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JP2001128639A - 着色糖類粉末及びそれを用いた組合せ菓子 - Google Patents

着色糖類粉末及びそれを用いた組合せ菓子

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JP2001128639A
JP2001128639A JP31801799A JP31801799A JP2001128639A JP 2001128639 A JP2001128639 A JP 2001128639A JP 31801799 A JP31801799 A JP 31801799A JP 31801799 A JP31801799 A JP 31801799A JP 2001128639 A JP2001128639 A JP 2001128639A
Authority
JP
Japan
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saccharide
colored
powder
saccharide powder
pigment
Prior art date
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Pending
Application number
JP31801799A
Other languages
English (en)
Inventor
Mizuho Doi
瑞穂 土肥
Yoshitaka Ono
吉孝 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kracie Foods Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Kanebo Foods Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd, Kanebo Foods Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無水の糖類粉末であっても、含水化すること
なく均一に着色することができ、着色された粉末のまま
でも保存中に吸湿しにくく、経時的に安定で、その調整
時における乾燥性に優れた、均一に着色されている着色
糖類粉末及び手作りの過程で成形性、視覚的変化及び意
外性にも優れた成形菓子を得ることができる組合せ菓子
を提供する。 【解決手段】 糖類粉末粒子に色素が結着されてなる着
色糖類粉末であって、該色素が、糖質甘味料の過飽和溶
液由来の結晶物を介して該糖類粒子に結着されてなるこ
とを特徴とする着色糖類粉末によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粉末状の糖類
が、均一に着色されている着色糖類粉末に関し、更に詳
しくは、無水の糖類粉末であっても、含水化することな
く均一に着色することができ、着色された粉末のままで
も保存中に吸湿しにくく、経時的に安定で、その調整時
における乾燥性に優れた着色糖類粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、卓上用のシュガーや粉末飲料に用
いられている糖類の粉末は、白色(無色)のまま用いら
れており、着色している場合も、原料糖類の精製度合い
によって褐色を呈するか、糖類とは別に着色料を添加し
ているものである。前者の糖類粉末自身が着色している
場合は、呈色(褐色)の素となっている無機質の風味が
加わり、また他の色素の発色を悪くするという問題があ
る。また、後者の、糖類とは別に着色料を添加した場合
は、多量の色素を混合しないと、外観的に着色がわかり
にくく、またこの色素を添加した糖類粉末に加水すると
過剰に濃い色調に発色するので、食品に用いるには不適
当である。
【0003】ところで、実公平3−33275号公報に
は、糖類粉末を用いた組合せ菓子が記載されている。こ
の組合せ菓子は、無水ぶどう糖を主成分とする固化用粉
末と水とを成形用モールド内で接触させ、無水ぶどう糖
を含水ぶどう糖化させてラムネ状菓子に固化した成形菓
子を得るものである。この組合せ菓子においては、一見
無水ぶどう糖の粉末に水を加える操作だけで短時間に固
形化するような視覚的変化が楽しめるものである。この
とき用いられる無水ぶどう糖には、所望により適宜色素
が添加されるが、単なる粉体混合であり、また色素の添
加量も微量であるので、得られる色素入り無水ぶどう糖
は外見上は、無色(白色)の粉末である。従って、この
