JP2001189510A - 光ファイバアンプ - Google Patents
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Landscapes
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 長波長の光、特に、1.62μmより長い波
長の光を効率良く増幅できる光ファイバアンプを提供す
る。 【解決手段】光ファイバアンプは、第1波長の第1励起
光を出力する第1励起光源LD12aと、第1波長と異
なる第2波長の第2励起光を出力する第2励起光源LD
12bと、第1および第2励起光と、第1および第2波
長のいずれよりも長い第3波長の信号光とを合波する合
波器14aおよび14bと、合波器によって合波された
第1および第2励起光と信号光とが導かれる光増幅用フ
ァイバ10とを有する。光増幅用ファイバ10は、第1
励起光を吸収し基底状態から第1励起状態に励起され、
第2励起光を吸収し第1励起状態から第2励起状態に励
起され、信号光による誘導放出によって信号光を増幅す
る。
長の光を効率良く増幅できる光ファイバアンプを提供す
る。 【解決手段】光ファイバアンプは、第1波長の第1励起
光を出力する第1励起光源LD12aと、第1波長と異
なる第2波長の第2励起光を出力する第2励起光源LD
12bと、第1および第2励起光と、第1および第2波
長のいずれよりも長い第3波長の信号光とを合波する合
波器14aおよび14bと、合波器によって合波された
第1および第2励起光と信号光とが導かれる光増幅用フ
ァイバ10とを有する。光増幅用ファイバ10は、第1
励起光を吸収し基底状態から第1励起状態に励起され、
第2励起光を吸収し第1励起状態から第2励起状態に励
起され、信号光による誘導放出によって信号光を増幅す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバアンプ
に関し、特に、光通信ネットワークシステムに好適に用
いられる光ファイバアンプに関する。
に関し、特に、光通信ネットワークシステムに好適に用
いられる光ファイバアンプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化社会の到来に向けて、
光ファイバを用いた大容量高速伝送ネットワークは、長
距離基幹伝送路から加入者系へと拡大されつつある。こ
のような光ファイバネットワークシステムにおいて、光
を直接増幅することができる光ファイバアンプは必要不
可欠な構成要素になっている。
光ファイバを用いた大容量高速伝送ネットワークは、長
距離基幹伝送路から加入者系へと拡大されつつある。こ
のような光ファイバネットワークシステムにおいて、光
を直接増幅することができる光ファイバアンプは必要不
可欠な構成要素になっている。
【0003】光ファイバアンプには、各種の非線形作用
を利用したものが知られており、例えば、希土類元素ド
ープ光ファイバ、ファイバラマン、ファイバブリルアン
を用いた光ファイバアンプがある(例えば、中沢正隆、
応用物理、56、p.1256(1987)参照)。こ
れらの光ファイバアンプのうち、希土類元素ドープ光フ
ァイバを用いたものは、利得および効率が高く、また雑
音特性にも優れている。一般に、希土類元素ドープ光フ
ァイバは、少なくともコアおよびクラッドを有し、その
コアに希土類元素がドープされている。1.55μm帯
の光を増幅するための希土類元素ドープ光ファイバとし
ては、エルビウム(Er)ドープ光ファイバ(以下、
「EDF」と称する。)の特性が優れている。
を利用したものが知られており、例えば、希土類元素ド
ープ光ファイバ、ファイバラマン、ファイバブリルアン
を用いた光ファイバアンプがある(例えば、中沢正隆、
応用物理、56、p.1256(1987)参照)。こ
れらの光ファイバアンプのうち、希土類元素ドープ光フ
ァイバを用いたものは、利得および効率が高く、また雑
音特性にも優れている。一般に、希土類元素ドープ光フ
ァイバは、少なくともコアおよびクラッドを有し、その
コアに希土類元素がドープされている。1.55μm帯
の光を増幅するための希土類元素ドープ光ファイバとし
ては、エルビウム(Er)ドープ光ファイバ(以下、
「EDF」と称する。)の特性が優れている。
【0004】図5に、従来の、EDFを用いた光ファイ
バアンプ(以下「EDFA」と称する。)300を模式
的に示す。
バアンプ(以下「EDFA」と称する。)300を模式
的に示す。
【0005】EDFA300は、EDF30と、励起用
レーザダイオード(以下、「LD」と称する。)22
と、励起光と信号光とを合波するための波長合波機(W
avelength Division Multip
lexer、以下、「WDM」と称する)34と、アイ
ソレータ36aおよび36bを有している。EDFA3
00は、コネクタ38aおよび38bを介して、光ファ
イバネットワークシステムに挿入・結合されている。
レーザダイオード(以下、「LD」と称する。)22
と、励起光と信号光とを合波するための波長合波機(W
avelength Division Multip
lexer、以下、「WDM」と称する)34と、アイ
ソレータ36aおよび36bを有している。EDFA3
00は、コネクタ38aおよび38bを介して、光ファ
イバネットワークシステムに挿入・結合されている。
【0006】EDFA200の動作を以下に簡単に説明
する。
する。
【0007】コネクタ38aに接続された光ファイバ3
2aから入力された信号光(例えば、波長1.55μm
帯)は、WDM34によって、励起用LD22から出射
された励起光(例えば、波長1.48μm帯または波長
0.98μm帯)と合波され、EDF30に伝搬する。
EDF30によって増幅された信号光は、コネクタ38
bに接続された光ファイバ32bに出力される。なお、
アイソレータ36aおよび36bは、入出力コネクタ3
8aおよび38bおよび励起用LD22などからの反
射、EDF30や光ファイバ32aおよび32b中の散
乱による寄生発振の発生、信号光の多重反射、ASE
(Amplified Spontaneous Em
ission)の発生を抑制し、利得および出力強度の
向上や雑音特性を改善する。
2aから入力された信号光(例えば、波長1.55μm
