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JP2001041292A - 動力伝動用ベルト - Google Patents

動力伝動用ベルト

Info

Publication number
JP2001041292A
JP2001041292A JP11211744A JP21174499A JP2001041292A JP 2001041292 A JP2001041292 A JP 2001041292A JP 11211744 A JP11211744 A JP 11211744A JP 21174499 A JP21174499 A JP 21174499A JP 2001041292 A JP2001041292 A JP 2001041292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cog
rubber layer
belt
joint portion
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11211744A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiko Ito
武彦 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP11211744A priority Critical patent/JP2001041292A/ja
Publication of JP2001041292A publication Critical patent/JP2001041292A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐屈曲性に優れるとともにコグ谷部からの早
期亀裂の発生を防止してベルト走行寿命を向上させた高
負荷伝動に最適な動力伝動用ベルトの提供を目的とす
る。 【解決手段】 圧縮ゴム層7と伸張ゴム層6の少なくと
も一方のゴム層にコグ山部9とコグ谷部8を交互に配し
たコグ部12を有し、心線3を接着ゴム層2内に埋設す
るように形成した動力伝動用ベルト1であり、上記コグ
部12に配したゴム層のジョイント部14をコグ山部8
の領域内に存在させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスノーモービル、ス
クーター及び一般産業用の変速ベルトとして使用される
動力伝動用ベルトに係わり、詳しくは屈曲性に優れると
ともにコグ谷部からの早期亀裂の発生を防止してベルト
走行寿命を向上させた高負荷伝動に適する動力伝動用ベ
ルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スクーターまたは一般産業用
の機械分野の駆動系において、駆動プーリと従動プーリ
に動力伝動用ベルトを懸架し、プーリの有効径を変化さ
せて変速させるベルト式変速装置が用いられている。こ
こで使用されている動力伝動用ベルトは圧縮ゴム層と伸
張ゴム層の少なくとも一方のゴム層にコグ山部とコグ谷
部を交互に配したコグ部を有し、心線を接着ゴム層内に
埋設した構成からなり、ローエッジシングルコグベルト
あるいはローエッジダブルコグベルトなどのローエッジ
コグベルトが知られている。
【0003】上記ローエッジコグベルトの製造方法とし
ては、予め用意したベルト周長よりも長い平面状のゴク
付母型の上に未加硫ゴムシートを設置し、プレスにより
加熱加圧してコグ形状に型付けしたコグパッドを作製す
る。このコグパッドを成形ドラム上に装着した円筒状母
型の凹条部と凸条部に嵌め込み、コグパッドのカット面
を突き合わせてジョイントした後、心線を巻き付け、更
に他のゴム層、補強布をこの上から巻き付けて成型を終
え、加硫工程へ移行していた。
【0004】上記コグパッドは、1ないし数プライの補
強布と未加硫ゴムシートとの積層体であって、長さ方向
に一定ピッチでコグ山部とコグ谷部を交互に有してい
る。
【0005】従来、このコグパッドの切断は、熟練作業
者の手作業によって行われており、作業者は予めベルト
周長に合わせてコグ数を数えて、切断するコグ部にチョ
ークで印をつけた後、一方のコグ山部(コグ部の頂部)
をカッターによって切断し、また他方のコグ山部を同様
に切断していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この切断作業で最も重
