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JP2001005960A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JP2001005960A
JP2001005960A JP11175187A JP17518799A JP2001005960A JP 2001005960 A JP2001005960 A JP 2001005960A JP 11175187 A JP11175187 A JP 11175187A JP 17518799 A JP17518799 A JP 17518799A JP 2001005960 A JP2001005960 A JP 2001005960A
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JP
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sharpness
noise
component
edge
image data
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Application number
JP11175187A
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English (en)
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JP2001005960A5 (ja
Inventor
Kimitoshi Nagao
公俊 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Priority to US09/598,762 priority patent/US6628842B1/en
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Publication of JP2001005960A5 publication Critical patent/JP2001005960A5/ja
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    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
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    • G06T5/75Unsharp masking
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/409Edge or detail enhancement; Noise or error suppression
    • H04N1/4092Edge or detail enhancement

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ディジタル画像の原画像データにシャープネス
強調を施す画像処理法で、主要被写体にシャープネス強
調を施すとともに、主要被写体以外の被写体の撮影レン
ズによる背景としてのぼけを認識して、ぼけをそのまま
保存することによって、写真らしいぼけ味のある画像を
得る画像処理方法および装置を提供することを課題とす
る。 【解決手段】原画像データからエッジ検出を行って得ら
れたエッジ強度データから、被写体エッジ領域ではシャ
ープネスを強調し、被写体エッジ領域以外の領域では画
像のぼけを保存するぼけ味保存シャープネス強調係数を
求め、一方、シャープネス強調処理を行って得られたシ
ャープネス強調画像データから前記原画像データを減算
し、ぼけ味保存シャープネス強調係数を掛け合わせた
後、前記原画像データに加算することによって処理画像
データを得る画像処理方法および装置を提供することで
前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル画像の
ぼけ味を保存しつつ、シャープネスを強調する画像処理
方法および装置であって、特に、写真画像やディジタル
画像の粒状などのノイズ成分を抑制し、ぼけ味を保存し
つつ、シャープネスを強調するディジタル画像の画像処
理方法および装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真等の画像を画像入力スキャナで
収録した画像データ、あるいは光電素子を利用した等で
収録した画像データに対して画像処理をし、画像出力プ
リンタで出力するようなディジタル画像では、スキャナ
とプリンタによる大幅なシャープネス劣化を回復するた
めに、あるいは積極的に画像のシャープネスを強調する
ために、撮影被写体のエッジ部分を強調するシャープネ
ス強調処理が一般的に行われており、従来からラプラシ
アンフィルタやアンシャープマスク(USM)によるシ
ャープネス強調方法が利用されている。
【0003】しかし、従来のシャープネス強調の画像処
理方法では、画像全面に同じ処理を施すため、主要被写
体とともに、主要被写体の背景としての、撮影レンズに
よってぼけた被写体も同様にシャープネス強調処理が行
われ、被写体のエッジが強調される。特に、意図的に背
景をぼかしたような画像では、撮影者の意図する画像と
異なったものとなってしまう。すなわち、撮影レンズに
よって得られる背景としてのぼけた被写体の画像、すな
わちぼけ味のある画像が得られず、ぼけ味の無い違和感
のある画像となってしまう問題があった。
【0004】また、従来のシャープネス強調の画像処理
方法では、画像処理を施すと、上述したように、背景と
しての被写体もエッジ部分が不自然に強調されるととも
に、画像に含まれている粒状や撮影した写真画像を入力
するためのスキャナ等に起因する電気的ノイズによる画
像データのノイズ成分も強調され、画質が劣化するとい
った問題もあった。
【0005】このような問題に対して、特表昭57−5
00311号公報、同57−500354号公報および
「アンシャープで粒状の目立つ写真画像のディジタル強
調方法」、電子画像処理国際会議録、1982年7月、
第179〜183頁(P.G.Powell and B.E.Bayer, “A
Method for the Digital Enhancement of Unsharp,Grai
ny Photographic Images” ,Proceedingus of the Inte
rnational Conferenceon Electronic Image Processin
g,Jul.26-28,1982,pp.179-183)に開示されたポーウェル
およびバイヤーらの処理法等が挙げられるが、粒状抑制
方法として平滑化処理法(ローパスフィルタ)を用い、
シャープネス強調方法としてアンシャープマスク(ハイ
パスフィルタ)による処理法を用いている。平滑化処理
はn×n画素の信号値にGaussian型等の重み付けを乗じ
て信号を平滑化することによって、粒状を抑制する処理
である。シャープネス強調処理は、先ずm×m画素の画
像信号を用いて、中心画素から周囲画素の方向の微分値
を求め、その値が設定した閾値より小さい場合は粒状や
雑音と見做してコアリング処理で除去し、残った閾値よ
り大きい微分値の和をとり、1.0以上の定数を乗じて
上記の平滑化信号に加算することによりシャープネス強
調を行う。しかし、これらの従来方法においても、背景
としてぼけた被写体にもシャープネス強調が施され、被
写体のエッジ部分が強調されたぼけ味の無い違和感のあ
る画像となってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の現状を鑑みてなされたものであって、銀塩写真シス
テムや等で撮影された写真画像において、シャープネス
強調する画像処理方法であって、撮影主要被写体にシャ
ープネス強調を施すとともに、主要被写体ではない被写
体の撮影レンズによる背景としてのぼけを認識し、ぼけ
としてそのまま保存することによって、違和感の無い写
真らしいぼけ味のある画像を得る画像処理方法および画
像処理装置を提供することにある。さらに、シャープネ
ス強調する際、ぼけを保存するとともに、画像に含まれ
ている粒状などノイズ成分も強調せず、逆に抑制するこ
とによって、ぼけ味を保存し、かつ粒状などのノイズ成
分も少ない画質の良い、違和感の無い写真画像を得る画
像処理方法およびこれを実施する画像処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、原画像データにシャープネス強調処理を
行い、画像全体を鮮鋭化したシャープネス強調画像デー
タを作成し、前記原画像データからエッジ検出を行って
被写体エッジ領域とそれ以外の領域とを識別するための
エッジ強度データを求め、このエッジ強度データから、
被写体エッジ領域ではシャープネスを強調し、被写体エ
ッジ領域以外の領域では画像のぼけを保存するぼけ味保
存シャープネス強調係数を求め、前記シャープネス強調
画像データから前記原画像データを減算してシャープネ
ス強調成分を作成し、このシャープネス強調成分に、前
記ぼけ味保存シャープネス強調係数を乗じて、被写体エ
ッジ領域では値が大きく、それ以外の領域では値が小さ
くなるぼけ味保存シャープネス強調成分を得、このぼけ
味保存シャープネス強調成分を前記原画像データに加算
することによって、ぼけ味を保存しつつシャープネス強
調した画像の処理画像データを作成することを特徴とす
る画像処理方法を提供するものである。
【0008】その際、前記ぼけ味保存シャープネス強調
係数は、前記被写体エッジ領域では、1.0に等しい値
か近い値を持ち、前記被写体エッジ領域から離れるに従
って徐々に小さくなり、ぼけ画像となる領域では、0.
