JP2001164985A - 多気筒エンジンのシリンダブロック及びその鋳造方法 - Google Patents
多気筒エンジンのシリンダブロック及びその鋳造方法Info
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- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボア間壁の加工歪みを無くし、ボア間壁の冷
却効果を高める。 【解決手段】 多気筒エンジンEのシリンダジャケット
8を形成するために、ジャケット形成用鋳型でジャケッ
ト用中子30を造形する第1工程と、シリンダブロック
形成用鋳型28に上記ジャケット用中子31を装着する
第2工程と、シリンダブロック形成用鋳型28に注湯す
る第3工程とから成り、多気筒エンジンEのボア間壁4
のヘッド寄りにシリンダジャケット8とヘッドジャケッ
ト22とを連通する冷却水路10を形成する。上記第1
工程に先立って、上記冷却水路10を形成するための水
路形成用中子31を、一般硅砂よりも低膨張率の球状化
粒子砂で造形し、第1工程では、水路形成用中子31を
上記ジャケット形成用鋳型のボア間壁対応位置に装着し
て上記ジャケット用中子30を造形する。
却効果を高める。 【解決手段】 多気筒エンジンEのシリンダジャケット
8を形成するために、ジャケット形成用鋳型でジャケッ
ト用中子30を造形する第1工程と、シリンダブロック
形成用鋳型28に上記ジャケット用中子31を装着する
第2工程と、シリンダブロック形成用鋳型28に注湯す
る第3工程とから成り、多気筒エンジンEのボア間壁4
のヘッド寄りにシリンダジャケット8とヘッドジャケッ
ト22とを連通する冷却水路10を形成する。上記第1
工程に先立って、上記冷却水路10を形成するための水
路形成用中子31を、一般硅砂よりも低膨張率の球状化
粒子砂で造形し、第1工程では、水路形成用中子31を
上記ジャケット形成用鋳型のボア間壁対応位置に装着し
て上記ジャケット用中子30を造形する。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、多気筒エンジンのシリン
ダブロック及びその鋳造方法に関し、特に隣接するシリ
ンダボアのボア間壁内に冷却水路を形成する技術に関す
る。
ダブロック及びその鋳造方法に関し、特に隣接するシリ
ンダボアのボア間壁内に冷却水路を形成する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多気筒エンジンを小型・軽量化する必要
からシリンダボアの間隔を狭くし、あるいは、排気量を
多くしてエンジンの高出力化を図る必要から、従来より
シリンダボアを大きく形成してボア間壁を可能な限り薄
くし、かつ、このボア間壁に冷却水路を形成する技術が
提案されている。例えば図7〜図9はいずれも本出願人
の提案に係る従来技術を示す。ここで、図7は多気筒シ
リンダブロックの要部でボア間壁に形成した冷却水路の
縦断面図、図8はシリンダジャケット用中子の斜視図、
図9(A)は板金製の水路形成部材の斜視図、図9
(B)はその水路形成部材に鋳砂を充填した状態を示す
平面図、図9(C)はその水路形成部材に鋳砂を充填し
た状態を示す正面図である。
からシリンダボアの間隔を狭くし、あるいは、排気量を
多くしてエンジンの高出力化を図る必要から、従来より
シリンダボアを大きく形成してボア間壁を可能な限り薄
くし、かつ、このボア間壁に冷却水路を形成する技術が
提案されている。例えば図7〜図9はいずれも本出願人
の提案に係る従来技術を示す。ここで、図7は多気筒シ
リンダブロックの要部でボア間壁に形成した冷却水路の
縦断面図、図8はシリンダジャケット用中子の斜視図、
図9(A)は板金製の水路形成部材の斜視図、図9
(B)はその水路形成部材に鋳砂を充填した状態を示す
平面図、図9(C)はその水路形成部材に鋳砂を充填し
た状態を示す正面図である。
【0003】この従来技術は、例えば特開平9−326
29号公報に開示されたもので、図7に示すように、多
気筒シリンダブロック1のボア間壁4のヘッド寄りに板
金製の水路形成部材110を鋳ぐるんで冷却水路10を
形成したものである。板金製の水路形成部材110は、
図9(A)に示すように、成型した2枚の板金部材を溶
接又はカシメにより相互に接合して構成されている。
29号公報に開示されたもので、図7に示すように、多
気筒シリンダブロック1のボア間壁4のヘッド寄りに板
金製の水路形成部材110を鋳ぐるんで冷却水路10を
形成したものである。板金製の水路形成部材110は、
図9(A)に示すように、成型した2枚の板金部材を溶
接又はカシメにより相互に接合して構成されている。
【0004】上記冷却水路10は、図7に示すように、
それぞれ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一
対の上昇水路12・12と、これらの上昇水路12・1
2を相互に連通するように上下多段に設けられた複数の
横断水路15・15とから成り、左右のシリンダジャケ
ット8・8内の冷却水を冷却水導入部13・13より導
入して上記横断水路15・15及び上昇水路12・12
を経てヘッドジャケット22へ流通させることにより、
ボア間壁4のヘッド寄りを冷却するように構成されてい
る。なお、水路形成部材110の冷却水路10を形成し
ない部分11は溶接されて非空洞部をなす。この板金水
路形成部材110は、以下のようにしてボア間壁4に鋳
ぐるまれる。
それぞれ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一
対の上昇水路12・12と、これらの上昇水路12・1
2を相互に連通するように上下多段に設けられた複数の
横断水路15・15とから成り、左右のシリンダジャケ
ット8・8内の冷却水を冷却水導入部13・13より導
入して上記横断水路15・15及び上昇水路12・12
を経てヘッドジャケット22へ流通させることにより、
ボア間壁4のヘッド寄りを冷却するように構成されてい
る。なお、水路形成部材110の冷却水路10を形成し
ない部分11は溶接されて非空洞部をなす。この板金水
路形成部材110は、以下のようにしてボア間壁4に鋳
ぐるまれる。
【0005】図9(B)(C)に示すように、あらかじ
め水路形成部材110に鋳砂を充填したものを準備し、
これを図外のジャケット形成用鋳型のボア間壁対応位置
に装着する。そして中子整形機で上記ジャケット形成用
鋳型に鋳砂を加圧充填して、図8に示すジャケット用中
子30を造形する。このようにして板金製の水路形成部
材110がジャケット用中子30に一体化される。な
お、板金製の水路形成部材110を用いるのは、従来の
鋳砂では流動性や充填性、抗折力が不足して上記冷却水
路10の形成には適さないからである。
め水路形成部材110に鋳砂を充填したものを準備し、
これを図外のジャケット形成用鋳型のボア間壁対応位置
に装着する。そして中子整形機で上記ジャケット形成用
鋳型に鋳砂を加圧充填して、図8に示すジャケット用中
子30を造形する。このようにして板金製の水路形成部
材110がジャケット用中子30に一体化される。な
お、板金製の水路形成部材110を用いるのは、従来の
鋳砂では流動性や充填性、抗折力が不足して上記冷却水
路10の形成には適さないからである。
【0006】次いで、図外のシリンダブロック形成用金
型に上記ジャケット用中子30や図示しないクランク・
ボア用中子及びカム・バランサー用中子等を装着し、そ
のシリンダブロック形成用金型に熔融金属を注湯する。
