JP2000502284A - 磁石成分を有するフィルターとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 フィルター（１０）は、入口（１４）と出口（１６）とを有するハウジング（１２）を備えており、入口（１４）と出口（１６）とでフィルター（１０）を通る流路が形成され、流体の流路にはフィルター濾過媒体（１８）が配置されている。入口（１４）を通って流れ込む流体は、フィルター濾過媒体（１８）を通るように向けられる。重合体で結合された磁石材料（２０）がフィルター濾過媒体の表面に直接モールドされており、フィルター（１０）を流れ抜ける流体が重合体で結合された磁石材料（２０）にかかるように向けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 磁石成分を有するフィルターとその製造方法 発明の背景 本発明は、一般的には、流体用のフィルターに関し、より詳しくは、磁石成分 を備えた流体用フィルターであって、磁石成分によって濾過する流体から汚染物 をトラップし除去するフィルターに関する。 流体用のフィルターは一般的に、所定の最小サイズよりも大きいサイズの粒子 の汚染物を除去することができるが、より小さな粒子はフィルターの濾過媒体を 通過する。より小さい粒子を保持するようにフィルターの濾過媒体を構成すると 、濾過媒体を通って流体が流れる速度は減少することから、保持される粒子の最 小サイズとフィルターに許される流速とのバランスをとらなければならない。従 って、実用的な流速ですべての汚染物を除去することは不可能である。 金属の汚染物は、非常に小さくてもフィルターで保護しようとしているメカニ ズムに損傷を与えるため、特別に重要である。例えば、自動車のエンジンでは、 エンジンの内部部品の損傷を防止するために、循環している潤滑油から微小な金 属汚染物を除去することが非常に重要である。しかも、エンジンの通常の運転は 頻繁に、追加的な金属汚染物を生じさせる原因となる。そのような金属の汚染物 を保持することが必要なフィルターの濾過媒体は過度の背圧をもたらすために、 これらの微細な金属汚染物は他の手段によって除去しなければならない。 フィルターを通り抜ける流体から微細な金属汚染物を除去する他の手段は、磁 石の要素をフィルター内に備えて、鉄や鋼のような磁石で引付けられる性質の金 属汚染物を、それらがフィルターの濾過媒体を通過する前に又は後に、引付けト ラップすることである。磁石成分をフィルターに組入れるための様々な試みが行 われてきた。 磁石要素を含んだ従来技術の磁石フィルターは、ある種のタイプの棒磁石をフ ィルター組立体の中に含めることで、概略そのようにした。例えば、１９６６年 １０月１８日に Michaelson に与えられた米国特許第3,279,607 号は、フィル ター材料の１又は複数の折畳み内に配置され、フィルターハウジングの円周に沿 っ て等間隔に間隔を隔てられた、１又は複数の棒磁石を有する自動車の油フィルタ ーを開示している。同様に、１９８５年２月２６日に Hebert に与えられた米国 特許第4,501,660 号は、フィルター組立体の中央のコアに配置された磁化された ヘリカルコイルを有する油フィルターに関している。外部に取付けられた磁石要 素については、１９９４年２月１日に Hullらへ与えられた米国特許第5,282,963 号にて開示されている。油フィルターの端部に合う大きさに作られた磁石要素は 、ハウジング及びフィルターの金属要素への磁石の吸引によって、フィルターハ ウジングに取付けられている。同様に、１９９４年１０月１１日に Perrittに与 えられた来国特許第5,354,462 号は、磁石要素を所定の位置に保持すべく油フィ ルターハウジングのまわりに締付けられる帯に関する。 １９５８年３月７日に Duzich に与えられた米国特許第2,893,561 号は、材料 の全体に散乱された、又は、ポリビニルアセテートの接着剤をシートにしみこま せることで表面に取付けられた、磁石材料の小さな粒子を有する、フィルター要 素材料のシートに関する。 