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JP2000512869A - 軟質および硬質領域を有する整形用キャスティング物品 - Google Patents

軟質および硬質領域を有する整形用キャスティング物品

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JP2000512869A JP10502894A JP50289498A JP2000512869A JP 2000512869 A JP2000512869 A JP 2000512869A JP 10502894 A JP10502894 A JP 10502894A JP 50289498 A JP50289498 A JP 50289498A JP 2000512869 A JP2000512869 A JP 2000512869A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、軟質端部を有する整形用キャスティング物品を提供する。一実施形態において、その物品は2種類の異なる樹脂を含浸させた、またはコートした可撓性シート材料を含む。変形実施形態において、その物品は2つの異なる押出された材料を含む押出されたシート材料を含む。樹脂または押出された材料の一方は、他方の樹脂または材料に比べて軟らかく弾性がある。物品の定義された領域でより軟らかい材料を選択的に提供することによって、その領域の硬度を調整することができる。その物品は、2種類の異なる硬化性樹脂を縦方向に含浸させた、またはコートした布帛裏材料を含む整形用キャスティングテープの形態であってもよい。硬い方の第1の硬化性樹脂を用いて、布帛裏材料の縦方向に伸長した中央領域をコートし、軟らかい方の第2の硬化性樹脂を用いて、布帛裏材料の縦方向に伸長した少なくとも1つの端部領域をコートする。手足の周囲を包むと、軟らかい方の端部領域が重なって硬化したギプスに軟らかくて快適な端部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 軟質および硬質領域を有する整形用キャスティング物品 発明の分野 本発明は、整形用キャスティング材料に関する。 発明の背景 手足を折ったり傷つけたりした際の固定に用いる様々な整形用キャスティング 材料が開発されている。この目的で最初に開発されたキャスティング材料として は、綿ガーゼメッシュ布帛からなるパリス包帯の石膏を、そのメッシュ布帛の開 口部と表面に一体化させて用いるものであった。しかしながら、パリスギプスの 石膏は、強度対重量比が低く、完成したギプスが非常に重くかさばるものとなっ てしまう等、それに付随する数多くの欠点がある。さらに、パリスギプスの石膏 は、比較的長期間にわたって強度を発現するため、免荷状態を24から48時間 にわたって避けることが必要となる。さらに、パリスギプスの石膏は一般に水に 溶解するため、入浴、シャワーまたは水と接触するその他活動を避ける必要があ る。 合成ポリイソシアネートプレポリマーが整形用キャスティング材料用の樹脂を 生成するのに有用であることが分かったとき、この業界において大きな躍進があ った。一般的に市販されている合成整形用キャスティング材料は、ポリイソシア ネートプレポリマー樹脂を含浸させた編みガラス繊維布帛裏材料から構成されて いる。これらの整形用キャスティング材料は、強度対重量比が高い等、パリスギ プスの石膏からは大きく進歩している。しかしながら、従来のキャ スティング物品の編みガラス繊維布帛裏材料は、硬化時に非常に粗くなり、尖っ た端部を有するギプスを形成することがよくある。端部が尖っていると皮膚の擦 過傷および/または衣類の引掻きなどが生じる可能性がある。その結果、健康管 理者は端部に詰物材料を用いて、キャスティング物品が皮膚と接触しないように しなければならない。 発明の概要 上記を鑑みると、業界に望まれているものは、合成整形用キャスティング材料 の利点、すなわち、強度対重量比が高いけれども、尖った端部のない整形用キャ スティング材料であることが理解されよう。かかる整形用キャスティング材料お よびそれを作成する方法がここに開示および請求されている。 一般に、本発明の整形用キャスティングテープは、軟質キャスティング材料の 縦方向に伸長した第1の領域と、第1の領域に接続された硬質キャスティング材 料の縦方向に伸長した第2の領域とを含む。軟質および硬質キャスティング材料 は、例えば、裏材料と一体化された軟質または硬質硬化性樹脂、裏材料と一体化 された軟質または硬質熱可塑性材料または軟質または硬質の押出されたキャステ ィング材料を含んでいてもよい。 好ましい一実施形態において、本発明は、裏材料とこの裏材料と一体化された 少なくとも1種類の硬化性樹脂とを含む整形用キャスティングテープを提供する 。このキャスティングテープには、軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した 少なくとも1つの領域と、硬質キャスティング材料の縦方向に伸長した少なくと も1つの領域とが含まれる。軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域と 硬質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域は異なる硬化性樹脂を含むのが 好ましい。また、それらは2つの異なる裏材料を有していてもよい。 キャスティングテープは、軟質のキャスティング材料の1つまたは2つの端部 領域を有しているのが最も好ましい。手足の周囲を包むと、軟質端部領域がギプ スの軟質端部を形成する。通常の10cm幅のキャスティングテープについては 、軟質端部領域は少なくとも幅0.5cmであるのが好ましい。 本発明はまた、軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した少なくとも1つの 領域と硬質キャスティング材料の縦方向に伸長した少なくとも1つの領域とを有 する硬化性キャスティングテープを提供する工程と、キャスティングテープの硬 化を開始する(例えば、キャスティングテープを水に付けることによって)工程 と、任意で軟質領域がギプスの1つ以上の端部を覆うように包む工程と、キャス ティングテープを硬化して整形用ギプスを形成させる工程とを含む整形用ギプス を作成する新規な方法についても記載している。 本発明はまた、これらの新規な整形用キャスティングテープを作成する新規な 製造方法についても記載している。一実施形態において、これらの新規な方法に は、布帛裏材料を提供する工程と、裏材料に異なる2種類の硬化性樹脂をコーテ ィングして異なる硬度を有する2つの近接する縦方向に伸長した領域を形成する 工程とが含まれる。 本発明はまた、例えば、裏材料と裏材料と一体化した少なくとも1種類の樹脂 を含む改良された副木物品も提供する。一般に、副木物品は硬質中央領域と少な くとも1つの軟質端部領域とを有している。副木はさらに、周囲が軟質端部領域 で囲まれた親指の穴を含ん でいてもよい。 定義 「キャスティング材料」とは、一般に成形可能な第1の状態から、一般に成形 不可能な第2の状態へ変化して、装着者に合わせることのできる支持具を形成す ることのできる材料(例えば、複合体材料、樹脂コートされたシート等)のこと である。本発明の支持具は、少なくとも1つの「軟質領域」と少なくとも1つの 「硬質領域」とを有することを特徴としている。軟質領域と硬質領域の第2の状 態は、少なくとも1つの物理特性が異なり、硬質領域は軟質領域より少なくとも 認識できる程度に、より剛性があり、弾性が少なく、硬い。「異なる硬度」とは 、キャスティングテープまたは副木の軟質領域と硬質領域の間にある剛性、弾性 または硬度の相対的な差(すなわち、2つの領域の第2の状態間の相対的な差) のことである。 「キャスティングテープ」とは、キャスティング材料の伸長した片のことであ る。本発明のキャスティングテープは使用前は任意でロールに巻きつけておいて もよく、縦方向に伸長した少なくとも1つの「軟質領域」と縦方向に伸長した少 なくとも1つの「硬質領域」とを有することを特徴としている。軟質領域と硬質 領域の第2の状態は、少なくとも1つの物理特性が異なり、硬質領域は、軟質領 域より少なくとも認識できる程度に、より剛性があり、弾性が少なく、硬い。 キャスティング材料(例えば、キャスティングテープまたは副木)の「軟質領 域」は、軟質キャスティング材料を含むキャスティング材料の領域である。「軟 質キャスティング材料」とは、一般に成形可能な第1の状態から、一般に半剛体 で、弾性のある、または 軟らかい支持具を含む第2の状態に変化するキャスティング材料のことをいう。 軟質キャスティング材料は、裏材料にコートされた軟質樹脂ばかりでなく軟質の 押出されたキャスティング材料も含む。「軟質樹脂」は、裏材料にコートまたは 適用して硬化させたとき、一般に、半剛体で、弾性のある、または軟らかい支持 具を形成する硬化性樹脂系のことをいう。より好ましくは、従来のガラス繊維裏 材料の端部にコートして硬化させたとき、軟質樹脂は装着者の肌を切ったり、お よび/または擦ったり、装着者を傷つけたりすることのない端部を与える。 キャスティング材料(例えば、キャスティングテープまたは副木)の「硬質領 域」は、硬質キャスティング材料を含むキャスティング材料の領域である。「硬 質キャスティング材料」とは、一般に成形可能な第1の状態から、一般に剛性で 、弾性のない、または硬い支持具を含む第2の状態に変化するキャスティング材 料のことをいう。硬質キャスティング材料は、裏材料にコートされた硬質樹脂ば かりでなく硬質の押出されたキャスティング材料も含む。「硬質樹脂」は、好ま しくは裏材料にコートまたは適用して硬化させたとき、一般に、剛性で、弾性の ない、または硬い支持具を形成する硬化性樹脂系のことをいう。より好ましくは 、従来のガラス繊維裏材料の端部にコートして硬化させたとき、硬質樹脂は、支 持具がその周囲を包む手足が通常運ぶ重さを支えることのできる剛性の支持具を 与えるものである。 「硬化性樹脂系」とは、一般に流動性のある、または成形可能な未硬化の第1 の状態から、一般に流動性のない、または成形不可能な硬化した第2の状態への 状態変化を行うタイプの樹脂系のことをいう。 「裏材料」、「キャリア」および「スクリム」という用語は、1種類以上の硬 化性樹脂がコートまたは何らかの手段により適用される構造体のことをいう。「 布帛裏材料」は、ニット、織布または不織布材料を含む裏材料である。 「一体化された」という用語は、樹脂系と裏材料の緊密な関係のことをいい、 例えば、樹脂の付いた裏材料をコートする、および/または裏材料に樹脂を含浸 させることにより実現されるようなことである。 図面の簡単な説明 本発明は、以下の図面を参照するとより明白に理解することができるであろう 。 図1は、キャスティングテープの各端部に沿って2つの軟質領域を有するキャ スティングテープを一部巻き付けてないロールを示す。 図2は、キャスティングテープの一端部に沿って1つの軟質領域を有するキャ スティングテープを一部巻き付けてないロールを示す。 図3は、キャスティングテープの各端部に沿って、そしてキャスティングテー プの中心の3つの軟質領域を有するキャスティングテープを一部巻き付けてない ロールを示す。 図4は、本発明のキャスティングテープを巻いた人間の腕を示す。 図5aは、副木の端部に沿って、そして親指の穴の周囲に軟質領域を有する副 木物品を示し、図5bおよび5cは、図5aの副木物品を人間の腕に適合させた 副木物品を示し、図5dは、人間の腕そして図5bおよび5cの副木物品の上に 巻かれた上掛けの包帯を示す。 図6は、キャスティングテープの各端部に沿って2つの軟質領域 を有する押出されたキャスティング物品を一部巻き付けていないロールを示す。 