そして冷却後に砂出しをして多気筒シリンダブロックの
鋳造が完了する。このようにして板金製の水路形成部材
110がボア間壁4に鋳ぐるまれ、当該ボア間壁4にシ
リンダジャケット8とヘッドジャケット22とを連通す
る冷却水路10が形成される。
型に上記ジャケット用中子30や図示しないクランク・
ボア用中子及びカム・バランサー用中子等を装着し、そ
のシリンダブロック形成用金型に熔融金属を注湯する。
そして冷却後に砂出しをして多気筒シリンダブロックの
鋳造が完了する。このようにして板金製の水路形成部材
110がボア間壁4に鋳ぐるまれ、当該ボア間壁4にシ
リンダジャケット8とヘッドジャケット22とを連通す
る冷却水路10が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、板金製の水路形成部材110がボア間壁4内に鋳ぐ
まれるため、以下のような問題が生じる。ジャケット用
中子30と板金製の水路形成部材110とでは膨張率が
異なるため、注湯後にジャケット用中子30に割れや変
形が生じることがある。また、板金製の水路形成部材1
10と注湯金属との接合が不完全になり易く、シリンダ
ボアの加工時にボア間壁4が歪み、水路形成部材の剥離
が生じて水路形成部材とボア間壁との間の熱伝導の低下
により、冷却効果が低下する。シリンダボアの加工歪み
に対抗できるように、ボア間壁4の加工強度を十分に確
保しようとすれば、ボア間壁4の最小厚みを大きくしな
ければならず、その分だけ冷却水路10の断面積を小さ
くせざるを得ない。
ば、板金製の水路形成部材110がボア間壁4内に鋳ぐ
まれるため、以下のような問題が生じる。ジャケット用
中子30と板金製の水路形成部材110とでは膨張率が
異なるため、注湯後にジャケット用中子30に割れや変
形が生じることがある。また、板金製の水路形成部材1
10と注湯金属との接合が不完全になり易く、シリンダ
ボアの加工時にボア間壁4が歪み、水路形成部材の剥離
が生じて水路形成部材とボア間壁との間の熱伝導の低下
により、冷却効果が低下する。シリンダボアの加工歪み
に対抗できるように、ボア間壁4の加工強度を十分に確
保しようとすれば、ボア間壁4の最小厚みを大きくしな
ければならず、その分だけ冷却水路10の断面積を小さ
くせざるを得ない。
【0008】そこで本発明に先立って、従来より用いら
れている鋳砂で水路形成用中子の造形を試みたが、この
鋳砂は非球形で鋳砂粒子間の隙間が大きいため、充填性
が悪く鋳砂同士の保形力が弱い。従って、鋳砂同士の保
形力と所要の抗折力を確保するために、鋳砂のバインダ
含有率を大きくする必要がある。しかし、水路形成用中
子を造形する鋳砂のバインダの含有率を大きくすると、
注湯工程において、バインダの蒸発飛散によるガス発生
量が多くなり、鋳巣が発生し易い。しかも、この水路形
成用中子は、他の部分に比較して質量が小さく、熱容量
も小さいため、バインダが蒸発飛散してしまうと極度に
保形力がなくなり、注湯圧と過熱による形崩れ等が生
じ、ひいては水路が形成されない場合や、いわゆる「砂
残り」が生じる。このため鋳肉による鋳砂の抱き込み
や、鋳肌への鋳砂の焼付等により水路内面に無用な凹凸
ができ、水路が狭められ、さらには水路内面の凹凸に水
垢が堆積することによる冷却性能の低下をもたらす。
れている鋳砂で水路形成用中子の造形を試みたが、この
鋳砂は非球形で鋳砂粒子間の隙間が大きいため、充填性
が悪く鋳砂同士の保形力が弱い。従って、鋳砂同士の保
形力と所要の抗折力を確保するために、鋳砂のバインダ
含有率を大きくする必要がある。しかし、水路形成用中
子を造形する鋳砂のバインダの含有率を大きくすると、
注湯工程において、バインダの蒸発飛散によるガス発生
量が多くなり、鋳巣が発生し易い。しかも、この水路形
成用中子は、他の部分に比較して質量が小さく、熱容量
も小さいため、バインダが蒸発飛散してしまうと極度に
保形力がなくなり、注湯圧と過熱による形崩れ等が生
じ、ひいては水路が形成されない場合や、いわゆる「砂
残り」が生じる。このため鋳肉による鋳砂の抱き込み
や、鋳肌への鋳砂の焼付等により水路内面に無用な凹凸
ができ、水路が狭められ、さらには水路内面の凹凸に水
垢が堆積することによる冷却性能の低下をもたらす。
【0009】本発明は、従来の板金製水路形成部材に代
えて、後述する中子砂で形成した水路形成用中子を用い
て冷却水路を形成する技術を提供するもので、 膨張率の差異に起因するジャケット形成用中子の割
れ等を解消すること シリンダボアの加工時に当該ボア間壁が歪む等の不
都合を解消すること 従来技術による剥離の問題を解消してボア間壁の冷
却効果を高めること シリンダボアの加工強度及び冷却水路の断面積を十
分に確保すること 従来より用いられている鋳砂で水路形成用中子を造
形する場合の上記不都合を解消して、少ないバインダの
添加量で抗折力の大きな水路形成用中子を造形し、高精
度の冷却水路を形成することすることを技術的課題とす
る。
えて、後述する中子砂で形成した水路形成用中子を用い
て冷却水路を形成する技術を提供するもので、 膨張率の差異に起因するジャケット形成用中子の割
れ等を解消すること シリンダボアの加工時に当該ボア間壁が歪む等の不
都合を解消すること 従来技術による剥離の問題を解消してボア間壁の冷
却効果を高めること シリンダボアの加工強度及び冷却水路の断面積を十
分に確保すること 従来より用いられている鋳砂で水路形成用中子を造
形する場合の上記不都合を解消して、少ないバインダの
添加量で抗折力の大きな水路形成用中子を造形し、高精
度の冷却水路を形成することすることを技術的課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の多気筒
エンジンのシリンダブロックは、以下の基本構成を備え
る。即ち、多気筒エンジンEのボア間壁4のヘッド寄り
に冷却水路10を設ける。この冷却水路10は、それぞ
れ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一対の上
昇水路12・12と、これらの上昇水路12・12を相
互に連通するように上下多段に設けた複数の横断水路1
5とから成り、左右のシリンダジャケット8・8内の冷
却水を上記冷却水導入部13・13より上記冷却水路1
0内へ導入してヘッドジャケット22へ流通させるよう
に構成する。
エンジンのシリンダブロックは、以下の基本構成を備え
る。即ち、多気筒エンジンEのボア間壁4のヘッド寄り
に冷却水路10を設ける。この冷却水路10は、それぞ
れ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一対の上
昇水路12・12と、これらの上昇水路12・12を相
互に連通するように上下多段に設けた複数の横断水路1
5とから成り、左右のシリンダジャケット8・8内の冷
却水を上記冷却水導入部13・13より上記冷却水路1
0内へ導入してヘッドジャケット22へ流通させるよう
に構成する。
【0011】請求項1に記載の発明は、前記課題を解決
するために、以下の特徴構成を備える。即ち、上記基本
構成を備える多気筒エンジンのシリンダブロックにおい
て、上下の横断水路15・15間に、ボア間壁4の前半
肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉部4bを設
けることにより、この連結肉部4bで上下の横断水路1
5・15を分離し、各横断水路15の高さHを上記連結
肉部4bの高さhよりも高く設定した、ことを特徴とす
るものである。
するために、以下の特徴構成を備える。即ち、上記基本
