JP2001186788A - ブラシレスモータの駆動回路 - Google Patents
ブラシレスモータの駆動回路Info
- Publication number
- JP2001186788A JP2001186788A JP36531199A JP36531199A JP2001186788A JP 2001186788 A JP2001186788 A JP 2001186788A JP 36531199 A JP36531199 A JP 36531199A JP 36531199 A JP36531199 A JP 36531199A JP 2001186788 A JP2001186788 A JP 2001186788A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phase
- drive circuit
- motor
- brushless motor
- torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims abstract description 42
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 230000002457 bidirectional effect Effects 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 description 5
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000005405 multipole Effects 0.000 description 2
- 238000003786 synthesis reaction Methods 0.000 description 2
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 1
- 230000010349 pulsation Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 動作状態に応じて効率よく十分なサーボ脱出
トルクを確保することのできるブラシレスモータの駆動
回路を提供すること。 【解決手段】 相互に環状に接続された三相の巻線3
u,3v,3wの各相に通電し、通電による磁界によっ
て駆動するブラシレスモータ3の駆動回路1であって、
前記三相の巻線3u,3v,3wの各相にそれぞれ電力
を供給するための電力供給手段9,10,11と、前記
電力を構成する異なるパルス幅の複数のパルス信号を切
り換えて、前記三相の巻線3u,3v,3wの内のいず
れか二相の巻線に供給するように前記電力供給手段9,
10,11を制御する制御手段2とを設ける。
トルクを確保することのできるブラシレスモータの駆動
回路を提供すること。 【解決手段】 相互に環状に接続された三相の巻線3
u,3v,3wの各相に通電し、通電による磁界によっ
て駆動するブラシレスモータ3の駆動回路1であって、
前記三相の巻線3u,3v,3wの各相にそれぞれ電力
を供給するための電力供給手段9,10,11と、前記
電力を構成する異なるパルス幅の複数のパルス信号を切
り換えて、前記三相の巻線3u,3v,3wの内のいず
れか二相の巻線に供給するように前記電力供給手段9,
10,11を制御する制御手段2とを設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互に環状に接続
された三相の巻線の各相に通電し、通電による磁界によ
って駆動するブラシレスモータの駆動回路の改良に関す
るものである。
された三相の巻線の各相に通電し、通電による磁界によ
って駆動するブラシレスモータの駆動回路の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータや情報端末の普及に
伴って例えばディスク状情報記録媒体(以下単に「ディ
スク」という)にデータを記録及び/又は再生するため
のディスク装置が次々と開発されている。このディスク
装置には、ディスク状情報記録媒体との間でデータ交換
を行う際にディスクを回転させるためのブラシレスモー
タが用いられている。このブラシレスモータは、この他
にも、VTRのシリンダ、カセットデッキのキャプスタ
ン、フレキシブルディスクドライブ又はCD(Comp
act Disc:商標名)プレーヤ等においても用い
られている。ブラシレスモータは、直流モータからブラ
シと整流子を取り除き、電子的な整流機構を備えたモー
タである。従って、ブラシレスモータは、機械的なノイ
ズのみならす、電気的なノイズも発生せず、原理的にノ
イズが発生しないという特徴がある。また、ブラシレス
モータは、超低速或いは超高速、多極、長寿命のモータ
が容易に作れる点も特徴である。
伴って例えばディスク状情報記録媒体(以下単に「ディ
スク」という)にデータを記録及び/又は再生するため
のディスク装置が次々と開発されている。このディスク
装置には、ディスク状情報記録媒体との間でデータ交換
を行う際にディスクを回転させるためのブラシレスモー
タが用いられている。このブラシレスモータは、この他
にも、VTRのシリンダ、カセットデッキのキャプスタ
ン、フレキシブルディスクドライブ又はCD(Comp
act Disc:商標名)プレーヤ等においても用い
られている。ブラシレスモータは、直流モータからブラ
シと整流子を取り除き、電子的な整流機構を備えたモー
タである。従って、ブラシレスモータは、機械的なノイ
ズのみならす、電気的なノイズも発生せず、原理的にノ
イズが発生しないという特徴がある。また、ブラシレス
モータは、超低速或いは超高速、多極、長寿命のモータ
が容易に作れる点も特徴である。
【0003】ブラシレスモータの概要構造は、例えば中
心に回転可能なマグネットロータ及び、この周囲を包囲
するように駆動コイルが設けられており、これらを駆動
回路によって回転制御している。駆動回路は、ブラシレ
スモータに整流子がないため、これに代わる電子整流回
路としての役割がある。駆動回路は、ホール素子等の磁
気センサを用いてマグネットロータがどの位置にあるか
を検出し、この信号をもとに磁界を発生させる。
心に回転可能なマグネットロータ及び、この周囲を包囲
するように駆動コイルが設けられており、これらを駆動
回路によって回転制御している。駆動回路は、ブラシレ
スモータに整流子がないため、これに代わる電子整流回
路としての役割がある。駆動回路は、ホール素子等の磁
気センサを用いてマグネットロータがどの位置にあるか
を検出し、この信号をもとに磁界を発生させる。
【0004】また、ブラシレスモータには、制限された
電源電圧及び電流容量の下で、駆動回路の制御によって
例えば上述のディスクを高速で低負荷で回転させる動作
モードや、ディスクを低速で高負荷で回転させる動作モ
ードがある。
電源電圧及び電流容量の下で、駆動回路の制御によって
例えば上述のディスクを高速で低負荷で回転させる動作
モードや、ディスクを低速で高負荷で回転させる動作モ
ードがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブラシレス
モータは、上述の高速低負荷時又は低速高負荷時に十分
