JP2001162985A - グリップ用ゴム組成体 - Google Patents
グリップ用ゴム組成体Info
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Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 人それぞれの握り方によくなじみ、安価に製
造できるラケット、ゴルフクラブ等の運動具用グリップ
用ゴム組成体、および、ボールペン、サインペン、シャ
ープペン等の筆記具用グリップ用ゴム組成体を提供する
こと。 【解決手段】 ペン軸やラケットなどの握り部位に装着
されるグリップであって、軟質シリコーンゴム5よりな
るグリップ部材の表面に非晶性炭素膜6を形成した。
造できるラケット、ゴルフクラブ等の運動具用グリップ
用ゴム組成体、および、ボールペン、サインペン、シャ
ープペン等の筆記具用グリップ用ゴム組成体を提供する
こと。 【解決手段】 ペン軸やラケットなどの握り部位に装着
されるグリップであって、軟質シリコーンゴム5よりな
るグリップ部材の表面に非晶性炭素膜6を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テニス、バドミン
トンなどのラケットやゴルフクラブ等のグリップ、ある
いは、ボールペン、サインペン、シャープペン等の筆記
具のペン軸におけるグリップ用ゴム組成体に関するもの
である。
トンなどのラケットやゴルフクラブ等のグリップ、ある
いは、ボールペン、サインペン、シャープペン等の筆記
具のペン軸におけるグリップ用ゴム組成体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボールペン、サインペン、シ
ャープペン等の筆記具用グリップとしては、ペン軸の握
り部位にゴムやエラストマーからなる筒状体を装着せし
めて、指を滑りづらくしたグリップ部材や、あらかじめ
把持の握る指の形に形成したグリップ部材が提案されて
いる。そして、これらのグリップ部材には、いろいろな
ゴム材などが用いられるが、耐汚染性や、彩色、感触の
問題からシリコーンゴムがよく使用されている。また、
把持時に当接する指の指圧によって、グリップ部材が変
形して各指になじむことによって、グリップ感(握り感
触)を改善し、長時間にわたって使用しても疲れないよ
うにするために、グリップ部材に発泡体を使用すること
で低硬度化したグリップ部材が提案されている。(例え
ば、特開平9−272294号公報参照) また、グリップ部材を低硬度化するため、グリップ部材
の表面とペン軸との間に中空部を設けて、袋状とし、中
空部にガス、液体、ゲル状物質などを封入することとし
たものが提案されている。(例えば、特開平8−164
692号公報参照)
ャープペン等の筆記具用グリップとしては、ペン軸の握
り部位にゴムやエラストマーからなる筒状体を装着せし
めて、指を滑りづらくしたグリップ部材や、あらかじめ
把持の握る指の形に形成したグリップ部材が提案されて
いる。そして、これらのグリップ部材には、いろいろな
ゴム材などが用いられるが、耐汚染性や、彩色、感触の
問題からシリコーンゴムがよく使用されている。また、
把持時に当接する指の指圧によって、グリップ部材が変
形して各指になじむことによって、グリップ感(握り感
触)を改善し、長時間にわたって使用しても疲れないよ
うにするために、グリップ部材に発泡体を使用すること
で低硬度化したグリップ部材が提案されている。(例え
ば、特開平9−272294号公報参照) また、グリップ部材を低硬度化するため、グリップ部材
の表面とペン軸との間に中空部を設けて、袋状とし、中
空部にガス、液体、ゲル状物質などを封入することとし
たものが提案されている。(例えば、特開平8−164
692号公報参照)
【0003】また、ラケットのグリップとしては、シリ
コーンオイル等の流体を熱可塑性樹脂などよりなる袋状
体に封入して、シート状緩衝材として、グリップ部材を
低硬度化し、これをラケットの握り部位に巻き付けて覆
う構成としたものが提案されている。(例えば、特開平
9−322950号公報参照)
コーンオイル等の流体を熱可塑性樹脂などよりなる袋状
体に封入して、シート状緩衝材として、グリップ部材を
低硬度化し、これをラケットの握り部位に巻き付けて覆
う構成としたものが提案されている。(例えば、特開平
9−322950号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、筒状体
としたグリップ部材では、ゴム、エラストマーの硬度が
十分に手になじむほどには柔らかくないため、手になじ
みにくい上、長時間使用していると、手の油などにより
滑りやすくなることがあった。あらかじめ把持の指の形
に形成したグリップ部材では、人それぞれに異なる手の
形に合致する形状にすることは不可能であるので、全て
