JP2001091512A - 血液成分分析装置 - Google Patents
血液成分分析装置Info
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- JP2001091512A JP2001091512A JP2000216359A JP2000216359A JP2001091512A JP 2001091512 A JP2001091512 A JP 2001091512A JP 2000216359 A JP2000216359 A JP 2000216359A JP 2000216359 A JP2000216359 A JP 2000216359A JP 2001091512 A JP2001091512 A JP 2001091512A
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- blood
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 迅速にヘマトクリット値を測定できるととも
に、ヘマトクリット値を補正した血液成分の分析を簡便
に行うことができる血液成分分析装置を提供することを
課題とする。 【解決手段】 ガラス繊維濾紙2、3、5、11と抗体
不溶化メンブレン9からなる流路を形成し、作用電極7
と対電極8に電位を印加すると同時に、血液を検体導入
部13に注入し、血液あるいは血漿が対電極8に到達し
た時間を応答電流の変化に基づいて測定することによ
り、血液のヘマトクリット値を算出する。さらに、血液
成分の分析においても、予めヘマトクリット値毎の検量
線又はヘマトクリット補正式を準備しておき、これを用
いて作用電極7から得られる応答電流量からヘマトクリ
ット値による影響を補正する。
に、ヘマトクリット値を補正した血液成分の分析を簡便
に行うことができる血液成分分析装置を提供することを
課題とする。 【解決手段】 ガラス繊維濾紙2、3、5、11と抗体
不溶化メンブレン9からなる流路を形成し、作用電極7
と対電極8に電位を印加すると同時に、血液を検体導入
部13に注入し、血液あるいは血漿が対電極8に到達し
た時間を応答電流の変化に基づいて測定することによ
り、血液のヘマトクリット値を算出する。さらに、血液
成分の分析においても、予めヘマトクリット値毎の検量
線又はヘマトクリット補正式を準備しておき、これを用
いて作用電極7から得られる応答電流量からヘマトクリ
ット値による影響を補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液成分分析装置に
関し、特に、ヘマトクリット値測定ができるとともに、
所定の血液成分の測定においてヘマトクリット値による
影響を補正できる血液成分分析装置に関するものであ
る。
関し、特に、ヘマトクリット値測定ができるとともに、
所定の血液成分の測定においてヘマトクリット値による
影響を補正できる血液成分分析装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の医療技術の進歩に伴い、臨床検査
の現場ではより迅速かつ簡便な測定が要望されている。
一般に血液検査は、血液を遠心分離し、得られた血漿あ
るいは血清を分析することが多いが、検査をより迅速・
簡便にするために、手間のかかる遠心分離等の操作が不
要な分析装置の検討が行なわれている。
の現場ではより迅速かつ簡便な測定が要望されている。
一般に血液検査は、血液を遠心分離し、得られた血漿あ
るいは血清を分析することが多いが、検査をより迅速・
簡便にするために、手間のかかる遠心分離等の操作が不
要な分析装置の検討が行なわれている。
【0003】しかし、正確な分析を実施するためには血
液から血漿あるいは血清を分離することは非常に重要で
あるため、分析装置内にガラス繊維濾紙を組込むことに
よって血液を濾過し血球成分を排除する手段がよく用い
られている。この方法については、例えば特開平5−2
64539号公報や特開平8−54387号公報ですで
に報告されている。
液から血漿あるいは血清を分離することは非常に重要で
あるため、分析装置内にガラス繊維濾紙を組込むことに
よって血液を濾過し血球成分を排除する手段がよく用い
られている。この方法については、例えば特開平5−2
64539号公報や特開平8−54387号公報ですで
に報告されている。
【0004】また、特開平10−177026号公報に
開示されているように、本発明者らもすでに血液検体の
迅速、簡便な測定が可能な分析装置を提案している。こ
の従来の分析装置には、血液を添加したときには濾過に
より血球成分を排除し、血漿成分中にある目的とする測
定対象物質の濃度を抗原抗体反応を利用し、電気化学的
に検出することができる構造が含まれている。
開示されているように、本発明者らもすでに血液検体の
迅速、簡便な測定が可能な分析装置を提案している。こ
の従来の分析装置には、血液を添加したときには濾過に
より血球成分を排除し、血漿成分中にある目的とする測
定対象物質の濃度を抗原抗体反応を利用し、電気化学的
に検出することができる構造が含まれている。
【0005】ここで、ガラス繊維濾紙を用いて血漿ある
いは血清を分離する際は、血液のヘマトクリット値に注
意する必要がある。これは、ガラス繊維濾紙内で血漿あ
るいは血清の分離中に血球が目詰まりするからである。
この目詰まりは当然、ヘマトクリット値が高い血液ほど
発生しやすい。ヒトのヘマトクリット値は年齢、性別等
により、およそ35〜55%程度の範囲に分布してお
り、その測定方法としては、毛細管と遠心分離機を利用
して、血液中の血球成分と液体成分の体積比から求める
方法、血液の電気抵抗から求める方法、単位体積中の血
球数と平均血球体積から求める方法等が知られている。
いは血清を分離する際は、血液のヘマトクリット値に注
意する必要がある。これは、ガラス繊維濾紙内で血漿あ
るいは血清の分離中に血球が目詰まりするからである。
この目詰まりは当然、ヘマトクリット値が高い血液ほど
発生しやすい。ヒトのヘマトクリット値は年齢、性別等
により、およそ35〜55%程度の範囲に分布してお
り、その測定方法としては、毛細管と遠心分離機を利用
して、血液中の血球成分と液体成分の体積比から求める
方法、血液の電気抵抗から求める方法、単位体積中の血
球数と平均血球体積から求める方法等が知られている。
【0006】また、血液検体の展開方法としては、フロ
ースルー方式とラテラルフロー方式が一般的であるが、
ここでは、2つ以上の多孔性フィルターを積み重ねて流
路を形成し、多孔性フィルターに対して血液検体を垂直
に展開する方法をフロースルー方式、1つもしくは2つ
以上の多孔性フィルターを並べて流路を形成し、多孔性
フィルターに対して血液検体を平行に展開する方法をラ
テラルフロー方式とする。さらに、フロースルー方式と
ラテラルフロー方式を合わせた方式として、2つ以上の
多孔性フィルターを合わせて流路を形成し、多孔性フィ
ルターに対して血液検体を垂直及び平行に展開する方法
が開示される。
ースルー方式とラテラルフロー方式が一般的であるが、
ここでは、2つ以上の多孔性フィルターを積み重ねて流
路を形成し、多孔性フィルターに対して血液検体を垂直
に展開する方法をフロースルー方式、1つもしくは2つ
以上の多孔性フィルターを並べて流路を形成し、多孔性
フィルターに対して血液検体を平行に展開する方法をラ
テラルフロー方式とする。さらに、フロースルー方式と
ラテラルフロー方式を合わせた方式として、2つ以上の
多孔性フィルターを合わせて流路を形成し、多孔性フィ
ルターに対して血液検体を垂直及び平行に展開する方法
が開示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の血液成分分析装置において、正確な測定を実施する
為には血液検体を添加してから一定時間後に、測定を行
