JP2001026664A - 多孔体の製造方法 - Google Patents
多孔体の製造方法Info
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- JP2001026664A JP2001026664A JP2000125549A JP2000125549A JP2001026664A JP 2001026664 A JP2001026664 A JP 2001026664A JP 2000125549 A JP2000125549 A JP 2000125549A JP 2000125549 A JP2000125549 A JP 2000125549A JP 2001026664 A JP2001026664 A JP 2001026664A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 湿潤ゲルの収縮を抑制して乾燥することによ
って低密度で比表面積の大きな多孔体を製造する方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の多孔体の製造方法は、湿潤ゲル
の乾燥溶媒として融点が0℃より高く、60℃以下の範
囲にある溶媒を用いて乾燥ゲルを得ることを特徴とす
る。乾燥ゲルからなる多孔体を製造するには、湿潤ゲル
の製造工程、乾燥溶媒による溶媒置換工程、乾燥溶媒の
融点未満まで冷却して湿潤ゲルを凝固する冷却工程、お
よび乾燥溶媒の融点での蒸気圧未満まで減圧する昇華乾
燥によって乾燥ゲルを得る乾燥工程で構成される。
って低密度で比表面積の大きな多孔体を製造する方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の多孔体の製造方法は、湿潤ゲル
の乾燥溶媒として融点が0℃より高く、60℃以下の範
囲にある溶媒を用いて乾燥ゲルを得ることを特徴とす
る。乾燥ゲルからなる多孔体を製造するには、湿潤ゲル
の製造工程、乾燥溶媒による溶媒置換工程、乾燥溶媒の
融点未満まで冷却して湿潤ゲルを凝固する冷却工程、お
よび乾燥溶媒の融点での蒸気圧未満まで減圧する昇華乾
燥によって乾燥ゲルを得る乾燥工程で構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低密度で比表面積
の大きな多孔体を得る方法に関し、さらに具体的には、
断熱材、防音材、触媒担持体などに利用できる多孔体の
製造方法に関するものである。
の大きな多孔体を得る方法に関し、さらに具体的には、
断熱材、防音材、触媒担持体などに利用できる多孔体の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低密度で、比表面積の大きな多孔質の金
属酸化物を製造する方法として、ゾルゲル法を用いる方
法が知られている。これは、酸化物の原料を低濃度で溶
媒に溶解して合成した微粒子のゾルを凝集させて得た湿
潤ゲルを乾燥することによって、多孔体の乾燥ゲルを得
る方法である。この方法においては、乾燥の際に、自然
乾燥、加熱および/または減圧による乾燥を行うと、そ
の工程においてゲルが収縮して密度が高くなったり、乾
燥条件によってはゲルが崩壊することがある。
属酸化物を製造する方法として、ゾルゲル法を用いる方
法が知られている。これは、酸化物の原料を低濃度で溶
媒に溶解して合成した微粒子のゾルを凝集させて得た湿
潤ゲルを乾燥することによって、多孔体の乾燥ゲルを得
る方法である。この方法においては、乾燥の際に、自然
乾燥、加熱および/または減圧による乾燥を行うと、そ
の工程においてゲルが収縮して密度が高くなったり、乾
燥条件によってはゲルが崩壊することがある。
【0003】そこで、ゾルゲル法において低密度で比表
面積の大きな多孔体を得るための乾燥方法として、超臨
界乾燥法が一般に知られている(例えば特開平7−13
8375号公報)。この乾燥方法は、湿潤ゲルを高圧容
器中に導入し、乾燥に用いる溶媒の臨界点以上の圧力、
温度条件の超臨界状態にしてから、湿潤ゲルからその溶
媒を除去する方法である。その溶媒としてはメタノー
ル、エタノールまたは二酸化炭素などが用いられてい
る。
面積の大きな多孔体を得るための乾燥方法として、超臨
界乾燥法が一般に知られている(例えば特開平7−13
8375号公報)。この乾燥方法は、湿潤ゲルを高圧容
器中に導入し、乾燥に用いる溶媒の臨界点以上の圧力、
温度条件の超臨界状態にしてから、湿潤ゲルからその溶
媒を除去する方法である。その溶媒としてはメタノー
ル、エタノールまたは二酸化炭素などが用いられてい
る。
【0004】また、ゾルゲル法における他の乾燥方法と
して、凍結乾燥法が知られている。この乾燥方法は、溶
媒が水溶液であるゲルを凍結させて、冷凍室を備えた真
空装置で冷却し、凍結状態のまま水分を直接昇華させて
乾燥するものである。ここで一般的に用いられる乾燥の
ための溶媒としては水があげられる。水の三重点は、温
度0.0075℃、蒸気圧4.6Torrであるため、
凍結状態の水溶液から昇華乾燥するためには、0℃以下
の温度に冷却して凍結し、その後に、0℃以下に温度を
保持したまま圧力を4.6Torr以下(通常は0.1
Torr以下)に減圧して乾燥を行う。
して、凍結乾燥法が知られている。この乾燥方法は、溶
媒が水溶液であるゲルを凍結させて、冷凍室を備えた真
空装置で冷却し、凍結状態のまま水分を直接昇華させて
乾燥するものである。ここで一般的に用いられる乾燥の
ための溶媒としては水があげられる。水の三重点は、温
度0.0075℃、蒸気圧4.6Torrであるため、
凍結状態の水溶液から昇華乾燥するためには、0℃以下
の温度に冷却して凍結し、その後に、0℃以下に温度を
保持したまま圧力を4.6Torr以下(通常は0.1
Torr以下)に減圧して乾燥を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の超臨界乾燥法
は、乾燥のために使用する溶媒をその溶媒の臨界温度、
臨界圧力以上の超臨界状態にしてから、圧力を開放して
行う乾燥する方法である。したがって、湿潤ゲルを乾燥
するためには、設備として高圧容器が必要である。さら
に、そのために連続的な乾燥処理が難しく、バッチ処理
となり、生産効率が低いプロセスであるという問題があ
る。一方、前述の凍結乾燥法は、凍結状態の水溶液から
昇華乾燥するため、0℃以下の冷却と真空排気による減
圧を行う方法である。したがって、湿潤ゲルを乾燥する
ためには、設備として真空容器が必要である。この方法
では、超臨界乾燥法とは異なり、連続的な乾燥処理プロ
セスを行うことができる。しかし、乾燥中は冷却し続け
ておく必要があるとともに、減圧過程においても、高真
空にまで排気することが必要とされるため、比較的に生
産効率が低いという問題がある。
は、乾燥のために使用する溶媒をその溶媒の臨界温度、
臨界圧力以上の超臨界状態にしてから、圧力を開放して
