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JP2001175095A - 転写ブレード - Google Patents

転写ブレード

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Publication number
JP2001175095A
JP2001175095A JP35391399A JP35391399A JP2001175095A JP 2001175095 A JP2001175095 A JP 2001175095A JP 35391399 A JP35391399 A JP 35391399A JP 35391399 A JP35391399 A JP 35391399A JP 2001175095 A JP2001175095 A JP 2001175095A
Authority
JP
Japan
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coating layer
resin
blade
transfer blade
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP35391399A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Mori
宏之 森
Sumio Oinuma
澄男 生沼
Hirobumi Okuda
博文 奥田
Kenichi Tsuchiya
賢一 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP35391399A priority Critical patent/JP2001175095A/ja
Publication of JP2001175095A publication Critical patent/JP2001175095A/ja
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング層を備えた転写ブレードであっ
て、画像不良やブレードエッジの磨耗がなく、コーティ
ング層の剥離し難いものを提供する。 【解決手段】 転写ブレードのブレード本体における少
なくとも相手部材との接触部に、フッ素系樹脂又はシリ
コン系樹脂の組成物、好ましくはフッ化オレフィン樹
脂,フッ素変性アクリレート樹脂及びアクリレート樹脂
の配合物であってイソシアネート架橋剤により架橋した
ものを用いて、コーティング層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導電現象を利用
した電子写真プロセスにおいてトナー像の転写手段とし
て用いられる転写ブレードであって、そのゴム製ブレー
ド本体における少なくとも相手部材との接触部及びその
近傍部にコーティング層を形成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、連続式の電子写真プロセ
スは、例えば転写用ベルトを利用するタイプのものにお
いて、図1のように行われる。
【0003】即ち、まず帯電器1で回転ドラム状の感光
体2の表面を均一に帯電させ、次に露光器3で感光体2
表面の画像部以外の部分に光を当てて電荷を除去するこ
とにより、画像相当の静電潜像を形成する。現像部4で
は静電潜像と逆特性の帯電トナーが静電潜像のパターン
通りに付着し、可視像(トナー像)を構成する。
【0004】一方、感光体2の僅か下方では無端状の転
写用ベルト5が循環移動し、このベルト5上を適宜なタ
イミングで搬送されて来た記録材(図示省略)が、ベル
ト5の裏側から当接された転写手段6を介して、トナー
の帯電極性とは逆特性の電荷を与えられる。従って、感
光体2の表面に構成されたトナー像は、下側の回転位置
に達した時、搬送されて来た記録紙等の記録材の表面に
転写される。その後、トナー像は定着器7で定着され、
又、転写後の感光体2表面は除電器8とクリーナ9の作
用により初期状態に戻されて、電子写真プロセスの1サ
イクルを完了する。
【0005】かかる電子写真プロセスにおける上記転写
手段6の代表的な一例として、図2に示すように、ブレ
ード本体10aを支持体10bで支持した転写ブレード
10が、ベルト5の裏側から図示のように当接する状態
で用いられている。そして従来、上記ブレード本体10
aをヒドリンゴム,ウレタンゴム,ニトリルゴム等のゴ
ム材料を用いて構成し、あるいは該ゴム製ブレード本体
10a上に樹脂材料を用いたコーティング層を形成して
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のブレー
ドにコーティングされている樹脂材料は、ゴム製ブレー
ド本体との剥がれ防止のために柔軟性と密着力を確保す
ることが必要で、低摩擦材の使用は困難であった。この
ためベルトの駆動に大きな力を必要とする問題点や、ひ
いては転写ブレードのベルトに接するエッジ部分の磨耗
量が大きくなると言う問題点があった。更に一般的には
体積抵抗率が1×108〜1×1010Ω・cm程度と低
く、必要放電部の先端カット面(ゴム露出部)以外のコ
ート層からの放電が発生し、画像の悪化を招いた。
【0007】そこで本発明は、従来の転写ブレードにお
