.01〜0.2 mass% のうちから選ばれた1群または2群以上を含有してもよ
い。
05〜0.20%、Si:0.3 〜1.8 %、Mn:1.0 〜3.0 %、
S:0.005 %以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物
からなる組成を有する鋼板に、(Ac3変態点−50℃) 〜
(Ac3変態点+100 ℃)の温度域で5sec 以上保持する
一次加熱処理を施した後、10℃/s以上の冷却速度でM
s 点以下の温度まで冷却する一次工程と、次いで、(Ac1
変態点〜Ac3 変態点) の間の温度域で5〜120sec間保持
する二次加熱処理を施した後、5℃/s以上の冷却速度
で500 ℃以下の温度まで冷却する二次工程と、次いで溶
融亜鉛めっき処理を施し、前記鋼板表層に溶融亜鉛めっ
き層を形成した後、5℃/s以上の冷却速度で300 ℃ま
で冷却する三次工程とを順次施すことを特徴とする延性
および伸びフランジ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼
板の製造方法であり、また、第2の本発明では、前記三
次工程が、溶融亜鉛めっき処理を施し前記鋼板表面に溶
融亜鉛めっき層を形成した後、450 ℃〜550 ℃の温度域
まで再加熱して溶融亜鉛めっき層の合金化処理を施し、
該合金化処理後、5 ℃/s以上の冷却速度で300 ℃まで
冷却する工程とするのが好ましく、また、第2の本発明
では、前記組成に加え、さらに、次(a群)〜(d群) (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass% (b群):B:0.003 mass%以下 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下 (d群):Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または
2種以上を合計で、0.01〜0.2 mass% のうちから選ばれた1群または2群以上を含有してもよ
い。
鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融
亜鉛めっき鋼板であって、前記鋼板が、mass%で、C:
0.05〜0.20%、Si:0.3 〜1.8 %、Mn:1.0 〜3.0 %、
S:0.005 %以下、Ti、 Nb、Vのうちから選ばれた1
種または2種以上を合計で、0.01〜0.2 %を含み、残部
Feおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライト、
焼戻マルテンサイト、残留オーステナイトおよび低温変
態相からなる複合組織を有し、かつ、前記フェライトを
体積率で30%以上、前記焼戻マルテンサイトを体積率で
20%以上、前記残留オーステナイトを体積率で2%以
上、前記低温変態相としてマルテンサイトを体積率で2
〜5%含み、さらに、前記フェライト、焼戻マルテンサ
イト、残留オーステナイトおよび低温変態相の平均結晶
粒径が5μm 以下であることを特徴とする延性、伸びフ
ランジ性および耐疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっ
き鋼板であり、また、第3の本発明では、前記組成に加
え、さらに、次(a群)〜(c群) (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、(b群):Bを0.003 mass%
以下、(c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種また
は2種を合計で、0.01mass%以下のうちから選ばれた1
群または2群以上を含有することが好ましい。
05〜0.20%、Si:0.3 〜1.8 %、Mn:1.0 〜3.0 %、
S:0.005 %以下、Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1
種または2種以上を合計で、0.01〜0.2 %を含み、残部
Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼板に、
(Ac3変態点−30℃) 〜(Ac3変態点+60℃)の温度域
で5〜90s保持する一次加熱処理を施した後、10℃/s
以上の冷却速度でMs 点以下の温度まで冷却する一次工
程と、次いで、(Ac1変態点+30℃〜Ac3 変態点−30℃)
の温度域で5〜90s間保持する二次加熱処理を施した
後、5℃/s以上のの冷却速度で500 ℃以下の温度まで
冷却する二次工程と、次いで溶融亜鉛めっき処理を施
し、前記鋼板表層に溶融亜鉛めっき層を形成した後、5
℃/s以上の冷却速度で300 ℃まで冷却する三次工程と
