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JP2001095597A - ステロイド5α−リダクターゼの阻害活性の検出方法 - Google Patents

ステロイド5α−リダクターゼの阻害活性の検出方法

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Publication number
JP2001095597A
JP2001095597A JP21515799A JP21515799A JP2001095597A JP 2001095597 A JP2001095597 A JP 2001095597A JP 21515799 A JP21515799 A JP 21515799A JP 21515799 A JP21515799 A JP 21515799A JP 2001095597 A JP2001095597 A JP 2001095597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steroid
reductase
androstenedione
type
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21515799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Nakazawa
陽介 中沢
Masahiro Tajima
正裕 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP21515799A priority Critical patent/JP2001095597A/ja
Publication of JP2001095597A publication Critical patent/JP2001095597A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステロイド5α−リダクターゼに対する阻害作
用が認められる物質を、同タイプIとタイプIIを個別的
に扱う場合を含めて、簡便かつ正確にスクリーニングす
る手段を提供すること。 【解決手段】酵素反応基質であるアンドロステンジオン
と、ステロイド5α−リダクターゼの酵素原であるヒト
由来の毛乳頭細胞と共に被験物質を共存させて、前記の
アンドロステンジオンからアンドロスタンジオンへの変
換の阻害を、被験物質におけるステロイド5α−リダク
ターゼに対する阻害活性の指標として検出する、ステロ
イド5α−リダクターゼの阻害活性の検出方法を提供す
ることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の酵素、具体
的には、男性ホルモンの代謝と密接な関係があるステロ
イド5α−リダクターゼの阻害活性の検出方法に関する
発明である。
【0002】
【従来の技術】人体における男性ホルモンの代謝は、様
々な疾病や生体現象と密接に関連しており、特に、男性
ホルモンの過分泌が問題となることが多い。
【0003】例えば、従来から、男性型脱毛、脂漏、ニ
キビ(尋常性ざ瘡)等は、男性ホルモン及びその代謝物
等が原因で発症するとされている。特に、主要男性ホル
モンのテストステロンがステロイド5α−リダクターゼ
により5α−ジヒドロテストステロン(DHT)に代謝
され、これが種々の皮膚障害を引き起こす原因ともなっ
ていることが、既に明らかとなっている。また、前立腺
肥大症や前立腺ガンは、特定の男性ホルモンの過分泌等
の代謝異常によって、惹起され得ることも、既に明らか
になっている。
【0004】男性型脱毛患者の頭皮において、ステロイ
ド5α−リダクターゼ活性は、脱毛していない側頭部よ
りも脱毛している頭頂部の方が高いことが明らかにされ
ており、DHTが、細胞内の核の受容体と結合して皮脂
腺の増殖を促進する一方、毛乳頭細胞からの情報伝達に
作用して毛母細胞の細胞増殖を抑制し、毛髪の成長を妨
げるものとされている。
【0005】このため従来から、養毛料には、エストラ
ジオールなどの女性ホルモンや抗男性ホルモン剤が配合
されてきた。また、テストステロンからDHTへの代謝