の人にとって、使いやすいというものではなかった。
としたグリップ部材では、ゴム、エラストマーの硬度が
十分に手になじむほどには柔らかくないため、手になじ
みにくい上、長時間使用していると、手の油などにより
滑りやすくなることがあった。あらかじめ把持の指の形
に形成したグリップ部材では、人それぞれに異なる手の
形に合致する形状にすることは不可能であるので、全て
の人にとって、使いやすいというものではなかった。
【0005】エラストマーにおいては、低硬度化のため
オイルの充填を増やすか、結晶密度を低くすることが一
般的であるが、成型性の悪化や表面状態のべたつきのた
め、硬度60度(JIS−K6253タイプAデュロメ
ータ)以下にするのは非常に難しいものであり、他方、
比較的低硬度化しやすいゴムの場合では、オイルの充填
を増やすか、架橋密度を低くすることが一般的である
が、十分に手になじむレベルまで低硬度にした場合、表
面状態がべたつくなどして、グリップ用ゴム組成体に用
いることが難しかった。
オイルの充填を増やすか、結晶密度を低くすることが一
般的であるが、成型性の悪化や表面状態のべたつきのた
め、硬度60度(JIS−K6253タイプAデュロメ
ータ)以下にするのは非常に難しいものであり、他方、
比較的低硬度化しやすいゴムの場合では、オイルの充填
を増やすか、架橋密度を低くすることが一般的である
が、十分に手になじむレベルまで低硬度にした場合、表
面状態がべたつくなどして、グリップ用ゴム組成体に用
いることが難しかった。
【0006】また、ゴムやエラストマー、また、それら
を発泡させたものは十分に手になじむレベルまで低硬度
化した場合、表面硬度が低くなり、簡単に傷が付きやす
く、またその傷が伸張して破壊に至りやすいものであっ
た。一方、グリップ部材を袋状体として液体などを封入
し、グリップ部材を低硬度にしたものにおいては、漏れ
を考慮する必要から、ある程度袋状体を厚くする必要が
あり、表面はむしろ硬くなっているため、指や手の形に
追従せず、手になじみにくいものであった。また、基部
側袋状体表面と把持側袋状体表面の間に流体が存在する
ため、この基部側袋状体表面と把持側袋状体表面の間で
のすべりが生じ、強く握っても上記のすべりは無くなら
ないため、保持性が悪いものであった。なお、基部と
は、グリップ部材を固定するペン軸本体の部位を指す。
を発泡させたものは十分に手になじむレベルまで低硬度
化した場合、表面硬度が低くなり、簡単に傷が付きやす
く、またその傷が伸張して破壊に至りやすいものであっ
た。一方、グリップ部材を袋状体として液体などを封入
し、グリップ部材を低硬度にしたものにおいては、漏れ
を考慮する必要から、ある程度袋状体を厚くする必要が
あり、表面はむしろ硬くなっているため、指や手の形に
追従せず、手になじみにくいものであった。また、基部
側袋状体表面と把持側袋状体表面の間に流体が存在する
ため、この基部側袋状体表面と把持側袋状体表面の間で
のすべりが生じ、強く握っても上記のすべりは無くなら
ないため、保持性が悪いものであった。なお、基部と
は、グリップ部材を固定するペン軸本体の部位を指す。
【0007】また、ラケットやゴルフクラブのグリップ
に用いた場合は、特にインパクトの瞬間など強く握る場
合に、上記のすべりが生じグリップ感が悪く感じる。さ
らに、密封する必要があるため、製造上も複雑になりコ
ストも高くなるものであった。したがって、本発明の目
的は、人それぞれの握り方によくなじみ、安価に製造で
きるラケット、ゴルフクラブ等の運動具用グリップ用ゴ
ム組成体、および、ボールペン、サインペン、シャープ
ペン等の筆記具用グリップ用ゴム組成体を提供するもの
である。
に用いた場合は、特にインパクトの瞬間など強く握る場
合に、上記のすべりが生じグリップ感が悪く感じる。さ
らに、密封する必要があるため、製造上も複雑になりコ
ストも高くなるものであった。したがって、本発明の目
的は、人それぞれの握り方によくなじみ、安価に製造で
きるラケット、ゴルフクラブ等の運動具用グリップ用ゴ
ム組成体、および、ボールペン、サインペン、シャープ
ペン等の筆記具用グリップ用ゴム組成体を提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、ペン軸やラケットなどの
握り部位に装着されるグリップであって、軟質シリコー
ンゴムよりなるグリップ部材の表面に非晶性炭素膜を形
成したことを特徴とするものである。また、請求項2の
発明は、上記請求項1の発明に加えて、グリップ部材の
軟質シリコーンゴムは、ゴム硬度30度(JIS−K6
253タイプAデュロメータ、タイプEデュロメータ)
以下であることを特徴とするものである。また、請求項
3の発明は、上記請求項1または2の発明に加えて、上
記グリップ部材の軟質シリコーンゴムは、シリコーンゴ
ム100重量部に対して、ジメチル系シリコーンオイル
または、メチルフェニル系シリコーンオイルを0〜50