うための所定の操作をする必要があり、一般ユーザーに
とっては時間的な制約を受けるため、操作性の悪いもの
であった。
来の血液成分分析装置において、正確な測定を実施する
為には血液検体を添加してから一定時間後に、測定を行
うための所定の操作をする必要があり、一般ユーザーに
とっては時間的な制約を受けるため、操作性の悪いもの
であった。
【0008】さらに、従来の血液成分分析装置において
は、ヘマトクリット値によって血液の浸透速度が変化
し、これによって抗原抗体反応量が変化して応答電流値
が変化し、その結果、検量線も変動するという問題があ
った。この問題を解消する為には、まずヘマトクリット
値毎の検量線を作成するか、ヘマトクリット値に対応し
た補正式を準備し、次に測定の際にはあらかじめ血液検
体のヘマトクリット値を測定し、得られた電流値をその
ヘマトクリット値に応じた検量線に導入するか、補正式
に入力して測定値を補正するという作業が必要であっ
た。しかしながら、上述したような既存のヘマトクリッ
ト値測定方法においては、迅速なヘマトクリット値の測
定ができないという問題があった。
は、ヘマトクリット値によって血液の浸透速度が変化
し、これによって抗原抗体反応量が変化して応答電流値
が変化し、その結果、検量線も変動するという問題があ
った。この問題を解消する為には、まずヘマトクリット
値毎の検量線を作成するか、ヘマトクリット値に対応し
た補正式を準備し、次に測定の際にはあらかじめ血液検
体のヘマトクリット値を測定し、得られた電流値をその
ヘマトクリット値に応じた検量線に導入するか、補正式
に入力して測定値を補正するという作業が必要であっ
た。しかしながら、上述したような既存のヘマトクリッ
ト値測定方法においては、迅速なヘマトクリット値の測
定ができないという問題があった。
【0009】また、既存のヘマトクリット値測定方法は
いずれも、血漿成分中にある所定の測定対象物質の濃度
を測定するための測定装置とは別の、専用の測定装置を
必要とするものであり、測定毎にこれらの測定装置でヘ
マトクリット値の測定を行なう必要があるため、分析装
置のメリットである簡便性が失われてしまうという問題
点があった。
いずれも、血漿成分中にある所定の測定対象物質の濃度
を測定するための測定装置とは別の、専用の測定装置を
必要とするものであり、測定毎にこれらの測定装置でヘ
マトクリット値の測定を行なう必要があるため、分析装
置のメリットである簡便性が失われてしまうという問題
点があった。
【0010】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、時間的な制約を受けることなく、血液
検体を添加してから一定時間後の操作を必要としない、
いわゆるオートスタートの血液成分分析装置を提供する
こと、迅速にヘマトクリット値を測定できる血液成分分
析装置を提供すること、及びヘマトクリット値を補正し
た血液成分の分析を簡便に行うことができる血液成分分
析装置を提供することを目的とする。
れたものであり、時間的な制約を受けることなく、血液
検体を添加してから一定時間後の操作を必要としない、
いわゆるオートスタートの血液成分分析装置を提供する
こと、迅速にヘマトクリット値を測定できる血液成分分
析装置を提供すること、及びヘマトクリット値を補正し
た血液成分の分析を簡便に行うことができる血液成分分
析装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に記載の血液成分分析装置は、血
液検体が注入される検体導入部と、該血液検体中の血球
成分を捕捉する多孔性フィルターからなる流路と、該血
液検体が到達したことを検出する検出部位とを備え、該
血液検体中の所定の被検物質濃度を測定出力する血液成
分分析装置であって、血液検体が上記検体導入部に注入
されてから上記検出部位に到達するまでの到達時間を測
定した結果から、該血液検体中のヘマトクリット値が求
められることを特徴とする。これにより、血液検体を検
体導入部に添加してから検出部位に到達するまでの時間
を測定した到達時間の結果から、該血液検体中のヘマト
クリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用いて
被検物質濃度を算出できる。
に、本発明の請求項1に記載の血液成分分析装置は、血
液検体が注入される検体導入部と、該血液検体中の血球
成分を捕捉する多孔性フィルターからなる流路と、該血
液検体が到達したことを検出する検出部位とを備え、該
血液検体中の所定の被検物質濃度を測定出力する血液成
分分析装置であって、血液検体が上記検体導入部に注入
されてから上記検出部位に到達するまでの到達時間を測
定した結果から、該血液検体中のヘマトクリット値が求
められることを特徴とする。これにより、血液検体を検
体導入部に添加してから検出部位に到達するまでの時間
を測定した到達時間の結果から、該血液検体中のヘマト
クリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用いて
被検物質濃度を算出できる。
【0012】本発明の請求項2に記載の血液成分分析装
置は、請求項1に記載の血液成分分析装置において、該
血液検体が通過したことを検出する検体感知部を備える
ことを特徴とする。これにより、該血液検体が検体感知
部から検出部位に達するまでの時間を測定し、その測定
結果から該血液検体の検体導入部から検出部位までの到
達時間を算出し、その到達時間から該血液検体中のヘマ
トクリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用い
て被検物質濃度を算出できる。
置は、請求項1に記載の血液成分分析装置において、該
血液検体が通過したことを検出する検体感知部を備える
ことを特徴とする。これにより、該血液検体が検体感知
部から検出部位に達するまでの時間を測定し、その測定
結果から該血液検体の検体導入部から検出部位までの到
達時間を算出し、その到達時間から該血液検体中のヘマ
トクリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用い
て被検物質濃度を算出できる。
【0013】本発明の請求項3に記載の血液成分分析装
置は、請求項2に記載の血液成分分析装置において、上
記検体感知部を、上記検体導入部と上記検出部位の間に
設置してなることを特徴とする。これにより、血液検体
が検体感知部から検出部位に達するまでの時間を測定
し、その測定結果から該血液検体の検体導入部から検出
部位までの到達時間を算出できる。
置は、請求項2に記載の血液成分分析装置において、上
記検体感知部を、上記検体導入部と上記検出部位の間に
設置してなることを特徴とする。これにより、血液検体
が検体感知部から検出部位に達するまでの時間を測定
し、その測定結果から該血液検体の検体導入部から検出
部位までの到達時間を算出できる。
【0014】本発明の請求項4に記載の血液成分分析装
置は、請求項2に記載の血液成分分析装置において、上
記検体感知部を、上記検体導入部に備えてなることを特
徴とする。これにより、血液検体が検体導入部に添加し
た時を感知して、該血液検体が検体導入部から検出部位
に達するまでの到達時間を測定できる。
置は、請求項2に記載の血液成分分析装置において、上
記検体感知部を、上記検体導入部に備えてなることを特
徴とする。これにより、血液検体が検体導入部に添加し
た時を感知して、該血液検体が検体導入部から検出部位
に達するまでの到達時間を測定できる。
【0015】本発明の請求項5に記載の血液成分分析装
置は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検体感知部及び上記検出部
位は、その少なくともいずれか一方が、電極により検出
するものであることを特徴とする。これにより、血液検
