[go: up one dir, main page]

JP2001178013A - 充電回路及びその充電制御方法 - Google Patents

充電回路及びその充電制御方法

Info

Publication number
JP2001178013A
JP2001178013A JP36011699A JP36011699A JP2001178013A JP 2001178013 A JP2001178013 A JP 2001178013A JP 36011699 A JP36011699 A JP 36011699A JP 36011699 A JP36011699 A JP 36011699A JP 2001178013 A JP2001178013 A JP 2001178013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charging
voltage
current
circuit
charging current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP36011699A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaoru Someya
薫 染谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP36011699A priority Critical patent/JP2001178013A/ja
Publication of JP2001178013A publication Critical patent/JP2001178013A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商用交流電源を用いつつ、簡易な構成で、か
つ、安全に充電することができ、小型化及び低コスト化
を実現することができるコンデンサ型蓄電池の充電回路
及びその充電制御方法を提供する。 【解決手段】 充電回路は、商用電源10により供給さ
れる交流電圧を半波整流して、一定の周期の電圧波形を
有する脈流を生成する整流回路20と、電流制限回路3
0と、スイッチ回路40と、コンデンサ型蓄電池70へ
の充電電流の供給状態(充電電流の供給期間及び電流
値)を任意に調整して、スイッチ回路40の導通状態を
制御するスイッチ制御回路50と、コンデンサ型蓄電池
70が接続された逆流阻止回路60と、を有して構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充電回路及びその
充電制御方法に関し、特に、電気二重層コンデンサ等の
コンデンサ型蓄電池を備えた充電回路及びその充電制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉛蓄電池やアルカリ蓄電池等の二
次電池の充電においては、定電流充電、あるいは、定電
圧充電、定電圧パルス充電等の方法が用いられている。
これらの充電方法により二次電池を充電した場合、充電
による端子電圧の変化が微少であるため、充電の終了状
態(終了時期)の検出に際し、微少な電圧変動を検出し
たり、電池の温度変化を検出する等の手法を採用する必
要があった。そのため、充電状態を正確に検出して効率
的に充電動作を行うためには、装置構成や制御が複雑と
なり、装置の大型化や製造コストの増大を招くという問
題を有していた。
【0003】一方、近年、電気自動車等の駆動用電源と
して、電気二重層コンデンサ等のコンデンサ型蓄電池を
備えた充電回路(装置)を適用することが研究されてい
る。一般に、電気二重層コンデンサを含むコンデンサの
両端電圧Vは、Qを電荷量、Cをコンデンサ容量とする
と、次式のように表される。 V=Q/C ……(11) また、電荷量Qは、IAをコンデンサに流れる電流(充
電電流)、tを充電時間とすると、次式のように表され
る。 Q=IA・t ……(12)
【0004】したがって、電気二重層コンデンサに蓄積
される電荷量Qは、充電時間tの経過に比例して上昇す
るので、蓄積電荷量Qに対応する充電電圧も充電時間t
とともに上昇する特性を有するとともに、上述した鉛蓄
電池やアルカリ蓄電池等の二次電池に比べて急速充電が
可能であり、繰り返し充放電によるサイクル寿命も長
い、という長所を有している。このような電気二重層コ
ンデンサにおいて、充電効率向上のため、一定電流を印
加する充電方式を用いることが、例えば、特開平7−8
7668号公報等に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、電気二重層コンデンサを一定の
電流により充電する場合、商用電源(AC電源)による
交流電圧をトランス等で降圧し、整流して定電流を生成
し、充電用電源として用いていたため、充電装置の電源
回路部分が大型化し、さらに、装置の製造コストを増大
させるという問題を有していた。そこで、本発明は、上
記課題に鑑み、商用交流電源を用いつつ、簡易な構成
で、かつ、安全に充電することができ、小型化及び低コ
スト化を実現することができるコンデンサ型蓄電池の充
電回路及びその充電制御方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の充電回路
は、商用電源の交流電圧成分を整流して所定の電圧周期
を有する脈流を生成する電源手段と、前記脈流の電圧成
分に応じた充電電流を供給する充電電流供給手段と、前
記充電電流供給手段の動作状態を制御して、前記充電電
流の供給状態を制御する充電制御手段と、前記充電電流
供給手段から供給される前記充電電流に対応する電気エ
ネルギーを蓄積するコンデンサ型蓄電池と、を備えたこ
とを特徴としている。請求項2記載の充電回路は、請求
項1記載の充電回路において、前記充電制御手段は、前
記脈流の電圧成分が、所定の電圧範囲内にある場合にの
み、当該電圧成分に応じた充電電流を前記コンデンサ型
蓄電池に供給するように前記充電電流供給手段の動作を
制御することを特徴としている。
【0007】請求項3記載の充電回路は、請求項1記載
の充電回路において、前記充電制御手段は、前記脈流の
電圧振幅を任意に設定することにより、前記充電電流の
供給状態を調整制御することを特徴としている。請求項
4記載の充電回路は、請求項1記載の充電回路におい
て、前記充電制御手段は、前記脈流の電圧成分と、前記
コンデンサ型蓄電池の充電電圧に基づく所定の電圧範囲
とを比較し、前記脈流の電圧成分が前記電圧範囲内にあ
るとき、前記充電電流を前記コンデンサ型蓄電池に供給
するように前記充電電流供給手段の動作を制御する第1
の比較判定手段を備えたことを特徴としている。請求項
5記載の充電回路は、請求項1記載の充電回路におい
て、前記充電制御手段は、前記充電電流供給手段の動作
を制御する動作制御信号の信号幅及び信号周期を任意に
設定することにより、前記充電電流の供給状態を調整制
御することを特徴としている。
【0008】請求項6記載の充電回路は、請求項1記載
の充電回路において、前記充電制御手段は、任意の信号
幅及び信号周期を有する動作制御信号を生成する制御信
号生成手段を備えていることを特徴としている。請求項
7記載の充電回路は、請求項1記載の充電回路におい
て、前記充電制御手段は、前記脈流の電圧周期の遅延時
間を任意に設定することにより、前記充電電流の供給状
態を調整制御することを特徴としている。請求項8記載
の充電回路は、請求項1記載の充電回路において、前記
充電制御手段は、前記脈流の電圧周期を所定時間遅延さ
せた遅延脈流の電圧成分と、前記コンデンサ型蓄電池の
充電電圧とを比較し、前記遅延脈流の電圧成分が、前記
充電電圧に対して所定の関係にあるとき、前記充電電流
を前記コンデンサ型蓄電池に供給するように前記充電電
流供給手段の動作を制御する第2の比較判定手段を備え
たことを特徴としている。
【0009】請求項9記載の充電回路は、請求項1記載
の充電回路において、前記充電制御手段は、前記脈流を
所定の分圧比で分圧した分圧脈流の電圧成分と、前記脈
流を所定時間遅延させた遅延脈流の電圧成分との比較条
件を任意に設定することにより、前記充電電流の供給状
態を調整制御することを特徴としている。請求項10記
載の充電回路は、請求項1記載の充電回路において、前
記充電制御手段は、前記脈流を所定の分圧比で分圧した
分圧脈流の電圧成分と、前記脈流を所定時間遅延させた
遅延脈流の電圧成分との比較し、該比較結果が所定の条
件を満たすとき、前記充電電流を前記コンデンサ型蓄電
池に供給するように前記充電電流供給手段の動作を制御
する第3の比較判定手段を備えたことを特徴としてい
る。請求項11記載の充電回路は、請求項1記載の充電
回路において、前記充電制御手段は、前記コンデンサ型
蓄電池の充電電圧を抽出し、前記充電電圧が所定の電圧
以上に達したとき、前記コンデンサ型蓄電池への前記充
電電流の供給を停止するように前記充電電流供給手段の
動作を制御する充電停止手段を備えたことを特徴として
いる。
【0010】請求項12記載の充電回路は、請求項1記
載の充電回路において、前記充電制御手段は、前記コン
デンサ型蓄電池の充電電圧を抽出し、所定時間毎の前記
充電電圧の電位差に応じて、前記コンデンサ型蓄電池に
供給される前記充電電流を略一定化するように前記充電
電流供給手段の動作を制御する充電電流安定化手段を備
えたことを特徴としている。請求項13記載の充電回路
の充電制御方法は、商用電源の交流電圧成分を整流して
所定の電圧周期を有する脈流を生成する手順と、所定期