0から1.0までの所定設定値となるのが好ましく、ま
た、前記ぼけ味保存シャープネス強調係数が、このぼけ
味保存シャープネス強調係数をCBS(x,y) とし、前記エ
ッジ強度データをEv(正規化されたEv (0≦Ev
1))とするとき、下記式(1)で表わされるのが好ま
しい。 CBS(x,y) =b0 +(1−b0 )Ev (x,y) (1) ここで、b0 は、被写体エッジ領域以外のぼけ画像領域
のシャープネス強調の程度を調節するぼけ領域シャープ
ネス強調係数であり、0.0≦b0 ≦1.0の範囲の値
である。
【0009】さらに、上記画像処理方法であって、前記
原画像データに平滑化処理を行って、平滑化画像データ
を作成し、前記シャープネス強調画像データからこの平
滑化画像データを減算して、シャープネス強調された被
写体画像のエッジと、同じくシャープネス強調されたノ
イズ成分とが混在するエッジ・ノイズ混在成分を作成
し、前記エッジ強度データからノイズ領域重み係数を求
めて、このノイズ領域重み係数と前記エッジ・ノイズ混
在成分とからノイズ成分を識別し、ノイズ成分に微細な
変動を持たせるノイズ抑制成分を得、前記ぼけ味保存シ
ャープネス強調成分を前記原画像データに変倍して加算
するとともに、前記ノイズ抑制成分を変倍して減算する
ことによってぼけ味を保存しつつシャープネス強調し、
さらにノイズ成分を抑制した画像の処理画像データを得
ることを特徴とする画像処理方法であることが好まし
い。
【0010】また、本発明は、原画像データにシャープ
ネス強調処理を行い、画像全体を鮮鋭化したシャープネ
ス強調画像データを作成するシャープネス強調処理部
と、前記原画像データからエッジ検出を行って被写体エ
ッジ領域とそれ以外の領域を識別するためのエッジ強度
データを求めるエッジ検出演算部と、前記原画像データ
に平滑化処理を行って、平滑化画像データを作成する平
滑化処理部と、前記エッジ強度データから、被写体エッ
ジ領域以外の領域における画像のぼけ味を保存するぼけ
味保存シャープネス強調係数を求めるぼけ味保存処理係
数演算部と、前記エッジ強度データからノイズ領域重み
係数を求めるノイズ領域重み係数演算部と、前記原画像
データと前記シャープネス強調処理部で作成されたシャ
ープネス強調画像データと前記ぼけ味保存処理係数演算
部で求められたぼけ味保存シャープネス強調係数とから
ぼけ味保存シャープネス強調成分を得るぼけ味保存シャ
ープネス強調成分演算部と、前記シャープネス強調処理
部で得られた前記シャープネス強調画像データから前記
平滑化処理部で得られた前記平滑化画像データを減算し
て、シャープネス強調された被写体画像のエッジ成分
と、同じくシャープネス強調されたノイズ成分とが混在
するエッジ・ノイズ混在成分を作成するエッジ・ノイズ
混在成分抽出部と、このエッジ・ノイズ混在成分抽出部
で作成された前記エッジ・ノイズ混在成分と前記ノイズ
領域重み係数演算部で求められたノイズ領域重み係数と
から、ノイズ成分を識別し、ノイズ成分に微細な変動を
持たせるノイズ抑制成分を得るノイズ抑制成分演算部
と、前記原画像データに対して、前記ぼけ味保存シャー
プネス強調成分演算部で得られたぼけ味保存シャープネ
ス強調成分を変倍して加算するとともに、前記ノイズ抑
制成分演算部で得られたノイズ抑制成分を変倍して減算
することで画像のぼけ味を保存しつつシャープネス強調
し、さらにノイズ成分の抑制された処理画像データを得
るぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑制処理部とを
有することを特徴とする画像処理装置を提供するもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像処理方法およ
び画像処理装置について、添付の図面に示される好適実
施例を基に詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明に係る画像処理装置を組み
込んだ、カラー画像を読み取り、ぼけ味保存し、シャー
プネス強調し、さらにノイズ抑制の画像処理を行い、カ
ラー画像を出力するカラー画像出力システムのブロック
図である。図2は、本発明に係る画像処理方法を実施す
る画像処理装置の一実施例のブロック図である。図3
は、本発明の画像処理方法の処理アルゴリズムの一例を
示すフローチャートであり、図4は、本発明の画像処理
方法の処理アルゴリズムの他の例を示すフローチャート
である。以下の説明では、ディジタル画像としてカラー
写真画像を代表例として説明する。
【0013】図1に示すように、カラー画像出力システ
ム10は、カラー写真画像(カラーネガフィルム、カラ
ーリバーサルフィルムなどのフィルム画像等の撮影画
像)などのカラー画像を読み取ってディジタル入力画像
データを得る、あるいは、光電撮像素子を利用した等に
よって撮影されてディジタル入力画像データを得る画像
入力装置12と、画像入力装置12からの画像データI
0 に所望の色および調子再現で出力するために調整処理
して原画像データI1 を作成する色・調子処理部14
と、原画像データI1 に対して、ディジタル画像のぼけ
味を保存し、シャープネス強調し、さらにノイズ成分を
抑制するための画像処理を施して、処理画像データI2
を出力する本発明に係るぼけ味保存シャープネス強調・
ノイズ抑制画像処理部16と、ぼけ味保存シャープネス
強調・ノイズ抑制画像処理部16から出力される出力画
像データI2 に基づいてプリント画像などのカラー画像
を出力する画像出力装置18と、さらに、画像処理を適
切に行うための種々の画像処理パラメータをオペレータ
が入力し設定する画像処理パラメータ入力・設定部20
と、色および調子および、ぼけ味保存シャープネス強調
・ノイズ抑制の画像処理の施された画像データに基づい
て再生画像を表示する画像モニタ22とを具備する。
【0014】画像入力装置12は、ディジタルカラー画
像データI0 を作成して、色・調子処理部14への入力
画像データとして出力するためのもので、例えば、カラ
ー(またはモノクロ)ネガフィルムやカラー(またはモ
ノクロ)リバーサルフィルムなどのカラーフィルム画像
を読み取ってディジタル画像データを作成するフィルム
スキャナ装置、印刷物や反射プリント画像などのカラー
反射原稿画像を読み取ってディジタル画像データを作成
する反射原稿用スキャナ装置、被写体を直接撮影してデ
ィジタル画像データを作成する電子スチルカメラやビデ
オカメラ、もしくは、これらで作成されたディジタル画
像データを格納した記録媒体、例えば、スマートメディ
ア、PCカードなどの半導体メモリーやFD、Zipな
どの磁気記録媒体やMO、MDなどの光磁気記録媒体や
CD−ROM、Photo−CDなどの光記録媒体など
をドライブしてディジタル画像データとして読み出すド
ライバ、これらのディジタル画像データを読み込んでソ
フトコピー画像を表示するCRTモニタ、液晶モニタな
どの表示装置、および読み込んだもしくは表示されたデ
ィジタル画像データを全体的にもしくは部分的に画像処
理する画像処理用PC、WSなどのコンピュータなどを
挙げることができる。
【0015】色・調子処理部14は、画像入力装置12
から入力される入力画像データI0の色および調子(階
調)の再現性を画像出力装置18において適正に再現さ
れるように色変換または色補正(階調変換または補正も
含む)を行って、本発明の画像処理方法を実施するため
の原画像データI1 を作成するものであり、ここで行わ
れる処理としては、例えば、色(グレイ)変換や補正、
階調補正、濃度(明るさ)補正、彩度補正、倍率変換、
濃度ダイナミックレンジの圧縮・伸長などの種々の処理
を挙げることができる。
【0016】本発明の画像処理方法を実施するぼけ味保
存シャープネス強調・ノイズ抑制画像処理部(以下、単
に本画像処理部という)16は、色・調子処理部14で
作成された原画像データI1 に本発明の特徴とするぼけ
味保存シャープネス強調・ノイズ抑制の画像処理を行っ
て、画像出力装置18に出力する処理画像データI2
作成する処理部であり、詳細は後述する。
【0017】画像出力装置18は、処理画像データI2
として画像処理装置16から出力される処理画像データ
2 に基づいて、カラー写真画像などのカラー入力画像
が再現されたカラー画像を出力するためのもので、反射
プリント画像や反射原稿画像などのカラーハードコピー
画像を出力するディジタルフォトプリンタや複写機や電
子写真、レーザプリンタ、インクジェット、熱昇華型、
TAなどの種々の方式のディジタルカラープリンタなど
の画像出力装置、ソフトコピー画像として表示するT
V、CRTモニタ、液晶モニタ等の表示装置やPCやW
Sなどのコンピュータなどを挙げることができる。
【0018】画像処理パラメータ入力・設定部20は、