図7aは、端部強度を測定するときのキャスティング材料の環を支持するのに 用いる試験固定具を示し、図7bは、図7aの試験固定具に配置された硬化した キャスティング材料の環を示す。 図8a−dは、2種類以上の樹脂を裏材料にコートするのに用いるスロットダ イを示す。 図1において、一部ロール10に巻き付けていないキャスティングテープ20 の透視図を示す。巻き付けていない部分のキャスティングテープ20には、中央 領域12、第1の端部領域14および第2の端部領域16が示されている。一部 巻き付けていないシートには、第1の端部15、第2の端部17および第1の終 端部13が示されている。第2の終端部19は、ロールの芯の周囲に巻き付けて あり隠れている。第1の端部領域14と第2の端部領域16のうち少なくともど ちらかが、中央領域12とは異なる硬度を示すのが好ましい。より好ましくは、 第1の端部領域14と第2の端部領域16のうち少なくともどちらかが、軟質領 域であって、中央領域12が硬質領域である。最も好ましい実施形態においては 、第1の端部領域14と第2の端部領域16は両方とも軟質領域であり、中央領 域12は硬質領域である。 図2において、一部ロール110に巻き付けていないキャスティングテープ1 20の透視図を示す。巻き付けていない部分のキャスティングテープ120には 、中央領域112と第1の端部領域114が示されている。一部巻き付けていな いシートには、第1の端部115、第2の端部117および第1の終端部113 が示されている。第2の終端部119は、ロールの芯の周囲に巻き付けてあり隠 れている。第1の端部領域114は、中央領域112とは異なる硬度を示す。よ り好ましい実施形態においては、第1の端部領域114は軟質領域であり、中央 領域112は硬質領域である。 図3において、一部ロール210に巻き付けていないキャスティングテープ2 20の透視図を示す。一部巻き付けていないキャスティングテープ220のシー トには、中央領域212、第1の端部領域214、任意で第2の端部領域216 および任意で第3の領域218が示されている。巻き付けていない部分には、第 1の端部215、第2の端部217および第1の終端部213が示されている。 第2の終端部219は、ロールの芯の周囲に巻き付けてあり隠れている。第1の 端部領域214、第2の端部領域216または第3の領域218のうち少なくと も一つが、中央領域212とは異なる硬度を示すのが好ましい。好ましい実施形 態においては、第1の端部領域214、第2の端部領域216および第3の領域 218はいずれも軟質領域であり、中央領域212は硬質領域である。 図4に、本発明のキャスティングテープを巻いた人間の腕を示す。図4に示す 通り、キャスティングテープ20には中央領域12およびテープの長さ方向に延 びている少なくとも1つの端部領域14がある。所望であれば、異なる硬度を有 する第2の端部領域16を任意で用いてもよい。キャスティングテープ20を図 示したA部分のように螺旋パターンで巻くと、端部領域14、16は、近接した 1回以上の巻付け、または一層以上の層の中央領域12で重なる。しかしながら 、所望であれば、近接した1回以上の巻付け、または一層以上の層の端部領域1 4、16が端部領域14、16を覆ってもよい。これは、例えば、キャスティン グ端部22、24、26および28でも起こる。所望であれば、図4のキャステ ィングテープを 用いて、親指の周囲を巻くとき、24でテープを半分折るとよい。このように折 り畳むと、中央領域の一部(図3の218)が2つ折りのテープの端部となり、 各端部に沿って軟質領域を有するテープ220を与えるので好ましい。 図5aは中央領域312と副木物品310の周囲に沿って、親指の穴311の 周囲に軟質領域314を有する副木物品310を示す。図5bおよび5cは、人 間の腕に適合させた図5aの副木物品310を示す。副木物品310を装着する 前に、任意で詰物材料330を腕に巻く、または装着する。図5dは、人間の腕 そして図5bおよび5cの副木物品310の上に巻かれた上掛けの包帯340を 示し、これによって副木物品310を腕に固定する。 図6に、2つの軟質領域をもつ押出されたキャスティング物品またはキャステ ィングテープ420を示す。図6において、一部ロールに巻き付けていないキャ スティングテープ420の透視図を示す。一部巻き付けていない押出されたシー トのキャスティングテープ420には、中央領域412、第1の端部領域414 および第2の端部領域416が示されている。巻き付けていない部分には、第1 の端部415、第2の端部417および第1の終端部413が示されている。第 2の終端部419は、ロールの芯の周囲に巻き付けてあり隠れている。第1の端 部領域414と第2の端部領域416のうち少なくともどちらかが、中央領域4 12とは異なる硬度を示すのが好ましい。より好ましくは、第1の端部領域41 4と第2の端部領域416のうち少なくともどちらかが、軟質領域であって、中 央領域412が硬質領域である。最も好ましい実施形態においては、第1の端部 領域414と第2の端部領域416は両方とも軟質領域であって、それぞれ軟質 キャスティング材料の少なくとも1つの押 出された要素を含み、中央領域412は硬質領域であって、硬質キャスティング 材料の少なくとも1つ、好ましくは複数の押出された要素を含む。 図7aは、端部強度を測定するときのキャスティング材料740の環を支持す るのに用いる試験固定具700を示す。固定具は、基体710、基体710に対 して45度の角度で配置された下部支持体720および下部支持体720に対し て90度の角度で配置された側部支持体724から構成されている。図7bに示 す通り、キャスティング材料740の環は、下部支持体720に対して配置され た環の第1の端部741によって試験固定具700にセットされる。キャスティ ング材料740の円筒環の側部の一部が側部支持体742に立てかけられる。側 部支持体724は、キャスティング材料740の環の半径に適合する機械加工さ れた表面を有している。円筒状プローブ744を、キャスティング材料740の 環の上部前縁742に対して押し付ける。円筒状プローブ744は、インストロ ン機のような試験装置746に取り付けられている。 図8aに、2種類以上の樹脂を裏材料にコートするのに用いるスリーピースの スロットダイ800の側面図を示す。ダイには、2つの外側プレート820aと 820b、そして中間プレート810がある。図8bおよび8cに示す通り、外 側プレート820aおよび820bは、複数のボルト穴812を備えている。外 側プレート820aはさらに送り穴824、826および828を備えている。 中間プレート810は複数のボルト穴812と、送り穴824、826および8 28とそれぞれ通ずるテーパのフローキャビティ814、816および818を 備えている。テーパのフローキャビティは、樹脂の流れを導いて、コーティング 幅EとCを与えるものであ る。 本発明は、本明細書に添付された請求項に規定された特定の原理および/また は概念を利用するものである。本発明に属するキャスティング業界の当業者であ れば、これらの原理および/または概念が、本明細書において説明の目的で利用 される実施形態そのものとは異なる様々な実施形態を説明することができること を理解されよう。これらの理由から、本明細書に記載された本発明は説明のため の実施形態のみに限定されるものとは解釈されず、添付の請求項によってのみ解 釈されるものとする。 発明の詳細な説明 本発明は、異なる硬度を有する少なくとも2つの領域を備えた硬化可能な整形 用支持物品を提供する。現在の好ましい一実施形態において、支持材料は、硬化 または活性剤に晒すと硬化する少なくとも一液樹脂系と一体化された(例えば、 含浸させた、またはコートした)可撓性シート材料を含む。支持材料は、使用す る前は樹脂が硬化または活性剤と接触するのを防ぐパッケージング手段をさらに 含むのが好ましい。本発明はまた、支持材料を適用する方法および支持材料から 形成された硬化した装具に関する。本発明はさらに、支持材料を作成する方法に 関する。 変形実施形態において、支持材料は、冷やすと第1の成形可能な状態から第2 の形状保持状態に変化する少なくとも1つの熱可塑性材料と一体化された(例え ば、含浸させた、またはコートした)可撓性シート材料を含む。さらなる変形実 施形態において、支持材料は熱可塑性材料か粘性硬化性材料のいずれかの押出さ れたシート材料を含む。 好ましくは、整形用支持物品は、2つの異なる硬化性樹脂と一体化された布帛 裏材料を含む整形用キャスティングテープの形態である。硬い方の第1の硬化性 樹脂は、布帛裏材料の中央領域と一体化されており、軟らかい方の第2の硬化性 樹脂は布帛裏材料の少なくとも1つの端部領域と一体化されている。より好まし くは、キャスティングテープは、従来の「硬い」硬化性樹脂の中央領域と、「軟 らかい」硬化性樹脂の2つの端部領域を有している。手足の周囲を包むと、軟ら かい方の端部領域が重なって、軟らかくて快適な端部の硬化したギプスを形成す る。 この代わりに、整形用支持材料は、布帛裏材料に含浸またはコートされた単一 の樹脂を含むキャスティングテープの形態であってもよい。この実施形態におい て、布帛裏材料そのものは、少なくとも2つの異なる材料または同種の材料の2 つの異なる構造体を含む。例えば、布帛は、異なる2つの種類のヤーンを用いた ニットであってもよい。第1の種類のヤーン(例えば、ガラス繊維)を用いて布 帛の中央領域を形成し、第2の軟らかい種類のヤーン(例えば、ポリエステル、 綿、レーヨン、ポリオレフィン、ポリウレタン等)を用いて布帛の少なくとも1 つの端部領域を形成してもよい。端部ヤーンが軟らかいと、高いモジュラスのガ ラス繊維中央ヤーンに比べて、低いモジュラスの硬化した布帛が得られる。布帛 は、この代わりに単一種類のヤーンを用いたニットであってもよいが、布帛の第 1の領域が多少なりとも硬化性樹脂を吸収するような構成とする。例えば、ウェ ールヤーンの樹脂吸収容量を、ウェールヤーン中の繊維の数を増減させることに よって調整する。この構成の場合、多少の樹脂が特定のウェールに向かい、その 結果、樹脂の含浸された硬化した布帛の硬度が異なることとなる。 所望であれば、これらの技術を組み合わせて用いてもよい。例えば、整形用支 持材料を、2つの異なる材料を含む布帛裏材料上に含浸またはコートされた2つ の異なる樹脂を含むキャスティングテープの形態としてもよい。 上述した通り、1種類以上の硬化性樹脂を裏材料と一体化させてもよい。現在 の好ましい一実施形態において、キャスティングテープは2つの異なる硬化性樹 脂配合を含む。硬い方の第1の硬化性樹脂配合を用いてキャスティングテープの 中央領域をコートし、軟らかい方の第2の硬化性樹脂配合を用いて、キャスティ ングテープの少なくとも1つの端部領域をコートする。第1および第2の樹脂配 合は同一、例えば、同一の化学種であってもよく、それぞれの硬化したときの物 理特性が異なるだけでもよい(例えば、両樹脂とも水硬化性のイソシアネート官 能基を有する樹脂であってもよい。)。この代わりに、第1および第2の樹脂配 合は異なる化学種であってもよい。2つの樹脂は相溶性があって、例えば、キャ スティングテープの近接した層が重なって2つの樹脂配合が接触したときに互い に良好に接着するのが好ましい。2つの樹脂は同一の基本的な化学特性を有して いるのがより好ましい。 キャスティング材料の硬質領域に用いる硬化性樹脂は、整形用ギプスの機能面 での要件を満足するような硬化性樹脂であるのが好ましい。樹脂は毒性がなく( 例えば、患者、またはギプスをしている人に有害な毒性蒸気が、硬化の際に大量 に出ない)、皮膚刺激のないもの(例えば、化学刺激や硬化中に過剰に発熱しな い)でなければならないのは明白である。さらに、樹脂は硬化剤と十分に反応し て、ギプスが適用されたら、確実にそして即時に硬化する一方、ギプスを適用し て形作るのに十分な作業時間を与えないほど反応性が あるものであってはならない。キャスティング材料ははじめは、柔軟で成形可能 で、自身に接着するものでなければならない。