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JP2001114668A - チョコレート剤 - Google Patents

チョコレート剤

Info

Publication number
JP2001114668A
JP2001114668A JP29078299A JP29078299A JP2001114668A JP 2001114668 A JP2001114668 A JP 2001114668A JP 29078299 A JP29078299 A JP 29078299A JP 29078299 A JP29078299 A JP 29078299A JP 2001114668 A JP2001114668 A JP 2001114668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chocolate
preparation
cocoa butter
cocoa
chocolate preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29078299A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoaki Ishikura
豊昭 石倉
Kuniko Shoji
久仁子 庄司
Noboru Arai
昇 荒井
Michihiro Sakurai
光寛 桜井
Sanenari Akiyama
実成 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiji Seika Kaisha Ltd filed Critical Meiji Seika Kaisha Ltd
Priority to JP29078299A priority Critical patent/JP2001114668A/ja
Publication of JP2001114668A publication Critical patent/JP2001114668A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 服用性に優れる一方で、室温で長期間安定な
チョコレート剤を提供すること。 【解決手段】 ココアバター代替油脂と、カカオ末、甘
味料、乳化剤、および薬物を混合して得た、カカオ風味
と甘味を有する油脂性の固形または半固形基剤を用いた
チョコレート剤。ココアバター代替油脂と、カカオ末、
甘味料、乳化剤、および薬物の重量百分率は、それぞれ
25〜45%、10〜35%、0.01〜50%、0.
01〜10%、および0.01〜10%であることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はチョコレート剤に関
し、特にカカオ風味と甘味を有する油脂性の固形または
半固形基剤を用いた、室温で長期間安定なチョコレート
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通常の固形製剤をのみ下すこと
(嚥下)が困難な患者を対象として種々の製剤工夫が試
みられ、そのうちのいくつかは実際に市販または臨床で
使用されている。例えば、口の中で速やかにその形状が
崩れる口腔内速崩壊錠や、半固形または液状を呈するゼ
リー状製剤、形態は従来の錠剤または顆粒剤ながら服用
時に熱湯あるいは水に溶解させて液剤とする用時溶解型
の製剤などがある。また、このような新規な剤型ではな
いが、口の中で噛み砕くことにより味わって服用するチ
ュアブル錠なども、医薬品製剤の品目として増えてきて
いる。
【0003】口腔内速崩壊錠、ゼリー状製剤およびチュ
アブル錠に共通する点は、服用時に必ずしも水を必要と
しない点であり、したがって必要な時にいつでも当該製
剤を服用できる利点を有する。さらに、上記の用時溶解
型製剤にも共通する点として、何れの製剤も美味しく服
用できる点が特徴的で、それゆえに服用し易い製剤であ
るともいえる。「良薬口に苦し」 といわれる一方で見過
ごされてきた、固形製剤を嚥下することが困難な患者に
対して、少しでもその苦痛を和らげること(服用性の改
善)で服薬履行性(コンプライアンス)を高めようとする
のが、近年の薬物療法や製剤学のひとつの潮流であると
いえる。
【0004】平成7年厚生省薬務局長通知 (薬発第27
7号)により、一般用医薬品としての瀉下薬および駆虫
薬の剤型にチョコレート剤が加えられた。これらの薬効
分野のうち、駆虫薬に関してはかつてチョコレート剤が
存在したが、現在国内では市販されていない。チョコレ
ート剤については、「医薬品製造指針 1998年版」
において「有効成分にカカオ脂などの油脂性の成分を加
え、混和融合し、一定の形状に製したもので、口中でそ
しゃくし、または溶解させて用いる製剤(S45.10.19
告示366)をいい、日本薬局方製剤総則の錠剤の項に
準ずるものとする」と記載されている。なお、「第13
改正日本薬局方」の製剤総則にはチョコレート剤の項目
はなく、したがって、基剤としての成分や製剤としての
規格についてチョコレート剤が明確に定義されているわ
けではない。
【0005】一方、食品のチョコレートについては、
「チョコレート類の表示に関する公正競争規約(S46.