要なことは、コグ部の頂部であるコグ山部を幅方向に真
っ直ぐにしかも厚さ方向にバイアス状に切断して、切断
したコグパッドの各カット面を幅方向に沿って直線状に
突き合わせてジョイントすることにある。コグ部をコグ
山部から外れた状態で切断すると、コグパッドの両端部
を直線状に突き合わせてジョイントすることが困難で、
突き合わせ部に間隙が生じる箇所が発生してボリューム
割れが起こり、ジョイント部の接合に欠陥が発生するこ
とがあった。その結果、得られたベルトは、ベルト走行
時の負荷変動や発熱現象によってジョイント部から亀裂
が発生する恐れがあった。
【0007】また、コグ部の頂部であるコグ山部を幅方
向に真っ直ぐにしかも厚さ方向に緩やかなバイアス面を
もつように切断したコグパッドを使用した場合、得られ
たベルトのジョイント部はコグ山部の領域からコグ谷部
の領域まで侵入した。即ち、図3に示すように、下コグ
部12のジョイント部14がバイアスであっても、その
一端がコグ山部の領域aを越えてコグ谷部bまで侵入し
た場合には、加硫成形時において接着ゴム層3のゴムが
コグ谷部bのジョイント部14まで侵入することにな
る。この種のベルトを走行させると、接着ゴム層の軟質
の異質ゴムが侵入しているコグ谷部の領域は、繰り返し
屈曲疲労を受けて、ジョイント部から短時間に亀裂が発
生する問題がある。
【0008】このようなジョイント部をもったベルトを
走行させると、コグ谷部の領域が接着ゴム層の軟質の異
質ゴムが侵入しているため、繰り返し屈曲疲労を受け
と、このジョイント部から短時間に亀裂が発生し、コグ
山部が欠損するトラブルが起こった。
【0009】そこで、本発明は上記に関わるような問題
点を解消し、耐屈曲性に優れるとともにコグ谷部からの
早期亀裂の発生を防止してベルト走行寿命を向上させた
高負荷伝動に最適な動力伝動用ベルトの提供を目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願請求項1記載の発明
は、圧縮ゴム層と伸張ゴム層の少なくとも一方のゴム層
にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部を有し、心
線を接着ゴム層内に埋設するように形成した動力伝動用
ベルトにおいて、上記コグ部に配したゴム層のジョイン
ト部をコグ山部の領域内に存在させるようにした動力伝
動用ベルトにあり、ジョイント部をコグ谷部にまたがら
ないようにすることで、早期亀裂発生の核となるコグ谷
部の領域への接着ゴム層の侵入を阻止し、耐屈曲疲労性
に富んだ動力伝動用ベルトにすることができる。
【0011】本願請求項2記載の発明は、ジョイント部
がコグ山部の領域内に存在し、心線に対してバイアスで
ある動力伝動用ベルトであり、ジョイント部がバイアス
面になっていることから、接着ゴム層のジョイント部へ
の流れ込みもなく、亀裂の発生しやすい個所が少なくな
ってベルト走行寿命も向上する。
【0012】本願請求項3記載の発明は、ジョイント部
と心線との角度が60°以上である動力伝動用ベルトに
ある。
【0013】本願請求項4記載の発明は、ジョイント部
がコグ山部の領域内に存在し、心線に対して直角である
動力伝動用ベルトにあり、ジョイント部が垂直面である
ため、接着ゴム層のジョイント部への流れ込みがおこる
が、この流れ込みもコグ山部であるため、屈曲疲労性に
大きな影響を与えない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に従って説明する。図1は本発明に係る動力伝動用ベル
トの部分正面図、図2は本発明に係る他の動力伝動用ベ
ルトの部分正面図、そして図3は従来の動力伝動用ベル
トの部分正面図である。本発明の動力伝動用ベルト1
は、接着ゴム層2内にポリエステル繊維、アラミド繊
維、ガラス繊維等のコードからなる心線3が埋め込ま
れ、接着ゴム層2の上部、下部にはそれぞれ補強布4と
ゴム層5を積層した伸張ゴム層6、また同様に補強布4
とゴム層5を積層した圧縮ゴム層7がある。伸張ゴム層
6および圧縮ゴム層7には、それぞれ一定ピッチでベル
ト長手方向に沿ってコグ谷部8とコグ山部9とを交互に
配した上下コグ部11、12が設けられている。
【0015】しかして、図1に示す下コグ部12では、
ジョイント部14がコグ山部の領域a内に存在し、心線
との角度が直角になっている。ジョイント部14が垂直
面であるため、接着ゴム層2のゴムのジョイント部14