構成を備える多気筒エンジンのシリンダブロックにおい
て、上下の横断水路15・15間に、ボア間壁4の前半
肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉部4bを設
けることにより、この連結肉部4bで上下の横断水路1
5・15を分離し、各横断水路15の高さHを上記連結
肉部4bの高さhよりも高く設定した、ことを特徴とす
るものである。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
した多気筒エンジンのシリンダブロックにおいて、上記
各横断水路15の前後幅Wを前記ボア間壁4の最小厚み
Tの1/3以上で2/3以下に設定し、上記各横断水路
15の高さHを上記連結肉部4bの高さhの2倍以上で
3倍以下に設定した、ことを特徴としている。
した多気筒エンジンのシリンダブロックにおいて、上記
各横断水路15の前後幅Wを前記ボア間壁4の最小厚み
Tの1/3以上で2/3以下に設定し、上記各横断水路
15の高さHを上記連結肉部4bの高さhの2倍以上で
3倍以下に設定した、ことを特徴としている。
【0013】請求項3に記載の発明は、以下の基本構成
を備える。即ち、多気筒エンジンEのシリンダジャケッ
ト8を形成するために、ジャケット形成用鋳型でジャケ
ット用中子30を造形する第1工程と、シリンダブロッ
ク形成用鋳型28に上記ジャケット用中子30を装着す
る第2工程と、上記シリンダブロック形成用鋳型28に
注湯する第3工程とから成り、多気筒エンジンEのボア
間壁4のヘッド寄りに、シリンダジャケット8とヘッド
ジャケット22とを連通する冷却水路10を形成した多
気筒エンジンのシリンダブロックの鋳造方法である。
を備える。即ち、多気筒エンジンEのシリンダジャケッ
ト8を形成するために、ジャケット形成用鋳型でジャケ
ット用中子30を造形する第1工程と、シリンダブロッ
ク形成用鋳型28に上記ジャケット用中子30を装着す
る第2工程と、上記シリンダブロック形成用鋳型28に
注湯する第3工程とから成り、多気筒エンジンEのボア
間壁4のヘッド寄りに、シリンダジャケット8とヘッド
ジャケット22とを連通する冷却水路10を形成した多
気筒エンジンのシリンダブロックの鋳造方法である。
【0014】請求項3に記載の発明は、さらに以下の特
徴構成を有する。上記第1工程に先立って、上記冷却水
路10を形成するための水路形成用中子31を、一般硅
砂よりも低膨張率の球状化粒子砂で造形し、上記第1工
程では、この水路形成用中子31を上記ジャケット形成
用鋳型のボア間壁対応位置に装着して上記ジャケット用
中子30を造形する、ことを特徴とする多気筒エンジン
のシリンダブロックの鋳造方法である。
徴構成を有する。上記第1工程に先立って、上記冷却水
路10を形成するための水路形成用中子31を、一般硅
砂よりも低膨張率の球状化粒子砂で造形し、上記第1工
程では、この水路形成用中子31を上記ジャケット形成
用鋳型のボア間壁対応位置に装着して上記ジャケット用
中子30を造形する、ことを特徴とする多気筒エンジン
のシリンダブロックの鋳造方法である。
【0015】
【発明の作用・効果】(イ)請求項1に記載の発明で
は、前記基本構成を備える多気筒エンジンのシリンダブ
ロックにおいて、上下の横断水路15・15間に、ボア
間壁4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結
肉部4bを設けて上下の横断水路15・15を分離した
ことから、板金製の水路形成部材を鋳ぐるんで水路を形
成する従来例の欠点である、膨張率の差異に起因するジ
ャケット用中子の割れや変形を解消することができる。
は、前記基本構成を備える多気筒エンジンのシリンダブ
ロックにおいて、上下の横断水路15・15間に、ボア
間壁4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結
肉部4bを設けて上下の横断水路15・15を分離した
ことから、板金製の水路形成部材を鋳ぐるんで水路を形
成する従来例の欠点である、膨張率の差異に起因するジ
ャケット用中子の割れや変形を解消することができる。
【0016】(ロ)請求項1に記載の発明では、ボア間
壁4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉
部4bが、冷却水路10を有するボア間壁4を補強する
リブとして機能し、シリンダボアの加工時に当該ボア間
壁が歪む等の不都合を解消することができる。
壁4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉
部4bが、冷却水路10を有するボア間壁4を補強する
リブとして機能し、シリンダボアの加工時に当該ボア間
壁が歪む等の不都合を解消することができる。
【0017】(ハ)請求項1に記載の発明では、板金製
の水路形成部材が介在しないので水路形成部材の剥離の
問題が解消され、ボア間壁の冷却効果を高めることがで
きる。 (ニ)請求項1に記載の発明では、各横断水路15の高
さHを上記連結肉部4bの高さhよりも高く設定したこ
とから、シリンダボアの加工歪みに対する強度を確保し
つつ、冷却水路の断面積を十分に確保することができ
る。
の水路形成部材が介在しないので水路形成部材の剥離の
問題が解消され、ボア間壁の冷却効果を高めることがで
きる。 (ニ)請求項1に記載の発明では、各横断水路15の高
さHを上記連結肉部4bの高さhよりも高く設定したこ
とから、シリンダボアの加工歪みに対する強度を確保し
つつ、冷却水路の断面積を十分に確保することができ
る。
【0018】(ホ)請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載した多気筒エンジンのシリンダブロックにおい
て、上記各横断水路15の前後幅Wを前記ボア間壁4の
最小厚みTの1/3以上で2/3以下に設定し、上記各
横断水路15の高さHを上記連結肉部4bの高さhの2
倍以上で3倍以下に設定したことから、冷却水路の断面
積を一層大きくしてボア間壁の冷却効果を一層高めるこ
とができる。
1に記載した多気筒エンジンのシリンダブロックにおい
て、上記各横断水路15の前後幅Wを前記ボア間壁4の
最小厚みTの1/3以上で2/3以下に設定し、上記各
横断水路15の高さHを上記連結肉部4bの高さhの2
倍以上で3倍以下に設定したことから、冷却水路の断面
積を一層大きくしてボア間壁の冷却効果を一層高めるこ
とができる。
【0019】(ヘ)請求項3に記載の発明では、前記基
本構成を備える多気筒シリンダブロックの鋳造方法にお
いて、第1工程に先立って、上記冷却水路10を形成す
るための水路形成用中子31を、一般硅砂よりも低膨張
率の球状化粒子砂で造形したことから、この球状化粒子
砂は、流動性と充填性が極めて良く、少ないバインダの
添加量で抗折力の大きな水路形成用中子を造形できるの
で、高精度の冷却水路を形成することができる。
本構成を備える多気筒シリンダブロックの鋳造方法にお
いて、第1工程に先立って、上記冷却水路10を形成す
るための水路形成用中子31を、一般硅砂よりも低膨張
率の球状化粒子砂で造形したことから、この球状化粒子
砂は、流動性と充填性が極めて良く、少ないバインダの
添加量で抗折力の大きな水路形成用中子を造形できるの
で、高精度の冷却水路を形成することができる。
【0020】即ち、従来より用いられている非球形の鋳
砂で水路形成用中子を造形すると、非球形の鋳砂では鋳
砂粒子間の隙間が大きいため、充填性が悪く鋳砂同士の
保形力が弱く、鋳砂同士の保形力と所要の抗折力を確保