体が通過或いは到達したことを電極により検出でき、該
血液検体が検体感知部から検出部位に達するまでの時間
を測定し、該血液検体の検体導入部から検出部位までの
到達時間を算出できる。
置は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検体感知部及び上記検出部
位は、その少なくともいずれか一方が、電極により検出
するものであることを特徴とする。これにより、血液検
体が通過或いは到達したことを電極により検出でき、該
血液検体が検体感知部から検出部位に達するまでの時間
を測定し、該血液検体の検体導入部から検出部位までの
到達時間を算出できる。
【0016】本発明の請求項6に記載の血液成分分析装
置は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検体感知部及び上記検出部
位は、その少なくともいずれか一方が、あらかじめ上記
検体感知部もしくはその上流に担持しておいた酸化還元
物質もしくは電解質成分と、上記血液検体との接触によ
って生じる電気化学的な信号を検出するものであること
を特徴とする。これにより、酸化還元物質もしくは電解
質成分と、血液検体との接触によって生じる電気化学的
な信号を検出することで、該血液検体が検体感知部から
検出部位に達するまでの時間を測定し、該血液検体の検
体導入部から検出部位までの到達時間を算出できる。
置は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検体感知部及び上記検出部
位は、その少なくともいずれか一方が、あらかじめ上記
検体感知部もしくはその上流に担持しておいた酸化還元
物質もしくは電解質成分と、上記血液検体との接触によ
って生じる電気化学的な信号を検出するものであること
を特徴とする。これにより、酸化還元物質もしくは電解
質成分と、血液検体との接触によって生じる電気化学的
な信号を検出することで、該血液検体が検体感知部から
検出部位に達するまでの時間を測定し、該血液検体の検
体導入部から検出部位までの到達時間を算出できる。
【0017】本発明の請求項7に記載の血液成分分析装
置は、請求項1に記載の血液成分分析装置において、該
測定手段は、各ヘマトクリット値に対応した検量線また
はヘマトクリット補正式を有し、上記到達時間から求め
た検体中のヘマトクリット値に応じて、上記検量線の選
択または上記補正式の利用をすることにより、ヘマトク
リット値の影響を補正した被検物質濃度の測定結果を出
力することを特徴とする。これにより、到達時間から求
めた検体中のヘマトクリット値の影響を補正し、被検物
質濃度を算出できる。
置は、請求項1に記載の血液成分分析装置において、該
測定手段は、各ヘマトクリット値に対応した検量線また
はヘマトクリット補正式を有し、上記到達時間から求め
た検体中のヘマトクリット値に応じて、上記検量線の選
択または上記補正式の利用をすることにより、ヘマトク
リット値の影響を補正した被検物質濃度の測定結果を出
力することを特徴とする。これにより、到達時間から求
めた検体中のヘマトクリット値の影響を補正し、被検物
質濃度を算出できる。
【0018】本発明の請求項8に記載の血液成分分析装
置は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検出部位で上記被検物質濃
度を測定することを特徴とする。これにより、検出部位
で血液検体中の被検物質濃度を測定することができる。
置は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の血液
成分分析装置において、上記検出部位で上記被検物質濃
度を測定することを特徴とする。これにより、検出部位
で血液検体中の被検物質濃度を測定することができる。
【0019】本発明の請求項9に記載の血液成分分析装
置は、請求項8に記載の血液成分分析装置において、該
血液検体中の所定の被検物質濃度を測定する手段とし
て、抗原抗体反応を利用し、抗原抗体反応量を検出する
手段として、抗原もしくは抗体を酵素で標識し、酵素反
応量を酸化還元物質を介して電気化学的に検出すること
を特徴とする。これにより、酵素で標識された抗原抗体
複合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、その時
生じる電流を検出して電流量を求め、その電流量から酵
素反応量を算出することができる。
置は、請求項8に記載の血液成分分析装置において、該
血液検体中の所定の被検物質濃度を測定する手段とし
て、抗原抗体反応を利用し、抗原抗体反応量を検出する
手段として、抗原もしくは抗体を酵素で標識し、酵素反
応量を酸化還元物質を介して電気化学的に検出すること
を特徴とする。これにより、酵素で標識された抗原抗体
複合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、その時
生じる電流を検出して電流量を求め、その電流量から酵
素反応量を算出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施
の形態は、あくまでも一例であって、必ずしもこの実施
の形態に限定されるものではない。
て図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施
の形態は、あくまでも一例であって、必ずしもこの実施
の形態に限定されるものではない。
【0021】(実施の形態1)以下に、本発明の実施の
形態1に係る血液成分分析装置について図面を参照しな
がら説明する。本発明の実施の形態1に係る血液成分分
析装置は、血液検体が注入される検体導入部と、該血液
検体中の血球成分を捕捉する多孔性フィルターからなる
流路と、該血液検体が到達したことを検出する検出部位
とを備え、該血液検体中の所定の被検物質濃度を測定出
力する血液成分分析装置であって、血液検体が上記検体
導入部に注入されてから上記検出部位に到達するまでの
到達時間を測定した結果から、該血液検体中のヘマトク
リット値が求められるようにしたものである。
形態1に係る血液成分分析装置について図面を参照しな
がら説明する。本発明の実施の形態1に係る血液成分分
析装置は、血液検体が注入される検体導入部と、該血液
検体中の血球成分を捕捉する多孔性フィルターからなる
流路と、該血液検体が到達したことを検出する検出部位
とを備え、該血液検体中の所定の被検物質濃度を測定出
力する血液成分分析装置であって、血液検体が上記検体
導入部に注入されてから上記検出部位に到達するまでの
到達時間を測定した結果から、該血液検体中のヘマトク
リット値が求められるようにしたものである。
【0022】この流路を構成する材質は、孔径10μm
以下の多孔性部材、もしくは赤血球を捕捉できるフィル
ターが含まれていることが好ましく、例えばガラス繊維
濾紙、ニトロセルロースメンブレン、セルロース濾紙、
不織布、合成繊維等が多孔性フィルターとして挙げられ
る。
以下の多孔性部材、もしくは赤血球を捕捉できるフィル
ターが含まれていることが好ましく、例えばガラス繊維
濾紙、ニトロセルロースメンブレン、セルロース濾紙、
不織布、合成繊維等が多孔性フィルターとして挙げられ
る。
【0023】また、検体感知部及び検出部位は、その少
なくともいずれか一方が、電極により検出するものであ
り、その検出手段としては、電気化学的に検出する方法
が例示される。
なくともいずれか一方が、電極により検出するものであ
り、その検出手段としては、電気化学的に検出する方法
が例示される。
【0024】また、上記血液成分分析装置において、上
記検体導入部から注入された血液検体中の所定の被検物
質濃度を測定する測定手段を備えており、該測定手段
は、各ヘマトクリット値に対応した検量線またはヘマト
クリット補正式を有し、上記到達時間から求めた検体中