帯)は、WDM34によって、励起用LD22から出射
された励起光(例えば、波長1.48μm帯または波長
0.98μm帯)と合波され、EDF30に伝搬する。
EDF30によって増幅された信号光は、コネクタ38
bに接続された光ファイバ32bに出力される。なお、
アイソレータ36aおよび36bは、入出力コネクタ3
8aおよび38bおよび励起用LD22などからの反
射、EDF30や光ファイバ32aおよび32b中の散
乱による寄生発振の発生、信号光の多重反射、ASE
(Amplified Spontaneous Em
ission)の発生を抑制し、利得および出力強度の
向上や雑音特性を改善する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のEDFAは、専ら1.55μm帯の光を増幅す
るために用いらており、EDFの長さを長くすることに
よっても、せいぜい1.62μm以下の波長の光しか増
幅することができなかった。また、EDFの長さを長く
すると、ファイバの波長分散および偏波モード分散の影
響を受けやすく、実用的な特性が得られない。さらに、
通常の5倍程度のEDF長が必要となり、装置の大型化
を招くことになる。
た従来のEDFAは、専ら1.55μm帯の光を増幅す
るために用いらており、EDFの長さを長くすることに
よっても、せいぜい1.62μm以下の波長の光しか増
幅することができなかった。また、EDFの長さを長く
すると、ファイバの波長分散および偏波モード分散の影
響を受けやすく、実用的な特性が得られない。さらに、
通常の5倍程度のEDF長が必要となり、装置の大型化
を招くことになる。
【0009】また、長波長の光を増幅することができる
光ファイバアンプとして、ラマン現象を用いたものもあ
るが(例えば、S.A.E.Lewis、et a
l.、Electronics Letters、Vo
l.35(20)1761、1999)、実用的に用い
るには、光の増幅効率が低いなどのいくつかの技術的な
課題がある。
光ファイバアンプとして、ラマン現象を用いたものもあ
るが(例えば、S.A.E.Lewis、et a
l.、Electronics Letters、Vo
l.35(20)1761、1999)、実用的に用い
るには、光の増幅効率が低いなどのいくつかの技術的な
課題がある。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、長波長の光、特に、1.62μmよ
り長い波長の光を効率良く増幅できる光ファイバアンプ
を提供することを目的とする。
されたものであり、長波長の光、特に、1.62μmよ
り長い波長の光を効率良く増幅できる光ファイバアンプ
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による光ファイバ
アンプは、第1波長の第1励起光を出力する第1励起光
源と、前記第1波長と異なる第2波長の第2励起光を出
力する第2励起光源と、前記第1および第2励起光と、
前記第1および第2波長のいずれよりも長い第3波長の
信号光とを合波する合波器と、前記合波器によって合波
された前記第1および第2励起光と前記信号光とが導か
れる光増幅用ファイバとを有し、前記光増幅用ファイバ
は、前記第1励起光を吸収し基底状態から第1励起状態
に励起され、前記第2励起光を吸収し前記第1励起状態
から第2励起状態に励起され、前記信号光による誘導放
出によって前記信号光を増幅する構成を有し、そのこと
によって上記目的が達成される。
アンプは、第1波長の第1励起光を出力する第1励起光
源と、前記第1波長と異なる第2波長の第2励起光を出
力する第2励起光源と、前記第1および第2励起光と、
前記第1および第2波長のいずれよりも長い第3波長の
信号光とを合波する合波器と、前記合波器によって合波
された前記第1および第2励起光と前記信号光とが導か
れる光増幅用ファイバとを有し、前記光増幅用ファイバ
は、前記第1励起光を吸収し基底状態から第1励起状態
に励起され、前記第2励起光を吸収し前記第1励起状態
から第2励起状態に励起され、前記信号光による誘導放
出によって前記信号光を増幅する構成を有し、そのこと
によって上記目的が達成される。
【0012】前記第1波長は1.48μmまたは0.9
8μmであり、前記第2波長は1.62μmより長い、
構成としてもよい。
8μmであり、前記第2波長は1.62μmより長い、
構成としてもよい。
【0013】前記合波器は、ファイバループミラー型合
波器である構成としてもよい。
波器である構成としてもよい。
【0014】前記光増幅用ファイバは、コアおよびクラ
ッドを有し、前記コアに希土類元素がドープされた光フ
ァイバであることが好ましい。特に、エルビウム(E
r)ドープ光ファイバが好ましい。
ッドを有し、前記コアに希土類元素がドープされた光フ
ァイバであることが好ましい。特に、エルビウム(E
r)ドープ光ファイバが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明の光ファイバアンプ
の光増幅機構を説明する。本発明者は、光増幅用ファイ
バの光増幅機構を詳細に検討した結果、光ファイバの励
起状態吸収(Exicited State Abso
rption)を利用することによって、1.62μm
を越える長波長の光を増幅できるという、新たな知見を
得た。本発明は、この知見に基づいてなされたものであ
る。
の光増幅機構を説明する。本発明者は、光増幅用ファイ
バの光増幅機構を詳細に検討した結果、光ファイバの励
起状態吸収(Exicited State Abso
rption)を利用することによって、1.62μm
を越える長波長の光を増幅できるという、新たな知見を
得た。本発明は、この知見に基づいてなされたものであ
る。
【0016】図1に示すエネルギーバンド図を参照しな
がら、従来の光ファイバアンプにおける光増幅機構と、
本発明の光ファイバアンプにおける光増幅機構の原理を
希土類元素ドープファイバアンプを例に説明する。
がら、従来の光ファイバアンプにおける光増幅機構と、
本発明の光ファイバアンプにおける光増幅機構の原理を
希土類元素ドープファイバアンプを例に説明する。
【0017】従来の光ファイバアンプは、図1(a)に
示したように、光増幅用の希土類元素ドープ光ファイバ
に励起光(例えば、波長1.48μm帯または波長0.
