JP2001164214A - 段ボール用接着剤 - Google Patents
段ボール用接着剤Info
- Publication number
- JP2001164214A JP2001164214A JP34972999A JP34972999A JP2001164214A JP 2001164214 A JP2001164214 A JP 2001164214A JP 34972999 A JP34972999 A JP 34972999A JP 34972999 A JP34972999 A JP 34972999A JP 2001164214 A JP2001164214 A JP 2001164214A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starch
- adhesive
- main
- cardboard
- particle size
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】粘度安定性を損なうことなく初期接着性を向上
させ、しかも経済的に優れた段ボール用接着剤に関す
る。 【構成】粒子径が10μm以下であり、かつ、とうもろ
こし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉より選ばれるいずれ
か一種以上の澱粉が体積基準で50%以上含まれる澱粉
をメイン澱粉として製造したこととを特徴とする段ボー
ル用接着剤。
させ、しかも経済的に優れた段ボール用接着剤に関す
る。 【構成】粒子径が10μm以下であり、かつ、とうもろ
こし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉より選ばれるいずれ
か一種以上の澱粉が体積基準で50%以上含まれる澱粉
をメイン澱粉として製造したこととを特徴とする段ボー
ル用接着剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は段ボールシート製造
の際用いられる澱粉系接着剤に関する。さらに詳しく
は、初期接着性及び粘度安定性に優れ、しかも経済的な
段ボール用接着剤に関する。
の際用いられる澱粉系接着剤に関する。さらに詳しく
は、初期接着性及び粘度安定性に優れ、しかも経済的な
段ボール用接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、段ボール用接着剤としては、生澱
粉を主成分(メイン澱粉)とし、化工澱粉をキャリア成
分(キャリア澱粉)とし、さらに補助成分として、糊化
温度を下げる苛性ソーダと、糊化澱粉を擬似的に架橋し
て増粘させ初期接着力を発現させる硼砂を配合した澱粉
系接着剤が用いられている。
粉を主成分(メイン澱粉)とし、化工澱粉をキャリア成
分(キャリア澱粉)とし、さらに補助成分として、糊化
温度を下げる苛性ソーダと、糊化澱粉を擬似的に架橋し
て増粘させ初期接着力を発現させる硼砂を配合した澱粉
系接着剤が用いられている。
【0003】メイン澱粉として用いられる澱粉として
は、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、ポテト澱粉、タピオ
カ澱粉等の各種生澱粉や、燐酸エステル化澱粉、アミノ
化などカチオン基で澱粉を化学修飾したカチオン化澱
粉、酸で加水分解させ分子量を制御した酸化澱粉、α−
アミラーゼで加水分解させ分子量を制御した酵素変性澱
粉等の化学変性された各種化工澱粉、また遺伝的に操作
したとうもろこし等より採取されるハイアミロース澱粉
が知られている。
は、とうもろこし澱粉、小麦澱粉、ポテト澱粉、タピオ
カ澱粉等の各種生澱粉や、燐酸エステル化澱粉、アミノ
化などカチオン基で澱粉を化学修飾したカチオン化澱
粉、酸で加水分解させ分子量を制御した酸化澱粉、α−
アミラーゼで加水分解させ分子量を制御した酵素変性澱
粉等の化学変性された各種化工澱粉、また遺伝的に操作
したとうもろこし等より採取されるハイアミロース澱粉
が知られている。
【0004】これらの澱粉は、その種類によって段ボー
ル用接着剤としたときの物性に違いが出るため、段ボー
ル製造装置(以下コルゲータ)における接着速度、ロー
ルコータに対するアプリケーション適性、コスト等を考
慮して選定されているが、接着速度が良好な接着剤が得
られる各種加工澱粉や、ハイアミロース澱粉は、生澱粉
に比べ非常に高価であるため、一般的な段ボール用接着
剤のメイン成分としては採用されていない。
ル用接着剤としたときの物性に違いが出るため、段ボー
ル製造装置(以下コルゲータ)における接着速度、ロー
ルコータに対するアプリケーション適性、コスト等を考
慮して選定されているが、接着速度が良好な接着剤が得
られる各種加工澱粉や、ハイアミロース澱粉は、生澱粉
に比べ非常に高価であるため、一般的な段ボール用接着
剤のメイン成分としては採用されていない。
【0005】生澱粉の中でもタピオカ澱粉、馬鈴薯澱
粉、甘藷澱粉等の地下茎澱粉は均質性や供給量に問題が
あるため、工業的にはほとんど使用されていない。現
在、段ボール用接着剤原料としては、地上系澱粉である
とうもろこし澱粉、小麦澱粉、その中でも供給量や価格
の面で有利なとうもろこし澱粉が最も多く使用されてい
る。
粉、甘藷澱粉等の地下茎澱粉は均質性や供給量に問題が
あるため、工業的にはほとんど使用されていない。現
在、段ボール用接着剤原料としては、地上系澱粉である
とうもろこし澱粉、小麦澱粉、その中でも供給量や価格
の面で有利なとうもろこし澱粉が最も多く使用されてい
る。
【0006】また、キャリア澱粉としては、酸加水分解
澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉等の化工澱粉やハ
イアミロース澱粉が主に使用されている。これらの澱粉
は、その種類によって段ボール用耐水接着剤としたとき
の物性に違いが出るため、コルゲータにおける接着速
度、ロールコータに対するアプリケーション適性、コス
ト等を考慮して選定されている。
澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉等の化工澱粉やハ
イアミロース澱粉が主に使用されている。これらの澱粉
は、その種類によって段ボール用耐水接着剤としたとき
の物性に違いが出るため、コルゲータにおける接着速
