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JP2001131258A - 磁気記録媒体用熱可塑性ポリウレタン樹脂 - Google Patents

磁気記録媒体用熱可塑性ポリウレタン樹脂

Info

Publication number
JP2001131258A
JP2001131258A JP31133599A JP31133599A JP2001131258A JP 2001131258 A JP2001131258 A JP 2001131258A JP 31133599 A JP31133599 A JP 31133599A JP 31133599 A JP31133599 A JP 31133599A JP 2001131258 A JP2001131258 A JP 2001131258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane resin
acid
molecular weight
diol
thermoplastic polyurethane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31133599A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Sugitoge
力 杉峠
Tsuyoshi Hachitsuka
剛志 八塚
Hirotoshi Kitsumoto
博俊 木津本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP31133599A priority Critical patent/JP2001131258A/ja
Priority to KR1020000011225A priority patent/KR20010020649A/ko
Priority to US09/520,204 priority patent/US6545119B2/en
Priority to EP00104828A priority patent/EP1035145A3/en
Publication of JP2001131258A publication Critical patent/JP2001131258A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高ガラス転移温度を有し、かつ磁性粒子に対
し高い分散性能を有した固形タイプポリウレタン樹脂を
得る。 【解決手段】 原料成分を溶融状態で反応させる事によ
り得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、この熱可
塑性ポリウレタン樹脂が80℃以上のガラス転移温度を
有し、かつウレタン結合基濃度が3000当量/ton未
満である事を特徴とする磁気記録媒体用熱可塑性ポリウ
レタン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体用熱可
塑性ポリウレタン樹脂に関し、更に詳しくは磁気テー
プ、磁気ディスクなどの磁気記録媒体の結合剤として、
優れた耐久性、耐摩耗性、耐熱性及び優れた分散性、充
填性を発揮する熱可塑性ポリウレタン樹脂に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】汎用的磁気記録媒体である磁気テープ、
フロッピイディスクは長軸1μm以下の針状磁性粒子を
分散剤、潤滑剤、帯電防止剤などの添加剤とともに結合
剤溶液に分散させて磁気塗料をつくり、これをポリエチ
レンテレフタレートフィルムに塗布してつくられてい
る。
【0003】磁性層の結合剤に要求される特性として
は、磁性粒子の分散性、充填性、配向性、磁性層の耐久
性、耐摩耗性、耐熱性、非磁性支持体との接着性等が挙
げられ、結合剤は非常に重要な役割を果たしている。
【0004】従来より用いられている結合剤としては、
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル・塩化ビ
ニリデン共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ニトロセ
ルロース、セルロースアセテート・ブチレート、エポキ
シ樹脂あるいはアクリル樹脂等が使用されている。
【0005】これらの樹脂のうちポリウレタン樹脂はウ
レタン結合による分子間水素結合により他の樹脂と比べ
て強靭性、耐摩耗性の特性が優れている。また、磁性粉
末の分散性能を向上させるため、ポリウレタン分子中に
スルホン酸金属塩基を導入する事が効果的である事が知
られている。(特開昭54-159603号公報)
【0006】近年、汎用ビデオテープ或いは汎用フロッ
ピーディスク製造コスト削減を目的に磁気テープや磁気