なサーボ脱出トルクを確保しようとすると、もう一方の
動作モードで必要なサーボ脱出トルクを満足できないと
いう欠点があった。
モータは、上述の高速低負荷時又は低速高負荷時に十分
なサーボ脱出トルクを確保しようとすると、もう一方の
動作モードで必要なサーボ脱出トルクを満足できないと
いう欠点があった。
【0006】そこで本発明は上記課題を解消し、動作状
態に応じて効率よく十分なサーボ脱出トルクを確保する
ことのできるブラシレスモータの駆動回路を提供するこ
とを目的としている。
態に応じて効率よく十分なサーボ脱出トルクを確保する
ことのできるブラシレスモータの駆動回路を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、相互に環状に接続された三相の巻線の
各相に通電し、通電による磁界によって駆動するブラシ
レスモータの駆動回路であって、前記三相の巻線の各相
にそれぞれ電力を供給するための電力供給手段と、前記
電力を構成する異なるパルス幅の複数のパルス信号を切
り換えて、前記三相の巻線の内のいずれか二相の巻線に
供給するように前記電力供給手段を制御する制御手段と
を有することを特徴とするブラシレスモータの駆動回路
により、達成される。
発明にあっては、相互に環状に接続された三相の巻線の
各相に通電し、通電による磁界によって駆動するブラシ
レスモータの駆動回路であって、前記三相の巻線の各相
にそれぞれ電力を供給するための電力供給手段と、前記
電力を構成する異なるパルス幅の複数のパルス信号を切
り換えて、前記三相の巻線の内のいずれか二相の巻線に
供給するように前記電力供給手段を制御する制御手段と
を有することを特徴とするブラシレスモータの駆動回路
により、達成される。
【0008】請求項1の構成によれば、制御手段は、三
相の巻線の各相にそれぞれ電力を供給する電力供給手段
を制御している。制御手段は、三相の巻線の内のいずれ
か二相の巻線に異なる複数のパルス幅のパルス信号をそ
れぞれ切り換えてブラシレスモータに供給するように電
力供給手段を制御する。駆動回路は、異なるパルス幅の
複数のパルス信号を切り換えて、三相の巻線の内のいず
れか二相の巻線に供給する。すなわち、駆動回路は、例
えば長いパルス幅のパルス信号を三相の巻線の内のいず
れか二相の巻線に供給すれば二相の巻線によって駆動さ
れるのでトルクを向上させることができる。また、駆動
回路は、短いパルス幅のパルス信号を三相の巻線の内の
いずれか二相の巻線に供給すれば回転数を上げることが
できる。従って、駆動回路は、必要に応じて切り換えて
駆動することで、効率よく電力を消費させながらブラシ
レスモータが十分な出力を確保するように駆動させるこ
とができる。
相の巻線の各相にそれぞれ電力を供給する電力供給手段
を制御している。制御手段は、三相の巻線の内のいずれ
か二相の巻線に異なる複数のパルス幅のパルス信号をそ
れぞれ切り換えてブラシレスモータに供給するように電
力供給手段を制御する。駆動回路は、異なるパルス幅の
複数のパルス信号を切り換えて、三相の巻線の内のいず
れか二相の巻線に供給する。すなわち、駆動回路は、例
えば長いパルス幅のパルス信号を三相の巻線の内のいず
れか二相の巻線に供給すれば二相の巻線によって駆動さ
れるのでトルクを向上させることができる。また、駆動
回路は、短いパルス幅のパルス信号を三相の巻線の内の
いずれか二相の巻線に供給すれば回転数を上げることが
できる。従って、駆動回路は、必要に応じて切り換えて
駆動することで、効率よく電力を消費させながらブラシ
レスモータが十分な出力を確保するように駆動させるこ
とができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ120゜の
パルス信号及び、電気角がほぼ180゜のパルス信号の
組み合わせであることを特徴とする。
て、前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ120゜の
パルス信号及び、電気角がほぼ180゜のパルス信号の
組み合わせであることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ120゜の
パルス信号及び、電気角がほぼ120゜より大きくほぼ
180゜より小さいパルス信号の組み合わせであること
を特徴とする。
て、前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ120゜の
パルス信号及び、電気角がほぼ120゜より大きくほぼ
180゜より小さいパルス信号の組み合わせであること
を特徴とする。
【0011】上記目的は、請求項4の発明にあっては、
相互に環状に接続された三相の巻線の各相に通電し、通
電による磁界によって駆動するブラシレスモータの駆動
回路であって、前記三相の巻線の各相にそれぞれ電力を
供給するための電力供給手段と、前記電力を構成する電
気角がほぼ120゜の第1パルス信号が前記三相の巻線
の内のいずれか二相の巻線に供給される第1モード及
び、電気角がほぼ180゜の第2パルス信号が前記三相
の巻線の内の一相の巻線に供給される第2モードとを切
り換えるように前記電力供給手段を制御する制御手段と
を有することを特徴とするブラシレスモータの駆動回路
により、達成される。
相互に環状に接続された三相の巻線の各相に通電し、通
電による磁界によって駆動するブラシレスモータの駆動
回路であって、前記三相の巻線の各相にそれぞれ電力を
供給するための電力供給手段と、前記電力を構成する電
気角がほぼ120゜の第1パルス信号が前記三相の巻線
の内のいずれか二相の巻線に供給される第1モード及
び、電気角がほぼ180゜の第2パルス信号が前記三相
の巻線の内の一相の巻線に供給される第2モードとを切
り換えるように前記電力供給手段を制御する制御手段と
を有することを特徴とするブラシレスモータの駆動回路
により、達成される。
【0012】請求項4の構成によれば、制御手段は、三
相の巻線の内のいずれか二相の巻線に電気角がほぼ12
0゜の第1パルス幅のパルス信号を電力供給手段が供給
するように制御する。ブラシレスモータが二相の巻線に
よってロータが駆動されるので、駆動回路はブラシレス
モータのトルクを向上させることができる。また、制御
手段は、必要に応じて三相の巻線の内のいずれか一相の
巻線に電気角がほぼ180゜の第2のパルス幅のパルス
信号を電力供給手段が供給するように制御する。駆動回
路は、パルス幅の短いパルス信号を三相の巻線の内のい
ずれか一相の巻線に供給すれば回転数を上げることがで
きる。従って、駆動回路は、ブラシレスモータの特性に
応じて切り換えて駆動することで、効率よく電力を消費
させながらブラシレスモータが十分な出力を確保するよ
うに駆動させることができる。
相の巻線の内のいずれか二相の巻線に電気角がほぼ12
0゜の第1パルス幅のパルス信号を電力供給手段が供給
するように制御する。ブラシレスモータが二相の巻線に
よってロータが駆動されるので、駆動回路はブラシレス
モータのトルクを向上させることができる。また、制御
手段は、必要に応じて三相の巻線の内のいずれか一相の
巻線に電気角がほぼ180゜の第2のパルス幅のパルス
信号を電力供給手段が供給するように制御する。駆動回
路は、パルス幅の短いパルス信号を三相の巻線の内のい
ずれか一相の巻線に供給すれば回転数を上げることがで