度、ロールコータに対するアプリケーション適性、コス
ト等を考慮して選定されている。
【0007】段ボールシートの接着においては、段ボー
ルシート製造装置(以下コルゲータ)によって接着剤が
中芯に塗布され、加熱されることでライナと貼合され
る。このとき、キャリア澱粉は濃縮及び硼砂との反応に
より増粘し、初期接着強度の一部を発現する。メイン澱
粉が接着剤中の水分、熱及びアルカリによって糊化、乾
燥し、初期接着強度及び永久接着強度を発現する。
ルシート製造装置(以下コルゲータ)によって接着剤が
中芯に塗布され、加熱されることでライナと貼合され
る。このとき、キャリア澱粉は濃縮及び硼砂との反応に
より増粘し、初期接着強度の一部を発現する。メイン澱
粉が接着剤中の水分、熱及びアルカリによって糊化、乾
燥し、初期接着強度及び永久接着強度を発現する。
【0008】近年、段ボール製造装置(以下コルゲー
タ)のさらなる高速化による合理化が要請されている
が、律速となっているのは接着速度である。従って接着
速度が向上するような段ボール用接着剤が求められてい
る。特にダブルフェーサ側の貼合においては、貼合直後
にスリッターによるずり応力が掛かるため、初期接着強
度の向上が重要視されている。
タ)のさらなる高速化による合理化が要請されている
が、律速となっているのは接着速度である。従って接着
速度が向上するような段ボール用接着剤が求められてい
る。特にダブルフェーサ側の貼合においては、貼合直後
にスリッターによるずり応力が掛かるため、初期接着強
度の向上が重要視されている。
【0009】また、澱粉系段ボール用接着剤におけるキ
ャリア成分の役割は、メイン澱粉を接着剤中へ均一に
分散させ、沈降を防止すること、コルゲータ上の接着
剤塗布装置において、メイン澱粉を段頂部へ均一に付着
させること、塗布された接着剤液から水分が過度にラ
イナ及び中芯に吸収されないよう水分を保持すること、
水分の蒸発、吸収、及び硼砂との反応による増粘によ
り初期接着強度を発現すること、と言われている。
ャリア成分の役割は、メイン澱粉を接着剤中へ均一に
分散させ、沈降を防止すること、コルゲータ上の接着
剤塗布装置において、メイン澱粉を段頂部へ均一に付着
させること、塗布された接着剤液から水分が過度にラ
イナ及び中芯に吸収されないよう水分を保持すること、
水分の蒸発、吸収、及び硼砂との反応による増粘によ
り初期接着強度を発現すること、と言われている。
【0010】従って、高速貼合適性を向上させる手段と
して、キャリア成分をできるだけ多く配合する、加
熱によるキャリア成分粘度上昇が速くなるよう接着剤自
身を高濃度化する、澱粉濃度を上げる等が試されてい
る。
して、キャリア成分をできるだけ多く配合する、加
熱によるキャリア成分粘度上昇が速くなるよう接着剤自
身を高濃度化する、澱粉濃度を上げる等が試されてい
る。
【0011】接着速度向上を目指した技術として、特公
昭55−35076号公報には酸処理澱粉、酸化澱粉及
びデキストリンを生澱粉と混合してキャリア澱粉とする
方法が開示されている。また、特公昭54−26255
号公報にはキャリア澱粉としてハイアミロース澱粉を用
いる方法、特開平4−233985号公報には化工澱
粉、又はデキストリン及びポリビニルアルコールをキャ
リア澱粉とする高速段ボール用接着剤が開示されてい
る。
昭55−35076号公報には酸処理澱粉、酸化澱粉及
びデキストリンを生澱粉と混合してキャリア澱粉とする
方法が開示されている。また、特公昭54−26255
号公報にはキャリア澱粉としてハイアミロース澱粉を用
いる方法、特開平4−233985号公報には化工澱
粉、又はデキストリン及びポリビニルアルコールをキャ
リア澱粉とする高速段ボール用接着剤が開示されてい
る。
【0012】しかしながら、これらは全澱粉中に5〜2
0%程度しか存在しないキャリア澱粉由来の初期接着強
度向上をねらったものであり、多くの部分を占め、接着
剤全体の性質に対してより大きな影響を及ぼすメイン澱
粉について考慮されたものではない。また、現在段ボー
ル接着剤用キャリア澱粉として一般的に使用されている
化工澱粉単体等と比べ、コスト面で不利となる。
0%程度しか存在しないキャリア澱粉由来の初期接着強
度向上をねらったものであり、多くの部分を占め、接着
剤全体の性質に対してより大きな影響を及ぼすメイン澱
粉について考慮されたものではない。また、現在段ボー
ル接着剤用キャリア澱粉として一般的に使用されている
化工澱粉単体等と比べ、コスト面で不利となる。
【0013】メイン澱粉に関する接着速度向上技術とし
ては、特開平09−235529に、とうもろこし澱粉
の糊液とタピオカ澱粉の糊液を特定割合で混合して用い
る方法が開示されている。しかしながら、この方法では
接着剤を仕上げるまでの過程が煩雑であり、また、硼酸
を用いて反応を制御する方法であるため仕上がり粘度が
大きくばらつくという欠点を有していた。
ては、特開平09−235529に、とうもろこし澱粉
の糊液とタピオカ澱粉の糊液を特定割合で混合して用い
る方法が開示されている。しかしながら、この方法では
接着剤を仕上げるまでの過程が煩雑であり、また、硼酸
を用いて反応を制御する方法であるため仕上がり粘度が
大きくばらつくという欠点を有していた。
【0014】従って、粘度安定性を損なうことなく、初
期接着強度を大きく向上させることができる段ボール用
接着剤の開発が求められていた。
期接着強度を大きく向上させることができる段ボール用
接着剤の開発が求められていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑み、粘度安定性を損なうことなく初期接着性を向上
させ、しかも経済的に優れた段ボール用接着剤に関す
る。
に鑑み、粘度安定性を損なうことなく初期接着性を向上
させ、しかも経済的に優れた段ボール用接着剤に関す
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため下記の構成をとる。即ち、本発明は、粒子径が
10μm以下であり、かつ、とうもろこし澱粉、小麦澱
粉、タピオカ澱粉より選ばれるいずれか一種以上の澱粉
が体積基準で50%以上含まれる澱粉をメイン澱粉とし
て製造したことを特徴とする段ボール用接着剤である。
するため下記の構成をとる。即ち、本発明は、粒子径が
10μm以下であり、かつ、とうもろこし澱粉、小麦澱
