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JP2001059713A - 棒状切削工具の測定装置 - Google Patents

棒状切削工具の測定装置

Info

Publication number
JP2001059713A
JP2001059713A JP11238629A JP23862999A JP2001059713A JP 2001059713 A JP2001059713 A JP 2001059713A JP 11238629 A JP11238629 A JP 11238629A JP 23862999 A JP23862999 A JP 23862999A JP 2001059713 A JP2001059713 A JP 2001059713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
cutting tool
shaped cutting
microscope
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11238629A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Mita
豊 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nachi Fujikoshi Corp filed Critical Nachi Fujikoshi Corp
Priority to JP11238629A priority Critical patent/JP2001059713A/ja
Publication of JP2001059713A publication Critical patent/JP2001059713A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テレビカメラの視点とは異なる方向から見た
ときの棒状切削工具の形状パラメータを自動的に測定す
ることが可能な棒状切削工具の測定装置を提供する。 【解決手段】 本発明の測定装置が具備する画像処理装
置においては、2つのテレビカメラ31,32により撮
影された画像のそれぞれにおいて測定すべき形状パラメ
ータの算出に必要な複数個の測定点を選定し、この複数
個の測定点のそれぞれの三次元座標を測定し、指定した
視点に基づいて設定される視点座標系に前記複数個の測
定点を投影し、この視点座標系に投影された前記複数個
の測定点の三次元座標に基づいて棒状切削工具の先端部
における形状パラメータを測定するような処理がなされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドリルやエンドミ
ル等の所謂棒状切削工具の寸法、形状精度を測定するた
めの画像処理技術を利用した工具測定装置における測定
方法に関し、特に、テレビカメラの視点以外から見たと
きの寸法、形状精度の測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械に使用されるドリルやエンドミ
ル等の所謂棒状切削工具は、工具メーカまたは工作機械
メーカにおける創成製作あるいは再研削の最終検査工程
で、その寸法、形状精度等の所謂形状パラメータが測定
される。この形状パラメータは、例えば、棒状切削工具
がドリルの場合は、直径、先端角、リップハイト、マー
ジン幅、ランド幅、リード、ねじれ角、心厚、2番取り
深さ、チゼルの偏心等、加工目的や要求精度等により多
岐に渡っている。なお、前記の測定項目がドリルのどの
部位を示すものなのかについてはJIS規格において定
められているが、参考までに図13に示しておく。
【0003】これらの形状パラメータを画像処理技術を
利用した工具測定装置において測定する点については、
本出願人が先に出願した特願平10−259155号に
も記載されている。
【0004】すなわち、特願平10−259155号で
は、棒状切削工具をその回転軸を軸線として軸線回りに
回転自在に保持するとともに、その回転角度位置を検知
可能にされた工具保持手段と、この工具保持手段を前記
軸線の回りに回転駆動するようにされた回転駆動手段
と、工具保持手段を載置し前記軸線の方向に動作可能に
されるとともに、その変位量を検知可能にされたY軸テ
ーブルと、このY軸テーブルを前記軸線の方向に直線駆
動するようにされたY軸テーブル駆動手段と、前記軸線