98μm帯)を入射させると、光ファイバの希土類元素
の電子は、基底状態(Grand State)から第
1励起状態(First Excited Stat
e)に励起される。すなわち、光ファイバは、基底状態
吸収(Grand State Absorptio
n)によって第1励起状態に励起される。第1励起状態
にある光ファイバに、信号光(励起光よりも波長が長
い:例えば、1.55μm帯)を入射させると、第1励
起状態にある電子が信号光と同じ波長の光を放出しなが
ら緩和する、いわゆる信号光による誘導放出がおこる。
その結果、信号光が増幅され、光ファイバから出射され
る。
示したように、光増幅用の希土類元素ドープ光ファイバ
に励起光(例えば、波長1.48μm帯または波長0.
98μm帯)を入射させると、光ファイバの希土類元素
の電子は、基底状態(Grand State)から第
1励起状態(First Excited Stat
e)に励起される。すなわち、光ファイバは、基底状態
吸収(Grand State Absorptio
n)によって第1励起状態に励起される。第1励起状態
にある光ファイバに、信号光(励起光よりも波長が長
い:例えば、1.55μm帯)を入射させると、第1励
起状態にある電子が信号光と同じ波長の光を放出しなが
ら緩和する、いわゆる信号光による誘導放出がおこる。
その結果、信号光が増幅され、光ファイバから出射され
る。
【0018】一方、希土類元素は種々の電子状態を有
し、励起状態吸収を示すものがある(例えば、Er元
素)。この励起状態吸収を利用することにって、長波長
の光の増幅が可能となる。
し、励起状態吸収を示すものがある(例えば、Er元
素)。この励起状態吸収を利用することにって、長波長
の光の増幅が可能となる。
【0019】図1(b)に示したように、光ファイバに
第1励起光を入射させることによって、希土類元素を基
底状態から第1励起状態に励起する。第1励起光は従来
の励起光と同じ波長(例えば、波長1.48μm帯また
は波長0.98μm帯)の光であり、この基底状態吸収
の過程は、図1(a)に示した従来の光ファイバにおけ
る励起機構と同じである。さらに、第1励起光とともに
第2励起光(第1励起光よりも波長が長い、例えば、波
長1.63μm帯)を光ファイバに入射させると、第1
励起状態に励起された電子は、励起状態吸収によって、
さらに高いエネルギーレベルの第2励起状態まで励起さ
れる。第2励起状態にある光ファイバに、信号光(第2
励起光よりも波長が長い:例えば、波長1.65μm
帯)を入射させると、第2励起状態にある電子が信号光
と同じ波長の光を放出しながら緩和する(第2励起状態
を介した誘導放出)。その結果、長波長の信号光が増幅
され、光ファイバから出射される。
第1励起光を入射させることによって、希土類元素を基
底状態から第1励起状態に励起する。第1励起光は従来
の励起光と同じ波長(例えば、波長1.48μm帯また
は波長0.98μm帯)の光であり、この基底状態吸収
の過程は、図1(a)に示した従来の光ファイバにおけ
る励起機構と同じである。さらに、第1励起光とともに
第2励起光(第1励起光よりも波長が長い、例えば、波
長1.63μm帯)を光ファイバに入射させると、第1
励起状態に励起された電子は、励起状態吸収によって、
さらに高いエネルギーレベルの第2励起状態まで励起さ
れる。第2励起状態にある光ファイバに、信号光(第2
励起光よりも波長が長い:例えば、波長1.65μm
帯)を入射させると、第2励起状態にある電子が信号光
と同じ波長の光を放出しながら緩和する(第2励起状態
を介した誘導放出)。その結果、長波長の信号光が増幅
され、光ファイバから出射される。
【0020】励起状態吸収を示す光ファイバとして、E
rドープ光ファイバ(EDF)を挙げることができる。
EDFの誘導放出断面積σeおよび励起状態吸収断面積
σa ESAは、図2示す波長依存性を有している。
rドープ光ファイバ(EDF)を挙げることができる。
EDFの誘導放出断面積σeおよび励起状態吸収断面積
σa ESAは、図2示す波長依存性を有している。
【0021】図2に模式的に示したように、典型的なシ
リカガラスにErをドープしたEDFの誘導放出断面積
σe(図中の破線)は波長が長くなるにつれて減少し、
励起状態吸収断面積σaESA(図中の実線)は、約1.