を司るステロイド5α−リダクターゼの活性を阻害する
薬剤の探究が進められ、養毛料を中心に配合されてき
た。
【0006】また、男性ホルモンの過分泌等が原因とな
ることが多い、前立腺肥大症や前立腺ガン等の前立腺疾
患に対しても、エストラジオールなどの女性ホルモンや
抗男性ホルモン剤が有効なことが知られている。
【0007】このように、現状において、男性ホルモン
の代謝異常を是正する薬剤が提供されることは、様々な
疾病に対する福音であり、さらに新たな薬剤の創出が望
まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】新たな男性ホルモンの
代謝に関連する薬剤の創出に際しては、優れたスクリー
ニング方法が必要であること、すなわち、男性ホルモン
の代謝に関連する所望の機能が認められる物質を、簡
便、かつ、正確に検出可能な方法が必要であることはい
うまでもない。
【0009】本発明は、男性ホルモンの代謝、特に、男
性ホルモンの過分泌に関して、非常に深く関連している
ステロイド5α−リダクターゼの酵素活性の阻害作用の
スクリーニング手段について探究することを目標とし
た。ステロイド5α−リダクターゼが、男性ホルモンの
代謝異常を特定するための指標として非常に優れている
ことが理解されている反面、従来においては、ステロイ
ド5α−リダクターゼを指標とするスクリーニング方法
が、十分に確立しているとはいいがたいからである。
【0010】従来、薬剤のステロイド5α−リダクター
ゼ阻害活性の評価には、ラットの肝臓、前立腺、副睾丸
などの組織ホモジェネート及び超音波などにより破砕
し、遠心分画や可溶化などの手法で粗精製したものが、
酵素原として多く用いられてきた。
【0011】しかしながら、ステロイド5α−リダクタ
ーゼは、動物種間で性質や、薬剤に対する反応性が異な
ることが知られている。また、ステロイド5α−リダク
ターゼは、膜結合型の酵素であるため、粗精製処理によ
り生体内と同様の酵素活性や性質を維持できなくなると
いった問題があった。
【0012】従って、ヒトに対して有効なステロイド5
α−リダクターゼを阻害する薬剤を評価するためには、
酵素原としてヒト由来のステロイド5α−リダクターゼ
を未精製のまま準備する必要がある。特に、男性型脱毛
治療薬としてのステロイド5α−リダクターゼ阻害剤を
探索する場合には、毛包における男性ホルモンの主なタ
ーゲットと考えられている毛乳頭細胞に存在するステロ
イド5α−リダクターゼを酵素原として用いる必要があ
る。
【0013】また、最近の研究では、ヒトのステロイド
5α−リダクターゼには、性質の異なる2つのアイソザ
イム、タイプI及びタイプIIが存在していることがわか
ってきている。タイプIは表皮、皮脂腺、肝臓などの
他、全身に広く存在しているのに対し、タイプIIは生殖
器官などの男性ホルモン標的組織に局在している。よっ
て、タイプI及びタイプIIのステロイド5α−リダクタ
ーゼのどちらか一方を、特異的に阻害する薬剤の探索や
開発も進められるべきであり、このようなアイソザイム
特異的な薬剤は、副作用が少ない、局所的なステロイド
5α−リダクターゼ阻害剤として期待されている。
【0014】従来のステロイド5α−リダクターゼ阻害
活性の測定方法では、酵素反応の基質としてテストステ
ロンを用い、DHTへの変換率を測定しているが、生細
胞を酵素原として用いた場合、テストステロンは、ステ
ロイド5α−リダクターゼによりDHTに変換されるだ
けではなく、17β−ヒドロキシステロイド脱水素酵素に
よっても代謝されて、アンドロステンジオンに変換され
てしまい、さらにアンドロステンジオンは、ステロイド
5α−リダクターゼにより、2次代謝産物であるアンド
ロスタンジオンに変換されてしまうことなどから、ステ
ロイド5α−リダクターゼのみの活性を正確に測定する
ことが出来ないという難点があった。
【0015】また、ステロイド5α−リダクターゼ・タ
イプIは、中性付近(pH7.5付近)が至適pHであ
り、同・タイプIIは弱酸性(pH5.0付近)が至適p
Hである。タイプIはともかく、タイプIIに対する作用
について特異的にスクリーニングしようとする場合に、
従来の生細胞を用いた方法では、上記の弱酸性の環境
で、生細胞を生存させ維持することが困難であるため、