間において前記脈流の電圧成分に応じた充電電流を供給
する手順と、前記所定期間を任意に設定して、前記充電
電流の供給状態を調整制御する手順と、前記所定期間に
供給される前記充電電流に対応する電気エネルギーをコ
ンデンサ型蓄電池に蓄積する手順と、を含むことを特徴
としている。
【0011】まず、本発明に係る充電回路の全体構成に
ついて、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係
る充電回路の全体構成を示すブロック図である。図1に
示すように、本発明に係る充電回路は、大別して、整流
回路20と、電流制限回路30と、スイッチ回路40
と、スイッチ制御回路50と、逆流阻止回路60と、を
有して構成され、整流回路20には商用電源10が接続
され、逆流阻止回路60にはコンデンサ型蓄電池70が
接続されている。ここで、整流回路20は、本発明に係
る電源手段を構成し、電流制限回路30、スイッチ回路
40及び逆流阻止回路60は、本発明に係る充電電流供
給手段を構成し、スイッチ制御回路50は、本発明に係
る充電制御手段を構成する。
【0012】整流回路20は、商用電源10により供給
される交流電圧を、正の電圧成分期間、又は、負の電圧
成分期間のみ、あるいは、正負双方の電圧成分期間を抽
出する半波整流、あるいは、全波整流(又は、両波整流
とも言う)機能を有し、一定の周期で正の電圧波形を有
する脈流を生成する。この脈流は、後述するスイッチ回
路40を介してコンデンサ型蓄電池70に供給されると
ともに、その供給タイミングを規定するスイッチ回路4
0の導通制御にも用いられる。詳しくは後述する。電流
制限回路30は、後述するスイッチ回路40が導通状態
にある場合に流れる充電電流の最大電流値を、脈流の電
圧に応じて制限設定する。スイッチ回路40は、後述す
るスイッチ制御回路50からの制御信号に基づいて、電
流制限された充電電流のコンデンサ型蓄電池70への供
給、遮断状態を制御する。
【0013】スイッチ制御回路50は、整流回路20に
より生成された脈流電圧(入力電圧)及び所定の電圧範
囲に基づいて、又は、脈流電圧及び任意のパルスタイミ
ングに基づいて、あるいは、脈流電圧及び所定時間遅延
した脈流電圧、又は、所定の分割比により分割された脈
流電圧及び所定時間遅延した脈流電圧に基づいて、充電
電流の供給期間及び電流値を規定する動作制御信号を出
力し、スイッチ回路40の導通状態を制御する。逆流阻
止回路60は、スイッチ制御回路50の導通制御におい
て、コンデンサ型蓄電池70の充電電圧よりもスイッチ
回路40側の脈流の電圧が低いときに、コンデンサ型蓄
電池70に蓄積された電気エネルギーが逆流して低下す
ることを阻止する。このような構成を有する充電回路に
おいて、商用電源10の交流電圧成分を整流して生成さ
れる所定の電圧周期を有する脈流の電圧成分と、所定の
電圧範囲、又は、任意のパルスタイミング、あるいは、
所定時間遅延した脈流電圧との関係に基づいて、充電電
流の供給期間及び電流値を任意に設定することにより、
充電電流の供給状態が制御される。
【0014】以下、本発明に係る充電回路について、実
施の形態を示して詳しく説明する。 <第1の実施形態>次に、本発明に係る充電回路の第1
の実施形態について、図面を参照して説明する。図2
は、本発明に係る充電回路の第1の実施形態を示すブロ
ック図である。図2に示すように、本実施形態に係る充
電回路は、整流回路20Aと、電流制限回路30Aと、
入力電圧検出回路50Bと、スイッチ回路40Aと、電
圧判定回路(第1の比較判定手段)50Aと、逆流阻止
回路60Aと、充電電圧検出回路50Cと、を有して構
成され、充電回路の入力端子Tinには、商用電源10か
ら交流電圧(例えば、AC100V)が供給され、出力
端子Toutには、電気二重層コンデンサ70Aが接続さ
れている。
【0015】ここで、整流回路20Aは、上述したよう
に、商用電源10の交流電圧成分を半波整流、あるい
は、全波整流して所定の電圧周期を有する脈流を生成
し、電圧判定回路50Aは、入力電圧検出回路50Bに
より検出された上記脈流の電圧成分(入力電圧Vin)
と、充電電圧検出回路50Cにより検出される電気二重
層コンデンサ70Aの充電電圧Vcに基づいて設定され
る所定の電圧範囲とを比較し、前記脈流の電圧変化が、
上記電圧範囲内にあるか否かに応じて、スイッチ回路4
0Aの導通状態を切換制御する。
【0016】したがって、このような構成を有する充電
回路によれば、入力電圧Vinの電圧変化が、電圧判定回
路50Aにおいて規定される所定の電圧範囲内(充電電
圧Vcを基準とする所定の電圧範囲)にある期間におい
てのみ、スイッチ回路40Aが導通制御され、整流回路
20Aにより生成される充電電流が、電流制限回路30
A、スイッチ回路40A及び逆流阻止回路60Aを介し
て、電気二重層コンデンサ70Aに供給される。なお、
本実施形態に係る充電回路においては、入力電圧検出回
路50B及び充電電圧検出回路50Cにより、入力電圧
Vin及び充電電圧Vcを所定の分圧比で分圧して抽出す
るとともに、抽出された電圧相互の大小関係を比較判定
して、電気二重層コンデンサ70Aへの充電電流の供給
を制御する。特に、上記入力電圧Vinの分圧比を任意に
変更設定可能とすることにより、充電電流の供給制御を
最適化するように構成されている。
【0017】以下に、本実施形態に係る充電回路の具体
的な回路構成例を示す。図3は、第1の実施形態に係る
充電回路の一具体例を示す回路構成図である。図3に示
すように、本具体例は、充電回路100Aの一対の入力
端子(電源端子)Tina、Tinb間に、日本国内において
商用電源として供給されている100V交流電源が接続
され、充電回路100Aの一対の出力端子(充電端子)
Touta、Toutb間に、電気二重層コンデンサ70Aが接
続されている。また、一方の入力端子Tinaと出力端子
Toutaの間には、半波整流用ダイオードD11と、電流
制限抵抗R11と、スイッチング用電界効果トランジス
タ(以下、スイッチという)Tr11と、逆流阻止ダイ
オードD12が直列に接続されている。
【0018】また、半波整流用ダイオードD11と電流
制限抵抗R11との間の接点N11と、スイッチTr1
1のゲートとの間には、抵抗R12及びフォトトランジ
スタから構成されるスイッチ制御用トランジスタ(以
下、制御スイッチという)Tr12が設けられている。
また、接点N11と、他方の入力端子Tinb及び出力端
子Toutbが接続された接地電位との間には、抵抗R13
及びコンデンサC11の直列接続と、入力電圧検出抵抗
R14及び入力電圧調整抵抗R15の直列接続が個別並
列的に設けられている。ここで、入力電圧調整抵抗R1
5は、例えば可変抵抗であって、後述するように、脈流
の電圧成分(入力電圧Vin)の振幅を任意に調整可能に
構成されている。入力電圧検出抵抗R14及び入力電圧
調整抵抗R15は、上述した入力電圧検出回路を構成し
ている。また、スイッチTr11と逆流阻止ダイオード
D12との間の接点N12は、スイッチTr11のゲー
トに接続されるとともに、接点N12と、他方の入力端
子Tinb及び出力端子Toutbが接続された接地電位との
間には、充電電圧検出抵抗R16及びR17の直列接続
が設けられている。ここで、充電電圧検出抵抗R16及
びR17は、上述した充電電圧検出回路を構成してい
る。
【0019】そして、入力電圧検出抵抗R14と入力電
圧調整抵抗R15との間の接点N13は、コンパレータ
CM11の負入力側、及び、コンパレータCM12の正
入力側に接続され、一方、充電電圧検出抵抗R16とR
17との間の接点N14は、コンパレータCM12の負
入力側に接続されるとともに、ツェナーダイオードD1
3を介して、コンパレータCM11の正入力側に接続さ
れている。コンパレータCM11、CM12からの出力
は、2入力ANDゲートに入力されて、その論理出力
が、発光ダイオードD14に出力される。ここで、上記
制御スイッチTr12及び発光ダイオードD14は、互
いに対向して配置されたフォトカプラ構造を有している
(以下、これらを総称して、フォトカプラPCと記
す)。コンパレータCM11、CM12、2入力AND
ゲート、フォトカプラPCは、各々個別の集積回路(I
C)により構成することができる。コンパレータCM1
1、CM12、2入力ANDゲート、フォトカプラP
C、ツェナーダイオードD13は、上述した電圧判定回
路を構成している。
【0020】次いで、本具体例に係る充電回路の動作に
ついて、図面を参照して説明する。図4は、本具体例に
係る充電回路における基本動作を示す電圧/電流波形図
であり、図5は、本具体例に係る充電回路における他の
動作を示す電圧/電流波形図である。上述した回路構成
において、図4(a)に示すように、商用電源電圧とし
て、AC100Vの正弦交流電圧が印加されている場
合、半波整流用ダイオードD11の整流作用により、図
4(b)に示すように、正の電圧成分のみが抽出され
て、商用電源電圧と同等の周期で正の電圧波形を有する
入力電圧Vinが生成される。
【0021】ここで、電気二重層コンデンサ70Aの充
電電圧(出力端子ToutaとToutbとの間の電圧)Vc
は、充電電圧検出抵抗R16及びR17により所定の分
圧比で分圧され、充電電圧Vcに追従する基準電圧Vre
f(=Vc×R17/(R16+R17))として、コ
ンパレータCM12の負入力側に入力されるとともに、
この基準電圧VrefにツェナーダイオードD13のツェ
ナー電圧Vz分を付加(加算)した電圧Vd(=Vref
