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JP2001114662A - 薫香の製造方法、該製造方法で製造された薫香および該製造方法用原料混合物 - Google Patents

薫香の製造方法、該製造方法で製造された薫香および該製造方法用原料混合物

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JP2001114662A
JP2001114662A JP29130699A JP29130699A JP2001114662A JP 2001114662 A JP2001114662 A JP 2001114662A JP 29130699 A JP29130699 A JP 29130699A JP 29130699 A JP29130699 A JP 29130699A JP 2001114662 A JP2001114662 A JP 2001114662A
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Giichi Ikeda
義一 池田
Seina Kokubu
青奈 国分
Kozo Kigoshi
浩三 木越
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SHIYOUEIDOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない工程で容易に簡便に短時間にて薫香の
成形物を得ることができ、かつ製品の歩留まりが良く、
厚さが極めて薄い薫香の成形物も容易に得ることができ
る薫香の製造方法、該製造方法で得られた薫香等を提供
すること。 【解決手段】 漢薬香料細末に、賦形剤および無機質成
分が混合されている粒状混合物であって、安息角が30
°〜50°であり、見掛け密度が0.2〜0.5g/m
lであり、粒度分布が150〜300μmの粒子径のも
の25〜50%、65〜150μmの粒子径のもの30
〜60%の割合となるように調製された粒状原料混合物
を、金型に充填して圧縮成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薫香の製造方法、
該製造方法で製造された薫香、および該製造方法に用い
る粒状原料混合物に関する。さらに詳しくは、漢薬香料
細末に、賦形剤および無機質成分が混合されている、一
定の物性の粒状原料混合物を、金型に充填して圧縮成形
する薫香の製造方法、該製造方法で製造された薫香、お
よび該製造方法に用いる一定の物性の粒状原料混合物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薫香の製造方法の一つとして、ま
ず漢薬香料の細末に椨粉、賦形剤、無機質成分、酸化
剤、着色剤および結合剤などを加え、これらを良く混ぜ
合わせ、混練機、ニーダーなどを使って、少しずつ水を
加えながら充分に混練して粘土状物を作り、次いで、得
られた粘土状物を押し出し機により押し出し加工して線
状物を作った後に、それを所定の長さに切断して所定の
長さの線状物を作り、あるいは、上記得られた粘土状物
を平板状にした後に、それから所定形状の抜き型により
打ち抜いて所定形状の成形物を作り、しかる後、得られ
た所定の長さの線状物あるいは所定形状の成形物を乾燥
する方法がある。また、薫香の製造方法の他の一つとし
て、造粒法ともいうべき方法であって、特公平7−94
374号(特許第2782591号)公報に示されるよ
うな、漢薬香料の細末に賦形剤、無機質成分、酸化剤、
着色剤などを加えた混合物に結合剤を噴霧して造粒し、
その造粒物を金型に充填して圧縮成形し、成形物とする
方法もある。
【0003】しかし、上記前者の従来法においては、水
あるいは水溶性糊剤が必要であり、その工程が、原料の
混合工程、水を加えながらの混練工程、粘土状混練物の
成形工程、成形物の乾燥工程というように工程数が多
く、混練工程に要する時間および乾燥工程に要する時間
が多大であり、乾燥工程における乾燥時に製品に反りや
曲がりを生じ不良品が出るので製品の歩留りが悪い等の
問題がある。さらに、乾燥設備に多くの費用を要し、そ
の管理にも注意を要するという問題もある。なおさらに
は、形状が薄物の成形物の製造には適さないという問題
もある。また、上記後者の従来法においては、前者の従
来法のような混練工程、乾燥工程が不要であり、また、
前者の従来法と比べれば製品の歩留りが良く、生産性が
高く、短時間で成形物を製造できるという利点はある