するために、鋳砂のバインダ含有率を多くする必要があ
る。他方、バインダの含有率が多い水路形成用中子で
は、注湯工程において、バインダの蒸発飛散によるガス
発生量が多くなり、そのガス蒸発箇所の空隙に鋳巣が発
生し易い。
砂で水路形成用中子を造形すると、非球形の鋳砂では鋳
砂粒子間の隙間が大きいため、充填性が悪く鋳砂同士の
保形力が弱く、鋳砂同士の保形力と所要の抗折力を確保
するために、鋳砂のバインダ含有率を多くする必要があ
る。他方、バインダの含有率が多い水路形成用中子で
は、注湯工程において、バインダの蒸発飛散によるガス
発生量が多くなり、そのガス蒸発箇所の空隙に鋳巣が発
生し易い。
【0021】しかも、他の部分に比較して質量が小さ
く、熱容量も小さい水路形成用中子を、従来の非球形の
鋳砂で形成した場合には、バインダが蒸発飛散してしま
うと極度に保形力がなくなり、注湯圧と過熱による形崩
れ等が生じ、ひいては水路が形成されない場合や、いわ
ゆる「砂残り」が生じる。このため鋳肉による鋳砂の抱
き込みや、鋳肌への鋳砂の焼付等により水路内面に無用
な凹凸ができ、水路が狭められ、さらには水路内面の凹
凸に水垢が堆積することによる冷却性能の低下をもたら
す。
く、熱容量も小さい水路形成用中子を、従来の非球形の
鋳砂で形成した場合には、バインダが蒸発飛散してしま
うと極度に保形力がなくなり、注湯圧と過熱による形崩
れ等が生じ、ひいては水路が形成されない場合や、いわ
ゆる「砂残り」が生じる。このため鋳肉による鋳砂の抱
き込みや、鋳肌への鋳砂の焼付等により水路内面に無用
な凹凸ができ、水路が狭められ、さらには水路内面の凹
凸に水垢が堆積することによる冷却性能の低下をもたら
す。
【0022】これに対して、本発明では水路形成用中子
31を、一般硅砂よりも低膨張率の球状化粒子砂で造形
したことから、この球状化粒子砂は、より少ないバイン
ダ含有量で砂形の保形力と抗折力とを確保し得るととも
に、鋳肌への鋳砂の焼付も防止し得る。即ち、砂粒子間
の隙間も小さくなるため、充填性が大幅に良くなり、鋳
砂同士の保形力が強くなる。従って鋳砂同士の保形力と
所要の抗折力を確保するためのバインダ含有率を大幅に
減らすことが可能になる。これに伴ってバインダ含有率
が重量比で2.5%でも抗折力が大きくなり、従来の非
球形の鋳砂では困難とされていた抗折力150kgf/cm2の高
強度の水路形成用中子を形成できるようになった。換言
すれば、バインダ含有率を大幅に減らしても、十分の保
形力と抗折力を確保することができる。
31を、一般硅砂よりも低膨張率の球状化粒子砂で造形
したことから、この球状化粒子砂は、より少ないバイン
ダ含有量で砂形の保形力と抗折力とを確保し得るととも
に、鋳肌への鋳砂の焼付も防止し得る。即ち、砂粒子間
の隙間も小さくなるため、充填性が大幅に良くなり、鋳
砂同士の保形力が強くなる。従って鋳砂同士の保形力と
所要の抗折力を確保するためのバインダ含有率を大幅に
減らすことが可能になる。これに伴ってバインダ含有率
が重量比で2.5%でも抗折力が大きくなり、従来の非
球形の鋳砂では困難とされていた抗折力150kgf/cm2の高
強度の水路形成用中子を形成できるようになった。換言
すれば、バインダ含有率を大幅に減らしても、十分の保
形力と抗折力を確保することができる。
【0023】上記球状化粒子砂で造形した水路形成用中
子31は、バインダの含有率が少ないため、注湯工程に
おいて、バインダの蒸発飛散によるガス発生量が少な
く、そのガス蒸発箇所に空隙や鋳巣が発生することも無
くなる。また、バインダが蒸発飛散しても鋳砂同士の保
形力が強いので、形崩れや、いわゆる「砂残り」が生じ
ない。従って鋳肉による鋳砂の抱き込みや、鋳肌への鋳
砂の焼付等も生じにくくなり、水路が狭められるという
不都合や水垢の堆積も解消される。つまり、球状化粒子
砂で造形され、抗折力が大きく、壊れ難い水路形成用中
子を用いることにより、高精度の冷却水路を形成するこ
とができる。
子31は、バインダの含有率が少ないため、注湯工程に
おいて、バインダの蒸発飛散によるガス発生量が少な
く、そのガス蒸発箇所に空隙や鋳巣が発生することも無
くなる。また、バインダが蒸発飛散しても鋳砂同士の保
形力が強いので、形崩れや、いわゆる「砂残り」が生じ
ない。従って鋳肉による鋳砂の抱き込みや、鋳肌への鋳
砂の焼付等も生じにくくなり、水路が狭められるという
不都合や水垢の堆積も解消される。つまり、球状化粒子
砂で造形され、抗折力が大きく、壊れ難い水路形成用中
子を用いることにより、高精度の冷却水路を形成するこ
とができる。
【0024】(ト)請求項3に記載の発明では、上記水
路形成用中子31を上記ジャケット形成用鋳型のボア間
壁対応位置に装着して上記ジャケット用中子31を造形
することから、上記水路形成用中子31によって冷却水
路10が形成される。これにより、板金製の水路形成部
材を鋳ぐるんで水路を形成する従来例の欠点である、膨
張率の差異に起因するジャケット用中子の割れや変形を
解消することができる。
路形成用中子31を上記ジャケット形成用鋳型のボア間
壁対応位置に装着して上記ジャケット用中子31を造形
することから、上記水路形成用中子31によって冷却水
路10が形成される。これにより、板金製の水路形成部
材を鋳ぐるんで水路を形成する従来例の欠点である、膨
張率の差異に起因するジャケット用中子の割れや変形を
解消することができる。
【0025】(チ)請求項3に記載の発明では、板金製
の水路形成部材が介在しないので、水路形成部材の剥離
の問題が解消され、かつ、板金製の水路形成部材が介在
しない分だけ冷却水路10の断面積を大きくできるの
で、ボア間壁の冷却効果を一層高めることができる。
の水路形成部材が介在しないので、水路形成部材の剥離
の問題が解消され、かつ、板金製の水路形成部材が介在
しない分だけ冷却水路10の断面積を大きくできるの
で、ボア間壁の冷却効果を一層高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る多
気筒エンジンのシリンダブロックを示し、図1(A)は
そのシリンダブロックの部分平面図、図1(B)はその
シリンダブロックの要部でボア間壁に形成した冷却水路
の縦断面図、図2は本発明に係る冷却水路を備える縦型
多気筒エンジンの要部の縦断面図である。
に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る多
気筒エンジンのシリンダブロックを示し、図1(A)は
そのシリンダブロックの部分平面図、図1(B)はその
シリンダブロックの要部でボア間壁に形成した冷却水路
の縦断面図、図2は本発明に係る冷却水路を備える縦型
多気筒エンジンの要部の縦断面図である。
【0027】この縦型多気筒エンジンEは、図2に示す
ように、クランクケースを一体に形成したシリンダブロ
ック1の上にシリンダヘッド20をヘッドボルト6で固
定し、シリンダブロック1に形成したシリンダジャケッ
ト8とシリンダヘッド20に形成したヘッドジャケット
22とを、ボア間壁4のヘッド寄りに形成した冷却水路
10で連通し、シリンダジャケット8から上記冷却水路
10に導入した冷却水でボア間壁4のヘッド寄りを強力
に冷却するように構成されている。
ように、クランクケースを一体に形成したシリンダブロ
ック1の上にシリンダヘッド20をヘッドボルト6で固
定し、シリンダブロック1に形成したシリンダジャケッ
ト8とシリンダヘッド20に形成したヘッドジャケット
22とを、ボア間壁4のヘッド寄りに形成した冷却水路
10で連通し、シリンダジャケット8から上記冷却水路
10に導入した冷却水でボア間壁4のヘッド寄りを強力