行う乾燥する方法である。したがって、湿潤ゲルを乾燥
するためには、設備として高圧容器が必要である。さら
に、そのために連続的な乾燥処理が難しく、バッチ処理
となり、生産効率が低いプロセスであるという問題があ
る。一方、前述の凍結乾燥法は、凍結状態の水溶液から
昇華乾燥するため、0℃以下の冷却と真空排気による減
圧を行う方法である。したがって、湿潤ゲルを乾燥する
ためには、設備として真空容器が必要である。この方法
では、超臨界乾燥法とは異なり、連続的な乾燥処理プロ
セスを行うことができる。しかし、乾燥中は冷却し続け
ておく必要があるとともに、減圧過程においても、高真
空にまで排気することが必要とされるため、比較的に生
産効率が低いという問題がある。
【0006】上記の従来技術の問題点に鑑み、本発明の
目的は、湿潤ゲルを乾燥することによって低密度で比表
面積の大きな多孔体を製造する方法において、設備とし
て高圧容器を必要せず、室温近傍で減圧乾燥処理のでき
る生産効率が高い製造プロセスを提供することにある。
目的は、湿潤ゲルを乾燥することによって低密度で比表
面積の大きな多孔体を製造する方法において、設備とし
て高圧容器を必要せず、室温近傍で減圧乾燥処理のでき
る生産効率が高い製造プロセスを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)融点が
0℃より高く、60℃以下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを
形成する工程、(b)前記湿潤ゲルを前記乾燥溶媒の融
点未満の温度にまで冷却して前記湿潤ゲルを凝固させる
工程、および(c)前記工程(b)に続いて、前記乾燥
溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧した圧力雰囲気下
で前記湿潤ゲルを乾燥する工程を有する乾燥ゲルからな
る多孔体の製造方法に関する。乾燥工程(c)における
雰囲気温度は乾燥溶媒の融点以上であるのが好ましい。
また、本発明は、(a)融点が0℃より高く、60℃以
下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成する工程、(b)前
記湿潤ゲルを媒体温度0℃未満の冷媒に接触させて前記
湿潤ゲルを凝固させる工程、(c)前記工程(b)に続
いて、前記乾燥溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧し
た圧力雰囲気下で前記乾燥溶媒の融点以上の雰囲気温度
において前記湿潤ゲルを乾燥する工程を有する乾燥ゲル
からなる多孔体の製造方法に関する。このとき、媒体温
度0℃未満の冷媒が液体窒素であるのが好ましい。ま
た、前記乾燥溶媒はターシャリーブチルアルコールまた
はシクロヘキサンであるのが好ましい。また、乾燥工程
(c)における雰囲気圧力は40Torr未満であるの
が好ましい。さらに、前記多孔体の製造方法において
は、前記湿潤ゲルが前記乾燥溶媒と異なるゲル化溶媒を
含んでいてもよく、この場合は、前記ゲル化溶媒を前記
乾燥溶媒に置換すればよい。また、得られる多孔体を構
成する乾燥ゲルについては、気孔率が少なくとも60
%、比表面積が少なくとも500m2/gであるのが好
ましい。
0℃より高く、60℃以下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを
形成する工程、(b)前記湿潤ゲルを前記乾燥溶媒の融
点未満の温度にまで冷却して前記湿潤ゲルを凝固させる
工程、および(c)前記工程(b)に続いて、前記乾燥
溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧した圧力雰囲気下
で前記湿潤ゲルを乾燥する工程を有する乾燥ゲルからな
る多孔体の製造方法に関する。乾燥工程(c)における
雰囲気温度は乾燥溶媒の融点以上であるのが好ましい。
また、本発明は、(a)融点が0℃より高く、60℃以
下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成する工程、(b)前
記湿潤ゲルを媒体温度0℃未満の冷媒に接触させて前記
湿潤ゲルを凝固させる工程、(c)前記工程(b)に続
いて、前記乾燥溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧し
た圧力雰囲気下で前記乾燥溶媒の融点以上の雰囲気温度
において前記湿潤ゲルを乾燥する工程を有する乾燥ゲル
からなる多孔体の製造方法に関する。このとき、媒体温
度0℃未満の冷媒が液体窒素であるのが好ましい。ま
た、前記乾燥溶媒はターシャリーブチルアルコールまた
はシクロヘキサンであるのが好ましい。また、乾燥工程
(c)における雰囲気圧力は40Torr未満であるの
が好ましい。さらに、前記多孔体の製造方法において
は、前記湿潤ゲルが前記乾燥溶媒と異なるゲル化溶媒を
含んでいてもよく、この場合は、前記ゲル化溶媒を前記
乾燥溶媒に置換すればよい。また、得られる多孔体を構
成する乾燥ゲルについては、気孔率が少なくとも60
%、比表面積が少なくとも500m2/gであるのが好
ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明は、生産効
率が高い製造プロセスを用いて湿潤ゲルを乾燥すること
によって、低密度で比表面積の大きな多孔体を得るもの
である。本発明の方法により得られる多孔体は、低密度
で空隙率が大きいため、優れた性能を有する断熱材や防
音材に適用することができる。また、比表面積が大きい
ため触媒を空隙内に担持することによって効率の良い触
媒担持体として適用することができる。
率が高い製造プロセスを用いて湿潤ゲルを乾燥すること
によって、低密度で比表面積の大きな多孔体を得るもの
である。本発明の方法により得られる多孔体は、低密度
で空隙率が大きいため、優れた性能を有する断熱材や防
音材に適用することができる。また、比表面積が大きい
ため触媒を空隙内に担持することによって効率の良い触
媒担持体として適用することができる。
【0009】本発明の多孔体の製造方法の一例につい
て、図1に示す工程説明図を参照しながら工程順に説明
する。本発明においては、まず工程(a)において、融
点が0℃より高く、60℃以下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲ
ルを形成する。ここでは、多孔体を構成する乾燥ゲルの
低密度の固体部を形成するために、固体部の骨格を合成
する原料から従来公知の湿潤ゲルの製造工程を経て湿潤
ゲルを得る。したがって、本発明においては、前記湿潤
ゲルを、前記乾燥溶媒と異なるゲル化溶媒を用いて形成
してもよく、この場合は、前記ゲル化溶媒を前記乾燥溶
媒に置換する工程(a’)を行えばよい。
て、図1に示す工程説明図を参照しながら工程順に説明
