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JP2001051975A - 帯域幅可変ディジタルフィルタバンク - Google Patents

帯域幅可変ディジタルフィルタバンク

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Publication number
JP2001051975A
JP2001051975A JP11227918A JP22791899A JP2001051975A JP 2001051975 A JP2001051975 A JP 2001051975A JP 11227918 A JP11227918 A JP 11227918A JP 22791899 A JP22791899 A JP 22791899A JP 2001051975 A JP2001051975 A JP 2001051975A
Authority
JP
Japan
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output
digital filter
signal
filter bank
bandwidth
Prior art date
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Pending
Application number
JP11227918A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiro Yamashita
史洋 山下
Osamu Kobayashi
理 小林
Koji Horikawa
浩二 堀川
Hiroshi Kazama
宏志 風間
Sei Kobayashi
聖 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、例えばエリアジングを排除した最大間
引きディジタルフィルタバンクでは、サブバンドの帯域
幅とは異なる信号のフィルタリングができない。 【解決手段】 それぞれのサブバンドの遷移域が重複し
て通過帯域が重ならないように交互に配置される周波数
特性を有する2つの最大間引きディジタルフィルタバン
クを並列に配置し、それぞれのディジタルフィルタバン
クでフィルタリングした出力を合成する構成とすること
により、サブバンドの帯域幅よりも広い帯域幅の信号の
フィルタリングを可能とし、また、それぞれのディジタ
ルフィルタバンクにおけるサブバンドでの信号の通過・
阻止を制御して、組合せを可変とすることにより、複数
の異なる帯域幅の信号のフィルタリングを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信分野で用いら
れる周波数多重された信号処理技術に係り、特に、周波
数多重された信号から必要に応じた帯域幅で信号をフィ
ルタリングするのに好適な帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】無線通信では、多数のユーザが周波数を
共有するため、様々な多元接続技術がとられている。例
えば、周波数多重多元接続方式(FDMA)と呼ばれる
技術では、周波数多重された複数の信号を分波したり合
波するフィルタバンクが重要である。このフィルタバン
クはアナログ回路を用いても、ディジタル回路を用いて
も実現できるが、近年、ディジタル信号処理用素子の発
展により、柔軟かつ高精度な信号処理が可能なディジタ
ル信号処理技術を適用したフィルタバンク(ディジタル
フィルタバンク)が実現されている。
【0003】このようなディジタルフィルタバンクに関
しては、例えば、貴家仁志著、「マルチレート信号処理
技術」(昭晃堂発行)において、離散フーリエ変換(DF
T:Discrete Fourier Transform)を用いたものがあ
る。図18を用いて、このようなディジタルフィルタバ
ンクの説明を行う。
【0004】図18は、従来のディジタルフィルタバン
クの構成例を示すブロック図である。このディジタルフ
ィルタバンクは、1入力1出力の回路で、入力信号をN
個のサブバンドの周波数帯域に分割し、サブバンド毎に
入力信号の通過・阻止を制御し、所望の帯域のみの信号
を出力するものであり、入力信号をN系列の信号に分波
する一入力N出力の分波回路1500と、この分波回路
1500のN系列の出力を接続し各系列信号の通過・阻
止を制御するN入力N出力のスイッチ回路(図中、「S
W」と記載)1600と、このスイッチ回路1600のN
系列の信号を接続し一出力の信号に合波するN入力一出
力の合波回路1700を接続して構成されている。
【0005】分波回路1500には、N−1個の遅延器
(図中、「Z」と記載)1511〜151(N−1)と、N
個のダウンサンプラ(図中、「↓N」と記載)1521〜1
52N、N個の分波ディジタルサブフィルタ(図中、「E
(Z)」と記載)1531〜153N、IDFT(Invers
e Discrete Fourier Transform、逆離散フーリエ変換)
回路1540が設けられ、また、合波回路1700に
は、DFT回路1701と、N個の合波ディジタルサブ
フィルタ(図中、「R(Z)」と記載)1711〜171
N、N個のアップサンプラ(図中、「↑N」と記載)172
1〜172N、N−1個の遅延器(図中、「Z」と記載)1
731〜173(N−1)、N−1個の加算器1741
〜174(N−1)が設けられている。
【0006】尚、Nが2のべき乗であれば、DFT回路
1701としてFFT(Fast Fourier Transform、高速
フーリエ変換)回路を、また、IDFT回路1540と
してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform、逆高
速フーリエ変換)回路を用いることができる。
【0007】入力信号は、まず、分波回路1500に入
力される。この分波回路1500において、入力信号
は、遅延器1511〜151(N−1)を介してN系列
の並列信号として出力される。各遅延器1511〜15
1(N−1)の出力は、それぞれNサンプル毎に信号を
選び出すダウンサンプラ1522〜152Nに接続さ
れ、ダウンサンプリングされる(低速信号に変換され
る)。尚、ダウンサンプラ1521に対しては直接、入
力信号が入力される。
【0008】このような、入力信号とダウンサンプラ1
521〜152Nの出力信号の関係を図19に示す。図
19は、図18のディジタルフィルタバンクにおける入
力信号とダウンサンプラの出力信号の関係を示す説明図
である。本例では、N=4とし、図19(a)は入力信
号、図19(b)〜(e)は、図18におけるダウンサ
ンプラ1521〜152Nの出力を表している。
【0009】図18の説明に戻り、各ダウンサンプラ1
521〜152Nでダウンサンプリングされた各系列の
信号は、それぞれ分波ディジタルサブフィルタ1531
〜153Nに入力されてフィルタリングされる。この分
波ディジタルサブフィルタ1531〜153Nからの出
力に対してIDFT回路1540において逆離散フーリ
エ変換演算が行われ、スイッチ回路1600に出力され
る。
【0010】N入力N出力のスイッチ回路1600で
は、IDFT回路1540から出力された各系列の信号
の通過・阻止を制御する。スイッチ回路1600を通過
した信号は、合波回路1700のDFT回路1701に
入力される。
【0011】DFT回路1701では、N点の離散フー
リエ変換を行い、DFT回路1701からのN系列の出
力は、それぞれ、合波ディジタルサブフィルタ1711
〜171Nに入力されてフィルタリングされ、各合波デ
ィジタルフィルタ1711〜171NからのN系列の出
力は、それぞれアップサンプラ1721〜172Nに入
力される。
【0012】このアップサンプラ1721〜172Nに