重量部配合した軟質シリコーンゴムであることを特徴と
するものである。また、請求項4の発明は、上記請求項
3の発明に加えて、上記グリップ部材の軟質シリコーン
ゴムに配合されるジメチル系シリコーンオイルまたは、
メチルフェニル系シリコーンオイルは、粘度20〜50
000cStであることを特徴とするものである。
めに、請求項1記載の発明は、ペン軸やラケットなどの
握り部位に装着されるグリップであって、軟質シリコー
ンゴムよりなるグリップ部材の表面に非晶性炭素膜を形
成したことを特徴とするものである。また、請求項2の
発明は、上記請求項1の発明に加えて、グリップ部材の
軟質シリコーンゴムは、ゴム硬度30度(JIS−K6
253タイプAデュロメータ、タイプEデュロメータ)
以下であることを特徴とするものである。また、請求項
3の発明は、上記請求項1または2の発明に加えて、上
記グリップ部材の軟質シリコーンゴムは、シリコーンゴ
ム100重量部に対して、ジメチル系シリコーンオイル
または、メチルフェニル系シリコーンオイルを0〜50
重量部配合した軟質シリコーンゴムであることを特徴と
するものである。また、請求項4の発明は、上記請求項
3の発明に加えて、上記グリップ部材の軟質シリコーン
ゴムに配合されるジメチル系シリコーンオイルまたは、
メチルフェニル系シリコーンオイルは、粘度20〜50
000cStであることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係るグリップ用ゴム組成体に適用
される非晶性炭素膜は、基材である弾性体の柔軟性を阻
害することがない、柔軟性を有する非晶性炭素膜であ
る。この非晶性炭素膜の成膜は、所謂プラズマCVD法
によるものであり、詳しくは、容量型もしくは、誘導型
電極を内部に設けた真空槽内に成膜前のシリコーングリ
ップ部材を設置し、0.01〜10torrの炭化水素
ガス圧雰囲気中でグロー放電を行うことで、わずかに水
素原子を含んだ非晶質の炭素薄膜を形成するものであ
る。この非晶性炭素膜は、人の手垢や汗による汚れが付
着しづらいため清潔であり、適度なすべりを有するた
め、すべすべ感があり、肌触りが良い。そして、基材で
あるシリコーンゴムが軟質であるため、人それぞれの手
の形に変形するので、上記すべすべ感を有しながらも指
がずれにくいので保持しやすく、グリップ感を良好にす
る。また、基材が軟質なシリコーンゴムであってもその
表面は、基材に比べて表面硬度の高い非晶性炭素膜に覆
われているため、傷がつきにくい。
される非晶性炭素膜は、基材である弾性体の柔軟性を阻
害することがない、柔軟性を有する非晶性炭素膜であ
る。この非晶性炭素膜の成膜は、所謂プラズマCVD法
によるものであり、詳しくは、容量型もしくは、誘導型
電極を内部に設けた真空槽内に成膜前のシリコーングリ
ップ部材を設置し、0.01〜10torrの炭化水素
ガス圧雰囲気中でグロー放電を行うことで、わずかに水
素原子を含んだ非晶質の炭素薄膜を形成するものであ
る。この非晶性炭素膜は、人の手垢や汗による汚れが付
着しづらいため清潔であり、適度なすべりを有するた
め、すべすべ感があり、肌触りが良い。そして、基材で
あるシリコーンゴムが軟質であるため、人それぞれの手
の形に変形するので、上記すべすべ感を有しながらも指
がずれにくいので保持しやすく、グリップ感を良好にす
る。また、基材が軟質なシリコーンゴムであってもその
表面は、基材に比べて表面硬度の高い非晶性炭素膜に覆
われているため、傷がつきにくい。
【0010】この非晶性炭素膜は、基材であるシリコー
ンゴムを硬度30度(以下、断らない限り、JIS−K
6253タイプAデュロメータ、タイプEデュロメータ
にての計測値)以下の非常に柔らかい状態にした場合で
も、シリコーンゴムの変形によく追従して変形する事が
出来、非常によく手になじむことが出来る。また、一般
にシリコーンゴムは、反応性が低いため、フッ素被膜、
ナイロン被膜などでは、剥離が生じやすいが、非晶性炭
素膜では、十分な結合を得ることが出来る上、フッ素被
膜、ナイロン被膜などと比べて、十分に柔らかいので、
シリコーンゴムとの非晶性炭素膜間で剥離が起こりづら
い。また、本発明のグリップ用ゴム組成体は軟質である
が一体であるので、流体封入タイプと異なり、基部側袋
状体表面と把持側袋状体表面との間でズレが生じず、強
く握った場合にも違和感が生じづらい。
ンゴムを硬度30度(以下、断らない限り、JIS−K
6253タイプAデュロメータ、タイプEデュロメータ
にての計測値)以下の非常に柔らかい状態にした場合で
も、シリコーンゴムの変形によく追従して変形する事が
出来、非常によく手になじむことが出来る。また、一般
にシリコーンゴムは、反応性が低いため、フッ素被膜、
ナイロン被膜などでは、剥離が生じやすいが、非晶性炭
素膜では、十分な結合を得ることが出来る上、フッ素被
膜、ナイロン被膜などと比べて、十分に柔らかいので、