粉、タピオカ澱粉より選ばれるいずれか一種以上の澱粉
が体積基準で50%以上含まれる澱粉をメイン澱粉とし
て製造したことを特徴とする段ボール用接着剤である。
【0017】第二に、本発明は、粒子径が20μm以下
であるじゃがいも澱粉が体積基準で30%以上含まれる
澱粉をメイン澱粉として製造したことを特徴とする段ボ
ール用接着剤である。
であるじゃがいも澱粉が体積基準で30%以上含まれる
澱粉をメイン澱粉として製造したことを特徴とする段ボ
ール用接着剤である。
【0018】本発明者らは、段ボール用接着剤における
澱粉の粒径と接着剤の初期接着強度の関係を鋭意研究の
結果、以下のことを発見した。即ち、段ボール用接着剤
に用いる澱粉の種類、及び粒径と初期接着性の関係を鋭
意研究した結果、澱粉の原料と粒径が、初期接着性と深
く関わっていることを発見した。即ち、比較的粒径の小
さい澱粉を配合した澱粉をメイン澱粉として用いること
で、段ボール用接着剤の粘度の安定性を保ちつつ、初期
接着性が大幅に向上することを見出した。澱粉粒子は主
としてアミロースとアミロペクチンから構成されるが、
同一種類の澱粉であれば、小粒径の澱粉粒子は大粒径の
ものと比較して単粒子中のアミロペクチン比率が高い。
アミロペクチンはアミロースより増粘速度が速くかつセ
ルロース繊維との親和性が高い。従って、アミロペクチ
ン比率が高い澱粉を使用した段ボール接着剤ほど初期接
着強度においては優れている。従って、接着剤の主成分
であり、より多くの比率を占めるメイン澱粉により小粒
径の澱粉を使用することによって、初期接着強度に優れ
た段ボール用接着剤を得ることが出来る。さらにメイン
部の澱粉粒子は接着剤液中に分散しており、貼合時の加
熱によって初めて糊化するため、アミロペクチンの量が
多いことによって接着剤液の粘度が上昇することはな
い。従って、生澱粉を分級して、小粒径部分がより多く
含まれるようにしたメイン澱粉を使用して段ボール用接
着剤を製造することによって、従来と同等の原料である
生澱粉を使用しながら、より初期接着性に優れ、低粘度
で、しかも粘度安定性に優れた段ボール用接着剤を経済
的に製造することが可能である。
澱粉の粒径と接着剤の初期接着強度の関係を鋭意研究の
結果、以下のことを発見した。即ち、段ボール用接着剤
に用いる澱粉の種類、及び粒径と初期接着性の関係を鋭
意研究した結果、澱粉の原料と粒径が、初期接着性と深
く関わっていることを発見した。即ち、比較的粒径の小
さい澱粉を配合した澱粉をメイン澱粉として用いること
で、段ボール用接着剤の粘度の安定性を保ちつつ、初期
接着性が大幅に向上することを見出した。澱粉粒子は主
としてアミロースとアミロペクチンから構成されるが、
同一種類の澱粉であれば、小粒径の澱粉粒子は大粒径の
ものと比較して単粒子中のアミロペクチン比率が高い。
アミロペクチンはアミロースより増粘速度が速くかつセ
ルロース繊維との親和性が高い。従って、アミロペクチ
ン比率が高い澱粉を使用した段ボール接着剤ほど初期接
着強度においては優れている。従って、接着剤の主成分
であり、より多くの比率を占めるメイン澱粉により小粒
径の澱粉を使用することによって、初期接着強度に優れ
た段ボール用接着剤を得ることが出来る。さらにメイン
部の澱粉粒子は接着剤液中に分散しており、貼合時の加
熱によって初めて糊化するため、アミロペクチンの量が
多いことによって接着剤液の粘度が上昇することはな
い。従って、生澱粉を分級して、小粒径部分がより多く
含まれるようにしたメイン澱粉を使用して段ボール用接
着剤を製造することによって、従来と同等の原料である
生澱粉を使用しながら、より初期接着性に優れ、低粘度
で、しかも粘度安定性に優れた段ボール用接着剤を経済
的に製造することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明の第一の発明において、メイン澱粉として用
いられる澱粉は、粒子径が10μm以下であり、かつ、
とうもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉より選ばれ
るいずれか一種以上の澱粉が体積基準で50%以上含ま
れる澱粉であることが必要である。
る。本発明の第一の発明において、メイン澱粉として用
いられる澱粉は、粒子径が10μm以下であり、かつ、
とうもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉より選ばれ
るいずれか一種以上の澱粉が体積基準で50%以上含ま
れる澱粉であることが必要である。
【0020】とうもろこし、小麦、タピオカ以外の澱粉
種、例えば米澱粉、甘藷澱粉は供給量が少なく、工業的
に不利である。サゴ澱粉は初期接着強度の発現が遅く本
発明に適さない。
種、例えば米澱粉、甘藷澱粉は供給量が少なく、工業的
に不利である。サゴ澱粉は初期接着強度の発現が遅く本
発明に適さない。
【0021】また、これらの澱粉の粒子径分布は特に限
定されないが、10μm以下の澱粉粒をより多く含むも
のが好ましい。尚、本発明における粒子径は、レーザー
回折散乱粒度分布計(LA−910、堀場製作所製)に
おいて、超音波をかけながら5分間分散して測定した体
積基準粒子径とする。
定されないが、10μm以下の澱粉粒をより多く含むも
のが好ましい。尚、本発明における粒子径は、レーザー
回折散乱粒度分布計(LA−910、堀場製作所製)に
おいて、超音波をかけながら5分間分散して測定した体
積基準粒子径とする。
【0022】さらに、本発明は、、メイン澱粉中に粒子
径が10μm以下の澱粉が体積基準で50%以上含まれ
ることが必要であるが、現在市販されているとうもろこ
し澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉の体積基準平均粒子径
が15〜20μm程度であって、その粒子径が10μm
以下の澱粉はとうもろこし澱粉、タピオカ澱粉は全体の
10〜15%、小麦澱粉では15〜25%にすぎない。
従来の段ボール用澱粉系接着剤は、これらの澱粉をその
ままメイン澱粉として使用しているが、澱粉を分級し
て、10μm以下の澱粉を、体積基準で50%以上、よ
り好ましくは80%以上とすることで、従来品よりも、
初期接着速度を大幅に向上できる。粒子径10μm以下
の澱粉の比率が50%未満では、粒子径のより大きな澱
粉の影響が大きくなり、初期接着速度の向上効果はほと
んど見られない。