けるこれらの問題点を解消することを、解決すべき課題
とする。
【0008】本願発明者は、コーティング層に関して多
様な材料を用いて体積抵抗率の向上,摩擦係数の低減,
ゴム製ブレード本体との密着性等を試行錯誤する過程
で、フッ素系樹脂,シリコン系樹脂あるいはこれらを含
む組成物を用いてコーティング層を形成することが極め
て有効であることを実験的に究明した。
【0009】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、電子写真プロセスにおいて感光体上の
トナー像を記録材に転写させるために用いる転写ブレー
ドであって、前記転写ブレードにおける少なくとも相手
部材との接触部には、フッ素系樹脂,シリコン系樹脂あ
るいはこれらを含む組成物を用いてなるコーティング層
が形成されている、転写ブレードである。
【0010】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係るコーティング層が、フッ素化オレフ
ィン樹脂あるいはこれを含む組成物を用いたものであ
る、転写ブレードである。
【0011】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第2発明に係るコーティング層が、フッ素化オレフ
ィン樹脂,フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレ
ート系樹脂の配合物あるいはこれを含む組成物を用いた
ものである、転写ブレードである。
【0012】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第3発明に係るコーティング層が、フッ素化オレフ
ィン樹脂,フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレ
ート系樹脂の配合物あるいはこれを含む組成物を用い、
かつ、イソシアネート系架橋剤によって架橋されたもの
である、転写ブレードである。
【0013】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第4発明に係るコーティング層の体積抵
抗率が、1×1010Ω・cm以上である、転写ブレード
である。
【0014】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)フッ素
系樹脂,シリコン系樹脂あるいはこれらを含む組成物か
らなる材料は、前記従来の転写ブレード本体を構成する
ゴム材料や、コーティング層形成に用いられるナイロン
系樹脂材料に比較して、著しく体積抵抗率が高く、かつ
摩擦係数が小さい。
【0015】第1発明においては、転写ブレードにおけ
る少なくとも相手部材との接触部に、フッ素系樹脂,シ
リコン系樹脂あるいはこれらを含む組成物を用いてなる
コーティング層を形成しているので、コーティング層の
摩擦係数が小さいため相手部材である転写用ベルトや転
写用ドラムの駆動に大きな力を必要としないし、ひいて
は転写ブレードのエッジ部分の磨耗量が大きくなると言
う不具合もない。
【0016】(第2発明の作用・効果)第2発明のよう
に、転写ブレードのコーティング層がフッ素化オレフィ
ン樹脂あるいはこれを含む組成物を用いたものである場
合に、上記第1発明の効果が特に良好に発揮される。
【0017】(第3発明の作用・効果)転写ブレードの
コーティング層を第1発明又は第2発明の材料を以て形
成することにより、摩擦抵抗の低減に起因する上記のよ
うな効果を確保できる一方で、コーティング層と通常は
ゴム製からなるブレード本体との密着力がやや低下する
結果、例えば転写ブレードの切断加工時等に剥離し易く
なる傾向を伴うことが新たに判明した。図3に誇張して
示すように、このようなコーティング層10cのブレー
ド本体10aからの剥離は、ベルト5(あるいは転写用
ドラム)に対する転写ブレード10の良好な接触を妨げ
ると言う懸念がある。
【0018】しかしながら第3発明のように、コーティ
ング層の構成材料として、フッ素化オレフィン樹脂に対
してフッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレート系
樹脂を加えた配合物あるいはこれを含む組成物を用いた
場合には、上記第1発明,第2発明の効果を維持しつつ
コーティング層のブレード本体に対する密着力を向上さ
せ、転写ブレードの切断加工時等における両者の剥離を
有効に防止できることが分かった。
【0019】(第4発明の作用・効果)第4発明におい
ては、上記コーティング層が、フッ素化オレフィン樹
脂,フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレート系
樹脂の配合物あるいはこれを含む組成物を用い、かつ、
イソシアネート系架橋剤によって架橋されたものである
ため、コーティング層のブレード本体に対する密着力が
更に向上し、コーティング層の剥離が一層起こり難い。
【0020】(第5発明の作用・効果)第5発明のよう
に、コーティング層の体積抵抗率が1×1010Ω・cm
以上であることにより、前記従来技術における体積抵抗
率の不足に基づく画像不良の不具合を特に良好に防止す
ることができる。なお、上記第1発明〜第4発明に係る
