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JP2000355957A - 油圧ショベルの領域制限掘削制御装置 - Google Patents

油圧ショベルの領域制限掘削制御装置

Info

Publication number
JP2000355957A
JP2000355957A JP11169272A JP16927299A JP2000355957A JP 2000355957 A JP2000355957 A JP 2000355957A JP 11169272 A JP11169272 A JP 11169272A JP 16927299 A JP16927299 A JP 16927299A JP 2000355957 A JP2000355957 A JP 2000355957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
control
boundary
vector
excavation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11169272A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Fujishima
一雄 藤島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP11169272A priority Critical patent/JP2000355957A/ja
Publication of JP2000355957A publication Critical patent/JP2000355957A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ショベルの領域制限掘削制御装置におい
て、制御上掘削が行われない領域を極力減らして所望の
領域の掘削をスムーズに行えるようにする。 【解決手段】 制御ユニット9には、設定領域の境界と
バケット1cの先端との距離D1と減速ベクトル係数h
との関係(制御作動開始高さD1Sによって変化する)が
演算・記憶されている。D1がYa1よりも大きいときは
h=0であり、D1がYa1よりも小さくなると、D1が減
少するにしたがってhが増大し、D1=0でh=1とな
るように設定されている。減速ベクトルVR(=−hV
cy)を求め、VcyにVRを加算する。減速ベクトル
RはD1がYa1より小さくなるにしたがってその絶対値
は大きくなり、最終的にバケット1cの先端が境界に到
達したD1=0の時点ではVR=−VcyといったVcy
の逆方向の速度ベクトルと一致し、結果的にD1Sに応じ
て掘削深さの変化する領域制限掘削制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械の領域制
限掘削制御装置、特に、多関節型のフロント装置を備え
た油圧ショベルなどの建設機械においてフロント装置の
動き得る領域を制限した掘削が行える領域制限掘削制御
装置及びこの制御装置の制御プログラムを記録した記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルではオペレータがブーム等
のフロント部材をそれぞれの手動操作レバー装置によっ
て操作しているが、これらフロント部材はそれぞれが関
節部によって連結され回動運動を行うものであるため、
これらフロント部材を操作して所定の領域を掘削するこ
とは、非常に困難な作業である。そこで、このような作
業を容易にするための領域制限掘削制御装置が国際公開
WO95/30059号公報に提案されている。この領
域制限掘削制御装置は、フロント装置の姿勢を検出する
手段と、この検出信号からの信号によりフロント装置の
位置を演算する手段と、フロント装置の動きうる領域
(設定領域)と侵入を禁止する領域との境界を設定する
手段と、フロント装置の目標速度ベクトルを演算する手
段を有し、フロント部材と設定領域の境界との間の距離
に応じて目標速度ベクトルのうち設定領域の境界に垂直
な成分を減じるように目標速度ベクトルを補正し、この
補正した目標速度ベクトルに応じてフロント装置を駆動
することにより、設定領域の境界に沿ってフロント装置
を動かすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記発
明は以下のような欠点がある。
【0004】領域制限掘削制御はフロント装置を設定領
域の境界に向けて作動させると徐々に設定領域の境界に
垂直な成分を減じるように目標速度ベクトルを補正し、
この補正した目標速度ベクトルに応じてフロント装置を
駆動するため、設定領域の境界からある程度離れた地点
から制御を開始するとフロント装置が設定領域の境界に
徐々に漸近するような軌跡を描く。したがってフロント
装置が制御動作を開始した地点(アームレバーを引いた
時点)から設定領域の境界上へ下ろした垂線の交点付近
の領域はフロント装置が通過せず、制御上掘削が行われ
ない領域が必ず残ることになる。なお、制御の開始位置
が設定領域の境界上ならばこのような掘削されない領域
は残らない。
【0005】この掘削が行われない領域は、軽負荷の場
合には制御の理屈上存在する分だけで済むが、掘削の負
荷が大きい場合すなわち堅い土砂を掘削する場合には制