ギプスを適用し終わった後、短い 間に、装着者の活動によりギプスが受ける荷重と応力を支持するだけの十分な剛 性と強度とならなければならない。 以下の開示は、主に、本発明の現在の好ましい実施形態に関するものであり、 水硬化性イソシアネート官能基を有するプレポリマーが硬化性樹脂として用いら れている。他の適した硬化性樹脂については後述してある。 本発明に用いるのに現在のところより好ましいとされるいくつかの硬化性樹脂 は、水硬化性イソシアネート官能基を有するプレボリマーである。この種の適し た系は、例えば、米国特許第4,131,114号、第4,376,438号、 第4,433,680号、第4,411,262号、第4,433,680号お よび第4,502,479号に開示されている。現在のところより好ましいとさ れる樹脂系は、米国特許第4,667,661号および米国特許出願第07/3 76,421号および第08/320,917号に開示されている。 本明細書において用いる水硬化性イソシアネート官能基を有するプレポリマー とは、ポリイソシアネート化合物と反応性水素化合物またはオリゴマー(例えば 、「ポリオール」)から誘導されたプレポリマーのことである。反応性水素化合 物は、例えば、Carl R.Noller著「Chemistry of Organic Compounds」第6章、1 21-122頁(1957年)に記載されているようなよく知られたZerevitinov試験によ る活性水素を有する化合物である。プレポリマーは水、例えば、水蒸気や好まし くは液状の水に晒した際に硬化するのに十分な イソシアネート官能基を有するを有している。 イソシアネートとポリオールの反応により形成されたポリイソシアネートプレ ポリマーを用いるのが現在のところ好ましい。 適したイソシアネートは、例えば、米国特許第4,376,438号、第4, 433,680号および第4,502,479号に開示されており、2,4−ト ルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートおよびこれらイソ マーの混合物;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフ ェニルメタンジイソシアネートおよびこれらイソマーと、可能な少量の2,2’ −ジフェニルメタンジイソシアネート(典型的な市販のジフェニルメタンジイソ シアネート)の混合物;および芳香族ポリイソシアネートおよびアニリンとホル ムアルデヒドの縮合生成物のホスゲン化より誘導されるような混合物が挙げられ る。トルエンジイソシアネート(TDI)のような揮発性の高い材料より、ジフェ ニルメタンジイソシアネート(MDI)のような揮発性の低いイソシアネートを用 いるのが好ましい。適した市販のイソシアネート出発材料としては、「ISONATE 」2143L(ダウケミカル製)、「MONDUR」MRS(Mobay Chem.Co.,(ペンシルバニ ア州、ピッツバーグ))および「PAPI」(ダウケミカル)が挙げられる。 プレポリマー系に用いるのに適したポリオールとしては、ポリアルキレン酸化 物(例えば、ポリエチレン酸化物およびポリブチレン酸化物)、ポリプロピレン エーテルグリコール(Arco Chewicalより「ARCOL PPG」という商品名で、そして BASF Wyandotteより「PLURACOL」という商品名で入手可能)、ポリテトラメチレ ンエーテルグリコール(例えば、Quaker Oats Co.製「POLYMEG」またはE.I.Du P ont de Nemours,Co.,(デラウェア州、ウィルミントン) 製「TERATHANE」)、ポリカプロラクトンジオール(例えば、ユニオンカーバイ ド製「TONE」シリーズのポリオール)およびポリエステルポリオール(例えば、 Hooker Chemical Co.、Ruco部門より入手可能な「RUCOFLEX」ポリオールのよう なジカルボン酸とジオールのエステル化により得られるヒドロキシル末端ポリエ ステル)が挙げられる。一般に、低分子量のポリオールを用いると、硬化した樹 脂の剛性が増す。 本発明のキャスティング材料に有用な「硬質樹脂」としては、ダウケミカル社 より入手可能なISONATETM2143L(約73%のMDIを含有するジ−およびトリ−イ ソシアネートの混合物)として知られているイソシアネートおよびArco Chemica lよりARCOL PPG725として入手可能なポリプロピレン酸化物ポリオールが用いら れる。材料の貯蔵寿命を長くするために、0.01から1.0重量パーセント( 樹脂の総重量に対して)の塩化ベンゾイルまたはその他の適した安定化剤を含有 させるのが好ましい。 現在の好ましい硬質樹脂を形成するために、当業者に知られた従来のポリウレ タン反応条件下でイソシアネートとポリオールを互いに反応させる。反応物質の NCO:OH比は好ましくは1.5:1から7:1、より好ましくは2.5:1 から4.5:1である。 一般に、樹脂の硬度は、反応物質の「官能基」の調整により影響される。官能 基を増やすにつれて、すなわち、二官能基を有する材料に対して多官能基を有す る材料の相対量が増えるにつれて、硬度が増大する。また、一般に、樹脂の硬度 は、与えられたNCO:OH比について反応物質の「当量」の調整により影響さ れる。当量が増えるにつれて、すなわち、ポリオールの当量が増えるにつれて、 硬度が増大する。 NCO:OH比が2.5:1から4.5:1の現在の好ましい硬質樹脂を形成 するために、プレポリマーの理論的なイソシアネート当量(グラム樹脂/当量イ ソシアネート)は、約1000グラム未満が好ましく、より好ましくは約500 グラム未満、最も好ましくは約400グラム未満である。好ましくは、プレポリ マーの理論的なポリオール当量は、約1000グラム未満が好ましく、より好ま しくは約500グラム未満、最も好ましくは約400グラム未満である。当然の ことながら、これらの量は、可塑剤のような補助剤を含有していたり、異なるN CO:OH比または平均官能基の反応物質を用いるため、樹脂によって異なる。 キャスティングテープの1つ以上の領域、すなわち、1つまたは両方の端部領 域は、「軟質樹脂」でコートされているのが好ましい。本発明に用いるのに現在 のところより好ましいいくつかの軟質樹脂は、例えば、米国特許第4,968, 542号に開示されているような水硬化性イソシアネート官能基を有するプレポ リマーである。 本発明の支持材料に用いるのに適した、そして現在のところ最も好ましい軟質 樹脂としては、ポリオールと過剰のポリイソシアネートの反応により調製される 水蒸気硬化性ポリウレタンプレポリマーが挙げられる。出発材料は、米国特許第 4,376,438号、第4,433,680号、第4,502,479号およ び第4,667,661号に記載されているような業界によく知られている、剛 性(または「硬い」)ポリウレタンキャスティング材料を形成するのに用いるも のと同じ化学種のものであってもよい。しかしながら、プレポリマーのイソシア ネート当量、NCO:OH比および/またはポリオールの平均ヒドロキシ当量を 変えると軟質領域を半剛体の特性にすることができる。 さらに、他の活性水素材料を単一で、またはポリオールと共に用いて、本発明 に有用な軟質樹脂を生成してもよい。第1級および第2級アミン、カルボン酸お よびチオールが例示される。これらのような材料を用いるとき、活性水素成分の 全体の当量は、好ましくは少なくとも400グラム、最も好ましくは少なくとも 100グラムとする。 適したイソシアネートとしては前に開示したものが挙げられる。好ましいもの としては、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ ルメタンジイソシアネートおよびこれらイソマーと、可能な少量の2,2’−ジ フェニルメタンジイソシアネート(典型的な市販のジフェニルメタンジイソシア ネート)の混合物が挙げられる。適した市販のイソシアネート出発材料としては 、「ISONATE」2143L(ダウケミカル社)、「MONDUR」MRS(Mobay Chem.Co.,( ペンシルバニア州、ピッツバーグ))および「PAPI」(ダウケミカル社)が挙げ られる。 硬化した支持装具における剛性および弾性の程度は、通常、ポリオールまたは ポリオール混合物の平均ヒドロキシ当量に影響される。ヒドロキシ当量の選択は また、よく知られているように分子構造およびイソシアネートの種類にも依存し ている。 プレポリマー樹脂系に用いるのに適したポリオールとしては、アルキレン酸化 物の縮合物から誘導されるポリアルキレンエーテル(Arco Chemicalより「ARCOL PPG」という商品名で、そしてBASF Wyandotteより「PLURACOL」という商品名で 入手可能なもの)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(Quaker Oats Co. 製「POLYMEG」)、ポリカプロラクトンポリオールおよびポリエステルポリオー ル(例えば、Hooker Chemicals Co.、Ruco部門より入手 可能な「RUCOFLEX」ポリオールのようなジカルボン酸とジオールのエステル化に より得られるヒドロキシル末端ポリエステル)が挙げられる。一般に、高分子量 ポリオールを用いると、硬化した樹脂の剛性が減少する。 本発明の支持材料の端部領域に用いるのに特に好ましい樹脂は、ダウケミカル 製「ISONATE」2143Lとして知られているイソシアネート(約73重量%のジフェ ニルメタンジイソシアネートを含有するイソシアネート化合物の混合物)および Arco Chemical製のARCOLLHT-28およびPPG425として入手可能なポリプロピレン酸 化物ポリオールの混合物である。材料の貯蔵寿命を長くするために、約0.02 から0.1重量パーセントの塩化ベンゾイルおよび/またはその他の適した安定 化剤(例えば、約0.05から0.25重量パーセントのレベルのブチル化ヒド ロキシトルエンのような酸化防止剤)を含有させるのが好ましい。 当業者に知られた従来のポリウレタン反応条件下でイソシアネートとポリオー ルを互いに反応させる。反応物質のNCO:OH比は好ましくは1.5:1から 7:1、より好ましくは2.5:1から4.5:1である。 一般に、樹脂の軟らかさは、反応物質の「官能基」の調整により影響される。 官能基を増やすにつれて、すなわち、二官能基を有する材料に対して多官能基を 有する材料の相対量が増えるにつれて、軟らかさは減少する。しかしながら、材 料の弾性または反発弾性はやや増大する。また、一般に、樹脂の軟らかさは、与 えられたNCO:OH比について反応物質の「当量」の調整により影響される。 当量が増えるにつれて、すなわち、ポリオールの当量が増えるにつれて、軟らか さが増大する。 NCO:OH比が2.5:1から4.5:1の現在の好ましい軟質樹脂を形成 するために、プレポリマーの理論的なイソシアネート当量は、約400グラムを 超えることが好ましく、より好ましくは約500グラム、最も好ましくは約10 00グラムを超える。好ましくは、プレポリマーの理論的なポリオール当量は、 約400グラムを超えるのが好ましく、より好ましくは約500グラム、最も好 ましくは約1000グラムを超える。当然のことながら、これらの量は、可塑剤 のような補助剤(一般に、硬化した樹脂の剛性を減少させる)を含有していたり 、異なるNCO:OH比または平均官能基の反応物質を用いるため、樹脂によっ て異なる。 水硬化剤に晒した1種類以上の樹脂の反応性は、適した適量の触媒を用いるこ とによって調節することができる。反応性は、(1)樹脂表面に硬質フィルムが 即時に形成されて樹脂の塊への水の浸透を妨げる、または(2)ギプスがそれを 適用して形作るのが完了する前に固まってしまうほど大きくてはいけない。