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JP2001114069A - シートベルトシステム - Google Patents

シートベルトシステム

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JP2001114069A
JP2001114069A JP29291899A JP29291899A JP2001114069A JP 2001114069 A JP2001114069 A JP 2001114069A JP 29291899 A JP29291899 A JP 29291899A JP 29291899 A JP29291899 A JP 29291899A JP 2001114069 A JP2001114069 A JP 2001114069A
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JP
Japan
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seat belt
seat
collision
belt
tension
Prior art date
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JP29291899A
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English (en)
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JP4439633B2 (ja
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Yukinori Midorikawa
幸則 緑川
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Publication of JP2001114069A publication Critical patent/JP2001114069A/ja
Publication of JP2001114069A5 publication Critical patent/JP2001114069A5/ja
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝突の際に、運転者のシートベルト装置と運
転者以外の者のシートベルト装置とを異なる態様で制御
するようにしたシートベルト装置を提供する。 【解決手段】 衝突の可能性に応じた衝突予知信号を出
力する衝突予知部(401)の出力に基づいて、運転者を座
席に拘束する第1のシートベルト装置のベルト張力(110
a)と、助手席又は後席の乗員を座席に拘束する第2のシ
ートベルト装置のベルト張力(110b)とを、別途に制御す
る。例えば、衝突の回避が可能であるとき、運転者が運
転操作可能な程度のベルト張力とし(S18)、あるい
は振動によって注意を喚起する(S20)。また、運転
者以外の乗員がエアバック展開範囲内にあるとき(S5
2)、ベルトによってより強く座席に引戻す(S4
0)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両衝突の際に、
乗員を座席に拘束して乗員の安全を図るシートベルト装
置に関し、特に、同一車両内に複数のシートベルト装置
を備える場合に、各座席の乗員を効果的に保護するよう
にしたシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の衝突時、車両内の乗員を保
護するシートベルト装置としては、衝突時に車両に発生
する衝撃により、車両衝突を検出し、衝突が検出される
と、各座席に取付けられたシートベルトは、当該シート
ベルトのプリテンショナ(主に、火薬式)により、シー
トベルトを瞬時に引込み、同時にシートベルト装置のリ
トラクタ内の引出しロック機構により、引込んだ後のシ
ートベルト引出しをロックし、シートベルトを装着して
いる乗員を確実に拘束し、保護せんとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、厚手
(地厚)の衣服を着用している場合等には、シートベル
トの引出し量が増える傾向にあるため、衝突の際に慣性
力によって乗員が前方に移動した状態で、シートベルト
の引出しロック状態となることが考えられる。後部座席
の乗員が前方に移動すると、前方座席のシートバックに
ぶつかる虞がある。例えば、運転席後方の乗員が運転席
のシートバックにぶつかると、運転席の乗員には、自身
の慣性力に、更に、後部座席の乗員の慣性力の一部が加
わる。この結果、シートベルトで拘束された運転者(前
方座席の乗員)のダメージが増えることが考えられる。
また、運転操作によって衝突を回避するために、シート
ベルトによる運転者の座席への拘束は、可及的に運転操
作可能な状態でなされることが望ましい。また、乗員が
衝突によって前方に移動すると、衝突によって展開する
エアバッグによって乗員の頭部などが叩かれる虞があ
る。
【0004】従って、衝突の際にシートベルトの張力が
制御されるようにしたシートベルト装置を、運転席と、
助手席や後部座席にも複数設けるようにした場合、各シ
ートベルト装置のシートベルト張力の制御を全て同じ態
様で行うよりも、個別的に制御出来るようにすることが
望ましい。例えば、衝突回避操作を行い得る運転者の座
席のシートベルト装置とその他の者の座席のシートベル
ト装置とを別途の制御態様で分けて行う方が望ましいと
考えられる。
【0005】よって、本発明は、運転者のシートベルト
装置と運転者以外の者のシートベルト装置とを異なる態
様で制御するようにしたシートベルト装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】また、本発明は、乗員が衝突の際に展開す
るエアバッグによって叩かれないようにしたシートベル
ト装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のシートベルトシステムは、車両の運転者を
座席に拘束する、第1のシートベルトの張力を可変に調
整する張力可変手段を有する第1のシートベルト装置
と、上記運転者以外の乗員を座席に拘束する、第2のシ
ートベルトの張力を可変に調整する張力可変手段を有す
る第2のシートベルト装置と、上記車両の衝突を予知
し、衝突の可能性に応じた衝突予知信号を出力する衝突
予知部と、上記車両の衝突を検知し、衝突信号を出力す
る衝突検出部と、上記第1のシートベルト装置と対応す
る位置に設けられ、バッグを展開して乗員を保護する第
1のエアバッグ装置と、上記第2のシートベルト装置と
対応する位置に設けられ、バッグを展開して乗員を保護
する第2のエアバッグ装置と、上記衝突信号に対応して
上記第1及び上記第2のエアバッグ装置を作動させ、上
記衝突予知信号に対応して上記第1及び上記第2のシー
トベルト装置の各張力可変手段を作動させると共に、少
なくとも、上記第1及び上記第2のシートベルトの張力
の制御を異なる態様で行う制御部と、を備える。
【0008】かかる構成とすることにより、衝突の可能
性があると、運転者とそれ以外の乗員とを異なるシート
ベルトの引込み態様で座席に拘束することが出来るよう
になる。それにより、例えば、運転者のシートベルトの
張力を加減して運転操作による衝突回避を衝突の直近ま
で可及的に可能とする。そして、衝突するとエアバッグ
の展開によって更に乗員の安全確保が図られる。
【0009】好ましくは、各張力可変手段は、シートベ
ルトの張力を可変に調整する第1及び第2の張力可変機
構からなり、上記衝突予知部が、上記衝突予知信号によ
って衝突の回避が困難であることを判別したとき、上記
制御部は、上記第1及び上記第2のシートベルト装置の
各第1の張力可変機構を動作させて各シートベルトの張
力を上昇させ、かつ、上記第1のシートベルト装置の張
力を上記第2のシートベルト装置の張力よりも相対的に
小さくなるように制御する。
【0010】かかる構成とすることによって、衝突の可
能性があると、予め第1の張力可変機構によってシート
ベルトの余分の弛みを除いておき、衝突の際に第2の張
力可変機構によってシートベルトを更に引込んで乗員を
しっかりと座席に拘束する。それにより、地厚の衣服を
着ている場合などにも、確実な乗員拘束が行われる。後
部座席の乗員が前方の座席に突き当る不具合も解消可能
である。また、運転者席の第1のシートベルト装置の張
力は第2のシートベルト装置の張力よりも相対的に小さ
いので、運転者の運転操作による衝突回避を衝突の直前
まで可及的に可能とする。
【0011】好ましくは、各張力可変手段は、シートベ
ルトの張力を可変に調整する第1及び第2の張力可変機
構からなり、上記衝突予知部が、上記衝突予知信号によ
って衝突の可能性があるが、衝突回避操作が可能である
ことを判別したとき、上記制御部は、上記第1のシート
ベルト装置の上記第1の張力可変機構によって上記第1
のシートベルトの張力を振動的に変化させ、上記第2の
シートベルト装置の上記第1の張力可変機構によって上
