[go: up one dir, main page]

JP2001009329A - 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法 - Google Patents

塗装装置およびその装置を用いた塗装方法

Info

Publication number
JP2001009329A
JP2001009329A JP11186625A JP18662599A JP2001009329A JP 2001009329 A JP2001009329 A JP 2001009329A JP 11186625 A JP11186625 A JP 11186625A JP 18662599 A JP18662599 A JP 18662599A JP 2001009329 A JP2001009329 A JP 2001009329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paint
solvent
coating
valve
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11186625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3566584B2 (ja
Inventor
Shinichi Takayama
真一 高山
Shiro Yamada
士郎 山田
Hiroko Morita
裕子 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ABB KK
Original Assignee
ABB KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ABB KK filed Critical ABB KK
Priority to JP18662599A priority Critical patent/JP3566584B2/ja
Publication of JP2001009329A publication Critical patent/JP2001009329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3566584B2 publication Critical patent/JP3566584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)
  • Spray Control Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁することによ
って塗着時不揮発分含有率を最適な値に調整し、塗装面
の品質を向上させる。 【解決手段】 エアモータ3によって高速回転する回転
軸4の先端には、回転霧化頭5を取付ける。そして、中
空状の回転軸4内には、回転霧化頭5に向けて延びる二
重チューブ構造のフィードチューブ9を配設する。ま
た、フィードチューブ9の内筒11内に形成された塗料
流路12の途中には塗料弁14を設けると共に、内筒1
1と外筒10との間に形成された溶剤流路13の途中に
は溶剤弁15を配設する。そして、被塗物の再塗装時に
は、塗料弁14と溶剤弁15を開弁し、塗料流路12か
ら塗料を供給し、溶剤流路13からシンナを供給する。
これにより、回転霧化頭5は塗料とシンナとを混合しつ
つ噴霧し、塗着時不揮発分含有量を所望の値に調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料弁と溶剤弁と
を一緒に開弁することによって塗着時不揮発分含有率を
最適な値に調整可能な塗装装置およびその装置を用いた
塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、塗装を行うための塗装装置とし
ては、回転霧化型塗装機、エア霧化型塗装機、液圧霧化
型塗装機、エア霧化と液圧霧化の霧化機構を併用したエ
アミックス型塗装機等が知られている。また、これらの
塗装装置には被塗物への塗料粒子の塗着効率が高い静電
塗装装置が用いられ、この静電塗装装置には直接帯電式
と間接帯電式とがある。
【0003】ここで、直接帯電式の塗装装置とは、噴霧
前の塗料に直接高電圧を印加することによって帯電塗料
粒子を噴霧し、この帯電塗料粒子を塗装機と被塗物との
間に形成される電気力線に沿って飛行させ、被塗物に塗
着させるものである。一方、間接帯電式の塗装装置と
は、外部電極に高電圧を印加し、塗装装置から噴霧され
た塗料粒子が外部電極の前方に形成されるコロナ放電領
域を通過するときに帯電し、この帯電塗料粒子を外部電
極と被塗物との間に形成される電気力線に沿って飛行さ
せ、被塗物に塗着させるものである。
【0004】これら各塗装装置のうち直接帯電方式によ
る回転霧化頭型塗装装置は、カバーによって覆われたエ
アモータと、該エアモータの前端側に位置して該エアモ
ータによって回転可能に設けられ、先端が塗料放出端縁
となった回転霧化頭と、該回転霧化頭に接続して設けら
れ、該回転霧化頭の塗料放出端縁から噴霧される塗料粒
子を帯電するための高電圧発生器とによって構成されて
いる。
【0005】このように構成される回転霧化頭型塗装装
置は、各回転霧化頭に高電圧を印加すると、該回転霧化
頭とアース電位となる被塗物(図示せず)との間には電
気力線による静電界域が形成される。この状態で、エア
モータによって回転軸および回転霧化頭を高速回転し、
塗料弁を開弁することにより、塗料供給配管を介して回
転霧化頭に塗料を供給する。このように回転霧化頭に供
給された塗料は、該回転霧化頭の回転による遠心力によ
って塗料薄膜化面に薄いフィルム状に拡がり、塗料放出
端縁から径方向外側に飛び出すときに微粒化される。
【0006】また、微粒化される塗料粒子は、回転霧化
頭に印加されている高電圧によって帯電塗料粒子となっ
ている。そして、この帯電塗料粒子は、アースに接続さ
れた被塗物に向けて飛行して、該被塗物の表面に塗着
し、塗膜を形成する。
【0007】ここで、塗膜には、次のような種々の原因
によって塗装不良が発生する場合がある。即ち、塗装不
良の原因には、例えば、塗料中の顔料、樹脂等の粗粒
(小さな固まり)が塗面上に突起を形成するブツ(clus
ter, hump )現象、塗装前の被塗物表面にシリコンや油
分が付着することにより局部的に塗膜が形成されないハ
ジキ(cissing )現象、塗装前の被塗物表面に微細なゴ
ミ等が付着することにより局部的に小円状のへこみが生
ずるクレタリング(cratering )現象、塗膜形成後の乾
燥中に塗膜中の気泡の急激な膨張や溶剤の急激な蒸発に
より乾燥途中の表面塗膜を破壊するワキ(popping, pin
hole )現象、垂直面に塗装された塗膜が下方に流動し
塗膜だまりが生じ、膜厚が不均一にたるむダレ(saggin
g )現象がある。このような場合、塗装面を高品質に仕
上げるためには、塗膜の表面に再度塗料を塗着する再塗
装を行う必要がある。
【0008】このため、従来技術では、図9に示すよう
に被塗物100の表面に形成された塗膜101に塗装不
良が生じた場合であって塗装不良が極少ないときには、
塗装不良の箇所のみをスポット的に研磨処理(サンディ
ング)を施した後に再塗装の塗膜との密着性を高めるた
めに塗膜表面全体を極僅かに研磨処理を施す。また、塗
装不良が塗膜の全面に亘って多数発生したときには、塗
膜表面全体に研磨処理を施す。
【0009】次に、研磨処理後の塗膜101表面に塗料
を再度噴霧し、再塗装による塗膜102を形成する。そ
して、このような再塗装を行うときには、最初の塗装時
と同じ塗料を使用し、最初の塗装時と同程度の膜厚とな
った塗膜を形成している。
【0010】一方、図10に示すように、被塗物110
の表面に微細な凹凸状の模様をもった塗膜111を施す
絞(しぼ)塗装、レザートーン塗装等の塗装方法が知ら
れている。このような塗装方法の場合、再塗装時に最初
の塗装時と同程度の膜厚となった塗膜112を形成する
と、図10の塗膜112′のように所望の塗膜表面の模
様が得られない。このため、このような模様をもった塗
装方法の場合、被塗物110の表面から最初の塗装時の
塗膜111を全部研磨処理して除去した後、再度絞(し
ぼ)塗装、レザートーン塗装等を行っているのが実情で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、例えば研磨処理後に再塗装を行う場合に
は、図9中の(c)に示すように研磨処理によって減少
した膜厚分だけ再塗装による塗膜102′を形成すれ
ば、所望の膜厚は確保できる。しかし、塗膜を薄くする
ために単に塗料の吐出量を減少させたときには、塗膜表
面にオレンジピールまたはゆず肌と呼ばれるゆずの実の
表皮のような小さな凹凸が発生し、塗装欠陥を起こし易
いという問題がある。
【0012】このような塗装欠陥が生じるのは、次の理
由によるものである。即ち、塗料の吐出量を少なくした
場合には、図11の特性線Aに示すように回転霧化頭か
ら噴霧される塗料粒子の質量が小さくなると共に、その
粒径が小さくなる。このため、通常塗装時に比べて単位
質量当たりの塗料粒子が空気に接触する表面積が大きく
なる。この結果、塗料粒子中の揮発性溶剤の蒸発速度
