[go: up one dir, main page]

JP2001133471A - 風速計測装置および方法 - Google Patents

風速計測装置および方法

Info

Publication number
JP2001133471A
JP2001133471A JP31192699A JP31192699A JP2001133471A JP 2001133471 A JP2001133471 A JP 2001133471A JP 31192699 A JP31192699 A JP 31192699A JP 31192699 A JP31192699 A JP 31192699A JP 2001133471 A JP2001133471 A JP 2001133471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
sampling data
altitude
predetermined
domain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31192699A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Imai
克之 今井
Yoshizo Shibano
儀三 芝野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP31192699A priority Critical patent/JP2001133471A/ja
Publication of JP2001133471A publication Critical patent/JP2001133471A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数領域において、SN比向上を行なうこ
とができる風速計測装置及び方法を提供する。 【解決手段】 加算FFTデータX(m)の初期値とし
て、FFTデータX0(m)の値が設定される(S2
4)。カウンタkが1つインクリメントされる間に、カ
ウンタlをL回変化させ、k番目のFFTデータX
k(m)の位相調整値を見つける(S30〜S36)。
すなわち、FFTデータXk(m)の位相をlΔθずつ
変化させたL個のFFTデータを作成し、L個のFFT
データの各々を、0番目から(k−1)番目までのFF
Tデータの加算値である加算FFTデータX(m)と加
算する。加算結果の絶対値のピーク値が最大となるよう
に、lの値を選択する(S36)。この加算結果は、k
個のFFTデータの位相をそれぞれ同位相とし、加算し
た値に相当する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風速計測装置およ
び方法に関し、特に、ドップラー効果を用いた風速計測
装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地球を覆う大地は、地表面から順に対流
圏、成層圏、中間圏、熱圏に大きく区分される。その中
でも最下層の対流圏において、特に地表面との摩擦や、
地面からの放射・吸収の影響が直接及ぶ地表面から高度
数kmまでの層は、大気境界層(Atmospheric Boundary
Layer)と呼ばれる。この大気境界層は我々の社会生活
に密接に関係した領域であり、この領域内の大気運動を
観測することは、気象観測にとどまらず、たとえば地球
環境問題に関する研究、または航空機に影響を及ぼすウ
ィンドシアと呼ばれる局地的乱流の発生要因を究明する
上においても非常に重要である。
【0003】これまで大気境界層における大気運動の観
測手段として、鉄塔やラジオゾンデによる直接観測や、
レーザーレーダや音波レーダ等が用いられてきたが、観
測時の気象条件に大きく左右されることや、観測可能高
度の限界、また十分な高度・時間分解能が得られない等
の問題から、近年ではマイクロ波帯の電波を用いたレー
ダによる観測が主流となりつつある。
【0004】レーダは、上空に向けてパルス電波を放射
し、大気の乱れ(乱流)に伴う屈折率の揺らぎによって
散乱される電波(エコー)を解析し、ドップラー効果に
よる周波数変位を求め、風速を推定する。
【0005】エコーのパワーは非常に小さく、これを正
確に測定することが重要な事項となっている。微弱な電
波を検出する最も基本的な方法はアンテナの感度をでき
るだけ高くすることである。すなわち、SN比(signal
-to-noise ratio)を高くすることである。しかし、S
N比を高くするためには、アンテナのサイズを大きくす
る必要があり、コスト的に問題がある。
【0006】アンテナのサイズを変えずに、出力電波の
パワーを大きくすることも考えられるが、レーダの冷却
装置等が大型化し、これもコスト的に問題ある。したが
って、ハード面からのSN比の向上には限界が存在す
る。
【0007】このため、従来からソフト面でのデータ処
理によりSN比の向上が図られてきた。SN比向上のた
めのデータ処理法として、時間領域コヒーレント積分法
が従来知られている。時間領域コヒーレント積分法と
は、エコーを時間領域で同位相となるように位相調整し