に冷却するように構成されている。
【0028】本発明に係る多気筒エンジンのシリンダブ
ロック1は、図1(A)及び図2に示すように、複数の
シリンダ3を前後に並設し、前後に隣接するシリンダ3
・3をボア間壁4で連続させるとともに、連続するシリ
ンダ3を囲うようにシリンダジャケット8が形成されて
いる。上記ボア間壁4のヘッド寄りには、図1及び図2
に示す冷却水路10が形成されている。
ロック1は、図1(A)及び図2に示すように、複数の
シリンダ3を前後に並設し、前後に隣接するシリンダ3
・3をボア間壁4で連続させるとともに、連続するシリ
ンダ3を囲うようにシリンダジャケット8が形成されて
いる。上記ボア間壁4のヘッド寄りには、図1及び図2
に示す冷却水路10が形成されている。
【0029】上記冷却水路10は、図1に示すように、
それぞれ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一
対の上昇水路12・12と、これらの上昇水路12・1
2を相互に連通するように上下3段に設けられた3つの
横断水路15とから成り、左右のシリンダジャケット8
・8内の冷却水を冷却水導入部13・13より導入して
上記冷却水路10を経てヘッドジャケット22へ流通さ
せることにより、ボア間壁4のヘッド寄りを強力に冷却
するように構成されている。
それぞれ下部に冷却水導入部13・13を備える左右一
対の上昇水路12・12と、これらの上昇水路12・1
2を相互に連通するように上下3段に設けられた3つの
横断水路15とから成り、左右のシリンダジャケット8
・8内の冷却水を冷却水導入部13・13より導入して
上記冷却水路10を経てヘッドジャケット22へ流通さ
せることにより、ボア間壁4のヘッド寄りを強力に冷却
するように構成されている。
【0030】以下、この冷却水路10を有する多気筒シ
リンダブロックの鋳造方法について説明する。あらかじ
め、図5に示す水路形成用中子31を造形する。ここ
で、図5(A)はその水路形成用中子の平面図、図5
(B)はその水路形成用中子の正面図である。この水路
形成用中子31は、上記冷却水路10に対応する形状を
備え、図示しない中子用形枠を用いて、後述する球状化
粒子砂で造形される。
リンダブロックの鋳造方法について説明する。あらかじ
め、図5に示す水路形成用中子31を造形する。ここ
で、図5(A)はその水路形成用中子の平面図、図5
(B)はその水路形成用中子の正面図である。この水路
形成用中子31は、上記冷却水路10に対応する形状を
備え、図示しない中子用形枠を用いて、後述する球状化
粒子砂で造形される。
【0031】この球状化粒子砂は、以下の特徴を有す
る。第1に丸くて真球に近い粒形で、流動性と充填性が
極めて良く、少ないバインダ(熱硬化性樹脂)の添加量
で高い強度(抗折力)が得られる。ちなみに、一般硅砂
の粒形係数が1.57であるのに対して、上記球状化粒子砂
の粒形係数は1.05である。また、バインダ一の添加量2.
2%における一般硅砂の杭折力が78.7Kgf/cm2であるのに
対して、上記球状化粒子砂の抗折力は107.9Kgf/cm 2であ
る。
る。第1に丸くて真球に近い粒形で、流動性と充填性が
極めて良く、少ないバインダ(熱硬化性樹脂)の添加量
で高い強度(抗折力)が得られる。ちなみに、一般硅砂
の粒形係数が1.57であるのに対して、上記球状化粒子砂
の粒形係数は1.05である。また、バインダ一の添加量2.
2%における一般硅砂の杭折力が78.7Kgf/cm2であるのに
対して、上記球状化粒子砂の抗折力は107.9Kgf/cm 2であ
る。
【0032】第2に一般硅砂に比べて熱膨張率が小さい
ので、割れや変形がなく高精度の水路形成用中子が造形
できる。ちなみに、400℃〜1000℃の温度上昇に対する
熱膨張率が、一般硅砂では1.25%であるのに対して、上
記球状化粒子砂では0.4%である。第3に注湯後の崩壊
性が良いので砂出しが容易になる。球状化粒子砂の上記
した特徴は、従来の板金性水路形成部材に代えて、水路
形成用中子31を用いて冷却水路10を形成することを
可能にした。
ので、割れや変形がなく高精度の水路形成用中子が造形
できる。ちなみに、400℃〜1000℃の温度上昇に対する
熱膨張率が、一般硅砂では1.25%であるのに対して、上
記球状化粒子砂では0.4%である。第3に注湯後の崩壊
性が良いので砂出しが容易になる。球状化粒子砂の上記
した特徴は、従来の板金性水路形成部材に代えて、水路
形成用中子31を用いて冷却水路10を形成することを
可能にした。
【0033】次いで、上記水路形成用中子31を図外の
ジャケット形成用金型の各ボア間壁対応部に装着し、こ
のジャケット形成用金型内に図外の中子整形機で一般の
鋳砂を加圧充填して、図4(A)に示すシリンダジャケ
ット用中子30を造形する。このようにしてシリンダジ
ャケット用中子30に水路形成用中子31が一体化され
る。なお、図4(A)中の符号32はシリンダ対応部、
33はシリンダジャケット8とヘッドジャケット22と
を連通するジャケット連通路対応部、34は砂出し穴を
も兼ねるベルチプラグ穴対応部、35a・35bはそれ
ぞれシリンダジャケット8ヘの冷却水の出入り口対応部
を示し、このシリンダジャケット用中子30のシリンダ
対応部32内に、図4(B)に示すクランク・ボア用中
子36のボア対応部38が装着される。
ジャケット形成用金型の各ボア間壁対応部に装着し、こ
のジャケット形成用金型内に図外の中子整形機で一般の
鋳砂を加圧充填して、図4(A)に示すシリンダジャケ
ット用中子30を造形する。このようにしてシリンダジ
ャケット用中子30に水路形成用中子31が一体化され
る。なお、図4(A)中の符号32はシリンダ対応部、
33はシリンダジャケット8とヘッドジャケット22と
を連通するジャケット連通路対応部、34は砂出し穴を
も兼ねるベルチプラグ穴対応部、35a・35bはそれ
ぞれシリンダジャケット8ヘの冷却水の出入り口対応部
を示し、このシリンダジャケット用中子30のシリンダ
対応部32内に、図4(B)に示すクランク・ボア用中
子36のボア対応部38が装着される。
【0034】次いで、図3に示すように、シリンダブロ
ック形成用金型28内に上記シリンダジャケット用中子
30やクランク・ボア用中子36(図4(B)参照)、
及びカム・バランサー用中子39等を装着し、そのシリ
ンダブロック形成用金型28内の空洞部に熔融金属を注
湯する。そして鋳物を冷却した後ベルチプラグ穴25か
ら砂出しをして多気筒シリンダブロック1の鋳造が完了
する。このようにして、水路形成用中子31によって多
気筒エンジンのボア間壁4にシリンダジャケット8とヘ
ッドジャケット22とを連通する前記冷却水路10が形
成される。
ック形成用金型28内に上記シリンダジャケット用中子
30やクランク・ボア用中子36(図4(B)参照)、
及びカム・バランサー用中子39等を装着し、そのシリ
ンダブロック形成用金型28内の空洞部に熔融金属を注
湯する。そして鋳物を冷却した後ベルチプラグ穴25か
ら砂出しをして多気筒シリンダブロック1の鋳造が完了
する。このようにして、水路形成用中子31によって多
気筒エンジンのボア間壁4にシリンダジャケット8とヘ
ッドジャケット22とを連通する前記冷却水路10が形
成される。
【0035】上記水路形成用中子31は、図5に示すよ
うに、前記冷却水路10に対応する形状を備え、左右一
対の上昇水路対応部32・32と、これらの上昇水路対
応部32・32を相互に連続するように上下3段に設け
られた3つの横断水路対応部35と、上昇水路対応部3