3.29公正取引委員会告示第16号、変更 H2.6.22同告
示第18号)」において「カカオ分が全重量の35%以上
(ココアバターが全重量の18%以上)であって、水分
が全重量の3%以下のもの。ただし、カカオ分が全重量
の21%を下らず(ココアバターが全重量の18%以
上)、かつ、カカオ分と乳固形分の合計が全重量の35
%を下らない範囲内(乳脂肪が全重量の3%以上)で、
カカオ分の代わりに、乳固形分を使用することができ
る。」との原則的基準が定められている。この基準を満
たしていれば、乳固形分や糖類の多少に拘わらず、ま
た、それらのものが使用されているかどうかに関係な
く、チョコレート生地である。このように、食品のチョ
コレートについては、配合成分に関する基準が定められ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の「チョコレート
類の表示に関する公正競争規約」に則して調製されるチ
ョコレート(以下、ココアバターベースのチョコレート
と略す)は、その風味・食感を維持するうえで製品の製
造および保存における温度管理が極めて重要となる。温
度管理をせずに製造または保存されたココアバターベー
スのチョコレートでは、「ファットブルーミング」 と呼
ばれる風味の低下が起こる。その主たる原因はココアバ
ターの結晶多形間の転移であり、風味の低下は結晶多形
転移にともなう生地の融点上昇と口腔内における生地の
融解性低下によるものと考えられている (例えば、蜂屋
巖『チョコレートの科学』講談社ブルーバックス)。
【0007】したがって、単にココアバターベースのチ
ョコレートを基剤として医薬品製剤を調製した場合(例
えば、ぎょう虫駆除剤として特開昭59−2781
9)、食品並みの風味・食感をもたせるためには製造時
における調温工程(テンパリング)が必要であり、ま
た、製品を輸送・保管する場合の温度管理(少なくとも
品温が34℃を超えない)も重要となる。また、それら
の温度管理を製造・流通・販売面で徹底したとしても、
それを購入した消費者が同じように管理できるかどうか
は不明である(特に日本の夏場や熱帯・亜熱帯地方で携
帯した場合)。さらに、食品のチョコレートの賞味期限
は約1年間であるのが一般的で、これはその成分(特に
全粉乳など)の劣化に加えて、上記温度管理を施したと
しても徐々に進行するファットブルーミングを数年間の
長きにわたり抑制することは事実上不可能であることも
関係する。ファットブルーミングが生じた製剤は上記の
ような風味の低下をまねき、少なくとも美味しく服用す
ることは不可能である。その場合、冒頭に述べたような
服用性を改善することを目的とする医薬品としては不適
切である。さらに、ファットブルーミングが進行する過
程において濃褐色のいわゆるチョコレート色から淡褐色
に外観が変化する。このように、油脂性基剤の主成分が
ココアバターである場合には、医薬品として味のみなら
ず外観の規格(品質)を保証することが困難となる。
【0008】一方、砂糖(ショ糖)をはじめとする単糖
および二糖類(以下、糖と略す)を成分とする甘味料の
摂取は、近年、主として健康もしくは美容上の観点から
敬遠される傾向にある。また、それらの摂取が直接また
は間接的にむし歯の形成やその進行を促すことも、かか
る敬遠傾向に拍車をかけている。したがって、チョコレ
ートを基剤としたチョコレート剤においては、肥満やむ
し歯形成の原因のひとつとされる糖を配合することは避
けることが好ましい。
【0009】なお、海外においては、ノバルティスAG
社から「エクス−ラクス(ex−lax)」という商標の
瀉下薬が販売されており、剤型としてチョコレート剤も
揃えられている。当該製剤は、90年以上の長きにわた
り市販され、1998年にはその有効成分を変更した新
製剤に切り替えられている。なお有効成分変更の前後に
おいても、当該製剤に砂糖および脱脂粉乳が配合されて
いる点は変わっていない。脱脂粉乳中には糖の一種であ
る乳糖が多く含まれており、すでに述べた観点から、糖
や脱脂粉乳が配合されていない新規なチョコレート剤の
開発が望まれる。以上のことから、上記のようなファッ
トブルーミングを起こすことなく(すなわち室温で長期
間安定)服用性に優れ、かつ、低カロリー非う触性の原
材料を用いたチョコレート剤を調製することが課題とな
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、チ
ョコレート剤を「カカオ風味と甘味を有する油脂性の固
形または半固形基剤中に有効成分を配合したもの」と解
釈し、種々検討した。その結果、ココアバター代替油脂
と、カカオ末、甘味料、乳化剤、および薬物を含有する