が、造粒工程を不可欠としていて造粒機が必要であり、
成形に適した造粒物を得るには高度の技術が要求され、
また、造粒に際しては水あるいは水溶性結合剤の噴霧と
粒子の乾燥を繰り返し行う必要があり、この噴霧と乾燥
の工程数が多くなる等の問題がある。結局、この後者の
従来法においても、程度に差こそあれ上記前者の従来法
と同様、少ない工程で容易に簡便に短時間にては成形物
が得られないという問題がある。図3に薫香を製造する
ための従来法と本発明の方法の工程のフローチャートを
示す。
【0004】一般に、漢薬香料の細末は、樹脂分、油分
を多量に含有しているため、その流動性が非常に悪く、
金型に均一に充填することが困難であり、また、圧縮成
形するとき、圧縮に伴い樹脂分、油分が滲出するので、
漢薬香料の細末のみを圧縮成形することは折角の香成分
を失うことになり、漢薬香料の細末のみの圧縮成形を一
層困難にしている。また、漢薬香料の細末のみの圧縮成
形においては、厚さが例えば0.5mmのような極めて
薄い成形物を得ようとすると、圧縮成形時にクラッキン
グやラミネーティング等の成形トラブルが発生して、成
形がなお一層困難となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の状況に鑑み、少ない工程で容易に簡便に短時間に
て薫香の成形物を得ることができ、かつ製品の歩留りが
良く、厚さが極めて薄い薫香の成形物も容易に得ること
ができる薫香の製造方法を提供することにあり、さらに
は、当該製造方法で得られた薫香を提供することにあ
り、なおさらには、当該製造方法に用いる特異な物性の
粒状原料混合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記本発
明の目的を達成すべく鋭意研究した結果、漢薬香料細
末、賦形剤、無機質成分などの原料を特定の物性の粒状
原料混合物とすれば、この特定の物性の粒状原料混合物
は、流動性に富み、容易に均一に金型に充填することが
でき、単に圧縮成形するのみにて、厚さが極めて薄い形
状も含めて任意の形状に容易に歩留り良く成形すること
ができるものであって、当該粒状原料混合物を圧縮成形
することにより上記本発明の目的を達成できることを見
出して本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、上記本発明の目的を
達成するために、次の薫香の製造方法、薫香および薫香
の製造用の原料混合物を提供する。
【0008】(1)漢薬香料細末に、賦形剤および無機
質成分が混合されている粒状原料混合物であって、安息
角が30°〜50°であり、見掛け密度が0.2〜0.
5g/mlであり、粒度分布が150〜300μmの粒
子径のもの25〜50%、65〜150μmの粒子径の
もの30〜60%の割合となるように調製された粒状原
料混合物を、金型に充填して圧縮成形することを特徴と
する薫香の製造方法。
【0009】(2)賦形剤および無機質成分がそれぞ
れ、安息角が30°〜45°であり、見掛け密度が0.
2〜0.6g/mlである上記(1)に記載の薫香の製
造方法。
【0010】(3)上記(1)または(2)に記載の薫
香の製造方法で製造されたことを特徴とする薫香。
【0011】(4)漢薬香料細末に、賦形剤および無機
質成分が混合されている粒状混合物であって、安息角が
30°〜50°であり、見掛け密度が0.2〜0.5g
/mlであり、粒度分布が150〜300μmの粒子径
のもの25〜50%、65〜150μmの粒子径のもの
30〜60%の割合となっていることを特徴とする圧縮
成形による薫香の製造用の原料混合物。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明においては、漢薬香料細末
としては、種々の漢薬香料細末を適宜選択して用いるこ
とができ、その例として、伽羅、沈香、白壇、桂皮、丁
子、乳香、安息香、竜脳や大茴香等香木その他香りの源
となる材料の細末等が挙げられる。また、種々の液体香
料も適宜選択して用いることができ、その例として、ロ
ーズオイル、ラベンダーオイル、丁子油、白壇油等の花
木から抽出した香油等が挙げられる。液体香料も含めて
これらの漢薬香料細末は、必要に応じて、一種を単独で
用いることも、複数種を混合して用いることもできる。
【0013】賦形剤としては、種々の賦形剤を適宜選択
して用いることができ、その例として、結晶性セルロー
ス、デキストリン、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、
乳糖、果糖等が挙げられる。これらの賦形剤は、必要に