おいて、入力信号のサンプリングレートと等しくなるよ
うに、N倍のアップサンプリングがなされる。尚、N倍
のアップサンプリングとは、各信号間に等間隔にN−1
個の零値が挿入されることを意味する。
【0013】各アップサンプラ1721〜172Nから
の各系列の出力は、遅延器1731〜173(N−1)
と加算器1741〜174(N−1)を交互に組み合せ
た合成回路に入力される。
【0014】各遅延器1731〜173(N−1)は、
遅延時間1/△fcを与える。ただし、△fcは、ディジ
タルフィルタバンクにより分割される隣接するサブバン
ドの中心周波数の間隔である。例えばi系列目(i=1,
2,…,N)のアップサンプラ172iの出力は遅延時間
(N−i)/△fcが与えられる。N−1個目の加算器17
4(N−1)からの出力がディジタルフィルタバンクの
出力となる。
【0015】このディジタルフィルタバンクにおいて、
最大比(帯域分割数N)で信号を間引くには、分波回路1
500におけるダウンサンプラ1521〜152Nによ
るエリアジングを避けることはできない。すなわち、最
大間引きディジタルフィルタバンクを用いて信号をフィ
ルタリングする場合、信号を最大に間引くことによる信
号の折り返し(エリアジング)による信号の劣化が発生す
る。
【0016】このような問題に対処するために、分波回
路1500と合波回路1700の周波数特性を併せて設
計することにより、分波回路1500で生じるエリアジ
ングを除去する技術が、例えば、佐川雅彦、貴家仁志著
「高速フーリエ変換とその応用」(昭晃堂発行)に記載さ
れている。
【0017】しかし、この技術では、回路全体としてエ
リアジングを除去するため、分波段階では各サブバンド
はエリアジングを含んでいる。このため、分波段階で各
帯域が分離したエリアジングのない分割特性を必要とす
る場合問題となる。この場合、信号を最大に間引くこと
によるエリアジングを排除するよう図20に示すような
周波数特性を有するディジタルフィルタバンクを設計す
る必要がある。
【0018】図20は、図18のディジタルフィルタバ
ンクにおけるエリアジングを排除するための周波数特性
を示す説明図である。下限周波数fL(ここでは0)、上
限周波数fUからなる帯域fB(=fU−fL)をN個のサブ
バンドに分割し、各サブバンド毎に信号の通過・阻止を
処理する場合において、図20(a)は、全てのサブバ
ンドの信号を通過させた場合を示し、また、図20
(b)は、いくつかのサブバンドの信号を阻止した場合
を示している。
【0019】このように、最大間引きディジタルフィル
タバンクを用いて信号をフィルタリングする場合、信号
を最大に間引くことによる信号の折り返し(エリアジン
グ)による信号の劣化を避けるために、図20(a)に
示すように隣接するフィルタは充分な帯域外減衰量を設
定する必要がある。
【0020】しかし、このように、隣接するフィルタに
充分な帯域外減衰量を設定した場合、次の図21で示す
ような問題が発生する。図21は、従来のディジタルフ
ィルタバンクが有する問題点を示す説明図である。図2
1(a)においては、隣接するフィルタに充分な帯域外
減衰量を設定して、エリアジングを排除したフィルタバ
ンクの周波数特性を示している。
【0021】このような周波数特性を有するディジタル
フィルタバンクに、図21(b)に示すような、ディジ
タルフィルタバンクを構成するサブバンドより広い帯域
幅の信号が入力された場合、信号がサブバンドの遷移域
をまたぐようになる。その結果、ディジタルフィルタバ
ンクの出力信号は、図21(c)に示すようになり、情
報損失が発生する。従って、従来のエリアジングを排除
した最大間引きディジタルフィルタバンクでは、サブバ
ンドの帯域幅とは異なる信号のフィルタリングはできな
い。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、エリアジングを排除した最大間
引きディジタルフィルタバンクを用いてサブバンドの帯
域幅とは異なる信号のフィルタリングはできない点であ
る。
【0023】本発明の目的は、これら従来技術の課題を
解決し、最大間引きディジタルフィルタバンクを用いて
複数の異なる帯域幅の信号に柔軟に対応したフィルタリ
ングを可能とする帯域幅可変ディジタルフィルタバンク
を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の帯域幅可変ディジタルフィルタバンクは、
それぞれのサブバンドの遷移域が重複して通過帯域が重
ならないように交互に配置される周波数特性を有する2
つの最大間引きディジタルフィルタバンクを並列に配置
し、それぞれのディジタルフィルタバンクでフィルタリ
ングした出力を合成する構成として、サブバンドの帯域
幅よりも広い帯域幅の信号のフィルタリングを可能とす
る。また、それぞれのディジタルフィルタバンクにおけ
るサブバンドでの信号の通過・阻止を制御して、組合せ
を可変とすることにより、複数の異なる帯域幅の信号の
フィルタリングを可能とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。図1は、本発明の帯域幅可変
ディジタルフィルタバンクの本発明に係る第1の構成例
を示すブロック図であり、図2は、図1における帯域幅
可変ディジタルフィルタバンクの動作例を示す説明図で
ある。
【0026】図1に示す帯域幅可変ディジタルフィルタ
バンクは、入力を第1の入力と第2の入力の二つに分岐
する分岐回路3と、第1の入力をフィルタリングする第
1のディジタルフィルタバンク1と、第2の入力をフィ
ルタリングする第2のディジタルフィルタバンク2と、
第1のディジクルフィルタバンク1の出力と第2のディ
ジタルフィルタバンク2の出力を合成する合成回路4を
接続して構成される。
【0027】第1のディジタルフィルタバンク1は、入
力をN系列の信号に分波する一入力N出力の第1の分波
回路5と、第1の分波回路5からのN系列の出力をそれ
ぞれ入力とし、各系列の信号の通過・阻止を制御するN
入力N出力の第1のスイッチ回路6と、第1のスイッチ
回路6の出力をそれぞれ接続し一出力に合波するN入力
一出力の第1の合波回路7から構成され、また、第2の
ディジタルフィルタバンク2も、第1のディジタルフィ
ルタバンク1と同様、第2の分波回路8、第2のスイッ
チ回路9、第2の合波回路10から構成されている。
【0028】第1のディジタルフィルタバンク1は、図
2(b)に示す周波数特性を有し、また、第2のディジ
タルフィルタバンク2は、図2(c)に示す周波数特性
を有する。すなわち、第1のディジタルフィルタバンク
1と第2のディジタルフィルタバンク2は、それぞれの
サブバンドの遷移域が重複して通過帯域が重ならないよ
うに交互に配置される特性を有している。
【0029】このような周波数特性を有する第1のディ
ジタルフィルタバンク1と第2のディジタルフィルタバ
ンク2を並列に配置し、それぞれで、図2(a)に示す
入力信号に対してフィルタリングした出力を合成回路4
で合成することにより、図2(d)に示す合成信号が得
られ、その結果、第1のディジタルフィルタバンク1と
第2のディジタルフィルタバンク2におけるサブバンド
の帯域幅よりも広い帯域幅の信号のフィルタリングが可
能となる。
【0030】また、第1のディジタルフィルタバンク1
の第1のスイッチ回路6と、第2のディジタルフィルタ
バンク2の第2のスイッチ回路9のそれぞれの動作を制
御して、組合せを可変とすることにより、複数の異なる
帯域幅の信号のフィルタリングが可能である。尚、第1
のスイッチ回路6および第2のスイッチ回路9において
は、入力側端子と出力側端子間の接続関係は固定的に対
応付けられている必要はなく、例えば第1の入力端子に
入力された信号を第Nの入力端子に出力させる等、その
対応付けは任意に設定可能である。
【0031】以下、図1における帯域幅可変ディジタル