チョコレート剤は、服用性に優れる一方で室温で長期間
安定であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、(1)ココアバター代
替油脂と、カカオ末、甘味料、乳化剤、および薬物を含
有するチョコレート剤、(2)ココアバター代替油脂
と、カカオ末、甘味料、乳化剤、および薬物の重量百分
率が、それぞれ25〜45%、10〜35%、0.01
〜50%、0.01〜10%、および0.01〜10%
である上記(1)記載のチョコレート剤、(3)ココア
バター代替油脂の融点が、27〜36℃の範囲である、
上記(1)(2)いずれか1記載のチョコレート剤、
(4)甘味料が、糖アルコール、トレハロース、アスパ
ルテーム、ステビア、サッカリンナトリウムからなる群
より選ばれる1種、または2種以上の混合物である、上
記(1)〜(3)いずれか1記載のチョコレート剤、
(5)糖アルコールが、エリスリトール、キシリトー
ル、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、粉末
還元麦芽糖水アメからなる群より選ばれる1種、または
2種以上の混合物である、上記(4)記載のチョコレー
ト剤、(6)薬物が、瀉下薬または駆虫薬である上記
(1)〜(5)いずれか1記載のチョコレート剤、
(7)瀉下薬が、ピコスルファートナトリウムおよび/
またはセンノシドより選ばれる上記(6)記載のチョコ
レート剤、に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のチョコレート剤は、ココ
アバター代替油脂と、カカオ末、甘味料、乳化剤、およ
び薬物を含有することを特徴としている。以下にそれぞ
れについて説明する。
【0013】ココアバターベースのチョコレートで生じ
るファットブルーミングは、すでに述べたように油脂性
基剤の主成分であるココアバターの結晶多形転移に起因
する。したがって、チョコレートの原材料である油脂の
大部分または全てを別の油脂に置換することでこれを抑
制できる。本発明のチョコレート剤で使用する油脂とし
てはココアバター代替油脂が挙げられる。中でも、チョ
コレートとしての口どけ感などを考慮すると、その融点
は27〜36℃であることが好ましい。融点がこの温度
範囲未満のものでは特に夏場においてしばしば融解状態
を呈してベタつく感じが強くなり、また、融点がこの範
囲を上回ると口の中でいつまでもとけ残る感じがあって
好ましくない。このようなココアバター代替油脂は、基
剤のいわば連続相として用いるものであるため、その配
合量は主としてその食感から製剤全体の重量百分率とし
て25〜45%、特に30〜40%の範囲であることが
好ましい。
【0014】次に、ココアバターベースのチョコレート
を構成する主要な原材料のひとつであるカカオマスを本
製剤に配合すると、カカオマス中に含まれるココアバタ
ーと本製剤に配合されるココアバター代替油脂との相溶
性が悪いことに起因するファットブルーミングが生じる
ことが懸念される。そこで本発明においてはカカオマス
は用いず、ココアバター含量をさらに低下させたカカオ
末(ココアパウダー)を配合することを特徴としてい
る。特に、カカオ末のエーテルエキス分(主としてココ
アバター含有率)として18%以下であることが好まし
いが、必ずしもこれに限定するものではない。カカオ末
の配合量は、適度なチョコレート風味を与えるためには
製剤全体の重量百分率として10〜35%、特に15〜
25%の範囲であることが好ましい。なお、ここでいう
カカオ末は、医薬品添加物規格に収載されているカカオ
末(灰分規格8.0%以下)に限定されるものではな
く、嗜好飲料の原料として供せられるアルカリ処理を施
したいわゆるココアパウダーも同様に用いることができ
る。
【0015】本発明のチョコレート剤で使用する甘味料
としては、低カロリーかつ非う触性のものであって、糖
アルコール、アスパルテーム、ステビア、サッカリンナ
トリウムなどが挙げられる。糖アルコールとしては、さ
らにエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マ
ンニトール、マルチトール、粉末還元麦芽糖水アメなど
が挙げられる。これらの甘味料は、例えばエリスリトー
ルのように冷涼感を伴う甘みを示すなど甘味の質がそれ
ぞれ違っていたり、単位重量当たりの甘味の度合いがそ
れぞれ異なるなど、一概にその配合量を規定することは
困難であるが、基本的には製剤全体の重量百分率として
0.01〜50%の範囲で配合することが好ましい。な
お、低カロリーとはいえないが、むし歯の発生を低下さ
せる目的で抗う触性のトレハロースを甘味料として配合