+Vz)がコンパレータCM11の正入力側に入力され
る。なお、電圧Vdは、コンデンサC11により電圧保
持される。一方、入力電圧Vinは、入力電圧検出抵抗R
14及び入力電圧調整抵抗R15により任意の分圧比で
分圧され、入力電圧Vinに追従する脈流電圧Va(=V
in×R15/(R14+R15))として、コンパレー
タCM11の負入力側、及び、コンパレータCM12の
正入力側に共通に入力される。なお、入力電圧調整抵抗
R15は、可変抵抗であって、抵抗値を変更可能に構成
され、上記入力電圧Vinの分圧比を任意に設定可能に構
成されている。
【0022】これにより、入力電圧Vin及び充電電圧V
cのそれぞれに追従する電圧変化が、コンパレータCM
11、CM12に入力され、それらの比較判定結果(大
小関係)に基づいて、フォトカプラPCの動作が制御さ
れる。具体的には、コンパレータCM11において、次
の入力条件を満たすとき、論理出力がハイレベルとな
り、パルス状の動作制御信号が出力される。 Va < Vref+Vz ……(1) また、コンパレータCM12においては、次の入力条件
を満たすとき、論理出力がハイレベルとなり、パルス状
の動作制御信号が出力される。 Va > Vref ……(2) そして、2入力ANDゲートにより、コンパレータCM
11、CM12の出力の論理和をとると、フォトカプラ
PCをON動作させる(すなわち、スイッチTr11を
ON動作させる)ための条件は、次のように表される。 Vd > Va > Vref ……(3)
【0023】すなわち、脈流電圧Vaが、上記(3)式
の条件を満たす電圧範囲内で変化する場合、つまり、図
4(b)に示すように、任意の分圧比で分圧された入力
電圧Vin(脈流電圧Va)が、所定の分圧比で分圧され
た充電電圧Vc(基準電圧Vref)を基準として、ツェ
ナーダイオードD13のツェナー電圧Vz分付加した電
圧範囲(Vc〜Vc+Vz)にある場合には、フォトカ
プラPCの発光ダイオードD14に電流が流れて発光
し、制御スイッチTr12がON動作する。これにより
入力電圧Vinは、抵抗R12及び制御スイッチTr12
を介して、スイッチTr11のゲートに供給され、スイ
ッチTr11がON動作する。スイッチTr11がON
動作すると、図4(c)に示すように、入力電圧Vinに
応じた充電電流が、電流制限抵抗R11、スイッチTr
11及び逆流阻止ダイオードD12を介して、電気二重
層コンデンサ70Aに供給されて、充電動作が行われる
(時刻t11、t13)。ここで、電気二重層コンデン
サ70Aに供給される充電電流は、電流制限抵抗R11
やスイッチTr11等の導通抵抗により電流制限を受け
るため、大容量の電気二重層コンデンサ70Aの端子電
位(充電電圧Vc)は、入力電圧Vinの変化に比較し
て、微小な変化に抑制される。
【0024】そして、時間(t)の経過に伴い、入力電
圧Vinが、ツェナーダイオードD13により規定される
電圧範囲(Vc〜Vc+Vz)を超えて上昇又は下降す
ると、少なくとも一方のコンパレータCM11、CM1
2の出力がローレベルとなって、フォトカプラPCの発
光ダイオードD14に電流が流れなくなり、制御スイッ
チTr12がOFF動作する。これにより、スイッチT
r11がOFF動作して(時刻t12、t14)、電気
二重層コンデンサ70Aへの充電電流の供給が遮断され
る。すなわち、充電電流は、図4(c)に示すように、
電圧波形の立ち上がり期間、及び、立ち下がり期間にお
ける極短い時間(t11〜t12、t13〜t14)の
み、電気二重層コンデンサ70Aに対して供給される。
なお、電気二重層コンデンサ70Aへの充電電流は、電
気二重層コンデンサ70Aへの印加電圧と充電電圧Vc
との電位差によって流れ、充電電圧Vcは充電の進行に
伴って上昇していくため、充電の進行に伴って充電電流
は減少し、充電電圧Vcが入力電圧Vin程度となったと
ころで充電電流は概ね零となる。
【0025】さらに、上述した一連の充電動作におい
て、図5に示すように、入力電圧調整抵抗R15の抵抗
値を適宜変更設定することにより、直列接続された入力
電圧検出抵抗R14との分圧比が任意に設定され、入力
電圧Vinの電圧振幅(最大電圧値)が変更制御される
(例えば、図5(b)においては、R16の抵抗値を低
減した場合の電圧振幅の変化を示す)。これにより、入
力電圧Vinが上記電圧範囲(Vc〜Vc+Vz)内にあ
る時間、すなわち、充電電流の供給期間(t11〜t1
2′、t13′〜t14)、及び、充電電流の電流値が
調整可能となる。したがって、本具体例における充電回
路によれば、電気二重層コンデンサへの充電動作におい
て、充電電流を供給可能な入力電圧Vinは、充電電圧V
cを基準とした所定の電圧範囲(Vc〜Vc+Vz)内
にある場合に限定されるので、過大な入力電圧Vinに基
づく過大な充電電流が電気二重層コンデンサに供給され
ることを抑制して、電気二重層コンデンサの劣化や電力
損失を低減することができるとともに、適切な充電動作
を行うことができる。
【0026】特に、入力電圧Vinを検出する際の分圧比
を適宜変更設定することにより、充電電流の供給期間を
任意に調整することができるので、電気二重層コンデン
サへの充電条件を最適化することができる。また、本具
体例における充電回路によれば、商用電源による交流電
圧をトランス等を用いて降圧することなく、商用電源に
より供給される交流電圧から、半波整流ダイオードD1
1により脈流を生成し、この脈流(入力電圧)及び電気
二重層コンデンサの充電電圧に基づいて、充電電流の電
流値及び供給期間が設定されるので、充電回路の回路構
成を簡易にすることができるとともに、回路素子からの
発熱を抑制して、大幅な小型軽量化及び低コスト化を図
ることができる。
【0027】なお、本実施形態においては、充電電流を
供給制御するための電圧範囲として、一対のコンパレー
タCM11及びCM12を用いて、上限電圧及び下限電
圧の双方を設定する場合について説明したが、いずれか
一方のみを設定するものであってもよい。すなわち、下
限電圧のみを設定して、充電電流の供給制御を行う場合
には、入力電圧Vinが一定電圧以上の場合に充電電流が
供給されるので、電流制限を必要としない場合や、電流
値が比較的小さい小型電源を利用する場合に有効に適用
することができる。また、上限電圧のみを設定して、充
電電流の供給制御を行う場合には、入力電圧Vinが一定
電圧以下の場合に充電電流が供給されるので、負電源で
充電動作を行う場合等に有効に適用することができる。
【0028】<第2の実施形態>次に、本発明に係る充
電回路の第2の実施形態について、図面を参照して説明
する。図6は、本発明に係る充電回路の第2の実施形態
を示すブロック図である。ここで、上述した実施形態と
同等の構成については、同一の符号を付して、その説明
を省略する。図6に示すように、本実施形態に係る充電
回路は、整流回路20Aと、電流制限回路30Aと、ス
イッチ回路40Aと、パルス発生回路(制御信号生成手
段)50Dと、安定化電源回路50Eと、逆流阻止回路
60Aと、を有して構成され、充電回路の入力端子Tin
には、商用電源10から交流電圧が供給され、出力端子
Toutには、電気二重層コンデンサ70Aが接続されて
いる。
【0029】ここで、整流回路20Aは、上述した実施
形態と同様に、商用電源10の交流電圧成分を半波整
流、あるいは、全波整流して所定の電圧周期を有する脈
流(入力電圧Vin)を生成し、安定化電源回路50E
は、この脈流に基づいて、充電回路内の各構成(パルス
発生回路50Dを含む)に対して駆動電力を供給する。
パルス発生回路50Dは、任意の位相及び周期を有する
パルス信号(動作制御信号)を生成、出力し、スイッチ
回路40Aの導通状態を制御する。ここで、パルス信号
は、商用電源10の交流電圧周期に対して同期、非同期
のいずれの関係を有するものであってもよいが、少なく
とも交流電圧周期よりも短い周期を有するように生成さ
れている。したがって、このような構成を有する充電回
路によれば、商用電源10の交流電圧周期とは独立し、
かつ、該交流電圧周期よりも短い任意の周期を有するパ
ルス信号のタイミングに基づいて、スイッチ回路40A
をON動作する制御が行われる。
【0030】以下に、本実施形態に係る充電回路の動作
について、図面を参照して説明する。図7は、第2の実
施形態に係る充電回路における動作を示す電圧/電流波
形図である。上述した回路構成において、図7(a)に
示すように、商用電源10により供給されるAC100
Vの正弦交流電圧は、ダイオード等の整流回路により、
図7(b)に示すように、例えば、正弦交流電圧の正の
電圧成分期間のみを抽出する半波整流が施されて、商用
電源10と同等の周期で正の電圧波形を有する脈流(入
力電圧Vin)が生成される。
【0031】一方、図7(c)に示すように、パルス発
生回路50Dにより、商用電源10に同期した、あるい
は、独立(非同期)した所定の位相及び周期を有するパ
ルス信号が生成されて、スイッチ回路40Aに動作制御
信号として出力されると、スイッチ回路40Aは、この
パルス信号の位相及び周期にのみ依存して、ON動作を
繰り返す。これにより、図7(d)に示すように、入力
電圧Vinに応じた充電電流が、パルス信号のタイミング
に同期して、電流制限回路30A、スイッチ回路40A
及び逆流阻止回路60Aを介して、電気二重層コンデン
サ70Aに供給されて充電動作が行われる(t21〜t
22、t23〜t24)。ここで、入力電圧Vinの電圧
波形がない期間(t22〜t23)においては、電気二