た後、積分し、SN比の向上を図るものである。風によ
るエコーの規則性により、多数の測定データを積分した
ときにエコーは電圧和になるため、エコーの電力はデー
タ点数の2乗に比例して増加する。これに対し、ノイズ
の不規則(ランダム)性により、ノイズは電力和になる
ため、ノイズ電力はデータ点数に比例して増加する。し
たがって、SN比はデータ点数に比例して向上する。
【0008】よって、データ点数を増大させればSN比
をいくらでも向上させることができるように見える。し
かし、時間領域コヒーレント積分の回数を増大すること
は、その後の周波数を求める処理において用いられる高
速フーリエ変換(以下「FFT」という)のサンプル時
間間隔の増加を招き、結果として、測定可能最大風速が
低下することが知られている。そのため、時間領域コヒ
ーレント積分の回数には限界がある。我々は、実用的な
時間領域コヒーレント積分の回数におけるSN比の改善
が22dBであることを実験的に確認した。
【0009】さらに、SN比の向上を図るため、FFT
によって得られる周波数成分データを所定サンプル数採
取し、それらの振幅の加算を行ない、データの平滑化を
行なうインコヒーレント積分と呼ばれる手法も用いられ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、インコヒーレ
ント積分では、その性質から帰結される様にSN比改善
はあまり期待できない。それは、周波数成分の振幅のみ
を用いた平滑化を行なっており、位相成分を考慮してい
ないからである。このため、雑音のランダム性が失わ
れ、インコヒーレント積分を行なっても、雑音の相殺効
果がなく、すべてが相加的になってしまう。
【0011】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、周波数領域において、SN
比向上を行なうことができる風速計測装置及び方法を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る風速計測装置は、所定周波数のパルス状電磁波を所
定の時間間隔で上空大気中に放射する電磁波放射手段
と、予め定められた複数の高度における大気の動揺によ
り散乱されて帰ってくるエコー(散乱波)を受信するエ
コー受信手段と、エコー受信手段に接続され、エコーを
所定周波数と同一の周波数を有する基準電磁波と混合
し、エコーの周波数と基準電磁波の周波数との差成分を
所定間隔でサンプリングする第1のサンプリング手段
と、エコー受信手段に接続され、エコーを、基準電磁波
に対し90°位相がずれた所定周波数と同一の周波数を
有する直交位相電磁波と混合し、エコーの周波数と直交
位相電磁波の周波数との差成分を所定間隔でサンプリン
グする第2のサンプリング手段と、第1および第2のサ
ンプリング手段に接続され、相互に90°位相の異なる
差成分のうち、一方を実数部、他方を虚数部とする時間
領域複素サンプリングデータを、各高度ごとに所定サン
プル数準備する時間領域複素サンプリングデータ獲得手
段と、時間領域複素サンプリングデータ獲得手段に接続
され、各高度ごとに、所定サンプル数の時間領域複素サ
ンプリングデータを周波数領域複素サンプリングデータ
に変換する周波数変換手段と、周波数変換手段に接続さ
れ、各高度ごとに、所定個数(K個、Kは2以上の整
数)の周波数領域複素サンプリングデータの位相が同位
相となるように、位相調整を行なった後、複素数のまま
加算する周波数領域コヒーレント積分手段と、周波数領
域コヒーレント積分手段に接続され、各高度ごとに、周
波数領域コヒーレント積分手段の出力に基づいて、風速
を計算する風速計算手段とを含む。
【0013】周波数領域複素サンプリングデータの位相
を同位相とし、周波数領域で加算することにより、エコ
ーは電圧和となり、サンプルデータ数の2乗に比例して
増加する。また、ノイズはそのランダム性により電力和
となり、サンプルデータ数に比例して増加する。このた
め、SN比はサンプルデータ数に比例して増加する。こ
のような周波数領域でのコヒーレント積分を行なうこと
により、さらなるSN比の向上を図ることができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加えて、周波数領域コヒーレント積分手
段は、各高度ごとに、K個の周波数領域複素サンプリン
グデータの加算値の絶対値のピーク値が最大となるよう
に、K個の周波数領域複素サンプリングデータの位相を
調整し、加算する。
【0015】周波数領域複素サンプリングデータの加算
値の絶対値のピーク値が最大となるように、位相を調整
することにより、位相が不明の周波数領域複素サンプリ
ングデータ同士の加算であっても、位相が同位相となる
ように調整することができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加えて、周波数領域コヒーレント積分手
段は、予め定められた高度に対して、K個の周波数領域
複素サンプリングデータの加算値の絶対値のピーク値が
最大となるように、K個の周波数領域複素サンプリング
データの位相を調整し、加算する第1の手段と、第1の
手段に接続され、予め定めれた高度以外の高度の各々に
対して、K個の周波数領域複素サンプリングデータの位