御の特性上フロント装置が上方に逃げてしまい、制御の
理屈上存在する分以上の領域が掘削されずに残ってしま
う。
【0006】本発明の目的は、制御上掘削が行われない
領域を極力減らして所望の領域の掘削をスムーズに行え
る油圧ショベルの領域制限掘削制御装置を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記の目的を達成
するために、本発明は、多関節型のフロント装置を構成
する上下方向に回動可能な複数のフロント部材と、前記
複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アク
チュエータと、前記複数のフロント部材の動作を指示す
る複数の操作手段と、前記複数の操作手段の操作信号に
応じて駆動され、前記複数の油圧アクチュエータに供給
される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁とを備え
た油圧ショベルの領域制限掘削制御装置であって、
(a)前記フロント装置の位置と姿勢に関する状態量を
検出する検出手段と、(b)前記検出手段からの信号に
基づき前記フロント装置の位置と姿勢を演算する第1演
算手段と、(c)前記第1演算手段の演算値および前記
複数の操作手段のうち少なくとも1つのものからの信号
に基づき前記フロント装置の目標ベクトルを演算する第
2演算手段と、(d)前記第1及び第2演算手段の演算
値を入力し、前記フロント装置が予め設定した設定領域
内でその境界近傍にあるとき、前記目標速度ベクトルの
前記設定領域の境界に近接する方向のベクトル成分を減
じるように前記目標速度ベクトルを補正する第3演算手
段と、(e)前記目標速度ベクトルに応じて前記フロン
ト装置が動くように対応する油圧制御弁を制御する制御
手段とを備えた油圧ショベルの領域制限掘削制御装置に
おいて、(f)領域制限掘削制御による掘削作業の開始
を検知する検知手段と、(g)前記検知手段により領域
制限掘削制御による掘削作業の開始が検知された時点の
前記フロント装置と設定領域の境界との距離に応じて、
前記第3演算手段における前記目標速度ベクトルの前記
設定領域の境界に接近する方向のベクトル成分を減じる
割合を補正する速度ベクトル減算補正手段とを備えるも
のとする。
【0008】このように検知手段と速度ベクトル減算補
正手段を設けることにより、領域制限掘削制御による掘
削作業が開始した時点における前記フロント装置の設定
領域の境界との距離が十分大きい場合は従来と同じよう
にフロント装置が徐々に設定領域の境界に接近していく
軌跡となるが、掘り進むにつれ領域制限掘削制御を開始
する時点における前記フロント装置の設定領域の境界と
の距離が小さくなってくると、それに応じて前記目標速
度ベクトルの前記設定領域の境界に接近する方向のベク
トル成分を減じる割合が変化することになり、その結
果、フロント装置は設定領域の境界に対して遠くまで届
くようになり、かつ掘削力を確保できるので制御上掘削
が行われない領域が少なくなり、所望の領域の掘削をス
ムーズに行えることになる。
【0009】(2)また上記(1)において、好ましく
は、前記フロント部材の1つがアームであって、前記検
知手段が該アームのクラウド操作の開始を検知するもの
とする。
【0010】これによりアームクラウド操作を行うこと
で領域制限掘削制御を行えるようにした場合に、領域制
限掘削制御による掘削作業の開始を検知できる。
【0011】(3)また上記(1)または(2)におい
て、好ましくは、前記速度ベクトル減算補正手段は、前
記検知手段により領域制限掘削制御による掘削作業の開
始が検知された時点の前記フロント装置の設定領域との
距離が小さいほど前記目標速度ベクトルの前記設定領域
の境界に接近する方向のベクトル成分を減じる割合を減
らすものとする。
【0012】これにより上記領域制限掘削制御におい
て、掘り進むにつれ領域制限掘削制御を開始する時点
(アームクラウド操作開始時点)における前記フロント
装置の設定領域の境界との距離が小さくなってくると、
前記目標速度ベクトルの前記設定領域の境界に接近する
方向のベクトル成分を減じる割合が減ってくる、すなわ
ち前記第3演算手段によって補正される前の本来の設定
領域の境界に接近する方向のベクトル成分の大きい目標
速度ベクトルに近くなるように補正されるので、制御上
掘削が行われない領域が少なくなり、所望の領域の掘削
をスムーズに行える。
【0013】(4)また、上記目的を達成するために、
本発明は、多関節型のフロント装置を構成する上下方向
に回動可能な複数のフロント部材と、前記複数のフロン
ト部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータ
と、前記複数のフロント部材の動作を指示する複数の操
作手段と、前記複数の操作手段の操作信号に応じて駆動
され、前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油
の流量を制御する複数の油圧制御弁とを備えた油圧ショ
ベルにコンピュータによって領域制限掘削制御を行わせ
るプログラムを記録した記録媒体において、前記プログ
ラムは前記コンピュータを、(a)検出手段からの信号
に基づき前記フロント装置の位置と姿勢を演算する第1
演算手段、(b)前記第1演算手段の演算値および前記