のヘマトクリット値に応じて、上記検量線の選択または
上記補正式を利用することにより、ヘマトクリット値の
影響を補正した被検物質濃度の測定結果を出力するよう
にしたものである。この被検物質濃度の測定手段として
は、抗原抗体反応等の特異結合反応あるいは酵素反応
を、電気化学的に検出することにより濃度を検出する手
段が例示される。
記検体導入部から注入された血液検体中の所定の被検物
質濃度を測定する測定手段を備えており、該測定手段
は、各ヘマトクリット値に対応した検量線またはヘマト
クリット補正式を有し、上記到達時間から求めた検体中
のヘマトクリット値に応じて、上記検量線の選択または
上記補正式を利用することにより、ヘマトクリット値の
影響を補正した被検物質濃度の測定結果を出力するよう
にしたものである。この被検物質濃度の測定手段として
は、抗原抗体反応等の特異結合反応あるいは酵素反応
を、電気化学的に検出することにより濃度を検出する手
段が例示される。
【0025】以下に、本実施の形態1に係る血液成分分
析装置の構成について説明する。図1は本発明における
血液成分分析装置を示す分解斜視図であり、図1におい
て、上部ケース1の上面には、血液検体を注入するため
の検体導入部13が設けられている。2は血液展開層で
あり、孔径が10μm以上か、血球を捕獲しない程度の
孔径を有するガラス繊維濾紙等の多孔性部材が例示され
る。3は被検液中の目的とする物質、例えば抗原に特異
的に結合する抗体を酵素で標識した酵素標識抗体と緩衝
液成分と電子メディエータをガラス繊維濾紙に含浸させ
た後、乾燥させた試薬層である。5は緩衝液成分等を含
んだガラス繊維濾紙からなる反応層である。3と5は材
質としては、ガラス繊維濾紙以外に、孔径が10μm以
下か、赤血球を捕獲できる多孔性部材が例示される。4
は試薬層3と反応層5との間に設けた溶液不透過性シー
ルである。6はその中央部に被検液の通過口14を形成
し、下面には導電性物質であるカーボンあるいは銀を材
料としたスクリーン印刷により作用電極7と対電極8の
パターンを作製したPET製の電極基板である。この電
極基板の一端は上部ケース1の側面から突出しており、
作用電極7と対電極8間との電流量を測定する為に外部
の測定装置に接続可能になっている。この作用電極7と
対電極8を合わせて検出部位とし、検体導入部から注入
された血液検体中の所定の被検物質濃度を測定する測定
手段を備えており、この作用電極7と対電極8との間に
電位を与えることで、酵素反応量に比例した電流が流
れ、この電流値により被検液中の抗原量を測定すること
ができる。9は例えばニトロセルロース等の材質からな
る多孔性メンブレンであり、その表面に前記酵素標識抗
体に対する抗体を固定化することにより抗体不溶化メン
ブレンとした。この抗体は血清、血漿等の被検液に浸潤
されても溶け出さないように固定されている。11は酵
素の基質を含浸後、乾燥させた濾紙からなる基質層であ
り、吸水性の高いガラス繊維濾紙等が例示される。10
は抗体不溶化メンブレン9と基質層11の間に接着した
透析膜等の半透過性シールであり、酵素基質は通過させ
るが、酵素標識抗体で標識された抗原は通過させない。
析装置の構成について説明する。図1は本発明における
血液成分分析装置を示す分解斜視図であり、図1におい
て、上部ケース1の上面には、血液検体を注入するため
の検体導入部13が設けられている。2は血液展開層で
あり、孔径が10μm以上か、血球を捕獲しない程度の
孔径を有するガラス繊維濾紙等の多孔性部材が例示され
る。3は被検液中の目的とする物質、例えば抗原に特異
的に結合する抗体を酵素で標識した酵素標識抗体と緩衝
液成分と電子メディエータをガラス繊維濾紙に含浸させ
た後、乾燥させた試薬層である。5は緩衝液成分等を含
んだガラス繊維濾紙からなる反応層である。3と5は材
質としては、ガラス繊維濾紙以外に、孔径が10μm以
下か、赤血球を捕獲できる多孔性部材が例示される。4
は試薬層3と反応層5との間に設けた溶液不透過性シー
ルである。6はその中央部に被検液の通過口14を形成
し、下面には導電性物質であるカーボンあるいは銀を材
料としたスクリーン印刷により作用電極7と対電極8の
パターンを作製したPET製の電極基板である。この電
極基板の一端は上部ケース1の側面から突出しており、
作用電極7と対電極8間との電流量を測定する為に外部
の測定装置に接続可能になっている。この作用電極7と
対電極8を合わせて検出部位とし、検体導入部から注入
された血液検体中の所定の被検物質濃度を測定する測定
手段を備えており、この作用電極7と対電極8との間に
電位を与えることで、酵素反応量に比例した電流が流
れ、この電流値により被検液中の抗原量を測定すること
ができる。9は例えばニトロセルロース等の材質からな
る多孔性メンブレンであり、その表面に前記酵素標識抗
体に対する抗体を固定化することにより抗体不溶化メン
ブレンとした。この抗体は血清、血漿等の被検液に浸潤
されても溶け出さないように固定されている。11は酵
素の基質を含浸後、乾燥させた濾紙からなる基質層であ
り、吸水性の高いガラス繊維濾紙等が例示される。10
は抗体不溶化メンブレン9と基質層11の間に接着した
透析膜等の半透過性シールであり、酵素基質は通過させ
るが、酵素標識抗体で標識された抗原は通過させない。
【0026】また、図2は本発明の実施の形態1に係る
血液成分分析装置の構造を示す横断面図であり、図にお
いて、図1と同一符号は同一または相当する部分を示し
ている。上記構成部材を樹脂製の上部ケース1及び下部
ケース12を接着することにより、一定の圧力が加わる
ので、位置ずれすることなく設置することができる。
血液成分分析装置の構造を示す横断面図であり、図にお
いて、図1と同一符号は同一または相当する部分を示し
ている。上記構成部材を樹脂製の上部ケース1及び下部
ケース12を接着することにより、一定の圧力が加わる
ので、位置ずれすることなく設置することができる。
【0027】次に測定方法について説明する。まず、上
部ケース1の検体導入部13から被検液となる血液検体
を注入すると、検体は血液展開層2を経て試薬層3に入
り、試薬層3の成分を溶解しながら反応層5へ流れ込
む。反応層5では試薬組成である酵素標識抗体と被検液
中の抗原が特異結合を起こす。この時、溶液不透過性シ
ール4を迂回して反応層5へ被検液が流れるようにして
いるので、定量すべき被検液中のすべての抗原を、酵素
標識抗体に反応させることができる。
部ケース1の検体導入部13から被検液となる血液検体
を注入すると、検体は血液展開層2を経て試薬層3に入
り、試薬層3の成分を溶解しながら反応層5へ流れ込
む。反応層5では試薬組成である酵素標識抗体と被検液
中の抗原が特異結合を起こす。この時、溶液不透過性シ
ール4を迂回して反応層5へ被検液が流れるようにして
いるので、定量すべき被検液中のすべての抗原を、酵素
標識抗体に反応させることができる。
【0028】通過口14から被検液が抗体不溶化メンブ
レン9を流れる時、抗原と特異的に結合した酵素標識抗
体は、抗体不溶化メンブレン9の表面上に固定化された
抗体と結合する。被検液は半透過性シール10を迂回し
て抗体不溶化メンブレン9の全面に広がって結合が進
み、そして基質層11を十分に湿潤する。
レン9を流れる時、抗原と特異的に結合した酵素標識抗
体は、抗体不溶化メンブレン9の表面上に固定化された
抗体と結合する。被検液は半透過性シール10を迂回し
て抗体不溶化メンブレン9の全面に広がって結合が進
み、そして基質層11を十分に湿潤する。
【0029】被検液は基質層11中の酵素基質を溶解
し、酵素基質は半透過性シール10を迂回することなく
通過して、再び電極基板6に達する。そして、不溶化抗
体に特異的に結合した酵素標識抗体の酵素と溶解した基
質とが酵素反応を開始することにより、電子伝達物質の
酸化還元反応が生じるので、このとき作用電極7と対電