相を、第1の手段で加算結果を求める際に用いた位相の
調整値を用いてそれぞれ調整し、加算する第2の手段と
を含む。
【0017】確実に位相の調整値が求まる高度に対して
のみ、位相の調整値を求め、その他の高度に対してはそ
の調整値を用いて周波数領域複素サンプリングデータの
位相を調整する。このため、周波数領域複素サンプリン
グデータのエコーが微弱な高い高度においても、確実に
位相の調整ができるとともに、位相調整にかかる時間を
削減することができ、高速に風速を求めることができ
る。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明の構成に加えて、時間領域複素サ
ンプリングデータ獲得手段は、第1および第2のサンプ
リング手段に接続され、各高度ごとに、時間領域複素サ
ンプリングデータを所定数だけ獲得し、加算する時間領
域コヒーレント積分手段と、時間領域コヒーレント積分
手段に接続され、各高度ごとに時間領域コヒーレント積
分手段の出力を所定サンプル数準備するコヒーレント積
分値獲得手段とを含む。
【0019】フーリエ変換する前の時間領域複素サンプ
リングデータに対しても時間領域コヒーレント積分を行
なうことにより、エコーは電圧和になるため、エコーの
電力はデータ点数の2乗に比例して増加する。また、ノ
イズの不規則(ランダム)性により、ノイズは電力和に
なるため、ノイズ電力はデータ点数に比例して増加す
る。したがって、SN比はデータ点数に比例して向上
し、さらなるSN比の向上を行なうことができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明の構成に加えて、風速計算手段
は、周波数領域時間領域コヒーレント積分手段に接続さ
れ、各高度および周波数成分ごとに、周波数領域複素サ
ンプリングデータの振幅を計算して、予め定められた回
数だけ加算するインコヒーレント積分手段と、インコヒ
ーレント積分手段に接続され、インコヒーレント積分手
段の出力に基づいて、風速を計算する風速計測装置とを
含む。
【0021】周波数領域複素サンプリングデータについ
て、さらに、インコヒーレント積分を行なうことによ
り、平滑化の効果が期待できる。
【0022】請求項6に記載の発明に係る風速計測方法
は、所定周波数のパルス状電磁波を所定の時間間隔で上
空大気中に放射するステップと、予め定められた複数の
高度における大気の動揺により散乱されて帰ってくるエ
コー(散乱波)を受信するステップと、エコーを所定周
波数と同一の周波数を有する基準電磁波と混合し、エコ
ーの周波数と基準電磁波の周波数との差成分を所定間隔
でサンプリングするステップと、エコーを、基準電磁波
に対し90°位相がずれた所定周波数と同一の周波数を
有する直交位相電磁波と混合し、エコーの周波数と直交
位相電磁波の周波数との差成分を所定間隔でサンプリン
グするステップと、相互に90°位相の異なる差成分の
うち、一方を実数部、他方を虚数部とする時間領域複素
サンプリングデータを、各高度ごとに所定サンプル数準
備するステップと、各高度ごとに、所定サンプル数の時
間領域複素サンプリングデータを周波数領域複素サンプ
リングデータに変換するステップと、各高度ごとに、所
定個数(K個、Kは2以上の整数)の周波数領域複素サ
ンプリングデータの位相が同位相となるように、位相調
整を行なった後、複素数のまま加算するステップと、各
高度ごとに、周波数領域複素サンプリングデータの加算
値に基づいて、風速を計算するステップとを含む。
【0023】周波数領域複素サンプリングデータの位相
を同位相とし、周波数領域で加算することにより、エコ
ーは電圧和となり、サンプルデータ数の2乗に比例して
増加する。また、ノイズはそのランダム性により電力和
となり、サンプルデータ数に比例して増加する。このた
め、SN比はサンプルデータ数に比例して増加する。こ
のような周波数領域でのコヒーレント積分を行なうこと
により、さらなるSN比の向上を図ることができる。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明の構成に加えて、複素数のまま加算するステップ
は、各高度ごとに、K個の周波数領域複素サンプリング
データの加算値の絶対値のピーク値が最大となるよう
に、K個の周波数領域複素サンプリングデータの位相を
調整し、加算するステップを含む。
【0025】周波数領域複素サンプリングデータの加算
値の絶対値のピーク値が最大となるように、位相を調整
することにより、位相が不明の周波数領域複素サンプリ
ングデータ同士の加算であっても、位相が同位相となる
ように調整することができる。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の発明の構成に加えて、複素数のまま加算するステップ
は、予め定められた高度に対して、K個の周波数領域複
素サンプリングデータの加算値の絶対値のピーク値が最
大となるように、K個の周波数領域複素サンプリングデ
ータの位相を調整し、加算するステップと、予め定めれ
た高度以外の高度の各々に対して、K個の周波数領域複
素サンプリングデータの位相を、予め定められた高度に
対する加算結果を求める際に用いた位相の調整値を用い