を順次施すことを特徴とする延性、伸びフランジ性およ
び耐疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造
方法であり、また第4の本発明では、前記三次工程が、
溶融亜鉛めっき処理を施し前記鋼板表層に溶融亜鉛めっ
き層を形成した後、450 ℃〜550 ℃の温度域まで再加熱
して溶融亜鉛めっき層の合金化処理を施し、該合金化処
理後、5℃/s以上の冷却速度で300 ℃まで冷却する工
程であることが好ましく、また、第4の本発明では、前
記組成に加え、さらに、次(a群)〜(c群) (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、(b群):Bを0.003 mass%
以下、(c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種また
は2種を合計で、0.01mass%以下のうちから選ばれた1
群または2群以上を含有することが好ましい。
板は、鋼板表層に溶融亜鉛めっき層または合金化溶融亜
鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板である。
について説明する。なお、mass%を単に%と記す。
ーステナイトや低温変態相の生成に効果があり、不可欠
の元素である。しかし、C含有量が0.05%未満では所望
の高強度化が得られず、一方、O.20%を超えると、溶接
性の劣化を招く。このため、Cは0.05〜0.20%の範囲に
限定した。
ナイトを安定化し、残留オーステナイト相の生成を促進
する作用を有する。このような作用は、Si含有量がO.3
%以上で認められる。一方、1.8 %を超えて含有する
と、めっき性が顕著に劣化する。このため、Siは0.3 〜
1.8 %の範囲に限定した。
性を向上し、残留オーステナイトや低温変態相の生成を
促進する作用を有する。このような作用は、Mn含有量が
1.0 %以上で認められる。一方、3.0 %を超えて含有し
ても効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなく
なりコストの上昇を招く。このため、Mnは1.0 〜3.0 %
の範囲に限定した。
び耐疲労特性を低下させる不純物元素である。このた
め、Sの含有量は0.005 %以下に限定する。
て、上記した化学成分に加え、下記に示す(a群)〜
(d群)のうちの1群または2群以上を含有することが
できる。
2種以上を合計で、0.05〜1.0 % Cr、Mo、Cuは、いずれも鋼の焼入性を向上し、低温変態
相の生成を促進する作用を有する元素である。このよう
な作用は、Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で0.05%以上含有して認められる。一方、Cr、Mo、Cu
のうちの1種または2種以上を合計で1.0 %を超えて含
有しても効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待でき
ず、経済的に不利となる。このため、Cr、Mo、Cuのうち
の1種または2種以上は、合計で0.05〜1.0 %の範囲に
限定するのが望ましい。なお、より好ましい範囲はCr、
Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合計で0.05〜0.5
%である。
必要に応じ含有できる。しかし、B含有量が0.003 %を
超えると、効果が飽和するため、Bは0.003 %以下に限
定するのが望ましい。なお、より望ましいは範囲は0.00
1 〜0.002 %である。
種または2種を合計で、0.01%以下 Ca、REM は、硫化物系介在物の形態を制御する作用を有
し、これにより鋼板の伸びフランジ性、および耐疲労特
性を向上させる効果を有する。このような効果はCa、RE
M のうちから選ばれた1種または2種の含有量が合計
で、0.01%を超えると飽和する。このため、Ca、REM の
うちの1種または2種の含有量は、合計で0.01%以下に
限定するのが好ましい。なお、より好ましい範囲は0.00
1 〜0.005%である。
た1種または2種以上を合計で、0.01〜0.2 % Ti、Nb、Vは、鋼中で炭窒化物を形成し、これら炭窒化
物による析出強化によりフェライト相を強化し鋼を高強
度化する効果を有するとともに、結晶粒径を微細化する
効果も有しており、必要に応じて含有できる。このよう
な効果は、Ti、Nb、Vのうちから選ばれた1種または2
種以上を合計で、0.01%以上で認められる。一方、合計
で0.2 %を超えて含有しても効果が飽和し、含有量に見
合う効果が期待できず、経済的に不利となる。このた
め、Ti、Nb、Vのうちの1種または2種以上の含有量
は、合計で、0.01〜0.2 %の範囲に限定するのが好まし