コーティング層の構成材料は、一般的に1×1010Ω・
cm以上の体積抵抗率を示すが、これらの材料について
フッ素化オレフィンポリマー種の変更や各種フッ素化オ
レフィンポリマーの混合比の変更を行うことにより、更
に体積抵抗率を向上させることも可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第5発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第5発明を一括して指してい
る。
【0022】〔転写ブレード〕本発明に係る転写ブレー
ドは、転写用導電ブレード、即ち、電子写真プロセスに
おいて感光体上に形成されたトナー像を記録材に転写す
るために用いるブレードである限りにおいて限定がな
い。
【0023】転写ブレードの形状や構成及び使用形態に
ついては別段の限定がないが、代表的な構成例を図4に
側面断面図として示す。即ち、転写ブレード11はブレ
ード本体11aと支持体11bとからなり、ブレード本
体11aの所定部分には所定の材料からなるコーティン
グ層11cが形成されている。
【0024】〔ブレード本体〕ブレード本体の構成材料
は、転写ブレードとしての必要な機能及び弾性もしくは
柔軟性を示す限りにおいて限定されないが、代表的には
ゴム製であり、特にヒドリンゴム,ウレタンゴム,ニト
リルゴム等のゴム材料が好ましく用いられる。図4にお
いてはブレード本体を側断面として示すが、通常の場
合、ブレード本体は図示する断面形状を持ち、かつ奥行
き方向に長細い板状体として形成される。ブレード本体
の厚さ、図の縦方向及び奥行き方向の長さ等の寸法諸元
は何ら限定されず、必要に応じて任意に設定すれば良
い。図4における上端部の片側のエッジが相手部材(転
写ベルトや転写ドラム)との接触部である。
【0025】転写ブレードの先端部分には、後述のブレ
ード本体及びコーティング層を含めて、ブレードの片側
面(相手部材と接触するエッジを含む側の面)が斜めに
カットされたテーパ面を形成しても良い。
【0026】〔コーティング層〕コーティング層は、転
写ブレード(あるいはそのブレード本体)における少な
くとも相手部材との接触部に、好ましくは該接触部及び
その近傍部に、形成されるものである。通常の場合、転
写ブレードは転写用ベルトや転写用ドラムに対してそれ
らの幅方向(各図の奥行き方向)を横断するように、か
つ、図2や図3に示すように片側にある程度傾斜して当
接される。
【0027】コーティング層は、少なくともこのような
相手部材との接触部に、あるいは該接触部及びその近傍
部に形成されておれば良く、従ってブレード本体におけ
る前記片側のエッジ部が属する表面だけに、かつエッジ
部に近い先端側部分だけに形成されていれば足りる。し
かし、ブレード本体におけるそれ以外の部分にもコーテ
ィング層が形成されていても、別段構わない。例えば、
ブレード本体をコーティング液にディッピングしてコー
ティング層を形成する場合には、必然的にブレード本体
の両側面にコーティング層が形成される。コーティング
層の厚さは必要に応じて任意に設定することができる
が、例えば、5〜30μm程度に設定することができ
る。
【0028】〔フッ素系樹脂,シリコン系樹脂〕本発明
におけるコーティング層の構成材料は、フッ素系樹脂,
シリコン系樹脂あるいはこれらを含む組成物である。こ
こに「組成物」とは、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂を
主成分とし、本発明の作用・効果を阻害しない限りで他
の任意の成分を含む組成物を言う。ここで言う「他の任
意の成分」として、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂等を好ましく例示できる。
【0029】フッ素系樹脂、あるいはこれを含む組成物
として特に好ましいものは、フッ素化オレフィン樹脂又
はこれを含む組成物、フッ素化オレフィン樹脂に対して
フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレート系樹脂
が配合されたもの又はこれらを含む組成物、フッ素化オ
レフィン樹脂とフッ素変性アクリレート系樹脂とアクリ
レート系樹脂との配合物又はこれらを含む組成物に対し
て更にイソシアネート系架橋剤が配合されて架橋がなさ
れたもの、等である。
【0030】これらの内、フッ素化オレフィン樹脂を用
いる技術的意味は前記の通りであるが、このフッ素化オ
レフィン樹脂に対してフッ素変性アクリレート系樹脂及
びアクリレート系樹脂を配合することで、基材ゴムとの
密着性を更に向上させることができる。又、イソシアネ
ート系架橋剤を加えることで、コーティング層のブレー
ド本体への密着力を更に向上させることができ、特にア
クリレート系樹脂のOH基を架橋席として効果的に架橋
させることができると言う点で好ましい。
【0031】上記シリコン系樹脂の種類は特段に限定さ
れないが、例えばシリコン変性ポリエステル樹脂、シリ
コン変性アクリル樹脂等を好ましく用いることができ
る。
【0032】〔フッ素化オレフィン樹脂〕フッ素化オレ
フィン樹脂は、テトラフルオロエチレン,フッ化ビニリ
デン,ヘキサフルオロプロピレン,フッ化ビニルエーテ
ル等のフッ素化オレフィンモノマーを重合又は共重合さ