これらの、そして他のフィルターは固有の欠点を有しており、製造プロセスが 複雑であったり、背圧が高かったり、又は、磁石要素が流体の流路に対して正し く配置されないために、磁石要素と流体との接触を最大化させ、磁石に引付けら れる汚染物の除去を最大化させることができない。 発明の概要 本発明は、戦略的にフィルターを通る流体の流路に磁石要素を直接配置するこ とによって従来技術の問題点に打勝つことができ、しかも製造は簡単である。 本発明のフィルター要素は、使い捨ての又は再使用できるハウジングの中に含ま れ、又は、例えばエンジンブロックのような、流体が循環する器具に設けられた 凹部に簡単に固定される。 本発明の１の実施形態では、フィルターは、 ａ）流体の流路を形成する入口及び出口を有するフィルターハウジングと、 ｂ）入口と出口との間の流体の流路に配置されたフィルター濾過媒体と、 ｃ）少なくともひとつの配合磁石充填材と少なくともひとつの重合体バインダ とを含む重合体で結合された磁石材料であって、前記重合体で結合された磁石材 料はフィルター濾過媒体の表面にモールドされ、フィルターを通り抜ける流体が 磁石材料に向けられている。 好ましい実施形態は、磁石材料の一連の「点列」を含み、表面の部分を覆うパ ターンで、又は、磁石の汚染物除去機能に加え、フィルター濾過媒体をこわばら せ且つ支持する格子パターンで、フィルター濾過媒体の表面上に配置される。代 りに、重合体で結合された磁石材料を、フィルター材料の２以上の層の間のスペ ーサとして働かせてもよい。さらに他の変形例では、重合体で結合された磁石材 料は、フィルター濾過媒体の中に延在してもよい。重合体で結合された磁石材料 の大きさ及び形状は、本発明の範囲内において、数多くの他の可能性がある。 他の好ましい実施形態では、フィルターは、 ａ）内側の壁面を有する熱可塑性プラスチックのフィルターハウジングを備え 、ハウジングの内側の壁面は配合磁石充填材が含有され、フィルターを通る流体 の流路を形成する入口及び出口を備え、 ｂ）入口と出口を通って流れる流体がフィルター濾過媒体を通り抜けるように 、そして、流体がハウジングの内側の壁面と連通するように、前記入口と出口と の間に配置されたフィルター濾過媒体を備えている。 ハウジングの内側の壁面は、そのような構造によって磁石にされており、フィ ルターの磁石要素との多量の流体接触を与え、磁石で引付けられる汚染物の除去 を最大にする。 さらに他の実施形態では、フィルター要素は、 ａ）フィルター濾過媒体を備え、 ｂ）前記フィルター濾過媒体は、少なくともひとつの配合磁石充填材が含有さ れた、モールドされた熱可塑性プラスチックのフレームにより保持及び支持され 、重合体で結合された磁石材料が流体の流路に配置されている。 ひとつの好ましい実施形態では、フィルター要素は、 ａ）開いたベースと頂点とを有する実質的に円錐形のフレームを備え、 ｂ）前記頂点と前記開いたベースとを結合する複数のリブによってフィルター 濾過媒体が支持されており、 ｃ）重合体で結合された磁石のキャップが、円錐形のフレームの頂点にかぶる ようにモールドされている。 フィルター要素の他の実施形態は、平坦で円板形の要素、円筒形、又は与えら れた用途に応じて必要とされるいかなる他の形状をも含む。 他の好ましい実施形態では、フィルターは、磁石の「アンチドレンバックバル ブ」を備え、濾過される流体が、流体にもはや圧力がかかっていないときに、フ ィルターからドレンバック、すなわち「逆流」するのを防止する。アンチドレン バックバルブは、ネオプレン又は他の好適な材料から構成されたフラップからな り、フィルターハウジングの内側においてフィルターの入口をカバーする。流体 に圧力がかかっているとき、すなわちフィルター内を押流されているときには、 フラップは液体から働く力で持上げられて、流体はフィルター内へ流れ込むこと ができる。圧力が除去されたときには、フラップはハウジングの内側から入口を シールして、濾過されていない流体が逆流するのを防止する。フラップには配合 磁石充填材が含有され、フラップを磁石にしている。流体がフィルターに流入す るとき、流体は磁石のフラップにかかるように向けられ、それにより、磁石で引 付けられる汚染物を流体から除去する。 発明に係るフィルターの製造方法は、少なくともひとつの配合磁石充填材が含 有された溶融した熱可塑性プラスチック樹脂材料をフィルター濾過媒体に所定の パターンで付着させるか、又は熱可塑性プラスチック樹脂のフレーム、キャップ 、又は他の磁石を含有した要素を作り出すためのインサート射出成形の技術及び 装置を使用する。磁石のフィルターは、その後、モールドのプロセスの最中に、 熱可塑性プラスチック樹脂がセットされる前又は後において、当業者によく知ら れた方法により、磁化され及び磁気的に方位を合わせられる。 図面の簡単な説明 図１は、フィルターの濾過媒体の表面にモールドされ、重合体で結合された磁 石材料を有するフィルターの断面図である。 図２は、重合体で結合された磁石材料を含むトランスミッションのフィルター 濾過媒体と格子フレーム構造の平面図である。 図２Ａは、図２のトランスミッションのフィルター濾過媒体と格子フレーム構 造の、折畳まれた使用中の関係にある、断面図である。 図３は、熱可塑性プラスチックのハウジングを有し、その壁面に配合磁石充填 材が含有されたフィルターの断面図である。 図４は、ハウジングを有し、その内壁面が重合体で結合された磁石材料で被覆 されたフィルターの断面図である。 図５は、磁石フレームを有する円錐形のフィルター要素の断面図である。 図６は、フレームに固定された磁石カップを有する円錐形のフィルター要素の 断面図である。 図７は、磁石フレームを備えた円板形のフィルター要素の平面図である。 図８は、フレームに固定された磁石カップを有する円板形のフィルター要素の 平面図である。 図９は、アンチドレンバック弁を備えたフィルターの断面図である。 図１０は、磁石フレームを有する円筒形のフィルター要素の平面図である。 発明の好ましい実施形態 図１〜図１０は、本発明による１０の異なるフィルタ一及び/又はフィルター 要素の実施形態を示している。図１を参照すると、本発明の好ましい実施形態の ひとつであるフィルター１０は、入口１４と出口１６とを有するハウジング１２ を備え、入口１４と出口１６でフィルター１０を通る流体の流路を形成し、流体 の流路に配置されたフィルター濾過媒体１８を備えている。入口１４を通って流 入する流体は、フィルター濾過媒体１８を通るように向けられる。フィルター濾 過媒体１８の表面に直接モールドされているのは、重合体で結合された磁石材料 ２０であって、フィルター１０を通り抜ける流体が重合体で結合された磁石材料 ２０に向いているように配置されている。図１の実施形態では、重合体で結合さ れた磁石材料２０は円形に置かれているが、本発明の範囲内で他の形態も可能で あって、フィルター濾過媒体１８の表面にわたって間隔を隔てた一連の配置が含 まれる。 図２及び図２Ａを参照すると、本発明の第２の好ましい実施形態が示されてお り、フイルターは、ここで参照として引用する米国特許第4,828,694 号に示され ているような、自動車のトランスミッション用である。トランスミッションフィ ルターは、ハウジング（図示せず）と、折畳んで包被１９を形成するフィルター 濾過媒体１７を備える。入口孔２１はフィルター濾過媒体１７に切除されて、ハ ウジング（図示せず）の入口に隣接する。フィルターの濾過媒体１７の包被１９ 内に配置されているのは、格子パターン２３の形状の重合体で結合された磁石材 料２３であって、フィルター濾過媒体１７を支持するように働き、包被１９がつ ぶれるのを防止する。この実施形態では、格子２３は、フィルターを流れ抜ける 流体が重合体で結合された磁石材料を通り越すとき、磁石に引付けられる汚染物 を引付けトラップする。 図３を参照すると、本発明のフィルターの第３の実施形態が示されており、フ ィルター３０は内壁３３、入口３４及び出口３６を備えたハウジング３２を含み 、入口３４と出口３６はフィルター３０を通る流体の流路を形成しており、フィ ルターを流れ抜ける流体は内壁３３と通じており、フィルター濾過媒体３８が流 体の流路に配置されている。ハウジング３２の内壁３３には配合磁石充填材が含 有され、内壁３３を磁石にしている。本実施形態の他の形態が図４に示されてお り、フィルター４０は内壁４３、入口４４及び出口４６を備えたハウジング４２ を含み、入口４４と出口４６がハウジング４２を通る流体の流路を形成しており 、フィルター濾過媒体４８が流体の流路に配置されている。内壁４３は重合体で 結合された磁石材料４５で被覆されている。フィルター４０を通り抜ける流体は 内壁４３と通じており、従って、内壁４３を被覆する重合体で結合された磁石材 料４５とも通じている。 図５を参照すると、第５の実施形態のフィルター５０は、ベースリング５３、 頂点５４、及びリブ５５を有する円錐形のフレーム５２を含み、リブは、ベース リング５３を頂点５４と結合し、フィルターの濾過媒体５６を支持している。こ の実施形態では、フレーム５２はモールドされた熱可塑性樹脂で構成され、配合 磁石充填材が含有されている。フィルター濾過媒体５６を通り抜ける流体は、フ レーム５２にかかるように向けられ、すべての磁石で引付けられる汚染物は、磁 石充填材が含有されたフレームに接触することによって除去される。 図６を参照すると、本発明の第６の実施形態が示されており、フレーム６２は 磁石の充填材は含有されておらず、その代りに、重合体で結合された磁石材料か ら構成されたキャップ６４がフレーム６２の頂点６６に固定され、キャップ６４ をフィルターを通る流体の流路中に配置している。フィルターを流れ抜ける流体 は、キャップ６４を通り越え、それにより磁石で吸引される汚染物をフィルター から除去する。 図７を参照すると、本発明の第７の実施形態が示されており、フィルター要素 ７０は概略円板形であって、リング形のフレーム７２、ハブ７３、及びリブ７４ を有し、リブがフレーム７２とハブ７３とを結合している。フィルター濾過媒体 ７６は、フレーム７２、ハブ７３及びリブ７４によって支持されている。フレー ム７２、リブ７３及び／又はハブ７４の少なくとも一部は、モールドされた熱可 塑性樹脂で構成され、配合磁石充填材が含有されて、構造のその部分を磁石にし ている。フィルターを通り抜ける流体は、フレーム７２、リブ７４及び／又はハ ブ７３にかかるように向けられ、それにより、磁石で引付けられる汚染物をトラ ップし保持する。図８は他の例で、フレーム８２は配合磁石で含有されていない が、ハブ８６にモールドされたキャップ８４が配合磁石充填材で含有されている 。フィルターを流れ抜ける流体は、磁石キャップ８４にかかるように向けられ、 流体がキャップ８６を通り越すときに、磁石で引付けられる汚染物を流体から除 去する。 図９は、本発明の第９の実施形態を示しており、フィルター９０にアンチドレ ンバックバルブ９２が組込まれている。アンチドレンバックバルブ９２は、配合 磁石充填材を含有された重合体のフラップを備え、フィルターの入口９５の内側 の開口をカバーするように配置されている。流体が入口９５に入ると、流体は磁 石の含有された重合体フラップ９２を通り越え、それにより、磁石で引付けられ る汚染物を除去し保持する。 図１０は、本発明の第１０の実施形態を示しており、フィルター１００は円筒 形のフレーム１０２を備え、フレーム１０２は入口１０４と出口１０６とを形成 している。フレーム１０２は、配合磁石充填材が含有された重合体材料をモール ドしてできている。フィルター１００を通り抜ける流体は、フレーム１０２と接 触し、すべての磁石で引付けられる汚染物は、磁石充填材が含有されたフレーム １０２と接触することによって流体から除去される。 フィルターの濾過媒体は、織材料や不織材料のような、いかなるタイプの公知 の濾過媒体でもよい。好適な材料の例には、ポリエステルフェルト、フェノール 樹脂含有ポリエステルフェルト、ナイロン、ポリエステル、又はポリプロピレン から作られた織スクリーン、フィルターメンブレン材料、紙、及びフェノール樹 脂含有紙がある。 本発明で用いられる重合体で結合された磁石材料は、配合磁石充填材と重合体 バインダとからなる。磁石材料の例としては、バリウムフェライト、ストロンチ ウムフェライト、等方性のネオジム−鉄−ホウ素、異方性のネオジム−鉄−ホウ 素、サマリウム−コバルト、及びこれらの混合から作られるハイブリッド材料が ある。重合体バインダの例としては、ナイロン６、ナイロン４／６、ナイロン６ ／６、ナイロン６／１０、ナイロン１２、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロ ピレン、ポリエチレン、及びニトリルゴムがある。 