い。なお、本発明では、とくに優れた耐疲労特性が要求
される場合には、これら元素は、必須添加とする。
分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。不
可避的不純物としては、Al:0.1 %以下、P:0.05%以
下が許容できる。
(1)フェライト、(2)焼戻マルテンサイト、(3)
残留オーステナイトおよび(4)低温変態相からなる複
合組織を有する鋼板である。これら各相が混在共存する
複合組織となることにより、鋼板の延性向上等の効果が
発現する。なお、本発明における焼戻マルテンサイトと
は、ラス状のマルテンサイトを加熱した際に生成する相
を指す。
い変形能を有し、鋼板の延性を向上させる。本発明の鋼
板では、このようなフェライトを、体積率で30%以上含
有する。フェライト量が30%未満では、顕著な延性向上
効果が期待できない。このため、複合組織中のフェライ
ト量は30%以上に限定した。なお、フェライト量が70%
を超えると、多相複合組織化による利点が得にくくなる
ため、フェライト量は70%以下とするのが望ましい。
のラス形態を引き継いだ微細な内部構造を有することが
特徴であり、鋼板の伸びフランジ性および耐疲労特性の
向上に有効な相である。また、焼戻マルテンサイトは、
焼戻しによって軟質化しており、十分な塑性変形能を有
するため、鋼板の延性向上にも有効な相である。本発明
の鋼板では、このような焼戻マルテンサイトを、体積率
で20%以上含有する。焼戻マルテンサイト量が20%未満
では、前記した効果が十分に期待できない。このため、
複合組織中の焼戻マルテンサイト量は20%以上に限定し
た。なお、焼戻しマルテンサイト量が60%を超えると、
多相複合組織化による利点が得にくくなるため、焼戻し
マルテンサイト量は60%以下とするのが望ましい。
起変態し、局所的に加えられた加工歪を広く分散させ、
鋼板の延性を向上させる作用を有する。本発明の鋼板で
は、このような残留オーステナイトを、体積率で2%以
上含有する。残留オーステナイト量が2%未満では、顕
著な延性の向上が期待できない。このため、残留オース
テナイト量は2%以上に限定した。また、残留オーステ
ナイト量は、好ましくは5%以上である。なお、残留オ
ーステナイト量は多いほどよいが、実際的には10%以下
である。
ルテンサイトあるいはべイナイトを指す。
あり、組織強化によって鋼板強度を増加させる作用を有
する。また、変態生成時に可動転位の発生を伴うため、
鋼板の降伏比を低下させる作用も有する。なお、前記作
用を十分に得るためには、低温変態相はマルテンサイト
とするのが好適である。マルテンサイトは、変態時に圧
縮の残留応力を発生させ、疲労における初期亀裂の進展
を抑制させる作用も有し、耐疲労特性を向上させる効果
が大きい。この効果は、とくに、マルテンサイトが2〜
5%存在した場合に顕著となる。
応力を発生させる作用は少なく、疲労における初期亀裂
の進展を抑制させる作用は小さい。耐疲労特性の向上と
いう観点からはベイナイトの含有は特段必要としない。
なお、ベイナイトの含有量が30%を超えると、多相複合
組織化による利点が得にくくなるため、ベイナイトは30
%以下とするのが望ましい。
に限定せず、鋼板の強度に応じて適宜配分すればよく、
好ましくは体積率で5〜30%である。なお、優れた耐疲
労特性を要求される場合は、低温変態相として、マルテ
ンサイトを体積率で2〜5%含有するのが好ましい。
組織中のフェライトおよび焼戻マルテンサイトの結晶粒
径を平均粒径で10μm 以下とする。
性、および耐疲労特性を向上させる効果を有する。本発
明の鋼板では、複合組織中のフェライトおよび焼戻マル
テンサイトの平均結晶粒径を10μm 以下とする。フェラ
イトおよび焼戻マルテンサイトの平均結晶粒径が10μm
を超えると、伸びフランジ性の顕著な向上作用が期待で
きない。このため、フェライトおよび焼戻マルテンサイ
トの平均結晶粒径は10μm 以下に限定した。
上記フェライトおよび焼戻マルテンサイトが主相であ
り、残部は残留オーステナイトおよび低温変態相であ
る。このような残留オーステナイトおよび低温変態相
は、主相であるフェライトおよび焼戻マルテンサイトの
粒間あるいは焼戻マルテンサイト粒内に分散して存在す
る。このため、残留オーステナイトおよび低温変態相の
平均粒径は、主相であるフェライトおよび焼戻マルテン
サイトの平均粒径より小さくなるため、本発明ではとく
に限定しない。
る場合には、各相の平均結晶粒径を5μm 以下に限定す
るのが好ましい。各相の平均結晶粒径が5μm を超える
と、顕著な耐疲労特性の向上が期待できない。このた
め、とくに優れた耐疲労特性を要求される場合には、各
相の平均結晶粒径を5μm 以下とする。
記した組成および上記した複合組織を有する鋼板の表層
に、溶融亜鉛めっき層、または合金化溶融亜鉛めっき層