62μm付近から現れ、波長が長くなるにつれて増大
し、これらは波長約1.63μm付近で交差する。この
EDFは、波長が約1.62μmを越える長波長領域
に、励起状態吸収を示す波長よりも長波長側に、誘導放
出がおこり得る波長領域を有するので、約1.62μm
よりも波長の長い励起光(第2励起光)を用いることに
よって、さらに波長の長い光(信号光)を増幅すること
ができる。なお、シリカ以外のガラスのなかには、より
短波長(例えば、約1.61μm)から励起状態吸収
(ESA)が起こるものがあり、このようなガラスを用
いると、1.62μmよりも短い波長の光を第2励起光
として利用することもできる。第2励起光の波長は、用
いる材料に応じて、励起状態吸収が生ずる波長域に適宜
設定され得る。
リカガラスにErをドープしたEDFの誘導放出断面積
σe(図中の破線)は波長が長くなるにつれて減少し、
励起状態吸収断面積σaESA(図中の実線)は、約1.
62μm付近から現れ、波長が長くなるにつれて増大
し、これらは波長約1.63μm付近で交差する。この
EDFは、波長が約1.62μmを越える長波長領域
に、励起状態吸収を示す波長よりも長波長側に、誘導放
出がおこり得る波長領域を有するので、約1.62μm
よりも波長の長い励起光(第2励起光)を用いることに
よって、さらに波長の長い光(信号光)を増幅すること
ができる。なお、シリカ以外のガラスのなかには、より
短波長(例えば、約1.61μm)から励起状態吸収
(ESA)が起こるものがあり、このようなガラスを用
いると、1.62μmよりも短い波長の光を第2励起光
として利用することもできる。第2励起光の波長は、用
いる材料に応じて、励起状態吸収が生ずる波長域に適宜
設定され得る。
【0022】なお、本願明細書における、第1励起状態
および第2励起状態は、任意の2つの励起状態のうち、
エネルギーレベルの低い方を第1励起状態、高い方を第
2励起状態と呼び、基底状態から順に、第1、第2、・
・と名付けられる厳密な意味での第1励起状態や第2励
起状態と異なる場合がある。また、「第2励起状態にあ
る電子が信号光と同じ波長の光を放出しながら緩和する
(第2励起状態を介した誘導放出)」は、少なくとも一
旦第2励起状態に励起された電子の緩和過程における誘
導放出を意味し、例えば、第2励起状態から無輻射過程
で第3の励起状態に緩和し、この第3励起状態にある電
子の緩和に伴う誘導放出をも含む。
および第2励起状態は、任意の2つの励起状態のうち、
エネルギーレベルの低い方を第1励起状態、高い方を第
2励起状態と呼び、基底状態から順に、第1、第2、・
・と名付けられる厳密な意味での第1励起状態や第2励
起状態と異なる場合がある。また、「第2励起状態にあ
る電子が信号光と同じ波長の光を放出しながら緩和する
(第2励起状態を介した誘導放出)」は、少なくとも一
旦第2励起状態に励起された電子の緩和過程における誘
導放出を意味し、例えば、第2励起状態から無輻射過程
で第3の励起状態に緩和し、この第3励起状態にある電
子の緩和に伴う誘導放出をも含む。
【0023】(実施形態1)本発明による実施形態のE
DFを用いた光ファイバアンプ(以下「EDFA」と称
する。)を図3(a)および(b)に模式的に示す。こ
こでは、シリカ系EDFを用いた例を示す。
DFを用いた光ファイバアンプ(以下「EDFA」と称
する。)を図3(a)および(b)に模式的に示す。こ
こでは、シリカ系EDFを用いた例を示す。
【0024】図3(a)に示したEDFA100は、E
DF10と、第1励起用LD12aと、第2励起用LD
12bと、第1LD12aから出射された第1励起光と
信号光とを合波するための波長合波機WDM14aと、
第2LD12bから出射された第2励起光と信号光とを
合波するためのWDM14bと、アイソレータ16aお
よび16bを有している。EDFA100は、コネクタ
18aおよび18bを介して、従来のEDFAと同様
に、光ファイバネットワークシステムに挿入・結合され
ている。第1励起用LD12aから出射される第1励起
光の波長と、第2励起用LD12bとから出射される第
2励起光の波長とは、互いに異なり、少なくとも一方は
1.62μmよりも長い。
DF10と、第1励起用LD12aと、第2励起用LD
12bと、第1LD12aから出射された第1励起光と
信号光とを合波するための波長合波機WDM14aと、
第2LD12bから出射された第2励起光と信号光とを
合波するためのWDM14bと、アイソレータ16aお
よび16bを有している。EDFA100は、コネクタ
18aおよび18bを介して、従来のEDFAと同様
に、光ファイバネットワークシステムに挿入・結合され
ている。第1励起用LD12aから出射される第1励起
光の波長と、第2励起用LD12bとから出射される第
2励起光の波長とは、互いに異なり、少なくとも一方は
1.62μmよりも長い。
【0025】EDFA100は、以下のように動作し、
従来のEDFAでは増幅することができなかった、波長
が1.62μmよりも長い信号光を増幅する。
従来のEDFAでは増幅することができなかった、波長
が1.62μmよりも長い信号光を増幅する。
【0026】コネクタ18aに接続された光ファイバ3
2aから入力された信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、WDM14aによって、第1励起用LD12a
から出射された第1励起光(例えば、波長1.48μm
帯または波長0.98μm帯)と合波され、EDF10
に伝搬する。また、信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、WDM14bによって、第2励起用LD12b
から出射された第2励起光(例えば、波長1.63μm
帯)と合波される。この信号光は、上述した励起状態吸