の方向に回転駆動手段とは対向して配置された対物レン
ズを備えるY軸顕微鏡及びこのY軸顕微鏡に搭載された
Y軸テレビカメラと、工具保持手段により保持された棒
状切削工具を前記軸線の垂直方向から観察可能となるよ
うにY軸テーブルに対して垂直な方向に配置された対物
レンズを備えるZ軸顕微鏡及びこのZ軸顕微鏡に搭載さ
れたZ軸テレビカメラと、Z軸顕微鏡を保持しY軸テー
ブルに対して垂直な方向に動作可能にされるとともに、
その変位量を検知可能にされたZ軸テーブルと、このZ
軸テーブルをY軸テーブルに対して垂直な方向に直線駆
動するようにされたZ軸テーブル駆動手段と、前記2つ
のテレビカメラにより撮影された画像を処理することに
より、棒状切削工具の寸法、形状精度に関する複数の測
定項目を測定するようにされた画像処理装置と、を有す
る棒状切削工具の測定装置が提供されている。
【0005】そして、かかる構成としたことにより、測
定対象である棒状切削工具の外周部に関する形状パラメ
ータの測定に際しては、Y軸テーブル駆動手段により棒
状切削工具の軸線方向の位置決めがされるとともに、回
転駆動手段により棒状切削工具の軸線回りの位置決めが
され、さらにZ軸テーブル駆動手段により棒状切削工具
を軸線の垂直方向から観察するZ軸テレビカメラと棒状
切削工具との相対的な位置決めがされ、これにより棒状
切削工具の外周部に関する所望の画像データが得られ
る。一方、棒状切削工具の先端部に関する形状パラメー
タの測定に際しては、回転駆動手段により棒状切削工具
の軸線回りの位置決めがされるとともに、Y軸テーブル
駆動手段により棒状切削工具をその先端部前方より観察
するY軸テレビカメラと棒状切削工具との相対的な位置
決めがされ、これにより棒状切削工具の先端部に関する
所望の画像データが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高い測定精度を得るた
めには、一般に、切削部位を切削した砥石の切削方向に
視点をおいてテレビカメラを設置することが好ましい
が、ドリルやエンドミル等の棒状切削工具を製造加工す
る場合は、加工に使用する砥石の切削方向は測定装置に
おけるテレビカメラの軸とは一致していないことが多
い。例えば、図13に示したドリルの溝部分の加工にお
いては、溝重研削盤と称される加工機械が用いられる
が、ドリルの溝は仕様に応じて所定のねじれ角を有して
いるために、溝重研削盤における砥石の切削方向は加工
されるドリルの仕様に応じて変更されることとなり、そ
の結果、測定装置におけるテレビカメラの軸とは一致し
なくなる。
【0007】そのため、特に高い測定精度が要求される
場合や測定対象となる棒状切削工具が複雑な形状を有し
ている場合などは、さまざまな砥石の切削方向に対処で
きるように、任意の視点から形状パラメータを測定でき
るような測定装置が要求されることになる。かかる要求
を満たす測定装置としては、顕微鏡本体あるいは棒状切
削工具を把持するスピンドルを手動あるいは自動で移動
または回転可能なステージに設置し、このステージを動
作させることにより、棒状切削工具に対する顕微鏡の視
点を移動させる形態のものが考えられる。
【0008】しかし、かかる測定装置においては、ステ
ージが手動で移動または回転するものについては手動操
作による位置合わせが正確でないことや測定に時間を要
するという問題があり、また、ステージが自動で移動ま
たは回転するものについては制御軸数が増えることによ
り測定装置が複雑かつ高額化するという問題がある。
【0009】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたものであり、顕微鏡本体あるいは棒状切削工具を
把持するスピンドルにテレビカメラの視点を移動させる
ための特別の機構を付加することなく、テレビカメラの
視点とは異なる方向から見たときの棒状切削工具の形状
パラメータを自動的に測定することが可能な棒状切削工
具の測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、棒状切削工具をその回転軸を軸線と
して軸線回りに回転自在に保持するとともに、その回転
角度位置を検知可能にされた工具保持手段と、工具保持
手段を軸線の回りに回転駆動するようにされた回転駆動
手段と、工具保持手段を載置し軸線の方向に動作可能に
されるとともに、その変位量を検知可能にされたY軸テ
ーブルと、Y軸テーブルを軸線の方向に直線駆動するよ
うにされたY軸テーブル駆動手段と、軸線の方向に回転