画像入力装置12から入力された入力画像データI0
色・調子処理部14および本発明の画像処理方法を実施
するための本画像処理部16で行う各種の画像処理のパ
ラメータを図示しないマウスやキーボードなどのデータ
入力機によって設定するためのものである。ここで、設
定されるパラメータは、上述した各種の処理に用いられ
る補正係数、変換係数、倍率などや後に詳細に説明する
本発明の画像処理方法を実施する上で必要となる様な係
数などのパラメータなどを挙げることができる。
【0019】画像モニタ22は、画像入力装置12から
入力された入力画像データI0 に基づいて入力画像を表
示するとともに、この画像モニタ22を用いて(例えば
GUIなどによって)入力画像データI0 に色・調子処
理部14での色・調子処理や本画像処理部16で行う画
像処理のパラメータを図示しないマウスやキーボードな
どのデータ入力機によって設定するための画面表示に用
いられる。
【0020】本画像処理部16は、本発明の特徴とする
部分で、上述したように、色・調子処理部14で作成さ
れた原画像データI1 に本発明の特徴とするぼけ味保存
シャープネス強調・ノイズ抑制の画像処理を行って、画
像出力装置18に出力する処理画像データI2 を作成す
る部分であり、シャープネス強調処理部16a、エッジ
検出演算部16b、平滑化処理部16c、ぼけ味保存処
理係数演算部16d、ノイズ領域重み係数演算部16
e、ぼけ味保存シャープネス強調成分演算部16f、エ
ッジ・ノイズ混在成分抽出部16g、ノイズ抑制成分演
算部16hおよびぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ
抑制処理部16iを有する。
【0021】シャープネス強調処理部16aは、色・調
子処理部14で得られた原画像データI1 に対して、画
像全体を鮮鋭化するシャープネス強調処理を行いシャー
プネス強調画像データIS を得、ぼけ味保存シャープネ
ス強調成分演算部16fおよびエッジ・ノイズ混在成分
抽出部16gに送る処理部である。
【0022】シャープネス強調処理部16aで行われる
シャープネス強調処理の方法は、以下に述べるように種
々の方法があるが、これらいずれの方法であってもよ
い。例えば、Unsharp masking (USM)による方法では、
Gaussian USM法、Gradient inverse weighted mean USM
法、Zonal filtering USM 法、Large difference atten
uation USM法、 Statistical defferencing USM 法、Re
laxed USM 法、選択的画像鮮鋭化法およびSelective im
age sharpning 法等の処理方法が挙げられ、微分による
方法では、Laplacian 法、Pseude-laplacian( 疑似ラプ
ラシアン) 法等の処理方法が挙げられ、空間周波数フィ
ルタリング(Spatial filtering)による方法では、フー
リエ変換(Fourier transformation)を用いたフィルタ
リング方法やウェーブレット変換(Wavelet transforma
tion)を用いたフィルタリング方法等が挙げられる。こ
れらを用いることにより、画像のシャープネス劣化が軽
度なものであれば、画像のシャープネスを強調すること
ができる。
【0023】例えば、Unsharp masking による方法は、
次式のように原画像データI1(x,y)から、I1(x,y)を平
均化あるいはぼかした画像<I1(x,y)>を引いて求めた
エッジ強調成分I1(x,y)−<I1(x,y)>に係数aを掛け
て原画像I1(x,y)に加算することによって、シャープネ
ス強調画像IS (x,y) を求める方法である。 IS (x,y) =I1(x,y)+a〔I1(x,y)−<I1(x,y)>〕 (2) ここで、aはシャープネス強調の程度を調節する定数で
あり、x,yは、画像中の注目画素の位置を示す。Lapl
acian 法は、原画像データI1(x,y)の二次微分(ラプラ
シアン)▽2 1(x,y)を原画像データから引くことによ
って、シャープネス強調する方法で、次式で表される。 IS (x,y) =I1(x,y)−▽2 1(x,y) (3) Laplacian (ラプラシアン)法によるシャープネス強調
の具体的な例としては、下記のような3×3の係数配列
が良く用いられる。 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1 −1 5 −1 −1 9 −1 −2 5 −2 (4) 0 −1 0 −1 −1 −1 1 −2 1
【0024】この係数配列では、特に強いシャープネス
強調を掛けたときに、画像のエッジに不自然な輪郭が発
生し易い。そこで、そのような欠点を少なくするため
に、本発明では式(5)に示したような正規分布型(Gau
ssian)のぼけ関数を用いたアンシャープマスクを用いる
のが好ましい。 G(x,y)=(1/2πσ2)exp[−(x2 + y2)/2σ2] (5) ここで、σ2 は正規分布関数の広がりを表すパラメータ
であり、マスクの端x=x1 における値とマスクの中心
x=0における値の比、 G(x1,0)/G(0,0)=exp[−x1 2/2σ2] (6) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(6)の値を1.0に近い値に
すると、式(4)の中央のラプラシアンフィルタとほぼ
同じマスクを作ることができる。マスクのシャープさを
変更するには、この他にマスクの大きさを変更する方法
があり、たとえば5×5、7×7、9×9等のマスクを
用いることによって、シャープネス強調の空間周波数域
の大幅な変更が可能となる。
【0025】また、マスクの関数形としても、上記の正
規分布型以外のもの、たとえば、下記式(7)のような
指数関数型のマスクを用いることができる。 E(x,y)=exp[−(x2 + y2)1/2/a] (7) ここで、aは式(5)のσ2 と同様にアンシャープマス
クの広がりを表すパラメータであり、マスクの端の値と
マスクの中心値の比、 E(x1,0)/E(0,0)=exp[−x1/a] (8) が0.1〜1.0となるように調節することによって、
3×3のアンシャープマスクのシャープさを所望のもの
とすることができる。式(8)に、E(x1,0)/E(0,0)=
0.3としたときの式(7)の指数関数のマスクの数値例
を示す。 0.18 0.30 0.18 0.30 1.00 0.30 (9) 0.18 0.30 0.18 このマスクから、アンシャープマスクの1例を計算する
と、次式(10)のようになる。 −0.12 −0.22 −0.12 −0.21 2.32 −0.21 (10) −0.12 −0.21 −0.12
【0026】このようなアンシャープマスクを用いて、
原画像データI1(x,y)からシャープネス強調画像I
S (x,y) を求めることができる。なお、本発明に用いら
れるシャープネス強調方法は、上述したものに限定され
るわけではなく、この他の従来公知のシャープネス強調
方法を適用可能である。
【0027】エッジ検出演算部16bは、色・調子処理
部14で得られた原画像データI1からエッジ検出を行
って被写体エッジ領域とそれ以外の領域とを識別するた
めのエッジ強度データEV を求める演算部で、得られた
エッジ強度データEv をぼけ味保存処理係数演算部16
dおよびノイズ領域重み係数演算部16eに送る。
【0028】エッジ検出演算部16bでは、エッジ検出
を行う前に、まずノイズを低減しエッジを検出し易くす
るために、視感度を反映した画像データに変換し、その
後エッジ検出を行う。銀塩写真フィルムに撮影された画
像等をディジタル化し、光学的濃度で表されている場合
は、RGBの画像データを視感濃度(Visual density)
への変換を行う前処理が施される。一方、原画像データ
1 がディジタルスチルカメラ等で撮影した画像データ
の場合は、上記視感濃度に相当する輝度信号に変換す
る。以下の説明では、光学的濃度で表されている画像デ
ータの場合について説明する。
【0029】R、GおよびBの光学的濃度で表された画
像データIR 、IG 、IB を視感濃度(Visual densit
y)Iv に変換することにより、各色の粒状などのノイ
ズ成分の影響を少なくし、画像中の被写体エッジ情報を
検出し易くする。式(11)に示したように、R、Gお
よびBの3原色の濃度値に重み係数r、gおよびbを掛
けてIv に変換する。 IV =(rIR +gIG +bIB )/(r+g+b) (11) 重み係数としては、 r:g:b=3:6:1 r:g:b=4:5:1 (12) r:g:b=2:7:1 のような比の値を用いる。ここで、重み係数の比r:
g:bとして好ましい値の範囲を規定すると、r+g+
b=10.0でbを1.0とした時に、gの値としてg
=5.0〜7.0の範囲の値が好ましい。ただし、r=
10.0−b−gである。このような変換を行うことに
よって、R、GおよびBで相関の無い粒状などのノイズ
成分を平均化の効果で減少させ、エッジ検出の精度を向
上させることができる。なお、ディジタルスチルカメラ
等で撮影した画像データについても、上記方法によって
視感濃度に相当する輝度信号に変換する。
【0030】エッジ検出演算部16bでは、上記前処理
によって得られた視感濃度IV を用いてエッジ強度の演
算を行う。エッジの検出は、注目画素x、yに対して上
記Iv (x,y) の画像データからその注目画素を中心とし
たNE ×NE 画素の配列を移動しながら、配列内の局所
的な濃度変動の標準偏差σV (x,y) を下記式(12)を
用いて計算することによって行う。配列の大きさは例え
ば3×3、5×5あるいは7×7程度の大きさを用いる
のが好ましい。
【0031】
【数1】 ただし、視感濃度Iv (x+k−NE /2−1/2,y
+l−NE /2−1/2)は、局所分散を計算するNE
×NE の画素配列の視感濃度で、<Iv (x,y)>はその
配列の平均視感濃度で、
【数2】 である。
【0032】さらに、エッジ検出演算部16bは、指数
関数を用いた下記式(15)を用いて、視感濃度の標準
偏差σV (x,y) を0.0から1.0の範囲の値に正規化
したエッジ強度データEV (x,y) を求める。 EV (x,y) =1ーexp[−σV (x,y) /aB ] (15) ただし、aB は標準偏差σV (x,y) の値を正規化するた
めの係数で、EV (x,y)=0.5に割り付ける標準偏差
σV (x,y) の閾値をσT とすると、 aB =−σT /loge (0.5) (16) である。閾値σT の値は元の原画像のシャープネスの程
度に依存するが、各色8ビット(256階調)のカラー
画像では、10〜100の範囲の値が好ましい。エッジ
強度データEV (x,y) を求める変換式としては、上記式
(15)に限定されるものでなく、他の式を用いること
もできる。例えば、下記式(17)のようなガウシャン
型の関数を用いてもよい。 EV (x,y) =1−exp{−[σV (x,y) ]2 /aB 2 } (17) ただし、aB は標準偏差σV (x,y) の値を正規化するた
めの係数で、EV (x,y)=0.5に割り付ける標準偏差
σV (x,y) の閾値をσT とすると、 aB 2 =−σT 2 /loge (0.5) (18) である。このようにして得られた正規化されたエッジ強
度データEV (x,y) を、ぼけ味保存処理演算部16dお
よびノイズ領域重み係数演算部16eに送る。なお、エ
ッジ強度データEV (x,y) を求める式(18)の演算の
替わりに、エッジ検出演算部16b内にLUT(Look u
p table )を予め作成し、これを用いてエッジ強度デー
タEV (x,y) を得てもよく、これによって演算時間を大
幅に短縮することができる。
【0033】エッジ検出演算部16bで行われるエッジ
検出方法は、上記局所分散に制限されず、以下のような
エッジ検出方法を用いてもよい。例えば、NE ×NE
画素の配列を移動しつつ局所的に微分し、その絶対値を
求める方法等がある。詳述すると、Zero-crossing 法に
おいては、Marr-Hildreth 法やGaussian filter 法やDO
G(Difference of Gaussian) 法が挙げられ、二次微分に
よる方法では、Laplacian 法やPseude-laplacian( 疑似
ラプラシアン) 法が挙げられ、一次微分による方法で
は、差分型として、Prewitt operetar、 Sobel operato
r および Roberts operator による方法が挙げられ、テ
ンプレート型(template) として、8方向のエッジパタ
ンに相当する3×3テンプレートを用いるRobinson ope
rator 、Prewitt operatorおよび Kirsh operator によ
る方法が挙げられ、統計的処理による方法として、Ripp
le filteringによる方法が挙げられ、その他、Hueckel
operator、 Frei & Chen operator 、 Triendl operato
r 、Kasvand operator、Eberlein operator 、Tanimoto
operator による方法やFuzzyset 法、AI法、Hysteresi
s smoothing法および Symmetric hysterisis smoothing
法等が挙げられ、これらいずれを用いてもよい。
【0034】平滑化処理演算部16cは、色・調子処理
部14で得られた原画像データI1(x,y) から平滑化処
理を行い平滑化画像データIL を求める演算部で、得ら
れた平滑化画像データIL (x,y) をエッジ・ノイズ混在
成分抽出部16gに送る。
【0035】平滑化処理演算部16cで行われる平滑化
を行う方法としては、以下に述べるように種々あるがい
ずれであってもよい。たとえば、局所平均化として、単
純平均化法やGasussian 法があり、局所的平均化法とし
て、K-Nearest neighbor averaging法、 Edge and line
weighte method 法、Contrast-sensitive weights法、
Relaxation method法、 Gradient inverse weights sm
oothing 法、Edge preserving smoothing 法、Slope fa
cet model smoothing 法、ヒステリシス平滑化法、Maxi
mum homogeneity smoothing 法、Sigma filter法、 Ada
ptive nonlinear filter法、 Genaralized mean filter
法および Median filter法が挙げられ、その他の方法と
して、E-filter(非線形低周波数フィルタ)法や広がり
関数Point spread function のコンボリューション(Co
nvolution of PSF) 法や低域フィルタ(Lo-pass filte
r) としてフーリエ変換を用いた空間周波数フィルタリ
ング(Spatial filtering)法やウェーブレット変換(Wa
velet transformation) を用いたフィルタリング法が挙
げられる。
【0036】一例として、局所平均化の方法を説明する
と、隣接する画素全体の和を重み係数を用いて平均値を
下記式(19)に従って求める。
【数3】 ただし、Nは平均化のマスクサイズ、wは重み係数であ
る。w=1.0とすると、単純平均となる。処理のマス
クとしては、下記のようなN×N画素のマスクを用いる
のが好ましい。具体的には3×3から5×5、7×7、
9×9程度のものを用いるのが好ましい。 w11 w12 w13・・・・・ w1N w21 w22 w23・・・・・ w2N w31 w32 w33・・・・・ w3N ・ ・ ・ ・ (20) ・ ・ ・ ・ wN1 w N2 w N3・・・・・ wNN
【0037】式(21)に9×9画素のマスクの一例を
示す。この式(21)では中心の値を1.0に正規化し
た値で示しているが、実際の処理ではマスク全体の和が
1.0になるようにする。 0.09 0.15 0.22 0.28 0.30 0.28 0.22 0.15 0.09 0.15 0.26 0.38 0.47 0.51 0.47 0.38 0.26 0.15 0.22 0.38 0.55 0.69 0.74 0.69 0.55 0.38 0.22 0.28 0.47 0.69 0.86 0.93 0.86 0.69 0.47 0.28 0.30 0.51 0.74 0.93 1.00 0.93 0.74 0.51 0.30 (21) 0.28 0.47 0.69 0.86 0.93 0.86 0.69 0.47 0.28 0.22 0.38 0.55 0.69 0.74 0.69 0.55 0.38 0.22 0.15 0.26 0.38 0.47 0.51 0.47 0.38 0.26 0.15 0.09 0.15 0.22 0.28 0.30 0.28 0.22 0.15 0.09
【0038】このように、平滑化処理部16cは、原画
像データI1(x,y) から平滑化画像データI L (x,y)を求
めることができるように構成される。
【0039】ぼけ味保存処理係数演算部16dでは、エ