収を伴う機構によって、EDF10内で増幅される。
2aから入力された信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、WDM14aによって、第1励起用LD12a
から出射された第1励起光(例えば、波長1.48μm
帯または波長0.98μm帯)と合波され、EDF10
に伝搬する。また、信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、WDM14bによって、第2励起用LD12b
から出射された第2励起光(例えば、波長1.63μm
帯)と合波される。この信号光は、上述した励起状態吸
収を伴う機構によって、EDF10内で増幅される。
【0027】EDF10によって増幅された信号光は、
コネクタ18bに接続された光ファイバ32bに出力さ
れる。なお、アイソレータ16aおよび16bは、従来
と同様に、入出力コネクタ18aおよび18bおよび励
起用LD12aおよびLD12bなどからの反射、ED
F10や光ファイバ32aおよび32b中の散乱による
寄生発振の発生、信号光の多重反射、ASEの発生を抑
制し、利得および出力強度の向上や雑音特性を改善す
る。
コネクタ18bに接続された光ファイバ32bに出力さ
れる。なお、アイソレータ16aおよび16bは、従来
と同様に、入出力コネクタ18aおよび18bおよび励
起用LD12aおよびLD12bなどからの反射、ED
F10や光ファイバ32aおよび32b中の散乱による
寄生発振の発生、信号光の多重反射、ASEの発生を抑
制し、利得および出力強度の向上や雑音特性を改善す
る。
【0028】本実施形態のEDFを用いた光ファイバア
ンプは、上記に例に限られず、例えば、図3(b)に示
した光ファイバアンプ100’を構成することもでき
る。図3(b)において、図3(a)の光ファイバアン
プ100の構成要素と実質的に同じ機能を有する構成要
素は同じ参照符号で示し、その説明をここでは省略す
る。
ンプは、上記に例に限られず、例えば、図3(b)に示
した光ファイバアンプ100’を構成することもでき
る。図3(b)において、図3(a)の光ファイバアン
プ100の構成要素と実質的に同じ機能を有する構成要
素は同じ参照符号で示し、その説明をここでは省略す
る。
【0029】図3(b)に示した光ファイバアンプ10
0’は、第1励起用LD12aから出射される第1励起
光および第2励起用LD12bから出射される第2励起
光をいずれも前方(信号光と同じ側)からEDF10に
導入する点において図3(a)に示した光ファイバアン
プ100と異なる。第1励起用LD12aから出射され
た第1励起光と第2励起用LD12bから出射された第
2励起光とは、WDM14aで合波される。信号光は、
WDM14bによって、第1および第2励起光と合波さ
れ、EDF10に伝搬する。この信号光は、EDF10
内で増幅された後、光アイソレータ16bを介してコネ
クタ18bに接続された光ファイバ32bに出力され
る。
0’は、第1励起用LD12aから出射される第1励起
光および第2励起用LD12bから出射される第2励起
光をいずれも前方(信号光と同じ側)からEDF10に
導入する点において図3(a)に示した光ファイバアン
プ100と異なる。第1励起用LD12aから出射され
た第1励起光と第2励起用LD12bから出射された第
2励起光とは、WDM14aで合波される。信号光は、
WDM14bによって、第1および第2励起光と合波さ
れ、EDF10に伝搬する。この信号光は、EDF10
内で増幅された後、光アイソレータ16bを介してコネ
クタ18bに接続された光ファイバ32bに出力され
る。
【0030】本実施形態のEDFA100および10
0’は、EDFの励起状態吸収を利用することによっ
て、波長が1.62μmよりも長い信号光を増幅する。
また、光増幅にEDFを利用しているので、ラマン現象
を利用した光増幅よりも効率が良い。さらに、ファイバ
長を長くする必要がないので、ラマン散乱、波長分散や
偏波分散の影響も受けにくく、また、装置を小型化でき
る利点もある。
0’は、EDFの励起状態吸収を利用することによっ
て、波長が1.62μmよりも長い信号光を増幅する。
また、光増幅にEDFを利用しているので、ラマン現象
を利用した光増幅よりも効率が良い。さらに、ファイバ
長を長くする必要がないので、ラマン散乱、波長分散や
偏波分散の影響も受けにくく、また、装置を小型化でき
る利点もある。
【0031】(実施形態2)図4は、本発明による実施
形態の光ファイバアンプ200を模式的に示しいてる。
形態の光ファイバアンプ200を模式的に示しいてる。
【0032】光ファイバアンプ200は、ループ状の光
ファイバ20と、第1励起用LD12aと、第2励起用
LD21bと、WDM14と、カプラ24と、光サーキ
ュレータ16とを有している。光ファイバアンプ200
は、コネクタ28aおよび28bを介して、光ファイバ
ネットワークシステムに挿入・結合されている。ループ
状の光ファイバ20は、典型的にはその一部にEDFを
有している。第1励起用LD12aから出射される第1
励起光の波長と、第2励起用LD12bとから出射され
る第2励起光の波長とは、互いに異なり、少なくとも一
方は1.62μmよりも長い。第1励起光(例えば、波
長1.48μm帯または波長0.98μm帯)と第2励
起光(例えば、波長1.63μm帯)とは、WDM14
によって互いに合波される。
ファイバ20と、第1励起用LD12aと、第2励起用
LD21bと、WDM14と、カプラ24と、光サーキ
ュレータ16とを有している。光ファイバアンプ200
は、コネクタ28aおよび28bを介して、光ファイバ
ネットワークシステムに挿入・結合されている。ループ
状の光ファイバ20は、典型的にはその一部にEDFを
有している。第1励起用LD12aから出射される第1