径が10μm以下の澱粉が体積基準で50%以上含まれ
ることが必要であるが、現在市販されているとうもろこ
し澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉の体積基準平均粒子径
が15〜20μm程度であって、その粒子径が10μm
以下の澱粉はとうもろこし澱粉、タピオカ澱粉は全体の
10〜15%、小麦澱粉では15〜25%にすぎない。
従来の段ボール用澱粉系接着剤は、これらの澱粉をその
ままメイン澱粉として使用しているが、澱粉を分級し
て、10μm以下の澱粉を、体積基準で50%以上、よ
り好ましくは80%以上とすることで、従来品よりも、
初期接着速度を大幅に向上できる。粒子径10μm以下
の澱粉の比率が50%未満では、粒子径のより大きな澱
粉の影響が大きくなり、初期接着速度の向上効果はほと
んど見られない。
【0023】また、本出願中の第二の発明において、メ
イン澱粉として使用する澱粉は、粒子径が20μm以下
であるじゃがいも澱粉が体積基準で30%以上含まれる
澱粉をメイン澱粉とすることが必要である。じゃがいも
澱粉の体積基準平均粒子径は30〜50μmであり、と
うもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉と比較して粒
径が大である。しかし、じゃがいも澱粉における粒子径
が20μm以下の部分の糊化挙動は、粒子径10μm以
下のとうもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉と同程
度に相当する。現在市販されているじゃがいも澱粉は、
粒子径が20μm以下の澱粉が5〜10%しか含まれて
いない。この澱粉を分級して、粒子径が20μm以下の
澱粉を体積基準で30%以上とすることで、従来品より
も、初期接着速度を大幅に向上できる。粒子径が20μ
m以下の澱粉の比率が30%未満では、粒子径のより大
きな澱粉の影響が大きくなり、初期接着速度の向上効果
はほとんど見られない。
イン澱粉として使用する澱粉は、粒子径が20μm以下
であるじゃがいも澱粉が体積基準で30%以上含まれる
澱粉をメイン澱粉とすることが必要である。じゃがいも
澱粉の体積基準平均粒子径は30〜50μmであり、と
うもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉と比較して粒
径が大である。しかし、じゃがいも澱粉における粒子径
が20μm以下の部分の糊化挙動は、粒子径10μm以
下のとうもろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉と同程
度に相当する。現在市販されているじゃがいも澱粉は、
粒子径が20μm以下の澱粉が5〜10%しか含まれて
いない。この澱粉を分級して、粒子径が20μm以下の
澱粉を体積基準で30%以上とすることで、従来品より
も、初期接着速度を大幅に向上できる。粒子径が20μ
m以下の澱粉の比率が30%未満では、粒子径のより大
きな澱粉の影響が大きくなり、初期接着速度の向上効果
はほとんど見られない。
【0024】なお、第一の発明で用いられる澱粉と、第
二の発明に用いられる澱粉は、混合してメイン澱粉とし
て使用してもなんら差し支えない。
二の発明に用いられる澱粉は、混合してメイン澱粉とし
て使用してもなんら差し支えない。
【0025】本発明において配合される小粒径澱粉は、
生澱粉を分級することで得られる。澱粉の分級手段は特
に限定されず、通常用いられる方法が任意に選択でき
る。乾式、湿式いずれの方法でも良いが、好ましくはク
ラシファイヤー等による乾式での分級が生産性、及び経
済性の観点から有利である。
生澱粉を分級することで得られる。澱粉の分級手段は特
に限定されず、通常用いられる方法が任意に選択でき
る。乾式、湿式いずれの方法でも良いが、好ましくはク
ラシファイヤー等による乾式での分級が生産性、及び経
済性の観点から有利である。
【0026】本発明において、用いられるキャリア澱粉
は特に限定されないが、キャリア部の曳糸性が小さく、
適度に低粘度なものが得られるように変性されたもの、
例えば酸処理とうもろこし澱粉が特に望ましい。本発明
で使用されるキャリア部は、苛性ソーダでpHを12〜
14に調整したキャリア澱粉完全糊化液の濃度11.5
重量%、50℃でのブルックフィールド粘度が300〜
3000cps程度であることが望ましい。上述の条件
よりブルックフィールド粘度が高すぎると出来上がり接
着剤液の粘度が高くなりすぎ、循環システムに必要な流
動性が確保されない。また、ブルックフィールド粘度が
低すぎると接着剤液の安定性が悪くなり、保存中に多量
の沈殿が発生し、経時で濃度が不均一になってしまう。
は特に限定されないが、キャリア部の曳糸性が小さく、
適度に低粘度なものが得られるように変性されたもの、
例えば酸処理とうもろこし澱粉が特に望ましい。本発明
で使用されるキャリア部は、苛性ソーダでpHを12〜
14に調整したキャリア澱粉完全糊化液の濃度11.5
重量%、50℃でのブルックフィールド粘度が300〜
3000cps程度であることが望ましい。上述の条件
よりブルックフィールド粘度が高すぎると出来上がり接
着剤液の粘度が高くなりすぎ、循環システムに必要な流
動性が確保されない。また、ブルックフィールド粘度が
低すぎると接着剤液の安定性が悪くなり、保存中に多量
の沈殿が発生し、経時で濃度が不均一になってしまう。
【0027】本発明においては、澱粉量に対する水の比
率(以下倍水率という)については特に限定しないが、
本発明の効果をより発揮するためには1.5〜4.0の
範囲が好適である。この倍水率範囲においては永久接着
強度、接着剤粘度及び接着剤安定性を悪化させることな
く、初期接着強度を向上させることができる。4.0倍
水を越えると、接着剤安定性は維持できるものの高速貼
合適性は悪化してしまう。1.5倍水より低倍水率で
は、接着面積が小さくなり、同一糊塗布量における永久
接着強度が低下してしまい、また粘度安定性の維持が困
難になる。
率(以下倍水率という)については特に限定しないが、
本発明の効果をより発揮するためには1.5〜4.0の
範囲が好適である。この倍水率範囲においては永久接着
強度、接着剤粘度及び接着剤安定性を悪化させることな
く、初期接着強度を向上させることができる。4.0倍
水を越えると、接着剤安定性は維持できるものの高速貼