記第2のシートベルトの張力を増大させる。
【0012】かかる構成とすることによって、運転者の
シートベルトの弛みを除くと共にベルトの振動によって
衝突の可能性の注意を喚起することが可能となる。ま
た、他の乗員のシートベルトの弛みは除去される。
【0013】好ましくは、上記第2のシートベルト装置
の上記張力可変手段は、シートベルトの張力を可変に調
整する第1及び第2の張力可変機構からなり、上記第2
のシートベルト装置によって拘束される乗員の着座位置
を検出する位置検出手段を更に備え、上記衝突予知部
が、上記衝突予知信号によって衝突の回避が困難である
ことを判別し、かつ、上記位置検出手段が、上記乗員が
上記第2のエアバック装置の開口部に接近していること
を検出したとき、上記制御部は、上記第2のシートベル
ト装置の第1の張力可変機構を、乗員を座席に引戻し得
るベルト張力で作動させる。
【0014】かかる構成とすることによって、運転者以
外の乗員がエアバッグの展開範囲外となるように引戻さ
れるので、乗員の頭部がエアバッグの展開によって叩か
れる不具合を回避可能である。
【0015】好ましくは、上記第1の張力可変機構は、
モータによってシートベルトを引込み側あるいは送出し
側に駆動する構成を含み、上記第2の張力可変機構は、
膨張ガスの圧力、例えば、火薬の爆発力によってシート
ベルトを瞬時に引込む構成を含む。
【0016】かかる構成とすることにより、モータによ
ってシートベルトの引出し及び引戻しを繰返し行うこと
を可能とすると共に、膨張ガスによって緊急時の素早い
かつ高い張力による引き込みを確保することが可能とな
る。
【0017】好ましくは、上記第1及び第2の張力可変
機構は、シートベルトの一端を巻取る、車体若しくは座
席に取付けられるリトラクタに設けられる。
【0018】好ましくは、上記第1の張力可変機構は、
上記シートベルトの一端を巻取る、車体若しくは座席に
取付けられるリトラクタに設けられ、上記第2の張力可
変機構は、上記シートベルトが挿通するタングプレート
と係合するバックル部に設けられる。
【0019】好ましくは、上記第2の張力可変機構は上
記リトラクタに設けられ、該リトラクタには、指令信号
に応じてシートベルトの引出しをロック可能な強制ロッ
ク機構が設けられる。
【0020】好ましくは、上記第1の張力可変機構はリ
トラクタに、上記第2の張力可変機構にはシートベルト
他端部を車体に固定するラップベルト固定部に設けられ
る。
【0021】好ましくは、上記第2の可変張力機構はリ
トラクタに設けられ、該リトラクタには、指令信号に応
じてシートベルトの引出しをロックする強制ロック機構
が設けられ、上記第1の張力可変機構は、ラップベルト
部に設けられる。
【0022】好ましくは、上記第1の張力可変機構はバ
ックル部に設けられ、リトラクタには指令信号に応じて
シートベルトの引出しをロックする強制ロック機構が設
けられ、上記第2の張力可変手段はラップベルト固定部
に設けられる。
【0023】好ましくは、上記第2の張力可変機構はバ
ックル部に設けられ、リトラクタには指令信号に応じて
シートベルトの引出しをロックする強制ロック機構が設
けられ、第1の張力可変機構は、ラップベルト固定部に
設けられる。
【0024】好ましくは、上記第1の張力可変機構及び
上記第2の張力可変機構は、ラップベルト固定部に設け
られ、リトラクタには指令信号に応じてシートベルトの
引出しをロックする強制ロック機構が設けられる。
【0025】好ましくは、上記ラップ固定部は、座席に
設けられる。
【0026】このように、第1の張力可変機構と、第2
の張力可変機構とを別々に構成することによって、リト
ラクタを小型化することが可能となる。また、強制的に
リトラクタからの引出しを阻止することによってベルト
張力を急速に増加させることが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施の形態では、シート
ベルト装置は、運転席以外に、助手席、後部座席、ある
いは補助座席などに設けられる。
【0028】図1は、車両のシートベルトシステムの例
を概略的に示している。図示しない車両内の、運転席、
助手席、後席には、それぞれシートベルト装置及びエア
バッグ装置が配置されている。各シートベルト装置及び
各エアバック装置は、制御部によって作動が制御され
る。制御部は、後述の、前方車両等を探知して衝突の可
能性を判断する衝突予知装置からの衝突予知情報(衝突
予知信号)、衝突の衝撃を検出する衝突検出器からの衝
突情報(衝突検出信号)、乗員の位置を検出する位置情
報(位置信号)に基づいて、各シートベルト装置及び各
エアバッグ装置を個別に、あるいは共通に制御する。個
別の制御は、別途の制御態様で行うもので、運転席とそ
れ以外の席、運転席と助手席、運転席と後席、の組合わ
せが含まれる。共通の制御は同じ制御態様で行うもの
で、助手席と後席、後席同士、の組合わせが含まれる。
【0029】図2は、車両内のシートベルト装置などを
説明するものであるが、説明の便宜のため、運転席のシ
ートベルト装置と、運転席以外の座席の例示として、助
手席のシートベルト装置が示されている。
【0030】運転席のシートベルト装置は、運転者を座
席301aに拘束するシートベルト302aを巻取る電
動巻取装置(リトラクタ)100a、シートベルト30
2aを乗員の肩近傍で折返すスルーアンカ303a、シ
ートベルト302aを挿通して腰部近傍に配置されるバ
ックル304aと係合するタングプレート305a、シ
ートベルト302aの端部を車体に固定するアンカー3
06a、バックル304aに内蔵されてベルト装着を検
出するスイッチ307a、等によって構成される。ま
た、ハンドルの中央部にはエアバッグ装置500aが設
けられている。座席の背もたれ背面の肩部に、後席の乗
員保護のためのエアバッグ装置500cが設けられてい
る。
【0031】助手席のシートベルト装置は、乗員を座席
301bに拘束するシートベルト302bを巻取る電動
巻取装置(リトラクタ)100b、シートベルト302
bを乗員の肩近傍で折返すスルーアンカ303b、シー
トベルト302bを挿通して腰部近傍に配置されるバッ
クル304bと係合するタングプレート305b、シー
トベルト302bの端部を車体に固定するアンカー30
6b、バックル304bに内蔵されてベルト装着を検出
するスイッチ307b、等によって構成される。また、
乗員と対向する位置のダッシュボード600には助手席
用のエアバッグ装置500bが設けられている。助手席
の乗員位置を検出する位置検出センサ601もダッシュ
ボード部に設けられている。位置検出センサ601は、
例えば、超音波探知機であり、音波を発射し、音波の反
射時間を計測することによって乗員の位置を検出する。
【0032】図3は、車両のシートベルトシステムの他
の例を示しており、説明の便宜のため、運転席のシート
ベルト装置と、運転席以外の座席の例示として、後席の
シートベルト装置が示されている。同図において、図2
と対応する部分には、同一符号を付し、かかる部分の説
明は省略する。
【0033】後席のシートベルト装置は、助手席のシー
トベルト装置と同様に構成されるが、エアバッグ装置5
00cは運転席301aの背もたれ背面の肩部に設けら
れている。また、乗員位置検センサ602が該背もたれ
部内に設けられて、後部座席乗員の位置を検出する。前
述した助手席301bの背もたれについても同様であ
る。
【0034】後席のシートベルト装置は、乗員を座席3
01cに拘束するシートベルト302cを巻取る、座席
の背もたれ内に設けられた電動巻取装置100c、シー
トベルト302cを挿通して腰部に配置されるバックル
304cと係合するタングプレート305c、シートベ
ルト302cの端部を車体に固定するアンカー306
c、バックル305cに内蔵されてベルト装着を検出す
るスイッチ307c、等によって構成されている。
【0035】車両の前方には、車両の衝突を予知する衝
突予知装置401(図示せず)、車両の衝突を検出する
衝突検出器402(図示せず)等が配置されている。
【0036】図4は、電動巻取り装置100aの構成を
概略的に説明する説明図である。電動巻取り装置100
b、100cも同様に構成することが可能である。
【0037】同図において、電動巻取り装置100a
は、フレーム101を備えている。このフレーム101
には、シートベルト302aを巻回するリール103、
リール103と結合し、リール回転の中心軸となるリー
ルシャフト103aが回転自在に設けられる。リールシ
ャフト103aの右端部には、シートベルト302aの
引出しをロックする後述のシートベルトロック機構10
2が設けられている。シートベルトロック機構102
は、車両に所定の減速度が作用したときベルトの引出し
をロックするVSI動作と、シートベルト302が所定
の加速度で引出されたときにシートベルト302の引出
しをロックするWSI動作とを備えている。また、この
ロック機構102には、ロック機構102を指令信号に
応答して強制的に作動させる後述の電磁的アクチュエー
タ112aが更に設けられている。電磁的アクチュエー
タ112aは後述の制御部200の出力によって作動が
制御される。シートベルトロック機構102は、シート
ベルト302aの引き出しのロック状態でも電動モータ