米国 特許第4,705,840号に記載されている通りに調製した4−[2−[1− メチル−2−(4−モルホリニル)エトキシ]エチル]−モルホリン(「MEMPE 」)および米国特許第4,433,680号に記載されている通りに調製した2 ,2’ジモルホリノジエチルエーテル(「DMDEE」)を約0.05から約5重量 パーセント(樹脂の総重量に対して)の濃度で用いると良い結果が得られている 。本発明の硬化した支持装具を作成するためには、硬化剤に晒す、すなわち、水 に浸漬した後、約2.5から18分の硬化時間が好ましい。より好ましくは、硬 化時間は約3から10分、最も好ましくは約3から5分である。 一般に、キャスティングテープの硬質領域において、樹脂の発泡 は最小限にしなければならない。というのは、ギプスの表面の平滑性に悪影響を 及ぼし、ギプスの全体の強度を下げるためである。発泡は、例えば、水がイソシ アネート基と反応する結果、二酸化炭素が放出されるときに生じる。発泡を減少 させる一つの方法は、プレポリマー中のイソシアネート基の濃度を下げることで あるが、反応性、加工性および極限強さのためには、イソシアネート基は適度な 濃度とすることが必要である。樹脂の容量が少なければ(すなわち、樹脂のコー ティング重量が軽ければ)発泡も少ないが、強度や耐剥離性のようなギプスの所 望の特性のためには適当な樹脂容量が必要とされる。発泡を抑えるのに充分とい える方法は、シリコーンアンチフォームA(ダウコーニング)またはアンチフォ ーム1400シリコーン液体(ダウコーニング)のような発泡抑制剤を樹脂に添加す ることである。ダウコーニングのアンチフォーム1400のようなシリコーン液体を 約0.05から1.0重量パーセントの濃度で用いるのが特に好ましい。欧州特 許出願公開E POO 0 407 056に開示されているような疎水性ポリマー 粒子の安定分散液を含有する水硬化性樹脂を、発泡を抑えるために用いてもよい 。 所望であれば、樹脂の発泡をキャスティングテープの軟質領域に利用すること ができる。例えば、発泡は、キャスティングテープの端部領域の剛性を下げるの に望ましい影響を与える。テープの少なくとも1つの端部領域を発泡抑制剤を含 有しない樹脂でコートしたり(樹脂の硬化中に発泡が自然に生じる)、その領域 をユニオンカーバイド製GR-5Mトリトン界面活性剤のような発泡剤を含有する樹 脂でコートすることにより発泡を調整することができる。 硬化前および硬化中のキャスティング材料の粘性を下げ、許容できる強度と積 層強度のギプスを形成できるよう、米国特許第4,6 67,661号および第4,794,937号に記載されているような潤滑剤を 一種類または複数の樹脂に添加するのが好ましい。これは、端部領域に軟質樹脂 を用いるときに特に当てはまる。これらの樹脂は、剛性ギプスを形成するのに用 いるものよりもさらに粘着性のある傾向にある。適した潤滑剤としては、樹脂系 に共有結合する親水性基;界面活性剤、複数の疎水性基からなるポリマーおよび ポリシロキサンを含有する硬化性樹脂と相溶性のない添加剤;およびこれらの組 み合わせが挙げられる。所望であれば、米国特許出願第08/404,242号 に開示されているような分離した一時的なライナーと組み合わせて用いてもよい 。 ポリウレタンプレポリマー樹脂系の粘着性を消失させる好ましい方法は、その 系に潤滑剤、特に、界面活性剤を添加することである。好ましい界面活性剤は、 プレポリマー系の3から6重量パーセントとなる量の酸化プロピレンと酸化エチ レンのブロックコポリマー、または23℃で固体の酸化ポリエチレンである。特 に好ましいのは、ヒドロキシ官能基を有するポリエチレン酸化物末端ポリプロピ レン酸化物(BASF Wyandotteより「Pluronic」という商品名で販売されている) である。 可塑剤を樹脂に添加して、硬化した樹脂の硬度を調整してもよい。適した可塑 剤は、業界によく知られており、硬化した物品に所望のレベルの軟らかさを与え る量で軟質樹脂に添加するのが好ましい。可塑剤は未硬化のキャスティングテー プの貯蔵安定性や、材料の物理または毒性特性に何らかの負の影響を与えないの が好ましい。適した可塑剤としては、モンサントケミカル社製ブチルベンゾール ファレート、Sanicizer160のような材料が挙げられる。 現在の好ましい樹脂は、ポリイソシアネートとポリオールの反応 により形成される上述のウレタン樹脂である。ポリウレタン、シアノアクリレー トエステル、エポキシ樹脂およびトリアルコキシ−またはトリハロ−シラン基で 両末端が封鎖されたプレポリマーをはじめとする、業界に知られた他の水硬化性 樹脂(任意で水蒸気感応性触媒と結合された)も適している。 水を用いて、整形用キャスティングテープの硬化を行うのが最も簡便で、安全 かつ整形外科医や医療キャスティングスタッフにとって慣れているが、水硬化性 のこれら以外の樹脂系も用いることができる。好ましい樹脂は、水に高度に分散 可能でなくてもよい。適した水活性および代替の硬化性樹脂としては、水蒸気硬 化性ポリウレアプレポリマー、シラン、シロキサン、エポキシ、アクリレート、 ポリ硫化物およびポリエステル官能基を有する材料が挙げられる。例えば、アク リレートおよび懸垂ビニルのような特定の活性オレフィンといった光硬化性材料 も候補として挙げられる。 適した樹脂としては、包帯を、グリシジルメタクリレートとビスフェノールA (4,4’−イソプロピリデンジフェノール)の縮合物から誘導されたビス−メ タクリレートエステルのような二官能基を有するアクリレートやメタクリレート に含浸させている、米国特許第3,908,644号に開示されているものが挙 げられる。樹脂は、第3級アミンと有機過酸化物の溶液で濡らした際に硬化する 。この代わりに、米国特許第3,630,194号は、整形用テープをアクリル アミドモノマーに含浸させることを提案している。この重合は、包帯を酸化還元 剤(レドックス開始剤系として業界に知られている)の水溶液に浸漬することに よって開始される。 本発明に含まれる樹脂としては、米国特許第5,423,735号に開示され ているような水硬化性アルコキシシラン末端オリゴ マーも挙げられる。 本発明に含まれる樹脂としてはまた、係属中の米国特許出願第08/008, 678号および第08/008,743号に開示されているような水反応性液体 有機金属化合物が挙げられる。これらの樹脂は、通常、水反応性液体有機金属化 合物と有機ポリマーからなる。 硬化性樹脂のレオロジーは、所望のコーティング重量で樹脂を裏材料に容易に コートでき、保管中に「溜まらない」よう調整するのが望ましい。より好ましく は、2つの異なる樹脂を用いるとき、キャスティングテープの異なる領域の独特 の硬化した物理特性を損なわないよう、異なる樹脂が望ましくないマイグレーシ ョンを起こさないようにするのが望ましい。これは、例えば、マイグレーション に耐える形態で1種類以上の樹脂を提供することにより実現される。 本発明の支持材料に用いる可撓性シート材料は、少なくとも一部が樹脂に含浸 されるよう多孔性であるのが好ましい。多孔性シート材料はまた、硬化した装具 の空気循環と、装具下からの水分の蒸発を促す。これは、患者の快適さおよび装 具下にある健康な皮膚の維持にも役立つ。 適した可撓性シート材料としては、ポリアミド、ポリエステル、綿、レーヨン 、ポリオレフィン等のような天然または合成繊維から構成される織布またはニッ ト布帛が例示される。好ましいシート材料は、ガラス繊維またはポリエステルの 伸縮自在のニット布帛である。適したガラス繊維布帛は、米国特許第4,502 ,479号、第4,609,578号、第4,668,563号および第5,0 14,403号および米国特許出願第07/976,402号およ び第08/008,751号に開示されている。特に好ましいこのタイプのシー トは、米国特許第4,609,578号(Reed)に開示された伸縮自在の熱硬化 布帛である。 支持材料に用いる好ましいシート材料は、例えば、約5cmから15cmの幅 の様々な幅のロールに巻き付けられた一般に長くて狭い布帛片(テープ)である 。布帛を、支持材料の約30から90重量パーセントの量の硬化性樹脂材料に含 浸させる。好ましい実施形態においては、ガラス繊維布帛を用いて、含浸させた 支持材料の40から60重量パーセントである。「含浸」という用語は、樹脂が 完全に布帛の糸または繊維にそしてその周囲に完全に混じった状態を説明するの に用いられるものであって、樹脂がファイバーにある程度まで吸収されたことを 必ずしも示すものではない。通常、樹脂溶液は、布帛の接触しているフィラメン ト間の毛管状の間隙へ流れ込んで、硬化の際に布帛へ結合する。 布帛に適用される樹脂成分は、中間層積層結合を形成するのに十分な量としな ければならないが、好ましくは多孔性を塞がない程度にする。過剰の樹脂成分は また、樹脂の粘性および滴下のために支持材料を扱いにくくさせる。 所望であれば、布帛は、2種類の異なるウェールヤーンを用いたニットであっ てもよい。第1の種類のヤーン(例えば、ガラス繊維)を用いて布帛の中央領域 を形成し、それより軟らかい第2の種類のヤーン(例えば、ポリエステル)を用 いて、布帛の少なくとも1つの端部領域を形成してもよい。端部ヤーンが軟らか いと、高いモジュラスの中央ヤーンに比べて、低いモジュラスの硬化した端部領 域が得られる。布帛は、この代わりに単一種類のヤーンを用いたニット、または 布帛の第1の領域が多少なりとも硬化性樹脂を吸収 するように処理されたものであってもよい。例えば、ウェールヤーンの樹脂吸収 容量を、ウェールヤーンの繊維の数を増減させることによって調整する。この構 成の場合、多少の樹脂が特定のウェールに向かい、その結果、硬化した布帛の硬 度が異なることとなる。 ロール形態の樹脂コートされた布帛片は、プラスチックコアに巻き付け、水蒸 気や酸素を透過しないパッケージ内に密閉するのが好ましい。水蒸気硬化性樹脂 の場合には、使用直前にパッケージを開いて、ロールを水道水に約5から30秒 間完全に浸漬する。これは、水が多孔性材料に浸透し、空気を置換するのに十分 な時間である。樹脂が充填される布帛に開口部を生じさせるほど樹脂容量が多く ない限りは、この構成では充分すぎるほどの水がロールに吸収される。ロールを 水中で絞って入り込んだ空気を水と置換してもよい。材料を包む間に巻いてある ロールをほどくとき、過剰の水分が露出した樹脂表面を新たにコートして、材料 を完全に濡らして硬化を早める。これに代わる方法によれば、浸漬せずに材料を 包んで、スプレーまたは濡れたタオルを当てることにより大気の水分または水を 与えて、プレポリマーを硬化する。 支持材料を適用する前に、保護のための詰物を任意で患者の手足の周りに配置 する。詰物は、管状ストッキネット、例えば、身体部位の周囲を包むことのでき る伸長した片や包帯のような他の従来の形態とする。 詰物を適切な位置に配置したら、標準的なキャスティング材料の適用と同様の 方法で、湿らせた支持材料で手足の周囲、そして保護用詰物を覆うように包む。 材料はまた、剛性の合成または石膏ギプスの成形と同様に形作る。図4の部分A に示すように螺旋パターンで巻き付けると、端部領域が近接する1層以上の層の 中央領域で重 なる。従って、ギプスの強度は、この領域においては大幅に損なわれることはな い。しかしながら、端部領域は、ギプスの端部近くの近接する1層以上の層の端 部領域に対して重ねて、硬化したギプスの軟質端部を形成するのが好ましい。 たいていの用途について適切に支持および/または固定する硬化した装具を形 成するには、通常、8層以下の支持材料で十分である。 本発明の硬化した支持装具は、合成樹脂で形成された従来の剛性ギプスに比べ て可撓性と弾性のある端部という特徴を有している。 変形実施形態において、支持材料は、熱可塑性材料または粘性硬化性材料のい ずれかの押出されたシート材料から構成される。適した押出されたシート材料は 、米国同時係属特許出願第08/048,891号、第08/391,111号 、第08/391,712号および第08/449,505号に開示されている 。本発明によれば、押出されたシートは、異なる硬化または硬質特性を有する少 なくとも2片の押出された材料を用いて形成される。 