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JP2001073961A - ベーンポンプのシール構造 - Google Patents

ベーンポンプのシール構造

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Publication number
JP2001073961A
JP2001073961A JP24448299A JP24448299A JP2001073961A JP 2001073961 A JP2001073961 A JP 2001073961A JP 24448299 A JP24448299 A JP 24448299A JP 24448299 A JP24448299 A JP 24448299A JP 2001073961 A JP2001073961 A JP 2001073961A
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JP
Japan
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seal
pump
seal ring
chamber
housing
Prior art date
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Application number
JP24448299A
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English (en)
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Inventor
Masumi Hayashi
真澄 林
Ryoichi Nagasaka
良一 長坂
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
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Publication of JP2001073961A publication Critical patent/JP2001073961A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーンポンプのシール構造において、シール
リングの組付不良を防止する。 【解決手段】 ハウジング1にポンプ収容室1aの周囲
に形成される環状段部71を形成し、シールリングを環
状段部71とカバーの間で挟み付けるベーンポンプのシ
ール構造において、環状段部71の一部にポンプ収容室
1aの周囲から外側に膨らむ膨径部71f,71rを形
成し、膨径部71f,71rの内側にシールリングの内
周部に係合するシール係止壁72f,72rを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベーンポンプのハ
ウジング内を密封するシール構造の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のベーンポンプのシール構造とし
て、ハウジングにロータおよび各ベーンを収容するポン
プ収容室を形成するとともに、ポンプ収容室の周囲にシ
ールリングが配置される環状段部を形成し、環状段部と
カバーとの間でシールリングを挟み付けるものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシール構造にあっては、シールリングを環状
段部に配置する際、シールリングの内周部を支持する部
分がないため、シールリングの収まりが悪く、カバーの
組付け時にシールリングを噛んだりする可能性があっ
た。
【0004】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、ベーンポンプのシール構造において、シール
リングの組付不良を防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ハウジン
グに開口しロータおよび各ベーンを収容するポンプ収容
室と、ポンプ収容室の周囲に形成されシールリングが配
置される環状段部と、環状段部との間でシールリングを
挟み付けるカバーとを備えるベーンポンプのシール構造
に適用する。
【0006】そして、環状段部の一部にポンプ収容室の
周囲から外側に膨らむ膨径部を形成し、膨径部の内側に