シリコーンゴムとの非晶性炭素膜間で剥離が起こりづら
い。また、本発明のグリップ用ゴム組成体は軟質である
が一体であるので、流体封入タイプと異なり、基部側袋
状体表面と把持側袋状体表面との間でズレが生じず、強
く握った場合にも違和感が生じづらい。
【0011】シリコーンゴムの低硬度化のため、ジメチ
ル系シリコーンオイルまたは、メチルフェニル系シリコ
ーンオイルを、シリコーンゴム100重量部に対して、
50重量部程度まで入れた場合であっても、グリップ部
位に非晶性炭素膜を成膜しているため、シリコーンオイ
ルのブリードを抑えることが出来るので、べたつくこと
が無く、非常に低硬度のシリコーンゴムとすることが出
来る。
ル系シリコーンオイルまたは、メチルフェニル系シリコ
ーンオイルを、シリコーンゴム100重量部に対して、
50重量部程度まで入れた場合であっても、グリップ部
位に非晶性炭素膜を成膜しているため、シリコーンオイ
ルのブリードを抑えることが出来るので、べたつくこと
が無く、非常に低硬度のシリコーンゴムとすることが出
来る。
【0012】また、本発明は、20〜50000cSt
のジメチル系シリコーンオイルまたは、メチルフェニル
系シリコーンオイルを用いることにより、シリコーンオ
イルの配合量と硬度を調節することが出来、より適切な
硬度をもったグリップ用ゴム組成体とすることが出来
る。
のジメチル系シリコーンオイルまたは、メチルフェニル
系シリコーンオイルを用いることにより、シリコーンオ
イルの配合量と硬度を調節することが出来、より適切な
硬度をもったグリップ用ゴム組成体とすることが出来
る。
【0013】ここで、ペン軸とは、グリップ用ゴム組成
体を固定するベース部位を指す。グリップ用ゴム組成体
は、あらかじめグリップ部位の形に成形しておいて、あ
とから組み付けるほか、シート状あるいはベルト状に形
成して、グリップ部位に巻き付けた後固定することが出
来る。また、本発明はボールペン、サインペン、シャー
プペンシル、鉛筆など筆記具のグリップ部に適用可能で
あり、テニス、バドミントンラケット、ゴルフクラブの
グリップ部などの把持部のグリップについて適用可能で
ある。
体を固定するベース部位を指す。グリップ用ゴム組成体
は、あらかじめグリップ部位の形に成形しておいて、あ
とから組み付けるほか、シート状あるいはベルト状に形
成して、グリップ部位に巻き付けた後固定することが出
来る。また、本発明はボールペン、サインペン、シャー
プペンシル、鉛筆など筆記具のグリップ部に適用可能で
あり、テニス、バドミントンラケット、ゴルフクラブの
グリップ部などの把持部のグリップについて適用可能で
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るグリップ用ゴ
ム組成体を筆記具に適用した一実施例を示す斜視図であ
って、グリップ用ゴム組成体を装着したボールペンを使
用している状態を示す。図2は、図1におけるグリップ
用ゴム組成体のみを示した斜視図であり、図3は、図2
に示すグリップ用ゴム組成体のA−A断面であり、中心
線より左側は図2におけるA−A断面を示し、右側は図
2におけるA−A断面と同位置での非把持時の断面を示
す。なお、2点鎖線は、非把持時の断面を示す。
ム組成体を筆記具に適用した一実施例を示す斜視図であ
って、グリップ用ゴム組成体を装着したボールペンを使
用している状態を示す。図2は、図1におけるグリップ
用ゴム組成体のみを示した斜視図であり、図3は、図2
に示すグリップ用ゴム組成体のA−A断面であり、中心
線より左側は図2におけるA−A断面を示し、右側は図
2におけるA−A断面と同位置での非把持時の断面を示
す。なお、2点鎖線は、非把持時の断面を示す。
【0015】1は、ボールペンであり、2は、グリップ
用ゴム組成体である。このボールペン1は、グリップ位
置にグリップ用ゴム組成体2を装着し、このグリップ用
ゴム組成体2は使用者の指圧によって使用者の把持の指
の形に対応した形に変形している。3は、グリップ用ゴ
ム組成体の指圧によって変形した変形部位であり、この
凹状変形部位3は、使用者の持ち方によって指の形に添
って容易に変形する。4は、非変形時において、凹状変
形部位3に存在した軟質シリコーンゴム体積が把持時の
指圧による変形によって移動し、凸状に膨らんだ変形部
位であり、この凸状変形部位4と凹状変形部位3の段差
によって、手に掛かりが良くなり、グリップ感が向上す
る。5は、軟質シリコーンゴムであり、6は、非晶性炭
素膜である。この軟質シリコーンゴム5は、非常に低硬
度であるため、容易に変形し、手を離せば、程なくもと
の形状に復元するため、人それぞれの手の形に容易に適
合することができ、長時間使用しても疲れが少ない。ま
た、表面の非晶性炭素膜6は、耐汚染性と適度なすべり
を有するので、汚れがつきづらく、長期に使用しても清
潔に保つことが出来、適度なすべりによって、すべすべ