が形成されためっき鋼板である。めっき層の付着量(目
付量)は、使用部位による耐食性要求により適宜決定す
ればよく、とくに規定されない。自動車部品に使用され
る鋼板では、溶融亜鉛めっき層の付着量は30〜120 g/m2
とするのが好ましい。
の製造方法について説明する。
し、通常の公知の方法で鋳造し、次いで通常の公知の方
法で熱間圧延、あるいはさらに冷間圧延して、鋼板とす
る。また、必要に応じて、酸洗あるいは焼鈍等の工程を
加えることができる。
に、一次加熱処理後冷却しラス状マルテンサイトを含有
する組織とする一次工程()と、次いで連続溶融亜鉛
めっきラインにて二次加熱処理を施し、一次工程で形成
されたマルテンサイトの焼戻しと、三次工程後に残留オ
ーステナイトおよび低温変態相を生成するための鋼板組
織の一部再オーステナイト化を図る二次工程()とを
施し、しかる後亜鉛めっき処理を施し、冷却して残留オ
ーステナイトおよび低温変態相の生成を図る三次工程
()を施し、延性および伸びフランジ性、あるいはさ
らに耐疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板を得
る。
態点+100 ℃)の温度域に少なくとも5sec 以上保持す
る一次加熱処理を施した後、Ms 点以下の温度まで10℃
/s以上の冷却速度で鋼板を急冷する。この一次工程に
より、鋼板中にラス状マルテンサイトが生成される。三
次工程後の鋼板中に、フェライト、焼戻マルテンサイ
ト、残留オーステナイト、低温変態相の均一微細な複合
組織を得るためには、一次工程後の鋼板組織を、ラス状
のマルテンサイトを含む組織とすることが必要である。
点−50℃)未満、あるいは保持時間が5sec 未満では、
加熱保持中に生成するオーステナイト量が少なく、冷却
後に得られるラス状マルテンサイト量が不足する。一
方、一次加熱処理の加熱保持温度が(Ac3変態点+100
℃)を超えると、加熱保持中にオーステナイトの結晶粒
径が粗大化する。このため、三次工程後に得られるフェ
ライトおよび焼戻マルテンサイトの平均結晶粒径が10μ
m 以下とならない。また、保持時間は120 sec 以下とす
るのが好ましい。
後に得られる各相の平均結晶粒径を5μm 以下とするに
は、一次加熱処理の加熱保持温度を(Ac3変態点−30
℃)〜(Ac3変態点+60℃)の範囲とするのが好まし
い。
s未満では、冷却後の鋼板組織をラス状マルテンサイト
を含む組織とすることができない。なお、一次加熱処理
後の冷却速度は、鋼板の形状を良好に保つためには100
℃/s以下とするのが望ましい。
3 変態点−50℃)以上の温度で行われた熱延鋼板を使用
する場合には、最終圧延後の冷却時に、Ms点以下の温度
まで10℃/s以上の冷却速度で急冷することにより、こ
の一次工程を代替することができる。
生成させた鋼板に、さらに Ac1変態点〜Ac3 変態点の温
度域で5〜120sec間保持する二次加熱処理を施した後、
5℃/s以上の冷却速度で500 ℃以下の温度まで冷却す
る。この二次工程により、一次工程で形成されたマルテ
ンサイトを焼戻マルテンサイトとするとともに、三次工
程後に残留オーステナイトおよび低温変態相を生成する
ための鋼板組織の一部再オーステナイト化を図る。
変態点未満では、オーステナイトが再生成せず、三次工
程後に残留オーステナイトや低温変態相が得られない。
また、保持温度がAc3変態点を超えると、鋼板組織の再
オーステナイト化を招き、焼戻マルテンサイトが消失す
る。また、二次加熱処理における加熱保持時間が5sec
未満ではオーステナイトの再生成が不十分であるため、
三次工程後に十分な量の残留オーステナイトが得られな
い。また、加熱保持時間が120secを超えると、焼戻マル
テンサイトの再オーステナイト化が進行し、必要量の焼
戻マルテンサイトを得ることが困難となる。
範囲での冷却速度が5℃/s未満では二次加熱処理にて
生成したオーステナイトがフェライトやパーライトに変
態し、残留オーステナイトや低温変態相とならない。な
お、二次加熱処理後の冷却速度は5℃/s以上50℃/s
以下とするのが好ましい。
をとくに2〜5%のマルテンサイトを含む相とするに
は、二次加熱処理を、(Ac1変態点+30℃〜Ac3 変態点−
30℃)の温度域で5〜90s間保持した後、5℃/s以上
の冷却速度で500 ℃以下の温度まで冷却するのが好まし
い。加熱保持温度、冷却速度が上記した範囲を外れる
と、所望の組織を得ることができず、耐疲労特性の顕著
な向上が得られない。
鉛めっき設備を兼ね備えた連続溶融亜鉛めっきラインで
行うのが好ましい。このような連続溶融亜鉛めっきライ
ンで行うことにより、二次工程後直ちに三次工程に移行
でき、生産性が向上する。
きを施し、5 ℃/s以上の冷却速度で300 ℃まで冷却す
る。溶融亜鉛めっき処理は、通常、連続溶融亜鉛めっき
ラインで行われている処理条件でよく、特に限定する必
