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JP2001098196A - 熱溶融性インク - Google Patents

熱溶融性インク

Info

Publication number
JP2001098196A
JP2001098196A JP28060199A JP28060199A JP2001098196A JP 2001098196 A JP2001098196 A JP 2001098196A JP 28060199 A JP28060199 A JP 28060199A JP 28060199 A JP28060199 A JP 28060199A JP 2001098196 A JP2001098196 A JP 2001098196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
hot
manufactured
wax
melt ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28060199A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kawaguchi
隆 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP28060199A priority Critical patent/JP2001098196A/ja
Publication of JP2001098196A publication Critical patent/JP2001098196A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ホットメルト型インクジェット記録に使用す
るインクとして、極めて高性能で、且つ鮮明な熱溶融性
インクを提供すること。 【解決手段】熱溶融性インクは、常温固体のワックスと
可塑剤と色材と酸化防止剤からなり、該可塑剤はシロキ
サン結合を持つシリコーン化合物であり、具体的には、
アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変
性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオ
イル、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーン
オイル、ピロメリット酸テトラオクチルエステル等があ
げられ、いずれかを特に限定することなく、単独もしく
は2種以上を混合して用いる。そのため、耐熱性が高
く、長時間の高温下の保存にも変質しにくく、ベトツキ
やニジミのない安定したインクにより、記録紙に強固に
付着したインク像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に用いられる熱溶融性インクに関し、さらに詳細に
は、常温より高温の状態の下でインクを加熱溶融して記
録が行われるホットメルト型インクジェット記録装置に
用いられる熱溶融性インクの改質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式として
は、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させ
る、いわゆる電界制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利
用してインクを吐出させる、いわゆるドロップオンデマ
ンド方式(圧力パルス方式);高熱によって気泡を形
成、成長させることによって生じる圧力を利用してイン
クを吐出させる、いわゆるサーマルインクジェット方式
等の各種方式が提案されており、これらは極めて高精細
の画像を得ることができる。
【0003】これらのインクジェット記録方式には、主
溶媒として水を用いる水性インクと、主溶媒として有機
溶媒を用いる常温で液体の油性インクの溶液型のインク
が一般に用いられている。水性インクを用いた印刷画像
は、全般に耐水性が劣っているのに対して、油性インク
は、優れた耐水性を有する印刷画像を提供することが可
能である。しかしながら、これら溶液型の水性インクお
よび油性インクは、常温では液体のため、記録紙に印刷
すると、にじみが発生しやすく、かつ、十分な印刷濃度
が得られず、さらに、液体であるがゆえにインクからの
析出物の発生が起こりやすく、インクジェット記録方式
の信頼性を大きく低下させる原因となっていた。
【0004】そこで、これら従来の溶液型のインクの欠
点を改良することを目的として、常温では固体で、使用
時には加熱溶融して使用する、いわゆるホットメルト型
のインクジェット方式記録装置用の油性インクが提案さ
れている。具体的には、特開平01−242672号公
報においては、フタル酸エステル化合物を含有するイン
ク、特開平02−51570号公報においては、ポリオ
ールベンゾエート類を含有するインク、特開平05−3
39528号公報においては、フタル酸ジエステルを含
有するインク等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の熱溶融性インクは、記録紙、特ににじみ防止のための
表面コート処理がされたコート紙(特に水系インクジェ
ットコート紙)に対するぬれ性が小さく、印字するよう
な場合には十分な付着力が得られず印字像が記録紙面上
から剥がれやすいという問題があった。また、高温にて
非常に長時間放置する場合、可塑剤が変質して十分な
柔軟性を得ることができなくなって付着力が低下した
り、また、可塑剤が変質もしくは蒸発して、インク粘
度が大幅に上昇してしまったり、さらに、インクの変
色が生じたり(特にインク変色はスルホンアミド、ピロ
キシ安息香酸エステルに顕著である。)、インクビヒ
クルとの相溶性が低下し、分離してしまったり、イン
ク内部から可塑剤が表面に移行し、ベトツキの原因とな
ったり、また、可塑剤が染料を溶解してインクが記録
紙の表面に移行する際にニジミの原因ともなってしまう
といった種々の問題もあった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、高温環境下での保存性を格段に
向上させ、インクの粘度変化を抑制し、インクの変色を
抑制し、相溶性を大幅に向上させ、ベトツキを減少さ
せ、ニジミを減少させ、且つ溶融状態における表面張力
を大幅に低下させて水系インクジェット専用コート紙へ
も強固な印字像を形成可能であり、且つ高度な耐熱性を
もつ熱溶融性インクを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の熱溶融性インクは、常温で固体であり、50
℃〜150℃の融点を有するインクビヒクルの主要構成
となるワックスと、色材と、可塑剤とを含むことを特徴
としている。特に、可塑剤は、インクビヒクルと相溶可
能な常温液体のアルキル変性シリコーンオイル、高級脂
肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変
性シリコーンオイル、アルキルアラルキルポリエーテル
変性シリコーンオイルもしくはピロメリット酸テトラオ
クチルエステルより選ばれ、これらを少なくとも1種以
上含むことを特徴としている。ここで常温とは、およそ
10℃から35℃程度の一般的な作業環境の温度をいう
ものとする。
【0008】上記の構成を有する本発明の熱溶融性イン
クにおいて、ワックスはインクの主材となり、熱特性お
よび粘度等、インクの特性を決定する。色材はインク組
成に色を付与するものである。
【0009】そして、これらの組成にさらに可塑剤とし
て、シロキサン結合を持つシリコーン化合物であるアル
キル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シ
リコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイ
ル、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーンオ
イルをインクに添加することによって、その界面活性作
用により表面張力を著しく低下させる。従って、インク
の記録紙表面に対するぬれ性を改善するとともに、イン
ク滴に適度な軟らかさを付与し、コート紙(特に水系イ
ンクジェット専用コート紙)に印字する場合においても
強固に付着した印字像を形成する。
【0010】また、従来熱溶融性インクの可塑剤として
添加されている化合物に比べシリコーンオイルは耐熱性
に優れているため、シリコーンオイルを可塑剤として添
加されたインクは、非常に優れた耐熱性を備える。それ
に加えて、変性シリコーンオイルであればさらにインク
ビヒクルへの相溶性が非常に良好になるとともに、引火
点も高くなって安全にもなる。そして、染料溶解性が低
くなり、たとえインクが浸透しやすい繊維質の記録紙の
表面にインクが移行しても、可塑剤に溶解された染料が
拡がることによるニジミが発生しない。
【0011】さらに、これらの組成にさらに可塑剤とし
て通常の可塑剤(フタル酸エステル等)よりも高分子の
ピロメリット酸テトラオクチルエステルを添加すること
によって耐熱性が良好になり変質もしくは蒸発すること
がないため、インク粘度が安定しかつインク変色が抑制
される。従って、コート紙(特に水系インクジェト専用
コート紙)に印字する場合においても、強固に付着した
印字像を形成する。
【0012】そして、通常の可塑剤(フタル酸エステル
等)よりも炭化水素鎖の占める割合が高いためインクビ
ヒクルへの相溶性が高く、高温に放置しても分離しな
い。加えて、通常の可塑剤(フタル酸エステル等)に比
べ分子構造がより複雑で分岐が多いためインク内で分離
することにより記録紙上に形成されたインク像の表面へ
の移行性が低く、インク像の表面のベトツキや、さらに
記録紙表面へのニジミを防止することが可能となる。加
えて、前記シリコーン化合物を添加した場合と同様に引
火点が高くなり安全になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の熱溶融性インクを具体化した
実施例について説明する。
【0014】本発明を実施した熱溶融性インクは、50
℃〜150℃の融点を有するワックスを30.0〜9
5.0%と、可塑剤を1.0〜30.0重量%、望まし
くは1.0〜20.0重量%と、色材としての染料を
0.1〜10.0重量%、望ましくは0.5〜5.0重
量%と、酸化防止剤を0.1〜0.5重量%とをインク
成分として含有する。
【0015】インクビヒクルの一成分として用いられる
融点50℃〜150℃のワックス、いわゆる常温固体ワ
ックスは、融点以上の加熱溶融状態において、少なくと
もインクジェット記録ヘッドを備えた記録装置のインク
吐出温度において熱的に安定なものを用いる。
【0016】前記ワックスとしては、例えば、石油ワッ
クス、望ましくはパラフィンワックスまたはマイクロク
リスタリンワックスや;植物系ワックス、望ましくはキ
ャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワッ
クス、またはホホバ固体ロウや; 動物系ワックス、望
ましくはミツロウ、ラノリンまたは鯨ロウや;鉱物系ワ
ックス、望ましくはモンタンワックスや;合成炭化水
素、望ましくはフィッシャートロプシュワックスまたは
ポリエチレンワックスや;水素化ワックス、望ましくは
硬化ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体や;変性ワック
ス、望ましくはモンタンワックス誘導体、パラフィンワ
ックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体ま
たはポリエチレンワックス誘導体や;高級脂肪酸、望ま
しくはベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリス
チン酸、またはラウリン酸や; 高級アルコール、望ま
しくはステアリルアルコール、またはベヘニルアルコー
ルや;ヒドロキシステアリン酸、望ましくは12−ヒド
ロキシステアリン酸または12−ヒドロキシステアリン
酸誘導体や;ケトン、望ましくはステアロンまたはラウ
ロンや; 脂肪酸アミド、望ましくはラウリン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸
アミド、リシノール酸アミド、12−ヒドロキシステア
リン酸アミド、特殊脂肪酸アミドまたはN−置換脂肪酸
アミドや;アミン、望ましくはドデシルアミン、テトラ
デシルアミンまたはオクタデシルアミンや;エステル、
望ましくはステアリン酸メチル、ステアリン酸オクタデ
シル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレ
ングリコール脂肪酸エステル、またはポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステルや;重合ワックス、望ましくはα−オ
レフィン無水マレイン酸共重合体ワックス;等の従来公
知のワックスのいずれかを特に限定することなく用いる
ことができる。これらのワックスは、単独で用いてもよ
いし、2種以上を混合して用いてもよく、インク全体に
対して30.0〜95.0重量%、望ましくは、30.
0〜90.0重量%の範囲で含有される。
【0017】ワックスとともに用いられる可塑剤は、イ
ンクの表面張力を低下させることによりインクの記録紙
表面に対するぬれ性を高め印字像を強固に付着させると
ともに、染料溶解性を低くして、たとえインクが記録紙
の表面に移行しても可塑剤に溶解された染料が拡がるこ
とによるニジミを発生させない。また、耐熱性の高いシ
リコーン化合物により耐熱性を向上させる。そして、ワ
ックスへの相溶性を向上させることで、インク表面への
可塑剤の移行を防止して、ベトツキを低減させる。そし
て、引火点が高くなることで安全にできる。
【0018】可塑剤はシロキサン結合を持つシリコーン
化合物であり、具体的には、 アルキル変性シリコーンオイル(信越化学製) 高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル(信越化学
製) メチルスチリル変性シリコーンオイル(信越化学製) アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーンオイル
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) ピロメリット酸テトラオクチルエステル(旭電化工業
製) 等が例としてあげられる。
【0019】これらの可塑剤は、いずれかを特に限定す
ることなく用いることができ、単独で用いてもよいし、
2種以上を混合して用いてもよく、インク全体として
1.0〜30.0重量%、望ましくは1.0〜20.0
重量%の範囲で含有される。
【0020】本実施例のインクに使用する色材として
は、従来から油性インク組成物に用いられている顔料又
は染料であればどれでも使用可能である。
【0021】顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わ
ず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用
することができる。具体的には、例えば、カーボンブラ
ック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイ
エロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化ク
ロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラ
マリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ア
ゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ス
レン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオイ
ンジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料等の
公知の顔料を特に限定することなく用いることができ
る。
【0022】染料としては、アゾ染料、ジスアゾ染料、
金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、
インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、
シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染
料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、キサンテン
染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、
等の油溶性染料が好ましい。
【0023】これらの顔料および染料は、単独で用いて
もよいし、適宜組み合わせて使用することも可能である
が、インク全体に対して0.1〜10.0重量%、望ま
しくは0.5〜10.0重量%、さらに望ましくは0.
5〜5.0重量%の範囲で含有される。
【0024】次に、本実施例の熱溶融性インクを具体化
するための実施例について以下に説明する。
【0025】〈実施例1〉実施例1におけるビヒクルと
しての常温固体ワックスは、パラフィンワックス(HNP-
12、日本精蝋製)とステアリン酸アマイド(アマイド
S、花王製)とモンタン酸エステルワックス(ヘキスト
ワックスE、ヘキスト製)であり、可塑剤はアルキル変
性シリコーンオイル(KF-414、信越化学製)であり、色
材としての油溶性染料はカラーインデックス(C.I.)SO
LVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)であ
る。これに酸化を防止するための酸化防止剤(イルガノ
ックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製)
を添加する。
【0026】実施例1に用いた熱溶融性インクの組成は
以下に示すとおりである。
【0027】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% アルキル変性シリコーンオイル(KF-414、信越化学製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記熱溶融性インクは、図1に示すような手順で調製す
ることができる。
【0028】まず、図1(A)に示すように、パラフィ
ンワックス(1)、ステアリン酸アマイド(2)、モン
タン酸エステルワックス(3)、アルキル変性シリコー
ンオイル(KF-414、信越化学製)(4)を、70℃〜2
50℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加
熱溶解して混合し、図1(B)に示すように、この混合
液に色材として SOLVENT BLACK 3(6)を混合する。次
に、図1(C)に示すように、酸化防止剤(5)を添加
してディゾルバー(21)により200〜10000r
pm 、好ましくは500〜5000rpmで攪拌混合
する。この攪拌混合された組成物(11)を、図1
(D)に示すように東洋濾紙社製の加熱濾過装置により
2μmのメッシュフィルター(22)を使用して濾過を
行い、最終的な熱溶融性インク(12)を得る。
【0029】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は1.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は19.1
(mN/m)であった。
【0030】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0031】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0032】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを重ね合わせ、60℃、50%
RH環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移り
をするか否かの検査をすることによって耐ブロッキング
性について確認したが、普通紙への裏移りは確認され
ず、良好な耐ブロッキング性が確認された。
【0033】〈実施例2〉実施例2におけるインクビヒ
クルとしての常温固体ワックスは、パラフィンワックス
(HNP-12、日本精蝋製)とステアリン酸アマイド(アマ
イドS、花王製)とモンタン酸エステルワックス(ヘキ
ストワックスE、ヘキスト製)であり、可塑剤は高級脂
肪酸エステル変性シリコーンオイル(X-22-715、信越化
学社製)であり、色材としての油溶性染料はカラーイン
デックス(C.I.)SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オ
リエント製)である。これに酸化を防止するための酸化
防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティ
ーケミカルズ製)を添加する。
【0034】実施例2に用いた熱溶融性インクの組成は
以下に示すとおりである。
【0035】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% 高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル(X-22-715、信越化学製) 5.0 重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記熱溶融性インクは、以下のように調製されるが、図
1(A)〜(D)に示す実施例1と同様な手順で調製す
ることができるため、図示は省略する(以下の実施例、
比較例について同じ)。
【0036】まず、パラフィンワックス、ステアリン酸
アマイド、モンタン酸エステルワックス、高級脂肪酸エ
ステル変性シリコーンオイルを70℃〜250℃、好ま
しくは100℃〜200℃程度の温度で加熱溶解して混
合し、この混合液に色材としてSOLVENT BLACK 3を混合
する。次に、酸化防止剤を添加しディゾルバーにより2
00〜10000rpm 、好ましくは500〜500
0rpm で攪拌混合する。この攪拌混合された組成物
を東洋濾紙社製の加熱濾過装置により2μmのメッシュ
フィルターを使用して濾過を行い、最終的な熱溶融性イ
ンクを得る。
【0037】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は1.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は18.9
(mN/m)であった。
【0038】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0039】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0040】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認したが、普通紙への裏移りは確認されず、良好
な耐ブロッキング性が確認された。
【0041】〈実施例3〉実施例3におけるインクビヒ
クルとしての常温固体ワックスは、パラフィンワックス
(HNP-12、日本精蝋製)とステアリン酸(関東化学製)
とモンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、
ヘキスト製)であり、可塑剤はメチルスチリル変性シリ
コーンオイル(KF-410、信越化学製)であり、色材とし
ての油溶性染料はカラーインデックス(C.I.)SOLVENT
BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)である。これ
に酸化を防止するための酸化防止剤(イルガノックス1
010、チバスペシャリティーケミカルズ製)を添加す
る。
【0042】実施例3に用いた熱溶融性インクの組成は
以下に示すとおりである。
【0043】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸(関東化学製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% メチルスチリル変性シリコーンオイル(KF-410、信越化学製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製))2.0重量% 上記熱溶融性インクは、実施例1と同様な手順で調製す
ることができる。
【0044】まず、パラフィンワックス、ステアリン
酸、モンタン酸エステルワックス、メチルスチリル変性
シリコーンオイル(KF-410、信越化学社製)を、70℃
〜250℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度
で加熱溶解して混合し、この混合液に色材としてSOLVEN
T BLACK 3を混合する。次に、酸化防止剤を添加してデ
ィゾルバーにより200〜10000rpm 、好まし
くは500〜5000rpm で攪拌混合する。この攪
拌混合された組成物を東洋濾紙社製の加熱濾過装置によ
り2μmのメッシュフィルターを使用して濾過を行い、
最終的な熱溶融性インクを得る。
【0045】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は2.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は23.5
(mN/m)であった。
【0046】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0047】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0048】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認したが、普通紙への裏移りは確認されず、良好
な耐ブロッキング性が確認された。
【0049】〈実施例4〉実施例4におけるインクビヒ
クルとしての常温固体ワックスは、パラフィンワックス
(HNP-12、日本精蝋製)とステアリン酸(関東化学製)
とモンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、
ヘキスト製)であり、可塑剤はアルキルアラルキルポリ
エーテル変性シリコーンオイル(SF-8419、東レ・ダウ
コーニング・シリコーン製)であり、色材としての油溶
性染料はカラーインデックス(C.I.)SOLVENT BLACK 3
(Oil Black HBB、オリエント製)である。これに酸化
を防止するための酸化防止剤(イルガノックス101
0、チバスペシャリティーケミカルズ製)を添加する。
【0050】実施例4に用いた熱溶融性インクの組成は
以下に示すとおりである。
【0051】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸(関東化学製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーンオイル(SF-8419、東レ・ダ ウコーニング・シリコーン製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記熱溶融性インクは、実施例1と同様な手順で調製す
ることができる。
【0052】まず、パラフィンワックス、ステアリン
酸、モンタン酸エステルワックス、アルキルアラルキル
ポリエーテル変性シリコーンオイル(SF-8419、東レ・
ダウコーニング・シリコーン製)を、70℃〜250
℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加熱溶
解して混合し、この混合液に色材としてSOLVENT BLACK
3を混合する。次に、酸化防止剤を添加してディゾルバ
ーにより200〜10000rpm 、好ましくは50
0〜5000rpm で攪拌混合する。この攪拌混合さ
れた組成物を東洋濾紙社製の加熱濾過装置により2μm
のメッシュフィルターを使用して濾過を行い、最終的な
熱溶融性インクを得る。
【0053】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は1.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は24.1
(mN/m)であった。
【0054】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0055】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0056】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認したが、普通紙への裏移りは確認されず、良好
な耐ブロッキング性が確認された。
【0057】〈実施例5〉実施例5におけるインクビヒ
クルとしての常温固体ワックスはパラフィンワックス
(HNP-12、日本精蝋製)とステアリン酸(関東化学製)
とモンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、
ヘキスト製)であり、可塑剤はピロメリット酸テトラオ
クチルエステル(UL-80、旭電化工業製)であり、色材
としての油溶性染料はカラーインデックス(C.I.)SOLV
ENT BLACK 3(Oil BlackHBB、オリエント製)である。
これに酸化を防止するための酸化防止剤(イルガノック
ス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製)を添
加する。
【0058】実施例5に用いた熱溶融性インクの組成は
以下に示すとおりである。
【0059】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸(関東化学製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% ピロメリット酸テトラオクチルエステル(UL-80、旭電化工業製) 5.0重 量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記熱溶融性インクは、実施例1と同様な手順で調製す
ることができる。
【0060】まず、パラフィンワックス、モンタン酸エ
ステルワックス、ステアリン酸、ピロメリット酸テトラ
オクチルエステル(UL-80、旭電化工業製)を、70℃
〜250℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度
で加熱溶解して混合し、この混合液に色材としてSOLVEN
T BLACK 3を混合する。次に、酸化防止剤を添加してデ
ィゾルバーにより200〜10000rpm 、好まし
くは500〜5000rpm で攪拌混合する。この攪
拌混合された組成物を東洋濾紙社製の加熱濾過装置によ
り2μmのメッシュフィルターを使用して濾過を行い、
最終的な熱溶融性インクを得る。
【0061】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は2.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は27.0
(mN/m)であった。
【0062】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0063】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0064】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りするか
否かを検査することによって、耐ブロッキング性につい
て確認したが、普通紙への裏移りは確認されず、良好な
耐ブロッキング性が確認された。
【0065】〈比較例1〉比較例1における熱溶融性イ
ンクの組成は以下に示すとおりである。
【0066】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記比較例1の熱溶融性インクは以下のような方法で調
製することができる。
【0067】まず、パラフィンワックス、ステアリン酸
アマイド、モンタン酸エステルワックスを、70℃〜2
50℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加
熱溶解して混合し、この混合液に色材としてSOLVENT BL
ACK 3を混合する。次に、酸化防止剤を添加して前述の
ディゾルバーにより200〜10000rpm 、好ま
しくは500〜5000rpm で攪拌混合する。この
攪拌混合された組成物を前述の東洋濾紙社製の加熱濾過
装置により2μmのメッシュフィルターを使用して濾過
を行い、最終的な熱溶融性インクを得る。
【0068】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は1.0(%)、重量減少率は2.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は27.0
(mN/m)であった。
【0069】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離が生じ、比較例1の
熱溶融性インクの接着性は不良であることが確認され
た。
【0070】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0071】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認した。普通紙への裏移りが確認され、耐ブロッ
キング性は不良であることが確認された。
【0072】〈比較例2〉比較例2におけるインク組成
は以下に示すとおりである。
【0073】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト社製)10.0 重量% フタル酸ジ2エチルヘキシル(関東化学製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記比較例2の熱溶融性インクは以下のような方法で調
製することができる。
【0074】まず、パラフィンワックス、ステアリン酸
アマイド、モンタン酸エステルワックス、フタル酸ジ2
エチルヘキシル(関東化学製)を、70℃〜250℃、
好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加熱溶解し
て混合し、この混合液に色材としてSOLVENT BLACK 3を
混合する。次に、酸化防止剤を添加して前述のディゾル
バーにより200〜10000rpm 、好ましくは5
00〜5000rpmで攪拌混合する。この攪拌混合さ
れた組成物を前述の東洋濾紙社製の加熱濾過装置により
2μmのメッシュフィルターを使用して濾過を行い、最
終的な熱溶融性インクを得る。
【0075】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は6.0(%)、重量減少率は5.0(%)であった。
また、120℃の環境下における表面張力は27.0
(mN/m)であった。
【0076】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離は無く良好な接着性
が確認された。
【0077】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いが確認
され、印字物高温保存性は不良であると確認された。具
体的には、ニジミ発生による文字の太りが見られた。
【0078】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認したが、普通紙への裏移りが確認され、耐ブロ
ッキング性は不良であると確認された。
【0079】〈比較例3〉比較例3における熱溶融性イ
ンクの組成は以下に示すとおりである。
【0080】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% 炭化水素溶剤(アイソパーM、エクソン化学製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記比較例3の熱溶融性インクは以下のような方法で調
製することができる。
【0081】まず、パラフィンワックス、ステアリン酸
アマイド、モンタン酸エステルワックス、炭化水素溶剤
を、70℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃
程度の温度で加熱溶解して混合し、この混合液に色材と
してSOLVENT BLACK 3を混合する。次に、酸化防止剤を
添加して前述のディゾルバーにより200〜10000
rpm 、好ましくは500〜5000rpm で攪拌混
合する。この攪拌混合された組成物を前述の東洋濾紙社
製の加熱濾過装置により2μmのメッシュフィルターを
使用して濾過を行い、最終的な熱溶融性インクを得る。
【0082】調製された熱溶融性インクを、130℃、
10日間の環境下において保存したところ、粘度減少率
は25.0(%)、重量減少率は12.0(%)であっ
た。また、120℃の環境下における表面張力は27.
0(mN/m)であった。
【0083】調製された熱溶融性インクをコート紙、フ
ィルム、アルミに塗り180度折り曲げたときの剥離の
有無によって接着性を確認したが、コート紙、フィル
ム、アルミのいずれにおいても剥離が有り、接着性は不
良であると確認された。
【0084】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物を50℃、48時間の環境下で保存し、保存
前後の印字物を比較することによって、印字物高温保存
性について確認したが、保存前後の印字物で違いは確認
されず良好な印字物高温保存性が確認された。
【0085】調製された熱溶融性インクを普通紙に印字
した印字物と、普通紙とを合わせ、60℃、50%RH
環境下で2kgの荷重にて24時間放置し、裏移りする
か否かを検査することによって、耐ブロッキング性につ
いて確認したが、普通紙への裏移りは確認され、耐ブロ
ッキング性は不良であると確認された。
【0086】〈比較例4〉比較例4における熱溶融性イ
ンクの組成は以下に示すとおりである。
【0087】 パラフィンワックス(HNP-12、日本精蝋製) 40.0重量% ステアリン酸アマイド(アマイドS、花王製) 42.9重量% モンタン酸エステルワックス(ヘキストワックスE、ヘキスト製)10.0重 量% ストレートシリコーンオイル(KF-96-100、信越化学製) 5.0重量% 酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ製) 0.1重量% 色材(SOLVENT BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント製)) 2.0重量% 上記比較例4の熱溶融性インクは以下のような方法で調
製することができる。
【0088】まず、パラフィンワックス、ステアリン酸
アマイド、モンタン酸エステルワックス、ストレートシ
リコーンオイル(KF-96-100、信越化学製)を、70℃
〜250℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度
で加熱溶解して混合し、この混合液に色材としてSOLVEN
T BLACK 3を混合する。次に、酸化防止剤を添加して前
述のディゾルバーにより200〜10000rpm 、
好ましくは500〜5000rpmで攪拌混合する。こ
の攪拌混合された組成物を前述の東洋濾紙社製の加熱濾
過装置により2μmのメッシュフィルターを使用して濾
過を行い、最終的な熱溶融性インクを得る。
【0089】上記方法にによって調製された熱溶融性イ
ンクは、シリコーンオイルがインクビヒクルから分離
し、前記した評価を行うことは不可能であった。
【0090】ここで、図2は、上述した実施例1〜5と
比較例1〜3のインクの評価をまとめた表である。上記
詳説した実施例1〜5と比較例1〜3のインクの評価か
らわかるように、本発明の要件を備えてない、比較例1
〜3のインクは、いずれも満足する性能を有さず、これ
らと比較して本発明の要件を備える実施例1〜5は、い
ずれも満足する評価を得ることができた。特に、実施例
1及び実施例2のインクは望ましいものであった。
【0091】
【発明の効果】上記の構成を有する本発明の熱溶融性イ
ンクにおいて、可塑剤としてアルキル変性シリコーンオ
イル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチ
ルスチリル変性シリコーンオイル、アルキルアラルキル
ポリエーテル変性シリコーンオイル、ピロメリット酸テ
トラオクチルエステルを添加することによって、表面張
力を著しく低下させることが可能となるという効果があ
る。そのため、コート紙(特に水系インクジェト専用コ
ート紙)に印字する場合においても、強固に付着した印
字像を形成することが可能とできるという効果を奏す
る。
【0092】また耐熱性が高く、且つ高温下で長期保存
可能な可塑剤を用いるため、高温状態に長時間保存され
ても、変質しにくい安定したインクとすることができる
という効果がある。特に、この可塑剤はインクビヒクル
への相溶性が高く高温状態に放置されても分離するよう
なことがないため、インク粘度が高くなることを防止で
きるという効果がある。さらに、可塑剤が分離してイン
ク表面に移行してベトツキ生じさせるようなことがな
く、加えて可塑剤が染料を融解するようなことがなく染
料を融解した可塑剤が拡がってニジミを生じるようなこ
とも防止することができるという効果がある。その上、
引火点が高く安全であるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の熱溶融性インクを調製する手順を示
す図である。
【図2】実施例1〜5と比較例1〜3のインクの評価を
まとめた表である。
【符号の説明】
1 パラフィンワックス 2 ステアリン酸アマイド 3 モンタン酸エステルワックス 4 アルキル変性シリコーンオイル 5 酸化防止剤 6 色材(SOLVENT BLACK 3) 11 攪拌混合された組成物 12 熱溶融性インク 21 ディゾルバー 22 メッシュフィルター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温では固体で、常温よりも高温では液
    体となり、インクジェットヘッドを備えた記録装置にお
    いて加熱溶融されて記録に用いられる熱溶融性インクで
    あって、 インクビヒクルと相溶可能な常温液体のアルキル変性シ
    リコーンオイル、 高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、 メチルスチリル変性シリコーンオイル、 アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーンオイル
    のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする熱溶融
    性インク。
  2. 【請求項2】 常温では固体で、常温よりも高温では液
    体となり、インクジェットヘッドを備えた記録装置にお
    いて加熱溶融されて記録に用いられる熱溶融性インクで
    あって、 インクビヒクルと相溶可能な常温液体のピロメリット酸
    テトラオクチルエステルを含むことを特徴とする熱溶融
    性インク。
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