ッジ検出演算部16bで得られたエッジ強度データEV
(x,y) から、ぼけ味保存シャープネス強調係数CBS(x,
y) の算出を行い、得られたぼけ味保存シャープネス強
調係数CBS(x,y) を、ぼけ味保存シャープネス強調成分
演算部16fに送るように構成される。
【0040】すなわち、正規化したエッジ強度データE
V (x,y) を用いて被写体のエッジ領域ではシャープネス
を強調し、エッジ領域以外の領域ではシャープネス強調
せずに、あるいはシャープネス強調を弱く掛けてぼけを
そのまま保存するための、ぼけ味保存シャープネス強調
係数CBS(x,y) を、下記式(22)を用いて求める。 CBS(x,y) = b0 + (1−b0 )EV (x,y) (22) ここで、b0 はぼけ味領域のシャープネス強調の程度を
設定するぼけ領域シャープネス強調係数であり、0以上
1以下の値を画像処理パラメータ入力・設定部20から
設定される。ぼけ領域シャープネス強調係数b0 の値を
0にすると、被写体のエッジ領域以外の画像のぼけた領
域、すなわちぼけ領域のシャープネス強調は無くなり、
ぼけ領域シャープネス強調係数b0 の値を1にすると、
エッジ領域もぼけ領域も区別無く全画面でシャープネス
が強調されるようになる。そのため、好ましいぼけ味を
保つための、好ましいぼけ領域シャープネス強調係数b
0の範囲は、0.0から0.8であり、さらに好ましく
は0.0から0.5の範囲の値である。
【0041】また、好ましいぼけを得るためのぼけ領域
シャープネス強調係数b0 の値は、元の原画像のシャー
プネス(またはぼけの程度)と本発明のシャープネス強
調の程度に依存し、原画像のシャープネスがあまり良好
でなく、シャープネス強調を強く掛ける場合は、好まし
いぼけ領域シャープネス強調係数b0 の値は小さくなる
が、一方、原画像のシャープネスが良好で、シャープネ
ス強調処理を弱く掛ける場合は、好ましいぼけ領域シャ
ープネス強調係数b0 の値は大きくなる。また、「好ま
しいぼけ」の程度は、撮影者の意図や観察者の主観によ
って異なるものであるため、この「好ましいぼけ」にか
なりの差があることが考えられる。従って、ぼけ領域シ
ャープネス強調係数b0 の範囲もかなりの幅がある。本
発明では、このぼけ領域シャープネス強調係数b0 を0
以上0.8以下の数値を設定することによって、好まし
いぼけを得ることができる。
【0042】なお、ぼけ味保存シャープネス強調係数C
BS(x,y) を求める式(22)の演算の替わりに、ぼけ味
保存処理係数演算部16d内にLUT(Look up table)
を予め作成し、これを用いてぼけ味保存シャープネス強
調係数CBS(x,y) を得てもよく、これによって演算時間
を大幅に短縮することができる。
【0043】ぼけ味保存・シャープネス強調成分演算部
16fは、ぼけ味保存処理係数演算部16dで得られた
ぼけ味保存シャープネス強調係数CBS(x,y) と、原画像
データI1(x,y) とシャープネス強調処理部16aで得ら
れたシャープネス強調画像データIs (x,y) とから、ぼ
け味保存シャープネス強調成分ΔIBS (x,y)を得る演算
部で、得られたぼけ味保存シャープネス強調成分ΔIBS
(x,y)を、ぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑制処
理部16iに送るように構成される。
【0044】ぼけ味保存シャープネス強調成分ΔIBS
(x,y)の算出は、下記式(23)に従って、シャープネ
ス強調画像データIS (x,y) から原画像データI1(x,y)
を減算して得られるシャープネス強調成分に、ぼけ味保
存シャープネス強調係数CBS(x,y) を掛けることにより
行わる。これにより、シャープネス強調成分を被写体エ
ッジ領域では大きく、それ以外のぼけ領域では値の小さ
い、または0に近いぼけ味保存シャープネス強調成分Δ
BS(x,y)が得られる。 ΔIBS (x,y)=CBS(x,y) (IS (x,y) −I1(x,y) ) (23)
【0045】ノイズ領域重み係数演算部16eは、エッ
ジ検出演算部16bで得られた正規化されたエッジ強度
データEV (x,y) を1.0の値から減算することで、ノ
イズ領域重み係数WG (x,y) を求める演算部であって、
ノイズ抑制成分演算部16hに送るように構成される。
正規化されたエッジ強度データEV (x,y) は、エッジ領
域の重み係数WE (x,y) に当たるので、1.0からエッ
ジ強度データEV (x,y) を引くことで、ノイズ領域重み
係数WG (x,y) を得ることができる。
【0046】エッジ・ノイズ混在成分抽出部16gは、
シャープネス強調処理部16aで得られたシャープネス
強調画像データIS (x,y) から平滑化処理部16cで得
られた平滑化画像データIL (x,y) を減算して、エッジ
・ノイズ混在成分ΔIEG(x,y) を得る演算部で、得られ
たエッジ・ノイズ混在成分ΔIEG(x,y) を、ノイズ抑制
成分演算部16hに送るように構成される。
【0047】ノイズ抑制成分演算部16hは、エッジ領
域重み係数演算部16eで得られたノイズ領域重み係数
G (x,y) とエッジ・ノイズ混在成分抽出部16gで得
られたエッジ・ノイズ混在成分ΔIEG(x,y) とを用い
て、ノイズ抑制成分ΔIG ’(x,y) を得る演算部で、得
られたノイズ抑制成分ΔIG ’(x,y) は、ぼけ味保存シ
ャープネス強調・ノイズ抑制処理部16iに送られるよ
うに構成される。
【0048】ノイズ抑制成分演算部16hでは、以下の
画像処理が行われる。
【0049】ノイズ抑制成分ΔIG ’(x,y) を得るに
は、ノイズ成分と被写体エッジ成分を識別し、分離する
必要があり、そのために、ノイズ成分とエッジ成分の特
徴を利用する。先ず、空間的な領域では、ノイズ成分は
画像全体にあるが、被写体の輪郭やエッジの部分よりも
平坦な部分で目立つ。一方、エッジ成分は画像中の主と
して被写体の輪郭部分と被写体表面の微細構造のある部
分にある。また、濃度領域では、ノイズ成分は主として
撮影に用いた写真感光材料の粒状やディジタルスチルカ
メラ等による電気的ノイズ等で構成されているので、濃
度差は小さいものが多いが、エッジ成分は被写体のコン
トラストに依存しており、画像によって大きく異なる
が、濃度差は微小なものから非常に大きいものまで変化
に富んだものとなっているといった特徴を持つ。そこ
で、ノイズ領域とエッジ領域を識別・分離するために、
先ず両者の空間的な特徴を利用して、ノイズ成分とエッ
ジ成分の領域分割を行う。ノイズ領域重み係数演算部1
6eで得られたノイズ領域重み係数WG (x,y) を、エッ
ジ・ノイズ混在成分抽出部16gで得られたエッジ・ノ
イズ混在成分ΔIEG(x,y) に掛けることによって、エッ
ジ情報を減少させ、ノイズ情報の比率の高い信号ΔIG
(x,y) にする。 ΔIG (x,y) =WG (x,y) ×ΔIEG(x,y) (24)
【0050】次に、濃度領域での特徴を利用して、ノイ
ズ成分と被写体エッジ成分の画像情報の分離を行う。濃
度差の小さい信号は主としてノイズ成分で、エッジ成分
も幾分混在し、濃度差の大きい画像データは主として被
写体エッジ成分で、濃度差の大きめのノイズ成分が混在
しているので、濃度差の大小を用いてノイズ成分とエッ
ジ成分の分離を行うことができる。ノイズ成分G0(x,y)
の分離は、下記の式(25)で表す非線形変換のLUT
を用いて行う。 G0(x,y)=LUT (ΔIG (x,y)) (25) ただし、LUTは LUT (ΔD)=ΔD× exp [−(ΔD)2/aG 2] (26) で、aG 2 はノイズの濃度変動の閾値GT から決まる定
数で、 aG 2 =−GT 2/ loge (1/2) (27) である。
【0051】ここで、ノイズ成分の濃度変動の閾値GT
は、エッジ・ノイズ混在成分ΔIEG(x,y) の中で、この
値以下の濃度変動はノイズ成分であると見做すものであ
るが、式(26)から容易に判るように、この閾値を境
にon/off的に分離するのではなく、濃度変動が大
きくなるにつれて徐々に小さくなるLUT形状に従っ
て、分離するノイズ成分が減少していくようにしてい
る。従って、ノイズ成分と共にエッジ成分も混入する
が、その割合も徐々に減少する。このような非線型変換
LUTを非線型変換関数NLGとして表わし、エッジ・
ノイズ混在成分をΔIEG(x,y) で表わすと、ノイズ成分
0(x,y)は、上記式(24)および(25)より、 G0(x,y)=NLG{ΔIEG(x,y) ×WG (x,y) } (28) として表わすことができる。こうしてノイズ成分G0(x,
y)を求めることができる。
【0052】さらに、ノイズ成分は画像中で細かい濃度
変動から成っているが、その濃度変動は濃度値の振幅の