てそれぞれ調整し、加算するステップとを含む。
【0027】確実に位相の調整値が求まる高度に対して
のみ、位相の調整値を求め、その他の高度に対してはそ
の調整値を用いて周波数領域複素サンプリングデータの
位相を調整する。このため、周波数領域複素サンプリン
グデータのエコーが微弱な高い高度においても、確実に
位相の調整ができるとともに、位相調整にかかる時間を
削減することができ、高速に風速を求めることができ
る。
【0028】請求項9に記載の発明は、請求項6〜8の
いずれかに記載の発明の構成に加えて、各高度ごとに所
定サンプル数準備するステップは、各高度ごとに、時間
領域複素サンプリングデータを所定数だけ獲得し、加算
するステップと、各高度ごとに、所定数の時間領域複素
サンプリングデータの加算結果を所定サンプル数準備す
るステップとを含む。
【0029】フーリエ変換する前の時間領域複素サンプ
リングデータに対しても時間領域コヒーレント積分を行
なうことにより、エコーは電圧和になるため、エコーの
電力はデータ点数の2乗に比例して増加する。また、ノ
イズの不規則(ランダム)性により、ノイズは電力和に
なるため、ノイズ電力はデータ点数に比例して増加す
る。したがって、SN比はデータ点数に比例して向上
し、さらなるSN比の向上を行なうことができる。
【0030】請求項10に記載の発明は、請求項6〜9
のいずれかに記載の発明の構成に加えて、風速を計算す
るステップは、各高度および周波数成分ごとに、周波数
領域複素サンプリングデータの振幅を計算して、予め定
められた回数だけ加算するステップと、周波数領域複素
サンプリングデータの振幅の加算結果に基づいて、風速
を計算するステップとを含む。
【0031】周波数領域複素サンプリングデータについ
て、さらに、インコヒーレント積分を行なうことによ
り、平滑化の効果が期待できる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の実施の
形態に係るレーダ(風速計測装置)20は、アンテナ2
2と、後述する移相器24に接続され、移相器24およ
びアンテナ22を介して、天頂方向および天頂方向から
それぞれ10度傾斜した東西南北4方向の計5方向にパ
ルス状の電波(以下「パルス波」という)を送信する送
信部26と、移相器24に接続され、アンテナ22およ
び移相器24を介して、空気中で反射されるエコーを受
信する受信部28と、アンテナ22、送信部26および
受信部28に接続され、送信部26より送信される電波
および受信部28で受信される電波の位相をシフトし、
パルス波の放射方向およびエコーの受信方向を調整する
移相器24と、受信部28に接続され、エコーをパルス
波と同一の周波数を有する電磁波(基準電磁波)と混合
し、エコーの周波数と基準電磁波の周波数との差を検出
し、かつエコーを、基準電磁波に対し90°位相がずれ
たパルス波と同一の周波数を有する電磁波(直交位相電
磁波)と混合し、エコーの周波数と直交位相電磁波の周
波数との差を検出するドップラー検出器32と、ドップ
ラー検出器32に接続され、ドップラー検出器32の出
力を収集し、上空の各高度における風速を求め、アンテ
ナ22より放射される電波のパルス幅、エコーのサンプ
リングによる検出間隔およびサンプリング数などをセッ
トするデータ収集処理装置34と、移相器24、送信部
26および受信部28に接続され、移相器24、送信部
26および受信部28を駆動するドライバ30と、ドラ
イバ30およびデータ収集処理装置34に接続され、デ
ータ収集処理装置34でセットされた各種パラメータに
基づいて、ドライバ30を介して、移相器24のパラメ
ータの切換え、パルス信号の発生および送出、位相変調
などの制御を行なうアンテナコントローラ36とを含
む。
【0033】レーダ20は、地上から高度数千メートル
あるいはそれ以上の範囲の風速を指定された高度間隔
(たとえば100m間隔)で測定する。アンテナ22
は、2.8m×2.8m程度の大きさの平面状のアレイ
アンテナである。アンテナコントローラ36は、ドライ
バ30を介して送信部26および移相器24を作動さ
せ、上述の5方向へ順次パルス波を放射する。データ収
集処理装置34は、DSP(Digital Signal Processo
r)やコンピュータなどで構成される。
【0034】図2を参照して、レーダ20の各部は以下
のように動作する。アンテナ22よりパルス波が順次放
射される。受信部28はアンテナ22および移相器24
を介してエコーを受信する。ドップラー検出器32は、
エコーを上述の基準電磁波と混合し、エコーの周波数と
基準電磁波の周波数との差成分(以下「周波数差成分」
という)を所定間隔でサンプリングするとともに、エコ
ーを上述の直交位相電磁波と混合し、エコーの周波数と
直交位相電磁波の周波数との周波数差成分を所定間隔で
サンプリングする。データ収集処理装置34は、2種類
のサンプリングデータのうち、一方(たとえば位相の進
んだ方)を実数部、他方(たとえば位相の遅れた方)を
虚数部とする時間領域複素サンプリングデータを獲得す
る(S2)。各高度ごとに時間領域複素サンプリングデ
ータがサンプリングされる。以下の説明では、サンプリ
ング数、すなわち計測される高度数をRとする。