励起光の波長と、第2励起用LD12bとから出射され
る第2励起光の波長とは、互いに異なり、少なくとも一
方は1.62μmよりも長い。第1励起光(例えば、波
長1.48μm帯または波長0.98μm帯)と第2励
起光(例えば、波長1.63μm帯)とは、WDM14
によって互いに合波される。
【0033】本実施形態の光ファイバアンプ200にお
いては、信号光と励起光(第1励起光と第2励起光とが
合波された)との合波は、カプラ(合波器)24で行わ
れる。ここでは、カプラ24として、波長無依存型の3
dBカプラ(分岐度50%のカプラ)を用いる。3dB
カプラ24は、第1ポート24aおよび第2ポート24
bを有する一端と、第3ポート24cおよび第4ポート
24dとを有する他端とを備えている。3dBカプラ2
4は、単体のとき、第1ポート24aからの入力を第3
および第4ポート24c、24dに半分ずつ、第2ポー
ト24bからの入力も第3および第4ポート24c、2
4dに半分ずつ出力し、また、第3ポート24cからの
入力を第1および第2ポート24a、24bに半分ず
つ、第4ポート24dからの入力も第1および第2ポー
ト24a、24bに半分ずつ出力する特性を有する。3
dBカプラ24の一端に設けられている第1ポート24
aおよび第2ポート24bには、ループ状の光ファイバ
20の両端がそれぞれ接続されており、3dBカプラ2
4とループ状の光ファイバ20とで光ファイバループミ
ラー(FLM)を構成している。
いては、信号光と励起光(第1励起光と第2励起光とが
合波された)との合波は、カプラ(合波器)24で行わ
れる。ここでは、カプラ24として、波長無依存型の3
dBカプラ(分岐度50%のカプラ)を用いる。3dB
カプラ24は、第1ポート24aおよび第2ポート24
bを有する一端と、第3ポート24cおよび第4ポート
24dとを有する他端とを備えている。3dBカプラ2
4は、単体のとき、第1ポート24aからの入力を第3
および第4ポート24c、24dに半分ずつ、第2ポー
ト24bからの入力も第3および第4ポート24c、2
4dに半分ずつ出力し、また、第3ポート24cからの
入力を第1および第2ポート24a、24bに半分ず
つ、第4ポート24dからの入力も第1および第2ポー
ト24a、24bに半分ずつ出力する特性を有する。3
dBカプラ24の一端に設けられている第1ポート24
aおよび第2ポート24bには、ループ状の光ファイバ
20の両端がそれぞれ接続されており、3dBカプラ2
4とループ状の光ファイバ20とで光ファイバループミ
ラー(FLM)を構成している。
【0034】LD12aおよびLD12bから出射さ
れ、WDM14で合波された励起光は、3dBカプラ2
4の第3ポート24cに入力される。一方、光ファイバ
32aからコネクタ28aを介して、光ファイバアンプ
200に入力される信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、光サーキュレータ26の第1端子26aに入力
され、第2端子26bから3dBカプラ24の第4ポー
ト24dに向けて出力される。
れ、WDM14で合波された励起光は、3dBカプラ2
4の第3ポート24cに入力される。一方、光ファイバ
32aからコネクタ28aを介して、光ファイバアンプ
200に入力される信号光(例えば、波長1.66μm
帯)は、光サーキュレータ26の第1端子26aに入力
され、第2端子26bから3dBカプラ24の第4ポー
ト24dに向けて出力される。
【0035】3dBカプラ24の第3ポート24cに入
力された励起光および第4ポート24dに入力された信
号光は、3dBカプラ24内で合波され、それぞれの5
0%ずつが、第1ポート24aおよび第2ポート24b
からループ状の光ファイバ20に出力される。ループ状
の光ファイバ20は、典型的には、希土類元素ドープ光
ファイバであり、実施形態1と同様に、励起状態吸収を
伴う機構で、光ファイバ20中を伝搬する信号光による
誘導放出によって信号光を増幅する。ループ状の光ファ
イバ20は、コアに希土類元素がドープされた領域を長
手方向の少なくとも一部に有すれば良い。
力された励起光および第4ポート24dに入力された信
号光は、3dBカプラ24内で合波され、それぞれの5
0%ずつが、第1ポート24aおよび第2ポート24b
からループ状の光ファイバ20に出力される。ループ状
の光ファイバ20は、典型的には、希土類元素ドープ光
ファイバであり、実施形態1と同様に、励起状態吸収を
伴う機構で、光ファイバ20中を伝搬する信号光による
誘導放出によって信号光を増幅する。ループ状の光ファ
イバ20は、コアに希土類元素がドープされた領域を長
手方向の少なくとも一部に有すれば良い。
【0036】増幅された信号光は、第1ポート24aお
よび第2ポート24bから再び3dBカプラ24に入力
され、その信号のほぼ全てが第4ポート24dから出力
される。この増幅された信号光は、サーキュレータ26
の第2端子26bに入力され、第3端子26cから出力
される。サーキュレータ26の第3端子26cから出力
された信号光は、コネクタ28bを介して接続された光
ファイバ32bに出力される。
よび第2ポート24bから再び3dBカプラ24に入力
され、その信号のほぼ全てが第4ポート24dから出力
される。この増幅された信号光は、サーキュレータ26
の第2端子26bに入力され、第3端子26cから出力
される。サーキュレータ26の第3端子26cから出力
された信号光は、コネクタ28bを介して接続された光
ファイバ32bに出力される。
【0037】本実施形態の光ファイバアンプ200は、
実施形態1の光ファイバアンプと同様の効果を有すると
ともに、さらに、下記に説明する特徴を有する。
実施形態1の光ファイバアンプと同様の効果を有すると
ともに、さらに、下記に説明する特徴を有する。