フィルタバンクの詳細を図3〜図9を用いて説明する。
図3は、図1における第1のディジタルフィルタバンク
と第2のディジタルフィルタバンクの周波数特性を示す
説明図である。
【0032】図3(a)は、図1における第1のディジ
タルフィルタバンク1の周波数特性(振幅特性)を示し、
また、図3(b)は、図1における第2のディジタルフ
ィルタバンク2の周波数特性(振幅特性)を示している。
本例の第1のディジタルフィルタバンク1と第2のディ
ジタルフィルタバンク2のそれぞれは、下限周波数f
L、上限周波数fUの帯域fB(=fL−fU)をN個のサブ
バンドに分割して処理する。
【0033】各サブバンドの帯域は△fc=fB/Nで等
しく、第i番目のサブバンド(0≦i≦N)の中心周波数
は、第1のディジタルフィルタバンク1ではfL+fB×
i/N、第2のディジタルフィルタバンク2では、fL+
fB(2i+1)/2N (0≦i≦N−1)で与えられる。
【0034】すなわち、第1のディジタルフィルタバン
ク1と第2のディジタルフィルタバンク2における第i
番目のサブバンドの帯域は、fB/2Nずつ周波数軸上で
ずれており、第1のディジタルフィルタバンク1で処理
する第i+1番目のサブバンドの帯域は、第2のディジ
タルフィルタバンク2で処理する第i番目と第i+1番
目のサブバンドの帯域をまたがる配置となっている。
【0035】尚、本例では、サブバンドの分割におい
て、帯域fBの下限周波数fLを用いて、サブバンドの中
心周波数の算出を行っているが(「fL+fB×i/
N」、「fL+fB(2i+1)/2N」)が、この下限周
波数fL以外にも、例えば、下限周波数fLに近い周波数
等、第1,第2のディジタルフィルタバンク1,2の各
サブバンドの合成結果が帯域fBをカバーする限りは、
任意の周波数(fK)を用いることができる。この場
合、第1のディジタルフィルタバンク1のサブバンドの
中心周波数は「fK+fB×i/N」となり、また、第2
のディジタルフィルタバンク2のサブバンドの中心周波
数は「fK+fB(2i+1)/2N」となる。
【0036】以下、図4、図5を用いて,このような第
1,第2のディジタルフィルタバンク1,2の周波数特
性の設計例を説明する。図4は、図1における第1,第
2のディジタルフィルタバンクの設計例(振幅特性)を
示す説明図であり、図5は、図1における第1,第2の
ディジタルフィルタバンクの設計例(位相特性)を示す
説明図である。図4(a)は、図1における第1のディ
ジタルフィルタバンク1の周波数特性(振幅特性)を示
し、図4(b)は、第2のディジタルフィルタバンク2
の周波数特性(振幅特性)を示している。
【0037】本例においては、第1,第2のディジタル
フィルタバンク1,2の下限周波数fLは「0」とし、
各サブバンドの帯域は△fc=fB/Nで一定とする。ま
た、第1,第2のディジタルフィルタバンク1,2の各
サブバンドの周波数特性は、中心周波数から△fc/4だ
け離れた点で、通過域のレべルから−6dBのレべルで一
致するように設定する。
【0038】このようなサブバンドの帯域を合成する場
合、合成後の周波数特性では位相が連続する必要があ
る。第1のディジタルフィルタバンク1と第2のディジ
タルフィルタバンク2の位相特性は、図5に示すよう
に、振幅のレべルが一致する点において、位相が一致す
るよう第1,第2のディジタルフィルタバンク1,2の
係数を設定する。
【0039】次に、このように設計された図1の帯域幅
可変ディジタルフィルタバンクにおける信号の処理過程
を、図6〜図9に従って説明する。図6は、図1におけ
る帯域幅可変ディジタルフィルタバンクに入力される信
号のスペクトル例を示す説明図であり、図7は、図1に
おける第1のディジタルフィルタバンクを通過する信号
のスペクトル例を示す説明図であり、図8は、図1にお
ける第2のディジタルフィルタバンクを通過する信号の
スペクトル例を示す説明図であり、図9は、図1におけ
る帯域幅可変ディジタルフィルタバンクから出力される
信号のスペクトル例を示す説明図である。
【0040】図1における帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクへの入力信号は、図6におけるのようなサブ
バンドにまたがる信号とする。この入力信号は、図1の
第1のディジタルフィルタバンク1では、図7(a)の
に示すように、第i番目と第i+1番目のサブバンド
に、また第2のディジタルフィルタバンク2では、図8
(a)に示すように第i番目のサブバンドと重なってい
る。
【0041】第1のディジタルフィルタバンク1におけ
る第1の分波回路5は、入力信号を周波数軸上で、0〜
△fc/2、△fc/2〜3△fc/2、3△fc/2〜5△f
c/2、…、(2N−3)△fc/2〜(2N−1)△fc/2
のN個のサブバンドに分割し、かつ、それぞれの信号を
−(i−1)△fc (1≦i≦N)周波数シフトさせ、全
ての信号を−△fc/2〜△fc/2の範囲に周波数変換す
る。
【0042】従って、第1の分波回路5においては、第
i番目の出力ポートに図7(b)に示すスぺクトルの信
号が出力され、また、第i+1番目の出力ポートに図7
(c)に示すスぺクトルの信号が出力される。
【0043】第1のディジタルフィルタバンク1におけ
る図1の第1のスイッチ回路6は、信号スぺクトルが存
在するポートのみを通過状態とし、その他のポートは阻
止状態とする。そして、図1の第1の合波回路7は、第
1の分波回路5とちようど逆の機能を有し、−△fc/2
〜△fc/2のN系列の信号について、入力ポートに対応
して(i−1)△fc (1≦i≦N)の周波数シフトを行
い、かつ、N系列の信号を周波数軸上で一つの信号にま
とめる。その結果、図7(b)と図7(c)で表される
信号を人力する時、第1の合波回路7の出力には、図7
(d)のようなスぺクトルの信号が出現する。
【0044】第2のディジタルフィルタバンク2におい
ても入力信号に対して同様な操作が行われる。すなわ
ち、第2のディジタルフィルタバンク2における第2の
分波回路8は、入力信号を周波数軸上で、0〜△fc、
△fc〜2△fc、2△fc〜3△fc、…、(N−1)△f
c〜N△fcのN個のサブバンドに分割し、かつ、それ
ぞれの信号を−(i−1)△fc (1≦i≦N)周波数シ
フトさせ、全ての信号を0〜△fcの範囲に周波数変換
する。
【0045】従って、第2の分波回路8に入力された信
号は、第i番目のサブバンドに対する周波数成分が処理
され、第i番目の出力ポートには、図8(b)に示すス
ぺクトルの信号が出力される。
【0046】第2のディジタルフィルタバンク2におけ
る図1の第2のスイッチ回路9は、信号スぺクトルが存
在するポートのみを通過状態とし、その他のポートを阻
止状態とする。そして、図1の第2の合波回路10は、
第2の分波回路8とちょうど逆の機能を有し、0〜△f
cのN系列の信号について、入力ポートに対応して(i
−1)△fc (1≦i≦N)の周波数シフトを行い、か
つ、N系列の信号を周波数軸上で一つの信号にまとめ
る。その結果、第2の合波回路7に、図8(b)に示さ
れるスぺクトルの信号を入力した場合、第2の合波回路
7の出力には、図8(c)に示すようなスぺクトルの信
号が出現する。
【0047】このような図7(d)と図8(c)に示さ
れるスぺクトルの信号が図1における合成回路4に入力
され、合成回路4は、図9において斜線で表される信号
を出力する。これは、図6における入力信号()と同
一のものである。
【0048】このように、第1のディジタルフィルタバ
ンク1と第2のディジタルフィルタバンク2において、
入力信号が占有するサブバンドに対応して、第1のスイ
ッチ回路6と第2のスイッチ回路9を通過・阻止状態と
することにより、帯域幅可変ディジタルフィルタバンク
が実現できる。また、複数の信号に対してもフィルタリ
ング処理が可能である。