は、図11の特性線Bに示すように速くなるから、塗料
粒子中の揮発成分の揮発が促進されて塗装装置から被塗
物への飛行している間に塗料粒子が乾燥する傾向があ
る。
【0013】これにより、塗着直後の塗膜中において揮
発性溶剤の割合が減少するから、塗膜の粘度が高く、流
動性が低くなる。この結果、以下の数1に示す塗着時不
揮発分含有率(通常、塗着NV(塗着 nonvolatile)と
呼ばれる)が上昇するから、塗料粒子が被塗物に塗着し
ても、塗着塗料は平滑化(レベリング)の途中で流動を
停止し、塗膜表面に凹凸状のゆず肌が形成されるもので
ある。
【0014】
【数1】
【0015】このような問題を解決するために、従来技
術にあっては、図9中の(d)に示すように再塗装時も
通常塗装時と同様の吐出量を回転霧化頭に供給してい
た。このため、再塗装後による塗膜102が不必要に厚
くなり、塗料を無駄に消費するという問題がある。
【0016】また、絞(しぼ)塗装、レザートーン塗装
等にあっては、再塗装時に通常塗装時と同様の吐出量を
回転霧化頭に供給した場合、図10中の(c)に示すよ
うに再塗装時の塗膜112によって微小な凹凸が埋ま
り、凹凸感が損なわれてしまうという問題がある。
【0017】一方、冬期のように朝夕の気温差が激しい
ときには、気温の変化に応じて被塗物の温度や塗料の温
度も変化する。また、日中は気温の上昇に加えて塗装装
置の周囲に配置された種々の機械等が放熱するから、被
塗物、塗装装置等の周囲温度はさらに上昇することにな
る。このように被塗物、塗料等の温度変化が激しい環境
で同じ塗料を使用した場合にも、塗装不良が生じる傾向
がある。
【0018】即ち、被塗物や塗料が低温のときには、塗
料粒子や塗着塗膜からの溶剤の揮発が活発ではないか
ら、塗着塗膜は流動し易くなる。一方、被塗物や塗料が
高温のときには、塗料粒子や塗着塗膜からの溶剤の揮発
が促進されるから、塗着塗膜は流動しにくくなる。この
ため、例えば被塗物、塗料等が低温となったときに合わ
せて塗料中の溶剤含有量を設定した場合には、日中のよ
うに被塗物、塗料等が高温となったときには、塗着塗膜
が流動しにくいから、塗膜表面にゆず肌が形成されると
いう問題がある。
【0019】そこで、本発明者達は、このような従来技
術による欠点の改善について鋭意研究した結果、例えば
実開平2−37766号公報等に記載されているフィー
ドチューブ先端を洗浄する技術を応用し、再塗装時や塗
料等の温度が高温となるときに揮発性溶剤の割合を高
め、もって再塗装時等であっても塗着時不揮発含有率を
最適な値に調整可能であることに着目してなされたもの
である。
【0020】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、塗料と溶剤とを一緒に吐出することに
よって塗着時不揮発分含有率を低下させ、塗装面の品質
を向上できるようにした塗装装置およびその装置を用い
た塗装方法を提供することを目的としている。
【0021】また、本発明の他の目的は、塗料の吐出量
を低くしつつ、再塗装による塗装面の品質を向上できる
ようにした塗装装置およびその装置を用いた塗装方法を
提供することにある。
【0022】さらに、本発明の他の目的は、気温、湿度
等のような被塗物、塗装装置周囲のの雰囲気条件が変化
するときでも、塗装面の品質を向上できるようにした塗
装装置およびその装置を用いた塗装方法を提供すること
にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による塗装装置は、塗料を供給
する塗料供給源と、塗料流路を介して該塗料供給源から
供給された塗料を噴霧する塗料噴霧手段と、該塗料噴霧
手段から噴霧する塗料の供給、停止を行うために前記塗
料流路を開,閉する塗料弁とを備えた塗装装置に適用さ
れる。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、塗料供給源とは別に設けられ溶剤流路を介して
溶剤を供給する溶剤源と、溶剤流路の途中に設けられ塗
着時不揮発分含有率を低下させるときに塗料噴霧手段に
溶剤を供給するため塗料弁と一緒に開弁する溶剤弁とを
備えたことにある。
【0025】これにより、塗着時不揮発分含有率を低下
させるときには、塗料弁と溶剤弁とが一緒に開弁するか
ら、塗料噴霧手段には、塗料供給源からの塗料が供給さ
れると共に、溶剤源からの溶剤が供給される。この結
果、塗料噴霧手段は、塗料と溶剤とを混合希釈した希釈
塗料を噴霧するから、飛行中の希釈塗料粒子の揮発性溶
剤の割合が高くなり、塗膜の塗着時不揮発分含有率を最
適な値に調整することができる。
【0026】また、請求項2の発明は、塗料供給源と塗
料弁との間には塗料供給源から供給される塗料の流量を
調整する塗料流量調整手段を設け、溶剤源と溶剤弁との
間には溶剤源から供給される溶剤の流量を調整する溶剤
流量調整手段を設ける構成としたことにある。
【0027】これにより、塗料流量調整手段は所望の流
量となった塗料を塗料噴霧手段に定量供給することがで
き、溶剤流量調整手段は所望の流量となった溶剤を塗料
噴霧手段に定量供給することができる。このため、溶剤
によって希釈化した希釈塗料を、塗料と溶剤との混合比
が最適な揮発性溶剤の割合となるように調整することが
できる。
【0028】また、請求項3の発明は、塗料噴霧手段
を、エアモータと、該エアモータの軸方向に挿通された
回転軸と、該回転軸内にそれぞれ塗料流路と溶剤流路と
が設けられたフィードチューブと、回転軸の先端に設け
られ該フィードチューブから吐出された塗料を噴霧し、
塗料と溶剤とを一緒に噴霧する回転霧化頭とによって構
成したことにある。
【0029】これにより、エアモータは、回転軸と回転
霧化頭とを高速回転する。この状態で、塗料供給源は、
フィードチューブの塗料流路を通じて回転霧化頭に塗料
を供給するから、回転霧化頭は、フィードチューブから
吐出された塗料を、その遠心力によって噴霧し、被塗物
を塗装する。また、塗着時不揮発分含有率を低下させる
ときには、フィードチューブは、塗料流路を通じて塗料
を吐出し、溶剤流路を通じて溶剤を吐出するから、回転
霧化頭は、塗料と溶剤とを混合すると共に、溶剤によっ
て希釈化した希釈塗料を被塗物に向けて噴霧する。
【0030】また、請求項4の発明は、フィードチュー
ブを内筒と外筒とからなる二重チューブ構造とし、内筒
内に塗料流路を形成し、内筒と外筒との間に溶剤流路を
形成する構成としたことにある。
【0031】このように構成したことにより、再塗装時
には、内筒内の塗料流路から塗料が吐出されると共に、
内筒の外周側を取り囲む溶剤流路から溶剤が供給される
から、塗料と溶剤とを容易に混合することができる。
【0032】さらに、請求項5の発明は、塗料噴霧手段
を、スプレーガン本体と、該スプレーガン本体の先端側
に設けられ塗料流路を介して供給される塗料を塗料噴霧
口から噴霧する塗料ノズルとによって構成し、塗料ノズ
ルの手前側で塗料流路と溶剤流路とを合流させる構成と
したことにある。
【0033】このように構成したことにより、塗料供給
源は、塗料流路を通じて塗料ノズルに塗料を供給するか
ら、塗料ノズルは、塗料供給源からの塗料を塗料噴霧口
から噴霧する。また、塗着時不揮発分含有率を低下させ
るときには、塗料供給源は塗料流路を通じて塗料を供給
し、溶剤源は溶剤流路を通じて溶剤を供給する。そし
て、塗料流路と溶剤流路とは塗料ノズルの手前側で合流
しているから、塗料ノズルは、塗料と溶剤とを混合希釈
し、希釈塗料を塗料噴霧口から被塗物に向けて噴霧する
ことができる。
【0034】また、請求項6の発明が採用する塗装方法
は、塗料を供給する塗料供給源と、塗料流路を介して該
塗料供給源から供給された塗料を噴霧する塗料噴霧手段
と、該塗料噴霧手段から噴霧する塗料の供給、停止を行
うために前記塗料流路を開,閉する塗料弁と、前記塗料
供給源とは別に設けられ溶剤流路を介して溶剤を供給す
る溶剤源と、前記溶剤流路の途中に設けられ前記塗料噴
霧手段に溶剤を供給する溶剤弁とを備えた塗装装置を用
いた塗装方法に適用される。
【0035】そして、請求項6の発明による塗装方法
は、通常塗装時には前記塗料弁のみ開弁して塗装を行
い、再塗装時には前記塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁し
て塗装を行うことを特徴としている。
【0036】このような塗装方法によると、未塗装の被
塗物に塗装を行う通常塗装時には、塗料弁のみを開弁さ
せる。これにより、塗料噴霧手段には、塗料供給源から
の塗料が塗料流路と通じて供給されるから、塗料噴霧手
段は、塗料供給源から供給される塗料を噴霧し、被塗物
を塗装する。
【0037】一方、塗装済みの被塗物に再度塗装を行う
再塗装時には、塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁する。こ
れにより、塗料噴霧手段には、塗料供給源からの塗料が
供給されると共に、溶剤源からの溶剤が供給されるか
ら、塗料噴霧手段は、塗料と溶剤とが混合希釈した希釈
塗料を噴霧する。この結果、飛行中の希釈塗料粒子の揮
発性溶剤の割合が高くなるから、塗膜の塗着時不揮発分
含有率を最適な値に調整することができる。
【0038】また、請求項7の発明は、再塗装時には、
塗料弁からは通常塗装時の流量よりも少ない流量の塗料