ディスクの原材料の低価格化が強く求められている。こ
の様な背景の中で一原材料成分である結合剤樹脂も従来
の溶液タイプから、製造コスト、輸送コスト等がより安
価な固形タイプに主流が移りつつあり、特公昭58−8
053号公報、同61−231050号公報、特公平3
−13648号公報等に提案されている。しかも、更な
るコストダウン、性能向上のために磁性層の薄膜化が進
み、光透過率を低くするためにカーボンブラックの配合
量を増量させる必要が出てきたが分散性の低下、塗料粘
度の増大などの問題が発生してきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】固形タイプ熱可塑性ポ
リウレタン樹脂は原料成分を溶融状態で一定流量を保ち
ながら押し出し機に供給し、溶融状態で反応させる事に
より得られる。原料成分の溶融粘度が高い場合、流量コ
ントロールが困難となり、安定した品質のポリウレタン
樹脂が得られない。芳香族二塩基酸を主体とするポリエ
ステルジオールは磁気記録媒体に耐久性を付与する目的
で不可欠である高ガラス転移温度を有する結合剤樹脂を
設計する上で極めて有用な原料である。しかしながら溶
融粘度が高く、固形タイプポリウレタンの原料成分とし
て採用する事は困難であった。従って従来はガラス転移
点温度の高い固形タイプポリウレタン樹脂を設計する
際、脂肪族二塩基酸を主体とするポリエステルジオール
を用い、芳香族ジイソシアナート化合物でウレタン結合
基濃度を高くする方策が取られていた。
【0008】しかしながらウレタン基結合濃度を増加さ
せると、得られるポリウレタン樹脂の汎用溶剤への溶解
性が低下し、磁気記録媒体用結合剤として採用した場
合、磁性粒子の分散性が悪くなるといった問題があっ
た。そこで高ガラス転移温度を有し、かつ磁性粒子に対
し高い分散性能を有した固形タイプポリウレタン樹脂が
求められた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成すべ
くポリウレタン樹脂を鋭意検討した結果、本発明に到達
した。すなわち本発明は、原料成分を溶融状態で反応さ
せる事により得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂であ
り、この熱可塑性ポリウレタン樹脂が80℃以上ガラス
転移温度を有し、かつウレタン結合基濃度が3000当
量/ton未満である事を特徴とする磁気記録媒体用熱可
塑性ポリウレタン樹脂を提供するものである。
【0010】原料成分として低溶融粘度を有する特定組
成からなる芳香族系ポリエステルジオールを採用し、さ
らには分子量300以下の低分子量ジオール成分と共に
溶融状態で混合して押し出し機に供給する事により、従
来困難と考えられていた芳香族ポリエステルジオールを
一定流量を保ちながら安定して押し出し機に供給すると
いう事を可能にした。
【0011】すなわち、熱可塑性ポリウレタン樹脂に使
用されるポリエステルジオールは、例えばグリコール成
分が、10〜50モル%の1,6-ヘキサンジオール
と、側鎖アルキル基を有する分枝状ジオール及びまたは
脂環族系ジオールからなり、酸成分が80モル%以上の
芳香族系二塩基酸からなるものである。
【0012】本発明で使用されるポリエステルジオール
の酸成分は、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸
等のナフタレン骨格を有するものの他、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルカルボン
酸等の芳香族二塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、無水フタル酸の水添化化合物の様な脂環族系二
塩基酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸が挙げ
られるがこれらのうちイソフタル酸、オルソフタル酸が
好ましい。
【0013】また、上記ポリエステルジオールのグリコ
ール成分としては、炭素数5〜12の直鎖脂肪族ジオー
ル、好ましくは1,6−ヘキサンジオールを必須成分と
して他のグリコールは、1,3-プロパンジオール、1,2ープ
ロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブ
チレングリコール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオー
ル、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-3-
ヒドロキシプロピル-2',2'-ジメチル-3'-ヒドロキシプ
ロパネート、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール等の