極8に電位を与えると、酵素反応量に比例した電流が流
れる。この電流値により被検液中の抗原量を測定するこ
とができる。
し、酵素基質は半透過性シール10を迂回することなく
通過して、再び電極基板6に達する。そして、不溶化抗
体に特異的に結合した酵素標識抗体の酵素と溶解した基
質とが酵素反応を開始することにより、電子伝達物質の
酸化還元反応が生じるので、このとき作用電極7と対電
極8に電位を与えると、酵素反応量に比例した電流が流
れる。この電流値により被検液中の抗原量を測定するこ
とができる。
【0030】また、この血液成分分析装置においては、
試薬層3、反応層5としてガラス繊維濾紙を用いている
ため、この部分において血液中の血球が目詰まりして、
浸透速度が遅くなる。この浸透速度はさらに血液中のヘ
マトクリット量の増加にしたがって遅くなる。つまり、
血液中のヘマトクリット量が増加すると、血液注入開始
から、最初の作用電極7と対電極8とにおける応答電流
の発生するまでの時間も遅くなることから、予め、ヘマ
トクリット量が既知の複数の血液サンプルについて、血
液注入開始から最初の応答電流の発生するまでの時間を
測定しておき、これを元に、血液注入開始から最初の応
答電流の発生するまでの時間と血液中のヘマトクリット
値との比例関係を求めておく。そして、実際の測定対象
となる血液検体の注入開始から最初の応答電流の発生す
るまでの時間を測定し、この測定結果を上記比例関係に
あてはめることで、血液検体中のヘマトクリット量を求
めることができる。
試薬層3、反応層5としてガラス繊維濾紙を用いている
ため、この部分において血液中の血球が目詰まりして、
浸透速度が遅くなる。この浸透速度はさらに血液中のヘ
マトクリット量の増加にしたがって遅くなる。つまり、
血液中のヘマトクリット量が増加すると、血液注入開始
から、最初の作用電極7と対電極8とにおける応答電流
の発生するまでの時間も遅くなることから、予め、ヘマ
トクリット量が既知の複数の血液サンプルについて、血
液注入開始から最初の応答電流の発生するまでの時間を
測定しておき、これを元に、血液注入開始から最初の応
答電流の発生するまでの時間と血液中のヘマトクリット
値との比例関係を求めておく。そして、実際の測定対象
となる血液検体の注入開始から最初の応答電流の発生す
るまでの時間を測定し、この測定結果を上記比例関係に
あてはめることで、血液検体中のヘマトクリット量を求
めることができる。
【0031】ここで、上記作用電極7と対電極8とに流
れる応答電流量から測定した被検液中の抗原量は、ヘマ
トクリット量により検体の浸透速度が変化するため、ヘ
マトクリット量の影響を受けた分だけ、測定値を補正す
る必要がある。そこで、本実施の形態1においては、予
め各ヘマトクリット値に合わせて、応答電流の電流値か
ら被検物質濃度、例えば抗原量を求めるための検量線を
複数用意しておき、上記検体の注入開始から最初の応答
電流の発生するまでの時間から求めたヘマトクリット量
に対応して上記複数の検量線の1つを選択し、この検量
線により応答電流の電流値から被検物質濃度をもとめる
ことで、ヘマトクリット量の影響を補正した被検物質濃
度を得る。
れる応答電流量から測定した被検液中の抗原量は、ヘマ
トクリット量により検体の浸透速度が変化するため、ヘ
マトクリット量の影響を受けた分だけ、測定値を補正す
る必要がある。そこで、本実施の形態1においては、予
め各ヘマトクリット値に合わせて、応答電流の電流値か
ら被検物質濃度、例えば抗原量を求めるための検量線を
複数用意しておき、上記検体の注入開始から最初の応答
電流の発生するまでの時間から求めたヘマトクリット量
に対応して上記複数の検量線の1つを選択し、この検量
線により応答電流の電流値から被検物質濃度をもとめる
ことで、ヘマトクリット量の影響を補正した被検物質濃
度を得る。
【0032】なお、ここでは各ヘマトクリット量に合わ
せた複数の検量線を用意するようにしたが、ヘマトクリ
ット量に応じて、作用電極7と対電極8とに流れる応答
電流の電流量の測定結果を補正する補正式を用意し、こ
の補正式を用いて、応答電流の電流量の測定結果をヘマ
トクリット量の測定結果に基づいて補正するようにして
も良い。
せた複数の検量線を用意するようにしたが、ヘマトクリ
ット量に応じて、作用電極7と対電極8とに流れる応答
電流の電流量の測定結果を補正する補正式を用意し、こ
の補正式を用いて、応答電流の電流量の測定結果をヘマ
トクリット量の測定結果に基づいて補正するようにして
も良い。
【0033】以上のように、本実施の形態1に係る血液
分析装置によれば、血液検体が注入される検体導入部
と、該血液検体中の血球成分を捕捉する多孔性フィルタ
ーからなる流路と、該血液検体が到達したことを検出す
る検出部位とを備え、該血液検体中の所定の被検物質濃
度を測定出力する血液成分分析装置であって、血液検体
が上記検体導入部に注入されてから上記検出部位に到達
するまでの到達時間を測定した結果から、該血液検体中
のヘマトクリット値が求められるようにしたので、血液
検体を検体導入部に添加して検出部位に到達するまでの
時間を測定した到達時間の結果から、ヘマトクリット値
を求めることができ、得られたヘマトクリット値を用い
て被検物質濃度を算出できる。
分析装置によれば、血液検体が注入される検体導入部
と、該血液検体中の血球成分を捕捉する多孔性フィルタ
ーからなる流路と、該血液検体が到達したことを検出す
る検出部位とを備え、該血液検体中の所定の被検物質濃
度を測定出力する血液成分分析装置であって、血液検体
が上記検体導入部に注入されてから上記検出部位に到達
するまでの到達時間を測定した結果から、該血液検体中
のヘマトクリット値が求められるようにしたので、血液
検体を検体導入部に添加して検出部位に到達するまでの
時間を測定した到達時間の結果から、ヘマトクリット値
を求めることができ、得られたヘマトクリット値を用い
て被検物質濃度を算出できる。
【0034】また、上記検体導入部から注入された該血
液検体中の所定の被検物質濃度を測定する測定手段を備
えており、該測定手段は、各ヘマトクリット値に対応し
た検量線またはヘマトクリット補正式を有し、上記到達
時間から求めた検体中のヘマトクリット値に応じて、上
記検量線の選択または上記補正式の利用をすることによ
り、ヘマトクリット値の影響を補正した被検物質濃度の
測定結果を出力するようにしたので、目的とする被検物
質濃度を正確に測定することができ、従来のように、別
々の装置でヘマトクリット値と所定の被検物質濃度とを
測定する必要がなく、簡便性に優れた血液成分分析装置
を提供することができる。
液検体中の所定の被検物質濃度を測定する測定手段を備
えており、該測定手段は、各ヘマトクリット値に対応し
た検量線またはヘマトクリット補正式を有し、上記到達
時間から求めた検体中のヘマトクリット値に応じて、上
記検量線の選択または上記補正式の利用をすることによ
り、ヘマトクリット値の影響を補正した被検物質濃度の
測定結果を出力するようにしたので、目的とする被検物
質濃度を正確に測定することができ、従来のように、別
々の装置でヘマトクリット値と所定の被検物質濃度とを
測定する必要がなく、簡便性に優れた血液成分分析装置
を提供することができる。
【0035】また、該血液検体中の所定の被検物質濃度
を測定する手段として、抗原抗体反応を利用し、抗原抗
体反応量を検出する手段として、抗原もしくは抗体を酵
素で標識し、酵素反応量を酸化還元物質を介して電気化
学的に検出するようにしたので、酵素で標識された抗原
抗体複合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、そ
の時生じる電流を検出して電流量を求め、その電流量か
ら酵素反応量を算出することができる。
を測定する手段として、抗原抗体反応を利用し、抗原抗
体反応量を検出する手段として、抗原もしくは抗体を酵