【0049】次に、図10〜図14を用いて、本発明の
実施の他の形態を説明する。図10は、本発明の帯域幅
可変ディジタルフィルタバンクの本発明に係る第2の構
成例を示すブロック図である。本例の帯域幅可変ディジ
タルフィルタバンクは、入力を第1の入力と第2の入力
の二つに分岐する分岐回路3aと、第1の入力をフィル
タリングする第1のディジタルフィルタバンク1aと、
第2の入力信号をフィルタリングする第2のディジタル
フィルタバンク2aと、第1のディジタルフィルタバン
ク1aの出力と第2のディジタルフィルタバンク2aの
出力を合成する合成回路4aを接続して構成される。
【0050】第1のディジタルフィルタバンク1aは、
第1の入力をN系列の信号に分波する一入力N出力の第
1の分波回路5aと、そのN系列の出力をそれぞれ入力
とし、各系列の信号を通過・阻止するN入力N出力の第
1のスイッチ回路6aと、その出力をそれぞれ接続し一
出力に合波するN入力一出力の第1の合波回路7aから
構成されている。
【0051】第2のディジタルフィルタバンク2aの構
成も第1のディジタルフィルタバンク1aの構成と同様
であり、第2の分波回路8aと、第2のスイッチ回路9
aと、第2の合波回路10aから構成されている。
【0052】第1のディジタルフィルタバンク1aの周
波数特性と第2のディジタルフィルタバンク2aの周波
数特性は、図1における帯域幅可変ディジタルフィルタ
バンクの形態で説明したものと同じものとする。
【0053】第1のディジタルフィルタバンク1aにお
ける第1の分波回路5aには、分配回路50と、N個の
ディジタルサブフィルタ(図中、「S(Z)」と記載)51
1〜51N、N個のダウンサンプラ(図中、「↓N」と記
載)521〜52Nが設けられ、また、第1の合波回路
7aには、N個のアップサンプラ(図中、「↑N」と記載)
711〜71Nと、N個のディジタルサブフィルタ(図
中、「V(Z)」と記載)721〜72N、および、加算
器70が設けられている。
【0054】同様に、第2のディジタルフィルタバンク
2aにおける第2の分波回路8aには、分配回路80
と、N個のディジタルサブフィルタ(図中、「S(Z)」
と記載)811〜81N、N個のダウンサンプラ(図中、
「↓N」と記載)821〜82Nが設けられ、また、第2
の合波回路10aには、N個のアップサンプラ(図中、
「↑N」と記載)101〜10Nと、N個のディジタルサ
ブフィルタ(図中、「V(Z)」と記載)111〜11N、
および、加算器100が設けられている。
【0055】以下、このような構成からなる本例の帯域
幅可変ディジタルフィルタバンクにおける信号の処理過
程を、図11〜図14に従って説明する。図11は、図
10における帯域幅可変ディジタルフィルタバンクに入
力される信号のスペクトル例を示す説明図であり、図1
2は、図10における第1のディジタルフィルタバンク
を通過する信号のスペクトル例を示す説明図であり、図
13は、図10における第2のディジタルフィルタバン
クを通過する信号のスペクトル例を示す説明図であり、
図14は、図10における帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクから出力される信号のスペクトル例を示す説明
図である。
【0056】本例では、下限周波数fL=0とし、上限
周波数fUを入力信号のサンプリング周波数fsとする。
本例の帯域幅可変ディジタルフィルタバンクへの入力信
号、すなわち、第1のディジタルフィルタバンク1aと
第2のディジタルフィルタバンク2aのそれぞれに入力
される信号は、図11(a)に示すのようなサブバン
ドにまたがる信号とする。
【0057】この入力信号は、図10の第1のディジタ
ルフィルタバンク1aでは、図11(b)に示すよう
に、第i番目および第i+1番目のサブバンドに、また
第2のディジタルフィルタバンク2aでは、図13
(a)に示すように第i番目のサブバンドと重なってい
る。
【0058】第1のディジタルフィルタバンク1aで
は、まず、第1の分波回路5aにおいて、入力信号を分
配回路50によりN分岐させ、各ディジタルフィルタ5
11〜51Nに入力してフィルタリングする。このディ
ジタルフィルタ511〜51Nは、周波数軸上で、0〜
△fc/2、△fc/2〜3△fc/2、3△fc/2〜5△f
c/2、…、(2N−3)△fc/2〜(2N−1)△fc/2
のN個のサブバンドに分割する機能を有する。
【0059】各ディジタルフィルタ511〜51Nでフ
ィルタリングされた信号は、各系列に設けられたダウン
サンプラ521〜52Nに入力され、このダウンサンプ
ラ521〜52Nによって、fs/Nのサンプリングレー
トにダウンサンプリングされる。これにより、各系列で
フィルタリングされた信号が△fc間隔で周波数シフト
して発生するため、各系列でフィルタリングされた信号
が−△fc/2〜△fc/2の同一周波数帯に現れる。
【0060】従って、第1の分波回路5aに入力した信
号は、第i番目の出力ポートに、図12(a)に示すスぺ
クトルの信号として出力され、また、第i+1番目の出
力ポートに、図12(b)に示すスぺクトルの信号とし
て出力される。
【0061】第1のディジタルフィルタバンク1aにお
けるスイッチ回路6aは、信号スぺクトルが存在するポ
ートのみを通過状態とし、その他のポートは阻止状態と
する。また、第1のディジタルフィルタバンク1aにお
ける第1の合波回路7aは、第1の分波回路5aとちょ
うど逆の機能を有し、第1の分波回路5aからの−△f
c/2〜△fc/2のN系列の信号について、それぞれの
入力ポートに対応した各アップサンプラ711〜71N
により、系列毎にアップサンプリングする。
【0062】これにより、各系列では、図12(c)並
びに図12(d)に示されるような、△fcの間隔で同
じ特性を有する信号(イメージング成分)が発生する。そ
こで、第1の合波回路7aは、ディジタルフィルタ72
1〜72Nで、各系列のサブバンドに相当する帯域をフ
ィルタリングする。その結果、第i番目および第i+1
番目のポートには、図12(e)並びに図12(f)に
示すような信号が現れる。これらのN系列の信号を、加
算器70により、周波数軸上で一つの信号にまとめる。
【0063】第2のディジタルフィルタバンク2aにお
いても、第2の入力に対して同様な操作が行われる。す
なわち、第2の分波回路8aは、分配回路80で入力信
号をN分岐させ、周波数軸上で、0〜△fc、△fc〜2
△fc、2△fc〜3△fc、…、(Nー1)△fc〜N△f
cのN個のサブバンドに分割する機能を有するディジタ
ルフィルタ811〜81Nに入力してフィルタリング
し、かつ、各系列に設けられたダウンサンプラ821〜
82Nによって、信号をfs/Nのサンプリングレートに
ダウンサンプリングする。
【0064】その結果、第1のディジタルフィルタバン
ク1aと同様に、信号は△fcの間隔で周波数シフトす
るので、全ての信号が0〜△fcの同一周波数帯に現れ
る。従って、第2の分波回路8aに入力された信号は、
第i番目のサブバンドに対する周波数成分が処理され、
第i番目の出力ポートには図13(b)に示すスぺクト
ルの信号が出力される。
【0065】第2のディジタルフィルタバンク2aの第
2のスイッチ回路9aは、信号スぺクトルが存在するポ
ートのみを通過状態とし、その他のポートを阻止状態と
する。また、第2のディジタルフィルタバンク2aにお
ける第2の合波回路10aは、第2の分波回路8aとち
ょうど逆の機能を有し、第2のスイッチ回路9aからの
0〜△fcのN系列の信号について、アップサンプラ1
01〜10Nによりアップサンプリングする。
【0066】これにより、各系列では、図13(c)に
示されるような、△fcの間隔で同じ特性を有する信号
(イメージング成分)が発生する。そこで、第2の合波回
路10aは、ディジタルフィルタ111〜11Nで、各