を供給し、溶剤弁からは所望の流量の溶剤を供給し、通
常塗装時よりも塗着時不揮発分含有率を低下させる構成
としたことにある。
【0039】これにより、再塗装時には、塗料弁、溶剤
弁から塗料、溶剤を供給し、通常塗装時よりも塗着時不
揮発分含有率を低下させるから、再塗装時の塗膜の塗着
時不揮発分含有率を最適な値に調整することができる。
また、再塗装時には、通常塗装時の流量よりも少ない流
量の塗料を供給するから、通常塗装時よりも薄い塗膜を
形成することができる。
【0040】また、請求項8の発明による塗装方法は、
外気温度等の雰囲気条件に応じて塗料弁と溶剤弁とを一
緒に開弁して通常塗装を行うことを特徴としている。
【0041】このような塗装方法によると、溶剤の揮発
が促進される外気温度等の雰囲気条件となるときには、
塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して未塗装の被塗物に通
常塗装を行う。これにより、塗料噴霧手段には、塗料供
給源からの塗料が供給されると共に、溶剤源からの溶剤
が供給されるから、塗料噴霧手段は、塗料と溶剤とが混
合希釈した希釈塗料を噴霧する。この結果、飛行中の希
釈塗料粒子の揮発性溶剤の割合が高くなるから、塗膜の
塗着時不揮発分含有率を最適な値に調整することができ
る。
【0042】さらに、請求項9の発明は、塗料弁と溶剤
弁とを一緒に開弁して通常塗装を行うときには、塗料弁
からは塗料弁のみを開弁して通常塗装するときの流量と
ほぼ同じ流量の塗料を供給し、溶剤弁からは所望の流量
の溶剤を供給し、塗料弁のみを開弁して通常塗装すると
きよりも塗着時不揮発分含有率を低下させる構成とした
ことにある。
【0043】これにより、塗料弁と溶剤弁とを一緒に開
弁して通常塗装を行うときには、塗料弁、溶剤弁から塗
料、溶剤を供給し、塗料弁のみを開弁して通常塗装する
ときよりも塗着時不揮発分含有率を低下させるから、溶
剤の揮発が促進される雰囲気条件であっても塗膜の塗着
時不揮発分含有率を最適な値に調整することができる。
また、塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して通常塗装を行
うときであっても、塗料弁のみを開弁して通常塗装する
ときとほぼ同じ流量の塗料を供給するから、溶剤弁の
開,閉に関係なく通常塗装時の塗膜の膜厚をほぼ一定に
保持することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図8に基づいて
本発明の実施の形態による塗装装置について詳細に説明
する。
【0045】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施の形態による塗装装置として直接帯電式の回転霧化頭
型静電塗装装置を例に挙げて説明する。
【0046】図中、1は塗料噴霧手段としての回転霧化
頭型の塗装機で、該塗装機1は、後述するエアモータ
3、回転軸4、回転霧化頭5、フィードチューブ9等に
よって構成されている。
【0047】2は塗装機1の外形をなすカバーで、該カ
バー2は、薄肉な円筒状に形成され、その先端部に段付
円筒状のシェーピングエアリング2Aが取り付けられる
と共に、その内部には後述するエアモータ3を収容して
いる。また、シェーピングエアリング2Aの先端面に
は、多数個のシェーピングエア噴出口2Bが環状に列設
され、該シェーピングエア噴出口2Bは、エア通路を通
じてカバー2の外部に設けられたシェーピングエア源
(図示せず)に接続されている。
【0048】3はカバー2内に収容されたエアモータ
で、該エアモータ3は、筒状に形成されたモータ本体3
Aと、該モータ本体3A内に収容されたエアタービン3
Bと、後述する回転軸4を回転可能に軸支する静圧エア
軸受3Cとによって構成されている。そして、エアモー
タ3は、エアタービン3Bに高圧のエアを供給すること
によって回転駆動するものである。また、エアモータ3
は、高電圧発生器(図示せず)に接続されている。そし
て、該高電圧発生器は、エアモータ3、回転軸4を通じ
て後述の回転霧化頭5に高電圧を供給している。
【0049】4はエアモータ3の静圧エア軸受3Cに回
転可能に軸支された回転軸で、該回転軸4の先端は、エ
アモータ3の前側に突出し、その基端側はエアモータ3
のエアタービン3Bに取り付けられている。そして、回
転軸4は、エアモータ3によって高速で回転駆動するも
のである。
【0050】5は回転軸4の先端側に取付けられた霧化
ヘッドとしてのベル形の回転霧化頭で、該回転霧化頭5
は、回転霧化頭5の外形をなす霧化頭本体6と該霧化頭
本体6の前面側中央に取付けられたハブ部材7とによっ
て構成されている。
【0051】ここで、霧化頭本体6は、前方に向けて拡
開して延びるベル状に形成されたベルカップ部6Aと、
ハブ部材7の後方に位置して該ベルカップ部6Aの内側
に向けて突設された環状隔壁6Bと、前記ハブ部材7よ
りも前側に位置して前記ベルカップ部6Aの前面側に形
成され、塗料を薄膜化する塗料薄膜化面6Cと、前記ベ
ルカップ部6Aの先端側に設けられ、該塗料薄膜化面6
Cによって薄膜化された塗料を放出する塗料放出端縁6
Dと、前記ベルカップ部6Aの縮径部の内周側に位置し
て回転軸4の先端部が嵌合される取付穴6Eとによって
構成されている。
【0052】また、ハブ部材7は、略円板状に形成され
ると共に、ベルカップ部6Aの内周側中央部位に嵌合し
て取り付けられ、ベルカップ部6Aの前面を閉塞してい
る。そして、ハブ部材7の中央側には、洗浄時に後述す
るフィードチューブ9から前面に向けてシンナを供給す
る複数個の溶剤流出孔7A(2個のみ図示)が穿設され
ている。また、ハブ部材7の径方向外側位置には、フィ
ードチューブ9から吐出された塗料またはシンナを霧化
頭本体6の塗料薄膜化面6Cに導くための多数個の塗料
流出孔7B(2個のみ図示)が穿設されている。
【0053】8は回転霧化頭5内に形成された塗料溜り
で、該塗料溜り8は、霧化頭本体6の環状隔壁6Bの前
面側に位置して、ハブ部材7の背面側との間に画成され
ている。そして、塗料溜り8は、その内部にフィードチ
ューブ9の先端部が挿入され、フィードチューブ9から
吐出される塗料、シンナを一時的に貯留するものであ
る。
【0054】9は回転軸4内に同軸に設けられたフィー
ドチューブで、該フィードチューブ9は、後述する外筒
10と内筒11とにより二重チューブ構造となってい
る。
【0055】10はフィードチューブ9を後述の内筒1
1と共に構成する外筒で、該外筒10は、その先端側が
縮径して溶剤吐出口10Aとなり、回転霧化頭5の環状
隔壁6Bと対応する位置まで延在している。また、外筒
10の先端側には、ゴム等によるチェック弁体10Bが
取り付けられ、該チェック弁体10Bによって外筒10
と内筒11との間を流通するシンナがだれ落ちするのを
防止している。
【0056】11は外筒10内に同軸に配設された内筒
で、該内筒11は、その途中に後述する塗料弁14の弁
体14Cが離着座する弁座11Aが一体形成されると共
に、先端側が縮径しつつ外筒10の外部に突出した塗料
吐出口11Bとなっている。
【0057】12は内筒11内に形成された塗料流路
で、該塗料流路12は、その基端側が後述の塗料供給配
管17に接続され、先端側は塗料吐出口11Bの位置で
ハブ部材7の塗料供給面12Aに向けて開口している。
そして、該塗料流路12は、その途中に設けられた塗料
弁14が開,閉することにより、内部に収容した塗料を
ハブ部材7に向けて噴出するものである。
【0058】13は外筒10と内筒11との間に形成さ
れた溶剤流路で、該溶剤流路13は、その基端側が後述
の溶剤供給配管21に接続され、先端側は溶剤吐出口1
0Aの位置で内筒11の先端側に向けて開口している。
そして、該溶剤流路13は、後述の溶剤弁15が開,閉
することにより、外部から供給されたシンナを内筒11
の先端側に向けて噴射するものである。
【0059】14は2ポート2位置のスプリングリター
ン型エア式切換弁からなる常閉の塗料弁で、該塗料弁1
4はエアシリンダ等からなるアクチュエータ14Aと、
基端側が該アクチュエータ14Aに連結され、先端側が
内筒11内に挿通された弁軸14Bと、該弁軸14Bの
先端側に設けられ、内筒11の弁座11Aに離着座する
弁体14Cとから構成されている。そして、塗料弁14
は、常時は弁座11Aに着座して閉弁している。一方、
塗装時、再塗装時には、塗料弁14は、外部からの制御
エアがアクチュエータ14Aに給排されることによっ
て、弁軸14Bを縮小させて弁体14Cを内筒11の弁
座11Aから離座させ、塗料流路12を開弁するもので
ある。
【0060】15は溶剤流路13の途中に配設された常
閉の溶剤弁で、該溶剤弁15は、2ポート2位置のスプ
リングリターン型エア式切換弁によって構成されてい
る。そして、溶剤弁15は、常時は溶剤流路13を閉弁
している。一方、洗浄時、再塗装時には、溶剤弁15
は、外部から制御エアが供給されることによって開弁
し、後述の溶剤源装置20と溶剤流路13との間を連通
するものである。
【0061】16は塗装機1の外部に設けられた色替弁
装置で、該色替弁装置16は、図2に示すように塗料供
給配管17を介して塗料流路12と接続されると共に、
塗料供給配管17の途中には、後述の塗料用容積型ポン
プ19が配設されている。また、色替弁装置16は、A