【0035】図3を参照して、データ収集処理装置34
は、各高度ごとに、NC個(NCは2以上の整数)の時
間領域複素サンプリングデータを収集し、積分すること
により1つの積分データxk(n)を得る。kは、後述
するFFTデータの番号に対応し、nが積分データの番
号に対応する。データ収集処理装置34は、各高度ごと
に、128個(n=0〜127)の積分データを得るま
で、時間領域複素サンプリングデータの収集および積分
を繰返す(S4)。このようにして、図4に示すような
データ列が各高度ごとに得られる。図4は、縦軸を周波
数差成分の積分値、横軸を積分データの番号とするグラ
フを示す。
【0036】再度図2を参照して、データ収集処理装置
34は、各高度ごとに、128個の積分データを用い
て、複素FFTを行なう(S6)。128個の積分デー
タを正弦波でモデル化すると、各点の値は式(1)のよ
うに表わすことができる。なお、FFTでなくとも、他
の周波数変換手段(たとえばフーリエ変換)であっても
よい。
【0037】データ収集処理装置34は、式(1)で表
わされた128個の積分データにFFTを施し、1つの
FFTデータを得る。データ収集処理装置34は、K個
(k=0〜K−1)のFFTデータを得るまで同様の処
理を繰返す(S6)。FFTのアルゴリズムは周知の技
術であるため、その詳細な説明はここでは繰返さない。
【0038】FFTデータは(I+jQ)と複素表現さ
れる(但し、Iは実数部、Qは虚数部)。以下の説明で
は、FFTは、時間領域で得られたデータを周波数領域
のデータに変換する線形演算である。このため、時間領
域でランダム性を有する雑音データは、周波数領域に変
換されてもランダム性を保有する。このランダム性は、
I成分およびQ成分でそれぞれ保有されている。
【0039】FFTデータは、式(2)のように表わす
ことができる。FFTデータにおいて、位相角θkを導
入するのは、各FFTデータを採取する中間の作業にお
いては、アンテナの制御作業が存在したり、割込み制御
の発生の可能性があり、FFTデータ間で同期を保つこ
とが極めて困難であることによる。当然のことながら、
これらの位相角θkの値は不明である。
【0040】
【数1】
【0041】エコーを強調するには、FFTデータを未
知位相角θkだけ補正し、FFTデータ相互の位相角が
同位相となるように調整を行なった後、加算する周波数
領域でのコヒーレント積分を行なえばよいが、位相角θ
kの値は不明である。このため、単純にコヒーレント積
分を行なうことはできない。
【0042】したがって、以下に説明する方法で、K個
のFFTデータを同位相となるよう調整した後、加算
し、1つの加算FFTデータを得る(S8)。なお、加
算FFTデータはアンテナビームごとに求められる。デ
ータ収集処理装置34は、加算FFTデータの振幅のピ
ーク値に対応する周波数を求め、その周波数に基づき風
速および風向を計算する(S10)。周波数を用いた風
速の演算方法は周知の技術である。このため、その詳細
な説明はここでは繰返さない。なお、風速および風向の
計算は、各高度ごとに行なわれる。これら複数高度にお
ける風速および風向の計算は、並列に行なわれる。
【0043】図5を参照して、S8の処理について詳述
する。図5に示す処理は、ある1つの高度に対する処理
である。このため、その他の高度に対しては、同様の処
理が行なわれる。
【0044】データ収集処理装置34は、FFTデータ
k(m)(m=0,1,2,…,N−1、k=0,
1,2,…,K−1)を、図示しないメモリに保持する
(S22)。加算FFTデータX(m)の初期値とし
て、FFTデータX0(m)の値を設定する(S2
4)。カウンタkを0に設定する(S26)。カウンタ
kを1つインクリメントする(S28)。
【0045】カウンタlを0にセットする(S30)。
FFTデータXk(m)の位相角をlΔθだけずらし、
X(m)に加算したデータX(l)(m)を作成する(S
32)。カウンタlのとり得る範囲を0≦l≦L−1と
した場合、ΔθはΔθ=2π/Lで表わされる。すなわ
ち、lを0からL−1まで変化させると、lΔθは0ラ
ジアンから2πラジアンまでΔθ刻みで変化することと
なる。定数Lの値は、適当に定められる。たとえば、L
=72の場合には、(2π/72ラジアン)=5°刻み
でXk(m)の位相角が変化する。
【0046】カウンタlが(L−1)未満か否かを判定
し(S34)、カウンタlが(L−1)未満であれば、
カウンタlを1つインクリメントする(S35)。その
後、S32の処理を繰返す。カウンタlが(L−1)以
上であれば(S34でNO)、S36以降の処理を行な
う。S34までの処理で、Δθ刻みで位相を変化させた
FFTデータXk(m)に加算FFTデータX(m)を
加算したデータX(l)(m)(l=0,1,…,L−
1)が得られる。
【0047】次に、カウンタlおよびmを変化させて、
データX(l)(m)の絶対値を求め、カウンタlのとり
得る値ごとにデータX(l)(m)の絶対値がピークとな
る位置mを求める。ピーク位置でのデータX(l)(m)
の絶対値を比較し、ピーク位置でのデータX(l)(m)
絶対値の値が最大となるときのカウンタlの値を選択
し、そのときのカウンタlの値をllとする(S3