きる。従って、駆動回路は、ブラシレスモータの特性に
応じて切り換えて駆動することで、効率よく電力を消費
させながらブラシレスモータが十分な出力を確保するよ
うに駆動させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。「両方向」とは、ブラシレスモータの三相の巻線の
内のいずれか二相の巻線に通電することをいい、「片方
向」とは、ブラシレスモータの三相の巻線の内のいずれ
か一相の巻線に通電することをいう。以下の説明では、
「ブラシレスモータ」を単に「モータ」という。また、
この説明中において「サーボ脱出トルク」とは、速度サ
ーボをかけている時に、目標回転数を保つことができな
くなる最小の負荷トルクをいう。
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。「両方向」とは、ブラシレスモータの三相の巻線の
内のいずれか二相の巻線に通電することをいい、「片方
向」とは、ブラシレスモータの三相の巻線の内のいずれ
か一相の巻線に通電することをいう。以下の説明では、
「ブラシレスモータ」を単に「モータ」という。また、
この説明中において「サーボ脱出トルク」とは、速度サ
ーボをかけている時に、目標回転数を保つことができな
くなる最小の負荷トルクをいう。
【0014】図1は、ブラシレスモータ3及び本発明の
第1実施形態としての駆動回路1の構成例を示すブロッ
ク図である。モータ3は、例えばVTR(Video
Tape Recorder)のシリンダ用、カセット
デッキのキャプスタン用、フレキシブルディスクドライ
ブ用又はCD(Compact Disc:商標名)プ
レーヤ用に用いられるものである。モータは、直流モー
タからブラシと整流子を取り除き、電子的な整流機構を
備えたモータである。従って、モータ3は、機械的なノ
イズのみならす、電気的なノイズも発生せず、原理的に
ノイズが発生しないという特徴がある。また、モータ3
は、超低速或いは超高速、多極、長寿命のモータが容易
に作れる点も特徴である。
第1実施形態としての駆動回路1の構成例を示すブロッ
ク図である。モータ3は、例えばVTR(Video
Tape Recorder)のシリンダ用、カセット
デッキのキャプスタン用、フレキシブルディスクドライ
ブ用又はCD(Compact Disc:商標名)プ
レーヤ用に用いられるものである。モータは、直流モー
タからブラシと整流子を取り除き、電子的な整流機構を
備えたモータである。従って、モータ3は、機械的なノ
イズのみならす、電気的なノイズも発生せず、原理的に
ノイズが発生しないという特徴がある。また、モータ3
は、超低速或いは超高速、多極、長寿命のモータが容易
に作れる点も特徴である。
【0015】モータ3は、相互に環状に接続された(以
下「Y結線」という)三相の巻線(コイル)の各相に通
電し、通電による磁界によって駆動するものである。す
なわち、モータ3は、例えば三相のコイルが相互に環状
に接続されたステータ及び、このステータを包囲するよ
うに設けられた永久磁石でなるロータを有する。尚、ロ
ータ及びステータの構成は、逆の構成でも良いことはい
うまでもない。
下「Y結線」という)三相の巻線(コイル)の各相に通
電し、通電による磁界によって駆動するものである。す
なわち、モータ3は、例えば三相のコイルが相互に環状
に接続されたステータ及び、このステータを包囲するよ
うに設けられた永久磁石でなるロータを有する。尚、ロ
ータ及びステータの構成は、逆の構成でも良いことはい
うまでもない。
【0016】駆動回路1は、制御回路2(制御手段)及
び電力供給部4(電力供給手段)を有する。制御回路2
は、モータ位置検出素子23、初段アンプ25、ゲイン
切換部31、波形合成部27、電流制御用信号発生部2
1、比較器13及び差動回路31を有する。モータ位置
検出素子23は、モータ3のコイル3u,3v,3wに
それぞれ流す電流を切換えるため、モータ3のステータ
とロータの相対的位相を検出する。初段アンプ25は、
モータ位置検出素子23から得られた三相の信号を増幅
する。波形合成部27は、さらにそれらの増幅された三
相の信号を組み合せることにより、モータ3のコイル3
u,3v,3wにそれぞれ通電する基本になる三相の波
形を合成している。以下、この三相の合成波形を「三相
合成波形」という。
び電力供給部4(電力供給手段)を有する。制御回路2
は、モータ位置検出素子23、初段アンプ25、ゲイン
切換部31、波形合成部27、電流制御用信号発生部2
1、比較器13及び差動回路31を有する。モータ位置
検出素子23は、モータ3のコイル3u,3v,3wに
それぞれ流す電流を切換えるため、モータ3のステータ
とロータの相対的位相を検出する。初段アンプ25は、
モータ位置検出素子23から得られた三相の信号を増幅
する。波形合成部27は、さらにそれらの増幅された三
相の信号を組み合せることにより、モータ3のコイル3
u,3v,3wにそれぞれ通電する基本になる三相の波
形を合成している。以下、この三相の合成波形を「三相
合成波形」という。
【0017】比較器13は、トルク指令14(トルク指
令値)とモータに流れている電流値との差を演算し、電
流制御信号発生部21に出力する。また、電流制御信号
発生部21は、この比較器13の出力及び、差動回路3
1からの入力によって所定の演算を行って電流制御信号
21aを生成し、差動回路31に出力する。差動回路3
1は、この電流制御信号21aを総電流とし、前記三相
合成波形からそれぞれの相の上側出力トランジスタ33
用のベース電流33aと下側出力トランジスタ34用の
ベース電流34aを生成している。尚、図1ではU相出
力段9についてのみ図示しているが、V相出力段10及
びW相出力段11についてもそれぞれ同様である。
令値)とモータに流れている電流値との差を演算し、電
流制御信号発生部21に出力する。また、電流制御信号
発生部21は、この比較器13の出力及び、差動回路3
1からの入力によって所定の演算を行って電流制御信号
21aを生成し、差動回路31に出力する。差動回路3
1は、この電流制御信号21aを総電流とし、前記三相
合成波形からそれぞれの相の上側出力トランジスタ33
用のベース電流33aと下側出力トランジスタ34用の
ベース電流34aを生成している。尚、図1ではU相出
力段9についてのみ図示しているが、V相出力段10及
びW相出力段11についてもそれぞれ同様である。
【0018】電力供給部4は、所定の電力を有する駆動
電源によって電源供給を受けている。電力供給部4は、
これらのベース電流33a,34aがそれぞれU相出力
段9の上側出力トランジスタ33及び下側出力トランジ
スタ34に供給されることで、モータ3を駆動してい
る。尚、以上の駆動回路1の構成によるモータの駆動方
式は、これまで使われている一般的なモータ駆動方式と
同じである。
電源によって電源供給を受けている。電力供給部4は、
これらのベース電流33a,34aがそれぞれU相出力
段9の上側出力トランジスタ33及び下側出力トランジ
スタ34に供給されることで、モータ3を駆動してい
る。尚、以上の駆動回路1の構成によるモータの駆動方
式は、これまで使われている一般的なモータ駆動方式と
同じである。
【0019】本発明において特徴的なことは、駆動回路
3が、異なるパルス幅の複数のパルス信号を切り換え