することもできる。これらの配合量は、上記甘味料を単
独で使用することもあればそれらを複数種類組み合わせ
て使用することもあり、それは味覚の設計において自由
に設定できる。
【0016】本発明のチョコレート剤には、食品のチョ
コレートと同様に、主として基剤の均質性と流動性を高
めることを目的として乳化剤が配合されている。配合さ
れる乳化剤としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステルなどが好適に用いられ、こ
れらをそれぞれ単独で使用することもあればそれら複数
種類を組み合わせて使用することも可能である。その配
合量は、製剤全体の重量百分率として0.01〜10
%、特に0.1〜1%の範囲であることが好ましい。
【0017】さらに本発明のチョコレート剤には、主と
して服用性や嗜好性をさらに高める目的で食品のチョコ
レートと同様に香料、着色料を添加することができる。
とりわけ香料については、苦みや不快臭のある薬物であ
る場合、それらをマスキングし、服用を容易にすること
ができる。チョコレートに添加する香料として最も一般
的に用いられるのはバニラ系の香料であるが、服用性に
直結する嗜好性を高めるという意味もあるので、これの
みに限定されるものではない。その配合量は、用いる香
料の濃度にもよるが製剤全体の重量百分率として0.0
1〜0.5%の範囲であることが好ましい。
【0018】本発明のチョコレート剤に配合する薬物と
しては、経口投与可能な薬物であって、本製剤の安定的
な形成及び維持を阻害しない限り特に限定されない。利
用価値の高い薬物としては、高齢者、小児を対象とした
薬物、具体的には次のものが挙げられる。かかる薬物と
しては、例えば抗生物質、化学療法薬、催眠鎮静薬、抗
不安薬、抗てんかん薬、解熱鎮痛消炎薬、抗パーキンソ
ン薬、精神神経用薬、骨格筋弛緩薬、自律神経用薬、鎮
けい薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血
管収縮薬、血管拡張薬、高脂血症用薬、鎮咳去たん薬、
気管支拡張薬、止しゃ薬、整腸薬、瀉下薬、駆虫薬、消
化性潰瘍薬、健胃消化薬、制酸薬、胃腸薬、ビタミン
薬、滋養強壮薬、肝臓疾患用薬、痛風治療薬、糖尿病用
薬、腫瘍用薬、抗ヒスタミン薬、生薬、骨粗鬆症用薬な
どが挙げられる。特に瀉下薬としては、ピコスルファー
トナトリウムおよびセンノシドが好ましい。
【0019】1回に服用するこれらの有効成分の用量は
それぞれ異なり、また基剤単位重量当たりにこれらの薬
物をどの程度配合するかにもよるが、1回に服用できる
製剤自体の分量やその取扱い易さ、さらには味などを総
合的に勘案すると、その配合量は製剤全体の重量百分率
として0.01〜10%の範囲で配合することが好まし
い。本発のチョコレート剤は服用時に滑らかな口どけを
示す為、製剤の大きさを通常の経口製剤に比べ任意に設
定することが可能であり、薬物の味が服用性の妨げにな
る場合には製剤を大きくすることにより、味のマスクが
容易となる。
【0020】次に本発明のチョコレート剤の製造方法に
ついて述べる。すべての原料を、もしくは原料のうち、
ココアバター代替油脂、カカオ末、甘味料、乳化剤、お
よび薬物を15〜50℃、好ましくは20〜45℃に加
温下、ボールミル、ローラーミル等で粉砕し、さらに必
要に応じて香料、ココアバター代替油脂、乳化剤などを
加えて混和する。得られた混合物を融解状態で適宜鋳型
に分注して冷却・成形することにより、本発明のチョコ
レート剤が得られる。本発明のチョコレート剤は、その
連続相として既述のココアバター代替油脂を用いている
ため、冷却・成形する際にココアバターベースのチョコ
レートを製造する場合のようなテンパリング工程を必要
としない。
【0021】このようにして調製される本発明のチョコ
レート剤は、融解状態で適宜鋳型に注入して冷却・成形
することによる連続した複数製剤とすることもでき、ま
たは、同じく融解状態でブリスターパッケージ等に分注
・冷却して1製剤ごとに個別包装することもできる。本
製剤を服用する場合には必ずしも水を必要とせず、かむ
か、口中でとかして服用することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例、比較例および試験例を記載し
て本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明の
範囲が限定されるものではない。
【0023】実施例1 ココアバター代替油脂(融点29℃、64g)、カカオ
末(エーテルエキス分17%、灰分7%、42g)、粉
末還元麦芽糖水アメ(92.1g)および日局センノシ
ド(0.80g)を約50℃に加温下ボールミルにて粉