応じて、一種を単独で用いることも、複数種を混合して
用いることもできる。また、賦形剤は、一般に、安息角
が30°〜45°であり、見掛け密度が0.2〜0.6
g/mlである粒状のものが好ましく用いられる。一般
に、賦形剤は、成形物の硬度を確保するために用いられ
る。
【0014】無機質成分としては、種々の無機物を適宜
選択して用いることができ、その例として、無水ケイ
酸、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、リン酸カルシウム等が挙げられる。これらの
無機質成分は、必要に応じて、一種を単独で用いること
も、複数種を混合して用いることもできる。また、無機
質成分は、一般に、上記賦形剤と同様に、安息角が30
°〜45°であり、見掛け密度が0.2〜0.6g/m
lである粒状のものが好ましく用いられる。一般に、無
機質成分は、焚き香時の煙の量を少なくするために用い
られる。
【0015】また、本発明においては、必要に応じて、
本発明の目的を損なわない範囲において、上記の漢薬香
料細末、賦形剤および無機質成分以外のその他の配合剤
を用いることができる。このその他の配合剤としては、
(イ)目的の薫香の燃焼性をコントロールするための、
酸化チタン、炭末、活性炭等の燃焼性コントロール剤、
(ロ)粒状原料混合物の金型への充填を一層容易にする
ための、タルク、ステアリン酸マグネシウム、シリカ等
の滑沢剤、(ハ)目的の薫香を所望の色に着色するため
の着色剤等が挙げられる。これらのその他の配合剤は、
必要に応じて、一種を単独で用いることも、複数種を混
合して用いることもできる。
【0016】本発明の実施に当たっては、まず、漢薬香
料細末に、賦形剤、無機質成分、および必要に応じてそ
の他の配合剤を混合して粒状原料混合物を調製する。こ
の粒状原料混合物の調製に際しては、粒状原料混合物
が、その安息角が30°〜50°、好ましくは35°〜
45°であり、その見掛け密度が0.2〜0.5g/m
l、好ましくは0.3〜0.4g/mlであり、その粒
度分布が150〜300μm、好ましくは150〜25
0μmの粒子径のもの25〜50%、好ましくは30〜
45%、65〜150μm、好ましくは75〜150μ
mの粒子径のもの30〜60%、好ましくは35〜55
%の割合と、後者の粒子径のものの含有割合が高い二瘤
駱駝形の粒度分布であるという特定の物性を有するよう
に調製することが肝要である。粒状原料混合物の物性が
上記特定の範囲を逸脱した場合は本発明の目的を十分達
成することができない。粒状原料混合物を上記特定の物
性を有するように調製する方法は、特に限定されるもの
ではないが、一般に、予め原料として用いる漢薬香料細
末、賦形剤、無機質成分、必要に応じて用いられるその
他の配合剤の安息角、見掛け密度および粒度分布を、こ
れら各原料の配合割合を勘案して、混合した場合に上記
特定の物性の混合物を形成するに見合ったものにしてお
き、その各原料を混合する方法が用いられる。各原料を
混合する混合手段は、それ自体公知の各種混合手段を適
宜選択して用いることができる。
【0017】粒状原料混合物を調製する際の各原料の配
合割合の一例は表1のとおりであるが、本発明はこの一
例によって限定されるものではない。表1において、各
原料の配合割合は、その合計が100重量%となるよう
に選択される。また、漢薬香料細末および液体香料を除
いて、その他の原料は、同等の機能のものに代替えする
ことができる。
【0018】
【表1】
【0019】上記の如く調製した粒状原料混合物を、次
いで、金型に充填して圧縮成形し、目的の薫香とする。
目的の薫香は、その金型を作ることのできる形状であれ
ば、種々の任意の形状に成形することができる。例え
ば、円錐状、線香状、渦巻き状、花、魚等の形状に成形
することができ、さらには、金型に相応の工夫を施すこ
とによって、薫香の成形体に紋様付け、文字等の刻印、
浮き彫り等を施すことができる。粒状原料混合物の圧縮
成形は、それ自体公知のロータリー式成形装置、油圧式
成形装置等の各種圧縮成形機を適宜選択して用いて行う
ことができ、例えば、公知の打錠機の金型を所望の形状
に変更して用いて行うことができる。また、この圧縮成
形は、一般に、常温で行うことができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例および参考例に基づいて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
よって限定されるものではない。
【0021】実施例1 白壇5部、桂皮2部、カッ香1部、丁子1部、液体香料