重層コンデンサ70Aへの充電電流の供給は行われな
い。なお、電気二重層コンデンサ70Aへの充電電流
は、電気二重層コンデンサ70Aへの印加電圧と充電電
圧Vcとの電位差によって流れ、充電電圧Vcは充電の
進行に伴って上昇していくため、充電の進行に伴って充
電電流は減少し、充電電圧Vcが入力電圧Vin程度とな
ったところで充電電流は概ね零となる。
【0032】したがって、本実施形態に係る充電回路に
よれば、パルス発生回路50Dにより任意の位相及び周
期を有するパルス信号を生成、出力して、このパルス信
号のタイミング毎に、電気二重層コンデンサ70Aに供
給される充電電流を制御することができるので、パルス
信号の周期を交流電圧周期に比較して、十分小さく設定
することにより、パルス信号に基づく間欠的により充電
回路の発熱を抑えたうえで、実質的に入力電圧Vinの電
圧波形全体に相当する期間分の充電電流を電気二重層コ
ンデンサ70Aに供給することができ、充電に要する時
間を大幅に短縮することができる。また、パルス信号
を、商用電源とは独立して、任意の位相及び周期に設定
することができるので、商用電源の交流電圧周期を考慮
する必要がなく、設計自由度を向上することができると
ともに、パルス信号の位相及び周期を適宜制御すること
によって充電電流値を平均化する制御を容易に行うこと
ができ、例えば、充電回路の発熱状態等に応じて充電電
流値を適宜変更する等の制御を行うことができる。
【0033】さらに、パルス信号を、商用電源に同期す
る任意の位相及び周期に設定する場合には、パルス信号
を商用電源の周期に基づいて生成するようにすることが
でき、パルス発生回路40Aに発振回路を備える必要が
なく、回路構成の簡略化を図ることができる。なお、本
実施形態においても、上述した場合と同様に、商用電源
による交流電圧をトランス等を用いて降圧することな
く、ダイオード等により整流して脈流を生成し、パルス
発生回路により生成されるパルス信号のみに基づいて、
充電電流の電流値及び供給期間が設定されるので、充電
回路の回路構成を簡易にすることができるとともに、回
路素子からの発熱を抑制して、大幅な小型軽量化及び低
コスト化を図ることができる。
【0034】<第3の実施形態>次に、本発明に係る充
電回路の第3の実施形態について、図面を参照して説明
する。図8は、本発明に係る充電回路の第3の実施形態
を示すブロック図である。ここで、上述した実施形態と
同等の構成については、同一の符号を付して、その説明
を省略する。図8に示すように、本実施形態に係る充電
回路は、整流回路20Aと、電流制限回路30Aと、遅
延回路50Gと、スイッチ回路40Aと、比較回路(第
2の比較判定手段)50Fと、逆流阻止回路60Aと、
充電電圧検出回路50Cと、を有して構成され、充電回
路の入力端子Tinには、商用電源10から交流電圧が供
給され、出力端子Toutには、電気二重層コンデンサ7
0Aが接続されている。
【0035】ここで、整流回路20Aは、上述したよう
に、商用電源10の交流電圧成分を半波整流、あるい
は、全波整流して所定の電圧周期を有する脈流を生成
し、比較回路50Fは、遅延回路50Gにより上記脈流
(入力電圧Vin)を任意の時間Tdly遅延させた遅延電
圧(遅延脈流の電圧成分)Vdlyと、充電電圧検出回路
50Cにより検出される電気二重層コンデンサ70Aの
充電電圧Vcとを比較して、その大小関係に基づいて、
スイッチ回路40Aの導通状態を切換制御する。したが
って、このような構成を有する充電回路によれば、任意
の時間Tdly遅延させた遅延電圧Vdlyが、比較回路50
Fにより規定される基準電圧(充電電圧Vc)以下の電
圧範囲にある期間においてのみ、スイッチ回路40Aを
導通状態として、整流回路20Aにより生成される入力
電圧Vinに応じた充電電流が電気二重層コンデンサ70
Aに供給される。すなわち、充電動作時における入力電
圧Vinの最大値が充電電圧Vcにより一義的に決定され
るとともに、充電電流の供給状態(電流値、供給タイミ
ング)が遅延時間Tdlyにより任意に設定される。
【0036】以下に、本実施形態に係る充電回路の具体
的な回路構成例を示す。図9は、第3の実施形態に係る
充電回路の一具体例を示す回路構成図である。図9に示
すように、本具体例は、充電回路100Bの一対の入力
端子Tina、Tinb間に、商用電源として供給されている
100V交流電源が接続され、充電回路100Bの一対
の出力端子Touta、Toutb間に、電気二重層コンデンサ
70Aが接続されている。また、一方の入力端子Tina
と出力端子Toutaの間には、半波整流用ダイオードD2
1と、電流制限抵抗R21と、スイッチTr21と、逆
流阻止ダイオードD22が直列に接続されている。ま
た、半波整流用ダイオードD21と電流制限抵抗R21
との間の接点N21と、他方の入力端子Tinb及び出力
端子Toutbが接続された接地電位との間には、抵抗R2
2と、遅延時間調整抵抗R23及びコンデンサC21の
直列接続が個別並列的に設けられている。ここで、遅延
時間調整抵抗R23及びコンデンサC21は、上述した
遅延回路を構成している。
【0037】また、逆流阻止ダイオードD22の出力端
子Touta側の接点N22と、他方の入力端子Tinb及び
出力端子Toutbが接続された接地電位との間には、充電
電圧検出抵抗R24及びR25が設けられている。ここ
で、充電電圧検出抵抗R24及びR25は、上述した充
電電圧検出回路を構成している。そして、遅延時間調整
抵抗R23とコンデンサC21との間の接点N23は、
コンパレータCM21の負入力側に接続され、また、充
電電圧検出抵抗R24とR25との間の接点N24は、
コンパレータCM21の正入力側に接続されている。コ
ンパレータCM21の出力は、スイッチTr21のゲー
トに直接、あるいは、図示を省略したフォトカプラ等を
介して入力されている。ここで、コンパレータCM21
は、上述した比較回路を構成している。
【0038】次いで、本具体例に係る充電回路の動作に
ついて、図面を参照して説明する。図10は、本具体例
に係る充電回路における動作を示す電圧/電流波形図で
ある。上述した回路構成において、図10(a)に示す
ように、商用電源10により供給されるAC100Vの
正弦交流電圧は、半波整流用ダイオードD21の整流作
用により、図10(b)に示すように、例えば、正弦交
流電圧の正の電圧成分期間のみが抽出されて、商用電源
10と同等の周期で正の電圧波形を有する脈流(入力電
圧Vin)が生成される。ここで、電気二重層コンデンサ
70Aの充電電圧(出力端子ToutaとToutbとの間の電
圧)Vcは、充電電圧検出抵抗R24及びR25により
抽出されて、コンパレータCM21の正入力側に基準電
圧として入力される。一方、入力電圧Vinは、遅延時間
調整抵抗R23及びコンデンサC21により遅延処理さ
れ、所定の時間(Tdly)だけ遅延した遅延電圧Vdly
が、コンパレータCM21の負入力側に入力される。な
お、遅延時間調整抵抗R23は、可変抵抗であって、抵
抗値を変更可能に構成され、上記入力電圧Vinの遅延時
間Tdlyを任意に設定可能に構成されている。
【0039】これにより、遅延電圧Vdly及び充電電圧
Vcの電圧変化が、コンパレータCM21に入力され、
それらの比較判定結果(大小関係)に基づいて、スイッ
チTr21の導通状態が制御される。具体的には、コン
パレータCM21において、Vc>Vdlyの条件を満た
すとき、論理出力がハイレベルとなってパルス状の動作
制御信号が出力されて、スイッチTr21はON動作す
る。すなわち、入力電圧Vinに対して、任意の遅延時間
Tdlyを有する遅延電圧Vdlyが、充電電圧Vc以下の電
圧範囲内で変化する期間内においては、スイッチTr2
1がON動作して、図10(b)、(c)に示すよう
に、入力電圧Vinに応じた充電電流が、電流制限抵抗R
21、スイッチTr21及び逆流阻止ダイオードD22
を介して、電気二重層コンデンサ70Aに供給されて、
充電動作が行われる(時刻t31〜t32)。
【0040】そして、時間(t)の経過に伴い、遅延電
圧Vdlyが、充電電圧Vcを超えて上昇すると、コンパ
レータCM21の出力がローレベルとなって、スイッチ
Tr21がOFF動作して(時刻t32)、電気二重層
コンデンサ70Aへの充電電流の供給が遮断される。こ
のように、充電電流は、図10(c)に示すように、遅
延電圧波形の立ち上がり期間における極短い時間(t3
1〜t32)のみ、電気二重層コンデンサ70Aに供給
される。ここで、遅延電圧波形の立ち下がり期間におい
ても、遅延電圧Vdlyは、Vc>Vdlyの条件を満たし
て、スイッチTr21をON動作させるが、この場合の
入力電圧Vinは零であるので、電気二重層コンデンサ7
0Aへの充電電流の供給は行われない。なお、電気二重
層コンデンサ70Aへの充電電流は、電気二重層コンデ
ンサ70Aへの印加電圧と充電電圧Vcとの電位差によ
って流れ、充電電圧Vcは充電の進行に伴って上昇して
いくため、充電の進行に伴って充電電流は減少し、充電
電圧Vcが入力電圧Vin程度となったところで充電電流
は概ね零となる。
【0041】さらに、上述した一連の充電動作におい
て、遅延時間調整抵抗R22の抵抗値を適宜変更設定す
ることにより、直列接続されたコンデンサC21とのR
C回路の時定数が任意に設定され、入力電圧Vinに対す
る遅延時間Tdlyが変更制御される。これにより、遅延
電圧Vdlyが充電電圧Vc以下にある時間、すなわち、
充電電流の供給期間、及び、充電電流の電流値が調整可