感があり、手触りがよい。よって、表面は、非晶性炭素
膜によって適度なすべりを有し、軟質シリコーンゴムの
変形による段差によって、グリップ感がよい。
用ゴム組成体である。このボールペン1は、グリップ位
置にグリップ用ゴム組成体2を装着し、このグリップ用
ゴム組成体2は使用者の指圧によって使用者の把持の指
の形に対応した形に変形している。3は、グリップ用ゴ
ム組成体の指圧によって変形した変形部位であり、この
凹状変形部位3は、使用者の持ち方によって指の形に添
って容易に変形する。4は、非変形時において、凹状変
形部位3に存在した軟質シリコーンゴム体積が把持時の
指圧による変形によって移動し、凸状に膨らんだ変形部
位であり、この凸状変形部位4と凹状変形部位3の段差
によって、手に掛かりが良くなり、グリップ感が向上す
る。5は、軟質シリコーンゴムであり、6は、非晶性炭
素膜である。この軟質シリコーンゴム5は、非常に低硬
度であるため、容易に変形し、手を離せば、程なくもと
の形状に復元するため、人それぞれの手の形に容易に適
合することができ、長時間使用しても疲れが少ない。ま
た、表面の非晶性炭素膜6は、耐汚染性と適度なすべり
を有するので、汚れがつきづらく、長期に使用しても清
潔に保つことが出来、適度なすべりによって、すべすべ
感があり、手触りがよい。よって、表面は、非晶性炭素
膜によって適度なすべりを有し、軟質シリコーンゴムの
変形による段差によって、グリップ感がよい。
【0016】図4は本発明に係るグリップ用ゴム組成体
をテニスラケットに適用した一実施例を示す半断面図で
ある。7は、テニスラケットのグリップ基部であり、
8、9は、それぞれテニスラケットのグリップ部位、テ
ープ状に形成した本発明のグリップ用ゴム組成体を示
し、10は非晶性炭素膜、11は、軟質シリコーンゴム
を示す。このテープ状グリップ用ゴム組成体9は、表面
を非晶性炭素膜10で被膜した軟質シリコーンゴム11
をテープ状に形成し、グリップ部位8に巻き付けて固定
しているのものである。このテープ状グリップ用ゴム組
成体9は、人の握力によって容易に変形するため、握り
圧に応じて、握り位置の軟質シリコーンが握られていな
い部位に移動し、握り部位の軟質シリコーンが薄くなる
ことで、力が伝えやすいうえ、握り部位の回りには凸状
変形部位が出来るので、手の接地面積が大きくなり、よ
り強い力と伝えることが出来る。上記実施例では、テー
プ状グリップ用ゴム組成体としたが、あらかじめグリッ
プの形に形成して、はめ込み固定してもよい。
をテニスラケットに適用した一実施例を示す半断面図で
ある。7は、テニスラケットのグリップ基部であり、
8、9は、それぞれテニスラケットのグリップ部位、テ
ープ状に形成した本発明のグリップ用ゴム組成体を示
し、10は非晶性炭素膜、11は、軟質シリコーンゴム
を示す。このテープ状グリップ用ゴム組成体9は、表面
を非晶性炭素膜10で被膜した軟質シリコーンゴム11
をテープ状に形成し、グリップ部位8に巻き付けて固定
しているのものである。このテープ状グリップ用ゴム組
成体9は、人の握力によって容易に変形するため、握り
圧に応じて、握り位置の軟質シリコーンが握られていな
い部位に移動し、握り部位の軟質シリコーンが薄くなる
ことで、力が伝えやすいうえ、握り部位の回りには凸状
変形部位が出来るので、手の接地面積が大きくなり、よ
り強い力と伝えることが出来る。上記実施例では、テー
プ状グリップ用ゴム組成体としたが、あらかじめグリッ
プの形に形成して、はめ込み固定してもよい。
【0017】次に、以下に述べる比較試験に使用するサ
ンプルの製作方法を説明する。まず、シリコーンゴム1
00重量部に対して、過酸化物0.7重量部(C−8
A;信越化学工業株式会社製の商品名)、ジメチル系シ
リコーンオイル(KF−96;信越化学工業株式会社製
の商品名)をそれぞれ0,20,30,50重量部を配
合し、室温にて混練りした生地を作成し、ホットプレス
により、100mm×100mm×2mmのシート状に
加硫成形したシリコーンオイルの配合量違いのゴムシー
ト4種類を作成した。次に、上記ゴムシートのうち非晶
性炭素膜形成用ゴムシートを1×10― 1torrに減
圧した真空槽内にいれ、ゴムシートの要膜形成面をメタ
ンガスプラズマに曝して、上記ゴムシートの要膜成形面
に非晶性炭素膜を形成した。上記の方法で作成されたゴ
ムシートのうち、表面に非晶性炭素膜を形成し、シリコ
ーンオイルの配合量が、0,20,30,50重量部の
ものをそれぞれ実施例A、B、C、Dとし、表面に非晶
性炭素膜を形成しておらず、シリコーンオイルの配合量
が、0,20,30,50重量部のものをそれぞれ比較
例A、B、C、Dとした。
ンプルの製作方法を説明する。まず、シリコーンゴム1
00重量部に対して、過酸化物0.7重量部(C−8
A;信越化学工業株式会社製の商品名)、ジメチル系シ
リコーンオイル(KF−96;信越化学工業株式会社製