変動と空間的な変動の大きさに分けて考えることができ
る。ノイズ成分の抑制の画像処理の目的は、このノイズ
成分を視覚的に目立たないようにすることである。その
ためには、上記の濃度振幅と空間的な大きさの両方を小
さくするとノイズ成分を抑制することができるが、振幅
も大きさもある程度以下に小さくなると視覚的な改良効
果が認識できなくなる。しかし、ディジタル画像では、
空間的には画素の大きさが最小単位となり、濃度振幅で
はデータの濃度分解能(たとえば、8bit の画像データ
ならば、256段階の濃度値の1段階の濃度差)が最小
単位となるので、物理的にこれ以下にはできない。
【0053】また、ノイズ成分が銀塩写真の粒状の場
合、粒状モトルは空間的に大きいものから小さいものま
であり、小さいモトルでは画素単位で細かく信号や濃度
が変動するが、大きいモトルでは周辺の幾つかの画素に
跨がって信号や濃度が変動する。画素単位で変動する信
号については、それ以上細かくすることはできないが、
複数の画素に跨がる大きい粒状モトルについては、空間
的に細かい粒状にすることによって視覚的に目立たない
ようにできる。
【0054】なお、以下に、この粒状モトルを細分化す
る処理の目的と効果を説明する。抽出したノイズ成分G
0(x,y)、すなわち銀塩写真の粒状をそのまま、あるいは
係数を掛けて原画像データから減算すると、平滑化処理
の施された画像に近いものとなり、粒状はぼけた粒状に
なってしまい視覚的に好ましくない。そこで、大きな粒
状モトルの濃度ゆらぎ成分に細分化マスクを掛けて濃度
ゆらぎに微細な変動を与えたノイズ抑制成分ΔIG
(x,y) 、すなわち粒状抑制成分を求め、その上で粒状の
ある原画像データから減算することにより、元の粒状の
大きなゆらぎは除去され、微細な濃度ゆらぎが残るた
め、結果として大きな粒状モトルを微細な粒状にするこ
とができる。この細分化処理は、粒状が複数の画素に跨
がる大きな粒状モトルとなっている場合に効果が期待で
きるものであり、ディジタルスチルカメラによって撮影
された画像等のように、ノイズ成分が画素単位の空間的
に細かいものでは、勿論効果を期待することはできな
い。この場合、大きなゆらぎ等の空間的変動よりも、濃
度値の振幅の変動、すなわち濃度信号のゆらぎを小さく
することによって、ノイズ成分を抑制することができ
る。
【0055】粒状モトルのノイズ成分を小さくする処理
は、先ずノイズ成分G0(x,y)を検出し、そのノイズ成分
0(x,y)に細分化するための乱数や格子等の細かいパタ
ーンから成る細分化マスクR(x,y) を掛けて、ノイズ抑
制成分ΔIG ’(x,y) 、 ΔIG ’(x,y) =R(x,y) ×G0(x,y) (29) を求める。なお、細分化マスクR(x,y) は、乱数パター
ンの他に網点状パターン(通常の二次元の網点、一次元
の万線スクリーン、FMスクリーン等)や誤差拡散のよ
うなパターンでも良いがモアレ等のアーティファクトの
発生しない乱数パターンが好ましい。乱数も一様乱数、
正規乱数、Poisson 乱数、二項乱数等があるが、自然界
の揺らぎ現象に近い正規乱数が好ましい。また、自然界
の揺らぎを最も良く表していると言われている1/f揺
らぎもこの目的に適している。なお、粒状が細かい画像
や、ディジタルスチルカメラによって撮影された画像の
ように、画素単位のノイズのある画像では、細分化せず
に、ΔIG ’(x,y) =G0 (x,y)とするのが好ましい。
【0056】ノイズ抑制成分演算部16hでは、以上の
ように画像処理が行われ、得られたノイズ抑制成分ΔI
G ’(x,y) は、ぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑
制処理部16iに送られる。
【0057】ぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑制
処理部16iでは、原画像データI1(x,y) に対して、下
記式(30)に従って、ぼけ味保存シャープネス強調成
分演算部16fで得られたぼけ味保存シャープネス強調
成分ΔIBS (x,y)を変倍係数αを掛けて加算し、ノイズ
抑制成分演算部16hで得られたノイズ抑制成分Δ
G ’(x,y) は変倍係数βを掛けて減算して、本画像処
理部16からの出力として処理画像データI2 (x,
y)を出力する。 I2 (x,y) =I1(x,y) +αΔIBS (x,y)−βΔIG ’(x,y) (30)
【0058】変倍係数αやβは、オペレータが画像処理
パラメータとして画像処理パラメータ入力・設定部20
から入力して設定することができるパラメータで、画像
モニタ22に表示される処理画像を見ながら設定するこ
とができる。また、予め定めた値を用いてもよい。
【0059】以上のように本画像処理部16は構成され
る。また、本実施例では、ノイズ領域重み係数演算部1
6eとノイズ抑制成分演算部16hを設け、ノイズ成分
に乱数を用いた係数を乗じてノイズ抑制成分、特に大き
な粒状の変動に微細な変調を持たせてノイズ抑制成分Δ
G ’(x,y) を求めるように構成しているが、ノイズ抑
制成分ΔIG ’(x,y) の抽出は上記方法に限られず、そ
の他の方法を用いるように構成してもよい。
【0060】次に、本発明の画像処理方法を、カラー画
像出力システム10の例に沿って説明する。
【0061】まず、画像入力装置12によって、例えば
ディジタルスチルカメラ等によって被写体を撮影し、あ
るいは被写体を撮影したフィルム等からスキャナ等によ
ってスキャンして得られたディジタルカラー画像データ
0 は、色・調子処理部14への入力画像データとして
出力され、また、画像処理パラメータ入力・設定部20
に送られる。
【0062】画像処理パラメータ入力・設定部20で
は、送られた画像データI0 を画像として画像モニタ2
2上に再現した再現画像を見ながら、色・調子処理部1
4で行う種々の処理のためのパラメータ、例えば、色
(グレイ)変換や補正、階調補正、濃度(明るさ)補
正、彩度補正、倍率変換、濃度ダイナミックレンジの圧
縮・伸長などのパラメータを、必要に応じて設定する。
【0063】色・調子処理部14では、画像処理パラメ
ータ入力・設定部20で設定されたパラメータに従っ
て、上記種々の画像処理が行われ、その都度、画像モニ
タ22に表示され、これを見ながらオペレータは、パラ
メータを最適に調整する。最終的に最適に調整された処
理後の画像データI1 は、本画像処理部16の原画像デ
ータとして本画像処理部16に送られる。
【0064】本画像処理部16では、本発明の画像処理
方法の一例として、図3に示されるようなフローに従っ
て、以下の処理ステップを経て、原画像データI1 は処
理画像データI2 に処理される。尚、以降では注目画素
位置をx、yでの画像データに対して、(x,y) を付加し
て記載する。
【0065】すなわち、本発明の画像処理方法を簡略に
説明すると、・原画像データにシャープネス強調の処理
を行い、画像を鮮鋭化すると共に画像中に含まれている
粒状などのノイズ成分も鮮鋭化しておき、・画像中の被
写体のエッジを検出し、画像のシャープさを認識するこ
とによって、シャープな被写体エッジ領域と背景等のぼ
け領域ではシャープネス強調を行わずにぼけを保存し、
・粒状などのノイズ成分についても、エッジ検出の際の
情報を用いて、被写体エッジ領域とノイズ領域を分割
し、粒状などのノイズ成分を選択的に抑制、除去するこ
とにより、エッジ部ではシャープネス強調を、ぼけ領域
ではぼけを保存し、ノイズ領域では粒状などのノイズ成
分が抑制された画質の良い画像を得る。
【0066】まず、原画像データI1 (x,y) はシャープ
ネス強調処理が施され( ステップ100)、原画像デー
タI1 (x,y) から、例えばUnsharp masking による方法
によって、式(1)に従って画像全体が鮮鋭化され画像
のシャープネスの向上されたシャープネス強調画像デー
タIS (x,y) が作成される。ここで、シャープネス強調
の程度を調節する定数aは、予め設定され、必要に応じ
てオペレータが画像処理パラメータ・設定部20より調
整される。なお、シャープネス強調処理方法は、上述し
たように公知の方法であればいずれであってもよい。
【0067】次に、原画像データI1 (x,y) に対してエ
ッジ検出が施され( ステップ102)、原画像データI
1 (x,y) からエッジ検出を行って被写体エッジ領域とそ
れ以外の領域とを識別するためのエッジ強度データEV
(x,y) を求める。エッジの検出は、まず、エッジ検出の
前処理としてR、GおよびBの光学的濃度で表されてい
る場合、画像データIR (x,y) 、IG (x,y) 、IB (x,
y) を式(11)および(12)に従って視感濃度I
v (x,y) に変換する。各色の粒状等によるノイズ成分の