能となる。したがって、本具体例における充電回路によ
れば、電気二重層コンデンサへの充電動作において、充
電電流を供給制御するパルス状の動作制御信号を発振回
路等を用いることなく簡易な構成により生成、出力する
ことができるとともに、遅延電圧Vdlyの遅延時間を適
宜変更設定することにより、充電電流の供給期間(動作
制御信号のパルス幅)を任意に調整することができ、電
気二重層コンデンサへの充電条件を最適化することがで
きる。なお、本実施形態においても、上述した場合と同
様に、商用電源による交流電圧をトランス等を用いて降
圧することなく、ダイオード等により整流して脈流を生
成し、遅延回路により生成される上記脈流の遅延電圧に
基づいて、充電電流の電流値及び供給期間が設定される
ので、充電回路の回路構成を簡易にすることができると
ともに、回路素子からの発熱を抑制して、大幅な小型軽
量化及び低コスト化を図ることができる。
【0042】<第4の実施形態>次に、本発明に係る充
電回路の第4の実施形態について、図面を参照して説明
する。図11は、本発明に係る充電回路の第4の実施形
態を示すブロック図である。ここで、上述した実施形態
と同等の構成については、同一の符号を付して、その説
明を省略する。図11に示すように、本実施形態に係る
充電回路は、整流回路20Aと、電流制限回路30A
と、遅延回路50Gと、分圧回路50Hと、スイッチ回
路40Aと、比較回路(第3の比較判定手段)50F
と、逆流阻止回路60Aと、充電電圧検出回路50C
と、を有して構成され、充電回路の入力端子Tinには、
商用電源10から交流電圧が供給され、出力端子Tout
には、電気二重層コンデンサ70Aが接続されている。
【0043】ここで、整流回路20Aは、上述したよう
に、商用電源10の交流電圧成分を半波整流、あるい
は、全波整流して所定の電圧周期を有する脈流を生成
し、比較回路50Fは、遅延回路50Gにより上記脈流
(入力電圧Vin)を任意の時間Tdly遅延させた遅延電
圧Vdlyと、後述する分圧回路50Hにより上記脈流
(入力電圧Vin)を任意の分圧比で分圧した分割電圧V
divとを比較して、その大小関係に基づいて、スイッチ
回路40Aの導通状態を切換制御する。したがって、こ
のような構成を有する充電回路によれば、比較回路50
Fにより、任意の時間Tdly遅延させた遅延電圧Vdlyの
電圧変化が、分圧回路50Hにより規定される基準電圧
(分割電圧Vdiv)に対して所定の関係にある期間にお
いてのみ、スイッチ回路40Aを導通状態として、整流
回路20Aにより生成される入力電圧Vinに応じた充電
電流が電気二重層コンデンサ70Aに供給される。
【0044】以下に、本実施形態に係る充電回路の具体
的な回路構成例を示す。図12は、第4の実施形態に係
る充電回路の一具体例を示す回路構成図である。図12
に示すように、本具体例は、充電回路100Cの一対の
入力端子Tina、Tinb間に、商用電源として供給されて
いる100V交流電源が接続され、充電回路100Cの
一対の出力端子Touta、Toutb間に、電気二重層コンデ
ンサ70Aが接続されている。また、一方の入力端子T
inaと出力端子Toutaの間には、半波整流用ダイオード
D31と、電流制限抵抗R31と、スイッチTr31
と、逆流阻止ダイオードD32が直列に接続されてい
る。
【0045】また、半波整流用ダイオードD31と電流
制限抵抗R31との間の接点N31と、他方の入力端子
Tinb及び出力端子Toutbが接続された接地電位との間
には、抵抗R32と、遅延時間設定抵抗R33及びコン
デンサC31の直列接続と、分圧抵抗R36、R37、
R38の直列接続とが、個別並列的に設けられている。
ここで、遅延時間設定抵抗R33及びコンデンサC31
は、上述した遅延回路を構成し、分圧抵抗R36、R3
7、R38は、上述した分圧回路を構成している。ま
た、逆流阻止ダイオードD32の出力端子Touta側の接
点N32と、他方の入力端子Tinb及び出力端子Toutb
が接続された接地電位との間には、充電電圧検出抵抗R
34及びR35が設けられている。ここで、充電電圧検
出抵抗R34及びR35は、上述した充電電圧検出回路
を構成している。
【0046】そして、遅延時間設定抵抗R33とコンデ
ンサC31との間の接点N33は、コンパレータCM3
1の一方の入力(図11では負入力側)に接続されてい
る。一方、充電電圧検出抵抗R34とR35との間の接
点N34は、分圧抵抗R37とR38との間の接点に接
続され、分圧抵抗R36とR37との間の接点N35
は、コンパレータCM31の他方の入力(図11では正
入力側)に接続されている。コンパレータCM31の出
力は、スイッチTr31のゲートに直接、あるいは、図
示を省略したフォトカプラ等を介して入力されている。
ここで、コンパレータCM31は、上述した比較回路を
構成している。
【0047】次いで、本具体例に係る充電回路の動作に
ついて、図面を参照して説明する。図13は、本具体例
に係る充電回路における動作を示す電圧/電流波形図で
ある。上述した回路構成において、図13(a)に示す
ように、商用電源10により供給されるAC100Vの
正弦交流電圧は、半波整流用ダイオードD31の整流作
用により、図13(b)に示すように、例えば、正弦交
流電圧の正の電圧成分期間のみが抽出されて、商用電源
10と同等の周期で正の電圧波形を有する脈流(入力電
圧Vin)が生成される。ここで、入力電圧Vinは、遅延
時間調整抵抗R33及びコンデンサC31により遅延処
理され、所定の時間(Tdly)だけ遅延した遅延電圧Vd
lyが、コンパレータCM31の一方の入力端に入力され
る。
【0048】一方、電気二重層コンデンサ70Aの充電
電圧(出力端子ToutaとToutbとの間の電圧)Vcは、
充電電圧検出抵抗R34及びR35により抽出されて、
分圧抵抗R37とR38との間の接点に供給され、さら
に、分圧抵抗R36〜R38による所定の分圧比で分圧
された分割電圧(分圧抵抗R36とR37との間の接点
N35の電圧)Vdivが、コンパレータCM21の他方
の入力端に入力される。ここで、分割電圧Vdivは、入
力電圧Vinに追従するとともに、充電電圧Vcに応じた
電圧変化を示す。これにより、遅延電圧Vdly及び分割
電圧Vdivの電圧変化が、コンパレータCM31に入力
され、それらの比較判定結果(大小関係)に基づいて、
スイッチTr31の導通状態が次の2方法により制御さ
れる。
【0049】第1の制御方法は、コンパレータCM31
において、Vdiv>Vdlyの条件を満たすとき、論理出力
がハイレベルとなってパルス状の動作制御信号が出力さ
れて、スイッチTr31がON動作し、図13(c)に
示すように、入力電圧Vinに応じた充電電流が、電流制
限抵抗R31、スイッチTr31及び逆流阻止ダイオー
ドD32を介して、電気二重層コンデンサ70Aに供給
されて、充電動作が行われる(時刻t41〜t42)。
また、第2の制御方法は、上記Vdiv>Vdlyの条件を満
たす状態から、Vdiv<Vdlyの条件を満たす状態に切り
替わったとき、論理出力がハイレベルとなってパルス状
の動作制御信号が出力されて、スイッチTr31がON
動作し、図13(d)に示すように、その切り替わりか
ら一定の時間Tonだけ、入力電圧Vinに応じた充電電流
が、電気二重層コンデンサ70Aに供給されて、充電動
作が行われる(時刻t42〜t43)。なお、この場合
には、上記論理出力を受けて一定の時間Tonだけスイッ
チTr31をONにするパルス状の動作制御信号を出力
する動作制御信号発生回路(図示せず)を比較回路50
Fとスイッチ回路40Aとの間に設ける。
【0050】このように、充電電流は、図13(c)、
(d)に示すように、上記各条件を満たす一定の時間
(時刻t41〜t42、又は、t42〜t43)のみ、
電気二重層コンデンサ70Aに供給される。ここで、充
電電圧検出抵抗R34及びR35により抽出された充電
電圧Vcが、分圧抵抗R37とR38との接点に供給さ
れているので、分割電圧Vdivは、充電電圧Vc分かさ
上げされることになり、電気二重層コンデンサ70Aの
充電状態の進行に対応させて、充電電流の供給期間、及
び、充電電流の電流値を変化させることができる。した
がって、本具体例における充電回路によれば、電気二重
層コンデンサへの充電動作において、充電電流を供給制
御するパルス状の動作制御信号を発振回路等を用いるこ
となく簡易な構成により生成、出力することができると
ともに、充電状態の進行に伴う充電電圧Vcの変化に応
じて、充電電流の供給状態が調整されるので、電気二重
層コンデンサへの充電条件を最適化することができる。
【0051】また、本実施形態においても、上述した場
合と同様に、商用電源による交流電圧をトランス等を用
いて降圧することなく、ダイオード等により整流して脈
流を生成し、遅延回路により生成される上記脈流の遅延
電圧、及び、分圧回路により生成される充電電圧の分割
電圧に基づいて、充電電流の電流値及び供給期間が設定
されるので、充電回路の回路構成を簡易にすることがで
きるとともに、回路素子からの発熱を抑制して、大幅な
小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。なお、
本具体例においては、分圧抵抗R37とR38との接点
に、充電電圧Vcを抽出して供給し、分割電圧Vdivを
充電電圧Vc分かさ上げする構成について説明したが、
充電電圧Vcを供給することなく、所定の電圧(例え
ば、接地電位)に対する入力電圧Vinの電圧変化を分圧