要はない。しかし、極端に高温でのめっきは必要な残留
オーステナイト量の確保が困難となる。このため、500
℃以下でのめっき処理とするのが好ましい。また、めっ
き処理後の冷却速度が極端に小さいときは、残留オース
テナイト量の確保が困難になる。このため、めっき後か
ら 300℃までの温度範囲における冷却速度は5℃/s以
上に限定するのがよい。なお、好ましくは50℃/s以下
である。また、めっき処理後、必要に応じて目付量調整
のためのワイピングを行ってもよいのはいうまでもな
い。
合金化処理を施してもよい。溶融亜鉛めっき層の合金化
処理は、溶融亜鉛めっき処理後、450 〜550 ℃の温度域
まで再加熱して行う。合金化処理後は、5℃/s以上の
冷却速度で300 ℃まで冷却するのが好ましい。高温での
合金化処理は、必要な残留オーステナイト量の確保が困
難となり、鋼板の延性が低下する。このため、合金化処
理温度の上限は550 ℃に限定する。また、合金化処理温
度が450 ℃未満では、合金化の進行が遅く生産性が低下
する。このため、合金化処理温度の下限は450 ℃とする
のが好ましい。また、合金化処理後の冷却速度が極端に
小さい場合には必要な残留オーステナイト量の確保が困
難になる。このため、合金化処理後から300 ℃までの温
度範囲における冷却速度を5℃/s以上に限定するのが
よい。
の鋼板には、形状矯正、表面粗度等の調整のための調質
圧延を加えてもよい。また、樹脂あるいは油脂コーティ
ング、各種塗装あるいは電気めっき等の処理を施しても
何ら不都合はない。
金化処理設備を連続した溶融亜鉛めっきラインにおい
て、二次工程と三次工程を連続して行うことを前提とし
ているが、各工程を独立した設備で実施することも可能
である。
炉にて溶製し、連続鋳造法にて鋳片とした。得られた鋳
片を板厚2.6 mmまで熱間圧延し、次いで酸洗した後、冷
間圧延により板厚1.4 mmの冷延鋼板を得た。なお、表1
に示した化学成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物
である。
ンにて、表2に示す一次工程条件にて加熱保持した後冷
却する一次工程を施した。一次工程後、鋼板のミクロ組
織調査を行い、ラス状マルテンサイトの量を測定した。
さらに、一次工程を施されたこれら鋼板に、連続溶融亜
鉛めっきラインにて、表2に示す二次工程条件で、加熱
保持した後冷却する二次工程を施した後、引き続き溶融
亜鉛めっき処理を施し、一部については溶融亜鉛めっき
処理後に再加熱する溶融亜鉛めっき層の合金化処理を行
い、次いで冷却する三次工程を施した。
のめっき槽に鋼板を浸漬して行い、浸漬した鋼板を引き
上げた後、片面当たりの目付量(付着量)が50g/m2とな
るように、ガスワイピングにより目付量を調整した。亜
鉛めっき層の合金化処理を行う場合には、ワイピング処
理の後、10℃/sの加熱速度で500 ℃まで昇温して合金
化処理した。合金化処理時の保持時間は、めっき層中の
鉄含有率が9〜11%となるように調整した。
を光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡にて観察するこ
とにより調査した。鋼板中のラス状マルテンサイト、フ
ェライト、焼戻マルテンサイトの量については、倍率10
00倍の断面組織写真を用いて、画像解析により任意に設
定した100 mm四方の正方形領域内に存在する該当相の占
有面積率を求め、該当相の体積率とした。また、残留オ
ーステナイト量は、鋼板を板厚方向の中心面まで研磨
し、板厚中心面での回析X線強度測定により求めた。入
射X線にはMoK α線を使用し、残留オーステナイト相の
{111 }、{200}、{220 }、{311 }各面の回析X
線強度比を求め、これらの平均値を残留オーステナイト
の体積率とした。
拠して結晶粒度を測定し、平均結晶粒径に換算した。ま
た、焼戻マルテンサイト粒径も、フェライト粒径と同様
の方法により求めた。
げ試験により調査した。
したJIS Z2204に規定のJIS 5号試験片を用いて、JIS
Z2241の規定に準拠して、引張強さ(TS)および破断伸
び(El)を測定した。
01に準拠して、鋼板に10mmφ(D0)の円穴を打抜き、
打抜き穴を頂角60°の円錐ポンチで押し拡げ、割れが板
厚方向に貫通した直後の穴径Dを求めた。DとD0 か
ら、λ={(D−D0 )/D0}×100 (%)で定義さ
れる穴拡げ率(λ)を求め、伸びフランジ性の指標とし
た。
は、590 MPa 以上の引張強さ(TS)を有し、強度−伸び
バランス(TS×El)が20000 MPa ・%以上、かつ、強度
−穴拡げ率バランス(TS×λ)が60000 MPa ・%以上
と、延性および伸びフランジ性に優れた高張力溶融亜鉛
めっき鋼板となっている。
強度−伸びバランスと強度−穴拡げ率バランスの両方で