色素入り無水ぶどう糖に加水をすると、白色粉末から所
定の色に変化する。
【0004】しかしながら、色素には、pH等によって
発色の色調が異なるものが多数あり、例えば加水前の粉
末色素は赤色であるが、加水後の溶液は青色を呈するな
どの特性を有する。従って、上記組合せ菓子に用いられ
る無水ぶどう糖においては、この色素の特性が十分に生
かされておらず、単に白色粉末から発色するに過ぎない
のが実状である。
【0005】従来、色素が糖類粉末に粉体混合されてい
るだけで、糖類粉末自体に着色(発色)が行われないの
は、次の理由による。すなわち、粉末自体に着色するた
めにはまず、色素を水溶液化し、これを粉末粒子に混合
して各粉末粒子に均一に色素を付着させた後、乾燥する
必要がある。しかしながら、無水ぶどう糖の場合、色素
の水溶液を添加すると、その時点で含水ぶどう糖化して
固形化してしまうので、粉末化することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、無水の糖類粉末であっても、含水化することなく均
一に着色することができ、着色された粉末のままでも保
存中に吸湿しにくく、経時的に安定で、その調整時にお
ける乾燥性に優れた、均一に着色されている着色糖類粉
末、及び手作りの過程で成形性、視覚的変化及び意外性
にも優れた成形菓子を得ることができる組合せ菓子を提
供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、糖類粉末
粒子に色素が結着されてなる着色糖類粉末であって、該
色素が、糖質甘味料の過飽和溶液由来の結晶物を介して
該糖類粉末粒子に結着されてなることを特徴とする着色
糖類粉末によって達成される。
【0008】また、上記の目的は、錠菓様成形菓子を得
るための組合せ菓子であって、下記成分(a)と(b)
とを組み合わせてなる組合せ菓子によって達成される。 (a)糖類無水物粉末粒子に色素が結着されてなる固化
用着色糖類粉末であって、該色素が、糖質甘味料の過飽
和溶液由来の結晶物を介して該糖類粉末粒子に結着され
てなり、容器詰めされた固化用着色糖類粉末。 (b)上記(a)成分を水性媒体と接触させて固化させ
るための成形用凹部が設けられた成形用モールド。
【0009】すなわち、本発明者らは、色素を、水溶液
を用いずに均一に糖類粉末の粒子に結着させる方法につ
いて検討を行った。その結果、糖質甘味料の飽和溶液に
色素を分散化し、これを糖類粉末に混合、乾燥すると、
糖類粉末が無水物であっても、含水化することなく、色
素が均一に糖類粉末粒子と接触し、また、この状態です
みやかに乾燥が行われるので、糖類粉末が含水化するこ
となく、色素が結着した状態となり、また保存中も安定
であることを見出し本発明を完成した。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳しく説明する。ま
ず、本発明の着色糖類粉末は、糖類粉末粒子に色素が結
着されてなる着色糖類粉末であって、該色素が、糖質甘
味料の過飽和溶液由来の結晶物を介して該糖類粉末粒子
に結着されている。
【0011】本発明の着色糖類粉末は、糖類粉末を主体
とする。糖類粉末としては、砂糖、ぶどう糖等の天然糖
質甘味料の他、糖アルコール、オリゴ糖、非還元性少糖
類、還元澱粉分解物などの糖類が挙げられ、これらは単
独でも複数組み合わせてもよい。なお、本発明の着色糖
類粉末を用いて成形菓子を得ようとする場合には、着色
糖類粉末全体重量中、糖類粉末は、50重量%以上(以
下「%」と記す)、より好ましくは90%以上となって
いることが望ましい。すなわち、50%未満の場合、こ
の着色糖類粉末に加水して錠菓様成形菓子を作る際に、
成形しにくくなる傾向にある。
【0012】また、上記糖アルコールは、糖類が持つカ
ルボニル基を還元して得られる鎖状多価アルコールの総
称である。具体的には、マルチトール(還元麦芽糖)、
ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチ
トール(還元乳糖)、パラチニット(イソマルト、還元
パラチノース)、還元澱粉糖化物、マンニトール等が挙
げられる。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。
【0013】また、上記非還元性少糖類としては、トレ
ハロース、ラフィノース、各種オリゴ糖等が挙げられ
る。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。
【0014】上記糖類粉末は含水物でも無水物でも良い
が、無水物の場合には、特に本発明の効果を好適に発揮