する。本発明においては、まず工程(a)において、融
点が0℃より高く、60℃以下の乾燥溶媒を含む湿潤ゲ
ルを形成する。ここでは、多孔体を構成する乾燥ゲルの
低密度の固体部を形成するために、固体部の骨格を合成
する原料から従来公知の湿潤ゲルの製造工程を経て湿潤
ゲルを得る。したがって、本発明においては、前記湿潤
ゲルを、前記乾燥溶媒と異なるゲル化溶媒を用いて形成
してもよく、この場合は、前記ゲル化溶媒を前記乾燥溶
媒に置換する工程(a’)を行えばよい。
【0010】つぎに、工程(b)において、前記湿潤ゲ
ルを前記乾燥溶媒の融点未満の温度にまで冷却して前記
湿潤ゲルを凝固させる。そして、この冷却工程(b)に
続き、工程(c)において、前記湿潤ゲルを前記乾燥溶
媒の融点における蒸気圧未満に減圧した圧力雰囲気下で
乾燥する。すなわち、前記乾燥溶媒を昇華させるのであ
る。この乾燥工程(c)によって多孔体である乾燥ゲル
が得られる。
ルを前記乾燥溶媒の融点未満の温度にまで冷却して前記
湿潤ゲルを凝固させる。そして、この冷却工程(b)に
続き、工程(c)において、前記湿潤ゲルを前記乾燥溶
媒の融点における蒸気圧未満に減圧した圧力雰囲気下で
乾燥する。すなわち、前記乾燥溶媒を昇華させるのであ
る。この乾燥工程(c)によって多孔体である乾燥ゲル
が得られる。
【0011】以下に、本発明の製造方法についてより具
体的に説明する。まず、工程(a)において、湿潤ゲル
の骨格を構成する固体部となる原料を溶媒中に溶解また
は分散して反応させることで、反応を進行させてゲル骨
格を形成するとともに、湿潤ゲルを形成する。ゲルの骨
格材料としては、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金
属酸化物があり、それらの原料となる金属アルコキシド
を用いたゾルゲル法、ケイ酸ナトリウムなどケイ酸アル
カリを用いた水ガラス法などで形成することができる。
この場合、必要に応じ、従来公知の方法で、得られる湿
潤ゲルを乾燥して得られる多孔体の表面に疎水化処理を
施してもよい。また、ゲルの骨格材料としては、有機高
分子も用いることができ、ウレタン樹脂、フェノール樹
脂、ウレア樹脂、ポリイミド、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリアミドなどが適用できる。こ
れらは、溶媒中で高分子の原料の重合や重合体の架橋を
進行させることにより作製することができる。
体的に説明する。まず、工程(a)において、湿潤ゲル
の骨格を構成する固体部となる原料を溶媒中に溶解また
は分散して反応させることで、反応を進行させてゲル骨
格を形成するとともに、湿潤ゲルを形成する。ゲルの骨
格材料としては、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金
属酸化物があり、それらの原料となる金属アルコキシド
を用いたゾルゲル法、ケイ酸ナトリウムなどケイ酸アル
カリを用いた水ガラス法などで形成することができる。
この場合、必要に応じ、従来公知の方法で、得られる湿
潤ゲルを乾燥して得られる多孔体の表面に疎水化処理を
施してもよい。また、ゲルの骨格材料としては、有機高
分子も用いることができ、ウレタン樹脂、フェノール樹
脂、ウレア樹脂、ポリイミド、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリアミドなどが適用できる。こ
れらは、溶媒中で高分子の原料の重合や重合体の架橋を
進行させることにより作製することができる。
【0012】湿潤ゲルを形成する際のゲル化溶媒は、ゲ
ルの材質によって適宜選択すればよく、例えば水、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、テ
トラヒドロフラン、ジメチルフォルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどの一般的な有機溶媒またはこれらの混
合物を用いることができる。ゲルの安定な形成を行うこ
とができる溶媒であれば特にこれらに制限されるもので
はない。なお、湿潤ゲルは常法により製造すればよい。
ルの材質によって適宜選択すればよく、例えば水、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、テ
トラヒドロフラン、ジメチルフォルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどの一般的な有機溶媒またはこれらの混
合物を用いることができる。ゲルの安定な形成を行うこ
とができる溶媒であれば特にこれらに制限されるもので
はない。なお、湿潤ゲルは常法により製造すればよい。
【0013】また、本発明においては、後述する融点が
0℃より高く60℃以下である乾燥溶媒を含む湿潤ゲル
を得るため、ゲル化溶媒としてこの融点が0℃より高く
60℃以下である乾燥溶媒を用いてもよい。この場合に
は、ゲル形成の際に用いた触媒などを溶媒置換によって
除くことが容易になる。溶媒置換は、例えばゲル化溶媒
を含んでいる湿潤ゲルを乾燥溶媒中に混合しておき、湿
潤ゲル中からの溶媒の拡散による置換を行わせればよ
い。この処理は常温常圧で行うことができる。好ましく
は、撹拌したり、加温することによって溶媒置換を促進
することができる。
0℃より高く60℃以下である乾燥溶媒を含む湿潤ゲル
を得るため、ゲル化溶媒としてこの融点が0℃より高く
60℃以下である乾燥溶媒を用いてもよい。この場合に
は、ゲル形成の際に用いた触媒などを溶媒置換によって
除くことが容易になる。溶媒置換は、例えばゲル化溶媒
を含んでいる湿潤ゲルを乾燥溶媒中に混合しておき、湿
潤ゲル中からの溶媒の拡散による置換を行わせればよ
い。この処理は常温常圧で行うことができる。好ましく
は、撹拌したり、加温することによって溶媒置換を促進
することができる。
【0014】本発明において融点が0℃より高く60℃
以下である乾燥溶媒を用いることとしたのは、室温近傍
で乾燥処理を行うことができる点、融点における蒸気圧
の高い溶媒が比較的多くあるため、乾燥時間が速いとい
う点、および設備が簡易なもので済む点など、効率的な
乾燥処理を行うことができるという理由による。このよ
うな乾燥溶媒としては、例えばターシャリーブチルアル
コール(25℃、41.5Torr)、グリセリン(1
7.8℃、3.6×10-6Torr)、シクロヘキサン
(6.5℃、39.6Torr)、シクロヘキサノール
(21℃、1Torr)、パラ−キシレン(13.3
℃、4.3Torr)、ベンゼン(5.5℃、35.8
Torr)、フェノール(41℃、1.3Torr)な
どがあげられる。なお、()内の値はそれぞれ各溶媒の
融点およびその融点における溶媒の蒸気圧である。
以下である乾燥溶媒を用いることとしたのは、室温近傍
で乾燥処理を行うことができる点、融点における蒸気圧
の高い溶媒が比較的多くあるため、乾燥時間が速いとい