素で標識し、酵素反応量を酸化還元物質を介して電気化
学的に検出するようにしたので、酵素で標識された抗原
抗体複合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、そ
の時生じる電流を検出して電流量を求め、その電流量か
ら酵素反応量を算出することができる。
【0036】(実施の形態2)以下に、実施の形態2に
係る血液成分分析装置について図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態2に係る血液分析装置は、実施の形
態1で説明した血液成分分析装置において、上部ケース
に検体感知部を設けることによって、血液検体を添加し
たことを自動的に感知できるようにしたものである。な
お、実施の形態2は、実施の形態1に付加する形態で実
施されるので、実施の形態1と共通する部分についての
説明は省略する。
係る血液成分分析装置について図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態2に係る血液分析装置は、実施の形
態1で説明した血液成分分析装置において、上部ケース
に検体感知部を設けることによって、血液検体を添加し
たことを自動的に感知できるようにしたものである。な
お、実施の形態2は、実施の形態1に付加する形態で実
施されるので、実施の形態1と共通する部分についての
説明は省略する。
【0037】図5は、実施の形態1に示した血液成分分
析装置の上部ケース1の下面図である。図5において、
15は検体感知電極であり、16は検体感知対電極であ
り、検体感知電極15と検体感知対電極16を合わせ
て、検体感知部とする。なお、図5において、図1と同
一または相当する構成要素については同じ符号を用い、
その説明を省略する。
析装置の上部ケース1の下面図である。図5において、
15は検体感知電極であり、16は検体感知対電極であ
り、検体感知電極15と検体感知対電極16を合わせ
て、検体感知部とする。なお、図5において、図1と同
一または相当する構成要素については同じ符号を用い、
その説明を省略する。
【0038】上部ケース1の下面に検体導入部13の周
縁部に沿って、検体感知電極15と、検体感知対電極1
6を設置してある。検体感知電極15及び検体感知対電
極16とも、上部ケース1の側面までリード部分を伸ば
すことによって、外部装置に接続可能にしてある。血液
展開層2に酸化還元物質もしくは電解質を担持し、検体
感知電極15と検体感知対電極16との間に電位を与え
ておくことにより、検体を添加した時に電気信号を感知
することが可能になる。また、血液検体が検出部位に到
達した時も同様に電気信号が得られるので、自動的に血
液が検体感知部から検出部位に到達するまでの時間を検
出することが可能になる。なお、本実施の形態2では、
検体感知部を検体導入部に備えたが、検体導入部と検出
部位との間に設置してもよい。
縁部に沿って、検体感知電極15と、検体感知対電極1
6を設置してある。検体感知電極15及び検体感知対電
極16とも、上部ケース1の側面までリード部分を伸ば
すことによって、外部装置に接続可能にしてある。血液
展開層2に酸化還元物質もしくは電解質を担持し、検体
感知電極15と検体感知対電極16との間に電位を与え
ておくことにより、検体を添加した時に電気信号を感知
することが可能になる。また、血液検体が検出部位に到
達した時も同様に電気信号が得られるので、自動的に血
液が検体感知部から検出部位に到達するまでの時間を検
出することが可能になる。なお、本実施の形態2では、
検体感知部を検体導入部に備えたが、検体導入部と検出
部位との間に設置してもよい。
【0039】以上のように、実施の形態2に係る血液成
分分析装置によれば、血液検体が通過したことを検出す
る検体感知部を検体導入部に備えることにより、血液検
体を添加した時に自動的に感知するので、該血液検体が
検体導入部から検出部位に到達するまでの到達時間を測
定でき、その測定結果から該血液検体中のヘマトクリッ
ト値を求めて、得られたヘマトクリット値を用いて被検
物質濃度を算出できる。
分分析装置によれば、血液検体が通過したことを検出す
る検体感知部を検体導入部に備えることにより、血液検
体を添加した時に自動的に感知するので、該血液検体が
検体導入部から検出部位に到達するまでの到達時間を測
定でき、その測定結果から該血液検体中のヘマトクリッ
ト値を求めて、得られたヘマトクリット値を用いて被検
物質濃度を算出できる。
【0040】また、検体感知部と検出部位が、あらかじ
め上記検体感知部もしくはその上流に担持しておいた酸
化還元物質もしくは電解質成分との接触によって生じる
電気化学的な信号を検出することにより、検体感知部か
ら検出部位に到達するまでの時間を測定し、その測定結
果から検体導入部から検出部位までの到達時間を算出で
きる。
め上記検体感知部もしくはその上流に担持しておいた酸
化還元物質もしくは電解質成分との接触によって生じる
電気化学的な信号を検出することにより、検体感知部か
ら検出部位に到達するまでの時間を測定し、その測定結
果から検体導入部から検出部位までの到達時間を算出で
きる。
【0041】
【実施例】次に本発明の実施例を実施の形態1に基づい
て説明する。 (a)部材の作製方法 上部ケース1、下部ケース12 ABS樹脂からなる金型成型品。
て説明する。 (a)部材の作製方法 上部ケース1、下部ケース12 ABS樹脂からなる金型成型品。
【0042】血液展開層2 ガラス繊維濾紙を11mmφにカッティングした。
【0043】試薬層3 8mMN,N,N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロ
キシエチル)−p−フェニレンジアミン(略称:THE
PD)/2.5%正常家兎血清(略称:NRS)/5%
ラクトース/50mMNaCl/25mMPIPES
(pH7.4)/80U/mlヘパリンを用いて、HR
PO標識CRPの希釈溶液を作製した。この希釈液を1
1mmφにカッティングした界面活性剤処理したガラス
繊維濾紙に120μl点着し、液体窒素で凍結後、凍結
乾燥を行なった。
キシエチル)−p−フェニレンジアミン(略称:THE
PD)/2.5%正常家兎血清(略称:NRS)/5%
ラクトース/50mMNaCl/25mMPIPES
(pH7.4)/80U/mlヘパリンを用いて、HR
PO標識CRPの希釈溶液を作製した。この希釈液を1
1mmφにカッティングした界面活性剤処理したガラス
繊維濾紙に120μl点着し、液体窒素で凍結後、凍結
乾燥を行なった。
【0044】溶液不透過性シール4 厚さ40μmのポリエチレンテレフタレート(略称PE
T)製シールを7mmφにカッティングした。
T)製シールを7mmφにカッティングした。
【0045】反応層5 30mMNaN3/10mMPIPES(pH7.4)
/160U/mlヘパリン溶液を11mmφにカッティ
ングした界面活性剤処理をしたガラス繊維濾紙に120
μl点着し、液体窒素で凍結後、凍結乾燥を行なった。
/160U/mlヘパリン溶液を11mmφにカッティ
ングした界面活性剤処理をしたガラス繊維濾紙に120
μl点着し、液体窒素で凍結後、凍結乾燥を行なった。
【0046】電極6 厚さ250μmのPETに内径4mmφ、外径6mmφ
のリング状にカーボンをスクリーン印刷し、作用極とし
た。さらに、内径8.5mmφ、外径9.5mmφのリ
ング状に銀をスクリーン印刷し、対極とした。さらに作
用極の内側を3.8mmφの円形状にカッティングし、
電極とした。
のリング状にカーボンをスクリーン印刷し、作用極とし
た。さらに、内径8.5mmφ、外径9.5mmφのリ
ング状に銀をスクリーン印刷し、対極とした。さらに作
用極の内側を3.8mmφの円形状にカッティングし、
電極とした。
【0047】抗体不溶化メンブレン9 リン酸緩衝生理食塩水(略称:PBS)を用いて、0.