て、モータ3の三相のコイル3u,3v,3wの内のい
ずれか二相のコイルに供給していることである。これら
複数のパルス信号は、後述するように、好ましくはその
パルス幅が例えば電気角がほぼ120゜のパルス信号及
び、電気角がほぼ180゜のパルス信号の組み合わせで
ある(以下それぞれ、「三相両方向120゜通電」及び
「三相両方向180゜通電」という)。また、これら複
数のパルス信号は、後述するように、好ましくはそのパ
ルス幅が例えば電気角がほぼ120゜のパルス信号及
び、電気角がほぼ120゜より大きくほぼ180゜より
小さいパルス信号の組み合わせであってもよい。
3が、異なるパルス幅の複数のパルス信号を切り換え
て、モータ3の三相のコイル3u,3v,3wの内のい
ずれか二相のコイルに供給していることである。これら
複数のパルス信号は、後述するように、好ましくはその
パルス幅が例えば電気角がほぼ120゜のパルス信号及
び、電気角がほぼ180゜のパルス信号の組み合わせで
ある(以下それぞれ、「三相両方向120゜通電」及び
「三相両方向180゜通電」という)。また、これら複
数のパルス信号は、後述するように、好ましくはそのパ
ルス幅が例えば電気角がほぼ120゜のパルス信号及
び、電気角がほぼ120゜より大きくほぼ180゜より
小さいパルス信号の組み合わせであってもよい。
【0020】この複数のパルス信号の切換は、例えば駆
動回路1において通電幅(パルス幅)の切換えを初段ア
ンプ25のゲインを変化させることにより行っている。
初段アンプ25には、ゲイン切換部31が接続されてお
り、ゲイン切換部31に通電幅切換信号21が入力され
ことによって生成される信号が入力されている。この通
電幅切換信号21は、例えばモータ3が搭載された電子
機器において通電幅を切り換える必要が生じた場合に生
成される。具体的な駆動方法については各ブロックが出
力する波形を参照しながらとともに以下に説明する。
動回路1において通電幅(パルス幅)の切換えを初段ア
ンプ25のゲインを変化させることにより行っている。
初段アンプ25には、ゲイン切換部31が接続されてお
り、ゲイン切換部31に通電幅切換信号21が入力され
ことによって生成される信号が入力されている。この通
電幅切換信号21は、例えばモータ3が搭載された電子
機器において通電幅を切り換える必要が生じた場合に生
成される。具体的な駆動方法については各ブロックが出
力する波形を参照しながらとともに以下に説明する。
【0021】図2(A)は、図1の駆動回路1によって
モータ3を駆動した場合の初段アンプ25が出力する信
号波形の一例を示しており、図2(B)は、図1の駆動
回路1によってモータ3を駆動した場合の波形合成部2
7が出力する信号波形の一例を示しており、図2(C)
は、図1の駆動回路1によってモータ3を駆動した場合
の差動回路31が出力する信号波形の一例を示してい
る。
モータ3を駆動した場合の初段アンプ25が出力する信
号波形の一例を示しており、図2(B)は、図1の駆動
回路1によってモータ3を駆動した場合の波形合成部2
7が出力する信号波形の一例を示しており、図2(C)
は、図1の駆動回路1によってモータ3を駆動した場合
の差動回路31が出力する信号波形の一例を示してい
る。
【0022】図2(A)において、「U相」とは初段ア
ンプ25の出力信号25aを示しており、「V相」とは
初段アンプ25の出力信号25bを示しており、「W
相」とは初段アンプ25の出力信号25cを示してい
る。図2(B)において、「U相」とは波形合成部27
の出力信号27aを示しており、「V相」とは波形合成
部27の出力信号27bを示しており、「W相」とは波
形合成部27の出力信号27cを示している。図2
(C)において、「U相」とは差動回路31の出力とし
ての駆動信号33aを示しており、「V相」とは差動回
路31の出力としての駆動信号33bを示しており、
「W相」とは差動回路31の出力としての駆動信号33
cを示している。従って、モータ3は、駆動信号33a
等が各相のコイル3u,3v,3wにそれぞれ供給され
ることでロータが回転駆動する。
ンプ25の出力信号25aを示しており、「V相」とは
初段アンプ25の出力信号25bを示しており、「W
相」とは初段アンプ25の出力信号25cを示してい
る。図2(B)において、「U相」とは波形合成部27
の出力信号27aを示しており、「V相」とは波形合成
部27の出力信号27bを示しており、「W相」とは波
形合成部27の出力信号27cを示している。図2
(C)において、「U相」とは差動回路31の出力とし
ての駆動信号33aを示しており、「V相」とは差動回
路31の出力としての駆動信号33bを示しており、
「W相」とは差動回路31の出力としての駆動信号33
cを示している。従って、モータ3は、駆動信号33a
等が各相のコイル3u,3v,3wにそれぞれ供給され
ることでロータが回転駆動する。
【0023】図2(A)は、上述のように初段アンプ2
5の出力であり、初段アンプ25のゲインを小さくする
ことにより滑らかな正弦波に近い波形になっている。図
2(B)は、これらの波形を合成しコイル3u,3v,
3wに通電するために合成した波形になっており、電気
角がほぼ180゜の通電幅を有している。図2(C)
は、駆動回路2がモータ3の各相の巻線3u,3v,3
wに対して電気角がほぼ180゜である駆動信号33
a、33b、33cが供給されることを示している。次
に、図2(C)は、上述のように実際にモータ3を駆動
する電圧の波形であるが、図1の駆動回路1は例えば電
流駆動であるため、通常行われる方法として上側出力ト
ランジスタ33と下側出力トランジスタ34の飽和度に
差を付けており、上側出力トランジスタ33の飽和度を
高めた場合の出力電圧波形を示した。
5の出力であり、初段アンプ25のゲインを小さくする
ことにより滑らかな正弦波に近い波形になっている。図
2(B)は、これらの波形を合成しコイル3u,3v,
3wに通電するために合成した波形になっており、電気
角がほぼ180゜の通電幅を有している。図2(C)
は、駆動回路2がモータ3の各相の巻線3u,3v,3
wに対して電気角がほぼ180゜である駆動信号33
a、33b、33cが供給されることを示している。次
に、図2(C)は、上述のように実際にモータ3を駆動
する電圧の波形であるが、図1の駆動回路1は例えば電
流駆動であるため、通常行われる方法として上側出力ト
ランジスタ33と下側出力トランジスタ34の飽和度に
差を付けており、上側出力トランジスタ33の飽和度を
高めた場合の出力電圧波形を示した。
【0024】図4(A)は、図1の駆動回路1によって
モータ3を駆動した場合の初段アンプ25が出力する信
号波形の一例を示しており、図4(B)は、図1の駆動
回路1によってモータ3を駆動した場合の波形合成部2
7が出力する信号波形の一例を示しており、図4(C)
は、図1の駆動回路1によってモータ3を駆動した場合
の差動回路31が出力する信号波形の一例を示してい
る。図4(A)、図4(B)及び図4(C)における
「U相」、「V相」、「W相」は、それぞれ図3
(A)、図3(B)及び図3(C)におけるそれらと同
様の意味を示しているので、説明を省略する。
モータ3を駆動した場合の初段アンプ25が出力する信
号波形の一例を示しており、図4(B)は、図1の駆動
回路1によってモータ3を駆動した場合の波形合成部2