系列のサブバンドに相当する帯域をフィルタリングす
る。その結果、第i番目のポートには、図13(d)に
示すような信号が現れ、この信号は、加算器100を介
して出力される。
【0067】図10の合成回路4aには、図12(e)
と図12(f)および図13(d)に示される各スぺクト
ルの信号が入力され、合成した後、図14で表される信
号を出力する。これは、図11(a)で示した入力信号
と同一のものである。
【0068】このように、第1のディジタルフィルタバ
ンク1aと第2のディジタルフィルタバンク2aにおい
て、入力信号が占有するサブバンドに対応して、第1の
スイッチ回路6aと第2のスイッチ回路9aを通過・阻
止状態とすることにより、帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクが実現できる。また、複数の信号に対してもフ
ィルタリング処理が可能である。尚、第1のスイッチ回
路6aおよび第2のスイッチ回路9aにおいては、入力
側端子と出力側端子間の接続関係は固定的に対応付けら
れている必要はなく、例えばダウンサンプラ521から
入力された信号をアップサンプラ71Nに出力させる
等、その対応付けは任意に設定可能である。
【0069】次に、図15および図16を用いて、本発
明の実施の他の形態を説明する。図15は、本発明の帯
域幅可変ディジタルフィルタバンクの本発明に係る第3
の構成例を示すブロック図であり、図16は、図15に
おける帯域幅可変ディジタルフィルタバンクの第1の分
波回路と第2の分波回路の周波数特性(振幅特性および
位相特性)を示す説明図である。
【0070】本例では、第1,第2のディジタルフィル
タバンクに、要素数N(ただしNは2のべき乗)のFFT
回路(図中、「FFT」と記載)73,121、および、I
FFT回路(図中、「IFFT」と記載)56,86を用い
ている。このように、ディジタルフィルタバンクにFF
T回路を用いることで、帯域幅可変ディジタルフィルタ
バンクに必要な演算量を低減できる。
【0071】図15に示す帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクは、入力を第1の入力と第2の入力の二つに分
岐する分岐回路3bと、第1の入力をフィルタリングす
る第1のディジタルフィルタバンク1bと、第2の入力
をフィルタリングする第2のディジタルフィルタバンク
2bと、第1のディジクルフィルタバンク1bの出力と
第2のディジタルフィルタバンク2bの出力を合成する
合成回路4bを接続して構成される。
【0072】第1のディジタルフィルタバンク1bは、
入力をN系列の信号に分波する一入力N出力の第1の分
波回路5bと、第1の分波回路5bからのN系列の出力
をそれぞれ入力とし、各系列の信号の通過・阻止制御を
行うN入力N出力の第1のスイッチ回路6bと、第1の
スイッチ回路6bの出力をそれぞれ接続し一出力に合波
するN入力一出力の第1の合波回路7bから構成され、
また、第2のディジタルフィルタバンク2bも、第1の
ディジタルフィルタバンク1bと同様、第2の分波回路
8b、第2のスイッチ回路9b、第2の合波回路10b
から構成されている。
【0073】第1のディジタルフィルタバンク1bにお
ける第1の分波回路5bには、本発明の直並列変換回路
を構成するN−1個の遅延器(図中、「Z」と記載)531
〜53(N−1)とN個のダウンサンプラ(図中、「↓
N」と記載)541〜54N、および、N個のディジタル
サブフィルタ(図中、「E(Z)」と記載)551〜55
N、IFFT回路56が設けられ、また、第1の合波回
路7bには、FFT回路73と、N個のディジタルサブ
フィルタ(図中、「R(Z)」と記載)741〜74N、N
個のアップサンプラ(図中、「↑N」と記載)751〜75
N、N−1個の遅延器(図中、「Z」と記載)761〜76
(N−1)、および、N−1個の加算器771〜77
(N−1)が設けられている。
【0074】同様に、第2のディジタルフィルタバンク
2bにおける第2の分波回路8bには、N−1個の遅延
器(図中、「Z」と記載)831〜83(N−1)と、N個
のダウンサンプラ(図中、「↓N」と記載)841〜84
N、N個のディジタルサブフィルタ(図中、「F(Z)」
と記載)851〜85N、および、IFFT回路86が
設けられ、また、第2の合波回路10bには、FFT回
路121と、N個のディジタルサブフィルタ(図中、「G
(Z)」と記載)131〜13N、N個のアップサンプラ
(図中、「↑N」と記載)141〜14N、N−1個の遅延
器(図中、「Z」と記載)151〜15(N−1)、およ
び、N−1個の加算器161〜16(N−1)が設けら
れている。
【0075】以下、このような構成での信号処理動作を
説明する。入力信号は分配回路3bを経て第1の入力と
第2の入力の2つに分岐され、第1の入力は第1のディ
ジタルフィルタバンク1bにおける第1の分波回路5b
に、第2の入力は第2のディジタルフィルタバンク2b
における第2の分波回路8bに入力される。
【0076】第1の分波回路5bにおいて、第1の入力
は、遅延器531〜53(N−1)を介してN系列の並
列信号に変換される。この遅延器531〜53(N−
1)における遅延時間は1/△fcである。ただし、△fc
は隣接するサブバンドの周波数間隔である。
【0077】各遅延器531〜53(N−1)からのN
系列の信号は、各系列のダウンサンプラ542〜54N
に入力され、ダウンサンプラ541には直接、入力信号
が入力され、Nサンプル毎に信号が出力される。各系列
のダウンサンプラ541〜54Nの出力は、それぞれ、
ディジタルサブフィルタ551〜55Nに入力される。
【0078】ディジタルサブフィルタ551〜55Nの
出力は、N点の高速逆フーリエ変換を行うIFFT回路
56に入力される。IFFT回路56の後段にはN入力
N出力の第1のスイッチ回路6bが接続され、この第1
のスイッチ回路6bにより、N系列の信号の通過・阻止
を制御する。
【0079】第1のスイッチ回路6bの後段には、第1
の合波回路7bにおけるN入力N出力のFFT回路73
が接続されており、このFFT回路73により、N点の
高速フーリエ変換を行う。さらに、このFFT回路73
のN系列のそれぞれの出力に第1の合波ディジタルサブ
フィルタ741〜74Nが接続されている。尚、第1の
スイッチ回路6bにおいては、入力側端子と出力側端子
間の接続関係は固定的に対応付けられている必要はな
く、例えばディジタルサブフィルタ551側から入力さ
れた信号を第1の合波ディジタルサブフィルタ74N側
に出力させる等、その対応付けは任意に設定可能であ
る。IFFT回路56の出力は、出力端子に関わらず、
同一の周波数帯域に出力される。
【0080】第1の合波ディジタルサブフィルタ741
〜74Nを通過した信号は、系列毎に接続されているア
ップサンプラ751〜75Nに入力される。各アップサ
ンプラ751〜75Nの後段には、遅延器761〜76
(N−1)と加算器771〜77(N−1)を交互に組み合
せた時間軸上における信号合成回路が設けられている。
【0081】各遅延器761〜76(N−1)は、1/△f
cで表される遅延時間を与えるものである。例えば、i
系列目(i=1,2,…,N)のアップサンプラ76iの出
力には遅延時間(N−i)/△fcが与えられる。
【0082】遅延器761〜76(N−1)からの出力は
加算器771〜77(N−1)により、各系列のアップサ
ンプラ751〜75Nの出力と系列毎に加算され、この
加算器771〜77(N−1)からの出力が第1のディジ
タルフィルタバンク1bの出力となる。
【0083】また、分配回路3bにおいて二分岐された
第2の入力は、第2のディジタルフィルタバンク2bに
入力され、上述した第1のディジタルフィルタバンク1
bと同様の信号処理が行われる。
【0084】第1のディジタルフィルタバンク1bと第