するものであってもよい。この場合、電気二重層コンデ
ンサ70Aには、充電電圧Vcに関わらず、常に、一定
の充電電流が供給される。
【0052】<第5の実施形態>次に、本発明に係る充
電回路の第5の実施形態について、図面を参照して説明
する。図14は、本発明に係る充電回路の第5の実施形
態を示すブロック図であり、図15は、本発明に係る充
電回路に適用される充電安定化回路の一例を示す概略構
成図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成に
ついては、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図14(a)は、充電停止手段、又は、充電電流安定化
手段を構成する充電安定化回路80Aを、第1の実施形
態(図2参照)に示した構成に適用した例であり、充電
安定化回路80Aにより、電気二重層コンデンサ70A
の充電電圧Vcが検出されて、電気二重層コンデンサ7
0Aの充電状態が判断され、その判断結果に基づいて、
スイッチ回路40Aの導通状態を制御し、充電電流の供
給状態を最適化する。図15(b)は、充電安定化回路
80Aを、第2の実施形態(図6参照)に示した構成に
適用した例であり、充電安定化回路80Aにより、電気
二重層コンデンサ70Aの充電電圧Vcが検出されて、
電気二重層コンデンサ70Aの充電状態が判断され、そ
の判断結果に基づいて、パルス発生回路50Aにおける
パルス信号を調整制御して、充電電流の供給状態を最適
化する。また、図示しないが、第3の実施形態(図8参
照)や第4の実施形態(図11参照)の構成に対しても
同様に適用することができる。すなわち、第3及び第4
の実施形態の構成の場合には、充電安定化回路80Aに
基づき遅延回路における遅延時間を調整制御して充電電
流の供給状態を最適化する。
【0053】以下、各構成について順次説明する。上述
した構成を有する充電回路において、充電安定化回路8
0Aを充電停止手段として適用した場合、電気二重層コ
ンデンサ70Aの充電電圧Vcが随時検出され、この充
電電圧Vcと、電気二重層コンデンサの充電状態の飽和
(又は、終了)を規定する所定の充電停止電圧との比較
により、充電の進行状態が判定される。そして、充電電
圧Vcが上記充電停止電圧に達したとき、スイッチ回路
40AをOFF動作する動作制御信号を出力して、充電
電流の供給を遮断し、充電動作を停止する制御を行う。
これにより、電気二重層コンデンサの過充電が防止され
て、電気二重層コンデンサの劣化や電力損失を低減する
ことができ、安全かつ適切な充電動作を行うことができ
る。
【0054】また、上述した充電回路において、充電安
定化回路80Aを充電電流安定化手段として適用した場
合、電気二重層コンデンサ70Aの充電電圧Vcが随時
検出されて充電電圧Vcの時間微分が演算され、この微
分値に基づいて、スイッチ回路40Aによる導通状態
(スイッチ回路の導通期間)を調整する動作制御信号を
出力して、電気二重層コンデンサ70Aに供給される充
電電流を略一定化する制御を行う。すなわち、上述した
各実施形態においては、いずれも、充電電流の供給を制
御するための動作制御信号がパルス波形を有し、この動
作制御信号に基づいて、スイッチの導通状態が制御さ
れ、パルス状の充電電流が電気二重層コンデンサに供給
される構成を有している。そのため、充電電流として大
電流が瞬間的に流下した場合、電源インピーダンスによ
り電源電圧の降下を招き、一時的に充電電流が流れにく
くなる可能性がある。
【0055】具体的には、例えば、平均充電電流が1A
の場合に、瞬時電流として10Aの電流が流下すると、
電源インピーダンスが0.2Ωであっても、およそ2V
の電圧降下を生じることになる。このような電圧降下に
対して、上述した各実施形態においては、電流制限回路
として抵抗素子を適用しているので、充電電流の低下が
顕著となり、その動作補償が必要となる。そこで、本実
施形態においては、このような充電電流の変動(電源電
圧の降下)を補償し、充電動作の安定化を図ることを特
徴としている。ここで、本実施形態に適用される充電安
定化回路80Aについて、さらに詳しく説明すると、充
電安定化回路80Aは、図15(a)に示すように、所
定の動作クロックCKに基づいて、電気二重層コンデン
サの充電電圧Vcの所定時刻における瞬時電圧を順次保
持する電圧ホールド回路81、82と、電圧ホールド回
路81、82に保持された各々の瞬時電圧相互の電圧差
に応じて、所定の制御信号を出力する増幅回路83と、
を備えている。
【0056】このような構成を有する充電安定化回路8
0Aによれば、図15(b)に示すように、所定の動作
クロックCKに基づいて、時刻t1における電気二重層
コンデンサ70Aに印加される瞬時電圧V1、及び、所
定の時間Dt経過後の時刻t2における瞬時電圧V2
を、電圧ホールド回路81、82に取り込んで保持し、
増幅回路83により時間変化(t1−t2)に対する瞬
時電圧V1、V2の電圧差ΔVcに基づいて、所定の制
御信号を出力し、例えば、スイッチ回路の導通状態を制
御するパルス状の動作制御信号の信号幅(パルス幅)を
調整(広く/狭く)して、スイッチ回路40Aにより供
給される充電電流が一定になるように制御が行われる。
すなわち、電気二重層コンデンサ70Aに印加される瞬
時電圧の微分値(dVc/dt;充電電流に相当する)
に基づいて、この微分値を一定にするように、第1の実
施形態における電圧範囲の調整、第2の実施形態におけ
るパルス周期の調整、第3及び第4の実施形態における
遅延時間の調整を行うことにより、充電電流(平均電流
値)の変動を抑制して略一定に制御することができる。
【0057】これにより、電気二重層コンデンサの充電
動作において、瞬時的な大電流が流下することにより生
じる電源インピーダンスの変化に関わらず、平均充電電
流を略一定に制御することができるので、過度の充電電
流の流下に伴う電気二重層コンデンサの劣化や充電電流
不足による充電時間の長期化等を抑制することができる
とともに、適切な充電条件(電流値の設定)を設定し
て、安全かつ最適な充電動作を行うことができる。な
お、充電安定化回路における制御処理を、充電電圧とそ
の時間微分値とを組み合わせて充電動作開始時、又は、
充電動作終了時に充電電流の変更制御を行うものであっ
てもよく、この場合、より現実的な充電回路の充電動作
に即して、電気二重層コンデンサの充電状態の最適化を
図ることができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、商用電源
の交流電圧成分を整流して所定の電圧周期を有する脈流
を生成する電源手段と、脈流の電圧成分に応じた充電電
流を供給する充電電流供給手段と、充電電流供給手段の
動作状態を制御して、コンデンサ型蓄電池への充電電流
の供給状態を制御する充電制御手段と、を備えているの
で、商用電源による交流電圧を降圧するためのトランス
や、インバータのような発振回路等の構成を必要とせ
ず、充電回路の回路構成を簡易にして小型軽量化を図り
つつ、充電電流の供給状態を適切に調整して充電動作を
最適化することができる。
【0059】請求項2又は4記載の発明によれば、充電
制御手段は、脈流の電圧成分が、所定の電圧範囲内にあ
る場合にのみ、当該電圧成分に応じた充電電流をコンデ
ンサ型蓄電池に供給するように充電電流供給手段を制御
するので、過大な充電電流がコンデンサ型蓄電池に供給
されることを抑制して、コンデンサ型蓄電池の劣化や電
力損失を低減することができるとともに、適切な充電動
作を行うことができる。請求項3記載の発明によれば、
充電制御手段は、脈流の電圧振幅を任意に設定すること
により、充電電流の供給状態を調整制御するように構成
されているので、充電電流の供給期間や電流値を任意に
調整することができ、コンデンサ型蓄電池への充電条件
を最適化することができる。請求項5記載の発明によれ
ば、充電制御手段は、充電電流供給手段の動作を制御す
る動作制御信号(パルス信号)の信号幅及び信号周期を
任意に設定することにより、充電電流の供給状態を調整
制御するように構成されているので、動作制御信号の周
期を商用電源の交流電圧周期よりも十分小さく設定する
ことで、コンデンサ型蓄電池に供給される充電電流を増
加させて、充電に要する時間を短縮することができる。
【0060】請求項6記載の発明によれば、充電制御手
段は、任意の信号幅及び信号周期を有する動作制御信号
を生成する制御信号生成手段を備えているので、動作制
御信号を、商用電源とは独立した任意の位相及び周期に
設定することができるので、商用電源の交流電圧周期を
考慮する必要がなく、設計自由度を向上することができ
るとともに、充電状態に応じて充電電流値を適宜変更す
ることができる。請求項7記載の発明によれば、充電制
御手段は、脈流の電圧周期の遅延時間を任意に設定する
ことにより、充電電流の供給状態を調整制御するように
構成されているので、発振回路等を用いることなく簡易
な構成で、充電電流の供給期間や電流値を任意に調整す
ることができ、コンデンサ型蓄電池への充電条件を最適
化することができる。請求項8記載の発明によれば、充
電制御手段は、脈流の電圧周期を所定時間遅延させた遅
延脈流の電圧成分が、コンデンサ型蓄電池の充電電圧に
対して所定の関係にあるとき、充電電流をコンデンサ型
蓄電池に供給するように充電電流供給手段の動作を制御
する第2の比較判定手段を備えているので、簡易な構成
で充電電流の供給期間や電流値を任意に調整することが
でき、コンデンサ型蓄電池への充電条件を最適化するこ
とができる。