合適性は悪化してしまう。1.5倍水より低倍水率で
は、接着面積が小さくなり、同一糊塗布量における永久
接着強度が低下してしまい、また粘度安定性の維持が困
難になる。
【0028】本発明において、メイン澱粉/キャリア澱
粉(以下M/C比という)比率は特に限定されないが、
好ましくは3〜10、より好ましくは4〜6の比率が用
いられる。
粉(以下M/C比という)比率は特に限定されないが、
好ましくは3〜10、より好ましくは4〜6の比率が用
いられる。
【0029】本発明において、段ボール用接着剤に加え
る助剤としては通常に使用される苛性ソーダ、硼砂等を
用いることができる。苛性ソーダはメイン澱粉の糊化を
促進する効果を持ち、添加量としては対澱粉1.0〜
3.0重量%程度が一般的である。もちろん、苛性ソー
ダ以外のアルカリを用いることが可能である。例えば水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシ
ウム等のアルカリ土類金属水酸化物、酸化バリウム等の
アルカリ土類金属酸化物、炭酸ナトリウム等のアルカリ
金属炭酸塩、珪酸ナトリウム等のアルカリ金属珪酸塩が
挙げられる。前記アルカリは水溶液又は固体の状態で用
いられる。硼砂はそのバッファー効果により、接着剤液
の安定性を増加させるとともに、糊化澱粉と結合し初期
接着力の発現を促進する効果を持つ。硼砂の添加量とし
ては対澱粉0.2〜5.0重量%程度が一般的である。
なお、その他の助剤として増量剤、レベリング剤、保水
剤、可塑剤、可溶化剤、耐水化剤等を目的に応じて任意
に配合することも可能である。
る助剤としては通常に使用される苛性ソーダ、硼砂等を
用いることができる。苛性ソーダはメイン澱粉の糊化を
促進する効果を持ち、添加量としては対澱粉1.0〜
3.0重量%程度が一般的である。もちろん、苛性ソー
ダ以外のアルカリを用いることが可能である。例えば水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシ
ウム等のアルカリ土類金属水酸化物、酸化バリウム等の
アルカリ土類金属酸化物、炭酸ナトリウム等のアルカリ
金属炭酸塩、珪酸ナトリウム等のアルカリ金属珪酸塩が
挙げられる。前記アルカリは水溶液又は固体の状態で用
いられる。硼砂はそのバッファー効果により、接着剤液
の安定性を増加させるとともに、糊化澱粉と結合し初期
接着力の発現を促進する効果を持つ。硼砂の添加量とし
ては対澱粉0.2〜5.0重量%程度が一般的である。
なお、その他の助剤として増量剤、レベリング剤、保水
剤、可塑剤、可溶化剤、耐水化剤等を目的に応じて任意
に配合することも可能である。
【0030】本発明において用いられる接着剤製造装置
は、ヘンリープラット社により開発された2タンク方式
の接着剤製造装置が好適であるが、特に限定されるもの
ではない。
は、ヘンリープラット社により開発された2タンク方式
の接着剤製造装置が好適であるが、特に限定されるもの
ではない。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例に従ってさらに具体的
に説明する。なお、例中の「部」とはすべて「重量部」
を、「%」とはすべて「重量%」を示す。また、ここで
いう経時接着剤粘度安定性、初期接着時間、常態ピン強
度は下記方法により測定した。
に説明する。なお、例中の「部」とはすべて「重量部」
を、「%」とはすべて「重量%」を示す。また、ここで
いう経時接着剤粘度安定性、初期接着時間、常態ピン強
度は下記方法により測定した。
【0032】<経時接着剤粘度安定性>作製した接着剤
を、40℃のウオーターバス中でスリーワンモータ(B
L−1200、新東科学製)を用いて500〜900r
pmで攪拌しながら20分保持し、製糊時に発生した泡
が消え接着剤が安定した時点を0時間とする。さらに2
4時間、上記条件にて保持、24時間経過サンプルとし
た。接着剤B形粘度は、接着剤温度30℃、60rpm
の条件で、B形粘度計(東京計器製造所製)を用いて測
定した。フォードカップ粘度は、接着剤温度35℃と
し、フォードカップ(日本TMC製)を用いて測定し
た。
を、40℃のウオーターバス中でスリーワンモータ(B
L−1200、新東科学製)を用いて500〜900r
pmで攪拌しながら20分保持し、製糊時に発生した泡
が消え接着剤が安定した時点を0時間とする。さらに2
4時間、上記条件にて保持、24時間経過サンプルとし
た。接着剤B形粘度は、接着剤温度30℃、60rpm
の条件で、B形粘度計(東京計器製造所製)を用いて測
定した。フォードカップ粘度は、接着剤温度35℃と
し、フォードカップ(日本TMC製)を用いて測定し
た。
【0033】<初期接着時間>PETフィルム上に接着剤
をマイヤーバー#50又は#55を用いて塗布し、SF
側ライナをNRK280g/m2、中芯を強化中芯20
0g/m2とした原紙構成よりなる片面段ボールの中芯
側を接着剤塗布面に押し付け、接着剤を中芯段頂部に転
写する。次いで120℃の熱板上に貼合用ライナ(NR
K280g/m 2)の裏面を上に向けて置き、同時に前
記片面段ボールの段頂部がライナ裏面と接するように置
き、荷重40g/m2となる重りを載せ静置する。指定
時間経過後に貼合したライナを剥がし、その剥がれ具合
を目視判定する。判定基準を以下の表1に示す。
をマイヤーバー#50又は#55を用いて塗布し、SF
側ライナをNRK280g/m2、中芯を強化中芯20
0g/m2とした原紙構成よりなる片面段ボールの中芯
側を接着剤塗布面に押し付け、接着剤を中芯段頂部に転
写する。次いで120℃の熱板上に貼合用ライナ(NR
K280g/m 2)の裏面を上に向けて置き、同時に前
記片面段ボールの段頂部がライナ裏面と接するように置
き、荷重40g/m2となる重りを載せ静置する。指定
時間経過後に貼合したライナを剥がし、その剥がれ具合
を目視判定する。判定基準を以下の表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】<常態ピン強度>常態ピン強度は、下記の方
法で得たサンプルをJIS−Z−0402に従って測定
した。なお、測定面はダブルフェーサ側とした。 (測定サンプルの作成方法)PETフィルム上に接着剤
をマイヤーバー#50又は#55を用いて塗布し、SF
側ライナをNRK280g/m2、中芯を強化中芯20
0g/m2とした原紙構成よりなる片面段ボールの中芯