色,B色,…N色の塗料を選択的に回転霧化頭5に供給
するための塗料弁16A,16B,…16Nと、色替の
ときに塗料通路12と回転霧化頭5との間を洗浄するた
めのシンナ弁16Th 、エア弁16Ar によって構成さ
れている。さらに、塗料弁16A,16B,…16N
は、塗料供給源としての塗料供給ライン18A,18
B,…18Nに接続されると共に、シンナ弁16Th
は、シンナ源18Th に接続され、エア弁16Ar は、
エア源18Arに接続されている。そして、色替弁装置
16は、A色,B色,…N色の複数の塗料弁16A,1
6B,…16N、シンナ弁16Th 、エア弁16Ar を
選択的に開弁し、塗料を塗料流路12内に供給すると共
に、色替時にあっては回転霧化頭5、塗料流路12、後
述の排液流路24を洗浄するものである。
【0062】19は塗料の吐出量を可変に調整する塗料
流量調整手段としての塗料用容積型ポンプで、該塗料用
容積型ポンプ19は、塗料供給配管17の途中に接続さ
れ、例えばギヤポンプ、ベーンポンプ、アキシャルピス
トン型ポンプ、ラジアルピストン型ポンプ等によって構
成されている。そして、塗料用容積型ポンプ19の1回
転当たりの押しのけ容積は、そのポンプにとって固有の
値に予め定められているから、塗料用容積型ポンプ19
の回転数を調整することによって塗料、シンナの供給量
を可変に設定する。このため、塗料用容積型ポンプ19
は、回転数を調整することによって、被塗物、塗装機1
周囲の温度、湿度等の雰囲気条件に影響されることな
く、所望の吐出量となった塗料、シンナを定量供給する
ものである。
【0063】20は色替弁装置16と共に塗装機1の外
部に設けられた溶剤源としての溶剤源装置で、該溶剤源
装置20は、溶剤供給配管21を介して溶剤弁15に接
続され、該溶剤弁15を介して溶剤流路13に接続され
ている。そして、溶剤源装置20は、色替時には内筒1
1の先端側や回転霧化頭5等を洗浄し、再塗装時には塗
料を希釈化するシンナを回転霧化頭5に供給するための
複数(例えば2個)のシンナ弁20Th と、洗浄用のエ
アを供給するエア弁20Ar によって構成されている。
また、シンナ弁20Th は溶剤源としてのシンナ源22
Th に接続されると共に、エア弁20Ar はエア源22
Ar に接続されている。これにより、溶剤源装置20
は、シンナ弁20Th とエア弁20Ar とを選択的に開
弁し、シンナ等を溶剤流路13に供給するものである。
なお、2個のシンナ弁20Th は、塗料の種類等に応じ
て異なる成分のシンナを供給するシンナ源22Th に接
続されている。
【0064】23は再塗装時のシンナの供給量を可変に
調整する溶剤流量調整手段としての溶剤用容積型ポンプ
で、該溶剤用容積型ポンプ23は、溶剤供給配管21の
途中に接続され、塗料用容積型ポンプ19と同様にギヤ
ポンプ等によって構成されている。そして、溶剤用容積
型ポンプ23は、塗料用容積型ポンプ19と同様に、回
転数を調整することによって、所望の吐出量となったシ
ンナを定量供給するものである。
【0065】24はカバー2内に形成された排液流路
で、該排液流路24は、図2に示すように、その一端側
が排液配管25を介して塗装機1の外部に設けられた廃
液タンク26に接続され、その他端側がカバー2内で塗
料流路12の途中に接続されている。
【0066】27は排液流路24の途中に設けられた排
液弁で、該排液弁27は溶剤弁15とほぼ同様に、常閉
の2ポート2位置のスプリングリターン型エア式切換弁
として構成されている。そして、排液弁27は、常時
は、排液流路24を閉弁している。一方、洗浄時には、
排液弁27は、外部からの制御エアによって開弁し、排
液流路24と廃液タンク26との間を連通するものであ
る。
【0067】本実施の形態による回転霧化型静電塗装装
置は上述の如き構成を有するもので、次にA色の通常塗
装と再塗装を行う場合について図2および図3を参照し
つつ説明する。
【0068】まず、前色の洗浄が済んでいる塗装機1の
回転霧化頭5にA色塗料を供給するA色供給工程が行わ
れる。このとき、A色塗料は、塗料供給配管17から塗
料流路12、回転霧化頭5に亘って充填される。
【0069】そして、A色の通常塗装工程では、エアモ
ータ3によって回転軸4、回転霧化頭5を回転させる。
また、回転霧化頭5に高電圧を印加すると共に、シェー
ピングエア源(図示せず)からシェーピングエアリング
2Aに向けてシェーピングエアを供給し、シェーピング
エア噴出口2Bから回転霧化頭5の前面側にシェーピン
グエアを噴出する。
【0070】このとき、塗料弁14は、切換位置(イ)
から切換位置(ロ)に切換わって開弁する。一方、溶剤
弁15と排液弁27は、閉弁位置となる切換位置(イ)
に保持されている。この状態で、塗料用容積型ポンプ1
9はA色塗料を回転霧化頭5の塗料溜り8に定量供給す
るから、A色塗料は、塗料吐出口11Bからハブ部材7
の塗料薄膜化面6Cに向けて吐出され、回転霧化頭5の
高速回転によって霧化される。そして、この霧化された
A色塗料は、塗料放出端縁6Dから放出されるときに高
電圧が帯電すると共に、シェーピングエア噴出口2Bか
らのシェーピングエアにより塗装パターンが形成され、
回転霧化頭5と被塗物との間に生じる電気力線に沿って
飛行することにより、該被塗物に塗着する。
【0071】次に、A色の通常塗装工程が終了したら、
塗料供給配管17、塗料流路12、ハブ部材7等に残
留、付着したA色塗料を洗浄する洗浄工程を行う。
【0072】即ち、洗浄工程では、排液弁27は、切換
位置(イ)から切換位置(ロ)に切換わって開弁する。
一方、塗料弁14は閉弁位置となる切換位置(イ)に保
持される。
【0073】これにより、排液弁27は、排液流路24
と廃液タンク26とを接続するから、色替弁装置16
は、エア、シンナを交互に複数回吐出する。この結果、
塗料供給配管17、塗料流路12の一部に残留したA色
塗料は、排液流路24から排液配管25等を介して廃液
タンク26内に流入し、回収される。
【0074】そして、塗料供給配管17および塗料流路
12の一部の洗浄が終了したら、塗料弁14を切換位置
(ロ)に切換えて開弁させ、色替弁装置16からのシン
ナを塗料流路12の先端側に供給する。これにより、色
替弁装置16から供給されるシンナは、塗料流路12先
端側に残留するA色塗料をハブ部材7に吐出させ、該塗
料流路12の先端側や回転霧化頭5等を洗浄する。
【0075】また、A色の通常塗装工程では、A色塗料
の吐出時に内筒11の先端の塗料吐出口11B外周側に
塗料が付着する。しかし、前述の洗浄工程では、塗料流
路12から回転霧化頭5に向けてシンナ等を噴射するだ
けであるから、この塗料吐出口11B外周側に付着した
塗料を洗浄することができない。そこで、洗浄工程で
は、前述した色替弁装置16による塗料流路12等の主
洗浄に加えて、溶剤源装置20によって内筒11の先端
外周側をスポット的に洗浄する補助洗浄工程を行うよう
になっている。
【0076】即ち、例えば洗浄工程の初期時には、補助
洗浄工程を行うために溶剤弁15は、切換位置(イ)か
ら切換位置(ロ)に切換わり開弁する。この状態で、溶
剤源装置20のシンナ弁20Th が開弁し、シンナを吐
出する。これにより、このシンナは、溶剤供給配管21
から溶剤流路13に供給され、該溶剤吐出口10Aから
内筒11の塗料吐出口11B外周側に向けて吐出されて
付着塗料を洗浄する。そして、内筒11の先端側外周の
付着塗料の洗浄が終了した後、溶剤源装置20のエア弁
20Ar は、エアを吐出し、溶剤流路13内に残留した
シンナを排出する。
【0077】また、A色の塗装が行われた被塗物は乾燥
工程、焼付工程等の後、仕上り工程においてその塗装状
態が検査される。このとき、塗装された被塗物の塗膜表
面に塗装不良が発生していることがある。このように塗
装不良が発生している場合には、塗装面を高品質に仕上
げるために、塗装不良が点在して発生している塗膜表面
全体に研磨処理を施した後に、研磨除去された塗膜の膜
厚分を補うために再塗装を行う必要がある。そこで、次
にA色の再塗装工程について説明する。
【0078】まず、塗料供給工程では、回転霧化頭5に
A色塗料を供給し、A色の塗装準備を行う。次に、再塗
装工程では、塗料弁14は、切換位置(イ)から切換位
置(ロ)に切換わって開弁すると共に、溶剤弁15も、
切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換わって開弁す
る。一方、排液弁27は、閉弁位置となる切換位置
(イ)に保持されている。
【0079】この状態で、塗料用容積型ポンプ19は、
塗料流路12を介してA色塗料を塗料溜り8に定量供給
し、溶剤用容積型ポンプ23は、溶剤流路13を介して
シンナを塗料溜り8に定量供給する。これにより、塗料
溜り8で、A色塗料とシンナとが混合され、シンナによ
って希釈化したA色希釈塗料となって回転霧化頭5によ
り噴霧される。
【0080】ここで、このA色希釈塗料を用いて塗装を
行う再塗装工程では、研磨処理工程で研磨除去した膜厚
分だけの塗料を塗装すればよいから、塗料用容積型ポン
プ19の回転数を低く設定する。これにより、塗料用容
積型ポンプ19は、A色塗料のみを用いて行う通常塗装
工程のときよりも少量のA色塗料を塗料溜り8に定量供
給する。一方、溶剤用容積型ポンプ23は、溶剤流路1