複数の操作手段のうち少なくとも1つのものからの信号
に基づき前記フロント装置の目標ベクトルを演算する第
2演算手段、(c)前記第1及び第2演算手段の演算値
を入力し、前記フロント装置が予め設定した設定領域内
でその境界近傍にあるとき、前記目標速度ベクトルの前
記設定領域の境界に近接する方向のベクトル成分を減じ
るように前記目標速度ベクトルを補正する第3演算手
段、(d)前記目標速度ベクトルに応じて前記フロント
装置が動くように対応する油圧制御弁を制御する制御手
段、(e)前記領域制限掘削制御による掘削作業の開始
を検知する検知手段、(f)前記検知手段により領域制
限掘削制御による掘削作業の開始が検知された時点の前
記フロント装置と設定領域の境界との距離に応じて、前
記第3演算手段における前記目標速度ベクトルの前記設
定領域の境界に接近する方向のベクトル成分を減じる割
合を補正する速度ベクトル減算補正手段として機能させ
るものとする。
【0014】このような記録媒体を用いて領域制限掘削
制御装置を構成することにより、上記(1)の領域制限
掘削制御装置が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を油圧ショベルに適
合した場合の実施形態を図1〜図13により説明する。
【0016】図1において、本発明が適用される油圧シ
ョベルは、油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2からの圧
油により駆動されるブームシリンダ3a、アームシリン
ダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及び左
右の走行モータ3e、3fを含む複数の油圧アクチュエ
ータと、これら油圧アクチュエータ3a〜3fのそれぞ
れに対応して設けられた複数の操作レバー装置4a〜4
fと、によって制御され、油圧アクチュエータ3a〜3
fに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁
5a〜5fと、油圧ポンプ2と流量制御弁5a〜5fの
間の圧力が設定値以上になった場合に開くリリーフ弁6
とを有し、これらは油圧ショベルの被駆動部材を駆動す
る油圧駆動装置を構成している。
【0017】本実施形態では、操作レバー装置4a〜4
fは操作信号として電気信号を出力する電気レバー装置
であり、流量制御弁5a〜5fは電気信号をパイロット
圧に変換する電気油圧変換手段、例えば比例電磁弁を両
端に備えた電気・油圧操作方式の弁である。
【0018】油圧ショベルは、図2に示すように、垂直
方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1b及びバ
ケット1cからなる多関節型のフロント装置1Aと、上
部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車体1Bとで
構成され、フロント装置1Aのブーム1aの基端は上部
旋回体1dの前部に支持されている。ブーム1a、アー
ム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下部走行体
1eはそれぞれブームシリンダ3a、アームシリンダ3
b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及び左右の
走行モータ3e、3fによりそれぞれ駆動される被駆動
装置を構成し、それらの動作は上記操作レバー装置4a
〜4fにより駆動指示される。
【0019】以上のような油圧ショベルに本実施形態に
よる領域制限掘削制御装置が設けられている。この制御
装置は、予め作業に応じてフロント装置の所定部位、例
えばバケット1cの先端が動き得る掘削領域の設定を指
示する設定器7と、ブーム1a、アーム1b及びバケッ
ト1cのそれぞれの回動支点に設けられ、フロント装置
1Aの位置と姿勢に関する状態量としてそれぞれの回動
角を検出する角度検出器8a、8b、8cと、設定器7
の設定信号を入力し、バケット1cの先端が動き得る掘
削領域を設定すると共に操作信号の補正を行う制御ユニ
ット9から構成されている。以降、設定された掘削領域
を特に「設定領域」という。
【0020】設定器7は、操作パネルあるいはグリップ
上に設けられたスイッチ等の操作手段により、制御の開
始や設定の信号を制御ユニット9に出力し制御の開始や
設定領域の設定を指示するものであり、設定スイッチ、
例えばダイレクトティーチスイッチ7a及び領域制限開
始スイッチ7bが設けられている。操作パネル上には表
示装置等、他の補助手段があってもよい。
【0021】本実施形態では、設定領域の設定に設定器
7を用い、制御の開始の設定はアーム用の操作レバー装
置4bの操作レバー(以下、適宜アーム操作レバーとい
う)が中立である時、常にその時のバケット先端の位置
と設定領域の設定値をもってその間の距離D1S(後述)
を演算し、更新するものとする。また、制御開始はアー
ム操作レバーが中立位置より操作された時点をもって制
御開始とし、アーム操作レバーが中立に戻った時点をも
って制御終了とする。
【0022】図3に制御ユニット9の構成を示す。制御
ユニット9は、マイクロコンピュータで構成され、入力
部91、中央処理装置(CPU)92と、リードオンリ
ーメモリ(ROM)93と、ランダムアクセスメモリ