の商品名)をそれぞれ0,20,30,50重量部を配
合し、室温にて混練りした生地を作成し、ホットプレス
により、100mm×100mm×2mmのシート状に
加硫成形したシリコーンオイルの配合量違いのゴムシー
ト4種類を作成した。次に、上記ゴムシートのうち非晶
性炭素膜形成用ゴムシートを1×10― 1torrに減
圧した真空槽内にいれ、ゴムシートの要膜形成面をメタ
ンガスプラズマに曝して、上記ゴムシートの要膜成形面
に非晶性炭素膜を形成した。上記の方法で作成されたゴ
ムシートのうち、表面に非晶性炭素膜を形成し、シリコ
ーンオイルの配合量が、0,20,30,50重量部の
ものをそれぞれ実施例A、B、C、Dとし、表面に非晶
性炭素膜を形成しておらず、シリコーンオイルの配合量
が、0,20,30,50重量部のものをそれぞれ比較
例A、B、C、Dとした。
【0018】次に、固着試験装置および方法を図5を用
いて説明する。図において、12は、試験サンプルであ
り、上記方法にて作成した100mm×100mm×2
mmのシートから、直径18mmの円盤に型抜きしたも
のである。この試験サンプル12の固着試験面側を表面
粗さ3S(JIS−B0601)以下のステンレス(S
US304)板13上に当接するように載置し、更にそ
の上に試験治具14および重り15を載せて、試験サン
プル12に1kgの荷重を負荷する。この試験サンプル
12を室温×12Hr放置したものと、恒温槽内で12
0℃×12Hr加温したのち、室温にて3Hr放冷した
ものについて、固着の有無を確認した。通常、筆記具や
ラケットなどのグリップ組成体は、120℃の高温下で
使用する事はないが、促進試験として、オイルの膨出し
やすい高温雰囲気で放置したものについても粘着試験を
行った。
いて説明する。図において、12は、試験サンプルであ
り、上記方法にて作成した100mm×100mm×2
mmのシートから、直径18mmの円盤に型抜きしたも
のである。この試験サンプル12の固着試験面側を表面
粗さ3S(JIS−B0601)以下のステンレス(S
US304)板13上に当接するように載置し、更にそ
の上に試験治具14および重り15を載せて、試験サン
プル12に1kgの荷重を負荷する。この試験サンプル
12を室温×12Hr放置したものと、恒温槽内で12
0℃×12Hr加温したのち、室温にて3Hr放冷した
ものについて、固着の有無を確認した。通常、筆記具や
ラケットなどのグリップ組成体は、120℃の高温下で
使用する事はないが、促進試験として、オイルの膨出し
やすい高温雰囲気で放置したものについても粘着試験を
行った。
【0019】次に、摩擦係数測定試験の装置および方法
を図6を用いて説明する。図において、16は、試験サ
ンプルであり、この試験サンプル16を平らな平面台上
に固定し、その上に、試験サンプルの摩擦係数試験面が
R60のレンズ状ガラス17に当接するように配置し、
このレンズ状ガラス17に重り18を載せて、試験サン
プル16に250gの荷重を負荷し、速度20mm/m
inで水平方向に引っ張った時の動摩擦係数を測定し
た。なお、試験サンプル12,16には、上記実施例A
〜D、比較例A〜Dを適用する。
を図6を用いて説明する。図において、16は、試験サ
ンプルであり、この試験サンプル16を平らな平面台上
に固定し、その上に、試験サンプルの摩擦係数試験面が
R60のレンズ状ガラス17に当接するように配置し、
このレンズ状ガラス17に重り18を載せて、試験サン
プル16に250gの荷重を負荷し、速度20mm/m
inで水平方向に引っ張った時の動摩擦係数を測定し
た。なお、試験サンプル12,16には、上記実施例A
〜D、比較例A〜Dを適用する。
【0020】上記試験は、固着試験がグリップの粘着具
合を示し、摩擦試験がグリップのすべすべ感を示す指針
として見ることが出来る。なお、ゴム硬度は、Aタイプ
デュロメータ、およびEタイプデュロメータを用いて、
JIS−K6253にしたがって測定した。この比較試
験の結果を表1、表2に示す。
合を示し、摩擦試験がグリップのすべすべ感を示す指針
として見ることが出来る。なお、ゴム硬度は、Aタイプ
デュロメータ、およびEタイプデュロメータを用いて、
JIS−K6253にしたがって測定した。この比較試
験の結果を表1、表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記試験の結果より、非晶性炭素膜処理を
していない比較例A〜Bは、いずれも固着し、動摩擦係
数も高い。これはシリコーンオイルを多量に入れたこと
によるブリードが生じたためであると思われる。したが
って、非晶性炭素膜処理をしていない比較例A〜Bは、
べたつき感が生じ、グリップ感が悪いことがわかる。こ
れに対して、非晶性炭素膜処理を行った実施例A〜B
は、非常な低硬度を実現していながら、固着が生じてお
らず、動摩擦係数も低いため、すべすべ感があり、グリ