3から吐出するシンナの吐出量を調整し、シンナを塗料
溜り8に定量供給する。
【0081】即ち、通常塗装工程では、塗料弁14を開
弁し、塗料用容積型ポンプ19によって流量が例えば1
00cc/minとなったA色塗料を定量供給する。こ
のとき、溶剤弁15は閉弁しているから、溶剤用容積型
ポンプ23からシンナが供給されることはない。これに
対し、再塗装工程では、塗料弁14と溶剤弁15を開弁
し、塗料用容積型ポンプ19によって流量が例えば50
cc/minとなったA色塗料を定量供給すると共に、
溶剤用容積型ポンプ23によって流量が例えば20cc
/minとなったシンナを定量供給する。これにより、
再塗装のときに使用されるA色希釈塗料は、A色塗料と
シンナとの混合比が最適な揮発性溶剤の割合となるよう
に調整される。
【0082】そして、塗料溜り8内に吐出したA色塗料
とシンナとは、高速回転する回転霧化頭5によって塗料
溜り8内で攪拌され、A色希釈塗料となって塗料流出孔
7Bから流出する。そして、A色希釈塗料は、塗料薄膜
化面6Cによって平滑化されると共に、塗料放出端縁6
Dから放出され、回転霧化頭5の高速回転によって霧化
される。これにより、霧化されたA色希釈塗料は、塗料
放出端縁6Dから放出されるときに高電圧に帯電した帯
電塗料粒子となり、シェーピングエア噴出口2Bからの
シェーピングエアによって塗装パターンが形成される。
そして、帯電塗料粒子は、回転霧化頭5と被塗物との間
に生じる電気力線に沿って飛行することにより、該被塗
物に塗着する。
【0083】かくして、本実施の形態では、通常塗装工
程では塗料弁14のみ開弁し、再塗装工程では塗料弁1
4と一緒に溶剤弁15を開弁する構成としたから、再塗
装工程では、回転霧化頭5に塗料流路12を通じて塗料
を供給すると共に、溶剤流路13を通じてシンナを供給
することができる。これにより、回転霧化頭5は、塗料
とシンナとを混合すると共に、シンナによって希釈化し
た希釈塗料を高電圧に帯電させつつ被塗物に向けて噴霧
する。
【0084】このため、再塗装工程では、溶剤弁15か
ら供給されるシンナによって塗料の揮発性溶剤の割合を
増加させることができるから、再塗装工程で塗料の吐出
量が減少し、塗料粒子中の揮発成分の揮発が促進される
ときでも、回転霧化頭5から噴霧される各塗料粒子中に
含まれる揮発成分の割合を増加させることができ、塗着
時不揮発分含有率を所望の値に容易に調整することがで
きる。従って、再塗装における被塗物の塗装仕上り性を
良好にして、塗装機1に対する信頼性を向上することが
できる。
【0085】また、本実施の形態によれば、再塗装工程
では塗料用容積型ポンプ19によって色替弁装置16か
らの塗料の吐出量を減少させることができるから、従来
技術のような塗料の無駄をなくすことができ、塗装コス
トを低下させることができる。しかも、色替弁装置16
からの塗料の吐出量を減少させることによって絞塗装、
レザートーン塗装等の塗膜に再塗装を施すときでも、再
塗装によって被塗物の表面に薄い塗膜を形成することが
できるから、絞塗装、レザートーン塗装等による凹凸感
が損なうことなく、再塗装を行うことができる。
【0086】また、色替弁装置16と塗料弁14との間
には塗料用容積型ポンプ19を設け、溶剤源装置20と
溶剤弁15との間には溶剤用容積型ポンプ23を設ける
構成としたから、再塗装工程では、塗料用容積型ポンプ
19によって塗料の吐出量を調整しつつ塗料を塗料溜り
8に定量供給できると共に、溶剤用容積型ポンプ23に
よってシンナの吐出量を調整しつつシンナを塗料溜り8
に定量供給することができる。これにより、再塗装のと
きに使用される希釈塗料を、塗料とシンナとの混合比が
最適な揮発性溶剤の割合となるように調整することがで
きる。
【0087】一方、塗装機1を、エアモータ3と、該エ
アモータ3の軸方向に挿通された回転軸4と、該回転軸
4に設けられたフィードチューブ9と、回転軸4の先端
に取り付けた回転霧化頭5とによって構成したから、再
塗装工程では、塗料弁14と溶剤弁15とが開弁し、エ
アモータ3によって高速回転状態にある回転霧化頭5に
向けて塗料とシンナとを供給することができる。この結
果、回転霧化頭5は、塗料とシンナとを混合希釈すると
共に、希釈化した希釈塗料を高電圧に帯電させつつ被塗
物に向けて噴霧することができる。
【0088】また、フィードチューブ9を内筒11と外
筒10とからなる二重チューブ構造とし、内筒11内に
は塗料流路12を形成すると共に、内筒11と外筒10
との間には溶剤流路13を形成する構成としたから、洗
浄工程では、溶剤弁15をフィードチューブ9先端の洗
浄を行う洗浄弁として用いることができる。このため、
補助洗浄工程で溶剤弁15を開弁し、内筒11と外筒1
0との間に形成された溶剤流路13を通じてシンナを吐
出することによって、内筒11の先端に付着した塗料を
確実に洗浄することができる。また、再塗装工程では、
内筒11内の塗料流路12から塗料が吐出されると共
に、内筒11の外周側を取り囲む溶剤流路13からシン
ナが供給されるから、回転霧化頭5の全周に亘ってほぼ
均等に塗料、シンナを吐出させることができ、塗料とシ
ンナとを容易に混合することができる。
【0089】また、回転霧化頭5にはフィードチューブ
9の先端を収容する塗料溜り8を形成したから、再塗装
工程でフィードチューブ9の先端から塗料とシンナとを
吐出したときに、塗料溜り8内で塗料とシンナとを容易
に混合、攪拌することができる。
【0090】次に、図4は第2の実施の形態による塗装
方法で、本実施の形態の特徴は、被塗物、塗装装置等の
周囲の温度、湿度等のような雰囲気条件に応じて塗料弁
と溶剤弁とを一緒に開弁して通常塗装を行うことにあ
る。そこで、図4を参照しつつ雰囲気条件が適温時、適
湿時のA色の通常塗装工程(以下、適温時塗装工程とい
う)と溶剤が揮発し易い高温時、乾燥時のA色の通常塗
装工程(以下、高温時塗装工程という)について説明す
る。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0091】まず、前色の洗浄が済んでいる塗装機1の
回転霧化頭5にA色塗料を供給するA色塗料供給工程が
行われる。このとき、A色塗料は、塗料供給配管17か
ら塗料流路12、回転霧化頭5に亘って充填される。
【0092】そして、適温時塗装工程では、エアモータ
3によって回転軸4、回転霧化頭5を回転させる。ま
た、回転霧化頭5に高電圧を印加すると共に、シェーピ
ングエア源(図示せず)からシェーピングエアリング2
Aに向けてシェーピングエアを供給し、シェーピングエ
ア噴出口2Bから回転霧化頭5の前面側にシェーピング
エアを噴出する。
【0093】このとき、塗料弁14は、切換位置(イ)
から切換位置(ロ)に切換わって開弁する。一方、溶剤
弁15と排液弁27は、閉弁位置となる切換位置(イ)
に保持されている。これにより、塗料用容積型ポンプ1
9は、塗料流路12を介してA色塗料を塗料溜り8に定
量供給し、A色塗料を塗料吐出口11Bからハブ部材7
の塗料薄膜化面6Cに向けて吐出して回転霧化頭5によ
って霧化する。そして、この霧化されたA色塗料は、塗
料放出端縁6Dから放出されるときに高電圧が帯電する
と共に、シェーピングエア噴出孔2Aからのシェーピン
グエアにより塗装パターンが形成され、回転霧化頭5と
被塗物との間に生じる電気力線に沿って飛行することに
より、該被塗物に塗着する。
【0094】ところで、一般に、塗料は通常の塗装温度
等の適正な雰囲気条件に合わせて溶剤の含有量が設定さ
れている。このため、例えば被塗物、塗装装置等の周囲
温度が上昇したときには通常使用される塗料によって塗
装を行うと、塗着時不揮発分含有率が上昇して、塗膜表
面にゆず肌が形成される傾向がある。
【0095】本実施の形態はこのような問題点を解決し
たもので、次に前述した高温時等における高温時塗装工
程について説明する。
【0096】まず、塗料供給工程では、回転霧化頭5に
A色塗料を供給し、A色の塗装準備を行う。次に、高温
時塗装工程では、塗料弁14は、切換位置(イ)から切
換位置(ロ)に切換わって開弁すると共に、溶剤弁15
も、切換位置(イ)から切換位置(ロ)に切換わって開
弁する。一方、排液弁27は、閉弁位置となる切換位置
(イ)に保持されている。
【0097】この状態で、塗料用容積型ポンプ19は、
塗料流路12を介してA色塗料を塗料溜り8に定量供給
し、溶剤用容積型ポンプ23は、溶剤流路13を介して
シンナを塗料溜り8に定量供給する。これにより、塗料
溜り8で、A色塗料とシンナとが混合され、シンナによ
って希釈化したA色希釈塗料となって回転霧化頭5によ
り噴霧される。
【0098】ここで、このA色希釈塗料を用いて塗装を
行う高温時塗装工程では、適温時塗装工程とほぼ同じ膜
厚分だけ塗料を塗装する必要があるから、塗料用容積型
ポンプ19の回転数は適温時塗装工程とほぼ同じ回転数
に設定する。これにより、塗料用容積型ポンプ19は、
A色塗料のみを用いて行う適温時塗装工程とほぼ同じ流
量のA色塗料を塗料溜り8に定量供給する。一方、溶剤
用容積型ポンプ23は、溶剤流路13から吐出するシン
ナの吐出量を調整し、シンナを塗料溜り8に定量供給す
る。
【0099】即ち、適温時塗装工程では、塗料弁14を
開弁し、塗料用容積型ポンプ19によって流量が例えば
100cc/minとなったA色塗料を定量供給する。