押出しプロセスにより、NOMADマット(3M製、米国特許第4,351,683 号に記載されている)に見られるような不規則な形状を含むかなり多くの構成で 製品を作成することができる。この代わりに、孔あきシートを、連続した孔のな いフィルムとして押出して、穿孔またはドリルにより孔をあけて孔あきシートを 形成することができる。現在好ましい押出された孔あきシートは、米国特許B1 4,631,215号、B1 4,634,485号に開示された「Z−ウェ ブ」プロセス、または米国特許第4,384,022号に開示された「スパイラ ル」プロセスにより形成される。他の適したプロセスである「Conwed」プ ロセスは、2組のストランドを有する押出された網状結合であり、ほぼ直角に互 いに交差して分 子が配向している(例えば、米国特許第2,919,467号、第3,252, 181号および第4,152,479号に記載されている)。 Z−ウェブプロセスは、様々な密度の孔および厚さを有する様々なウェブを作 成することができ、設定および維持が比較的容易であるため最も好ましい。Z− ウェブプロセスは、もともとダイフェースオリフィスに対する異なる圧力降下に より動作するものであり、異なる押出物のフロー速度が「ジグザク」すなわちZ −ウェブパターンを形成する。典型的なウェブパターンを図6に示す。Z−ウェ ブプロセスにより形成される物品は、次のような手順により製造される。 (1)第1の速度で、第1のフィラメント形成用押出し可能なプラスチックの 塊を押出して、直線状に間隔をあけて平行に並んだ複数のエレメントを作成する 、 (2)好ましくは少なくとも約2のアスペクト比の断面となるように、好まし くはその幅より薄い第2のフィラメント形成用押出し可能なプラスチックの塊を 押出す(第1の押出し速度より速い第2の速度で、そして間隔をあけて近接した 連続した平行なエレメント間で)。波打ったエレメントを、幅方向の各対向面が 直線状の連続した平行なエレメントの一つに対向するように配置し、プラスチッ クの塊は、エレメントが互いに接触する点で互いに接合する第1の粘着状態と、 押出された接合形状を維持するのにエレメントが十分に完全な構造を有する第2 の物理状態とを有しており、接合に続く後者の状態により、ウェブの変形と孔の 封鎖が生じないようにする。 (3)エレメントは、接触点で接合するのに十分な粘性を有していて、波打っ たエレメントの片側にある平行なエレメント間を接触 させることによって、波打つエレメントを薄さ方向に波打たせる。十分に近接し た他の近接した平行なエレメントを維持して、その平行なエレメントと波打った 波打ちエレメントの間をさらに接触させてかかる波打ちとそれに伴う接触を繰り 返し、それによって、対向する側に配列された頂点を備えた波打ちエレメントを 有する物品を提供する。このとき、波打ちエレメントの片側の頂点は、平行なエ レメントの一つに接合され、波打ちエレメントの他方の側の頂点は、他の近接す る平行エレメントに接合されている。 (4)プラスチックの塊の第2の物理状態への変化を変更または可能とする。 Z−ウェブプロセスにより作成されたウェブは、織ったウェブに外観が似てい る。テープ形状における適当な通気性を確保するために、Z−ウェブプロセスに より作成されるウェブは、好ましくは1cm2当たり7.75から77.50個 の孔、より好ましくは1cm2当たり15.50から62.00個の孔、最も好 ましくは1cm2当たり23.25から38.75個の孔を有している。本明細 書においては、皮膚により生成される水蒸気がギプスから自然に逃げるような十 分な多孔性を有するギプスは、「通気可能」または「通気する」と呼んでいる。 Z−ウェブ構成について、図6に示したように孔は三角または折曲状形の孔とし て定義される。好ましいZ−ウェブギプスは、SCOTCHCAST PLUS(3M(ミネソタ 州、セントポール)製)といった典型的なガラス繊維キャスティングテープのよ うに通気可能である。水蒸気透過およびキャスティング材料を通過する気流は、 上述の特許出願に記載されている通りに試験する。好ましくは、本発明のギプス は、パリス材料の石膏または従来のガラス繊維キャスティング材料に匹敵する気 流と水蒸気透過を有して いる。 スパイラルプロセスもまた、様々な密度の孔および厚さを有する様々なウェブ を作成することができ、設定および維持が比較的容易であるため好ましい。スパ イラルプロセスもまた、もともとダイフェースオリフィスに対する異なる圧力降 下により動作するものであり、異なる押出物の塊のフロー速度がスパイラルパタ ーンを形成する。Z−ウェブプロセスと対照的に、スパイラルプロセスは、1個 以上の内部オリフィスと各内部オリフィスを囲む複数(少なくとも3個)の外部 オリフィスを有するダイを用いる。ダイの配列により、複数の直線状の平行な外 部「ケージ」フィラメントがその周囲を囲むスパイラル形状の内部押出し物を有 する1個以上のフィラメントの束を備えたウェブが作成される。オリフィスの大 きさおよび断面形状がそれらから押出されるフィラメントの大きさと形状を決め る。内部オリフィスと外部オリフィスの間に与えられた空間について、スパイラ ルコアフィラメントのピッチは内部および外部孔からの相対的な材料の流れによ り決まる。すなわち、速度の差が増大するにつれてピッチが減少する。 Nomadプロセスは、米国特許第4,351,683号に記載されている。この プロセスにより、内部が絡み合った、連続して縮れたフィラメントによる弾性の ある開いた繊維状ウェブを形成することができる。この方法は、エレメントを接 触点で互いに接合させる、粘性のある第1の状態と、エレメントが押出された接 合形状を維持するのに十分に完全な構造を有する、第2の物理状態を有する粘性 のある材料のフィラメントの束を押出すものである。接合に続く後者の状態は好 ましくはもはや生じず、フィラメントが接触表面に落ちるように束を整列させ、 生成したウェブを押出し速度より遅い速 度で前進させる。 スパイラルまたはNomadプロセスにより作成されたウェブは適当な通気性、好 ましくはZ−ウェブ材料と同程度の通気性を提供するために十分な数の孔を有し ているのが好ましい。しかしながら、スパイラルウェブの配列およびNomadウェ ブの不規則な性質のため、単位面積当たりの孔の数を正確に数えるのは難しい。 これらウェブの通気性を定量化する代替の方法は、ウェブの孔体積を計算するこ とである。スパイラルまたはNomadプロセスにより作成された適したウェブは、 適当な通気性を有するような十分なパーセントの孔体積を有している。より好ま しいウェブは、Z−ウェブ材料または3M製のSCOTCHCAST PLUSのような典型的な ガラス繊維キャスティングテープにより提供されるのと同等の通気性を有してい る。本明細書において用いるウェブの「孔体積」は、まず既知の体積のウェブの 重量を測定してウェブの密度を求めることにより求められる。ウェブのその面積 における押出し物の体積を、測定したウェブ重量を押出し物の密度で割ることに よって計算される。押出し物の体積を、ウェブの面積にその平均厚さをかけて計 算されたウェブ体積で割って、マットにおける押出し物を分数で表わして、これ から1を引き、100をかけると孔のパーセント体積が得られる。ウェブの厚さ は、Ames(Waltham、マサチューセッツ州)型番2の厚さ計を用いて求める。 良好な馴染み易さ、成形性および取扱い性を確実なものとし、適切な強度を与 えるために、テープの厚さは、0.25から8.0mm、より好ましくは0.5 から4.0mm、最も好ましくは0.75から2.00mmとする。整形用副木 は、多層の薄めのテープから形成でき、より厚めの形態に直接押出すことができ る。直接押出 した材料は、1cm2(または等価の孔体積)当り1.55から46.5個の孔 を有し、2.54から12.70mm、より好ましくは5.08から8.89m mの厚さを有する。 本発明の第1の実施形態において、押出されたキャスティングテープまたは副 木は熱可塑性孔あきウェブとして提供される。この実施形態は、キャスティング において環境にやさしく害のない代替品を提供するものである。熱可塑性キャス ティングテープは、制御されたアモルファス相レオロジーを有する、少なくとも 2種類の異なる熱可塑性ポリマー片から構成される押出された孔あきウェブを含 むのが好ましい。第1のポリマー組成物は、室温まで冷やすと軟質キャスティン グ材料を形成し、第2のポリマー組成物は、室温まで冷やすと硬質キャスティン グ材料を形成する。好ましくは、軟質キャスティング材料は、キャスティングテ ープの少なくとも1つの端部を形成する。 本発明に用いるのに適した熱可塑性ポリマーは、ギプス適用中に患者および/ または技術者に快適に耐えうる温度で軟化または溶融するようなポリマーである 。この温度は、約90℃未満、好ましくは約75℃未満と考えられる。ただし、 おそらく、これより幾分高い温度も許容できるであろう(特に、キャスティング 材料と皮膚の直接の接触を避けるような状況においては)。適した熱可塑性ポリ マーとしては、ポリウレタン(特に、半結晶ポリエステルポリオールベースのポ リウレタン)、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、シスおよびトランス ポリイソプレン、ポリカプロラクトンのようなポリエステル等が挙げられる。本 発明に用いるのに現在好ましい熱可塑性ポリマーは、半結晶ポリエステルである 。ポリカプロラクトンおよびポリカプロラクトンの混合物は特に好ましい。 本発明の第2の実施形態において、押出されたキャスティングテープまたは副 木は、粘性硬化性樹脂の孔あきシートとして提供される。この実施形態は、非常 に良好な馴染み易さを有し、製造が安価な製品を提供するものである。本実施形 態のキャスティング材料は、扱いにくい使い捨てライナーまたは布帛裏材料を好 ましくは必要としないものであり、適用し易い成形可能な滑りのいい材料を提供 する。 粘性硬化性樹脂キャスティングテープは、長い期間にわたって周囲温度におけ る流れを防ぐ状態とすることができるだけの十分な粘度または降伏応力を有する 好ましくは水硬化性の硬化性樹脂を含む押出された孔あきウェブを含むのが好ま しい。押出された粘性硬化性樹脂キャスティングテープは裏材料がない(または 軽量裏材料を有する)のが好ましい。従って、テープの馴染み易さと取り扱いに ついては、硬化性樹脂成分の粘度により主として決まる。樹脂のレオロジー特性 を調整することによって、現在の合成キャスティングテープよりも安価に製造で きる優れた馴染み易さと成形性を備えた製品が実現される。 樹脂の硬化は、水に晒す、または従来の遊離基機構により開始してもよい。水 硬化性樹脂は、最も簡便で臨床医によく知られているため好ましい。従って、以 下の説明では水硬化性樹脂に焦点を当てているが、その他の手段により硬化する 材料も適していると理解される。 本発明の重要な技術的特徴は、好ましくは水硬化性の硬化性樹脂系の開発であ り、これにより適当なダイから押出した後、粘性のある、または高降伏応力状態 までゲル化させることができる。本明細書において用いる「ゲル」または「ゲル 化された」という用語は、 長い期間にわたって周囲温度における流れを防ぐ状態とすることができる十分に 高い降伏応力を有する、またはそれを発現する材料のことを指す。好ましい材料 は、押出された孔または空隙の実質的な部分が破壊したり崩壊することなく、少 なくとも0.0175N/mm幅、より好ましくは少なくとも0.0875N/ mm幅および最も好ましくは0.175N/mm幅を超える張力に耐えるほどウ ェブの完全性が十分である点でゲル化する。好ましい材料は、0.1rad/secで 少なくとも0.1dyne/cm2および1.0rad/secで1dyne/cm2の貯蔵または弾性 係数G’を有している。