特に、ステロイド5α−リダクターゼ・タイプIIに対す
る作用についての特異的なスクリーニング方法の確立
は、困難を極めていた。
【0016】本発明が解決すべき課題は、このように困
難が山積する、ステロイド5α−リダクターゼに対する
阻害作用が認められる物質を、簡便かつ正確にスクリー
ニングする手段を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の
解決に向けて、鋭意検討を重ねた。その結果、ヒトに対
して真に有効なステロイド5α−リダクターゼに対する
阻害作用が認められる物質(ステロイド5α−リダクタ
ーゼ阻害剤)を探索するために、ヒトの毛乳頭細胞及び
アンドロステンジオンを用いることにより、簡便かつ正
確な、ステロイド5α−リダクターゼ阻害剤のスクリー
ニング手段が提供され得ることを見出して、本発明を完
成した。
【0018】すなわち、本発明者は、本願において、ア
ンドロステンジオン、ヒトの毛乳頭細胞及び被験物質を
共存させて、前記アンドロステンジオンからアンドロス
タンジオンへの変換の程度を、被験物質のステロイド5
α−リダクターゼに対する阻害活性の指標として検出す
る、ステロイド5α−リダクターゼの阻害活性の検出方
法(以下、本発明検出方法ともいう)を提供する。
【0019】本発明検出方法を、ステロイド5α−リダ
クター・タイプIIの特異的な阻害物質を検出するために
用いる場合、検出環境をpH5.0付近の弱酸性として
も、ヒトの毛乳頭細胞は死滅しないで、生育状態が維持
される故に、特に有利である。
【0020】本発明において、「毛乳頭細胞」とは、毛
根から取り出したままの「インタクトな毛乳頭細胞」は
勿論のこと、これを、培養・継代した「培養毛乳頭細
胞」であっても、不死化させた「不死化毛乳頭細胞」で
あってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明検出方法は、酵素反応基質としてア
ンドロステンジオンを選択して、ステロイドにおける還
元酵素であるステロイド5α−リダクターゼの酵素反応
を利用することにより、ステロイド5α−リダクターゼ
の阻害活性を検出する検出方法である。
【0022】ステロイド5α−リダクターゼは、特に、
ステロイド骨格の5α位を還元する還元酵素であり、男
性ホルモンの代謝に深く関わっている。つまり、ステロ
イド5α−リダクターゼは、テストステロンの5α位を
還元することで、5α−ジヒドロテストステロン(DH
T)が生成され、アンドロステンジオンの5α位を還元
することで、アンドロスタンジオンが生成される。こ
の、ステロイド5α−リダクターゼが関連する男性ホル
モンの酵素代謝系については、第1図において図示す
る。
【0023】本発明検出方法においては、ステロイド5
α−リダクターゼの酵素原として、ヒトの毛乳頭細胞を
用い、かつ、この酵素の酵素反応基質として、上記のテ
ストステロンではなく、アンドロステンジオンを選択す
る。
【0024】膜結合型酵素であるステロイド5α−リダ
クターゼの酵素原として、ヒトの毛乳頭細胞を用いるこ
とにより、検出環境において、ステロイド5α−リダク
ターゼを安定化させるという意味がある。また、特に、
ステロイド5α−リダクターゼのアイソザイム(ステロ
イド5α−リダクターゼ・タイプI及び同・タイプII)
に対する酵素反応阻害活性を検討する場合には、格別の
意義が認められる。
【0025】すなわち、従来からステロイド5α−リダ
クターゼの酵素原として用いられている、それが豊富に
存在することが知られている生体組織(例えば、肝臓、
前立腺、副睾丸等)の、組織ホモジェネートや、超音波
等の組織破砕物を遠心分画や可溶化などの手法で粗精製
した粗精製物は、ステロイド5α−リダクターゼが膜結
合型の酵素であるため、これらの精製処理等により、生
体内と同様の酵素活性を、質的にも量的にも維持できな
くなるといった問題があった。また、このような問題点
を解決するために、上記の生体組織の生細胞をステロイ
ド5α−リダクターゼの酵素原として用いた場合におい
ても、その至適pHが中性(pH7.5付近)のステロ
イド5α−リダクターゼ・タイプIについて検討する場
合はともかくとして、その至適pHが弱酸性(pH5.