ップ組成体として好適であることがわかる。よって、本
発明の実施例においては、シリコーンオイルをシリコー
ンゴム100重量部に対して、0〜50重量部配合し
て、低硬度グリップ組成体としても、ブリードの心配が
無く、グリップ感の良い低硬度のグリップ用ゴム組成体
とすることができる。なお、本発明は上記実施例により
説明したが、本発明は上記実施例によって限定されるも
のではないことはもちろんである。
していない比較例A〜Bは、いずれも固着し、動摩擦係
数も高い。これはシリコーンオイルを多量に入れたこと
によるブリードが生じたためであると思われる。したが
って、非晶性炭素膜処理をしていない比較例A〜Bは、
べたつき感が生じ、グリップ感が悪いことがわかる。こ
れに対して、非晶性炭素膜処理を行った実施例A〜B
は、非常な低硬度を実現していながら、固着が生じてお
らず、動摩擦係数も低いため、すべすべ感があり、グリ
ップ組成体として好適であることがわかる。よって、本
発明の実施例においては、シリコーンオイルをシリコー
ンゴム100重量部に対して、0〜50重量部配合し
て、低硬度グリップ組成体としても、ブリードの心配が
無く、グリップ感の良い低硬度のグリップ用ゴム組成体
とすることができる。なお、本発明は上記実施例により
説明したが、本発明は上記実施例によって限定されるも
のではないことはもちろんである。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
係るグリップ用ゴム組成体によれば、軟質シリコーンゴ
ムの表面は、非晶性炭素膜で覆われているため、耐汚染
性を有し、人の手垢や汗による汚れが付着しづらいため
清潔に保つことができ、適度な滑りを有するのですべす
べ感があり肌触りがよい。さらに、基材であるシリコー
ンゴムが軟質であるため、グリップを握る人それぞれの
手の形に応じて変形するので、表面にすべすべ感があっ
て、肌触りが良いにも係わらず、上記変形によって手に
掛かりやすく、滑りづらいので、グリップ感を良好にす
る。また、基材が軟質なシリコーンゴムであってもその
表面は、非晶性炭素膜に覆われているため、傷がつきに
くい。低硬度化のため、シリコーンオイルを多く配合し
た場合でも、軟質シリコーンゴムの表面に非晶性炭素膜
を成膜しているため、シリコーンオイルのブリードを抑
えることが出来、低硬度化のための特殊な配合を行うこ
となく、非常な低硬度シリコーンゴムとすることがで
き、べたつくことが無く、安価に製造することが出来
る。また、上記シリコーンオイルとして、20〜500
00cStのシリコーンオイルを用いることにより、シ
リコーンオイルの配合量と硬度を調節することが出来、
より適切な硬度をもったグリップ用ゴム組成体とするこ
とが出来るなどの効果がある。
係るグリップ用ゴム組成体によれば、軟質シリコーンゴ
ムの表面は、非晶性炭素膜で覆われているため、耐汚染
性を有し、人の手垢や汗による汚れが付着しづらいため
清潔に保つことができ、適度な滑りを有するのですべす
べ感があり肌触りがよい。さらに、基材であるシリコー
ンゴムが軟質であるため、グリップを握る人それぞれの
手の形に応じて変形するので、表面にすべすべ感があっ
て、肌触りが良いにも係わらず、上記変形によって手に
掛かりやすく、滑りづらいので、グリップ感を良好にす
る。また、基材が軟質なシリコーンゴムであってもその
表面は、非晶性炭素膜に覆われているため、傷がつきに
くい。低硬度化のため、シリコーンオイルを多く配合し
た場合でも、軟質シリコーンゴムの表面に非晶性炭素膜
を成膜しているため、シリコーンオイルのブリードを抑
えることが出来、低硬度化のための特殊な配合を行うこ
となく、非常な低硬度シリコーンゴムとすることがで
き、べたつくことが無く、安価に製造することが出来
る。また、上記シリコーンオイルとして、20〜500
00cStのシリコーンオイルを用いることにより、シ
リコーンオイルの配合量と硬度を調節することが出来、
より適切な硬度をもったグリップ用ゴム組成体とするこ
とが出来るなどの効果がある。
【図1】本発明に係るグリップ用ゴム組成体を筆記具に
適用した一実施例を示す斜視図である。
適用した一実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1におけるグリップ用ゴム組成体の
みを示した斜視図である。
みを示した斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すグリップ用ゴム組成体のA
−A断面である。
−A断面である。
【図4】本発明に係るグリップ用ゴム組成体をテニスラ
ケットに適用した一実施例を示す半断面図である。
ケットに適用した一実施例を示す半断面図である。
【図5】本発明に掛かる実施例との比較試験における固
着試験装置を示す断面図である。
着試験装置を示す断面図である。
【図6】本発明に掛かる実施例との比較試験における摩