0.5部の混合細末600g、安息角および見掛け密度
が表2に示されるデキストリン80gの混合物に、やは
り安息角および見掛け密度が各々表2に示されるケイ酸
アルミニウム230g、乳糖80g、および軽質無水ケ
イ酸40gを加えて良く混合して粒状原料混合物を得
た。この粒状原料混合物の見掛け密度、粒度分布および
安息角は表3に示すとおりであり、表3に示す粒度分布
をグラフにして示せば図1(a)のとおりである。次い
で、得られた粒状原料混合物に滑沢剤としてステアリン
酸マグネシウム3gを加えて混合した後、該粒状原料混
合物を圧縮成形機のホッパーに投入してその粉体の流出
口を通じて直径18mmの円板状成形物に成形できる金
型に充填し、2t/cm2の圧力で圧縮成形し、厚さ
0.5mmの円板状に成形された薫香の成形物を得た。
【0022】実施例2 白壇6部、桂皮1部、竜脳1部、丁子1部の混合細末5
00g、安息角および見掛け密度が表2に示されるデキ
ストリン70gの混合物に、やはり安息角および見掛け
密度が各々表2に示されるケイ酸アルミニウム230
g、乳糖180g、および軽質無水ケイ酸20gを加え
て良く混合して粒状原料混合物を得た。この粒状原料混
合物の見掛け密度、粒度分布および安息角は表3に示す
とおりであり、表3に示す粒度分布をグラフにして示せ
ば図1(b)のとおりである。次いで、得られた粒状原
料混合物に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム3g
を加えて混合した後、該粒状原料混合物を圧縮成形機の
ホッパーに投入してその粉体の流出口を通じて直径18
mmの円板状成形物に成形できる金型に充填し、2t/
cm2の圧力で圧縮成形し、厚さ0.5mmの円板状に
成形された薫香の成形物を得た。
【0023】実施例3 白壇5部、桂皮2部、竜脳1部、液体香料0.5部の混
合細末560g、安息角および見掛け密度が表2に示さ
れるデキストリン50gの混合物に、やはり安息角およ
び見掛け密度が各々表2に示されるケイ酸アルミニウム
250g、乳糖100g、および軽質無水ケイ酸40g
を加えて良く混合して粒状原料混合物を得た。この粒状
原料混合物の見掛け密度、粒度分布および安息角は表3
に示すとおりであり、表3に示す粒度分布をグラフにし
て示せば図1(c)のとおりである。次いで、得られた
粒状原料混合物に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウ
ム3gを加えて混合した後、該粒状原料混合物を圧縮成
形機のホッパーに投入してその粉体の流出口を通じて直
径18mmの円板状成形物に成形できる金型に充填し、
2t/cm2の圧力で圧縮成形し、厚さ0.5mmの円
板状に成形された薫香の成形物を得た。
【0024】上記実施例1〜3のいずれにおいても、成
形時にクラッキングやキャッピングが起こることはなか
った。また、得られた成形物は70cmの高さから落下
させても割れ、欠けを生じることはなかった。
【0025】参考例1 白壇5部、桂皮2部、カッ香1部、丁子1部、液体香料
0.5部の混合細末600g、安息角および見掛け密度
が表2に示されるデキストリン80gの混合物に、やは
り安息角および見掛け密度が各々表2に示されるケイ酸
アルミニウム230g、乳糖80g、および軽質無水ケ
イ酸40gを加えて良く混合して粒状原料混合物を得
た。この粒状原料混合物の見掛け密度、粒度分布および
安息角は表3に示すとおりであり、表3に示す粒度分布
をグラフにして示せば図2(a)のとおりである。次い
で、得られた粒状原料混合物に滑沢剤としてステアリン
酸マグネシウム3gを加えて混合した後、該粒状原料混
合物を用いて、実施例1と同様にして、厚さ0.5mm
の円板状の成形物を得ようとしたが、該粒状原料混合物
の流れが悪くて金型に充填できなかった。
【0026】参考例2 白壇6部、桂皮1部、竜脳1部、丁子1部の混合細末5
00g、安息角および見掛け密度が表2に示されるデキ
ストリン70gの混合物に、やはり安息角および見掛け
密度が各々表2に示されるケイ酸アルミニウム230
g、乳糖180g、および軽質無水ケイ酸20gを加え
て良く混合して粒状原料混合物を得た。この粒状原料混
合物の見掛け密度、粒度分布および安息角は表3に示す
とおりであり、表3に示す粒度分布をグラフにして示せ
ば図2(b)のとおりである。次いで、得られた粒状原
料混合物に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム3g
を加えて混合した後、該粒状原料混合物を用いて、実施