7が出力する信号波形の一例を示しており、図4(C)
は、図1の駆動回路1によってモータ3を駆動した場合
の差動回路31が出力する信号波形の一例を示してい
る。図4(A)、図4(B)及び図4(C)における
「U相」、「V相」、「W相」は、それぞれ図3
(A)、図3(B)及び図3(C)におけるそれらと同
様の意味を示しているので、説明を省略する。
【0025】図4(A)は、上述のように初段アンプ2
5の出力であり、初段アンプ25のゲインを大きくする
ことによりコンパレータ出力に近い波形になっている。
図4(B)は、これらの波形を合成しコイル3u,3
v,3wに通電するために合成した波形になっており、
電気角がほぼ120゜の通電幅を有している。図4
(C)は、駆動回路2がモータ3の各相の巻線3u,3
v,3wに対して電気角がほぼ180゜である駆動信号
33a、33b、33cが供給されることを示してい
る。次に、図4(C)は、上述のように実際にモータ3
を駆動する電圧の波形であるが、図1の駆動回路1は例
えば電流駆動であるため、通常行われる方法として上側
出力トランジスタ33と下側出力トランジスタ34の飽
和度に差を付けており、上側出力トランジスタ33の飽
和度を高めた場合の出力電圧波形を示した。
5の出力であり、初段アンプ25のゲインを大きくする
ことによりコンパレータ出力に近い波形になっている。
図4(B)は、これらの波形を合成しコイル3u,3
v,3wに通電するために合成した波形になっており、
電気角がほぼ120゜の通電幅を有している。図4
(C)は、駆動回路2がモータ3の各相の巻線3u,3
v,3wに対して電気角がほぼ180゜である駆動信号
33a、33b、33cが供給されることを示してい
る。次に、図4(C)は、上述のように実際にモータ3
を駆動する電圧の波形であるが、図1の駆動回路1は例
えば電流駆動であるため、通常行われる方法として上側
出力トランジスタ33と下側出力トランジスタ34の飽
和度に差を付けており、上側出力トランジスタ33の飽
和度を高めた場合の出力電圧波形を示した。
【0026】ここで、図4(B)の波形で中間電位の平
坦な波形が図4(C)の出力電圧波形で傾斜を持ってい
るのは、図4(B)の波形で中間電位の点が高インピー
ダンスになり、その結果モータの逆起電圧波形が見える
ようになったためである。尚図4(B)の波形で中間電
位の点が各出力段9、10、11で高インピーダンスに
なるのは、図1の駆動回路1の差動回路31で、各出力
段9、10、11の各上側トランジスタ33や下側トラ
ンジスタ34に貫通電流が流れないように、通常出力波
形の中間電位で上側出力トランジスタ33も下側出力ト
ランジスタ34も反応しないように不感帯を設けている
ためである。
坦な波形が図4(C)の出力電圧波形で傾斜を持ってい
るのは、図4(B)の波形で中間電位の点が高インピー
ダンスになり、その結果モータの逆起電圧波形が見える
ようになったためである。尚図4(B)の波形で中間電
位の点が各出力段9、10、11で高インピーダンスに
なるのは、図1の駆動回路1の差動回路31で、各出力
段9、10、11の各上側トランジスタ33や下側トラ
ンジスタ34に貫通電流が流れないように、通常出力波
形の中間電位で上側出力トランジスタ33も下側出力ト
ランジスタ34も反応しないように不感帯を設けている
ためである。
【0027】以上のような動作により、高速回転負荷時
には初段アンプ25のゲインを下げて図2(C)のよう
なほぼ180゜通電にし、低速回転高負荷時には初段ア
ンプ25のゲインを上げて図3(C)のようなほぼ12
0゜通電にすることで、図5のようにそれぞれの回転域
でサーボ脱出トルクを大きくすることができる。また、
初段アンプ25を調整することで、ほぼ120゜〜ほぼ
180゜の間の適当な通電幅に設定することも可能とな
る。この必要性としては、ほぼ180゜通電にした場
合、モータ位置検出素子23のマウント位置ずれ等によ
り、通電位相の切換わり付近で逆トルクが発生してしま
う恐れがあることや、駆動電流リップルの増大により過
大な瞬間電流が流れる可能性があるため、これらの対策
としてほぼ180゜より狭い通電設定することが有効と
なるためである。
には初段アンプ25のゲインを下げて図2(C)のよう
なほぼ180゜通電にし、低速回転高負荷時には初段ア
ンプ25のゲインを上げて図3(C)のようなほぼ12
0゜通電にすることで、図5のようにそれぞれの回転域
でサーボ脱出トルクを大きくすることができる。また、
初段アンプ25を調整することで、ほぼ120゜〜ほぼ
180゜の間の適当な通電幅に設定することも可能とな
る。この必要性としては、ほぼ180゜通電にした場
合、モータ位置検出素子23のマウント位置ずれ等によ
り、通電位相の切換わり付近で逆トルクが発生してしま
う恐れがあることや、駆動電流リップルの増大により過
大な瞬間電流が流れる可能性があるため、これらの対策
としてほぼ180゜より狭い通電設定することが有効と
なるためである。
【0028】図4は、駆動回路1によって駆動されるモ
ータ3のトルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一
例を示す図である。すなわち、図4では、モータ3のト
ルク対電流特性及びモータ3のトルク対回転数特性の両
者が対比可能なように同一の図面に図示している。モー
タ3は、例えば高速モード及び低速モードがあり、トル
クTが高速モード時のサーボ脱出トルクTH〜低速モー
ド時のサーボ脱出トルクTLの間において、回転数RT
が高速モード時の回転数RTH〜低速モード時の回転数
RTLの間で変化することができることが好ましい。こ
こで、モータ3に流れる電流Iはリミット電流Ixまで
に制限されているものとする。このため、図示したトル
ク対電流特性は、リミット電流Ix以上にならない特性
となる。
ータ3のトルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一
例を示す図である。すなわち、図4では、モータ3のト
ルク対電流特性及びモータ3のトルク対回転数特性の両
者が対比可能なように同一の図面に図示している。モー
タ3は、例えば高速モード及び低速モードがあり、トル
クTが高速モード時のサーボ脱出トルクTH〜低速モー
ド時のサーボ脱出トルクTLの間において、回転数RT
が高速モード時の回転数RTH〜低速モード時の回転数
RTLの間で変化することができることが好ましい。こ
こで、モータ3に流れる電流Iはリミット電流Ixまで
に制限されているものとする。このため、図示したトル
ク対電流特性は、リミット電流Ix以上にならない特性
となる。
【0029】このモータ3は、三相両方向120゜通電
時のトルク対回転数特性を参照するとわかるように、低
速モード時の回転数RTLであってもトルクTが低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLまで出力されることがわ
かる。この場合、モータ3は、三相両方向120゜通電
時のまま高速モードにするとトルクTが高速モード時の
サーボ脱出トルクTHにならないところであるが、所定
のタイミングで三相両方向180゜通電に切り換えるの
で回転数RTが高速モード時の回転数RTHのときでも
トルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTHまで出