110aによるシートベルト302aの巻取りが可能に
構成されている。
【0038】プリテンショナ104aは、衝突検出器4
02の出力に基づく制御部200の出力によって作動
し、リールシャフト103aをシートベルトの巻取り方
向に回転し、シートベルトを強制的に巻取って乗員を座
席に拘束する。プリテンショナ104は、例えば、火薬
式プリテンショナであり、ガス発生器、ガス発生器から
発生したガスを封止するシリンダ、シリンダ内をガス圧
によって移動するピストン、ピストンの移動を、クラッ
チ機構を介してリール軸103aの回転運動に変換する
伝達機構等によって構成される。
【0039】リール軸103aに固定されたプーリ10
5は、動力伝達用ベルト107を介して直流モータ11
0aの軸に固定されたプーリ106と連結している。プ
ーリ105、106の外周にはそれぞれ所定数の外歯が
形成され、また、ベルト107の内周にも所定数の内歯
が形成されている。リールシャフト用のプーリ105、
モータ用のプーリ106、ベルト107の各歯山は過不
足なく噛合っており、モータ110bの回転は、リール
シャフト103aに伝達される。モータ110aは、フ
レーム101に少なくとも2点以上で固定されており、
制御部200の出力によって動作する。
【0040】リールシャフト103aの最左端に設けら
れたポテンショメータ111は、図5に示すように、両
端に電圧が印加される抵抗体と、リールシャフト103
aの回転に連動する摺動子とによって構成される。そし
て、リールシャフト103a基準位置からの回転量に対
応した電圧値を制御部200に出力する。これにより、
例えば、ベルトの引出し量を推定することが出来る。ま
た、ベルトの弛みのない状態の電圧値と、ベルトの引出
された状態の電圧値とを比較することによってベルトの
弛み量を推定することができる。
【0041】図6は、制御部200の概略構成を説明す
る機能ブロック図である。なお、この例では、説明の便
宜上、運転席のシートベルト装置と、運転席以外のシー
トベルト装置の代表例としての、助手席のシートベルト
装置の制御系のみが示されている。図示されていない後
席のシートベルト装置の制御系も助手席のシートベルト
装置の制御系と同様に構成されるものであり、後席のシ
ートベルト装置の制御系も助手席のシートベルト装置の
制御系と同様に動作する。
【0042】同図に示されるように、制御部200は、
マイクロコンピュータシステムによって構成される。C
PU201は、ROM202に保持される制御プログラ
ムやデータをRAM203のワークエリアにロードして
各シートベルト装置のモータ、シートベルトロック機構
を強制的に作動させる電磁的アクチュエータ(例えば、
ソレノイド)及びプリテンショナの各動作を制御する。
【0043】衝突予知部(衝突予知装置)401は、自
車両と、前方車両等の障害物との衝突が生ずる可能性が
あるか、衝突を回避可能か回避不可であるかを判別す
る。例えば、レーザレーダ、超音波センサ、等の非接触
型距離センサによって所定時間毎に自車と障害物との距
離を計測する。この距離の時間的変化から相対速度を計
算する。距離を相対速度で除算して衝突までの時間を計
算する。該衝突時間が予め設定された所定時間T2以上
T1以下(但し、T2<T1)なら、衝突の可能性(回避
可能)があるとして衝突可能性信号を出力する。また、
該衝突時間が所定時間T2以下であるなら、衝突が不可
避的であるとして、衝突不可避信号を出力する。これ等
の衝突の予測信号は、制御部200の入力インタフェー
ス204に供給され、RAM203内に設けられたフラ
グ領域(フラグレジスタ)の「衝突可能性フラグ」、
「衝突不可避フラグ」をオンに設定する。これにより、
CPU201に後述の割込み処理を開始させる。
【0044】衝突検出部(衝突検出器)402は、衝突
時に車体に発生する衝撃を加速度センサによって検出
し、加速度信号を信号処理して大きさや立上がり波形に
基づいて衝突検出を行う。この検出信号は、入力インタ
フェース204に供給され、RAM203内のフラグ領
域の「衝突検出フラグ」をオンに設定する。これによ
り、CPU201に後述の割込み処理を開始させる。
【0045】バックルスイッチ307a及び307bの
各出力は、入力インタフェース204を介して、RAM
203内に設けられたフラグ領域に各シートベルト装置
のベルトの装着の有無に対応した「シートベルト装着フ
ラグ」の設定を行う。
【0046】助手席の乗員検出部(乗員検出器)601
は、助手席の乗員位置を検出して入力インタフェース2
04に出力する。入力インタフェース204は、乗員位
置と助手席エアバック展開距離とを比較し、乗員位置が
エアバッグの展開範囲内であると、RAM203内のフ
ラグ領域の「助手席乗員展開範囲内フラグ」をオンに設
定する。後席の乗員検出部602は、後席の乗員位置を
検出して入力インタフェース204に出力する。入力イ
ンタフェース204は、乗員位置と後席エアバック展開
距離とを比較し、乗員位置がエアバッグの展開範囲内で
あると、RAM203内のフラグ領域の「後席乗員展開
範囲内フラグ」をオンに設定する。
【0047】なお、本発明に直接関係しないので図示し
ないが、前述したポテンショメータ111の出力電圧
は、入力インタフェース204によって所定周期でA/
D変換される。入力インタフェース204はCPUを内
蔵しており、変換された出力電圧データを監視してい
る。例えば、出力電圧データの前回値と今回値とが相違
することによって、軸103aの回転状態を判別し、出
力電圧データの前回値と今回値との差の正あるいは負に
よって、シートベルトの「引出し」フラグ、あるいは
「巻取り」フラグをRAM203のフラグ領域に設定す
る。また、DMA動作によって出力電圧データをRAM
203の回転量エリアに書込む。ベルトを巻取った状態
の出力電圧データからの引き出し方向への変化分はベル
トの弛み量に相当する。この弛み量は、RAM203の
ベルト弛み量エリア1に書込まれるので、これを乗員位
置情報の代りに使用することも可能である。
【0048】運転席シートベルト装置のモータ110a
に流れる電流値は後述のモータ駆動回路206aに設け
られた電流検出器CTによって電流に対応した電圧値と
して検出される。この電圧値は、入力インタフェース2
04において、所定周期でA/D変換され、DMA動作
によってRAM203内のモータa電流領域に書込まれ
る。モータ110aの電流はモータの回転トルクに関係
することから負荷電流値によって回転トルクを推定する
ことが出来る。モータ110aの回転トルクは、シート
ベルト302aの引込み力(張力)となる。
【0049】同様に、助手席シートベルト装置のモータ
110bに流れる電流値はモータ駆動回路206bに設
けられた電流検出器CTによって電流に対応した電圧値
として検出される。この電圧値は、入力インタフェース
204において、所定周期でA/D変換され、DMA動
作によってRAM203内のモータb電流領域に書込ま
れる。モータ110bの電流はモータの回転トルクに関
係することから負荷電流値によって回転トルクを推定す
ることが出来る。モータ110bの回転トルクは、シー
トベルト302bの引込み力となるCPU201は、制
御プログラムに設定された所定の条件が満たされると、
モータ110の正転指令、逆転指令、駆動停止指令を出
力インタフェース205に与える。出力インタフェース
205は、これ等命令に対応したゲート信号G1、G2
を発生し、モータ駆動回路206に供給する。正転指令
に対しては、G1、G2をそれぞれ「H」、「L」に、
逆転指令に対しては、G1、G2をそれぞれ「L」、
「H」に、駆動停止指令に対しては、G1、G2をそれ
ぞれ「L」、「L」に設定する。
【0050】図7は、モータの駆動回路206a,20
6bの構成例を示す回路図である。PNPトランジスタ
Q1、Q2、NPNトランジスタQ3、Q4の、4つのトラ
ンジスタによってトランジスタブリッジ回路が構成され
る。トランジスタQ1、Q2のエミッタ同士は接続され、
該接続点に電源Vcが供給される。トランジスタQ3、Q
4のエミッタ同士も接続され、該接続点に接地電位が供
給される。
【0051】既述のように、トランジスタQ3、Q4の各
エミッタ出力電流は電流検出器CTによってレベル検出
され、レベル検出信号が入力インタフェース204に送
られる。入力インタフェース204は、レベル検出信号
をA/D変換し、DMA動作によってRAM203のベ
ルト張力エリアに書込む。モータを流れる負荷電流値は
トルクに関連するので、これよりシートベルト張力Fを
推定することが可能である。
【0052】トランジスタQ1のコレクタとトランジス
タQ3のコレクタとはダイオードD1を介して接続され
る。トランジスタQ2のコレクタとトランジスタQ4のコ
レクタとはダイオードD2を介して接続される。トラン
ジスタQ1のベースとトランジスタQ4のコレクタとはバ
イアス抵抗R1を介して接続される。トランジスタQ2の
ベースとトランジスタQ3のコレクタとはバイアス抵抗
R2を介して接続される。トランジスタQ1及びQ2の各
コレクタ相互間に直流電動モータMが接続される。
【0053】かかる構成において、トランジスタQ3、
Q4の各ゲートに正転指令信号(G1=「H」、G2=
「L」)が出力インタフェース205から供給される