せて得られるものであるが、例えば、ポリフッ化ビニリ
デン,フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重
合体,フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体,テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体,フッ化ビニ
リデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等を好まし
く用いることができる。
【0033】〔フッ素変性アクリレート系樹脂〕フッ素
変性アクリレート系樹脂としては、例えば、アクリル系
樹脂であって、アクリル酸もしくはメタクリル酸のパー
フルオロアルキルエステル又は部分フッ素化アルキル基
等を有機連結基で連結させた構造のエステル等からなる
フッ素化アクリレートあるいはフッ素化メタアクリレー
トと、フッ素変性されていないアクリレートあるいはメ
タアクリレートとを重合させて得られる重合体を好まし
く用いることができる。
【0034】〔アクリレート系樹脂〕アクリレート系樹
脂としては、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸
についての、メチル,エチル,ブチル,オクチル,ドデ
シル等のアルキルエステル類、ヒドロキシエチル,ヒド
ロキシブチル等のヒドロキシアルキルエステル類、グリ
シジルエステル等の、通常のアクリレート系モノマーの
単独重合体又は共重合体であり、特にメチルメタクリレ
ートの単独重合体又は共重合体が好ましく用いられる。
【0035】上記アクリレート系樹脂は、架橋剤添加と
の関係で、その分子中に複数のOH基を備えることが好
ましい。そのためには、例えば、モノマーとしてアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステ
ルを用いたり、重合体鎖中の反応性基にOH基を有する
化合物を反応させたり、OH基を生成可能(又はOH基
をブロックさせた)モノマーを重合させた後にOH基を
生成(又はブロックを解除)させたりすることができ
る。
【0036】〔架橋剤〕架橋剤は、イソシアネート系架
橋剤、特に2官能以上のポリイソシアネート化合物が特
に好ましく用いられる。例えば、2,4−及び2,6−
トリレンジイソシアネート、オルトトルイジンジイソシ
アネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネートやそのカーボンジイミド変性体、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト
体、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリメ
リック・ポリイソシアネート等を単独であるいは併用下
で、好ましく用いることができる。
【0037】
【実施例】(転写ブレードの作製)前記図2に示した従
来の構成の転写ブレード(コーティング層を有しない転
写ブレード)であって、ブレード本体がヒドリンゴムか
らなり、断面の厚さが2μmであるものを、常法に従っ
て作製し、これを比較例1とした。
【0038】次に、上記比較例1と同一のブレード本体
に対し、ナイロン系樹脂材料であるN−メトキシメチル
化ナイロンのコーティング液を用いてディッピングを行
い、かつコーティング液の固化後に必要な切断を加え
て、厚さが約15μmのコーティング層を前記図4に示
す状態で形成した転写ブレードを作製し、これを比較例
2とした。
【0039】一方、実施例1として、比較例2と同様に
して、フッ素化オレフィン樹脂であるフッ化ビニリデン
−4フッ化エチレンのコーティング層を形成した転写ブ
レードを作製した。
【0040】又、実施例2として、比較例2と同様にし
て、フッ素化オレフィン樹脂(具体的にはフッ化ビニリ
デン−4フッ化エチレン)と、フッ素変性アクリレート
系樹脂(具体的にはアクリル酸の部分フッ素化アルキル
エステルとメチルメタクリレートとを主成分とする共重
合体)と、アクリレート系樹脂(具体的にはヒドロキシ
エチルメタクリレートを共重合させたメチルメタクリレ
ート系樹脂)との重量部比率80:10:10の配合物
からなるコーティング層を形成した転写ブレードを作製
した。
【0041】更に、実施例3として、比較例2と同様に
して、実施例2と同じ配合物に対してポリイソシアネー
ト架橋剤(具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート
のトリメチロールプロパンアダクト体)を1.5phr
配合して架橋させた材料からなるコーティング層を形成
した転写ブレードを作製した。
【0042】(転写ブレードの物性及び評価)比較例2
及び実施例1〜3の転写ブレードについて、そのコーテ
ィング層の体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。その結
果を末尾の表1に示すが、比較例に対して各実施例の体
積抵抗率が高いことが分かる。
【0043】次に、前記各例の転写ブレードについて、
それらの厚さ約2mmブレード本体部分から10×10
×2mmの試料断片12を切り取り、適当な基材13上