する。糖類粉末の無水物としては、例えば、無水ぶどう
糖、無水マルトース等が挙げられる。これらは単独でも
複数組み合わせてもよい。
【0015】なお、糖類粉末として無水物を用い、加水
成形菓子を製造する場合には、糖類粉末の粒度は、10
0メッシュパスのものが糖類粉末粒子全体の50%以上
含有されていることが錠菓様菓子の成形性の点で好適で
ある。
【0016】次に、本発明の着色糖類粉末に用いられる
色素は、特に限定するものではなく、天然着色料、合成
着色料の中から、適宜単独もしくは複数組み合わせて用
いてもよい。また、β−カロチン、抹茶、クロロフィ
ル、ココア等、着色料としての機能を持つ食品素材を用
いてもよい。また、色素の剤形は、粉末、液状、ペース
ト状、打錠等、各種の形態の中から適宜単独もしくは複
数組合せて選択して用いればよい。上記色素の添加量
は、特に限定するものではなく、色素の力価(着色濃
度)、着色したい色調や添加する目的によって適宜設定
すればよい。
【0017】なお、本発明の着色糖類粉末には、必要に
応じ、上記糖類粉末、色素以外に、任意の副原料して、
例えば、ココアバターやカカオマスなどのカカオ豆由来
原料、カカオ同等脂、乳化剤、香料、色素、スクラロー
スなどの高感度甘味料、塩類、乳製品、蛋白原料、食物
繊維、各種栄養成分(ビタミン類等)、酸味料や果汁な
どの呈味原料、重曹、澱粉、ゲル化剤等を、適宜単独も
しくは数種組み合わせて用いてもよい。
【0018】次に、本発明にかかる糖質甘味料は、特に
限定するものではなく、上述した糖類粉末と同種のもの
の中から、適宜選択して用いればよい。また、形態は粉
末に限定するものではなく、液状でもよい。この中でも
非還元性少糖類は結晶性が良好で、特に糖類粉末として
無水物を用いた場合には、無水物の含水化を防止しつ
つ、均一に糖類粉末を着色することができ、製造過程で
の乾燥性、保存中の吸湿防止の点で好適に用いられる。
また、非還元性少糖類の中でも、トレハロースが上記効
果を発揮する点で最も好適である。
【0019】次に、上記原料を用いて本発明の着色糖類
粉末は、例えば次のようにして製造される。すなわち、
まず、糖質甘味料の過飽和溶液を準備する。過飽和溶液
は、水性媒体と糖質甘味料と色素とを主体とする。水性
媒体は、単なる水でもよく、あるいは牛乳、果汁などの
水性原料や、香料、塩類、乳化剤、安定剤などを溶解し
た水溶液を用いてもよい。過飽和溶液とは、糖質甘味料
を上記水性媒体に溶解し、それ以上糖質甘味料が溶解し
なくなった状態の飽和溶液の飽和濃度以上に糖質甘味料
が溶解し、糖質甘味料の析出がない状態の溶液をいう。
本願発明における過飽和溶液の配合割合は、水性媒体や
糖質甘味料の種類、温度等によっても異なるので、これ
らの種類に合わせて適宜濃度調整をして調製すればよ
い。例えば、糖質甘味料としてトレハロースを用い、水
に溶解する場合は、トレハロース過飽和溶液は温度60
℃、水100に対してトレハロース120〜190であ
る。
【0020】次に、上記のようにして得られた色素入り
過飽和溶液を、糖類粉末に施与する。施与する方法とし
ては、糖類粉末に過飽和溶液を噴霧しながら乾燥する流
動層造粒や、過飽和溶液と糖類粉末を混合しながら特定
の孔径のメッシュから押出して乾燥する押出造粒の他、
過飽和溶液と糖類粉末とを混合して乾燥し、粉体化する
解砕造粒等、適宜の方法を選択して用いればよい。中で
も解砕造粒は、加水量が少なくて済み、乾燥性が良い点
で好適である。このように製造することにより、色素
が、糖質甘味料の過飽和溶液由来の結晶物を介して糖類
粉末粒子に結着されるようになる。
【0021】なお、糖類粉末に対して用いられる過飽和
溶液は、好ましくは糖類粉末1重量部に対して0.00
2〜0.05である。すなわち、この範囲よりも少ない
と、色素の伸びが悪く、色むらが起きる傾向にあり、逆に
この範囲よりも多いと糖類粉末が溶解、固化し、着色し
にくくなる傾向にある。
【0022】なお、上記糖類粉末への過飽和溶液の施与
は1回でも複数回繰り返してもよい。最終的には、着色
糖類粉末中、過飽和溶液由来の糖質甘味料は、0.1%
以上結着していることが、着色を良好に行う点で好適で
ある。
【0023】このようにして得られた着色糖類粉末は、
そのまま粉末状の糖製品として用いてもよいし、粉末飲
料等の粉末食品の糖原料として好適に用いることができ
る。また、実公平3−33275号公報や登録2579
848号公報記載の組合せ菓子の糖類無水物の代わりに
使用すると、加水成形の過程での視覚的変化がより大き
く改良された成形菓子を得る事ができるので好適であ
る。
【0024】次に、本発明の組合せ菓子は、錠菓様成形