本発明は、いくつかの図示の実施形態を参照して説明したけれども、ここでの 開示の詳細に制限されず以下に明らかにされる請求の範囲の全範囲と一致する本 発明の範囲と精神の中において、それらから変形例を作ることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｇ Ｅ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．磁石成分を有するフィルターであって、 ａ）流体の流路を形成する入口及び出口を有するフィルターハウジングと、 ｂ）入口と出口との間の流体の流路に配置されたフィルター濾過媒体と、 ｃ）少なくともひとつの配合磁石充填材と少なくともひとつの重合体バイン ダとを含む重合体で結合された磁石材料であって、前記重合体で結合された磁 石材料はフィルター濾過媒体の表面にモールドされ、フィルターを通り抜ける 流体が磁石材料に向けられていることを特徴とするフィルター。 ２．前記フィルターは、油フィルターであることを特徴とする請求項１記載のフ ィルター。 ３．前記フィルターは、自動車のトランスミッションフィルターであることを特 徴とする請求項１記載のフィルター。 ４．前記重合体で結合された磁石材料は、フィルター濾過媒体の表面に、格子パ ターンにモールドされていることを特徴とする請求項１記載のフィルター。 ５．前記重合体で結合された磁石材料は、フィルター濾過媒体上にモールドされ て、前記フィルター濾過媒体の表面にわたって間隔を隔てた、重合体で結合さ れた磁石材料の分離した付着物を形成することを特徴とする請求項１記載のフ ィルター。 ６．前記フィルター濾過媒体は織材料を含むことを特徴とする請求項１記載のフ ィルター。 ７．前記フィルター濾過媒体は不織材料を含むことを特徴とする請求項１記載の フィルター。 ８．前記フィルター濾過媒体は、ポリエステルフェルト、フェノール樹脂含有ポ リエステルフェルト、織ナイロンスクリーン、織ポリエステルスクリーン、織 ポリプロピレンスクリーン、フィルターメンブレン、紙、及びフェノール樹脂 含有紙の少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項１記載のフィルター 。 ９．前記重合体バインダは、ナイロン６、ナイロン４／６、ナイロン６／６、ナ イロン６／１０、ナイロン１２、ポリフェニレンスルフィド、ポリプロピレン 、 ポリエチレン、及びニトリルゴムの少なくともひとつを含むことを特徴とする 請求項１記載のフィルター。 10．前記配合磁石充填材は、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、 等方性のネオジム−鉄−ホウ素、異方性のネオジム−鉄−ホウ素、サマリウム −コバルト、及びこれらのハイブリッドの少なくともひとつを含むことを特徴 とする請求項１記載のフィルター。 11．フィルターを通り抜ける流体の逆流を防止するバルブ機構を有するフィルタ ーであって、前記バルブは重合体で結合された磁石材料から構成されているフ ィルター。 12．磁石成分を有するフィルターであって、 ａ）ハウジングを通る流体の流路を形成する入口及び出口を有するフィルタ ハウジングと、 ｂ）フレームにより支持されたフィルター濾過媒体であって、前記入口と前 出口との間の流体の流路に配置されたフィルター濾過媒体と、 ｃ）前記フレームの少なくとも一部分は、配合磁石充填材が含有された熱可 性樹脂からモールドされ、フィルター濾過媒体を通り抜ける流体は、フレーム 磁石の部分を通り越えるように配置されていることを特徴とするフィルター。 13．前記磁石充填材は、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、等方 性のネオジム−鉄−ホウ素、異方性のネオジム−鉄−ホウ素、サマリウム−コ バルト、及びこれらのハイブリッドの少なくともひとつを含むことを特徴とす る請求項１２記載のフィルター。 14．磁石成分を有するフィルターであって、 ａ）壁面を有する熱可塑性プラスチックのフィルターハウジングを備え、前 記壁面は磁石の特性を有し、フィルターを通る流体の流路を形成する入口及び 出口を備え、 ｂ）入口と出口を通って流れる流体がフィルター濾過媒体を通り抜けるよう に、そして、流体が前記壁面と連通するように、前記入口と出口との間に配置 されたフィルター濾過媒体を備え、それにより、磁石で引付けられる汚染物を 流体から除去することを特徴とするフィルター。 