シールリングの内周部に係合するシール係止壁を形成す
るものとした。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、シー
ルリングを膨径部に沿った形状に形成するものとした。
【0008】第3の発明は、第1の発明において、膨径
部を環状段部の略対称位置に形成するものとした。
【0009】第4の発明は、第1から第3のいずれか一
つの発明において、ハウジングの内側に筒状のアダプタ
リングを嵌合し、ハウジングとカバーおよびアダプタリ
ングの間に作動流体圧が導かれる流体室を画成し、シー
ル係止壁を流体室に面して形成するものとした。
【0010】第5の発明は、第1から第4のいずれか一
つの発明において、カバーにポンプ収容室に嵌合するカ
バー凸部を形成し、シールリングの内周部に対してカバ
ー凸部とシール係止壁が交互に並ぶものとした。
【0011】
【発明の作用および効果】第1の発明において、ベーン
ポンプの組立時、ポンプ収容室にロータおよび各ベーン
を収容し、環状段部にシールリングを配置した後、カバ
ーがハウジングに結合される。シールリングが環状段部
とカバーの間に挟み付けられることにより、ポンプ収容
室の密封がはかられる。
【0012】シールリングをハウジングに組付ける際、
シールリングはその内周部が部分的にシール係止壁に係
合して支持されることにより環状段部に収まり、シール
リングが環状段部からはみ出す組付不良を防止でき、作
業性の向上がはかれる。
【0013】また、膨径部をポンプ収容室の周囲に部分
的に形成することにより、シールリングを収容する環状
溝を全周に渡って形成する構造に比べてハウジングのコ
ンパクト化がはかれる。
【0014】第2の発明において、シールリングが膨径
部に沿った形状をしているため、シールリングをハウジ
ングに組付ける際、シールリングを変形させることなく
環状段部に収められ、シールリングが環状段部からはみ
出す組付不良を防止できる。
【0015】第3の発明において、シールリングを環状
段部に対応して略対称的に形成することにより、シール
リングのシール係止壁に係合しない部位の長さが均等に
なり、シールリングを環状段部に収めようとする弾性復
元力が均等に得られ、シールリングが環状段部からはみ
出す組付不良を有効に防止できる。
【0016】また、シールリングを反転させても環状段
部に装着でき、シールリングの組付け作業を容易にする
ことができる。
【0017】第4の発明において、ベーンポンプに作動
流体が充填される際、作動流体を吸引するための負圧に
よってシールリングが流体室側に引き込まれようとする
が、シール係止壁は環状段部と流体室の間を仕切る隔壁
として働くため、この負圧によってシールリングが流体
室側に引き込まれることを阻止し、ハウジングとカバー
間の密封性が確保される。
【0018】第5の発明において、ハウジングにカバー
が結合した状態で、シールリングの内周部に対してカバ
ー凸部とシール係止壁が交互に並ぶことにより、シール
リングが環状段部からはみ出すことを防止でき、ハウジ
ングとカバー間の密封性が維持される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1,図2は、本発明が適用
可能な可変容量型ベーンポンプを示す。これ自体は、本
出願人により特願平10−337132号として既に提
案されている。
【0020】図2に示すように、ハウジング1には円柱
状のポンプ収容室1aが形成され、ポンプ収容室1aの
開口端は、カバー7により封鎖される。ポンプ収容室1
aの内側にはその底面(最奥部の側面)側から、サイド
プレート2、アダプタリング3が積層して収容され、ア
ダプタリング3の内側に円筒状のカムリング5が収容さ
れ、カムリング5の内側にロータ6が収容される。アダ
プタリング3、カムリング5、ロータ6の側面は、カバ
ー7に当接してシールされる。
【0021】ポンプ収容室1aの底面には貫通穴1bが
形成され、この貫通穴1bには、駆動軸8がメタル軸受
9を介して回転可能に支持される。駆動軸8の先端側
は、サイドプレート2、ロータ6を貫通して、カバー7
に形成された支持穴7aに達し、この支持穴7aにメタ
ル軸受10を介して回転可能に支持されている。ロータ
6は、駆動軸8の途中にスプライン結合し、駆動軸8と
一体に回転する。駆動軸8は図示されないエンジンによ
りプーリおよびベルトを介して回転駆動される。
【0022】図1に示すように、ロータ6には複数の切
り欠きが放射状に形成され、各切り欠きにベーン11が