【0038】上述したように、本実施形態の光ファイバ
アンプ200は、3dBカプラ24と3dBカプラ24
の一端に接続されたループ状の光ファイバ20とで構成
されるFLMによって、信号光と励起光との合波を行っ
ているので、実施形態1の光ファイバアンプ100の2
つのWDM14aおよび14bの1つに代えて、例示し
たように、安価な3dBカプラを用いることが可能であ
る。なお、カプラとしては、特に波長無依存型のカプラ
を用いることが好ましい。また、3dBカプラに限ら
ず、種々の分岐比のカプラを用いることができ、溶融延
伸ファイバ型でも、バルクミラー型でもよい。FLMを
構成するループ状の光ファイバ20としては、光増幅の
機能を有するものを広く用いることができるが、性能の
観点から、例示した希土類元素ドープ光ファイバ、特に
EDFを用いることが好ましい。
アンプ200は、3dBカプラ24と3dBカプラ24
の一端に接続されたループ状の光ファイバ20とで構成
されるFLMによって、信号光と励起光との合波を行っ
ているので、実施形態1の光ファイバアンプ100の2
つのWDM14aおよび14bの1つに代えて、例示し
たように、安価な3dBカプラを用いることが可能であ
る。なお、カプラとしては、特に波長無依存型のカプラ
を用いることが好ましい。また、3dBカプラに限ら
ず、種々の分岐比のカプラを用いることができ、溶融延
伸ファイバ型でも、バルクミラー型でもよい。FLMを
構成するループ状の光ファイバ20としては、光増幅の
機能を有するものを広く用いることができるが、性能の
観点から、例示した希土類元素ドープ光ファイバ、特に
EDFを用いることが好ましい。
【0039】光ファイバアンプ100の光サーキュレー
タ14は、図5に示した従来の光ファイバアンプ300
における2つのアイソレータ36aおよび36bと同様
に、コネクタ28aおよび28bやLD12aおよび1
2bなどからの反射、EDF20や光ファイバ32aお
よび32b中の散乱による寄生発振の発生、信号光の多
重反射、ASEの発生を抑制し、利得および出力強度の
向上や雑音特性を改善する。さらに、従来の構成よりも
部品点数を減少することができるので、光ファイバの接
合部の数を減らすことが可能となり、接合部において発
生する性能の低下を抑制できる利点がある。勿論、光サ
ーキュレータ16として、4端子以上の光サーキュレー
タを用いても良い。
タ14は、図5に示した従来の光ファイバアンプ300
における2つのアイソレータ36aおよび36bと同様
に、コネクタ28aおよび28bやLD12aおよび1
2bなどからの反射、EDF20や光ファイバ32aお
よび32b中の散乱による寄生発振の発生、信号光の多
重反射、ASEの発生を抑制し、利得および出力強度の
向上や雑音特性を改善する。さらに、従来の構成よりも
部品点数を減少することができるので、光ファイバの接
合部の数を減らすことが可能となり、接合部において発
生する性能の低下を抑制できる利点がある。勿論、光サ
ーキュレータ16として、4端子以上の光サーキュレー
タを用いても良い。
【0040】なお、ループ状に変形された光ファイバを
用いると、その中を伝搬する光の偏波方向がずれる(変
化する)ことがある。必要に応じて、この偏波方向のず
れを補償するために、偏波制御素子を設けてもよい。偏
波制御素子としては、位相差板(1/4波長板や1/2
波長板、およびこれらの組み合わせ等)や光ファイバを
マンドレルに巻きつけたパドルなど、公知の偏波制御素
子を用いることができる。この偏波制御素子は、ループ
中に設けることが好ましい。
用いると、その中を伝搬する光の偏波方向がずれる(変
化する)ことがある。必要に応じて、この偏波方向のず
れを補償するために、偏波制御素子を設けてもよい。偏
波制御素子としては、位相差板(1/4波長板や1/2
波長板、およびこれらの組み合わせ等)や光ファイバを
マンドレルに巻きつけたパドルなど、公知の偏波制御素
子を用いることができる。この偏波制御素子は、ループ
中に設けることが好ましい。
【0041】
【発明の効果】本発明によると、励起状態吸収を利用す
ることによって、長波長の光を効率良く増幅することが
可能な光ファイバアンプが提供される。例えば、光増幅
用ファイバとして、希土類元素がドープされた光ファイ
バ(特に、Erドープ光ファイバ)を用いることによっ
て、波長が1.62μmよりも長い光を効率よく増幅す
ることができる。
ることによって、長波長の光を効率良く増幅することが
可能な光ファイバアンプが提供される。例えば、光増幅
用ファイバとして、希土類元素がドープされた光ファイ
バ(特に、Erドープ光ファイバ)を用いることによっ
て、波長が1.62μmよりも長い光を効率よく増幅す
ることができる。
【図1】従来の光ファイバアンプにおける光増幅機構
(a)と、本発明の光ファイバアンプにおける光増幅機
構(b)の原理を説明するためのエネルギーバンド図で
ある。
(a)と、本発明の光ファイバアンプにおける光増幅機
構(b)の原理を説明するためのエネルギーバンド図で
ある。
【図2】Erドープ光ファイバの誘導放出断面積σeお
よび励起状態吸収断面積σaES Aの波長依存性を模式的
に示すグラフである。
よび励起状態吸収断面積σaES Aの波長依存性を模式的
に示すグラフである。
【図3】(a)および(b)は、本発明による実施形態
1の光ファイバアンプ100および100’をそれぞれ
示す模式図である。
1の光ファイバアンプ100および100’をそれぞれ
示す模式図である。
【図4】本発明による実施形態2の光ファイバアンプ2
00を示す模式図である。
00を示す模式図である。
【図5】従来の光ファイバアンプ300を示す模式図で
ある。
ある。
10、30 EDF 12a、12b、22 LD 20 ループ状の光ファイバ 16a、16b、36a、36b アイソレータ 14、14a、14b、34 波長合波機(WDM) 18a、18b、28a、28b、38a、38b コ