15．前記壁面には、配合磁石充填材が含有されていることを特徴とする請求項１ ４記載のフィルター。 16．前記壁面の内側の表面は、重合体で結合された磁石材料で被覆されているこ とを特徴とする請求項１５記載のフィルター。 17．磁石特性を有するフィルター要素であって、 ａ）フィルター濾過媒体を備え、 ｂ）前記フィルター濾過媒体はモールドされた熱可塑性プラスチックのフレ ームにより保持及び支持され、前記フレームの少なくとも一部分には少なくと もひとつの配合磁石充填材が含有され、前記フィルター濾過媒体はフィルター 濾過媒体を通る流体の流路を形成し、フィルター要素を流れ抜ける流体がフレ ームに向けられていることを特徴とするフィルター要素。 18．ａ）前記フレームは実質的に円錐形で、開いたベースと頂点とを有し、 ｂ）前記頂点と前記開いたベースとを結合する複数のリブによって前記フィ ルター濾過媒体が支持されている、ことを特徴とする請求項１７記載のフィル ター要素。 19．磁石特性を有するフィルター要素であって、 ａ）フィルター濾過媒体を備え、 ｂ）前記フィルター濾過媒体はモールドされた熱可塑性プラスチックのフレ ームにより保持及び支持され、前記フレーム及び前記フィルター濾過媒体はフ ィルター濾過媒体を通る流体の流路を形成し、 ｃ）少なくともひとつの配合磁石充填材と少なくともひとつの重合体バイン ダとを含む重合体で結合された磁石材料を備え、前記重合体で結合された磁石 材料は前記フレームに取付けられ、前記重合体で結合された磁石材料が前記流 体の流路に位置するように配置されている ことを特徴とするフィルター要素。 20. ａ）前記フレームは実質的に円錐形で、開いたベースと頂点とを有し、 ｂ）前記頂点と前記開いたベースとを結合する複数のリブによって前記フィ ルター濾過媒体が支持されており、 ｃ）前記重合体で結合された磁石材料は、円錐形のフレームの頂点にかぶる ようにモールドされたキャップである、ことを特徴とする請求項１９記載のフ ィルター要素。 21．前記フィルター要素は、平坦な円板の形状であることを特徴とする請求項１ ７記載のフィルター要素。 22．前記フィルター要素は、平坦な円板の形状であることを特徴とする請求項１ ９記載のフィルター要素。 23．磁石成分を有するフィルターを製造する方法において、 ａ）表面を有するフィルター濾過媒体を、所望の輪郭に対応するモールドキ ャビティを有する注入型に封じ込めて、 ｂ）溶融した熱可塑性プラスチック樹脂を注入型に注入し、前記熱可塑性プ ラスチック樹脂には配合磁石充填材が含有されており、 ｃ）前記熱可塑性プラスチックの樹脂を、所望の輪郭で、フィルター濾過媒 体の表面上に直接付着させる、ことを特徴とするフィルターの製造方法。 24．注入モールドプロセスの最中に、フィルター濾過媒体を入れた注入型のモー ルドキャビティに磁場を適用することによって、重合体で結合された磁石材料 を磁気的に方位を合わせることを特徴とする請求項２３記載の方法。 25．ａ）注入型のモールドキャビティに連通する電磁石を設け、 ｂ）モールドに熱可塑性プラスチック樹脂を注入した後で、前記電磁石に電 流を流して、配合磁石充填材を磁化させ、磁気的に方位を合わせることを特徴 とする請求項２４記載の方法。 26．注入モールドが完了した後で、重合体で結合された磁石材料を保持するフィ ルター濾過媒体を磁場にさらすことによって、モールドの後で、重合体で結合 された磁石材料を磁気的に方位を合わせることを特徴とする請求項２３記載の 方法。 27.磁石で引付けられる汚染物を流れる流体から除去する方法であって、 （ａ）フィルター濾過媒体の表面上に重合体で結合された磁石材料がモールド されたフィルター濾過媒体を備えたフィルターを通して流れる流体を通過させ 、 前記重合体で結合された磁石材料は少なくともひとつの配合磁石充填材と少な くともひとつの重合体バインダとを含み、フィルター濾過媒体は流体の流路に 配置され、 （ｂ）フィルター内の前記磁石で引付けられる汚染物を磁石材料は引付け保持 する、ことを特徴とする方法。