このとき、溶剤弁15は閉弁しているから、溶剤用容積
型ポンプ23からシンナが供給されることはない。一
方、高温時塗装工程では、塗料弁14を開弁し、塗料用
容積型ポンプ19によって流量が適温時塗装工程と同様
の100cc/minとなったA色塗料を定量供給す
る。このとき、溶剤弁15も開弁し、溶剤用容積型ポン
プ23によって流量が例えば30cc/minとなった
シンナを定量供給する。これにより、高温時塗装工程に
使用されるA色希釈塗料は、A色塗料とシンナとの混合
比が最適な揮発性溶剤の割合となるように調整される。
【0100】そして、塗料溜り8内に吐出したA色塗料
とシンナとは、高速回転する回転霧化頭5によって塗料
溜り8内で攪拌され、A色希釈塗料となって塗料流出孔
7Bから流出する。そして、A色希釈塗料は、塗料薄膜
化面6Cによって平滑化されると共に、塗料放出端縁6
Dから放出され、回転霧化頭5の高速回転によって霧化
される。これにより、霧化されたA色希釈塗料は、塗料
放出端縁6Dから放出されるときに高電圧に帯電した帯
電塗料粒子となり、シェーピングエア噴出口2Bからの
シェーピングエアによって塗装パターンが形成される。
そして、帯電塗料粒子は、回転霧化頭5と被塗物との間
に生じる電気力線に沿って飛行することにより、該被塗
物に塗着する。
【0101】かくして、本実施の形態では、溶剤が揮発
しにくい適温時塗装工程では塗料弁14のみ開弁し、溶
剤が揮発し易い高温時塗装工程では塗料弁14と一緒に
溶剤弁15を開弁する構成としたから、高温時塗装工程
では、回転霧化頭5に塗料流路12を通じて塗料を供給
すると共に、溶剤流路13を通じてシンナを供給するこ
とができる。
【0102】このため、高温時塗装工程では、溶剤弁1
5から供給されるシンナによって塗料の揮発性溶剤の割
合を増加させることができるから、高温時塗装工程で温
度、湿度等の雰囲気条件によって塗料粒子中の揮発成分
の揮発が促進されるときでも、回転霧化頭5から噴霧さ
れる各塗料粒子中に含まれる揮発成分の割合を増加させ
ることができ、被塗物に塗着したときの塗着時不揮発分
含有率を所望の値に容易に調整することができる。従っ
て、溶剤の揮発が促進されるときでも被塗物の塗装仕上
り性を良好にして、塗装機1に対する信頼性を向上する
ことができる。
【0103】また、本実施の形態によれば、高温時塗装
工程では塗料用容積型ポンプ19によって適温時塗装工
程とほぼ同じ流量の塗料を定量供給するから、高温時塗
装工程でも適温時塗装工程とほぼ同じ膜厚の塗膜を形成
することができる。
【0104】なお、前記第1、第2の実施の形態では、
塗装装置として直接帯電式の静電塗装装置を例に挙げて
説明したが、カバーの外周側に外部電極を設け、該外部
電極に高電圧を印加することによって塗料粒子を帯電さ
せる間接帯電方式の静電塗装装置に適用してもよい。
【0105】また、前記第1、第2の実施の形態では、
二重チューブ構造のフィードチューブ9を用いる構成と
したが、図5および図6に示す変形例のように、内部が
塗料流路31となった一重チューブ構造のフィードチュ
ーブ32を用いる構成としてもよい。この場合、フィー
ドチューブ32の途中には塗料弁14′を設けると共
に、該塗料弁14′の上流側には溶剤流路としての溶剤
配管33を接続するものである。
【0106】次に、図7および図8は第3の実施の形態
による塗装装置で、本実施の形態の特徴は、塗料霧化手
段をエア霧化型の塗装機によって構成したことにある。
なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0107】41は塗料噴霧手段としてのエア霧化型の
塗装機で、該塗装機41は、後述するスプレーガン本体
42、塗料ノズル43、エアノズル45等によって構成
されている。
【0108】42は長尺な筒状に形成されたスプレーガ
ン本体、43は該スプレーガン本体42の先端側中央に
取付けられた塗料ノズルをそれぞれ示し、該塗料ノズル
43は、その先端側がテーパ状に形成されると共に、そ
の内部には色替弁装置16に接続された塗料流路44が
形成されている。また、塗料ノズル43の内部には後述
する塗料弁50のニードル弁体50Bが離着座する弁座
部43Aが形成されると共に、弁座部43Aの先端側に
はニードル弁体50Bの開弁時に塗料流路44を介して
供給される塗料を噴霧する塗料噴霧口43Bが形成され
ている。
【0109】45は塗料ノズル43の先端面側を覆うよ
うにして設けられたエアノズルで、該エアノズル45
は、リテーナリング46を介してスプレーガン本体42
の先端側に固定されている。そして、エアノズル45の
前面側には、上下方向に対向し、かつ前方に突出した一
対のホーン部45Aが形成されている。また、エアノズ
ル45の中央部には、塗料ノズル43の先端側が挿通す
るノズル挿通穴45Bが形成されると共に、該ノズル挿
通穴45B内には塗料ノズル43の塗料噴霧口43Bが
突出して配設されている。さらに、ノズル挿通穴45B
の周囲には、多数の霧化エア噴出口45Cが形成され、
各ホーン部45Aには、斜め内側に向けて開口したパタ
ーンエア噴出口47が形成されている。
【0110】そして、ノズル挿通穴45Bと霧化エア噴
出口45Cは、霧化エア通路48を通じて供給される霧
化エアを噴出し、塗料噴霧口43Bから噴霧する塗料の
霧化を促進するものである。また、パターンエア噴出口
47は、パターンエア通路49を通じて供給されるパタ
ーンエアを噴出し、塗料噴霧口43Bから噴霧する塗料
のパターンを成形するものである。
【0111】50は塗料流路44を開,閉弁する塗料弁
で、該塗料弁50は、スプレーガン本体42に設けられ
たアクチュエータ50Aと、該アクチュエータ50Aに
よって弁座部43Aに離着座するニードル弁体50Bと
によって構成されている。また、ニードル弁体50Bの
先端には、高電圧発生器(図示せず)に接続された針状
電極51が設けられている。
【0112】52は塗料ノズル43の手前側で塗料流路
44に合流する溶剤流路で、該溶剤流路52は、その途
中には第1の実施の形態の溶剤弁15とほぼ同様の溶剤
弁53が設けられると共に、溶剤供給配管21を通じて
溶剤源装置20に接続されている。
【0113】54は塗料流路44に合流した排液流路
で、該排液流路54は、その途中に第1の実施の形態に
よる排液弁27とほぼ同様の排液弁55が設けられると
共に、排液配管25を介して塗装機41の外部に設けら
れた廃液タンク26に接続されている。
【0114】かくして、本実施の形態でも前記第1の実
施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0115】なお、第2の実施の形態では、塗料霧化手
段としてエア霧化型塗装機41を用いるものとしたが、
液圧霧化型塗装機、エアミックス型塗装機等を用いても
よい。
【0116】また、前記各実施の形態では、塗料用容積
型ポンプ19を色替弁装置16と塗装機1,41との間
に接続するものとしたが、例えば色替弁装置16と塗料
供給ライン18A,18B,…18Nとの間にそれぞれ
配設する構成としてもよい。
【0117】また、前記各実施の形態では、溶剤用容積
型ポンプ23を溶剤源装置20と塗装機1,41との間
に接続するものとしたが、例えば溶剤源装置20とシン
ナ源22Th との間に配設する構成としてもよい。
【0118】また、前記各実施の形態では、塗料流量調
整手段、溶剤流量調整手段としてギヤポンプ、ベーンポ
ンプ、アキシャルピストン型ポンプ、ラジアルピストン
型ポンプ等からなる容積型ポンプ19,23によって構
成するものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば圧
力レギュレータによって塗料流量調整手段、溶剤流量調
整手段を構成してもよい。
【0119】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
る塗装装置によれば、塗料供給源とは別に設けられ溶剤
流路を介して溶剤を供給する溶剤源と、溶剤流路の途中
に設けられ塗着時不揮発分含有率を低下させるときに塗
料噴霧手段に溶剤を供給するため塗料弁と一緒に開弁す
る溶剤弁とを備える構成としたから、塗着時不揮発分含
有率を低下させるときには、塗料弁と溶剤弁とが一緒に
開弁し、塗料霧化手段に塗料と溶剤とを供給することが
できる。これにより、塗料霧化手段は、溶剤と混合希釈
した希釈塗料を噴霧するから、飛行中の塗料粒子の揮発
成分の割合を増加させ、塗膜の塗着時不揮発分含有率を
所望の値に調整することができる。
【0120】また、請求項2の発明によれば、塗料供給
源と塗料弁との間には塗料流量調整手段を設け、溶剤源
と溶剤弁との間には溶剤流量調整手段を設ける構成とし
たから、希釈塗料を用いるときには、塗料流量調整手段
によって塗料の流量を調整しつつ塗料を塗料噴霧手段に
定量供給できると共に、溶剤流量調整手段によって溶剤
の流量を調整しつつ溶剤を塗料噴霧手段に定量供給する
ことができる。これにより、希釈塗料を、塗料とシンナ
との混合比が最適な揮発性溶剤の割合となるように調整
することができる。
【0121】また、請求項3の発明によれば、塗料噴霧
手段を、エアモータと、該エアモータの軸方向に挿通さ
れた回転軸と、該回転軸内にそれぞれ塗料流路と溶剤流