ロータ6のラジアル方向に出没可能に収装される。ロー
タ6が回転すると、切り欠きから伸び出したベーン11
の先端がカムリング5の内周面に摺接し、各ベーン11
の間に画成された各ポンプ室12が拡縮する。
【0023】サイドプレート2には、キドニー型の高圧
凹溝13Aと低圧凹溝14Aが形成される。高圧凹溝1
3Aと低圧凹溝14Aは、駆動軸8を挟んで対称な位置
に形成され、それぞれ吐出側と吸込側のポンプ室12に
臨むようになっている。また、カバー7には、ロータ6
を挟んでサイドプレート2側の高圧凹溝13Aおよび低
圧凹溝14Aと相対する位置に、キドニー型の高圧凹溝
13Bと低圧凹溝14Bが形成され、それぞれ吐出側と
吸込側のポンプ室12に臨んでいる。
【0024】高圧凹溝13Aは、サイドプレート2を貫
通する高圧通路15を介して、ポンプ収容室1a底部
(最奥部)に形成された高圧室16に連通する。この高
圧室16は、後述するように可変オリフィス25を介し
て吐出ポート18と連通する。低圧凹溝14Bは、カバ
ー7に形成された低圧通路17を介して、吸込ポート1
9(さらにはタンクT)と連通する。
【0025】カムリング5はピン4を回動支点として駆
動軸8の左右に揺動可能に支持される。図1に示すよう
に、カムリング5が駆動軸8に対して偏心した状態で、
ロータ6が反時計回転方向に回転すると、拡大する吸込
側(低圧凹溝14A、14B側)のポンプ室12には吸
込ポート19からの作動油が吸い込まれる一方、縮小す
る吐出側(高圧凹溝13A、13B側)のポンプ室12
からは吐出ポート18に向けて作動油が吐出される。
【0026】ハウジング1の側部には、ポンプ収容室1
aに開口する(詳しくは、後述する第二カム圧力室31
に開口する)プラグ穴1cが形成され、プラグ穴1cに
プラグ20が螺合して取り付けられる。プラグ20の先
端側にはシリンダ穴20aが開口し、シリンダ穴20a
には制御プランジャ21が摺動可能に収容される。制御
プランジャ21の先端は、アダプタリング3に形成され
た貫通穴3aを貫通するフィードバックピン61を介し
てカムリング5の側面に当接する。
【0027】制御プランジャ21にはその基端側に開口
するプランジャ中空部21aが形成され、プランジャ中
空部21aの内側にスプリング22が収容される。スプ
リング22は、シリンダ穴20aの底面とプランジャ中
空部21aの底面との間に介装され、制御プランジャ2
1およびフィードバックピン61を介してカムリング5
をその最大吐出位置に付勢している。
【0028】プラグ20の外周には凹部20bが形成さ
れ、凹部20bとプラグ穴1cの間に環状の流体室23
が画成される。プラグ穴1cの開口端部にはOリング2
4が備えられ、流体室23の密封がはかられる。プラグ
20を貫通して流体室23とシリンダ穴20aを連通す
る可変オリフィス25が形成される。高圧室16からの
作動油は、ハウジング1に形成された流体通路36を介
して流体室23に導入され、さらに可変オリフィス25
を介してシリンダ穴20aおよびプランジャ中空部21
aに導入される。
【0029】可変オリフィス25の開口面積は、シリン
ダ穴20a内で摺動する制御プランジャ21の基端側エ
ッジ21bにより調節される。カムリング5の偏心量が
小さくなるのに追従して制御プランジャ21は図1にお
いて右側に変位し、可変オリフィス25の開口面積を狭
める。
【0030】制御プランジャ21の筒部には複数の通孔
26が形成される。プランジャ中空部21aは、各通孔
26を介してハウジング1のポンプ収容室1aとアダプ
タリング3の間に形成された流体室27に常時連通す
る。流体室27は、通孔28を介して吐出ポート18に
連通する。これにより、プランジャ中空部21aは、貫
通穴26、流体室27および通孔28を介して吐出ポー
ト18と常時連通している。
【0031】カムリング5をスプリング22に抗して揺
動させるため、アダプタリング3の内側にはカムリング
5を挟むように第一カム圧力室32と第二カム圧力室3
1が画成される。アダプタリング3にはカムリング5の
外周に摺接するシール材30が介装され、シール材30
によって第一カム圧力室32と第二カム圧力室31の間
が密封される。第一カム圧力室32の圧力が第二カム圧
力室31に対して高まるのに伴って、カムリング5はス
プリング22に抗して揺動し、ポンプ吐出流量が次第に
減少する。
【0032】第一カム圧力室32は切換バルブ40を介
して吸込ポート19と高圧室16に選択的に連通する。
切換バルブ40はハウジング1に形成されたシリンダ4