影響を少なくし、画像中の被写体エッジ情報を検出し易
くするためである。なお、ディジタルスチルカメラ等で
撮影した画像データについても、視感濃度に相当する輝
度信号に変換する。
【0068】次に、得られた視感濃度Iv (x,y) から式
(13)および(14)に従って、視感濃度の標準偏差
σV (x,y) を得、これを式(15)に従って0.0から
1.0の範囲の値に正規化したエッジ強度データE
V (x,y) を求める。ただし、標準偏差σV (x,y) の値を
正規化するための係数aB は予め設定され、必要に応じ
てオペレータが画像処理パラメータ・設定部20より調
整される。エッジ強度データEV (x,y) を求める変換式
としては、式(15)に限定されるものでなく、ガウシ
ャン型の関数を用いてもよい。また、上記局所分散に制
限されず、公知の種々のエッジ検出方法を用いてもよ
い。
【0069】次に、ステップ102で得られたエッジ強
度データEV (x,y) を用いて、式(22)に従って、ぼ
け味保存シャープネス強調係数CBS(x,y) を算出する(
ステップ104)。ここで、ぼけ味領域のシャープネス
強調の程度を設定するぼけ領域シャープネス強調係数b
0 は、予め設定されており、必要に応じて0以上1以下
の値を画像処理パラメータ入力・設定部20から設定す
る。好ましいぼけ味を保つための、好ましいぼけ領域シ
ャープネス強調係数b0 の範囲は、0.0から0.8で
あり、さらに好ましくは0.0から0.5の範囲の値で
ある。
【0070】次に、求められたぼけ味保存シャープネス
強調係数CBS(x,y) から、式(23)に従って、ぼけ味
保存シャープネス強調成分ΔIBS (x,y)を演算して求め
る(ステップ106)。これによって、ぼけ味保存シャ
ープネス強調係数CBS(x,y) の値に応じて、シャープネ
ス強調成分が被写体エッジ領域では大きく、それ以外の
ぼけ領域では値が小さい、または0に近いぼけ味保存シ
ャープネス強調成分ΔIBS (x,y)を得る。そして、後述
するように、最終的にぼけ味保存シャープネス強調成分
ΔIBS(x,y) を原画像データI1 (x,y) に加算すること
で、この被写体エッジ領域以外の領域では、ノイズ成分
がエッジ領域に比べて比較的目立ち易く、また意図して
ぼかした背景領域もあるため、シャープネス強調をせ
ず、あるいは弱く掛けることによってノイズ成分が目立
つことなく、エッジ領域以外の意図してぼかした背景領
域のぼけ味を保存することができる。
【0071】一方、原画像データI1 (x,y) は、シャー
プネス強調(ステップ100)やエッジ検出(ステップ
102)が施されると同時に、平滑化処理が行われ(ス
テップ108)、平滑化画像データIL (x,y) を得る。
平滑化の処理方法は、上述したように種々あり、いずれ
の方法であってもよく、例えば、注目画素位置x,yの
周囲の一定領域の画像データに正規分布型の重み係数を
掛けて平均値を求める。正規分布の重み係数を定めるパ
ラメータや平均値を求める一定領域のマスクサイズ等の
パラメータは、予め設定され、必要に応じてオペレータ
が画像処理パラメータ・設定部20より調整される。
【0072】次に、得られた平滑化画像データIL (x,
y) をステップ100で得られたシャープネス強調画像
データIs (x,y) から減算して、エッジ・ノイズ混在成
分ΔI EG(x,y) を抽出する( ステップ110)。
【0073】次に、ステップ102で得られた正規化さ
れたエッジ強度データEV (x,y) を1.0の値から減算
することで、ノイズ領域重み係数WG (x,y) を算出する
(ステップ112)。正規化されたエッジ強度データE
V (x,y) は、エッジ領域の重み係数WE (x,y) に当たる
ので、1.0からエッジ強度データEV (x,y) を引くこ
とで、被写体エッジ領域では値が0に近く、それ以外の
ノイズ成分がエッジ成分に比べ比較的多いノイズ領域で
は値が1に近くなるノイズ領域重み係数WG (x,y) を得
ることができる。
【0074】ステップ112で得られたノイズ領域重み
係数WG (x,y) とステップ110で得られたエッジ・ノ
イズ混在成分ΔIEG(x,y) とを乗算して、ノイズ情報の
比率の高い信号ΔIG (x,y) を得るノイズ成分の識別を
行う(ステップ114)。
【0075】次に、ステップ114で得られたノイズ情
報の比率の高い信号ΔIG (x,y) から、非線形変換LU
Tを示す式(25)および(26)によって、ノイズ成
分G 0(x,y)を分離する。そして、ノイズ成分G0(x,y)に
乱数や格子等の細かいパターンから成る細分化マスクR
(x,y) を掛けて、式(29)よりノイズ抑制成分Δ
G ’(x,y) を求める。
【0076】これにより、ノイズ成分が粒状の場合、粒
状の変動に微細な変調を持たせることでノイズ成分を微
細化し、複数の画素に跨がる大きい粒状モトルについて
は、大きな濃度変動を除去し、細かな変動を残すことに
よって、粒状パターンを小さくし視覚的に目立たないよ
うにできる。すなわち、抽出したノイズ成分G0(x,y)、
すなわち粒状をそのまま、あるいは係数を掛けて原画像
データから減算すると、平滑化処理の施された画像に近
いものとなり、粒状はぼけた粒状になっているので視覚
的に好ましくないが、大きな粒状モトルの濃度ゆらぎ成
分に細分化マスクを掛けて濃度ゆらぎに微細な変動を与
えたノイズ抑制成分ΔIG ’(x,y) 、すなわち粒状抑制
成分を求め、その上で粒状のある原画像データから減算
することにより、元の粒状の大きなゆらぎは除去され、
微細な濃度ゆらぎが残るため、結果として大きな粒状モ
トルを微細な粒状にすることができる。そのため、この
細分化処理は、ディジタルスチルカメラによって撮影さ
れた画像等のように、ノイズ成分が画素単位の空間的に
細かいものでは、効果を期待することはできないが、粒
状が複数の画素に跨がる大きな粒状モトルとなっている
場合に大きな効果を発揮する。
【0077】次に、原画像データI 1 (x,y) に対して、
ステップ106で求められたぼけ味保存シャープネス強
調成分ΔIB (x,y) に変倍係数αを掛け加算し、ステッ
プ116で得られたノイズ抑制成分ΔIG ’(x,y) に変
倍係数βを掛けて減算することによって、本画像処理部
16の処理画像データI2(x,y)としてのぼけ味保存シャ
ープネス強調・ノイズ抑制画像データI2(x,y)を得る
(ステップ118)。変倍係数αやβは、予め定めら
れ、必要に応じてオペレータが画像処理パラメータ・設
定部20より調整される。例えば、ぼけ味保存シャープ
ネス強調処理を強くしたい場合には、変倍係数αを変倍
係数βより大きくし、また、ノイズ抑制処理を強く掛け
たい場合は、変倍係数βを変倍係数αより大きくする。
これにより、被写体エッジ領域では、シャープネス強調
されると共に、被写体エッジ領域以外のノイズ成分が目
立ち易い領域において、エッジ強調されてぼけ味が失わ
れることなく、ノイズ成分を除去することができる。
【0078】なお、本画像処理装置16で行われる画像
処理の際の種々のパラメータの調整は、オペレータが画
像モニタ22に表示された処理画像の表示を見ながら、
適宜調整する。
【0079】本発明の画像処理方法の一実施例は以上で
あるが、ノイズ領域重み係数算出(ステップ112)、
ノイズ成分の識別(ステップ114)およびノイズ抑制
成分演算(ステップ116)の処理方法は上記方法に限
定されず、種々のノイズ抑制処理方法を用いてもよい。
【0080】得られた処理画像データI2(x,y)は、画像
出力装置18に送られ、処理画像データI2(x,y)に基づ
いて、カラー写真画像などのカラー入力画像が再現され
たカラー画像を出力する。
【0081】以上本画像処理方法について、図3に示す
実施例を基に説明したが、本発明は、ぼけ味保存シャー
プネス強調・ノイズ抑制画像処理を必ずしも行う必要は
なく、例えば、ノイズ成分の抑制を必要としない場合、
ノイズ抑制のための画像処理、例えば図3中のステップ
108〜116のない、図4に示されるぼけ味保存シャ
ープネス強調を行う画像処理方法であってもよい。ま
た、図3に示される画像処理方法のステップ118で用
いられる変倍係数βを0として画像処理してもよい。
【0082】図4に示されるエッジ検出やシャープネス
強調やぼけ味保存シャープネス強調係数算出の各処理
は、図3中の対応する各処理と全く同じであり、対応す
るステップには同一の番号を付している。ぼけ味保存処
理(ステップ120)は、ステップ100で得られたシ
ャープネス強調画像データIS (x,y) から原画像I1
ータ(x,y)を引き、ステップ104で得られたぼけ味保
存シャープネス強調係数CBS(x,y) を掛けて、その値を