菓子を得るための組合せ菓子であって、(a)糖類無水
物粉末粒子に色素が結着されてなる固化用着色糖類粉末
であって、該色素が糖質甘味料の過飽和溶液由来の結晶
物を介して該糖類粒子に結着されてなり、容器詰めされ
た固化用着色糖類粉末と、(b)上記(a)成分を水性
媒体と接触させて固化させるための成形用凹部が設けら
れた成形用モールドとが組み合わせられたものである。
【0025】本発明の組合せ菓子は、例えば、次のよう
にして得られる。まず、糖類無水物粉末粒子に色素が結
着されてなる着色糖類粉末を上述したような製法に従い
調製する。次に、上記調製した着色糖類粉末に成形用モ
ールドを添付して、組合せ菓子とする。このとき、上記
着色糖類粉末は、通常、ポリエチレン等の軟質なプラス
チックからなる包装体に包装される。また、その形状は
袋状に限られるものではなく、筒状や箱状等であっても
よい。また、その材質もプラスチックに限定するもので
はなく紙等でもよい。しかし、糖類粉末粒子に無水ぶど
う糖が含有されている場合は、無水ぶどう糖の易吸湿性
を考慮して、防湿性を有し、かつ密封可能であることが
望ましい。
【0026】本発明の組合せ菓子にかかる成形用モール
ドは、成形用凹部を備えているものであれば特に限定す
るものではない。そして、その材質も、特に限定するも
のではなく、例えば、塩化ビニル等のプラスチックシー
トから形成されたもの等が挙げられる。また、成形用モ
ールドの形態は、円形、三角形、または実公平3−33
275号公報に記載されているような自動車の形等、特
に限定するものではなく、好みにより適宜設定すれば良
い。すなわち、成形用モールドを添付することにより、
喫食者が皿や茶碗等の適当な食器を準備する必要がな
く、錠菓様成形菓子を簡便に手作りできるのである。
【0027】次に、上記組合せ菓子を用いて、錠菓様成
形菓子を得るには、例えば次のようにして行う。すなわ
ち、まず、水性媒体を用意する。水性媒体は、着色糖類
粉末の製造方法のところで挙げたものから適宜選択して
用いればよい。その中でも、手軽に使用でき、固化用着
色糖類粉末の色変わりを鮮やかに得られる点で、水が好
適である。また、該水性媒体の温度は、常温のものが成
形性が良好という点で好適である。次に、該水性媒体を
成形用モールドに所定量入れ、次いで、その上に固化用
着色糖類粉末を添加する。このとき、水性媒体と固化用
着色糖類粉末との割合は1:1〜1:6となるように設
定することが良好な成形性を得る点で好ましい。固化用
着色糖類粉末を添加すると、成型用モールド内におい
て、固形用着色粉末と水性媒体とが接触するため、固形
用着色粉末が変色すると共に、固化し、成形用モールド
の凹部に沿った形状に成形されるようになる。本発明の
組合せ菓子は、このようにして色相の変化及び粉体から
固体というような形状の変化を楽しみながら錠菓様成形
菓子を得ることができる。
【0028】このようにして得られる錠菓様成形菓子
は、色相の変化及び形状の変化を楽しむことができるだ
けでなく、喫食時の食感が良く、風味の良い錠菓様成形
菓子である。
【0029】次に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。
【実施例1〜3】〈着色糖類粉末の調製〉下記表1に示
す組成で、まず、トレハロース、野菜色素、重曹を60
℃の水と混合し、過飽和溶液を調製した。次に、上記過
飽和溶液と無水ぶどう糖(粒度100メッシュオン)と
を混合して40℃まで乾燥し、粉体化し着色糖類粉末を
得た。
【0030】
【実施例4】表1に示す組成で、無水ぶどう糖の代わり
に含水グラニュー糖を使用する他は、実施例1〜3と同
様に着色糖類粉末を得た。
【実施例5】表1に示す組成で、トレハロースの代わり
にオリゴ糖を使用する他は、実施例1〜3と同様に着色
糖類粉末を得た。
【0031】
【比較例1、2】表1に示す組成で、トレハロース及び
水を使用しない他、比較例1に限っては、粉体混合で造
粒し、実施例1〜3と同様にそれぞれ着色糖類粉末を得
た。
【0032】実施例1〜5及び比較例1〜2について、
造粒の適性、着色のしやすさ及び外観を専門パネラー2
0名にて評価した。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果から、実施例1、4及び5は、
着色が均一な糖類粉末が得られた。また、実施例2は、
糖類粉末に対しての過飽和溶液の割合がやや多く、実施
例3はやや少なかったので、それぞれ着色のしやすさ及
び外観が実施例1に比べてやや劣っていた。一方、比較
例1は単に粉体混合しただけなので、外観上白い粉末で
あった。また、比較例2は、単なる色素の水溶液を用い