分枝状グリコール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロ
ヘキサン、水素化ビスフェノールAまたはそのエチレン
オキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物等の
脂環族グリコールが挙げられる。またポリエステルジオ
ールの原料の一部に無水トリメリット酸、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三
官能以上の化合物をポリエステル樹脂の有機溶剤溶解
性、塗布作業性等の特性を損なわない範囲で使用しても
よい。1,6−ヘキサンジオールは10モル%以上共重
合すると溶融粘度の低下に顕著な効果がある。但し共重
合量が50モル%を越えると磁気記録媒体用結合材とし
て使用した場合、カーボンブラック高濃度配合時の磁性
粉分散性が低下してくる。また、50モル%を越える共
重合量ではガラス転移点温度の低下が顕著になり、目的
の高Tg、高分散性の磁気記録媒体用結合材樹脂を得る
ことが出来なくなる。
【0014】上記分枝状グリコールは樹脂の溶解性を向
上させ、磁気記録媒体用結合材樹脂としての磁性粉分散
性能の向上に寄与する。
【0015】さらに上記脂環族グリコールは樹脂のガラ
ス転移温度を向上させる効果がある。
【0016】上記以外のジカルボン酸成分、グリコール
成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5
−カリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレ
フタル酸、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジオ
ール、2,5−ジメチル−3−ナトリウム−2,5−ヘ
キサンジオール等のスルホン酸金属塩を含有するものが
挙げられる。スルホン酸金属塩基は磁性粉、研磨材、カ
ーボンブラック等の無機粒子の分散性を著しく改善する
効果がある。
【0017】ポリエステルジオールの溶融粘度を下げる
目的で溶融状態においてブレンドされる分子量300以
下の低分子量ジオールとしては、エチレングリコール、
1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシ
リレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物などの直鎖グリコール、1,2-プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,
3-ブタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジ
オール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロピレングリコー
ル、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジメチ
ル-3'-ヒドロキシプロパネート、ビスフェノールAのプ
ロピレンオキサイド付加物などの分岐グリコール、N-
メチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン等のアミノアルコール、トリメチロール
プロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスルトール等のポリオールが挙げられる。これら
のうち1,2-プロピレングリコール、2,2,4-トリメチル-
1,3-ペンタンジオール、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプ
ロピル-2',2'-ジメチル-3'-ヒドロキシプロパネートが
好ましい。
【0018】本発明のポリウレタン樹脂に用いられるポ
リエステルジオールの分子量は2000以下でが好まし
く、さらに好ましくは1000以下である。分子量が2
000を越える場合にはポリエステルジオールの溶融粘
度が高くなり、たとえ分子量300以下の低分子ジオー
ル成分を溶融混合しても尚、押し出し機への安定した供
給が困難となる。
【0019】本発明のポリウレタン樹脂に用いられる低
分子ジオールの分子量は300以下が好ましい。300
を越えるとポリエステルジオールと混合した際に混合物
の溶融粘度を十分下げる効果が得られない。また分子量
300以下の低分子量ジオールは、一種類とは限らず2
種以上の混合物でも有効である。
【0020】また、ポリエステルジオールの酸成分はそ
の80モル%以上が芳香族二塩基酸である。芳香族二塩
基酸が80モル%未満では生成するポリウレタン樹脂の
ガラス転移温度が低下し、磁気記録媒体用結合剤として
用いた場合、十分な耐久性を記録媒体に付与する事が出
来ない。またその際、ウレタン結合基濃度を高くする事