力することができるようになる。
時のトルク対回転数特性を参照するとわかるように、低
速モード時の回転数RTLであってもトルクTが低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLまで出力されることがわ
かる。この場合、モータ3は、三相両方向120゜通電
時のまま高速モードにするとトルクTが高速モード時の
サーボ脱出トルクTHにならないところであるが、所定
のタイミングで三相両方向180゜通電に切り換えるの
で回転数RTが高速モード時の回転数RTHのときでも
トルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTHまで出
力することができるようになる。
【0030】ここで、この切換のタイミングとしては、
例えばモータ3がディスク装置等に用いられているので
あれば、ディスク装置によってディスクの種類が検出さ
れた際であっても良い。駆動回路1は、通電幅(パルス
幅)を切り換えることにより、図4のようにさらに各々
の使用回転域でサーボ脱出トルクを増やす、つまり高速
モード時にはサーボ脱出トルクTHを、低速モード時に
はサーボ脱出トルクTLを得ることができる。
例えばモータ3がディスク装置等に用いられているので
あれば、ディスク装置によってディスクの種類が検出さ
れた際であっても良い。駆動回路1は、通電幅(パルス
幅)を切り換えることにより、図4のようにさらに各々
の使用回転域でサーボ脱出トルクを増やす、つまり高速
モード時にはサーボ脱出トルクTHを、低速モード時に
はサーボ脱出トルクTLを得ることができる。
【0031】本発明の第1実施形態によれば、限られた
電源電圧しか与えられない場合、高速低負荷時にはモー
タ3の逆起電庄により電流が流れ難くなるところを、通
電幅を広げて電流をできるだけ多く流すことにより十分
なサーボ脱出トルクを確保できる。またそれと同じモー
タ3を低速高負荷で使おうとした場合、閉られた電流容
量の中でも、通電幅をほぼ120゜にすることにより駆
動定数が高くなるとともに、モータ3の位相による電流
脈動が小さくなるため、過剰な電流を流すことなく十分
なサーボ脱出トルクを確保できる。
電源電圧しか与えられない場合、高速低負荷時にはモー
タ3の逆起電庄により電流が流れ難くなるところを、通
電幅を広げて電流をできるだけ多く流すことにより十分
なサーボ脱出トルクを確保できる。またそれと同じモー
タ3を低速高負荷で使おうとした場合、閉られた電流容
量の中でも、通電幅をほぼ120゜にすることにより駆
動定数が高くなるとともに、モータ3の位相による電流
脈動が小さくなるため、過剰な電流を流すことなく十分
なサーボ脱出トルクを確保できる。
【0032】第2実施形態 図5は、ブラシレスモータ3及び本発明の第2実施形態
としての駆動回路1aの構成例を示すブロック図であ
る。第2実施形態としてのブラシレスモータ3aの駆動
回路1aでは、図1において第1実施形態としてのブラ
シレスモータ3の駆動回路1と同一の符号を付した箇所
は同じ構成であるから、異なる点についてのみ説明す
る。モータ3aは、全体の構成において第1実施形態の
モータ3とほぼ同じ構成であるが、その駆動方法におい
て通電幅を狭めた時に同時に三相両方向通電になるよう
にし、通電幅を広げた時に同時に三相片方向通電になる
ようにしてある点が異なる。具体的には、駆動回路1a
は、駆動回路1とほぼ同様の構成において、出力段上側
トランジスタ33の出力を前段の差動回路31をOFF
させることで高インピーダンス状態にするとともに、モ
ータ3のY結線されているコイル3u,3v,3wの中
点と駆動電源5とを、それぞれ切換スイッチ9のエミッ
タとコレクタで結んでいる構成としている。そして、駆
動回路1aは、切換スイッチ29をONすることで通電
方式を変えている。
としての駆動回路1aの構成例を示すブロック図であ
る。第2実施形態としてのブラシレスモータ3aの駆動
回路1aでは、図1において第1実施形態としてのブラ
シレスモータ3の駆動回路1と同一の符号を付した箇所
は同じ構成であるから、異なる点についてのみ説明す
る。モータ3aは、全体の構成において第1実施形態の
モータ3とほぼ同じ構成であるが、その駆動方法におい
て通電幅を狭めた時に同時に三相両方向通電になるよう
にし、通電幅を広げた時に同時に三相片方向通電になる
ようにしてある点が異なる。具体的には、駆動回路1a
は、駆動回路1とほぼ同様の構成において、出力段上側
トランジスタ33の出力を前段の差動回路31をOFF
させることで高インピーダンス状態にするとともに、モ
ータ3のY結線されているコイル3u,3v,3wの中
点と駆動電源5とを、それぞれ切換スイッチ9のエミッ
タとコレクタで結んでいる構成としている。そして、駆
動回路1aは、切換スイッチ29をONすることで通電
方式を変えている。
【0033】通電幅の設定に関しては、第1実施形態の
説明と同様であり、例えば三相両方向通電においては電
気角がほぼ120゜(以下、「三相両方向120゜」と
いう)、三相片方向通電においては電気角がほぼ180
゜(以下、「三相片方向180゜」という)としてい
る。尚、通電幅の設定に関しては、上記の三相片方向通
電において電気角がほぼ180゜通電のところを、例え
ば三相片方向通電において電気角がほぼ120゜より大
きくほぼ180゜より小さく設定してもよい。
説明と同様であり、例えば三相両方向通電においては電
気角がほぼ120゜(以下、「三相両方向120゜」と
いう)、三相片方向通電においては電気角がほぼ180
゜(以下、「三相片方向180゜」という)としてい
る。尚、通電幅の設定に関しては、上記の三相片方向通
電において電気角がほぼ180゜通電のところを、例え
ば三相片方向通電において電気角がほぼ120゜より大
きくほぼ180゜より小さく設定してもよい。
【0034】図6は、駆動回路1aによって駆動される
モータ3のトルク対電流特性及びトルク対回転数特性の
一例を示す図である。すなわち、図6では、モータ3の
トルク対電流特性及びモータ3のトルク対回転数特性の
両者が対比可能なように同一の図面に図示している。モ
ータ3は、例えば高速モード及び低速モードがあり、ト
ルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTH〜低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLの間において、回転数R
Tが高速モード時の回転数RTH〜低速モード時の回転
数RTLの間で変化することができることが好ましい。
ここで、モータ3に流れる電流Iはリミット電流Ixま
でに制限されているものとする。このため、図示したト
ルク対電流特性は、リミット電流Ix以上にならない特
性となる。
モータ3のトルク対電流特性及びトルク対回転数特性の
一例を示す図である。すなわち、図6では、モータ3の
トルク対電流特性及びモータ3のトルク対回転数特性の
両者が対比可能なように同一の図面に図示している。モ
ータ3は、例えば高速モード及び低速モードがあり、ト
ルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTH〜低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLの間において、回転数R