側を接着剤塗布面に押し付け、接着剤を中芯段頂部に固
形分で10g/m2となるように転写する。次いで、1
20℃の熱板上に貼合用ライナ(NRK280g/
m2)の裏面を上に向けて置き、同時に片面段ボールの
段頂部がライナ裏面と接するように置き、荷重40g/
m2となる重りを載せ静置し、さらに12秒間加熱した
ものを測定用サンプルとした。
法で得たサンプルをJIS−Z−0402に従って測定
した。なお、測定面はダブルフェーサ側とした。 (測定サンプルの作成方法)PETフィルム上に接着剤
をマイヤーバー#50又は#55を用いて塗布し、SF
側ライナをNRK280g/m2、中芯を強化中芯20
0g/m2とした原紙構成よりなる片面段ボールの中芯
側を接着剤塗布面に押し付け、接着剤を中芯段頂部に固
形分で10g/m2となるように転写する。次いで、1
20℃の熱板上に貼合用ライナ(NRK280g/
m2)の裏面を上に向けて置き、同時に片面段ボールの
段頂部がライナ裏面と接するように置き、荷重40g/
m2となる重りを載せ静置し、さらに12秒間加熱した
ものを測定用サンプルとした。
【0036】<実施例1>とうもろこし澱粉(コーンス
ターチ、王子コーンスターチ製)を乾式分級機(TC−
25N、日清エンジニアリング製)を用いて10μm以
下の澱粉粒を体積基準で90%含むとうもろこし澱粉
(以下小粒径とうもろこし澱粉)を得た。次いで、60
℃の水1235.33gに、176.71gのキャリア
澱粉(OHP−C153、王子コーンスターチ製)を加
え、ホモミキサー(T.K. AUTO HOMO M
IXER、特殊機化製)にて3000rpm、5分間攪
拌しキャリア澱粉分散液とし、さらに183.32gの
苛性ソーダ15%水溶液を添加し、4700rpm、2
0分間撹拌し、キャリア部とした。一方、30℃の水2
319.66gに、24.74gの硼砂を溶解し、47
7.10gのとうもろこし澱粉(コーンスターチ、王子
コーンスターチ製)及び583.13gの小粒径とうも
ろこし澱粉を加え、3000rpm、5分間攪拌し、メ
イン部とした。さらにメイン部を4700rpmで攪拌
しながら、キャリア部を10分間かけて滴下した。キャ
リア部添加終了後、さらに10分間攪拌して段ボール用
接着剤を得た。
ターチ、王子コーンスターチ製)を乾式分級機(TC−
25N、日清エンジニアリング製)を用いて10μm以
下の澱粉粒を体積基準で90%含むとうもろこし澱粉
(以下小粒径とうもろこし澱粉)を得た。次いで、60
℃の水1235.33gに、176.71gのキャリア
澱粉(OHP−C153、王子コーンスターチ製)を加
え、ホモミキサー(T.K. AUTO HOMO M
IXER、特殊機化製)にて3000rpm、5分間攪
拌しキャリア澱粉分散液とし、さらに183.32gの
苛性ソーダ15%水溶液を添加し、4700rpm、2
0分間撹拌し、キャリア部とした。一方、30℃の水2
319.66gに、24.74gの硼砂を溶解し、47
7.10gのとうもろこし澱粉(コーンスターチ、王子
コーンスターチ製)及び583.13gの小粒径とうも
ろこし澱粉を加え、3000rpm、5分間攪拌し、メ
イン部とした。さらにメイン部を4700rpmで攪拌
しながら、キャリア部を10分間かけて滴下した。キャ
リア部添加終了後、さらに10分間攪拌して段ボール用
接着剤を得た。
【0037】<実施例2>キャリア部の水を1236.
58g、キャリア澱粉を176.83g、苛性ソーダ1
5%水溶液を160.0g、メイン部の水を2340.
86g、硼砂を24.76g、メイン澱粉として小麦澱
粉636.59gと小粒径とうもろこし澱粉424.3
9gの混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして段
ボール接着剤を得た。
58g、キャリア澱粉を176.83g、苛性ソーダ1
5%水溶液を160.0g、メイン部の水を2340.
86g、硼砂を24.76g、メイン澱粉として小麦澱
粉636.59gと小粒径とうもろこし澱粉424.3
9gの混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして段
ボール接着剤を得た。
【0038】<実施例3>キャリア部の水を1235.
88g、キャリア澱粉を176.76g、苛性ソーダ1
5%水溶液を173.33g、メイン部の水を232
8.74g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてタ
ピオカ澱粉477.25gと小粒径とうもろこし澱粉5
83.30gの混合物を用いた以外は、実施例1と同様
にして段ボール接着剤を得た。
88g、キャリア澱粉を176.76g、苛性ソーダ1
5%水溶液を173.33g、メイン部の水を232
8.74g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてタ
ピオカ澱粉477.25gと小粒径とうもろこし澱粉5
83.30gの混合物を用いた以外は、実施例1と同様
にして段ボール接着剤を得た。
【0039】<実施例4>小麦澱粉(UnigelJ3
53、ラブスターチ製)を乾式分級機にて分級し、10
μm以下の澱粉粒子を体積基準で90%含む小麦澱粉
(以下小粒径小麦澱粉)を得た。キャリア部の水を12
35.33g、キャリア澱粉を176.71g、苛性ソ
ーダ15%水溶液を183.32g、メイン部の水を2
319.66g、硼砂を24.74g、メイン澱粉とし
てとうもろこし澱粉477.10gと小粒径小麦澱粉5
83.13gの混合物を用いた以外は実施例1と同様に
して段ボール接着剤を得た。
53、ラブスターチ製)を乾式分級機にて分級し、10
μm以下の澱粉粒子を体積基準で90%含む小麦澱粉
(以下小粒径小麦澱粉)を得た。キャリア部の水を12
35.33g、キャリア澱粉を176.71g、苛性ソ
ーダ15%水溶液を183.32g、メイン部の水を2
319.66g、硼砂を24.74g、メイン澱粉とし
てとうもろこし澱粉477.10gと小粒径小麦澱粉5
83.13gの混合物を用いた以外は実施例1と同様に
して段ボール接着剤を得た。
【0040】<実施例5>タピオカ澱粉(ピラー4、本
州産業製)を乾式分級機にて分級し、10μm以下の澱
粉粒子を体積基準で90%含むタピオカ澱粉(以下小粒
径タピオカ澱粉)を得た。キャリア部の水を1236.