(RAM)94と、出力部95とを有している。入力部
91は操作レバー装置4a〜4fからの操作信号、設定
器7からの指示信号(ダイレクトティーチスイッチ信号
及び領域制限開始スイッチ信号)、角度検出器8a、8
b、8cからの信号を入力し、A/D変換を行う。RO
M93は制御プログラム(後述)が記憶された記録媒体
であり、CPU92はROM93に記憶された制御プロ
グラムに従って入力部91より取り入れた信号に対して
所定の演算処理を行う。RAM94は演算途中の数値を
一時的に記憶する。出力部95はCPU92での演算結
果に応じた出力用の信号を作成し、流量制御弁5a〜5
fにその信号を出力する。
【0023】制御ユニット9のROM93に記憶された
制御プログラムの概要を機能ブロック図で図4に示す。
制御ユニット9は領域設定部97と掘削制御部98とを
有している。領域設定部97では、設定器7のダイレク
トティーチスイッチ7aからの指示でバケット1cの先
端が動き得る設定領域の設定演算を行う。掘削制御部9
8では設定器7の領域制限開始スイッチ7bがOFF
(通常モード)のときは操作レバー装置4a〜4fから
の操作信号をそのまま出力し、ON(制御モード)のと
きはアーム操作レバー装置4bからの信号を補正して出
力し領域制限掘削制御を行う。領域設定部97における
設定の一例を図5を用いて説明する。なお、本実施形態
は垂直面内にX軸に平行に設定領域を設定するものであ
る。
【0024】まず初めに、設定領域は初期値として、フ
ロント部材1Aが届かないくらい深い値にセットしてお
く。なぜならば、設定器7の領域制限開始スイッチをO
Nにした時から領域制限が有効になるとすれば、その後
フロント部材1Aが動作しうる範囲で自由に動き、その
動作範囲内で設定領域を自由に設定可能とする為には、
設定領域の初期値は油圧ショベルの定置位置から、フロ
ント部材1Aが通過することのないはるか下方に初期設
定しておかなければならないからである。ここでは一例
として、設定領域の境界の直線式の初期値はY=−20
mとしておく。
【0025】次に、図5において、オペレータの操作で
バケット1cの先端を点P1の位置に動かした後、設定
器7のダイレクトティーチスイッチ7aを押してそのと
きのバケット1cの先端位置を計算する。
【0026】制御ユニット9はフロント装置1A及び車
体1Bの各部寸法が記憶されており、領域設定部97は
これらのデータと、角度検出器8a、8b、8cで検出
した回動角α、β、γの値を用いてP1の位置を計算す
る。このときP1の位置は例えばブーム1aの回動支点
を原点としたXY座標系の座標値(X1、Y1)として求
める。XY座標系は本体1Bに固定した直行座標系であ
り、垂直面内にあるとする。回動角α、β、γからXY
座標系の座標値(X1、Y1)は、ブーム1aの回動支点
とアーム1bの回動支点との距離をL1、アーム1bの
回動支点とバケット1cの回動支点の距離をL2、バケ
ット1cの回動支点とバケット1cの先端との距離をL
3とすれば、下記の式より求まる。
【0027】 X1=L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)…(1) Y1=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)…(2) 制御ユニット9の領域設定部97では、設定領域の境界
上のP1のY座標値より、設定領域の直線式を下記の計
算式を用いて計算する。
【0028】Y=Y1 …(3) 以上のように設定した領域(以下適宜、設定領域とい
う)に関して、制御ユニット9の掘削制御部98では図
6に示すフローチャートによりフロント装置1Aの動き
得る領域を制限する制御を行う。以下、図6に示すフロ
ーチャートにより掘削制御部98の制御機能を明らかに
しつつ、本実施形態の動作を説明する。
【0029】まず手順100において、制御動作開始直
前のバケット先端と設定領域との距離D1S(後述)の初
期値を設定する。
【0030】次に手順110において、設定器7の領域
制限開始スイッチ7bのON・OFFを判断する。
【0031】ここでスイッチ7bがOFFであると判断
された場合、領域制限掘削制御は行わずに手順125に
て操作レバー装置4a〜4fから入力された操作信号を
そのまま手順240にて作動出力し、STARTに戻
る。
【0032】他方、スイッチ7bがONであると判断さ
れた場合、次に手順120において、操作レバー装置4
a〜4fの操作信号を入力し、手順130において、角
度検出器8a、8b、8cにより検出したブーム1a、
アーム1b及びバケット1cの回動角α、β、γを入力
する。
【0033】次に手順140において、検出した回動角
α、β、γと予め入力してあるフロント装置1Aの各部
寸法とに基づきフロント装置1Aの位置と姿勢の計算が
行われ、フロント装置1Aの所定部位の位置、例えばバ
ケット1cの先端位置を計算する。このときの計算は、
先の領域設定部97におけるバケット先端位置の計算と
同じであり、この場合も、バケット先端の位置はXY座
標系の値として求める。
【0034】次に手順150において、操作レバー装置
4a〜4fのうち特にアーム操作に対応する操作レバー
装置4bの作動を常に検知することでアームクラウド操
作が行われているかを判断し、アームクラウド操作され
ていないなら手順160に進む。