砕し、粉砕物に大豆レシチン(1g)およびバニリン
(0.1g)を加えて混和した。得られた粘性を有する
液体をポリプロピレン製ブリスターパッケージに3gず
つ分注してアルミニウム製フィルムにてシールすること
により、1製剤当たりセンノシド:12mgを含有する
チョコレート剤を得た。
【0024】実施例2 ココアバター代替油脂(融点31℃、74.7g)、カ
カオ末(エーテルエキス分12%、灰分6%、42
g)、粉末還元麦芽糖水アメ(82g)および日局ピコ
スルファートナトリウム(0.25g)を約50℃に加
温下ローラーミルにて粉砕し、粉砕物に大豆レシチン
(1g)およびバニリン(0.1g)を加えて混和し
た。得られた粘性を有する液体をアルミニウム製ブリス
ターパッケージに2gずつ分注してアルミニウム製フィ
ルムにてシールすることにより、1製剤当たりピコスル
ファートナトリウム: 2.5mgを含有するチョコレ
ート剤を得た。
【0025】実施例3 ココアバター代替油脂(融点30℃、74.1g)、カ
カオ末(エーテルエキス分14%、灰分9%、42
g)、粉末還元麦芽糖水アメ(82g)、アスパルテー
ム(0.02g)および日局センノシド(0.80g)
を約50℃に加温下ローラーミルにて粉砕し、粉砕物に
大豆レシチン(1g)およびバニリン(0.1g)を加
えて混和した。得られた粘性を有する液体をアルミニウ
ム製ブリスターパッケージに3gずつ分注してアルミニ
ウム製フィルムにてシールすることにより、1製剤当た
りセンノシド: 12mgを含有するチョコレート剤を
得た。
【0026】実施例4 ココアバター代替油脂(融点31℃、64.1g)、カ
カオ末(エーテルエキス分12%、灰分6%、42
g)、粉末還元麦芽糖水アメ(72.5g)、 エリス
リトール(20g)および日局ピコスルファートナトリ
ウム(0.25g)をボールミルにて約50℃に加温下
粉砕し、粉砕物に大豆レシチン(1g)およびバニリン
(0.1g)を加えて混和した。得られた粘性を有する
液体をアルミニウム製ブリスターパッケージに2gずつ
分注してポリプロピレン製フィルムにてシールすること
により、1製剤当たりピコスルファートナトリウム:
2.5mgを含有するチョコレート剤を得た。
【0027】実施例5 ココアバター代替油脂(融点31℃、74.1g)、カ
カオ末(エーテルエキス分12%、灰分6%、42
g)、 D−マンニトール(82g)および日局センノ
シド(0.80g)を約50℃に加温下ボールミルにて
粉砕し、粉砕物に大豆レシチン(1g)およびバニリン
(0.1g)を加えて混和した。得られた粘性を有する
液体をポリプロピレン製ブリスターパッケージに3gず
つ分注してアルミニウム製フィルムにてシールすること
により、1製剤当たりセンノシド:12mgを含有する
チョコレート剤を得た。
【0028】比較例1 ココアバター(64g)、カカオ末(エーテルエキス分
17%、灰分7%、42g)、粉末還元麦芽糖水アメ
(92.1g)および日局センノシド(0.80g)を
約50℃に加温下ボールミルにて粉砕し、粉砕物に大豆
レシチン(1g)およびバニリン(0.1g)を加えて
混和した。得られた粘性を有する液体をアルミニウム製
ブリスターパッケージに3gずつ分注してアルミニウム
製フィルムにてシールすることにより、1製剤当たりセ
ンノシド: 12mgを含有するテンパリングを施さな
いココアバターベースのチョコレート剤を得た。
【0029】比較例2 ココアバター(64g)、カカオ末(エーテルエキス分
17%、灰分7%、42g)、粉末還元麦芽糖水アメ
(92.1g)および日局センノシド(0.80g)を
約50℃に加温下ボールミルにて粉砕し、粉砕物に大豆
レシチン(1g)およびバニリン(0.1g)を加えて
混和した。得られた粘性を有する液体をいったん26℃
まで冷却し、その後31℃まで昇温させた後、アルミニ
ウム製ブリスターパッケージに3gずつ分注した。これ
をアルミニウム製フィルムにてシールすることにより、
1製剤当たりセンノシド: 12mgを含有するテンパ
リングを施したココアバターベースのチョコレート剤を
得た。
【0030】試験例1 実施例1〜比較例2で得られた各チョコレート剤をそれ
ぞれブリスターパッケージから取り出し、1サイクルあ
たり温度幅18〜27℃で1日2サイクル変化する保存
庫内に静置して、それぞれその外観を観察した(サイク
ルテスト)。その結果、比較例1の製剤は3サイクル目
(1.5日目)から目視で明らかな白色化が認められ、
いわゆるファットブルーミングが進行した外観を呈し、
また、口どけが低下していた。なお、この比較例1の製
剤は調製直後から他の製剤と比較してその表面のつやが