6)。すなわち、データX(l )(m)の振幅が最大とな
るときのカウンタlの値をllとする。加算FFTデー
タX(m)とFFTデータXk(m)とを同位相として
加算したときには、加算結果の振幅が最大となる。この
ため、振幅が最大となるデータX(l)(m)は、同位相
で加算FFTデータX(m)とFFTデータXk(m)
とを加算したことに相当する。
【0048】データX(l)(m)を新たな加算FFTデ
ータX(m)とする(S38)。カウンタkが(K−
1)未満か否かを判断し(S40)、カウンタkが(K
−1)未満であれば(S40でYES)、S28に戻
り、カウンタkを1つインクリメントした後、S30以
下の処理を繰返す。
【0049】カウンタkが(K−1)以上であれば(S
40でNO)、処理を終了する。それまでに求められた
加算FFTデータX(m)の値は、FFTデータX
k(m)(k=1,2,…,K−1)を周波数領域でコ
ヒーレント積分した後の値に相当する。
【0050】以上のようにして、位相角が不明なFFT
データXk(m)をコヒーレント積分することにより、
FFT後でもSN比の改善が行なわれる。SN比の向上
度は、近似的に10log10K(dB)で表わされる。
【0051】しかし、実際にはSN比改善を行ないたい
高い高度では、エコーの電力が非常に小さくSN比が悪
いかまたはノイズに埋もれているため、上述のS36に
おける最大値判定が簡単に行なわれない場合がある。ま
た、測定するすべての高度に対して、上述の加算FFT
データを得る処理(S8の処理)を行なったのでは計算
量が膨大となり、リアルタイムの風速計算が困難であ
る。このため、以下に示すように、S8の処理を変更し
てもよい。
【0052】受信エコーのパワーは、高度の2乗に逆比
例するため、高度0〜3km程度までは、エコーのパワ
ーが比較的強い。しかし、高度が3kmを超えるとパワ
ーが弱くなるため、値llの推定が困難となる。このた
め、定常的に測定されるたとえば高度2kmのエコーに
基づいて値llの推定を行ない、それ以外の高度につい
ては、高度2kmのときの値llを用いて、加算FFT
データの算出を行なう。
【0053】以下の説明では、Xh k(m)と表わすとき
は、高度hに対するk番目のFFTデータを表わすもの
とし、Xh(m)と表わすときは、高度hに対する加算
FFTデータを表わすものとする。
【0054】図6を参照して、基準となる高度h=2k
mに対する加算FFTデータX2(m)の初期値とし
て、高度h=2kmに対する0番目のFFTデータX2 0
(m)を設定する(S50)。カウンタkの値を1に設
定する(S51)。高度hを2kmに設定する(S5
2)。図5に示すS30〜S36の処理に従って、高度
h=2kmのk番目のFFTデータX2 k(m)に対応し
た値llを求める(S54)。
【0055】高度hに風速を測定する最低の高度hmin
を設定する(S56)。高度hのFFTデータX
h k(m)の位相をllΔθだけシフトさせ、加算FFT
データXh(m)に累積加算する(S58)。高度hが
最高高度hmaxに達したか否かを判断し(S60)、高
度hが最高高度hmaxに達していなければ(S60でY
ES)、高度hを高度ステップΔhだけ増加させ(S6
4)、S58以降の処理を繰返す。高度hが最高高度h
maxに達していれば(S60でNO)、カウンタkが
(K−1)未満か否かを判断する(S62)。カウンタ
kが(K−1)未満であれば(S62でYES)、カウ
ンタkを1つインクリメントし(S66)、S52以降
の処理を繰返す。カウンタkが(K−1)以上であれば
(S62でNO)、処理を終了する。
【0056】以上のような処理を行なうことにより、す
べての高度について確実に周波数領域でのコヒーレント
積分を行なうことができる。その上、すべての高度に対
して図5に示す方法を適用する場合に比べ、所要計算時
間を1/4程度に削減することができることを実験的に
確認した。
【0057】次に、SN比の向上度について検討する。
5方向のパルス波に対してそれぞれ1回のFFTを施す
のに必要な時間TFFTは、式(3)のように表わすこと
ができる。
【0058】 TFFT=NB・NF・Ts …(3) ここで、NB:アンテナビーム方位数 NF:FFTサンプル点数 Ts:サンプリング間隔 たとえば、NB=5、NF=128、Ts=4msとす
ると、TFFTは2.56(sec)となる。このため、
風速を測定するための平均時間を約1分間とした場合に
は、FFTデータの数Kは、K=60/2.56=23
となる。このため、10log10K=10log1023
=13.6(dB)程度のSN比向上が期待できる。ア
ンテナ22のSN比を13.6(dB)向上させるに
は、開口面積を20倍程度にしなければならないことを
考えると、このSN比向上は極めて価値の高いものであ
る。一方、従来のインコヒーレント積分を行なった場合
には、平滑化の効果はあるものの、SN比の向上はあま
り期待できない。
【0059】また、風速を測定するための平均時間を約
10分間とした場合には、FFTデータの数は、K=6
00/2.56=234となる。このため、SN比の向
上度は、10log10K=10log10234=23.