【0061】請求項9又は10記載の発明によれば、充
電制御手段は、脈流を所定の分圧比で分圧した分圧脈流
の電圧成分と、脈流を所定時間遅延させた遅延脈流の電
圧成分との比較条件を任意に設定することにより、充電
電流の供給状態を調整制御するように構成されているの
で、発振回路等を用いることなく簡易な構成で、充電電
流の供給期間や電流値を任意に調整することができ、コ
ンデンサ型蓄電池への充電条件を最適化することができ
る。請求項11記載の発明によれば、充電制御手段は、
コンデンサ型蓄電池の充電電圧を抽出し、充電電圧が所
定の電圧以上に達したとき、コンデンサ型蓄電池への充
電電流の供給を停止するように充電電流供給手段の動作
を制御する充電停止手段を備えているので、コンデンサ
型蓄電池の過充電を防止して、コンデンサ型蓄電池の劣
化や電力損失を低減することができるとともに、安全か
つ適切な充電動作を行うことができる。
【0062】請求項12記載の発明によれば、充電制御
手段は、コンデンサ型蓄電池の充電電圧を抽出し、所定
時間毎の充電電圧の電位差(時間微分値)に応じて、コ
ンデンサ型蓄電池に供給される充電電流を略一定化する
ように充電電流供給手段の動作を制御する充電電流安定
化手段を備えているので、パルス状の充電電流の供給に
伴う電源インピーダンスの変化に関わらず、充電電流を
略一定に制御することができ、過度の充電電流の流下に
伴うコンデンサ型蓄電池の劣化や充電電流不足による充
電時間の長期化等を抑制することができるとともに、適
切な充電条件を設定して、安全かつ最適な充電動作を行
うことができる。請求項13記載の発明によれば、商用
電源の交流電圧成分を整流して所定の電圧周期を有する
脈流を生成し、任意に設定される所定期間に基づいて、
該脈流の電圧成分に応じた充電電流をコンデンサ型蓄電
池に供給することにより、充電電流の供給状態を調整制
御する手順を含んでいるので、コンデンサ型蓄電池の充
電状況等に応じて、充電電流の供給期間や電流値を適切
に設定することができ、安全かつ良好な充電動作を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る充電回路の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る充電回路の第1の実施形態を示す
ブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る充電回路の一具体例を示
す回路構成図である。
【図4】第1の実施形態に係る充電回路における基本動
作を示す電圧/電流波形図である。
【図5】第1の実施形態に係る充電回路における他の動
作を示す電圧/電流波形図である。
【図6】本発明に係る充電回路の第2の実施形態を示す
ブロック図である。
【図7】第2の実施形態に係る充電回路における動作を
示す電圧/電流波形図である。
【図8】本発明に係る充電回路の第3の実施形態を示す
ブロック図である。
【図9】第3の実施形態に係る充電回路の一具体例を示
す回路構成図である。
【図10】第3の実施形態に係る充電回路における動作
を示す電圧/電流波形図である。
【図11】本発明に係る充電回路の第4の実施形態を示
すブロック図である。
【図12】第4の実施形態に係る充電回路の一具体例を
示す回路構成図である。
【図13】第4の実施形態に係る充電回路における動作
を示す電圧/電流波形図である。
【図14】本発明に係る充電回路の第5の実施形態を示
すブロック図である。
【図15】本発明に係る充電回路に適用される充電安定
化回路の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】 10 商用電源 20、20A〜20D 整流回路 30、30A 電流制限回路 40、40A スイッチ回路 50 スイッチ制御回路 50A 電圧判定回路 50B 入力電圧検出回路 50C 充電電圧検出回路 50D パルス発生回路 50E 安定化電源回路 50F 比較回路 50G 遅延回路 50H 分圧回路 60、60A 逆流阻止回路 70 コンデンサ型蓄電池 70A 電気二重層コンデンサ 80A 充電安定化回路 100A〜100C 充電回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源の交流電圧成分を整流して所定
    の電圧周期を有する脈流を生成する電源手段と、 前記脈流の電圧成分に応じた充電電流を供給する充電電
    流供給手段と、 前記充電電流供給手段の動作状態を制御して、前記充電
    電流の供給状態を制御する充電制御手段と、 前記充電電流供給手段から供給される前記充電電流に対
    応する電気エネルギーを蓄積するコンデンサ型蓄電池
    と、を備えたことを特徴とする充電回路。
  2. 【請求項2】 前記充電制御手段は、前記脈流の電圧成
    分が、所定の電圧範囲内にある場合にのみ、当該電圧成
    分に応じた充電電流を前記コンデンサ型蓄電池に供給す
    るように前記充電電流供給手段の動作を制御することを
    特徴とする請求項1記載の充電回路。
  3. 【請求項3】 前記充電制御手段は、前記脈流の電圧振
    幅を任意に設定することにより、前記充電電流の供給状
    態を調整制御することを特徴とする請求項1記載の充電
    回路。
  4. 【請求項4】 前記充電制御手段は、前記脈流の電圧成
    分と、前記コンデンサ型蓄電池の充電電圧に基づく所定
    の電圧範囲とを比較し、前記脈流の電圧成分が前記電圧
    範囲内にあるとき、前記充電電流を前記コンデンサ型蓄
    電池に供給するように前記充電電流供給手段の動作を制
    御する第1の比較判定手段を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の充電回路。
  5. 【請求項5】 前記充電制御手段は、前記充電電流供給
    手段の動作を制御する動作制御信号の信号幅及び信号周
    期を任意に設定することにより、前記充電電流の供給状
    態を調整制御することを特徴とする請求項1記載の充電
    回路。
  6. 【請求項6】 前記充電制御手段は、任意の信号幅及び
    信号周期を有する動作制御信号を生成する制御信号生成
    手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の充電
    回路。
  7. 【請求項7】 前記充電制御手段は、前記脈流の電圧周
    期の遅延時間を任意に設定することにより、前記充電電
    流の供給状態を調整制御することを特徴とする請求項1
    記載の充電回路。
  8. 【請求項8】 前記充電制御手段は、前記脈流の電圧周
    期を所定時間遅延させた遅延脈流の電圧成分と、前記コ
    ンデンサ型蓄電池の充電電圧とを比較し、前記遅延脈流
    の電圧成分が、前記充電電圧に対して所定の関係にある
    とき、前記充電電流を前記コンデンサ型蓄電池に供給す
    るように前記充電電流供給手段の動作を制御する第2の
    比較判定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    充電回路。
  9. 【請求項9】 前記充電制御手段は、前記脈流を所定の
    分圧比で分圧した分圧脈流の電圧成分と、前記脈流を所
    定時間遅延させた遅延脈流の電圧成分との比較条件を任
    意に設定することにより、前記充電電流の供給状態を調
    整制御することを特徴とする請求項1記載の充電回路。
  10. 【請求項10】 前記充電制御手段は、前記脈流を所定
    の分圧比で分圧した分圧脈流の電圧成分と、前記脈流を
    所定時間遅延させた遅延脈流の電圧成分との比較し、該
    比較結果が所定の条件を満たすとき、前記充電電流を前
    記コンデンサ型蓄電池に供給するように前記充電電流供
    給手段の動作を制御する第3の比較判定手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の充電回路。
  11. 【請求項11】 前記充電制御手段は、前記コンデンサ
    型蓄電池の充電電圧を抽出し、前記充電電圧が所定の電
    圧以上に達したとき、前記コンデンサ型蓄電池への前記
    充電電流の供給を停止するように前記充電電流供給手段
    の動作を制御する充電停止手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の充電回路。
  12. 【請求項12】 前記充電制御手段は、前記コンデンサ
    型蓄電池の充電電圧を抽出し、所定時間毎の前記充電電
    圧の電位差に応じて、前記コンデンサ型蓄電池に供給さ
    れる前記充電電流を略一定化するように前記充電電流供
    給手段の動作を制御する充電電流安定化手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の充電回路。
  13. 【請求項13】 商用電源の交流電圧成分を整流して所
    定の電圧周期を有する脈流を生成する手順と、 所定期間において前記脈流の電圧成分に応じた充電電流
    を供給する手順と、 前記所定期間を任意に設定して、前記充電電流の供給状
    態を調整制御する手順と、 前記所定期間に供給される前記充電電流に対応する電気
    エネルギーをコンデンサ型蓄電池に蓄積する手順と、を
    含むことを特徴とする充電回路の充電制御方法。