により、得られるポリウレタン樹脂のガラス転移温度を
高く保つ事は可能であるが、汎用溶剤に対する溶解性が
悪化し、磁気記録媒体用結合剤としての重要な性能であ
る磁性粉分散性能が低下する。
【0021】本発明のポリウレタン樹脂の製造において
使用されるジイソシアネート化合物としては、2,4-トリ
レンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネー
ト、p-フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイ
ソシアネート、2,6-ナフタレンジイソシアネート、3,3'
-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-
ジフェニレンジイソシアネート、4,4'-ジイソシアネー
トジフェニルエーテル、1,5-ナフタレンジイソシアネー
ト、1,3-ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、1,4-
ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、4,4'-ジイソ
シアネートシクロヘキサン、4,4'-ジイソシアネートシ
クロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネート等が
挙げられる。
【0022】本発明のポリウレタン樹脂の分子量は好ま
しくは5000から80000、より好ましくは100
00から40000である。分子量が5000未満では
機械的強度が不足で、走行耐久性が劣る。分子量が80
000を超えると溶液粘度が大きくなり、作業性、磁性
粉・研磨剤・カーボンブラック等の分散性が悪化する。
【0023】反応触媒としてオクチル酸第一錫、ジブチ
ル錫ジラウリレート、トリエチルアミン等を用いてもよ
い。また紫外線吸収剤、加水分解防止剤、酸化防止剤な
どをポリウレタン樹脂の製造前、製造中あるいは製造後
に添加してもよい。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂は汎用磁気テー
プ原材料の低価格化が求められる昨今の状況より、溶融
重合による方法が望ましい。
【0025】本発明のポリウレタン樹脂を磁気記録媒体
用結合材樹脂として使用する際、可撓性の調節、耐寒
性、耐久性向上などの目的のために、他の樹脂を添加す
るか、及び/またはポリウレタン樹脂と反応して架橋す
る化合物を混合することが望ましい。他の樹脂としては
塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル・ブタジ
エン共重合体等が挙げられる。一方、ポリウレタン樹脂
と架橋する化合物としては、ポリイソシアネート化合
物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等があり、
特にこれらの中でポリイソシアネート化合物が好まし
い。
【0026】本発明のポリウレタン樹脂と共に使用され
る磁性粒子としては、γ-Fe23、Fe34、Cr
2、コバルトを被着したγ-Fe23またはFe34
バリウムフェライト及びFe−Co、Fe−Co−Ni
等の強磁性合金粉末、純鉄等を挙げることができる。
【0027】さらには必要に応じてジブチルフタレー
ト、トリフェニルホスフェートの様な可塑剤、ジオクチ
ルスルホナトリウムサクシネート、t-ブチルフェノー
ル・ポリエチレンエーテル、エチルナフタレン・スルホ
ン酸ソーダ、ジラウリルサクシネート、ステアリン酸亜
鉛、大豆油レシチン、シリコーンオイルのような潤滑剤
や種々の帯電防止剤を添加することもできる。
【0028】(作用)従来溶融粘度が高く、溶融反応で
得られる固形タイプポリウレタン原料として適さないと
考えられていた芳香族系ポリエステルジオールを、例え
ばグリコール成分として1,6−ヘキサンジオールを1
0モル%以上、50モル%以下配合することにより溶融
粘度を低下させ、かつ分子量300以下の低分子量ジオ
ールと溶融ブレンドする事により溶融粘度を顕著に下
げ、固形タイプポリウレタン樹脂原料として押し出し機
に供給して用いる事を可能とした。得られた本発明のポ
リウレタン樹脂は芳香族系のポリエステルポリオール成
分を主体としてなり、高いガラス転移点温度とトルエ
ン、MEK、シクロヘキサノン等の汎用溶剤に対する良
好な溶解性を兼ね備えている。また、ポリエステルポリ
オールの溶融粘度が低いため、速やかに他の原料と均一
に混ざり、また、押し出し機への供給も安定であるため
に分子量分布が狭く、結果として磁気記録媒体用バイン
ダーとして使用された場合、磁性粒子とカーボンブラッ
クの良好な分散性と優れた磁気記録媒体の耐久性が発現
される。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に例示す