7(dB)となり、さらに、10(dB)程度の向上が
期待できる。
【0060】なお、図2のS8の処理の後に、従来と同
様のインコヒーレント積分を行なうようにしてもよい。
【0061】また、電波のかわりに、光(たとえばレー
ザ光)を用いて風速を計測してもよい。
【0062】以上説明したように、本発明の実施の形態
に係るレーダによれば、FFTデータを複素数のまま取
扱い、各FFTデータの位相が同位相となるように位相
を調整して加算する。その加算したデータに基づいて風
速の測定が行なわれる。このため、SN比をFFTデー
タの数に比例して増加させることができる。
【0063】また、測定条件のよいたとえば高度2km
のFFTデータより位相調整のパラメータを求め、その
他の高度のFFTデータにそのパラメータを適用し、位
相を調整するようにした。これにより、エコーのパワー
が小さい高度についても確実に周波数領域でのコヒーレ
ント積分を行なうことができる。また、位相調整パラメ
ータを求める時間を短縮することができるため、風速測
定時間を短縮することができる。
【0064】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るレーダの構成を示
す図である。
【図2】 レーダの実行する処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】 各種データの遷移を説明するための図であ
る。
【図4】 積分データをプロットすることにより得られ
るグラフである。
【図5】 FFTデータの加算処理を説明するフローチ
ャートである。
【図6】 FFTデータの加算処理の他の例を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
20 レーダ、22 アンテナ、24 移相器、26
送信部、28 受信部、30 ドライバ、32 ドップ
ラー検出器、34 データ収集処理装置、36アンテナ
コントローラ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周波数のパルス状電磁波を所定の時
    間間隔で上空大気中に放射する電磁波放射手段と、 予め定められた複数の高度における大気の動揺により散
    乱されて帰ってくるエコー(散乱波)を受信するエコー
    受信手段と、 前記エコー受信手段に接続され、前記エコーを前記所定
    周波数と同一の周波数を有する基準電磁波と混合し、前
    記エコーの周波数と前記基準電磁波の周波数との差成分
    を所定間隔でサンプリングする第1のサンプリング手段
    と、 前記エコー受信手段に接続され、前記エコーを、前記基
    準電磁波に対し90°位相がずれた前記所定周波数と同
    一の周波数を有する直交位相電磁波と混合し、前記エコ
    ーの周波数と前記直交位相電磁波の周波数との差成分を
    前記所定間隔でサンプリングする第2のサンプリング手
    段と、 前記第1および第2のサンプリング手段に接続され、相
    互に90°位相の異なる差成分のうち、一方を実数部、
    他方を虚数部とする時間領域複素サンプリングデータ
    を、各高度ごとに所定サンプル数準備する時間領域複素
    サンプリングデータ獲得手段と、 前記時間領域複素サンプリングデータ獲得手段に接続さ
    れ、各高度ごとに、前記所定サンプル数の時間領域複素
    サンプリングデータを周波数領域複素サンプリングデー
    タに変換する周波数変換手段と、 前記周波数変換手段に接続され、各高度ごとに、所定個
    数(K個、Kは2以上の整数)の前記周波数領域複素サ
    ンプリングデータの位相が同位相となるように、位相調
    整を行なった後、複素数のまま加算する周波数領域コヒ
    ーレント積分手段と、 前記周波数領域コヒーレント積分手段に接続され、各高
    度ごとに、前記周波数領域コヒーレント積分手段の出力
    に基づいて、風速を計算する風速計算手段とを含む、風
    速計測装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数領域コヒーレント積分手段
    は、各高度ごとに、前記K個の周波数領域複素サンプリ
    ングデータの加算値の絶対値のピーク値が最大となるよ
    うに、前記K個の周波数領域複素サンプリングデータの
    位相を調整し、加算する、請求項1に記載の風速計測装
    置。
  3. 【請求項3】 前記周波数領域コヒーレント積分手段
    は、 予め定められた高度に対して、前記K個の周波数領域複
    素サンプリングデータの加算値の絶対値のピーク値が最
    大となるように、前記K個の周波数領域複素サンプリン
    グデータの位相を調整し、加算する第1の手段と、 前記第1の手段に接続され、前記予め定めれた高度以外
    の高度の各々に対して、前記K個の周波数領域複素サン
    プリングデータの位相を、前記第1の手段で加算結果を
    求める際に用いた位相の調整値を用いてそれぞれ調整
    し、加算する第2の手段とを含む、請求項1に記載の風
    速計測装置。
  4. 【請求項4】 前記時間領域複素サンプリングデータ獲
    得手段は、 前記第1および第2のサンプリング手段に接続され、各
    高度ごとに、前記時間領域複素サンプリングデータを所
    定数だけ獲得し、加算する時間領域コヒーレント積分手
    段と、 前記時間領域コヒーレント積分手段に接続され、各高度
    ごとに前記時間領域コヒーレント積分手段の出力を前記
    所定サンプル数準備するコヒーレント積分値獲得手段と
    を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の風速計測装
    置。
  5. 【請求項5】 前記風速計算手段は、 前記周波数領域時間領域コヒーレント積分手段に接続さ
    れ、各高度および周波数成分ごとに、前記周波数領域複
    素サンプリングデータの振幅を計算して、予め定められ
    た回数だけ加算するインコヒーレント積分手段と、 前記インコヒーレント積分手段に接続され、前記インコ
    ヒーレント積分手段の出力に基づいて、風速を計算する
    風速計測装置とを含む、請求項1〜4のいずれかに記載
    の風速計測装置。
  6. 【請求項6】 所定周波数のパルス状電磁波を所定の時
    間間隔で上空大気中に放射するステップと、 予め定められた複数の高度における大気の動揺により散
    乱されて帰ってくるエコー(散乱波)を受信するステッ
    プと、 前記エコーを前記所定周波数と同一の周波数を有する基
    準電磁波と混合し、前記エコーの周波数と前記基準電磁
    波の周波数との差成分を所定間隔でサンプリングするス
    テップと、 前記エコーを、前記基準電磁波に対し90°位相がずれ
    た前記所定周波数と同一の周波数を有する直交位相電磁
    波と混合し、前記エコーの周波数と前記直交位相電磁波
    の周波数との差成分を前記所定間隔でサンプリングする
    ステップと、 相互に90°位相の異なる差成分のうち、一方を実数
    部、他方を虚数部とする時間領域複素サンプリングデー
    タを、各高度ごとに所定サンプル数準備するステップ
    と、 各高度ごとに、前記所定サンプル数の時間領域複素サン
    プリングデータを周波数領域複素サンプリングデータに
    変換するステップと、 各高度ごとに、所定個数(K個、Kは2以上の整数)の
    前記周波数領域複素サンプリングデータの位相が同位相
    となるように、位相調整を行なった後、複素数のまま加
    算するステップと、 各高度ごとに、前記周波数領域複素サンプリングデータ
    の加算値に基づいて、風速を計算するステップとを含
    む、風速計測方法。
  7. 【請求項7】 複素数のまま加算する前記ステップは、
    各高度ごとに、前記K個の周波数領域複素サンプリング
    データの加算値の絶対値のピーク値が最大となるよう
    に、前記K個の周波数領域複素サンプリングデータの位