への流れ込みが起こり易くなっているが、この流れ込み
もコグ山部9のみで、しかも深くまで侵入していないこ
とから、屈曲疲労性に大きな影響を与えない。
【0016】図2に示す他の動力伝動用ベルト1の下コ
グ部12では、ジョイント部14がコグ山部の領域a内
に存在し、心線3との角度θが60〜90°、好ましく
は65〜90°のバイアスになっており、接着ゴム層2
のゴムもほとんどジョイント部14へ流れ込むこともな
く、亀裂の発生しやすい個所が少なくなってベルト走行
寿命も向上する。即ち、バイアスのジョイント部14は
接着ゴム層2の流れ込みを防止する役割を果たしてい
る。
【0017】一方、ジョイント部14の一端がコグ山部
の領域aを越えてコグ谷部bまで侵入している場合に
は、接着ゴム層2のゴムがコグ谷部の領域bのジョイン
ト部14まで侵入し、この結果コグ谷部の領域は屈曲疲
労を受けやすくなって短時間に亀裂が発生する。
【0018】無論、上コグ部11の場合においても、上
記の下コグ部12と同様にジョイント部14をコグ谷部
の領域bに侵入させないようにする必要がある。
【0019】上記圧縮ゴム層6および伸張ゴム層7にな
るゴムは、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン、水素
化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン
酸金属塩との混合ポリマー等のゴム材の単独、またはこ
れらの混合物が使用される。
【0020】そして、上記圧縮ゴム層6および伸張ゴム
層7には、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維、綿等の繊維からなり繊維の長さは繊維の種類に
よって異なるが1〜10mm程度の短繊維が用いられ、
例えばアラミド繊維であると3〜5mm程度、ポリアミ
ド繊維、ポリエステル繊維、綿であると5〜10mm程
度のものが用いられる。そして、上記ゴム層中の短繊維
の方向はベルトの長手方向に対して直角方向を向いてい
るのを90°としたときほとんどの短繊維が70°〜1
10°の範囲内に配向されていることが望ましい。接着
ゴム層2には、上記短繊維を含めてもよいが、好ましく
は含めない。
【0021】補強布4は綿、ポリエステル繊維、ナイロ
ン等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、
経糸と緯糸との交差角が90〜120°程度の広角度帆
布でもよい。補強布4はRFL処理した後、ゴム組成物
をフィリクション・コーチングしてゴム付帆布とする。
RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初期縮合物をラ
テックスに混合したものであり、ここで使用するラテッ
クスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビ
ニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBRな
どである。
【0022】図4はダブルコグベルトの製造方法におい
てモールド上で圧縮ゴム層、心線、そして伸張ゴム層か
らなる成形体の作製状態を示す図である。まず、歯部2
1と溝部22を交互に有するモールド20を準備する。
更に、図5に示すように1〜数枚の補強布と圧縮ゴム層
になる未加硫ゴムシートと接着ゴム層になる未加硫ゴム
シートを積層し、これを別に準備した歯部と溝部とを交
互に配した平坦な金型の上に設置し、加圧することによ
ってコグ山部29とコグ谷部28を型付けしたコグパッ
ド30に仕上げる。無論、本発明では、上記歯部22と
溝部23を交互に有するモールド20に代えて、円周方
向に沿って所定の間隔で溝部を設けた内母型を装着した
モールドを使用することもできる。
【0023】コグパッド30の一方の切断部は、図5に
示すようにコグ山部28の頂部31で角度αが0〜40
°にバイヤス切断され、更にコグパッド30を反転させ
て他方の切断部も同様にコグ山部29で逆方向へ傾斜す
るように切断される。上記コグパッド30をエンドレス
にするとき、両切断面が良好に密着する。尚、バイアス
角度αが40°を越えると、ジョイント部14がコグ谷
部の領域bまで侵入する危険性が出てくる。
【0024】成形機(図示せず)にモールド20を装着
し、モールドの溝部22にコグパッドのコグ山部28を
嵌合しながら、所定長さのコグパッド30をモールド2