たので、無水ぶどう糖が含水化してしまい、粉末化する
ことができなかった。
【0035】
【実施例6】〈組合せ菓子の調製〉実施例1で得られた
着色糖類粉末を用いて組合せ菓子を調製した。すなわ
ち、着色糖類粉末30gをポリエチレン袋に充填密封し
た。これとは別に実公平3−33275号公報の第1図
に示されるプラスチック製の成形用モールドを準備し、
上記袋入り着色糖類粉末と組み合わせて組合せ菓子とし
た。 〈錠菓様成形菓子の製造〉次に、この組合せ菓子を用い
て錠菓様成形菓子を製造した。すなわち、まず、常温で
上記成形用モールドに水(常温)を9g充填し、その上
に上記袋入り着色糖類粉末を封を開けて振り入れた。そ
の結果、約1分ほどで自動車の形の錠菓様成形菓子が得
られた。なお、着色糖類粉末は、当初粉末の状態では青
色であったが、成形用モールドに振り入れた時点で赤色
に変化し、当初の粉末からは予想できない色調の変化が
あり、大変視覚的変化に富んだものであった。
【0036】
【比較例3】実施例6の着色糖類粉末のかわりに、比較
例1の糖類粉末を用いて組合せ菓子を調製する他は、実
施例6と同様にし、錠菓様成形菓子を得た。糖類粉末は
粉末の状態では無色(白色)であり、これを成形用モー
ルドに振り入れた際に赤色に発色しただけであり、実施
例5に比べて視覚的変化が乏しかった。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の着色糖類粉末
は、糖類粉末の粒子自体に微量の色素によって十分な着
色がなされているので、粉末状態ですでに発色をしてお
り、見た目にカラフルな糖製品である。従って、従来の
単に糖類粉末に色素を粉体混合しただけの、外観上白色
(無色)の糖類粉末とは異なり、糖類粉末自体がカラフ
ルなだけでなく、この糖類粉末に加水した時に、pHに
よって異なる色調に発色させることができ、視覚的変化
に富んだ仕掛けをすることが可能な着色糖類粉末であ
る。また、糖質甘味料の過飽和溶液由来の結晶物によっ
て色素が糖類粉末に結着しているので、糖類粉末として
無水物を用いても含水化することなく均一な着色をする
ことができる。また、過飽和溶液を用いる事によって、
製造時の乾燥性が良好で、しかも保存中の吸湿が防止さ
れ、製造適性、保存性に優れた着色糖類粉末である。ま
た、製造時に乾燥性が良好なので、過剰な熱を加える必
要が無く、熱履歴に弱い香料や微量栄養素等を含有して
いる場合でも、所期の品質が保持されている。また、製
造装置は従来から造粒に用いられている装置を用いて簡
便に製造することができる。また、着色糖類粉末と成形
用モールドとを組み合わせることにより、成形性、視覚
的変化及び意外性にも優れた錠菓様成形菓子を得ること
ができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖類粉末粒子に色素が結着されてなる着色
    糖類粉末であって、該色素が、糖質甘味料の過飽和溶液
    由来の結晶物を介して該糖類粉末粒子に結着されてなる
    ことを特徴とする着色糖類粉末。
  2. 【請求項2】糖類粉末粒子が糖類の無水物である請求項
    1記載の着色糖類粉末。
  3. 【請求項3】糖類粉末粒子が無水ぶどう糖である請求項
    1記載の着色糖類粉末。
  4. 【請求項4】糖質甘味料が非還元性少糖類である請求項
    1記載の着色糖類粉末。
  5. 【請求項5】糖質甘味料がトレハロースである請求項1
    記載の着色糖類粉末。
  6. 【請求項6】錠菓様成形菓子を得るための組合せ菓子で
    あって、下記成分(a)と(b)とを組み合わせてなる
    組合せ菓子。 (a)糖類無水物粉末粒子に色素が結着されてなる固化
    用着色糖類粉末であって、該色素が、糖質甘味料の過飽
    和溶液由来の結晶物を介して該糖類粉末粒子に結着され
    てなり、容器詰めされた固化用着色糖類粉末。 (b)上記(a)成分を水性媒体と接触させて固化させ
    るための成形用凹部が設けられた成形用モールド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006087419A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Kimiko Kamimura 粒状着色調味料とその製造方法
JP2013518593A (ja) * 2010-02-04 2013-05-23 ペプシコ,インコーポレイテッド 水溶液中のレバウディオサイドdの溶解限度を上昇させる方法

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