路とが設けられたフィードチューブと、回転軸の先端に
設けられた回転霧化頭とによって構成したから、塗着時
不揮発分含有率を低下させるときには、エアモータによ
って高速回転状態にある回転霧化頭に向けて塗料と溶剤
とを供給することができる。この結果、回転霧化頭は、
塗料と溶剤とを混合すると共に、この混合希釈した希釈
塗料を高電圧に帯電させつつ被塗物に向けて噴霧するこ
とができる。
【0122】また、請求項4の発明によれば、フィード
チューブを内筒と外筒とからなる二重チューブ構造と
し、内筒内には塗料流路を形成すると共に、内筒と外筒
との間には溶剤流路を形成する構成としたから、塗着時
不揮発分含有率を低下させるときには、内筒内の塗料流
路から塗料を吐出すると共に、内筒の外周側を取り囲む
溶剤流路から溶剤を供給し、塗料と溶剤とを容易に混合
することができる。また、溶剤流路を通じて溶剤を吐出
することによって、フィードチューブ先端の塗料を洗浄
することができ、溶剤弁を洗浄弁として利用することが
できる。
【0123】また、請求項5の発明によれば、塗料噴霧
手段を、スプレーガン本体と、該スプレーガン本体の先
端側に設けられ塗料流路を介して供給される塗料を塗料
噴霧口から噴霧する塗料ノズルとによって構成し、塗料
ノズルの手前側で塗料流路と溶剤流路とを合流させたか
ら、塗着時不揮発分含有率を低下させるときには、塗料
ノズルに塗料流路を通じて塗料を供給すると共に溶剤流
路を通じて溶剤を供給することができる。これにより、
塗料ノズルは、これらの塗料と溶剤とを混合希釈し、希
釈塗料を一緒に噴霧することができる。
【0124】一方、請求項6の発明による塗装方法によ
れば、通常塗装時には塗料弁のみ開弁して塗装を行い、
再塗装時には塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して塗装を
行う構成としたから、通常塗装時には、塗料噴霧手段
は、塗料供給源から供給される塗料を噴霧し、被塗物を
塗装することができる。一方、再塗装時には、塗料弁と
溶剤弁とを一緒に開弁させるから、塗料噴霧手段には、
塗料供給源からの塗料が供給されると共に、溶剤源から
の溶剤が供給される。これにより、塗料噴霧手段は、塗
料と溶剤とを混合し、溶剤によって希釈化した希釈塗料
を噴霧することができる。この結果、再塗装時の被塗物
に塗着した塗膜の塗着時不揮発分含有率を所望の値に調
整することができ、再塗装における被塗物の塗装仕上り
性を良好にして、塗装装置に対する信頼性を向上するこ
とができる。
【0125】また、請求項7の発明によれば、再塗装時
には、塗料弁からは通常塗装時の流量よりも少ない流量
の塗料を供給し、溶剤弁からは所望の流量の溶剤を供給
し、通常塗装時よりも塗着時不揮発分含有率を低下させ
るから、再塗装時の塗膜の塗着時不揮発分含有率を最適
な値に調整することができる。また、再塗装時には、通
常塗装時の流量よりも少ない流量の塗料を供給するか
ら、通常塗装時よりも薄い塗膜を形成することができ、
塗料の無駄をなくすことができる。
【0126】また、請求項8の発明によれば、雰囲気条
件に応じて塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して通常塗装
を行うから、溶剤の揮発が促進される温度、湿度等の雰
囲気条件となるときには、塗料弁と溶剤弁とを一緒に開
弁して未塗装の被塗物に通常塗装を行うことができる。
これにより、塗料噴霧手段は、塗料と溶剤とが混合希釈
した希釈塗料を噴霧するから、飛行中の希釈塗料粒子の
揮発性溶剤の割合が高くなり、塗膜の塗着時不揮発分含
有率を最適な値に調整することができる。
【0127】さらに、請求項9の発明によれば、塗料弁
と溶剤弁とを一緒に開弁して通常塗装を行うときには、
塗料弁からは塗料弁のみを開弁して通常塗装するときの
流量とほぼ同じ流量の塗料を供給し、溶剤弁からは所望
の流量の溶剤を供給し、塗料弁のみを開弁して通常塗装
するときよりも塗着時不揮発分含有率を低下させるか
ら、溶剤の揮発が促進される雰囲気条件であっても塗膜
の塗着時不揮発分含有率を最適な値に調整することがで
きる。また、塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して通常塗
装を行うときであっても、塗料弁のみを開弁して通常塗
装するときとほぼ同じ流量の塗料を供給するから、溶剤
弁の開,閉に関係なく通常塗装時の塗膜の膜厚をほぼ一
定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による塗装装置を示
す全体構成図である。
【図2】第1の実施の形態による塗装装置の塗料、溶剤
等の流路系統を示す回路構成図である。
【図3】塗装工程、洗浄工程、再塗装工程における色替
弁装置、溶剤源装置、塗料弁、排液弁、溶剤弁の動作を
示す動作説明図である。
【図4】第2の実施の形態による適温時塗装工程、高温
時塗装工程における色替弁装置、溶剤源装置、塗料弁、
排液弁、溶剤弁の動作を示す動作説明図である。
【図5】第1、第2の実施の形態の変形例による塗装装
置を示す全体構成図である。
【図6】第1、第2の実施の形態の変形例による塗装装
置の塗料、溶剤等の流路系統を示す回路構成図である。
【図7】第3の実施の形態による塗装装置を示す全体構
成図である。
【図8】第3の実施の形態による塗装装置の塗料、溶剤
等の流路系統を示す回路構成図である。
【図9】従来技術による塗装装置によって被塗物を再塗
装したときの塗膜を示す断面図である。
【図10】従来技術による塗装装置によって絞塗装を施
した被塗物を再塗装したときの塗膜を示す断面図であ
る。
【図11】塗料の吐出量、塗料粒子の粒径、飛行中の溶
剤蒸発速度の関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
1,41 塗装機(塗料霧化手段) 3 エアモータ 4 回転軸 5 回転霧化頭 9,32 フィードチューブ 10 外筒 11 内筒 12,31,44 塗料流路 13,52 溶剤流路 14,50,14′ 塗料弁 15,53 溶剤弁 18A,18B,…18N 塗料供給ライン(塗料供給
源) 19 塗料量容積型ポンプ(塗料流量調整手段) 22Th シンナ源(溶剤源) 23 溶剤用容積型ポンプ(溶剤流量調整手段) 33 溶剤配管(溶剤流路) 42 スプレ−ガン本体 43 塗料ノズル 43B 塗料噴霧口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 裕子 東京都港区赤坂5丁目2番39号 エービー ビー株式会社内 Fターム(参考) 4F034 BA21 4F035 AA03 BA15 BC06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を供給する塗料供給源と、塗料流路
    を介して該塗料供給源から供給された塗料を噴霧する塗
    料噴霧手段と、該塗料噴霧手段から噴霧する塗料の供
    給、停止を行うために前記塗料流路を開,閉する塗料弁
    とを備えた塗装装置において、前記塗料供給源とは別に
    設けられ溶剤流路を介して溶剤を供給する溶剤源と、前
    記溶剤流路の途中に設けられ塗着時不揮発分含有率を低
    下させるときに前記塗料噴霧手段に溶剤を供給するため
    前記塗料弁と一緒に開弁する溶剤弁とを備えたことを特
    徴とする塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記塗料供給源と塗料弁との間には、前
    記塗料供給源から供給される塗料の流量を調整する塗料
    流量調整手段を設け、前記溶剤源と溶剤弁との間には、
    前記溶剤源から供給される溶剤の流量を調整する溶剤流
    量調整手段を設けてなる請求項1に記載の塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記塗料噴霧手段は、エアモータと、該
    エアモータの軸方向に挿通された回転軸と、該回転軸内
    にそれぞれ前記塗料流路と溶剤流路とが設けられたフィ
    ードチューブと、前記回転軸の先端に設けられ該フィー
    ドチューブから吐出された塗料を噴霧し、または塗料と
    溶剤を一緒に噴霧する回転霧化頭とによって構成してな
    る請求項1または2に記載の塗装装置。
  4. 【請求項4】 前記フィードチューブは内筒と外筒とか
    らなる二重チューブ構造とし、内筒内に塗料流路を形成
    し、内筒と外筒との間に溶剤流路を形成する構成として
    なる請求項3に記載の塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記塗料噴霧手段は、スプレーガン本体
    と、該スプレーガン本体の先端側に設けられ前記塗料流
    路を介して供給される塗料を塗料噴霧口から噴霧する塗
    料ノズルとによって構成し、該塗料ノズルの手前側で前
    記塗料流路と溶剤流路とを合流させてなる請求項1また
    は2に記載の塗装装置。
  6. 【請求項6】 塗料を供給する塗料供給源と、塗料流路
    を介して該塗料供給源から供給された塗料を噴霧する塗
    料噴霧手段と、該塗料噴霧手段から噴霧する塗料の供
    給、停止を行うために前記塗料流路を開,閉する塗料弁