2のディジタルフィルタバンク2bのそれぞれの周波数
特性(振幅特性)は、図1の帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクにおける第1のディジタルフィルタバンク1と
第2のディジタルフィルタバンク2のそれぞれの周波数
特性(振幅特性)と同様の特性とする。
【0085】すなわち、通過域が周波数上で重畳するこ
となく、遷移域で振幅のレべルが交差する特性となるよ
うに、第1の分波ディジタルサブフィルタ551〜55
Nと第2の分波ディジタルサブフィルタ851〜85N
の係数を決定する。
【0086】具体的な一例として、第1の分波ディジタ
ルサブフィルタ551〜552Nで用いる第1の分波回
路5bと、第2の分波ディジタルサブフィルタ851〜
85Nで用いる第2の分波回路8bとの周波数特性(振
幅特性)を、図16(a)に示すようにする。
【0087】また、図15における第1の合波回路7b
の周波数特性が第1の分波回路5bの周波数特性と等し
くなるように、第1の合波ディジタルサブフィルタ74
1〜74Nを設計し、同様に、第2の合波回路10bの
周波数特性が第2の分波回路8bの周波数特性と等しく
なるように、第2の合波ディジタルサブフィルタ131
〜13Nを設計する。
【0088】サブバンドの中心周波数問隔を△fcとする
と、第1のディジタルフィルタバンク1bで用いる第1
の分波回路5bの周波数特性(振幅特性)と、第2のディ
ジタルフィルタバンク2bで用いる第2の分波回路8b
の周波数特性(振幅特性)は、周波数△fc/4の点で通過
域のレべルより3dB減哀して一致するように設定する。
【0089】また、第1の分波回路5bと第2の分波回
路8bの周波数特性において、振幅のレべルが一致する
点において、位相が一致する必要がある。図16(b)
では、例えば位相が△fc/4の点で0として位相を連続
としている。
【0090】このような特性を有する第1のディジタル
フィルタバンク1bの出力と第2のディジタルフィルタ
バンク2bの出力を図15の加算器4bで合成し、帯域
幅可変ディジタルフィルタバンクの出力とする。
【0091】第1のディジタルフィルタバンク1b内の
第1のスイッチ6bと第2のディジタルフィルタバンク
2b内の第2のスイッチ9bを、必要なサブバンドの通
過域に応じて通過・阻止状態とすることにより、帯域幅
可変ディジタルフィルタバンクが実現できる。
【0092】図17は、本例の帯域幅可変ディジタルフ
ィルタバンクの周波数特性例を示す説明図である。本図
は、全帯域を32分割し、単位とするサブバンドを10
チャネルとサブバンドを2つ合成した帯域を5チャネ
ル、および、サブバンドを3つ合成した帯域を5チャネ
ル設定した場合の帯域幅可変ディジタルフィルタバンク
の周波数特性を示している。尚、横軸の周波数は全帯域
幅で規格化している。このようにして、複数の異なる帯
域の信号をフィルタリング可能なディジタルフィルタバ
ンクを実現できる。
【0093】以上、図1〜図17を用いて説明したよう
に、本例の帯域幅可変ディジタルフィルタバンクでは、
それぞれのサブバンドの遷移域が重複して通過帯域が重
ならないように交互に配置される周波数特性を有する2
つの最大間引きディジタルフィルタバンクを並列に配置
し、それぞれのディジタルフィルタバンクでフィルタリ
ングした出力を合成する構成とする。このことにより、
サブバンドの帯域幅よりも広い帯域幅の信号のフィルタ
リングを可能となる。
【0094】また、それぞれのディジタルフィルタバン
クにおけるサブバンドでの信号の通過・阻止を制御し
て、組合せを可変とすることにより、複数の異なる帯域
幅の信号のフィルタリングが可能となる。また、ディジ
タルフィルタバンクにFFT回路を用いることで、帯域
幅可変ディジタルフィルタバンクに必要な演算量を低減
できる。
【0095】また、本例の帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクを、例えば、移動体衛星通信システム等へ有効
に適用することができる。すなわち、移動体衛星通信シ
ステムで提供されるサービスは、音声・低速データ通信
が中心であるが、近年の急速なコンピュータ通信の普及
により、移動体衛星通信システムにおいても、高速な伝
送速度のサービスが要求されている。この場合、各ユー
ザは、音声やファクシミリ、データなど、サービスに応
じた伝送速度で衛星にアクセスするので、サービスリン
クには異なる帯域幅の信号が混在することになり、衛星
上には帯域の変化に応じた処理機能、すなわち、周波数
分割多重された信号から、必要に応じた帯域幅で信号を
フィルタリングする技術が必要となる。そこで、本例の
帯域幅可変ディジタルフィルタバンクを適用することに
より、移動体衛星通信システムの性能の向上を図ること
ができる。
【0096】尚、本発明は、図1〜図17を用いて説明
した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲において種々変更可能である。例えば、図15で
示した例では、合波回路側にFFT回路を、分波回路側
にIFFT回路を設けた構成としているが、合波回路に
IFFT回路を、分波回路にFFT回路を設けた構成と
することでも良い。また、FFT回路とIFFT回路の
代わりにDFT回路とIDFT回路を設ける構成であっ
ても良い。また、図10における分波回路および合波回
路は、ポリフェーズ行列表現を用いて回路構成すること
も可能である。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、最大間引きディジタル
フィルタバンクを用いてサブバンドの帯域幅とは異なる
信号のフィルタリングができ、最大間引きディジタルフ
ィルタバンクを用いて複数の異なる帯域幅の信号に柔軟
に対応したフィルタリングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯域幅可変ディジタルフィルタバンク
の本発明に係る第1の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1における帯域幅可変ディジタルフィルタバ
ンクの動作例を示す説明図である。
【図3】図1における第1のディジタルフィルタバンク
と第2のディジタルフィルタバンクの周波数特性を示す
説明図である。
【図4】図1における第1,第2のディジタルフィルタ
バンクの設計例(振幅特性)を示す説明図である。
【図5】図1における第1,第2のディジタルフィルタ
バンクの設計例(位相特性)を示す説明図である。
【図6】図1における帯域幅可変ディジタルフィルタバ
ンクに入力される信号のスペクトル例を示す説明図であ
る。
【図7】図1における第1のディジタルフィルタバンク
を通過する信号のスペクトル例を示す説明図である。
【図8】図1における第2のディジタルフィルタバンク
を通過する信号のスペクトル例を示す説明図である。
【図9】図1における帯域幅可変ディジタルフィルタバ
ンクから出力される信号のスペクトル例を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の帯域幅可変ディジタルフィルタバン
クの本発明に係る第2の構成例を示すブロック図であ
る。
【図11】図10における帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクに入力される信号のスペクトル例を示す説明図
である。
【図12】図10における第1のディジタルフィルタバ
ンクを通過する信号のスペクトル例を示す説明図であ
る。
【図13】図10における第2のディジタルフィルタバ
ンクを通過する信号のスペクトル例を示す説明図であ
る。
【図14】図10における帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクから出力される信号のスペクトル例を示す説明