    相を調整し、加算するステップを含む、請求項6に記載
    の風速計測方法。
  8. 【請求項8】 複素数のまま加算する前記ステップは、 予め定められた高度に対して、前記K個の周波数領域複
    素サンプリングデータの加算値の絶対値のピーク値が最
    大となるように、前記K個の周波数領域複素サンプリン
    グデータの位相を調整し、加算するステップと、 前記予め定めれた高度以外の高度の各々に対して、前記
    K個の周波数領域複素サンプリングデータの位相を、前
    記予め定められた高度に対する加算結果を求める際に用
    いた位相の調整値を用いてそれぞれ調整し、加算するス
    テップとを含む、請求項6に記載の風速計測方法。
  9. 【請求項9】 各高度ごとに所定サンプル数準備する前
    記ステップは、 各高度ごとに、前記時間領域複素サンプリングデータを
    所定数だけ獲得し、加算するステップと、 各高度ごとに、前記所定数の時間領域複素サンプリング
    データの加算結果を前記所定サンプル数準備するステッ
    プとを含む、請求項6〜8のいずれかに記載の風速計測
    方法。
  10. 【請求項10】 風速を計算する前記ステップは、 各高度および周波数成分ごとに、前記周波数領域複素サ
    ンプリングデータの振幅を計算して、予め定められた回
    数だけ加算するステップと、 前記周波数領域複素サンプリングデータの振幅の加算結
    果に基づいて、風速を計算するステップとを含む、請求
    項6〜9のいずれかに記載の風速計測方法。
JP31192699A 1999-11-02 1999-11-02 風速計測装置および方法 Withdrawn JP2001133471A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31192699A JP2001133471A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 風速計測装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31192699A JP2001133471A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 風速計測装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001133471A true JP2001133471A (ja) 2001-05-18

Family

ID=18023104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31192699A Withdrawn JP2001133471A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 風速計測装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001133471A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004061476A1 (ja) * 2002-12-27 2004-07-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha レーザーレーダ装置
JP2014081331A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Mitsubishi Electric Corp 風計測装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004061476A1 (ja) * 2002-12-27 2004-07-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha レーザーレーダ装置
US7209222B2 (en) 2002-12-27 2007-04-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Laser radar apparatus
JP2014081331A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Mitsubishi Electric Corp 風計測装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5122805A (en) Radio acoustic sounding system for remotely determining atmospheric temperature profiles
CN111337917B (zh) 基于变步长插值迭代的fmcw雷达高精度距离估计方法
JP2010535344A (ja) パラメトリック時間領域手法を用いた地上反射波軽減
CN101666873A (zh) 基于调变脉冲序列的高精度测距雷达的模糊处理方法
CN110988884B (zh) 一种基于高频地波雷达的中纬度电离层探测方法
CN112068133B (zh) 一种多模式微波遥感器散射计模式的系统模拟方法
Walsh et al. High-frequency radar cross section of the ocean surface for an FMCW waveform
KR20170121393A (ko) 구름레이더를 이용한 수함량 산출 시스템 및 수함량 산출 방법
Satoh et al. Accuracy of wind fields observed by a bistatic Doppler radar network
JP5699405B2 (ja) レーダ受信信号処理装置とその方法
CN116087908A (zh) 一种基于协同作业的雷达高精度物位计测量方法
JP2005351853A (ja) 光波レーダ装置
CN106093936B (zh) 基于相参雷达慢扫模式下的浪流信息提取方法
CN110609264A (zh) 一种针对脉冲激光雷达的目标回波多普勒频率估计方法
JP2001201560A (ja) レーダ装置及びその制御方法
JP2001133471A (ja) 風速計測装置および方法
JP2624870B2 (ja) 降雨・降雪量強度観測方法およびその装置
US8138962B2 (en) Method for processing measured vertical profiles of the power of the echoes returned following a transmission of radar signals
Mishra et al. First indigenously developed polarimetric C-band Doppler weather radar in India and its first hand validation results
RU103936U1 (ru) Метеорологическая радиолокационная станция
Li et al. A scheme to measure lateral velocity by radio interferometry
JP2009109457A (ja) レーダ装置
Chand et al. VLF modal interference distance for a west-east propagation path to Fiji
Nohmi Development of vibration-imaging radar (VirA)
Ishii et al. Wind profiling with an eye-safe coherent Doppler lidar system: Comparison with radiosondes and VHF radar

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109