Tが高速モード時の回転数RTH〜低速モード時の回転
数RTLの間で変化することができることが好ましい。
ここで、モータ3に流れる電流Iはリミット電流Ixま
でに制限されているものとする。このため、図示したト
ルク対電流特性は、リミット電流Ix以上にならない特
性となる。
【0035】このモータ3は、三相両方向120゜通電
時のトルク対回転数特性を参照するとわかるように、低
速モード時の回転数RTLであってもトルクTが低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLまで出力されることがわ
かる。この場合、モータ3は、三相両方向120゜通電
時のまま高速モードにするとトルクTが高速モード時の
サーボ脱出トルクTHにならないところであるが、所定
のタイミングで三相両方向180゜通電に切り換えるの
で回転数RTが高速モード時の回転数RTHのときでも
トルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTHまで出
力することができるようになる。
時のトルク対回転数特性を参照するとわかるように、低
速モード時の回転数RTLであってもトルクTが低速モ
ード時のサーボ脱出トルクTLまで出力されることがわ
かる。この場合、モータ3は、三相両方向120゜通電
時のまま高速モードにするとトルクTが高速モード時の
サーボ脱出トルクTHにならないところであるが、所定
のタイミングで三相両方向180゜通電に切り換えるの
で回転数RTが高速モード時の回転数RTHのときでも
トルクTが高速モード時のサーボ脱出トルクTHまで出
力することができるようになる。
【0036】ここで、この切換のタイミングとしては、
例えばモータ3がディスク装置等に用いられているので
あれば、ディスク装置によってディスクの種類が検出さ
れた際であっても良い。
例えばモータ3がディスク装置等に用いられているので
あれば、ディスク装置によってディスクの種類が検出さ
れた際であっても良い。
【0037】駆動回路1aは、このように通電方式を三
相両方向と、三相片方向で切換える方法は以前からいろ
いろなアプリケーションで使われているが、それと同時
に通電幅を切り換えることにより、図6のようにさらに
各々の使用回転域でサーボ脱出トルクを増やす、つまり
高速モード時にはサーボ脱出トルクTHを、低速モード
時にはサーボ脱出トルクTLを得ることができる。
相両方向と、三相片方向で切換える方法は以前からいろ
いろなアプリケーションで使われているが、それと同時
に通電幅を切り換えることにより、図6のようにさらに
各々の使用回転域でサーボ脱出トルクを増やす、つまり
高速モード時にはサーボ脱出トルクTHを、低速モード
時にはサーボ脱出トルクTLを得ることができる。
【0038】本発明の第2実施形態によれば、第1実施
形態とほぼ同様の効果を発揮できるとともに、これに加
えて、停止状態からモータを高速モードに起動させる場
合に、一旦三相両方向120゜通電で起動させ、三相両
方向120゜通電時のトルク対回転数特性と三相片方向
180゜通電時のトルク対回転数特性の交差する付近の
回転数で、三相片方向180゜通電に切り換えることに
より、最初から三相片方向180゜通電で起動させた時
に比べ大幅に起動時間を短くすることができる。
形態とほぼ同様の効果を発揮できるとともに、これに加
えて、停止状態からモータを高速モードに起動させる場
合に、一旦三相両方向120゜通電で起動させ、三相両
方向120゜通電時のトルク対回転数特性と三相片方向
180゜通電時のトルク対回転数特性の交差する付近の
回転数で、三相片方向180゜通電に切り換えることに
より、最初から三相片方向180゜通電で起動させた時
に比べ大幅に起動時間を短くすることができる。
【0039】ところで本発明は上述した実施形態に限定
されるものではない。上述のブラシレスモータは、電流
駆動の場合について示したが、もちろん電圧駆動を用い
ても同様な効果を得ることができる。また、上述の説明
では、モータ3は、2つのパルス信号を切り換えること
によって駆動されているが、これに限られず、複数のパ
ルス信号を切り換えることによって駆動されるようにし
ても良い。
されるものではない。上述のブラシレスモータは、電流
駆動の場合について示したが、もちろん電圧駆動を用い
ても同様な効果を得ることができる。また、上述の説明
では、モータ3は、2つのパルス信号を切り換えること
によって駆動されているが、これに限られず、複数のパ
ルス信号を切り換えることによって駆動されるようにし
ても良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
動作状態に応じて効率よく十分なサーボ脱出トルクを確
保することのできるブラシレスモータの駆動回路を提供
することができる。
動作状態に応じて効率よく十分なサーボ脱出トルクを確
保することのできるブラシレスモータの駆動回路を提供
することができる。
【図1】ブラシレスモータ及び本発明の第1実施形態と
しての駆動回路の構成例を示すブロック図。
しての駆動回路の構成例を示すブロック図。
【図2】図1の駆動回路によってモータを駆動した場合
の初段アンプ、波形合成部及び差動回路が出力する信号
波形の一例を示す図。
の初段アンプ、波形合成部及び差動回路が出力する信号
波形の一例を示す図。
【図3】図1の駆動回路によってモータを駆動した場合
の初段アンプ、波形合成部及び差動回路が出力する信号
波形の一例を示す図。
の初段アンプ、波形合成部及び差動回路が出力する信号
波形の一例を示す図。
【図4】図1の駆動回路によって駆動されるモータのト
ルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一例を示す
図。
ルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一例を示す
図。
【図5】ブラシレスモータ及び本発明の第2実施形態と
しての駆動回路の構成例を示すブロック図。
しての駆動回路の構成例を示すブロック図。
【図6】図5の駆動回路によって駆動されるモータのト
ルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一例を示す
図。
ルク対電流特性及びトルク対回転数特性の一例を示す
図。
1・・・駆動回路、2・・・制御回路(制御手段)、3
・・・モータ(ブラシレスモータ)、3u,3v,3w
・・・コイル(巻線)、4・・・電力供給部(電力供給
手段)
・・・モータ(ブラシレスモータ)、3u,3v,3w
・・・コイル(巻線)、4・・・電力供給部(電力供給
手段)
Claims (4)
- 【請求項1】 相互に環状に接続された三相の巻線の各
相に通電し、通電による磁界によって駆動するブラシレ
スモータの駆動回路であって、 前記三相の巻線の各相にそれぞれ電力を供給するための
電力供給手段と、 前記電力を構成する異なるパルス幅の複数のパルス信号
を切り換えて、前記三相の巻線の内のいずれか二相の巻
線に供給するように前記電力供給手段を制御する制御手
段とを有することを特徴とするブラシレスモータの駆動
回路。 - 【請求項2】 前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ
120゜のパルス信号及び、電気角がほぼ180゜のパ
ルス信号の組み合わせである請求項1に記載のブラシレ
スモータの駆動回路。 - 【請求項3】 前記複数のパルス信号は、電気角がほぼ
120゜のパルス信号及び、電気角がほぼ120゜より
大きくほぼ180゜より小さいパルス信号の組み合わせ
である請求項1に記載のブラシレスモータの駆動回路。 - 【請求項4】 相互に環状に接続された三相の巻線の各
相に通電し、通電による磁界によって駆動するブラシレ
スモータの駆動回路であって、 前記三相の巻線の各相にそれぞれ電力を供給するための
電力供給手段と、 前記電力を構成する電気角がほぼ120゜の第1パルス
信号が前記三相の巻線の内のいずれか二相の巻線に供給
される第1モード及び、電気角がほぼ180゜の第2パ
ルス信号が前記三相の巻線の内の一相の巻線に供給され
る第2モードとを切り換えるように前記電力供給手段を
制御する制御手段とを有することを特徴とするブラシレ
スモータの駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36531199A JP2001186788A (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | ブラシレスモータの駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36531199A JP2001186788A (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | ブラシレスモータの駆動回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001186788A true JP2001186788A (ja) | 2001-07-06 |
Family
ID=18483954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36531199A Pending JP2001186788A (ja) | 1999-12-22 | 1999-12-22 | ブラシレスモータの駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001186788A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007116914A1 (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-18 | Max Co., Ltd. | 電動工具 |
-
1999
- 1999-12-22 JP JP36531199A patent/JP2001186788A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007116914A1 (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-18 | Max Co., Ltd. | 電動工具 |
JP2007276042A (ja) * | 2006-04-05 | 2007-10-25 | Max Co Ltd | 電動工具 |
EP2002939A4 (en) * | 2006-04-05 | 2010-06-02 | Max Co Ltd | ELECTRICAL TOOL |
US8198839B2 (en) | 2006-04-05 | 2012-06-12 | Max Co., Ltd. | Electric power tool |
US8378600B2 (en) | 2006-04-05 | 2013-02-19 | Max Co., Ltd. | Electric power tool |
NO338472B1 (no) * | 2006-04-05 | 2016-08-22 | Max Co Ltd | Elektrisk drevet verktøy |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6340873B2 (en) | Semiconductor integrated circuit for brushless motor drive control and brushless motor drive control apparatus | |
US7750586B2 (en) | Drive control device of motor and a method of start-up | |
JP3993502B2 (ja) | 多相直流モータの回転駆動制御装置および起動方法 | |
JP3688595B2 (ja) | ディスク記憶装置及びスピンドルモータの駆動制御方法 | |
JPH11122971A (ja) | モータを用いた駆動装置及びテープ状記録媒体の記録及び/又は再生装置 | |
JP4055372B2 (ja) | モータ駆動装置 | |
US5038232A (en) | Spindle motor control circuit | |
JP2001186788A (ja) | ブラシレスモータの駆動回路 | |
EP1003275B1 (en) | Method and system for driving a three-phase motor in a mass storage device | |
US20020159184A1 (en) | Spindle motor driving method, spindle motor driving circuit, magnetic disk driving method, and magnetic disk device | |
JP2006180608A (ja) | ブラシレスdcモータ駆動回路及びそれを用いたファンモータ | |
JP4079702B2 (ja) | モータ駆動制御回路及びモータ駆動装置 | |
JP3282381B2 (ja) | モータ駆動装置 | |
JPH07298671A (ja) | ブラシレスモータの駆動装置 | |
JP3259878B2 (ja) | ブラシレスモータ | |
JP2000270582A (ja) | ブラシレスモータの駆動装置及びブラシレスモータの駆動方法 | |
JP2006081396A (ja) | 3相モータ用の回転駆動制御装置 | |
JPH05146192A (ja) | Dcブラシレスモータの駆動回路 | |
JP2748510B2 (ja) | 3相直流モータの停止装置 | |
JPH0241695A (ja) | 情報記録ディスク駆動用モータ制御装置 | |
JPH0795789A (ja) | モータ | |
JPH01205758A (ja) | 磁気ディスク装置 | |
Balakrishnan et al. | A general-purpose driver for spindle motors in rigid disk drive applications | |
JPH01136587A (ja) | モータ駆動装置 | |
JPS60128887A (ja) | ブラシレスモ−タの制御装置 |