2と、シリンダ42に収装されるスプール41を備え
る。
【0033】スプール41は、ランド部41aとランド
部41bを有する。図1においてランド部41aの右側
に画成される第二のスプール圧力室45はオリフィス4
8、通孔49を介して吐出ポート18と連通する。ラン
ド部41aと41bの間に画成されるドレン流体室46
とドレンポート50を介して吸込ポート19に連通す
る。ランド部41bの左側に画成される第一のスプール
圧力室47は通孔56と通孔58を介して高圧室16と
連通する。
【0034】シリンダ42の開口端はプラグ43により
閉鎖される。スプール41の基端とシリンダ42の底部
の間にはリターンスプリング44が介装される。スプー
ル41がスプリング44の付勢力によりプラグ43に当
接する閉位置で第一カム圧力室32が吸込ポート19に
連通する。
【0035】スプール41の両端に導かれる可変オリフ
ィス25の前後差圧が所定値を越えて上昇すると、スプ
リング44に抗してスプール41が図1において右側の
開位置に移動し、第一カム圧力室32が高圧室16に連
通する。
【0036】第二カム圧力室31は、サイドプレート2
に形成された固定オリフィス62を介して高圧室16と
常時連通する。第一カム圧力室32と第二カム圧力室3
1に導かれる可変オリフィス25の前後差圧が上昇する
のに伴って、スプリング44に抗してカムリング5が揺
動し、ポンプ吐出流量が減少する。
【0037】第二カム圧力室31は、通孔63を介して
切換バルブ40の環状ポート64と連通し、環状ポート
64はスプール41のランド部41aによりドレン流体
室46と選択的に連通される。ランド部41aのドレン
流体室46側端部には複数のノッチ65が切られてお
り、ポンプ吐出流量の増大に伴ってスプール41が図1
において右側に移動すると、第二カム圧力室31とドレ
ン流体室46を連通する開口面積が次第に増大する。
【0038】次に可変容量型ベーンポンプの作動を説明
する。
【0039】ポンプの停止状態において、図1に示すよ
うに、カムリング5はスプリング22に付勢されて最大
に偏心した位置にある。この状態からロータ6を回転さ
せると、ポンプ室12から高圧室16に作動油が吐出さ
れる。高圧室16の作動油は、可変オリフィス25を通
って減圧され、吐出ポート18から図示しない配管を通
してパワーステアリング装置の油圧アクチュエータに供
給される。高圧室16の油圧は、絞り59を介して第一
のスプール圧力室47に導入される。ポンプ回転数が小
さい間、切換バルブ40のスプール41はスプリング4
4の付勢力により閉位置に保持され、第一カム圧力室3
2にタンク圧が導かれるとともに、第二カム圧力室31
にポンプ吐出圧が導かれ、カムリング5は最大に偏心し
た位置に保持される。これにより、ポンプ吐出量はポン
プ回転数に比例して上昇し、車両の低速走行時からポン
プ吐出圧が十分に上昇し、パワーステアリング装置に必
要な油圧アシスト力を確保できる。
【0040】ポンプ回転数が上昇するのに伴って高圧室
16の吐出圧が上昇して行くと、切換バルブ40のスプ
ール41はスプリング44に抗して図2の右方向に変位
し、第一カム圧力室32にポンプ吐出圧を導くととも
に、第二カム圧力室31にタンク圧を導く。この第一カ
ム圧力室32に導かれる可変オリフィス25の上流圧力
に基づく反力F1が、第二カム圧力室31に導かれる圧
力F2とスプリング22のバネ力Fsとの和(F2+F
s)と釣り合うところまで、カムリング5は揺動する。
こうしてカムリング5の偏心量が小さくなると、ポンプ
回転に伴うポンプ室12の容積の変化量が小さくなり、
吐出ポート18からのポンプ吐出量はポンプ回転数の上
昇に対して一定に保たれる。
【0041】ポンプ回転数がさらに上昇し、カムリング
5の偏心量が小さくなると、カムリング5に追従する制
御プランジャ21が可変オリフィス25の開口面積を次
第に減らし、可変オリフィス25の前後差圧が大きくな
り、カムリング5の偏心量がさらに小さくなる。このよ
うな可変オリフィス25の開口面積の減少およびカムリ
ング5の偏心量の減少の効果が相俟って、ポンプ回転数
の上昇に対してポンプ吐出流量が減少して行く垂下特性
を得ることができる。こうして、ポンプ回転数(エンジ
ン回転数)が高くなる車両の高速走行時には、ポンプ吐
出流量を減少させ、パワーステアリング装置の油圧アシ
スト力が過大にならないで済み、不必要な作動油の供給
によるエネルギー損失を低減し、作動油温度の上昇を抑
えられる。
【0042】図3に示すように、カバー7の側部にはリ
リーフバルブ80が組付けられる。リリーフバルブ80