駆動手段とは対向して配置された対物レンズを備えるY
軸顕微鏡及びこのY軸顕微鏡に搭載されたY軸テレビカ
メラと、工具保持手段により保持された棒状切削工具を
軸線の垂直方向から観察可能となるようにY軸テーブル
に対して垂直な方向に配置された対物レンズを備えるZ
軸顕微鏡及びこのZ軸顕微鏡に搭載されたZ軸テレビカ
メラと、Z軸顕微鏡を保持しY軸テーブルに対して垂直
な方向に動作可能にされるとともに、その変位量を検知
可能にされたZ軸テーブルと、Z軸テーブルをY軸テー
ブルに対して垂直な方向に直線駆動するようにされたZ
軸テーブル駆動手段と、前記2つのテレビカメラにより
撮影された画像に基づいて、2つのテレビカメラのそれ
ぞれの視点とは異なる視点から見たときの棒状切削工具
の先端部における形状パラメータを測定するようにされ
た画像処理装置と、を有することを特徴とする棒状切削
工具の測定装置を提供した。
【0011】かかる構成においては、Y軸テーブル駆動
手段により棒状切削工具の軸線方向の位置決めがされる
とともに、回転駆動手段により棒状切削工具の軸線回り
の位置決めがされ、さらにZ軸テーブル駆動手段により
棒状切削工具を軸線の垂直方向から観察するZ軸テレビ
カメラと棒状切削工具との相対的な位置決めがされ、こ
れによりZ軸テレビカメラの視点から見たときの棒状切
削工具の先端外周部に関する所望の画像データが得られ
る。一方、回転駆動手段により棒状切削工具の軸線回り
の位置決めがされるとともに、Y軸テーブル駆動手段に
より棒状切削工具をその先端部前方より観察するY軸テ
レビカメラと棒状切削工具との相対的な位置決めがさ
れ、これによりY軸テレビカメラの視点から見たときの
棒状切削工具の先端登頂部に関する所望の画像データが
得られる。そして、画像処理装置においては、前記2つ
のテレビカメラにより撮影された画像データに基づい
て、2つのテレビカメラのそれぞれの視点とは異なる視
点から見たときの棒状切削工具の先端部における形状パ
ラメータが測定される。
【0012】前記画像処理装置における具体的な処理と
しては、2つのテレビカメラにより撮影された画像のそ
れぞれにおいて測定すべき形状パラメータの算出に必要
な複数個の測定点を選定し、この複数個の測定点のそれ
ぞれの三次元座標を測定し、指定した視点に基づいて設
定される視点座標系に前記複数個の測定点を投影し、こ
の視点座標系に投影された前記複数個の測定点の三次元
座標に基づいて棒状切削工具の先端部における形状パラ
メータを測定する。かかる画像処理装置の構成において
は、本出願人が先に出願した特願平10−259155
号に記載されている画像処理装置に対して、画像処理装
置内の画像処理プログラムを修正するのみで対処でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は棒状切削工具の測
定装置の一実施形態を示す平面図、図2はその正面図で
ある。棒状切削工具10を把持し所定位置に固定するた
めに、定盤1の上面には軸線aに対して平行に延設され
たアリガイド等の周知の案内手段からなるY軸ガイドが
固定されており、このY軸ガイドに沿ってY軸テーブル
2が滑動自在に設けられている。このY軸テーブル2は
Y軸テーブル駆動手段としてのY軸テーブル駆動用モー
タ21により駆動される。詳細には、Y軸テーブル駆動
用モータ21としてはパルスモータを使用し、このパル
スモータの駆動力を図示しないボールネジを介してY軸
テーブル2に伝達し、これを駆動する。ここで、図3に
示すように、Y軸ガイドに沿ってY座標を定義し、Y軸
テーブル2のY軸方向の変位量はY軸上の任意の基準点
に対する移動距離として表すことにする。この移動距離
はリニアスケール等の図示しない位置検出手段により検
出する。
【0014】Y軸テーブル2の上面には、棒状切削工具
としてのドリル10を把持し、これを所定位置に固定す
るための工具保持手段が載置されている。工具保持手段
は、ワークヘッド3、ワークスピンドル4、コレット7
などから構成されている。ワークヘッド3は、定盤1の
取付面と水平な所定の軸線a軸回りに回転自在に設けら
れたワークスピンドル4を有している。図11に示すよ
うに、ワークスピンドル4の先端には溝が切ってあり、
ドリル10を固定するためのコレット7をナット6によ
りワークスピンドル4に固定し、コレット7にドリル1
0を装着し、さらにナット6を締めることにより、ドリ
ル10を固定するようにしている。ドリル10は、コレ
ット7により、その回転軸をa軸と一致させて回転自在