0付近)の同・タイプIIについて検討する場合は、この
ような弱酸性領域においては、通常の生細胞は、生育状
態を維持することが困難となってしまい、実質的に、検
討することができなかった。
【0026】しかしながら、ヒトの毛乳頭細胞において
は、驚くべきことに、検出環境をpH5.0付近の弱酸
性としても死滅しないで、生育状態が維持される。よっ
て、ステロイド5α−リダクターゼ・タイプIIについ
て、特異的に、被験物質の阻害活性等を検討することが
できるのである。
【0027】ステロイド5α−リダクターゼ・タイプI
は、頭部全般、表皮、皮脂腺、肝臓などの他、全身に広
く存在しているのに対し、タイプIIは、前頭部、口髭、
肝臓、生殖器官などの男性ホルモン標的組織に局在して
いる。
【0028】よって、被験物質のステロイド5α−リダ
クターゼ・タイプIに対する阻害活性の検出は、一般型
の男性型脱毛、脂漏、ニキビ等に対して効果を有する物
質のスクリーニングのために有用である。また、同じく
ステロイド5α−リダクターゼ・タイプIIに対する阻害
活性の検出は、前頭部の脱毛症や、前立腺肥大症や前立
腺ガン等の前立腺疾患等に対して効果を有する物質のス
クリーニングのために有用である。
【0029】なお、本発明検出方法において、毛乳頭細
胞の提供動物をヒトとしているのは、ステロイド5α−
リダクターゼは、動物によっても異なることが知られて
いるので、可能な限り、細胞の提供動物と本発明検出方
法を用いる目的となっている動物が一致していることが
好ましく、ヒトにおけるステロイド5α−リダクターゼ
を阻害する物質を検出するべき場合には、ヒト由来の毛
乳頭細胞を用いることが好ましいからである。ヒト由来
の毛乳頭細胞として、培養毛乳頭細胞を選択する場合、
この培養細胞を得るための工程については、すでに公知
となっている方法に従うことができる(例えば、特開平
10−229978号公報第3欄第32行目〜第5欄第
2行目等参照のこと)。本明細書においても、実施例に
おいて記載する。
【0030】ヒト毛乳頭細胞の提供部位は、特に限定さ
れるものではなく、頭部をはじめ、脇部や陰部等の様々
な部位の1種又は2種以上を選択することができる。部
位によって、ステロイド5α−リダクターゼ・タイプI
とタイプIIの各々の酵素活性レベルに差異はあるもの
の、たとえ本発明検出方法を、タイプIとタイプIIの個
別的な阻害活性の検出に用いる場合であっても、活性に
対するタイプ毎の相対的な阻害率を求めることで、本発
明検出方法の目的を達成することが可能であるからであ
る。
【0031】本発明検出方法においては、酵素反応基質
としてアンドロステンジオンを選択することにより、誤
差なく正確に、ステロイド5α−リダクターゼの阻害の
程度を検出することができる。
【0032】すなわち、アンドロステンジオンのステロ
イド5α−リダクターゼによる代謝産物は、第1図に示
すように、主にアンドロスタンジオンであり、他の物質
が、ステロイド5α−リダクターゼにより生成すること
を考慮する必要がない。これに対して、従来のように、
テストステロンを酵素反応基質として選択すると、テス
トステロンは、ステロイド5α−リダクターゼによって
DHTを生成するだけではなく、17β−ヒドロキシステ
ロイド脱水素酵素によっても代謝されて、アンドロステ
ンジオンに変換されてしまい、さらにアンドロステンジ
オンは、ステロイド5α−リダクターゼにより、2次代
謝産物であるアンドロスタンジオンに変換されてしまう
ことなどから、ステロイド5α−リダクターゼのみの活
性を正確に測定することができないという欠点が認めら
れる。
【0033】以上記載したように、酵素反応基質として
アンドロステンジオンを選択し、酵素原としてヒトの毛
乳頭細胞を選択することは、ステロイド5α−リダクタ
ーゼの阻害の程度を検出する上で、非常に意義あること
である。
【0034】また、本発明検出方法においては、必要に
応じてアンドロステンジオンに適切な標識処理、例え
ば、3Hや13C等のラジオアイソトープ処理、蛍光色素