なかった。一方、実施例1〜5および比較例2の製剤
は、本保存条件下で60サイクル(30日間)静置して
も外観や口どけに変化は認められなかった。すなわち、
ココアバターベースで調製したチョコレート剤は、テン
パリングを施さないと調製後速やかにファットブルーミ
ングが進行することが確認された。一方、ココアバター
代替油脂をベースにした本発明のチョコレート剤はファ
ットブルーミングを呈することはなかった。
【0031】試験例2 実施例1〜比較例2で得られた各チョコレート剤をそれ
ぞれブリスターパッケージから取り出すことなく40℃
の保存庫に6時間静置した後4℃の冷蔵庫内で3時間静
置した。各製剤を試験例1と同様にブリスターパッケー
ジより取り出してサイクルテストに供した。その結果、
比較例1および2の製剤は3サイクル目(1.5日目)
から目視で明らかな白色化が認められ、いわゆるファッ
トブルーミングが進行した外観を呈し、また、口どけが
低下していた。一方、実施例1〜5の製剤は、本保存条
件下で60サイクル(30日間)静置しても外観や口ど
けに変化は認められなかった。すなわち、ココアバター
ベースのチョコレート剤は、たとえテンパリングを施し
ても、いったん高温下にさらされることによりファット
ブルーミングが進行してしまうことが明らかとなった。
一方、ココアバター代替油脂をベースにした本発明のチ
ョコレート剤は高温下にさらされてもファットブルーミ
ングを呈することはなかった。この条件は夏場に消費者
が製品を購入した後、それを自家用車内において炎天下
駐車を継続した場合を想定したものである。その場合で
も本製剤の安定性(外観・風味)は維持できるものと推
定される。
【0032】
【発明の効果】上記のように本製剤は優れた服用性(カ
カオ風味と甘味、口どけ)を有する一方で、室温で長期
間安定なチョコレート剤を提供することができる。した
がって、含有する薬物に応じて適用される患者、特に固
形製剤を嚥下することが困難な高齢者または小児に対し
て、服用性の改善やコンプライアンスの向上を期待でき
る。また本発明のチョコレート剤は、糖を使用していな
いので、健康もしくは美容上の観点から糖を敬遠してい
る患者に対しても、肥満やむし歯形成の心配なく服用可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 33/10 A61P 33/10 (72)発明者 桜井 光寛 埼玉県坂戸市千代田5−3−1 明治製菓 株式会社食料総合研究所内 (72)発明者 秋山 実成 埼玉県坂戸市千代田5−3−1 明治製菓 株式会社食料総合研究所内 Fターム(参考) 4C076 AA99 CC16 CC34 DD37 DD38T DD51T DD61T DD63 DD67T EE53T FF36 FF52 4C086 AA01 AA02 BC17 MA03 MA05 MA34 MA52 NA03 NA09 ZA72 ZB37

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ココアバター代替油脂と、カカオ末、甘
    味料、乳化剤、および薬物を含有するチョコレート剤。
  2. 【請求項2】 ココアバター代替油脂と、カカオ末、甘
    味料、乳化剤、および薬物の重量百分率が、それぞれ2
    5〜45%、10〜35%、0.01〜50%、0.0
    1〜10%、および0.01〜10%である請求項1記
    載のチョコレート剤。
  3. 【請求項3】 ココアバター代替油脂の融点が、27〜
    36℃の範囲である、請求項1、2いずれか1項記載の
    チョコレート剤。
  4. 【請求項4】 甘味料が、糖アルコール、トレハロー
    ス、アスパルテーム、ステビア、サッカリンナトリウム
    からなる群より選ばれる1種、または2種以上の混合物
    である、請求項1〜3いずれか1項記載のチョコレート
    剤。
  5. 【請求項5】 糖アルコールが、エリスリトール、キシ
    リトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトー
    ル、粉末還元麦芽糖水アメからなる群より選ばれる1
    種、または2種以上の混合物である、請求項4記載のチ
    ョコレート剤。
  6. 【請求項6】 薬物が、瀉下薬または駆虫薬である請求
    項1〜5いずれか1項記載のチョコレート剤。
  7. 【請求項7】 瀉下薬が、ピコスルファートナトリウム
    および/またはセンノシドである請求項6記載のチョコ
    レート剤。
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