15mg/ml抗CRPモノクローナル抗体/1.85
mg/mLウシγグロブリン/1%エタノール溶液を、
10mmφにカッティングした混合セルロースメンブレ
ンに、5mmφのリング状に20μl点着した。これ
を、1時間乾燥後、1%カゼイン・PBS溶液に30分
間浸漬振とうし、PBSにて3回洗浄した後、乾燥させ
て抗体不溶化メンブレンとした。
15mg/ml抗CRPモノクローナル抗体/1.85
mg/mLウシγグロブリン/1%エタノール溶液を、
10mmφにカッティングした混合セルロースメンブレ
ンに、5mmφのリング状に20μl点着した。これ
を、1時間乾燥後、1%カゼイン・PBS溶液に30分
間浸漬振とうし、PBSにて3回洗浄した後、乾燥させ
て抗体不溶化メンブレンとした。
【0048】半透過性シール10 α−セルロース製の透析膜を8mmφにカッティングし
た。
た。
【0049】基質層11 50mM過酸化水素/100mMヒダントイン酸(pH
6.0)/20mMグアイアコールスルホン酸カリウム
塩/2mg/160U/mlヘパリン溶液を、10mm
φにカッティングしたガラス繊維濾紙に75μl点着
し、液体窒素で凍結後、凍結乾燥を行なった。
6.0)/20mMグアイアコールスルホン酸カリウム
塩/2mg/160U/mlヘパリン溶液を、10mm
φにカッティングしたガラス繊維濾紙に75μl点着
し、液体窒素で凍結後、凍結乾燥を行なった。
【0050】(b)部材の組立 下部ケースに10mmφにカッティングした両面テープ
を貼付し、基質層を上に乗せた。更に順番に半透過性シ
ール、抗体不溶化メンブレン、電極、反応層、溶液不透
過性シール、試薬層、血液展開層を図1に示したように
積層し、上部ケースをかぶせて分析装置とした。
を貼付し、基質層を上に乗せた。更に順番に半透過性シ
ール、抗体不溶化メンブレン、電極、反応層、溶液不透
過性シール、試薬層、血液展開層を図1に示したように
積層し、上部ケースをかぶせて分析装置とした。
【0051】(c)ヘマトクリット値の測定 毛細管と遠心分離機を用いて、血球成分と血漿成分の体
積比を求める方法で新鮮血液のヘマトクリット値を測定
した。さらに血漿成分の添加・抽出により、ヘマトクリ
ット値を35%、40%、45%、50%、55%に調
整した検体を準備した。
積比を求める方法で新鮮血液のヘマトクリット値を測定
した。さらに血漿成分の添加・抽出により、ヘマトクリ
ット値を35%、40%、45%、50%、55%に調
整した検体を準備した。
【0052】(d)測定 上記のように組立てた分析装置を電流測定装置に接続
し、CRPを添加した血液220μlを注入すると同時
に作用極に−150mVの電位を印加した。血液注入
後、最初に電流応答が発生した時間を測定し、血液が検
出部位に到達した時間とした。さらに血液注入から42
0〜480秒後の平均電流値を測定し、応答電流値とし
た。
し、CRPを添加した血液220μlを注入すると同時
に作用極に−150mVの電位を印加した。血液注入
後、最初に電流応答が発生した時間を測定し、血液が検
出部位に到達した時間とした。さらに血液注入から42
0〜480秒後の平均電流値を測定し、応答電流値とし
た。
【0053】(e)結果 図3に各ヘマトクリット値における応答電流値を示し
た。ヘマトクリット値により応答電流値が変動した。図
4には、血液を検体導入部に注入してから、検出部位に
到達するまでの時間を示した。ヘマトクリット値が高い
ほど血液が検出部位に到達するまでの時間は遅延した。
た。ヘマトクリット値により応答電流値が変動した。図
4には、血液を検体導入部に注入してから、検出部位に
到達するまでの時間を示した。ヘマトクリット値が高い
ほど血液が検出部位に到達するまでの時間は遅延した。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の血液成分分析装置によれば、血液検体が注入される検
体導入部と、該血液検体中の血球成分を捕捉する多孔性
フィルターからなる流路と、該血液検体が到達したこと
を検出する検出部位とを備え、該血液検体中の所定の被
検物質濃度を測定出力する血液成分分析装置であって、
血液検体が上記検体導入部に注入されてから上記検出部
位に到達するまでの到達時間を測定した結果から、該血
液検体中のヘマトクリット値が求められるようにしたの
で、血液検体を検体導入部に添加してから検出部位に到
達するまでの時間を測定した到達時間の結果から、該血
液検体中のヘマトクリット値を求め、得られたヘマトク
リット値を用いて被検物質濃度を算出できる。
の血液成分分析装置によれば、血液検体が注入される検
体導入部と、該血液検体中の血球成分を捕捉する多孔性
フィルターからなる流路と、該血液検体が到達したこと
を検出する検出部位とを備え、該血液検体中の所定の被
検物質濃度を測定出力する血液成分分析装置であって、
血液検体が上記検体導入部に注入されてから上記検出部
位に到達するまでの到達時間を測定した結果から、該血
液検体中のヘマトクリット値が求められるようにしたの
で、血液検体を検体導入部に添加してから検出部位に到
達するまでの時間を測定した到達時間の結果から、該血
液検体中のヘマトクリット値を求め、得られたヘマトク
リット値を用いて被検物質濃度を算出できる。
【0055】本発明の請求項2から請求項4に記載の血
液成分分析装置によれば、該血液検体が通過したことを
検出する検体感知部を備えたので、該血液検体が検体感
知部から検出部位に達するまでの時間を測定し、その測
定結果から該血液検体の検体導入部から検出部位までの
到達時間を算出し、その到達時間から該血液検体中のヘ
マトクリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用
いて被検物質濃度を算出できる。
液成分分析装置によれば、該血液検体が通過したことを
検出する検体感知部を備えたので、該血液検体が検体感
知部から検出部位に達するまでの時間を測定し、その測
定結果から該血液検体の検体導入部から検出部位までの
到達時間を算出し、その到達時間から該血液検体中のヘ
マトクリット値を求め、得られたヘマトクリット値を用
いて被検物質濃度を算出できる。
【0056】本発明の請求項5に記載の血液成分分析装
置によれば、検体感知部及び検出部位は、その少なくと
もいずれか一方が、電極により検出するようにしたの
で、血液検体が通過或いは到達したことを電極により検
出でき、該血液検体が検体感知部から検出部位に達する
までの時間を測定し、該血液検体の検体導入部から検出
部位までの到達時間を算出できる。
置によれば、検体感知部及び検出部位は、その少なくと
もいずれか一方が、電極により検出するようにしたの
で、血液検体が通過或いは到達したことを電極により検
出でき、該血液検体が検体感知部から検出部位に達する
までの時間を測定し、該血液検体の検体導入部から検出
部位までの到達時間を算出できる。
【0057】本発明の請求項6に記載の血液成分分析装
置によれば、検体感知部及び検出部位は、その少なくと
もいずれか一方が、あらかじめ上記検体感知部もしくは
その上流に担持しておいた酸化還元物質もしくは電解質
成分と、上記血液検体との接触によって生じる電気化学
的な信号を検出するようにしたので、酸化還元物質もし
くは電解質成分と、血液検体との接触によって生じる電
気化学的な信号を検出することで、該血液検体が検体感
知部から検出部位に達するまでの時間を測定し、該血液
検体の検体導入部から検出部位までの到達時間を算出で
きる。
置によれば、検体感知部及び検出部位は、その少なくと
もいずれか一方が、あらかじめ上記検体感知部もしくは
その上流に担持しておいた酸化還元物質もしくは電解質
成分と、上記血液検体との接触によって生じる電気化学
的な信号を検出するようにしたので、酸化還元物質もし
くは電解質成分と、血液検体との接触によって生じる電
気化学的な信号を検出することで、該血液検体が検体感
知部から検出部位に達するまでの時間を測定し、該血液
検体の検体導入部から検出部位までの到達時間を算出で
きる。
【0058】本発明の請求項7に記載の血液成分分析装
置によれば、該測定手段は、各ヘマトクリット値に対応
した検量線またはヘマトクリット補正式を有し、到達時
間から求めた検体中のヘマトクリット値に応じて、上記
検量線の選択または上記補正式の利用をすることによ
り、ヘマトクリット値の影響を補正した被検物質濃度の