にPET(ポリエチレンテレフタレート)のシート14
を積層させたものの上に自由状態で載置した。そして基
材13を次第に傾け、試料断片12がシート14上から
滑落を開始する角度(θ)を測定した。その結果を末尾
の表1に示すが、比較例1は角度θが非常に大きく、比
較例2は角度θがやや小さいが実施例1〜3に比べると
かなり大きい。この角度θの大小は、試料断片12(即
ち、ブレード本体)の摩擦係数の大きさに対応している
ものと考えられる。
【0044】又、実施例1〜3の転写ブレードについ
て、上記転写ブレード作製過程における、コーティング
層形成後の切断刃による切断加工時の、ブレード本体と
コーティング層との間の剥離の有無(コーティング層の
密着力)を目視観察した。なお、切断加工としては、切
断速度0.5mm/sec.と言う剥離の生じ難い加工法
(A法)と、切断速度2mm/sec.と言う剥離の生じ易
い加工法(B法)とを各例について行った。比較例1,
2については、対象外として評価しなかった。
【0045】上記評価の結果を、A法,B法のいずれに
おいても剥離を生じた例を×、B法の場合にのみ剥離を
生じた例を△、A法,B法のいずれにおいても剥離を生
じなかった例を○として表1に示したが、実施例1→実
施例2→実施例3の順でコーティング層の密着力が高く
なっていることが分かった。
【0046】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真プロセスの一例を概念的に示す図であ
る。
【図2】従来の転写ブレードと、その使用状態を示す図
である。
【図3】コーティング層の剥離状態を示す図である。
【図4】コーティング層を有する転写ブレードの構成を
示す図である。
【図5】転写ブレードの摩擦抵抗の試験方法を示す図で
ある。
【符号の説明】
5 転写用ベルト 10,11 転写ブレード 11a ブレード本体 11c コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 博文 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 (72)発明者 土屋 賢一 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 4F006 AA31 AB13 AB19 AB24 AB39 AB65 BA07 BA09 CA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真プロセスにおいて、感光体上の
    トナー像を記録材に転写させるために用いる転写ブレー
    ドであって、 前記転写ブレードにおける少なくとも相手部材との接触
    部には、フッ素系樹脂,シリコン系樹脂あるいはこれら
    を含む組成物を用いてなるコーティング層が形成されて
    いることを特徴とする転写ブレード。
  2. 【請求項2】 前記コーティング層が、フッ素化オレフ
    ィン樹脂あるいはこれを含む組成物を用いたものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の転写ブレード。
  3. 【請求項3】 前記コーティング層が、フッ素化オレフ
    ィン樹脂,フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレ
    ート系樹脂の配合物あるいはこれを含む組成物を用いた
    ものであることを特徴とする請求項2に記載の転写ブレ
    ード。
  4. 【請求項4】 前記コーティング層が、フッ素化オレフ
    ィン樹脂,フッ素変性アクリレート系樹脂及びアクリレ
    ート系樹脂の配合物あるいはこれを含む組成物を用い、
    かつ、イソシアネート系架橋剤によって架橋されたもの
    であることを特徴とする請求項3に記載の転写ブレー
    ド。
  5. 【請求項5】 前記コーティング層の体積抵抗率が、1
    ×1010Ω・cm以上であることを特徴とする請求項1
    〜請求項4のいずれかに記載の転写ブレード。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7496322B2 (en) 2002-11-18 2009-02-24 Oce Printing Systems Gmbh Device and method for charging a media transport belt conveyor in a printer or copier
JP2010262088A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Canon Inc 画像形成装置

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US7496322B2 (en) 2002-11-18 2009-02-24 Oce Printing Systems Gmbh Device and method for charging a media transport belt conveyor in a printer or copier
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