より好ましくはG’はRheometrics Dynamic Analyzer型 番RDA-IIのような平行板流量計を用いて求めると0.1rad/secで少なくとも1d yne/cm2および1.0rad/secで10dyne/cm2である。周囲温度で硬化する樹脂に ついては、G’は25℃の不活性雰囲気中で求める。熱可塑性樹脂については、 G’はキャスティング材料の適用に用いる溶融温度より5度高い温度で求める。 「ゲル化した」樹脂系は、無機および有機充填材および樹脂の複合体を形成す ることによっても得られる。樹脂中の適した充填材の濃度(すなわち、「充填材 充填量」)は、充填材の嵩密度および用いる充填材および特定の樹脂の比重によ って異なる。適した充填材充填量は、適切な複合体強度および良好なウェブの完 全性を確実にするほど十分に高いが、複合体が容易に破断したり、砕けたり、ま たは押出しにくいほど高くないレベルを選択することによって求められる。充填 材充填量はまた、臨床医が手袋なしでその材料を患者の手足に適用できるほど十 分に多いのが好ましい。 本発明の本実施形態のキャスティング材料に用いる硬化性樹脂は、整形用ギプ スの機能的な要件を満たす硬化性樹脂であれば何でもよ い。樹脂は、硬化中にギプスを適用する患者または人物に有害となる毒性蒸気を 大量に出さない、そしてまた、硬化中の化学刺激または過剰な熱の生成により皮 膚に刺激を与えないという意味では非毒性でなければならないのは明らかである 。さらに、樹脂は、適用したらギプスを即時に硬化させるほど、硬化剤と十分に 反応性がなければならないが、ギプスを適用して形作るのに十分な作業時間がと れないほど反応性があってはならない。最初は、キャスティング材料は撓み性と 成形性があって、自身に接着しなければならない。ギプス適用の完了後、短い間 に、ギプスが装着者の活動により受ける荷重と応力を支持するのに十分なほど剛 性で強度のあるものとならなければならない。軟質領域の場合には、少なくとも 半剛体でならなければならない。このように、この材料は、粘弾性状態(すなわ ち、長い期間にわたって周囲温度における流れを防ぐ状態とするために十分に高 い降伏応力を有する材料)から固体状態へ割に短時間で状態変化しなければなら ない。好ましい樹脂は水で硬化するようなものである。現在好ましいのは、本明 細書に記載したようなポリイソシアネートとポリオールの反応により硬化したウ レタン樹脂である。 本発明の材料および組成物は、副木、テープおよびプリフォームされた形状を はじめとして、様々な構成に製造することができる。 上述した通り、支持材料に用いるのに好ましいシート材料は、例えば、幅約5 cmから約15cmの様々な幅のロールに成形された一般に細長い布帛片(テー プ)である。同様に、支持装具は、様々な幅のロールに成形された一般に細長い テープである。適した硬化した支持物品は、中央領域と異なる硬度を有する少な くとも1つの端部領域を有している。好ましい硬化した支持物品は2つの軟質端 部領域を有している。 整形用キャスティング包帯として用いるには、端部領域は、硬化したキャステ ィング包帯が装着者の皮膚を擦ったり切ったりしない、とにかく装着者に傷を与 えない「軟質」端部を与えるよう十分な幅であるのが好ましい。典型的な10c m幅のキャスティング包帯については、端部領域は好ましくは少なくとも幅0. 5cm、より好ましくは少なくとも幅1cm、最も好ましくは少なくとも幅1. 5cmである。硬化したキャスティング包帯が支持装具がその周囲を覆う手足が 通常支える重量を支持することのできる固い支持装具を提供するよう、端部領域 は十分に狭いのが好ましい。典型的な10cm幅のキャスティング包帯について は、端部領域は好ましくは幅4cm未満、より好ましくは幅3cm未満、最も好 ましくは幅2cm未満である。 典型的な市販の合成整形用キャスティング材料は、ポリイソシアネートプレポ リマー樹脂を含浸させた編みガラス繊維布帛を含む。典型的な編みガラス繊維布 帛は、1cm幅当たり約4から7のウェールを含む。従って、幅10cmのキャ スティング包帯は、一般的に約40から70のウェールを含む。幅10cmのガ ラス繊維キャスティング包帯については、端部領域は好ましくは少なくとも2ウ ェール、より好ましくは少なくとも5ウェール、最も好ましくは少なくとも7ウ ェール含む。さらに、かかるキャスティング包帯については、端部領域は好まし くは20ウェール未満、より好ましくは15ウェール未満、最も好ましくは10 ウェール未満含む。ウェールの「含有」は、軟質領域を与える特定の樹脂でウェ ールがコートされること、または軟質の領域を与える特定のヤーンを用いてウェ ールが形成されること、もしくは両方の機構を組み合わせた ことを意味している。 本発明は、動物の身体の一部に当てる整形用副木を形成するのに適した物品に 関する。副木として製造するとき、材料は、予めカットされたスラブ(図5a− dに示されるような)または連続した長径形態で提供してもよい。軟質端部領域 は、副木の長径方向に延びていても、または副木の両端に位置していても、また その両方であってもよい。例えば、矩形副木材料は、副木の四つ足すべての周囲 、そして任意の付属の穴、例えば、親指の穴近くに軟質領域を有しているのが好 ましい。さらに、副木には、カバーおよび/または詰物をしてもしなくてもよい 。本発明に用いるのに適したカバーおよび詰物は、米国特許第5,027,80 3号および第4,899,738号に記載されている。副木には、片側または両 側に詰物材料をしてもよい。 本発明の現在の好ましい実施形態によれば、撓み性のある、好ましくは伸縮自 在の、非常にコンフォーマブルな基体を含む単体ブランクが提供される。このブ ランクは、第1の方向においては、身体部分の長さ方向に充分に伸長するような 寸法とし、第2の方向においては、身体部分の周囲に部分的に十分に、ただし好 ましくは完全にではなく、伸長するような寸法とする。この場合、ブランクは、 第2の方向において、骨折したてや軟組織損傷の結果、通常生じるはれにも適合 しつつ、身体部分を支持および固定するのに必要とされる範囲まで身体部分を覆 うような寸法とする。 ブランクは、裏材料と、裏材料に含浸された水硬化性イソシアネート官能基を 有するプレポリマー樹脂とを含むのが好ましい。 図5aは、適用する前の本発明の整形用副木物品の好ましい前腕の実施形態の 平面図である。図5bは、前腕の副木に固定および形 成するために成形された図5aの整形用副木物品の片側の透視図である。図5c は、図5bの整形用副木物品の反対側の透視図である。図5dは、副木物品の前 腕への馴染み易さと取り付けをよりよくするために、副木物品の周囲を任意で包 む包帯をさらに示した、図5bの実施形態の透視図である。 図5aを参照すると、単体ブランクの形態の本発明の好ましい前腕の整形用副 木物品310の平面図が示されている。この物品、すなわちブランク310は、 一般に、撓み性シートを含み、好ましくは、図5b−dに示されるように、物品 310の装着者の前腕への適用を促すために親指の穴311が形成されている。 図5aの物品310は、最初は矩形で構成されており、図5bおよび5cに示す ように患者に合わせて成形される。これに関しては、シート材料の物理特性によ り成形が容易になるのが好ましい。 物品310のシートは、適した裏材料材料と裏材料と一体化した硬化性樹脂を 含むのが好ましい。適した裏材料材料としては、ニット、織布または不織布布帛 材料、連続気泡フォームシート等が挙げられる。 図5a−dの前腕副木の実施形態については、シートは幅約17.8cm、長 さ30.5cm、厚さ1.3cmであるのが現在のところ好ましい。下肢の実施 形態については、幅約25.4cm、長さ96cm、厚さ約1.3cmの気泡シ ートが現在のところ好ましい。しかしながら、ここに挙げた正確な寸法は、処置 される個人各人の手足のサイズによって異なるものと理解される。 整形用副木物品310は、患者の前腕に従って寸法を合わせ、より精密に適合 させるために適用前に成形してもよい。親指の穴311は、物品310の対応す る部分を穿孔または切り取ることによ り形成される。 物品310を前腕に実際に適用する前に、副木と患者の前腕の望ましくない接 着または接触を防ぐために、可撓性ストッキネットまたはギプス詰物330を患 者の前腕に巻くのが好ましい。例えば、Broadway Knitting Mills(90021 、カリフォルニア州、ロスアンジェルス、サクラメントストリート2152)より入 手可能な運動ソックスマシンで作製された片側にロフトを付けられた管状布帛の ような管状詰物材料がこの目的に用いられる。 図5a−dの副木は、まず、図5aの物品310の樹脂を水で活性化させるこ とにより形成される。次に、患者の左手または右手を開口311に通し、矩形物 品の長辺端部を患者の前腕の縦方向に合わせる。物品を、円形に成形、または前 腕の周囲に、図5bおよび5cに示した位置に配置する。この場合、樹脂含浸シ ートは、患者の前腕周囲に良好に適合する良好な圧縮成形性または馴染み易さを 有している。 物品310は、最も長い方向においては、副木により固定される前腕の長さを 伸長させるのに十分な寸法とする。他の方向においては、物品310は、前腕の はれに適合するような寸法とする。これは、前腕の周囲に部分的に、ただし完全 にではなく、伸長するように物品310を構成することにより行なわれるのが好 ましい。この場合、前腕のはれに適合するために、整形用副木310は、好まし くは前腕の周囲の約40%から約90%、最も好ましくは前腕の周囲の約60% から約75%伸長させる。このように部分的に覆うことにより、傷ついた前腕の はれにゆとりをもたせつつ、適切に固定をして治癒を促進する。 しかしながら、副木物品は、所望であれば前腕を完全に囲むよう な周囲方向に構成することもできるものと理解される。このような場合に、はれ に適合させるためには、副木物品において縦方向に破断が残っていることが重要 である。このように、現在は好ましい実施形態ではないが、副木物品は、最長端 部が近接する、または副木がはれに適合できるよう膨張するように、端部を封止 することなく、最長端部が実際にやや重なるように、接触する(端部を封止せず に)まで前腕の周囲を単に包むだけでもよい。端部の封止を防ぐ手段としては、 重なった端部の間に挿入させる非接着層を用いることが挙げられる。 整形用副木物品310は、固定手段により支えられて樹脂が硬化している間に 定位置に固定するのが好ましい。例えば、図5dに図示された伸縮包帯340の ような巻き付け手段を用いて、生成される整形用副木が前腕によく馴染むように 硬化中に前腕の周囲に物品310を固定する。右腕が図示されているが、副木物 品310は、左腕にも等しく適用されるものと理解される。 適用後、物品310は、ほとんどしわを生じることなく、硬化中(ただし樹脂 の硬化前)に容易に調整したり、位置を変えることができる。さらに、硬化して 、副木がその意図する目的に適うようになったら、伸縮包帯をほどき、副木を押 し上げることにより、副木を患者の前腕から取り去ることができる。図5a−d に図示された一般にU字型の前腕副木310は、優れた強度と破損に対する抵抗 力を示すことが分かっている。 まとめると、本発明の整形用副木物品310は、(1)物品を水に晒して樹脂 の硬化を開始し、(2)過剰の水を手で絞り、(3)整形用副木物品を、前腕に 適用した平編またはギプスパッドに適切に配置し、(4)所望の形状に整形用物 品を成形し、そして(5) 樹脂が硬化するにつれて、例えば、伸縮包帯またはその他固定手段を副木物品と 前腕の周囲に包んで、定位置に副木を固定することにより、定位置に副木を保持 することによって、前腕に適用することができる。 本発明の所望のキャスティング物品は、充填材またはその他添加剤を含んでい てもよい。本発明に用いるのに適した充填材としては、米国特許出願第08/4 63,993号に記載されているような無機または有機微粒子または繊維状材料 が挙げられる。着色した顔料充填材および充填材の配合物もまた適している。 