処理、標識酵素処理等を施して用いることができる。
【0035】このように、本発明検出方法では、酵素反
応基質であるアンドロステンジオンと、ステロイド5α
−リダクターゼの酵素原であるヒトの毛乳頭細胞と共に
被験物質を共存させて、前記のアンドロステンジオンか
らアンドロスタンジオンへの変換の程度を、被験物質の
ステロイド5α−リダクターゼに対する阻害活性の指標
として検出することができる。なお、ここで、アンドロ
ステンジオンに配した「酵素反応基質」という用語と、
ヒトの毛乳頭細胞に配した「酵素原」という用語は、こ
れらの用語によって、本発明の技術的な範囲が限定され
ることを意図するものではない。よって、外形上、これ
らの用語と異なる用語を用いた場合であっても、アンド
ロステンジオン、ヒト由来の毛乳頭細胞及び被験物質を
共存させて、前記アンドロステンジオンからアンドロス
タンジオンへの変換の程度を、被験物質のステロイド5
α−リダクターゼに対する阻害活性の指標として検出す
る限りにおいては、本発明の技術的な範囲に入ること
を、本発明者は認識する。
【0036】本発明検出方法における被験物質のステロ
イド5α−リダクターゼに対する阻害活性の指標であ
る、アンドロステンジオンからアンドロスタンジオンへ
の変換の程度の検出手段は、特に限定されない。
【0037】例えば、ステロイド5α−リダクターゼと
共存させる前後のアンドロステンジオン及びアンドロス
タンジオンを、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィ
ー、GC−MS法等で定量し、アンドロステンジオンが
アンドロスタンジオンへ変換される程度を、被験物質の
有無で比較することにより、被験物質の存在によるアン
ドロステンジオンからアンドロスタンジオンへの変換の
程度を検出することができる。
【0038】この「変換の程度」が減少していれば、検
出環境に被験物質を共存させることにより、アンドロス
テンジオンのアンドロスタンジオンへの変換の阻害が検
出されたことを意味し、逆の場合には、この変換の亢進
が検出されたことを意味することとなる。
【0039】例えば、被験物質の存在により、アンドロ
ステンジオンからアンドロスタンジオンへの変換が阻害
されている場合、言い換えれば、アンドロスタンジオン
の生成量が少なく、アンドロステンジオンの残存度が大
きいほど、被験物質によるステロイド5α−リダクター
ゼの阻害活性が高いことになる。
【0040】本発明検出方法において、ステロイド5α
−リダクターゼ・タイプIとタイプIIのタイプ別の阻害
活性を検出する場合には、検出環境をそれぞれのタイプ
のステロイド5α−リダクターゼに適した環境に設定す
ることにより、これを行うことができる。すなわち、ス
テロイド5α−リダクターゼ・タイプIに対する阻害を
個別的に検出する場合には、検出環境のpHを中性(p
H7.5)付近に設定し、同タイプIIを個別的に検出す
る場合には、検出環境のpHを弱酸性(pH5.0)付
近に設定することで、所望するステロイド5α−リダク
ターゼに対する阻害のタイプ別の検出を行うことができ
る。
【0041】このようにして、被験物質のステロイド5
α−リダクターゼに対する阻害を検出することにより、
ステロイド5α−リダクターゼの阻害活性を有する物質
をスクリーニングすることができる。
【0042】なお、本発明は、以上記載した、本発明検
出方法の実施に用いる要素、例えば、酵素反応基質であ
るアンドロステンジオンと、ステロイド5α−リダクタ
ーゼの酵素原であるヒトの毛乳頭細胞を、少なくともそ
の構成要素として含む、本発明検出方法を実施するため
のキットをも提供する。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、この実施例の記載により、本発明の技術的範囲を
限定的にすることを意図するものではない。 〔参考例〕ヒト毛乳頭細胞の調製 ヒトの頭皮、腋部、陰部などの皮膚から実体顕微鏡下で
毛包を単離し、Messenger の方法〔Messenger,A.G.,Br.