0に一周巻き付けてカット端部を面接触させた後、心線
34をスパイラルに巻き付ける。その上に1〜数枚の補
強布32と伸張ゴム層の未加硫ゴムシート33の積層物
を巻き付けて、成形体25を作製する。そして、本発明
では、成形機から取り出したモールド20を支持台30
上に設置する。
【0025】ガイド棒35は金属あるいは合成樹脂から
なり、折り曲がった一方の端部36から垂直に突出した
止め部37を、また他端には直線状の抜け易い形状の止
め部38を有し、設置と抜き取りが容易な形状になって
いる。図6〜図8に示すように、複数のガイド棒35は
両端の止め部37、38を該モールド20に設けた係止
穴40と支持台20に設けた係止穴41に挿入すること
で固定される。この時、ガイド棒35は成形体25の表
面に接しているか、あるいはわずかに離れている。
【0026】図9はガイド棒35を成形体25の表面に
装着した後、加硫ゴム製からなる母型50をガイド棒3
5に沿って挿入するところを示している。即ち、母型5
0は円周方向に沿って所定の間隔で設けた凹状部51を
ガイド棒35に嵌入しながら挿入する。上記ガイド棒2
5の断面の大きさは、母型50の凹状部51に完全に嵌
まり込む程度の大きさであってやや凹状部51より小さ
い程度のものである。断面形状は円形、楕円形、四角形
などであり、特に限定しない。
【0027】続いて、全てのガイド棒35を抜き取った
後、成形体25を加硫缶へ移して通常の方法で加硫を行
う。加硫した後、ジャケット、母型50、続いて円筒状
のスリーブをモールド20から抜き取り、スリーブを所
定幅に切断してダブルコグベルト1を作製する。
【0028】
【実施例】以下、更に具体的な実験例により本発明の効
果を確認する。 実施例1 心線として、1,100デニールのポリエチレンテレフ
タレート繊維を上撚り数11.4回/10cm、下撚り
数21.0回/10cmで上下逆方向に撚糸して2×3
の撚り構成とし、トータルデニール6,600の未処理
コードを準備した。次いで、この未処理コードをイソシ
アネート系接着剤でプレディプした後、約170〜18
0°Cで乾燥し,RFL液に浸漬した後、200〜24
0°Cで延伸熱固定処理を行なって処理コードとした。
【0029】補強布として、綿の紡績糸を使用し平織帆
布を用いた。これらの帆布をRFL液に浸漬した後、1
50°Cで2分間熱処理して処理帆布とした。その後、
これらの処理帆布にゴム組成物をフリクション・コーチ
ングして、ゴム付帆布とした。
【0030】圧縮ゴム層と伸張ゴム層はアラミドの短繊
維を含んだクロロプレンゴムからなるゴム組成物を用
い、また接着ゴム層は短繊維を含まないクロロプレンゴ
ムからなるゴム組成物を用いた。
【0031】コグパッドは1枚の補強布と圧縮ゴム層の
未加硫ゴムシートと接着ゴム層の未加硫ゴムシートを積
層し、歯部と溝部とを交互に配した平坦な金型に設置
し、80°Cで加圧することによってコグ部を型付けし
たコグパッドを形成した。上記コグパッドの両端をコグ
山部の頂部から垂直に切断した。
【0032】これらの材料を用意した後、平坦なモール
ドに装着した内母型にコグパッドを巻き付け、更に心
線、平坦な伸張ゴム層、補強布を順次巻き付けて成形体
を作製した。続いて、モールドを支持台の所定位置に設
置した後、6本のガイド棒を一定間隔で装着し、母型を
ガイド棒にそって挿入した。上記全てのガイド棒を除去
した後、ジャケットを被せてモールドを加硫缶に設置
し、加硫してベルトスリーブを得た。このスリーブをカ
ッターによってV状に切断してスノーモービル用のロー
エッジダブルコグベルトに仕上げた。
【0033】得られたローエッジダブルコグベルトのコ
グ山部は、ジョイント部がコグ山部の領域内に存在し、
心線に対して直角になり、接着ゴム層のゴムがジョイン
ト部に侵入していた。
【0034】上記ベルトを直径120mmの駆動プーリ
と直径120mmの従動プーリからなるタテ型走行試験
機に懸架し、背面に直径50mmのテンションプーリを
当接させてベルトの曲げ角度を160°に維持し、従動
プーリに荷重150kgfをかけ、そして駆動プーリを
3600rpmで回転させ、ベルトの走行寿命を確認し
た。その結果を表1に示す。
【0035】実施例2 本実施例では、一端をコグ山部の頂部から約20°のバ
イアス角度で切断し、他端を約20°のバイアス角度で
切断したコグパッドを使用した以外は実施例1と同様に
製造した。得られたローエッジダブルコグベルトのコグ
山部では、ジョイント部がコグ山部の領域内に存在し、