に所定位置に固定される。そして、ワークスピンドル4
は回転駆動手段としてのワークスピンドル駆動用モータ
22により駆動される。詳細には、ワークスピンドル駆
動用モータ22としてはパルスモータを使用し、このパ
ルスモータの駆動力をベルト24を介してワークスピン
ドル4に伝達し、これを駆動する。その回転角度位置
は、ワークスピンドル4の回転軸と同軸に設けられた、
ロータリエンコーダ等の図示しない角度位置検出手段に
より検出される。
【0015】定盤1の上面には軸線aに対して垂直方向
に立設されたアリガイド等の周知の案内手段からなるZ
軸ガイドが載置されており、このZ軸ガイドに沿ってZ
軸テーブル5が滑動自在に設けられている。このZ軸テ
ーブル5はZ軸テーブル駆動手段としてのZ軸テーブル
駆動用モータ23により駆動される。詳細には、Z軸テ
ーブル駆動用モータ23としてはパルスモータを使用
し、このパルスモータの駆動力を図示しないボールネジ
を介してZ軸テーブル5に伝達し、これを駆動する。こ
こで、図3に示すように、Z軸ガイドに沿ってZ座標を
定義し、Z軸テーブル5のZ軸方向の変位量はZ軸上の
任意の基準点に対する移動距離として表すことにする。
この移動距離はリニアスケール等の図示しない位置検出
手段により検出する。
【0016】Z軸テーブル5には、ドリル10を軸線a
に対して垂直方向より撮影するためのZ軸テレビカメラ
32及び対物レンズを備えたZ軸顕微鏡34が、固定部
材を介して設けられている。そして、Z軸顕微鏡34に
は、軸線aに対して垂直方向にドリル10の上方から照
明を照射するようにされた上方照明手段としての照明ガ
イド35が取り付けられている。このように測定部位に
対してZ軸顕微鏡34と同方向から照明を照射するよう
にされた上方照明手段としての照明ガイド35を設ける
ことにより、Z軸顕微鏡34はドリル10の側方から見
た濃淡画像を得ることができる。また、Z軸ガイドには
ブラケットが取り付けられており、このブラケットには
軸線aに対して垂直方向にドリル10の下方から照明を
照射するようにされた下方照明手段としての照明ガイド
36が固定されている。このように測定部位に対してZ
軸顕微鏡34とは反対方向から照明を照射するようにさ
れた下方照明手段としての照明ガイド36を設けること
により、Z軸顕微鏡34は棒状切削工具の陰影画像を得
ることができる。
【0017】一方、定盤1の上面には、軸線aに対して
水平方向に、ドリル10の先端部を撮影するためのY軸
テレビカメラ31及び対物レンズを備えたY軸顕微鏡3
3が、固定部材を介して設けられている。また、定盤1
の上面には、軸線aに対して平行に延設されたアリガイ
ド等の周知の案内手段より成るA軸ガイドが載置されて
おり、このA軸ガイドに沿ってA軸テーブル8が滑動自
在に設けられている。ここで、図3に示すように、A軸
ガイドに沿ってA座標を定義する。
【0018】このA軸ガイドにはブラケットが取り付け
られており、このブラケットにはドリル10に対して軸
線a方向から照明を照射するようにされた前方照明手段
としての照明ガイド37が固定されている。このように
測定部位に対してY軸顕微鏡33と同方向から照明を照
射するようにされた前方照明手段としての照明ガイド3
7を設けることにより、Y軸顕微鏡33はドリル10の
先端から見た濃淡画像を得ることができる。さらに、こ
の照明ガイド37は、略リング形状を呈し、かつ、その
リング部の内周面の略全面にリング部中心に向けて照射
可能な照射手段を有し、さらにこの照射手段は内周面の
上部と下部とに分割して個別に照射可能にされている。
これにより、図12のドリル先端部の撮影画像に示すよ
うに、チゼル偏心の測定の際には、上下に分割して個別
に照射可能にされた照射手段において、照射手段の照度
を上下で互いに異なるものとすることにより2つの逃げ
面の撮影画像の濃淡分布を異なるようにし、その境界で
あるチゼルエッジの認識を容易化している。
【0019】ところで、照明ガイド37が載置されてい
る前述のA軸テーブル8は、テーブル駆動手段としての
A軸テーブル駆動用ハンドル9を用いて手操作により移
動させることが可能にされている。これにより、全長や
直径あるいは先端角が異なる種々のドリルに対しても、
照明ガイド37を適切な位置に配置することを可能にし
ている。なお、A軸テーブル8の駆動手段としては、ハ
ンドルを使用した手操作のものの他に、前述のY軸テー
ブル2やZ軸テーブル5のように、パルスモータを使用
しボールネジを介して駆動するようにしてもよい。