る。実施例中単に部とあるのは重量部を示す。表中及び
本文中略号は以下の通りである。 OPA:オルソフタル酸 IPA:イソフタル酸 DSN:ジメチル-5-ナトリウムスルホイソフタル酸 AA:アジピン酸 NPG:2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール HPN:2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジ
メチル-3'-ヒドロキシプロパネート CHDM:1,4-ビス(ヒドロキシメチル) シクロヘキサ
ン HD:1,6−ヘキサンジオール BD:1,4−ブタンジオール PG:1,2−プロピレングリコール MDI:4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート
【0030】ポリウレタン樹脂の数平均分子量はテトラ
ヒドロフランを溶剤としてゲル浸透クロマトグラフィー
(Waters社製 モデル150C)により、標準ポリスチレ
ン換算の値を測定した。ガラス転移温度は動的粘弾性の
温度依存性測定結果より、損失弾性率(E”)のピーク
点での温度をTgとした。測定はレオロジー(株)製F
TレオスペクトラーDVE−AVにより、周波数110
Hz、振幅10.0μm、昇温条件4℃/min.で行い、
サンプル片は15mm×4mm、25μm厚にカットした。
【0031】磁気テープの磁性層の光沢は60度光沢を
測定した。磁性層角形比は振動試料型磁力計(理研電子
(株)製MODEL BHV-50)を使用し、塗工方向に対
し垂直方向の角形比を測定した。磁性層耐摩耗性は、市
販のS−VHSビデオデッキにかけ、走行時の温度40
℃で100回走行後の磁性層傷付きを観察し、その程度
を以下の6段階で評価した。 6:傷つきほとんどなし 5:傷つきわずかにあり 4:傷つきやや目だつ 3:傷つき顕著に目だつ、PETフィルムまで達していない 2:傷つき顕著に目だつ、PETフィルム面がわずかに見える 1:傷つき顕著に目だつ、PETフィルム面が多く見える
【0032】熱可塑性ポリウレタンの合成例1 下記原料成分中、ポリエステルジオールと低分子ジオー
ルを溶融混合した状態で二軸押し出し機に注入し、有機
ポリイソシアネートと反応させた。ノズルより溶融状態
のポリウレタンをストランド状に取り出し、冷却後カッ
トする事によりヘ゜レット状の固形タイプポリウレタン樹脂
を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
【0033】 (原料成分) ポリエステルジオール ・組成(モル比) 酸成分:イソフタル酸 44 オルソフタル酸 54 5-ナトリウムスルホフタル酸 2 ク゛リコール成分:ネオヘ゜ンチルク゛リコール 40 1,4-シクロヘキサンシ゛メタノール 20 1,6-ヘキサンシ゛オール 40 ・水酸基価(KOHmg/g):160 ・酸価 (KOHmg/g):0.50 低分子量ジオール ・2,2-シ゛メチル-3-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル-2',2'-シ゛メチル-3'-ヒト゛ロキシフ゜ロハ゜ネートホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール混合比: 100/25(重量比)ホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール混合物溶融粘度(ps,90℃):6 有機ホ゜リイソシアネート ・4,4'-シ゛フェニルメタンシ゛イソシアナート 反応比率 イソシアネート当量/合計水酸基当量 :0.95 (反応条件) ・押し出し機反応温度:170℃設定 ・2軸スクリュー回転速度:260rpm
【0034】熱可塑性ポリウレタンの合成例2 下記原料成分中、ポリエステルジオールと低分子ジオー
ルを溶融混合した状態で二軸押し出し機に注入し、有機
ポリイソシアネートと反応させた。ノズルより溶融状態
のポリウレタンをストランド状に取り出し、冷却後カッ
トする事によりヘ゜レット状の固形タイプポリウレタン樹脂
を得た。得られた樹脂の特性を表1に示した。
【0035】 (原料成分) ポリエステルジオール ・組成(モル比) 酸成分:オルソフタル酸 96 5-ナトリウムスルホフタル酸 4 ク゛リコール成分:ネオヘ゜ンチルク゛リコール 60 1,4-シクロヘキサンシ゛メタノール 20 1,6-ヘキサンシ゛オール 20 ・水酸基価(KOHmg/g) :186 ・酸価 (KOHmg/g) :0.39 低分子量ジオール ・2,2-シ゛メチル-3-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル-2',2'-シ゛メチル-3'-ヒト゛ロキシフ゜ロハ゜ネートホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール混合比:100/20(重量比)ホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール混合物溶融粘度(ps,90℃):4 有機ホ゜リイソシアネート ・4,4'-シ゛フェニルメタンシ゛イソシアナート 反応比率 イソシアネート当量/合計水酸基当量:0.95 (反応条件) ・押し出し機反応温度 :170℃設定 ・2軸スクリュー回転速度 :260rpm