JP36011699A 1999-12-20 1999-12-20 充電回路及びその充電制御方法 Abandoned JP2001178013A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36011699A JP2001178013A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 充電回路及びその充電制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36011699A JP2001178013A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 充電回路及びその充電制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001178013A true JP2001178013A (ja) 2001-06-29

Family

ID=18467977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36011699A Abandoned JP2001178013A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 充電回路及びその充電制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001178013A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005530476A (ja) * 2002-06-20 2005-10-06 ミクロ+・ポロ・ディー・オー・オー 電池を高速充電するための方法及び前記方法を実施するための装置
JP2008537466A (ja) * 2005-04-20 2008-09-11 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト コンデンサモジュールとその動作方法
CN105743155A (zh) * 2015-09-01 2016-07-06 深圳维普创新科技有限公司 控制充电速度的适配器及其控制方法
CN105743156A (zh) * 2015-09-01 2016-07-06 深圳维普创新科技有限公司 控制充电的适配器电路及其控制方法
KR20170133457A (ko) * 2016-02-05 2017-12-05 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 어댑터 및 충전 제어 방법
WO2023111346A1 (de) 2021-12-17 2023-06-22 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum laden einer batterie, batterie und verwendung einer solchen

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005530476A (ja) * 2002-06-20 2005-10-06 ミクロ+・ポロ・ディー・オー・オー 電池を高速充電するための方法及び前記方法を実施するための装置
JP2008537466A (ja) * 2005-04-20 2008-09-11 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト コンデンサモジュールとその動作方法
CN105743155A (zh) * 2015-09-01 2016-07-06 深圳维普创新科技有限公司 控制充电速度的适配器及其控制方法
CN105743156A (zh) * 2015-09-01 2016-07-06 深圳维普创新科技有限公司 控制充电的适配器电路及其控制方法
KR20170133457A (ko) * 2016-02-05 2017-12-05 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 어댑터 및 충전 제어 방법
JP2018516049A (ja) * 2016-02-05 2018-06-14 クワントン オーピーピーオー モバイル テレコミュニケーションズ コーポレイション リミテッド アダプター及び充電制御方法
JP2018516046A (ja) * 2016-02-05 2018-06-14 クワントン オーピーピーオー モバイル テレコミュニケーションズ コーポレイション リミテッド アダプター及び充電制御方法
US10541553B2 (en) 2016-02-05 2020-01-21 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. Adapter and charging control method
US10566827B2 (en) 2016-02-05 2020-02-18 Guangdong Oppo Mobile Telecommunications Corp., Ltd. Adapter and charging control method
KR102178666B1 (ko) * 2016-02-05 2020-11-16 광동 오포 모바일 텔레커뮤니케이션즈 코포레이션 리미티드 어댑터 및 충전 제어 방법
WO2023111346A1 (de) 2021-12-17 2023-06-22 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum laden einer batterie, batterie und verwendung einer solchen
DE102021214574A1 (de) 2021-12-17 2023-06-22 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren zum Laden einer Batterie, Batterie und Verwendung einer solchen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2628642B2 (ja) 自動電圧切替電源
TWI290414B (en) DC to DC converter, voltage converting device, method for controlling a converter and boost DC to DC converter
US8018204B2 (en) Compact ultra fast battery charger
CN100413175C (zh) 通用电池充电器
US8035251B2 (en) Uninterruptible power supply
JP4507191B2 (ja) 電池の充電装置
JP5014699B2 (ja) 昇圧手段を含む電源回路を備えた電子引外し装置およびそのような引外し装置を含む回路遮断器
JPS58224529A (ja) 電子電源回路
JP6719332B2 (ja) 充電装置
BRPI0708616B1 (pt) Conversor de potência e circuito de geração de onda triangular
US20200076305A1 (en) Electronic converter and method of operating an electronic converter
US6219493B1 (en) Electronic flash device of a separate excitation oscillating type
JP6032749B2 (ja) スイッチング電源装置
KR101167349B1 (ko) 전력 변환기, 모바일 장치 및 무선 송신 시스템
EP2876805A1 (en) Power converter
US8754626B2 (en) Switching regulator with input current limiting capabilities
TW201440376A (zh) 電子裝置中的電路、電子裝置及供電方法
JP2001178013A (ja) 充電回路及びその充電制御方法
JP4526453B2 (ja) 充電器
JP5060724B2 (ja) 電力供給装置
US10263446B2 (en) Battery control circuit for power generation system using renewable energy
US11424673B2 (en) Power supply circuit, start-up circuit, power generating device, and electronic apparatus
JP2020114165A (ja) 交流発電機およびその整流器
JP2005176430A (ja) 電源制御システム、及び該電源制御システムを用いた電子機器
CN213783157U (zh) 一种实时检测输出电压的电路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050616

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20050805