と、トランジスタQ3は導通、トランジスタQ4は非導通
となる。トランジスタQ3のコレクタは導通によって接
地レベルとなり、抵抗R2を介してトランジスタQ2のベ
ースを低レベル(略接地レベル)にバイアスし、トラン
ジスタQ2を導通させる。トランジスタQ4のコレクタは
略電源Vcレベルとなり、抵抗R1を介してトランジスタ
Q2のベースを高レベルにバイアスし、トランジスタQ1
を非導通にさせる。この結果、電源Vc、トランジスタ
Q2、モータM、ダイオードD1、トランジスタQ3、接
地の経路で順方向の電流路が形成され、モータMはシー
トベルトを巻取る方向に回転する。
【0054】トランジスタQ3、Q4の各ゲートに逆転指
令信号(G1=「L」、G2=「H」)が出力インタフェ
ース205から供給されると、トランジスタQ3は非導
通、トランジスタQ4は導通となる。トランジスタQ4の
コレクタは接地レベルとなり、抵抗R1を介してトラン
ジスタQ1のベースを低レベルにバイアスし、トランジ
スタQ1を導通させる。トランジスタQ3のコレクタは略
電源Vcレベルとなり、抵抗R2を介してトランジスタQ
2のベースを高レベルにバイアスし、トランジスタQ2を
非導通にさせる。この結果、電源Vc、トランジスタQ
1、モータM、ダイオードD2、トランジスタQ3、接地
の経路で逆方向の電流路が形成され、モータMはシート
ベルトを引出す方向に回転する。
【0055】トランジスタQ3、Q4の各ゲートに駆動停
止指令信号(G1=「L」、G2=「L」)が出力インタ
フェース205から供給されると、NPNタイプのトラ
ンジスタQ3、Q4は共に非導通となる。トランジスタQ
3が導通状態から非導通となった場合、トランジスタQ3
のコレクタは、接地レベルから略電源レベルに上昇し、
トランジスタQ2のベースを高電位にバイアスしてトラ
ンジスタQ2をも遮断する。同様に、トランジスタQ4が
導通状態から非導通となった場合、トランジスタQ4の
コレクタは、接地レベルから略電源レベルに上昇し、ト
ランジスタQ1のベースを高電位にバイアスしてトラン
ジスタQ1をも遮断する。このようにして、駆動停止指
令が発令されると、ブリッジを構成する各トランジスタ
が非導通となる。
【0056】図6に戻り、CPU201は、運転席のシ
ートベルト装置のシートベルトロック機構102に対し
て強制ロックを作動させる条件が満たされると、ロック
指令信号(ソレノイドの作動指令)を出力インタフェー
ス205に与える。出力インタフェース205のフラグ
レジスタに設定された作動指令は、パワー増幅器207
aによって論理レベルの信号からソレノイドを駆動でき
るレベルにパワー増幅され、ソレノイド112aに与え
られる。ソレノイドが動作することによって、アクチュ
エータが移動し、巻取装置100aのロック機構102
を強制的に動作させる。なお、シートベルトロック機構
102は、作動すると、巻取ったシートベルトの引出し
を阻止してベルトの弛みを防止するが、シートベルトの
巻取りは許容する構造となっている。
【0057】同様に、CPU201は、助手席のシート
ベルト装置のシートベルトロック機構102に対して強
制ロックを作動させる条件が満たされると、ロック指令
信号(ソレノイドの作動指令)を出力インタフェース2
05に与える。出力インタフェース205のフラグレジ
スタに設定された作動指令は、パワー増幅器207bに
よって論理レベルの信号からソレノイドを駆動できるレ
ベルにパワー増幅され、ソレノイド112bに与えられ
る。ソレノイドが動作することによって、アクチュエー
タが移動し、巻取装置100bのロック機構102を動
作させる。
【0058】CPU201は、車両衝突によって運転席
のベルト巻取装置のプリテンショナ104aを作動させ
る条件が整うと、スクイブ回路208aを作動させ、プ
リテンショナ104aの点火スクイブに点火電流を供給
して、膨張剤(火薬)を燃焼させ、膨張ガスによって運
転席のシートベルトを急速に巻取る。同様に、CPU2
01は、車両衝突によって助手席のベルト巻取装置のプ
リテンショナ104bを作動させる条件が整うと、スク
イブ回路208bを作動させ、プリテンショナ104b
の点火スクイブに点火電流を供給して、膨張剤(火薬)
を燃焼させ、膨張ガスによって助手席のシートベルトを
急速に巻取る。
【0059】CPU201は、車両衝突によって運転席
のエアバッグ装置500aを作動させる条件が整うと、
スクイブ回路208aを作動させ、エアバッグ装置50
0aの点火スクイブに点火電流を供給して、膨張剤(火
薬)を燃焼させ、膨張ガスによって運転席のエアバッグ
を展開させる。同様に、CPU201は、車両衝突によ
って助手席のエアバッグ装置500bを作動させる条件
が整うと、スクイブ回路208bを作動させ、エアバッ
グ装置500bの点火スクイブに点火電流を供給して、
膨張剤(火薬)を燃焼させ、膨張ガスによって助手席の
エアバッグを展開させる。
【0060】図8は、制御部200の制御態様を説明す
るフローチャートである。この例では、運転席シートベ
ルト装置の第1の張力可変手段たるシートベルトを巻取
るモータの作動を制御する。
【0061】CPU201は、メインプログラムを実行
することにより、あるいは割込み処理により、運転席の
シートベルトの装着フラグを周期的に監視する(S1
2)。CPU201は、シートベルト着用フラグがオン
になっていると(S12;Yes)、衝突の可能性があ
るかどうかを衝突可能性フラグの設定の有無により判別
する(S14)。同フラグがオンであると(S14;Y
es)、更に、衝突不可避フラグにより、衝突回避操作
が可能かどうかを判別する(S16)。
【0062】可能衝突不可避フラグのオンにより、衝突
回避操作の余裕がないと判別された場合(S16;N
o)、CPU201は、まず、電磁アクチュエータ11
2aを作動させて、ベルト巻取り装置100aのシート
ベルトロック機構102を強制的に動作させ、ベルトの
引出しを防止する。前述したように、シートベルトロッ
ク機構102は、動作してもシートベルトの巻取り方向
へのリール回転を許容し、ベルトの巻取りを妨げない
(S17)。
【0063】次に、CPU201はモータ駆動回路20
6aを作動させ、弛み除去あるいは可変張力手段として
の、モータ110aをベルトの巻取り方向に回転駆動さ
せてシートベルト302aの巻取りを行う。それによ
り、シートベルトの弛みを除去する。好ましくは、運転
者が運転操作可能なベルト張力である所定張力F1にな
るまでベルト巻取りを行う。張力の調整は、モータに供
給する電流の大きさにより、あるいは供給PWM電流の
デューティ比を適当に設定することにより、行うことが
出来る。リールに巻取られたシートベルトは作動したシ
ートベルトロック機構102によって引出しが阻止され
る。ベルト張力は、CPU201がRAM203の電流
値エリアに書込まれたサンプル値を読取ることによって
判別可能である(S18)。その後、CPU201の処
理はメインプログラムに戻る。
【0064】衝突不可避フラグのオフにより、衝突回避
操作の余裕があると判別された場合(S16;Ye
s)、CPU201は、まず、電磁アクチュエータ11
2aを作動させて、ベルト巻取り装置100aのシート
ベルトロック機構102を動作させ、ベルトの引出しを
防止する(S19)。
【0065】次に、CPU201は、モータ駆動回路2
06aを作動させ、シートベルトの引込み方向にモータ
110aを回転させてシートベルトの弛みを除き、更
に、モータ110aを断続的に作動させる。シートベル
ト張力が振動的になるように制御されることによって、
運転者の体にベルト張力の変化が伝達される。運転者に
注意が喚起され、運転操作による危険回避が促される
(S20)。その後、CPU201の処理はメインプロ
グラムに戻る。
【0066】CPU201は、シートベルトが未装着で
ある場合(S12;No)、あるいは衝突可能性フラグ
がオフで衝突の可能性がない場合(S14;No)、シ
ートベルトの弛みを除く必要はない。CPU201は、
まず、電磁アクチュエータ112aの作動停止を指令す
る。電磁アクチュエータ112aが作動していれば、動
作が解除され、シートベルトロック機構の動作が解除さ
れる。それにより、シートベルトの引出しは可能となる
(S21)。CPU201は、更に、シートベルトを巻
取るモータ110の回転駆動の停止を出力インタフェー
ス205に指令する(S22)。それにより、モータ駆
動回路206aからモータ110aへ電流供給が行われ
ている場合には、供給が停止し、モータ110aは動作
を停止する。その後、本ルーチンを終了し、メインプロ
グラムに戻る。
【0067】なお、シートベルトは巻取りばね114の
力によって、非装着の場合にはベルト巻取装置100内
に格納される。シートベルト装着の際には、最低限の弛
みが除去される。
【0068】図9は、運転席以外の座席としての、助手
席のシートベルト装置の第1の張力可変手段たるシート
ベルトを巻取るモータの作動を制御する例を説明するフ
ローチャートである。後席のシートベルト装置の場合も
同様に制御される。
【0069】CPU201は、メインプログラムを実行
することにより、あるいは割込み処理により、後席のシ
ートベルトの装着フラグを周期的に監視する(S3