擦試験装置を示す断面図である。
擦試験装置を示す断面図である。
1 ボールペン 2、9 グリップ用ゴム組成体 3 凹状変形部位 4 凸状変形部位 5、11 軟質シリコーンゴム 6、10 非晶性炭素膜 7 グリップ基部 8 グリップ部位 12、16 試験サンプル 13 ステンレス板 14 試験治具 15、18 重り 17 レンズ状ガラス
Claims (4)
- 【請求項1】 ペン軸やラケットなどの握り部位に装
着されるグリップであって、軟質シリコーンゴムよりな
るグリップ部材の表面に非晶性炭素膜を形成したことを
特徴とするグリップ用ゴム組成体。 - 【請求項2】 上記グリップ部材の軟質シリコーンゴ
ムは、ゴム硬度30度(JIS−K6253タイプAデ
ュロメータ、タイプEデュロメータ)以下であることを
特徴とする請求項1に記載のグリップ用ゴム組成体。 - 【請求項3】 上記グリップ部材の軟質シリコーンゴ
ムは、シリコーンゴム100重量部に対して、ジメチル
系シリコーンオイルまたは、メチルフェニル系シリコー
ンオイルを0〜50重量部配合した軟質シリコーンゴム
であることを特徴とする請求項1または2に記載のグリ
ップ用ゴム組成体。 - 【請求項4】 上記グリップ部材の軟質シリコーンゴ
ムに配合されるジメチル系シリコーンオイルまたは、メ
チルフェニル系シリコーンオイルは、粘度20〜500
00cStであることを特徴とする請求項3に記載のグ
リップ用ゴム組成体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34936999A JP2001162985A (ja) | 1999-12-08 | 1999-12-08 | グリップ用ゴム組成体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34936999A JP2001162985A (ja) | 1999-12-08 | 1999-12-08 | グリップ用ゴム組成体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001162985A true JP2001162985A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18403299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34936999A Pending JP2001162985A (ja) | 1999-12-08 | 1999-12-08 | グリップ用ゴム組成体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001162985A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003076027A1 (fr) * | 2002-03-11 | 2003-09-18 | I.T.O. Co., Ltd. | Poignée souple de club de golf |
US7253773B2 (en) | 2001-06-13 | 2007-08-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Radio module and radio communication apparatus with the radio module |
US9610797B2 (en) | 2012-09-11 | 2017-04-04 | Societe Bic | Ergonomic and versatile writing instrument |
-
1999
- 1999-12-08 JP JP34936999A patent/JP2001162985A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7253773B2 (en) | 2001-06-13 | 2007-08-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Radio module and radio communication apparatus with the radio module |
WO2003076027A1 (fr) * | 2002-03-11 | 2003-09-18 | I.T.O. Co., Ltd. | Poignée souple de club de golf |
US9610797B2 (en) | 2012-09-11 | 2017-04-04 | Societe Bic | Ergonomic and versatile writing instrument |
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