は吐出ポート18と吸込ポート19を結ぶリリーフ通路
85の途中に介装され、ポンプ吐出圧が所定値を越えて
上昇すると開弁し、ポンプ室12から吐出される作動油
の一部を吸込ポート19へと戻し、ポンプ吐出圧を所定
値以下に抑える働きをする。
【0043】ところで、ハウジング1とカバー7の間に
はシールリング70が介装され、シールリング70によ
ってポンプ収容室1aの密封がはかられる。
【0044】ハウジング1にはポンプ収容室1aの周囲
に環状段部71が環状に形成され、これにシールリング
70が配置される。環状段部71はポンプ収容室1aの
開口端を断面矩形に削除して形成される。
【0045】カバー7にはハウジング1に対する接合面
7dが平面状に形成されるとともに、ポンプ収容室1a
に嵌合するカバー凸部7eが円柱状に形成される。
【0046】シールリング70は環状段部71とカバー
7の接合面7dに間に挟み付けられてポンプ収容室1a
を密封するようになっている。また、作動油を充填する
場合等にポンプ収容室1aに負圧が導かれるとき、カバ
ー凸部7eがシールリング70の内周部を支持し、シー
ルリング70が環状段部71からポンプ収容室1aに吸
い出されないようになっている。
【0047】しかしながら、ベーンポンプの組立時にシ
ールリング70を環状段部71に配置する際、シールリ
ング70の内周部を支持する部分がないと、細長い環状
をしたシールリング70の収まりが悪く、カバー7の組
付け時にシールリング70を噛んだりする可能性があ
る。
【0048】これに対処して本発明は、図4に示すよう
に、環状段部71の一部にポンプ収容室1aの周囲から
外側に膨らむ一対の膨径部71f,71rを形成し、各
膨径部71f,71rの内側にシールリング70の内周
部に係合する一対のシール係止壁72f,72rを形成
する各膨径部71f,71rは図4においてポンプ収容
室1aの左右に配置され、膨径部71f,71rは環状
段部71の略対称位置に形成される。
【0049】図5に示すように、シールリング70は環
状段部71に対応して形成され、その中心線ついて対称
的に形成される。シールリング70は各膨径部71f,
71rに沿って曲折する一対の曲折部76と、ポンプ収
容室1a(カバー凸部7e)に沿って円弧状に湾曲する
一対の円弧部75とを有し、曲折部76と円弧部75と
が交互に並ぶ。カバー7がハウジング1に取り付けられ
た状態で、シールリング70の内周部に対してシール係
止壁72f,72rとカバー凸部7eが交互に並ぶ。
【0050】ポンプ収容室1aはアダプタリング3の間
に流体室27を画成する内壁部1jを有する。シール係
止壁72fは内壁部1jから連続し、一定の厚さを持っ
た堤状に突出形成される。シール係止壁72fは環状段
部71と流体室74(リリーフ通路85)の間を仕切る
隔壁の働きをする。
【0051】シール係止壁72rはハウジング内周面1
hから連続して形成され、シール係止壁72rの内周面
がカバー凸部7eの外周面に当接する。
【0052】以上のように構成されて、次に作用につい
て説明する。
【0053】ベーンポンプの組立時、ハウジング1の環
状段部71にシールリング70が配置された後、カバー
凸部7eがポンプ収容室1aに嵌合され、カバー7が図
示しない4本のボルトを介してハウジング1に締結され
る。
【0054】ハウジング1にシールリング70を組付け
る際に、シールリング70はその内周部が部分的に各シ
ール係止壁72f,72rに係合して支持されることに
より環状段部71に収まり、シールリング70が環状段
部71からはみ出す組付不良を防止でき、作業性の向上
がはかれる。
【0055】シールリング70が各膨径部71f,71
rに沿った形状の各曲折部76を有しているため、ハウ
ジング1にシールリング70を組付ける際に、シールリ
ング70を変形させることなく環状段部71に収めら
れ、シールリング70が環状段部71からはみ出す組付
不良を防止できる。
【0056】膨径部71f,71rおよびシールリング
70を環状段部71について略対称的に形成することに
より、各円弧部75を環状段部71に収めようとするシ
ールリング70の弾性復元力が均等に得られ、シールリ
ング70の組付不良を有効に防止できる。また、シール
リング70を反転させても環状段部71に配置でき、作
業性の向上がはかれる。
【0057】パワーステアリング装置の油圧回路に作動
油を充填するには、まずポンプ収容室1a内を図示しな
いポンプにより吸引した後、図示しない油圧回路のバル