好ましい微粒子充填材は、500μm未満、より好ましくは200μm未満、 最も好ましくは120μm未満の平均粒径を有している。本明細書で用いる「平 均粒径」は、粒子と同一の体積の球の直径として定義されている。 ウェブの完全性または複合体強度を高めるために、マイクロファイバー(米国 特許出願第08/248,341号、第08/008,755号に記載されてい るようなもの)を樹脂に添加してもよい。好ましいファイバーは、25から5, 000μm、より好ましくは30から1,000μm、最も好ましくは30から 500μmの平均長さを有している。 水硬化性樹脂と共に用いるのに好ましい充填材およびマイクロファイバーはま た、非常に低い水分含量を有している。好ましくは、充填材またはマイクロファ イバーは、4重量%未満の吸収された水、より好ましくは1重量%未満の吸収さ れた水、最も好ましくは0.5重量%未満の吸収された水を含む。充填材または マイクロファイバー試料中の吸収された水の量は、オーブン中で試料を加熱して 試料の重量損失を測定することにより求められる。水分の量の多い充 填材またはマイクロファイバーについては、樹脂を混ぜる前に材料を乾燥させる のが好ましい。 所望であれば、樹脂の接合、混合のし易さおよび相溶性を高めるために、充填 材またはマイクロファイバーに、シラン、チタネート、ジルコネート等を用いて 表面処理を施してもよい。充填材またはマイクロファイバーを樹脂に混ぜる前、 またはイン・サイチュで表面処理を行ってもよい。例えば、後の反応のために充 填材またはマイクロファイバーと共に表面処理剤を樹脂に混ぜてもよい。 未硬化のキャスティング材料の貯蔵安定性は、適した成分を選択するときに重 要な要因である。貯蔵安定性とは、通常の保管状態における劣化に耐える最終製 品の能力のことである。例えば、イソシアネート官能基を有するポリウレタンプ レポリマーを含む生成物については、かかる標準貯蔵状態としては、25℃で水 分のない貯蔵が挙げられる。キャスティング材料の貯蔵安定性は、周囲温度(2 5℃)で保管したときに1年を超えるのが好ましく、より好ましくは3年を超え る、最も好ましくは5年を超えるものとする。硬化性樹脂を含有するキャスティ ング材料の貯蔵安定性はまた、周囲温度での安定性を予想するために高温(49 ℃)で試験してもよい。好ましいキャスティング材料は、49℃で4週間耐性が あり、より好ましいキャスティング材料は、49℃で8週間耐性があり、最も好 ましいキャスティング材料は、49℃で12週間耐性がある。 特に、ガラス泡のような多くの市販の充填材は塩基性(すなわち、アルカリ) であり、イソシアネート官能基を有するポリウレタンプレポリマー中で望ましく ない副反応を生じる恐れがある。これらの副反応は、樹脂を早期に硬化させたり 、全く硬化させないようにしてしまう。好ましい任意の充填材は、樹脂材料の貯 蔵安定性を損な わないように選択する。イソシアネート官能基を有するポリウレタンプレポリマ ーを用いるときは、系は、任意の充填材が塩基性でなく、塩基性不純物を含有し ないものを用いる方がよい。塩基度は、イソシアネート官能基を有する樹脂系と の副反応(三量体化、アロファナートの形成およびビウレットの形成のような) を起こす可能性があり、生成物の貯蔵安定性が制限される恐れがある。充填材の 塩基度の悪影響は、充填材を適当な酸で洗う、および/または中和したり、酸安 定化剤を樹脂に添加することにより最小にすることができる。 樹脂系はまた、装飾の目的で、染料や顔料、もしくはその両方を用いて着色す ることができる。蛍光顔料を用いてもよい。さらに、この代わりに、本発明の副 木またはギプスを、材料に圧痕を残すことのできる盛り上げた文字および/また は図を含む装飾または情報を与えるようなシートで包んでもよい。さらに、本発 明の材料は、適した染料または顔料を用いて、転写印刷、顔料印刷またはインク ジェット印刷のような直接または間接印刷方法により印刷してもよい。 色を用いて、「軟質領域」と「硬質領域」に輪郭をつけるのも好都合である。 例えば、硬質樹脂から目視により明確に差異をつけられるようなやり方で軟質樹 脂に着色してもよい。この代わりに、キャリア布帛の一部を着色して、軟質と硬 質領域に輪郭を付けてもよい。いずれにしても、異なる色により、所望であれば 軟質領域の位置合わせを促進することができる。 米国特許出願第08/404,242号に記載されているような一過性の水溶 性ウェブをテープの近接層を分離するライナーとして用いてもよい(例えば、テ ープがロールとして提供されるとき)。 以下の実施例は、本発明の理解を促すために提供されるものであり、その範囲 を限定するものではない。特に指定しない限り、部およびパーセントはすべて重 量当たりである。 実施例 実施例1 硬質中央領域と異なる幅の2つの軟質端部領域 を有するキャスティング物品 ガラス繊維布帛は、米国特許第4,609,578号に記載されている方法に従 って編まれた。ガラス繊維布帛は、幅7.938cm(3 1/8インチ)であ り、41ウェールのECDE 75 1/0ガラス繊維ヤーンであった。 2種類の異なる液体イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー樹脂で生成 した布帛をコートすることにより試料のキャスティングテープを作製した。第1 の樹脂は表1aに記載した通りの「硬質樹脂」であった。第2の樹脂は表1bに 記載した通りの「軟質樹脂」であった。 1”DMDEE”=2,2’ジモルフィオリノジエチルエーテル2 ”Arcol 24-32”=ポリオールを充填したポリマー3 組み合せた成分のNCO対OH比は約4.0である。 1”MEMPE”=モルフォリノエチルモルフォリノイソプロピルエーテル2 組み合せた成分のNCO対OH比は3.0である。 コーティングは、第1および第2の樹脂をそれぞれキャスティングテープの中 央および端部領域に向けられるスリーピースのスロット供給ダイを用いて行なわ れた。図8a−dを参照のこと。この代わりに、同時係属米国特許出願第08/ 672,014号「複数流体ストリーム押出し用ダイ」に記載された変形のコー ティング装置を用いてもよい。コートされたキャスティングテープは約43.5 重量パーセントの樹脂を有していた。 キャスティングテープの中央の縦方向に伸長した領域を、第1の「硬質」樹脂 でコートした。キャスティングテープの2つの縦方向に伸長した端部領域は、表 1cに示す通り5つの異なる幅の第2の「軟質」樹脂でコートした。2つの対照 のキャスティングテープを、同種の、ただし軟質樹脂(対照「S」)または硬質 樹脂(対照「H」)のいずれかをテープの全幅にコートしたガラス繊維布帛を用 いて作成した。 環強度を、以下の手順に記載された通りに測定した。樹脂コートされた材料の ロールを、保管パウチから取り出して、そのロールを温度が約27℃の水に約3 0秒間完全に浸すことによって、6層の樹脂コートされた材料層を含む円筒環を 形成した。形成された環の幅は用いた樹脂コートされた材料の幅と同一、すなわ ち7.938cmであった。樹脂コートされた材料のロールを水から取り出し、 薄いストッキネット(3M合成ストッキネットMS02のような)でカバーした直径 5.08cmのマンドレルの周囲をその材料で包み、材料の幅1センチメートル 当たり約45グラムの制御された巻き付け強度を用いて6枚の完全に単一な層を 形成した。水から取り出した後30秒間、各筒を完全に巻き付けた。 水への初期の浸漬から約20分後、硬化した筒をマンドレルから取り出した。 水への初期の浸漬から24−72時間後の環強度を求めた。すなわち、これらの 試料を、試験の前、25℃±2℃で55%±5%の相対湿度の制御された雰囲気 中で少なくとも24時間にわたって硬化させた。 適切なときに、各筒を例えばインストロン計測器のような市販の試験機にて固 定具に配置して、その外形に沿って、そして軸に平行に圧縮加重を円筒環試料に かけた。円筒環を縦方向に固定具の2つの下部バー(バーの幅1.9cm、高さ 1.3cm、長さ15.2cm)の間を約4cm離してその間に配置した。バー の内部端部を機械加工して、半径0.31cmの曲面を形成した。第3のバー( 幅0.63cm、高さ2.5cm、長さ15.2cm)を筒の上部を覆うように 中心に、そして軸に平行に置いた。この第3のバーの下部または接触端部を機械 加工して、半径0.31cmの曲面を形成した。第3のバーを約5cm/分の速 度で筒に対して曲げて押すように下げた。筒を押す間にかかる最大のピーク力を 「環強度」として記録した。これは、この特定の場合には、「乾燥強度(筒の単 位長さ当たりの力、すなわちニュートン/cmで表わされる)である。各材料に ついて、少なくとも5つの試料を試験し、加えた平均のピーク力を計算して、乾 燥した「環強度」として記録した。環強度の試験の結果を表1dに示す。 上記のデータによれば、環強度が端部の軟質樹脂の量に関係していることがわ かる。一般に、環強度は、軟質端部の幅が増えるにつれて減少する。しかしなが ら、テープの両端部が軟質樹脂を含むときは許容できる環強度が得られる。さら に、包んだギプスの大部分については、軟質領域が近接層の硬質領域と重なるこ とが予想される。上述の2種類の樹脂のテープから作成されたギプスを、手足の 周囲に巻くと、骨折を固定するのに適当な強度以上のものが得られると考えられ る。 本発明の好ましいキャスティング製品は、70N/cmを超える、より好まし くは80N/cmを超える、最も好ましくは100N/cmを超える環強度を有 する材料から作成された硬質中央領域を有している。本発明の好ましいキャステ ィング製品は、70N/cmを超える、より好ましくは80N/cmを超える、 最も好ましくは100N/cmを超える全体の環強度を有している。 環の剥離を以下の手順に記載された通りに測定した。樹脂コートされた材料の ロールを、保管パウチから取り出して、温度が約27℃の水にそのロールを約3 0秒間完全に浸すことによって、6層の樹脂コートされた材料層を含む円筒環を 形成した。形成された環の幅は用いた樹脂コートされた材料の幅と同一、すなわ ち7.938cmであった。樹脂コートされた材料のロールを水から取り出し、 薄いストッキネット(3M合成ストッキネットMS02のような)でカバーした直径 5.08cmのマンドレルの周囲をその材料で包み、材料の幅1センチメートル 当たり約45グラムの制御された巻き付け強度を用いて6枚の完全に単一な層を 形成した。約15.24cmの自由端を保持して、ロールの平衡を失わせた。水 から取り出した後30秒間、各筒を完全に巻き付けた。 水への初期の浸漬から約15から20分後、硬化した筒をマンドレルから取り 出し、水への初期の浸漬から30分後の剥離強度を求めた。 剥離強度の測定は、試験機、すなわち、インストロン型番1122のジョーに円筒 状試料の自由端を配置し、筒がスピンドルの軸の周りを自由に回転できるように 筒の中空コアにスピンドルを通すことにより行った。インストロン機を作動させ て、試料の自由端を約127cm/分の速度で引張った。円筒の最初の33セン チメートルにわたって、包まれた層を剥離するのに必要とされる平均の力を、試 料の幅当たりの力(ニュートン/cm幅)で記録した。各材料について、少なく とも5つの試料を試験し、平均の剥離力を計算して、「剥離強度」として記録し た。剥離強度試験の結果を表1eに示す。 1通常、この対照キャスティング材料の剥離強度は、約7.706N/cmである。 上述のデータによれば、剥離強度が軟質樹脂の量に関係していることがわかる 。一般に、剥離強度は、軟質端部の幅が増えるにつれて少しずつ減少する。しか しながら、テープの両端部が軟質樹脂を含むときには許容できる剥離強度が得ら れる。さらに、包んだギプスの大部分については、軟質領域が近接層の硬質領域 と重なることが予想される。上述のテープから作成されたギプスを、手足の周囲 に巻くと、適切な剥離強度が得られる。 本発明の好ましいキャスティング製品は、4N/cmを超える、より好ましく は5N/cmを超える、最も好ましくは6N/cmを超える全体の剥離強度を有 している。 