J.Dermatol.110,685-689(1984)〕に従い、毛球部より毛
乳頭を単離した。単離した毛乳頭を本発明検出方法にお
ける酵素原として用いる場合には、この単離した毛乳頭
を「インタクトなヒト毛乳頭細胞」として、単離後24
時間以内に「ヒト毛乳頭細胞」として使用した。
【0044】また、毛乳頭を「培養毛乳頭細胞」として
用いる場合には、前記の単離した毛乳頭を、20%FB
Sを含むダルベッコ変法イーグル培地(DMEM:ニッ
スイ)で2週間培養し〔37℃,5%CO2 〕、毛乳頭
細胞から細胞のアウトグロースが確認された時点で、培
地を10%FBSを含むDMEMに交換して同様の条件
で培養した。以降、1週間に2回の割合で培養液(10
%FBSを含むDMEM)を交換して、細胞を維持し
た。培養開始より、4週間後に継代培養を行い、以後、
細胞が十分増殖した時点で再度継代し、この継代3回繰
り返し、これを「ヒト培養毛乳頭細胞」として、以下の
試験に用いた。
【0045】〔試験例1〕 異なるpHにおけるヒト毛
乳頭細胞の生育状態の検討 参考例に従って得られたヒト培養毛乳頭細胞を、500
00個ずつ、24穴マイクロプレートの各穴に播種して
〔培養液は牛胎児血清を10%含むDMEMを使用し
た〕、37℃,5%CO2 で1日間インキュベートを行
い、ウエル底面に細胞を付着させた。この細胞付着培養
が終了した後、培養液を、チャコール処理によりステロ
イドを除去した2%牛胎児血清を含むDMEMに交換
し、pHを2通り、すなわち、ステロイド5αリダク
ターゼ・タイプIの至適pHである7.5と、同・タ
イプIIの至適pHである5.0に設定して(pH調整剤
として、希塩酸を用いた。以下、同様である。)、24
時間培養を行い、総細胞数及び生細胞率を検討した。そ
の結果を第1表に示す。
【0046】 第 1 表 生細胞数 生細胞率 pH7.5 55,200個 98.9% pH5.0 55,500個 98.4% ─────────────────── なお、インタクトなヒト毛乳頭細胞においても、上記と
同様の異なるpHにおける検討を行った結果、pH7.
5とpH5.0の双方において、非常に良好な生細胞率
が認められた。
【0047】これらの結果により、ヒト毛乳頭細胞は、
培養細胞であっても、インタクトなものであっても、p
H7.5及びpH5.0の双方のpHにおいて、ほぼ完
全に生育状態を維持可能であること、すなわち、本発明
検出方法は、用いるヒト毛乳頭細胞の具体的な形態に関
わらず、ステロイド5αリダクターゼ・タイプIに対し
ても、同・タイプIIに対しても、被験物質の阻害活性を
特異的又は総合的に検出することが可能であることが明
らかになった。
【0048】なお、ヒト培養毛乳頭細胞の対照として用
いた、ヒト前立腺由来細胞は、pH7.5では、生育状
態が維持されていたが、pH5.0では、生細胞率が7
8.5%程度であり、同じヒト培養細胞であっても、弱
酸性環境においては、健全な生育状態を継続することが
困難であることが判明した。
【0049】〔試験例2〕 異なる酵素反応基質を用い
た場合の影響の検討 参考例に従って得られたヒト培養毛乳頭細胞を、100
0〜100000個ずつ、24穴マイクロプレートの各
穴に播種して〔培養液は牛胎児血清を10%含むDME
Mを使用した〕、37℃,5%CO2 で1日間インキュ
ベートを行い、ウエル底面に細胞を付着させた。この細
胞付着培養が終了した後、培養液を、酵素反応の基質
となるi)100nM、500000dpm の 3H−アンドロ
ステンジオン若しくはii) 100nM、500000dpm
3H−テストステロン及びチャコール処理によりス
テロイドを除去した2%牛胎児血清を含むDMEM(p
H5.0)に交換した。24時間培養した後、培養液中
のステロイドを、クロロホルム:メタノール=2:1で
抽出し、基質の3H−アンドロステンジオン又は3H−テ