心線に対してバイアスになっていた。また、接着ゴム層
のゴムのジョイント部への流れ込みはなかった。上記ベ
ルトの走行試験の結果を表1に示す。
【0036】比較例1 本実施例では、一端をコグ山部の頂部から約50°のバ
イアス角度で切断し、他端を約50°のバイアス角度で
切断したコグパッドを使用した以外は実施例1と同様に
製造した。得られたローエッジダブルコグベルトでは、
そのジョイント部の一端がコグ山部の領域aを越えてコ
グ谷部bまで侵入し、接着ゴム層のゴムのジョイント部
への流れ込みが観測された。上記ベルトの走行試験の結
果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】この結果、実施例1および2では、ジョイ
ント部をコグ谷部にまたがらないようにしているため
に、耐屈曲疲労性に富んだ動力伝動用ベルトになってい
る。特に、実施例2ではジョイント部がバイアス面にな
っていることから、接着ゴム層のジョイント部への流れ
込みもなく、亀裂の発生しやすい個所が少なくなってベ
ルト走行寿命も一段と向上していることが判る。一方、
比較例1では接着ゴム層のゴムがコグ谷部のジョイント
部まで侵入しているために、接着ゴム層の軟質の異質ゴ
ムが侵入しているコグ谷部の領域が繰り返し屈曲疲労を
受けて、ジョイント部から短時間に亀裂が発生してい
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本願請求項1記載の発明で
は、コグ部に配したゴム層のジョイント部をコグ山部の
領域内に存在させ、コグ谷部にまたがらないようにする
ことで、早期亀裂発生の核となるコグ谷部の領域への接
着ゴム層の侵入を阻止し、耐屈曲疲労性に富んだ動力伝
動用ベルトになる。
【0040】本願請求項2および3記載の発明では、ジ
ョイント部がコグ山部の領域内に存在し、心線に対して
バイアスであり、接着ゴム層のジョイント部への流れ込
みもなく、亀裂の発生しやすい個所が少なくなってベル
ト走行寿命も一段と向上する。
【0041】本願請求項4記載の発明では、ジョイント
部がコグ山部の領域内に存在し、心線に対して直角であ
るため、接着ゴム層のジョイント部への流れ込みが起こ
るが、この流れ込みもコグ山部に深く侵入していないた
め、屈曲疲労性に大きな影響を受けない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝動用ベルトの部分正面図で
ある。
【図2】本発明に係る他の動力伝動用ベルトの部分正面
図である。
【図3】従来の動力伝動用ベルトの部分正面図である。
【図4】本発明に係る動力伝動用ベルトをモールド上で
成形体を作製する状態を示す図である
【図5】本発明に係る動力伝動用ベルトの使用するコグ
パッドの斜視図である。
【図6】本発明に係る動力伝動用ベルトを製造する場合
において使用する支持台の断面図である。
【図7】図6におけるA部拡大図である。
【図8】図6におけるB部拡大図である。
【図9】本発明に係る動力伝動用ベルトの製造方法にお
いて母型をガイド棒に沿って挿入するところの斜視図で
ある
【符号の説明】
1 動力伝動用ベルト 2 接着ゴム層 3 心線 4 補強布 5 ゴム層 6 伸張ゴム層 7 圧縮ゴム層 8 コグ谷部 9 コグ山部 11 上コグ部 12 下コグ部 14 ジョイント部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮ゴム層と伸張ゴム層の少なくとも一
    方のゴム層にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部
    を有し、心線を接着ゴム層内に埋設するように形成した
    動力伝動用ベルトにおいて、上記コグ部に配したゴム層
    のジョイント部をコグ山部の領域内に存在させるように
    したことを特徴とする動力伝動用ベルト。
  2. 【請求項2】 ジョイント部がコグ山部の領域内に存在
    し、心線に対してバイアスである請求項1記載の動力伝
    動用ベルト。
  3. 【請求項3】 ジョイント部と心線との角度が60°以
    上である請求項2記載の動力伝動用ベルト。
  4. 【請求項4】 ジョイント部がコグ山部の領域内に存在
    し、心線に対して直角である請求項1記載の動力伝動用
    ベルト。
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