ブを開いてポンプ収容室1a内に作動油を送り込む方法
が用いられる。このポンプからの負圧がポンプ収容室1
a内に導かれる際、各シール係止壁72f,72rとカ
バー凸部7eが交互に並んでシールリング70の内周部
を支持しているので、シールリング70が環状段部71
からポンプ収容室1aに吸い出されない。特に、シール
係止壁72fは環状段部71と流体室74の間を仕切る
隔壁として働くため、この負圧によってシールリング7
0が流体室74側に引き込まれることを阻止する。
【0058】また、膨径部71f,71rをポンプ収容
室1aの周囲に部分的に形成することにより、シールリ
ングを収容する環状溝を全周に渡って形成する構造に比
べてハウジング1のコンパクト化がはかれる。
【0059】なお、環状段部に形成される膨径部および
シール係止壁は2カ所に限らず、3カ所以上に形成して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すベーンポンプの横断
面図。
【図2】同じくベーンポンプの縦断面図。
【図3】同じくベーンポンプの水平面に沿った断面図。
【図4】同じくハウジングの接合面等を示す側面図。
【図5】同じくシールリングの側面図。
【符号の説明】 1 ハウジング 1a ポンプ収容室 3 アダプタリング 5 カムリング 6 ロータ 7 カバー 7e カバー凸部 11 ベーン 70 シールリング 71 環状段部 71f 膨径部 71r 膨径部 72f シール係止壁 72r シール係止壁 75 円弧部 76 曲折部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H040 AA03 BB01 BB11 CC01 CC03 CC16 CC22 DD01 DD03 DD06 DD07 DD14 3H044 AA02 BB05 CC01 CC03 CC14 CC22 DD01 DD03 DD04 DD05 DD09 DD35 3J040 AA01 AA12 AA17 BA02 HA03 HA09 HA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングにロータおよび各ベーンを収容
    するポンプ収容室を形成し、 前記ポンプ収容室の周囲にシールリングを収容する環状
    段部を形成し、 前記環状段部との間でシールリングを挟み付けるカバー
    を備えるベーンポンプのシール構造において、 前記環状段部の一部に前記ポンプ収容室の周囲から外側
    に膨らむ膨径部を形成し、 前記膨径部の内側に前記シールリングの内周部に係合す
    るシール係止壁を形成したことを特徴とするベーンポン
    プのシール構造。
  2. 【請求項2】前記シールリングを前記膨径部に沿った形
    状に形成したことを特徴とする請求項1に記載のベーン
    ポンプのシール構造。
  3. 【請求項3】前記膨径部を前記環状段部の略対称位置に
    形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のベ
    ーンポンプのシール構造。
  4. 【請求項4】前記ハウジングの内側に筒状のアダプタリ
    ングを嵌合し、 前記ハウジングと前記カバーおよび前記アダプタリング
    の間に作動流体圧が導かれる流体室を画成し、 前記シール係止壁を前記流体室に面して形成したことを
    特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のベー
    ンポンプのシール構造。
  5. 【請求項5】前記カバーに前記ポンプ収容室に嵌合する
    カバー凸部を形成し、 前記シールリングの内周部に対して前記カバー凸部と前
    記シール係止壁が交互に並んだことを特徴とする請求項
    1から4のいずれか一つに記載のベーンポンプのシール
    構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010164127A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Daihatsu Motor Co Ltd オイルシールの取付状態の検査方法
KR100988202B1 (ko) * 2002-07-19 2010-10-18 미츠비시 덴센 고교 가부시키가이샤 금속 실 및 그 장착 사용 방법 및 밀봉 구조체

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