ともに高い値を示すものはなく、延性および伸びフラン
ジ性が同時に優れるものはない。
度が低く、冷却後に得られるラス状マルテンサイトが少
なく、めっき処理後の焼戻マルテンサイトおよび残留オ
ーステナイト量が低下して、強度−伸びバランスおよび
強度−穴拡げ率バランスが低下している。
度が高く、めっき処理後のフェライトおよび焼戻マルテ
ンサイトの粒径が大きくなり、強度−穴拡げ率バランス
が低下している。
小さく、冷却後にラス状マルテンサイトが生成しないた
め、めっき処理後に焼戻マルテンサイトおよび残留オー
ステナイトが得られず、強度−伸びバランスおよび強度
−穴拡げ率バランスが低下している。
度が高すぎため、めっき処理後に焼戻マルテンサイトお
よび残留オーステナイトが得られず、強度−伸びバラン
スおよび強度−穴拡げ率バランスが低下している。
度が低すぎたため、めっき処理後に残留オーステナイト
および低温変態相が得られず、強度−伸びバランスおよ
び強度−穴拡げ率バランスが低下している。
囲を外れ、焼戻マルテンサイトあるいは残留オーステナ
イトの生成量が少なくなり、強度−伸びバランスおよび
強度−穴拡げ率バランスが低下している。また、鋼板N
o.16 は、鋼板の組成が本発明範囲を外れ、鋼中の硫化
物が多くなり、強度−穴拡げ率バランスが低下してい
る。 (実施例2)表4に示す組成を有する鋼を転炉にて溶製
し、連続鋳造法にて鋳片とした。得られた鋳片を板厚2.
6 mmまで熱間圧延し、次いで酸洗した後、冷間圧延によ
り板厚1.4 mmの冷延鋼板を得た。なお、表4に示した化
学成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。
ンにて、表5に示す一次工程条件にて加熱保持した後冷
却する一次工程を施した。一次工程後、鋼板のミクロ組
織調査を行い、ラス状マルテンサイトの量を測定した。
さらに、一次工程を施されたこれら鋼板に、連続溶融亜
鉛めっきラインにて、表5に示す二次工程条件で、加熱
保持した後冷却する二次工程を施した後、引き続き溶融
亜鉛めっき処理を施し、一部については溶融亜鉛めっき
処理後に再加熱する溶融亜鉛めっき層の合金化処理を行
い、次いで冷却する三次工程を施した。
のめっき槽に鋼板を浸漬して行い、浸漬した鋼板を引き
上げた後、片面当たりの目付量(付着量)が50g/m2とな
るように、ガスワイピングにより目付量を調整した。亜
鉛めっき層の合金化処理を行う場合には、ワイピング処
理の後、10℃/sの加熱速度で500 ℃まで昇温して合金
化処理した。合金化処理時の保持時間は、めっき層中の
鉄含有率が9〜11%となるように調整した。
特性、疲労特性を調査した。
を光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡にて観察するこ
とにより調査した。鋼板中のラス状マルテンサイト、フ
ェライト、焼戻マルテンサイト、低温変態相の量につい
ては、倍率1000倍の断面組織写真を用いて、画像解析に
より任意に設定した100 mm四方の正方形領域内に存在す
る該当相の占有面積率を求め、該当相の体積率とした。
また、残留オーステナイト量は、鋼板を板厚方向の中心
面まで研磨し、板厚中心面での回析X線強度測定により
求めた。入射X線にはMoK α線を使用し、残留オーステ
ナイト相の{111 }、{200 }、{220 }、{311 }各
面の回析X線強度比を求め、これらの平均値を残留オー
ステナイトの体積率とした。
拠して結晶粒度を測定し、平均結晶粒径に換算した。ま
た、焼戻マルテンサイト粒径も、フェライト粒径と同様
の方法により求めた。低温変態相の平均粒径は、画像解
析により、各粒の面積から円相当径に換算し、それらの
平均値を用いた。
げ試験により調査した。
とした。
平面曲げ疲労試験により、疲労限(FL)を測定した。
は、590 MPa 以上の引張強さ(TS)を有し、強度−伸び
バランス(TS×El)が20000 MPa ・%以上、かつ、強度
−穴拡げ率バランス(TS×λ)が60000MPa・%以上と、
延性および伸びフランジ性に優れた高張力溶融亜鉛めっ
き鋼板であり、かつ、耐久比FL/TS が0.5 以上と、耐疲
労特性にも優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板となってい
る。
強度−伸びバランス、強度−穴拡げ率バランス、耐久比
がいずれも高い値を示すものはなく、延性、伸びフラン
ジ性、耐疲労特性が同時に優れるものはない。
温度が低く、冷却後に得られるラス状マルテンサイトが
少なく、めっき処理後の焼戻マルテンサイトおよび残留
オーステナイト量が低下して、強度−伸びバランスおよ
び強度−穴拡げ率バランスが低下している。
が小さく、フェライト、焼戻マルテンサイトの平均粒径
が大きくなり、また、残留オーステナイトが得られず、