23g、キャリア澱粉を176.79g、苛性ソーダ1
5%水溶液を166.66g、メイン部の水を233
4.80g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてと
うもろこし澱粉477.35gと小粒径タピオカ澱粉5
83.42gの混合物を用いた以外は実施例1と同様に
して段ボール接着剤を得た。
州産業製)を乾式分級機にて分級し、10μm以下の澱
粉粒子を体積基準で90%含むタピオカ澱粉(以下小粒
径タピオカ澱粉)を得た。キャリア部の水を1236.
23g、キャリア澱粉を176.79g、苛性ソーダ1
5%水溶液を166.66g、メイン部の水を233
4.80g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてと
うもろこし澱粉477.35gと小粒径タピオカ澱粉5
83.42gの混合物を用いた以外は実施例1と同様に
して段ボール接着剤を得た。
【0041】<実施例6>キャリア部の水を1234.
41g、キャリア澱粉を176.62g、苛性ソーダ1
5%水溶液を199.99g、メイン部の水を230
4.56g、硼砂を24.73g、メイン澱粉としてと
うもろこし澱粉105.97gと小粒径とうもろこし澱
粉953.73gの混合物を用いた以外は実施例1と同
様にして段ボール接着剤を得た。
41g、キャリア澱粉を176.62g、苛性ソーダ1
5%水溶液を199.99g、メイン部の水を230
4.56g、硼砂を24.73g、メイン澱粉としてと
うもろこし澱粉105.97gと小粒径とうもろこし澱
粉953.73gの混合物を用いた以外は実施例1と同
様にして段ボール接着剤を得た。
【0042】<実施例7>じゃがいも澱粉(あばしり澱
粉、王子コーンスターチ製)を乾式分級機にて分級し、
20μm以下の澱粉粒子を体積基準で90%含むじゃが
いも澱粉(以下小粒径じゃがいも澱粉)を得た。キャリ
ア部の水を1237.10g、キャリア澱粉を176.
88g、苛性ソーダ15%水溶液を150.0g、メイ
ン部の水を2349.95g、硼砂を24.76g、メ
イン澱粉としてとうもろこし澱粉689.85gと小粒
径じゃがいも澱粉371.46gの混合物を用いた以外
は実施例1と同様にして段ボール接着剤を得た。
粉、王子コーンスターチ製)を乾式分級機にて分級し、
20μm以下の澱粉粒子を体積基準で90%含むじゃが
いも澱粉(以下小粒径じゃがいも澱粉)を得た。キャリ
ア部の水を1237.10g、キャリア澱粉を176.
88g、苛性ソーダ15%水溶液を150.0g、メイ
ン部の水を2349.95g、硼砂を24.76g、メ
イン澱粉としてとうもろこし澱粉689.85gと小粒
径じゃがいも澱粉371.46gの混合物を用いた以外
は実施例1と同様にして段ボール接着剤を得た。
【0043】<実施例8>キャリア部の水を1240.
33g、キャリア澱粉を177.24g、苛性ソーダ1
5%水溶液を83.33g、メイン部の水を2410.
85g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてじゃが
いも澱粉744.40gと小粒径じゃがいも澱粉31
9.03gの混合物を用いた以外は実施例1と同様にし
て段ボール接着剤を得た。
33g、キャリア澱粉を177.24g、苛性ソーダ1
5%水溶液を83.33g、メイン部の水を2410.
85g、硼砂を24.75g、メイン澱粉としてじゃが
いも澱粉744.40gと小粒径じゃがいも澱粉31
9.03gの混合物を用いた以外は実施例1と同様にし
て段ボール接着剤を得た。
【0044】<比較例1>メイン澱粉として、分級しな
いとうもろこし澱粉1060.23gを用いた以外は実
施例1と同様にして段ボール接着剤を得た。
いとうもろこし澱粉1060.23gを用いた以外は実
施例1と同様にして段ボール接着剤を得た。
【0045】<比較例2>メイン澱粉として分級しない
小麦澱粉1060.98gを用いた以外は実施例2と同
様にして段ボール接着剤を得た。
小麦澱粉1060.98gを用いた以外は実施例2と同
様にして段ボール接着剤を得た。
【0046】<比較例3>メイン澱粉として分級しない
タピオカ澱粉1060.55gを用いた以外は実施例3
と同様にして段ボール接着剤を得た。
タピオカ澱粉1060.55gを用いた以外は実施例3
と同様にして段ボール接着剤を得た。
【0047】<比較例4>メイン澱粉として分級しない
じゃがいも澱粉1063.43gを用いた以外は実施例
8と同様にして段ボール接着剤を得た。
じゃがいも澱粉1063.43gを用いた以外は実施例
8と同様にして段ボール接着剤を得た。
【0048】<比較例5>メイン澱粉として分級しない
とうもろこし澱粉848.18gと小粒径とうもろこし
澱粉212.05gを用いた以外は実施例1と同様にし
て段ボール接着剤を得た。
とうもろこし澱粉848.18gと小粒径とうもろこし
澱粉212.05gを用いた以外は実施例1と同様にし
て段ボール接着剤を得た。
【0049】<比較例6>メイン澱粉として分級しない
とうもろこし澱粉848.18gと小粒径小麦澱粉21
2.05gを用いた以外は実施例4と同様にして段ボー
ル接着剤を得た。
とうもろこし澱粉848.18gと小粒径小麦澱粉21
2.05gを用いた以外は実施例4と同様にして段ボー
ル接着剤を得た。
【0050】<比較例7>メイン澱粉として分級しない
とうもろこし澱粉848.62gと小粒径タピオカ澱粉
212.15gを用いた以外は実施例1と同様にして段
ボール接着剤を得た以外は実施例5と同様にして段ボー
ル接着剤を得た。
とうもろこし澱粉848.62gと小粒径タピオカ澱粉
212.15gを用いた以外は実施例1と同様にして段
ボール接着剤を得た以外は実施例5と同様にして段ボー
ル接着剤を得た。
【0051】<比較例8>メイン澱粉として分級しない
とうもろこし澱粉849.05gと小粒径タピオカ澱粉
212.26gを用いた以外は実施例7と同様にして段
ボール接着剤を得た。
とうもろこし澱粉849.05gと小粒径タピオカ澱粉
212.26gを用いた以外は実施例7と同様にして段
ボール接着剤を得た。
【0052】<比較例9>メイン澱粉として分級しない
じゃがいも澱粉957.09gと小粒径じゃがいも澱粉
106.34gを用いた以外は実施例8と同様にして段
ボール接着剤を得た。
じゃがいも澱粉957.09gと小粒径じゃがいも澱粉
106.34gを用いた以外は実施例8と同様にして段
ボール接着剤を得た。
【0053】上記実施例及び比較例を、前述の方法で評
価したものを表2〜7に示す。
価したものを表2〜7に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】表2〜表7に示すように、実施例1〜8
は、比較例1〜9と比べて粘度安定性は同等であり、初
期接着時間が短いことから、大幅に高速貼合適性が向上
することが確認できる。
は、比較例1〜9と比べて粘度安定性は同等であり、初
期接着時間が短いことから、大幅に高速貼合適性が向上
することが確認できる。
【0061】
【発明の効果】本発明により、粘度安定性を損なうこと
なく初期接着性を向上させ、しかも経済的に優れた段ボ
ール用接着剤を得ることができる。
なく初期接着性を向上させ、しかも経済的に優れた段ボ
ール用接着剤を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AJ07G BA02 BA32 CB01 DD12B DG10A GB15 JK06 JL01 YY00G 4J040 BA111 LA03 LA05 LA06 MA09 NA07
Claims (2)
- 【請求項1】粒子径が10μm以下であり、かつ、とう
もろこし澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉より選ばれるい
ずれか一種以上の澱粉が体積基準で50%以上含まれる
澱粉をメイン澱粉として製造したこととを特徴とする段
ボール用接着剤。 - 【請求項2】粒子径が20μm以下であるじゃがいも澱
粉が体積基準で30%以上含まれる澱粉をメイン澱粉と