例2と同様にして、厚さ0.5mmの円板状の成形物を
得ようとしたが、該粒状原料混合物の流れが悪くて金型
に充填できなかった。
【0027】参考例3 白壇5部、桂皮2部、竜脳1部、液体香料0.5部の混
合細末560g、安息角および見掛け密度が表2に示さ
れるデキストリン50gの混合物に、やはり安息角およ
び見掛け密度が各々表2に示されるケイ酸アルミニウム
250g、乳糖100g、および軽質無水ケイ酸40g
を加えて良く混合して粒状原料混合物を得た。この粒状
原料混合物の見掛け密度、粒度分布および安息角は表3
に示すとおりであり、表3に示す粒度分布をグラフにし
て示せば図2(c)のとおりである。次いで、得られた
粒状原料混合物に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウ
ム3gを加えて混合した後、該粒状原料混合物を用い
て、実施例3と同様にして、厚さ0.5mmの円板状の
成形物を得ようとしたが、該粒状原料混合物の流れが悪
くて金型に充填できなかった。
【0028】上記参考例1〜3で調製された粒状原料混
合物はいずれも、漢薬香料細末だけに比べると流動性は
改善されているものの、圧縮成形機のホッパーに投入し
たところ、ホッパー内や導入部内でブロッキングやブリ
ッジングを発生して粉体の流出口からの流出が困難であ
り、金型に充填できなかった。また、これらの粒状原料
混合物を強制的に金型へ流出させても、金型に均一に定
量的に充填することが困難であり、それを圧縮成形して
も、クラッキングが起こって、得られた成形物は摘み上
げた時に容易に壊れるほど強度が弱いものであり、満足
な成形物には全くならなかった。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、粒状原料混合物の調製
とその圧縮成形という少ない工程で容易に簡便に短時間
にて薫香の成形物を得ることができ、かつ製品の歩留り
が良く、厚さが極めて薄い薫香の成形物も容易に得るこ
とができる薫香の製造方法が提供され、さらには、当該
製造方法で得られた薫香が提供され、なおさらには、当
該製造方法に用いる特異な物性の粒状原料混合物が提供
される。本発明の薫香の製造方法は、上記のとおり粒状
原料混合物の調製とその圧縮成形という簡便な少ない工
程で構成されており、従来法におけるような長時間を要
する水を加えながらの混練工程、長時間を要する乾燥工
程、水あるいは水溶性結合剤の噴霧と粒子の乾燥を繰り
返し行う、操作の煩雑な造粒工程などは不要であって、
短時間で目的の薫香を得ることができるから、従来法に
比べて薫香の製造コストを低減することができ、したが
って、本発明では製造コストの低減された薫香が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜3で調製した粒状原料混合物の粒
度分布を示すグラフである。
【図2】 参考例1〜3で調製した粒状原料混合物の粒
度分布を示すグラフである。
【図3】 薫香を製造する従来法と本発明方法のフロー
チャートである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 漢薬香料細末に、賦形剤および無機質成
    分が混合されている粒状原料混合物であって、安息角が
    30°〜50°であり、見掛け密度が0.2〜0.5g
    /mlであり、粒度分布が150〜300μmの粒子径
    のもの25〜50%、65〜150μmの粒子径のもの
    30〜60%の割合となるように調製された粒状原料混
    合物を、金型に充填して圧縮成形することを特徴とする
    薫香の製造方法。
  2. 【請求項2】 賦形剤および無機質成分がそれぞれ、安
    息角が30°〜45°であり、見掛け密度が0.2〜
    0.6g/mlである請求項1に記載の薫香の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の薫香の製造方
    法で製造されたことを特徴とする薫香。
  4. 【請求項4】 漢薬香料細末に、賦形剤および無機質成
    分が混合されている粒状混合物であって、安息角が30
    °〜50°であり、見掛け密度が0.2〜0.5g/m
    lであり、粒度分布が150〜300μmの粒子径のも
    の25〜50%、65〜150μmの粒子径のもの30
    〜60%の割合となっていることを特徴とする圧縮成形
    による薫香の製造用の原料混合物。
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