2)。CPU201は、シートベルト着用フラグがオン
になっていると(S32;Yes)、衝突の可能性があ
るかどうかを衝突可能性フラグの設定の有無により判別
する(S34)。同フラグがオンであると(S34;Y
es)、更に、衝突不可避フラグにより、衝突回避操作
が可能かどうかを判別する(S36)。
【0070】可能衝突不可避フラグのオンにより、衝突
回避操作の余裕がないと判別された場合(S36;N
o)、CPU201は、まず、電磁アクチュエータ11
2bを作動させて、ベルト巻取り装置100bのシート
ベルトロック機構102を動作させ、ベルトの引出しを
防止する(S37)。シートベルトロック機構102
は、動作してもベルトの巻取り方向へのリール回転を許
容する。
【0071】次に、モータ駆動回路206bを作動さ
せ、弛み除去手段あるいは可変張力手段としての、モー
タ110bをベルトの巻取り方向に回転駆動させてシー
トベルト302bの巻取りを行う。それにより、シート
ベルトの弛みを除去する。例えば、助手席の乗員が運転
操作を行うことはないので前述した所定張力F1よりも
大きい張力F2になるまでベルト巻取りを行い、十分に
ベルトの弛みを取除く。ベルト張力はRAM203の電
流値エリアに書込まれたサンプル値を読取ることによっ
て判別可能である(S38)。その後、CPU201の
処理はメインプログラムに戻る。
【0072】可能衝突不可避フラグのオフにより、衝突
回避操作の余裕があると判別された場合(S36;Ye
s)、CPU201は、まず、電磁アクチュエータ11
2bを作動させて、ベルト巻取り装置100aのシート
ベルトロック機構102を動作させ、ベルトの引出しを
防止する(S39)。次に、CPU201は、モータ駆
動回路206bを作動させ、シートベルト張力がF3に
なるように制御する。張力F3<張力F2に設定して、
乗員を締めすぎないようにする(S40)。その後、C
PU201の処理はメインプログラムに戻る。
【0073】CPU201は、シートベルトが未装着で
ある場合(S32;No)、あるいは衝突可能性フラグ
がオフで衝突の可能性がない場合(S34;No)、シ
ートベルトの弛みを除く必要はない。CPU201は、
まず、電磁アクチュエータ112bの作動の停止を指令
し、シートベルトロック機構が動作している場合に、こ
の動作を解除する。それにより、シートベルトの引出し
を可能とする(S41)。また、CPU201は、シー
トベルトを巻取るモータ110の回転駆動の停止を出力
インタフェース205に指令する。それにより、モータ
駆動回路206bからモータ110bへ電流供給が行わ
れている場合には、供給が停止し、モータ110bは動
作を停止する(S42)。シートベルトは巻取りばね1
14の力によって引戻され、ベルト非装着の場合にはベ
ルト巻取装置100b内に格納される。シートベルト装
着の際には、最低限の弛みが除去される。その後、CP
U201の処理はメインプログラムに戻る。
【0074】図10は、運転席以外の座席としての、助
手席のシートベルト装置の第1の張力可変手段たるシー
トベルトを巻取るモータの作動を制御する他の例を説明
するフローチャートである。同図において、図9と対応
する部分には、同一符号を付し、かかる部分の説明は省
略する。
【0075】この例は、乗員がエアバッグの展開範囲内
に存在する場合に、エアバック展開により、頭部を叩か
れないようにするためのものである。衝突回避が困難と
判断されると(S36;No)、助手席乗員展開範囲内
フラグにより、乗員がエアバッグ開口部から所定距離の
範囲内(バッグの展開範囲)に存在するかどうかを判別
する(S52)。存在しない場合には(S52;N
o)、既述のステップS38を行い、ベルト張力F2に
よってベルトの巻取りを行う。展開範囲に存在する場合
には(S52;Yes)、CPU201は、まず、電磁
アクチュエータ112bを作動させて、ベルト巻取り装
置100bのシートベルトロック機構102を動作さ
せ、ベルトの引出しを防止する。シートベルトロック機
構102は、動作してもベルトの巻取り方向へのリール
回転を許容する(S53)。
【0076】次に、モータ駆動回路206bを作動さ
せ、弛み除去手段あるいは可変張力手段としての、モー
タ110bをベルトの巻取り方向に回転駆動させてシー
トベルト302bの巻取りを行う。例えば、前述した所
定張力F2よりも大きい張力F4の張力でベルト巻取り
を行い、乗員をエアバッグの展開範囲内から座席のシー
トバックに引戻す。ベルト張力はRAM203の電流値
エリアに書込まれたサンプル値を読取ることによって判
別可能である(S54)。その後メインプログラムに戻
る。
【0077】図11は、各座席のシートベルト装置の第
2の張力可変手段たるシートベルトを急速に巻取る火薬
式プリテンショナの作動を制御する例を説明するフロー
チャートである。各シートベルト装置のプリテンショナ
毎に点火制御は行われるが、同様の制御であるので、同
図には1の装置についてのみ示されている。
【0078】CPU201は、メインプログラムを実行
することにより、あるいは割込み処理により、各シート
ベルトの装着フラグを周期的に監視する(S62)。C
PU201は、シートベルト着用フラグがオンになって
いると(S62;Yes)、衝突検出フラグによって衝
突が検出されたかどうかを判別する(S64)。衝突を
検出すると(S64;Yes)、プリテンショナの点火
スクイブに点火電流を送り、点火薬を発火させる。この
状態では、既に、シートベルトロック機構は作動してい
る。ガス膨張力によってリールをベルトの引込み方向に
回転させ、ベルトを急速に引込んで乗員を座席に拘束す
る。その後メインプログラムに戻る。
【0079】シートベルトが装着されていない場合(S
62)、衝突検出信号が発生していない場合には、メイ
ンプログラムに戻る。
【0080】図12は、各座席に対応して配置されたエ
アバッグの動作を制御するフローチャートである。各エ
アバッグ装置毎に点火制御は行われるが、同様の制御で
あるので、同図には1の装置についてのみ示されてい
る。
【0081】CPU201は、メインプログラムを実行
することにより、あるいは割込み処理により、衝突検出
フラグを周期的に監視し、衝突の有無を判別する(S7
2)。CPU201は、衝突を判別すると(S74;Y
es)、各席のエアバッグを作動させるべく、全スクイ
ブ回路に動作指令信号を送る。それにより、全エアバッ
グの点火スクイブに点火電流が送られ、点火薬が発火
し、エアバッグが展開する。エアバッグの展開によって
乗員の車室内への二次衝突が防止される。前述のよう
に、乗員は衝突直前にシートベルトの巻取りによって座
席に引戻されているので、エアバッグの展開による乗員
の頭部が叩かれることを防止可能である(S74)。そ
の後、CPU201の処理はメインプログラムに戻る。
【0082】衝突を検出しない場合には(S72;N
o)、CPU201の処理はメインプログラムに戻る。
【0083】図13乃至図24は、巻取り部100の、
主に、シートベルトロック機構(リールの機械的ロック
機構、シートベルト加速度感知手段(WSI)、車両減
速度感知手段(VSI))120と電磁的アクチュエー
タ112を説明する分解斜視図及び要部縦断面図であ
る。なお、図13には、プリテンショナは示されていな
い。図4に示したように、図13のリトラクタベース1
と動力伝達ユニット15との間にプリテンショナ104
が設置される。後述するように、車両特性上必要なら
ば、プリテンショナは、ベルト巻取装置と一体に又は別
体に設けられる。
【0084】図13乃至図18において、リトラクタベ
ース1はその大部分がコの字状断面を有しており、対向
する側板1a,1bには対向してそれぞれ巻取軸貫通穴
が穿設され、シートベルト302(図示せず)を巻装す
る巻取軸であるリール3がこれら巻取軸貫通穴を挿通し
た状態で回動自在に軸架されている。
【0085】側板1aに設けられた巻取軸貫通穴の内周
縁には係合内歯2が形成されており、該巻取軸貫通穴の
外側にはリング部材4が並設されている。リング部材4
には内周縁に沿って絞り加工が施されており、リング部
材4が側板1aの外側面にリベット40によって固着さ
れた際に、係合内歯2とリング部材4の内周縁との間に
軸方向の隙間が生じるように構成されている。
【0086】そして、ベース1の側板1a側には、緊急
時にシートベルトの引き出しを阻止するための緊急ロッ
ク機構が配置されている。又、ベース1の側板1b側に
は、図示しない、タイミングベルト107を介して電動
モータ110によって駆動される軸15c(リール軸1
03aに相当する)に連結したプーリ105、巻取りば
ね114、ポテンショメータ111などを含む動力伝達
ユニット15が配置されている。リール3は、アルミニ
ウム合金等で一体成形された略円筒形の巻取軸であり、
シートベルトが巻回される胴部28には、シートベルト
端部を挿通させて保持するため直径方向に貫通するスリ
ット開口28aが設けられている。又、リール3の外周
部には別体で形成されたフランジ部材13が装着され、
シートベルトの巻乱れを防止する。又、リトラクタベー
ス1に組み付けたリール3の外周に巻装されたシートベ
ルトは、リトラクタベース1の背板側の上部に取り付け
られたシートベルトガイド41を挿通させることによっ
て、出入り位置が規制される。
【0087】リール3の両端面にはリール3を回転自在
に支持する為の回転支軸が突設されるが、リール3のセ
ンサー側端面には別体に構成された支軸ピン6が回転支
軸として圧入されている。又、リール3のセンサー側端
面には、側板1aに構成された係合内歯2に係合可能な
ロック部材であるポール16を揺動回動可能に軸支する
支軸7が突設されている。また、ポール16が係合内歯
2と係合する方向へ揺動回転した時に、ポール16の揺
動側端部と反対側のポール後端部16eを位置決めし、
係合内歯2との間でポール16に大きな荷重が加わった
場合にはその荷重を受ける受圧面45が、リール3のセ
ンサー側端面に設けられている。
【0088】更に、リール3のセンサー側端面には、後
述するロック作動手段のラッチ部材であるラチェットホ
イール18に揺動可能に軸支された揺動レバー部材20
の反時計回り方向の回転を規制する為の係止突起8が設
けられている。凹部9は、ラチェットホイール18をシ
ートベルト引出し方向(図14中、矢印X2 方向)に回
転付勢する引張りコイルバネ36と、後述するセンサー
スプリング25を押圧するロックアーム26のアーム部
26cとがリール3に干渉するのを防ぐ逃げである。
【0089】ポール16の揺動端部には、側板1aに構
成された係合内歯2に対応して係合可能な係合歯16c
が一体形成されている。又、ポール16の中央部には、
支軸7に遊嵌する軸穴16aが貫設されており、ポール
16のセンサー側面には、揺動端側に位置する係合突起
16bとポール後端部16e側に位置する押圧突起16
dとが突設されている。
【0090】即ち、軸穴16aは支軸7に対して遊嵌状
態なので、ポール16が支軸7に対して揺動回動可能及
び所定量相対移動可能に軸支されている。又、リール3
に圧入された支軸ピン6により貫通孔17aを嵌通され
た保持プレート17の係止孔17bには、ポール16の
軸穴16aを貫通した支軸7の先端が加締められてお
り、保持プレート17はリール3の端面からポール16
が浮き上がるのを防止している。
【0091】そして、ポール16の係合突起16bの端
部は、保持プレート17の外側に配設されて支軸ピン6
に回動自在に軸支されたラチェットホイール18に形成
されているカム穴18aに挿入されている。そこで、ラ
チェットホイール18がリール3に対してシートベルト
巻取方向(図14中矢印X1 方向)に相対回転すると、
カム穴18aが係合突起16bの端部をリール3の回転
中心軸から半径方向外方に移動させるように作用するの
で、ポール16は側板1aに構成された係合内歯2との
係合方向(図13中矢印Y1 方向)へ支軸7を中心に揺
動回転させられる。
【0092】即ち、ポール16が、係合内歯2と係合す
る方向に揺動回転させられ、ポール16の係合歯16c
が係合内歯2に係合することによってリール3のシート
ベルト引出し方向の回転を阻止するロック手段を構成し
ている。ラチェットホイール18は、中心穴が支軸ピン
6に回動自在に軸支された爪車であり、その外周部には
車体加速度感知手段51のセンサーアーム53と係合す
るためのラチェット歯18bが形成されている。更に、
支軸ピン6のフランジ部6aは、シートベルトの引出し
加速度を感知する慣性感知手段であるシートベルト加速
度感知手段を構成する為の円盤状の慣性部材であるイナ
ーシャプレート30の中心穴30aを軸支している。ラ
チェットホイール18の中心穴周縁で巻取装置外側に向
かって突設された係止爪部23は、係合穴30bに係合
してイナーシャプレート30のスラスト方向の位置決め
を行っている。ラチェットホイール18に形成された長
穴24にはイナーシャプレート30の係合突出部31が
係合しており、長穴24の一端縁24aが緊急ロック機
構非作動時のイナーシャプレート30の回転方向の位置
決めを行っている(図16参照)。
【0093】ラチェットホイール18の外側面には、図
16に示すように、ロックアーム26を回動自在に軸支
する軸部22と、ばねフック部55とが突設されてい
る。そして、図20に示すように、イナーシャプレート
30には、ばねフック部55を挿通させる開口56が形
成されている。この開口56は、ばねフック部55を挿
通した状態でイナーシャプレート30がラチェットホイ
ール18に対して相対回転可能な長穴状に形成されてお
り、その一端には、ばねフック部55に対応するばねフ
ック部57が装備されている。
【0094】そして、これらの一対のばねフック部5
5,57間には、圧縮コイルばね58が嵌挿される。こ
の圧縮コイルばね58は、図19に示すように、イナー
シャプレート30上の係合突出部31が、ラチェットホ
イール18に形成された長穴24の他端縁24bに当接
した状態(即ち、非ロック状態)に保たれるように、付
勢している。
【0095】ラチェットホイール18の内側面には、一
端が保持プレート17の掛止部17cに掛止された引張
りコイルバネ36の他端を掛止するばね掛止部21が設
けられており、引張りコイルバネ36はリール3に対し
てラチェットホイール18をシートベルト引出し方向
(矢印X2 方向)に回転付勢している。図17に示した
ように、ロックアーム26には、ギアケース34の内歯
ギア34aと噛み合い可能な係合爪26bと、ラチェッ
トホイール18の外側面に設けられた一対のフック部1
8dに両端を支持された線状のセンサースプリング25
の長手方向中央部を押圧するアーム部26cとが設けら
れている。
【0096】そこで、ロックアーム26は、係合爪26
bが被係合部である内歯ギア34aと噛み合ってラチェ
ットホイール18のシートベルト引出し方向の回転を阻
止する係止部材を構成している。そして、係合爪26b
は、センサースプリング25の付勢力により、イナーシ
ャプレート30の当接部32に押圧付勢されている。
尚、アーム部26cの揺動範囲に対応するラチェットホ
イール18には開口が形成され、アーム部26cが開口
を貫通するが、これはセンサースプリング25に対する
アーム部26cの係合状態を保証するためのものであ
る。
【0097】当接部32は、ロックアーム26の係合爪
26bの背部26dが摺接するカム面として、イナーシ
ャプレート30の回転がロックアーム26に影響を与え
ない第1のカム面32aと、リール3に対するイナーシ
ャプレート30の回転遅れに応じて係合爪26bが内歯
ギア34aに噛合するようにロックアーム26を揺動さ
せる第2のカム面32bとを具備した構成とされてい
る。
【0098】緊急ロック機構の非ロック状態では、第1
のカム面32aがロックアーム26の背部26dに当接
しており、イナーシャプレート30のリール3に対する
回転遅れが一定量を超えるまでは、背部26dが第2の
カム面32bに当接しないようになっている。第1のカ
ム面32aの長さ(即ち、第1のカム面32aに背部2
6dが摺接した状態でイナーシャプレート30が回転す
る量)は、シートベルトの全量格納時にイナーシャプレ
ート30に作用する慣性力で、イナーシャプレート30
がリール3に対して回転遅れを生じても、その程度の回
転遅れでは、ロックアーム26の背部26dが第2のカ
ム面32bには到達しない程度に、第1のカム面32a
の長さが設定されている。
【0099】また、本実施形態におけるロックアーム2
6は、係合爪26bとは反対側の揺動端に当接爪26e
が形成されている。そして、この当接爪26eに対応す
るように、イナーシャプレート30には、当接爪26e
が当接可能な段差部33が設けられている。段差部33
は、非ロック状態でイナーシャプレート30が初期位置
にある時、当接爪26eが当接することで、ロックアー
ム26のロック方向への回動を規制するものである。図
20及び図21に示すように、イナーシャプレート30
が所定量以上回転遅れを生じ、ロックアーム26の背部
26dが第2のカム面32bに当接する時には、第2の
カム面32bによる押圧作用によってロックアーム26
がロック方向へ揺動可能になる。
【0100】更に、ラチェットホイール18の内側面に
突設された支軸19には、軸孔20aを軸支された揺動
レバー部材20が揺動可能に配設されている。揺動レバ
ー部材20は、リール3のセンサー側端面に突設された
係止突起8により反時計回り方向の回転が適宜規制され
ると共に、ポール16のセンサー側面に突設された押圧
突起16dが支軸19と係止突起8との間に当接するこ
とによって時計回り方向の回転が適宜規制されるよう
に、リール3とラチェットホイール18との間に組付け
られている。
【0101】そして、イナーシャプレート30の外側に
配設されたギヤケース34の中心部には、支軸ピン6を
介してリール3を回転自在に軸支する軸支部34bが設
けられており、軸支部34bの底面には支軸ピン6の鍔
部6aが当接し、リール3の軸線方向の位置決め面とな
っている。更に、ギヤケース34の下部には、車体の加
速度を感知する慣性感知手段である車体加速度感知手段
51を格納する箱形の格納部50が設けられている。
【0102】そして、ギヤケース34を覆う側板1aの
外側には、センサーカバー35が配設される。
【0103】次に、上記シートベルト用巻取装置の作動
について説明する。まず、通常使用状態は、図19に示
すように、ラチットホイール18は、ばね掛止部21と
プレート17の掛止部17cに掛止された引張りコイル
ばね36の付勢力によって、リール3に対してシートベ
ルト引出し方向(図中の矢印X2方向)に付勢されてお
り、カム穴18aに係合突起16bが係合するポール1
6を係合内歯2と非係合な方向に付勢している。そのた
め、リール3は回転可能であり、シートベルトの引出し
は自在である。
【0104】しかして、衝突等の緊急時にイナーシャプ
レート30を含むシートベルト加速度感知手段又は車体
加速度感知手段51が作動すると、上記ロック作動手段
のシートベルト引出し方向の回転を阻止する係止手段で
あるロックアーム26又はセンサーアーム53がラチェ
ットホイール18のシートベルト引出し方向の回転を阻
止して、巻取装置のロック手段を作動させる。
【0105】そして、車体加速度感知手段51又はシー
トベルト加速度感知手段が作動し、ラチェットホイール
18のシートベルト引出し方向の回転が阻止された後、
更にシートベルトが巻取装置から引出されると、ラチェ
ットホイール18はリール3に対して回転遅れを生じ、
シートベルト巻取方向(矢印X1方向)に相対回転する
ので、ラチェットホイール18のカム穴18aがポール
16の係合突起16bをリール3の回転中心軸から半径
方向外方に移動させていく。そこで、ポール16は支軸
7を中心に係合内歯2との係合方向(図13中、矢印Y
1 方向)へ揺動回転させられる。
【0106】更に、シートベルトが巻取装置から引出さ
れると、ポール16の係合歯16cが係合内歯2に噛み
合い完了となる。そしてこの状態では、ポール16のポ
ール後端部16eとリール3の受圧面45との間には隙
間があり、揺動レバー部材20はリール3の係止突起8
とポール16の押圧突起16dとによってほぼ遊び無く
回転が規制されている。
【0107】ここで、ポール16の軸穴16aは、リー
ル3の支軸7に対して遊嵌状態であり、リール3に対し
て揺動回動可能及び所定量相対移動可能に軸支されてい
るので、その上さらに、シートベルトが巻取装置から引
出されると、ポール後端部16eが受圧面45と当接す
るまで、ポール16はリール3の回転中心軸を中心にリ
ール3に対して相対回転する。
【0108】この時、ポール16の押圧突起16dは側
板1aに対して不動の位置関係だが、リール3の係止突
起8はシートベルト引出し方向(矢印X2 方向)に回転
していく。この動きにより、揺動レバー部材20は、押
圧突起16dとの接点を回動支点として係止突起8によ
り揺動端部が押され、図14中時計回り方向へ揺動回転
させられる。揺動レバー部材20が押圧突起16dとの
接点を回動中心として図14中時計回り方向へ揺動回転
すると、ラチェットホイール18の支軸19に軸支され
ている軸孔20aがリール3の回転中心軸に対しシート
ベルト巻取方向(矢印X1 方向)に回転することにな
る。その結果、ラチェットホイール18は、リール3に
対してシートベルト巻取方向(矢印X1方向)に逆回転
させられる。
【0109】従って、車体加速度感知手段51又はシー
トベルト加速度感知手段が作動して巻取装置のロック手
段がリール3のシートベルト引出し方向の回転を阻止す
るロック状態でも、シートベルト引出し方向の回転が阻
止されたラチェットホイール18は、車体加速度感知手
段51におけるセンサーアーム53又はシートベルト加
速度感知手段におけるロックアーム26をギヤケース3
4の内歯ギア34aとの係合から解除可能なフリー状態
とすることができる。
【0110】ポール16のロック状態において、さらに
シートベルトに大きな張力が作用すると、ギヤケース3
4の軸支部34b及び動力伝達ユニット15の軸15c
を支持している部分が変形し、リール3は上方に移動し
ようとする。この移動は、リールに形成された当接面3
a及び溝3bがそれぞれ係合内歯2および側板1b上の
係合内歯62(図13参照)と当接することで阻止さ
れ、シートベルトに作用する張力をこれらの面で受け止
める。
【0111】車両が停止してシートベルトに作用された
テンションが解除された時には、既にラチェットホイー
ル18とセンサーアーム53又はロックアーム26のギ
ヤケース34の内歯ギア34aとの係合が解除されてい
るので、ラチェットホイール18は引張りコイルばね3
6の付勢力によりリール3に対して矢印X2 方向に回動
されるので、ラチェットホイール18のカム穴18aが
ポール16の係合突起16bをリール3の回転中心軸側
に移動させていく。この時、シートベルトに作用する引
出し方向のテンションは上述の通り解除され、リール3
はシートベルト巻取方向(矢印X1 方向)に回転できる
ようになっているので、ポール16の係合歯16cの先
端が係合内歯2の先端と干渉しない状態までリール3が
矢印X1方向に回転すると、ポール16は、係合内歯2
との係合を解除する方向に支軸7を中心に揺動回転させ
られ、リール3のロックが解除されてシートベルトの引
き出しが自在とされる。
【0112】次に、シートベルト引き出し状態から電動
モータ110による巻取りが行われ、動力伝達機構15
の回転力に従って急激にシートベルトが全量巻き取られ
た場合には、急停止したリール3に対して、シートベル
ト加速度感知手段の慣性部材であるイナーシャプレート
30は、そのまま巻取り方向に回転するので、リール3
に対し巻取り方向に進み回転し、リール3の引出し方向
で見たときにリール3に対して回転遅れが発生する。し
かし、ロックアーム26の係合爪26bをギヤケース3
4の内歯ギア34aに係合させる方向へ揺動させるイナ
ーシャプレート30の当接部32には、イナーシャプレ
ート30のリール3に対する回転遅れが所定量に達した
後に係合爪26bを内歯ギア34a方向へ揺動させる為
の2つのカム面32a,32bによって構成されてお
り、リール3に対するイナーシャプレート30の回転遅
れが所定量に達するまでは、係合爪26bが内歯ギア3
4aの係合方向に揺動することがない。
【0113】本発明の実施の形態では、上述したように
構成され、作動するロック機構に図14の下部に示すよ
うに、更に、電磁的アクチュエータ112が設けられ
る。電磁的アクチュエータ112は、図22及び図23
に示すように、ソレノイド(励磁コイル)112a、コ
イルスプリング(弾性部材)112b、つば付のプラン
ジャ(磁心)112c等によって構成され、車体加速度
感知手段51の下部に配置される。
【0114】通常状態では、ソレノイド112aは励磁
されている。この状態では、図に示すように、プランジ
ャ112cはボールウェイト54と接触せず、ロック機
構51に影響を与えない。制御部200がシートベルト
をロックするべく、ソレノイド112aの励磁を解除す
ると(S30等)、スプリング112bの付勢力によっ
てプランジャ112cは持上げられる。プランジャ11
2cの先端は、センサカバー52底部の開口を通ってボ
ールウェイト54を突上げる。ボールウェイト54が押
上げられると、センサーアーム53を図中上方に移動
し、その係止突起53aがラチェットホイール18のラ
チェット歯18bに噛合する。これにより、ラチェット
ホイール18のシートベルト引出し方向(図14の矢印
X2方向)の回動が阻止される。シートベルトが引出さ
れてリール3を引出し方向に回転すると、係止されたラ
チェットホイール18とリール3との回転差によってポ
ール16がリール3の半径方向外側に移動し、フレーム
1aの内歯2に噛合する。これにより、リール3の引出
し方向への回転が阻止される。
【0115】この例では、ソレノイド112aに励磁電
流を供給しているときに、ロック動作を行わず、励磁電
流を遮断すると、ロック動作を行うようにしている。す
なわち、低レベルの作動信号を供給することによってロ
ック機構を作動させる。従って、シートベルト装置への
電源が遮断された場合に、シートベルトのロックが行わ
るようにすることが出来る。
【0116】図24は、電磁的アクチュエータ112の
他の構成例を示している。この例では、電磁的アクチュ
エータは、フレームに取付けられたソレノイド112
a、プランジャ112c、一端部でプランジャ112c
と係合し、中央部を回転可能に軸支されたくの字型のレ
バー112d、レバー112dに図中時計方向の付勢力
を与えるコイルスプリング112bによって構成され
る。レバー112dの爪部が移動してラチェットホイー
ル18の歯面18bに接すると、ラチェットホイール1
8の回転を阻止してポール16とフレームの内歯2によ
るロック機構を作動させる。
【0117】制御部200からソレノイド112aに励
磁電流が供給されている通常状態では、ソレノイド11
2aがコイルスプリング112bに抗してプランジャ1
12cを引寄せ、プランジャ112cと一端部で回動自
在に軸支されているレバー112dの他端の爪部はラチ
ェットホイール18から離間している。従って、ロック
機構は作動しない。
【0118】次に、CPUが、シートベルトをロックす
るべく制御部200からの励磁電流の供給が断たれる
(S17等)。コイルスプリング112bの付勢力によ
ってプランジャ112cが図の下方に引出され、レバー
112dを回動する。これにより、レバー112dの他
端の爪部はラチェットホイールの歯18bと噛合(係
合)し、ラチェットホイール18のシートベルト引出し
方向への回転を阻止する。シートベルトが引出されてリ
ール3を引出し方向に回転すると、係止されたラチェッ