【0020】ここまでは、本発明にかかる棒状切削工具
の測定装置の機械要素に関する構成について説明してき
た。次に、本発明にかかる測定装置において、その自動
測定を可能にするためのシステム構成について、図4を
参照して説明する。自動測定の制御はコンピュータにて
行う。コンピュータは、各種のインターフェース、CP
U、メモリ、補助記憶装置などにより構成される。さら
に、コンピュータはインターフェースを介して、キーボ
ード、ディスプレイ、マウスなどに接続することによ
り、外部とのデータ交換を可能にされている。また、コ
ンピュータは、パルスコントローラ及びモータドライバ
により、前述のY軸テーブル2、Z軸テーブル5、及び
ワークスピンドル4を駆動したり、画像処理装置として
の画像処理コントローラによりテレビカメラ31、32
が撮影した画像を処理したり、パラレルインターフェー
スを介して各照明手段に対して照度制御を行うなどの役
割を担っている。
【0021】測定はプレイバック方式にて自動的に行う
ようにしている。すなわち、測定対象であるドリル10
に対して、前もって、各測定点の測定領域及び測定方法
をティーチングしておき、このティーチングデータをコ
ンピュータの補助記憶装置に記憶しておく。そして、測
定は記憶されたティーチングデータに基づいて行われ
る。このとき、多少の測定領域の位置ずれに関しては、
ある基準測定点における位置ずれを検出し、その位置ず
れデータにしたがい順次測定領域を補正することによ
り、正確な測定が行われるようにする。検出座標は、画
像の中心座標を各テーブルの位置検出手段より検出され
た座標に対応させることにより、コンピュータにて計算
する。ところで、測定項目によっては別の測定項目の測
定データを使用するものもあるので、かかる点を考慮し
て測定項目の測定順序を予め設定しておくことにより、
効率よく測定を行うことができる。
【0022】上記測定装置において、2つのテレビカメ
ラ31、32自身の視点以外の視点における、棒状切削
工具の形状パラメータの測定方法について、その原理を
説明する。Y軸テレビカメラ31が撮影した画像はX−
Z平面、Z軸テレビカメラ32が撮影した画像はX−Y
平面をそれぞれ構成しており、この2つの画像からドリ
ル上の任意の点の三次元座標を算出することができる。
2つのテレビカメラ31、32のそれぞれとは異なる視
点から見たときのドリル10の形状パラメータは、かか
る形状を構成する複数の点を計測する視点の座標系に投
影し、この視点座標系において形状パラメータを算出す
ることにより求めることができる。
【0023】ここで、テレビカメラで撮影された座標系
上の点Pを、任意の座標軸回りにθ度回転させた視点座
標系上の点P′に投影を行うことを想定する。テレビカ
メラの座標系から視点座標系への座標変換について、Z
軸回りにθZ であった場合は式(1)で、X軸回りにθ
X であった場合は式(2)で、それぞれ表現できる。
【0024】
【数1】
【0025】なお、Y軸回りの回転については、ドリル
10を把持するワークスピンドル4の回転移動に相当す
るので、本発明では考慮する必要はない。さらに、任意
の視点への変換は、式(1)と式(2)を組み合わせる
ことによっても表現できる。このようにして視点座標系
へ投影された点P′について形状パラメータを算出する
ことにより、所望の視点における形状パラメータが得ら
れることになる。
【0026】以下、砥石角を求める場合を例にあげ、図
5〜10を参照して説明する。図5は、Z軸テレビカメ
ラ32により撮像されたドリル先端部を上方から見た濃
淡画像であり、砥石がドリル10に対してシンニング加
工を施す様子を示している。ここで、シンニングとは、
図14に示すように、ウェブの先端を特に薄くした部分
で、切削抵抗を少なくするために設けられるものであ
る。ここで、L1 は砥石の切削方向であり、このシンニ
ング加工においては、砥石はY軸に対して入射角θT
ドリル10を切削することになる。
【0027】図6は、被測定物としてのドリル10の先
端部をY軸テレビカメラ31により前方(登頂部)から
見たときの濃淡画像である。また、図7は、ドリル10
の先端部をZ軸テレビカメラ32により上方から見たと
きの濃淡画像である。図9はY軸テレビカメラ31によ
り撮影された画像であるが、これに示すように、砥石角
の定義は砥石が切削した方向から見た時の直線L2CとL
3Cとのなす角θC である。これは、図8に示すように、
視点をZ軸回りに(90−θT )度だけ回転させる操作
である。