して製造したことを特徴とする段ボール用接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34972999A JP2001164214A (ja) | 1999-12-09 | 1999-12-09 | 段ボール用接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34972999A JP2001164214A (ja) | 1999-12-09 | 1999-12-09 | 段ボール用接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001164214A true JP2001164214A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18405717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34972999A Pending JP2001164214A (ja) | 1999-12-09 | 1999-12-09 | 段ボール用接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001164214A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045496A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-02-16 | Hayashibara Biochem Lab Inc | 澱粉糊及びその製造方法 |
US20060180286A1 (en) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Regis Houze | Aqueous adhesive composition containing a mixture based on legume starch |
JP2013538238A (ja) * | 2010-06-07 | 2013-10-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | デンプン粒子の安定分散体の調製方法 |
JP2022090887A (ja) * | 2020-12-08 | 2022-06-20 | 林六株式会社 | 段ボール用接着剤の製造方法 |
-
1999
- 1999-12-09 JP JP34972999A patent/JP2001164214A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045496A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-02-16 | Hayashibara Biochem Lab Inc | 澱粉糊及びその製造方法 |
US20060180286A1 (en) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Regis Houze | Aqueous adhesive composition containing a mixture based on legume starch |
JP2006249414A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-09-21 | Roquette Freres | 豆澱粉に基づく混合物を含有する水性接着剤組成物 |
US8425677B2 (en) * | 2005-02-07 | 2013-04-23 | Roquette Freres | Aqueous adhesive composition containing a mixture based on legume starch |
JP2013538238A (ja) * | 2010-06-07 | 2013-10-10 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | デンプン粒子の安定分散体の調製方法 |
JP2022090887A (ja) * | 2020-12-08 | 2022-06-20 | 林六株式会社 | 段ボール用接着剤の製造方法 |
JP7202019B2 (ja) | 2020-12-08 | 2023-01-11 | 林六株式会社 | 段ボール用接着剤の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4568714A (en) | Corrugating adhesive composition for adhering normally abherent surfaces | |
US2212557A (en) | Composition adapted for use as an adhesive | |
US5958558A (en) | Corrugating adhesives employing tapioca fiber | |
CN1104479C (zh) | 含有淀粉醚的胶棒 | |
EP0239421B1 (en) | Polyvinyl alcohol composition usable in the production of fast setting starch based corrugating adhesive producing compositions and use thereof in manufacture of corrugated board | |
US4585501A (en) | Method of use of corrugating adhesive composition for adhering normally abherent surfaces | |
KR930005521B1 (ko) | 수성전분슬러리 접착제 | |
JPS5923744B2 (ja) | キャリヤ−型澱粉系接着剤の製造法 | |
JP2001164214A (ja) | 段ボール用接着剤 | |
US2610136A (en) | Manufacture of corrugated paperboard | |
EP1101809A1 (en) | Adhesive composition and application thereof in the preparation of paper and corrugated board | |
US6716280B2 (en) | Starch-based corrugating adhesive compositions | |
US5519072A (en) | Aqueous adhesive compositions for use in binding books | |
JP2002003801A (ja) | 段ボール用接着剤 | |
US4396453A (en) | Process of preparing corrugated paper board with a particular carboxylated styrene-butadiene copolymer starch-based corrugating adhesive composition | |
JP4559583B2 (ja) | 段ボール用接着剤 | |
JP2001164212A (ja) | 段ボール用接着剤 | |
EP0038627B1 (en) | An adhesive containing starch and a process for producing it | |
JP2646135B2 (ja) | 段ボール用接着剤 | |
JPH11269444A (ja) | 強耐水段ボール用接着剤 | |
CN1009204B (zh) | 芭蕉芋淀粉粘合剂及其制备 | |
US6765044B1 (en) | Starch-based adhesives with improved green bonding | |
JPS63101470A (ja) | 防水段ボ−ル用接着剤組成物 | |
JP2000160119A (ja) | 段ボール用接着剤 | |
JP2000355683A (ja) | 段ボール接着剤用有孔澱粉及び段ボール接着剤 |