図である。
【図15】本発明の帯域幅可変ディジタルフィルタバン
クの本発明に係る第3の構成例を示すブロック図であ
る。
【図16】図15における帯域幅可変ディジタルフィル
タバンクの第1の分波回路と第2の分波回路の周波数特
性(振幅特性および位相特性)を示す説明図である。
【図17】本例の帯域幅可変ディジタルフィルタバンク
の周波数特性例を示す説明図である。
【図18】従来のディジタルフィルタバンクの構成例を
示すブロック図である。
【図19】図18のディジタルフィルタバンクにおける
入力信号とダウンサンプラの出力信号の関係を示す説明
図である。
【図20】図18のディジタルフィルタバンクにおける
エリアジングを排除するための周波数特性を示す説明図
である。
【図21】従来のディジタルフィルタバンクが有する問
題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1a,1b:第1のディジタルフィルタバンク、
2,2a,2b:第2のディジタルフィルタバンク、
3:分岐回路、4,4a,4b:合成回路、5,5a,
5b:第1の分波回路、6,6a,6b:第1のスイッ
チ回路、7,7a,7b:第1の合波回路、8,8a,
8b:第2の分波回路、9,9a,9b:第2のスイッ
チ回路、10,10a,10b:第2の合波回路、5
0,80:分配回路、56,86:IFFT回路、7
0,100:加算器、73,121:FFT回路、10
1〜10N,141〜14N,751〜75N,711
〜71N:アップサンプラ(「↑N」)、111〜11N:
ディジタルサブフィルタ(「V(Z)」)、131〜13
N:第2の合波ディジタルサブフィルタ(「G(Z)」)、
151〜15(N−1),531〜53(N−1),7
61〜76(N−1),831〜83(N−1):遅延
器(「Z」)、161〜16(N−1),771〜77(N
−1):加算器、511〜51N:ディジタルサブフィ
ルタ(「S(Z)」)、521〜52N,541〜54N,
821〜82N,841〜84N:ダウンサンプラ(「↓
N」)、551〜55N:第1の分波ディジタルサブフィ
ルタ(「E(Z)」)、721〜72N:ディジタルサブフ
ィルタ(「V(Z)」)、741〜74N:第1の合波ディ
ジタルサブフィルタ(「R(Z)」)、811〜81N:デ
ィジタルサブフィルタ(「S(Z)」)、851〜85N:
第2の分波ディジタルサブフィルタ(「F(Z)」)、15
00:分波回路、1511〜151(N−1):遅延器
(「Z」)、1521〜152N:ダウンサンプラ(「↓
N」)、1531〜153N:分波ディジタルサブフィル
タ(「E(Z)」)、1540:IDFT回路、1600:
スイッチ回路(「SW」)、1700:合波回路、170
1:DFT回路、1711〜171N:合波ディジタル
サブフィルタ(「R(Z)」)、1731〜173(N−
1):遅延器(「Z」)、1741〜174(N−1):加
算器。
フロントページの続き (72)発明者 堀川 浩二 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 風間 宏志 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小林 聖 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5B056 AA00 BB28 HH00 5K022 AA10 AA23 AA26 5K041 AA00 FF03 FF05 HH01 HH03 HH10 HH12 JJ11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯域幅fBで周波数多重された信号のフ
    ィルタリングを指定の帯域幅で行う帯域幅可変ディジタ
    ルフィルタバンクであって、上記帯域幅fBをN個の周
    波数帯(サブバンド)に分割し、各サブバンドでの信号
    の通過もしくは阻止を制御して指定されたサブバンドの
    みの信号を通過させ、該通過させたサブバンドの信号を
    合成して出力する第1のディジタルフィルタバンクと、
    上記第1のディジタルフィルタバンクで分割したサブバ
    ンドとそれぞれの通過帯域が重ならないよう上記帯域幅
    fBをN個のサブバンドに分割し、各サブバンドでの信
    号の通過もしくは阻止を制御して指定されたサブバンド
    のみの信号を通過させ、該通過させたサブバンドの信号
    を合成して出力する第2のディジタルフィルタバンク
    と、上記第1のディジタルフィルタバンクの出力と上記
    第2のディジタルフィルタバンクの出力を合成する合成
    手段とを有することを特徴とする帯域幅可変ディジタル
    フィルタバンク。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の帯域幅可変ディジタル
    フィルタバンクにおいて、上記第1のディジタルフィル
    タバンクは、帯域幅fBを、中心周波数fi1が「下限周
    波数+帯域幅fB×i/N (0≦i≦N−1)」のN個の
    サブバンドに分割して、N個のサブバンド信号を同一中
    心周波数の信号に周波数変換する一入力N出力の第1の
    分波手段と、該第1の分波手段の出力であるN個のサブ
    バンド信号をサブバンド信号毎に通過もしくは阻止する
    N入力N出力の第1のスイッチ手段と、該第1のスイッ
    チ手段のN個の出力端子から出力される同一中心周波数
    のサブバンド信号を入力して、i番目の出力端子のサブ
    バンド信号を中心周波数fi1の信号に周波数変換し、
    該周波数変換したN個のサブバンド信号を合波して出力
    するN入力一出力の第1の合波手段とを有し、上記第2
    のディジタルフィルタバンクは、帯域幅fBを、中心周
    波数fi2が「下限周波数+帯域幅fB×(2i+1)/
    2N(0≦i≦N−1)」のN個のサブバンドに分割し
    て、N個のサブバンド信号を同一中心周波数の信号に周
    波数変換する一入力N出力の第2の分波手段と、該第2
    の分波手段の出力であるN個のサブバンド信号をサブバ
    ンド信号毎に通過もしくは阻止するN入力N出力の第2
    のスイッチ手段と、該第2のスイッチ手段のN個の出力
    端子から出力される同一中心周波数のサブバンド信号を
    入力して、i番目の出力端子のサブバンド信号を中心周
    波数fi2の信号に周波数変換し、該周波数変換したN
    個のサブバンド信号を合波して出力するN入力一出力の
    第2の合波手段とを有することを特徴とする帯域幅可変
    ディジタルフィルタバンク。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の帯域幅可変ディジタル
    フィルタバンクにおいて、上記第1のディジタルフィル
    タバンクは、帯域幅fBを、中心周波数fi1が「fK
    (任意に設定される周波数)+帯域幅fB×i/N (0
    ≦i≦N−1)」のN個のサブバンドに分割して、N個
    のサブバンド信号を同一中心周波数の信号に周波数変換
    する一入力N出力の第1の分波手段と、該第1の分波手
    段の出力であるN個のサブバンド信号をサブバンド信号
    毎に通過もしくは阻止するN入力N出力の第1のスイッ
    チ手段と、該第1のスイッチ手段のN個の出力端子から
    出力される同一中心周波数のサブバンド信号を入力し
    て、i番目の出力端子のサブバンド信号を中心周波数f
    i1の信号に周波数変換し、該周波数変換したN個のサ
    ブバンド信号を合波して出力するN入力一出力の第1の
    合波手段とを有し、上記第2のディジタルフィルタバン