    と、前記塗料供給源とは別に設けられ溶剤流路を介して
    溶剤を供給する溶剤源と、前記溶剤流路の途中に設けら
    れ前記塗料噴霧手段に溶剤を供給する溶剤弁とを備えた
    塗装装置を用いた塗装方法において、通常塗装時には前
    記塗料弁のみ開弁して塗装を行い、再塗装時には前記塗
    料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して塗装を行うことを特徴
    とする塗装装置を用いた塗装方法。
  7. 【請求項7】 再塗装時には、塗料弁からは通常塗装時
    の流量よりも少ない流量の塗料を供給し、溶剤弁からは
    所望の流量の溶剤を供給し、通常塗装時よりも塗着時不
    揮発分含有率を低下させる構成としてなる請求項6に記
    載の塗装装置を用いた塗装方法。
  8. 【請求項8】 塗料を供給する塗料供給源と、塗料流路
    を介して該塗料供給源から供給された塗料を噴霧する塗
    料噴霧手段と、該塗料噴霧手段から噴霧する塗料の供
    給、停止を行うために前記塗料流路を開,閉する塗料弁
    と、前記塗料供給源とは別に設けられ溶剤流路を介して
    溶剤を供給する溶剤源と、前記溶剤流路の途中に設けら
    れ前記塗料噴霧手段に溶剤を供給する溶剤弁とを備えた
    塗装装置を用いた塗装方法において、外気温度等の雰囲
    気条件に応じて塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して通常
    塗装を行うことを特徴とする塗装装置を用いた塗装方
    法。
  9. 【請求項9】 塗料弁と溶剤弁とを一緒に開弁して通常
    塗装を行うときには、塗料弁からは塗料弁のみを開弁し
    て通常塗装するときの流量とほぼ同じ流量の塗料を供給
    し、溶剤弁からは所望の流量の溶剤を供給し、塗料弁の
    みを開弁して通常塗装するときよりも塗着時不揮発分含
    有率を低下させる構成としてなる請求項8に記載の塗装
    装置を用いた塗装方法。
JP18662599A 1999-06-30 1999-06-30 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法 Expired - Fee Related JP3566584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18662599A JP3566584B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18662599A JP3566584B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001009329A true JP2001009329A (ja) 2001-01-16
JP3566584B2 JP3566584B2 (ja) 2004-09-15

Family

ID=16191864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18662599A Expired - Fee Related JP3566584B2 (ja) 1999-06-30 1999-06-30 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3566584B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246167A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Asahi Sunac Corp 多液混合装置
JP2010509059A (ja) * 2006-11-15 2010-03-25 デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 汎用噴霧器及びその関連操業方法
JP2010188234A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Honda Motor Co Ltd 静電塗装装置および静電塗装方法
JP2011152510A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Asahi Sunac Corp 高圧塗装装置及びその洗浄方法
JP5351016B2 (ja) * 2007-05-02 2013-11-27 ランズバーグ・インダストリー株式会社 回転霧化塗装機
CN107899868A (zh) * 2017-12-10 2018-04-13 柳州市菱丰科技有限公司 一种可防止挂胶的喷嘴
CN118218176A (zh) * 2024-05-23 2024-06-21 泰州华彩文化用品有限公司 一种仿木纹涂料喷涂装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246167A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Asahi Sunac Corp 多液混合装置
JP2010509059A (ja) * 2006-11-15 2010-03-25 デュール システムズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 汎用噴霧器及びその関連操業方法
JP5351016B2 (ja) * 2007-05-02 2013-11-27 ランズバーグ・インダストリー株式会社 回転霧化塗装機
JP2010188234A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Honda Motor Co Ltd 静電塗装装置および静電塗装方法
JP2011152510A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Asahi Sunac Corp 高圧塗装装置及びその洗浄方法
CN107899868A (zh) * 2017-12-10 2018-04-13 柳州市菱丰科技有限公司 一种可防止挂胶的喷嘴
CN118218176A (zh) * 2024-05-23 2024-06-21 泰州华彩文化用品有限公司 一种仿木纹涂料喷涂装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3566584B2 (ja) 2004-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4428973B2 (ja) 回転霧化塗装装置および塗装方法
WO1998024554A1 (fr) Unite d'application a tete de pulverisation rotative
US11213838B2 (en) Rotary atomizing head type coating machine
JP3566584B2 (ja) 塗装装置およびその装置を用いた塗装方法
JP3205505B2 (ja) 回転霧化頭型塗装機
JP3162855B2 (ja) ベル型回転霧化頭
JPH07251099A (ja) 静電塗装方法およびその装置
JP3575290B2 (ja) 回転霧化塗装機および回転霧化塗装方法
JP2002186883A (ja) 回転霧化頭
JP2622611B2 (ja) ベル型回転塗装装置
JP3178654B2 (ja) 回転霧化頭型塗装装置
JPH0141496Y2 (ja)
JP2776225B2 (ja) 回転霧化静電塗装方法
JPH09192546A (ja) 回転霧化静電塗装装置の回転霧化頭裏面洗浄方法
CN114762843A (zh) 旋转雾化式涂装装置
JP7449438B1 (ja) 回転霧化頭型塗装機
JPH07213956A (ja) 静電塗装機
JP3184405B2 (ja) 回転霧化型静電塗装装置
JP6634532B2 (ja) 車両ボディの塗装方法および車両ボディの塗装システム
JPH0451886Y2 (ja)
JP7543521B1 (ja) 回転霧化頭型塗装機および静電塗装装置
JPH04363171A (ja) 静電塗装方法
JP2510608B2 (ja) 静電塗装装置
JPH0118204Y2 (ja)
JPH0125640Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080618

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090618

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100618

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110618

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120618

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees