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JP2000505642A - 非病原性微生物の新規接着因子および特定の共生的性質について微生物をスクリーニングするためのその適用;そのような微生物と接着因子とを含む新規薬剤学的組成物および食品添加物 - Google Patents

非病原性微生物の新規接着因子および特定の共生的性質について微生物をスクリーニングするためのその適用;そのような微生物と接着因子とを含む新規薬剤学的組成物および食品添加物

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JP2000505642A
JP2000505642A JP9515715A JP51571597A JP2000505642A JP 2000505642 A JP2000505642 A JP 2000505642A JP 9515715 A JP9515715 A JP 9515715A JP 51571597 A JP51571597 A JP 51571597A JP 2000505642 A JP2000505642 A JP 2000505642A
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polypeptide
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amino acid
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JP9515715A
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レーア,ロベルト・ジヤン
ポーウエルス,ピーター・ヘンドリク
コンウエイ,パトリシア・リン
Original Assignee
ネーデルランドセ・オルガニザテイエ・フール・テゲパスト−ナトウールベテンシヤツペリーク・オンデルツエク・テイエヌオー
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 非病原性微生物から取得することができる、粘膜結合促進活性および20〜40kDの分子量を有する蛋白質が開示される。粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性微生物をスクリーニングする方法(前記方法は微生物上もしくは微生物中、または微生物の培養物中での特別な蛋白質の存在の、それ自体知られる方法での検出を含み、前記特別な蛋白質は既に特定された蛋白質である)における、前記非病原性微生物に由来するもののような蛋白質もしくはペプチドの適用。そのようなスクリーニング法に適するキットも開示される。粘膜定着性病原性微生物に関連する疾患もしくは病気の予防および/また治療のための薬剤学的組成物中の薬剤学的活性構成成分としての、そのような蛋白質もしくはペプチドをコードする核酸を含む発現ベクター;そのような蛋白質もしくはペプチドを発現する組換え微生物または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する);そのような蛋白質もしくはペプチドを発現することができる非病原性微生物または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する):として特定される蛋白質もしくはペプチドを含む構成成分の群より選択される一つの構成成分の使用。そのような構成成分を含む食品添加物および組成物としてのそのような構成成分の使用が記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 非病原性微生物の新規接着因子および特定の共生的性質について微生物をスクリ ーニングするためのその適用;そのような微生物と接着因子とを含む新規薬剤学 的組成物および食品添加物 発明の要約 本発明は、レセプターと称される粘膜の特異的部位に接着することができる細 菌についての細菌、特に非病原性細菌のスクリーニングに関する。より具体的に は本発明は非病原性グラム(Gram)陽性細菌、特に乳酸菌(LAB)種、よ り特別にはラクトバキルス(Lactobacillus)およびビフィドバク テリウム(Bifidobacterium)属のスクリーニングに関する。農 場の動物、ペット、およびヒトに固有な細菌をスクリーニングすることが好まし い。 本発明は、以前には認識されていない非病原性細菌の接着因子の特定の群につ いてのスクリーニングの方法を含む。特に、例えば乳酸杆菌のようなものの接着 因子が目的となる。この非病原性細菌の接着因子の新規群はある一定の種類の病 原性微生物の毒性因子に構造的に関連する蛋白質を含む。 本発明は更には、本発明のスクリーニング方法を介して取得することができる 細菌、特に前記接着因子を産生する乳酸杆菌の適用、接着因子そのものとしての 適用、その細菌の部分の適用、および様々な薬剤学的適用のための新規群からの 接着因子の部分の適用にも関する。そのような適用は胃腸管、呼吸管、尿生殖路 、口腔、もしくは身体のいずれかの他の部分、特に病原性微生物が定着すること ができる身体のいずれかの内部部分の感染症の治療もしくは予防を含むことがあ ってよい。 本出願の他の適切な例は、粘膜の細胞への特異的化合物の標的化を含み、それ は例えば前記化合物に対する特異的粘膜免疫応答を誘発する、もしくはその免疫 応答を調節することを目的とする。 例えば組換えDNA技術を通して取得することができ、いずれかの新規接着因 子もしくはその有効部分を発現もしくは過剰発現する新規微生物も本発明に包含 される。 これらの接着因子をコードする核酸配列、および粘膜結合性発現産物をコード する前記配列の断片も、前記核酸配列の発現によりもたらされる組換え産物同様 に本発明の一部となる。 核酸もしくはその発現産物、または新規種類の接着因子を発現もしくは過剰発 現する微生物を含む新規薬剤学的組成物も本発明の範囲内に含まれる。 発明の背景 病原性ウイルスおよび細菌はレセプターと称される粘膜の特異的部位に接着し 、かつそれらのレセプターを介してその基盤となっている細胞を侵食して、宿主 細胞の病気もしくは死さえももたらすことができる。公衆衛生面でのケアおよび 動物衛生上のケアのためには効果的かつ廉価な手法を用いてヒトおよび動物にお ける感染性疾患を予防および/または治癒しうることが必須である。 粘膜は、例えばグラム(Gram)陰性細菌の属エシェリキア(Escher ichia )、カンピロバクテル(Campylobacter)、ハエモフィ ルス(Haemophilus)、シゲラ(Shigella)、ビブリオ( ibrio )、パステウレラ(Pasteurella)、イエルシニア(Ye rsinia )、サルモネラ(Sa lmonella )、例えばミコバクテリウム(Mycobacterium) 、リステリア(Listeria)、クロストリジウム(Clostridiu )、スタフィロコッカス(Staphylococcus)などのグラム(G ram)陽性細菌、およびロタウイルス、ポリオウイルス、ハシカのようなウイ ルス類、および微生物感染の分野の当業者によく知られている多くの他の微生物 からなる多数の病原性細菌の侵入口(the porte dentr6e)を 形成する。 例えばカンピロバクテル(Campylobacter)属の細菌は経口摂取 の後にはヒトおよび動物において重度の腸炎を引き起こすことがある。C.ジェ ジュニ(jejuni)はヒトそして時としては動物における下痢の主要原 因となる。下痢以外にもC.ジェジュニ(jejuni)は時としてはヒト における虫垂炎、髄膜炎、流産、、および尿路感染症をも引き起し得る。発展途 上国では全年齢にわたる人々が病に罹っており、そしてカンピロバクテル(Ca mpylobacter )感染症はサルモネラ(Salmonella)、シゲ ラ(Shigella)、もしくはビブリオ コレラエ(Vibrio cho lerae )により引き起こされる感染症と同様に一般的である。 ミコバクテリウム ツベルクロシス(Mycobacteriumtuber culosis )やミコバクテリウム レプラエ(Mycobacterium leprae)のようなマイコバクテリアもそれぞれ結核や癩病のような重篤 な疾患を引きおこす。これらの細菌はあまり発展の具合が芳しくない国々におい ては特に多くの個体の死をもたらす。これらの微生物は呼吸管の粘膜を介して身 体を侵す。 病原性微生物は、例えば胃腸管のような身体の部分に接着し、そのこ とにより疾患を開始することができる。宿主生物体の身体の部分への病原性微生 物の接着の研究により豊富なデータがもたらされている。これらの研究により病 原性細菌の接着は蛋白質により媒介され得ることが明らかにされている。例えば コラーゲン、フィブロネクチン、もしくはプロテオグリカンのような細胞外マト リックスの構成成分に結合する病原性細菌からの蛋白質については詳細な情報が 入手可能である。特別な例は、マイコバクテリアのフィブロネクチン結合性蛋白 質、連鎖球菌とブドウ球菌の特異的腸内細菌の線毛タイプのもののフィブロネク チン結合性蛋白質とコラーゲン結合性蛋白質、およびエルシニアの表面蛋白質と アエロモナス(Aeromonas)のA−蛋白質(A−protein)であ る(総説としては、Westerlund and Korhonen,Mol .Microbiol.9:687−694 1993、を参照されたい)。 グラム(Gram)陽性で非病原性細菌の、宿主生物体の表面への接着につい ての情報は一層限定されていて、特に非病原性微生物による粘膜レセプターの特 異的結合に関しての情報は希少である。 正常なヒトの胃腸管には、ラクトバキルス(Lactobacillus)、 ストレプトコックス(Streptococcus)、エンテロコックス(En terococcus )、ビフィドバクテリウム(Bifidobacteri um )、クロストリディウム(Clostridium)、バクテリオイディス (Bacteriodes)属、および他のものの細菌を含む多種多様の非病原 性微生物が定着している。これらの微生物はヒトに固有なマイクロフローラの部 分を形成する。このようなわけで、かなりの興味が接着のメカニズムおよび胃腸 での定着 の際の接着の役割を解明することに向けられてきている。しかしながら、ヒトと 動物の腸内マイクロフローラ中に存在する非病原性細菌の内の非常に調査が進ん でいる群であるLABの接着のメカニズムは一般的には胃腸病原体のものと比較 すると一層複雑である(Hasty et al.、Infect.Immun .60:2147−2152 1992)。 非病原性細菌の接着は特異的であるかもしくは非特異的(aspecific )であることもできる。疎水性でありかつ静電的接着メカニズムが非特異的(n on−specific)接着に関与している。特異的接着は、接着因子が特異 的レセプターに結合するという、いわゆる「鍵と鍵穴のメカニズム」を特徴とす る。特異的接着は通常では生きた組織上のレセプターへの微生物の接着に関連す る。接着因子もしくはアドヘシン(adhesin)は一般的には表面結合分子 である。アドヘシンは細菌の表面に強固に結合するか、もしくは緩く結合するこ とができる。レセプターは、アドヘシンの活性部位が細菌に結合するであろう、 細胞の表面上の構成成分もしくは構造である(Rutter et al.、1 984 Mechanisms of adhesin in ”Microb ial adhesion and aggregation” Marsha ll,K.C.ed.pp5−19,Springer−Verlag、Ber lin)。 乳酸菌、特にラクトバキルス(Lactobacillus)およびエンテロ コックス(Enterococcus)は、ヒトと動物との胃腸管のマイクロフ ローラの樹立と維持において主要な役割を演じる非病原性グラム(Gram)陽 性細菌の例である。ラクトバキルス(Lac tobacillus )種はヒトの胃腸管の様々な領域から単離されている(M olin et al.、J.Appl.Bactriol.74、314−3 23 1993)。 幾つかの株の接着の原因となっていると思われる決定基が研究されており、そ してある一定の構造が接着のメカニズムに関与していることが報告されている。 しかしながら腸の生態系は複雑であるがゆえに、胃腸管の特異的領域にどうして 、そしてどのようにして所定の細菌株が接着かつ定着するのかについてはほとん ど解明されていない。 刊行物においては胃腸粘膜への乳酸杆菌の接着もメカニズムについての大きな 食い違いが生じていることは確かである。Fullerは、ニワトリ砂嚢上皮へ のラクトバキルス(Lactobacillus)の接着を記載し、そして接着 は多糖類により媒介されていると結論づけた(Fuller、J.Gen.Mi crobiol.87:245−250 1975)。しかしながらConwa yとAdams(J.Gen.Microbiol.135:1167−117 3 1989)は乳酸杆菌の接着の際の多糖類の役割については何の証拠も見い だせず、他の構成成分が係わりうることを示唆した。他の研究者らもリポタイコ 酸(LTA)がラクトバキルス(Lactobacillus)とストレプトコ ッカス(Streptococcus)の接着の際には非常に重要となることを 示し、そしてLTAがフィブロネクチンや歯垢と連鎖球菌との会合の原因となっ ていることを提案した(Hogg and Manning、J.Appl.B acterio.65:483−489;Vickerman and Jon es、Infect.Immun.60:400104008 1992)。S uegara ら(Infect.Immun.12:173−179)は、蛋白質性物質が乳 酸杆菌のラットの胃上皮への接着を媒介することを記載している。 Current Microbiology、Vo1.28(1994)p. 231−236ではAleljung P.らはコラーゲンタイプIに結合する L.レウテリ(reuteri)NC1B 11951の2つのコラーゲン 結合性蛋白質の精製を記載している。31kDのものの配列はXSNKPIIV GSK*XVである。29kDのものの配列はASS*AVNSELVである。 最も近い相同性があるものは大腸菌(coli)のトリガー因子(trig ger factor)であるように思われた。TIGは79%の相対的スコア で27−33に位置する。L.レウテリ(reuteri)のCnBPが、 ニワトリ消化管への接着に関与していることが説明されている蛋白質タイプであ るS蛋白質ではなさそうであることも述べられている。彼らは「ここで非病原性 の固有の腸マイクロフローラは細胞外マトリックス結合性蛋白質に結合するもの として説明される」と述べている。しかしながら粘膜もしくはムチンへのインビ トロもしくはインビボでの結合を説明してはいない。彼らは単に、粘膜内に存在 することが知られている構成成分そのものへの結合を説明しているに過ぎない。 粘膜内に存在する形態をとるそのような構成成分への結合の説明は何も提供され ていない。粘膜内に存在する際のコラーゲンにそのような結合が生じるかどうか は、その結合部位がどこであるかがはっきりしないという事実があるため明らか ではなく、そしてムチンもしくは粘膜内に存在する際にはコラーゲンには結合の ためにそのような部位が利用可能もしくは存 在するかどうかは明らかではない。ECMもしくは粘膜への非病原性微生物接着 の説明は何も提供されていない。この論説は性質上かなり不確実なものである。 最近Tobaらはラクトバキルス クリスパトウス(Lactobacill us crispatus)の細胞外マトリックスへの接着がS−レイヤー(S −layer)蛋白質により媒介されることを示している(Toba et a l.、Appl.Environm.Microbiol.61:1995)。 欧州特許第0 210 579号(1984年11月の優先日)では、マウス とブタにおける扁平上皮への細菌接着の促進の原因化合物であることが主張され ている14kDのMwの蛋白質を含む調製物が記載されている。14kDの蛋白 質を含むこの調製物は、糖とアミノ酸に富む培地中でラクトバキルス フェルメ ントゥム(Lactobacillus fermentum)を培養すること により取得された。欧州特許第0 210 579号からは、この接着促進因子 が非病原性細菌に特異的であるかどうか、もしくはそれが通常は接着しない病原 体の接着を促進しうるかどうかは明らかではない。また欧州特許第0 210 579号からは、この接着促進因子か特異的部位(レセプター)もしくは非特異 的(aspecific)部位への接着を促進するか否かも明らかではない。そ れに加え、欧州特許第0 210 579号はその14kD蛋白質の起源が何で あるかを明らかにしてもいない。この14kD蛋白質がL.フェルメントゥム(fermentum)そのものにより合成されているかどうか、もしくはそ れがL.フェルメントゥム(fermentum)の活性により培地構成成 分から生じて いるかどうかも未解決のままである。従って、その14kD蛋白質の同定および 適用性の両方ともがこの刊行物ではあいまいなままである。 後続の多数の刊行物も異なる蛋白質性構成成分が関与していることを示唆して はいるが、決定的なデータは何も提供されてはいない。 ConwayとKjellebergの国際公開第90/09398号は例え ば、抗−病原体活性を呈し、L.クリスパティス(crispatis)1 04に由来する30kDを上回る断片を記載している。この30kDを上回る断 片はプロナーゼもしくはトリプシンでの処理の後にその活性を保持している。こ れは複合培地内でのL.クリスパティス(crispatis)の育成によ り取得される。この出願も、8000〜30,000の対応断片は抗−病原体活 性を呈さなかったことを述べている。 この出願は原因となる構成成分(一つもしくは複数)の厳密な特徴にっいては 何の言及も行っていない。その出願は、ヒトと動物の胃腸上皮への病原体の接着 の阻害も示唆している。彼らはこの問題に関し、更に、大腸菌(coli) K88株のブタ腸粘膜への接着がブタから単離された乳酸杆菌の高分子量代謝物 により阻害されたが、マウスの消化管からの乳酸杆菌のものではそのような現象 は生じなかったことを示している。後続の研究により、これはカス(casu) 内での成長阻害化合物ではなく、かつ接着の阻害のメカニズムは検討を要するも のであることが示された。乳酸杆菌代謝物は恐らくは、多くの株にとっての病原 性のための先行必須条件である粘膜表面の病原体定着を阻害するかもしれない。 結果的には、成長阻害活性に加えて他の因子も考慮に入れるべきである。粘膜結 合阻害については何の説明もなされてはいない。説明 されている事柄は、ラクトバキルス フェルメントゥム(Lactobacil lus fermentum)KLDは大腸菌(coli)株、カンピロバ クテル ジェジェウニ(Campilobacter jejeuni)、サル モネラ ソフィア(Salmonella sofia)、およびストレプトコ ッカス ファエキウム(Streptococcus faecium)の成長 をインビトロで阻害したことである。例えばBHI培地中でのグルコースでのL .フェルメントゥム(fermentum)の成長の際に得ることができる 上澄は、その後の透析および10,000と30,000のMwのカットオフで の限外濾過を通しての分画化により処理するとそのような効果を誘導することが できるものとして記載されている。 前述の特徴についての最も最近の刊行物はBlomberg L.;Henr iksson A.;Conway P.(Appl.Env.Microbi ol.feb.91、p499−502)ものもであり、この刊行物では培養液 のレテンテート(retentate)分画中に存在する250、000を上回 るMWを持つ蛋白質による、ラクトバキルス フェルメントゥム(Lactob acillus fermentum)株のマウス扁平上皮への蛋白質媒介性接 着メカニズムについての仮定がなされている。この刊行物はその蛋白質の性質に ついての記載を行っておらず、そしてその蛋白質がまだ単離されてはおらず、か つ更に詳細な実験によりその効力をこれから実証すべきであることを明確に記述 している。 結果として:細菌性病原体の接着におけるその蛋白質の役割および性質につい ては明白かつ十分な報告もなされてはいるものの、非病原性細 菌の接着における蛋白質の役割は未だに少なくとも論議が絶えずかつ未解決の状 態である。 多くの疾患は抗生物質もしくは薬剤で治療することができるものの、そのよう な化合物の使用を制限するという一般的な傾向があり、なぜなら病原性生物体が 抗生物質と薬剤に対して益々その耐性を強めてきているためである。腸疾患の治 療用の薬剤に対する非常に期待の高い代用物は、共生的(probiotic) 性質を兼ね備えた非病原性細菌の使用である。 共生物質は「ヒトもしくは動物に死んだ細胞としてかもしくは発酵させた産物 として適用され、固有のマイクロフローラの特性を改善させることにより宿主に 有用な影響を及ぼす生きた生物体の単一もしくは混合させた培養物」と定義され る。 ラクトバキルス(Lactobacillus)株およびビフィドバクテリウ ム(Bifidobacterium)株の内の幾つかの株がプロ生物的特性を 有することが報告されている。これらの有益な影響は、例えば大腸菌(Esch erichia coli)のようなグラム(Gram)−陰性病原体の増殖を 低下させる条件であるpHの低下が原因となっている。それに加え、乳酸細菌の 内の多くの種はバクテリオシンと称される抗−細菌特性を有するオリゴペプチド を産生する。これらの化合物は例えばクロストリジウム(Clostridiu )、リステリア(Listeria)などのようなグラム(Gram)−陽性 細菌病原体にとっては静菌的もしくは抗菌的となる。 幾つかの乳酸杆菌は動物およびインビトロモデルでの病原体の接着を阻害する ことが示唆されている。これらの阻害効果は通常は病原体のた めのレセプターの非特異的立体障害により説明される。それに対し、各病原体は 特異的腸レセプターを有する(Falkow et al.Ann.Rev.C ell.Biol.8:333−363 1992)。 乳酸杆菌もしくは乳酸杆菌で作成された調製物は従って腸および尿路の疾患を 治療するのに広く用いられている(例えば、国際公開第9 516 461号; ロシア連邦特許第2 000 116号;国際公開第9 418 997号:欧 州特許第0 577 903号;英国特許第2 261 372号;国際公開第 9 301 823号;国際公開第0 921 475号;米国特許第7 82 2 505号;カナダ特許第1 298 556号:欧州特許第0 199 5 35号;欧州特許第0 210 579号、を参照されたい)。このような調製 物の有益な効果は様々な因子に起因しているが、このような健康刺激性化合物の 特性および作用様式はまだ公開されていないか、あるいはせいぜい単に仮説とし て提唱されているに過ぎないかのいずれかである。共生物質のメカニズムに関す る答えは新規の強化された共生物質を発見し、そしてその使用を至適化させる目 的では決定的に重要である。 科学的に証明されている共生物質の効果を示すスターター(starter) 株を用いることの食品業者にとっての経済的重要性、および粘膜用ワクチンの開 発のための担体としてGRAS(一般的に安全として認識されている(Gene rally Recognised As Safe))生物体を用いることの 製薬会社の同等に大きな利益を考慮すると、細菌、特にGRAS生物体、一層特 別には乳酸杆菌を、共生的特性および/または免疫調節用特性についてスクリー ニングする際には 多大な努力が支払われる。既存のスクリーニング用プログラムの主要な欠点は、 それらが骨の折れる作業であり、時間がかかり、そしてそのため費用も非常に多 大になるということである。細菌株の共生的特性もしくは免疫調節性特性につい てのスクリーニングを行うための簡潔かつ信頼性のある検査システムは一つも利 用可能ではない。 発明の目的 本発明の目的は上述の難題を克服することである。今では29kDの蛋白質性 化合物がブタとマウスとの粘膜のレセプター部位へのL.フェルメントゥム(fermentum)の特異的接着の原因となっていることが明らかなものと して証明されており、そしてそれゆえ、類似の構造と機能を備える蛋白質を合成 する他の微生物についてスクリーニングするための方法がここに提供される。L .フェルメントゥム(fermentum)の接着促進物が、所定の病原性 細菌の接着因子に構造的に関連する29kDの蛋白質であるということを証明す ること、そしてその接着因子をコードする遺伝子のヌクレオチド配列を示すこと により本発明は新規種類の接着因子をコードする遺伝子を含む微生物の迅速スク リーニングのための方法、および標準的な蛋白質と核酸用の技術を用いることで そのような接着因子を産生する微生物をスクリーニングするための方法を提供す る。 病原性細菌の毒性因子と非病原性細菌接着因子すなわち(i.c.)乳酸杆菌 のとの間の構造的関連性を初めて証明することにより本発明は、胃腸管、尿生殖 路、口腔、呼吸管、および鼻腔の粘膜のレセプターへの病原体の接着を選択的か つ特異的に妨害するため、および既述の種類の病原体の接着を妨害する能力につ いて微生物をスクリーニングするため の方法を提供する。 本明細書では可能となる多くの適用が以下に一層詳細に説明される。 i)共生的特性および/または免疫調節性特性を有する細菌のための、一層迅速 でかつ方向付けられた細菌のスクリーニング法が本明細書で可能となる。本発明 により、粘膜レセプターへの病原体の接着を妨害する能力について細菌を迅速に スクリーニングすることが可能となる。特に本発明は、ヒトおよび動物の胃腸管 、尿生殖路、呼吸管、および口腔/鼻腔の粘膜の細菌レセプター(一つもしくは 複数)への非病原性グラム(Gram)陽性細菌の特異的接着、より特別には乳 酸杆菌の接着を促進する接着因子の存在について細菌をスクリーニングするため の方法を提供する。スクリーニングされる予定の微生物がヒトと動物とにおける 非病原性である微生物であることが好ましい。このような微生物はヒトおよび/ または動物にとって固有なものであり、従ってそれらが適用される予定の環境に 耐えることが既に可能であり、そして更にはそれらが取得される特別な種に対し ては毒性を持たないことが明らかであることが好ましい。適切な非病原性微生物 の例は、属ラクトバキルス(Lactobacillus)、ストレプトコッカ ス(Streptococcus)、エンテロコッカス(Enterococc us )、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、クロスト リジウム(Clostridium)、およびバクテリオイデス(Bacter ioides )を含む。 このスクリーニングは、例えばポリペプチドもしくは蛋白質のプローブおよび /または検出される予定の接着因子(一つもしくは複数)に特異的な抗体を用い る核酸増幅およびハイブリダイゼーション技術、なら びに蛋白質もしくはペプチドのアッセイのような、それ自体が蛋白質検出もしく は核酸検出のために知られている標準的技術を用いて蛋白質および/または核酸 のレベルで行うことができる。従って本発明は更に、所望される接着特性を有す る蛋白質をコードする核酸の存在について微生物をスクリーニングするための方 法をも提供する。蛋白質および核酸のアッセイは、即席の事例としては、適切な アミノ酸と核酸の配列がいったん既に決定されていれば当業者により容易に実施 される。このような情報により、例えば、その蛋白質の核酸配列および/または 適切なアミノ酸配列が決定および単離もしくは合成されていれば、プローブとプ ライマーを構築することが可能となる。純粋な蛋白質の単離および/または純粋 な蛋白質の発現により、それ自体知られている方法での抗体の産生が可能となる 。 本発明に従うと細菌を、以下に詳細に記載される非病原性微生物の新規種類の 接着因子の定義に含まれる蛋白質の存在、もしくはそのような蛋白質もしくはそ の活性部分をコードするDNA配列の存在についてスクリーニングすることがで きる。このようにして本発明の適用は特に、生きた組織に接着する能力について 細菌をスクリーニングする骨の折れ、高くつく経路を回避する。一層特別には本 発明の適用はスクリーニング目的のための動物および/またはヒトボランティア の使用を回避する。 粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性微生物をスクリ ーニングする方法であって、微生物上もしくは微生物中、または微生物の培養物 上もしくは微生物の培養物中で、ある特別な蛋白質の存在をそれ自体知られてい る方法で検出することを含み、前記特別な蛋白質が請求の範囲1〜13の内のい ずれかに従う蛋白質である方法は保 護範囲に含まれる。別法では粘膜に特異的に結合することができる微生物につい ての非病原性微生物のスクリーニングの方法であって、ある微生物上もしくは微 生物中、または微生物の培養物上もしくは微生物の培養物中の特別な遺伝子の存 在をそれ自体知られている方法で検出することを含み、前記特別な遺伝子が請求 の範囲1〜13の内のいずれかに従う蛋白質をコードする方法は本発明の範囲内 に含まれる。 本発明は更に、粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の検出に 適するキットをも含み、前記キットは例えば抗体のような、請求の範囲1〜13 の内のいずれかに従う蛋白質に特異的に結合することができる構成成分を含む。 他の態様では、本発明は粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の 検出に適するキットを含み、前記キットは例えば核酸プローブもしくはプライマ ーのような請求の範囲1〜13の内のいずれかに従う蛋白質をコードする核酸配 列の一部分に特異的に結合することができる構成成分を含む。 ii)粘膜に特異的に結合することができる蛋白質もしくはポリペプチドをヒト もしくは動物に適用することによるか、あるいはそのような蛋白質もしくはポリ ペプチドを発現することができる微生物またはそのような微生物の培養物をヒト もしくは動物に適用することにより、本明細書では粘膜もしくはムチンへの病原 性微生物の接着を妨害することが可能となる。特に、ヒトおよび動物の尿生殖路 、胃腸管、呼吸管、および/または口腔/鼻腔への病原性微生物による接着を予 防もしくは減少させることが可能となる。特に興味深いことは本発明が、粘膜の 細菌レセプターへの所定の種類の病原体の接着を効果的かつ選択的に妨害するた め、および所定の種類の病原体の接着を妨害することができる微生物に ついてのスクリーニングを行うための方法を提供することである。本明細書で防 除の対象となりうる病原体はグラム(Gram)陽性およびグラム(Gram) 陰性の細菌の両方、特に粘膜レセプターに特異的に結合するものを含む。防除す べき病原体の例は、属エシェリキア(Escherichia)、カンピロバク テル(Campylobacter)、ハエモフィルス(Haemophilu )、シゲラ(Shigella)、ビブリオ(Vibrio)、パステウレラ (Pasteurella)、イエルシニア(Yersinia)、サルモネラ (Salmonella)、マイコバクテリウム(Mycobacterium )、リステリア(Listeria)、クロストリジウム(Clostridi um )、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ならびに例え ばロタウイルス、ポリオウイルス、および麻疹のようなウイルスの株を含む。 本発明は、L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着 蛋白質のものに類似する接着因子を通して粘膜レセプターに接着する病原体の感 染性は、立体障害という一層一般的なメカニズムによるよりはむしろレセプター との特異的相互作用によりL.フェルメントゥム(fermentum)1 04Rの接着蛋白質のもののような構造を有する接着蛋白質を宿すプロ生物的細 菌により低減されるであろうという結果を利用している。 本発明に従うと、所定の病原体(L.フェルメントゥム(ferment um )の接着蛋白質に構造的に関連する接着因子により接着するもの)の接着を 、そのような接着蛋白質もしくはそのような接着蛋白質を産生する微生物を例え ば食物もしくは飼料内に投与することによ るか、または薬剤学的組成物として投与することにより特異的に阻害するための 戦略が考案され得る。この適用は薬剤学的組成物および/または飼料添加物に通 常適用されるいずれかの用量で、局所的、経口的、もしくは静脈内のものである ことができる。選択される用量形態は防除すべき感染性病原体の種類により左右 される。この用量形態は固体もしくは液体であることができる。純度および衛生 、すなわちそのような組成物に通常適用される滅菌性に関する所定の標準は厳守 されなければならない。そのような状況は当業者にはよく知られている。 薬剤学的に許容される投与形態には、薬剤学的に活性な構成成分として−請求 の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチド −請求の範囲24もしくは25に従う発現ベクター −請求の範囲26もしくは27に従う組換え微生物、または前記微生物の一部分 (前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) −請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチドを発現する ことができる非病原性微生物、または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合 促進活性を発現する) を含む構成成分の群から選択される構成成分、および薬剤学的に許容される担体 を含む組成物は本発明に含まれる。食品添加物としての使用に適する形態をとる 既述の構成成分を含む組成物も本発明の範囲内に含まれると見なされる。粘膜定 着性の病原性微生物に関連する疾患もしくは病気の予防および/または治療のた めの薬剤学的組成物には、薬剤学的に活性な構成成分として、 −請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチド −請求の範囲24もしくは25に従う発現ベクター −請求の範囲26もしくは27に従う組換え微生物、または前記微生物の一部分 (前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) −請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチドを発現する ことができる非病原性微生物、または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合 促進活性を発現する) を含む構成成分の群より選択される構成成分の使用も本発明の範囲内に含まれる 。 上記より明らかになるであろうように、食品産物を改善するための、請求の範 囲1〜21もしくは24〜27の内のいずれかに従う産物、および/または請求 の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチドを発現することが できる非病原性微生物もしくは前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活 性を発現する)の食品産物への添加を含む方法は本発明の一つの態様を形成する 。このような方法が請求の範囲1〜21もしくは24〜27の内のいずれかに従 う産物の食品産物への添加を含むことが好ましい。 請求の範囲1〜21もしくは24〜27の内のいずれかに従う産物、および/ または請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチドを発現 することができる非病原性微生物もしくは前記微生物の一部分(前記部分は粘膜 結合更新活性を発現する)を添加物として含む食品産物も明らかに本発明に含ま れる。請求の範囲1〜21もしくは24〜27の内のいずれかに従う産物を添加 物として含む食品産物は特に適切な態様である。 当業者はこの阻害効果は更に、例えば粘液およびムチンに特異的に結合するこ とが見いだされるL.フェルメントゥム(fermen tum )の29kD接着蛋白質に由来するペプチドのような接着蛋白質の部分の 添加によっても取得されることがあってよいことを認識するであろう。これらの 活性ペプチドは化学的に合成されるかもしくは遺伝子工学的に作成された微生物 により微生物的に作成されるかのいずれかであることができる。別法ではその蛋 白質を、非組換え体もしくは組換え体の微生物により産生することができ、そし てその後に例えば蛋白質分解性の消化および蛋白質分解分画の光学的分割を介し て所望されるポリペプチドが取得され得る。その29kDの接着因子、ならびに 病原性生物体である大腸菌(Escherichia coli)およびヘリコ バクテル ピロリ(Helicobacter pylori)の株の接着因子 、ならびにコレラ毒素の分析から共通配列KKXXXK(配列番号30)が仮定 され、その配列中、Xはいずれかのアミノ酸を表し、そしてKはリシンを表す。 本発明に従う29kDの蛋白質は3つのそのような配列を含む。これらは成熟蛋 白質の位置47〜52(KKMGLK)、173〜178(KKNSTK)、お よび223〜238(KKLSEK)で、その蛋白質分子全体にわたりだいたい 均等に分散している。番号付けは配列表の配列番号2のアミノ酸54〜59、1 80〜185、および230〜235に対応しており、この配列中では成熟蛋白 質は位置8のAlaから開始する。本発明に従う蛋白質もしくはペプチド内にこ のKKXXXK配列の内の少なくとも一つ、好ましくはこれらの配列の内の2つ が存在することが好ましい。3つのこのような配列が存在することが最も好まし い。特別な態様ではこの共通配列は先に開示される29kD蛋白質内に存在する 天然に生じるアミノ酸配列の内の一つであろう。天然の環境に存在するものに対 応する配列が用いられるこ とが好ましいが、しかしながらこのような配列は例えば先に記載されるDNA合 成機、メリフィールド(Merrifield)合成、およびクローニング技術 を通すことなどで、当該技術分野において一般的に知られる遺伝子工学的手段も しくは合成用手段を通して到達することができる。このような配列が更には、そ の三次元構造が天然のものに似るようにして、ある配列中に存在することも好ま しい。このことはそれ自体知られている方法でコンピューター技術を用いて確認 することができる。このような配列は陰性に荷電している腸のレセプターへの結 合に関与する。例えばアスペルギルス(Aspergillus)、ラクトバキ ルス(Lactobacillus)、およびラクトコッカス(Lactoco ccus )のようにGRAS状態を有する微生物はこのような目的には非常に適 する。当業者は他の微生物も接着因子もしくはそれに由来するペプチドの産生に 用いることができることを認識するであろう。しかしながらGRAS生物体を利 用するにはヒトへの適用が好ましいであろう。GRAS生物体のリストは食料品 および/または医薬品の分野の当業者にとっては容易に入手可能であり、そして 引用により本明細書に取り込まれる。例えば米国食品医薬品局(US FDA) はそのような生物体のリストを保持している。 L.フェルメントゥム(fermentum)104RもしくはL.フェ ルメントゥム(fermentum)104Rの接着促進蛋白質のものに類 似する構造を有する蛋白質を産生する微生物の接着促進蛋白質のような蛋白質は 類似の構造を有する接着蛋白質を保持する病原体の特異的接着を妨害するであろ うという結果は、そのような接着促進蛋白質もしくは接着促進蛋白質産生性微生 物が類似の構造を有す る接着因子を産生しない病原体の接着を妨害しないであろうということを必ずし も示唆するのではない。当業者は、L.フェルメントゥム(ferment um )104Rのもののような接着促進蛋白質を有する微生物の使用のコロラリ ー(corrolary)は、特異的レセプターへのそのような細菌の接着もや はり、L.フェルメントゥム(fermentum)様接着因子のもの以外 の接着因子を有する病原体の接着をも立体障害の一般的メカニズムにより制限す るであろうことがあってよいことを即座に認識するであろう。従って、防除する ことができる病原性微生物は、非病原性生物体からの接着因子による特異的結合 を受ける粘膜レセプターに結合する微生物のみを含むのではない。 iii)所望の活性を呈する蛋白質の群が現在知られており、そしてアミノ酸配 列および核酸配列が既に決定されているため、所望の蛋白質もしくはポリペプチ ドの改善された産生、すなわち過剰発現が可能な微生物を開発および/または選 択することが本明細書では可能になる。このことは、培養条件の通常の至適化を 介し、改善されたレセプター結合特性を有する蛋白質を発現する株のそれ自体知 られている方法での選択を介して達成することができる。 遺伝子工学を介して核酸配列(一つもしくは複数)をよりすぐりの微生物内に 取り込ませ、そしてそのことによりその微生物を、粘膜結合促進構成成分の(過 剰)発現および好ましくは分泌を行うことができるようにすることも可能となる 。その微生物が例えば乳酸菌のようなGRAS生物体であることが好ましい。更 には、コードされる配列(一つもしくは複数)を、そのコードされる配列に通常 連結される調節配列を用いた場合よりは一層高い発現を可能にする調節配列に操 作的に連結される ように取り込ませることも可能である。多数の高発現ベクターが、例えば乳酸菌 のような特別なGRAS微生物内の様々な微生物について知られている。適切な 核酸を含む非病原性微生物もしくは組換え発現ベクターからの接着因子の新規の 群の粘膜の結合を促進することができるポリペプチドもしくは蛋白質を発現もし くは過剰発現することができる組換え微生物も本発明の範囲内に含まれる。遺伝 子工学的に作成される微生物はすでにその接着因子を発現していることがあって よいが、その微生物はその新規群の接着蛋白質を天然の状態では発現しない群か ら選択されうる。その微生物は、薬剤としてかもしくは食品/飼料添加物として 後に単離および適用されうる蛋白質もしくはポリペプチドのための産生プラント (plant)として単に利用されることがあってよく、あるいはその微生物自 体が薬剤としてかもしくは食品/食料添加物として用いられることがあってよい 。この蛋白質もしくはポリペプチド産生性微生物が非病原性であることが好まし い。特にGRAS微生物は、薬剤学的組成物もしくは食品/食料添加物の活性成 分としてのその発現産物および/または微生物の適用を可能にさせる目的には好 ましい。 組換えDNA技術においてそれ自体知られているいずれかの態様ではその核酸 配列はプラスミドベクター内に取り込ませるかもしくは染色体内に組み込ませる ことがあってよい。大多数の形質転換用および発現用ベクターおよび技術が当該 技術分野の状況下では知られており、そして現在商品として入手可能でもある。 GRAS微生物に適する食品等級の形質転換用および発現用ベクターならびに方 法が好ましい。 選択および/または形質転換されるべき微生物が以下の特徴を有することが好 ましい: −活性を示さなければならない場所での環境条件での生存 −活性を示す場所での増殖および/または定着 −プロ生物的株に対する免疫反応の不在 −プロ生物的株自体、その発酵産物、もしくは細菌の死亡後のその細胞構成成 分による病原性、毒性、アレルギー性、突然変異性、もしくは発癌性反応の不在 −遺伝子的な安定性、プラスミド転移反応不在 −容易かつ再現性のある産生 −処理および保存中の生存能力。 一般的には用語「組換え微生物」は、請求の範囲23に従う核酸配列、および /または請求の範囲24もしくは25に従う発現ベクターを含むとされ、前記核 酸配列および/または発現ベクターは対応する非組換え微生物内では不在である か、もしくはその代用物が低コピー数で存在するか、または低い程度で発現され る。更に別の態様では、本発明はまさに特定される(請求の範囲26に従って) 組換え微生物を含み、前記微生物は非病原性微生物であり、好ましくはヒトもし くは動物のマイクロフローラに固有である微生物、より好ましくはヒトのマイク ロフローラに固有な微生物である。 本発明は更に、請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプ チドの内のいずれかをコードする核酸配列、およびそのような核酸配列を含み発 現調節配列に操作可能に連結される発現ベクターを含み、前記発現ベクターは例 えばGRAS微生物のような非病原性微生物内でその核酸の発現を行うことがで き、そして前記発現ベクターはGRAS微生物に由来する核酸を含むことが好ま しい。更に別の態様では、 本発明に従う発現ベクターは、発現調節配列が天然の状態ではその核酸配列が取 得されてくる接着因子をコードする遺伝子に連結してはいないベクターである。 iv)接着蛋白質の3D構造、アミノ酸配列、および核酸配列は今や確認されて おり、そして他の蛋白質群との間の類似性は既に決定されているため、改善され た結合特性を呈する蛋白質もしくはポリペプチドをも設計することは当業者の技 術範囲に含まれ、そしてそのような改善により薬剤学的適用もしくは食品/飼料 添加物としての適用がもたらされる。従って本発明は図3のアミノ酸配列を有す る蛋白質よりも優れた粘膜結合、および目的の記述の実験部分において特定され るポリペプチドI〜Vの内のいずれかよりも優れた粘膜結合を呈する突然変異ポ リペプチドおよび蛋白質をも含む。本発明は更に、天然の状態で入手することが できる等価配列、および突然変異体としての等価配列、すなわち29kDの蛋白 質およびそのような蛋白質もしくはポリペプチドの粘膜結合活性を少なくとも有 する蛋白質もしくはポリペプチドをコードする核酸配列、ならびに記述および/ または請求の範囲の方法の内のいずれかでのそれらの適用をも含む。 v)粘膜に特異的に結合することができる蛋白質とペプチドとの群を発見したこ とで、その蛋白質もしくはペプチドを発現する微生物を粘膜に対して標的化する ことのみでなく、そのような微生物を、粘膜に対する免疫応答を除去するための 例えば薬剤、粘液調節剤、もしくは抗原のような追加的化合物を標的化するため の担体として使用することも可能になる。この微生物はこの特別な特性を既に有 するために選択されることができ、あるいはその微生物が所望の薬剤、免疫調節 剤、もしくは抗原 を後に産生するように遺伝子操作により作成されることもできる。更にこの微生 物は、粘膜結合促進性アミノ酸配列および粘膜に対して標的化しなければならな いよりすぐりの特徴的活性を有する追加的な所望のアミノ酸配列もしくは分子を 含む融合蛋白質もしくはペプチドを開発することも可能にする。従って粘膜に対 して特異的に標的化される新規の薬剤学的化合物の全ての株を開発することがで きる。本発明はそのような新規微生物および分子、ならびに薬剤学的組成物とし てのそれらの適用を含む。従って本発明は、例えば病原性生物体の抗原をコード する遺伝子のような目的の遺伝子を発現する細菌を、粘膜の特異的レセプターに 対して標的化し、そしてそのことによりその抗原に対する特異的免疫応答を誘発 させる、および/または免疫応答を調節するための方法をも含む。本発明はより すぐりの薬剤、免疫調節剤、もしくは抗原に連結される請求の範囲1〜21の内 のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチドをも含む融合蛋白質もしくはペプチド を含む。 粘膜に対して追加的薬剤学的活性構成成分(前記追加的薬剤学的構成成分は標 的化用構成成分に物理学的に連結されている)を標的化させるための薬剤学的組 成物中の標的構成成分として −請求の範囲1−21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはペプチド −請求の範囲24もしくは25に従う発現ベクター −請求の範囲26もしくは27に従う組換え微生物、または前記微生物の一部分 (前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) −請求の範囲1〜21の内のいずれかに従う蛋白質もしくはぺプチドを発現する ことができる非病原性微生物または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促 進活性を発現する)、 を含む構成成分の群から選択される構成成分の使用は本発明の範囲内に含まれる 。 本発明に従う粘膜のレセプターに対する乳酸杆菌の特異的接着の促進は、例え ば病原性生物体の抗原もしくはヒトの蛋白質を発現する乳酸菌のような目的の化 合物を保持する細胞をその粘膜の細胞に対して特異的に標的化するための機会を 提供し、そのことによりその抗原/ヒト蛋白質に対する免疫応答を調節し、そし てこれは本発明の好ましい態様である。 本発明に従うと、プロ生物的株の接着能力は接着蛋白質の特性を変えることに より調節されることがあってよい。このような特性はその接着蛋白質の粘膜レセ プターとの相互作用もしくは他の(補助)蛋白質との相互作用を必要とすること もある。 発明の詳細な記述 本発明に従うと特に、これまでには記載されたことがなかったブタ胃腸管から 単離された株であるL.フェルメントゥム(fermentum)104R の29kDのMwを有する蛋白質、および/またはその接着蛋白質をコードする DNA配列の使用が行われる。この新規蛋白質は接着促進活性を有する。特に、 この接着促進活性は粘膜もしくはムチンへの結合を呈することを含む。この接着 蛋白質は表面に存在し、そしてL.フェルメントゥム(fermentum )104Rはこの接着蛋白質をその培養培地内にはがれ落としもする。 本発明は一層特別には、接着促進蛋白質の特別な特性、すなわちその蛋白質が 、例えばカンピロバクテル ジェジュニ(Campylobacter jej uni )、パステウレラ ハエモリティカ(Past eurella haemolytica)、およびミコバクテリウム(Myc obacterium )からの接着因子に対するような数々の病原性細菌の毒性 蛋白質に構造的に類似するという特別な特性を利用する。これらの特徴は以下の 文節に記載される。本発明に従うと、その29kDの蛋白質のものに類似する特 性を有する蛋白質の存在は、当業者によく知られている技術であるウエスタン( Western)ブロツト技術を用いることで決定することができる。 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rからの接着促進蛋 白質はクラスIII(Class III)溶質輸送体と称される種類の蛋白質 に属し、その基本型はヒスチジンン輸送体(HisJ)、グルタミン輸送体(G lunH)、そしてリシン、アルギニン、およびオルニチン輸送体(LAO)で ある。これらの蛋白質の内の2つのもの、HisJとLAOの3−D構造が知ら れている。L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着促 進蛋白質のアミノ酸配列により、一方ではC.ジェジュニ(jejuni) のPeb1およびp.ハエモリティカ(haemolytica)のLap Tのような病原体の接着蛋白質との、そしてもう一方では例えばLAOやHis JのようなクラスIII(Class III)溶質輸送体蛋白質のメンバーと の顕著な類似性が示される。蛋白質のモデル化により、L.フェルメントゥム(fermentum)接着因子の予想される3−D構造もLAOとHisJ のものに類似することが示されている。リガンド結合にとっては必須であるクラ スIII(Class III)溶質輸送体のドメインI内の蛋白質内のアミノ 酸はこの種類の蛋白質の全てのメンバーの間では保存されている。これらのア ミノ酸はまた、L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接 着促進蛋白質およびC.ジェジュニ(jejuni)の毒性蛋白質内の類似 する位置に見いだされた。言い換えると、L.フェルメントゥム(ferm entum )104Rからの接着促進蛋白質は、C.ジェジュニ(jeju ni )やP.ハエモリティカ(haemolytica)のような病原体の 接着因子のものに類似する3−D構造を有する。 本発明に従って特定される新規蛋白質の群に属する蛋白質は非病原性微生物か ら取得することができる蛋白質として特定され、前記蛋白質は粘膜結合促進活性 および20〜40kDの分子量を有する。分子量は20〜30kDの間であるこ とが好ましい。具体的な態様が請求の範囲1〜13に開示される。特に、本発明 に従う蛋白質は以下の特性の内の一つもしくは複数を含む: a)20kDと40kDとの間の分子量 b)クラスIII(Class III)溶質輸送体および/またはC.ジェジ ュニ(jejuni)のPeb1、P.ハエモリティカ(haemol ytica )のLapT、ならびににミコバクテリウム ツベルクロシス(My cobacterium tuberculsis)もしくはミコバクテリウ ム レプラエ(Mycobacterium leprae)の85K複合蛋白 質A、B、およびCという毒性蛋白質のアミノ酸配列と20%を上回る同一アミ ノ酸および40%を上回る類似アミノ酸を呈するアミノ酸配列 c)C.ジェジュニ(jejuni)、P.ハエモリティカ(haem olytica )、もしくはミコバクテリウム(Mycob acterium )の内のいずれかにより用いられもする粘膜レセプターへの特 異的結合を促進する d)LAOもしくはHisJのように2つのローブ(丸い突出部)を有する3− D構造を有する e)以下のアミノ酸配列に90%もしくはそれを上回る類似性を示す一つもしく は複数のアミノ酸配列を含む I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA(アミノ酸配列II〜Vが好ましい)。 具体的な態様は、蛋白質が図4および5に説明される共通配列を呈するという ことを更に特徴とする蛋白質の群により形成される。そのようにして特許請求さ れる蛋白質は,病原性微生物の毒性因子もしくはクラスIII(Class I II)溶質輸送体は含まず、そしてその種類の組換え蛋白質は、おそらく本特許 出願の出願日に当該技術の報告書を形成することがあるかもしれない組換え毒性 因子もしくは組換えクラスIII(Class III)レポーターを含みもし ない。 本発明に従う適用に適する蛋白質の群に属する蛋白質が、実施例に詳細に説明 される粘膜結合性アッセイにより決定することができる図3のアミノ酸配列を有 するL.フェルメントゥム(fermentum)104の29kD蛋白質 により呈示されるものよりも高いかもしくはそれに等しいC.ジェジュニ(jejuni )、P.ハエモリティカ(haemolytica)、もしく はミコバクテリウム (Mycobacterium)の内のいずれかにより用いられる粘膜レセプタ ーについて結合促進活性を呈示することが好ましい。 接着促進蛋白質のヌクレオチド構造は知られているため、非病原性微生物をL .フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着蛋白質のものに 類似する構造を有する蛋白質をコードするDNA配列の存在についてスクリーニ ングすることもできる。これは同一の粘膜結合性活性を少なくとも呈示する蛋白 質もしくはポリペプチドをコードするいわゆる等価配列である。特にこのような 核酸配列はL.フェルメントゥム(fermentum)104Rの29k D蛋白質のものに対応する図2のアミノ酸配列をコードする核酸配列である。図 4および5の共通アミノ酸配列をコードする核酸配列自体も本発明の範囲内に含 まれる。特に、アミノ酸共通配列を含む20〜40kDの蛋白質をコードし、そ して更に29kD配列の配列に対応する核酸(唯一の違いは、疎水性特性は類似 した状態のままとなり、かつ得られる蛋白質もしくはポリペプチドの高度な立体 配座の変化は全く期待され得ないような他の類似のアミノ酸によるアミノ酸の置 換をもたらす一つもしくは複数の突然変異の存在である)は本発明の範囲内に含 まれる。このような配列は、配列番号2に従う配列と比較する際にはアミノ酸の 保存的変化が生じているものとして知られている。本発明は更に、それ自体知ら れている方法でブロットアッセイを実施する際には緊縮ハイブリダイゼーション 条件下でハイブリダイズすることができるいずれかの核酸配列をも含む。従って そのような配列は、それ自体知られている方法で配列番号2に従うアミノ酸配列 の部分をコードするオリゴヌクレオチドプローブ、好ましくはスクリーニングさ れるべき微生物の好むコドン使用を考慮に 入れてあるプローブを用いる交差ハイブリダイゼーション技術を通して他の非病 原性微生物から取得することができる核酸配列によるコードされる配列を含む。 このような等価配列を取得するには例えばMolecular Cloning 、a Laboratory Manual、Cold Spring Har bor Laboratory New York Maniatis,T.F ritsch,E.F.and Sambrook,J,(1982)に記載さ れる緊縮ハイブリダイゼーション条件を適切なものとして適用することができる 。引用されるこの引用文献は更にはこの記述の他の場所のどこかに記載される多 数の他の標準的技術に関する情報も提供し、そして引用により本明細書に取り込 まれる。特に、この説明内に既に述べられている属に属する非病原性微生物から の配列が好ましい。好ましい態様では更には、配列番号30に従う少なくとも一 つの共通配列が存在する。別法でか、あるいはそれに加え、ポリペプチドI〜V の配列の内の一つが存在する。共通配列の外側でアミノ酸が突然変異を生じてお り、配列番号2の成熟蛋白質の粘膜結合性活性を少なくとも有する配列番号2の 成熟蛋白質のアミノ酸配列を有する蛋白質もしくはポリペプチドも本発明の範囲 内に含まれる。先の定義の内のいずれかを兼ね合わせるいずれかの配列も本発明 の範囲内に含まれ、かつ好ましい態様を形成する。ある等価配列がそのものとし ては、ある微生物からは取得可能ではないが、例えば組換えDNA技術、PCR などのような代替方法で産生できるということも可能である。先の態様は更にそ のような代替(突然変異)配列にも当てはまり、かつ本発明の範囲内に含まれる 。本発明に従う蛋白質もしくはポリペプチドは細胞抽出物および他の混入性蛋白 質は含まない。実質的 な純度は例えば80%を上回る純度であることが好ましい。その純度は薬剤およ び食品添加物としての適用、ならびに本発明に従う適用において必要とされる活 性を達成するのに十分なものである。 本発明に従うと細菌は、例えばプラスチックもしくは金属表面のような非生物 体表面に接着することができるL.フェルメントゥム(fermentum )104R接着蛋白質のような蛋白質の存在についてスクリーニングされること があってもよい。このようなスクリーニングは先に記載される要領で、29kD 接着蛋白質のアミノ酸配列に基づくオリゴプローブを用いて行うことができる。 このようなプローブが図4および5の共通配列の一部分をコードすることが好ま しい。それに加え、適切なプローブは配列番号30の共通配列をコードする配列 を含む。この共通配列もしくはその部分は少なくとも5つの連続したアミノ酸分 の長さがあり、そしてそのプローブは完全に共通配列を構成していることが好ま しい。粘膜結合性活性に必要とされる29kD蛋白質もしくはその活性部分にで きる限り近い同一性を呈する蛋白質もしくはポリペプチドをコードする配列を取 得する目的ではそのようなプローブの組み合わせ物の使用も可能である。 発明の態様の更に詳しい詳細 i) ラクトバキルス フェルメントゥム(Lactobacillus fe rmentum)からの接着蛋白質の産生および精製 本発明の好ましい態様では、L.フェルメントゥム(fermentum) 104Rの接着促進蛋白質は細菌をMRSブイヨンもしくはLDM培地(Con way and Kjelleberg、J.Gen.Microbiol.1 35:1175−1186 1989) 中、14〜24時間培養することにより産生される。この29kD接着蛋白質は その培地から、硫酸アンモニウム沈殿、ゲル濾過、および親和性クロマトグラフ ィーにより見かけ上均一になるまで精製される。接着促進活性は接着阻害アッセ イおよびドットブロットアッセイにより分画内で検出され、そしてセイヨウワサ ビパーオキシダーゼでラベル化した粘液もしくはムチンを用いるPAGE、SD S−PAGE、およびウエスタンブロットにより可視化される。精製された蛋白 質は、非変性条件下、ならびに還元および変性条件下では(標準蛋白質を用いて 得られる検量曲線を用いる無勾配変性用SDS−PAGE、ならびにその標準曲 線に相関させるゲル濾過クロマトグラフィー)29kDという予想されたMwを 有し、そしてプロナーゼに対して感受性を示し、そしてそのため欧州特許第0 210 579号および国際公開第90/09398号に記載および/または示 唆される接着蛋白質、ならびにConwayとKjellenberg(J.G en.Microbiol.135、1175−1186)、Blomberg ら(Appl.Environm.Microbiol.59、34−39 1 993)、およびAleljungら(Current Microbiolo gy vol 28(1994)p.231−236)により記載されるものと も異なる。引用される引用文献にそのようなものとして具体的に開示される蛋白 質は蛋白質もしくはペプチドの請求の範囲の保護範囲には含まれない。引用され る引用文献にそのようなものとして具体的に記載される組成物は組成物の請求の 範囲の保護範囲には含まれない。特に、病原体の阻害についてそのようなものと して具体的に記載される国際公開第90/09398号の組成物の適用は保護範 囲には含まれない。 この文節において具体的に述べられる場合には、このことは実施例もしくはその 後の記載においては引用される引用文献の材料および方法を意味する。このよう な引用文献の遺伝子に関する概括的な開示の範囲は本発明の幾つかの態様をカバ ーしうるが、それにもかかわらず本発明は前記引用文献に対して選択発明を形成 する。 接着促進蛋白質はL.フェルメントゥム(fermentum)の細胞表 面から、1M LiClおよび低濃度のリゾチームでのその細菌の処理により抽 出することができた。ブタもしくはマウスからの小腸粘液および胃ムチンの両方 に対して親和性を有する接着促進因子は24時間成長させた後にはその培養物上 清液内に放出された。 ii)L.フェルメントゥム(L.fermentum)様接着蛋白質の存在に ついての微生物のスクリーニング 本発明の他の好ましい態様では乳酸杆菌は、L.フェルメントゥム(fe rmentum )からの接着促進蛋白質のものに類似する特徴を有する接着促進 蛋白質の存在について、SDS−PAGE、およびL.フェルメントゥム(fermentum )104Rの精製された接着蛋白質に対してウサギ内で作成 されたポリクローナル抗体を用いるウエスタン(Western)ブロットによ る一夜培養物の培養物培地からの蛋白質の分離によりスクリーニングされる。 iii)L.フェルメントゥム(L.fermentum)様接着蛋白質をコー ドする遺伝子の存在についての微生物のスクリーニング 本発明の他の好ましい態様ではDNAは、スクリーニングにかけられ、そして PCR分析に供される微生物から、L.フェルメントゥム(ferment um )104R接着蛋白質をコードする遺伝子のヌク レオチド配列に基づく対のプライマーを用いて単離される。形成される産物は説 明書(例えば、この記述のどこか別の場所に引用されるもの)に記載される標準 的分子生物学的技術もしくは市販品として入手できるキットにより分析される。 iv)L.フェルメントゥム(L.fermentum)104R以外の生物体 内での接着促進蛋白質の合成 本発明の他の特異的態様では、L.フェルメントゥム(fermentu )104Rからか、もしくは他の選択された株からの、既述の方法により単離 された接着蛋白質をコードする遺伝子が、例えばアスペルギルス ニゲル(As pergillus niger)、ラクトバキルス(Lactobacill us )などのようなGRAS産生生物体内の強力で、好ましくは誘導性のプロモ ーターおよび分泌シグナルの後ろにクローン化される。この培養培地はそのもの として用い、そして食品/飼料添加物もしくは薬剤組成物として用いるか、ある いは接着促進蛋白質をまず精製し(標準的技術により)、そしてその後に食品/ 飼料調製物もしくは薬剤学的組成物に添加するかのいずれかである。核酸配列は 、その配列が図2の29kDのL.フェルメントゥム(fermentum )104R接着蛋白質の同一アミノ酸配列をコードするように調節されることが あってよいが、ただしコドンは取り込みが行われる宿主の好むコドン使用に調節 されている。好まれるコドン使用の詳細は核酸発現の技術分野の当業者に知られ る源から入手することができる。 v)接着促進特性を有するペプチドの産生 本発明の他の好ましい態様では、接着促進特性を示すL.フェルメン トゥム(fermentum)104R接着蛋白質に由来するペプチドは化 学的に合成され、そして食品/飼料添加物として用いられる。 別法では、そのようなペプチドをコードするDNA配列が、例えばA.ニゲル(niger)もしくはラクトバキルス(Lactobacillus)など のようなGRAS産生生物体内で強力で、好ましくは誘導性のプロモーターの後 ろにクローン化される。そのペプチドをコードする配列が分泌シグナルをコード する配列の後ろにクローン化され、そしてそのペプチドが培地内に分泌される場 合には、その培地を食品/飼料添加物として用いることができる。そのペプチド が培地内に分泌されない場合には、生物体全体、もしくはそのような生物体から 作成される抽出物を食品/飼料添加物として用いることができる。別法では所望 の蛋白質もしくはポリペプチドが例えば単離予定の蛋白質もしくはポリペプチド に特異的な抗体と組み合わせて例えば蛋白質もしくはポリペプチドを単離するた めのそれ自体知られている方法で例えばクロマトグラフィーを用いることで単離 されてよい。請求の範囲1〜20の内のいずれかに従うエピトープまたは蛋白質 もしくはペプチドに結合することができる抗体もしくは抗体分画は本発明の範囲 内に含まれる。このような抗体はポリクローナル抗体(実施例を参照されたい) もしくはモノクローナル抗体であることができる。先に引用される引用文献の内 のいずれかに具体的に開示される抗体はそのようなものとしての抗体の請求の範 囲についての保護範囲から外れる。 vi)抗原もしくはヒト蛋白質の粘膜への標的化 本発明の他の態様では、ある病原体のある抗原を、その抗原に対する粘膜免疫 応答を促進させるために粘膜に対して標的化させるには粘膜組 織に特異的に接着する接着蛋白質の能力が用いられる。この目的のためには接着 蛋白質および目的の抗原を合成することができる微生物が構築される。別法では 、自己免疫応答を抑制する目的でヒト蛋白質に対する免疫応答を調節するために は、ヒト蛋白質をコードする遺伝子を保持する微生物が、それらの微生物がL. フェルメントゥム(fermentum)接着蛋白質のものに類似する特性 を有する接着蛋白質を合成するような様式で遺伝子工学的に作成される。 実施例 i)ブタからの小腸粘液と胃ムチンとに結合するラクトバキルス フェルメント ゥム(Lactobacillus fermentum)からの表面蛋白質の 精製および特徴決定 14〜24時間培養物からの使用済み培養液を6000gで20分間の遠心分 離により回収し、そして超純水に対して4℃で透析した。レテンネート(ret enate)を、14kDa分子量カットオフ膜を通す限外濾過により濃縮した 。高分子量分画を凍結乾燥させ、そして4℃で保存した。使用済み培養液を更に 10倍、中空線維限外濾過装置により濃縮し、そして硫酸アンモニウムをその濃 縮液に溶かした(4℃での40、60、および100%飽和)。これらの沈殿物 を遠心分離により回収し(18000×g/30分)、超純水に溶解し、そして 0.01M 重炭酸アンモニウムに対して透析した。この溶液を凍結乾燥し、そ して4℃に保存した。 限外濾過により濃縮された24時間の使用済み培養物からの凍結乾燥した調製 物をヘペス−ハンクス(HEPES−Hanks)に溶解、そして濾過(0.2 2μm)することにより不溶性粒子を除去した。この 溶液(2.1mgの蛋白質)の4mlアリコートをゲル濾過クロマトグラフィー のためにXK−26カラム(Pharmacia−LKB社、Uppsala Swden)中、セファデックス(Sephadex)G200にかけた。ヘペ ス−ハンクス(HEPES−Hanks)緩衝液を用いてカラムを平衡化し、そ して試料を溶離した。280−nmの各吸収ピークを持つ分画をドットブロット アッセイにより、そしてマイクロタイタープレート接着阻害アッセイにおける粗 精製粘液に結合する乳酸杆菌の阻害の際に、HPR−ムチンとHPR−粗精製粘 液に結合する能力についてアッセイした。280nmの各吸収ピークを持つ活性 分画をプールし、透析し、そしてSDS−PAGEおよびウエスタンブロット分 析用に凍結乾燥させた。 代替用精製法。 ムチンを活性化 CH−セファロース4Bに対し、その製造業者(Pharm acia−LKB社、Biotechnology)の説明書に従って共役結合 によりカップリングさせた。カラム C10/40(30mlの分離床体積)こ の吸着体で充填し、そしてヘペス−ハンクス(HEPES−Hanks)で平衡 化させた。L.フェルメントゥム(fermentum)の使用済み培養液 、細胞抽出物、もしくはゲル濾過クロマトグラフィーからの活性分画をそのカラ ムにかけた。そのカラムを6mL/時間の流速で2倍の分離床体積の平衡化用緩 衝液で洗浄し、その後に違う溶液(0.1M グリシン pH3.0、0.1M トリス pH8、および0〜2Mの塩酸ナトリウム濃度勾配液)で続けて洗浄し た。 この接着促進活性は、接着阻害アッセイおよびドットブロットアッセ イによりそれらの分画内で検出し、そしてそれをセイヨウワサビパーオキシダー ゼでラベル化させた粘液もしくはムチンを用いるPAGE、SDS−PAGE、 およびウエスタンブロットにより可視化させた。この接着促進蛋白質は、その細 菌の1M LiClおよび低濃度のリゾチームでの処理によりL.フェルメント ゥム(fermentum)の細胞表面から抽出することができた。小腸粘 液と胃ムチンとの両方に対する親和性を有する接着促進蛋白質は、24時間成長 させた後にその培養物上清液内に放出された。この活性分画を、過ヨウ素酸Sc hiff染色法(SIGMA社)とDIGグリカン検出キット(Boehrin ger Manheim社、Germany)中、炭水化物の存在下でアッセイ することによりその特徴決定を行い、そしてその接着促進蛋白質の活性領域の熱 安定性を決定した。この接着促進活性は炭水化物を欠失しており、かつL.フェ ルメントゥム(fermentum)からのLiCl細胞抽出物を100℃ で5分間加熱し、そしてドツトブロット接着アッセイにより検査した際には、生 物学的には完全に活性なままであった。 精製された蛋白質は、非変性条件下、ならびに還元および変性条件下(標準蛋 白質を用いて取得される検量曲線を用いるSDS−PAGEおよびその標準曲線 に相関させるゲル濾過クロマトグラフィー;図1)では推定される29kDのM wを有する。 この接着促進蛋白質については更にN−末端アミノ酸配列を決定することによ り特徴決定を施し、そのことにより以下の配列: AXXAVNXELV(V)(K) が示された。 この接着促進蛋白質を改変させたブタトリプシンで消化させ、そして形成され たペプチドを逆相HPLCにより精製したところ、多数のペプチドが粘液および ムチンに特異的に接着することが、ドットブロットアッセイおよびムチン接着ア ッセイにより測定した際に見いだされた。このペプチドのアミノ酸配列は:I: ANFVPTK、II:DTAIQSSYNK、III:ISALFNK、IV :IIAG(T)G(T)NNAである。これらの配列ではXはセリン(S)を 表すことが最もよくある。 ii)接着因子をコードする蛋白質のクローニングおよび配列決定 接着促進蛋白質遺伝子をL.フェルメントゥム(fermentum)1 04Rのゲノムバンクからクローン化した。接着遺伝子配列を同定するプローブ を作成するために、接着促進蛋白質の配列が決定されたペプチドのアミノ酸配列 データに基づきオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。これらのオリゴヌク レオチドをPCR反応において様々な組み合わせで用いた。各々、N−末端ペプ チドおよびペプチドIに対応するオリゴヌクレオチド42(センス:5'-CTI.GC I.GTI.AAC/T.TCI.GAG/A.TTG/A.GT-3')および105(アンチセンス:5'-GCC. GGGA.TCC.TTT.G/A/T/CGT.G/TGG.G/TAC.G/AAA.G/ATT.G/A/TGC-3')はEcoRI およびBamHI部位にフランクされる183bp(7)PCR産物を生じ、こ の産物は3.5kb SstI−PstI染色体L.フェルメントゥム( ermentum )断片でのサザン(Southern)ブロットでハィブリダ イズした。この断片を大腸菌(coli)中でpGEM3内にクローン化さ せた。接着因子をコードする遺伝子の位置を制限酵素分析により決定し、そして その3.5kb断片の適切な 部位のヌクレオチド配列を決定した(図2)。この接着蛋白質の予想されるアミ ノ酸配列が図3に示される。 iii)L.フェルメントゥム(L.fermentum)104R接着蛋白質 のアミノ酸配列の分析 L.フェルメントゥム(fermentum)104R接着蛋白質のアミ ノ酸配列のコンピューター支援分析を行った。図4は、その蛋白質がC.ジェジ ュニ(jejuni)からのPeb1およびP.ハエモリティカ(ha emolytica )からのLapTという毒性蛋白質と顕著な類似性を示すこ とを示す。図5は、L.フェルメントゥム(fermentum)接着蛋白 質は更に、クラスIII(Class III)溶質輸送体との類似性を示すこ とを示す。図6は、この接着蛋白質がミコバクテリウム レプラエ(Mycob acterium leprae)およびミコバクテリウム トゥベルクロシス (Mycobacterium tuberculosis)の85K複合毒性 蛋白質に対する類似性を示すことを示す。蛋白質モデル化研究により、L.フェ ルメントゥム(fermentum)104Rの接着蛋白質の予想される3 −D構造はLAOおよびHisJのものに類似することが示される。これらの研 究により更に、Peb1はLAOおよびHisJのものに類似する3−D構造を 有することも示される。 iv)ラクトバキルス(Lactobacillus)株内での接着蛋白質様蛋 白質の決定 約20のラクトバキルス(Lactobacillus)株をLDM培地内で 培養し、その培養培地を回収し、そしてSDS−PAGEによ り蛋白質を分離した。接着蛋白質様蛋白質の存在は標準的分子生物学的技術に従 いウエスタン(Western)ブロットにより決定した。表1に示される結果 により幾つかのラクトバキルス(Lactobacillus)株が接着蛋白質 様蛋白質を産生する一方で、他のものはそうではないことが示される。 図面の簡単な説明 図1 ブロッティングについてHRPでラベル化させた粘液を用いる接着促進蛋 白質(APP)のSDS−PAGEおよびウエスタン(Western)ブロッ ト。A)分子量マーカー(レーン1);親和性クロマトグラフィー後のAPP( レーン2、6、および7);天然のPAGEからのAPP(レーン3、4、およ び5)。B)分子量マーカー(レーン1);ゲル濾過クロマトグラフィーからの APP(レーン2および3)。レーン3の矢印はAPPの位置を示す;C)ゲル 濾過クロマトグラフィーの後のSDS−PAGEからのAPPのウエスタン(W estern)ブロット(レーン1);親和性クロマトグラフィー後(レーン2 );14時間成長させた後のL.フェルメントゥム(fermentum) の1M LiCl抽出(レーン3);PAGEからのもの(レーン4)。 図2 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着促進蛋 白質のヌクレオチド配列。読み取り枠はヌクレオチド1から開始し、そしてヌク レオチド734で終了する。 図3 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着促進蛋 白質のアミノ酸配列。 図4 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの 接着促進蛋白質、C.ジェジュニ(jejuni)からのPeb1、および P.ハエモリティカ(haemolytica)からのLapTのアミノ酸 配列の比較。共通配列が下の配列に示される。太字は同一のアミノ酸もしくは保 存されている置換を意味する。 図5 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着促進蛋 白質と、クラスIII(Class IIII)溶質輸送体蛋白質(Atuno p、アグロバクテル ツメファキエンス(Agrobacter tumefa ciens )のノパリン;Atuoct、アグロバクテル ツメファキエンス(Agrobacter tumefaciens)のオクトピン;GlnH、大 腸菌(coli)のグルタミン結合性蛋白質;HisJ、ヒスチジン結合性 蛋白質、LAO、サルモネラ ティフィムリウム(Salmonella th yphimurium )のリシン、アルギニン、オルニチン結合性蛋白質のアミ ノ酸配列の比較。共通配列が下の配列に示される。他の蛋白質にも生じる接着促 進蛋白質のアミノ酸が太字大文字で現れ;コロンは保存された置換を表し、そし て星印はあまり保存度が高くない置換を表す。 図6 L.フェルメントゥム(fermentum)104Rの接着促進蛋 白質と、ミコバクテリウム(Mycobacterium)の85K複合体の蛋 白質のアミノ酸配列の比較。共通配列が下の配列に示される。アデヘシンと、一 つもしくは複数のミコバクテリウム(Mycobacterium)蛋白質との 中での同一なアミノ酸が太字大文字で表される。コロンは保存された置換を表し 、そして星印はあまり保存度が高くない置換を表す。 表1 プローブとしてのL.フェルメントゥム(ferment um )104R接着促進蛋白質に対して作成された抗体を用いるラクトバキルス (Lactobavacillus)株の培養培地のウエスタン(Wester n)ブロット シグナル L.ガッセリ(gasseri)NCK 89 + L.レウテリ(reuteri)ML1 ++ L.ムリヌス(murinus)+ L.フェルメントゥム(fermentum)2399 +/− L.プランタルム(plamtarum)++ L.フェルメントゥム(fermentum)KLD − L.アニマリス(animalis)364T + L.アニマリス(animalis)364 +/− L.カセイ(casei)ATCC 393 +/− L.アキドフィルス(acidophilus)NCK 65− L.アニマリス(animalis)362 − L.プランタルム(plantarum)8014 +/− L.プランタルム(plantarum)LP80 + L.ブレビス(brevis)R3 + L.ブレビス(brevis)ML12 + 大腸菌(coli) − L.フェルメントゥム(L.fermentum) 104R ++ L.プランタルム(plantarum)256 ++
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年10月17日(1997.10.17) 【補正内容】 請求の範囲 1. 非病原性微生物から得ることができ、そして粘膜結合活性および20〜 40kD、好ましくは20〜30Kdの分子量を有する蛋白質もしくはそれに等 価なポリペプチドであって、以下のアミノ酸配列 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA に80%を上回る割合で同一な一つもしくは複数のアミノ酸配列を含む蛋白質も しくはポリペプチド。 2. 粘膜結合活性が、病原性微生物、好ましくは病原体カンピロバクテル(Campylobacter )、ミコバクテリウム(Mycobacteriu )、もしくはパステウレラ(Pasteurella)、例えばC.ジェジュ ニ(jejuni)、P.ハエモリティカ(haemolytica) の内のいずれかにより粘膜上で認識されるレセプターへの結合を含む請求の範囲 1に記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 3. 粘膜結合活性が、配列番号2のアミノ酸配列を有するL.フェルメント ゥム(fermentum)104R 29kD接着因子のものに等しいか もしくはそれを上回る前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくは ポリペプチド。 4. 配列番号6に詳細に説明されるアミノ酸共通配列を含む前述の請求の範 囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 5. 配列番号13に詳細に説明されるアミノ酸共通配列を含む前述の請求の 範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 6. 配列番号6および配列番号13に具体的に記載されているアミノ酸共通 配列を含む前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチ ド。 7. 存在するアミノ酸配列がI〜Vの内のいずれかのものに90%を上回る 割合で同一な前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプ チド。 8. 存在するアミノ酸配列がアミノ酸配列II〜Vの内の一つもしくは複数 に80%を上回る割合、好ましくは90%を上回る割合で同一な前述の請求の範 囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 9. 一つもしくは複数の以下のアミノ酸配列 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA を含む前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 10. 一つもしくは複数の好ましくはアミノ酸配列II−Vを含む前述の請求 の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 11. 2つのローブ構造を有する前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋 白質もしくはポリペプチド。 12. 以下の蛋白質、noc、occ、GlnH、HisJ、LAOの内のい ずれかのアミノ酸配列に20%を上回る割合で同一なアミノ酸配列を有する前述 の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 13. 以下の蛋白質、noc、occ、GlnH、HisJ、LAOの内のい ずれかのアミノ酸配列に40%を上回る割合で同一なアミノ酸配列を有する前述 の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 14. 配列番号2の29kDのL.フェルメントゥム(fermentu )104R接着因子のアミノ酸配列に40%を上回る割合、一層好ましくは6 0%を上回る割合、一層好ましくは80%を上回る割合で同一なアミノ酸配列を 含む前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 15. 配列番号2の29kDのL.フェルメントゥム(fermentu )104R接着因子のアミノ酸配列に同一なアミノ酸配列を含む前述の請求の 範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 16. 配列番号2の29kDのL.フェルメントゥム(fermentu )104R接着因子のアミノ酸配列との、その蛋白質もしくはポリペプチドに 対して作成されたポリクローナルもしくはモノクローナルのいずれかの抗体への 結合により取得することができる前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白 質もしくはポリペプチド。 17. 粘膜結合活性を有する少なくとも5および好ましくは7のアミノ酸でで きている前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もし くはポリペプチドの断片であるポリペプチド断片であって、少なくとも5および 好ましくは7アミノ酸でできている前記ポリペプチド断片が前述の請求の範囲に 記載の蛋白質もしくはポリペプチドの内のいずれかのものの中の連続配列として 存在し、前記断片が60アミノ酸を下回る長さを有するポリペプチド断片。 18. 40アミノ酸を下回る長さの請求の範囲17に記載のポリペプチド断片 。 19. ペプチド、 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA VI)配列番号6の共通配列、および VII)配列番号13の共通配列、好ましくはペプチドII〜VII、 から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一、好ましくは少なくとも9 0%同一な、少なくとも一連の5アミノ酸からなるアミノ酸配列を含む請求の範 囲17もしくは18に記載のポリペプチド断片。 20. ペプチド、 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA VI)配列番号6の共通配列、および VII)配列番号13の共通配列、 から選択されるアミノ酸配列と同一なアミノ酸配列を含む、請求の範囲17〜1 9の内のいずれかに記載のポリペプチド断片。 21. 前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質、ポリペプチド、もし くはポリペプチド断片の内のいずれかのアミノ酸配列を含む、組換え蛋白質、ポ リペプチド、もしくはポリペプチド断片。 22. よりすぐりの薬剤、免疫調節剤、もしくは抗原に連結させてある、前述 の請求の範囲の内のいずれかに記載の粘膜結合活性を有する蛋白質、ポリペプチ ド、もしくはポリペプチド断片を含む融合蛋白質もしくはポリペオプチド。 23. 請求の範囲1〜21の内のいずれか一つに記載の、好ましくは請求の範 囲1〜16の内のいずれか一つに記載の蛋白質、ポリペプチド、もしくはポリペ プチド断片上のエピトープに結合することができる抗体もしくは抗体断片、好ま しくはモノクローナル抗体。 24. 請求の範囲1〜22の内のいずれか一つに記載の蛋白質、ポリペプチド 、もしくはポリペプチド断片の内のいずれかをコードする核酸配列。 25. ある発現調節配列に操作的に連結させてある請求の範囲24に記載の核 酸を含む発現ベクターであって、例えばGRAS微生物のような非病原性微生物 内で請求の範囲24に記載される核酸を発現することができ、そしてGRAS微 生物に由来する核酸を含むことが好ましい発現ベクター。 26. 発現ベクター調節配列が、その核酸配列を取得してきた接着因子をコー ドする遺伝子とは天然の状態では連結していない請求の範囲25の記載の発現ベ クター。 27. 請求の範囲24に記載の核酸配列および/または請求の範囲25もしく は26に記載の発現ベクターを含む組換え微生物であって、前記核酸配列および /または発現ベクターが非存在であるか、もしくは低コピー数で存在するか、も しくは非組換え微生物内では低い程度で発現される組換え微生物。 28. 非病原性微生物、好ましくはヒトもしくは動物のマイクロフローラに固 有な微生物、一層好ましくはヒトのマイクロフローラに固有な微生物である請求 の範囲27に記載の組換え微生物。 29. 薬剤学的に許容される用量形態中の薬剤学的に活性な組成物として − 請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の、好ましくは請求の範 囲1〜16の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペ プチド断片(前記蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片は粘膜 結合活性を有する)、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する) − 請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチド、もしくはペプチドを発現することができる非病原性微生物、または前記 微生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する)、 を含む構成成分の群より選択される一つの構成成分、ならびに薬剤学的に許容さ れる一つの担体を含む組成物。 30. 粘膜定着性病原性微生物に関連する疾患もしくは病気の予防および/ま たは治療のための薬剤学的組成物中の薬剤学的に活性な構成成分として − 粘膜結合活性を有する、請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載 の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する) − 請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはペプチドを発現することができる非病原性微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する)、からなる構成成分の群よ り選択される一つの構成成分の使用。 31. 粘膜に対して一つの追加的薬剤学的活性構成成分を標的化するための薬 剤学的組成物中の標的化用構成成分として(前記追加的薬剤学的構成成分はその 標的用構成成分に物理的に連結される)、 − 粘膜結合活性を有する、請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載 の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する) − 請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはペプチドを発現することができる非病原性微生 物、または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する)、を含む 構成成分の群より選択される一つの構成成分の使用。 32. 食品産物への、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物および/または請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質 もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片を発現することができる非病原 性微生物または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する)の添 加を含む食品産物を改善するための方法。 33. 食品産物への、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物の添加を含む食品産物を改善するための方法。 34. 請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれかに記載の産物お よび/または請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはポリペプチド断片を発現することができる非病原性微生物または 前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合活性を発現する)を含む食品産物。 35. 添加物として、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物を含む食品産物。 36. 粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性微生物を スクリーニングする方法であって、微生物上もしくは微生物中、または微生物の 培養物中での、ある特別な蛋白質もしくはポリペプチドの存在の、それ自体知ら れている方法での検出を含み、前記特別な蛋白質もしくはポリペプチドが請求の 範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドである方法。 37. 粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性 微生物をスクリーニングする方法であって、ある微生物中でのある特別な遺伝子 の存在の、それ自体知られている方法での検出を含み、前記特別な遺伝子が請求 の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドをコードす る方法。 38. 粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の検出に適するキ ットであって、例えば抗体のような、請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載 の蛋白質もしくはポリペプチドに特異的に結合することができる一つの構成成分 を含むキット。 39. 粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の検出に適するキ ットであって、例えば核酸プローブもしくはプライマーのような、請求の範囲1 〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドをコードする核酸配 列の一部分に特異的に結合することができる一つの構成成分を含むキット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/205 C07K 14/285 14/285 14/335 14/335 14/35 14/35 16/12 16/12 19/00 19/00 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/569 Z 33/569 A61K 35/66 // A61K 35/66 C12P 21/08 C12P 21/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 コンウエイ,パトリシア・リン オーストラリア・ニユーサウスウエールズ 2036・ルペルース・グーラワールアベニユ ー22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 非病原性微生物から得ることのできる蛋白質であって、粘膜結合促進活 性および20〜40kD、好ましくは20〜30kDの分子量を有する蛋白質、 もしくはそれに等価なポリペプチド。 2. 粘膜結合促進活性が、病原性微生物、好ましくはカンピロバクテル( ampylobacter )、ミコバクテリウム(Mycobacterium )、もしくはパステウレラ(Pasteurella)、例えばC.ジェジュニ (jejuni)、P.ハエモリティカ(haemolytica)の いずれかにより粘膜上で認識されるレセプターへの結合を促進することを含む請 求の範囲1に記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 3. 粘膜結合促進蛋白質活性が、L.フェルメントゥム(fermen tum )104R 29kD接着因子のものに等しいかもしくはそれを上回る前 述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 4. 図4および/または図5で具体的に記載されるアミノ酸共通配列を含む 前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 5. 配列番号30で具体的に記載されるアミノ酸共通配列を含む前述の請求 の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 6. 以下のアミノ酸配列 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA に80%を上回る割合、好ましくは90%を上回る割合で同一、一層好ましくは アミノ酸配列II−Vの内の一つもしくは複数に80%を上回る割合で、好まし くは90%を上回る割合で同一な一つもしくは複数のアミノ酸配列を含む前述の 請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 7. 以下のアミノ酸配列 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA の内の一つもしくは複数を含む、より好ましくはアミノ酸配列II−Vの内の一 つもしくは複数を含む前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくは ポリペプチド。 8. 2つのローブ構造を有する前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋 白質もしくはポリペプチド。 9. 以下の蛋白質、Atuoct、Atunop、GlnH、HisJ、L AOの内のいずれかのアミノ酸配列に20%を上回る割合で同一なアミノ酸配列 を有する前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド 。 10. 以下の蛋白質、Atuoct、Atunop、GlnH、HisJ、L AOの内のいずれかのアミノ酸配列に40%を上回る割合で同 一なアミノ酸配列を含む前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしく はポリペプチド。 11. 図3の29kDのL.フェルメントゥム(fermentum)1 04R接着因子のアミノ酸配列に40%を上回る割合、一層好ましくは60%を 上回る割合、一層好ましくは80%を上回る割合で同一なアミノ酸配列を含む前 述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 12. 図3の29kDのL.フェルメントゥム(fermentum)1 04R接着因子のアミノ酸配列に同一なアミノ酸配列を含む前述の請求の範囲の 内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチド。 13. 図3の29kDのL.フェルメントゥム(fermentum)1 04R接着因子のアミノ酸配列との、その蛋白質もしくはポリペプチドに対して 作成されたポリクローナルもしくはモノクローナルのいずれかの抗体への結合に より取得される前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチド。 14. 粘膜結合促進活性は必ずしも有する必要のない少なくとも5および好ま しくは7のアミノ酸からなる前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質も しくはポリペプチドの断片であるポリペプチド断片であって、前記ポリペプチド 断片の少なくとも5および好ましくは7アミノ酸が前述の請求項に記載の蛋白質 もしくはポリペプチドの内のいずれかのものの中の連続配列として存在するアミ ノ酸配列である蛋白質もしくはポリペプチド。 15. 60アミノ酸を下回る長さの請求の範囲14に記載のポリペプ チド断片。 16. 40アミノ酸を下回る長さの請求の範囲15に記載のポリペプチド断片 。 17. 連続配列として配列番号30の共通配列内に存在する5アミノ酸からな る少なくとも一つの配列のアミノ酸配列を含む請求の範囲に14〜16の内の一 つに記載のポリペプチド配列。 18. ペプチド、 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA VI)図4の共通配列、および VII)図5の共通配列、好ましくはペプチドII−VII、から選択 されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一、好ましくは少なくとも90%同一 なアミノ酸配列を含むペプチドから選択される、請求の範囲14〜18の内のい ずれかに記載のポリペプチド断片。 19. ペプチド、 I)AASAVNSELVHK II)ANFVPTK III)DTAIQSSYNK IV)ISALFNK V)IAGTGTNNA VI)図4の共通配列、および VII)図5の共通配列、 から選択されるアミノ酸配列と同一なアミノ酸配列を含む、請求の範囲14〜1 8の内のいずれかに記載のポリペプチド断片。 20. 請求の範囲14〜18の内のいずれかに記載の複数のポリペプチド断片 の組み合わせ物であるポリペプチド断片。 21. 前述の請求の範囲の内のいずれかに記載の蛋白質、ポリペプチド、もし くはポリペプチド断片の内のいずれかのアミノ酸配列を含む、組換え蛋白質、ポ リペプチド、もしくはポリペプチド断片。 22. よりすぐりの薬剤、免疫調節剤、もしくは抗原に連結させてある、前述 の請求の範囲の内のいずれかに記載の粘膜結合促進活性を有する蛋白質、ポリペ プチド、もしくはポリペプチド断片を含む融合蛋白質もしくはポリペプチド。 23. 請求の範囲1〜21の内のいずれかに記載の、好ましくは請求の範囲1 〜13の内のいずれかに記載の蛋白質、ポリペプチド、もしくはポリペプチド断 片上のエピトープに結合することができる抗体もしくは抗体断片、好ましくはモ ノクローナル抗体。 24. 請求の範囲1〜22の内のいずれか一つに記載の蛋白質、ポリペプチド 、もしくはポリペプチド断片の内のいずれかにコードされる核酸配列。 25. ある発現調節配列に操作可能に連結した請求の範囲24に記載の核酸を 含む発現ベクターであって、例えばGRAS微生物のような非病原性微生物内で 請求の範囲21に記載される核酸を発現することができ、そしてGRAS微生物 に由来する核酸を含むことが好ましい発現ベクター。 26. 発現調節配列が、その核酸配列を取得してきた接着因子をコードする遺 伝子とは天然の状態では連結していない請求の範囲25の記載の発現ベクター。 27. 請求の範囲24に記載の核酸配列および/または請求の範囲25もしく は26に記載の発現ベクターを含む組換え微生物であって、前記核酸配列および /または発現ベクターが非存在であるか、もしくは低コピー数で存在するか、も しくは非組換え微生物内では一層低い程度で発現される組換え微生物。 28. 非病原性微生物、好ましくはヒトもしくは動物のマイクロフローラに固 有な微生物、一層好ましくはヒトのマイクロフローラに固有な微生物である請求 の範囲27に記載の組換え微生物。 29. 薬剤学的に許容される用量形態中の薬剤学的に活性な組成物として − 請求の範囲1〜21の内のいずれかに記載の、好ましくは請求の範 囲1〜13の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペ プチド断片(前記蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片は粘膜 結合促進活性を有する)、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、また は前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) − 請求の範囲1〜21の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはペプチドを発現することができる非病原性微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する)、 を含む構成成分の群より選択される−つの構成成分、ならびに薬剤学的に許容さ れる−つの担体を含む組成物。 30. 粘膜定着性病原性微生物に関連する疾患もしくは病気の予防および/ま たは治療のための薬剤学的組成物中の薬剤学的に活性な構成成分として − 粘膜結合促進活性を有する、請求の範囲1〜22の内のいずれかに 記載の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) − 請求の範囲1〜21の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはペプチドを発現することができる非病原性微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する)、 を含む構成成分の群より選択される一つの構成成分の使用。 30. 粘膜に対して一つの追加的薬剤学的活性構成成分を標的化するための薬 剤学的組成物中の標的化用構成成分として(前記追加的薬剤学的構成成分はその 標的用構成成分に物理的に連結される)、 − 粘膜結合促進活性を有する、請求の範囲1〜22の内のいずれかに 記載の蛋白質もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片、 − 請求の範囲25もしくは26に記載の発現ベクター − 請求の範囲27もしくは28に記載の組換え微生物、または前記微 生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) − 請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしく はポリペプチドもしくはぺプチドを発現することができる非病原性微生物、また は前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する)、 を含む構成成分の群より選択される一つの構成成分の使用。 32. 食品産物への、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物および/または請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質 もしくはポリペプチドもしくはポリペプチド断片を発現することができる非病原 性微生物または前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する) の添加を含む食品産物を改善するための方法。 33. 食品産物への、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物の添加を含む食品産物を改善するための方法。 34. 請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれかに記載の産物お よび/または請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペ プチドもしくはポリペプチド断片を発現することができる非病原性微生物または 前記微生物の一部分(前記部分は粘膜結合促進活性を発現する)を含む食品産物 。 35. 添加物として、請求の範囲1〜22もしくは25〜28の内のいずれか に記載の産物を含む食品産物。 36. 粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性微生物を スクリーニングする方法であって、微生物上もしくは微生物中、または微生物の 培養物中ての、ある特別な蛋白質もしくはポリペプチドの存在の、それ自体知ら れている方法での検出を含み、前記特別な蛋白質もしくはポリペプチドが請求の 範囲1〜22の内のいずれかに記載の 蛋白質もしくはポリペプチドである方法。 37. 粘膜に特異的に結合することができる微生物について非病原性微生物を スクリーニングする方法であって、ある微生物中でのある特別な遺伝子の存在の 、それ自体知られている方法での検出を含み、前記特別な遺伝子が請求の範囲1 〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドをコードする方法。 38. 粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の検出に適するキ ットであって、例えば抗体のような、請求の範囲1〜22の内のいずれかに記載 の蛋白質もしくはポリペプチドに特異的に結合することができる一つの構成成分 を含むキット。 39. 粘膜に特異的に結合することができる非病原性微生物の検出に適するキ ットであって、例えば核酸プローブもしくはプライマーのような、請求の範囲1 〜22の内のいずれかに記載の蛋白質もしくはポリペプチドをコードする核酸配 列の一部分に特異的に結合することができる一つの構成成分を含むキット。
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