【0036】熱可塑性ポリウレタンの比較合成例1 ポリエステルジオールの酸成分中芳香族二塩基酸が80
モル%に満たない例として以下の例を挙げた。ポリエス
テルジオールと低分子ジオールは溶融混合する事無く、
各々押し出し機に注入した。得られた溶融状態のポリウ
レタン樹脂は合成例1と同様ストランド状にして取り出
し、冷却後ヘ゜レット状にカットした。得られた樹脂の特性を表
1に示した。
【0037】 (原料成分) ポリエステルジオール ・組成(モル比) 酸成分:オルソフタル酸 38 イソフタル酸 30 アシ゛ヒ゜ン酸 30 5-ナトリウムスルホフタル酸 2 ク゛リコール成分:ネオヘ゜ンチルク゛リコール 55 1,6-ヘキサンシ゛オール 45 ・水酸基価(KOHmg/g) :138 ・酸価 (KOHmg/g) :0.36 ・ホ゜リエステルシ゛オールA溶融粘度(ps,90℃):7poise 低分子量ジオール ・1,4-フ゛タンシ゛オールホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール比 :100/4(重量比) 有機ホ゜リイソシアネート ・4,4'-シ゛フェニルメタンシ゛イソシアナート 反応比率 イソシアネート当量/合計水酸基当量 :0.95 (反応条件) ・押し出し機反応温度 :170℃設定 ・2軸スクリュー回転速度 :260rpm
【0038】熱可塑性ポリウレタンの比較合成例2 ポリエステルジオールのグリコール成分中、1,6−ヘ
キサンジオールが50モル%を越える場合の例を以下に
示した。ポリエステルジオールと低分子ジオールBを溶
融混合した状態で二軸押し出し機に注入し、有機ポリイ
ソシアネートと反応させた。ノズルより溶融状態のポリ
ウレタンをストランド状に取り出し、冷却後カットする
事によりヘ゜レット状の固形タイプポリウレタン樹脂を得
た。得られた樹脂の特性を表1に示した。 (原料成分) ポリエステルジオール ・組成(モル比) 酸成分:オルソフタル酸 38 イソフタル酸 60 5-ナトリウムスルホフタル酸 2 ク゛リコール成分:ネオヘ゜ンチルク゛リコール 30 1,6-ヘキサンシ゛オール 70 ・水酸基価(KOHmg/g) :200 ・酸価 (KOHmg/g) :0.41 低分子量ジオール ・2,2-シ゛メチル-3-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル-2',2'-シ゛メチル-3'-ヒト゛ロキシフ゜ロハ゜ネートホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール比:100/20(重量比)ホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール混合物溶融粘度(ps,90℃):5poise 有機ホ゜リイソシアネート ・4,4'-シ゛フェニルメタンシ゛イソシアナート 反応比率 イソシアネート当量/合計水酸基当量 :0.95 (反応条件) ・押し出し機反応温度 :170℃設定 ・2軸スクリュー回転速度 :260rpm
【0039】熱可塑性ポリウレタンの比較合成例3 ポリエステルジオールの酸成分が脂肪族二塩基酸を主体
とし、ウレタン結合基濃度を高くする事により得られる
ポリウレタン樹脂のガラス転移温度を高くした例を示し
た。ポリエステルジオールと低分子ジオールは溶融混合
する事無く、各々押し出し機に注入した。得られた樹脂
の特性を表1に示した。 (原料成分) ポリエステルジオール ・組成(モル比) 酸成分:アシ゛ヒ゜ン酸 94 5-ナトリウムスルホフタル酸 6 ク゛リコール成分:ネオヘ゜ンチルク゛リコール 30 1,6-ヘキサンシ゛オール 70 ・水酸基価(KOHmg/g) :262 ・酸価 (KOHmg/g) :0.44 ・ホ゜リエステルシ゛オール溶融粘度(ps,90℃):2poise 低分子量ジオール ・1,2-フ゜ロヒ゜レンク゛リコールホ゜リエステルシ゛オール /低分子量シ゛オール比:100/20(重量比) 有機ホ゜リイソシアネート ・4,4'-シ゛フェニルメタンシ゛イソシアナート 反応比率 イソシアネート当量/合計水酸基当量 :0.95 (反応条件) ・押し出し機反応温度 :170℃設定 ・2軸スクリュー回転速度 :260rpm
【0040】
【表1】
【0041】実施例 1 下記の配合割合の組成物をボールミルにいれて48時間
分散してから、滑剤としてミリスチン酸:1部、ステア