う点、および設備が簡易なもので済む点など、効率的な
乾燥処理を行うことができるという理由による。このよ
うな乾燥溶媒としては、例えばターシャリーブチルアル
コール(25℃、41.5Torr)、グリセリン(1
7.8℃、3.6×10-6Torr)、シクロヘキサン
(6.5℃、39.6Torr)、シクロヘキサノール
(21℃、1Torr)、パラ−キシレン(13.3
℃、4.3Torr)、ベンゼン(5.5℃、35.8
Torr)、フェノール(41℃、1.3Torr)な
どがあげられる。なお、()内の値はそれぞれ各溶媒の
融点およびその融点における溶媒の蒸気圧である。
【0015】これらのなかでも、融点における蒸気圧が
高いという点から、特にターシャリーブチルアルコー
ル、シクロヘキサンが好ましい。これらを用いると、4
0Torr未満の圧力雰囲気下で乾燥を行うことができ
る。したがって、昇華速度が速く高真空対応の真空排気
装置を必要としなくてよいため、作業性や設備コストな
どの面で取り扱いやすく、プロセスが非常に効率的とな
る。
高いという点から、特にターシャリーブチルアルコー
ル、シクロヘキサンが好ましい。これらを用いると、4
0Torr未満の圧力雰囲気下で乾燥を行うことができ
る。したがって、昇華速度が速く高真空対応の真空排気
装置を必要としなくてよいため、作業性や設備コストな
どの面で取り扱いやすく、プロセスが非常に効率的とな
る。
【0016】つぎに、工程(a)で得られた湿潤ゲル
を、湿潤ゲルが含んでいる前記乾燥溶媒の融点未満の温
度にまで冷却して湿潤ゲルを凝固させる(工程
(b))。ここでは、融点が0℃より高く60℃以下で
ある乾燥溶媒で構成された湿潤ゲルを、その乾燥溶媒の
融点未満の温度まで冷却することによって凝固させる。
冷却温度は乾燥溶媒の融点未満であればよいが、特に制
限はなく、冷蔵・冷凍機などの生産効率を考えて決定す
ればよい。好ましくは−20℃程度までの冷却温度で行
うのがよい。また、水を使用する場合のように、必ず0
℃以下までの冷却を行う必要はない。
を、湿潤ゲルが含んでいる前記乾燥溶媒の融点未満の温
度にまで冷却して湿潤ゲルを凝固させる(工程
(b))。ここでは、融点が0℃より高く60℃以下で
ある乾燥溶媒で構成された湿潤ゲルを、その乾燥溶媒の
融点未満の温度まで冷却することによって凝固させる。
冷却温度は乾燥溶媒の融点未満であればよいが、特に制
限はなく、冷蔵・冷凍機などの生産効率を考えて決定す
ればよい。好ましくは−20℃程度までの冷却温度で行
うのがよい。また、水を使用する場合のように、必ず0
℃以下までの冷却を行う必要はない。
【0017】さらに、工程(b)に凝固させた湿潤ゲル
を、工程(c)において乾燥する。冷却工程(b)で凝
固させた湿潤ゲル中において、乾燥溶媒は湿潤ゲルの骨
格構造中に存在する。そこで、凍結した固体状態から昇
華により気化することによって、ゲル骨格構造を大きく
壊すことなく湿潤ゲルを乾燥する。すなわち、液体の乾
燥溶媒を単に乾燥除去する場合と異なり、昇華により乾
燥させれば、ゲル骨格構造中に気液界面がないためにメ
ニスカスによる乾燥応力が働かない。そのため、乾燥溶
媒を除去するときにゲル骨格構造に収縮力が働かず、湿
潤ゲルは乾燥工程によって大きく収縮することがなく低
密度の乾燥ゲル多孔体を提供することができるのであ
る。
を、工程(c)において乾燥する。冷却工程(b)で凝
固させた湿潤ゲル中において、乾燥溶媒は湿潤ゲルの骨
格構造中に存在する。そこで、凍結した固体状態から昇
華により気化することによって、ゲル骨格構造を大きく
壊すことなく湿潤ゲルを乾燥する。すなわち、液体の乾
燥溶媒を単に乾燥除去する場合と異なり、昇華により乾
燥させれば、ゲル骨格構造中に気液界面がないためにメ
ニスカスによる乾燥応力が働かない。そのため、乾燥溶
媒を除去するときにゲル骨格構造に収縮力が働かず、湿
潤ゲルは乾燥工程によって大きく収縮することがなく低
密度の乾燥ゲル多孔体を提供することができるのであ
る。
【0018】乾燥工程(c)においては、凝固した乾燥
溶媒を昇華させるために、凝固した湿潤ゲルを減圧雰囲
気下で乾燥する。このとき、雰囲気圧力は、乾燥溶媒の
融点における蒸気圧未満の圧力にまで減圧する。減圧し
て到達させる容器内の真空度としては、乾燥溶媒の種類
によって異なるが、少なくとも50Torr以下にまで
する必要がある。ただし、前述のように、ターシャリー
ブチルアルコール、シクロヘキサンを用いる場合は、4
0Torr未満の減圧でよい。さらに、真空度が低いほ
ど昇華による乾燥速度が速くなるため、10Torrの
オーダー以下、好ましくは1Torr以下まで減圧する
のが効果的である。
溶媒を昇華させるために、凝固した湿潤ゲルを減圧雰囲
気下で乾燥する。このとき、雰囲気圧力は、乾燥溶媒の
融点における蒸気圧未満の圧力にまで減圧する。減圧し
て到達させる容器内の真空度としては、乾燥溶媒の種類
によって異なるが、少なくとも50Torr以下にまで
する必要がある。ただし、前述のように、ターシャリー
ブチルアルコール、シクロヘキサンを用いる場合は、4
0Torr未満の減圧でよい。さらに、真空度が低いほ
ど昇華による乾燥速度が速くなるため、10Torrの
オーダー以下、好ましくは1Torr以下まで減圧する
のが効果的である。
【0019】減圧操作は、真空ポンプなどの一般的な真
空排気装置を用いて行うことができる。例えば油回転ポ
ンプ、油拡散ポンプ、メカニカルブースター、ターボ分
子ポンプ、多段エゼクターなどを用いることができる。
これらの真空排気装置には、凝固した湿潤ゲルから生じ
た乾燥溶媒の蒸気を捕集するためのトラップが必要であ
る。通常は、低温トラップが用いられ、ドライアイス寒
剤や冷媒を用いた冷却機や冷凍機などを用いて冷やすこ
とによって、乾燥溶媒の蒸気を溶液として回収する。
空排気装置を用いて行うことができる。例えば油回転ポ
ンプ、油拡散ポンプ、メカニカルブースター、ターボ分
子ポンプ、多段エゼクターなどを用いることができる。
これらの真空排気装置には、凝固した湿潤ゲルから生じ
た乾燥溶媒の蒸気を捕集するためのトラップが必要であ
る。通常は、低温トラップが用いられ、ドライアイス寒
剤や冷媒を用いた冷却機や冷凍機などを用いて冷やすこ
とによって、乾燥溶媒の蒸気を溶液として回収する。
【0020】また、乾燥時には、加熱装置または冷却・
凍結装置を設けて温度を制御する。加熱装置はヒータ加
熱、輻射加熱、対流加熱、高周波加熱などによるものを
用いればよい。また、冷却・凍結装置は、冷媒による冷
蔵装置や冷凍装置、ペルチェ素子を利用した電子冷却装
置などによって行うことができる。通常、乾燥工程にお
ける乾燥温度は、凝固した湿潤ゲルの凍結状態を保持す
るために乾燥溶媒の融点未満に設定される。しかし、乾
燥速度を上げて効率的に乾燥するためには、乾燥工程に
おける雰囲気温度を乾燥溶媒の融点以上にするのが好ま
しい。
凍結装置を設けて温度を制御する。加熱装置はヒータ加
熱、輻射加熱、対流加熱、高周波加熱などによるものを
用いればよい。また、冷却・凍結装置は、冷媒による冷
蔵装置や冷凍装置、ペルチェ素子を利用した電子冷却装
置などによって行うことができる。通常、乾燥工程にお
ける乾燥温度は、凝固した湿潤ゲルの凍結状態を保持す
るために乾燥溶媒の融点未満に設定される。しかし、乾
燥速度を上げて効率的に乾燥するためには、乾燥工程に
おける雰囲気温度を乾燥溶媒の融点以上にするのが好ま
しい。
【0021】この理由は、つぎのとおりである。すなわ
ち、凝固している乾燥溶媒を含む乾燥容器内の圧力が、
乾燥溶媒の融点における飽和蒸気圧以下の雰囲気圧力に
保持されていれば、温度を乾燥溶媒の融点温度以上に昇
温したとしても、凝固した乾燥溶媒を含む湿潤ゲルの骨
格の固体状態が維持されたまま、乾燥溶媒のみが昇華す
る。そして、そのときの雰囲気温度が高いほど昇華によ
る乾燥速度が速くなり、乾燥が効率的に行われるのであ
る。さらに、融点が室温以下の乾燥溶媒が用いれば、特
に温度制御することなく室温のままで乾燥を行うことが
できるため、省エネルギーで効率的にできるメリットも
ある。
ち、凝固している乾燥溶媒を含む乾燥容器内の圧力が、
乾燥溶媒の融点における飽和蒸気圧以下の雰囲気圧力に
保持されていれば、温度を乾燥溶媒の融点温度以上に昇
温したとしても、凝固した乾燥溶媒を含む湿潤ゲルの骨
格の固体状態が維持されたまま、乾燥溶媒のみが昇華す
る。そして、そのときの雰囲気温度が高いほど昇華によ
る乾燥速度が速くなり、乾燥が効率的に行われるのであ
る。さらに、融点が室温以下の乾燥溶媒が用いれば、特
に温度制御することなく室温のままで乾燥を行うことが
できるため、省エネルギーで効率的にできるメリットも
ある。
【0022】また、本発明の多孔体の製造方法において
は、工程(a)で融点が0℃より高く、60℃以下の乾
燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成し、その後に工程(b)に
て形成した湿潤ゲルを媒体温度0℃未満の冷媒に接触さ
せることで凝固させてもよい。この手順によって、湿潤
ゲル中の乾燥溶媒を急速に凍結させることができる。例
えば、冷媒への接触を行う方法としては、メタノール/
ドライアイスやアセトン/ドライアイスの寒剤や液体窒
素などに直接浸漬することによって行うことができる。
この急激な冷却による凍結は、乾燥溶媒が大きく結晶化
をせず、湿潤ゲルの骨格中で微小な結晶を形成したり、
非晶質状で固まったりするため、溶媒の凝固時の湿潤ゲ
ル骨格への応力が小さくなり、良好な乾燥ゲルが得られ
るという効果を奏する。続いて、工程(c)において、
凝固している乾燥溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧
した圧力雰囲気下にした後、乾燥溶媒の融点以上の雰囲
気温度に保持して、湿潤ゲルを乾燥を行う。この工程
(c)によって、乾燥速度の速い昇華が行われ、効率的
な製造ができる。
は、工程(a)で融点が0℃より高く、60℃以下の乾
燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成し、その後に工程(b)に
て形成した湿潤ゲルを媒体温度0℃未満の冷媒に接触さ
せることで凝固させてもよい。この手順によって、湿潤
ゲル中の乾燥溶媒を急速に凍結させることができる。例
えば、冷媒への接触を行う方法としては、メタノール/
ドライアイスやアセトン/ドライアイスの寒剤や液体窒
素などに直接浸漬することによって行うことができる。
この急激な冷却による凍結は、乾燥溶媒が大きく結晶化
をせず、湿潤ゲルの骨格中で微小な結晶を形成したり、
非晶質状で固まったりするため、溶媒の凝固時の湿潤ゲ
ル骨格への応力が小さくなり、良好な乾燥ゲルが得られ
るという効果を奏する。続いて、工程(c)において、
凝固している乾燥溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧
した圧力雰囲気下にした後、乾燥溶媒の融点以上の雰囲
気温度に保持して、湿潤ゲルを乾燥を行う。この工程
(c)によって、乾燥速度の速い昇華が行われ、効率的
な製造ができる。
【0023】以上のような本発明の製造方法によれば、
優れた物性値を有する各種乾燥ゲルからなる多孔体を得
ることができる。本発明で得られる多孔体のなかでも、
得られる物性値として、乾燥ゲルの気孔率が容積比で少
なくとも60%であり、前記乾燥ゲルの比表面積が少な
くとも500m2/gのものが好ましい。気孔率とは、
多孔体の乾燥ゲルのうち、ゲル骨格以外の空間が占有し
ている割合であり、ゲル骨格の固体部の真密度と乾燥ゲ
ルのみかけ密度の差を真密度で割った百分率で表され
る。
優れた物性値を有する各種乾燥ゲルからなる多孔体を得
ることができる。本発明で得られる多孔体のなかでも、
得られる物性値として、乾燥ゲルの気孔率が容積比で少
なくとも60%であり、前記乾燥ゲルの比表面積が少な
くとも500m2/gのものが好ましい。気孔率とは、
多孔体の乾燥ゲルのうち、ゲル骨格以外の空間が占有し
ている割合であり、ゲル骨格の固体部の真密度と乾燥ゲ
ルのみかけ密度の差を真密度で割った百分率で表され
る。
【0024】また、本発明では、乾燥ゲルを応用するこ
とのできる断熱材、防音材、触媒担持体などに好適な6
0%以上の気孔率の多孔体を良好に得ることができる。
特に、比表面積としては、窒素吸着による測定法である
ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法で500
m2/g以上の値を有する多孔体が良好に得られる。
とのできる断熱材、防音材、触媒担持体などに好適な6
0%以上の気孔率の多孔体を良好に得ることができる。
特に、比表面積としては、窒素吸着による測定法である
ブルナウアー・エメット・テラー(BET)法で500
m2/g以上の値を有する多孔体が良好に得られる。
【0025】また、みかけ密度が1000kg/m3以
下、平均空孔サイズが1μm以下の範囲のものを得るこ
とができる。特に、多孔体としてみかけ密度が500k
g/m3以下であり、平均空孔サイズとして1μm以下
の範囲にあれば、断熱性能に優れた乾燥ゲルを提供する
ことができる。これらの密度の制御は、湿潤ゲル形成時
に原料を混合する際に固形分割合を調節することによっ
て行うことができる。乾燥ゲルからなる多孔体の形状と
しては、モノリシックなボード状、ビーズなどの粒状、
粉状、またはそれらを成形した形状などで用いることが
できる。
下、平均空孔サイズが1μm以下の範囲のものを得るこ
とができる。特に、多孔体としてみかけ密度が500k
g/m3以下であり、平均空孔サイズとして1μm以下
の範囲にあれば、断熱性能に優れた乾燥ゲルを提供する
ことができる。これらの密度の制御は、湿潤ゲル形成時
に原料を混合する際に固形分割合を調節することによっ
て行うことができる。乾燥ゲルからなる多孔体の形状と
しては、モノリシックなボード状、ビーズなどの粒状、
粉状、またはそれらを成形した形状などで用いることが
できる。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。なお、収縮の程度を表す収縮率は、乾燥後のゲ
ルの直線サイズを乾燥前の湿潤ゲルの直線サイズで割っ
た百分率で表している。 《実施例1》金属アルコキシドとしてのテトラメトキシ
シラン、ゲル化溶媒としてのエタノール、触媒としての
0.01Nのアンモニア水をそれぞれモル比で1対5対
4の割合で混合してシリカゾル溶液を調製した。この溶
液から湿潤ゲルを得るために、シリカゾル溶液をヘキサ
ン溶液に滴下してゲル化を行い、直径が数mm程度のビ
ーズ状のシリカの湿潤ゲルを得た。これを500μmメ
ッシュサイズのふるいに通してろ過することで、湿潤ゲ
ルをヘキサン溶液から分離した。つぎに、ビーズ状の湿
潤ゲルが含んでいるゲル化溶媒のエタノールを乾燥溶媒
と置換した。湿潤ゲルをターシャリーブチルアルコール
中に入れて40℃で放置する溶媒置換を3回行った。
に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。なお、収縮の程度を表す収縮率は、乾燥後のゲ
ルの直線サイズを乾燥前の湿潤ゲルの直線サイズで割っ
た百分率で表している。 《実施例1》金属アルコキシドとしてのテトラメトキシ
シラン、ゲル化溶媒としてのエタノール、触媒としての
0.01Nのアンモニア水をそれぞれモル比で1対5対
4の割合で混合してシリカゾル溶液を調製した。この溶
液から湿潤ゲルを得るために、シリカゾル溶液をヘキサ
ン溶液に滴下してゲル化を行い、直径が数mm程度のビ
ーズ状のシリカの湿潤ゲルを得た。これを500μmメ
ッシュサイズのふるいに通してろ過することで、湿潤ゲ
ルをヘキサン溶液から分離した。つぎに、ビーズ状の湿
潤ゲルが含んでいるゲル化溶媒のエタノールを乾燥溶媒
と置換した。湿潤ゲルをターシャリーブチルアルコール
中に入れて40℃で放置する溶媒置換を3回行った。
【0027】さらに、これをろ過して集めた湿潤ゲルを
5℃に設定した冷蔵庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲルの
凍結を行った。凝固した湿潤ゲルを20℃に設定した真
空容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラッ
プを介して油回転ポンプによって真空排気を行い、到達
真空度1Torr以下まで排気しながら乾燥を行った。
この間、真空容器の覗き窓を通して、湿潤ゲルが凝固し
た状態からターシャリーブチルアルコールが昇華しなが
ら乾燥するのを確認できた。得られたシリカの乾燥ゲル
は、ビーズの直径において約85%の収縮率であり、収
縮が抑えられていた。そして、多孔体としての物性は、
約90%の気孔率であり、BET法による比表面積とし
て約900m2/g、平均細孔直径として約9nmの値
が得られた。
5℃に設定した冷蔵庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲルの
凍結を行った。凝固した湿潤ゲルを20℃に設定した真
空容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラッ
プを介して油回転ポンプによって真空排気を行い、到達
真空度1Torr以下まで排気しながら乾燥を行った。
この間、真空容器の覗き窓を通して、湿潤ゲルが凝固し
た状態からターシャリーブチルアルコールが昇華しなが
ら乾燥するのを確認できた。得られたシリカの乾燥ゲル
は、ビーズの直径において約85%の収縮率であり、収
縮が抑えられていた。そして、多孔体としての物性は、
約90%の気孔率であり、BET法による比表面積とし
て約900m2/g、平均細孔直径として約9nmの値
が得られた。
【0028】《比較例1》実施例1と同様にして作製し
た数mm程度のビーズ状のシリカの湿潤ゲルを、常温常
圧に放置しておき自然乾燥を行った。得られたシリカの
乾燥ゲルは、ビーズの直径において約35%まで収縮を
しており、ゲル骨格構造が大きくつぶれてしまった。そ
して、多孔体としての物性は、約30%の気孔率であ
り、BET法による比表面積として約450m2/g、
平均細孔直径として約4nmが得られた。細孔径が収縮
によって小さくなり、大きく多孔体の構造が崩れている
のが確認された。
た数mm程度のビーズ状のシリカの湿潤ゲルを、常温常
圧に放置しておき自然乾燥を行った。得られたシリカの
乾燥ゲルは、ビーズの直径において約35%まで収縮を
しており、ゲル骨格構造が大きくつぶれてしまった。そ
して、多孔体としての物性は、約30%の気孔率であ
り、BET法による比表面積として約450m2/g、
平均細孔直径として約4nmが得られた。細孔径が収縮
によって小さくなり、大きく多孔体の構造が崩れている
のが確認された。
【0029】《実施例2》フェノール樹脂原料としてレ
ゾルシノールおよびホルムアルデヒド、触媒として炭酸
ナトリウムを、それぞれモル比で1対2対0.01の割
合で、樹脂固形分量が約8重量%となるようにゲル化溶
媒の水に混合して原料混合物を調製した。この混合物か
ら湿潤ゲルを得るために、約85℃の恒温槽に5日間入
れてフェノール樹脂の湿潤ゲルを得た。形状はボード状
に形成した。ついで、この湿潤ゲルを、乾燥溶媒に用い
るターシャリーブチルアルコールによって3回溶媒置換
を行った。
ゾルシノールおよびホルムアルデヒド、触媒として炭酸
ナトリウムを、それぞれモル比で1対2対0.01の割
合で、樹脂固形分量が約8重量%となるようにゲル化溶
媒の水に混合して原料混合物を調製した。この混合物か
ら湿潤ゲルを得るために、約85℃の恒温槽に5日間入
れてフェノール樹脂の湿潤ゲルを得た。形状はボード状
に形成した。ついで、この湿潤ゲルを、乾燥溶媒に用い
るターシャリーブチルアルコールによって3回溶媒置換
を行った。
【0030】つぎに、乾燥溶媒に置換した湿潤ゲルを5
℃に設定した冷蔵庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲルの凍
結を行った。凝固した湿潤ゲルを20℃に設定した真空
容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラップ
を介して油回転ポンプによって真空排気を行い、到達真
空度1Torr以下まで排気した。真空が40Torr
以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲気温
度を65℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。
℃に設定した冷蔵庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲルの凍
結を行った。凝固した湿潤ゲルを20℃に設定した真空
容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラップ
を介して油回転ポンプによって真空排気を行い、到達真
空度1Torr以下まで排気した。真空が40Torr
以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲気温
度を65℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。
【0031】得られたフェノール樹脂の乾燥ゲルは、サ
イズの収縮は約85%の収縮率であり、抑制されてい
た。そして、多孔体としての物性は、約93%の気孔率
であり、BET法による比表面積として約620m2/
g、平均細孔直径として約4nmの値が得られた。
イズの収縮は約85%の収縮率であり、抑制されてい
た。そして、多孔体としての物性は、約93%の気孔率
であり、BET法による比表面積として約620m2/
g、平均細孔直径として約4nmの値が得られた。
【0032】《比較例2》実施例2と同様にして作製し
たフェノール樹脂の湿潤ゲルを、常温常圧に放置してお
き自然乾燥を行った。得られたフェノール樹脂の乾燥ゲ
ルは、サイズが約30%まで収縮をしており、ゲルが大
きくつぶれてしまった。そして、多孔体としての物性
は、約15%の気孔率であり、BET法による比表面積
として約380m2/g、平均細孔直径として約4nm
が得られた。細孔径が変わっていないが、サイズが大き
く収縮し、比表面積が大きく低下していることから、多
孔体の構造が崩れて細孔の数が減少しているものと考え
られる。
たフェノール樹脂の湿潤ゲルを、常温常圧に放置してお
き自然乾燥を行った。得られたフェノール樹脂の乾燥ゲ
ルは、サイズが約30%まで収縮をしており、ゲルが大
きくつぶれてしまった。そして、多孔体としての物性
は、約15%の気孔率であり、BET法による比表面積
として約380m2/g、平均細孔直径として約4nm
が得られた。細孔径が変わっていないが、サイズが大き
く収縮し、比表面積が大きく低下していることから、多
孔体の構造が崩れて細孔の数が減少しているものと考え
られる。
【0033】《実施例3》実施例2で作製したフェノー
ル樹脂の乾燥ゲルからなるボード状多孔体の断熱性能を
測定した。この多孔体のみかけ密度は約90kg/m3
であった。断熱性能は、平均温度24℃、大気圧におい
て熱伝導率で0.033W/mKであり、一般的なグラ
スウールの0.035W/mKと同程度の良好な値の断
熱性能が得られた。さらに、このボード状多孔体をアル
ミニウム箔ラミネートフィルム容器に充填して真空封止
することで、熱伝導率0.010W/mK以下の優れた
真空断熱性能を得ることができた。なお、この時の容器
内の真空は約0.01Torrであった。
ル樹脂の乾燥ゲルからなるボード状多孔体の断熱性能を
測定した。この多孔体のみかけ密度は約90kg/m3
であった。断熱性能は、平均温度24℃、大気圧におい
て熱伝導率で0.033W/mKであり、一般的なグラ
スウールの0.035W/mKと同程度の良好な値の断
熱性能が得られた。さらに、このボード状多孔体をアル
ミニウム箔ラミネートフィルム容器に充填して真空封止
することで、熱伝導率0.010W/mK以下の優れた
真空断熱性能を得ることができた。なお、この時の容器
内の真空は約0.01Torrであった。
【0034】《実施例4》実施例2と同様にして、フェ
ノール樹脂原料としてレゾルシノールおよびホルムアル
デヒド、触媒として炭酸ナトリウムをそれぞれモル比で
1対2対0.01の割合で、樹脂固形分量が約8重量%
となるようにゲル化溶媒の水に混合して原料混合物を調
製した。この混合物から湿潤ゲルを得るために、約85
℃の恒温槽に5日間入れてフェノール樹脂の湿潤ゲルを
得た。形状はボード状に形成した。この湿潤ゲルを、乾
燥溶媒に用いるシクロヘキサンによって3回溶媒置換を
行った。
ノール樹脂原料としてレゾルシノールおよびホルムアル
デヒド、触媒として炭酸ナトリウムをそれぞれモル比で
1対2対0.01の割合で、樹脂固形分量が約8重量%
となるようにゲル化溶媒の水に混合して原料混合物を調
製した。この混合物から湿潤ゲルを得るために、約85
℃の恒温槽に5日間入れてフェノール樹脂の湿潤ゲルを
得た。形状はボード状に形成した。この湿潤ゲルを、乾
燥溶媒に用いるシクロヘキサンによって3回溶媒置換を
行った。
【0035】つぎに、乾燥溶媒に置換した湿潤ゲルを−
10℃に設定した冷凍庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲル
の凍結を行った。凝固した湿潤ゲルを5℃に設定した真
空容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラッ
プを介してメカニカルブースター(油回転ポンプを補助
排気装置として使用)によって真空排気を行い、到達真
空度1Torr以下まで排気した。真空が40Torr
以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲気温
度を65℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。得ら
れたフェノール樹脂の乾燥ゲルは、サイズの収縮は約8
5%の収縮率であり、抑制されていた。そして、多孔体
としての物性は、約93%の気孔率であり、BET法に
よる比表面積として約650m2/g、平均細孔直径と
して約5nmの値が得られた。
10℃に設定した冷凍庫に入れて冷却を行い、湿潤ゲル
の凍結を行った。凝固した湿潤ゲルを5℃に設定した真
空容器の中に入れた後、液体窒素に浸漬した冷却トラッ
プを介してメカニカルブースター(油回転ポンプを補助
排気装置として使用)によって真空排気を行い、到達真
空度1Torr以下まで排気した。真空が40Torr
以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲気温
度を65℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。得ら
れたフェノール樹脂の乾燥ゲルは、サイズの収縮は約8
5%の収縮率であり、抑制されていた。そして、多孔体
としての物性は、約93%の気孔率であり、BET法に
よる比表面積として約650m2/g、平均細孔直径と
して約5nmの値が得られた。
【0036】《実施例5》実施例2と同様にして、フェ
ノール樹脂原料としてレゾルシノールおよびホルムアル
デヒド、触媒として炭酸ナトリウムを、それぞれモル比
で1対2対0.01の割合で、樹脂固形分量が約8重量
%となるようにゲル化溶媒の水に混合して原料混合物を
調製した。この混合物から湿潤ゲルを得るために、約8
5℃の恒温槽に5日間入れてフェノール樹脂の湿潤ゲル
を得た。形状はボード状に形成した。ついで、この湿潤
ゲルを、乾燥溶媒に用いるターシャリーブチルアルコー
ルによって3回溶媒置換を行った。つぎに、乾燥溶媒に
置換した湿潤ゲルを液体窒素(−196℃)に漬けるこ
とで冷却を行い、湿潤ゲルの凍結を行った。凝固した湿
潤ゲルを液体窒素中から取り出してすぐに20℃に設定
した真空容器の中に入れた後、真空排気を行い、到達真
空度0.1Torr以下まで排気した。真空が40To
rr以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲
気温度を50℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。
ノール樹脂原料としてレゾルシノールおよびホルムアル
デヒド、触媒として炭酸ナトリウムを、それぞれモル比
で1対2対0.01の割合で、樹脂固形分量が約8重量
%となるようにゲル化溶媒の水に混合して原料混合物を
調製した。この混合物から湿潤ゲルを得るために、約8
5℃の恒温槽に5日間入れてフェノール樹脂の湿潤ゲル
を得た。形状はボード状に形成した。ついで、この湿潤
ゲルを、乾燥溶媒に用いるターシャリーブチルアルコー
ルによって3回溶媒置換を行った。つぎに、乾燥溶媒に
置換した湿潤ゲルを液体窒素(−196℃)に漬けるこ
とで冷却を行い、湿潤ゲルの凍結を行った。凝固した湿
潤ゲルを液体窒素中から取り出してすぐに20℃に設定
した真空容器の中に入れた後、真空排気を行い、到達真
空度0.1Torr以下まで排気した。真空が40To
rr以下であることを確認しながら、真空容器内の雰囲
気温度を50℃まで昇温して昇華による乾燥を行った。
【0037】得られたフェノール樹脂の乾燥ゲルは、サ
イズの収縮は約98%の収縮率であり、ほとんど収縮し
ていない乾燥ができた。そして、多孔体としての物性
は、約93%の気孔率であり、BET法による比表面積
として約770m2/g、平均細孔直径として約4nm
の値が得られた。
イズの収縮は約98%の収縮率であり、ほとんど収縮し
ていない乾燥ができた。そして、多孔体としての物性
は、約93%の気孔率であり、BET法による比表面積
として約770m2/g、平均細孔直径として約4nm
の値が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、湿潤ゲ
ルを乾燥することによって低密度で比表面積の大きな多
孔体を製造することができ、設備として高圧容器を必要
せず、室温近傍で減圧乾燥処理のできる生産効率が高い
製造プロセスを提供することができる。
ルを乾燥することによって低密度で比表面積の大きな多
孔体を製造することができ、設備として高圧容器を必要
せず、室温近傍で減圧乾燥処理のできる生産効率が高い
製造プロセスを提供することができる。
【図1】本発明の多孔体の製造方法の一例の工程説明図
である。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 (a)融点が0℃より高く、60℃以下
の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成する工程、(b)前記
湿潤ゲルを前記乾燥溶媒の融点未満の温度にまで冷却し
て前記湿潤ゲルを凝固させる工程、(c)前記工程
(b)に続いて、前記乾燥溶媒の融点における蒸気圧未
満に減圧した圧力雰囲気下で前記湿潤ゲルを乾燥する工
程を有する乾燥ゲルからなる多孔体の製造方法。 - 【請求項2】 乾燥工程(c)における雰囲気温度が乾
燥溶媒の融点以上である請求項1記載の多孔体の製造方
法。 - 【請求項3】 (a)融点が0℃より高く、60℃以下
の乾燥溶媒を含む湿潤ゲルを形成する工程、(b)前記
湿潤ゲルを媒体温度0℃未満の冷媒に接触させて前記湿
潤ゲルを凝固させる工程、(c)前記工程(b)に続い
て、前記乾燥溶媒の融点における蒸気圧未満に減圧した
圧力雰囲気下で前記乾燥溶媒の融点以上の雰囲気温度に
おいて前記湿潤ゲルを乾燥する工程を有する乾燥ゲルか
らなる多孔体の製造方法。 - 【請求項4】 媒体温度0℃未満の冷媒が液体窒素であ
る請求項3記載の多孔体の製造方法。 - 【請求項5】 乾燥溶媒が、ターシャリーブチルアルコ
ールまたはシクロヘキサンである請求項1〜4のいずれ
かに記載の多孔体の製造方法。 - 【請求項6】 乾燥工程(c)における雰囲気圧力が4
0Torr未満である請求項1〜5のいずれかに記載の
多孔体の製造方法。 - 【請求項7】 湿潤ゲルが前記乾燥溶媒と異なるゲル化
溶媒を含み、前記工程(a)において前記ゲル化溶媒を
前記乾燥溶媒に置換する請求項1〜6のいずれかに記載
の多孔体の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の多孔体
の製造方法により得られ、気孔率が少なくとも60%、
比表面積が少なくとも500m2/gである乾燥ゲルか
らなる多孔体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000125549A JP2001026664A (ja) | 1999-05-13 | 2000-04-26 | 多孔体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13319299 | 1999-05-13 | ||
JP11-133192 | 1999-05-13 | ||
JP2000125549A JP2001026664A (ja) | 1999-05-13 | 2000-04-26 | 多孔体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=26467605
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---|---|---|---|
JP2000125549A Pending JP2001026664A (ja) | 1999-05-13 | 2000-04-26 | 多孔体の製造方法 |
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---|---|
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004105511A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Mitsubishi Electric Corp | 乾燥機 |
JP2008024858A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 複合材料 |
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