実施例2 様々な市販のキャスティング物品のテーバー硬度 いくつかの市販のキャスティングテープを下記に記載した通りに測定して、相 対的なテーバー硬度を求めた。剛性値は、ASTM規格番号D5342-93に記載さ れた手順に従って、テレダインTaber V-5硬度試験機(テレダイン(ニューヨー ク州、Tonawanda)より入手可能)を用いて求めた。 各試料についてキャスティング材料が巻いてある単一のプライをほどき、ポリ エチレンフィルムのシートの上に平らに置いて、周囲条件(すなわち、30−4 0%RH、21℃)で約48時間にわたって硬化させた。硬化したら、テレダイ ンTaber「Triple Cut Shear」(テレダイン(ニューヨーク州、Tonawanda)より 入手可能)を用いて試験片を幅3.81cm、長さ6.985cmの矩形試料に 切断した。試料の長さ側は、キャスティングテープの長さに垂直であった。すな わち、剛性値は、キャスティングテープのクロスウェブ剛性値を反映している。 各試験片の3つの試料を試験した。平均結果を表2aに示す。 1Carapace A Lohmann Co.,Tulsa,OKより入手可能2 Johnson & Johnson,Rayham,MAより入手可能3 Smith and Nephew,Germantown,WIより入手可能4 3M Company,St.Paul,MNより入手可能5 Zimmer,Warsaw,INより入手可能6 DYNACAST-PROおよびDELTA-LITE FLASHCASTキ ャスティング材料は両方とも、比較的低いモジュラスのポリエステルベースの裏 材料にコートされた典型的な「硬質樹脂」を含むキャスティング材料の例である 。7 SCOTCHCAST SOFTCASTキャスティング材料は、ガラス繊維 裏材料にコートされた「軟質樹脂」を含むキャスティング材料の例である。 この材料については、米国特許第4,968,542号に記載されて いる。 上記のデータによれば、キャスティング製品の全体の硬度が、用いる裏材料布 帛のモジュラスまたは樹脂の種類のいずれかに関係していることがわかる。本発 明の好ましいキャスティング製品は、約0.01から90、より好ましくは5か ら75、最も好ましくは10から50のテーバー硬度を有する材料から作成され た少なくとも1つの軟質端部領域を有している。本発明の好ましいキャスティン グ製品は、90を超える、より好ましくは100、最も好ましくは150を超え る、そして最良には250を超えるテーバー剛性値を有する材料から作成された 硬質中央領域を有している。 実施例3 様々なキャスティング物品の端部強度 いくつかの市販のキャスティングテープと本発明の1つのキャスティングテー プを以下に記載した通りに測定して、相対的な端部硬度を求めた。 以下の手順に記載された通りに端部の硬度を測定した。樹脂コートされた材料 のロールを、保管パウチから取り出して、そのロールを温度が約27℃の水に約 30秒間完全に浸すことによって、3層の樹脂コートされた材料層を含む円筒環 を形成した。形成された環の幅は用いた樹脂コートされた材料の幅と同一であっ た。樹脂コートされた材料のロールを水から取り出し、薄いストッキネット(3 M合成ストッキネットMS02のような)でカバーした直径5.08cmのマンドレ ルの周囲をその材料で包み、材料の幅1センチメートル当たり約45グラムの制 御された巻き付け強度を用いて3枚の 完全に単一な層を形成した。水から取り出した後30秒間、各筒を完全に巻き付 けた。 水への初期の浸漬から約20分後、硬化した筒をマンドレルから取り出した。 水への初期の浸漬から24−72時間後の端部硬度を求めた。これらの試料を、 試験の前、25℃±2℃で55%±5%の相対湿度の制御された雰囲気中で少な くとも24時間にわたって硬化させた。 各筒を例えばインストロン計測器のような市販の試験機にて固定具に配置した 。図7aおよび7bを参照のこと。固定具は、環を加重面に対して45度の角度 で支持した。直径1.27cmのプローブを用いて、円筒環試料の前縁に圧縮加 重をかけた。試料および固定具の位置を図7bに示してある。 試料の前縁3mmを圧縮するように試験機をプログラムした。その点で機械は 停止し、力の読取りがなされた。筒の端部を押す間にかかる最大のピーク力を「 端部硬度」(力、すなわちニュートンで表わされる)として記録した。各材料に ついて、少なくとも5つの試料を試験し、加えた平均のピーク力を「端部強度」 として記録した。試験の結果を表3aに示す。 1Alcare Co.,Japanより入手可能 上記のデータによれば、キャスティング製品の端部強度は、用いる裏材料布帛 のモジュラスまたは樹脂の種類のいずれかに関係している。本発明の好ましいキ ャスティング製品は、本明細書に記載された通りに試験したときに、約20未満 、より好ましくは10未満、最も好ましくは5未満の端部強度値を有している。 本発明の様々な修正および変形は、本発明の範囲および技術思想から逸脱する ことなく当業者に明白であり、本発明は、本明細書に規定した説明のための実施 形態に限定されないものと理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した第1の領域と、前記第1の領 域に結合した硬質キャスティング材料の縦方向に伸長した第2の領域とを含む整 形用キャスティングテープ。 2.前記キャスティングテープは、裏材料とその裏材料と一体化された少なく とも1種類の硬化性樹脂とを含む請求項1記載の整形用キャスティングテープ。 3.前記軟質キャスティング材料は、裏材料と一体化された軟質硬化性樹脂を 含み、前記硬質キャスティング材料は、裏材料と一体化された硬質硬化性樹脂を 含む請求項1または2に記載の整形用キャスティングテープ。 4.前記軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域と前記硬質キャステ ィング材料の縦方向に伸長した領域は、異なる硬化性樹脂を含む請求項2記載の 整形用キャスティングテープ。 5.前記軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域と前記硬質キャステ ィング材料の縦方向に伸長した領域とが、異なる裏材料を含む請求項2記載の整 形用キャスティングテープ。 6.前記軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域と前記硬質キャステ ィング材料の縦方向に伸長した領域とが、異なる裏材料と異なる硬化性樹脂とを 含む請求項2記載の整形用キャスティングテープ。 7.前記異なる硬化性樹脂は、NCO:OH比が1.5:1から7:1の、イ ソシアネートとポリオールとの反応により形成されたイソシアネート官能基を有 する水硬化性プレポリマーであり、第1の硬化性樹脂は、イソシアネート当量が 500グラム未満で、その ポリオールの平均ヒドロキシ当量が500グラム未満の硬質硬化性樹脂であり、 第2の硬化性樹脂は、イソシアネート当量が500グラムを超え、そのポリオー ルの平均ヒドロキシ当量が500グラムを超える軟質硬化性樹脂である請求項3 〜6のいずれか一項に記載の整形用キャスティングテープ。 8.前記異なる硬化性樹脂は、NCO:OH比が2.5:1から4.5:1の イソシアネートとポリオールとの反応により形成されたイソシアネート官能基を 有する水硬化性プレポリマーであり、第1の硬化性樹脂は、イソシアネート当量 が400グラム未満で、そのポリオールの平均ヒドロキシ当量が400グラム未 満の硬質硬化性樹脂であり、第2の硬化性樹脂は、イソシアネート当量が100 0グラムを超え、そのポリオールの平均ヒドロキシ当量が1000グラムを超え る軟質硬化性樹脂である請求項3〜6のいずれか一項に記載の整形用キャスティ ングテープ。 9.前記裏材料は編みガラス繊維布帛を含む請求項2〜8のいずれか一項に記 載の整形用キャスティングテープ。 10.前記軟質キャスティング材料は、第1の押出されたキャスティング材料 を含み、前記硬質キャスティング材料は、第2の異なる押出されたキャスティン グ材料を含む請求項1記載の整形用キャスティングテープ。 11.前記硬質キャスティング材料は90を超えるテーバー剛性値を有し、前 記軟質キャスティング材料は90未満のテーバー剛性値を有する請求項1〜10 のいずれか一項に記載の整形用キャスティングテープ。 12.前記硬質キャスティング材料は150を超えるテーバー剛性値を有し、 前記軟質キャスティング材料は約5から75のテー バー剛性値を有し、前記キャスティングテープは80N/cmを超える全体とし ての環強度を有する請求項1〜11のいずれか一項に記載の整形用キャスティン グテープ。 13.前記縦方向に伸長した第1の領域の幅は約0.5から4cmである請求 項1〜12のいずれか一項に記載の整形用キャスティングテープ。 14.前記縦方向に伸長した第1の領域の幅は約1から3cmであり、前記キ ャスティングテープの第1の端部を形成する請求項1〜13のいずれか一項に記 載の整形用キャスティングテープ。 15.前記キャスティングテープは、それぞれ約1から3cm幅であって、前 記キャスティングテープの第1および第2の端部を形成する軟質キャスティング 材料の縦方向に伸長した領域を2つ有する請求項1〜14のいずれか一項に記載 の整形用キャスティングテープ。 16.前記第1および第2の押出されたキャスティング材料は、約90℃未満 の温度で軟化または溶融する熱可塑性ポリマーを含む請求項10記載の整形用キ ャスティングテープ。 17.前記第1および第2の押出されたキャスティング材料は、ダイから押出 され、後にゲル化されて、長い間にわたって周囲温度における流れを防ぐ状態と することができる粘性硬化性材料を含む請求項10記載の整形用キャスティング テープ。 18.裏材料と、その裏材料と一体化された少なくとも1種類の硬化性樹脂と を含み、硬質中央領域と少なくとも1つの軟質端部領域とを含む副木物品。 19.前記副木は、その周囲が軟質端部領域で囲まれた親指の穴をさらに含む 請求項18記載の副木物品。 20.前記裏材料は、ニット、織布または不織布材料および連続気泡フォーム シートからなる群より選択され、前記副木は、2種類の異なるイソシアネート官 能基を有する水硬化性プレポリマー樹脂を含み、前記硬質中央材料は、90を超 えるテーバー剛性値を有し、前記軟質端部材料は90未満のテーバ一剛性値を有 する請求項18または19記載の副木物品。 21.軟質キャスティング材料の少なくとも1つの伸長した領域と硬質キャス ティング材料の少なくとも1つの伸長した領域とを含む硬化性キャスティングテ ープを提供する工程と、 前記キャスティングテープの硬化を開始する工程と、 前記キャスティングテープを硬化させて整形用ギプスを形成する工程とを含む 整形用ギプスを作成する方法。 22.前記軟質領域が前記ギプスの1つまたはそれ以上の端部と重なら、前記 ギプスの軟質端部を形成するように前記キャスティングテープを包む工程をさら に含む請求項21記載の方法。 23.前記軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した領域は、90未満のテ ーバー剛性値を有し、幅が約0.5から4cmであり、前記キャスティングテー プの第1の端部を形成し、前記硬質キャスティング材料は90を超えるテーバー 剛性値を有する請求項21または22記載の方法。 24.布帛裏材料を提供する工程と、 前記裏材料上に2種類の異なる硬化性樹脂をコーティングする工程とを含み、 前記コートされた布帛裏材料は、軟質キャスティング材料の縦方向に伸長した少 なくとも1つの領域と、硬質キャスティング材料の縦方向に伸長した少なくとも 1つの領域とを含むキャスティングテープの形の整形用キャスティングテープを 作成す る方法。
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