ストステロンが、ヒト培養毛乳頭細胞のステロイド5α
−リダクターゼにより、他の男性ホルモン関連物質に変
換した量を、RI検出器付きHPLC〔カラム:CAP
CELL PAK C18(株式会社資生堂),溶出
液:80%メタノール〕で定量した。
【0050】第2図(1)は、酵素反応基質として3
−アンドロステンジオンを用いた場合の、培養開始前の
検出チャートであり、第2図(2)は、同培養開始後の
検出チャートである。第2図(2)においては、3H−
アンドロステンジオンが明確に、3H−アンドロステン
ジオンと3H−アンドロスタンジオンのピークに分かれ
ることが明らかになった。これに対して、第3図(1)
は、酵素反応基質として 3H−テストステロンを用いた
場合の、培養開始前の検出チャートであり、第3図
(2)は、同培養開始後の検出チャートである。第3図
(2)においては、3H−テストステロンが、ステロイ
ド5αリダクターゼの他に、17β−ヒドロキシステロイ
ド脱水素酵素の影響を受けて、3H−テストステロン、3
H−アンドロステンジオン、3H−アンドロスタンジオ
ン及び3H−DHTのピークが認められ、正確かつ簡便
にステロイド5α−リダクターゼの阻害を検出すること
が困難であることが明らかになった。
【0051】なお、インタクトなヒト毛乳頭細胞におい
ても、上記と同様の異なる反応基質を用いた場合の影響
について検討を行った結果、酵素反応基質として3H−
アンドロステンジオンを用いた場合は、培養後、3H−
アンドロステンジオンが明確に、3H−アンドロステン
ジオンと3H−アンドロスタンジオンのピークに分かれ
ることが明らかになった。また、酵素反応基質として3
H−テストステロンを用いた場合、培養後、3H−テス
トステロンが、ステロイド5αリダクターゼの他に、17
β−ヒドロキシステロイド脱水素酵素の影響を受けて、
3H−テストステロン、3H−アンドロステンジオン、3
H−アンドロスタンジオン及び3H−DHTのピークが
認められ、正確かつ簡便にステロイド5α−リダクター
ゼの阻害を検出することが困難であることが明らかにな
った。
【0052】これらの結果により、ヒト毛乳頭細胞の形
態と検出環境(pH)に関わらず、本発明検出方法にお
いては、酵素反応基質としてアンドロステンジオンが好
適であることが確認された。
【0053】〔実施例〕被験薬剤として、ステロイド5
α−リダクターゼ・タイプII特異的阻害剤であるフィナ
ステリド(シグマ社製)を用いて、本発明検出方法で、
フィナステリドのステロイド5α−リダクターゼ・タイ
プIIの阻害活性を評価した。
【0054】すなわち、参考例に従って得られたヒト培
養毛乳頭細胞を用いる場合においては、同培養細胞を1
000〜100000個ずつ、24穴マイクロプレート
の各穴に播種して〔培養液は牛胎児血清を10%含むD
MEMを使用した〕、37℃,5%CO2 で3日間イン
キュベートを行い、ウエル底面に細胞を付着させた。こ
の細胞付着培養が終了した後、培養液を、酵素反応の
基質となる100nM、500000dpm の 3H−アンド
ロステンジオン、チャコール処理によりステロイドを
除去した2%牛胎児血清および被験物質であるフィナ
ステリド(10〜1000nM)を含むDMEMに交換し
た。24時間培養した後、培養液中のステロイドを、ク
ロロホルム:メタノール=2:1で抽出し、基質の3
−アンドロステンジオンが細胞中のステロイド5α−リ
ダクターゼにより3H−アンドロスタンジオンに変換し
た量を、RI検出器付きHPLC〔カラム:CAPCE
LL PAK C18(株式会社資生堂),溶出液:8
0%メタノール〕で定量した。
【0055】また、参考例に従って得られたインタクト
なヒト毛乳頭細胞を用いる場合においては、同毛乳頭1
0〜20個を、試験管の底に配置し、培養液を、酵素
反応の基質となる100nM、500000dpm の 3H−