測定結果を出力するようにしたので、到達時間から求め
た検体中のヘマトクリット値の影響を補正し、被検物質
濃度を算出できる。
置によれば、該測定手段は、各ヘマトクリット値に対応
した検量線またはヘマトクリット補正式を有し、到達時
間から求めた検体中のヘマトクリット値に応じて、上記
検量線の選択または上記補正式の利用をすることによ
り、ヘマトクリット値の影響を補正した被検物質濃度の
測定結果を出力するようにしたので、到達時間から求め
た検体中のヘマトクリット値の影響を補正し、被検物質
濃度を算出できる。
【0059】本発明の請求項8に記載の血液成分分析装
置によれば、検出部位で被検物質濃度を測定するように
したので、検出部位で血液検体中の被検物質濃度を測定
できる。
置によれば、検出部位で被検物質濃度を測定するように
したので、検出部位で血液検体中の被検物質濃度を測定
できる。
【0060】本発明の請求項9に記載の血液成分分析装
置によれば、該血液検体中の所定の被検物質濃度を測定
する手段として、抗原抗体反応を利用し、抗原抗体反応
量を検出する手段として、抗原もしくは抗体を酵素で標
識し、酵素反応量を酸化還元物質を介して電気化学的に
検出するようにしたので、酵素で標識された抗原抗体複
合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、その時生
じる電流を検出して電流量を求め、その電流量から酵素
反応量を算出することができる。
置によれば、該血液検体中の所定の被検物質濃度を測定
する手段として、抗原抗体反応を利用し、抗原抗体反応
量を検出する手段として、抗原もしくは抗体を酵素で標
識し、酵素反応量を酸化還元物質を介して電気化学的に
検出するようにしたので、酵素で標識された抗原抗体複
合体の酵素と基質との酸化還元反応が起こり、その時生
じる電流を検出して電流量を求め、その電流量から酵素
反応量を算出することができる。
【図1】本発明の実施の形態1に係る血液成分分析装置
の構成を示す分解斜視図である。
の構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る血液成分分析装置
の構成を示す横断面図である。
の構成を示す横断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る血液成分分析装置を
用いた測定におけるヘマトクリット値による影響を説明
するための図である。
用いた測定におけるヘマトクリット値による影響を説明
するための図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る血液成分分析装置に
おける、血液が検出部位に到達する時間と血液のヘマト
クリット値との相関を示す図である。
おける、血液が検出部位に到達する時間と血液のヘマト
クリット値との相関を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る血液成分分析装置
の上部ケースの下面図である。
の上部ケースの下面図である。
【符号の説明】 1 上部ケース 2 血液展開層 3 試薬層 4 溶液不透過性シール 5 反応層 6 電極基板 7 作用電極 8 対電極 9 抗体不溶化メンブレン 10 半透過性シール 11 基質層 12 下部ケース 13 検体導入部 14 通過口 15 検体感知電極 16 検体感知対電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/30 353J
Claims (9)
- 【請求項1】 血液検体が注入される検体導入部と、該
血液検体中の血球成分を捕捉する多孔性フィルターから
なる流路と、該血液検体が到達したことを検出する検出
部位とを備え、該血液検体中の所定の被検物質濃度を測
定出力する血液成分分析装置であって、 血液検体が上記検体導入部に注入されてから上記検出部
位に到達するまでの到達時間を測定した結果から、該血
液検体中のヘマトクリット値が求められる、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の血液成分分析装置にお
いて、 該血液検体が通過したことを検出する検体感知部を備え
る、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の血液成分分析装置にお
いて、 上記検体感知部を、上記検体導入部と上記検出部位の間
に設置してなる、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項4】 請求項2に記載の血液成分分析装置にお
いて、 上記検体感知部を、上記検体導入部に備えてなる、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項5】 請求項2ないし請求項4のいずれかに記
載の血液成分分析装置において、 上記検体感知部及び上記検出部位は、その少なくともい
ずれか一方が、電極により検出するものである、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項6】 請求項2ないし請求項5のいずれかに記
載の血液成分分析装置において、 上記検体感知部及び上記検出部位は、その少なくともい
ずれか一方が、あらかじめ上記検体感知部もしくはその
上流に担持しておいた酸化還元物質もしくは電解質成分
と、上記血液検体との接触によって生じる電気化学的な
信号を検出するものである、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項7】 請求項1に記載の血液成分分析装置にお
いて、 該測定手段は、各ヘマトクリット値に対応した検量線ま
たはヘマトクリット補正式を有し、上記到達時間から求
めた検体中のヘマトクリット値に応じて、上記検量線の
選択または上記補正式の利用をすることにより、ヘマト
クリット値の影響を補正した被検物質濃度の測定結果を
出力する、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
載の血液成分分析装置において、 上記検出部位で上記被検物質濃度を測定する、 ことを特徴とする血液成分分析装置。 - 【請求項9】 請求項8に記載の血液成分分析装置にお
いて、 該血液検体中の所定の被検物質濃度を測定する手段とし
て、抗原抗体反応を利用し、 抗原抗体反応量を検出する手段として、抗原もしくは抗
体を酵素で標識し、酵素反応量を酸化還元物質を介して
電気化学的に検出する、 ことを特徴とする血液成分分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216359A JP2001091512A (ja) | 1999-07-16 | 2000-07-17 | 血液成分分析装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20339199 | 1999-07-16 | ||
JP11-203391 | 1999-07-16 | ||
JP2000216359A JP2001091512A (ja) | 1999-07-16 | 2000-07-17 | 血液成分分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001091512A true JP2001091512A (ja) | 2001-04-06 |
Family
ID=26513896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000216359A Pending JP2001091512A (ja) | 1999-07-16 | 2000-07-17 | 血液成分分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001091512A (ja) |
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-
2000
- 2000-07-17 JP JP2000216359A patent/JP2001091512A/ja active Pending
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