リン酸ブチル:1部、硬化剤としてイソシアネート化合
物のコロネートL(日本ポリウレタン工業(株)製):
6部を加え、更に1時間分散を続けて磁性塗料を得た。
これを厚み12μのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に、乾燥後の厚みが4μになるように
2,000ガウスの磁場を印可しつつ塗布した。50
℃、48時間エージング後1/2インチ幅にスリット
し、磁気テープを得た。得られた磁気テープの特性を表
2に示す。
【0042】 合成例1のポリウレタン樹脂の30wt%MEK溶液 36部 MAG527溶液※ 36部 コバルトマグネタイト※※ 100部 Raven1255※※※ 15部 アルミナ粉※※※※ シクロヘキサノン 42部 MEK 96部 トルエン 46部 ※ 塩ビ系共重合樹脂(UCC(株)製)、 MEK/トルエン:50/50の30%溶液 ※※ ANB170HC 戸田工業(株)製 ※※※ カーボンブラック コロンビアンカーボン(株)製 ※※※※アルミナ粉末 住友化学製 KP−20
【0043】実施例 2 合成例1のポリウレタン樹脂の代わりに合成例2のポリ
ウレタン樹脂を用い、実施例1と同様の方法により磁気
テープを作製し、特性を評価した。結果を表2に示し
た。
【0044】実施例 3 MAG527を使用せず合成例2のポリウレタン樹脂を
単独で用い、実施例1と同様の方法により、磁気テープ
を作製し、特性を評価した。結果を表2に示した。
【0045】比較例 1 合成例1のポリウレタン樹脂の代わりに比較合成例1の
ポリウレタン樹脂を用い、実施例1と同様の方法により
磁気テープを作製し、特性を評価した。結果を表2に示
した。
【0046】比較例 2 合成例1のポリウレタン樹脂の代わりに比較合成例2の
ポリウレタン樹脂を用い、実施例1と同様の方法により
磁気テープを作製し、特性を評価した。結果を表2に示
した。
【0047】比較例 3 合成例1のポリウレタン樹脂の代わりに比較合成例3の
ポリウレタン樹脂を用い、実施例1と同様の方法により
磁気テープを作製し、特性を評価した。結果を表2に示
した。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】従来、ウレタン結合基濃度が3000当
量/ton以下でガラス転移温度が80℃以上の熱可塑
性ポリウレタン樹脂を溶融重合法で得る事は困難であっ
た。本発明の特定組成のポリエステルジオールを原料と
し、さらに分子量300以下の低分子ジオールを溶融ブ
レンドする事でこれを可能とした。磁気記録媒体用結着
剤として用いた場合、高い磁性粉分散性とテープ耐久性
を兼ね備えた磁気記録媒体が得られると共に、磁気テー
プの主要原材料の1成分である結着剤樹脂の低価格化に
よる製造コストダウンが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09D 5/23 C09D 5/23 175/04 175/04 Fターム(参考) 4J002 CK031 DA086 DE116 FD100 FD170 GS01 4J034 DA01 DB03 DF01 DF16 DF21 HA01 HA07 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 JA01 JA06 PA03 QA01 QB03 RA16 4J038 DG001 MA13 NA11 NA14 PB11 5D006 BA15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料成分を溶融状態で反応させる事によ
    り得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、この熱可
    塑性ポリウレタン樹脂が80℃以上のガラス転移温度を
    有し、かつウレタン結合基濃度が3000当量/ton未
    満である事を特徴とする磁気記録媒体用熱可塑性ポリウ
    レタン樹脂。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006016430A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Asahi Kasei Chemicals Corp 塗料組成物
US7348079B2 (en) 2002-12-03 2008-03-25 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium
CN115584121A (zh) * 2022-09-23 2023-01-10 杭州电子科技大学 一种浇注型聚氨酯复合材料及其制备方法和应用

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