トホイール18とリール3との回転差によってポール1
6がリール3の半径方向外側に移動し、フレーム1aの
内歯2に噛合する。これにより、リール3の引出し方向
への回転が阻止され、ロックが完了する。
【0119】図25乃至図29は、本発明が適用される
シートベルト装置のバリエーションを示している。各図
において、図2と対応する部分には、同一符号を付して
おり、かかる部分の説明は省略する。
【0120】図25に示す例では、バックル304側
に、ベルトを引込みあるいは引出す張力可変装置とし
て、モータ311、バックル304に連結したワイヤ3
13を巻取るリール312、を備えた電動ウインチ31
0を備えている。モータ311が正逆に回転することに
よってワイヤの引出し及び引き込みが出来る。制御部2
00は、モータ110を駆動する代りにウインチ310
のモータ311を駆動してシートベルト302の弛みを
除去する。この場合も、モータ311の電流値を検出す
ることによってベルトの張力を推定することが可能であ
る。なお、この構成では、ベルト巻取装置100aは、
強制ロック機構及びプリテンショナを持つものが望まし
いが、電動式巻取装置でなくとも良い。また、シートベ
ルト302aの端部を固定するアンカー306aを座席
301aに固定しても良い。こうすると、車体にシート
ベルト端部を固定した場合に比べてシートベルト302
aの引出されている部分の長さが短くなるのでベルトの
弛みをより早く除去可能となる。
【0121】図26に示す例では、シートベルト302
aの弛みを除去する張力可変装置をシートベルト302
aの端部を固定するアンカー306a側(ラップベルト
固定部)に設けている。張力可変装置としは、同様に、
モータ311、バックルに連結したワイヤ313を巻取
るリール312を備えた電動ウインチ310を使用する
ことが出来る。他の張力可変装置の例として、例えば、
モータで回転駆動されるねじ棒と、このねじ棒上を往復
移動するナットによりワイヤを引込む構成等を使用する
ことが可能である。
【0122】図27に示す例では、ベルト巻取装置10
0aは、車体のセンターピラー下部ではなく、座席30
1aに取付けられている。このような構成は、図3に示
すように、折畳まれることのある後部座席やリクライニ
ングシートに好適である。
【0123】図28に示す例では、電動式ベルト巻取り
装置とバックル304a側に設けられた火薬式プリテン
ショナ104aとにより構成している。プリテンショナ
104aは、シリンダとピストンロッドとを含む。ロッ
ドは一方向にのみ移動可能になされる。シリンダ内で火
薬が点火されると、膨張ガスによってロッドが移動す
る。このロッドに連結したバックルワイヤがベルト30
2aを締付ける方向に移動する。
【0124】図29に示す例では、電動式ベルト巻取装
置と、シートベルト302の端部を固定するアンカー3
06側に設けた火薬式プリテンショナ104bとにより
構成している。
【0125】なお、図25及び図26に示した電動ウイ
ンチ310に(火薬式の)プリテンショナを組込むこと
が出来る。
【0126】実施例のシートベルト装置では、第1の張
力可変手段として電動モータを使用し、第2の張力可変
手段として火薬式のプリテンショナを使用しているが、
共にモータであっても良い。また、スプリングを動力源
としても良い。第1及び第2の張力可変手段を実施例の
ように共にベルト巻取装置に設けることが出来るほか、
いずれか一方又は両方の張力可変装置をベルト巻取装置
以外に取付けることが出来る。この場合、取付場所は、
例えば、バックル側やラップベルト固定部にすることが
出来る。
【0127】また、上述したシートベルト装置のバリエ
ーションは、運転席の例で説明したが、助手席、後部座
席、補助座席等にも適用できるものである。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシートベ
ルトシステムにおいては、複数のシートベルト装置を備
える車両において、運転席のシートベルト装置の張力可
変機構の制御態様と、運転席以外のシートベルト装置の
張力可変機構の制御態様とを、別途の態様で制御可能と
している。このため、衝突の際に画一的な乗員拘束動作
ではなく、運転者による運転操作による衝突の危険回避
や他の乗員の安全確保などを別個に行うことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のシートベルトシステムの概略
を説明するための説明図である。
【図2】図2は、シートベルトシステムを構成する運転
席及び後席のシートベルト装置の例を説明する説明図で
ある。
【図3】図3は、シートベルトシステムを構成する運転
席及び助手席のシートベルト装置の例を説明する説明図
である。
【図4】図4は、電動ベルト巻取装置の構成例を説明す
る説明図である。
【図5】図5は、ポテンショメータ111を説明する説
明図である。
【図6】図6は、制御部200の構成を説明する機能ブ
ロック図である。
【図7】図7は、モータの駆動回路の構成例を示す回路
図である。
【図8】図8は、制御部による、運転席のシートベルト
装置の第1の張力可変手段の制御例を説明するフローチ
ャートである。
【図9】図9は、制御部による、助手席(あるいは後
席)の第2の張力可変手段の制御例を説明するフローチ
ャートである。
【図10】図10は、制御部による、乗員の位置を考慮
した、助手席(あるいは後席)の第2の張力可変手段の
制御例を説明するフローチャートである。
【図11】図11は、制御部による、シートベルト装置
の第2の張力可変手段としてのプリテンショナの制御例
を説明するフローチャートである。
【図12】図12は、制御部による、エアバック装置の
制御例を説明するフローチャートである。
【図13】図13は、シートベルト巻取装置の一部分の
例を示す斜視図である。
【図14】図14は、シートベルト巻取装置の他の部分
の例を示す斜視図である。
【図15】図15は、図14に示すロック機構のラチェ
ットホィール18の回転軸方向における断面図である。
【図16】図16は、シートベルトの急な引出し(シー
トベルト加速度)によるロック機構の作動を説明する説
明図である。
【図17】図17は、ロックアーム26を説明する説明
図である。
【図18】図18は、イナーシャプレート30を説明す
る説明図である。
【図19】図19は、シートベルト加速度によるロック
機構の作動を説明する説明図である。
【図20】図20は、シートベルト加速度によるロック
機構の作動を説明する説明図である。
【図21】図21は、シートベルト加速度によるロック
機構の作動を説明す説明図である。
【図22】図22は、電磁的アクチュエータの動作(非
ロック状態)を説明する説明図である。
【図23】図23は、電磁的アクチュエータの動作(ロ
ック状態)を説明する説明図である。
【図24】図24は、他の電磁的アクチュエータの例を
説明する説明図である。
【図25】図25は、バックル側にベルト張力可変手段
としての電動ウインチが取付けられ、ベルト端部が座席
に固定される例を示す説明図である。
【図26】図26は、ベルトの端部にベルト張力可変手
段としての電動ウインチが取付けられている例を示す説
明図である。
【図27】図27は、座席にベルト巻取り装置が設けら
れる例を示す説明図である。
【図28】図28は、バックル側にプリテンショナが設
けられる例を示す説明図である。
【図29】図29は、シートベルト端部にプリテンショ
ナが設けられる例を説明する説明図である。
【符合の説明】
100a〜100c シートベルト巻取装置(リトラク
タ) 104,104a,104b 火薬式プリテンショナ 200 制御部 302a〜302c シートベルト 304a〜304c バックル 305a〜305c タングプレート 310 電動ウインチ 500a〜500c エアバッグ装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の運転者を座席に拘束する、第1のシ
    ートベルトの張力を可変に調整する張力可変手段を有す
    る第1のシートベルト装置と、 前記運転者以外の乗員を座席に拘束する、第2のシート
    ベルトの張力を可変に調整する張力可変手段を有する第
    2のシートベルト装置と、 前記車両の衝突を予知し、衝突の可能性に応じた衝突予
    知信号を出力する衝突予知部と、 前記車両の衝突を検知し、衝突信号を出力する衝突検出
    部と、 前記第1のシートベルト装置と対応する位置に設けら
    れ、バッグを展開して乗員を保護する第1のエアバッグ
    装置と、 前記第2のシートベルト装置と対応する位置に設けら
    れ、バッグを展開して乗員を保護する第2のエアバッグ
    装置と、 前記衝突信号に対応して前記第1及び前記第2のエアバ
    ッグ装置を作動させ、前記衝突予知信号に対応して前記
    第1及び前記第2のシートベルト装置の各張力可変手段
    を作動させると共に、少なくとも、前記第1及び前記第
    2のシートベルトの張力の制御を異なる態様で行う制御
    部と、を備えるシートベルトシステム。
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