アンドロステンジオン、チャコール処理によりステロ
イドを除去した2%牛胎児血清および被験物質である
フィナステリド(10〜1000nM)を含むDMEMと
した。24時間培養した後、培養液中のステロイドを、
クロロホルム:メタノール=2:1で抽出し、基質の3
H−アンドロステンジオンが細胞中のステロイド5α−
リダクターゼにより3H−アンドロスタンジオンに変換
した量を、RI検出器付きHPLC〔カラム:CAPC
ELL PAK C18(株式会社資生堂),溶出液:
80%メタノール〕で定量した。
【0056】本実施例において、ステロイド5α−リダ
クターゼ阻害活性は、以下の計算式により求めた。 ステロイド5α−リダクターゼ阻害率( %) =(C−
I)/C×100% C:阻害薬剤無添加のステロイド5α−リダクターゼ活
性 I:阻害薬剤を添加した場合のステロイド5α−リダク
ターゼ活性 また、ステロイド5α−リダクターゼ阻害率が50%に
なるフィナステリドの濃度(IC50)を求めた。結果
を、第2表に示す。表中の数字は、フィナステリドのI
50(nM)である。
【0057】 第 2 表 (nM) ──────────────────────────────────── タイプI タイプII ──────────────────────────────────── 培養ヒト毛乳頭細胞の系 280 10 ──────────────────────────────────── インタクトなヒト毛乳頭細胞の系 260 8 ──────────────────────────────────── この結果により、本発明検出方法が、ステロイド5α−
リダクターゼ阻害活性の検出方法として、特に、ステロ
イド5α−リダクターゼ・タイプIIについて、特異的に
検出する場合にも有用であり、育毛成分のスクリーニン
グ手段、ないし、生体の男性ホルモンに関連する様々な
疾病等の治療薬のスクリーニング手段として、非常に有
用であることが明らかになった。
【0058】
【発明の効果】本発明により、ステロイド5α−リダク
ターゼ、特に、ステロイド5α−リダクターゼ・タイプ
IIに対する阻害活性を、特異的に検出する有用な方法が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステロイド5α−リダクターゼが関連する男性
ホルモンの酵素代謝系につていての解説図である。
【図2】酵素反応基質として3H−アンドロステンジオ
ンを用いた場合の、HPLCのチャート図である。
【図3】酵素反応基質として3H−テストステロンを用
いた場合の、HPLCのチャート図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA40 BA11 BA13 BB20 BB51 CB01 CB30 DA54 DA77 DA80 FB01 FB06 FB08 GC30 JA20 4B063 QA01 QA18 QQ61 QQ95 QR02 QR41 QR57 QR77 QS17 QS24 QX07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンドロステンジオン、ヒト由来の毛乳頭
    細胞及び被験物質を共存させて、前記アンドロステンジ
    オンからアンドロスタンジオンへの変換の程度を、被験
    物質のステロイド5α−リダクターゼに対する阻害活性
    の指標として検出する、ステロイド5α−リダクターゼ
    の阻害活性の検出方法。
  2. 【請求項2】ステロイド5α−リダクターゼが、ステロ
    イド5α−リダクター・タイプIIであり、かつ、検出環
    境が弱酸性である、請求項1記載のステロイド5α−リ
    ダクターゼの阻害活性の検出方法。
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