原画像I1 データ(x,y)に加算することで処理画像デー
タI2(x,y)を得ている。これによって、ぼけ味を保存し
つつ、被写体エッジ領域のシャープネス強調が可能とな
る。
【0083】以上、本発明の画像処理方法および装置に
ついて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定は
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種
の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0084】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、ぼけ味保存シャープネス強調係数を算出して、
ぼけ味保存シャープネス強調成分を得ることができるの
で、これを用いることで、銀塩写真システムやディジタ
ルスチルカメラ等で撮影された写真画像において、画像
のシャープネス強調を行う場合、主要被写体をシャープ
ネス強調しつつ、主要被写体ではない背景の撮影カメラ
のレンズによって生じるぼけを認識し、ぼけとしてその
まま保存することによって違和感の無い写真らしいぼけ
味のある画像を得ることができる。さらに、画像に含ま
れている粒状などのノイズ成分も強調せずに、逆に抑制
することによって、ぼけ味を保存し、かつ粒状などのノ
イズ成分の少ない画質の良い違和感の無い写真画像を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置の一実施例を組み込ん
だ、カラー写真画像を読取り、ぼけ味保存シャープネス
強調・ノイズ抑制の画像処理を行い、カラー画像を出力
するカラー画像出力システムを示すブロック図である。
【図2】 本発明の画像処理装置の一実施例であるぼけ
味保存シャープネス強調・ノイズ抑制の画像処理を行う
画像処理部を示すブロック図である。
【図3】 本発明の画像処理方法であるぼけ味保存シャ
ープネス強調・ノイズ抑制の画像処理方法の一実施例を
示すフローチャートである。
【図4】 本発明の画像処理方法であるぼけ味保存シャ
ープネス強調の画像処理方法の一実施例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 カラー画像出力システム 12 画像入力装置 14 色・調子処理部 16 ぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑制画像処
理部 16a シャープネス強調処理部 16b エッジ検出演算部 16c 平滑化処理部 16d ぼけ味保存処理係数演算部 16e ノイズ領域重み係数演算部 16f ぼけ味保存シャープネス強調成分演算部 16g エッジ・ノイズ混在成分抽出部 16h ノイズ抑制成分演算部 16i ぼけ味保存シャープネス強調・ノイズ抑制処理
部 18 画像出力装置 20 画像処理パラメータ入力・設定部 22 画像モニタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像データにシャープネス強調処理を行
    い、画像全体を鮮鋭化したシャープネス強調画像データ
    を作成し、 前記原画像データからエッジ検出を行って被写体エッジ
    領域とそれ以外の領域とを識別するためのエッジ強度デ
    ータを求め、 このエッジ強度データから、被写体エッジ領域ではシャ
    ープネスを強調し、被写体エッジ領域以外の領域では画
    像のぼけを保存するぼけ味保存シャープネス強調係数を
    求め、 前記シャープネス強調画像データから前記原画像データ
    を減算してシャープネス強調成分を作成し、 このシャープネス強調成分に、前記ぼけ味保存シャープ
    ネス強調係数を乗じて、被写体エッジ領域では値が大き
    く、それ以外の領域では値が小さくなるぼけ味保存シャ
    ープネス強調成分を得、 このぼけ味保存シャープネス強調成分を前記原画像デー
    タに加算することによって、ぼけ味を保存しつつシャー
    プネス強調した画像の処理画像データを作成することを
    特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】前記ぼけ味保存シャープネス強調係数は、
    前記被写体エッジ領域では、1.0に等しい値か近い値
    を持ち、前記被写体エッジ領域から離れるに従って徐々
    に小さくなり、ぼけ画像となる領域では、0.0から
    1.0までの所定設定値となる請求項1に記載の画像処
    理方法。
  3. 【請求項3】前記ぼけ味保存シャープネス強調係数が、
    このぼけ味保存シャープネス強調係数をCBS(x,y) と
    し、前記エッジ強度データをEv (正規化されたE
    v (0≦E v ≦1))とするとき、下記式(1)で表わ
    される請求項1または2に記載の画像処理方法。 CBS(x,y) =b0 +(1−b0 )Ev (x,y) (1) ここで、b0 は、被写体エッジ領域以外のぼけ画像領域
    のシャープネス強調の程度を調節するぼけ領域シャープ
    ネス強調係数であり、0.0≦b0 ≦1.0の範囲の値
    である。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理
    方法であって、 前記原画像データに平滑化処理を行って、平滑化画像デ
    ータを作成し、 前記シャープネス強調画像データからこの平滑化画像デ
    ータを減算して、シャープネス強調された被写体画像の
    エッジと、同じくシャープネス強調されたノイズ成分と
    が混在するエッジ・ノイズ混在成分を作成し、 前記エッジ強度データからノイズ領域重み係数を求め
    て、このノイズ領域重み係数と前記エッジ・ノイズ混在
    成分とからノイズ成分を識別し、ノイズ成分に微細な変
    動を持たせるノイズ抑制成分を得、 前記ぼけ味保存シャープネス強調成分を前記原画像デー
    タに変倍して加算するとともに、前記ノイズ抑制成分を
    変倍して減算することによってぼけ味を保存しつつシャ
    ープネス強調し、さらにノイズ成分を抑制した画像の処
    理画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】原画像データにシャープネス強調処理を行
    い、画像全体を鮮鋭化したシャープネス強調画像データ
    を作成するシャープネス強調処理部と、 前記原画像データからエッジ検出を行って被写体エッジ
    領域とそれ以外の領域を識別するためのエッジ強度デー
    タを求めるエッジ検出演算部と、 前記原画像データに平滑化処理を行って、平滑化画像デ
    ータを作成する平滑化処理部と、 前記エッジ強度データから、被写体エッジ領域以外の領
    域における画像のぼけ味を保存するぼけ味保存シャープ
    ネス強調係数を求めるぼけ味保存処理係数演算部と、 前記エッジ強度データからノイズ領域重み係数を求める
    ノイズ領域重み係数演算部と、 前記原画像データと前記シャープネス強調処理部で作成
    されたシャープネス強調画像データと前記ぼけ味保存処
    理係数演算部で求められたぼけ味保存シャープネス強調
    係数とからぼけ味保存シャープネス強調成分を得るぼけ
    味保存シャープネス強調成分演算部と、 前記シャープネス強調処理部で得られた前記シャープネ
    ス強調画像データから前記平滑化処理部で得られた前記
    平滑化画像データを減算して、シャープネス強調された
    被写体画像のエッジ成分と、同じくシャープネス強調さ
    れたノイズ成分とが混在するエッジ・ノイズ混在成分を
    作成するエッジ・ノイズ混在成分抽出部と、 このエッジ・ノイズ混在成分抽出部で作成された前記エ
    ッジ・ノイズ混在成分と前記ノイズ領域重み係数演算部
    で求められたノイズ領域重み係数とから、ノイズ成分を
    識別し、ノイズ成分に微細な変動を持たせるノイズ抑制
    成分を得るノイズ抑制成分演算部と、 前記原画像データに対して、前記ぼけ味保存シャープネ
    ス強調成分演算部で得られたぼけ味保存シャープネス強
    調成分を変倍して加算するとともに、前記ノイズ抑制成
    分演算部で得られたノイズ抑制成分を変倍して減算する
    ことで画像のぼけ味を保存しつつシャープネス強調し、
    さらにノイズ成分の抑制された処理画像データを得るぼ
    け味保存シャープネス強調・ノイズ抑制処理部とを有す
    ることを特徴とする画像処理装置。
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