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JP2001026468A - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

合わせガラス用中間膜

Info

Publication number
JP2001026468A
JP2001026468A JP11201747A JP20174799A JP2001026468A JP 2001026468 A JP2001026468 A JP 2001026468A JP 11201747 A JP11201747 A JP 11201747A JP 20174799 A JP20174799 A JP 20174799A JP 2001026468 A JP2001026468 A JP 2001026468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated glass
embossed
groove shape
interlayer film
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11201747A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Nakajima
稔 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP11201747A priority Critical patent/JP2001026468A/ja
Priority to TW89112953A priority patent/TW524784B/zh
Priority to MXPA02000125A priority patent/MXPA02000125A/es
Priority to EP00940918A priority patent/EP1233007B1/en
Priority to PCT/JP2000/004383 priority patent/WO2001002316A1/ja
Priority to KR1020017016819A priority patent/KR100665906B1/ko
Priority to AU23080/01A priority patent/AU780388B2/en
Priority to KR1020067021276A priority patent/KR100680578B1/ko
Priority to BRPI0012098-7A priority patent/BR0012098B1/pt
Priority to CA 2376547 priority patent/CA2376547C/en
Priority to US10/019,656 priority patent/US6863956B1/en
Priority to DE60039250T priority patent/DE60039250D1/de
Priority to CA002549785A priority patent/CA2549785C/en
Priority to EP08152804.4A priority patent/EP1932661B1/en
Priority to EP20100180354 priority patent/EP2292427B1/en
Publication of JP2001026468A publication Critical patent/JP2001026468A/ja
Priority to US10/786,367 priority patent/US20040191482A1/en
Priority to US11/216,125 priority patent/US7150905B2/en
Priority to US11/586,577 priority patent/US7378142B2/en
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10559Shape of the cross-section
    • B32B17/10577Surface roughness
    • B32B17/10587Surface roughness created by embossing

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保管中や合わせガラス加工時の取扱い作業性
に優れると共に、予備圧着工程における脱気性とシール
性に優れ、従って気泡の発生による品質不良が殆ど生じ
ない高品質の合わせガラスを得るに適し、しかも、多様
なユーザーの多様な加工条件に簡便且つ効率的に対応し
得る合わせガラス用中間膜を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸
からなる多数のエンボスが形成されている合わせガラス
用中間膜において、少なくとも片面のエンボス凹部は連
続した溝形状を有しており、その凹部に対するエンボス
凸部は分断部を有しており、且つ、該分断部の溝形状の
底辺が上記エンボス凹部の連続した溝形状の底辺と同一
水準にないことを特徴とする合わせガラス用中間膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合わせガラス用中
間膜に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチ
ラール樹脂のような熱可塑性樹脂を製膜してなる合わせ
ガラス用中間膜(以下、単に「中間膜」と記す)を介在
させ、接着させて一体化した合わせガラスは、自動車、
航空機、建築物等の窓ガラスとして広く使用されてい
る。
【0003】この種の合わせガラスは、少なくとも2枚
のガラス板の間に中間膜を挟み、これをニップロール
(押圧ロール)に通して扱くか(扱き脱気法)、或い
は、ゴムバックのような真空バックに入れて減圧吸引し
(減圧脱気法)、ガラス板と中間膜との間に残留する空
気を脱気しながら予備圧着し、次いでオートクレーブ内
で加熱加圧して本圧着を行うことにより製造される。
【0004】上記中間膜には、接着性、耐候性、耐貫通
性、透明性等の基本性能が良好であることのほかに、保
管中に中間膜同士がブロッキングしないこと、ガラス板
の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が良好であるこ
と、更に、空気の巻き込みによる気泡の発生を無くすた
めに、予備圧着工程での脱気性が良好であること等が要
求される。
【0005】このような要求を満たすために、通常、中
間膜の両面には微細な凹凸からなる多数のエンボスが形
成されている。上記微細な凹凸の形態としては、例え
ば、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部とか
らなる各種の凹凸模様や、多数の凸条とこれらの凸条に
対する多数の凹溝とからなる各種の凹凸模様等が開示さ
れている。
【0006】このような中間膜として、例えば、特公平
1−32776号公報では、「軟質の熱可塑性樹脂より
なり、積層接着用中間膜として用いられる微細な凹凸
(エンボス)の表面形状を有するフィルムまたはシート
の少なくとも片面が、このフィルムまたはシートと一体
成形された多数の独立した突出部を有し、且つ該突出部
に対する凹部の全てを同一水準で連続せしめられた表面
形状とされてなることを特徴とする熱可塑性樹脂製中間
膜」が開示されている。
【0007】しかし、上記開示にあるような従来の中間
膜は、保管中の耐ブロッキング性や取扱い作業性、或い
は、予備圧着工程での脱気性等は相当に改善されている
ものの、例えば、面積の広い合わせガラスや曲率の大き
い合わせガラスを製造する場合や、合わせガラス加工時
の生産性を上げたい場合には、特に、予備圧着工程にお
ける脱気性の点で未だ充分に満足出来るものではないと
いう問題点がある。
【0008】又、上記開示にあるような、凹凸の形状や
凹部の水準を全体にわたって均一にした中間膜を用いて
合わせガラスを製造した場合、中間膜そのものが有する
厚み差や、合わせガラス用として用いるガラスの厚み差
や曲率差によるペアー差を充分に吸収することが出来な
いという問題点がある。
【0009】即ち、上記開示にあるような中間膜の場
合、合わせガラスの中間膜部分のシール状態を全体にわ
たって均一且つ完全なシール状態にしないと、例えばオ
ートクレーブによる本圧着工程において、不完全なシー
ル不良部より加圧空気が侵入するため、本圧着後にガラ
スと中間膜との間に気泡が発生し、透明性に優れる合わ
せガラスを得ることが出来ない。従って、予備圧着工程
における製造条件が極めて制約されるという問題点があ
る。
【0010】又、上記中間膜の場合、多様なユーザーの
多様な加工条件に対応するためには、例えばそれぞれに
適応し得る凹凸形状を有するエンボスロール等を数多く
準備して、それぞれのユーザーの加工条件に合致する種
々の凹凸形状からなるエンボスを付与した多品種の中間
膜を製造する必要があり、生産性の点で効率的でないと
いう問題点もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、保管中や合わせガラス加工時の
取扱い作業性に優れると共に、予備圧着工程における脱
気性とシール性に優れ、従って気泡の発生による品質不
良が殆ど生じない高品質の合わせガラスを得るに適し、
しかも、多様なユーザーの多様な加工条件に簡便且つ効
率的に対応し得る合わせガラス用中間膜を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂シートの両
面に微細な凹凸からなる多数のエンボスが形成されてい
る合わせガラス用中間膜において、少なくとも片面のエ
ンボス凹部は連続した溝形状を有しており、その凹部に
対するエンボス凸部は分断部を有しており、且つ、該分
断部の溝形状の底辺が上記エンボス凹部の連続した溝形
状の底辺と同一水準にないことを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の合わせガラス用中間膜
は、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜において、
エンボス凹部の溝形状とエンボス凸部の分断部の溝形状
とが格子状であることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の合わせガラス用中間膜
は、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜において、
エンボス凹部の溝形状とエンボス凸部の分断部の溝形状
とがランダムな形状であることを特徴とする。
【0015】請求項4に記載の合わせガラス用中間膜
は、請求項1〜請求項3に記載の合わせガラス用中間膜
において、エンボス凸部の分断部の溝の深さが一定の深
さであることを特徴とする。
【0016】請求項5に記載の合わせガラス用中間膜
は、請求項1〜請求項3に記載の合わせガラス用中間膜
において、エンボス凸部の分断部の溝の深さがランダム
な深さであることを特徴とする。
【0017】本発明において用いられる熱可塑性樹脂シ
ートとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂シート、ポリウ
レタン系樹脂シート、エチレン−酢酸ビニル系樹脂シー
ト、エチレン−エチルアクリレート系樹脂シート、可塑
化塩化ビニル系樹脂シート等の従来から中間膜用として
用いられている熱可塑性樹脂シートが挙げられ、好適に
用いられる。これ等の熱可塑性樹脂シートは、接着性、
耐候性、耐貫通性、透明性等の中間膜として必要な基本
性能に優れる。
【0018】上記熱可塑性樹脂シートのなかでも、可塑
化ポリビニルブチラール樹脂シートに代表される可塑化
ポリビニルアセタール系樹脂シートが特に好適に用いら
れる。これ等の熱可塑性樹脂シートの膜厚は、合わせガ
ラスとして必要な耐貫通性等を考慮して設定されれば良
く、特に限定されるものではないが、従来の中間膜と同
様に、0.2〜2mmであることが好ましい。
【0019】本発明による合わせガラス用中間膜は、上
記熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多数
のエンボスが形成されている中間膜において、少なくと
も片面のエンボス凹部は連続した溝形状を有しており、
その凹部に対するエンボス凸部は分断部を有しており、
且つ、該分断部の溝形状の底辺が上記エンボス凹部の連
続した溝形状の底辺と同一水準にないように形成されて
いる。
【0020】ここでエンボス凹部の連続した溝形状は、
主として脱気の通路としての機能を果たすものであり、
特に真空バックを用いた減圧脱気法で予備圧着を行う場
合、予備圧着時の熱や加圧によりエンボスの凹凸が潰れ
ても、上記凹部の連続した溝形状は予備圧着時の最終段
階まで残り、脱気が充分に行える機能を発揮する。
【0021】一方、エンボス凸部の分断部の溝形状は、
主としてエンボス凹凸の大きさを制御する機能を果たす
ものであり、上記溝形状を多くするとエンボス凹凸の体
積が小さくなるため、特に合わせガラスの周辺部のシー
ルがし易くなり、逆に上記溝形状を少なくするとエンボ
ス凹凸の体積が大きくなるため、合わせガラスの周辺部
が先にシールされ合わせガラスの中央部に空気が残存す
るのを効果的に防止することが出来る。
【0022】上記エンボス凸部の分断部の溝形状は任意
に制御することが出来るので、前記エンボス凹部の連続
した溝形状による優れた脱気性と上記エンボス凸部の分
断部の溝形状による優れたシール性とを兼備する中間膜
を、多様なユーザーの多様な加工条件に対応して簡便且
つ効率的に得ることが可能となる。
【0023】図1は本発明による合わせガラス用中間膜
のエンボス模様を示す斜視図であり、図2はその平面図
である。
【0024】本発明においては、前記エンボス凹部の溝
形状1と前記エンボス凸部の分断部2の溝形状とは、格
子状であっても良いし、ランダムな形状であっても良い
が、格子状であることがより好ましい。
【0025】又、本発明においては、前記エンボス凸部
の分断部の溝の深さ3は、一定の深さであっても良い
し、ランダムな深さであっても良いが、一定の深さであ
ることがより好ましい。
【0026】本発明による合わせガラス用中間膜は、前
記特定の条件を満たすエンボスが中間膜の両面に形成さ
れていることが好ましいが、中間膜の一方の面のみに前
記特定の条件を満たすエンボスが形成されており、他方
の面には従来の通常のエンボスが形成されているもので
あっても良い。
【0027】熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸か
らなる多数のエンボスを形成する方法としては、特に限
定されるものではないが、例えば、エンボスロール法、
カレンダーロール法、異形押出法、メルトフラクチャー
を利用した押出リップエンボス法等が挙げられ、好適に
採用されるが、なかでも定量的に一定の微細な凹凸から
なる多数のエンボスを形成し得るエンボスロール法がよ
り好適に採用される。
【0028】エンボスロール法で用いられるエンボスロ
ールとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、金属ロール表面に酸化アルミニウムや酸化珪素など
の研削材を用いてブラスト処理を行い、次いで表面の過
大ピークを減少させるためにバーチカル研削などにより
ラッピングを行うことにより、ロール表面に微細な凹凸
模様を形成したもの、彫刻ミル(マザーミル)を用い、
この凹凸模様を金属ロール表面に転写することにより、
ロール表面に微細な凹凸模様を形成したもの、エッチン
グ(蝕刻)によりロール表面に微細な凹凸模様を形成し
たもの等が挙げられ、好適に用いられる。
【0029】エンボスの凹凸模様は、本発明で特定され
ている前記条件を満たすものであれば如何なる模様であ
っても良く、整然と規則的に分布していても良いし、雑
然と不規則的に分布していても良い。又、エンボスの各
凸部の高さは、同一の高さであっても良いし、異なる高
さであっても良い。
【0030】又、エンボスの凸部と凹部の形状は、本発
明で特定されている前記条件を満たすものであれば如何
なる形状であっても良く、特に限定されるものではない
が、一般的には、三角錐、四角錐、円錐等の錐体;截頭
三角錐、截頭四角錐、截頭円錐等の截頭錐体;頭部が山
型や半球状となった擬錐体等からなる多数の凸部と、こ
れ等の凸部に対応する多数の凹部とから構成される凹凸
形状であることが好ましい。
【0031】更に、エンボスの凹凸模様の寸法も、本発
明で特定されている前記条件を満たすものであれば如何
なる寸法であっても良く、特に限定されるものではない
が、一般的には、凸部の間隔は概ね10〜2000μm
の範囲であることが好ましく、より好ましくは概ね20
0〜1000μmの範囲である。又、凸部の高さは概ね
5〜500μmの範囲であることが好ましく、より好ま
しくは概ね20〜100μmの範囲である。更に、凸部
の底辺の長さは概ね30〜900μmの範囲であること
が好ましい。
【0032】本発明による合わせガラス用中間膜を用い
て合わせガラスを製造する方法は、特別なものではな
く、通常の合わせガラスの製造方法の場合と同様に、少
なくとも一対のガラス間に中間膜を挟み、先ず予備圧着
を行って脱気及び仮接着をした後、本圧着を行うことに
より、所望の合わせガラスを得ることが出来る。
【0033】本発明による合わせガラス用中間膜とし
て、例えば可塑化ポリビニルブチラール樹脂シートから
なる中間膜を用いて合わせガラスを製造する場合、具体
的には、次のように予備圧着と本圧着とを行う。
【0034】即ち、予備圧着は、例えば二枚の透明な無
機ガラス板の間に本発明による中間膜を挟み、この積層
体をニップロール(押圧ロール)に通し、例えば、圧力
約2〜10kg/cm2 、温度約50〜80℃の条件で
扱いて脱気しながら予備圧着する方法(扱き脱気法)
や、上記積層体を例えばゴムバッグに入れ、ゴムバッグ
を排気系に接続して約−400〜−750mmHgの減
圧度(絶対圧力360〜10mmHg)となるように吸
引減圧しながら温度を上げ、温度約50〜100℃で予
備圧着する方法(減圧脱気法)等が採用される。
【0035】次いで、予備圧着された積層体は、常法に
よりオートクレーブ又はプレスを用いて、例えば、温度
約120〜150℃、圧力約10〜15kg/cm2
条件で本圧着され、合わせガラスが製造される。
【0036】尚、上記ガラス板としては、無機ガラス板
のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリ
レート板などの有機ガラス板を使用しても良いし、無機
ガラス板と有機ガラス板とを併用しても良い。又、合わ
せガラスの積層構成は、ガラス板/中間膜/ガラス板か
らなる通常の三層構成のみならず、例えば、ガラス板/
中間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板のような多層構成
であっても良い。
【0037】
【作用】本発明による合わせガラス用中間膜は、熱可塑
性樹脂シートの両面に微細な凹凸からなる多数のエンボ
スが形成されている合わせガラス用中間膜において、少
なくとも片面のエンボス凹部が連続した溝形状を有して
いるので、合わせガラス加工時の予備圧着工程におい
て、熱や加圧によりエンボスの凹凸が潰れても、上記凹
部の連続した溝形状は最終段階まで残る。従って、充分
な脱気を行うことが出来る。
【0038】又、本発明による合わせガラス用中間膜
は、上記エンボス凹部に対するエンボス凸部が分断部を
有しており、しかも、この分断部の溝形状の底辺が上記
エンボス凹部の連続した溝形状の底辺と同一水準にない
ので、エンボス凸部の分断部の溝形状を制御することに
より、合わせガラス加工時のシール性を優れたものとす
ることが出来る。更に、上記エンボス凸部の分断部の溝
形状を制御することにより、多様なユーザーの多様な加
工条件に簡便且つ効率的に対応することが出来る。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0040】(実施例1)熱可塑性樹脂シートとしてD
X膜(積水化学工業社製)を用いた。
【0041】三角形斜線型斜線型ミル(75mesh、
80depth、由利ロール社製)を用いて表面にミル
加工を施した金属ロールと45〜75のJIS硬度を有
するゴムロールとからなる一対のロールを凹凸形状転写
装置として用い、上記DX膜をこの凹凸形状転写装置に
通し、DX膜の一方の面にエンボス凹部が連続した溝形
状となる溝形状を付与した。この時の転写条件は下記の
条件であった。 DX膜の温度:常温、ロール温度:140℃、線速:1
0m/分、プレス線圧:25Kg
【0042】次に、上記三角形斜線型斜線型ミルと逆向
きの三角形斜線型斜線型ミル(75mesh、80de
pth、由利ロール社製)を用いて表面にミル加工を施
した金属ロールと45〜75のJIS硬度を有するゴム
ロールとからなる一対のロールを凹凸形状転写装置とし
て用い、上記一方の面に溝形状が付与されたDX膜をこ
の凹凸形状転写装置に通し、連続したエンボス凸部に格
子状の分断部を付与した。この時の転写条件は下記の条
件であった。 DX膜の温度:常温、ロール温度:110℃、線速:1
0m/分、プレス線圧:20Kg
【0043】次いで、DX膜の他方の面にも上記と同様
の操作を施し、連続した溝形状を有するエンボス凹部と
分断部を有するエンボス凸部とからなるエンボスを両面
に形成された合わせガラス用中間膜を得た。
【0044】(実施例2)連続したエンボス凸部に格子
状の分断部を付与した時の転写条件を下記の条件とした
こと以外は実施例1の場合と同様にして、連続した溝形
状を有するエンボス凹部と分断部を有するエンボス凸部
とからなるエンボスを両面に形成された合わせガラス用
中間膜を得た。 DX膜の温度:常温、ロール温度:120℃、線速:1
0m/分、プレス線圧:20Kg
【0045】(実施例3)エンボス凹部が連続した溝形
状となる溝形状を付与した時の転写条件を下記の条件と
し、 DX膜の温度:常温、ロール温度:120℃、線速:1
0m/分、プレス線圧:25Kg 連続したエンボス凸部に格子状の分断部を付与した時の
転写条件を下記の条件としたこと以外は実施例1の場合
と同様にして、連続した溝形状を有するエンボス凹部と
分断部を有するエンボス凸部とからなるエンボスを両面
に形成された合わせガラス用中間膜を得た。 DX膜の温度:常温、ロール温度:130℃、線速:1
0m/分、プレス線圧:20Kg
【0046】(比較例1)連続したエンボス凸部に格子
状の分断部を付与しなかったこと以外は実施例1の場合
と同様にして、連続した溝形状を有するエンボス凹部と
分断部を有しないエンボス凸部とからなるエンボスを両
面に形成された合わせガラス用中間膜を得た。
【0047】実施例1〜3及び比較例1で得られた4種
類の合わせガラス用中間膜の性能{平均表面粗さ(R
z)、膜滑り性、耐ブロッキング性、ベークテス
ト}を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
【0048】平均表面粗さ(Rz) ディジタル型の触針電気式表面粗さ測定器(商品名「S
E−2000」、小坂研究所社製)により、円錐状の触
針(先端曲率半径5μm、頂角90度)を用い、JIS
B−0601に準拠して、中間膜の十点平均表面粗さ
{Rz(μm)}を測定した。
【0049】膜滑り性 50cm×50cmに裁断した中間膜を表面が平滑なガ
ラス板(縦50cm×横50cm)の上に水平に置き、
その上に滑り用ガラス板(縦10cm×横10cm×厚
さ2.5mm)を載せ、30秒後にバネ秤で滑り用ガラ
ス板を水平に引っ張り、その最大摩擦抵抗をバネ秤の読
みから測定した。測定は5回行い、その平均値を最大摩
擦抵抗(g)とした。尚、測定は20℃−40%RHの
雰囲気下で行った。この最大摩擦抵抗が小さいほど、ガ
ラス板と中間膜との滑り性が優れ、合わせガラス加工時
のガラス板と中間膜との位置合わせ等が容易となり、取
扱い作業性に優れることになる。
【0050】耐ブロッキング性 15cm×15cmに裁断した中間膜を2枚重ね合わ
せ、その上に13Kgの重りを載せ、室温で24時間放
置した後、引張り試験機を用いて、500mm/分の引
張り速度で180度角剥離試験を行い、剥離力を測定し
た。測定は5回行い、その平均値を剥離力(g)とし
た。この剥離力が小さいほど、中間膜同士が密着し難
く、耐ブロッキング性に優れ、保管中やガラス板の間に
中間膜を挟む際の取扱い作業性に優れることになる。
【0051】ベークテスト 次の二つの方法{(a)扱き脱気法、(b)減圧脱気
法}で予備圧着を行った後、本圧着を行って、合わせガ
ラスを作製した。
【0052】(a)扱き脱気法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ2mmで中央部に対し周辺部が1mm
湾曲しているガラス)の間に挟み、はみ出た部分を切り
取り、こうして得られた積層体を加熱オーブン中で、積
層体の温度(予備圧着温度)がそれぞれ60℃、70℃
及び80℃となるように加熱した後、ニップロール(エ
アーシリンダー圧力3.5kg/cm2 、線速度10m
/分)に通して予備圧着を行った。
【0053】(b)減圧脱気法 中間膜を二枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×
横30cm×厚さ2mmで中央部に対し周辺部が1mm
湾曲しているガラス)の間に挟み、はみ出た部分を切り
取り、こうして得られた積層体をゴムバッグ内に移し、
ゴムバッグを吸引減圧系に接続し、外気加熱温度で加熱
すると同時に−600mmHg(絶対圧力160mmH
g)の減圧下で10分間保持し、積層体の温度(予備圧
着温度)がそれぞれ60℃、80℃及び100℃となる
ように加熱した後、大気圧に戻して予備圧着を終了し
た。
【0054】上記(a)及び(b)の方法で予備圧着さ
れた積層体を、それぞれオートクレーブ中で、温度14
0℃、圧力13kg/cm2 の条件下に10分間保持し
た後、50℃まで温度を下げ大気圧に戻すことにより本
圧着を終了して、合わせガラスを作製した。
【0055】上記で得られた合わせガラスを140℃の
オーブン中で2時間加熱した。次いで、オーブンから取
り出して3時間放冷した後、合わせガラスの外観を目視
で観察し、合わせガラスに発泡(気泡)が生じた枚数を
調べて、脱気性及びシール性を評価した。尚、テスト枚
数は100枚とした。発泡が生じた合わせガラスの枚数
が少ないほど、脱気性及びシール性に優れることにな
る。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜3の合わせガラス用中間膜は、いずれも膜滑り
性及び耐ブロッキング性に優れていた。これは保管時や
合わせガラス加工時の取扱い作業性が優れていることを
示している。
【0058】又、本発明による実施例1〜3の合わせガ
ラス用中間膜を用いて作製した実施例1〜3の合わせガ
ラスは、扱き脱気法における各予備圧着温度及び減圧脱
気法における各予備圧着温度のいずれの場合について
も、ベークテスト時の気泡による発泡枚数(不良枚数)
が少なかった。これは、予備圧着工程における脱気性及
びシール性が優れていたことを示している。
【0059】これに対し、エンボス凸部に分断部を付与
しなかった比較例1の合わせガラス用中間膜を用いて作
製した比較例1の合わせガラスは、扱き脱気法及び減圧
脱気法において予備圧着温度が低い場合、ベークテスト
時の気泡による発泡枚数(不良枚数)が多かった。これ
は、予備圧着工程におけるシール性に問題があり、従っ
て脱気が不充分であったことを示している。又、予備圧
着工程における製造条件に制約があることも示してい
る。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による合わせ
ガラス用中間膜は、保管中や合わせガラス加工時の取扱
い作業性に優れると共に、予備圧着工程における脱気性
とシール性に優れるので、気泡の発生による品質不良が
殆ど生じない高品質の合わせガラスを得るに適する。
又、多様なユーザーの多様な加工条件にも簡便且つ効率
的に対応することが出来る。従って、上記中間膜を用い
て作製された合わせガラスは、高品質のものであり、自
動車、車輌、航空機、建築物等の窓ガラス用として好適
に用いられる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による合わせガラス用中間膜のエンボス
模様を示す斜視図である。
【図2】本発明による合わせガラス用中間膜のエンボス
模様を示す平面図である。
【符号の説明】
1 エンボス凹部の溝形状 2 エンボス凸部の分断部 3 エンボス凸部の分断部の溝の深さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートの両面に微細な凹凸
    からなる多数のエンボスが形成されている合わせガラス
    用中間膜において、少なくとも片面のエンボス凹部は連
    続した溝形状を有しており、その凹部に対するエンボス
    凸部は分断部を有しており、且つ、該分断部の溝形状の
    底辺が上記エンボス凹部の連続した溝形状の底辺と同一
    水準にないことを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 エンボス凹部の溝形状とエンボス凸部の
    分断部の溝形状とが格子状であることを特徴とする請求
    項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 【請求項3】 エンボス凹部の溝形状とエンボス凸部の
    分断部の溝形状とがランダムな形状であることを特徴と
    する請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 【請求項4】 エンボス凸部の分断部の溝の深さが一定
    の深さであることを特徴とする請求項1〜請求項3に記
    載の合わせガラス用中間膜。
  5. 【請求項5】 エンボス凸部の分断部の溝の深さがラン
    ダムな深さであることを特徴とする請求項1〜請求項3
    に記載の合わせガラス用中間膜。
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