2・32の下部に設けられた左右一対の冷却水導入対応
部33・33とから成り、上下の横断水路対応部35・
35間に空洞部36が形成されている。
うに、前記冷却水路10に対応する形状を備え、左右一
対の上昇水路対応部32・32と、これらの上昇水路対
応部32・32を相互に連続するように上下3段に設け
られた3つの横断水路対応部35と、上昇水路対応部3
2・32の下部に設けられた左右一対の冷却水導入対応
部33・33とから成り、上下の横断水路対応部35・
35間に空洞部36が形成されている。
【0036】各空洞部36は、図1(A)中のボア間壁
4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉部
4b(図1(B)参照)を形成するためのもので、上下
の横断水路15をこの連結肉部4bで分離してある。こ
れは、連結肉部4bが冷却水路10を形成したボア間壁
4を補強するリブとして機能し、シリンダボアの加工時
に当該ボア間壁4が歪む等の不都合を解消することを意
図したものである。
4の前半肉壁4cと後半肉壁4dとを連結する連結肉部
4b(図1(B)参照)を形成するためのもので、上下
の横断水路15をこの連結肉部4bで分離してある。こ
れは、連結肉部4bが冷却水路10を形成したボア間壁
4を補強するリブとして機能し、シリンダボアの加工時
に当該ボア間壁4が歪む等の不都合を解消することを意
図したものである。
【0037】上記水路形成用中子31は、図5(A)
(B)に示すように、横断水路対応部35の高さHを上
記空洞部36の高さhよりも高く設定してある。これ
は、上記中子31の横断水路対応部35の抗折力を強く
するとともに、各横断水路15の高さHを上記連結肉部
4bの高さhよりも高く設定することにより、シリンダ
ボアの加工歪みに対する強度を確保しつつ、冷却水路の
断面積を十分に確保することを意図したものである。
(B)に示すように、横断水路対応部35の高さHを上
記空洞部36の高さhよりも高く設定してある。これ
は、上記中子31の横断水路対応部35の抗折力を強く
するとともに、各横断水路15の高さHを上記連結肉部
4bの高さhよりも高く設定することにより、シリンダ
ボアの加工歪みに対する強度を確保しつつ、冷却水路の
断面積を十分に確保することを意図したものである。
【0038】ちなみに、この実施形態では、横断水路対
応部35の前後幅Wをボア間壁4の最小厚みTの1/3
以上で2/3以下に設定し、その高さHを空洞部36の
高さhの2倍以上で3倍以下に設定してある。これによ
り、各横断水路15の前後幅Wが前記ボア間壁4の最小
厚みTの1/3以上で2/3以下に設定され、各横断水
路15の高さHが連結肉部4bの高さhの2倍以上で3
倍以下に設定され、冷却水路10の断面積を一層大きく
してボア間壁4の冷却効果を一層高めることができる。
応部35の前後幅Wをボア間壁4の最小厚みTの1/3
以上で2/3以下に設定し、その高さHを空洞部36の
高さhの2倍以上で3倍以下に設定してある。これによ
り、各横断水路15の前後幅Wが前記ボア間壁4の最小
厚みTの1/3以上で2/3以下に設定され、各横断水
路15の高さHが連結肉部4bの高さhの2倍以上で3
倍以下に設定され、冷却水路10の断面積を一層大きく
してボア間壁4の冷却効果を一層高めることができる。
【0039】また、図5(A)に示すように、上記水路
形成用中子31の左右一対の冷却水導入対応部33・3
3は、それぞれ前後に隣接するシリンダ外周面3b・3
bに添うように拡開させて構成されている。これは、冷
却水導入部13・13の間口を大きく形成して、冷却水
の多くがシリンダジャケット8・8に向けて拡開された
冷却水導入部13・13より冷却水路10に多量に流入
し、上記ボア間壁4のヘッド寄り部4aを強力に冷却す
ることを意図したものである。
形成用中子31の左右一対の冷却水導入対応部33・3
3は、それぞれ前後に隣接するシリンダ外周面3b・3
bに添うように拡開させて構成されている。これは、冷
却水導入部13・13の間口を大きく形成して、冷却水
の多くがシリンダジャケット8・8に向けて拡開された
冷却水導入部13・13より冷却水路10に多量に流入
し、上記ボア間壁4のヘッド寄り部4aを強力に冷却す
ることを意図したものである。
【0040】なお、水路形成用中子31の横断水路対応
部35は、図5(A)中に仮想線で示すように、平面視
でその先端が中央部へ向けて左右対称をなすクサビ状に
形成してもよい。これは、各横断水路15をその先端が
中央部へ向けて左右対称をなすクサビ状に形成すること
で、ボア間壁4を極限まで薄くすることを意図したもの
である。これにより、シリンダボア間のピッチを一層小
さくし、あるいは、シリンダボアの直径を一層大きくす
ることにより、排気量アップ、ひいては出力アップを図
ることができるという利点がある。
部35は、図5(A)中に仮想線で示すように、平面視
でその先端が中央部へ向けて左右対称をなすクサビ状に
形成してもよい。これは、各横断水路15をその先端が
中央部へ向けて左右対称をなすクサビ状に形成すること
で、ボア間壁4を極限まで薄くすることを意図したもの
である。これにより、シリンダボア間のピッチを一層小
さくし、あるいは、シリンダボアの直径を一層大きくす
ることにより、排気量アップ、ひいては出力アップを図
ることができるという利点がある。
【0041】上記ボア間壁4は、図1(A)(B)に示
すように、左右一対のシリンダヘッド締結用ボス部5・
5と連続させて形成され、左右一対の上昇水路12・1
2は上記ボス部5・5の内側に位置している。これは、
ヘッドボルト6・6の間隔を狭めて当該狭められた分だ
けシリンダ3を周方向に沿って均一かつ強力に締結する
ように意図したものである。また、上記ボア間壁4とシ
リンダヘッド締結用ボス部5・5とを連続させることに
より、シリンダブロック1の上端壁にあけたジャケット
連通孔24と一対の上昇水路12・12の孔径を大きく
して多量の冷却水を流通させることができるという利点
がある。
すように、左右一対のシリンダヘッド締結用ボス部5・
5と連続させて形成され、左右一対の上昇水路12・1
2は上記ボス部5・5の内側に位置している。これは、
ヘッドボルト6・6の間隔を狭めて当該狭められた分だ
けシリンダ3を周方向に沿って均一かつ強力に締結する
ように意図したものである。また、上記ボア間壁4とシ
リンダヘッド締結用ボス部5・5とを連続させることに
より、シリンダブロック1の上端壁にあけたジャケット
連通孔24と一対の上昇水路12・12の孔径を大きく
して多量の冷却水を流通させることができるという利点
がある。
【0042】図6は本発明の別の実施形態に係る水路形
成用中子を示し、図6(A)は第1の変形例に係る中子
の正面図、図6(B)は第2の変形例に係る中子の正面
図である。図6(A)の実施形態では、各横断水路対応
部35の上縁が左右外側へ向けて上り勾配に形成してあ
り、その下縁が左右外側へ向けて下り勾配に形成してあ
る。その他の点は前記実施形態(図5)と同様に構成さ
れている。これは、各横断水路15内で冷却水が沸騰し
て水蒸気が発生した場合でも、水蒸気は上り勾配に形成
した各冷却水路15の上縁に沿って上方へ移動し、上昇
水路12を通ってヘッドジヤケット22に逃げるように
意図したものである。これにより冷却性能は高く維持さ
れる。
成用中子を示し、図6(A)は第1の変形例に係る中子
の正面図、図6(B)は第2の変形例に係る中子の正面
図である。図6(A)の実施形態では、各横断水路対応
部35の上縁が左右外側へ向けて上り勾配に形成してあ
り、その下縁が左右外側へ向けて下り勾配に形成してあ
る。その他の点は前記実施形態(図5)と同様に構成さ
れている。これは、各横断水路15内で冷却水が沸騰し
て水蒸気が発生した場合でも、水蒸気は上り勾配に形成
した各冷却水路15の上縁に沿って上方へ移動し、上昇
水路12を通ってヘッドジヤケット22に逃げるように
意図したものである。これにより冷却性能は高く維持さ
れる。
【0043】図6(B)の実施形態では、各空洞部36
が長円に形成され、その他の点は前記実施形態(図5)
と同様に構成されている。これは、当該空洞部36の対
応位置に形成され、各横断水路15を分離する連結肉部
4bを長円に形成することで、冷却水の流れを円滑にす
ることを意図したものである。
が長円に形成され、その他の点は前記実施形態(図5)
と同様に構成されている。これは、当該空洞部36の対
応位置に形成され、各横断水路15を分離する連結肉部
4bを長円に形成することで、冷却水の流れを円滑にす
ることを意図したものである。
【0044】上記各実施形態によれば、ボア間壁4のヘ
ッド寄りを強力に冷却することが可能で、シリンダ壁を
介してピストンリングを強力に冷却できるので、トップ
リングをピストン頂面に可及的に近づけ、ピストン頂部
外周の燃焼に寄与しないリング状のデッドスペースを極
力小さくして空気利用率の向上を図ることができる。ま
た、これに伴って燃料の未燃部分の炭化によるトップリ
ングの膠着を解消することができる。しかも、トップリ
ングをピストン頂面に可及的に近づけることに伴って、
ピストンピンの位置をピストン頂面に可及的に近づけ、
その分だけクランク軸の振り回しの寸法を長くすること
ができ、コンロッドエンジンの背丈を変えないで相対的
小型化を図り、ピストンストロークを大きくして、排気
量アップを図ることができる。
ッド寄りを強力に冷却することが可能で、シリンダ壁を
介してピストンリングを強力に冷却できるので、トップ
リングをピストン頂面に可及的に近づけ、ピストン頂部
外周の燃焼に寄与しないリング状のデッドスペースを極
力小さくして空気利用率の向上を図ることができる。ま
た、これに伴って燃料の未燃部分の炭化によるトップリ
ングの膠着を解消することができる。しかも、トップリ
ングをピストン頂面に可及的に近づけることに伴って、
ピストンピンの位置をピストン頂面に可及的に近づけ、
その分だけクランク軸の振り回しの寸法を長くすること
ができ、コンロッドエンジンの背丈を変えないで相対的
小型化を図り、ピストンストロークを大きくして、排気
量アップを図ることができる。
【0045】また、ボア間壁4のヘッド寄りを強力に冷
却できるので、シリンダボアの直径を大きくすることに
より排気量アップを図ることもできる。さらに、ターボ
チャージャを搭載した多気筒エンジン等においても本発
明を適用することにより、相対的小型化とエンジンの大
出力化を図ることができる。逆にピストンストロークを
変えない場合には、ピストンピンの位置をピストン頂面
に近づけた分だけコンロッドを長く設定できるので、ピ
ストン側圧力を低減でき、結果として摩擦損失の低減が
図れる。
却できるので、シリンダボアの直径を大きくすることに
より排気量アップを図ることもできる。さらに、ターボ
チャージャを搭載した多気筒エンジン等においても本発
明を適用することにより、相対的小型化とエンジンの大
出力化を図ることができる。逆にピストンストロークを
変えない場合には、ピストンピンの位置をピストン頂面
に近づけた分だけコンロッドを長く設定できるので、ピ
ストン側圧力を低減でき、結果として摩擦損失の低減が
図れる。
【図1】本発明の実施形態に係る多気筒エンジンのシリ
ンダブロックを示し、図1(A)はそのシリンダブロッ
クの部分平面図、図1(B)はそのシリンダブロックの
要部でボア間壁に形成した冷却水路の縦断面図である。
ンダブロックを示し、図1(A)はそのシリンダブロッ
クの部分平面図、図1(B)はそのシリンダブロックの
要部でボア間壁に形成した冷却水路の縦断面図である。
【図2】本発明に係る冷却水路を備える縦型多気筒エン
ジンの要部の縦断面図である。
ジンの要部の縦断面図である。
【図3】シリンダブロック形成用金型内にリンダジャケ
ット用中子やクランク・ボア用中子等を装着した状態を
示す要部縦断面図である。
ット用中子やクランク・ボア用中子等を装着した状態を
示す要部縦断面図である。
【図4】図4(A)は本発明に係るシリンダジャケット
用中子の斜視図、図4(B)はクランク・ボア用中子の
斜視図である。
用中子の斜視図、図4(B)はクランク・ボア用中子の
斜視図である。
【図5】本発明に係る水路形成用中子を示し、図5
(A)はその水路形成用中子の平面図、図5(B)はそ
の水路形成用中子の正面図である。
(A)はその水路形成用中子の平面図、図5(B)はそ
の水路形成用中子の正面図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係る水路形成用中子を
示し、図6(A)は第1の変形例に係る中子の正面図、
図6(B)は第2の変形例に係る中子の正面図である。
示し、図6(A)は第1の変形例に係る中子の正面図、
図6(B)は第2の変形例に係る中子の正面図である。
【図7】従来例に係る図1(B)相当図である。
【図8】従来例に係る図4(A)相当図である。
【図9】従来例に係る板金製の水路形成部材を示し、図
9(A)はその板金製水路形成部材の斜視図、図9
(B)はその水路形成部材に鋳砂を充填した状態を示す
平面図、図9(C)はその水路形成部材に鋳砂を充填し
た状態を示す正面図である。
9(A)はその板金製水路形成部材の斜視図、図9
(B)はその水路形成部材に鋳砂を充填した状態を示す
平面図、図9(C)はその水路形成部材に鋳砂を充填し
た状態を示す正面図である。
1…シリンダブロック、4…ボア間壁、4b…連結肉
部、4c…ボア間壁の前半肉壁、4d…ボア間壁の後半
肉壁、5…シリンダヘッド締結用ボス部、8…シリンダ
ジャケット、10…冷却水路、12…上昇水路、13…
冷却水導入部、15…横断水路、22…ヘッドジャケッ
ト、28…シリンダブロック形成用鋳型、30…ジャケ
ット用中子、31…水路形成用中子、E…多気筒エンジ
ン、H…横断水路の高さ、h…連結肉部の高さ、W…横
断水路の前後幅。
部、4c…ボア間壁の前半肉壁、4d…ボア間壁の後半
肉壁、5…シリンダヘッド締結用ボス部、8…シリンダ
ジャケット、10…冷却水路、12…上昇水路、13…
冷却水導入部、15…横断水路、22…ヘッドジャケッ
ト、28…シリンダブロック形成用鋳型、30…ジャケ
ット用中子、31…水路形成用中子、E…多気筒エンジ
ン、H…横断水路の高さ、h…連結肉部の高さ、W…横
断水路の前後幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 修一 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 明田 正寛 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 多気筒エンジン(E)のボア間壁(4)
のヘッド寄りに冷却水路(10)を設け、 上記冷却水路(10)は、それぞれ下部に冷却水導入部
(13・13)を備える左右一対の上昇水路(12・1
2)と、これらの上昇水路(12・12)を相互に連通
するように上下多段に設けた複数の横断水路(15)と
から成り、 左右のシリンダジャケット(8・8)内の冷却水を上記
冷却水導入部(13・13)より上記冷却水路(10)
内へ導入してヘッドジャケット(22)へ流通させるよ