    クは、帯域幅fBを、中心周波数fi2が「fK+帯域幅f
    B×(2i+1)/2N (0≦i≦N−1)」のN個の
    サブバンドに分割して、N個のサブバンド信号を同一中
    心周波数の信号に周波数変換する一入力N出力の第2の
    分波手段と、該第2の分波手段の出力であるN個のサブ
    バンド信号をサブバンド信号毎に通過もしくは阻止する
    N入力N出力の第2のスイッチ手段と、該第2のスイッ
    チ手段のN個の出力端子から出力される同一中心周波数
    のサブバンド信号を入力して、i番目の出力端子のサブ
    バンド信号を中心周波数fi2の信号に周波数変換し、
    該周波数変換したN個のサブバンド信号を合波して出力
    するN入力一出力の第2の合波手段とを有することを特
    徴とする帯域幅可変ディジタルフィルタバンク。
  4. 【請求項4】 請求項2、もしくは、請求項3のいずれ
    かに記載の帯域幅可変ディジタルフィルタバンクにおい
    て、上記第1の分波手段と上記第2の分波手段のそれぞ
    れは、上記N個のサブバンド信号を同一中心周波数の信
    号に周波数変換するために、信号のサンプリング周波数
    を1/N倍にダウンサンプリングするダウンサンプラを
    具備し、上記第1の合波手段と上記第2の合波手段のそ
    れぞれは、上記i番目の出力端子のサブバンド信号を中
    心周波数fi1,fi2の信号に周波数変換するために、
    信号をN倍にアップサンプリングするアップサンプラを
    具備することを特徴とする帯域幅可変ディジタルフィル
    タバンク。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の帯域幅可変ディジタル
    フィルタバンクにおいて、上記第1のディジタルフィル
    タバンクは、帯域幅fBをN個の低速信号に変換する一
    入力N出力の直並列変換回路と、該直並列変換回路から
    出力されるN個の信号をそれぞれ入力してフィルタリン
    グを行うN個のディジタルフィルタと、該ディジタルフ
    ィルタからの出力に逆高速フーリエ変換を行うN入力N
    出力の高速逆フーリエ変換回路とからなり、上記帯域幅
    fBを、中心周波数fi1が「下限周波数+帯域幅fB×
    i/N (0≦i≦N−1)」のN個のサブバンドに分割
    する第1の分波手段に、該第1の分波手段の出力である
    N個のサブバンド信号をサブバンド信号毎に通過もしく
    は阻止するN入力N出力の第1のスイッチ手段を接続
    し、該第1のスイッチ手段に、該第1のスイッチ手段の
    N個の出力端子から出力される信号を入力して、高速フ
    ーリエ変換するN入力N出力の高速フーリエ変換回路
    と、該高速フーリエ変換回路からの出力をフィルタリン
    グするN個のディジタルフィルタと、該ディジタルフィ
    ルタからのN個の出力を一つの高速信号に変換するN入
    力一出力の並直列変換回路とからなる第1の合波手段を
    接続して構成され、上記第2のディジタルフィルタバン
    クは、帯域幅fBをN個の低速信号に変換する一入力N
    出力の直並列変換回路と、該直並列変換回路から出力さ
    れるN個の信号をそれぞれ入力してフィルタリングを行
    うN個のディジタルフィルタと、該ディジタルフィルタ
    からの出力に逆高速フーリエ変換を行うN入力N出力の
    高速逆フーリエ変換回路とからなり、上記帯域幅fB
    を、中心周波数fi2が「下限周波数+帯域幅fB×(2
    i+1)/2N (0≦i≦N−1)」のN個のサブバン
    ドに分割する第2の分波手段に、該第2の分波手段の出
    力であるN個のサブバンド信号をサブバンド信号毎に通
    過もしくは阻止するN入力N出力の第2のスイッチ手段
    を接続し、該第2のスイッチ手段に、該第2のスイッチ
    手段のN個の出力端子から出力される信号を入力して、
    高速フーリエ変換するN入力N出力の高速フーリエ変換
    回路と、該高速フーリエ変換回路からの出力をフィルタ
    リングするN個のディジタルフィルタと、該ディジタル
    フィルタからのN個の出力を一つの高速信号に変換する
    N入力一出力の並直列変換回路とからなる第2の合波手
    段を接続して構成されることを特徴とする帯域幅可変デ
    ィジタルフィルタバンク。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の帯域幅可変ディジタル
    フィルタバンクにおいて、上記第1のディジタルフィル
    タバンクは、帯域幅fBをN個の低速信号に変換する一
    入力N出力の直並列変換回路と、該直並列変換回路から
    出力されるN個の信号をそれぞれ入力してフィルタリン
    グを行うN個のディジタルフィルタと、該ディジタルフ
    ィルタからの出力に高速フーリエ変換を行うN入力N出
    力の高速フーリエ変換回路とからなり、上記帯域幅fB
    を、中心周波数fi1が「下限周波数+帯域幅fB×i/
    N (0≦i≦N−1)」のN個のサブバンドに分割する
    第1の分波手段に、該第1の分波手段の出力であるN個
    のサブバンド信号をサブバンド信号毎に通過もしくは阻
    止するN入力N出力の第1のスイッチ手段を接続し、該
    第1のスイッチ手段に、該第1のスイッチ手段のN個の
    出力端子から出力される信号を入力して、逆高速フーリ
    エ変換するN入力N出力の高速逆フーリエ変換回路と、
    該高速逆フーリエ変換回路からの出力をフィルタリング
    するN個のディジタルフィルタと、該ディジタルフィル
    タからのN個の出力を一つの高速信号に変換するN入力
    一出力の並直列変換回路とからなる第1の合波手段を接
    続して構成され、上記第2のディジタルフィルタバンク
    は、帯域幅fBをN個の低速信号に変換する一入力N出
    力の直並列変換回路と、該直並列変換回路から出力され
    るN個の信号をそれぞれ入力してフィルタリングを行う
    N個のディジタルフィルタと、該ディジタルフィルタか
    らの出力に高速フーリエ変換を行うN入力N出力の高速
    フーリエ変換回路とからなり、上記帯域幅fBを、中心
    周波数fi2が「下限周波数+帯域幅fB×(2i+1)
    /2N (0≦i≦N−1)」のN個のサブバンドに分割
    する第2の分波手段に、該第2の分波手段の出力である
    N個のサブバンド信号をサブバンド信号毎に通過もしく
    は阻止するN入力N出力の第2のスイッチ手段を接続
    し、該第2のスイッチ手段に、該第2のスイッチ手段の
    N個の出力端子から出力される信号を入力して、逆高速
    フーリエ変換するN入力N出力の高速逆フーリエ変換回
    路と、該高速逆フーリエ変換回路からの出力をフィルタ
    リングするN個のディジタルフィルタと、該ディジタル
    フィルタからのN個の出力を一つの高速信号に変換する
    N入力一出力の並直列変換回路とからなる第2の合波手
    段を接続して構成されることを特徴とする帯域幅可変デ
    ィジタルフィルタバンク。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の帯域幅可変ディジタルフィルタバンクにおいて、帯域
    幅fB中の全信号を分岐して、上記第1のディジタルフ
    ィルタバンクと上記第2のディジタルフィルタバンクの
    それぞれに入力する分岐手段を設けたことを特徴とする
    帯域幅可変ディジタルフィルタバンク。
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