強度−伸びバランスおよび強度−穴拡げ率バランスが低
下している。
温度が低すぎるため、めっき処理後に残留オーステナイ
トおよび低温変態相(マルテンサイト)が得られず、強
度−伸びバランスおよび強度−穴拡げ率バランスが低下
している。
温度が高すぎたため、めっき処理後にフェライトおよび
焼戻しマルテンサイトの粒径が大きく、また残留オース
テナイトが得られず、強度−伸びバランスおよび強度−
穴拡げ率バランス、耐久比が低下している。
温度が高すぎたため、めっき処理後に焼戻マルテンサイ
トおよび残留オーステナイトが得られず、強度−伸びバ
ランスおよび強度−穴拡げ率バランスが低下している。
明範囲を外れ、焼戻マルテンサイトおよび/または残留
オーステナイトの生成量が少なくなり、強度−伸びバラ
ンスおよび強度−穴拡げ率バランスが低下している。
明範囲を外れ、鋼中の硫化物が多くなり、強度−穴拡げ
率バランス、耐久比が低下している。
非常に優れた延性、伸びフランジ性あるいはさらに耐疲
労特性を有し、自動車部品に代表される成形品素材とし
て実に好適な高張力亜鉛めっき鋼板が、安価にしかも安
定して製造でき、産業上格段の効果を奏する。
Claims (10)
- 【請求項1】 鋼板表層に溶融亜鉛めっき層または合金
化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であっ
て、 前記鋼板が、mass%で、 C:0.05〜0.20%、 Si:0.3 〜1.8 %、 Mn:1.0 〜3.0 %、 S:0.005 %以下 を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、
フェライト、焼戻マルテンサイト、残留オーステナイト
および低温変態相からなる複合組織を有し、かつ、前記
フェライトを体積率で30%以上、前記焼戻マルテンサイ
トを体積率で20%以上、前記残留オーステナイトを体積
率で2%以上含み、さらに、前記フェライトおよび焼戻
マルテンサイトの平均結晶粒径が10μm 以下であること
を特徴とする延性および伸びフランジ性に優れる高張力
溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項2】 前記組成に加え、さらに、下記(a群)
〜(d群)のうちから選ばれた1群または2群以上を含
有することを特徴とする請求項1に記載の延性および伸
びフランジ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板。 記 (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、 (b群):Bを0.003 mass%以下、 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下 (d群):Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または
2種以上を合計で、0.01〜0.2 mass%、 - 【請求項3】 鋼板表層に溶融亜鉛めっき層または合金
化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であっ
て、 前記鋼板が、mass%で、 C:0.05〜0.20%、 Si:0.3 〜1.8 %、 Mn:1.0 〜3.0 %、 S:0.005 %以下、 Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または2種以上を
合計で、0.01〜0.2 %を含み、残部Feおよび不可避的不
純物からなる組成と、フェライト、焼戻マルテンサイ
ト、残留オーステナイトおよび低温変態相からなる複合
組織を有し、かつ、前記フェライトを体積率で30%以
上、前記焼戻マルテンサイトを体積率で20%以上、前記
残留オーステナイトを体積率で2%以上、前記低温変態
相としてマルテンサイトを体積率で2〜5%含み、さら
に、前記フェライト、焼戻マルテンサイト、残留オース
テナイトおよび低温変態相の平均結晶粒径が5μm 以下
であることを特徴とする延性、伸びフランジ性および耐
疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項4】 前記組成に加え、さらに、下記(a群)
〜(c群)のうちから選ばれた1群または2群以上を含
有することを特徴とする請求項3に記載の延性、伸びフ
ランジ性および耐疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっ
き鋼板。 記 (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、 (b群):Bを0.003 mass%以下、 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下 - 【請求項5】 mass%で、 C:0.05〜0.20%、 Si:0.3 〜1.8 %、 Mn:1.0 〜3.0 %、 S:0.005 %以下 を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
する鋼板に、(Ac3変態点−50℃) 〜(Ac3変態点+10
0 ℃)の温度域で5sec 以上保持する一次加熱処理を施
した後、10℃/s以上の冷却速度でMs 点以下の温度ま
で冷却する一次工程と、次いで、(Ac1変態点〜Ac3 変態
点) の温度域で5〜120sec間保持する二次加熱処理を施
した後、5℃/s以上の冷却速度で500 ℃以下の温度ま
で冷却する二次工程と、次いで溶融亜鉛めっき処理を施
し、前記鋼板表層に溶融亜鉛めっき層を形成した後、5
℃/s以上の冷却速度で300 ℃まで冷却する三次工程と
を順次施すことを特徴とする延性および伸びフランジ性
に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 前記三次工程が、溶融亜鉛めっき処理を
施し前記鋼板表層に溶融亜鉛めっき層を形成した後、45
0 ℃〜550 ℃の温度域まで再加熱して溶融亜鉛めっき層
の合金化処理を施し、該合金化処理後、5 ℃/s以上の
冷却速度で300 ℃まで冷却する工程であることを特徴と
する請求項5に記載の延性および伸びフランジ性に優れ
る高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項7】 前記組成に加え、さらに、下記(a群)
〜(d群)のうちから選ばれた1群または2群以上を含
有することを特徴とする請求項5または6に記載の延性
および伸びフランジ性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼
板の製造方法。 記 (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、 (b群):Bを0.003 mass%以下、 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下 (d群):Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または
2種以上を合計で、0.01〜0.2 mass%、 - 【請求項8】 mass%で、 C:0.05〜0.20%、 Si:0.3 〜1.8 %、 Mn:1.0 〜3.0 %、 S:0.005 %以下、 Ti、 Nb 、Vのうちから選ばれた1種または2種以上を
合計で、0.01〜0.2 %を含み、残部Feおよび不可避的不
純物からなる組成を有する鋼板に、(Ac3変態点−30
℃) 〜(Ac3変態点+60℃)の温度域で5〜90s保持す
る一次加熱処理を施した後、10℃/s以上の冷却速度で
Ms 点以下の温度まで冷却する一次工程と、次いで、(A
c1変態点+30℃〜Ac3 変態点−30℃) の温度域で5〜90
s間保持する二次加熱処理を施した後、5℃/s以上の
冷却速度で500 ℃以下の温度まで冷却する二次工程と、
次いで溶融亜鉛めっき処理を施し、前記鋼板表層に溶融
亜鉛めっき層を形成した後、5℃/s以上の冷却速度で
300 ℃まで冷却する三次工程とを順次施すことを特徴と
する延性、伸びフランジ性および耐疲労特性に優れる高
張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項9】 前記三次工程が、溶融亜鉛めっき処理を
施し前記鋼板表層に溶融亜鉛めっき層を形成した後、45
0 ℃〜550 ℃の温度域まで再加熱して溶融亜鉛めっき層
の合金化処理を施し、該合金化処理後、5℃/s以上の
冷却速度で300 ℃まで冷却する工程であることを特徴と
する請求項8に記載の延性、伸びフランジ性および耐疲
労特性に優れる高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項10】 前記組成に加え、さらに、下記(a群)
〜(c群)のうちから選ばれた1群または2群以上を含
有することを特徴とする請求項8または9に記載の、伸
びフランジ性および耐疲労特性に優れる高張力溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法。 記 (a群):Cr、Mo、Cuのうちの1種または2種以上を合
計で、0.05〜1.0 mass%、 (b群):Bを0.003 mass%以下、 (c群):Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種
を合計で、0.01mass%以下
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