うに構成した多気筒エンジンのシリンダブロックにおい
て、 上下の横断水路(15・15)間に、ボア間壁(4)の
前半肉壁(4c)と後半肉壁(4d)とを連結するで連
結肉部(4b)を設けることにより、この連結肉部(4
b)で上下の横断水路(15・15)を分離し、各横断
水路(15)の高さ(H)を上記連結肉部(4b)の高
さ(h)よりも高く設定した、ことを特徴とする多気筒
エンジンのシリンダブロック。 - 【請求項2】 請求項1に記載した多気筒エンジンのシ
リンダブロックにおいて、 上記各横断水路(15)の前後幅(W)を前記ボア間壁
(4)の最小厚み(T)の1/3以上で2/3以下に設
定し、上記各横断水路(15)の高さ(H)を上記連結
肉部(4b)の高さ(h)の2倍以上で3倍以下に設定
した、ことを特徴とする多気筒エンジンのシリンダブロ
ック。 - 【請求項3】 多気筒エンジン(E)のシリンダジャケ
ット(8)を形成するために、ジャケット形成用鋳型で
ジャケット用中子(30)を造形する第1工程と、シリ
ンダブロック形成用鋳型(28)に上記ジャケット用中
子(30)を装着する第2工程と、上記シリンダブロッ
ク形成用鋳型(28)に注湯する第3工程とから成り、
多気筒エンジン(E)のボア間壁(4)のヘッド寄り
に、シリンダジャケット(8)とヘッドジャケット(2
2)とを連通する冷却水路(10)を形成した多気筒エ
ンジンのシリンダブロックの鋳造方法において、 上記第1工程に先立って、上記冷却水路(10)を形成
するための水路形成用中子(31)を、一般硅砂よりも
低膨張率の球状化粒子砂で造形し、 上記第1工程では、この水路形成用中子(31)を上記
ジャケット形成用鋳型のボア間壁対応位置に装着して上
記ジャケット用中子(30)を造形する、ことを特徴と
する多気筒エンジンのシリンダブロックの鋳造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295633A JP2001164985A (ja) | 1999-09-28 | 2000-09-28 | 多気筒エンジンのシリンダブロック及びその鋳造方法 |
EP01301515A EP1234973B1 (en) | 1999-09-28 | 2001-02-21 | Cylinder block of multi-cylinder engine and process of molding same |
US09/797,837 US6575124B2 (en) | 1999-09-28 | 2001-03-05 | Cylinder block of multi-cylinder engine and process of molding same |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27410399 | 1999-09-28 | ||
JP27410299 | 1999-09-28 | ||
JP11-274102 | 1999-09-28 | ||
JP11-274103 | 1999-09-28 | ||
JP2000295633A JP2001164985A (ja) | 1999-09-28 | 2000-09-28 | 多気筒エンジンのシリンダブロック及びその鋳造方法 |
EP01301515A EP1234973B1 (en) | 1999-09-28 | 2001-02-21 | Cylinder block of multi-cylinder engine and process of molding same |
US09/797,837 US6575124B2 (en) | 1999-09-28 | 2001-03-05 | Cylinder block of multi-cylinder engine and process of molding same |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001164985A true JP2001164985A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=27513110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000295633A Withdrawn JP2001164985A (ja) | 1999-09-28 | 2000-09-28 | 多気筒エンジンのシリンダブロック及びその鋳造方法 |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US6575124B2 (ja) |
EP (1) | EP1234973B1 (ja) |
JP (1) | JP2001164985A (ja) |
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DE102017213542A1 (de) | 2017-08-04 | 2019-02-07 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Gießform sowie Verfahren zum Herstellen eines Kurbelgehäuses |
DE102019210203A1 (de) * | 2019-07-10 | 2021-01-14 | Ford Global Technologies, Llc | Kühlanordnung für Zylinderbrücken |
CN112676538B (zh) * | 2020-11-17 | 2022-10-11 | 中国航发西安动力控制科技有限公司 | 一种层叠组芯工艺方法 |
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FR2721411B1 (fr) | 1994-06-15 | 1996-08-23 | Sopha Medical | Procédé d'acquisition en médecine nucléaire d'une image en transmission. |
DE9412637U1 (de) * | 1994-08-05 | 1995-11-30 | Eisenwerk Brühl GmbH, 50321 Brühl | Zylinderblock für eine Brennkraftmaschine mit einem Wassermantel aus Aluminium |
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2000
- 2000-09-28 JP JP2000295633A patent/JP2001164985A/ja not_active Withdrawn
-
2001
- 2001-02-21 EP EP01301515A patent/EP1234973B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-03-05 US US09/797,837 patent/US6575124B2/en not_active Expired - Lifetime
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US6575124B2 (en) | 2003-06-10 |
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