【0028】砥石角θC は、Y軸テレビカメラ31とZ
軸テレビカメラ32で得られた画像を使用し、直線L2A
とL3A上の3点P4 、P5 、P6 の三次元座標を計測
し、これら3点を視点移動させることにより求めること
ができる。なお、直線L2AとL 3A上の3点P4 、P5
6 は、ドリル10の先端部を前方(登頂部)から見た
ときの濃淡画像である図6においてはそれぞれP4A、P
5A、P6Aに対応し、また、ドリル10の先端部を上方か
ら見たときの濃淡画像である図7においてはそれぞれP
4B、P5B、P6Bに対応している。砥石角θC を求めるた
めの具体的な手順については、図10に示すフローチャ
ートを参照して説明する。
【0029】.まず、Z軸テレビカメラ32で撮影さ
れた画像のエッジを計測して、砥石の入射角θT を求め
る。前述したように、入射角θT は直線L1 とY軸との
なす角度である。図5に示すように、直線L1 はエッジ
上の3点P 1、P 2、P 3の座標を計測することにより
求める。すなわち、ワークスピンドル駆動用モータ22
を動作させることによりワークスピンドル4を回転させ
ると、ドリル10は図3に示したa軸回りに回転する。
ワークスピンドル4をa軸回りにステップ移動させなが
ら3点P 1、P 2、P 3の座標を計測し、点P1 と点P
3 を結ぶ直線と点P2 の距離Dn を求めていく。これを
a軸回りの所定の区間について行い、D n が最小となる
座標において入射角θT を決定する。なお、エッジにつ
いては、図5に示した濃淡画像に対して既知の輪郭線抽
出技術を適用することにより、これを容易に抽出するこ
とができる。
【0030】.次に、図6に示したZ軸テレビカメラ
32の画像において、点P4A、点P 5A、及び点P6Aの座
標を計測する。
【0031】.同様に、Y軸テレビカメラ31の画像
において、点P4B、点P5B、及び点P6Bの座標を計測す
る。
【0032】.、で求めた座標から点P4 、点P
5 、点P6 の三次元座標は式(3)に示すようになる。
なお、式(3)の表記においては、例えばP4AXは点P
4AのX座標を表しており、他も同様である。
【0033】
【数2】
【0034】.次に、で求めた入射角θT に基づ
き、図8に示すように、点P4 、点P 5 、点P6 の各点
をZ軸回りにθZ =(90−θT )度回転移動し、点P
4C、点P5C、点P6Cの各点の座標を算出する。この算出
においては、前述した式(1)を適用し、式(4)によ
り求めることができる。
【0035】
【数3】
【0036】.次に、回転移動後の座標系X′−Z平
面において、で求めた3点P4C、P5C、点P6Cの各点
の座標に基づいて、図9に示した直線L2CとL3Cを求め
る。具体的には、直線L2Cは点P4Cと点P5Cを結ぶ直線
であり、直線L3Cは点P5Cと点P6Cを結ぶ直線であるの
で、3点P4C、P5C、P6Cの各点の座標から容易に求め
ることができる。
【0037】.最後に、で求めた直線L2CとL3C
のなす角を算出すると、これが求める砥石角θC という
ことになる。
【0038】以上のように、ここではドリルのシンニン
グ加工における砥石角の算出方法を例に説明したが、以
上の方法にしたがい、任意の視点から見たときの棒状切
削工具の各種形状パラメータを測定することが可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、2つのテレビカメラに
より撮影された画像に基づいて、2つのテレビカメラの
それぞれの視点とは異なる視点から見たときの棒状切削
工具の先端部における形状パラメータを測定するように
された測定装置としたので、該当切削部位を切削した砥
石の切削方向にテレビカメラを設置した場合のものと同
様の測定結果が得られることになり、その結果、砥石の
切削方向にテレビカメラを移動させるための特別の機構
を付加することなく、高い測定精度が得られることにな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における棒状切削工具10の測定装置の
一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示した測定装置の正面図である。
【図3】本発明における棒状切削工具10の測定装置に
関する測定領域を示す概念図である。
【図4】本発明における棒状切削工具10の測定装置の
システム概念図である。
【図5】本発明の一実施形態における、Z軸テレビカメ
ラ32により撮像されたドリル10の先端部を上方から