ネクタ 24 カプラ 24a、24b、24c、24d ポート 26 光サーキュレータ 26a、26b、26c 端子 32a、32b 光ファイバ 100、100’、200、300 光ファイバアンプ
ネクタ 24 カプラ 24a、24b、24c、24d ポート 26 光サーキュレータ 26a、26b、26c 端子 32a、32b 光ファイバ 100、100’、200、300 光ファイバアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 一雄 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 5F072 AB09 AK06 JJ02 JJ04 JJ09 KK30 PP07 RR01 YY17
Claims (4)
- 【請求項1】 第1波長の第1励起光を出力する第1励
起光源と、 前記第1波長と異なる第2波長の第2励起光を出力する
第2励起光源と、 前記第1および第2励起光と、前記第1および第2波長
のいずれよりも長い第3波長の信号光とを合波する合波
器と、 前記合波器によって合波された前記第1および第2励起
光と前記信号光とが導かれる光増幅用ファイバと、 を有し、 前記光増幅用ファイバは、前記第1励起光を吸収し基底
状態から第1励起状態に励起され、前記第2励起光を吸
収し前記第1励起状態から第2励起状態に励起され、前
記信号光による誘導放出によって前記信号光を増幅する
光ファイバアンプ。 - 【請求項2】 前記第1波長は1.48μmまたは0.
98μmであり、前記第2波長は1.62μmより長
い、請求項1に記載の光ファイバアンプ。 - 【請求項3】 前記合波器は、ファイバループミラー型
合波器である請求項1または2に記載の光ファイバアン
プ。 - 【請求項4】 前記光増幅用ファイバは、コアおよびク
ラッドを有し、前記コアに希土類元素がドープされた光
ファイバである請求項1から3のいずれかに記載の光フ
ァイバアンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37453399A JP2001189510A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 光ファイバアンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37453399A JP2001189510A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 光ファイバアンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001189510A true JP2001189510A (ja) | 2001-07-10 |
Family
ID=18504010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37453399A Pending JP2001189510A (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 光ファイバアンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001189510A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6529317B2 (en) * | 2000-06-08 | 2003-03-04 | Electronics And Telecommunications Research Institute | L-band erbium-doped fiber amplifier pumped by 1530 nm-band pump |
KR20030032839A (ko) * | 2001-10-19 | 2003-04-26 | 가부시끼가이샤 도시바 | 광 다중화/역다중화기와 광 파이버 레이저 장치 및 영상표시 장치 |
US7038845B2 (en) | 2002-06-27 | 2006-05-02 | Nec Corporation | Optical amplifier and optical fiber laser |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37453399A patent/JP2001189510A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6529317B2 (en) * | 2000-06-08 | 2003-03-04 | Electronics And Telecommunications Research Institute | L-band erbium-doped fiber amplifier pumped by 1530 nm-band pump |
KR20030032839A (ko) * | 2001-10-19 | 2003-04-26 | 가부시끼가이샤 도시바 | 광 다중화/역다중화기와 광 파이버 레이저 장치 및 영상표시 장치 |
US7038845B2 (en) | 2002-06-27 | 2006-05-02 | Nec Corporation | Optical amplifier and optical fiber laser |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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