【0035】手順160ではアームクラウド操作されて
いない時のバケット先端と設定領域との距離D1Sを演算
する。
【0036】手順170ではD1Sに応じて、図8に示す
ような設定領域の境界とバケット1cの先端との距離D
1と減速ベクトル係数hとの関係を演算する。この距離
1と係数hとの関係は、距離D1が設定領域の境界に対
する減速制御の開始領域であるYa1よりも大きいときは
h=0であり、D1がYa1よりも小さくなると、距離D1
が減少するにしたがって減速ベクトル係数hが増大し、
距離D1=0でh=1となるように設定されている。ま
た、D1SはD1とhとの関係に対して図8に示すように
1Sが小さくなると次第にD1とhの関係を表す曲線が
11→C12→C13と変化し、D1に対してhのとる値が
小さくなる曲線へと変化するように設定されている。す
なわち境界との距離D1と減速ベクトル係数hとの関係
特性が図8に示すように座標上の(0、1)と(Ya1
0)を結ぶ直線C11からD1Sが減少するにつれて原点
(0、0)へ近づくような曲線C13となるよう演算・設
定されている。したがってD1S が小さい時(制御動作
の開始を設定領域に近い位置で行った場合)は手順12
0で入力された本来のバケット先端の速度ベクトルに近
いベクトルとなるように速度ベクトルが補正されること
になる(後述)。
【0037】ここで手順150〜170の記述は、本領
域制限掘削制御をアームクラウド操作が行われた場合に
のみ開始するような構成にするため、アームクラウド操
作がされていない場合は常にD1Sを演算し、アームクラ
ウド操作されたなら直前に演算設定されたD1とhの関
係(D1Sによって変化するものであり、図8に一例とし
て示したようなD1対hの特性曲線関係)を制御演算に
使用する(後述)。
【0038】次に手順180において、フロント装置1
A用の操作レバー装置4a〜4cの操作信号が指令する
バケット1cの先端の目標速度ベクトルVcを計算す
る。ここで、操作レバー装置4a〜4cの操作信号と流
量制御弁5a〜5cの供給流量との関係及びフロント装
置1Aの各部寸法を制御ユニット9の記憶装置に予め記
憶しておき、操作レバー装置4a〜4cの操作信号から
対応する流量制御弁5a〜5cの供給流量を求め、この
供給流量の値から油圧シリンダ3a〜3cの目標駆動速
度を求め、この目標駆動速度とフロント装置1Aの各部
寸法と回動角α、β、γを用いてバケット先端の目標速
度ベクトルVcを演算する。そして、目標速度ベクトル
Vcの設定領域の境界に平行な方向のベクトル成分Vc
xと垂直な方向のベクトル成分Vcyを求める。ここ
で、目標速度ベクトルVcのX座標成分Vcxは目標速
度ベクトルVcの設定領域の境界に平行な方向のベクト
ル成分となり、Y座標成分Vcyは目標速度ベクトルV
cの設定領域の境界に垂直な方向のベクトル成分とな
る。
【0039】次に手順190において、バケット1cの
先端が上記のように設定した図7に示すような設定領域
内の境界近傍の領域である減速領域にあるか否かを判定
し、減速領域にある場合には手順200に進みフロント
装置1Aの減速を行うよう目標速度ベクトルVcを補正
した後に手順210に進み、減速領域にない時には直接
手順210に進む。
【0040】次に手順210において、バケット1cの
先端が上記のように設定した図7に示すような設定領域
外にあるか否かを判定し、設定領域外にある場合には手
順220に進みバケット1cの先端が設定領域に戻るよ
うに目標速度ベクトルVcを補正した後に手順230に
進み、設定領域外にないときには直接手順230に進
む。
【0041】次に手順230において、手順200また
は220で得た補正後の目標速度ベクトルVcaに対応
する流量制御弁5a〜5cの操作信号を計算する。これ
は、手順180における目標速度ベクトルVcの計算の
逆演算である。
【0042】次に手順240において、手順120で入
力した操作信号または手順230で計算した操作信号を
出力し、STARTに戻る。
【0043】領域制限掘削制御を終了させる場合は、設
定器7の領域制限開始スイッチ7bをもう一度押して、
OFFにする。この時、それまで設定領域として制御ユ
ニット9に記憶されていた設定領域の直線式は初期値の
Y=−20mにリセットされる。
【0044】ここで、手順190における減速領域にあ
るか否かの判定及び手順200における減速領域での操
作信号の補正について、図8及び図9を用いて説明す
る。
【0045】制御ユニット9の記憶装置には、手順17
0に基づいて図8に示すような設定領域の境界とバケッ
ト1cの先端との距離D1と減速ベクトル係数hとの関
係(D1Sによって変化するD1対hの特性曲線関係)が
演算・記憶されている。この距離D1と係数hとの関係
は、距離D1が距離Ya1よりも大きいときはh=0であ
り、D1がYa1よりも小さくなると、距離D1が減少する
にしたがって減速ベクトル係数hが増大し、距離D1
0でh=1となるように設定されている。手順190で
は、手順140で得たバケット1cの先端位置と設定領
域の境界との距離D1が距離Ya1より小さくなると減速
領域に侵入したと判定する。また、バケット1cの先端
位置と設定領域の境界との距離D2を計算し、この距離
の値が負の値になったら設定領域以外に侵入したと判断
する。
【0046】また、手順200では、手順180で計算
したバケット1cの先端の目標速度ベクトルVcの設定
領域の境界に接近する方向(垂直方向)のベクトル成
分、すなわちXY座標系におけるY座標の成分Vcyを
減じるように目標速度ベクトルVcを補正する。具体的
には、記憶装置に記憶した図8に示す関係からそのとき
の設定領域の境界とバケット1cの先端との距離D1
対応する減速ベクトル係数hを計算し、この減速ベクト
ル係数hを目標速度ベクトルVcのYa座標の成分(垂
直方向のベクトル成分)Vcyに乗じ、更に−1を乗じ
て減速ベクトルVR(=−hVcy)を求め、Vcyに
Rを加算する。ここで、減速ベクトルVRはバケット1
cの先端と設定領域の境界との距離D1がYa1より小さ
くなるにしたがってその絶対値は大きくなり、最終的に
バケット1cの先端が設定領域の境界に到達したD1
0の時点ではVR=−VcyといったVcyの逆方向の
速度ベクトルと一致する。このため、減速ベクトルVR
を目標速度ベクトルVcの垂直方向のベクトル成分Vc
yに加算することにより、距離D1がYa1より小さくな
るにしたがって垂直方向のベクトル成分Vcyの減算補
正量が大きくなるようベクトル成分Vcyが減じられ、
目標速度ベクトルVcは目標速度ベクトルVcaに補正
される。
【0047】バケット1cの先端が上記のような補正後
の目標速度ベクトルVcaの通りに減速制御されたとき
の軌跡の一例を図9に示す。目標速度ベクトルVcが斜
め下方に一定であるときには、その水平成分Vcxは一
定となり、垂直成分Vcyはバケット1cの先端が設定
領域の境界に近づくにしたがって(距離D1がYa1より
小さくなるにしたがって)その絶対値は小さくなる。補
正後の目標速度ベクトルVcaはその合成であるので、
軌跡は図9のように設定領域の境界に近づくにつれて平
行となる曲線状となる。また、D1=0でh=1、VR
−Vcyとなるので、設定領域の境界上での補正後の目
標速度ベクトルVcaは水平成分Vcxに一致する。
【0048】このように手順200における減速制御で
は、バケット1cの先端の設定領域の境界に接近する方
向の動きが減速されることにより、結果としてバケット
1cの先端の移動方向が設定領域の境界に沿った方向に
変換され、この意味で手順200の減速制御は方向変換
制御ということもできる。
【0049】図10に掘削を行う場合のバケット先端軌
跡の変化の一例を示す。ここでアームクラウドの操作量
は常に一定であるとする。まず、1回目の掘削において
減速領域の境界面から、アームクラウド操作を開始した
とすると手順200の減速制御により掘削軌跡はTr1
ようになる。
【0050】次に、バケット先端1回目の掘削で残った
掘削面の上P1点からアームクラウド操作を開始して2
回目の掘削を行ったとすると、D1S<Ya1で1回目の掘
削よりhが小さくなるよう手順170で演算されるの
で、掘削軌跡はTr2のようになる。さらに同様P2点か
らアームクラウド操作を開始し、3回目の掘削をしたと
すると掘削軌跡はTr3のようになる。このように掘削を
重ねていくと徐々に所望の掘削面に近づいていく。
【0051】一方、従来のように設定領域の境界とバケ
ット1cの先端との距離D1と減速ベクトル係数hとの
関係が一定だと、理屈上何回掘削しても同じ軌跡Tr1
辿り、本発明による構成に比べて所望の掘削面には近づ
かない。よって、制御上掘削が行われない領域を掘削す
るには一旦制御を解除して手動操作で掘削する必要があ
る。
【0052】なお、実際の掘削では上記2回目の掘削に
おいて、正確にP1点からアームクラウド操作を開始す
ることは非常にまれであり、バケット1cの先端が地中
に食い込んでP1’点から制御作動を開始(アームクラ
ウド操作を開始)するのが通常である。このような場合
でも、バケット1cの先端はTr1と相似形にあるTr1
の軌跡を辿ることこなく、例えばP1’点がP1点と同じ
高さにある、つまり同じD1Sにある場合にはTr2と相似
形にあるTr2’の軌跡を辿ることとなる。
【0053】手順220における設定領域外での操作信
号の補正について、図11及び図12を用いて説明す
る。
【0054】制御ユニット9の記憶装置には、図11に
示すような設定領域の境界とバケット1cの先端との距
離D2の絶対値(ここでのD2自信の値は常に負)と復元
ベクトルARとの関係が記憶されている。この距離D2
の絶対値と復元ベクトルARとの関係は、元のY座標が
上向きに増大する方向に設定している(図5参照)こと
を前提として、距離D2の絶対値が減少する(設定領域
の境界に近づく)にしたがって復元ベクトルARも減少
するように設定されている。手順220では、手順18
0で計算したバケット1cの先端の目標速度ベクトルV
cの設定領域の境界に対し垂直方向のベクトル成分、す
なわちXY座標系のY座標の成分Vcyが設定領域の境
界に接近する方向の垂直成分に変わるよう目標速度ベク
トルVcを補正する。具体的には、垂直方向のベクトル
成分VcyをキャンセルするようにVcyの逆方向ベク
トルAcy(=−Vcy)を加算して、水平成分Vcx
のみを抽出する。この補正によってバケット1cの先端
は設定領域の境界から離れて設定領域外を更に進もうと
する動作が阻止される。そして次に、記憶装置に記憶し
た図11に示す関係からそのときの設定領域の境界とバ
ケット1cの先端との距離D2の絶対値に相当する復元
ベクトルARを計算し、この復元ベクトルARを目標速
度ベクトルVcの垂直方向のベクトル成分Vcyに更に
加算する。ここで、元のY座標が上向きに増大する方向
に設定していることから復元ベクトルARはバケット1
cの先端と設定領域の境界との距離D2の絶対値が小さ
くなるにしたがって小さくなる逆方向(図中上向き方
向)の速度ベクトルである。このため、復元ベクトルA
Rを目標速度ベクトルVcの垂直方向のベクトル成分V
cyに加算することにより、距離D2の絶対値が小さく
なるにしたがって垂直方向のベクトル成分Vcyが小さ
くなるよう、目標速度ベクトルVcは目標速度ベクトル
Vcaに補正される。
【0055】バケット1cの先端が上記のような補正後
の目標速度ベクトルVcaの通りに復元制御されたとき
の軌跡の一例を図12に示す。目標速度ベクトルVcが
斜め下方に一定であるときには、その水平成分Vcxは
一定となり、また復元ベクトルARは距離D2の絶対値
に比例するので垂直成分はバケット1cの先端が設定領
域の境界に近づくにしたがって(距離D2の絶対値が小
さくなるにしたがって)小さくなる。補正後の目標速度
ベクトルVcaはその合成であるので、軌跡は図12の
ように設定領域の境界に近づくにつれて平行となる曲線
状となる。
【0056】このように、手順220における復元制御
では、バケット1cの先端が設定領域に戻るように制御
されるため、設定領域外に復元領域が得られることにな
る。また、この復元制御でも、バケット1cの先端の設
定領域の境界に接近する方向の動きが減速されることに
より、結果としてバケット1cの先端の移動方向が設定
領域の境界に沿った方向に変換され、この意味でこの復
元制御も方向変換制御ということができる。
【0057】なお、本発明の領域制限掘削制御装置はそ
の詳細が上述の一実施形態に限定されず、種々の変形が
可能である。一例として、上記実施形態では境界との距
離D1と減速ベクトル係数hとの関係特性が図8に示す
ように座標上の(0、1)と(Ya1、0)を結ぶ直線C
11からD1Sが減少するにつれて原点(0、0)へ近づく
ような曲線C13となるよう演算・設定するのに対し、図
13に示すようにD1Sが小さくなるに従いC21→C22
23と変化して、直線の横軸切片の値も減少するよう変
化する演算・設定としても良く、これにおいても同様の
作用・効果が得られる。
【0058】またハード構成においても上記実施形態で
は操作レバー装置は電気レバー方式としたが、油圧パイ
ロット方式の操作レバー装置であってもよい。また、フ
ロント装置1Aの位置と姿勢に関する状態量を検出する
手段として回動角を検出する角度計を用いたが、シリン
ダのストロークを検出してもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、領域制限掘削制御によ
る掘削作業が開始した時点における前記フロント装置の
設定領域の境界との距離が十分大きい場合は従来と同じ
ようにフロント装置が徐々に設定領域の境界に接近して
いく軌跡となるが、掘り進むにつれ領域制限掘削制御を
開始する時点における前記フロント装置の設定領域の境
界との距離が小さくなってくると、それに応じて前記目
標速度ベクトルの前記設定領域の境界に接近する方向の
ベクトル成分を減じる割合が変化することになり、その
結果、フロント装置は設定領域の境界に対して遠くまで
届くようになり、かつ掘削力を確保できるので制御上掘
削が行われない領域が少なくなり、所望の領域の掘削を
スムーズに行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による建設機械の領域制限掘
削制御装置をその油圧駆動装置と共に示す図である。
【図2】本実施形態が適用される油圧ショベルの外観と
その周囲の設定領域の形状を示す図である。
【図3】制御ユニットのハード構成を示す図である。
【図4】制御ユニットの処理機能を示す機能ブロック図
である。
【図5】本実施形態の領域制限制御で用いる座標系と領
域の設定方法を示す図である。
【図6】制御ユニットにおける制御手段を示すフローチ
ャートである。
【図7】バケットの先端と設定領域の境界との距離と減
速ベクトルとの関係を示す図である。
【図8】本実施形態の減速領域及び復元領域での目標速
度ベクトルの補正方法を示す図である。
【図9】バケットの先端が補正通りに減速されたときの
軌跡の一例を示す図である。
【図10】制御開始時のバケットの先端の位置をずらし
ながら掘削動作した場合の補正通りに減速制御されたと
きの軌跡の一例を示す図である。
【図11】バケットの先端と設定領域の境界との距離と
復元ベクトルとの関係を示す図である。
【図12】バケットの先端が補正通りに復元制御された
ときの軌跡の一例を示す図である。
【図13】バケットの先端と設定領域の境界との距離と
減速ベクトルとの関係の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1A フロント装置 1B 車体 1a ブーム 1b アーム 1c バケット 1d 上部旋回体 1e 下部走行体 2 油圧ポンプ 3a〜3f 油圧アクチュエータ 4a〜4f 操作レバー装置 5a〜5f 流量制御弁 6 リリーフ弁 7 設定器(設定手段) 7a ダイレクトティーチスイッチ 7b 領域制限開始スイッチ 8a、8b、8c 角度検出器 9 制御ユニット 91 入力部 92 CPU 93 ROM(記録媒体) 94 RAM 95 出力部 97 領域設定部 98 掘削制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多関節型のフロント装置を構成する上下方
    向に回動可能な複数のフロント部材と、前記複数のフロ
    ント部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータ
    と、前記複数のフロント部材の動作を指示する複数の操
    作手段と、前記複数の操作手段の操作信号に応じて駆動
    され、前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧油
    の流量を制御する複数の油圧制御弁とを備えた油圧ショ
    ベルの領域制限掘削制御装置であって、 (a)前記フロント装置の位置と姿勢に関する状態量を
    検出する検出手段と、 (b)前記検出手段からの信号に基づき前記フロント装
    置の位置と姿勢を演算する第1演算手段と、 (c)前記第1演算手段の演算値および前記複数の操作
    手段のうち少なくとも1つのものからの信号に基づき前
    記フロント装置の目標ベクトルを演算する第2演算手段
    と、 (d)前記第1及び第2演算手段の演算値を入力し、前
    記フロント装置が予め設定した設定領域内でその境界近
    傍にあるとき、前記目標速度ベクトルの前記設定領域の
    境界に近接する方向のベクトル成分を減じるように前記
    目標速度ベクトルを補正する第3演算手段と、 (e)前記目標速度ベクトルに応じて前記フロント装置
    が動くように対応する油圧制御弁を制御する制御手段と
    を備えた油圧ショベルの領域制限掘削制御装置におい
    て、 (f)領域制限掘削制御による掘削作業の開始を検知す
    る検知手段と、 (g)前記検知手段により領域制限掘削制御による掘削
    作業の開始が検知された時点の前記フロント装置と設定
    領域の境界との距離に応じて、前記第3演算手段におけ
    る前記目標速度ベクトルの前記設定領域の境界に接近す
    る方向のベクトル成分を減じる割合を補正する速度ベク
    トル減算補正手段とを備えることを特徴とする油圧ショ
    ベルの領域制限掘削制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の領域制限掘削制御装置に
    おいて、前記フロント部材の1つがアームであって、前
    記検知手段が該アームのクラウド操作の開始を検知する
    ことを特徴とする油圧ショベルの領域制限掘削制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の領域制限掘削制
    御装置において、前記速度ベクトル減算補正手段は、前
    記検知手段により領域制限掘削制御による掘削作業の開
    始が検知された時点の前記フロント装置の設定領域との
    距離が小さいほど前記目標速度ベクトルの前記設定領域
    の境界に接近する方向のベクトル成分を減じる割合を減
    らすよう構成したことを特徴とする油圧ショベルの領域
    制限掘削制御装置。
  4. 【請求項4】 多関節型のフロント装置を構成する上下
    方向に回動可能な複数のフロント部材と、前記複数のフ
    ロント部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエー
    タと、前記複数のフロント部材の動作を指示する複数の
    操作手段と、前記複数の操作手段の操作信号に応じて駆
    動され、前記複数の油圧アクチュエータに供給される圧
    油の流量を制御する複数の油圧制御弁とを備えた油圧シ
    ョベルにコンピュータによって領域制限掘削制御を行わ
    せるプログラムを記録した記録媒体において、 前記プログラムは前記コンピュータを、 (a)検出手段からの信号に基づき前記フロント装置の
    位置と姿勢を演算する第1演算手段、 (b)前記第1演算手段の演算値および前記複数の操作
    手段のうち少なくとも1つのものからの信号に基づき前
    記フロント装置の目標ベクトルを演算する第2演算手
    段、 (c)前記第1及び第2演算手段の演算値を入力し、前
    記フロント装置が予め設定した設定領域内でその境界近
    傍にあるとき、前記目標速度ベクトルの前記設定領域の
    境界に近接する方向のベクトル成分を減じるように前記
    目標速度ベクトルを補正する第3演算手段、 (d)前記目標速度ベクトルに応じて前記フロント装置
    が動くように対応する油圧制御弁を制御する制御手段、 (e)前記領域制限掘削制御による掘削作業の開始を検
    知する検知手段、 (f)前記検知手段により領域制限掘削制御による掘削
    作業の開始が検知された時点の前記フロント装置と設定
    領域の境界との距離に応じて、前記第3演算手段におけ
    る前記目標速度ベクトルの前記設定領域の境界に接近す
    る方向のベクトル成分を減じる割合を補正する速度ベク
    トル減算補正手段として機能させることを特徴とする記
    録媒体。
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