見た濃淡画像であり、砥石がドリル10に対してシンニ
ング加工を施す様子を示している。
【図6】本発明の一実施形態における、ドリル10の先
端部をY軸テレビカメラ31により前方(登頂部)から
見たときの濃淡画像である。
【図7】本発明の一実施形態における、ドリル10の先
端部をZ軸テレビカメラ32により上方から見たときの
濃淡画像である。
【図8】本発明の一実施形態における、視点移動の概念
図である。
【図9】本発明の一実施形態における、Y軸テレビカメ
ラ31により撮影された画像であり、砥石角の定義を示
したものである。
【図10】本発明の一実施形態における、砥石角を求め
る場合のフローチャートである。
【図11】本発明における測定装置において、工具保持
手段7にドリル10を装着したときの説明図である。
【図12】照明ガイド37の分割照射機能を使用し、照
度を上下で互いに異なるものとすることにより、Y軸テ
レビカメラ31で撮影された画像における2つの逃げ面
の濃淡分布を異なるようにし、その境界であるチゼルエ
ッジを抽出した撮影画像を示したものである。
【図13】ドリル10の各部位の名称を示した図であ
る。
【図14】ドリル10のシンニングを示した図である。
【符号の説明】
1 定盤 2 Y軸テーブル 3 工具保持手段(ワークヘッド) 4 工具保持手段(ワークスピンドル) 5 Z軸テーブル 6 ナット 7 工具保持手段(コレット) 8 A軸テーブル 9 A軸テーブル駆動用ハンドル 10 棒状切削工具(ドリル) 21 Y軸テーブル駆動手段(Y軸テーブル駆動用モー
タ) 22 回転駆動手段(ワークスピンドル駆動用モータ) 23 Z軸テーブル駆動手段(Z軸テーブル駆動用モー
タ) 24 ワークスピンドル回転駆動用ベルト 31 Y軸テレビカメラ 32 Z軸テレビカメラ 33 Y軸顕微鏡 34 Z軸顕微鏡 35 上方照明手段(照明ガイド) 36 下方照明手段(照明ガイド) 37 前方照明手段(照明ガイド)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒状切削工具をその回転軸を軸線として該
    軸線回りに回転自在に保持するとともに、その回転角度
    位置を検知可能にされた工具保持手段と、 該工具保持手段を前記軸線の回りに回転駆動するように
    された回転駆動手段と、 前記工具保持手段を載置し前記軸線の方向に動作可能に
    されるとともに、その変位量を検知可能にされたY軸テ
    ーブルと、 該Y軸テーブルを前記軸線の方向に直線駆動するように
    されたY軸テーブル駆動手段と、 前記軸線の方向に前記回転駆動手段とは対向して配置さ
    れた対物レンズを備えるY軸顕微鏡及び該Y軸顕微鏡に
    搭載されたY軸テレビカメラと、 前記工具保持手段により保持された前記棒状切削工具を
    前記軸線の垂直方向から観察可能となるように前記Y軸
    テーブルに対して垂直な方向に配置された対物レンズを
    備えるZ軸顕微鏡及び該Z軸顕微鏡に搭載されたZ軸テ
    レビカメラと、 該Z軸顕微鏡を保持し前記Y軸テーブルに対して垂直な
    方向に動作可能にされるとともに、その変位量を検知可
    能にされたZ軸テーブルと、 該Z軸テーブルを前記Y軸テーブルに対して垂直な方向
    に直線駆動するようにされたZ軸テーブル駆動手段と、 前記2つのテレビカメラにより撮影された画像に基づい
    て、該2つのテレビカメラのそれぞれの視点とは異なる
    視点から見たときの前記棒状切削工具の先端部における
    形状パラメータを測定するようにされた画像処理装置
    と、 を有することを特徴とする棒状切削工具の測定装置。
  2. 【請求項2】前記画像処理装置は、 前記2つのテレビカメラにより撮影された画像のそれぞ
    れにおいて測定すべき形状パラメータの算出に必要な複
    数個の測定点を選定し、 該複数個の測定点のそれぞれの三次元座標を測定し、 指定した視点に基づいて設定される視点座標系に前記複
    数個の測定点を投影し、 該視点座標系に投影された前記複数個の測定点の三次元
    座標に基づいて前記棒状切削工具の形状パラメータを測
    定するようにされていることを特徴とする請求項1記載
    の棒状切削工具の測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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